JP2024073511A - 下層組成物及びパターニング方法 - Google Patents

下層組成物及びパターニング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】下層組成物及びパターニング方法を提供する。
【解決手段】式(1):
Figure 2024073511000020

の繰り返し単位を含むポリマーを含む下層組成物(式中、Arは、単環式若しくは多環式のC5~60芳香族基であり、芳香族基は、1つ以上の芳香族環ヘテロ原子、ヘテロ原子含有置換基、又はこれらの組み合わせを含み;XはC又はOであり;R、R、R、及びRは本明細書に示されている通りであり;任意選択的には、RとRは、一緒になって5~7員環を形成していてもよく;任意選択的には、R11~R13のうちの1つは、Rと一緒になって5~7員環を形成していてもよく;R及びRは、任意選択的に一緒になって5~7員環を形成していてもよく;R又はRのうちの1つは、任意選択的にRと一緒になって5~7員環を形成していてもよく;等)。
【選択図】なし

Description

本発明は、概して、電子デバイスを製造する分野に関し、より具体的には、半導体製造において使用するための材料の分野に関する。
フォトレジスト下層組成物は、集積回路製造用の最新のテクノロジーノードにおけるリソグラフィー用のエッチングマスクとして半導体産業で使用されている。これらの組成物は、有機物又はケイ素を含む反射防止膜とパターン化可能なフォトレジスト膜の層とが高炭素含有率の最下層の上に配置される3層及び4層フォトレジストの集積化スキームでよく使用されている。
理想的なフォトレジスト下層材料は、特定の具体的な特徴を有する必要がある。すなわち、これはスピンコートプロセスによって基板上にキャストできる必要があり、加熱されると少ないガス放出及び昇華で熱硬化する必要があり、スピンボウルとの優れた適合性のために一般的な溶剤に可溶性である必要があり、フォトレジストイメージングに必要な低反射率を付与するための、反射防止コーティング層と共に機能するために適切なn&k値を有することが必要であり、また後続の処理工程中の損傷を回避するために高い熱安定性を有する必要がある。これらの要件に加えて、理想的なフォトレジスト下層材料は、フォトパターンを正確な方法で最終的な基板に転写するために、基板上でのスピンコート及び熱硬化の後に、フォトレジスト下層膜の上下に位置するケイ素含有層に対するトポグラフィと十分なドライエッチング選択性とを平坦な膜に付与しなければならない。
下層用途のためには、架橋可能なノボラック樹脂が使用されてきた。ノボラックは、1種以上の活性化芳香族化合物と、脂肪族若しくは芳香族カルボニル化合物、ベンジルエーテル、ベンジルアルコール、又はハロゲン化ベンジルから選択される別のモノマーとの縮合重合生成物である。最も広く研究されているノボラック樹脂は、活性化芳香族誘導体と、ホルムアルデヒド型又は芳香族アルデヒドのコモノマーとの重縮合生成物である。これらの樹脂は、様々なリソグラフィー組成物において広く利用されてきた。しかしながら、それらの剛直で高い芳香族性の骨格は、増加したガラス転移温度を有する樹脂をもたらすことが多く、これにより樹脂のギャップフィル及び平坦化特性が阻害される可能性がある。
改善された溶解性、より低いガラス転移温度、低下した硬化温度、高い熱安定性、硬化後の耐溶剤性、改善されたギャップフィル、及び改善された平坦化などの特性を付与することができる、フォトレジスト下層材料などの新規な下層材料が依然として必要とされている。
式(1):
Figure 2024073511000001
の繰り返し単位を含むポリマーを含む下層組成物が提供される(式中、Arは、単環式若しくは多環式のC5~60芳香族基であり、芳香族基は、1つ以上の芳香族環ヘテロ原子、ヘテロ原子含有置換基、又はこれらの組み合わせを含み;XはC又はOであり;Rは、水素、置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C1~30ヘテロアルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30アルケニル、置換若しくは無置換C2~30アルキニル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C7~30アルキルアリール、置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリール、又は置換若しくは無置換C4~30ヘテロアリールアルキルであり;Rは、置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C1~30ヘテロアルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30アルケニル、置換若しくは無置換C2~30アルキニル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C7~30アルキルアリール、置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリール、置換若しくは無置換C4~30ヘテロアリールアルキル、又は-NR1112であり、R11~R12は、それぞれ独立に、水素、置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリール、又は置換若しくは無置換C4~30ヘテロアリールアルキルであり;任意選択的には、RとRは、一緒になって5~7員環を形成していてもよく;任意選択的には、R11~R12のうちの少なくとも1つは、Rと一緒になって5~7員環を形成していてもよく;;XがCの場合、R及びRは、それぞれ独立に、水素、置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C1~30ヘテロアルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30アルケニル、置換若しくは無置換C2~30アルキニル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C7~30アルキルアリール、置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリール、又は置換若しくは無置換C4~30ヘテロアリールアルキルであり;R及びRは、任意選択的に一緒になって5~7員環を形成していてもよく;R又はRのうちの1つは、任意選択的にRと一緒になって5~7員環を形成していてもよく;XがOの場合には、R及びRは存在しない)。
パターンを形成する方法も提供され、この方法は、(a)下層組成物の層を基板上に塗布すること;(b)塗布した下層組成物を硬化して下層を形成すること;及び(c)下層の上にフォトレジスト層を形成すること;を含む。
以降で、その例が本明細書で示される例示的な実施形態を詳細に参照する。これに関連して、本例示的な実施形態は、異なる形態を有し得、本明細書に明記される記載に限定されると解釈されるべきではない。したがって、例示的な実施形態は、本記載の態様を説明するために、図に言及することによって以下に記載されるにすぎない。本明細書で使用される場合、用語「及び/又は」は、関連する列挙された項目の1つ以上のあらゆる組み合わせを包含する。「少なくとも1つ」などの表現は、要素のリストに先立つ場合、要素のリスト全体を修飾し、リストの個々の要素を修飾しない。
本明細書で用いる場合、用語「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その」は、量の制限を意味せず、本明細書で特に示さないか又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、単数形及び複数形の両方を包含すると解釈されるべきである。「又は」は、特に明記しない限り、「及び/又は」を意味する。本明細書で開示される全ての範囲は、終点を含み、終点は、独立して、互いに合体できる。接尾辞「(s)」は、それが修飾する用語の単数形及び複数形の両方を含み、それによってその用語の少なくとも1つを含むことを意図する。「任意選択的な」又は「任意選択的に」は、その後、記載される事象又は状況が起き得るか又は起き得ないこと並びに事象が起こる場合及び事象が起こらない場合をその記載が含むことを意味する。用語「第1」、「第2」等は、本明細書では、順番、量又は重要性を意味せず、1つの要素を別の要素から区別するために用いられる。要素が別の要素「上」にあると言われる場合、それは、他の要素と直接に接触し得るか、又は介在要素がそれらの間に存在し得る。対照的に、要素が別の要素の「直接上に」あると言われる場合、介在要素は、存在しない。態様の記載される成分、要素、制限及び/又は特徴は、様々な態様において任意の好適な方法で組み合わされ得ることが理解されるべきである。
別に定義しない限り、本明細書で用いられる全ての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。一般に使用される辞典において定義されるものなどの用語は、関連技術及び本開示との関連でのこれらの意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本明細書で明確にそのように定義しない限り、理想的な意味又は過度に形式的な意味で解釈されないことが更に理解されるであろう。
