JP2501532B2 - 血管内視鏡装置 - Google Patents

血管内視鏡装置

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JP2501532B2 JP5172497A JP17249793A JP2501532B2 JP 2501532 B2 JP2501532 B2 JP 2501532B2 JP 5172497 A JP5172497 A JP 5172497A JP 17249793 A JP17249793 A JP 17249793A JP 2501532 B2 JP2501532 B2 JP 2501532B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は血管内視鏡装置、特に融
着型細径イメージガイドを用いる血管内視用カテーテル
の先端を血管の病変部付近に挿入して血管患部の観察と
診断を行う際に重要となる血管内視用カテーテルの像伝
達特性について、患部組織の性状診断に関係すると共に
患部の形状や色彩に影響を与える各光ファイバ素線間の
漏洩による血管内腔像のぼけを実時間で画像処理し、処
理後の鮮明な血管内腔像をモニタに表示することにより
血管病変部の診断と治療の信頼性及び安全性を高めた血
管内視鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内視鏡により血管内腔の像を観察
する場合、その血管内腔像を伝送するイメージガイド1
00Bとしては、図4(A)と図4(B)に示す2種の
方式が用いられている。このうち第1方式は(図4
(A))、図示するように、イメージガイド100Bを
構成する本体100B1の先端には、対物レンズ100
B2を装着し、また、その本体100B1としては、外
経5〜10μm程度の細径光ファイバ素線(主に多成分
ガラス)を平行に束ね、この束ねた光ファイバ素線の両
端面は揃えて固定してあるが、中間は融着固定されない
素材を用いる方式である。一方、第2方式は(図4
(B))、図示するように、イメージガイド100Bを
構成する本体100B3の先端には、1個のマイクロロ
ッドレンズ(セルホックレンズ)100B4を装着し、
また、その本体100B3としては、細径光ファイバ素
線(主に純石英ガラス)を平行に束ね加熱して引き延ば
し融着成形した素材を用いる方式である。いずれの方式
を用いたとしても、これらイメージガイド100Bは、
図4(C)に示すように、ライトガイド100Aと共
に、血管内視用カテーテル100を構成する。そして、
血管内腔の像を観察する場合は、先ず、照光源180か
らの光S4を上記血管内視用カテーテル100を構成す
るライトガイド100Aを介して血管内腔の患部を照明
させる。これにより、ライトガイド100Aからの光S
4は、血管内腔の患部から反射し、同様に血管内視用カ
テーテル100を構成するイメージガイド100B内を
反射光による血管内腔像S1が伝送していく。この血管
内腔像S1は、アイピース120により拡大され、拡大
血管内腔像S2がテレビカメラ140に入力する。テレ
ビカメラ140においては、その撮像素子上に拡大血管
内腔像S2が結像されてビデオ信号S3に変換され、モ
ニタ160に映し出されるようになっている。かかる血
管内視鏡装置に使用される、上記従来の2つの方式のイ
メージガイド(図4(A)、図4(B))のうち、第1
方式は(図4(A))、本体100B1の中間が融着固
定されていないので、いわば非融着型の細径イメージガ
イドであり、第2方式は(図4(B))、本体100B
3の全体が融着固定されているので、融着型の細径イメ
ージガイドといえる。上記第1方式の非融着型細径イメ
ージガイドは(図4(A))、上述したように、イメー
ジガイドを構成する光ファイバ束が融着固定されていな
いために生産性が悪く、極細径でかつ画素数の高いもの
が作れず、感染を防ぐための使い捨て使用に適さない。
これに対して、第2方式の融着型細径イメージガイドは
(図4(B))、反対に、生産性が高く、極細径でかつ
画素数の高いものが作れ、更に、使い捨て使用にも適す
るといった数々の利点がある。本発明は、後者の第2方
式である融着型細径イメージガイドを用いて構成された
血管内視用カテーテルを介して観察される血管内腔像の
