JP2024033251A - 作業車両 - Google Patents

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徳弘 上島
Norihiro Uejima
友明 近藤
Tomoaki Kondo
康史 長尾
Yasufumi Nagao
裕二 竹本
Yuji Takemoto
正幸 近本
Masayuki Chikamoto
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Abstract

【課題】ブームと車輪との接触を判別すること。【解決手段】車輪(6)の進行方向に対する切れ角(θ1)を検出するセンサ(SN1)と、薬液を散布するブーム(40)であって、展開位置と収納位置との間で移動可能な前記ブーム(40)と、車輪(6)の切れ角(θ1)が予め定められた値(θb)に達する場合には、車輪(6)とブーム(40)とが干渉すると判別する制御部(100)とを備えることで、ブームと車輪との接触を判別することができる。【選択図】図6

Description

この発明は、圃場で作業を行う作業車両に関し、特に、農薬や肥料等を散布する散布ブームを有する作業車両に関する。
薬液を散布する散布ブームを備えた作業車両において、ブームを展開、格納する制御を行う際に、ブームの高さを検出して、ブームが機体に接触することを防止するように制御を行う技術が知られている(特許文献1)。
特開2020-171895号公報
従来の技術では、ブームを検出する構成であり、ブーム以外を検出することはできなかった。ここで、一般に、作業車両によっては、ブームの近傍に作業車両のタイヤが位置するものもある。したがって、ブームしか検知できない従来技術では、ハンドルがきられてタイヤが前進方向に対して傾斜した状態でブームの展開、格納が行われると、ブームがタイヤに接触してしまい、ブームが破損する恐れがあった。
本発明は、ブームと車輪との接触を判別することを技術的課題とする。
本発明の上記課題は次の解決手段により解決される。
請求項1に記載の発明は、走行用の車輪(6)を有する走行車体(2)と、前記車輪(6)の進行方向に対する切れ角(θ1)を検出するセンサ(SN1)と、薬液を散布するブーム(40)であって、前記走行車体(2)の幅方向に展開した展開位置と、前記走行車体(2)の前後方向に沿って収納された収納位置との間で移動可能な前記ブーム(40)と、前記車輪(6)の切れ角(θ1)が予め定められた値(θb)に達する場合には、前記車輪(6)とブーム(40)とが干渉すると判別する制御部(100)と、を備えたことを特徴とする作業車両(1)である。
請求項2に記載の発明は、前記車輪(6)とブーム(40)とが干渉すると判別された場合に、前記ブーム(40)を上昇させる前記制御部(100)を備えたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両(1)である。
請求項3に記載の発明は、前記走行車体(2)に支持され、前記ブーム(40)を昇降させる昇降装置(13~19)と、前記昇降装置(13~19)を制御して、前記車輪(6)とブーム(40)とが干渉すると判別された場合に、前記ブーム(40)を上昇させる前記制御部(100)と、を備えたことを特徴とする請求項2に記載の作業車両(1)である。
請求項4に記載の発明は、前記ブーム(40)の位置が予め定められた位置に移動しており、且つ、前記車輪(6)を進行方向に対して一定以上傾斜させる入力がされた場合には、前記ブーム(40)を予め定められた高さに上昇させた後に、前記車輪(6)を傾斜させる前記制御部(100)を備えたことを特徴とする請求項2または3に記載の作業車両(1)である。
請求項5に記載の発明は、前記車輪(6)とブーム(40)とが干渉すると判別された場合に、前記ブーム(40)を展開位置に移動させる前記制御部(100)を備えたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両(1)である。
請求項6に記載の発明は、前記車輪(6)とブーム(40)とが干渉すると判別された場合に、前記ブーム(40)が移動中は、前記車輪(6)と前記ブーム(40)とが干渉することを報知する報知装置(202)を備えたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両(1)である。
