JP3664957B2 - オルガノポリシロキサンエマルジョン組成物 - Google Patents
オルガノポリシロキサンエマルジョン組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3664957B2 JP3664957B2 JP2000228472A JP2000228472A JP3664957B2 JP 3664957 B2 JP3664957 B2 JP 3664957B2 JP 2000228472 A JP2000228472 A JP 2000228472A JP 2000228472 A JP2000228472 A JP 2000228472A JP 3664957 B2 JP3664957 B2 JP 3664957B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- parts
- component
- organopolysiloxane
- emulsion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬化してゴム皮膜を形成するオルガノポリシロキサンエマルジョン組成物に関し、離型剤、粘着シートの背面処理剤、塗料等に使用できるだけでなく、特に、二つの物品を接触させる場合に、接触面における損傷を防止するためのゴム皮膜を形成することのできるオルガノポリシロキサンエマルジョン組成物に関する。
【0002】
【従来技術】
従来から、硬化してゴム皮膜を形成するオルガノポリシロキサンエマルジョン組成物が知られており、この組成物が種々の組成からなるということも知られている。例えば、アニオン的に安定化されたヒドロキシル化ジオルガノポリシロキサン、コロイドシリカ、有機すず化合物または有機アミン化合物からなり、pHが9〜11.5の範囲にあるシリコーンエマルジョン組成物が提案されている(特開昭56−16553号公報参照)。しかしながら、この組成物は各種基材に対する接着性が悪い上強アルカリ性であるために、使用に際して種々の制約を受けるという欠点があった。
【0003】
また、この種の組成物の接着性を改良するために、例えば、ヒドロキシル基含有オルガノポリシロキサンエマルジョン、アミノファンクショナルシランと酸無水物との反応生成物、コロイダルシリカ及び硬化触媒からなるシリコーン水性エマルジョン組成物(特開明58−101153号公報参照)、けい素原子に結合したアルコキシ基や、水酸基を1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン、1分子中に2個以上のSi−H結合を有するオルガノポリシロキサン、シリカ及び/又はポリシルセスキオキサン、アミド基及びカルボキシル基含有オルガノアルコキシシラン、エポキシ基又はアミノ基含有オルガノアルコキシシラン、及び硬化用触媒からなるシリコーン水性エマルジョン組成物(特開平8−85760号公報参照)、皮膜形成性シリコーンエマルジョン、ウレイド基含有オルガノアルコキシシラン又はその部分加水分解縮合物からなるエマルジョン型シリコーン組成物(特開平10−204294号公報参照)、水酸基またはアルコキシ基を側鎖及び末端に含有するオルガノポリシロキサン(特開平11−158380号公報参照)、微粉末状シリカ及び硬化促進剤からなるシリコーン水性エマルジョン組成物等が提案されている。
【0004】
しかしながら、これらのいずれの場合も、基材との接着性あるいは皮膜強度等の向上は認められるものの、塗布面とその塗布面へ他の物品を接触させた時の該接触物との間の滑り性が不十分であるために、接触物に強いせん断力が掛かった場合には、塗布皮膜又は基材、若しくは接触物そのものが破壊するという欠点があった。
【0005】
一方、硬化してゴム皮膜を形成するオルガノポリシロキサンエマルジョン組成物に各種の充填剤を添加することも既に知られている。しかしながらその目的は、着色剤、又は紫外線遮蔽剤としての使用、若しくは増量剤として固形分量を高め、厚塗りタイプの塗膜材やシーリング材とするものであり(特開昭56−16553号公報、特開昭58−118853号公報、特開昭61−246255号公報参照)、いずれの場合も、強度や伸び等の皮膜特性のみならず、基材との接着性等についても不十分であった。また、その添加効果として、塗膜表面の滑り性が向上するか否かについては何ら記載されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の目的は、室温で容易に硬化し、強度、伸び、各種基材に対する接着性等に優れると共に、塗布面の滑り性が改善され、せん断力が掛かった場合には接触物が容易に摺動可能な硬化物となる、オルガノポリシロキサンエマルジョン組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、
(A)ケイ素原子に結合するヒドロキシ基及び/又はアルコキシ基を1分子中に少なくとも2個含有するオルガノポリシロキサン…100重量部、
(B)シリカ及び/又はポリシルセスキオキサン…0.5〜100重量部、
(C)アミノ基含有アルコキシシラン及び/又はその部分加水分解物と酸無水物との反応生成物…0.1〜20重量部、
(D)エポキシ基含有アルコキシシラン及び/又はその部分加水分解縮合物…0.1〜20重量部、
(E)上記(A)、(B)、(C)、(D)成分と非反応性である酸化チタン及び/又は酸化亜鉛粉体…10〜1,000重量部、及び