各光ファイバ素線間の漏洩によるぼけを補正して表示す
る血管内視鏡装置に関する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の第2方式である
融着型細径イメージガイドは(図4(B))、その本体
100B3が複数本の融着成形された光ファイバ素線に
よって形成され、かつこれら光ファイバ素線は、それぞ
れが光を伝送する部分であるコアと光を伝送しない部分
であるクラッドから成る。ところが、よく知られている
ように、一般に、光ファイバの伝送率はコア端面に対す
る光の入射角に依存し、ある一定の角度を越えると光が
伝送しなくなるという現象が生ずる。その主な要因は、
第1には、光が入射端面に当たって反射するためであ
り、第2には、光がコアを伝送中にクラッドを通過して
外部に漏洩するためである。この2つの主要因のうち、
第2の要因によって、光ファイバ素線間の漏洩による血
管内腔像のぼけが起こるのである。上記光ファイバ素線
間の漏洩により、イメージガイドを伝送して来た血管内
腔像の解像度を損なうため、クラッド層の厚みを一定値
以下に減ずることができない。そのため、上記従来の融
着型細径イメージガイド(図4(B))では、その本体
100B3を構成する光ファイバ素線の数量には、使用
目的に適した外径及び曲率半径の関係から、イメージガ
イド100Bの断面積に対して上限があり、理論上の限
界に達していた。また、従来は、イメージガイド100
Bの細径化に伴う光ファイバ素線数の低下と、解像度の
低下により、鮮明な画像が表示できないという課題があ
った。本発明の目的は、融着型の極細径イメージガイド
から成る血管内視用カテーテルを用いた血管内視鏡装置
にリアルタイム画像処理部を搭載し、画素密度の向上に
伴って増加した漏洩光による血管内腔像のぼけを除去
し、解像度を改善したビデオ信号をモニタに入力して鮮
明な血管内腔画像を表示することにより、冠状動脈等の
血管内視鏡診断における信頼性と安全性を向上させるこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題は、図1に示す
ように、イメージガイド18Aの端面血管内腔像S18
a像をアイピース22により拡大し、拡大イメージガイ
ド端面血管内腔像S22aをテレビカメラ24により撮
影した後のビデオ信号S24aをリアルタイム画像処理
部26に入力して、イメージガイド18Bを構成する当
該画素の輝度から、近接画素の輝度の総和に予め登録し
た画素間の漏洩率を乗じた値を、減じる補正処理を、全
ての画素について、撮影周期内に行い、漏洩相当分を補
正したビデオ信号S26aを出力してモニタ30に入力
することにより、イメージガイドを伝送する血管内腔像
の画素間の相互漏洩成分を補正し、解像度を高めた血管
内視画像をモニタ30に表示する血管内視鏡装置によ
り、解決される。
【0005】
【作用】上記のとおり、本発明によれば、リアルタイム
画像処理部26により、イメージガイド18Bの当該画
素の輝度から、近接画素の輝度総和にその血管内視用カ
テーテル固有の画素間漏洩率を乗じた値を、減じる補正
処理を各画素に付いてリアルタイムで行わせることによ
って、融着型細径イメージガイド特有の画素間の漏洩が
補正され、解像度を高めて立体感を増した内視画像を表
示できる。従って、画素間の漏洩が除かれて陰影が明瞭
になり、解像度が増加して鮮明な血管内腔像を表示でき
るため、観察が容易となり正確な診断が可能となった。
【0006】
【実施例】以下、本発明を実施例により添付図面を参照
して説明する。図1は、本発明の実施例を示す図であ
る。同図において、参照符号18は血管内視用カテーテ
ル、S18aはイメージガイド端面血管内腔像、20は
血管内腔照光源、S20aは血管内腔照明用可視冷光、
22はアイピース、S22aは拡大イメージガイド端面
血管内腔像、24はテレビカメラ、S24aはテレビカ
メラからのビデオ信号、26はリアルタイム画像処理
部、S26aは漏洩によりぼけを生じている血管内腔像
を補正処理した後のビデオ信号、28は制御部、30は
モニタである。
【0007】上記血管内視用カテーテル18は、よく知
られているように、血管内に挿入される挿入部と患者の
体外にある分岐部、リード部及びコネクタ等から構成さ
れているが発明の都合上、詳細は省略されている。上記