請求項7に記載の発明は、前記ブーム(40)と車輪(6)とが干渉すると判別された場合には、前記車輪(6)を進行方向に対して傾斜させる入力がされても、前記車輪(6)を傾斜させない前記制御部(100)を備えたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両(1)である。
請求項1記載の発明によれば、前記車輪(6)の進行方向に対する切れ角(θ1)をセンサ(SN1)で検出し、制御部(100)が、車輪(6)の切れ角(θ1)が予め定められた値(θb)に達する場合には、前記車輪(6)とブーム(40)とが干渉すると判別することで、ブーム(40)と車輪(6)との接触を判別できる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、車輪(6)とブーム(40)とが干渉すると判別された場合に、ブーム(40)を上昇させることで、ブーム(40)や車輪(6)の破損を抑制できる。
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明の効果に加えて、昇降装置(13~19)でブーム(40)を昇降させることで、ブーム(40)や車輪(6)の破損を抑制できる。
請求項4記載の発明によれば、請求項2または3記載の発明の効果に加えて、車輪(6)を一定以上傾斜させる場合に、ブーム(40)を上昇させた後に車輪(6)を傾斜させることで、ブーム(40)と車輪(6)との接触を抑制できる。
請求項5記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、車輪(6)とブーム(40)とが干渉すると判別された場合に、ブーム(40)を展開位置に移動させることで、ブーム(40)と車輪(6)との接触を抑制できる。
請求項6記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、車輪(6)と前記ブーム(40)とが干渉することを報知装置(202)で報知することで、作業者に干渉する恐れがあることを報知できる。
請求項7記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、ブーム(40)と車輪(6)とが干渉すると判別された場合に、車輪(6)を進行方向に対して傾斜させる入力がされても、車輪(6)を傾斜させないことで、ブーム(40)と車輪(6)との干渉を防止できる。
図1は本発明の実施形態に係る薬剤散布車両の構成例を示す側面図である。 図2は図1に示す薬剤散布車両の平面図(一部省略)である。 図3は薬剤散布車両の薬剤タンクの斜視図である。 図4は薬剤散布車両の防除ブームで圃場に薬剤を散布する様子を説明する図である。 図5は薬剤散布車両の防除ブームが下降位置に移動した状態の説明図である。 図6は本実施の形態の作業車両の制御部をブロック図で示す。 図7は実施の形態の作業車両に中耕作業機が装着された状態の説明図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。
以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。更に、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換または変更を行うことができる。
図1は本発明の実施形態に係る薬剤散布車両の構成例を示す側面図である。
図2は図1に示す薬剤散布車両の平面図(一部省略)である。
本実施形態に係る作業車両の一例としての薬剤散布車両1は、作業員等のオペレータが走行車体2に搭乗して運転操作をしながら薬剤を圃場に散布する作業車両である。薬剤散布車両1は、図1、図2に示すように、走行車体2と、キャビン20と薬剤タンク30と該薬剤タンク30から供給される薬剤を圃場に散布するための防除ブーム40等から構成されている。なお、本実施形態において、薬剤散布車両1の進行方向は、走行車体2の前後方向に沿った方向であり、薬剤散布車両1の直進時に座席4からステアリングハンドル5に向かう方向である。また、走行車体2の車幅方向あるいは左右方向は、上記進行方向に対して水平に直交する方向である。また、走行車体2の上下方向は、上記進行方向に対して鉛直に直交する方向である。
