JP2023533603A - フェニルケトンの調製方法 - Google Patents

フェニルケトンの調製方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023533603A
JP2023533603A JP2023511801A JP2023511801A JP2023533603A JP 2023533603 A JP2023533603 A JP 2023533603A JP 2023511801 A JP2023511801 A JP 2023511801A JP 2023511801 A JP2023511801 A JP 2023511801A JP 2023533603 A JP2023533603 A JP 2023533603A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
anhydride
formula
branched
compound
linear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2023511801A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7441378B2 (ja
Inventor
マイヤーヘーファー,ウルリヒ
キルヒナー,エーファ
メームケン,ファビアン
ジラール,クリストフ
レヒナー,カイ
ポーネスキュー,エミーリア
Original Assignee
アークサーダ・アー・ゲー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アークサーダ・アー・ゲー filed Critical アークサーダ・アー・ゲー
Publication of JP2023533603A publication Critical patent/JP2023533603A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7441378B2 publication Critical patent/JP7441378B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/61Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups
    • C07C45/64Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups by introduction of functional groups containing oxygen only in singly bound form
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/45Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by condensation
    • C07C45/46Friedel-Crafts reactions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/083Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides from carboxylic acid anhydrides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/09Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides from carboxylic acid esters or lactones
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C2601/00Systems containing only non-condensed rings
    • C07C2601/12Systems containing only non-condensed rings with a six-membered ring
    • C07C2601/16Systems containing only non-condensed rings with a six-membered ring the ring being unsaturated

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

本発明は、フェニルケトンの調製方法及びフェノキシフェニル誘導体の調製に関する。

Description

本発明は、フェニルケトンの調製方法及びフェノキシフェニル誘導体の調製に関する。
フェニルケトン及びそれから調製されるフェノキシフェニル誘導体は、例えば、殺菌剤などの農薬として使用されるいくつかのさらなる化合物の合成における貴重な化合物及び中間体である。