血管内視用カテーテル18は、血管内腔を照明するライ
トガイド18Aと、血管内腔像を伝送するイメージガイ
ド18Bとを最低限備えている。そして、この血管内視
用カテーテル18を用いることにより、血管内腔の観察
部に生理食塩水等の透明液をフラッシュすることにより
血液を排除しつつ、血管内腔照光源20より発生する可
視冷光S20aをライトガイド18Aより導光して血管
内腔を照明すれば、その反射光がイメージガイド18B
の先端に装着した対物レンズにより該イメージガイド1
8Bの端面に血管内腔像S18aとして結像され、更に
アイピース22を介して、テレビカメラ24の撮像素子
上に拡大イメージガイド端面血管内腔像S22aとして
結像される。
【0008】上記血管内腔照光源20は、可視冷光S2
0aの光量を、テレビカメラ24から出力されたビデオ
信号S24aを入力してその出力レベルが適当な値にな
るように、自動的に加減する機能と、ライトガイド接続
部を備え、該ライトガイド接続部に対して、血管内視用
カテーテル18のライトガイドコネクタを接続すること
により、血管内腔を照明することができる。
【0009】上記アイピース22は、血管内視用カテー
テル18を構成するイメージガイド18Bから入力された
イメージガイド端面血管内腔像S18aを拡大し、拡大
イメージガイド端面血管内腔像S22aを、後述するテ
レビカメラ24の撮像素子上に結像させる装置である。
従って、アイピース22は、イメージガイド端面血管内
腔像S18aをテレビカメラ24で撮影するための拡大
レンズを有すると共に、焦点調節機構を備えている。更
に、上記アイピース22は、倍率調整機能と像回転機能
及び光軸調整機能を搭載することにより、本発明の効果
をより有効とする拡大イメージガイド端面血管内腔像S
22aをテレビカメラ24に向かって投影するようにな
っている。
【0010】上記テレビカメラ24は、CCD等の撮像
素子を内蔵し、拡大イメージガイド端面血管内腔像S2
2aを入力して電気信号であるビデオ信号S24aに変
換する装置である。尚、本発明の都合上、テレビカメラ
24は、3管式又は3板CCD撮像方式でかつ、RGB
各映像信号を分離したコンポーネント出力のカメラが適
しているが、複合ビデオ信号及びY/C分離等のビデオ
信号方式のカメラであっても、分離回路を追加すること
で本発明の実施に障害とはならない。
【0011】上記リアルタイム画像処理部26は、その
入力ビデオ信号S24aのうちで、イメージガイド18
Bを構成する各光ファイバ素線の最も明るい中心に相当
する点をサンプリングして抽出し、該イメージガイド1
8Bにより伝送された血管内腔像の各画素について隣接
画素間の漏洩率に基づき画素間の漏洩を補正すると共
に、画素間の補間埋め込み処理をする装置である。即
ち、リアルタイム画像処理部26は、イメージガイド1
8aを構成する光ファイバ素線それぞれが光を効率よく
伝送することができても血管内腔像等の意味を持った画
像を効率よく伝送することはできないという事実に着眼
し、上述した漏洩補正処理と補間埋め込み処理との双方
の処理を行うことにより、解像度が向上した鮮明な血管
内腔像をモニタ30に表示することを目途する装置であ
る。
【0012】このリアルタイム画像処理部26で行われ
る漏洩補正処理と補間埋め込み処理のうち、後者の補間
埋め込み処理の方式としては、既に、本願の出願人が平
成3年11月1日に提出した特許願(特願平3−315
472、実時間内視画像処理方式)に開示されてあるよ
うに、網目模様の除去処理を解像度を損なうことなく、
実時間で連続的に処理する方式が適している。また、後
述する画素の中心座標の検出方式にも、上記特許願に開
示された方式が適しているが、各画素の中心座標が正確
に検出できるものであれば、他の方式であっても、本発
明の実施に障害とならない。尚、リアルタイム画像処理
部26に関し、入力するビデオ信号S24aと出力する
ビデオ信号S26aは、共にRGB分離ビデオ信号とす
るが、接続されるモニタ30及びVTRへの記録等を考
慮してNTSC複合ビデオ信号およびY/C分離ビデオ
信号等も追加出力することで本発明の障害とならない。
上述したように、リアルタイム画像処理部26で行われ
る補間埋め込み処理は、既に上記特許願に詳細に記載さ
れているので、以下、リアルタイム画像処理部26に関
