JP2501054B2 - シリコ−ン水性エマルジョン組成物 - Google Patents

シリコ−ン水性エマルジョン組成物

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JP2501054B2 JP28043391A JP28043391A JP2501054B2 JP 2501054 B2 JP2501054 B2 JP 2501054B2 JP 28043391 A JP28043391 A JP 28043391A JP 28043391 A JP28043391 A JP 28043391A JP 2501054 B2 JP2501054 B2 JP 2501054B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシリコ−ン水性エマルジ
ョン組成物、特には広いpH領域で保存安定性がよく、水
を除去すれば室温で容易に硬化してゴム物性のすぐれた
エラストマ−となり、ウレタン樹脂、ウレタン塗料にす
ぐれた接着性を示すことから、コ−ティング剤、繊維処
理剤、離型剤、粘着物質の背面処理剤、、バインダ−な
どとして有用とされるシリコ−ン水性エマルジョン組成
物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、硬化してシリコ−ンエラストマ−
に変化し得るシリコ−ン水性エマルジョン組成物につい
ては種々の組成からなるものが公知とされ、これら公知
のものは該組成物中の水の除去によりエラストマ−を形
成するという性質を有し、このような特性を利用するこ
とによってコ−ティング剤として応用されているが、コ
−ティング剤にあっては基材との接着が重要であるにも
拘わらず従来公知の組成物は十分満足できる接着性を有
していないのが現状である。
【0003】例えば、アニオン的に安定化されたヒドロ
キシル化ジオルガノポリシロキサン、コロイドシリカ及
び有機すず化合物もしくは有機アミン化合物からなり、
pHが9〜11.5の範囲にあるシリコ−ン水性エマルジョン
組成物(特開昭56-16553号公報参照)が公知とされてい
るが、この組成物は諸種の基材に対する接着性が悪く、
また強アルカリ性を呈することから応用に際しては種々
の制約を受けるという問題をもっている。
【0004】他方、近年この種の組成物における接着性
を改良する目的から種々研究が試みられ、これには例え
ば環状オルガノシロキサンとアミノアルキルトリアルコ
キシシラン等の官能基結合オルガノトリアルコキシシラ
ンとを、スルホン酸系あるいは第4級アンモニウム塩系
界面活性剤の存在下で乳化重合してなるオルガノポリシ
ロキサンラテックス組成物(特開昭54-131661 号公報参
照)、ジメチルシロキサン単位とモノフェニルシロキサ
ン単位とからなるシロキサンブロックコポリマ−、水、
カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、充填剤
及びアミノ基含有アルコキシシランからなるシリコ−ン
ラテックス組成物(米国特許第3817894号明細書参照)
が知られている。
【0005】
【発明が解決しよううとする課題】しかしながら、これ
らの組成物はいずれもその構成成分としてカチオン系界
面活性剤を含有するため安定性に劣るという不利を有す
る。一般にシリコ−ンラテックスの製造に際しては、シ
リコ−ンラテックスの安定性からカチオン系乳化剤より
もアニオン系乳化剤が多用されている(例えば特公昭43
-18800号公報参照)のであるが、アニオン系乳化剤を使
用することによって安定化されたシリコ−ンラテックス
に接着性を向上させるための成分であるアミノ基含有シ
ランもしくはその部分加水分解物を添加配合すると著し
い増粘現象やゲル化現象(不溶物、沈殿物の生成)が起
こるという重大な不利がみられる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような不利
を解決したシリコ−ン水性エマルジョンに関するもので
あり、これは(A)1) 1分子中にけい素原子に結合するヒ
ドロキシル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロ
キサン100 重量部、2)アニオン系乳化剤0.3 〜20重量
部、3)水25〜600 重量部、からなるシリコ−ン水性エマ
ルジョン、(B)1)アミノ基含有シランもしくはその部分
加水分解物と酸無水物との反応生成物0.1〜10重量部、2
)コロイダルシリカ1〜50重量部からなる、上記(A)1)