WO2013/007767A1号には、フェニルケトン中間体化合物を介して合成できる2-[2-クロロ-4-(4-クロロフェノキシ)-フェニル]-1-[1,2,4]トリアゾール-1-イル-エタノールの調製が開示されている。
WO2014/108286A1号には、フェニルケトンを介したフェノキシフェニル誘導体の合成が開示されている。
しかし、これらの既知の方法は、困難で手間のかかるワークアップ(work-up)及び精製ステップ、より低い生産速度又は望ましくない副生物の形成のような欠点を抱えている。さらに、これらの既知の方法は選択性及び速度上昇のためにCu(I)塩又はLi塩のような金属触媒を使用する。しかし、金属触媒の使用は、特に環境の観点から重大な問題となる。
したがって、フェノキシフェニル誘導体の調製のための貴重な中間体であるフェニルケトンの合成のための最適化された方法が継続して必要とされている。
国際公開第2013/007767号 国際公開第2014/108286号
本発明の目的は、式(II)によるフェニルケトンの優れた合成方法を提供することである。本発明のさらなる目的は、式(I)によるフェノキシフェニル誘導体の合成における中間体として機能する、式(II)によるフェニルケトンを調製するための本発明の方法を介した式(I)によるフェノキシフェニル誘導体の優れた合成方法を提供することである。
一態様において、本発明は、式(II)
Figure 2023533603000001
[式中、
は、H、F、CH、CHF、CHF、及びCFから選択され、
は、H、F、Cl、又はNOであり、
は、H、F、CH、CHF、CHF、及びCFから選択され、
は、直鎖又は分枝C1~12アルキル、直鎖又は分枝C1~12フルオロアルキル、C3~8シクロアルキル、直鎖又は分枝C2~12ヒドロキシアルキル、直鎖又は分枝C1~12カルボキシアルキル、フェニル及び置換されていてもよいカルボキシフェニルから選択される。]
の化合物の調製方法であって、前記方法が、
(i) 式(III)
Figure 2023533603000002
[式中、Xは、Br又はClである。]
の化合物を、
式(IV)の化合物又はMg、及び
-Mg-Hal (IV)
式(V)の化合物、環状無水物又はラクトン
1a-C(=O)OC(=O)-R1a (V)
[式中、
1aは、直鎖又は分枝C1~12アルキル、直鎖又は分枝C1~12フルオロアルキル、C3~8シクロアルキル、及びフェニルから選択され、
Halはハロゲンであり、及び
は、直鎖又は分枝C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、及びフェニルから選択される。]
と反応させるステップを含む方法を提供する。
さらなる態様において、本発明は、式(I)
Figure 2023533603000003
[式中、
は、H、F、CH、CHF、CHF、及びCFから選択され、
は、H、F、CH、CHF、CHF、及びCFから選択され、
は、直鎖又は分枝C1~12アルキル、直鎖又は分枝C1~12フルオロアルキル、C3~8シクロアルキル、直鎖又は分枝C2~12ヒドロキシアルキル、直鎖又は分枝C1~12カルボキシアルキル、フェニル及び置換されていてもよいカルボキシフェニルから選択され、
はハロゲンである。]
の化合物の調製方法であって、前記方法が、
(i) 本明細書で定義される式(II)の化合物を得るための本発明による方法であって、式(II)の化合物において、Xが、F、Cl、又はNOである方法、及び
(ii) ステップ(i)で得られた式(II)の化合物と式(VI)
Figure 2023533603000004
[Rは、水素又はアルカリ金属カチオンである。]
の化合物と反応させることを含む方法を提供する。
以下、本発明について、より詳細に説明する。
本発明によれば、用語「直鎖又は分枝C1~12アルキル」は、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個又は12個の炭素原子などの1~12個の炭素原子を有する直鎖又は分枝の飽和炭化水素基を指す。同様に、用語「直鎖又は分枝のC1~6アルキル」は、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、ヘキシル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,2,2-トリメチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピル及び1-エチル-2-メチルプロピルを含む1~6個の炭素原子(すなわち、1個、2個、3個、4個、5個又は6個の炭素原子)を有する直鎖又は分枝の飽和炭化水素基を指す。
本発明によれば、用語「直鎖又は分枝C1~4アルキル」は、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、及びtert-ブチルを含む1~4個の炭素原子を有する直鎖又は分枝飽和炭化水素基を指す。