本明細書で用いる場合、用語「炭化水素基」は、示される場合に1つ以上の置換基で任意選択的に置換された、少なくとも1つの炭素原子と少なくとも1つの水素原子とを有する有機化合物を意味し;「アルキル基」は、明記された数の炭素原子を有し、且つ1の価数を有する直鎖又は分岐鎖の飽和炭化水素を意味し;「アルキレン基」は、2の価数を有するアルキル基を意味し;「ヒドロキシアルキル基」は、少なくとも1つのヒドロキシル基(-OH)で置換されたアルキル基を意味し;「アルコキシ基」は、「アルキル-O-」を意味し;「カルボン酸基」は、式「-C(=O)-OH」を有する基を意味し;「シクロアルキル基」は、全ての環構成原子が炭素である1つ以上の飽和環を有する一価基を意味し;「シクロアルキレン基」は、2の価数を有するシクロアルキル基を意味し;「アルケニル基」は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有する直鎖又は分岐鎖の一価炭化水素基を意味し;「アルケノキシ基」は、「アルケニル-O-」を意味し;「アルケニレン基」は、少なくとも2の価数を有するアルケニル基を意味し;「シクロアルケニル基」は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有するシクロアルキル基を意味し;「アルキニル基」は、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を有する一価炭化水素基を意味し;「芳香族基」という用語は、文献で、特にIUPAC19で定義される芳香族性の従来の概念を意味し、環に炭素原子を含み、任意選択的には環の炭素原子の代わりにN、O、及びSから独立して選択される1つ以上のヘテロ原子を任意選択的に含み得る単環式又は多環式芳香環系を意味し;「アリール基」は、芳香環の中に炭素原子のみが含まれる一価の芳香族単環式又は多環式基を意味し、これは少なくとも1つのシクロアルキル又はヘテロシクロアルキル環に縮合した芳香環を有する基を含んでいてよく;「アリーレン基」は、少なくとも2の価数を有するアリール基を意味し;「アルキルアリール基」は、アルキル基で置換されているアリール基を意味し;「アリールアルキル基」は、アリール基で置換されているアルキル基を意味し;「アリールオキシ基」は、「アリール-O-」を意味し;「アリールチオ基」は、「アリール-S-」を意味する。
接頭辞「ヘテロ」は、化合物又は基が、炭素原子の代わりに、ヘテロ原子である少なくとも1つの環構成原子(例えば、1、2、3又は4つ以上のヘテロ原子)を含むことを意味し、ここで、ヘテロ原子は、それぞれ独立して、N、O、S、Si又はPから選択され;「ヘテロ原子含有基」は、少なくとも1つのヘテロ原子を含む置換基を意味し;「ヘテロアルキル基」は、炭素原子の代わりに1~4つのヘテロ原子を有するアルキル基を意味し;「ヘテロシクロアルキル基」は、炭素原子の代わりに1つ以上のN、O、又はS原子を有するシクロアルキル基を意味し;「ヘテロシクロアルキレン基」は、少なくとも2の価数を有するヘテロシクロアルキル基を意味し;「ヘテロアリール基」は、炭素原子の代わりに、環構成原子として1つ以上のN、O、又はS原子を有する1~3個の別個の又は縮合した環を有するアリール基を意味し;「ヘテロアリーレン基」は、少なくとも2の価数のヘテロアリール基を意味する。
用語「ハロゲン」は、フッ素(フルオロ)、塩素(クロロ)、臭素(ブロモ)、又はヨウ素(ヨード)である一価置換基を意味する。接頭辞「ハロ」は、水素原子の代わりにフルオロ、クロロ、ブロモ、又はヨード置換基のうちの1つを含む基を意味する。ハロ基の組み合わせ(例えば、ブロモ及びフルオロ)が存在していても或いはフルオロ基のみが存在していてもよい。
記号「*」は、繰り返し単位の結合部位(すなわち連結点)を表す。
「置換された」は、指定された原子の通常の価数を超えないという条件で、基上の少なくとも1つの水素原子が別の基で置き換えられていることを意味する。置換基がオキソ(すなわち=O)である場合、炭素原子上の2つの水素が置き換えられている。置換基又は変数の組み合わせが許容される。「置換」位置に存在し得る例示的な基としては、ニトロ(-NO)、シアノ(-CN)、ヒドロキシル(-OH)、オキソ(=O)、アミノ(-NH)、モノ-若しくはジ-(C1~6)アルキルアミノ、アルカノイル(アシルなどのC2~6アルカノイル基など)、ホルミル(-C(=O)H)、カルボン酸若しくはそのアルカリ金属若しくはアンモニウム塩、C2~6アルキルエステル(-C(=O)O-アルキル若しくは-OC(=O)-アルキル)、C7~13アリールエステル(-C(=O)O-アリール若しくは-OC(=O)-アリール)、アミド(-C(=O)NR(式中、Rは水素若しくはC1~6アルキルである)、カルボキサミド(-CHC(=O)NR(式中、Rは水素若しくはC1~6アルキルである)、ハロゲン、チオール(-SH)、C1~6アルキルチオ(-S-アルキル)、チオシアノ(-SCN)、Cアルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、Cアルコキシ、C1~6ハロアルコキシ、C3~12シクロアルキル、C5~18シクロアルケニル、少なくとも1つの芳香環(例えば、フェニル、ビフェニル、ナフチル若しくは同様のもの、それぞれの環は置換か非置換かのどちらかの芳香族)を有するC6~12アリール、1~3の分離(separate)環若しくは縮合環と6~18個の環炭素原子を有するC7~19アリールアルキル、1~3の分離環若しくは縮合環と6~18個の環炭素原子を有するアリールアルコキシ、C7~12アルキルアリール、C4~12ヘテロシクロアルキル、C3~12ヘテロアリール、C1~6アルキルスルホニル(-S(=O)-アルキル)、C6~12アリールスルホニル(-S(=O)-アリール)、又はトシル(CHSO-)が挙げられるが、それらに限定されない。基が置換されている場合、示されている炭素原子の数は、任意の置換基の炭素原子を除いた、基における炭素原子の総数である。例えば、基-CHCHCNは、シアノ基で置換されたCアルキル基である。
上述したように、最も広く研究されているノボラック樹脂の1つは、活性化芳香族誘導体とホルムアルデヒド型又は芳香族アルデヒドのコモノマーとの重縮合の生成物である。これらの樹脂は、様々なリソグラフィー組成物において広く利用されてきた。しかしながら、それらの剛直で高い芳香族性の骨格は、ガラス転移温度を増加させ、ギャップフィル及び平坦化特性を阻害する。改善された溶解性、より低いガラス転移温度、低下した硬化温度、高い熱安定性、硬化後の耐溶剤性、改善されたギャップフィル、及び改善された平坦化などの特性を付与することができる、新規なフォトレジスト下層材料が依然として継続的に必要とされている。
これらの制約を克服するために、本発明は、共役脂肪族アルデヒドコモノマーに基づくノボラック樹脂を導入する。本発明の組成物のポリマーは、活性化芳香族誘導体とホルムアルデヒド型又は芳香族アルデヒドのコモノマーとの重縮合生成物であるノボラック樹脂と比較して、改善された溶解性及びより低いガラス転移温度を実現する。
一実施形態によれば、下層組成物は、式(1):
Figure 2024073511000002
(式(1)において、Arは単環式又は多環式のC5~60芳香族基であり、この芳香族基は、1つ以上の芳香環ヘテロ原子、ヘテロ原子を含む置換基、又はこれらの組み合わせを含む)の繰り返し単位を含むポリマーを含有する。便宜的に、本明細書では単環式又は多環式のC5~60芳香族基を「Ar基」と呼ぶ場合がある。典型的には、1つ以上のヘテロ原子は独立してN、O、又はSから選択することができる。C5~60芳香族基が多環式である場合、環又は環基は縮合(ナフチルなど)、直接結合(ビアリール、ビフェニルなど)、及び/又はヘテロ原子によって架橋(トリフェニルアミノ又はジフェニレンエーテルなど)されていてもよい。一実施形態では、多環式芳香族基は、縮合環と直接結合している環(ビナフチルなど)との組み合わせを含み得る。単環式又は多環式のC5~60芳香族基の1つ以上のヘテロ原子が、炭素原子の代わりの芳香環構成原子として(例えばヘテロアリーレン基)、ヘテロ原子含有置換基(例えばヒドロキシル置換基)の1つ以上のヘテロ原子として、又はこれらの組み合わせで存在し得ることは理解されるべきである。
単環式又は多環式のC5~60芳香族基は、置換されているか又は無置換であることができる。例示的な置換基としては、限定するものではないが、置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C1~30ハロアルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C1~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30アルケニル、置換若しくは無置換C2~30アルキニル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C7~30アルキルアリール、置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリール、置換若しくは無置換C4~30ヘテロアリールアルキル、ハロゲン、-OR21、-SR22、又は-NR2324が挙げられ、これらの中のR21~R24は、それぞれ独立に、水素、又は置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリール、又は置換若しくは無置換C4~30ヘテロアリールアルキルである。
一実施形態では、単環式又は多環式のC5~60芳香族基は、単環式若しくは多環式のC6~60アリーレン基又は単環式若しくは多環式のC5~60ヘテロアリーレン基であってもよい。C5~60芳香族基が単環式又は多環式のC6~60アリーレン基である場合、少なくとも1つの水素原子は、-OR21、-SR22、又は-NR2324などの上で詳述したヘテロ原子含有置換基で置換されており、R21~R24は、それぞれ独立して、水素、又は置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリール、又は置換若しくは無置換C4~30ヘテロアリールアルキルである。好ましくは、Arは多環式C10~60アリーレン基又は多環式C7~60ヘテロアリーレン基である。例示的なAr基としては、限定するものではないが、置換若しくは無置換カルバゾールジイル、置換フェニレン、置換ビフェニレン、置換ナフチレン、及び置換ピレニレンが挙げられる。
一実施形態では、単環式又は多環式のC5~60芳香族基は、OR21、-SR22、又は-NR2324で置換された単環式又は多環式のC6~60アリーレン基であってよく、R21~R24は、それぞれ独立して、水素、置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリール、又は置換若しくは無置換C4~30ヘテロアリールアルキルである。例えば、単環式又は多環式のC5~60芳香族基は、ヒドロキシル基で置換された単環式又は多環式のC6~60アリーレン基であってよい。
「単環式又は多環式のC6~60アリーレン基」が多環式である場合、炭素原子の数は、その基が化学的に実現可能であるのに十分なものであることが理解されるべきである。例えば、「単環式又は多環式のC6~60アリーレン基」は、「単環式C6~60アリーレン基又は多環式C10~60アリーレン基」を指す場合があり;或いは例えば「単環式C6~30アリーレン基又は多環式C12~60アリーレン基」を指す場合がある。