のオルガノポリシロキサン100 重量部に対して1〜60
重量部の均一分散液、(C) 上記A)1)のオルガノポリシロ
キサン100 重量部に対して0.01〜10重量部の硬化用触
媒、および(D) 上記(A)、(B)、(C) 成分100 重量部に対し
て 0.1〜10重量部のメルカプト基含有シランもしくはそ
の部分加水分解物とからなることを特徴とするものであ
る。
【0007】すなわち、本発明者らは保存安定性が良好
で、これから水を除去したものが室温で容易に硬化して
エラストマ−に変化するし、これがウレタン樹脂、ウレ
タン塗料に対しすぐれた接着性を示すシリコ−ン水性エ
マルジョン組成物を開発すべく種々検討した結果、これ
については上記した(A) 成分としてのシリコ−ン水性エ
マルジョン、(B) 成分としてのアミノ基含有シランもし
くはその部分加水分解物と酸無水物との反応生成物及び
コロイダルシリカを含む均一分散液、(C) 成分としての
硬化性触媒および(D) 成分としてのメルカプト基含有シ
ランもしくはその部分加水分解物とからなるものとする
と、このものが長期間の貯蔵後においても水を除去すれ
ば室温で容易に硬化して物性のすぐれたエラストマ−と
なるし、ウレタン樹脂、ウレタン塗料に対し良好な接着
性を示すということを見出すと共に、この該組成物は広
いpH範囲(pH 3〜12)においても保存安定性、硬化特
性、ゴム物性あるいは接着性等が何ら損われることがな
く、さらにはこの組成物は厚い塗膜(例えば5mm以上)
を得る場合にあっても1回の塗工でクラック等の発生な
しに硬化厚膜を形成させることができるという顕著な効
果を有することを確認して本発明を完成させた。以下に
これをさらに詳述する。
【0008】
【作用】本発明はシリコ−ン水性エマルジョン組成物に
関するものであり、これは上記した(A) シリコ−ン水性
エマルジョン、(B) アミノ基含有シランもしくはその部
分加水分解物と酸無水物との反応生成物及びコロイダル
シリカを含む均一分散液、(C) 硬化性触媒および(D) メ
ルカプト基含有シランもしくはその部分加水分解物とか
らなることを要旨とするものである。
【0009】まず、本発明の組成物における(A) 成分は
シリコ−ン水性エマルジョンであるが、この(A) 成分を
構成するオルガノポリシロキサンは1分子中にけい素原
子に結合するヒドロキシル基を少なくとも2個有するこ
とが必須とされるほかはヒドロキシル基の結合位置(例
えば分子鎖末端あるいは分子鎖途中のけい素原子)けい
素原子に結合するヒドロキシル基以外の有機基(例えば
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基の等のアル
キル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、フェニ
ル基、トリル基等のアリ−ル基、ベンジル基、フェニル
エチル基等のアラルキル基、クロロメチル基、3,3,
3−トリフルオロプロピル基などの非置換又は置換の1
価炭化水素基等)、分子構造(例えば直鎖状、分岐状、
環状、網状)、重合度等に特に制限はなく従来から知ら
れている種々のものを使用することができる。なお、本
発明においては該シロキサンは分子量が10,000以上のも
のであることが望ましいが、必ずしもこれに限定される
ものではない。
【0010】このようなオルガノポリシロキサンは、例
えばオクタオルガノシクロテトラシロキサン等の環状シ
ロキサンを開環反応させる方法、アルコキシ基、アシロ
キシ基等の加水分解可能な基を有する直鎖状ないし分枝
鎖状オルガノポリシロキサンを加水分解する方法、オル
ガノハロゲノシランの1種もしくは2種以上を加水分解
する方法等により合成することができる。
【0011】また、この(A) 成分の調製に使用される
(A)2) のアニオン系乳化剤としては従来公知のもの、好
ましくは乳化重合触媒となり得る界面活性作用を有する
スルホン酸類、硫酸類、りん酸類あるいはこれらの塩類
等、具体的にはラウリル硫酸ナトリウム、パルミチル硫
酸ナトリウム、ステアリル硫酸ナトリウム等の脂肪族硫
酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸等の脂肪族炭化水素
基置換ベンゼンスルホン酸、脂肪族炭化水素基置換ナフ
タレンスルホン酸、ポリエチレングリコ−ル硫酸エステ
ル塩、ラウリルりん酸塩等が例示される。
【0012】ここに使用される(A) 3)としての水の使用
量については、水性エマルジョンを形成することができ