本発明によると、用語「直鎖又は分岐C1~12フルオロアルキル」は、少なくとも1個の水素原子がフルオロ原子に置換されている、上記の定義の1~12個の炭素原子を有する直鎖又は分岐飽和炭化水素基を指す。同様に、用語「直鎖又は分枝C1~6フルオロアルキル」は、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、1-フルオロエチル、2-フルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、3,3,3-トリフルオロプロピル、4,4,4,-トリフルオロブチル、5,5,5,-トリフルオロペンチル、及び6,6,6-トリフルオロヘキシルを含む、少なくとも1個の水素原子がフルオロ原子に置換されている、上記の定義の1~6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝飽和炭化水素基を指す。また、直鎖又は分枝C1~12ペルフルオロアルキル及び直鎖又は分枝C1~6ペルフルオロアルキルのようなペルフルオロアルキル基も含まれる。
本発明によれば、用語「C3~8シクロアルキル」は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、及びシクロオクチルを含む3~8個の炭素環メンバーを有する単環式飽和炭化水素基を指す。同様に、用語「C3~6シクロアルキル」は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルを含む3~6個の炭素環メンバーを有する単環式飽和炭化水素基を指す。
本発明によれば、用語「直鎖又は分枝C2~12ヒドロキシアルキル」は、少なくとも1個の水素原子がヒドロキシ基によって置換されている、上記で定義された2~12個の炭素原子を有する直鎖又は分枝飽和炭化水素基を指す。同様に、用語「直鎖又は分枝C2~6ヒドロキシアルキル」は、1-ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシエチル、1-ヒドロキシプロピル、2-ヒドロキシプロピル、3-ヒドロキシプロピル、2-ヒドロキシイソプロピル、1-ヒドロキシブチル、2-ヒドロキシブチル、3-ヒドロキシブチル、4-ヒドロキシブチル、1-ヒドロキシペンチル、2-ヒドロキシペンチル、3-ヒドロキシペンチル、4-ヒドロキシペンチル、5-ヒドロキシペンチル、1-ヒドロキシヘキシル、2-ヒドロキシヘキシル、3-ヒドロキシヘキシル、4-ヒドロキシヘキシル、5-ヒドロキシヘキシル、及び6-ヒドロキシヘキシルを含む、少なくとも1つの水素原子がヒドロキシ基によって置換されている、上記で定義された2~6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝飽和炭化水素基を指す。
本発明によれば、用語「直鎖又は分枝C1~12カルボキシアルキル(alkly)」は、少なくとも1個の水素原子がカルボキシ基によって置換されている、上記で定義された1~12個の炭素原子を有する直鎖又は分枝飽和炭化水素基を指す。同様に、用語「直鎖又は分枝C1~6カルボキシアルキル基は、カルボキシメチル、1-カルボキシエチル、2-カルボキシエチル、1-メチル-2-カルボキシエチル、1-カルボキシプロピル、2-カルボキシプロピル、3-カルボキシプロピル、1-メチル-2-カルボキシプロピル、1-メチル-3-カルボキシプロピル、1,1-ジメチル-2-カルボキシプロピル、1,1-ジメチル-3-カルボキシプロピル、1,2-ジメチル-3-カルボキシプロピル、2,2-ジメチル-3-カルボキシプロピル、1-カルボキシブチル、2-カルボキシブチル、3-カルボキシブチル、4-カルボキシブチル、1-メチル-4-カルボキシブチル、2-メチル-4-カルボキシブチル、3-メチル-4-カルボキシブチル、1,1-ジメチル-4-カルボキシブチル、1,2-ジメチル-4-カルボキシブチル、1,3-ジメチル-4-カルボキシブチル、2,2-ジメチル-4-カルボキシブチル、2,3-ジメチル-4-カルボキシブチル、3,3-ジメチル-4-カルボキシブチル、5-カルボキシペンチル、6-カルボキシヘキシルを含む、少なくとも1個の水素原子がカルボキシ基によって置換されている、上記で定義された1~6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝飽和炭化水素基を指す。
直鎖又は分枝C1~12アルキル、直鎖又は分枝C1~6アルキル、直鎖又は分枝C1~4アルキル、直鎖又は分枝C1~12フルオロアルキル、直鎖又は分枝C1~6フルオロアルキル、C3~8シクロアルキル、直鎖又は分枝C2~12ヒドロキシアルキル、直鎖又は分枝C2~6ヒドロキシアルキル、直鎖又は分枝C1~12カルボキシアルキル、直鎖又は分枝C1~6カルボキシアルキル、及びフェニルは、任意にさらに置換されてもよいことが理解されるべきである。例示的な置換基としては、ヒドロキシ、直鎖又は分枝C1~12アルキル、C3~8シクロアルキル、カルボキシ基、ハロゲン、及びフェニルが挙げられる。