しては、本発明の特徴である漏洩補正処理を主に詳述す
る。
【0013】上記リアルタイム画像処理部26の構成の
詳細は、図2に示されている。同図において、参照符号
260はA/D変換部、262はピーク検出部、263
は座標テーブル、264はリーク補正部、265は圧縮
画像メモリ、266は補間埋め込み部、268はD/A
変換部である、269は漏洩率記憶部である。
【0014】上記A/D変換部260は、テレビカメラ
24から出力されたアナログのビデオ信号S24aをデ
ジタルのビデオ信号S260aに変換する装置である。
【0015】上記ピーク検出部262は、入力されたデ
ジタルビデオ信号S260aのうちで、該ビデオ信号S
260aが表している血管内腔像が通過したイメージガ
イド18Bの各光ファイバ素線に対応した画素の最も明
るい中心に相当する点のピークレベルを検出することに
より、イメージガイド18Bを構成する各画素の最も明
るい点をサンプリングして抽出し、ピーク信号S262
aを出力する装置である。
【0016】上記座標テーブル263は、イメージガイ
ド18Bを構成する各画素(光ファイバ素線のコア部)
にNo. を振り付け、各画素のNo. 座標及びその輝度(ピ
ーク検出部262から出力されたピーク信号S262a
に基づく)を所定の順序に従って配列したものである。
例えば、座標テーブル263の内容としては、イメージ
ガイド18Bを構成するある画素のNo. (図3(B)の
No. 21)座標及びその輝度に対して、隣接する6つの
画素のNo. (図3(B)のNo. 12、15、24、2
8、25、18)座標及びそれらの輝度、更には、外輪
に位置する12個の画素のNo. (図3(B)のNo. 4、
7、10、19、26、30、32、31、29、2
3、14、9)座標及びそれらの輝度を、それぞれ第1
次接点グループ、第2次接点グループとしてグルー
プ別に登録したものでもよい。この座標テーブル263
は、アイピース22(図1)を操作することにより、ピ
ーク信号S262aを入力して、該座標テーブル263
の所定のアドレスに既に登録されている画素No. 座標及
びその輝度とを比較し、変動の有無を検出し、自動的に
登録データが更新される。
【0017】上記リーク補正部264は、ピーク検出部
262からのピーク信号S262aを入力すると共に、
座標テーブル263の内容をデータとして入力し(S2
63a)、漏洩率記憶部269に記憶されている血管内
視用カテーテル18固有の漏洩率を基に(S269
a)、後述する(1)式に従って、テレビカメラ24の
同期信号に同期して連続的に、全ての画素について隣接
する画素からの漏洩分を除く補正を行い、漏洩補正処理
後のビデオ信号S264aをリアルタイムで出力する装
置である。換言すれば、上記リーク補正部264は、イ
メージガイド18Bを構成する各画素について、図3
(B)に示すように、ある画素を中心としてそれぞれ同
心円上で接触する画素間の漏洩率に基づいて画像補正を
行う装置である。
【0018】上記圧縮画像メモリ265は、リーク補正
部264から出力された漏洩補正処理後のビデオ信号S
264aを入力し、静止又は動画再生するために圧縮画
像データを1心拍周期以上記憶する装置である。
【0019】上記補間埋め込み部266は、リーク補正
部264又は圧縮画像メモリ265からの信号を入力
し、各画素の座標データより、水平及び垂直方向に補間
埋め込み処理することにより、イメージガイド端面血管
内腔像S18aに現れている網目模様の除去処理を解像
度を損なうことなく行い、漏洩補正処理と共に補間埋め
込み処理がなされた鮮明なビデオ信号S266aを出力
する装置である。
【0020】上記D/A変換部268は、補間埋め込み
部266から出力されたデジタルのビデオ信号S266
aを入力し、アナログのビデオ信号S26aに変換する
装置である。
【0021】上記漏洩率記憶部269は、リーク補正部
264で行われる漏洩補正処理に必要な漏洩率を記憶す
る装置である。各画素間の漏洩率は、使用する血管内視
用カテーテル18(図1)の型式により一定しているの
で、この漏洩率記憶部269に、予め定数だけ登録して
おく。従って、本発明に係る血管内視鏡装置を動作させ
る際に、どのような型式の血管内視用カテーテル18を