走行車体2は、メインフレーム3と座席4とステアリングハンドル5と、車輪の一例としての前輪6と後輪7とを含む構成である。メインフレーム3は、走行車体2の前後に延長して形成されている。座席4は、オペレータが薬剤散布車両1の運転操作をする際に着座するための座席である。座席4の周囲の適切な位置には、防除ブーム40の開閉や薬剤の散布等の動作を制御するための操作部(図示せず)が配置されている。ステアリングハンドル5は、オペレータによる回動操作によって、少なくとも左右の前輪6、または後輪7を操舵することで、薬剤散布車両1の進行方向を変更する。前輪6は、少なくともステアリングハンドル5の回動操作により操舵される操舵輪である。
キャビン20は、座席4およびステアリングハンドル5を含んで囲むことで乗員室を形成するものである。キャビン20は、薬剤タンク30と防除ブーム40との間に配置されている。
図3は薬剤散布車両の薬剤タンクの斜視図である。
薬剤タンク30は、図3の斜視図に示すように、座席(操縦席)4の左右両側および後側を囲むように凹状に形成されており、防除ブーム40から散布される薬剤を収容する容器である。薬剤タンク30は、図1に示すように、キャビン20の後側であって、メインフレーム3上に着脱可能に搭載されている。薬剤は、肥料、農薬等を溶媒(例えば、水)に溶解させた液体、および、肥料、農薬等の固形分を含む液体(例えば、水)等の液状物である。
なお、本実施の形態の薬剤タンク30は、上面に薬剤や水等を供給するための供給口が形成されており、供給口の蓋30aは、右側のヒンジを中心として上方に開閉可能に構成されている。なお、蓋30aのロックは、蓋30aを前後方向に回転させることで実行可能に構成されている。
図4は薬剤散布車両の防除ブームで圃場に薬剤を散布する様子を説明する図である。
図4に防除ブーム40による圃場への薬剤散布の様子を示すように、防除ブーム40は、薬剤散布車両1の前側に薬剤を散布するものである。図1、図2において、防除ブーム40は、走行車体2の前側に設けられている。防除ブーム40は、センターブーム40aと両側方のサイドブーム40bを含んでいる。センターブーム40aは、薬剤散布車両1の前側に配置され、走行車体2の車幅方向に水平に延在している。センターブーム40aには、薬剤を霧状に噴射するノズル41aが間隔をおいて複数配設されている。
走行車体2の前部には、ボンネット12の左右両側部に支持されたリフトリンク13が取り付けられている。昇降フレームの一例としてのリフトリンク13は、アッパリンク13aとロワリンク13bを平行状に配置して、この前端部間をヒッチブラケット14で連結し、後端部間を直立した支柱15に軸支して平行リンク形態に構成され、この平行リンクが、アクチュエータの一例としての昇降シリンダ17により先端部が昇降移動することで防除ブーム40の薬液散布高さを調節することができる。
サイドブーム40bは、走行車体2の車幅方向に延びる散布姿勢と、走行車体2の左右両側に沿う収納姿勢とに切り替え可能に、センターブーム40aの左右両側に取り付けられている。サイドブーム40bは、収納姿勢時に、走行車体2の後側の左右両側に配置されたブーム受け80で支持される。サイドブーム40bには、薬剤を霧状に散布するノズル41bが間隔をおいて複数配設されている。尚、この薬剤散布車両1は、サイドブーム40bが伸縮するスライドブームであり、作業時にはサイドブーム40bの長さを延長し、広範囲の薬剤散布を行える車両であるが、図2において、右側のサイドブーム40bのノズル41b及びスライド機構の図示は省略している。
図5は薬剤散布車両の防除ブームが下降位置に移動した状態の説明図である。
ヒッチブラケット14の下端部には機体左右方向に伸びるセンターブーム40aを取り付けている。またその左右端部に上方に突出したシリンダ取付支柱16が設けられ、シリンダ取付支柱16の上端には、電気的に作動制御される油圧タンク付ソレノイドバルブ(上下シリンダ19内に組み込まれている)を介して伸縮するローリングシリンダである上下シリンダ19の上端が取り付けられ、上下シリンダ19の下端にはサイドブーム40bが回動自在に取り付けられている。従って、アクチュエータの一例としての上下シリンダ19の伸縮によりサイドブーム40bが昇降される。したがって、上下シリンダ19の作動により、サイドブーム40bは、図1に示す上昇位置と、図5に示す下降位置との間で移動可能である。前記リフトリンク13やヒッチブラケット14、支柱15、昇降シリンダ17、上下シリンダ19等により、実施の形態の昇降装置が構成されている。なお、サイドブーム40bは、左右両側に縁のあるブーム受け80に収納される際に、ブーム受け80よりも少し高い位置まで上昇してブーム受け80に収納されるため、実際には図1の高さよりももう少し上昇する。
