JP2024084395A - 車両の座席前のパネル部材 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、車両の座席前のパネル部材に関する。
自動車といった車両の車室には、ドライバ用の運転席の隣に、他の乗員が着座するための助手席が設けられる。運転席と、助手席とは、座席である。
自動車の助手席の前には、ダッシュボードのグローブボックスが設けられる。
このような車両が前突すると、助手席に着座している乗員の前には、ダッシュボードからエアバッグが展開する。また、助手席に着座している乗員は、基本的にシートベルトを装着している。
これにより、前突の際に乗員は、助手席に着座している状態に拘束され、また、乗員の上体は、展開したエアバッグへ向けて前へ倒れ込むことができる。
助手席の乗員は、エアバッグにより衝撃を吸収されて、保護され得る。
自動車の助手席の前には、ダッシュボードのグローブボックスが設けられる。
このような車両が前突すると、助手席に着座している乗員の前には、ダッシュボードからエアバッグが展開する。また、助手席に着座している乗員は、基本的にシートベルトを装着している。
これにより、前突の際に乗員は、助手席に着座している状態に拘束され、また、乗員の上体は、展開したエアバッグへ向けて前へ倒れ込むことができる。
助手席の乗員は、エアバッグにより衝撃を吸収されて、保護され得る。
ところで、このような車両の前突において、助手席に着座している乗員は、基本的に助手席に拘束され得るものであるが、前突の程度によっては着座している助手席の上で前へ移動する可能性は残る。
このため、特許文献1、2では、助手席から前へ移動する乗員の膝部を、ダッシュボードのグローブボックスに当てることが提案されている。
ダッシュボードのグローブボックスに右側の膝部および左側の膝部が当たることにより、乗員についての腰骨についての前への移動が抑制され、乗員は、助手席の上に着座した状態を維持できる、と考えられる。助手席に着座している乗員が、サブマリン効果のように、助手席から前へ脱落し難くできる。また、腰骨についての前への移動が抑制されている乗員は、助手席に着座した状態のまま、慣性により腰骨が立ち、上体は、その腰骨を回転軸にして全体を真っすぐに伸ばしたまま前へ倒れることができる。乗員の上体は、展開したエアバッグに対して良好な状態に倒れ込むことができる。
このため、特許文献1、2では、助手席から前へ移動する乗員の膝部を、ダッシュボードのグローブボックスに当てることが提案されている。
ダッシュボードのグローブボックスに右側の膝部および左側の膝部が当たることにより、乗員についての腰骨についての前への移動が抑制され、乗員は、助手席の上に着座した状態を維持できる、と考えられる。助手席に着座している乗員が、サブマリン効果のように、助手席から前へ脱落し難くできる。また、腰骨についての前への移動が抑制されている乗員は、助手席に着座した状態のまま、慣性により腰骨が立ち、上体は、その腰骨を回転軸にして全体を真っすぐに伸ばしたまま前へ倒れることができる。乗員の上体は、展開したエアバッグに対して良好な状態に倒れ込むことができる。
しかしながら、発明者らの研究では、助手席の上で成人女性などが着座している場合、その乗員の右側の膝部および左側の膝部がダッシュボードのグローブボックスに当たるとしても、その後の前への移動を抑制することが難しい場合がある、ことが判った。たとえば成人女性が助手席に着座している状態から前へ移動する場合、その成人女性の右側の膝部および左側の膝部は、ダッシュボードのグローブボックスに当たった後、グローブボックスの下側へ下がってしまう、可能性がある。このような膝部が下げられると、乗員の腰部は、それに応じて前へ倒れる。
したがって、膝部が下げられている成人女性では、腰骨が助手席から浮き上がったり、前へ倒れ得るように過剰に立ち上がったりし、その状態で上体が腰骨を回転軸にして前へ倒れることになる可能性がある。この場合、たとえば、立ち上がる腰骨が大きく前へ倒れたり、上体についての腰骨より上側の部分が腰骨より遅れて海老反るようになったり、する可能性がある。そして、そのような状態において、上体が、展開したエアバッグに対して倒れ込む、可能性がある。
このような事態は、基本的には、成人女性が成人男性より小柄であって、膝下が短かったり、体重が軽かったりすることなどに起因して生じるものと推察される。
したがって、膝部が下げられている成人女性では、腰骨が助手席から浮き上がったり、前へ倒れ得るように過剰に立ち上がったりし、その状態で上体が腰骨を回転軸にして前へ倒れることになる可能性がある。この場合、たとえば、立ち上がる腰骨が大きく前へ倒れたり、上体についての腰骨より上側の部分が腰骨より遅れて海老反るようになったり、する可能性がある。そして、そのような状態において、上体が、展開したエアバッグに対して倒れ込む、可能性がある。
このような事態は、基本的には、成人女性が成人男性より小柄であって、膝下が短かったり、体重が軽かったりすることなどに起因して生じるものと推察される。
このように車両では、成人男性だけでなく、それより小柄な成人女性などについても、成人男性と同様に、助手席などの座席から前へ移動することを抑制することが求められる。
本発明の一形態に係る車両の座席前のパネル部材は、車両の車室において座席の前側において、前記座席から前へ移動する乗員の膝部が当たる高さに設けられるパネル部材であって、前記パネル部材の表面になるカバー部材と、前記カバー部材の裏側に設けられる補強部材と、を有し、前記補強部材は、前記車両の上下方向における上部と、前記上部以外の下部と、を有し、前記上部には、前記補強部材についての前記車両の車幅方向の全幅にわたって格子状のリブ部が設けられ、前記下部には、前記補強部材についての前記車両の車幅方向の中央部を除いて、格子状のリブ部が設けられる、ものである。
本発明において、車両の車室において座席の前側において、座席から前へ移動する乗員の膝部が当たる高さに設けられるパネル部材は、パネル部材の表面になるカバー部材と、カバー部材の裏側に設けられる補強部材と、を有する。そして、補強部材は、車両の上下方向における上部と、上部以外の下部と、を有する。補強部材の上部には、補強部材についての車両の車幅方向の全幅にわたって格子状のリブ部が設けられる。これに対し、補強部材の下部には、補強部材についての車両の車幅方向の中央部を除いて、格子状のリブ部が設けられる。
ここで、座席から前へ移動する成人女性の膝部は、座席から前へ移動する成人男性の膝部より下側である下部に当てられる。補強部材の下部では、格子状のリブ部が、車両の車幅方向の中央部を除いて設けられている。このため、成人女性の膝部が当たることにより座席前のパネル部材に加えられる力により、補強部材の下部は、中央部において中折れするように曲がる。補強部材は、パネル部材の下部に当たっている成人女性の膝部を、パネル部材の下側へ押し下げることが生じ難くなるように、変形することができる。成人女性の膝部は、パネル部材の下部に対して当たり続けることができる。
しかも、本発明では、補強部材の上部には、補強部材についての車両の車幅方向の全幅にわたって格子状のリブ部が設けられる。このような構造の上部が設けられていない場合、補強部材は、その全体が中央部で中折れし易くなる。本発明では、補強部材の全体が中央部で中折れしてしまうことを抑制できる。中央部において全体が中折れし難い補強部材を有するパネル部材は、それに対して当たっている成人女性の膝部を、支持することができる。これにより、成人女性の膝部は、パネル部材の下部に当たった後に、パネル部材の下部に当たった状態を維持して、パネル部材により支えられ続けることができる。