使用するかを、例えば、後述する制御部28により指定
すれば、リーク補正部264で行われる漏洩補正処理に
必要な漏洩率は、自動的に選択されるようになってい
る。
【0022】上記したように、リアルタイム画像処理部
26は、自動的に更新される座標テーブル263を利用
して、リーク補正部264と補間埋め込み部266によ
り、漏洩補正処理と補間埋め込み処理とを、テレビカメ
ラ24(図1)の同期信号に同期して連続的に、各画素
について約1/16又は1/30秒以内に行い、それに
より、漏洩が無く陰影が強調されて鮮明化されたビデオ
信号S26aを出力する。
【0023】上記制御部28は、リアルタイム画像処理
部26の画像処理内容に基づく制御信号S28aを出力
する装置である。この制御部28は、モニタ表示画像処
理モード設定操作により、例えば、モニタ30の表示画
面を左右に2分割して左面に未処理画像を、右面に漏洩
補正処理と補間埋め込み処理がなされた処理画像を同時
に表示する制御や、静止画像と動画を同時に表示する制
御等の制御信号を出力し、リアルタイム画像処理部26
に命令する。
【0024】上記モニタ30は、リアルタイム画像処理
部26から出力されたビデオ信号S26aを入力し、補
間埋め込み処理により網目模様を除去し、漏洩補正処理
を行って明るく、解像度を増した血管内視画像を表示す
る装置である。これにより、モニタ30は、血管内腔の
観察と診断を容易とする他、未処理画像と鮮明化の処理
画像とを同時表示することにより、アイピース22の適
正な操作を容易にし、血管内腔部の狭窄、閉塞等の病変
の状況診断を進めることができる。更に、モニタ30
は、表示モードを選択することにより、未処理画像と漏
洩補正補間埋め込み処理画像又は記憶画像とリアルタイ
ム画像とを対比しながら血管内腔の患部の診断とレーザ
ー照射によるアテローム硬化病変の蒸散除去治療を行え
ば、モニタ表示装置として、極めて効果的である。尚、
本発明を効果的なものとするため、モニタ30は、輝度
信号、カラー信号をそれぞれ分離したコンポーネント入
力のカラーモニタが適しているが、NTSCカラー複合
ビデオ信号入力のカラーモニタであっても、本発明の実
施に障害とはならない。
【0025】以下、図1、図2の構成を有する本発明の
作用を、図3に基づいて、説明する。先ず、融着型の細
径イメージガイド18Bを有する血管内視用カテーテル
18を患者の病変部まで挿入し、ライトガイド18Aに
より導光された血管内腔照光源20からの可視冷光S2
0aを上記病変部に照射すると、その反射光が、イメー
ジガイド18Bを構成する本体18B3の先端に装着し
たマイクロロッドロッドレンズ18B4(図3(A))
により、該本体18B3(図3(B))の端面18BA
に血管内腔像S18aとして結像される。
【0026】図3(A)に示すように、患者の病変部で
ある被写体の画像Sが、マイクロロッドレンズ18B4
によりその端面18BBに、画像S1として結像され
る。しかし、画像S1が、イメージガイド18Bの本体
18B3を構成する各光ファイバ素線のコア内を伝送し
ていく間に、既述したように、光の入射角及びイメージ
ガイドの屈曲によって、クラッドを通過して隣接する光
ファイバ素線に漏洩するという現象が起きる。従って、
イメージガイド本体18B3の端面18BAに結像した
血管内腔像S18aは、上記漏洩により、ぼけた画像と
なる。この漏洩によりぼけたイメージガイド端面血管内
腔像S18aは、更にアイピース22を介して、テレビ
カメラ24の撮像素子上に拡大イメージガイド端面血管
内腔像S22aとして結像された後、アナログのビデオ
信号S24aに変換されて出力され、リアルタイム画像
処理部26に入力する。
【0027】リアルタイム画像処理部26においては
(図2)、アナログのビデオ信号S24aがA/D変換
部260によりデジタルのビデオ信号S260aに変換
されて、ピーク検出部262に入力し、このピーク検出
部262においては、入力されたデジタルビデオ信号S
260aのうちで、各光ファイバ素線の最も明るい中心
に相当する点のピークレベルが検出され、ピーク信号S
262aが出力されて、リーク補正部264と座標テー
ブル263に入力する。
【0028】座標テーブル263においては、入力した
ピーク信号S262aに基づいてイメージガイド18B
を構成する各画素の座標が分かるので、各画素のNo. 座