サイドブーム40bはシリンダ取付支柱16を介してセンターブーム40aに取り付けられているが、サイドブーム40bはセンターブーム40aに設けられた開閉シリンダ(アクチュエータの一例)18により開閉される。すなわち、図1、図2に示す収納位置と、図4に示す展開位置との間でサイドブーム40bが移動(開閉、展開・収納)可能に構成されている。図5に示すサイドブーム40bは、ブーム受け80から離れて下降した状態である。
図1において、キャビン20の側方には、乗降用ステップ70が配置されている。なお、オペレータ(操縦者)はキャビン20に乗車する際、乗降用ステップ70に足を掛けて、開閉扉25を開ける。
図1、図2において、薬剤タンク30の下部後方には、キャリア90が配置されている。キャリア90は、走行車体2のフレームに支持されている。キャリア90には、作業終了後に配管内で薬剤が固まらないように洗浄するための水が入れられた容器(ポリタンク)等の作業資材を乗せることが可能に構成されている。また、操縦者がキャリア90に立って薬剤タンク30のメンテナンス等を行うことも可能に構成されている。
図1において、キャリア90の下部には、薬剤タンク30からの薬剤を防除ブーム40に送るポンプユニット91が支持されている。
図6は本実施の形態の作業車両の制御部をブロック図で示す。
なお、図6の機能ブロック図では、本発明の説明に関連の無い構成に関しては図示を省略している。
図6において、実施の形態の薬剤散布車両1の制御部100は、外部との信号の入出力等を行う入出力インターフェースI/Oを有する。また、制御部100は、必要な処理を行うためのプログラムおよび情報等が記憶されたROM:リードオンリーメモリや、必要なデータを一時的に記憶するためのRAM:ランダムアクセスメモリ等を有する。また、制御部100は、ROM等に記憶されたプログラムに応じた処理を行うCPU:中央演算処理装置を有する。したがって、実施の形態の制御部100は、情報処理装置、いわゆるコンピュータ装置により構成されている。よって、制御部100は、ROM等に記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。
薬剤散布車両1の制御部100には、切れ角センサSN1等の信号入力要素から信号が入力される。
切れ角センサSN1は、操作部の一例としてのステアリングハンドル5の操作量である切れ角を検出する。切れ角センサSN1は、ステアリングハンドル5の位置を検出するポジションセンサとも呼ばれることがある。
また、制御部100は、昇降シリンダ17や上下シリンダ19、開閉シリンダ18、操舵ユニット201、キャビン20内に設置された表示パネル202等の被制御要素に対して制御信号を出力する。
昇降シリンダ17は、リフトリンク13を介して防除ブーム40を昇降させて、薬液散布高さを調節する。
上下シリンダ19は、サイドブーム40bを昇降させてサイドブーム40bの高さを調節する。
開閉シリンダ18は、サイドブーム40bを展開位置と収納位置との間で移動させる。
操舵ユニット201は、ステアリングハンドル5の操作量に応じて、前輪6を操舵方向に傾斜させる。操舵ユニット201は、電子制御可能な油圧シリンダ(図示せず)を有し、切れ角センサ(ポジションセンサ)SN1で検出したステアリングハンドル5の切れ角に応じて、油圧シリンダを作動させて、前輪6を操舵する。
報知装置の一例としての表示パネル202は、薬剤散布車両1の状況に応じて、作業状況(走行速度や散布中等)や警告表示(薬剤が空になった等)を表示する。
制御部100の切れ角検出手段101は、切れ角センサSN1の検知結果に基づいて、ステアリングハンドル5の操作量である切れ角θ1を検出する。