るような量であればよく特に制限はないが、一般的には
オルガノポリシロキサン100 重量部に対し25〜600 重量
部程度とされる。
【0013】この(A) 成分であるシリコ−ン水性エマル
ジョンは従来から知られている種々の方法を採用するこ
とによって調製することができ、これには例えば1分子
中に−Si-OH 結合を少なくとも2個有するオルガノポリ
シロキサンと水とを、アニオン系乳化剤の存在下で乳化
する方法あるいは予じめオクタオルガノシクロテトラシ
ロキサン等の環状シロキサンと水とをアニオン系乳化剤
を使用して乳化したのち、従来公知の開環重合触媒を添
加して加熱下で重合し、1分子中に−Si-OH 結合を2個
以上有するオルガノポリシロキサンを合成するとともに
目的とする水性エマルジョンを得る方法等をあげること
ができる。
【0014】また、この場合RSi(OR')3 (ここにRはメ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基
等のアルキル基、ビニル基、アリル基、ヘキセニル基等
のアルケニル基、フェニル基、トリル基、ナフチル基等
のアリ−ル基などの1価炭化水素基、R'はR と同様のア
ルキル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基等
のアシル基等)で示される3官能性シランを環状オルガ
ノポリシロキサンに添加し乳化を行ったり、あるいはこ
の3官能性シランを別個に乳化し環状液状シロキサン乳
化剤中に添加してもよい。この(A) 成分の調整における
アニオン系乳化剤の使用量はオルガノポリシロキサン10
0 重量部に対して0.3 〜20重量部、好ましくは 0.5〜5
重量部の範囲とされる。これは該使用量が0.3 重量部未
満では乳化が困難となり目的とする水性エマルジョンを
得ることが難かしく、逆にそれが20重量部を越えると最
終的に得られるエラストマ−のゴム物性(強度、伸び、
硬度等)が低下するようになるからである。
【0015】なお、前記したような水性エマルジョンの
調製にあたっては、ポリオキシエチレンアルキルエ−テ
ル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ−テル等の
非イオン系乳化剤あるいはふっ素系乳化剤等を併用して
もよいが、この量はゴム物性を著しく低下させない範囲
で任意とされる。
【0016】つぎに本発明における(B) 成分は本発明の
組成物から得られるエラストマ−のゴム物性と基材への
接着性(密着ないし固着)を向上させるとともに厚膜物
を形成させる際のクラック防止を目的として配合する成
分である。
【0017】この(B) 成分を構成する一方の成分はアミ
ノ基含有シランもしくはその加水分解物と酸無水物との
反応生成物であって、この反応生成物の合成に使用する
ことができるアミノ基含有シランは、例えば式 R''Si
(R)n(OR')3-n (ここにR'' は2−アミノエチル基、3
−アミノプロピル基あるいはN −(2−アミノエチル)
−3−アミノプロピル基等のアミノ基含有アルキル基、
n=0、1又は2、R、 R'は前記と同じ意味である)で示
されるものであって、具体的には3−アミノプロピルト
リエトキシシラン、N-(2−アミノエチル)−3−アミ
ノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピ
ルメチルジエトキシシラン、N-(2−アミノエチル)−
3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N-トリエチレ
ンジアミンプロピルトリメトキシシラン、N-トリエチレ
ンジアミンプロピルメチルジメトキシシラン等をあげる
ことができ、本発明においてはこれらの(部分)加水分
解物も使用することができる。
【0018】また、ここに使用される酸無水物として
は、例えばメチルテトラヒドロフタル酸無水物、メチル
ハイミック酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸
無水物、フタル酸無水物、エチレングリコ−ルビストリ
メリテ−ト、マレイン酸無水物、ピロメリト酸無水物、
こはく酸無水物、ポリアゼライックポリアンハイドラ
ド、トリメリト酸無水物、ナド酸無水物、フェニルマレ
イン酸無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、ヘ
キサヒドロフタル酸無水物、ドデシルこはく酸無水物、
ジクロロマレイン酸無水物、クロロレデイック酸無水物
