JP7278536B2 - 自走式薬剤散布機 - Google Patents

自走式薬剤散布機 Download PDF

Info

Publication number
JP7278536B2
JP7278536B2 JP2020197088A JP2020197088A JP7278536B2 JP 7278536 B2 JP7278536 B2 JP 7278536B2 JP 2020197088 A JP2020197088 A JP 2020197088A JP 2020197088 A JP2020197088 A JP 2020197088A JP 7278536 B2 JP7278536 B2 JP 7278536B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
boom
operation switch
working state
switch
spray
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020197088A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022085414A (ja
Inventor
伸一 松家
徳弘 上島
丈士 萩山
一紀 土居
孝司 越智
隆幸 梶原
創 河本
哲也 城下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iseki and Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Iseki and Co Ltd filed Critical Iseki and Co Ltd
Priority to JP2020197088A priority Critical patent/JP7278536B2/ja
Priority to CN202111385251.2A priority patent/CN114557330A/zh
Priority to KR1020210161890A priority patent/KR20220074755A/ko
Publication of JP2022085414A publication Critical patent/JP2022085414A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7278536B2 publication Critical patent/JP7278536B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01MCATCHING, TRAPPING OR SCARING OF ANIMALS; APPARATUS FOR THE DESTRUCTION OF NOXIOUS ANIMALS OR NOXIOUS PLANTS
    • A01M7/00Special adaptations or arrangements of liquid-spraying apparatus for purposes covered by this subclass
    • A01M7/0025Mechanical sprayers
    • A01M7/0032Pressure sprayers
    • A01M7/0042Field sprayers, e.g. self-propelled, drawn or tractor-mounted
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01MCATCHING, TRAPPING OR SCARING OF ANIMALS; APPARATUS FOR THE DESTRUCTION OF NOXIOUS ANIMALS OR NOXIOUS PLANTS
    • A01M7/00Special adaptations or arrangements of liquid-spraying apparatus for purposes covered by this subclass
    • A01M7/005Special arrangements or adaptations of the spraying or distributing parts, e.g. adaptations or mounting of the spray booms, mounting of the nozzles, protection shields
    • A01M7/0053Mounting of the spraybooms
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01MCATCHING, TRAPPING OR SCARING OF ANIMALS; APPARATUS FOR THE DESTRUCTION OF NOXIOUS ANIMALS OR NOXIOUS PLANTS
    • A01M7/00Special adaptations or arrangements of liquid-spraying apparatus for purposes covered by this subclass
    • A01M7/005Special arrangements or adaptations of the spraying or distributing parts, e.g. adaptations or mounting of the spray booms, mounting of the nozzles, protection shields
    • A01M7/0053Mounting of the spraybooms
    • A01M7/0057Mounting of the spraybooms with active regulation of the boom position
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01MCATCHING, TRAPPING OR SCARING OF ANIMALS; APPARATUS FOR THE DESTRUCTION OF NOXIOUS ANIMALS OR NOXIOUS PLANTS
    • A01M7/00Special adaptations or arrangements of liquid-spraying apparatus for purposes covered by this subclass
    • A01M7/005Special arrangements or adaptations of the spraying or distributing parts, e.g. adaptations or mounting of the spray booms, mounting of the nozzles, protection shields
    • A01M7/0071Construction of the spray booms
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01MCATCHING, TRAPPING OR SCARING OF ANIMALS; APPARATUS FOR THE DESTRUCTION OF NOXIOUS ANIMALS OR NOXIOUS PLANTS
    • A01M7/00Special adaptations or arrangements of liquid-spraying apparatus for purposes covered by this subclass
    • A01M7/0082Undercarriages, frames, mountings, couplings, tanks
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01MCATCHING, TRAPPING OR SCARING OF ANIMALS; APPARATUS FOR THE DESTRUCTION OF NOXIOUS ANIMALS OR NOXIOUS PLANTS
    • A01M7/00Special adaptations or arrangements of liquid-spraying apparatus for purposes covered by this subclass
    • A01M7/0089Regulating or controlling systems
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
    • B05B13/00Machines or plants for applying liquids or other fluent materials to surfaces of objects or other work by spraying, not covered by groups B05B1/00 - B05B11/00
    • B05B13/005Machines or plants for applying liquids or other fluent materials to surfaces of objects or other work by spraying, not covered by groups B05B1/00 - B05B11/00 mounted on vehicles or designed to apply a liquid on a very large surface, e.g. on the road, on the surface of large containers

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Insects & Arthropods (AREA)
  • Pest Control & Pesticides (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Catching Or Destruction (AREA)