(F)硬化用触媒…0.01〜10重量部
を主成分としてなるオルガノポリシロキサンエマルジョン組成物によって達成された。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明における(A)成分であるオルガノポリシロキサンは、ケイ素原子に結合するヒドロキシ基及び/又はアルコキシ基を1分子中に少なくとも2個含有すれば足り、ヒドロキシ基、アルコキシ基の結合位置、ケイ素原子に結合するヒドロキシ基、アルコキシ基以外の有機基の種類、分子構造、重合度等には特に制限は無く、従来から知られている種々のものを使用することができる。
【0009】
このようなオルガノポリシロキサンは、従来から公知の方法、例えば、オクタメチルテトラシクロシロキサン等の環状シロキサンを開環重合させる方法、オルガノハロシラン、オルガノアルコキシシラン等を加水分解縮重合させる方法等によって合成することができる。これらのオルガノポリシロキサンは、界面活性剤を用いて水中に乳化分散したエマルジョンの形態で使用することが望ましい。従って、本発明のオルガノポリシロキサンは乳化重合法、即ち、予め環状シロキサンと、及び、必要に応じて更にオルガノアルコキシシランとを界面活性剤を用いて水中に乳化分散した後、必要に応じて酸あるいはアルカリ等の触媒を添加して重合反応を行なわせることにより、エマルジョンの形態として合成することが好ましい。
【0010】
(B)成分であるシリカ及び/又はポリシルセスキオキサンは、(A)成分のオルガノポリシロキサンと反応してシリコーンゴム皮膜の強度を向上させるための補強成分である。本発明においては、特にコロイダルシリカを用いるか、界面活性剤を用いて水中に乳化分散したエマルジョンの形態で用いることが望ましい。このようなエマルジョンの形態は、(B)成分のシリカ及び/又はポリシルセスキオキサンを予め(A)成分のオルガノポリシロキサンに混合した後界面活性剤を用いて水中に乳化分散したり、予めオルガノアルコキシシランを界面活性剤を用いて水中に乳化分散した後、必要に応じて酸あるいはアルカリ等の触媒を添加して加水分解縮重合を行なわせることによって調製することができる。
(B)成分の配合量は、(A)成分100重量部に対して0.5〜100重量部であり、好ましくは1〜50重量部である。0.5重量部未満ではシリコーンゴム皮膜の強度を向上させる効果がなく、100重量部を超えると、皮膜が硬く脆いものとなり、強度も低下する。
【0011】
(C)成分であるアミノ基含有オルガノアルコキシシラン及び/又はその部分加水分解物と酸無水物との反応生成物は、シリコーンゴム皮膜と基材との接着性を向上させるための成分である。この始発物質であるアミノ基含有アルコキシシランとしては、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−メチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。また、これらの部分加水分解物あるいはそれらの混合物等を用いることもできる。もう一方の始発物質である酸無水物としては、例えば、フタル酸無水物、コハク酸無水物、マレイン酸無水物、グルタル酸無水物、イタコン酸無水物等を挙げることができる。
【0012】
上記のアミノ基含有オルガノアルコキシシラン及び/又はその部分加水分解物と酸無水物との反応は、始発物質双方に対する親溶媒、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール中において、室温で1〜5時間撹拌することにより容易に行わせることができる。また、それらの反応モル比は等モル同士であることが好ましいが、どちらかを過剰に使用しても何ら問題はない。(C)成分の配合量は、(A)成分100重量部に対して0.1〜20重量部であり、好ましくは0.5〜10重量部である。0.1重量部未満では基材との接着性を向上させる効果がなく、20重量部を超えると組成物の安定性が低下する。
【0013】
(D)成分であるエポキシ基含有アルコキシシラン及び/又はその部分加水分解縮合物は、(A)成分であるオルガノポリシロキサンの架橋剤として皮膜強度を向上させると共に、(C)成分であるアミノ基含有オルガノアルコキシシラン及び/又はその部分加水分解物と酸無水物との反応生成物と併用することにより、基材との接着性を向上させるための成分である。この(D)成分としては、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシラン等、これらの部分加水分解縮合物あるいはそれらの混合物等を挙げることができる。
【0014】
(D)成分の配合量は、(A)成分100重量部に対して0.1〜20重量部であり、好ましくは0.5〜10重量部である。0.1重量部未満では、架橋度が不十分となるので皮膜強度を向上させることができない上基材との接着性を向上させる効果がなく、20重量部を超えると架橋度が上がりすぎるため、シリコーンゴム皮膜が脆くなる。
【0015】
(E)成分である前記(A)、(B)、(C)、(D)各成分と非反応性である粉体は、シリコーンゴム被膜表面の滑り性を向上させるための成分である。従ってこの粉体は前記成分と非反応性である必要があり、このような粉体として酸化チタン及び/又は酸化亜鉛が使用される。更に、含有水酸基をヘキサメチルジシラザン等と反応させて(A)、(B)、(C)、(D)等の各成分と非反応性にしたシリカやシリコーンレジンパウダー等も適宜添加してもよい。
【0016】