ここで、座席から前へ移動する成人女性の膝部は、座席から前へ移動する成人男性の膝部より下側である下部に当てられる。補強部材の下部では、格子状のリブ部が、車両の車幅方向の中央部を除いて設けられている。このため、成人女性の膝部が当たることにより座席前のパネル部材に加えられる力により、補強部材の下部は、中央部において中折れするように曲がる。補強部材は、パネル部材の下部に当たっている成人女性の膝部を、パネル部材の下側へ押し下げることが生じ難くなるように、変形することができる。成人女性の膝部は、パネル部材の下部に対して当たり続けることができる。
しかも、本発明では、補強部材の上部には、補強部材についての車両の車幅方向の全幅にわたって格子状のリブ部が設けられる。このような構造の上部が設けられていない場合、補強部材は、その全体が中央部で中折れし易くなる。本発明では、補強部材の全体が中央部で中折れしてしまうことを抑制できる。中央部において全体が中折れし難い補強部材を有するパネル部材は、それに対して当たっている成人女性の膝部を、支持することができる。これにより、成人女性の膝部は、パネル部材の下部に当たった後に、パネル部材の下部に当たった状態を維持して、パネル部材により支えられ続けることができる。
また、座席から前へ移動する成人男性の膝部は、パネル部材の上部に当たる。パネル部材の補強部材の上部には、その全幅にわたって、格子状のリブ部が設けられている。したがって、パネル部材の上部は、成人男性の膝部が当たった後に、中央部などにおいて中折れすることなく、膝部を支え続けることができる。
このように、本発明の座席前のパネル部材は、成人男性の膝部だけでなく、それより小柄な成人女性の膝部などについても支え続けることができる。本発明では、成人男性と同様に成人女性についても座席から前へ移動する際にそれを抑制することができる。
このように、本発明の座席前のパネル部材は、成人男性の膝部だけでなく、それより小柄な成人女性の膝部などについても支え続けることができる。本発明では、成人男性と同様に成人女性についても座席から前へ移動する際にそれを抑制することができる。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る自動車1としての自動車1の模式的な側面図である。
図2は、図1の自動車1の模式的な上面図である。
図2は、図1の自動車1の模式的な上面図である。
自動車1は、乗員が車体2の車室3に乗って、車室3に設けられている運転席4、助手席5などといった座席に着座することができる車両の一例である。図においては、助手席5は、ドライバ用の運転席4の左隣に設けられている。運転席4の前側には、ダッシュボード7から後方へ向けて延在するステアリング8が設けられる。このような車両には、この他にもたとえば、バス、トラック、電車、などがある。
そして、図1において、自動車1は、その前部に、他の自動車40が衝突する。
このような前突があると、自動車1は、それを検知し、シートベルト6により乗員を拘束する。また、自動車1は、エアバッグを展開する。図2では、助手席用の大型のフロントエアバッグ9が、ダッシュボード7から後方へ向けて、展開している。助手席用の大型のフロントエアバッグ9は、助手席5の前側において展開する。これにより、助手席5に着座している乗員は、助手席5に着座している状態に拘束される。また、助手席5に着座している乗員の上体が前へ倒れ込む場合、その上体は、展開している助手席用の大型のフロントエアバッグ9に倒れ込み、助手席用の大型のフロントエアバッグ9により支持される。前突の際に乗員に作用する衝撃は、吸収される。助手席5に着座している乗員は、前突の際に保護され得る。
なお、図1などには、自動車1の車体2の前後方向を基準として、上下左右前後の方向が示されている。以下の説明では、図1を基準にして、上下左右前後を使用する。また、車幅方向とは、左右方向でよい。この場合、車体2についての車幅方向の中央部A2分は、車幅方向の内側になる。車幅方向の外側は、車体2の側面部分となる。
そして、図1において、自動車1は、その前部に、他の自動車40が衝突する。
このような前突があると、自動車1は、それを検知し、シートベルト6により乗員を拘束する。また、自動車1は、エアバッグを展開する。図2では、助手席用の大型のフロントエアバッグ9が、ダッシュボード7から後方へ向けて、展開している。助手席用の大型のフロントエアバッグ9は、助手席5の前側において展開する。これにより、助手席5に着座している乗員は、助手席5に着座している状態に拘束される。また、助手席5に着座している乗員の上体が前へ倒れ込む場合、その上体は、展開している助手席用の大型のフロントエアバッグ9に倒れ込み、助手席用の大型のフロントエアバッグ9により支持される。前突の際に乗員に作用する衝撃は、吸収される。助手席5に着座している乗員は、前突の際に保護され得る。
なお、図1などには、自動車1の車体2の前後方向を基準として、上下左右前後の方向が示されている。以下の説明では、図1を基準にして、上下左右前後を使用する。また、車幅方向とは、左右方向でよい。この場合、車体2についての車幅方向の中央部A2分は、車幅方向の内側になる。車幅方向の外側は、車体2の側面部分となる。
次に、上述した助手席5の乗員についての、前突の際の挙動について詳しく説明する。
助手席5には、体格のよい大柄な成人男性だけでなく、それより小柄な成人女性などが着座することがある。
助手席5には、体格のよい大柄な成人男性だけでなく、それより小柄な成人女性などが着座することがある。
図3は、図1の自動車1に設けられる助手席5に着座している乗員としての、成人男性の前突の際の挙動の一例の説明図である。
図4は、図3の成人男性が前突の際に前へ移動する場合での、前突の際の挙動の一例の説明図である。
図4は、図3の成人男性が前突の際に前へ移動する場合での、前突の際の挙動の一例の説明図である。
助手席5に成人男性が着座している際に前突があると、基本的には図3に示すように、成人男性は、助手席5に着座している位置においてシートベルト6により拘束され得る。そして、図中の破線で示すように、その拘束位置において、成人男性の上体は、その前側に展開している助手席用のフロントエアバッグ9へ倒れ込む。
しかしながら、成人男性は、前突の程度によっては、図4に示すように、助手席5の上において前へ移動する可能性がある。助手席5の前側には、同図では、ダッシュボード7のグローブボックス11が設けられている。前へ移動する乗員は、右側の膝部と左側の膝部とが、グローブボックス11の開閉蓋部材12に当たる。ここで、開閉蓋部材12は、助手席前のパネル部材である。
成人男性は、右側の膝部と左側の膝部とがグローブボックス11の開閉蓋部材12に支えられることにより、それ以上に前へ移動しなくなる。成人男性は、助手席5に着座している状態を維持できる。したがって、成人男性は、助手席5の上で前へ移動するとしても、助手席5に着座している状態を維持できる。また、成人男性は、その助手席5に着座している状態においてシートベルト6により拘束され得る。そして、成人男性の上体は、その拘束位置において、その前側に展開している助手席用のフロントエアバッグ9へ倒れ込むことができる。
ここで、成人男性についての腰骨についての前への移動は、右側の膝部および左側の膝部がダッシュボード7のグローブボックス11の開閉蓋部材12に当たることにより、抑制されている。成人男性は、助手席5の上に着座した状態を維持できる。助手席5に着座している成人男性は、助手席5から前へ脱落し難い。