本発明によれば、用語「Hal」又は「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を指す。
置換基R、R1a、R、R、R、Hal、X、X、X及びXについて本明細書中に記載された意味及び好ましい意味は、本明細書中に詳細に記載される方法ステップのいずれかにおける全ての化合物及び該化合物の前駆体に適用される。
上記に概説したように、本発明の主題は、式(II)
Figure 2023533603000005
[式中、
は、H、F、CH、CHF、CHF、及びCFから選択され、
は、H、F、Cl、又はNOであり、
は、H、F、CH、CHF、CHF、及びCFから選択され、
は、直鎖又は分枝C1~12アルキル、直鎖又は分枝C1~12フルオロアルキル、C3~8シクロアルキル、直鎖又は分枝C2~12ヒドロキシアルキル、直鎖又は分枝C1~12カルボキシアルキル、フェニル及び置換されていてもよいカルボキシフェニルから選択される。]
の化合物の調製方法であって、前記方法が、
(i) 式(III)
Figure 2023533603000006
[式中、Xは、Br又はClである。]
の化合物を、
式(IV)の化合物又はMg、及び
-Mg-Hal (IV)
式(V)の化合物、環状無水物又はラクトン
1a-C(=O)OC(=O)-R1a (V)
[式中、
1aは、直鎖又は分枝C1~12アルキル、直鎖又は分枝C1~12フルオロアルキル、C3~8シクロアルキル、及びフェニルから選択され、
Halはハロゲンであり、及び
は、直鎖又は分枝C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、及びフェニルから選択される。]
と反応させるステップを含む方法を提供する。
1つの実施形態において、本発明は式(IIa)
Figure 2023533603000007
[式中、
は、H、F、Cl、又はNOであり、好ましくは、Xは、F、Cl、又はNOであり、
は、直鎖又は分枝C1~6アルキル又はC3~8シクロアルキルである。]
の化合物の調製方法であって、前記方法が、
(i) 式(IIIa)
Figure 2023533603000008
の化合物を、
式(IV)の化合物又はMg、及び
-Mg-Hal (IV)
式(V)の化合物
1a-C(=O)OC(=O)-R1a (V)
[式中、
1aは、直鎖又は分枝C1~6アルキル又はC3~8シクロアルキルであり、
Halはハロゲンであり、及び
は、直鎖又は分枝C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、及びフェニルから選択される。]
と反応させるステップを含む方法を提供する。
1つの実施形態において、式(II)の化合物は式(IIa)の化合物であり、式(III)の化合物は式(IIIa)の化合物である。
本発明者らは驚くべきことに、式(IIa)の化合物のような式(II)の化合物の調製のための本発明による方法が、高いスループット及び有意に低下したワークアップ方法を提供することを見出した。また、本発明者らは驚くべきことに、式(IIa)の化合物のような式(II)の化合物の調製のための本発明による方法で、触媒、特に銅(I)触媒などの銅触媒のような金属触媒、又は触媒としてのリチウム塩が不要であることを見出した。さらに、式(IIa)の化合物のような式(II)の化合物の製造中に、より少ない副生成物が形成される。さらに、式(IIa)の化合物のような式(II)の化合物の調製のための本発明による方法は、既知の製造方法と比較して費用効率が高い。
1つの実施形態において、触媒、好ましくは金属触媒が反応ステップ(i)に存在しない。したがって、前記実施形態では、式(IIIa)の化合物のような式(III)の化合物を、触媒の非存在下でグリニャール試薬R-Mg-Hal (IV)及び無水物R1a-C(=O)OC(=O)-R1a (V)、環状無水物又はラクトンと反応させる。1つの実施形態において、銅触媒及び/又はリチウム塩触媒は反応ステップ(i)に存在しない。好ましくは反応ステップ(i)にはCu(I)又はCu(II)触媒のような銅触媒は存在せず、より好ましくは反応ステップ(i)にはCu(I)触媒は存在せず、最も好ましくは反応ステップ(i)にはCuCl触媒は存在しない。CuCl又はCuClなどのCu(I)又はCu(II)触媒のような触媒は、式(IIa)の化合物のような式(II)の化合物を調製する方法において固形体の添加を必要とし、これは望ましくない場合がある。さらに、Cu(I)は放出前に廃水処理施設で除去しなければならない殺生物剤である。
本明細書の出現におけるXは、H、F、Cl、又はNOから選択される。1つの実施形態において、XはF、Cl、又はNOである。1つの実施形態において、XはF又はClである。好ましくは、XはFである。