Description

本発明は、薬剤の散布を行う自走式薬剤散布機に関する。
従来、例えば、特許文献1に示されるように、防除液等の薬剤を噴霧散布する散布ブームを備えた薬剤散布装置を搭載した自走式薬剤散布機が知られている。
ここで、散布ブームは、走行車体に対して一端が支持され、他端が自由端となるように片持ち支持されているため、走行時に圃場の凹凸によって、走行車体が振動すると、その振動が散布ブームに伝達されて振動しやすい構造となっている。
これに対し、特許文献2には、アキュムレータにバネ作用の発揮させることにより、散布ブームの振動を抑止するブーム制振装置を備えた自走式薬剤散布機が開示されている。
特開2019-17310号公報 特開2017-184695号公報
ここで、特許文献2に開示された散布ブームの制振装置を適用した自走式薬剤散布機によれば、ブーム制振装置の作動により、アキュムレータがバネ作用を発揮する際、自走式薬剤散布機の走行車体に対して散布ブームは固定されず揺動可能となっている。しかしながら、非作業時においては、ブーム制振装置によるバネ作用をオフすることが望ましい場合もある。例えば、作業終了時に、散布ブームを収縮したり機体側に回動したりして収納するとき、ブーム制振装置が機能していると、散布ブームの揺動により、散布ブームを掛止するためのブーム受けと散布ブームが誤衝突して破損したり、散布ブームの伸縮機構に負荷がかかり破損する問題が生じる。
そこで、本発明は、適切なタイミングでブーム制振装置を作動させる自走式薬剤散布機を提供することにより、このような従来の問題点を解消することを目的とする。
上記の目的を達成するため、第1の発明は、
機体を走行させる走行車体と、
前記走行車体の左右側方において片持ち支持されたサイドブームを車幅方向外側に展開して薬剤散布可能に構成された散布ブームを有する薬剤散布装置とを備え、
前記薬剤散布装置は、昇降シリンダの伸縮によって昇降可能に構成され、かつ、
前記昇降シリンダと接続され、加圧された作動流体を貯留するアキュムレータにバネ作用を発揮させて前記散布ブームの振動を抑えるブーム制振装置を備えた自走式薬剤散布機であって、
前記散布ブームが作業状態か非作業状態かを検知する作業状態検知手段を備え、
前記ブーム制振装置は、前記アキュムレータの作動状態と、非作動状態を切換可能に構成され、
前記作業状態検知手段が、非作業状態を検知している間、前記アキュムレータを非作動状態とすることを特徴とする自走式薬剤散布機を提供する。
上記第1の発明によれば、作業状態検知手段が、非作業状態を検知している間、アキュムレータを非作動状態とすることにより、非作業時にブーム制振装置の作動により、散布ブームが揺動することが防止される。その結果、散布ブームの揺動により、散布ブームを掛止するためのブーム受けと散布ブームが誤衝突して破損したり、散布ブームの伸縮機構に負荷がかかり破損する問題を防止できる。
第2の発明は、上記第1の発明において、
前記作業状態検知手段は、非作業時に前記サイドブームを掛止めするブーム受けに配設された収納検知センサを備え、
前記収納検知センサによって前記サイドブームがブーム受けに掛止めされているか判定し、前記サイドブームが前記ブーム受けに掛止されているとき非作業状態と判定することを特徴とする。
上記第2の発明によれば、上記第1の発明の効果に加え、前記サイドブームが前記ブーム受けに掛止されているとき非作業状態と判定することにより、ブーム受けと散布ブームが誤衝突して破損する事態をより好適に防止できる。
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、
前記作業状態検知手段は、前記サイドブームの展開角を検出する展開角検出センサと、前記サイドブームの伸縮量を検出する伸縮量検出センサとを備え、
前記展開角検出センサ及び前記伸縮量検出センサの検出値を用いて前記散布ブームが作業状態か非作業状態かを判定することを特徴とする。
上記第3の発明によれば、上記第1または第2の発明の効果に加え、前記展開角検出センサ及び前記伸縮量検出センサの検出値を用いて前記散布ブームが作業状態か非作業状態かを判定することにより、サイドブームが非作業状態にあるとみなしうる状態をより好適に判定でき、その結果、ブーム制振装置の作動状態と非作動状態の切換えをより適切なタイミングで行うことが可能となる。
第4の発明は、上記第1から第3のいずれかの発明において、
前記アキュムレータと前記昇降シリンダとを連通する油路に、作動油の流量を手動で調節可能な手動絞りが配設されたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の自走式薬剤散布機。
上記第4の発明によれば、上記第1から第3のいずれかの発明の効果に加え、
手動絞りによる制振感度の調節により、作業時に散布ブームが揺動しすぎる事態が防止される。さらに、ブーム制振装置の入切時に作動油の急激な移動を制限できるので、昇降リンク機構に過負荷がかかることや昇降動作が速くなりすぎる事態が防止される。また、油圧ロック状態として作動油の移動を遮断できるので、長時間の保管時に、散布ブームが意図せず下降する事態が防止される。
第5の発明は、上記第1から第4のいずれかの発明において、
前記散布ブームをローリングシリンダの伸縮によりローリング可能に構成し、
前記ローリングシリンダに給排する作動油の流量を調節可能な可変絞り機構が設けられ、
前記可変絞り機構は、調節螺子の先端に、前記調節螺子のねじ込みによりノッチ部の開口量を調節するポペットが設けられ、戻り側油路の絞り量を調節できるよう構成され、
前記調節螺子は、外部からねじ込みを操作できるように構成されたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の自走式薬剤散布機。
上記第5の発明によれば、上記第1から第4のいずれかの発明の効果に加え、可変絞り機構は、調節螺子の先端に、前記調節螺子のねじ込みによりノッチ部の開口量を調節するポペットが設けられ、戻り側油路の絞り量を調節できるよう構成されたことにより、戻り側油路の絞り量を調節できるので、散布ブームの上昇時に作動油の流れが安定し、上昇動作が不安定になる事態が防止される。加えて、調節螺子は、外部からねじ込みを操作できるように構成されたことにより、散布ブームのローリング動作が不安定な場合において、容易かつ迅速にローリング動作の安定化が図られる。
本発明によれば、適切なタイミングでブーム制振装置を作動させる自走式薬剤散布機を提供することにより、散布ブームやその伸縮機構の負荷・破損を防止できる。