「単環式又は多環式のC5~60ヘテロアリーレン基」が多環式である場合、炭素原子の数は、その基が化学的に実現可能であるのに十分なものであることが理解されるべきである。例えば、「単環式又は多環式のC5~60ヘテロアリーレン基」は、「単環式C5~60ヘテロアリーレン基又は多環式C10~60ヘテロアリーレン基」を指す場合があり;或いは例えば「単環式C5~30ヘテロアリーレン基又は多環式C12~60ヘテロアリーレン基」を指す場合がある。
式(1)において、XはC又はOである。XがCの場合、R及びRは、それぞれ独立に、水素、置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C1~30ヘテロアルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30アルケニル、置換若しくは無置換C2~30アルキニル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C7~30アルキルアリール、置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリール、又は置換若しくは無置換C4~30ヘテロアリールアルキルであり;R及びRは、任意選択的に一緒になって5~7員環を形成していてもよく;R又はRのうちの少なくとも1つは、任意選択的にRと一緒になって5~7員環を形成していてもよい。XがOの場合には、R及びRは存在しない。一実施形態では、前述した5~7員環のうちのいずれかが1つ以上の追加の環に縮合して多環構造を形成していてもよい。好ましくは、XはCである。
式(1)において、Rは、水素、置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C1~30ヘテロアルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30アルケニル、置換若しくは無置換C2~30アルキニル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C7~30アルキルアリール、置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリール、又は置換若しくは無置換C4~30ヘテロアリールアルキルである。好ましくは、Rは、水素、又は置換若しくは無置換のC1~10アルキルであり、水素が典型的である。
式(1)において、Rは、置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C1~30ヘテロアルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30アルケニル、置換若しくは無置換C2~30アルキニル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C7~30アルキルアリール、置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリール、置換若しくは無置換C4~30ヘテロアリールアルキル、-NR1112であり、R11~R12は、それぞれ独立に、水素、置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリール、又は置換若しくは無置換C4~30ヘテロアリールアルキルである。いくつかの実施形態では、R11~R12のうちの少なくとも1つは、任意選択的にRと一緒になって5~7員環を形成していてもよい。
任意選択的には、RとRは一緒になって5~7員環を形成することができる。
一実施形態では、Ar基は、式(2):
Figure 2024073511000003
(式中、A1、A2、及びA3は、それぞれ存在しても存在していなくてもよく、それぞれ独立して1~3個の縮合芳香環を表す)の基であってよい。
式(2)において、R及びRは、それぞれ独立して置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C1~30ヘテロアルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30アルケニル、置換若しくは無置換C2~30アルキニル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C7~30アルキルアリール、置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリール、又は置換若しくは無置換C4~30ヘテロアリールアルキル、ハロゲン、-OR31、-SR32、又は-NR3334を表すが、RとRのうちの少なくとも1つが-OR31、-SR32、又は-NR3334であることを条件とする。
式(2)において、R31~R34は、それぞれ独立して、水素、置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリール、又は置換若しくは無置換C4~30ヘテロアリールアルキルである。
式(2)において、mとnの合計が0より大きい整数であることを条件として、mは0~4の整数であり、nは0~4の整数である。例えば、mとnの合計は、1、2、3、又は4以上、典型的には1又は2であってよい。
別の実施形態では、Ar基は、式(3a)、(3b)、又は(3c):
Figure 2024073511000004
(式中、A4は1~3個の縮合芳香環を表し、A4は存在しても存在しなくてもよい)の基であってよい。A4は、1~3個の芳香環、より好ましくは1~2個の縮合芳香環、最も好ましくは1個の縮合芳香環を表すことが好ましい。
式(3a)、(3b)、及び(3c)において、A4が少なくとも1つのヘテロアリール環を含む、又はZとZのうちの少なくとも1つがNである、又はこれらの組み合わせであることを条件として、Z及びZはそれぞれ独立してC又はNである。
式(3a)、(3b)、及び(3c)において、各Rは、それぞれ独立して、置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C1~30ヘテロアルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30アルケニル、置換若しくは無置換C2~30アルキニル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C7~30アルキルアリール、置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリール、又は置換若しくは無置換C4~30ヘテロアリールアルキルである。式(3a)、(3b)、又は(3c)において、pは0~4の整数であり、典型的には0又は1である。
別の実施形態では、Ar基は、式(4):
Figure 2024073511000005
の基であってよいが、Ar基が1つ以上の芳香環ヘテロ原子、ヘテロ原子を含む置換基、又はこれらの組み合わせを含むことを条件とする。
式(4)において、Lは、単結合、-O-、-S-、-S(O)-、-SO-、-C(O)-、-CR5152-、-NR53-、又は-PR54-であり、R51~R54は、それぞれ独立して、水素、置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C1~30ヘテロアルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリール、又は置換若しくは無置換C4~30ヘテロアリールアルキルである。好ましくは、Lは-O-又は-NR53-であり、より好ましくは-NR53-である。
式(4)において、Lは、存在しないか、単結合、-O-、-S-、-S(O)-、-SO-、-C(O)-、置換若しくは無置換C1~2アルキレン、置換若しくは無置換C6~30アリーレン、又は置換若しくは無置換C5~30ヘテロアリーレンである。好ましくは、Lは単結合である。
式(4)において、R及びRは、それぞれ独立して、置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C1~30ヘテロアルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30アルケニル、置換若しくは無置換C2~30アルキニル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C7~30アルキルアリール、置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリール、又は置換若しくは無置換C4~30ヘテロアリールアルキル、ハロゲン、-OR55、-SR56、又は-NR5758である。
式(4)において、R55~R58は、それぞれ独立に、水素、置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C1~30ヘテロアルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリール、又は置換若しくは無置換C4~30ヘテロアリールアルキルである。
式(4)において、aは、0~4、典型的には0~2、より典型的には0の整数であり;bは、0~4、典型的には0~2、より典型的には0の整数である。
本発明のポリマーは、酸性触媒の存在下、及び任意選択には適切な溶媒中で、1種以上の単環式又は多環式C5~60芳香族化合物(芳香族モノマー)を、式(5):
Figure 2024073511000006
の1,2-ジケトン又は共役脂肪族アルデヒド(カルボニルモノマー)と反応させることによって調製することができる(式中、XはC又はOであり;Rは、水素、置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C1~30ヘテロアルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30アルケニル、置換若しくは無置換C2~30アルキニル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C7~30アルキルアリール、置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリール、又は置換若しくは無置換C4~30ヘテロアリールアルキルである)。