本明細書の出現におけるRは、直鎖又は分枝C1~12アルキル、直鎖又は分枝C1~12フルオロアルキル、C3~8シクロアルキル、直鎖又は分枝C2~12ヒドロキシアルキル、直鎖又は分枝C1~12カルボキシアルキル、フェニル及び置換されていてもよいカルボキシフェニルから選択される。1つの実施形態において、Rは、直鎖又は分枝C1~12アルキル、直鎖又は分枝C1~12フルオロアルキル、C3~8シクロアルキル、及びフェニルから選択される。1つの実施形態において、Rは、直鎖又は分枝C1~6アルキル、直鎖又は分枝C1~6フルオロアルキル、C3~8シクロアルキル、直鎖又は分枝C2~6ヒドロキシアルキル、直鎖又は分枝C1~6カルボキシアルキル、フェニル及び置換されていてもよいカルボキシフェニルから選択される。例えば、カルボキシフェニルは、C1~6アルキル、C1~6ヒドロキシアルキル、又はカルボキシ基の1つ以上で置換され得る。1つの実施形態において、Rは、直鎖又は分枝C1~6アルキル、直鎖又は分枝C1~6フルオロアルキル、C3~8シクロアルキル、及びフェニルから選択される。1つの実施形態において、Rは、直鎖又は分枝C1~6アルキルアルキル又はC3~8シクロアルキルである。1つの実施形態において、Rは直鎖又は分枝C1~6アルキルである。1つの実施形態において、Rは直鎖又は分岐C1~4アルキルである。好ましくは、Rはメチル、エチル、n-プロピル及びイソプロピルから選択される。より好ましくは、Rはメチルである。
本明細書の出現におけるR1aは、直鎖又は分枝C1~12アルキル、直鎖又は分枝C1~12フルオロアルキル、C3~8シクロアルキル、及びフェニルから選択される。1つの実施形態において、R1aは、直鎖又は分枝C1~6アルキル、直鎖又は分枝C1~6フルオロアルキル、C3~8シクロアルキル、及びフェニルから選択される。1つの実施形態において、R1aは、直鎖又は分枝C1~6アルキル又はC3~8シクロアルキルである。1つの実施形態において、R1aは直鎖又は分枝C1~6アルキルである。1つの実施形態において、R1aは直鎖又は分枝C1~4アルキルである。好ましくは、R1aは、メチル、エチル、n-プロピル及びイソプロピルから選択される。より好ましくは、R1aはメチルである。
置換されていてもよいカルボキシフェニルは、置換されていても、置換されていなくてもよい。1つの実施形態において、カルボキシフェニルは置換されていない。1つの実施形態において、カルボキシフェニルは、無水カルボン酸、カルボキシ基、及び/又はカルボニル基で置換される。
本発明による方法では、式(III)の化合物との反応に、無水物R1a-C(=O)OC(=O)-R1a (V)、環状無水物又はラクトンを用いる。本発明者らは驚くべきことに、式(V)に従う無水物、環状無水物又はラクトンの使用により、ステップ(i)における反応が触媒、特にCu(I)触媒のような銅触媒の使用なしに進行することが可能になることを見出した。このように、反応ステップ(i)に無水物R1a-C(=O)OC(=O)-R1a (V)、環状無水物又はラクトンを使用することにより、触媒、特にCu(I)触媒のような銅触媒を使用することなく、式(II)の化合物を満足のいく収率及び選択性で得ることができる。このような触媒は、通常、式(V)に従う無水物、環状無水物又はラクトンの代わりに塩化アセチルのようなハロゲン化アシルを用いる場合に必要である。
本発明者らはさらに驚くべきことに、式(II)の化合物を得るための反応ステップ(i)に無水物R1a-C(=O)OC(=O)-R1a (V)、環状無水物又はラクトンを使用することにより、反応における副生成物が減少することを見出した。
また、無水物R1a-C(=O)OC(=O)-R1a (V)、環状無水物又はラクトンの使用は、反応ステップ(i)後に続く可能性のあるワークアップ及びリサイクル方法を予想外に減少させる。特に、反応ステップ(i)後の溶媒分離は、式(II)の化合物を得るための方法に無水物R1a-C(=O)OC(=O)-R1a (V)、環状無水物又はラクトンを用いる場合に容易になる。
1つの実施形態において、式(V)の化合物は、無水酢酸、無水トリフルオロ酢酸、無水プロパン酸、無水酪酸、無水イソ酪酸、無水トリメチル酢酸、無水安息香酸及び無水シクロプロパンカルボン酸からなる群から選択される。好ましくは、式(V)の化合物は無水酢酸である。
1つの実施形態において、反応ステップ(i)で使用される環状無水物は、式C2n(CO)Oを有し、式中nは、1~12の整数(すなわち、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12)である。1つの実施形態において、nは1、2、3、4、5、又は6のような1から6の整数である。1つの実施形態では、環状無水物は、無水マロン酸、無水コハク酸、C~C12アルキルコハク酸無水物、C~C12アルケニルコハク酸無水物、ブロモコハク酸無水物、クロロコハク酸無水物、無水グルタル酸、無水アジピン酸、無水ピメリン酸、無水スベリン酸、無水マレイン酸、無水酒石酸、O-アセチルリンゴ酸無水物、ジアセチル酒石酸無水物、無水テトラヒドロフタル酸、無水フタル酸、ピロメリト酸二無水物、ベンゼン-1,2,3,4-テトラカルボン酸二無水物及び無水メチルコハク酸からなる群から選択される。
