JP2502715B2 - エレベ―タの調速機の動作検出装置 - Google Patents

エレベ―タの調速機の動作検出装置

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JP2502715B2
JP2502715B2 JP63308924A JP30892488A JP2502715B2 JP 2502715 B2 JP2502715 B2 JP 2502715B2 JP 63308924 A JP63308924 A JP 63308924A JP 30892488 A JP30892488 A JP 30892488A JP 2502715 B2 JP2502715 B2 JP 2502715B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、エレベータの機械室に配置され、乗かごの
昇降速度を感知する調速機、いわゆるガバナの動作を検
出する動作検出装置に関する。
〔従来の技術〕
一般に、エレベータにあつては、乗かごの昇降速度が
所定速度を越える異常な速度に至つたかどうかを感知す
る調速機が、昇降路上方に形成される機械室に設置され
ている。この調速機は、乗りかごに連結されるガバナロ
ープが巻掛けられるプーリと、このプーリの回転速度に
応じて遠心力により円周外に向つて拡がる振子と、この
振子が係合可能で、かつ安全スイツチに係合する第1の
レバーと、ガバナロープを挟持可能なキヤツチウエート
に係脱可能なフツクを有する第2のレバー等を備えてい
る。そして、例えば乗かごが異常な速度で下降すると
き、プーリが所定の回転速度よりも速く回転し、これに
伴つて振子が円周外に向つて拡がり、この振子が第1の
レバーに係合し、これにより第1のレバーが回動し、安
全スイツチが作動して乗かごの停止信号を出力する。さ
らに、乗かごがより速い速度で下降すると、プーリの回
転速度が速くなり、振子がさらに円周外に向つて拡がつ
て第2のレバーに係合する。これに伴つて第2のレバー
が回動し、そのフツクとキヤツチウエートとの係合が解
かれて、このキヤツチウエートが回動して固定体との間
でガバナロープを挟持する。このようにしてガバナロー
プが調速機で捕捉されると、乗かごに設けられる停止装
置が作動して乗かごを停止させるようになつている。
従来、上述した調速機が正常に動作するかどうかを検
出する際、安全スイツチ及びキヤツチウエートの作動を
検出していた。ここで、安全スイツチの方は、この安全
スイツチ本体に備えられるカバーを外し端子部にクリツ
プで止めた状態で作動検出を行ない、一方、キヤツチウ
エートの方は、このキヤツチウエートに対向して設けた
検出スイツチによつてその動作を検出していた。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上述のようにして調速機の動作検出を行な
う従来の技術にあつては、第1に安全スイツチのカバー
や、キヤツプを外し、更に、安全スイツチの端子部を覆
う絶縁キヤツプを外してこの端子部にクリツプで止めた
りするのに手間がかかり、安全スイツチの作動検出の準
備作業に時間がかかるという問題があり、第2に、キヤ
ツチウエート付近の設置空間が狭い等の理由によりキヤ
ツチウエートに対向させて検出スイツチを設けることが
困難であるという問題があつた。
本発明は上記した従来技術における実情に鑑みてなさ
れたもので、その目的は、検出のための準備作業が短時
間で、しかも簡単に行なうことのできるエレベータの調
速機の動作検出装置を提供することにある。
〔課題を達成するための手段〕
この目的を達成するために本発明は、本体と、プーリ
に回動可能に設けられるとともに、連結杆を介して互い
に連結される一対の振子と、これらの振子に形成した突
起部に係合可能な係合部を有し、上記本体に回動可能に
設けられ、乗かごの停止信号を出力する安全スイツチを
作動可能にさせる第1のレバーと、上記本体に回動可能
に設けられ、上記プーリに巻回されるガバナロープを挟
むキヤツチウエートを作動可能にさせる第2のレバー
と、上記本体に形成され、上記第1のレバーの下端部、
及び上記第2のレバーの上端部を露出させる穴とを備え
たエレベータの調速機にあつて、上記安全スイツチ及び
上記キヤツチウエートが正常に作動するかどうかを検出
するエレベータの調速機の動作検出装置において、上記
穴を介し上記第1のレバーの下端部に対向して設けら
れ、この第1のレバーの動作を検出する第1のスイツチ