式(5)において、Rは、置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C1~30ヘテロアルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30アルケニル、置換若しくは無置換C2~30アルキニル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C7~30アルキルアリール、置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリール、置換若しくは無置換C4~30ヘテロアリールアルキル、又は-NR1112であり、R11及びR12は、それぞれ独立に、水素、置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリール、又は置換若しくは無置換C4~30ヘテロアリールアルキルである。
任意選択的には、RとRは、一緒になって5~7員環を形成していてもよい。
任意選択的には、R11又はR12のうちの1つは、Rと一緒になって5~7員環を形成していてもよい。
式(5)において、XがCである場合、R及びRは、それぞれ独立に、水素、置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C1~30ヘテロアルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30アルケニル、置換若しくは無置換C2~30アルキニル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C7~30アルキルアリール、置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリール、又は置換若しくは無置換C4~30ヘテロアリールアルキルであり;RとRは、任意選択的には一緒になって5~7員環を形成していてもよく;R又はRのうちの1つは、任意選選択的に一緒になって5~7員環を形成していてもよく;R又はRのうちの1つは任意選択的にRと一緒になって5~7員環を形成していてもよい。
式(5)において、XがOである場合、R及びRは存在しない。
芳香族モノマーは、単環式又は多環式のC5~60芳香族化合物であり、この芳香族化合物は、1つ以上の芳香環ヘテロ原子、ヘテロ原子を含む置換基、又はこれらの組み合わせを含む。例示的なC5~60芳香族化合物としては、限定するものではないが、置換ベンゼン、置換ビフェニル、置換ナフタレン、置換ビナフチル、置換アントラセン、置換ベンズ[a]アントラセン、置換フルオレン、置換フルオランテン、置換ベンゾ[b]フルオランテン、置換ジベンゾ(a,h)アントラセン、置換フェナントレン、置換フェナレン、置換テトラセン、置換クリセン、置換トリフェニレン、置換ピレン、置換ペンタセン、置換ベンゾ[a]ピレン、置換コランニュレン、置換ベンゾペリレン、置換コロネン、置換オバレン、置換ベンゾ[c]フルオレン、置換若しくは無置換ベンゾチオフェン、置換若しくは無置換ジベンゾチオフェン、置換若しくは無置換カルバゾール、置換若しくは無置換インドール、置換若しくは無置換キノリン、置換若しくは無置換イソキノリン、置換若しくは無置換プリン、置換若しくは無置換フェノキサジン、置換若しくは無置換フェノチアジン、置換若しくは無置換オキソフェノチアジン、置換若しくは無置換ジオキソフェノチアジンなどが挙げられる。
モノマーと任意選択的な溶媒は、任意の順序で混ぜ合わせることができる。酸触媒は、典型的にはモノマーと任意の任意選択的な溶媒の後に反応混合物に添加される。酸触媒の添加に続いて、反応混合物は、1~48時間などの時間、還流などで加熱されることができる。加熱の後、反応生成物は、析出などによって反応混合物から単離され、これらは使用前に乾燥され、任意選択的に精製されることができる。芳香族モノマー全体対カルボニルモノマー全体のモル比は、0.5:1~2:1であり、典型的には0.67:1~1.5:1である。
一実施形態では、ポリマーは、式(5)とは異なる別のアルデヒド、ケトン、又は1,2-ジカルボニルモノマーを使用せずに、式(5)のカルボニルモノマーから調製される。一実施形態では、ポリマーは、式(5)のカルボニルモノマー以外のアルデヒド化合物又はケトン化合物を使用せずに調製される。例えば、ポリマーは、式Ar’-CHOのアルデヒドに由来する繰り返し単位を含まず、ここでのAr’は、置換若しくは無置換C6~30芳香族基である。
限定するものではないが、アルコール、グリコールエーテル、ラクトン、エステル、エーテル、ケトン、水、及び芳香族炭化水素などの様々な溶媒を、本発明のポリマーを調製するために使用することができる。好ましくは、アルコール、グリコールエーテル、ラクトン、エステル、エーテル、ケトン、又は水などの比較的極性の高い溶媒が使用される。溶媒の混合物が使用されてもよい。例示的な溶媒としては、限定するものではないが、メタノール、エタノール、プロパノール、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、ガンマ-ブチロラクトン(GBL)、ガンマ-バレロラクトン、デルタ-バレロラクトン、乳酸エチル、1,4-ジオキサン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルエチルケトン、水、メシチレン、キシレン、アニソール、4-メチルアニソールなどが挙げられる。好ましい溶媒は、メタノール、エタノール、プロパノール、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ガンマ-ブチロラクトン、ガンマ-バレロラクトン、デルタ-バレロラクトン、乳酸エチル、1,4-ジオキサン、シクロヘキサノン、及び水である。
本発明のポリマーの調製における触媒として様々な酸を適切に使用することができる。例示的な酸としては、限定するものではないが、有機カルボン酸及びジカルボン酸(プロピオン酸及びシュウ酸など)、鉱酸、及びスルホン酸が挙げられ、好ましくは酸触媒は鉱酸又はスルホン酸である。適切な鉱酸は、HF、HCl、HBr、HNO、HSO4、HPO、及びHClOである。適切なスルホン酸としては、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、フェニルスルホン酸、フェノールスルホン酸、パラ-トルエンスルホン酸、及びクレゾールスルホン酸などのアルカンスルホン酸及びアリールスルホン酸が挙げられる。好ましい酸触媒は、HCl、HBr、HNO、HSO、HPO、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、フェニルスルホン酸、フェノールスルホン酸、及びパラトルエンスルホン酸(pTSA)である。
別の実施形態では、ポリマーは、式(6)~(12):
Figure 2024073511000007
(式中のArは式(1)で定義されている)のうちのいずれか1つ以上の繰り返し単位を含む。好ましくは、ポリマーは式(6)の繰り返し単位を含む。
本発明のポリマーは、ポリスチレン標準を使用するゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって決定される、500~2000ダルトン(Da)、好ましくは500~15000Da、より好ましくは500~1000Daの重量平均分子量(M)を有し得る。
下層組成物は、溶剤を更に含んでいてもよく、任意選択的には、硬化剤、架橋剤、及び界面活性剤から選択される1種以上の添加剤を更に含んでいてもよい。当業者は、その他の添加剤が本組成物に適切に使用され得ることを理解するであろう。
溶剤は、PGME、PGMEA、メチル3-メトキシプロピオネート(MMP)、乳酸エチル、酢酸n-ブチル、アニソール、N-メチルピロリドン、ガンマ-ブチロラクトン(GBL)、エトキシベンゼン、プロピオン酸ベンジル、安息香酸ベンジル、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、炭酸プロピレン、キシレン、メシチレン、クメン、リモネン、及びこれらの混合物などの、エレクトロニクス産業において典型的に使用されている有機溶剤であってよい。典型的には、下層組成物の総固形分は、下層組成物の総重量の0.5~20重量%、典型的には0.5~10重量%であり、溶剤が下層組成物の残部を占める。
任意選択的には、本発明の下層組成物は、堆積されたポリマー膜の硬化を助けるために、1種以上の硬化剤を更に含み得る。硬化剤は、基板の表面の下層組成物の硬化を引き起こす任意の成分である。好ましい硬化剤は、熱酸発生剤(TAG)である。TAGは、熱にさらされると酸を放出する任意の化合物である。熱酸発生剤は、当技術分野において周知であり、King Industries,Norwalk,Connecticutなどから一般に市販されている。例示的な熱酸発生剤には、アミンブロック化強酸、例えば、アミンブロック化ドデシルベンゼンスルホン酸などのアミンブロック化スルホン酸が含まれるが、それらに限定されない。特定の光酸発生剤が加熱時に酸を遊離することができ、熱酸発生剤として機能し得ることもまた当業者によって十分理解されるであろう。本組成物において有用なそのような硬化剤の量は、例えば、下層組成物の総固形分を基準として0~10重量%、典型的には0~3重量%であってよい。
酸性条件下などの適切な条件下で本ポリマーと反応することができる少なくとも2つ、好ましくは少なくとも3つの部位を架橋剤が有することを条件として、任意の適切な架橋剤を本下層組成物において使用することができる。例示的な架橋剤としては、限定するものではないが、ノボラック樹脂、エポキシ含有化合物、メラミン化合物、グアナミン化合物、イソシアネート含有化合物、ベンゾシクロブテン、ベンゾオキサジン等が挙げられ、典型的には、メチロール、C1~10アルコキシメチル、及びC2~10アシルオキシメチルから選択される2個以上、より典型的には3個以の置換基を有する前述したもののいずれかが挙げられる。好適な架橋剤の例は、式(13)及び(14)によって示されるものである。
Figure 2024073511000008