標及びその輝度を所定の順序に従って配列することによ
り、図3(B)に示すように、グループ別に登録された
テーブルが完成する。
【0029】リーク補正部264は、上記完成した座標
テーブル263の内容をデータとして入力すると共に
(S263a)、漏洩率記憶部269から、使用される
血管内視用カテーテル18固有の漏洩率に相当する信号
S269aを入力し、次式に従って、各画素についての
漏洩補正処理を行う。 No.21の画素についての洩れ補正式= No.21の画素の輝度−〔周辺画素の輝度の総和〕×漏洩率・・・(1) この(1)式は、例えば、図3(B)に示すように、イ
メージガイド18Bを構成するある特定の画素No.21に
関して、それに隣接する1次接点分、座標テーブル26
3の内容でいえば、第1次接点グループについて、漏
洩補正を行う場合の式である。通常、図3(B)のNo.2
1の画素について、第2次接点グループまで考慮した
漏洩は無視できる程度に小さいので、本実施例では、省
略する。
【0030】上記(1)式において、第1項に示すNo.2
1の画素の輝度は、更新された座標テーブル263の入
力信号S263aにより、検出される。また、上記
(1)式において、第2項に示す〔周辺画素の輝度の総
和〕×漏洩率は、他の光ファイバ素線から漏洩した光の
うち、No.21の画素に対応する光ファイバ素線に入って
来た分の輝度であり、座標テーブル263の内容に基づ
いて算出される。
【0031】このようにして、リーク補正部264は、
No.21の画素だけでなく、イメージガイド18Bを構成
する全ての画素について、上記(1)式に従って、漏洩
補正を行って、その漏洩補正処理後のビデオ信号S26
4aを次段の補間埋め込み部266に入力すると共に、
圧縮画像メモリ265に入力する。
【0032】補間埋め込み部266においては、漏洩補
正処理後のビデオ信号S264aの補間埋め込み処理が
行われ、網目模様が除去された鮮明なアナログのビデオ
信号S266aが出力され、D/A変換部268により
デジタル変換されたビデオ信号S26aが出力される。
【0033】このようにして、リアルタイム画像処理部
26から出力されたビデオ信号S26aは、モニタ30
に入力され、漏洩補正処理と補間埋め込み処理がなされ
た鮮明な血管内腔像が表示される。
【0034】以上述べたように、本発明は、融着型極細
径イメージガイドによる画素間の漏洩と解像度の低下を
阻止するために、イメージガイド端面血管内腔像をアイ
ピースを介して拡大し、テレビカメラで撮影したビデオ
信号を入力して、リアルタイム画像処理方式により、イ
メージガイドを構成する各画素の最も明るい点をサンプ
リングして画像データを圧縮し、各画素に隣接する画素
間との漏洩率を基に各画素間の漏洩を補正し、更に各画
素間を補間埋め込み処理したビデオ信号を出力するよう
にした。従って漏洩補正と補間処理を行ったビデオ信号
をモニタに入力することで明るく、解像度が向上し、鮮
明化された画像をモニタに表示できるようになった。
【0035】
【発明の効果】上記のとおり、本発明によれば、融着型
細径イメージガイドを用いる血管内視用カテーテルを血
管内に挿入し、血管内の患部を撮影したビデオ信号をリ
アルタイム画像処理部に入力することにより、イメージ
ガイドを伝送中に漏洩してぼけを生じた血管内腔像を画
像処理して補正し、解像度を高めた鮮明な血管内腔像を
モニタに表示するという技術的手段が講じられた。従っ
て、画素密度の向上に伴って増加した漏洩光による血管
内腔像のぼけを画像処理により除去し、冠状動脈等の血
管内視鏡診断における信頼性と安全性を向上させるとい
う技術的効果を奏することとなった。このため、一層極
細径化され高密度画素で構成されるイメージガイドを実
用化し、血管内視鏡装置へ適応させることが可能となっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す図である。
【図2】本発明の実施例の詳細図である。
【図3】本発明の作用説明図である。
【図4】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