等が例示される。
【0019】前記したアミノ基含有シランと酸無水物と
の反応は室温で単に両者を混合するのみでよく(発熱反
応)容易に目的物を得ることができる。なお、このよう
にして得られる反応生成物はゲル化を起しやすいので該
反応はメタノ−ル、エタノ−ル、ブタノ−ル、イソプロ
パノ−ル、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒド
ロフランあるいはジメチルホルムアミド等から任意選択
される有機溶媒の1種もしくは2種以上の存在下で行な
うことが望ましい。また、このアミノ基含有シランもし
くはその加水分解物と酸無水物との反応モル比は当モル
とすればよいが、いずれか一方を過剰に使用しても何ら
問題はない。
【0020】また、ここに使用される(B)2) のコロイダ
ルシリカについては、その種類に制限はないが、これに
は例えば粒径10〜40μm でナトリウムやアルミニウムイ
オンで安定化したものをあげることができ、これらは市
販品例えば日産化学社製、スノ−テックス40等として容
易に入手することができる。
【0021】上記した反応生成物とコロイダルシリカと
の使用割合は、反応生成物0.1〜10重量部に対してコロ
イダルシリカ1〜50重量部、好ましくはコロイダルシリ
カ100 重量部に対して反応生成物を 0.1〜20重量部、さ
らに好ましくは1〜5重量部の範囲で使用することが必
須とされる。これは反応生成物の使用量が少なすぎると
基材との接着性向上効果が小さく、逆に多すぎると組成
物の流動性が低下するようになるからである。
【0022】この(B) 成分の調製は、所望量のコロイダ
ルシリカに反応生成物を室温においてかくはんを行いな
がら徐々に滴下することにより調製される。なお、滴下
初期においては不溶物が生じるが、さらにかくはんを続
けると全体が均一化した半透明状の流動性を有する液体
状物となる。
【0023】この(B) 成分の配合量は、前記(A) 成分中
のシロキサン分 100重量部に対して、1〜60重量部、好
ましくは3〜30重量部の範囲とされるが、これは(B) 成
分の使用量が1重量部未満であると得られるエラストマ
−のゴム物性が劣るようになり、また60重量部を越える
と伸び率が小さくなりコ−ティング剤として使用した場
合厚膜状物にあってはクラックが生じやすくなるからで
ある。なお、この(B) 成分中のアミノ基含有シランもし
くはその加水分解物と酸無水物との反応生成物は、本発
明に係る組成物から得られるエラストマ−の基材との接
着性向上効果を示すのみでなく、(A) 成分中のオルガノ
ポリシロキサンに対するコロイダルシリカの補強性を高
める作用をも有する。
【0024】(C) 成分としての硬化用触媒は、本発明に
係る組成物を硬化させるために使用するものであって、
これには例えばジブチルすずジラウレ−ト、ジオクチル
すずジラウレ−ト、ジブチルすずアセテ−ト、オクチル
酸すず、ラウリン酸すず、オクチル酸鉄、オクチル酸
鉛、テトラブチルチタネ−ト等の有機酸の金属塩、n-ヘ
キシルアミン、グアニジン等のアミン化合物またはこれ
らの塩酸塩等をあげることができる。
【0025】なお、これらの硬化用触媒はその使用に際
しては予じめ常法により乳化剤と水を使用してO/W型
エマルジョンとしておくことが望ましい。この硬化用触
媒の配合量は、前記(A) 成分中のシロキサン分100 重量
部に対して0.01〜10重量部、好ましくは0.1 〜3重量部
の範囲とされるが、これは0.01重量部未満では本発明に
係る組成物を十分満足できる程度に硬化させることがで
きず、また10重量部以上使用しても硬化反応に格別別の
効果が認められず、かえって得られるエラストマ−がク
ラッキングを生じやすくなるからである。
【0026】本発明における(D) 成分としてのメルカプ
ト基含有シランもしくはその部分加水分解はこの組成物
のウレタン樹脂、ウレタン塗料への接着性を向上させる
ためめに添加されるものであるが、このメルカプト基含
有シランとしては例えばR'''Si(R)n(OR')3-n[ここにR
'''はHS(CH2)m (m は1〜10の整数)等で示されるメル
カプト基含有アルキル基、n は0、1又は2、R、 R'
前記と同じ意味である。]で示されるものであり、具体
的には HSCH2Si(OCH3)3、 HS(CH2)3Si(OCH3)3、 HSCH2Si(C
H3) (OCH3)2、 HS(CH2)3Si(CH3)(OCH3)2、 HSCH2Si(O
C2H5)2、 HS(CH2)3Si(OC2H5)3、 HSCH2Si(CH3)(OC