そのような架橋剤は、当技術分野において周知であり、様々な供給元から市販されている。本組成物において有用なそのような架橋剤の量は、例えば、下層組成物の総固形分を基準として0より多く30重量%まで、好ましくは0より多く10重量%までであってよい。
本下層組成物は、任意選択的には、1種以上の表面レベリング剤(又は界面活性剤)及び酸化防止剤を含み得る。典型的な界面活性剤としては、両親媒性性質を示すものが挙げられる。これは、それらが同時に親水性及び疎水性の両方であってもよいことを意味する。両親媒性界面活性剤は、水に対して強い親和性を有する、親水性の頭部基と、親有機性で水をはじく、長い疎水性の尾部とを有する。好適な界面活性剤は、イオン性(すなわち、アニオン性、カチオン性)又は非イオン性であってもよい。界面活性剤の更なる例としては、シリコーン界面活性剤、ポリ(アルキレンオキシド)界面活性剤、及びフルオロケミカル界面活性剤が挙げられる。適切な非イオン性界面活性剤としては、限定するものではないが、TRITON(登録商標)X-114、X-100、X-45、X-15などのオクチル及びノニルフェノールエトキシレート、並びにTERGITOL(商標)TMN-6(The Dow Chemical Company,Midland,Michigan USA)及びPF-656(Omnova Solutions,Beachwood,Ohio,USA)などの分岐二級アルコールエトキシレートが挙げられる。更に別の例示的な界面活性剤としては、アルコール(一級及び二級)エトキシレート、アミンエトキシレート、グルコシド、グルカミン、ポリエチレングリコール、ポリ(エチレングリコール-co-プロピレングリコール)、又はManufacturers Confectioners Publishing Co.of Glen Rock,N.J.に開示されている他の界面活性剤が挙げられる。アセチレンジオール誘導体である非イオン性界面活性剤もまた好適であり得る。そのような界面活性剤は、Air Products and Chemicals,Inc.of Allentown,PAから市販されており、SURFYNOL(登録商標)及びDYNOL(登録商標)の商品名で販売されている。追加の適切な界面活性剤としては、トリブロックEO-PO-EOコポリマーであるPLURONIC(登録商標)25R2、L121、L123、L31、L81、L101、及びP123(BASF,Inc.)などの他のポリマー化合物が挙げられる。そのような界面活性剤は、使用される場合、少量で、例えば、下層組成物の総固形分を基準として0より多く1重量%までで組成物中に存在し得る。
組成物中の有機材料の酸化を防止又は最小化するために、酸化防止剤が下層組成物に添加されてもよい。好適な酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、有機酸誘導体からなる酸化防止剤、硫黄含有酸化防止剤、リン系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、アミン-アルデヒド縮合物からなる酸化防止剤及びアミン-ケトン縮合物からなる酸化防止剤が挙げられる。フェノール系酸化防止剤の例としては、1-オキシ-3-メチル-4-イソプロピルベンゼン、2,6-ジ-tert-ブチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-エチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール、4-ヒドロキシメチル-2,6-ジ-tert-ブチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、2-(1-メチルシクロヘキシル)-4,6-ジメチルフェノール、2,4-ジメチル-6-tert-ブチルフェノール、2-メチル-4,6-ジノニルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-α-ジメチルアミノ-p-クレゾール、6-(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルアニリノ)2,4-ビスオクチル-チオ-1,3,5-トリアジン、n-オクタデシル-3-(4’-ヒドロキシ-3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)プロピオネート、オクチル化フェノール、アラルキル置換フェノール、アルキル化p-クレゾール、及びヒンダードフェノールなどの置換フェノール;4,4’-ジヒドロキシジフェニル、メチレンビス(ジメチル-4,6-フェノール)、2,2’-メチレン-ビス-(4-メチル-6-tert-ブチルフェノール)2,2’-メチレン-ビス-(4-メチル-6-シクロヘキシルフェノール)、2,2’-メチレン-ビス-(4-エチル-6-tert-ブチルフェノール)、4,4’-メチレン-ビス-(2,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、2,2’-メチレン-ビス-(6-α-メチル-ベンジル-p-クレゾール)、メチレン架橋多価アルキルフェノール、4,4’-ブチリデンビス-(3-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、1,1-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-シクロヘキサン、2,2’-ジヒドロキシ-3,3’-ジ-(α-メチルシクロヘキシル)-5,5’-ジメチルジフェニルメタン、アルキル化ビスフェノール、ヒンダードビスフェノール、1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス-(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)ブタン、及びテトラキス-[メチレン-3-(3’,5’-ジ-tert-ブチル-4’-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンなどのビス、トリス及びポリフェノールが挙げられる。適切な酸化防止剤は市販されており、例えばIrganox(商標)酸化防止剤(Ciba Specialty Chemicals Corp.)である。使用される場合、酸化防止剤は、下層組成物の総固形分を基準として例えば0より多く1重量%までの量で下層組成物中に存在し得る。
本発明の別の態様は、基板上に配置された下層組成物の層と、下層組成物の層の上に配置されたフォトレジスト層とを含む、コーティングされた基板を提供する。コーティングされた基板は、下層の上且つフォトレジスト層の下に配置されたケイ素含有層及び/又は有機反射防止コーティング層を更に含んでいてもよい。
本発明の更に別の態様は、パターンの形成方法を提供する。方法は、(a)下層組成物の層を基板上に塗布すること;(b)塗布した下層組成物を硬化して下層を形成すること;及び(c)前記下層の上にフォトレジスト層を形成すること;を含む。方法は、フォトレジスト層を形成する前に、下層の上にケイ素含有層及び/又は有機反射防止コーティング層を形成することを更に含み得る。方法は、フォトレジスト層をパターン化し、パターン化されたフォトレジスト層から、下層及び下層の下の層にパターンを転写することを更に含み得る。
本明細書において、「下層」という用語は、基板とフォトレジスト層との間の全ての除去可能な処理層、例えば、有機反射防止層、シリコン含有中間層、スピンオンカーボン層、及びフォトレジスト下層を指す。
多種多様の基板がパターン形成方法において使用され得、電子デバイス基板が典型的である。好適な基板としては、例えば、マルチチップモジュールなどのパッケージング基板;フラットパネルディスプレー基板;集積回路基板;有機発光ダイオード(OLED)などの発光ダイオード(LED)用の基板;半導体ウェハー;多結晶シリコン基板等が挙げられる。好適な基板は、集積回路、光センサー、フラットパネルディスプレー、光集積回路、及びLEDの製造において使用されるものなどのウェハーの形態にあり得る。本明細書で用いるところでは、用語「半導体ウェハー」は、シングルチップウェハー、マルチプルチップウェハー、様々なレベルのためのパッケージ、又ははんだ接続を必要とする他のアセンブリなどの、「電子デバイス基板」、「半導体基板」、「半導体デバイス」、及び様々なレベルの相互接続のための様々なパッケージを包含することを意図する。そのような基板は、任意の好適なサイズであってもよい。典型的なウェハー基板直径は、200mm~300mmであるが、より小さい及びより大きい直径を有するウェハーが、本発明に従って好適に用いられ得る。本明細書で用いるところでは、用語「半導体基板」としては、半導体デバイスの有効部分又は動作可能部分を任意選択的に含み得る1つ以上の半導体層又は構造物を有する任意の基板が挙げられる。半導体デバイスは、少なくとも1つのマイクロ電子デバイスがその上にバッチ製造されたか又は製造されつつある半導体基板を意味する。
基板は、典型的には、シリコン、ポリシリコン、酸化ケイ素、窒化ケイ素、オキシ窒化ケイ素、シリコンゲルマニウム、ヒ化ガリウム、アルミニウム、サファイア、タングステン、チタン、チタン-タングステン、ニッケル、銅、及び金の1つ以上から構成される。基板は、1つ以上の層及びパターン化形体を含み得る。層は、例えば、アルミニウム、銅、モリブデン、タンタル、チタン、タングステン、そのような金属の合金、窒化物又はケイ化物、ドープされたアモルファスシリコン又はドープされたポリシリコンの層などの1つ以上の導電層、酸化ケイ素、窒化ケイ素、オキシ窒化ケイ素、又は金属酸化物の層などの1つ以上の誘電体層、単結晶シリコンなどの半導体層、及びそれらの組み合わせを含み得る。層は、様々な技術、例えば、プラズマ強化CVD(PECVD)、低圧CVD(LPCVD)若しくはエピタキシャル成長などの化学蒸着(CVD)、スパッタリング若しくは蒸発などの物理蒸着(PVD)、又は電気めっきなどによって形成することができる。
下層コーティング組成物は、スピンコーティング、スロットダイコーティング、ドクターブレーディング、カーテンコーティング、ローラーコーティング、噴霧コーティング、浸漬コーティング等などの、任意の好適な手段によって基板上にコートされ得る。半導体ウェハーの場合には、スピンコーティングが好ましい。典型的なスピンコーティング方法において、下層組成物は、基板上に下層組成物の所望の層を得るために15~90秒の期間500~4000rpmの速度で回転している基板に塗布される。コートされる下層組成物の厚さが、スピン速度、並びに組成物の固形分を変えることによって調整され得ることは、当業者に理解されるであろう。下層組成物から形成された下層は、典型的には5nm~50μm、典型的には25nm~3μm、より典型的には50~500nmの乾燥層厚を有する。下層組成物は、基板上の複数のギャップを実質的に埋めるために、好ましくは埋めるために、より好ましくは完全に埋めるために塗布することができる。