1つの実施形態において、反応ステップ(i)で使用される環状無水物はさらに置換されていてもよい。適切な置換基としては、ヒドロキシ、直鎖又は分枝C1~12アルキル、C3~8シクロアルキル、カルボキシ基、ハロゲン、及びフェニルが挙げられる。
1つの実施形態において、フェニル環を、例えば、無水フタル酸、ピロメリト酸二無水物(ベンゼン-1,2,4,5-テトラカルボン酸二無水物)、及びベンゼン-1,2,3,4-テトラカルボン酸二無水物をはじめとする、反応ステップ(i)で使用される環状無水物に縮合させることができる。
1つの実施形態において、環状無水物は、式C(CO)Oを有する無水物、無水マレイン酸、無水酒石酸、O-アセチルリンゴ酸無水物、ジアセチル酒石酸無水物、無水テトラヒドロフタル酸、無水フタル酸、ピロメリト酸二無水物(ベンゼン-1,2,4,5-テトラカルボン酸二無水物)、及びベンゼン-1,2,3,4-テトラカルボン酸二無水物から選択され、式中nは1~12の整数であり、好ましくは、nは1~6の整数である。
1つの実施形態において、反応ステップ(i)で使用されるラクトンは、式C2n(CO)Oを有し、式中nは、2~12の整数(すなわち、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12)である。1つの実施形態において、nは2、3、4、5、又は6のような2~6の整数である。1つの実施形態において、ラクトンは、β-ラクトン、γ-ラクトン、δ-ラクトン、及びε-ラクトンからなる群から選択される。1つの実施形態において、ラクトンは、プロピオラクトン、α-プロピオラクトン、γ-ブチロラクトン、バレロラクトン、カプロラクトン、ヘプタノラクトン、3,6-ジメチルオキサン-2-オン、ジケテン、4,4-ジメチルオキセタン-2-オン、β-ブチロラクトン、5-オキサスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン、5-チアスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン、及び4,6-ジメチルオキサン-2-オンからなる群から選択される。
1つの実施形態において、反応ステップ(i)で使用されるラクトンはさらに置換されていてもよい。適切な置換基としては、ヒドロキシ、直鎖又は分枝C1~12アルキル、C3~8シクロアルキル、カルボキシ基、ハロゲン、及びフェニルが挙げられる。
1つの実施形態において、式(V)の化合物、環状無水物又はラクトンは、1当量の化合物(III)に関連して、0.97当量~1.3当量又は1.0当量~1.3当量のような0.9当量~1.3当量の量で使用される。
1つの実施形態において、式(III)の化合物を式(IV)の化合物及び式(V)の化合物、環状無水物又はラクトンと反応させる。
本明細書の出現におけるRは、直鎖又は分枝C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、及びフェニルから選択される。1つの実施形態において、Rは、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、sec-ブチル及びシクロプロピル及びフェニルからなる群から選択される。1つの実施形態において、Rは直鎖又は分岐C1~4アルキルである。好ましくは、Rはイソプロピルである。
本明細書の出現におけるHalは、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素から選択される。好ましくは、HalはBr及びClから選択される。より好ましくは、HalはBrである。
1つの実施形態において、式(IV)の化合物は、臭化イソプロピルマグネシウム及び塩化イソプロピルマグネシウムから選択される。また、式(IV)の化合物の組み合わせが、本発明の方法のために企図される。例えば、臭化イソプロピルマグネシウムと塩化イソプロピルマグネシウムとの組み合わせを本発明の方法に使用することができる。好ましくは、式(IV)の化合物は臭化イソプロピルマグネシウムである。
1つの実施形態において、式(IV)の化合物は、1当量の化合物(III)に関連して0.3当量~1.3当量の量で使用される。
さらなる実施形態では、式(III)の化合物をMg及び式(V)による化合物、環状無水物又はラクトンと反応させる。
1つの実施形態において、Mgは1当量の化合物(III)に関して0.3当量~1.3当量の量で使用される。
本発明による反応ステップ(i)は、式(III)の化合物をまず式(IV)の化合物又はMgと反応させ、続いて、この反応混合物を式(V)の化合物、環状無水物又はラクトンと反応させるように行うことができる。1つの実施形態において、式(IV)の化合物をまず式(III)の化合物と反応させてグリニャール試薬を形成し、その後、これを式(V)の化合物、環状無水物又はラクトンと反応させる。別の実施形態では、Mgをまず式(III)の化合物と反応させてグリニャール試薬を形成し、その後、これを式(V)の化合物、環状無水物又はラクトンと反応させる。