また、前への移動が抑制されている成人男性の腰骨は、助手席5に着座した状態のまま、前突の前からの慣性により立ちあがる。成人男性の上体は、その腰骨を回転軸として、全体が真っすぐに伸びたまま前へ倒れることができる。
このように成人男性の上体は、図4のように前へ移動するとしても、図3の場合と同様に、助手席用の大型のフロントエアバッグ9に対して、良好に倒れ込むことができる。
成人男性は、右側の膝部と左側の膝部とがグローブボックス11の開閉蓋部材12に支えられることにより、それ以上に前へ移動しなくなる。成人男性は、助手席5に着座している状態を維持できる。したがって、成人男性は、助手席5の上で前へ移動するとしても、助手席5に着座している状態を維持できる。また、成人男性は、その助手席5に着座している状態においてシートベルト6により拘束され得る。そして、成人男性の上体は、その拘束位置において、その前側に展開している助手席用のフロントエアバッグ9へ倒れ込むことができる。
ここで、成人男性についての腰骨についての前への移動は、右側の膝部および左側の膝部がダッシュボード7のグローブボックス11の開閉蓋部材12に当たることにより、抑制されている。成人男性は、助手席5の上に着座した状態を維持できる。助手席5に着座している成人男性は、助手席5から前へ脱落し難い。
また、前への移動が抑制されている成人男性の腰骨は、助手席5に着座した状態のまま、前突の前からの慣性により立ちあがる。成人男性の上体は、その腰骨を回転軸として、全体が真っすぐに伸びたまま前へ倒れることができる。
このように成人男性の上体は、図4のように前へ移動するとしても、図3の場合と同様に、助手席用の大型のフロントエアバッグ9に対して、良好に倒れ込むことができる。
そして、助手席5に成人女性が着座している場合でも、基本的には、助手席5に成人男性が着座している場合と同様の挙動になることが一般的には期待されている。
図5は、図3の助手席5に成人女性が着座している場合に期待される、前突の際の挙動の一例の説明図である。
助手席5に成人女性が着座している際に前突があると、成人女性は、図5に示すように前へ移動するとしても、図4の成人男性の場合と同様に、右側の膝部と左側の膝部とがグローブボックス11の開閉蓋部材12に当たる。これにより、助手席5の成人女性についても、助手席5の成人男性と同様の支持が得られて、助手席5に着座している状態でそれ以上に前へ移動しなくなることが期待される。
図5は、図3の助手席5に成人女性が着座している場合に期待される、前突の際の挙動の一例の説明図である。
助手席5に成人女性が着座している際に前突があると、成人女性は、図5に示すように前へ移動するとしても、図4の成人男性の場合と同様に、右側の膝部と左側の膝部とがグローブボックス11の開閉蓋部材12に当たる。これにより、助手席5の成人女性についても、助手席5の成人男性と同様の支持が得られて、助手席5に着座している状態でそれ以上に前へ移動しなくなることが期待される。
しかしながら、このような期待に反して、成人女性では、右側の膝部と左側の膝部とがグローブボックス11の開閉蓋部材12に当たった後においても、さらに前へ移動する可能性が残る。発明者らは、独自の鋭意研究により、このような事態が生じ得る可能性について推察する。
図6は、図3の助手席5に成人女性が着座している場合での、前突の際の挙動の他の例の説明図である。
図6において、助手席5に着座している成人女性の右側の膝部および左側の膝部は、ダッシュボード7のグローブボックス11の開閉蓋部材12に当たった後、開閉蓋部材12により押し下げられて、開閉蓋部材12の下側において前方向へ移動する。このようなグローブボックス11の開閉蓋部材12による膝部の押し下げがあると、それにより成人女性の腰部は、前へ倒れる。
図6は、図3の助手席5に成人女性が着座している場合での、前突の際の挙動の他の例の説明図である。
図6において、助手席5に着座している成人女性の右側の膝部および左側の膝部は、ダッシュボード7のグローブボックス11の開閉蓋部材12に当たった後、開閉蓋部材12により押し下げられて、開閉蓋部材12の下側において前方向へ移動する。このようなグローブボックス11の開閉蓋部材12による膝部の押し下げがあると、それにより成人女性の腰部は、前へ倒れる。
したがって、グローブボックス11の開閉蓋部材12に当たった後に膝部が下げられる成人女性の腰骨は、図6に示すように過剰に前へ倒れるように立ち上がったり、助手席5から浮き上がったり、する可能性がある。そして、成人女性の上体は、そのような腰骨を回転軸にして、前へ倒れることになる。この場合、成人女性の上体についての、腰骨より上側の部分は、腰骨より遅れて前へ移動する。その結果、成人女性の上体は、後側へ海老反る状態で、展開した助手席用の大型のフロントエアバッグ9に対して倒れ込む。このような状態での上体の倒れ込みは、図3から図5のものとは異なるため、想定していない事態が生じる可能性がある。
図6のような事態は、基本的には、成人女性が成人男性より小柄であって、車室3の床面10からの膝部の高さが低かったり、体重が軽かったりすることなどに起因しているものと推察される。
また、グローブボックス11の開閉蓋部材12は、それが設けられるダッシュボード7の湾曲形状と合わせて、湾曲した形状とされることが多い。湾曲した形状の開閉蓋部材12の下部A5は、基本的に前下がりな面になる。
これらの複合的な要因により、助手席5に着座する成人女性には、成人男性とは異なり、前突の際に図6に例示するような事態が生じる可能性が残されている、と考えられる。
また、グローブボックス11の開閉蓋部材12は、それが設けられるダッシュボード7の湾曲形状と合わせて、湾曲した形状とされることが多い。湾曲した形状の開閉蓋部材12の下部A5は、基本的に前下がりな面になる。
これらの複合的な要因により、助手席5に着座する成人女性には、成人男性とは異なり、前突の際に図6に例示するような事態が生じる可能性が残されている、と考えられる。
このように自動車1では、成人男性より小柄な成人女性などについて、助手席5などの座席から前へ移動することを抑制できるようにすることが望まれる。
また、自動車1では、成人男性より小柄な成人女性などについて、成人男性と同様に、助手席5などの座席から前へ移動することを抑制できるようにすることが望まれる。
また、自動車1では、成人男性より小柄な成人女性などについて、成人男性と同様に、助手席5などの座席から前へ移動することを抑制できるようにすることが望まれる。
図7は、図1の自動車1のグローブボックス11の開閉蓋部材12の分解説明図である。
図7のグローブボックス11の開閉蓋部材12は、開閉蓋部材12の表面意匠を構成する湾曲した板形状のカバー部材13と、カバー部材13の裏面に設けられる補強部材14と、を有する。
図7のグローブボックス11の開閉蓋部材12は、開閉蓋部材12の表面意匠を構成する湾曲した板形状のカバー部材13と、カバー部材13の裏面に設けられる補強部材14と、を有する。
湾曲した板形状のカバー部材13は、カバー本体21、操作部22、複数の取付部23、を有する。
カバー本体21は、基本的に、車幅方向に長い長方形の樹脂板を、上下方向において前側へ湾曲させたものでよい。カバー本体21の湾曲形状は、ダッシュボード7の湾曲形状に合わせてよい。このような車幅方向に長い上下方向で湾曲した板形状のカバー本体21は、たとえば、湾曲するダッシュボード7の後端から下面にかけて設けられるとよい。湾曲するダッシュボード7の上面は、その上に、助手席用の大型のフロントエアバッグ9が展開する。