塗布された下層組成物は、あらゆる溶剤及び他の比較的揮発性の成分を組成物から除去するために、比較的低い温度で任意選択的にソフトベークされる。他の適切な温度を使用することもできるが、典型的なベーク温度は60~170℃とすることができる。残留溶剤を除去するためのそのようなベークは10秒~10分間行われるが、より長い時間又はより短い時間が適切に使用されてもよい。基板がウェハーである場合、このようなベーク工程は、ウェハーをホットプレート上で加熱することによって行われ得る。
塗布された下層組成物は、その後硬化して下層を、例えばフォトレジスト下層を形成する。下層組成物は、下層が、下層上に直接配置されたフォトレジスト又は他の有機層若しくは無機層などの、その後に設けられる層と混ざり合わないか、最小限しか混ざり合わないように十分に硬化される必要がある。下層組成物は、空気などの酸素含有雰囲気中で、又は窒素などの不活性雰囲気中で、且つ硬化したコーティング層を得るのに十分な加熱などの条件下で、硬化することができる。この硬化工程は、好ましくは、ホットプレート型装置上で行われるが、オーブン硬化が、同等の結果を得るために用いられ得る。硬化温度は、層全体が硬化するのに十分である必要があり、例えば、遊離酸などの硬化剤が架橋をもたらすことを可能にするのに十分であるか、硬化剤がTAGである場合に熱酸発生剤が酸を遊離して遊離した酸が架橋をもたらすのを可能にするのに十分でなければならない。典型的には、硬化は、150℃以上、好ましくは150~450℃の温度で行われる。硬化温度は180℃以上、更により好ましくは200℃以上、更に一層好ましくは200~400℃であることがより好ましい。硬化時間は、典型的には10秒~10分、好ましくは30秒~5分、より好ましくは45秒~5分、更により好ましくは45~90秒である。任意選択的に、傾斜又は多段階硬化プロセスが用いられ得る。傾斜ベークは、典型的には、比較的低い(例えば、周囲)温度で始まり、温度は、より高い標的温度まで一定の又は変化するランプ速度で上げられる。多段階硬化プロセスは、2つ以上の温度平坦域、典型的には、より低いベーク温度での第1段階及びより高い温度での1つ以上の追加の段階での硬化を含む。そのような傾斜又は多段階硬化プロセスのための条件は、当業者に公知であり、先行ソフトベークプロセスの省略を可能にし得る。
下層組成物の硬化後、フォトレジスト層、金属ハードマスク層などのハードマスク層、有機又は無機のBARC層などの1つ以上の加工層を、硬化した下層の上に配置することができる。フォトレジスト層は、下層の表面上に直接形成することができ、或いは、1つ以上の介在層上の下層の上に形成することができる。この場合、上述したような1つ以上の介在する加工層は、下層上に順次形成することができ、続いてフォトレジスト層を形成することができる。適切な層、厚さ、及びコーティング方法の決定は、当業者に周知である。
多種多様のフォトレジストを本発明の方法において適切に使用することができ、典型的にはこれはポジティブトーン材料である。適切なフォトレジストとしては、例えば、DuPont Electronics&Imaging(Marlborough,Massachusetts)から入手可能なフォトレジストのEPIC(商標)シリーズ内の材料が挙げられる。フォトレジストは、下層組成物に関連して上に記載されたような公知のコーティング技術によって基板に塗布することができ、スピンコーティングが典型的である。フォトレジスト層についての典型的な厚さは、500~3000Åである。フォトレジスト層は、典型的には次に層中の溶剤含有量を最小限にするためにソフトベークされ、それによって非粘着性コーティングが形成され、基板への層の接着性が改善される。ソフトベークは、ホットプレート上で又はオーブン中で行うことができ、ホットプレートが典型的である。典型的なソフトベークは、90~150℃の温度、及び30~90秒の時間で行われる。
任意選択的には、1つ以上のバリア層がフォトレジスト層の上に配置されてもよい。適切なバリア層としては、トップコート層、トップ反射防止コーティング層(又はTARC層)などが挙げられる。好ましくは、液浸リソグラフィーを使用してフォトレジストをパターン化する場合にはトップコート層が使用される。そのようなトップコートは、当技術分野で周知であり、DuPont Electronics&Imagingから入手可能なOC(商標)2000など一般に市販されている。有機反射防止層がフォトレジスト層の下に使用される場合には、TARC層は不要であることが当業者には理解されるであろう。
フォトレジスト層は、次に、露光領域と非露光領域との間で溶解性の差を生じさせるためにフォトマスクを通して活性化放射線に露光される。組成物のために活性化する放射線にフォトレジスト組成物を露光することへの本明細書での言及は、放射線がフォトレジスト組成物に潜像を形成できることを示す。フォトマスクは、活性化放射線によって、それぞれ、露光される及び露光されないレジスト層の領域に対応する光学的に透過性領域及び光学的に遮断性領域を有する。露光波長は、典型的には400nm未満、より典型的には300nm未満、例えば248nm(KrF)、193nm(ArF)、又はEUV波長(例えば13.5nm)である。好ましい態様では、露光波長は193nmである。露光エネルギーは、例えば露光ツール及び感光性組成物の成分に応じて、典型的には10~80mJ/cmである。
フォトレジスト層の露光後に、後露光ベーク(PEB)が典型的には行われる。PEBは、例えば、ホットプレート上で又はオーブン中で行うことができる。PEBは、典型的には、80~150℃の温度、及び30~90秒の時間で行われる。それによって、極性が切り替えられた領域と切り替えられていない領域(それぞれ、露光領域及び非露光領域に対応する)との間の境界によって規定される潜像が形成される。その後、露光されたフォトレジスト層は、適切な現像液を使用して現像され、パターン化されたフォトレジスト層が得られる。
次いで、フォトレジスト層のパターンは、プラズマエッチング又はウェットエッチングなどの適切なエッチング技術によって、下層を含む1つ以上の下層及び基板に転写することができる。プラズマエッチングは、エッチングされる各層に適切なガス種を使用することができる。適切な湿式化学エッチング化学物質としては、例えば、水酸化アンモニウムと過酸化水素と水とを含有する混合物(例えばSC-1クリーン);塩酸と過酸化水素と水とを含有する混合物(例えばSC-2クリーン);硫酸と過酸化水素と水とを含有する混合物(例えばSPMクリーン);リン酸と過酸化水素と水とを含有する混合物;フッ化水素酸と水とを含有する混合物;フッ化水素酸とリン酸と水とを含有する混合物;フッ化水素酸と硝酸と水とを含有する混合物;テトラメチルアンモニウムヒドロキシドと水とを含有する混合物;などが挙げられる。
関与する層の数及び材料に応じて、パターン転写は、異なる技術を使用する複数のエッチング工程を含み得る。リソグラフィースタック中のパターン化されたフォトレジスト層、下層、及び他の任意選択の層は、従来技術を用いて基板のパターン転写後に除去され得る。任意選択的に、スタックの層の1つ以上は、下にある層へのパターン転写後且つ基板へのパターン転写前に除去することができ、或いは消費される。基板は、次いで、電子デバイスを形成するために公知の方法に従って更に処理される。
下層組成物は、自己整合二重パターニングプロセスにおいて使用することもできる。そのようなプロセスにおいて、上述した下層組成物の層は、スピンコートなどによって基板上にコートされる。あらゆる残りの有機溶剤が除去され、コーティング層が硬化してフォトレジスト下層を形成する。ケイ素含有ハードマスク層などの適切な中間層が、フォトレジスト下層の上に任意選択的にコーティングされてもよい。その後、適切なフォトレジストの層がスピンコートなどによって中間層上にコートされる。次いで、フォトレジスト層は画像化(露光)され、その後、露光されたフォトレジスト層は、適切な現像剤を使用して現像されて、パターン化されたフォトレジスト層を与える。パターンは、次に適切なエッチング技術によってフォトレジスト層から中間層及び下層に転写されて基板の複数部分を露出させる。典型的には、フォトレジストは、このようなエッチング工程中にも取り除かれる。次に、コンフォーマルなケイ素含有層が、パターン化された下層及び基板の露出された複数部分に渡り配置される。そのようなケイ素含有層は、典型的には、CVDによって慣例的に堆積されるSiON又はSiOなどの無機ケイ素層である。そのようなコンフォーマルなコーティングは、基板表面の露出部分上に並びに下層パターン上にケイ素含有層をもたらす。すなわち、そのようなケイ素含有層は、下層パターンの側面及び最上部を実質的に覆う。次に、ケイ素含有層は、部分的にエッチ(バリ取り)されてパターン化された下層の最上面及び基板の一部を露出させる。この部分エッチング工程の後に、基板上のパターンは複数のフィーチャを含み、それぞれのフィーチャは、ケイ素含有層がそれぞれの下層フィーチャの面に直接隣接する状態で下層のライン又はポストを含む。次に、下層の露光領域は、エッチングなどによって除去されて下層パターンの下にあった基板表面を露出させ、基板表面上にパターン化されたケイ素含有層を与え、そこではそのようなパターン化されたケイ素含有層は、パターン化されたレジスト下層と比べて2倍になる(すなわち、ライン及び/又はポストは2倍になる)。
本発明の下層組成物から形成された、フォトレジスト下層などの下層は、優れた平坦化、及び優れた耐溶剤性を示す。本発明の好ましい下層組成物は、結果として、様々な半導体製造プロセスにおいて有用な場合がある。
本発明の概念は、以下の実施例によって更に説明される。本明細書で使用される全ての化合物及び試薬は、手順が以下に与えられている場合を除いて、市販品である。
ポリマーの合成
合成実施例1