これらの粉体は、単に混合して用いても良いが、(A)成分のオルガノポリシロキサンに混合した後、界面活性剤を用いて水中に乳化分散したエマルジョンの形態にして用いることが好ましい。
(E)成分の配合量は、(A)成分100重量部に対して10〜1,000重量部であり、好ましくは50〜500重量部である。10重量部未満ではシリコーンゴム皮膜表面の滑り性を向上させる効果がなく、1,000重量部を超えるとシリコーンゴム皮膜の強度、伸び、基材との接着性等が低下する。
【0017】
(F)成分である硬化用触媒は、前記(A)、(B)、(C)、及び(D)成分を架橋硬化させるために配合するものであり、具体例としては、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジアセテート、オクチル酸錫、酢酸亜鉛、オクチル酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、オクチル酸鉄等の有機酸金属塩、n−ヘキシルアミン、グアニジン等のアミン化合物等を挙げることができる。なお、これらの硬化用触媒は、水溶性である場合を除き予め界面活性剤を用いて水中に乳化分散したエマルジョンの形態にしておくことが望ましい。
【0018】
この(F)成分の配合量は、(A)成分100重量部に対して0.01〜10重量部であり、好ましくは、0.1〜5重量部である。0.01重量部未満では前記(A)、(B)、(C)、及び(D)成分を十分に硬化させることができずシリコーンゴム皮膜の強度が低下する。また、10重量部を超えて使用しても硬化反応にそれ以上の効果は認めらず、得られたシリコーンゴム皮膜にクラックが発生し易くなる。
【0019】
上記各成分をエマルジョンの形態にするために用いる界面活性剤は特に制限されるものではなく、例えば、アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルりん酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルスルホン酸塩等のアニオン系界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等のノニオン系界面活性剤;アルキルアミン酢酸塩、ポリアミン及びアミノアルコール脂肪酸誘導体などのアミン塩、アルキル4級アンモニウム塩、芳香族4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、イミダゾリウム塩等のカチオン系界面活性剤、アルキルベタイン、アルキルイミダゾリン等の両性界面活性剤等を挙げることができる。
【0020】
本発明の組成物には、必要に応じて水性塗料等に通常添加配合される他の成分、例えば、増粘剤、消泡剤、顔料、帯電防止剤、防腐剤等を適宜配合しても差し支えない。
本発明の組成物を基材に処理する方法については特に制限はなく、刷毛塗り、ロールコート、ナイフコート、スプレー、浸漬等により塗布することができる。塗布の後、常温で乾燥することにより硬化してゴム皮膜が形成されるが、必要に応じて加熱することにより硬化を促進し、処理時間の短縮を図ることができる。本発明の組成物は、離型剤、粘着シートの背面処理剤、塗料等として広く応用することが可能である。
【0021】
【発明の効果】
本発明の組成物は、塗布後の乾燥によって水を除去することにより容易に硬化し、その硬化皮膜が、強度及び伸びに優れるだけでなく、塗布したときの各種基材に対する接着性にも優れる上、塗布表面の滑り性が良好であって、基材の塗布面に他の基材を接触させたまません断力が掛かった場合でも、接触物が摺動可能であるので、塗布皮膜及び基材並びに塗布面に接触させた他の基材(接触物)を破損することがない。
【0022】
【実施例】
以下に、本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
(A)成分の調製
A−1:
2リットルのポリエチレン製ビーカーに、下記平均式で表されるオルガノポリシリキサン500g及びポリオキシエチレンラウリルエーテル(エチレンオキサイド9モル付加物)50gを仕込み、ホモミキサーで均一に混合した。
得られた混合物に水450gを徐々に加えて水中に乳化分散させ、次いで30MPaの圧力で高圧ホモジナイザーに2回通し、「エマルジョンA−1」を得た。
【0023】
A−2:
2リットルのポリエチレン製ビーカーに、オクタメチルシクロテトラシロキサン500g、フェニルトリエトキシシラン5.4g及び10重量%のドデシルベンゼンスルホン酸水溶液100gを仕込み、ホモミキサーで撹拌して乳化を行なった後、水394.6gを加えて希釈した。次いで30MPaの圧力で高圧ホモジナイサーに2回通して乳化した。得られたエマルジョンを、撹拌機、温度計及び還流冷却器の付いた2リットルのガラス製フラスコに移し、50℃で48時間重合反応を行なわせた後、25℃で24時間熟成してから10重量%の炭酸ナトリウム水溶液で中和し、「エマルジョンA−2」を得た。
【0024】
このエマルジョンの不揮発分は46.3重量%(105℃/3時間乾燥後)であった。エマルジョン中のオルガノポリシロキサンについて、GPC、IR、NMR等の機器分析を行なった結果、エマルジョンA−2中のオルガノポリシロキサンは下記平均式で表されるものであることが判明した。
【0025】
(C)成分の調製