複数の取付部23は、車幅方向に長い上下方向で湾曲した板形状のカバー本体21の下端において突出して設けられる。湾曲した板形状のカバー部材13は、複数の取付部23において、ダッシュボード7に固定されてよい。ダッシュボード7に固定された複数の取付部23の周囲において、カバー本体21は、回動可能である。
操作部22は、車幅方向に長い上下方向で湾曲した板形状のカバー本体21の上部A4に設けられる。操作部22は、たとえば乗員がグローブボックス11を開閉操作するための操作部22するためのハンドルなどを備えてよい。また、操作部22は、操作部22に対するタッチ操作などを検出する機構を備えてもよい。操作部22に対する操作がなされることにより、カバー本体21についてのダッシュボード7との係合が解除されてよい。ダッシュボード7との係合が解除されることにより、開閉蓋部材12は、開閉操作することができる。このようなカバー本体21とダッシュボード7との係合機構は、操作部22に設けられてよい。一般的に、たとえばハンドルを上へ持ち上げることによりダッシュボード7との係合を解除するような機構は、操作部22に組み込むことができる。このような操作部22は、図7に示すように、湾曲した板形状のカバー部材13の上部A4において、カバー部材13の裏面に突出して設けられてよい。
また、グローブボックス11の開閉蓋部材12は、助手席5に着座する乗員だけでなく、運転席4に着座するドライバも操作する可能性がある。このため、操作部22は、図7に示すように、カバー本体21の上部A4において、車幅方向の中央より内側へ寄せた部位に設けるとよい。
また、グローブボックス11の開閉蓋部材12は、助手席5に着座する乗員だけでなく、運転席4に着座するドライバも操作する可能性がある。このため、操作部22は、図7に示すように、カバー本体21の上部A4において、車幅方向の中央より内側へ寄せた部位に設けるとよい。
図8は、図7の補強部材14のリブ構造の模式的な説明図である。
補強部材14は、車幅方向に長い上下方向で湾曲した板形状のカバー本体21に倣って湾曲する補強本体31、を有する。補強本体31は、たとえばゴム材や、可撓性の樹脂材などを用いて形成してよい。また、補強部材14は、カバー本体21より厚さを有することにより高い剛性に形成されてよい。なお、図8において、湾曲している補強部材14は、上下方向へ伸ばすように平面状に展開している状態で示されている。
補強本体31についての、カバー本体21の側の面33には、複数の略立方体形状の穴34が、マトリクス状に並べて開設されてよい。これにより、補強本体31には、格子状のリブ部35が残る。格子状のリブ部35は、車幅方向に沿って延在する部分と、上下方向に沿って延在する部分とで構成される。
なお、複数の略立方体形状の穴34は、補強本体31を貫通しても、貫通しなくてもよい。複数の略立方体形状の穴34が補強本体31を貫通していない場合、補強本体31には、複数の略立方体形状の穴34により貫通されていない部分が、板部として残る。この場合、補強部材14は、板部の一面に、格子状のリブ部35が立設されている立体形状になる。補強部材14の板部は、グローブボックス11の内側の面として用いることができる。
補強本体31についての、カバー本体21の側の面33には、複数の略立方体形状の穴34が、マトリクス状に並べて開設されてよい。これにより、補強本体31には、格子状のリブ部35が残る。格子状のリブ部35は、車幅方向に沿って延在する部分と、上下方向に沿って延在する部分とで構成される。
なお、複数の略立方体形状の穴34は、補強本体31を貫通しても、貫通しなくてもよい。複数の略立方体形状の穴34が補強本体31を貫通していない場合、補強本体31には、複数の略立方体形状の穴34により貫通されていない部分が、板部として残る。この場合、補強部材14は、板部の一面に、格子状のリブ部35が立設されている立体形状になる。補強部材14の板部は、グローブボックス11の内側の面として用いることができる。
そして、本実施形態において、格子状のリブ部35は、補強本体31についての、カバー本体21の側の面33の全面に形成されるものではない。
図8に示すように、補強本体31についての、カバー本体21の側の面33は、自動車1の上下方向における上部A4と、上部A4以外の下部A5と、に区分けすることができる。また、補強本体31は、自動車1の車幅方向における外側部A1と、中央部A2と、内側部A3と、に区分けすることができる。
ここで、補強本体31の上部A4は、図8において2つの破線円で示すように、助手席5から前へ移動する成人男性の右側の膝部が当たる部分R1の高さ位置と、左側の膝部が当たる部分L1の高さ位置とに設けられてよい。成人男性の膝部は、図8にB1で示す高さ位置で、補強本体31の上部A4に当たる。成人男性の右側の膝部が当たる部分R1の高さ位置と、左側の膝部が当たる部分L1の高さ位置との基準として、成人男性のダミー人形の膝部を用いてよい。
また、補強本体31の下部A5は、図8において他の2つの破線円で示すように、助手席5から前へ移動する成人女性の右側の膝部が当たる部分R2の高さ位置と、左側の膝部が当たる部分L2の高さ位置とに設けられてよい。成人女性の右側の膝部が当たる部分R2の高さ位置と、左側の膝部が当たる部分L2の高さ位置との基準として、成人女性のダミー人形の膝部を用いてよい。
図8に示すように、補強本体31についての、カバー本体21の側の面33は、自動車1の上下方向における上部A4と、上部A4以外の下部A5と、に区分けすることができる。また、補強本体31は、自動車1の車幅方向における外側部A1と、中央部A2と、内側部A3と、に区分けすることができる。
ここで、補強本体31の上部A4は、図8において2つの破線円で示すように、助手席5から前へ移動する成人男性の右側の膝部が当たる部分R1の高さ位置と、左側の膝部が当たる部分L1の高さ位置とに設けられてよい。成人男性の膝部は、図8にB1で示す高さ位置で、補強本体31の上部A4に当たる。成人男性の右側の膝部が当たる部分R1の高さ位置と、左側の膝部が当たる部分L1の高さ位置との基準として、成人男性のダミー人形の膝部を用いてよい。
また、補強本体31の下部A5は、図8において他の2つの破線円で示すように、助手席5から前へ移動する成人女性の右側の膝部が当たる部分R2の高さ位置と、左側の膝部が当たる部分L2の高さ位置とに設けられてよい。成人女性の右側の膝部が当たる部分R2の高さ位置と、左側の膝部が当たる部分L2の高さ位置との基準として、成人女性のダミー人形の膝部を用いてよい。
補強本体31の上部A4には、補強部材14についての車幅方向の全幅にわたって、格子状のリブ部35が形成される。
また、補強本体31の上部A4には、カバー部材13の操作部22に対応する部分に、切欠部32が形成される。これにより、補強本体31は、カバー部材13の操作部22と干渉しないように、カバー部材13に重ねることができる。ここでは、カバー部材13の操作部22に対応する切欠部32は、補強部材14の上部A4に収まるように形成されている。補強部材14の上部A4では、切欠部32の下側に、格子状のリブ部35と一体的な直線状のリブ部36が残されている。
なお、補強本体31の上部A4の剛性は、切欠部32により低下する可能性がある。しかしながら、補強部材14をカバー部材13に貼着した状態では、補強本体31の切欠部32には、カバー部材13の操作部22が収まる。また、切欠部32の下側には、格子状のリブ部35と一体的な直線状のリブ部36が形成されている。これにより、開閉蓋部材12の上部A4は、補強部材14の上部A4に切欠部32が形成されていても、変形し難い高い剛性となり得る。