旋回判別手段102は、切れ角検出手段101の検出した切れ角θ1に基づいて、走行車体2を旋回させる入力、操作がされたか否かを判別する。実施の形態の旋回判別手段102は、切れ角θ1が、予め定められた旋回判別値θaに達する場合に、旋回させる操作がされたと判別する。すなわち、切れ角θ1が旋回判別値θaに達しない場合は、走行方向の微調整の操作やあそびの範囲での操作と判別する。
干渉判別手段103は、切れ角検出手段101の検出した切れ角θ1に基づいて、防除ブーム40が車輪(前輪6)に干渉するか否かを判別する。実施の形態では、切れ角θ1が、予め定められた干渉判別値θbに達する場合に、干渉する可能性があると判別する。
実施の形態では、干渉判別値θbは、旋回判別値θaよりも小さい値(θb<θa)に設定されているが、これに限定されない。防除ブーム40の開閉時の通過する範囲や前輪6の大きさ等、薬剤散布車両1の設計や仕様等に応じて適宜変更可能であり、同じ値(θb=θa)とすることも可能であるし、干渉判別値θbの方が大きな値(θb>θa)とすることも可能である。
また、実施の形態の干渉判別手段103は、切れ角θ1が干渉判別値θbに達し、且つ、上下シリンダ19で防除ブーム40が下降位置に移動している場合に、防除ブーム40が前輪6に干渉する可能性があると判別する。
ブーム制御手段104は、開閉制御手段104aと昇降制御手段104bとを有し、防除ブーム40の位置を制御する。実施の形態のブーム制御手段104は、キャビン20の図示しない入力ボタンの入力に応じて、各シリンダ17~19を制御して、防除ブーム40を開閉したり、昇降したりする。
開閉制御手段104aは、開閉シリンダ18を制御して、防除ブーム40を展開位置と収納位置との間で移動させる。実施の形態の開閉制御手段104aは、入力ボタンの入力に応じて防除ブーム40のサイドブーム40bを開閉させる。
昇降制御手段104bは、上下シリンダ19を制御して、サイドブーム40bを上昇位置と下降位置との間で移動させる。実施の形態の昇降制御手段104bは、キャビン20内に配置された図示しない入力ボタンで上昇または下降の入力がされた場合に、入力に応じてサイドブーム40bを昇降させる。また、実施の形態の昇降制御手段104bは、防除ブーム40を開閉する入力がされ且つ干渉判別手段103が干渉すると判別された場合には、サイドブーム40bを上昇位置に移動させる。実施の形態では、サイドブーム40bが下降位置に移動しており且つ切れ角θ1が干渉判別値θbに達している状態で、防除ブーム40を開閉させる入力がされた場合には、サイドブーム40bを上昇位置に移動させる。
なお、下降位置に移動しているか否かの判別を行わずに、切れ角θ1が干渉判別値θbに達している状態で防除ブーム40を開閉させる入力がされた場合に、強制的に上昇位置にサイドブーム40bを移動させる構成とすることも可能である。
また、実施の形態では、上下シリンダ19を制御してサイドブーム40bを上昇させる構成を例示したがこれに限定されない。例えば、昇降シリンダ17を制御して、防除ブーム40の全体を上昇させる構成とすることも可能である。
他にも、防除ブーム40が前輪6と干渉するのは、主として防除ブーム40を展開位置から収納位置に移動させる際であるので、干渉判別手段103で干渉すると判別された場合に、防除ブーム40を収納位置に向けて移動させずに展開位置に移動させるように、ブーム制御手段104が制御することも可能である。
また、実施の形態の昇降制御手段104bは、切れ角θ1が旋回判別値θaに達した場合にも、予め定められた高さの一例としての上昇位置にサイドブーム40bを移動させる。すなわち、走行車体2を旋回させる操作がされた場合には、旋回中にサイドブーム40bが畔等に接触して破損したり、作物に過剰に接触して作物を傷つけたりすることが抑制されるように、サイドブーム40bを上昇位置に移動させる。なお、実施の形態では、サイドブーム40bを上昇させる構成を例示したが、これに限定されず、ブーム制御手段104は、畔等に干渉しないように旋回前に収納位置に移動させる構成とすることも可能である。
なお、実施の形態の薬剤散布車両1には、旋回時にサイドブーム40bの昇降動作を行う/行わないを切り替える、図示しない入力部(スイッチ)がキャビン20内に設けられている。このスイッチが、「昇降動作を行わない」側に入力されている場合には、防除ブーム40を昇降させる制御信号が昇降制御手段104bに入力されても、防除ブーム40を昇降させない。したがって、作業者の意図に沿った動作が実行されると共に、内部の回路や通信処理の誤差や誤動作等で誤ったタイミングで昇降の制御信号が発生した場合に、防除ブーム40が上下に誤動作することも抑制される。