丸底フラスコに、8.0gの1-ナフトール(1当量)、8.34gの(1R)-(-)-ミルテナール(1当量)、及び20mLのPGMEを入れた。反応混合物を60℃に温め、5分間撹拌した後、5.33gのメタンスルホン酸を一度に添加した。その後、反応を120℃に20時間加熱した。この反応時間の後、反応混合物を室温まで冷却し、9/1(v/v)メタノール/水溶液の中に注ぎ入れ、固体ポリマー生成物を得た。生成物を濾過し、メタノールで洗浄し、その後4時間風乾し、50℃で更に20時間真空乾燥することで、合成実施例1(P-1)を得た。(収率61%、Mw=1010、PDI=1.2)。
合成実施例2~6
合成実施例2(P-2)~6(P-6)は、それぞれの芳香族モノマーを使用して上と同じ手順を用いて調製することで、以下の構造によって示される目的のポリマーを得た。合成実施例5及び6のアルデヒドモノマーとしてシトラールを使用した。
合成実施例7
丸底フラスコに、10.0gの4,4’-(9-フルオレニリデン)ジフェノール(1当量)、5.21gのアセナフトキノン(1当量)、及び40mLのPGMEを入れた。反応混合物を60℃に温め、5分間撹拌した後、2.00gのメタンスルホン酸を一度に添加した。その後、反応を120℃に24時間加熱した。この反応時間の後、反応混合物を室温まで冷却し、9/1(v/v)のメタノール/水の中に注ぎ入れ、固体ポリマー生成物を得た。生成物を濾過し、水及びメタノールで洗浄し、その後4時間風乾し、50℃で更に20時間真空乾燥することで、合成実施例7(P-7)を得た。(収率40%、Mw=1120、PDI=1.3)。
合成実施例8~12
合成実施例8(P-8)~12(P-12)は、それぞれの芳香族モノマーとジケトンモノマーとを使用して上と同じ手順を用いて調製することで、以下の構造によって示される目的のポリマーを得た。
Figure 2024073511000009
比較ポリマーの合成
比較合成実施例1
丸底フラスコに、5.0gの1-ナフトール(1当量)、1.04gのパラホルムアルデヒド(1当量)、及び25mLのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を入れた。反応混合物を60℃に温め、5分間撹拌した後、0.20gのメタンスルホン酸を一度に添加した。その後、反応を120℃に16時間加熱した。この反応時間の後、反応混合物を室温まで冷却し、9/1(v/v)のメタノール/水の中に注ぎ入れ、固体ポリマー生成物を得た。生成物を濾過し、過剰のメタノールで洗浄し、その後4時間風乾し、50℃で更に20時間真空乾燥することで、比較合成実施例1(CP-1)を得た。(収率52%、Mw=2240、PDI=2.0)。
比較合成実施例2
丸底フラスコに、5.0gのカルバゾール(1.5当量)、0.60gのパラホルムアルデヒド(1当量)、及び20mLの酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGMEA)を入れた。反応混合物を60℃に温め、5分間撹拌した後、1.45gのメタンスルホン酸を一度に添加した。その後、反応を120℃に16時間加熱した。反応中に反応混合物中に固体析出物が形成された。割り当てられた時間の後、反応混合物を室温まで冷却し、懸濁液を9/1(v/v)のメタノール/水の中に注ぎ入れ、固体ポリマー生成物を得た。生成物を濾過し、過剰のメタノールで洗浄し、その後4時間風乾し、50℃で更に20時間真空乾燥することで、比較合成実施例2(CP-2)を得た。(収率80%、Mw=2730、PDI=2.5)。
比較合成実施例3
丸底フラスコに、5.0gの1-ピレノール(1当量)、0.69gのパラホルムアルデヒド(1当量)、及び20mLのプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)を入れた。反応混合物を60℃に温め、5分間撹拌した後、2.20gのメタンスルホン酸を一度に添加した。その後、反応を120℃に1時間加熱した。この反応時間の後、反応はほとんど固化した。固体をフラスコから取り出し、水及びメタノールで洗浄し、その後4時間風乾し、50℃で更に20時間真空乾燥することで、比較合成実施例3(CP-3)を得た。
比較合成実施例4
丸底フラスコに、10.0gの1-ナフトール(1当量)、7.78gのシクロヘキサンカルボキサルデヒド(1当量)、及び30mLのプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)を入れた。反応混合物を60℃に温め、5分間撹拌した後、6.70gのメタンスルホン酸を一度に添加した。その後、反応を120℃に20時間加熱した。この反応時間の後、反応混合物を室温まで冷却し、9/1(v/v)のメタノール/水の中に注ぎ入れ、固体ポリマー生成物を得た。生成物を濾過し、メタノールで洗浄し、その後4時間風乾し、50℃で更に20時間真空乾燥することで得た。比較合成実施例4(CP-4)は、GPC分析によってポリマーではない小分子生成物として同定された。
比較合成実施例5
丸底フラスコに、10.0gの1-ナフトール(1当量)、7.92gのヘプタナール(1当量)、及び35mLのプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)を入れた。反応混合物を60℃に温め、5分間撹拌した後、6.70gのメタンスルホン酸を一度に添加した。その後、反応を120℃に20時間加熱した。この反応時間の後、反応混合物を室温まで冷却し、9/1(v/v)のメタノール/水の中に注ぎ入れた。析出物は観察されなかったため、粗製混合物を濃縮してオイルを得た。比較合成実施例5(CP-5)は、GPC分析によってポリマーではない小分子生成物として同定された。
Figure 2024073511000010
物理的試験
ポリマーの数平均分子量及び重量平均分子量、それぞれM及びM、並びに多分散度(PDI)の値(M/M)は、Agilent1100シリーズ屈折率及びMiniDAWN光散乱検出器(Wyatt Technology Co.)を備えたAgilent1100シリーズLCシステム上でのゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定した。サンプルを約10mg/mLの濃度でHPLCグレードのTHFに溶解し、0.45μmのシリンジフィルターを通して濾過した後、4本のShodexカラム(KF805、KF804、KF803、及びKF802)に注入した。1mL/分の流量及び35℃の温度を維持した。カラムを狭い分子量PS標準(EasiCal PS-2、Polymer Laboratories,Inc.)を使用して較正した。
示差走査熱量測定(DSC)を使用して、バルクポリマーのガラス転移温度を決定した。サンプル(1~3mg)を150℃に10分間加熱して保持し、最初のサイクルで残留溶剤を除去した後、0℃まで冷却し、10℃/分の加熱速度で300℃に戻した。2回目の加熱曲線及び可逆加熱曲線を使用して、ガラス転移温度を特定した。
表1に、ポリマーP-1~P-12並びに比較ポリマーCP-1及びCP-5の分子量、溶解性、及び熱特性が示されている。
Figure 2024073511000011
表1に示されているように、本発明のポリマーは、比較例と比較してより優れた溶解性及びより低いガラス転移温度を有する。
配合物
表1に記載のポリマーを表2で説明した成分と組み合わせて組成物を形成することによって下層組成物を調製した。組成物は、コーティング前に0.2μmのPTFEシリンジフィルターを通して濾過した。ポリマー、添加剤1、添加剤2、及び溶剤の量はグラム(g)単位で記載されている。
Figure 2024073511000012
添加剤B-1、添加剤C-1、溶剤D-1、及び溶剤D-2の構造は以下の通りである。
Figure 2024073511000013
コーティング及び膜の試験
下層組成物を100~200nmでコーティングし、240℃で60秒間ベークした。膜厚はエリプソメトリーで測定した。
耐溶剤性
膜架橋の指標として溶剤剥離耐性を測定した。ACT-8クリーントラック(Tokyo Electron Co.)を使用して、8インチのシリコンウェハー上に下層組成物をコーティングし、ベークした。膜厚は、Therma-wave CoのOptiProbe(商標)を用いて測定した。プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を膜に90秒間付着させた後、105℃で60秒間剥離前ベーク(PSB)した。耐溶剤性は式1に従って計算した:
[(剥離前のFT)-(PSB後のFT)]/(剥離前のFT)*100% 式1
(式中のFTは膜厚である)。耐溶剤性は表2に報告されており、この中でAは95~100%の耐溶剤性、Bは95%未満の耐溶剤性として定義されている。
平坦化試験
平坦化特性を決定するために、本発明の下層組成物を評価した。テンプレートをCNSE Nano-FAB(Albany,NY)で形成した。テンプレートは100nmのSiOの膜厚、様々なピッチ及びパターンを有しており、ダイサイズは1cm×1cmであった。各ダイは、100nmの個々のステップパターンで始まり、2000μmの非パターンオープンエリアが続き、45nm/90nm~2μm/5μmのピッチのトレンチを被覆する様々なライン/スペースパターンが続いた。平坦化性能を判断するために最初のステップパターンを使用した。テンプレートクーポンを、本組成物でクーポンをコートする前に脱水ベークとして150℃で60秒間ベークした。各下層組成物を、スピンコーター及び1500rpm+/-200rpmのスピン速度を使用してテンプレートクーポン上にコーティングした。目標膜厚は、硬化後に100nmであり、組成物希釈をそれに応じて調節して硬化後にほぼ目標の膜厚を得た。ウェハーを240℃のホットプレート上に60秒間置くことにより、膜を硬化させた。ステップ全体の膜の平面化品質は、KLA Tencor P-7触針式表面形状測定器によって評価した。
表2において、平坦化品質は、以下のように定義される:Aは30nm未満の高さの変化を示し、Bは30nmを超える高さの変化を示す。数値が小さいほど平坦化性能が優れていることを示す。したがって、Aは最も優れた平坦化を表し、Bは最も低い平坦化性能を表す。
表2から分かるように、本発明の下層組成物は、比較の下層組成物と比較して、優れた平坦化性能を有する。
本開示は、実用的で例示的な実施形態であると現在考えられるものと併せて記載されてきたが、本発明は、開示された実施形態に限定されず、むしろ添付の特許請求の範囲の趣旨及び範囲内に含まれる様々な修正形態及び均等な構成を包含することを意図することが理解されるべきである。