と、上記穴を介し上記第2のレバーの上端部に対向して
設けられ、この第2のレバーの動作を検出する第2のス
イツチと、上記第1のスイツチ及び第2のスイツチを保
持するカバーと、このカバーと上記本体との間に介設さ
れ、上記穴部分を覆うように吸着するマグネツトとを設
けた構成にしてある。
〔作用〕
本発明は、上記したように、安全スイツチを作動可能
にさせる第1のレバーの下端部、及び、キヤツチウエー
トを作動可能にさせる第2のレバーの上端部を露出させ
る調速機の本体に設けられた穴に、第1のレバーの下端
部に対向する第1のスイツチと、第2のレバーの上端部
に対向する第2のスイツチとがそれぞれ保持されるカバ
ーを、マグネツトを介して覆うように吸着させるように
してあり、これによつて、安全スイツチのカバーとキヤ
ツプの取外しや、端子のクリツプ止めが不必要となり、
何ら安全スイツチに触れることなく第1のスイツチの取
付けが行なえ、また、キヤツチウエート付近での検出ス
イツチの配設を要することなく、安全スイツチの作動及
びキヤツチウエートの作動を検出することができるとと
もに、安全スイツチ及びキヤツチウエートの作動を検出
する第1及び第2のスイツチを同時に取付けることがで
きる。
〔実施例〕
以下、本発明のエレベータの調速機の動作検出装置を
図に基づいて説明する。
第1図及び第2図は本発明の一実施例を示す説明図
で、第1図は正面図、第2図は側断面図である。
機械室に設置される調速機は、第1図に示すように、
図示しない機械室の床上に配置される本体1と、この本
体1に軸2を介し回転可能に設けられ、図示しない乗か
ごに連結されるガバナロープ3が巻掛けられるプーリ4
と、このプーリ4の側部に軸7,8を介し回動可能に設け
られる一対の振子5,6などとを有している。これらの振
子5,6は一端に突出部5a,6aが形成されるとともに、連結
杆9を介して互いに連結されており、プーリ4の回転に
伴う遠心力によつてそれぞれの突出部5a,6a側が円周外
に向つて拡がるようになつている。そして、本体1に軸
2を介し回動可能に設けられる第1のレバー10は、第1
の腕10aと第2の腕10bとからなり、第1の腕10aの先端
は上部に備えられる安全スイツチ11に係合し、中間に振
子5の突出部5a,振子6の突出部6aが係合可能な係合部1
0cが備えられている。また、第1のレバー10の下方に配
置される第2のレバー13は、本体1に軸12を介し回動可
能に支持され、第1のレバー10の第2の腕10bに当接す
る第1の腕13aと、下方に対向するフツク13aが形成され
る第2の腕13cと、振子5の突出部5a、振子6の突出部6
aが係合可能な第2図に示す爪13bとからなつている。さ
らに、第2のレバー13下方の本体1部分には、水平方向
に沿つて形成される長穴1aが設けられており、この長穴
1aに移動可能に嵌入される軸14によつて、キヤツチウエ
ート15が回動可能に支持されている。このキヤツチウエ
ート15は、側部に第2のレバー13のフツク13dに係脱可
能な突起15aを備え、端部が本体1の固定部1bとの間で
ガバナロープ3を挟持可能である。本体1の下部に配置
されるばね16は、キヤツチウエート15を第1図の右方向
へ押圧するようになつている。
このように構成される調速機の動作を検出する動作検
出装置は、第1のレバー10の第2の腕10bの端部と第2
のレバー13の第1の腕13aの端部とに対応する本体1の
部分に形成される穴1cを介して第2の腕10b、第1の腕1
3aにそれぞれ対向して設けられ、第1のレバー10の動作
を検出する第1のスイツチ21、及び第2のレバー13の動
作を検出する第2のスイツチ22と、第2図に示すよう
に、穴1cを覆い、第1のスイツチ21及び第2のスイツチ
22を保持するカバー23と、このカバー23と本体1との間
に介設され、これらのカバー23及び本体1を吸着するリ
ング状のマグネツト24とからなつている。
この実施例にあつては、例えば乗かごの下降速度が所
定速度を越える異常な速度になると、この乗かごに連結
されるガバナロープ3の回動とともに、プーリ4が所定
速度を越える作動速度で回転する。このプーリ4の回転
に伴つて振子5,6も回転し、これらの振子5,6は遠心力に
より軸7,8を中心に突出部5a,6aのそれぞれの側が円周外
に向かつて拡がるように回動する。そして、プーリ4の
回転速度の増大に応じて振子5,6が通常より大きく円周
外へ拡がると、それぞれの突出部5a,6aのいずれかが第
1のレバー10の係合部10cに係合し、これにより第1の