また、補強本体31の上部A4には、カバー部材13の操作部22に対応する部分に、切欠部32が形成される。これにより、補強本体31は、カバー部材13の操作部22と干渉しないように、カバー部材13に重ねることができる。ここでは、カバー部材13の操作部22に対応する切欠部32は、補強部材14の上部A4に収まるように形成されている。補強部材14の上部A4では、切欠部32の下側に、格子状のリブ部35と一体的な直線状のリブ部36が残されている。
なお、補強本体31の上部A4の剛性は、切欠部32により低下する可能性がある。しかしながら、補強部材14をカバー部材13に貼着した状態では、補強本体31の切欠部32には、カバー部材13の操作部22が収まる。また、切欠部32の下側には、格子状のリブ部35と一体的な直線状のリブ部36が形成されている。これにより、開閉蓋部材12の上部A4は、補強部材14の上部A4に切欠部32が形成されていても、変形し難い高い剛性となり得る。
これに対し、補強本体31の下部A5は、車幅方向の外側である外側部A1と、車幅方向の内側である内側部A3と、外側部A1と内側部A3との間の中央部A2とに分けられる。図8において、中央部A2は、補強本体31の下部A5において、切欠部32の下側となる部分に形成されている。また、補強部材14の下部A5において、中央部A2は、助手席5から前へ移動する成人女性のダミー人形の右側の膝部および左側の膝部の中の、自動車1の車幅方向の内側である右側の膝部が当たる部分(R2)と重なっている。
そして、補強本体31の下部A5では、補強部材14についての自動車1の車幅方向の中央部A2を除いて、外側部A1と内側部A3とに、補強本体31の上部A4の格子状のリブ部35と一体的な、格子状のリブ部35が形成される。
リブ部が形成されない中央部A2は、薄い板状に形成されてよい。
そして、補強本体31の下部A5では、補強部材14についての自動車1の車幅方向の中央部A2を除いて、外側部A1と内側部A3とに、補強本体31の上部A4の格子状のリブ部35と一体的な、格子状のリブ部35が形成される。
リブ部が形成されない中央部A2は、薄い板状に形成されてよい。
そして、これらの形状を有する補強部材14は、格子状のリブ部35の先端において、カバー部材13の裏面に貼着される。
ただし、本実施形態では、補強部材14の上部A4に形成される格子状のリブ部35についての、切欠部32の下側の直線状のリブ部36は、カバー部材13の裏面に貼着しない。これにより、補強部材14の中央部A2は、直線状のリブ部36を含めて、カバー部材13の裏面に貼着されなくなる。補強部材14の上部A4のリブ部は、下部A5の外側部A1に対応する部分と内側部A3に対応する部分とにおいてのみ、カバー部材13の裏面に貼着される。
また、補強部材14の下部A5は、格子状のリブ部35が設けられない中央部A2以外の、外側部A1と内側部A3とにおいてカバー部材13の裏面に貼着される。
ただし、本実施形態では、補強部材14の上部A4に形成される格子状のリブ部35についての、切欠部32の下側の直線状のリブ部36は、カバー部材13の裏面に貼着しない。これにより、補強部材14の中央部A2は、直線状のリブ部36を含めて、カバー部材13の裏面に貼着されなくなる。補強部材14の上部A4のリブ部は、下部A5の外側部A1に対応する部分と内側部A3に対応する部分とにおいてのみ、カバー部材13の裏面に貼着される。
また、補強部材14の下部A5は、格子状のリブ部35が設けられない中央部A2以外の、外側部A1と内側部A3とにおいてカバー部材13の裏面に貼着される。
次に、上述した開閉蓋部材12が前側に設けられている助手席5に、成人男性が着座している状態で前突が発生した場合の、成人男性の挙動について説明する。
図9は、図7の開閉蓋部材12が設けられている図1の自動車1の助手席5に、成人男性が着座している状態の説明図である。
図10は、図9の成人男性が、前突の際に前へ移動して、右側の膝部および左側の膝部が図7の開閉蓋部材12に当たっている状態の説明図である。
ここで、S0は、助手席5についての、車幅方向の中央線である。
図9は、図7の開閉蓋部材12が設けられている図1の自動車1の助手席5に、成人男性が着座している状態の説明図である。
図10は、図9の成人男性が、前突の際に前へ移動して、右側の膝部および左側の膝部が図7の開閉蓋部材12に当たっている状態の説明図である。
ここで、S0は、助手席5についての、車幅方向の中央線である。
図9に示すように、自動車1の助手席5に、成人男性が着座する。成人男性は、図1および図2に示すように、シートベルト6を装着していてよい。
このような自動車1が前突すると、助手席5に着座している成人男性は、シートベルト6により拘束されているとしても、助手席5の上で前側へ移動する可能性がある。このような移動をする成人男性は、図10に示すように、その右側の膝部と左側の膝部とが、ダッシュボード7に設けられるグローブボックスの開閉蓋部材12に当たる。
ここで、成人男性の右側の膝部と左側の膝部とは、図8に示す補強部材14の上部A4に対応する高さで、開閉蓋部材12に当たる。成人男性の右側の膝部と左側の膝部とは、助手席5についての車幅方向の中心線S0に対して、略対称となる位置で開閉蓋部材12に当たることができる。
また、補強部材14の上部A4には、基本的に、その全幅にわたって格子状のリブ部35が設けられて、変形し難い高い剛性を有する。したがって、開閉蓋部材12は、成人男性の右側の膝部と左側の膝部とから荷重が作用しても変形することなく、成人男性を支持することができる。成人男性の右側の膝部と左側の膝部とは、図10に示すように、開閉蓋部材12に当たった位置において、しっかりと支持され得る。成人男性の腰骨も、しっかりと支持され得る。
その結果、開閉蓋部材12により右側の膝部と左側の膝部とが支持されている成人男性は、それ以上に前へ移動し難くなる。成人男性は、右側の膝部と左側の膝部とが開閉蓋部材12により支持されて、助手席5に着座している状態を維持できる。また、成人男性の上体は、その助手席5に着座している状態において、前へ倒れることができる。腰骨についての前への移動が抑制されている成人男性は、助手席5に着座した状態のまま、慣性により腰骨が立ち、上体が、その腰骨を回転軸にして全体を真っすぐに伸ばしたまま前へ倒れることができる。成人男性の上体は、展開した助手席用のフロントエアバッグ9に対して良好な状態で倒れ込むことができる。
このような自動車1が前突すると、助手席5に着座している成人男性は、シートベルト6により拘束されているとしても、助手席5の上で前側へ移動する可能性がある。このような移動をする成人男性は、図10に示すように、その右側の膝部と左側の膝部とが、ダッシュボード7に設けられるグローブボックスの開閉蓋部材12に当たる。
ここで、成人男性の右側の膝部と左側の膝部とは、図8に示す補強部材14の上部A4に対応する高さで、開閉蓋部材12に当たる。成人男性の右側の膝部と左側の膝部とは、助手席5についての車幅方向の中心線S0に対して、略対称となる位置で開閉蓋部材12に当たることができる。
また、補強部材14の上部A4には、基本的に、その全幅にわたって格子状のリブ部35が設けられて、変形し難い高い剛性を有する。したがって、開閉蓋部材12は、成人男性の右側の膝部と左側の膝部とから荷重が作用しても変形することなく、成人男性を支持することができる。成人男性の右側の膝部と左側の膝部とは、図10に示すように、開閉蓋部材12に当たった位置において、しっかりと支持され得る。成人男性の腰骨も、しっかりと支持され得る。