なお、防除ブーム40の昇降の誤動作を防止するための構成としては、例えば、予め定められた短時間(例えば、750ms)以下の信号では、防除ブーム40を昇降させないようにすることでも対応可能である。すなわち、昇降動作は、ある程度の時間(数秒)がかかり、昇降動作中は、昇降の制御信号が出続けるのに対し、瞬間的な短時間の制御信号は誤った信号の可能性が高いため、このような制御信号は、いわば無視することで、防除ブーム40の誤動作を抑制することが可能である。
他にも、例えば、予め定められた短時間(例えば、750ms)以内に昇降の制御信号が複数入力された場合も、誤った信号の可能性が高いため、このような制御信号を無視することで、防除ブーム40の誤動作を抑制することも可能である。なお、これらの防除ブーム40の誤動作を抑制する処理はいずれか1つのみ実行することも可能であるが、複数組み合わせて実行することも可能である。
実施の形態では、通信処理において、データを都度受信して処理している。従来、一定周期ごとにデータの送受信処理を行っており、複数のデータを受信している場合において、内部タイマの誤差等によって、データ処理の順番に誤りが生じ、防除ブーム40が意図せぬ動作をする恐れがあった。しかしながら、データを受信するたびに、割り込み処理で防除ブーム40を制御することで、誤作動を抑制できる。
報知手段105は、防除ブーム40が前輪6と干渉すると判別された場合に、報知装置の一例としての表示パネル202に、干渉リスクがある旨の表示を行う。なお、実施の形態では、表示パネル202への表示で報知を行う構成を例示したが、これに限定されない。例えば、警報ブザーや警告灯(警告ランプ)、音声案内等の任意の報知装置で報知することが可能である。
なお、警告灯やブザー等は、運転者だけでなく、走行車体2の周囲にいる人に向けて報知を行うことも可能である。周囲の人に報知を行う場合は、防除ブーム40の先端部に設けることが望ましい。したがって、防除ブーム40が移動(開閉や昇降)中に周囲の人に注意を促すために報知を行うことが可能である。この際に、消費電力を抑えるために、防除ブーム40が一定速度以上で動いている場合のみに報知を行う構成とすることも可能である。
操舵制御手段106は、切れ角θ1(操作量)に基づいて操舵ユニット201を制御して、前輪6の操舵角(進行方向に対する傾斜角)を制御する。実施の形態の操舵制御手段106は、ステアリングハンドル5の切れ角θ1に応じて前輪6を制御すると共に、切れ角θ1が旋回判別値θaに達した場合には、サイドブーム40bが上昇位置に移動した後に前輪6の操舵角を制御する。
また、実施の形態の操舵制御手段106は、防除ブーム40が予め定められた位置の一例としての収納位置且つ下降位置に移動している場合には、ステアリングハンドル5の切れ角θ1が干渉判別値θbに達する入力操作がされても、前輪6と防除ブーム40との干渉を防止するために、前輪6を傾斜させない(すなわち、前輪6を動かさない)ように操舵ユニット201を電子制御する。
前記構成を備えた実施の形態の薬剤散布車両1では、ステアリングハンドル5の切れ角θ1に基づいて、防除ブーム40と車輪(前輪6)とが干渉するか否かを判別、検知することが可能である。そして、干渉すると判別された場合には、防除ブーム40が上昇する。したがって、防除ブーム40と前輪6とが接触することが抑制され、防除ブーム40や前輪6の破損が抑制される。
従来技術では、防除ブーム40の位置を検出するだけで、車輪とブームとの干渉を検知、予測することができなかったが、実施の形態では、干渉を検知、予測することができ、従来技術ではできなかった防除ブーム40や車輪(前輪6)の干渉、接触、衝突による破損を抑制できる。
図7は実施の形態の作業車両に中耕作業機が装着された状態の説明図である。
図7において、実施の形態の薬剤散布車両1には、後部に作業機の一例としての中耕作業機211を装着することが可能である。中耕作業機211は、除草や土寄せ作業が可能な作業機である。なお、中耕作業機211は、従来公知(例えば、特開2005-87026号公報参照)であり、種々の構成を採用可能であるため、詳細な説明は省略する。