撹拌機、温度計、還流冷却器及び滴下ロートの付いた1リットルのガラス製フラスコに、マレイン酸無水物98g及びエタノール319gを仕込んで均一に溶解した後、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン221gを室温で1時間掛けて滴下した。滴下終了後、更に1時間撹拌を続けて反応を完結させ、淡黄色で透明な「溶液C」を得た。
この溶液の不揮発分は48.5重量%(105℃/3時間乾燥後)であった。溶液中の反応生成物について、GPC、IR、NMR等の機器分析を行なった結果、溶液C中の不揮発分は、下記式で表されるものであることが判明した。
【0026】
(F)成分の調製
ジオクチル錫ジラウレート300g及びポリオキシエチレンラウリルエーテル(エチレンオキサイド9モル付加物)50gを2リットルのポリエチレン製ビーカーに仕込み、ホモミキサーで均一に混合した後、水650gを徐々に加えて水中に乳化分散させ、次いで30MPaの圧力で高圧ホモジナイザーに2回通して「エマルジョンF」を得た。
【0027】
実施例1〜6及び比較例1〜6.
組成物の調製
表1及び表2に示す配合量で、まず(B)成分としてコロイダルシリカ(日産化学工業株式会社製のスノーテックスC(商品名)、有効成分20重量%)に、撹拌下で(C)成分である「溶液C」を添加し、次に(D)成分としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを添加した後、更に30分間撹拌を続けて均一な分散液を得た。
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
次いで、得られた分散液を、撹拌下で(A)成分である「エマルジョンA−1」あるいは「エマルジョンA−2」中に徐々に添加した後、(E)成分として酸化チタンの水分散液(山陽色素株式会社製のサンダインスーパーホワイトU(商品名)、有効成分65重量%)及び(F)成分である「エマルジョンF」を添加し、更に増粘剤としてカルボキシメチルセルロース(第一工業製薬株式会社製のセロゲンF(商品名))を添加して、粘度約15Pa・sの組成物を調製した。
【0030】
皮膜物性並びに各種基材との接着性の評価
上記組成物をフッ素樹脂製のキャスティング板に流し込み、温度25℃、相対湿度50%の雰囲気で1週間放置し、厚さ約1mmの硬化皮膜を形成させ、その硬度、引張り強度及び伸び率を、JISK6301に準じて測定した。また、前記表1に示すような種々の基材からなるキャステイング板を用いて、同様にして硬化皮膜を形成させ、その皮膜の一端を基材に対して垂直方向に引張り、皮膜と基材の状態を観察した接着性を、下記のように評価した。結果は表1及び表2に示した通りである。
○:接着性が十分であり、皮膜と基材との界面で剥離せず、皮膜が破壊した。
△:皮膜と基材との界面で剥離するが、かなりの力が必要であった。
×:反膜と基材との界曲で剥離し、ほとんど力は不要であった。
【0031】
塗布表面の滑り性の評価
上記の各組成物をナイフコートアプリケーターでガラス板に塗布した後、105℃で30分間加熱し、厚さが約100μmの硬化皮膜を得た。その塗布表面の滑り性を、接触物として発泡ウレタン樹脂及びコンクリートの角材を用い、(株)東洋精機製作所の摩擦測定機TR型を使用して、15cm2の接触面積で300gの荷重を掛け、15cm/分の引っ張り速度で摩擦力を測定した。その結果は表1及び2に示した通りである。
Claims (1)
- (A)ケイ素原子に結合するヒドロキシ基及び/又はアルコキシ基を1分子中に少なくとも2個含有するオルガノポリシロキサン…100重量部、
(B)シリカ及び/又はポリシルセスキオキサン…0.5〜100重量部、
(C)アミノ基含有アルコキシシラン及び/又はその部分加水分解物と酸無水物との反応生成物…0.1〜20重量部、
(D)エポキシ基含有アルコキシシラン及び/又はその部分加水分解縮合物…0.1〜20重量部、
(E)上記(A)、(B)、(C)、(D)成分と非反応性である酸化チタン及び/又は酸化亜鉛粉体…10〜1,000重量部、及び
(F)硬化用触媒…0.01〜10重量部
を主成分としてなるオルガノポリシロキサンエマルジョン組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000228472A JP3664957B2 (ja) | 2000-07-28 | 2000-07-28 | オルガノポリシロキサンエマルジョン組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000228472A JP3664957B2 (ja) | 2000-07-28 | 2000-07-28 | オルガノポリシロキサンエマルジョン組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002038015A JP2002038015A (ja) | 2002-02-06 |
JP3664957B2 true JP3664957B2 (ja) | 2005-06-29 |
Family
ID=18721749
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000228472A Expired - Lifetime JP3664957B2 (ja) | 2000-07-28 | 2000-07-28 | オルガノポリシロキサンエマルジョン組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3664957B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10349082A1 (de) * | 2003-10-22 | 2005-05-25 | Wacker-Chemie Gmbh | Wässrige Polymerdispersionen |