Claims (12)

  1. オーバーコートされるフォトレジストと共に用いるための下層組成物であって、式(1):
    Figure 2024073511000014
    (式中、
    Arは、単環式若しくは多環式のC5~60芳香族基であり、前記芳香族基は、1つ以上の芳香族環ヘテロ原子、ヘテロ原子含有置換基、又はこれらの組み合わせを含み;
    XはC又はOであり;
    は、水素、又は置換若しくは無置換C1~30アルキルであり;
    は、置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C1~30ヘテロアルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30アルケニル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C7~30アルキルアリール、置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリール、又は置換若しくは無置換C4~30ヘテロアリールアルキルであり;
    任意選択的には、RとRは、一緒になって5~7員環を形成していてもよく;
    XがCの場合、R及びRは、それぞれ独立に、水素、置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C1~30ヘテロアルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30アルケニル、置換若しくは無置換C6~30アリール、又は置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリールであり;
    及びRは、任意選択的に一緒になって5~7員環を形成していてもよく;
    又はRのうちの1つは、任意選択的にRと一緒になって、芳香族環ではない5~7員環を形成していてもよく;
    XがOの場合には、R及びRは存在しない)
    の繰り返し単位を含むポリマーであって、下記ポリマー
    Figure 2024073511000015
    (式中、nは、各ポリマーの繰り返し数である)
    のいずれでもないポリマーを含む下層組成物。
  2. Arが、置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C1~30ハロアルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C1~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30アルケニル、置換若しくは無置換C2~30アルキニル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C7~30アルキルアリール、置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリール、置換若しくは無置換C4~30ヘテロアリールアルキル、ハロゲン、-OR21、-SR22、又は-NR2324のうちの少なくとも1つで任意選択的に置換されていてもよい、単環式若しくは多環式のC5~60ヘテロアリーレン基又は単環式若しくは多環式のC6~60アリーレン基であり、R21~R24は、それぞれ独立に、水素、置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリール、又は置換若しくは無置換C4~30ヘテロアリールアルキルであるが、
    前記単環式又は多環式のC6~60アリーレン基が少なくとも1つのヘテロ原子含有置換基で置換されていることを条件とする、請求項1に記載の下層組成物。
  3. Arが式(2):
    Figure 2024073511000016
    (式中、
    A1、A2、及びA3は、それぞれ存在しても存在していなくてもよく、それぞれ独立して1~3個の縮合芳香環を表し;
    及びRは、それぞれ独立して置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C1~30ヘテロアルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30アルケニル、置換若しくは無置換C2~30アルキニル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C7~30アルキルアリール、置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリール、又は置換若しくは無置換C4~30ヘテロアリールアルキル、ハロゲン、-OR31、-SR32、又は-NR3334を表すが、
    とRのうちの少なくとも1つが-OR31、-SR32、又は-NR3334であることを条件とし;
    31~R34は、それぞれ独立して、水素、置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリール、又は置換若しくは無置換C4~30ヘテロアリールアルキルであり;
    mは0~4の整数であり;
    nは、0~4の整数であるが;
    mとnの合計が0より大きい整数であることを条件とする)
    の基を含む、請求項1又は2に記載の下層組成物。
  4. Arが、式(3a)、(3b)、又は(3c):
    Figure 2024073511000017
    (式中、
    A4は存在しても存在しなくてもよく、1~3個の縮合芳香環を表し;
    及びZはそれぞれ独立にC又はNであり;
    各Rは、独立して、置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C1~30ヘテロアルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30アルケニル、置換若しくは無置換C2~30アルキニル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C7~30アルキルアリール、置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリール、又は置換若しくは無置換C4~30ヘテロアリールアルキルであり;
    pは、0~4の整数であり;
    A4は少なくとも1つのヘテロアリール環を含み、ZとZのうちの少なくとも1つはNであるか、又はこれらの組み合わせである)
    の基を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の下層組成物。
  5. Arが式(4):
    Figure 2024073511000018
    (式中、
    は、単結合、-O-、-S-、-S(O)-、-SO-、-C(O)-、-CR5152-、-NR53-、又は-PR54-であり;
    は、存在しないか、単結合、-O-、-S-、-S(O)-、-SO-、-C(O)-、置換若しくは無置換C1~2アルキレン、置換若しくは無置換C6~30アリーレン、又は置換若しくは無置換C5~30ヘテロアリーレンであり;
    及びRは、それぞれ独立して、置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C1~30ヘテロアルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30アルケニル、置換若しくは無置換C2~30アルキニル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C7~30アルキルアリール、置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリール、又は置換若しくは無置換C4~30ヘテロアリールアルキル、ハロゲン、-OR55、-SR56、又は-NR5758であり;
    51~R58は、それぞれ独立して、水素、置換若しくは無置換C1~30アルキル、置換若しくは無置換C1~30ヘテロアルキル、置換若しくは無置換C3~30シクロアルキル、置換若しくは無置換C2~30ヘテロシクロアルキル、置換若しくは無置換C6~30アリール、置換若しくは無置換C7~30アリールアルキル、置換若しくは無置換C3~30ヘテロアリール、又は置換若しくは無置換C4~30ヘテロアリールアルキルであり;
    aは0~4の整数であり;
    bは0~4の整数である)
    の基を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の下層組成物。
  6. 前記単環式又は多環式のC5~60芳香族基が、ヒドロキシルで置換された単環式又は多環式のC6~60アリーレン基である、請求項1~5のいずれか一項に記載のフォトレジスト下層組成物。
  7. 前記ポリマーが式(6)~(12):
    Figure 2024073511000019
    (式中のArは請求項1~6のいずれか一項に規定の通りである)のうちの任意の1つ以上の繰り返し単位を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の下層組成物。
  8. XがCである、請求項1~7のいずれか一項に記載の下層組成物。
  9. 硬化剤、架橋剤、及び界面活性剤のうちの1つ以上を更に含有する、請求項1~8のいずれか一項に記載の下層組成物。
  10. (a)請求項1~9のいずれか一項に記載の下層組成物の層を基板上に塗布すること;(b)前記塗布した下層組成物を硬化して下層を形成すること;及び(c)前記下層の上にフォトレジスト層を形成すること;を含む、パターンの形成方法。
  11. 前記フォトレジスト層を形成する前に、前記下層の上にケイ素含有層、有機反射防止コーティング層、又はこれらの組み合わせを形成することを更に含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記フォトレジスト層をパターン化し、前記パターン化されたフォトレジスト層から、前記下層及び前記下層の下の層にパターンを転写することを更に含む、請求項10又は11に記載の方法。
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