また、実施の形態において、圃場の凹凸で薬剤散布車両1が左右に傾いても防除ブーム40の水平を保つために、昇降フレーム(リフトリンク13)の部分に水平制御(ローリング制御)用の機構を組み込むことが望ましい。なお、ローリング制御の構成は、従来公知(例えば、特開2021-48813号公報参照)であり、種々の構成を採用可能であるため、詳細な説明は省略する。
なお、従来の構成では、ローリング制御機構は、防除ブーム40と中耕作業機211のそれぞれに設けられているが、作業時には両方を一緒に水平制御している。したがって、ローリング制御が自動または手動で行われる際に、走行車体2の前後が同時に作動することとなる。しかし、例えば、防除ブーム40を使用せずに中耕作業機211のみで作業する場合もあり、この時、中耕作業機211のローリング制御がされると、使用されていない防除ブーム40も連動して動いてしまい、不測の事故が発生する恐れがある。したがって、防除ブーム40と中耕作業機211が装着される状況において、防除ブーム40と制御部100とをつなぐコネクタと、中耕作業機211と制御部100とをつなぐコネクタにおいて、使用しないほうのコネクタを取り外すか、ジャンパ回路を設ける等で、使用する作業機を制御部100が認識し、使用する作業機のみを制御部100がローリング制御することが望ましい。
また、特定の操作、例えば、別のボタンを押しながらローリング制御用のボタンを押した場合には、使用していない側の作業機についてローリング制御をして水平を保つようにすることも可能である。このようにすることで、使用していない作業機が傾いた状態で、障害物に接触して部品が破損する等を回避することが可能である。
なお、本発明の作業車両では、薬剤散布車両を例示したが、これに限定されず、ブームを使用して粒状の肥料を散布する作業車両にも適用が可能である。
また、前記実施の形態では、左右のサイドブーム40bの両方を制御する構成を例示したが、これに限定されない。例えば、旋回の内周側の前輪6とサイドブーム40bとが接触する恐れがあり、外周側の前輪6とは接触しにくい構成では、切れ角θ1から内周側のサイドブーム40bのみを制御する構成とすることも可能である。他にも、畔等の接触を防止するために、旋回前に外周側のサイドブーム40bのみを上昇位置に移動させたり、収納位置に移動させたりするように制御することも可能である。よって、左右のいずれか一方のサイドブーム40bのみを個別に展開、収納の制御する構成とすることも可能である。
さらに、前記実施の形態では、サイドブーム40bは、開閉、昇降のみの構成であったが、これに限定されない。薬剤の散布幅に応じて、防除ブーム40の長手方向(散布幅方向)に沿って伸縮可能な構成とすることも可能である。このとき、散布幅の伸縮に応じて、各ノズル41a,41bから散布される量が所定の量になるように、薬剤タンク30から供給される供給量も増減される。防除ブーム40の伸縮は、モータやシリンダ等で行うことが可能であり、作業者のスイッチ入力に応じて防除ブーム40を伸縮させることが可能である。なお、この時、防除ブーム40を最大の長さまで自動で伸ばすためのボタン(ワンタッチ全展開ボタン)や、防除ブーム40を最大長の半分の長さまで自動で伸ばすためのボタン(ワンタッチ半展開ボタン)等を設けることで、作業者の作業の手間を省く構成とすることが好ましい。なお、防除ブーム40が最大長まで到達したかや、半分の長さに到達したかを検知するセンサを防除ブーム40に設けることで、自動で防除ブーム40の長さを検知して、目的の長さで伸縮を停止させることが可能である。また、旋回時に、畔等との接触を抑制するために、最大長まで延びている場合には、最小の長さまで防除ブーム40の長さを短くする構成とすることも可能である。
また、実施の形態において、防除ブーム40の振動を抑制する制振機能を有する構成とすることも可能である。なお、防除ブーム40の制振機能は、従来公知であり、例えば、特開2021-23160号公報等に記載された構成等種々の構成を採用可能であるため、詳細な説明は省略する。なお、防除ブーム40を展開位置または収納位置に移動する際には、従来構成では、制振機能をオフにして行っているが、オフの状態で展開、収納する構成とすることも可能である。制振機能がオフからオンになると、制振用のアキュムレータに圧力差が生じることがあり、オンになった瞬間に防除ブーム40が上または下に移動する問題がある。これに対して、制振機能を常時オンにしておくことで、展開、収納時の防除ブーム40の上下動の問題を抑制できる。なお、防除ブーム40を両方同時に展開、収納する場合に限定されず、左右のいずれか一方のみを展開、収納する場合にも、制振機能をオンにしつづける構成とすることも可能である。