その結果、開閉蓋部材12により右側の膝部と左側の膝部とが支持されている成人男性は、それ以上に前へ移動し難くなる。成人男性は、右側の膝部と左側の膝部とが開閉蓋部材12により支持されて、助手席5に着座している状態を維持できる。また、成人男性の上体は、その助手席5に着座している状態において、前へ倒れることができる。腰骨についての前への移動が抑制されている成人男性は、助手席5に着座した状態のまま、慣性により腰骨が立ち、上体が、その腰骨を回転軸にして全体を真っすぐに伸ばしたまま前へ倒れることができる。成人男性の上体は、展開した助手席用のフロントエアバッグ9に対して良好な状態で倒れ込むことができる。
次に、上述した開閉蓋部材12が前側に設けられている助手席5に、成人女性が着座している状態で前突が発生した場合の、成人女性の挙動について説明する。
図11は、図7の開閉蓋部材12が設けられている図1の自動車1の助手席5に、成人女性が着座している状態の説明図である。
図12は、図11の成人女性が、前突の際に前へ移動して、右側の膝部および左側の膝部が図7の開閉蓋部材12に当たっている状態の説明図である。
図13は、図12の後に、図7の開閉蓋部材12が、成人女性の荷重により中折れしている状態の説明図である。
図11は、図7の開閉蓋部材12が設けられている図1の自動車1の助手席5に、成人女性が着座している状態の説明図である。
図12は、図11の成人女性が、前突の際に前へ移動して、右側の膝部および左側の膝部が図7の開閉蓋部材12に当たっている状態の説明図である。
図13は、図12の後に、図7の開閉蓋部材12が、成人女性の荷重により中折れしている状態の説明図である。
図11に示すように、自動車1の助手席5に、成人女性が着座する。成人女性は、図1および図2に示すように、シートベルト6を装着していてよい。
このような自動車1が前突すると、助手席5に着座している成人女性は、シートベルト6により拘束されているとしても、助手席5の上で前側へ移動する可能性がある。このような移動をする成人女性は、図12に示すように、その右側の膝部と左側の膝部とが、ダッシュボード7に設けられるグローブボックスの開閉蓋部材12に当たる。
ここで、成人女性の右側の膝部と左側の膝部とは、図8に示す補強部材14の下部A5に対応する高さで、開閉蓋部材12に当たる。補強部材14の下部A5では、上部A4と異なり、中央部A2を除いた外側部A1および内側部A3のみに、格子状のリブ部35が設けられている。したがって、開閉蓋部材12は、図12のように成人女性の右側の膝部と左側の膝部とが当たると、図13に示すように、補強部材14の中央部A2において折れ曲がるように変形し始める。
これにより、成人女性の右側の膝部と左側の膝部とは、開閉蓋部材12が変形しない場合のように大きな反力を受け難くなる。成人女性の右側の膝部と左側の膝部とは、図13に示すように、開閉蓋部材12に当たった後においても、荷重に応じて折れ曲がってゆく開閉蓋部材12に当たり続けて、適度な反力を受け続けることが可能になる。成人女性の右側の膝部と左側の膝部とは、図12の状態から図13の状態へ変形してゆく開閉蓋部材12により、支持され得る。
その結果、開閉蓋部材12により右側の膝部と左側の膝部とが支持されている成人女性は、開閉蓋部材12に当たった後において、大きく前へ移動し難くなる。成人女性は、右側の膝部と左側の膝部とが開閉蓋部材12により支持され続けて、助手席5に着座している状態を維持できる。また、成人女性の上体は、その助手席5に着座している状態において、前へ倒れることができる。腰骨についての前への移動が抑制されている成人女性は、助手席5に着座した状態のまま、慣性により腰骨が立ち、上体は、その腰骨を回転軸にして全体を真っすぐに伸ばしたまま前へ倒れることができる。成人女性の上体は、展開した助手席用のフロントエアバッグ9に対して良好な状態に倒れ込むことができる。
このような自動車1が前突すると、助手席5に着座している成人女性は、シートベルト6により拘束されているとしても、助手席5の上で前側へ移動する可能性がある。このような移動をする成人女性は、図12に示すように、その右側の膝部と左側の膝部とが、ダッシュボード7に設けられるグローブボックスの開閉蓋部材12に当たる。
ここで、成人女性の右側の膝部と左側の膝部とは、図8に示す補強部材14の下部A5に対応する高さで、開閉蓋部材12に当たる。補強部材14の下部A5では、上部A4と異なり、中央部A2を除いた外側部A1および内側部A3のみに、格子状のリブ部35が設けられている。したがって、開閉蓋部材12は、図12のように成人女性の右側の膝部と左側の膝部とが当たると、図13に示すように、補強部材14の中央部A2において折れ曲がるように変形し始める。
これにより、成人女性の右側の膝部と左側の膝部とは、開閉蓋部材12が変形しない場合のように大きな反力を受け難くなる。成人女性の右側の膝部と左側の膝部とは、図13に示すように、開閉蓋部材12に当たった後においても、荷重に応じて折れ曲がってゆく開閉蓋部材12に当たり続けて、適度な反力を受け続けることが可能になる。成人女性の右側の膝部と左側の膝部とは、図12の状態から図13の状態へ変形してゆく開閉蓋部材12により、支持され得る。
その結果、開閉蓋部材12により右側の膝部と左側の膝部とが支持されている成人女性は、開閉蓋部材12に当たった後において、大きく前へ移動し難くなる。成人女性は、右側の膝部と左側の膝部とが開閉蓋部材12により支持され続けて、助手席5に着座している状態を維持できる。また、成人女性の上体は、その助手席5に着座している状態において、前へ倒れることができる。腰骨についての前への移動が抑制されている成人女性は、助手席5に着座した状態のまま、慣性により腰骨が立ち、上体は、その腰骨を回転軸にして全体を真っすぐに伸ばしたまま前へ倒れることができる。成人女性の上体は、展開した助手席用のフロントエアバッグ9に対して良好な状態に倒れ込むことができる。
図14は、図7の開閉蓋部材12が設けられている図1の自動車1の助手席5に成人女性が着座している場合での、前突の際の挙動の一例の説明図である。
図14は、図6に替わるものである。
図6では、成人女性の膝部は、開閉蓋部材12に当たった後に、変形しない開閉蓋部材12により下へ押し下げられる。成人女性の腰骨は、過剰に前へ倒れるように立ち上がったり、助手席5から浮き上がったり、してしまう。その結果として、図6では、成人女性は、腰骨が大きく前へ倒れたり、上体についての腰骨より上側の部分が腰骨より遅れて海老反るようになったりしている状態で、展開したエアバッグに対して倒れ込む可能性がある。
これに対し、本実施形態では、成人女性の膝部は、図14に示すように、開閉蓋部材12に当たった後において、変形する開閉蓋部材12により継続的に支持され得る。成人女性の腰骨は、過剰に前へ倒れ得るようになったり、助手席5から浮き上がったり、し難くなる。その結果として、成人女性は、図6のように腰骨が大きく前へ倒れたり、上体についての腰骨より上側の部分が腰骨より遅れて海老反るようになったりしている状態で、展開している助手席用のフロントエアバッグ9に対して倒れ込み難くなる。成人女性の上体は、腰骨を回転軸として、全体が真っすぐに伸びた良好な状態のまま、展開している助手席用のフロントエアバッグ9に対して倒れ込むことができる。
図14は、図6に替わるものである。