本発明の好ましい実施形態にかかる自走式薬剤散布機の斜視図である。 図1の自走式薬剤散布機の左側面図である。 図1の自走式薬剤散布機の平面図である。 図1の自走式薬剤散布機の正面図である。 図5(a)は、ステアリングハンドルの要部拡大平面図であり、図5(b)は、要部拡大側面図である。 図6は、自走式薬剤散布機の制御装置であるコントローラの構成を示すブロック図である。 図7は、散布ブームのローリング動作に係る油圧回路図である。 図8は、図7の可変絞り機構の要部拡大図である。 図9(a)は、可変絞り機構における下降時の作動油の流れの説明図であり、図9(b)は、可変絞り機構における上昇時の作動油の流れの説明図である。 図10(a)は、別の可変絞り機構における下降時の作動油の流れの説明図であり、図10(b)は、別の可変絞り機構における上昇時の作動油の流れの説明図である。 図11は、散布ブームb1の昇降動作に係る油圧回路図である。 図12は、サイドブーム動作時におけるアキュムレータの動作を示すフローチャートである。 図13は、変形例に係る自走式薬剤散布機の概略説明図である。 図14は、同上の概略説明図である。 図15は、変形例に係るアキュムレータの動作を示すフローチャートである。 図16は、自走式薬剤散布機1の背面斜視図である。 図17は、キャビンの要部斜視図である。 図18は、キャビン内部の要部側面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態につき詳細に説明する。なお、実施例の説明においては、機体の前進方向に向かって左右方向をそれぞれ左、右といい、前進方向を前、後進方向を後、時計回りを右ローリング方向、反時計回りを左ローリング方向というが、これらの方向の定義自体は、本発明の構成を限定するものではない。
<全体構成>
自走式薬剤散布機1の全体構成例を具体的に説明する。
自走式薬剤散布機1は、基本構成として、図1に斜視図、図2に左側面図、図3に平面図、図4に正面図をそれぞれ示すように、自走式の走行車体Aと、該走行車体A上に設けられたキャビンKと、薬剤を貯留する薬剤タンクMと、該薬剤タンクMから供給された薬剤を圃場に散布する散布ブームb1を有する薬剤散布装置Bと、を備えて構成されている。このような基本構成を備えた自走式薬剤散布機1は、俗に、乗用管理機、防除機、乗用ブームスプレーヤなどと呼称されることもある。
走行車体Aは、メインフレームa1と運転座席a2とステアリングハンドルa3と、前輪a4と後輪a5とを含む構成である。メインフレームa1は、車両の骨格を構成する部材であり、走行車体Aの前後方向に沿って延設され、後述するキャビンKを搭載するとともに、前輪a4と後輪a5を支承している。
運転座席a2は、自走式薬剤散布機1を運転操作する作業者の座席である。この運転座席a2の周囲には、散布ブームb1の開閉や薬剤の散布等の動作を制御するための操作スイッチやキースイッチ等を配した操作盤a6が配置されている。
ステアリングハンドルa3は、運転座席a2の前方に配設され、オペレータによる回動操作によって、左右の前輪a4,a4を操舵し、自走式薬剤散布機1の進行方向を変更可能に構成されている。なお、ステアリングハンドルa3の詳細な構成については、後述する。
前輪a4と後輪a5は、ボンネットa7内のエンジンの動力がトランスミッションケース内(図示せず)で適宜変速され、変速された動力が伝達されて回転駆動する。
キャビンKは、運転座席a2およびその周辺の機器類、ステアリングハンドル等を囲むことで乗員室を形成するものである。このキャビンKは、薬剤タンクMと散布ブームb1との間に配置される。このキャビンKは、キャビンフレームk1、キャビンルーフk2、左右の開閉扉k3L、k3Rなどから構成されている。なお、キャビンKの詳細な構成については、後述する。
薬剤タンクMは、薬剤を貯留する容器であり、後述する散布ブームb1に薬剤を供給可能に構成されている。この薬剤タンクMは、平面視で図3に示すように、キャビンKの後側に配置されており、運転座席a2の左右両側および後側を囲むようにコの字状に形成されて、メインフレームa1上に着脱可能に搭載されている。なお、薬剤タンクMに貯留される薬剤は、肥料、農薬等を溶媒(例えば、水)に溶解させた液体、および、肥料、農薬等の固形分を含む液状物である。
<ステアリングハンドルの構成>
図5(a)は、ステアリングハンドルa3の要部拡大平面図であり、図5(b)は、要部拡大側面図である。
図5(a)及び図5(b)に示されるように、ステアリングハンドルa3は、作業者に把持され回動操作に供される円環状のリム部a31と、該リム部a31の中央に配されたボス部a32と、該ボス部a32と連結され、回動可能に構成されたステアリングシャフトa33と、該ボス部a32の左方と該リム部a31間に介設された左スポーク部a34、該ボス部a32の右方と該リム部a32間に介設された右スポーク部a35とを備えている。
ステアリングシャフトa33は、ステアリングハンドルa3の回動操作に応じて回動し、これにより、図示しない自在継ぎ手及びラックアンドピニオン式のギアボックスを介して、前輪a4,a4に操向力が伝達される。
左スポーク部a34及び右スポーク部a35は、ボス部a32からリム部a31に近接するほど幅広となるように形成されており、各種操作スイッチSが配設される領域が形成されている。
次に、ステアリングホイールa3に配された各種操作スイッチSについて説明する。
各種操作スイッチSが押下されると、これを伝達する信号が後述するコントローラCに送信されるよう構成されている。なお、この各種操作スイッチSのハーネスは、防水、防塵のため、ステアリングポストa36内に配設されている。
各種操作スイッチSは、散布ブームb1(サイドブームb1L,b1R)の動作を操作するブーム操作用スイッチs1~s6を備える。ブーム操作用スイッチs1~s6は、この左スポーク部a34に配された左右2つの操作スイッチ(具体的には、伸長操作用スイッチs1、短縮操作用スイッチs2)と、右スポーク部a35に十字状に配列された4つの操作スイッチ(具体的には、閉操作用スイッチs3、開操作用スイッチs4、上操作用スイッチs5、および下操作用スイッチs6)とを備える。各種操作スイッチSの機能は、押圧操作を伝達する信号を取得したコントローラCによって、各種機構が制御されることにより実現されるものである。
これらのブーム操作用スイッチs1~s6は、作業者がリム部a31を把持しながら、右手または左手の親指で操作可能な位置に配設されており、ユーザが押下している間のみ、導通状態となるプッシュスイッチである。これにより、ステアリングホイールa3の操作とともに、散布ブームb1(サイドブームb1L,b1R)の動作を簡便且つ迅速に操作でき、かつ、トグルスイッチのように引っかかることもないため、誤操作が防止される仕組みとなっている。
伸長操作用スイッチs1は、これが押圧されている間、後述する散布ブームb1(b1L,b1R)の全長が伸長される機能を有する。
短縮操作用スイッチs2は、これが押圧されている間、後述する散布ブームb1(b1L,b1R)の全長が短縮される機能を有する。
伸長操作用スイッチs1及び短縮操作用スイッチs2は、運転座席a2の左側の左スポーク部a34に配設されており、運転座席a2の左側に配された主変速レバーa9を操作しない直進時に、左手での操作が可能となっている。これらのスイッチは作業時に使用頻度が低いためである。
閉操作用スイッチs3は、これが押圧されている間、押圧操作を検知したコントローラCにより、後述する散布ブームb1(サイドブームb1L,b1R)を車幅方向内側に向けて閉じる(収納する)方向へと回動させる機能を有する(後述の収納動作)。
開操作用スイッチs4は、これが押圧されている間、後述する散布ブームb1(サイドブームb1L,b1R)を車幅方向外側に開く(展開する)方向へと回動させる機能を有する(後述の展開動作)。
上操作用スイッチs5は、これが押圧されている間、後述する散布ブームb1(サイドブームb1L,b1R)の先端(自由端)を上昇する方向へと回動させる機能を有する。