JP4367640B2 (ja) * | 2004-12-06 | 2009-11-18 | 信越化学工業株式会社 | シリコーンエマルジョン組成物で処理された改質木材及びその製造方法 |
JP5180654B2 (ja) * | 2008-04-02 | 2013-04-10 | 高圧ガス工業株式会社 | 水系樹脂組成物 |
CN102348765B (zh) * | 2009-03-10 | 2015-09-09 | 道康宁东丽株式会社 | 水包油硅氧烷乳液组合物 |
JP5729988B2 (ja) * | 2009-12-15 | 2015-06-03 | キヤノン株式会社 | 帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 |
-
2000
- 2000-07-28 JP JP2000228472A patent/JP3664957B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002038015A (ja) | 2002-02-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5057022B2 (ja) | コーティング用エマルジョン組成物 | |
JP2590649B2 (ja) | エアバッグ用コーティング剤及びエアバッグ | |
EP1911801B1 (en) | Coating emulsion composition, and water/oil-repellent paper and making method | |
JP7074642B2 (ja) | シリコーンエマルジョン組成物 | |
EP1277802B1 (en) | Silicone composition and release film | |
EP1323796B1 (en) | Silicone emulsion composition adherent to plastic film substrates and release film | |
JP5163888B2 (ja) | オルガノシリコーンレジンエマルジョン組成物、二液性コーティング剤、その硬化被膜の形成方法及び該硬化被膜が形成された物品 | |
JPS6022018B2 (ja) | シリコ−ン水性エマルジヨン組成物 | |
JP4892129B2 (ja) | 剥離性硬化皮膜形成用シリコーン組成物 | |
JP3410618B2 (ja) | シリコーン水性エマルジョン組成物 | |
JP5954255B2 (ja) | 硬化性シリコーンエマルション組成物 | |
JP3181791B2 (ja) | シリコーン水性エマルジョン組成物 | |
JPH0673291A (ja) | シリコーン水性エマルジョン組成物 | |
JP2000129129A (ja) | 有機ケイ素化合物系エマルジョンの製造方法 | |
JP4994529B2 (ja) | 水系コーティング剤組成物 | |
JP3664957B2 (ja) | オルガノポリシロキサンエマルジョン組成物 | |
JP2501054B2 (ja) | シリコ−ン水性エマルジョン組成物 | |
JP2005325253A (ja) | 機能性無機フィラー含有コーティング用エマルジョン組成物 | |
JP3467994B2 (ja) | シリコーン転写フィルム、及びその転写構成体 | |
KR100502862B1 (ko) | 실리콘 수성 에멀전 이형액 및 이를 이용한 이형필름 | |
US7847050B2 (en) | Crosslinkable organopolysiloxane compositions | |
JP4054980B2 (ja) | 防汚性コーティング剤組成物 | |
JP3481683B2 (ja) | プラスチックフィルムの表面処理剤 | |
JP3573820B2 (ja) | 表面処理剤 | |
JP5197951B2 (ja) | 離型剤組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20040407 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041122 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041126 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050124 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050329 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050330 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080408 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110408 Year of fee payment: 6 |