図6では、成人女性の膝部は、開閉蓋部材12に当たった後に、変形しない開閉蓋部材12により下へ押し下げられる。成人女性の腰骨は、過剰に前へ倒れるように立ち上がったり、助手席5から浮き上がったり、してしまう。その結果として、図6では、成人女性は、腰骨が大きく前へ倒れたり、上体についての腰骨より上側の部分が腰骨より遅れて海老反るようになったりしている状態で、展開したエアバッグに対して倒れ込む可能性がある。
これに対し、本実施形態では、成人女性の膝部は、図14に示すように、開閉蓋部材12に当たった後において、変形する開閉蓋部材12により継続的に支持され得る。成人女性の腰骨は、過剰に前へ倒れ得るようになったり、助手席5から浮き上がったり、し難くなる。その結果として、成人女性は、図6のように腰骨が大きく前へ倒れたり、上体についての腰骨より上側の部分が腰骨より遅れて海老反るようになったりしている状態で、展開している助手席用のフロントエアバッグ9に対して倒れ込み難くなる。成人女性の上体は、腰骨を回転軸として、全体が真っすぐに伸びた良好な状態のまま、展開している助手席用のフロントエアバッグ9に対して倒れ込むことができる。
以上のように、本実施形態において、自動車1の車室3において助手席5の前側において、助手席5から前へ移動する乗員の膝部が当たる高さに設けられるパネル部材としての開閉蓋部材12は、開閉蓋部材12の表面になるカバー部材13と、カバー部材13の裏側に設けられる補強部材14と、を有する。そして、補強部材14は、自動車1の上下方向における上部A4と、それ以下の下部A5と、を有する。補強部材14の上部A4には、補強部材14についての自動車1の車幅方向の全幅にわたって格子状のリブ部35が設けられる。これに対し、補強部材14の下部A5には、補強部材14についての自動車1の車幅方向の中央部A2を除いて、格子状のリブ部35が設けられる。
ここで、助手席5から前へ移動する成人女性の膝部は、助手席5から前へ移動する成人男性の膝部より下側である下部A5に当たる。補強部材14の下部A5では、格子状のリブ部35が、自動車1の車幅方向の中央部A2を除いて設けられている。このため、成人女性の膝部が当たることにより助手席前の開閉蓋部材12に加えられる荷重により、補強部材14の下部A5は、中央部A2において中折れするように曲がる。補強部材14は、その下部A5に当たっている成人女性の膝部を、開閉蓋部材12の下側へ押し下げることが生じ難くなるように、変形することができる。成人女性の膝部は、補強部材14の下部A5に対して当たり続けることができる。
しかも、本実施形態では、補強部材14の上部A4には、補強部材14についての自動車1の車幅方向の全幅にわたって格子状のリブ部35が設けられる。このような構造の上部A4が無い場合、補強部材14は、その全体が中央部A2において中折れしてしまう。本実施形態では、このような補強部材14の全体が中央部A2で中折れしてしまうことを抑制できる。中央部A2において全体が中折れしていない補強部材14は、それに対して当たっている成人女性の膝部に対して、適度な支持を与えることができる。これにより、成人女性の膝部は、補強部材14の下部A5に当たった後に、補強部材14の下部A5に当たった状態を維持して、支えられることができる。
これに対し、助手席5から前へ移動する成人男性の膝部は、補強部材14の上部A4に当たる。補強部材14の上部A4には、その全幅にわたって、格子状のリブ部35が設けられている。したがって、補強部材14の上部A4は、成人男性の膝部が当たった後に、中央部A2などにおいて中折れすることなく、支えることができる。
このように、本実施形態の助手席前の開閉蓋部材12は、成人男性の膝部だけでなく、それより小柄な成人女性の膝部などについても支えることができる。本実施形態では、成人男性と同様に成人女性についても助手席5から前へ移動する際にそれを抑制することができる。
ここで、助手席5から前へ移動する成人女性の膝部は、助手席5から前へ移動する成人男性の膝部より下側である下部A5に当たる。補強部材14の下部A5では、格子状のリブ部35が、自動車1の車幅方向の中央部A2を除いて設けられている。このため、成人女性の膝部が当たることにより助手席前の開閉蓋部材12に加えられる荷重により、補強部材14の下部A5は、中央部A2において中折れするように曲がる。補強部材14は、その下部A5に当たっている成人女性の膝部を、開閉蓋部材12の下側へ押し下げることが生じ難くなるように、変形することができる。成人女性の膝部は、補強部材14の下部A5に対して当たり続けることができる。
しかも、本実施形態では、補強部材14の上部A4には、補強部材14についての自動車1の車幅方向の全幅にわたって格子状のリブ部35が設けられる。このような構造の上部A4が無い場合、補強部材14は、その全体が中央部A2において中折れしてしまう。本実施形態では、このような補強部材14の全体が中央部A2で中折れしてしまうことを抑制できる。中央部A2において全体が中折れしていない補強部材14は、それに対して当たっている成人女性の膝部に対して、適度な支持を与えることができる。これにより、成人女性の膝部は、補強部材14の下部A5に当たった後に、補強部材14の下部A5に当たった状態を維持して、支えられることができる。
これに対し、助手席5から前へ移動する成人男性の膝部は、補強部材14の上部A4に当たる。補強部材14の上部A4には、その全幅にわたって、格子状のリブ部35が設けられている。したがって、補強部材14の上部A4は、成人男性の膝部が当たった後に、中央部A2などにおいて中折れすることなく、支えることができる。
このように、本実施形態の助手席前の開閉蓋部材12は、成人男性の膝部だけでなく、それより小柄な成人女性の膝部などについても支えることができる。本実施形態では、成人男性と同様に成人女性についても助手席5から前へ移動する際にそれを抑制することができる。
本実施形態では、補強部材14の下部A5において、格子状のリブ部35が設けられない車幅方向の中央部A2は、助手席5から前へ移動する成人女性の右側の膝部および左側の膝部の中の、自動車1の車幅方向の内側の膝部が当たる部分と重なる。
これにより、成人女性の荷重は、補強部材14に対して、中央部A2を直接的に押し込んで曲げる力を作用させることができる。補強部材14は、成人女性の膝部が当たった後に、速やかに折れ曲がり始めることができる。
これに対して、成人女性の膝部が当たるタイミングに対して補強部材14の折れ曲がり始めが遅れると、その間に強い反力が生じて、成人女性の膝部は、折れ曲がっていない補強部材14により押し下げられてしまう可能性が生じ得る。
本実施形態では、このような成人女性の膝部の押し下げの事態を生じ難くして、成人女性の膝部が助手席前の開閉蓋部材12に当たり続けるように促すことができる。
これにより、成人女性の荷重は、補強部材14に対して、中央部A2を直接的に押し込んで曲げる力を作用させることができる。補強部材14は、成人女性の膝部が当たった後に、速やかに折れ曲がり始めることができる。
これに対して、成人女性の膝部が当たるタイミングに対して補強部材14の折れ曲がり始めが遅れると、その間に強い反力が生じて、成人女性の膝部は、折れ曲がっていない補強部材14により押し下げられてしまう可能性が生じ得る。
本実施形態では、このような成人女性の膝部の押し下げの事態を生じ難くして、成人女性の膝部が助手席前の開閉蓋部材12に当たり続けるように促すことができる。
本実施形態において、補強部材14は、リブ部の先端において、カバー部材13の裏面に貼着される。ただし、上部A4についての、車幅方向の中央部A2の上側の部分の直線状のリブ部36の先端は、カバー部材13の裏面に貼着されていない。