下操作用スイッチs6は、これが押圧されている間、後述する散布ブームb1(サイドブームb1L,b1R)の先端(自由端)を下降する方向へと回動させる機能を有する。
なお、これらの閉操作用スイッチs3、開操作用スイッチs4、上操作用スイッチs5及び下操作用スイッチs6は、運転座席a2の右側の右スポーク部a35に配設されており、リム部a31を把持しながら右手での操作が可能となっている。これらのスイッチは、作業時に使用頻度が高いためである。
また、各種操作スイッチSは、操作対象となる散布ブームb1(b1L,b1R)を選択するブーム選択用スイッチとして、左操作用スイッチs7及び右操作用スイッチs8を備えている。この左操作用スイッチs7及び右操作用スイッチs8は、トリガー式スイッチであり、図6に示されるように、リム部a31の右側背面に設けられる。これにより、作業者がリム部a31を把持しながら右手の人差し指及び中指での操作することが可能となっている。
この左操作用スイッチs7及び右操作用スイッチs8は、操作する散布ブームb1L,b1Rを選択する機能を有する。詳細には、左操作用スイッチs7の押圧により、左側の散布ブームb1Lが選択され、右操作用スイッチs8の押圧により、右側の散布ブームb1Rが選択されるよう構成されており、上記のブーム操作用スイッチs1~s6のいずれか一つと同時押しすることにより、選択された散布ブームb1L,b1RのみをコントローラCが操作対象とするよう構成されている。
これにより、左操作用スイッチs7の押圧時は、左側の散布ブームb1Lのみが、右操作用スイッチs8の押圧時は、右側の散布ブームb1Rのみが、左操作用スイッチs7及び右操作用スイッチs8の両方の押圧時は、左右両方の散布ブームb1L,b1Rが、ブーム操作用スイッチs1~s6との同時押圧により、スイッチに対応した各種動作を行う仕組みとなっている。このような構成により、必要なスイッチの数を削減し、省スペース化が図られる。加えて、左操作用スイッチs7及び右操作用スイッチs8を押圧操作しないときは、左右両方の散布ブームb1L,b1Rを操作できないよう構成されたことにより、ステアリングホイールa3操作時の誤操作による散布ブームb1L,b1Rの誤作動が防止される。
<薬剤散布装置>
薬剤散布装置Bは、圃場に薬剤を散布する散布ブームb1と、該散布ブームb1を走行車体Aに昇降可能に支持する支持昇降装置b2と、を備えている。
散布ブームb1は、走行車体Aの前方に配設されたセンターブームb1Fと、走行車体Aの左右側方に配設されたサイドブームb1L,b1Rと、を備えている。
センターブームb1Fは、支架装置b2の前部に走行車体Aの車幅方向を長手として延設されている。このセンターブームb1Fには、薬剤を霧状に噴射する複数のノズルbnが長手方向に沿って所定間隔毎に配設されており、走行車体Aの前部において、センターブームb1Fの全幅に亘って薬剤散布が可能となっている。
サイドブームb1L,b1Rは、支架装置b2の左右側部にそれぞれ片持ち支持されている。さらに、サイドブームb1L,b1Rは、基端(支持端)に回動機構を備え、これにより、基端を回動中心として、以下の3パターンの回動動作を左右独立して行うことが可能となっている。
第1に、展開動作である。展開動作は、サイドブームb1L,b1Rの先端(自由端)側を車幅方向外側へと回動させる。ここで、走行車体Aの前後方向と左右のサイドブームb1L,b1Rの長さ方向の平面視における内角を、それぞれ、展開角θL,θRと定義する(0°≦θL≦90°,0°≦θR≦90°)。また、以下では、左右のサイドブームb1L,b1Rが、開ききった状態(θL=90°及び/またはθR=90°)を、完全展開姿勢という。
第2に、収納動作である。収納動作は、サイドブームb1L,b1Rの先端側を車幅方向内側へと回動させる。また、以下では、左右のサイドブームb1L,b1Rが、閉じきった状態(θL=0°及び/またはθR=0°)を、完全収納姿勢という。
第3に、上下動作である。上下動作は、サイドブームb1L,b1Rの先端側を上下方向へと回動させる。これにより、上下方向の位置合わせによって、サイドブーム受けa8,a8の左右先端に設けられた上方突起を乗り越えさせて、サイドブームb1L,b1Rをサイドブーム受けa8,a8に掛止することが可能となっている。また、作業中においても、上下動作によって、サイドブームb1L,b1Rが外部の障害物と接触する事態を回避できるよう構成されている。
このサイドブームb1L,b1Rには、センターブームb1Fと同様に、薬剤を霧状に散布する複数のノズルbnが配設されている。これにより、サイドブームb1L,b1Rの展開状態においては、走行車体Aの左右側方の広範囲に亘って薬剤散布が可能となっている。また、サイドブームb1L,b1Rは、公知の伸縮機構により、その全長を所定範囲で伸縮可能となっている。
支持昇降装置b2は、図2及び図3に示されるように、走行車体Aの前部にて散布ブームb1を昇降可能に支持する装置である。この支持昇降装置b2は、散布ブームb1を支持するとともに昇降動作、ローリング動作を可能とし、また、展開動作、収納動作、上下動作の各動作に係る駆動力を提供する機能を果たす。
この支持昇降装置b2は、昇降用リンクb20、昇降フレームb21、ローリング支持フレームb22を備え、これらの機構により、散布ブームb1の昇降動作とローリング動作を行うことが可能となっている。
昇降用リンクb20は、昇降シリンダCy1の伸縮に応じて前端側を上下に回動して昇降フレームb21を昇降させる。なお、昇降シリンダCy1の伸縮はコントローラCにより制御され、その制御量により散布ブームb1全体の高さ位置を上下に変更可能に構成されている。また、後述するアキュムレータUの作動により、上下振動を吸収して制振する役割も果たす。
昇降フレームb21は、図4に示されるように、正面視で矩形の枠形状をなし、中央下部にローリング軸Yを備え、ローリング支持フレームb22を、ローリング軸Yを中心としてローリング自在に枢支するよう構成されている。
ローリング支持フレームb22は、ローリングシリンダCy2の伸縮に応じてローリングするよう構成されている。なお、ローリングシリンダCy2の伸縮はコントローラCにより制御され、その制御量によりローリングの方向やローリング量が制御可能に構成されている。
ローリング支持フレームb22は、散布ブームb1を支持しており、その前部には、センターブームb1Fが配設され、昇降フレームb23の左右両側には、サイドブームb1L,b1Rが配設されている。これにより、ローリング支持フレームb22とともに、散布ブームb1もローリングする構成となっている。
このサイドブームb1L,b1Rは、ローリング支持フレームb22の左右両側に配された回動機構により、開閉シリンダCy3,Cy3が伸縮すると、先端(自由端)を車幅方向内側または外側に回動するように構成され、また、上下動シリンダCy4,Cy4が伸縮すると、先端(自由端)を上下方向に回動するように構成されている。
このような構成によって、散布ブームb1は、完全展開姿勢と完全収納姿勢とを切り替え可能に構成されている。完全展開姿勢時は、自走式薬剤散布機1の前方及び左右側方の広範囲に薬剤を散布することができる。収納姿勢時は、サイドブームb1L,b1Rが外部の障害物と接触する事態を回避できる。