2H5)2、 HS(CH2)3Si(CH3)(OC2H5)2、 HSCH2Si(CH3)2(O
CH3)、 HS(CH2)3Si(CH3)2(OCH3)、 HS(CH2)6Si(OCH3)
3、 HS(CH2)10Si(OCH3)3、 HS(CH2)6Si(CH3)(OCH3)2、 HS(CH2)10Si(CH3)(OCH3)2 およびこれらの部分加水分解などが例示されるが、この
添加量は上記した(A)、(B)、(C) 各成分の合計量100 重量
部に対して 0.1〜 10 重量部の範囲とすればよい。
【0027】本発明のシリコ−ン水性エマルジョン組成
物は上記した(A)、(B)、(C)、(D) 各成分の所定量を混合す
ることによって得ることができるが、この(B) 成分につ
いてはアミノ基含有シランもしくはその部分加水分解物
と酸無水物との反応生成物とコロイダルシリカとを予じ
め均一に混練しておくことが必須とされるので、この調
製に当っては(A) 成分としてのシリコ−ン水性エマルジ
ョンを製造したのち、これに予じめ均一に混練した(B)
成分を混合し、ついでこれに(C) 成分と(D) 成分を混合
することがよく、これらの混合は通常の撹拌装置を用い
て行えばよい。
【0028】本発明の組成物はコイ−ティング剤、繊維
処理剤、離型剤、粘着物質の背面処理剤、無機物質のバ
インダ−などとして広く使用することができるが、この
ものはpHが3〜12の範囲外では始業時における取扱い上
種々の問題があるのでpHが3〜12の範囲のものとするこ
とがよく、これは作業者の安全を考慮するとpH6〜9の
範囲、特にpH6〜7.0の範囲のものとすることがよい。
なお、このpHの調整には種々のpH調製剤を使用すること
ができるが、これには例えば炭酸ナトリウムなどを使用
すればよい。
【0029】また、本発明の組成物には水系塗料などに
通常添加される各種成分を添加してもよいことから、こ
れに増粘剤、消泡剤、顔料、染料、防腐剤、アンモニア
水などの浸透剤を添加することは任意とされる。
【0030】
【実施例】つぎに本発明の実施例、比較例をあげるが、
例中の部は重量部を示したものであり、得られたゴム状
シ−トと諸基材との接着性については下記の基準でその
接着力を判定した。
【接着性の判定】基材上に設けたゴム状シ−トの一端を
基材に対してほぼ垂直方向に約300mm/分の速度で引張
り、この時のゴム状シ−トと基材との状態を観察し下記
のように評価した。 ◎・・接着性にきわめてすぐれ、界面剥離ではなく、ゴ
ム状シ−トが破壊 ○・・界面剥離を起すが、剥離させるに際してはかなり
の力が必要 △・・界面剥離を起すが、剥離させるに際しての力は上
記○印より若干小さい ×・・界面剥離し、わずかの力で剥離
【0031】実施例1〜9、比較例を1〜2 (1)(A)成分の調製 オクタメチルシクロテトラシロキサン500 部、メチルト
リメトキシシラン25部、水46.5部およびドデシルベンセ
ンスルホン酸10部をホモミキサ−を用いて乳化し、さら
に圧力3,000 psi でホモジナイザ−を2回通して安定な
エマルジョンとしたのち、これをフラスコに仕込み70℃
で12時間加熱し、ついで室温まで冷却し24時間放置後に
炭酸ナトリウムを用いてpHを 5.0、 8.0、 12.0 に調整し
た。このものの不揮発分は47%で、メタノ−ルを用いて
分離したオルガノポリシロキサンの20%トルエン溶液の
粘度は7,200cp であったが、このもののpH5.0 のものを
(A)-1、pH8.0 のものを(A)-2、pH12.0のものを(A)-3 とす
ることとした。
【0032】(2)(B)成分の調製 マレイン酸無水物98部とエタノ−ル319 部からなる混合
物に、3−アミノプロピルトリエトキシシラン221 部を
室温で滴下し、撹拌したところ反応生成物が得られたの
で、この反応生成物30部を、コロイダルシリカ・スノ−
テックス[日産化学(株)製商品名、有効成分40%、Na
2O量0.6 %、pH9.3 ]1,000 部に室温で撹拌しながら徐
々に滴下したところ、半透明状の液体が得られ、このも
ののpHは3.4 であった。
【0033】(3)(C)成分の調製 ジブチルすずジラウレ−ト30部、ポリオキシエチレンノ
ニルフェニルエ−テル1部および69部を常法により乳化
した。 (4)(D)成分の調製 メルカプト基含有シランとして式 HS(CH2)3Si(OCH3)3
HS(CH2)3Si(CH3)(OCH3)2 およびHSCH2Si(OC2H5)3 の3
種を準備した。
【0034】(5) シリコ−ン水性エマルジョン組成物の