レバー10は第1図の時計方向に回動する。これに伴つ
て、第1の腕10aの先端が安全スイツチ11から離脱し、
この安全スイツチ11が乗かごの停止信号を出力するとと
もに、第2の腕10bが第1のスイツチ21との係合を脱し
てこの第1のスイツチ21が作動し、上述した安全スイツ
チ11の作動が検出される。
また、上述のような安全スイツチ11からの停止信号が
出力されたにもかかわらず、乗かごがさらに速い速度で
下降すると、プーリ4がより速く回転し、振子5,6が円
周外に向かつて一層拡がり、その突出部5a,6aのいずれ
かが第2のレバー13の爪13bに係合する。これにより、
第2のレバー13は、軸12を中心に第1図の反時計方向に
回動し、その第2の腕13cのフック13dと突起15aとの係
合が解かれ、キヤツチウエート15が軸14を中心に第1図
の時計方向に回動する。そして、このキヤツチウエート
15がばね16により第1図の右方向に押圧され、ガバナロ
ープ3がキヤツチウエート15の端部と固定部1bと間で挟
持される。このとき、上述した第2のレバー13の第1の
腕13aは、第2のスイツチ22との係合を脱して、この第
2のスイツチ22が作動し、これにより、キヤツチウエー
ト15が動作したことが検出される。なお、キヤツチウエ
ート15の動作に伴つてガバナロープ3が捕捉されると、
乗かごに設けられる公知の停止装置が作動し、乗かごが
停止される。
このように構成した実施例では、上述のように第1の
レバー10及び第2のレバー13の回動をそれぞれ第1のス
イツチ21、第2のスイツチ22で検出することにより、安
全スイツチ11の動作とキヤツチウエート15の動作とを検
出するようにしてあり、これらの第1のスイツチ21、第
2のスイツチ22は穴1cを介し第2の腕10bと第1の腕13a
とにそれぞれ対向して設けられ、マグネツト24を介し本
体1に係着されるカバー23により保持されているので、
何ら安全スイツチ11のカバー、キヤツプの取外しや、端
子のクリツプを要することなく、またキヤツチウエート
15の周囲の空間の大きさを考慮することなく、該調速機
の動作検出を行なうことができ、それゆえ、この検出の
ための準備時間を短時間で、しかも簡単に行なうことが
できる。
〔発明の効果〕
本発明は以上のように構成してあるので、調速機の動
作検出のための準備作業を、従来に比べて短時間で、し
かも簡単に行なうことができ、したがつて、作業能率を
向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明のエレベータの調速機の動作
検出装置の一実施例を示す説明図で、第1図は正面図、
第2図は側断面図である。 1……本体、1c……穴、3……ガバナロープ、10……第
1のレバー、11……安全スイツチ、13……第2のレバ
ー、13d……フツク部、21……第1のスイツチ、22……
第2のスイツチ、23……カバー、24……マグネツト。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】本体と、 プーリに回動可能に設けられるとともに、連結杆を介し
    て互いに連結される一対の振子と、 これらの振子に形成した突起部に係合可能な係合部を有
    し、上記本体に回動可能に設けられ、乗かごの停止信号
    を出力する安全スイツチを作動可能にさせる第1のレバ
    ーと、 上記本体に回動可能に設けられ、上記プーリに巻回され
    るガバナロープを挟むキヤツチウエートを作動可能にさ
    せる第2のレバーと、 上記本体に形成され、上記第1のレバーの下端部、及び
    上記第2のレバーの上端部を露出させる穴とを備えたエ
    レベータの調速機にあつて、 上記安全スイツチ及び上記キヤツチウエートが正常に作
    動するかどうかを検出するエレベータの調速機の動作検
    出装置において、 上記穴を介し上記第1のレバーの下端部に対向して設け
    られ、この第1のレバーの動作を検出する第1のスイツ
    チと、 上記穴を介し上記第2のレバーの上端部に対向して設け
    られ、この第2のレバーの動作を検出する第2のスイツ
    チと、 上記第1のスイツチ及び第2のスイツチを保持するカバ
    ーと、 このカバーと上記本体との間に介設され、上記穴部分を
    覆うように吸着するマグネツトとを設けたことを特徴と
    するエレベータの調速機の動作検出装置。
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