また、走行車体Aの左右側方には、左右それぞれ、収納したサイドブームb1L,b1Rを受けるサイドブーム受けa8,a8が設けられており、この左右のサイドブーム受けa8,a8には、サイドブームb1L,b1Rとの接触を検知することによって、サイドブームb1L,b1Rがサイドブーム受けa8,a8に収納されたか検知する収納検知センサSn1,Sn1が左右それぞれ配設されている。なお、収納検知センサSn1は、サイドブームb1L,b1Rがサイドブーム受けa8,a8に収納されたかを検知できるものであればよく、検知手段は、非接触式のものであってもよい。
なお、上記収納検知センサSn1,Sn1は、散布ブームb1(サイドブームb1L,b1R)が作業状態(薬剤散布を行っている状態あるいは行いうる状態)にあるか否かを検知する作業状態検知手段としての機能を果たすものである。すなわち、上記収納検知センサSn1,Sn1が、サイドブームb1L,b1Rとの接触を検知すれば、コントローラCは、サイドブームb1L,b1Rが非作業状態にあると判定でき、検知しなければ作業状態にあると判定できる。
<制御装置>
図6は、自走式薬剤散布機1の制御装置であるコントローラCの構成を示すブロック図である。コントローラCは、演算処理を行うCPUと、演算処理に必要な情報を読み書き可能なメモリとを備えて構成され、メモリに記憶された各種制御プログラムに従ってCPUが動作することにより、各種の機能が実現される。
図6に示されるように、コントローラCの入力側には、各種操作スイッチS、収納検知センサSn1、展開角検出センサSn2が接続され、コントローラCは、これらから情報を取得可能となっている。
コントローラCの出力側には、昇降シリンダCy1、ローリングシリンダCy2、開閉シリンダCy3、上下シリンダCy4が伸縮を制御可能に接続されており、コントローラCは、これらを制御して散布ブームb1の動作を制御可能に構成されている。加えて、コントローラCの出力側には、アキュムレータUがオンオフを切換可能に接続されており、これにより、ブーム制振装置の作動状態と非作動状態が切換可能となっている。
<ローリング動作に係る油圧回路>
図7は、散布ブームb1のローリング動作に係る油圧回路図である。
図7に示されるように、散布ブームのローリング動作に係る油圧回路は、作動油を送り出す油圧ポンプPと、作動油が貯留された作動油タンクTと、伸縮によりローリング支持フレームb22を、ローリング軸Yを中心として右ローリング方向または左ローリング方向に回動するローリングシリンダCy2と、ポジションを電磁的に切り換えてローリングシリンダCy2に対して作動油の給排を行う電磁切換弁u1と、リリーフバルブu2と、逆止弁u3とローリングシリンダCy2と逆止弁u3との間に、戻り側の開口量が調節可能な可変絞り機構u4と、を備えている。
図8は、図7の可変絞り機構u4の要部拡大図である。
可変絞り機構u4は、図8に示されるように、調節螺子u41のストロークにより、その先端に設けられたノッチ部u42の開口量を調節して作動油の下げ絞り(速度)を決定する機構である。
図9(a)は、可変絞り機構における下降時の作動油の流れの説明図であり、図9(b)は、可変絞り機構における上昇時の作動油の流れの説明図である。図9(a)及び図9(b)において、作動油の流れ方向は矢線で示されている。
図9(a)に示される上昇時において、ポペットu43は、着座状態であり、ノッチ部u42に設けられた小穴u44の開口量に応じて下げ絞り(速度)が決定される。このとき、作動油は、圧力抵抗を受けながら調節された絞部u45を通過するよう構成されている。
図9(b)に示される下降時において、ポペットu43は、浮上状態であり、その結果、作動油は、絞りによる圧力抵抗を受けずに通過し、全量が供給される。
上記構成により、調節螺子u41の先端に、該調節螺子u41のねじ込みによりノッチ部u42の開口量を調節するポペットu43が設けられたため、戻り側油路(ローリングシリンダCy2から作動油タンクT1側に戻る油路)の絞り量を調節でき、作動油の流れが安定する。その結果、散布ブームb1を安定して水平に制御することができる。
また、調節螺子u41は、外部(例えば、ブーム制振装置の筐体外側)からねじ込みを操作できるように構成されており、これにより、状況に応じて容易にノッチ部u42の開口量を変更できるため、散布ブームb1のローリング動作の安定化が図られる。なお、図10(a)及び図10(b)に示されるように、可変絞り機構u4は、小穴u44を設けず、ポペットu43とノッチ部u42の間に、所定の隙間を形成することにより、作動油の下げ絞りを決定するよう構成することもできる。
ローリングシリンダCy2と、逆止弁u3を接続する油路には、内圧が一定圧力以上になった場合に、圧力上昇を抑える圧抜きバルブu5が設けられている。この圧抜きバルブu5は、負荷をかけているスプリング室を、絞りを介して大気開放するように構成されており、絞りによるダンパ効果も有する。
このような構成により、コントローラCによりローリングシリンダCy2が伸縮制御されて、散布ブームb1を支持するローリング支持フレームb22が右ローリング方向または左ローリング方向に回動し、散布ブームb1の水平姿勢が維持されるよう構成されている。
<昇降動作に係る油圧回路>
図11は、散布ブームb1の昇降動作に係る油圧回路図である。
図11に示されるように、散布ブームb1の昇降動作に係る油圧回路は、作動油を送り出す油圧ポンプP1と、作動油が貯留された作動油タンクT1と、伸縮により散布ブームb1の昇降を行う左右の昇降シリンダCy1,Cy1と、ポジションを電磁的に切り換えて開閉シリンダCy3に対して作動油の給排を行う電磁切換弁v1と、圧抜きを行うリリーフバルブv2と、逆止弁v3と、加圧された作動油を貯留するアキュムレータUと、アキュムレータUの作動のオンオフを切り換えるアキュムレータ用バルブv4と、を備えている。
このような構成によって、コントローラCによりポジションが制御される電磁切換弁v1により作動油の流路を切換え、昇降シリンダCy1の伸縮を制御し、散布ブームb1を昇降する仕組みとなっている。
また、アキュムレータ用バルブv4のポジションがコントローラCに制御されることにより、アキュムレータUの作動によるバネ作用を発揮させて散布ブームb1の制振を行う作動状態(このとき、アキュムレータ用バルブv4は連通状態)と、アキュムレータUの作動の停止によって散布ブームb1の制振を行わない非作動状態(このとき、アキュムレータ用バルブv4は遮断状態)を切換可能となっている。すなわち、アキュムレータUが作動すると、該アキュムレータUが左右の昇降シリンダCy1,Cy1の圧力変動を吸収し、散布ブームb1が制振される仕組みとなっている。
また、昇降シリンダCy1,Cy1からアキュムレータUへと続く油路には、手動によって、作動油の流量を調節可能とし、これにより、散布ブームb1の制振の感度を調節する手動絞りv5が配設されている。その結果、制振感度を調節可能となり、ブーム制振装置のオフ(非作動状態)とオン(作動状態)の途中状態を設定できる。これにより、サイドブームb1L,b1Rの急激な上下動が抑止され、安全性が向上する。加えて、長期保管時などは油圧ロックも可能となる。加えて、手動絞りv5による制振感度の調節により、作業時に散布ブームb1が揺動しすぎる事態が防止される。さらに、ブーム制振装置の入切時に作動油の急激な移動を制限できるので、昇降リンク機構に過負荷がかかることや昇降動作が速くなりすぎる事態が防止される。また、油圧ロック状態として作動油の移動を遮断できるので、長時間の保管時に、散布ブームb1が意図せず下降する事態が防止される。