18 血管内視用カテーテル 18A ライトガイド 18B イメージガイド 20 血管内腔照光源 22 アイピース 24 テレビカメラ 26 リアルタイム画像処理部 28 制御部 30 モニタ 260 A/D変換部 262 ピーク検出部 263 座標テーブル 264 リーク補正部 265 圧縮画像メモリ 266 補間埋め込み部 268 D/A変換部 S18a イメージガイドの端面血管内腔像 S20a 可視冷光 S22a 撮像素子上の拡大イメージガイド端面血管内
腔像 S24a テレビカメラの出力ビデオ信号 S26a 漏洩補正及び補間埋め込み処理をしたビデオ
信号 S28a 制御信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内堀 雅巳 千葉県印旛郡白井町中字中大305−1 フクダ電子株式会社 白井事業所内 (72)発明者 竹内 清 千葉県印旛郡白井町中字中大305−1 フクダ電子株式会社 白井事業所内 (56)参考文献 特開 平4−138127(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 融着型細径イメージガイド18Bで構成
    される血管内視用カテーテル18を介して経皮的にイメ
    ージガイド端面血管内腔像S18aをテレビカメラ24
    により撮像したビデオ信号S24aを、リアルタイム画
    像処理部26に、入力し、入力したビデオ信号S24a
    によって表されるイメージガイド18Bを構成する各画
    素の最も明るい点をサンプリングして、イメージガイド
    18Bの当該画素の輝度から、当該画素を中心としてそ
    れぞれ同心円上で接触する周辺画素の輝度の総和に血管
    内視用カテーテル18固有の画素間の漏洩率を乗じた値
    を、減じる画像処理を、各画素について行うことによ
    り、イメージガイド18Bにより伝送された血管内腔像
    に生じる光ファイバ素線相互の光の漏洩による画像のぼ
    けを補正し、解像度を高めた血管内腔像を表示すること
    を特徴とする血管内視鏡装置。
  2. 【請求項2】 上記リアルタイム画像処理部26が、上
    記漏洩補正処理を行うリーク補正部264と、補間埋め
    込み処理を行うことにより血管内腔像に現れる網目模様
    を解像度を損なうことなく除去する補間埋め込み部26
    6を有することにより、漏洩補正処理機能の他に補間埋
    め込み処理機能を持つようにした請求項1記載の血管内
    視鏡装置。
  3. 【請求項3】 上記リーク補正部264の入力側に、上
    記イメージガイド18Bを構成する各画素の最も明るい
    点をサンプリングするピーク検出部262と、該イメー
    ジガイド18Bを構成する各画素のNo. 座標及びそれら
    の輝度を所定の順序に従って登録した座標テーブル26
    3とが設けられ、リーク補正部264が順次更新される
    座標テーブル263の内容をデータとして入力して上記
    漏洩補正処理を行うようにした請求項2記載の血管内視
    鏡装置。
  4. 【請求項4】 上記座標テーブル263の内容であるイ
    メージガイド18Bを構成する各画素のNo. 座標及びそ
    れらの輝度が、イメージガイド18Bを構成する各画素
    に対して、隣接する画素を第1次接点グループ、その
    外輪に位置する画素を第2次接点グループ・・・とし
    て、グループ別に登録されている請求項3記載の血管内
    視鏡装置。
  5. 【請求項5】 上記リーク補正部264が、血管内視用
    カテーテル18の型式に依存している上記漏洩率を予め
    定数だけ登録してある漏洩率記憶部269を備え、使用
    時において血管内視用カテーテル18の型式を入力する
    ことにより、上記漏洩補正処理に必要な漏洩率が自動的
    に選択されるようにした請求項2記載の血管内視鏡装
    置。
  6. 【請求項6】 上記リーク補正部264の出力側に、漏
    洩補正処理後のビデオ信号S264aを入力することに
    より圧縮画像データを1心拍動周期以上記憶する圧縮画
    像メモリ265を備え、静止又は動画再生するようにし
    た請求項2記載の血管内視鏡装置。
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