さらに、実施の形態では、作業者がキャビン20内の操作パネルを使用して各種操作を行う構成を例示したが、これに限定されない。例えば、薬剤散布車両1と外部のサーバー(情報処理装置の一例)との間で通信可能な構成として、サーバー(外部)からのデータ、制御信号に基づいて、自動的、自律的に動作する構成にも適用可能である。また、外部からのデータを使用して作業を行いつつ、キャビン20に搭乗している作業者が、圃場の現状をみた判断によって手動で設定を変更したり、自動作業を手動作業に切り替えたりすることも可能である。例えば、サーバーからのデータでは、圃場の特定のエリアには薬剤や肥料を散布する必要が無いとなっていても、作業者が、手動の入力で当該エリアに散布を行うように指示する構成とすることも可能である。なお、手動で散布した場合には、サーバーに対して、手動散布のエリアの散布量の情報を送信することも可能であるし、手動散布のエリアとして散布量ゼロの情報を送信することも可能である。サーバーは、手動散布の受信データを含めて圃場で散布した量を地図化(マッピング、地図上で色分け)したり、次回以降の作業計画に利用したりできる。
1…作業車両
2…走行車体
6…車輪
13~19…昇降装置
40…ブーム
100…制御部
202…報知装置
SN1…センサ
θ1…切れ角
θb…予め定められた値

Claims (7)

  1. 走行用の車輪(6)を有する走行車体(2)と、
    前記車輪(6)の進行方向に対する切れ角(θ1)を検出するセンサ(SN1)と、
    薬液を散布するブーム(40)であって、前記走行車体(2)の幅方向に展開した展開位置と、前記走行車体(2)の前後方向に沿って収納された収納位置との間で移動可能な前記ブーム(40)と、
    前記車輪(6)の切れ角(θ1)が予め定められた値(θb)に達する場合には、前記車輪(6)とブーム(40)とが干渉すると判別する制御部(100)と、
    を備えたことを特徴とする作業車両(1)。
  2. 前記車輪(6)とブーム(40)とが干渉すると判別された場合に、前記ブーム(40)を上昇させる前記制御部(100)、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両(1)。
  3. 前記走行車体(2)に支持され、前記ブーム(40)を昇降させる昇降装置(13~19)と、
    前記昇降装置(13~19)を制御して、前記車輪(6)とブーム(40)とが干渉すると判別された場合に、前記ブーム(40)を上昇させる前記制御部(100)と、
    を備えたことを特徴とする請求項2に記載の作業車両(1)。
  4. 前記ブーム(40)の位置が予め定められた位置に移動しており、且つ、前記車輪(6)を進行方向に対して一定以上傾斜させる入力がされた場合には、前記ブーム(40)を予め定められた高さに上昇させた後に、前記車輪(6)を傾斜させる前記制御部(100)、
    を備えたことを特徴とする請求項2または3に記載の作業車両(1)。
  5. 前記車輪(6)とブーム(40)とが干渉すると判別された場合に、前記ブーム(40)を展開位置に移動させる前記制御部(100)、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両(1)。
  6. 前記車輪(6)とブーム(40)とが干渉すると判別された場合に、前記ブーム(40)が移動中は、前記車輪(6)と前記ブーム(40)とが干渉することを報知する報知装置(202)、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両(1)。
  7. 前記ブーム(40)と車輪(6)とが干渉すると判別された場合には、前記車輪(6)を進行方向に対して傾斜させる入力がされても、前記車輪(6)を傾斜させない前記制御部(100)、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両(1)。
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