<アキュムレータの動作>
図12は、サイドブームb1L,b1R動作時におけるアキュムレータUの動作を示すフローチャートである。
コントローラCは、作業者による所定操作により、ブーム制振モードのオンオフを切替えて設定可能に構成されている。
自走式薬剤散布機1のコントローラCは、図12に示されるように、ブーム制振モードの選択時に、以下の処理を行うよう構成されている。
コントローラCは、ブーム制振モードが選択されているか否かを判定し(STEP1)、ブーム制振モードが選択されており、かつ、右の収納検知センサSn1が収納を検知しておらず(STEP2)、かつ、左の収納検知センサSn1が収納を検知していない場合に(STEP3)、アキュムレータバルブUをオンにし、ブーム制振装置を作動させるよう構成されている(STEP4)。
一方で、ブーム制振モードが選択されていない場合は、アキュムレータバルブUをオフにし、制振装置の作動を停止させるよう構成されている。また、ブーム制振モードが選択されている場合であっても、右の収納検知センサSn1または左の収納検知センサSn1が収納を検知している場合は、アキュムレータバルブUをオフにし、ブーム制振装置の作動を停止するよう構成されている(STEP5)。
従来、サイドブームb1L,b1R収納時にブーム制振装置、すなわち、アキュムレータUの作動がオン状態であると、サイドブームb1L,b1Rが上下に揺動するため、ブーム受けa8等に衝突して破損するおそれがある。しかしながら、上記構成によれば、サイドブームb1の収納時は、ブーム制振装置がオフとなるため、サイドブームb1L,b1Rとブーム受けa8等との衝突破損を回避できる。
<アキュムレータの動作(変形例)>
図13及び図14は、変形例に係る自走式薬剤散布機1の概略説明図である。
変形例に係る自走式薬剤散布機1は、図13、図14の概略説明図に示されるように、左右のb1L,b1Rの一端(前端)に配され、展開角θL,θRを検出する展開角検出センサSn2,Sn2の検出値をコントローラCが取得し、これに基づき、ブーム制振装置のオンオフ(すなわち、アキュムレータUの作動のオンオフ)を切り換えるものである。
なお、上記展開角検出センサSn2,Sn2は、収納検知センサSn1と同様に、サイドブームb1L,b1Rが作業状態にあるか否かを検知する作業位置検知手段としての機能を果たすものであり、上記展開角検出センサSn2,Sn2が、所定値(θR1またはθL1)以上を検出している間、コントローラCは、サイドブームb1L,b1Rが作業状態にあると判定でき、所定値(θR1またはθL1)未満であれば非作業状態にあると判定できる。
詳細には、図15に、変形例に係るアキュムレータUの動作を示すフローチャートを示すように、コントローラCは、ブーム制振モードが選択されているか否かを判定し(STEP2-1)、ブーム制振モードが選択されており、かつ、右の展開角検出センサSn1の検出値が所定値θR1以上であり(STEP2-2)、かつ、左の展開角検出センサSn2の検出値が所定値θL1以上である場合に(STEP2-3)、アキュムレータバルブv4(図1参照)をオン(連通状態)にし、ブーム制振装置を作動させるよう構成されている(STEP2-4)。
一方で、ブーム制振モードが選択されていない場合は、アキュムレータバルブv4をオフ(遮断状態)にし、ブーム制振装置の作動を停止させるよう構成されている(STEP2-5)。また、ブーム制振モードが選択されている場合であっても、右の展開角検出センサSn2の検出値が所定値未満であるθR1、または左の展開角検出センサSn2の検出値が所定値θL1未満である場合は、アキュムレータバルブUをオフにし、ブーム制振装置の作動を停止するよう構成されている(STEP2-5)。
このような構成により、サイドブームb1L,b1Rが走行車体Aに近接したときに、ブーム制振装置の作動を停止するため、必要時にサイドブームb1L,b1Rとブーム受けa8等との衝突破損を回避しながら、散布ブームb1の上下振動を好適に防止することができる。
<後部作業灯配置>
図16は、自走式薬剤散布機1の背面斜視図である。
図16に示されるように、自走式薬剤散布機1の背面には、後部作業灯k4と、ブームガードk5と、ラジオアンテナk6とが設けられている。
キャビンフレームk1の右側面後ろ角部に後部作業灯k4が配設され、ブームガードk5の内側に配設され、ラジオアンテナk6の反対側面に取り付けられている。これにより、夜間作業における後方視認性が向上し、ブームガードk5内側に配設されたため、周辺部品との干渉が防止され、後部作業灯k4が保護される構成となっている。
図17は、キャビンKの要部斜視図である。
図17に示されるように、右側面上側にガラスk7を取付けることにより、散布ブームb1の位置を直接確認できる位置に配置し、コンデンサをエンジンルーム内に配置する。その結果、側方視認性の向上により、作業性が向上する。
図18は、キャビンK内部の要部側面図である。
図18に示されるように、右側面上側後方に電装品(リレー、ヒューズ、電源ソケット等)を配置し、カバーk8を取り付ける。下側に、アグリサポート用コントローラを配置し、カバーk9で覆う。ここで、アグリサポート用コントローラとは、タブレット等の外部端末にインストールした、農作業を管理及び記録するアプリケーションを使用する際、機体側の作業情報を処理し、及び処理された作業情報を外部端末に送信する機能を有する作業情報処理用のコントローラである。このように、視界の妨げにならない位置に電装品を配置することで、視界性の確保と室内外観の向上となる。
本発明は、以上の実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
上記実施形態においては、図15において、右の展開角検出センサSn1の検出値が所定値θR1以上であり、かつ、左の展開角検出センサSn2の検出値が所定値以上である場合に、アキュムレータバルブv4をオンにし、ブーム制振装置を作動させる構成を示したが、左右のサイドブームb1L,b1の伸縮機構に、それぞれ、伸縮量を検出する伸縮量検出センサ(ストロークセンサ)を配し、右の伸縮量検出センサの検出値が所定値以上であり、かつ、左の伸縮量検出センサの検出値が所定値以上である場合に、アキュムレータバルブv4をオンにし、所定値未満である場合にオフとしてもよい。すなわち、伸縮量検知センサ(ストロークセンサ)によって、コントローラCは、サイドブームb1L,b1Rが作業状態か非作業状態かを判定できる。これにより、サイドブームb1L,b1が短縮して非作業状態と判断される場合に、アキュムレータバルブv4をオフとして、散布ブームb1の揺動を好適に防止できる。
なお、複数のセンサを用いて、散布ブームb1が作業状態か非作業状態を判定する場合においては、いずれか1つのセンサの検知結果が非作業状態であると判定されることを条件として、アキュムレータバルブv4をオフするよう構成できる。
A 走行車体
a1 メインフレーム
a2 運転座席
a3 ステアリングハンドル
a4 前輪
a5 後輪
a6 操作盤
a7 ボンネット
a8 ブーム受け
a9 主変速レバー
a31 リム部
a32 ボス部
a33 ステアリングシャフト
a34 左スポーク部
a35 右スポーク部
a36 ステアリングポスト