調製 上記した(A) 成分、(B) 成分、(C) 成分および(D) 成分
を表1に示した割合で混合して実施例1〜9および比較
例1〜2の組成物を調製した。
【0035】(6) 物性測定 上記で得た実施例1〜9および比較例1〜2の組成物を
調製後、直ちにふっ素樹脂製板状体にキャスティング
し、温度25℃、 相対湿度60%の雰囲気中に48時間放置し
たところ、厚さ約1mmのゴム状シ−トが得られたので、
このゴムシ−トについての硬度、引張り強さおよび伸び
率をJIS K6301 に準じてしらべたところ、表1に併記し
たとおりの結果が得られた。また、上記の組成物を種々
の基材上にキャスティングしたのち、同様の条件下に放
置したところ、ゴムシ−トが得られたので、これらのゴ
ムシ−トを25℃で6ケ月保存したときの物性と接着性を
しらべたところ、表1に併記したとおりの結果が得られ
た。
【0036】
【表1】
【0037】実施例10〜18、 比較例3〜4 (1)B成分の調製 メチルハイミック酸無水物178 部とエタノ−ル400 部か
らなる混合物にN−(2−アミノエチル)−3−アミノ
プロピルトリメトキシシラン222 部を室温で滴下し、撹
拌を行なったところ、反応生成物が得られたので、これ
を(B) 成分とした。
【0038】(2) シリコ−ン水性エマルジョン組成物の
調製 前記した実施例1〜9で調製した(A) 成分、上記で得た
(B) 成分、前記した実施例1〜9で調製した(C) 成分お
よび(D) 成分を表2に示した割合で混合して実施例10〜
18、 比較例3〜4の組成物を調製した。
【0039】(3) 物性測定 上記で得た実施例10〜18、 比較例3〜4の組成物を前記
した実施例1〜9と同様に処理してゴムシ−トを作り、
これらのシ−ト形成後の物性、25℃で6ケ月放置後の物
性および接着性をしらべたところ、表2に併記したとお
りの結果が得られた。
【0040】
【表2】
【0041】
【発明の効果】本発明はシリコ−ン水性エマルジョン組
成物に関するものであり、これは前記したように(A)1)
ヒドロキシ基含有オルガノポリシロキサン、2)アニオン
系乳化剤、3)水とからなるシリコ−ン水性エマルジョ
ン、(B)1) ミノ基含有シランと酸無水物との反応生物、
2)コロイダルシリカからなる均一分散液、(C) 硬化用触
媒、(D) メルカプト基含有シランの所定量を混合してな
るものであるが、このものは長期間の貯蔵後においても
水を除去すれば室温で容易に硬化して物性のすぐれたエ
ラストマ−となるし、ウレタン樹脂、ウレタン塗料に対
し良好な接着性を示するという有利性をもつものであ
り、これはまた広いpH範囲( pH3〜12)においても保存
安定性、硬化特性、ゴム物性、接着性が何ら損なわれ
ず、厚さが5mm以上の厚い塗膜も1回の塗工でクラック
などの発生なしで硬化厚膜とすることができるという有
利性を与えるものである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)1)1分子中にけい素原子に結合するヒドロキシ基を少なくとも2個有するオ ルガノポリシロキサン 100 重量部 2) アニオン系乳化剤 0.3〜20重量部 3) 水 25〜600 重量部 からなるシリコ−ン水性エマルジョン (B) 1)アミノ基含有シランもしくはその部分加水分解物と酸無水物との反応生成 物 0.1〜10重量部 2)コロイダルシリカ 1〜50重量部 からなる、上記(A) 1)のオルガノポリシロキサン100 重
    量部に対して1〜60重量部の均一分散液 (C) 上記(A) 1)のオルガノポリシロキサン100 重量部に
    対して0.01〜10重量部の硬化用触媒 (D) 上記(A)、(B)、(C) 成分100 重量部に対して 0.1〜10
    重量部のメルカプト基含有シランもしくはその部分加水
    分解物 とからなることを特徴とするシリコ−ン水性エマルジョ
    ン組成物。
  2. 【請求項2】アミノ基含有シランもしくはその部分加水
    分解物と酸無水物との反応生成物とコロイダルシリカと
    を予じめ均一に分散させた(B) 成分としての均一分散液
    に、(A) 成分としてのシリコ−ン水性エマルジョン、
    (C) 成分としての硬化用触媒および(D) 成分としてのメ
    ルカプト基含有シランを添加し、混合してなる請求項1
    に記載したシリコ−ン水性エマルジョン組成物。
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