JP2503755Y2 - 目地カバ―取付具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、乾式壁材の目地部を被覆する目地カバーを
取り付けるための目地カバー取付具（以下、単に取付具
という）に関するものである。

〔考案が解決しようとする課題〕

一般に、目地カバーを係止するための取付具は種々知
られている。しかながら、この種取付具は、乾式壁材間
に複数個取り付けて目地カバーを装着するには直線状に
取り付ける必要があり、位置決めが非常に難しかった。
また長尺状の取付具は、目地カバーの一部のはずれが全
体に亘ってしまい剥落する恐れがあった。

〔課題を解決するための手段〕

本考案はこのような欠点を除去するため、短尺状板材
の両端縁に係止部を形成した断面略凹状の取付具におい
て、水平面状の固定部と、固定部の略中央の少なくとも
一部を下方に突出すると共に根元はフリー端として形成
した調芯片と、固定部の両端縁を上方に突出した立ち上
がり片と立ち上がり片の先端を内方に固定部の延長線に
対して鋭角で屈曲した係止片とから係止部を形成した取
付具を提供するものである。

〔実施例〕

以下に図面を用いて本考案に係る取付具について詳細
に説明する。第１図は上記取付具を示す斜視図、第２図
（ａ）、（ｂ）、（ｃ）は第１図のイ−イ線、ロ−ロ
線、ハ−ハ線線断面図であり、Ａは取付具、1は固定
部、２は取付孔、５は調芯片、8は係止部である。さら
に詳説すると、固定部1は水平面状であり、取付孔２
と、その長さ方向の略中央部の両端、あるいは図示しな
いが中央部分を下方に突出すると共に根元に切り欠き
３、フリー端４を形成した調芯片５とからなるものであ
る。また、長穴の取付孔2aはブラインドリベットにより
目地部に取付具Ａを固定するためのものであり、長穴に
形成することにより下穴に対して追従できるようにした
ものである。係止部8は固定部1の端縁を上方に屈曲した
立ち上がり片６と、立ち上がり片６の先端を、固定部1
の延長線に対して鋭角に形成した係止片７とから形成し
たものである。また、調芯片５は第４図に示すような乾
式壁材Ｂ（以下、単にパネルという）の目地部間に、第
５図に示すような目地カバーＣを装着するに際し、第３
図（ａ）、（ｂ）に示すようにパネルＢの表面材９のガ
イド片9a間に挿入されて位置決めされるものであり、取
付具Ａを直線状に複数個装着するのが容易とし、施工を
非常に楽なものとするためのものである。その素材とし
ては金属、例えばステンレス、カラー鋼板等、あるいは
合成樹脂等よりなるものである。さらに詳説すると、調
芯片５は、第３図（ａ）のように、目地部裏面に耐火
性、気密性、防水性等を向上するために形成したジョイ
ナＤを装着した際には、フリー端５が変形せずにガイド
片9aと接触し、第３図（ｂ）に示すようにジョイナＤを
使用しない場合には、フリー端４が上方に押し上げられ
てパネルＢのガイド片9aに接触し、固定部1に変形を与
えずに取付具Ａを固定できるものである。

次に施工例につき説明する。

いま、第１図、第４図、第５図に示すような取付具
Ａ、パネルＢ、目地カバーＣを用いて第３図（ｂ）に示
すように施工すると仮定し、取付具Ａとしては0.6mm厚
のステンレス製、パネルＢとしては表、裏面材９、10と
してカラー鋼板、芯材11としてポリイソシアヌレートフ
ォームを使用したもの、目地カバーＣとしてはカラー鋼
板（表面材９と同質材）を用いるとする。そこで、Ｃ形
鋼よりなる下地αに対し、パネルＡの端部を当接し、ボ
ルト等の固定具βによりパネルＢを固定する。次に、パ
ネルＢ間に形成された目地部に対してコーキング材Ｅを
連続状で植設し、その後、取付具Ａを複数個、パネルＢ
のガイド片9a間により形成された目地部に調芯片５を挿
入するようにして装着し、下地αに固定具βにより固定
する。その後、取付具Ａの係止部8に対して長尺状の目
地カバーＣを弾性変形を利用して係合し、施工を完了す
るものである。

〔その他の実施例〕

以上説明したのは本考案に係る目地カバー取付具の一
実施例にすぎず、第６図（ａ）〜（ｅ）、第７図（ａ）
〜（ｄ）に示すように形成することもできる。すなわ
ち、第６図（ａ）〜（ｅ）は主に調芯片５を種々変形し
た取付具Ａ、第７図（ａ）〜（ｄ）は主に、固定部1、
係止部8の変形例を示すものであり、特に、第６図
（ｆ）、第７図（ｄ）、（ｄ）は固定部1の一部を切り
欠き、パネルＢ固定用の固定具βの頭部を収納するよう
にし、固定具βの頭部がじゃまにならないようにした取
付具Ａである。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案に係る目地カバー取付具
によれば、目地カバー取付具を短尺状にしたため、目
地カバー取付具の１つより目地カバーが万が一はずれた
としても、他の目地カバー取付具により係止されるた
め、剥落することがない。調芯片の形成により、短尺
状の目地カバー取付具を確実に、かつ、迅速に直線状に
装着することができる。パネル間の目地の多少のズレ
に対して、調芯片がフリー端構造であるため追従するこ
とができ、取付時に固定部が変形することがない。等の
特徴、効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る目地カバー取付具の一例を示す斜
視図、第２図（ａ）〜（ｃ）は第１図におけるイ−イ線
断面図、ロ−ロ線断面図、ハ−ハ線断面図、第３図
（ａ）、（ｂ）は目地カバー取付具の使用状態を説明す
る説明図、第４図は乾式壁材の一例を示す一部切り欠き
斜視図、第５図は目地カバーの一例を示す一部切り欠き
斜視図、第６図（ａ）〜（ｅ）、および第７図（ａ）〜
（ｄ）はその他の実施例を説明する説明図である。 Ａ……目地カバー取付具、1……固定部、２……取付
孔、５……調芯片、8……係止部。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】短尺状板材の両端縁に係止部を形成した断
   面略凹状の取付具において、水平面状の固定部と、該固
   定部の略中央の少なくとも一部を下方に突出して調芯片
   を形成すると共に、該調芯片の根元に切り欠きを形成し
   て弾性を利用して外力に対して変形可能なフリー端と
   し、固定部の両端縁には上方に突出した立ち上がり片
   と、該立ち上がり片の先端を折り返して形成した係止片
   とから係止部を形成したことを特徴とする目地カバー取
   付具。