B 薬剤散布装置
bn ノズル
b1 散布ブーム
b2 支持昇降装置
b20 昇降リンク
b21 昇降フレーム
b22 ローリング支持フレーム

C コントローラ
Cy1 昇降シリンダ
Cy2 ローリングシリンダ
Cy3 開閉シリンダ
Cy4 上下シリンダ

K キャビン
k1 キャビンフレーム
k2 キャビンルーフ
k3L,k3R 開閉扉
k4 後部作業灯
k5 ブームガード
k6 ラジオアンテナ
k7 ガラス
k8 カバー
k9 カバー

P 油圧ポンプ
P1 油圧ポンプ

S 各種操作スイッチ
s1 伸長操作用スイッチ
s2 短縮操作用スイッチ
s3 閉操作用スイッチ
s4 開操作用スイッチ
s5 上操作用スイッチ
s6 下操作用スイッチ
s7 左操作用スイッチ
s8 右操作用スイッチ

Sn1 収納検知センサ
Sn2 展開角検出センサ

T 作動油タンク
T1 作動油タンク

U アキュムレータ
u1 電磁切換弁u1
u2 リリーフバルブu2
u3 逆止弁u3
u4 可変絞り機構u4
u5 圧抜きバルブu5
u41 調節螺子
u42 ノッチ部
u44 小穴
u45 絞部

v1 電磁切換弁
v2 リリーフバルブ
v3 逆止弁
v4 アキュムレータ用バルブ
v5 手動絞り

Claims (4)

  1. 機体を走行させる走行車体と、
    前記走行車体の左右側方において片持ち支持された左右のサイドブームを車幅方向外側に展開して薬剤散布可能に構成された散布ブームを有する薬剤散布装置とを備え、
    前記薬剤散布装置は、昇降シリンダの伸縮によって昇降可能に構成され、かつ、
    前記昇降シリンダと接続され、加圧された作動流体を貯留するアキュムレータにバネ作用を発揮させて前記散布ブームの振動を抑えるブーム制振装置を備えた自走式薬剤散布機であって、
    前記散布ブームが作業状態か非作業状態かを検知する作業状態検知手段を備え、
    前記ブーム制振装置は、前記アキュムレータの作動状態と、非作動状態を切換可能に構成され、
    前記作業状態検知手段が、非作業状態を検知している間、前記アキュムレータを非作動状態とするよう構成され、かつ、
    前記作業状態検知手段は、前記サイドブームの展開角を検出する展開角検出センサと、前記サイドブームの伸縮量を検出する伸縮量検出センサとを備え、
    前記展開角検出センサ及び前記伸縮量検出センサの検出値を用いて前記散布ブームが作業状態か非作業状態かを判定するよう構成され、また、
    前記サイドブームは、伸縮機構により、その全長を所定範囲で伸縮可能に構成され、かつ、回動機構により、先端側を上、下、車幅方向内側、車幅方向外側のそれぞれの方向へと回動可能に構成されており、
    前記走行車体は、作業者に把持され回動操作に供される円環状のリム部と、前記リム部の中央に配されたボス部と、前記ボス部と連結され、回動可能に構成されたステアリングシャフトと、前記ボス部の左方と前記リム部間に介設された左スポーク部と、前記ボス部の右方と前記リム部間に介設された右スポーク部とからなるステアリングハンドルを備え、
    前記ステアリングハンドルは、前記サイドブームを操作するための押圧式のブーム操作用スイッチを備え、
    前記ブーム操作用スイッチは、前記サイドブームを伸長させるための操作スイッチである伸長操作用スイッチと、前記サイドブームを短縮させるための操作スイッチである短縮操作用スイッチと、前記サイドブームの先端側を上方へと回動させるための操作スイッチである上操作用スイッチと、前記サイドブームの先端側を下方へと回動させるための操作スイッチである下操作用スイッチと、前記サイドブームの先端側を車幅方向内側へと回動させるための操作スイッチである閉操作用スイッチと、前記サイドブームの先端側を車幅方向外側へと回動させるための操作スイッチである開操作用スイッチとを備え、
    前記左スポーク部に、前記伸長操作用スイッチ及び前記短縮操作用スイッチが配設され、前記右スポーク部に、前記上操作用スイッチ、前記下操作用スイッチ、前記閉操作用スイッチ及び前記開操作用スイッチがそれぞれ配設されたことを特徴とする自走式薬剤散布機。
  2. 前記作業状態検知手段は、非作業時に前記サイドブームを掛止めするブーム受けに配設された収納検知センサを備え、
    前記収納検知センサによって前記サイドブームがブーム受けに掛止めされているか判定し、前記サイドブームが前記ブーム受けに掛止されているとき非作業状態と判定するよう構成され、また、
    前記ステアリングハンドルは、左右いずれかの前記サイドブームの操作を選択するためのトリガー式のブーム選択用スイッチを備え、
    前記ブーム選択用スイッチは、左側の前記サイドブームを選択して操作するための操作スイッチである左操作用スイッチと、右側の前記サイドブームを選択して操作するための操作スイッチである右操作用スイッチとを備え、
    前記左操作用スイッチまたは前記右操作用スイッチの一方と、前記前記ブーム操作用スイッチとの同時押し操作により、左右の前記サイドブームのうち、選択された前記サイドブームのみが操作対象となるように構成され、
    前記リム部の右側背面に、前記ブーム選択用スイッチが設けられたことを特徴とする請求項1に記載の自走式薬剤散布機。
  3. 前記アキュムレータと前記昇降シリンダとを連通する油路に、作動油の流量を手動で調節可能な手動絞りが配設されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自走式薬剤散布機。
  4. 前記散布ブームをローリングシリンダの伸縮によりローリング可能に構成し、
    前記ローリングシリンダに給排する作動油の流量を調節可能な可変絞り機構が設けられ、
    前記可変絞り機構は、調節螺子の先端に、前記調節螺子のねじ込みによりノッチ部の開口量を調節するポペットが設けられ、戻り側油路の絞り量を調節できるよう構成され、
    前記調節螺子は、外部からねじ込みを操作できるように構成されたことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の自走式薬剤散布機。
JP2020197088A 2020-11-27 2020-11-27 自走式薬剤散布機 Active JP7278536B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020197088A JP7278536B2 (ja) 2020-11-27 2020-11-27 自走式薬剤散布機
CN202111385251.2A CN114557330A (zh) 2020-11-27 2021-11-22 药剂散布机
KR1020210161890A KR20220074755A (ko) 2020-11-27 2021-11-23 약제 살포기