これに対し、上部A4についての、車幅方向の中央部A2の上側の部分の直線状のリブ部36を含めて、リブ部の全体がカバー部材13の裏面に貼着される場合、中央部A2は、その上側の部分にある直線状のリブ部36がカバー部材13の裏面に貼着されていることにより、折れ曲がり難くなる。中央部A2は、成人女性の膝部が当たった後において速やかに折れ曲がり始め難くなる。成人女性の膝部が当たるタイミングに対して補強部材14の折れ曲がり始めが遅れると、その間に強い反力が生じて、成人女性の膝部は、折れ曲がり始めていない補強部材14により押し下げられてしまう可能性が生じ得る。
本実施形態では、このような成人女性の膝部の押し下げの事態を生じ難くして、成人女性の膝部が助手席前の開閉蓋部材12に当たり続けるように促すことができる。
これに対し、上部A4についての、車幅方向の中央部A2の上側の部分の直線状のリブ部36を含めて、リブ部の全体がカバー部材13の裏面に貼着される場合、中央部A2は、その上側の部分にある直線状のリブ部36がカバー部材13の裏面に貼着されていることにより、折れ曲がり難くなる。中央部A2は、成人女性の膝部が当たった後において速やかに折れ曲がり始め難くなる。成人女性の膝部が当たるタイミングに対して補強部材14の折れ曲がり始めが遅れると、その間に強い反力が生じて、成人女性の膝部は、折れ曲がり始めていない補強部材14により押し下げられてしまう可能性が生じ得る。
本実施形態では、このような成人女性の膝部の押し下げの事態を生じ難くして、成人女性の膝部が助手席前の開閉蓋部材12に当たり続けるように促すことができる。
上述する実施形態は、本発明の好適な実施形態の例であるが、本発明は、これに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形または変更が可能である。
たとえば、上述した実施形態では、助手席5に着座している乗員が、前突の際に助手席5から前へ移動することを抑制するために、助手席5の前のグローブボックス11の開閉蓋部材12に、本発明のパネル部材の構造を適用している。
自動車1といった自動車1には、助手席5の他にも、運転席4、後席、などが設けられる。本発明のパネル構造は、これらの座席の前に設けられるパネル部材について同様に適用することが可能である。運転席4の前には、ダッシュボード7が設けられる。後席の前には、その直前の座席の背面パネルが設けられる。ダッシュボード7や座席の背面パネルに、本発明のパネル部材の構造を適用してもよい。
ただし、運転席4にはドライバが着座する。ドライバは、不図示のアクセルペダルなどを足で操作する。この場合、ダッシュボード7は、アクセルペダルなどを操作する足が当たらないように設ける必要がある。また、座席において座部に対して立設けられる背部は、グローブボックス11の開閉蓋部材12のように高い剛性に形成されないことがある。これらの場合、ダッシュボード7や座席の背部に対して、本発明のパネル部材の構造を適用することは容易ではない。また、後席の前には、その前のたとえば助手席5の背部が立設けられている。この場合、後席の乗員は、助手席5の背部より前へ移動することがそもそも不可能である。したがって、座席の背部に対して、本発明のパネル部材の構造を適用する必要性は、高くないと考えられる。
これに対し、ドライバが着座する運転席4と並べて設けられる助手席5の前には、他の座席の背部が存在しない。したがって、助手席5の前のダッシュボード7に設けられるグローブボックス11の開閉蓋部材12には、本発明のパネル部材の構造を適用する必要性があり、かつ、適用することが望まれる。
自動車1といった自動車1には、助手席5の他にも、運転席4、後席、などが設けられる。本発明のパネル構造は、これらの座席の前に設けられるパネル部材について同様に適用することが可能である。運転席4の前には、ダッシュボード7が設けられる。後席の前には、その直前の座席の背面パネルが設けられる。ダッシュボード7や座席の背面パネルに、本発明のパネル部材の構造を適用してもよい。
ただし、運転席4にはドライバが着座する。ドライバは、不図示のアクセルペダルなどを足で操作する。この場合、ダッシュボード7は、アクセルペダルなどを操作する足が当たらないように設ける必要がある。また、座席において座部に対して立設けられる背部は、グローブボックス11の開閉蓋部材12のように高い剛性に形成されないことがある。これらの場合、ダッシュボード7や座席の背部に対して、本発明のパネル部材の構造を適用することは容易ではない。また、後席の前には、その前のたとえば助手席5の背部が立設けられている。この場合、後席の乗員は、助手席5の背部より前へ移動することがそもそも不可能である。したがって、座席の背部に対して、本発明のパネル部材の構造を適用する必要性は、高くないと考えられる。
これに対し、ドライバが着座する運転席4と並べて設けられる助手席5の前には、他の座席の背部が存在しない。したがって、助手席5の前のダッシュボード7に設けられるグローブボックス11の開閉蓋部材12には、本発明のパネル部材の構造を適用する必要性があり、かつ、適用することが望まれる。
1…自動車(車両)、2…車体、3…車室、4…運転席、5…助手席、6…シートベルト、7…ダッシュボード、8…ステアリング、9…助手席用のフロントエアバッグ、10…床面、11…グローブボックス、12…開閉蓋部材(パネル部材)、13…カバー部材、14…補強部材、21…カバー本体、22…操作部、23…取付部、31…補強本体、32…切欠部、33…カバー部材の側の面、34…穴、35…縦横格子状のリブ部、36…直線状のリブ部、40…他の自動車、A1…外側部、A2…中央部、A3…内側部、A4…上部、A5…下部、S0…助手席の中心線
Claims (5)
- 車両の車室において座席の前側において、前記座席から前へ移動する乗員の膝部が当たる高さに設けられるパネル部材であって、
前記パネル部材の表面になるカバー部材と、前記カバー部材の裏側に設けられる補強部材と、を有し、
前記補強部材は、
前記車両の上下方向における上部と、前記上部以外の下部と、を有し、
前記上部には、前記補強部材についての前記車両の車幅方向の全幅にわたって格子状のリブ部が設けられ、
前記下部には、前記補強部材についての前記車両の車幅方向の中央部を除いて、格子状のリブ部が設けられる、
車両の座席前のパネル部材。
- 前記補強部材において、
前記上部は、前記座席から前へ移動する成人男性の膝部が当たる高さ位置に設けられ、
前記下部は、前記座席から前へ移動する成人女性の膝部が当たる高さ位置に設けられる、
請求項1記載の、車両の座席前のパネル部材。
- 前記補強部材の前記下部において、格子状のリブ部が設けられない前記車幅方向の前記中央部は、前記座席から前へ移動する成人女性の右側の膝部および左側の膝部の中の、前記車両の車幅方向の内側の膝部が当たる部分と重なる、
請求項1または2記載の、車両の座席前のパネル部材。
- 前記座席は、助手席であり、
助手席前の前記パネル部材は、前記車両のグローブボックスの開閉蓋部材であり、
前記グローブボックスの開閉蓋部材における前記カバー部材は、前記車両の乗員が前記グローブボックスを開閉操作するための操作部、を有し、
前記操作部は、前記補強部材についての前記上部に対応する高さ位置に設けられる、
請求項3記載の、車両の座席前のパネル部材。
- 前記補強部材は、前記上部についての、前記車幅方向の前記中央部の上側の部分を除いた前記リブ部の先端において、前記カバー部材の裏面に貼着される、
請求項4記載の、車両の座席前のパネル部材。
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