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020197088A JP7278536B2 (ja) 2020-11-27 2020-11-27 自走式薬剤散布機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022085414A JP2022085414A (ja) 2022-06-08
JP7278536B2 true JP7278536B2 (ja) 2023-05-22

Family

ID=81712811

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020197088A Active JP7278536B2 (ja) 2020-11-27 2020-11-27 自走式薬剤散布機

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP7278536B2 (ja)
KR (1) KR20220074755A (ja)
CN (1) CN114557330A (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006056304A (ja) 2004-08-18 2006-03-02 Hitachi Ltd パワーステアリング装置
JP2012005432A (ja) 2010-06-25 2012-01-12 Iseki & Co Ltd 薬液散布作業機
JP2014042484A (ja) 2012-08-27 2014-03-13 Iseki & Co Ltd 薬液散布作業車両
JP2014132878A (ja) 2013-01-11 2014-07-24 National Agriculture & Food Research Organization ブームスプレーヤ及びブーム制振装置
JP2015100296A (ja) 2013-11-22 2015-06-04 株式会社丸山製作所 農作業機
JP2017131179A (ja) 2016-01-29 2017-08-03 Kyb株式会社 ブーム変位装置及びブームスプレーヤ

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0623447Y2 (ja) * 1987-12-24 1994-06-22 カヤバ工業株式会社 車輛用姿勢制御装置
JPH05164105A (ja) * 1991-12-06 1993-06-29 Iseki & Co Ltd 油圧制御シリンダの油圧回路
JP6637369B2 (ja) 2016-04-08 2020-01-29 Kyb株式会社 ブーム制振装置及びブームスプレーヤ
JP2019017310A (ja) 2017-07-18 2019-02-07 井関農機株式会社 自走式防除機

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006056304A (ja) 2004-08-18 2006-03-02 Hitachi Ltd パワーステアリング装置
JP2012005432A (ja) 2010-06-25 2012-01-12 Iseki & Co Ltd 薬液散布作業機
JP2014042484A (ja) 2012-08-27 2014-03-13 Iseki & Co Ltd 薬液散布作業車両
JP2014132878A (ja) 2013-01-11 2014-07-24 National Agriculture & Food Research Organization ブームスプレーヤ及びブーム制振装置
JP2015100296A (ja) 2013-11-22 2015-06-04 株式会社丸山製作所 農作業機
JP2017131179A (ja) 2016-01-29 2017-08-03 Kyb株式会社 ブーム変位装置及びブームスプレーヤ

Also Published As

Publication number Publication date
CN114557330A (zh) 2022-05-31
KR20220074755A (ko) 2022-06-03
JP2022085414A (ja) 2022-06-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101834105B1 (ko) 살포 장치 및 붐 제진 장치
JP6378956B2 (ja) ブーム制振装置及びブームスプレーヤ
US20140196996A1 (en) Boom sprayer and boom vibration control device
JP7221165B2 (ja) 自走式薬剤散布機
JP7278536B2 (ja) 自走式薬剤散布機
US20210179406A1 (en) Lifting machine in particular for handling loads
US20180029060A1 (en) Control system, spray bar, carrier and method of implementation
US7152811B2 (en) Hydraulic boom stabilization device
JP7192729B2 (ja) 薬剤散布機
KR100502047B1 (ko) 작업기의 자세제어장치
JP4259207B2 (ja) 散布作業車の散布ブーム収納装置
JP2004194618A (ja) 薬剤散布装置の水平制御装置
JP7403740B2 (ja) 薬剤散布車両
JP5560762B2 (ja) 作業車
JP2024033251A (ja) 作業車両
EP3981733B1 (en) Vehicle with an aerial work platform
JP7441394B2 (ja) 薬液散布車両
JP2023133388A5 (ja)
JP2023133388A (ja) 自走式薬剤散布機
JPH0221520Y2 (ja)
JP3166192B2 (ja) 移動農機の防除機噴霧部上下調節装置
JP2003334476A (ja) 作業機の姿勢制御装置
JPH11180695A (ja) 作業台レベリング装置
JPH11157791A (ja) 高所作業車の安全装置
JP2000281296A (ja) 高所作業車の安全装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20210903

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220530

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230125

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230324

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230410

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230423

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7278536

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150