好ましくは、式(IV)の化合物を反応ステップ(i)で使用する。
1つの実施形態において、反応ステップ(i)は有機溶媒中で行われる。本発明の方法で使用することができる適切な有機溶媒は、THF、2-メチルテトラヒドロフラン、3-メチルテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジブチル-エーテル、ジメトキシエタン、1,4-ジオキサンをはじめとする非プロトン性有機溶媒、又はこれらの溶媒とトルエン、ヘキサン、アルカン、オルト-キシレン、メタ-キシレン、パラ-キシレン、及びそれらの混合物との混合物である。1つの実施形態では、有機溶媒はTHFを含む。好ましくは、有機溶媒はTHFである。1つの実施形態において、反応ステップ(i)はTHF中で実施される。1つの実施形態において、反応ステップ(i)で用いられる有機溶媒は、THF又はTHFとトルエンとの混合物からなる。
1つの実施形態において、式(II)の化合物の調製方法は、連続工程である。
1つの実施形態において、式(II)の化合物は、以下である。
Figure 2023533603000009
本発明のさらなる主題は式(I)
Figure 2023533603000010
[式中、
は、H、F、CH、CHF、CHF、及びCFから選択され、
は、H、F、CH、CHF、CHF、及びCFから選択され、
は、直鎖又は分枝C1~12アルキル、C1~12フルオロアルキル、C3~8シクロアルキル、直鎖又は分枝C2~12ヒドロキシアルキル、直鎖又は分枝C1~12カルボキシアルキル、フェニル及び置換されていてもよいカルボキシフェニルから選択され、
はハロゲンである。]
の化合物の調製方法であって、前記方法が、
(i) 本明細書で定義された式(II)の化合物を得るための本発明による方法であって、式(II)の化合物において、Xが、F、Cl、又はNOである方法、及び
(ii) ステップ(i)で得られた式(II)の化合物を、式(VI)
Figure 2023533603000011
[Rは水素又はアルカリ金属カチオンである。]
の化合物と反応させることを含む方法である。
1つの実施形態において、式(I)の化合物は、式(Ia)の化合物である。
Figure 2023533603000012
1つの実施形態において、アルカリ金属カチオンはLi、Na及びKから選択される。好ましくは、アルカリ金属カチオンはNaである。
本明細書の出現においてRはハロゲンである。1つの実施形態において、RはBr又はClである。好ましくは、RはClである。
1つの実施形態において、本発明は式(Ia)
Figure 2023533603000013
[式中、Rは直鎖又は分枝C1~6アルキル又はC3~8シクロアルキルであり、
はハロゲンである]
の化合物の調製方法であって、前記方法が、
(i) 本明細書に定義される式(IIa)の化合物を得る本発明による方法であって、式(IIa)の化合物において、XがF、Cl、又はNOである方法、及び
(ii) ステップ(i)で得られた式(IIa)の化合物を式(VI)
Figure 2023533603000014
[式中、Rは水素又はアルカリ金属カチオンである。]
の化合物と反応させることを含む方法を提供する。
1つの実施形態において、式(I)の化合物は以下である。
Figure 2023533603000015
これらの実施形態及び項目が複数の可能性の例を単に記載していることは、当業者にとって明白である。したがって、ここに示した実施形態は、これらの特徴及び構成の限界を形成すると理解されるべきではない。記載された特徴の任意の可能な組合せ及び構成は、本発明の範囲に従って選択することができる。
本発明の好適な実施形態は、以下の番号を付した項目においてさらに定義される。
1. 式(IIa)
Figure 2023533603000016
[式中、
は、H、F、Cl、又はNO、好ましくはF、Cl、又はNOであり、
は、直鎖又は分枝C1~6アルキル又はC3~8シクロアルキルである。]
の化合物の調製方法であって、前記方法が、
(i) 式(IIIa)
Figure 2023533603000017
の化合物を、
式(IV)の化合物又はMg、及び
-Mg-Hal (IV)
式(V)の化合物
1a-C(=O)OC(=O)-R1a (V)

[式中、
1aは、直鎖又は分枝C1~6アルキル又はC3~8シクロアルキルであり、
Halはハロゲンであり、及び
は、直鎖又は分枝C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、フェニルから選択される。]
と反応させるステップを含む方法。
2. 反応ステップ(i)において、触媒が存在せず、好ましくは銅触媒が存在せず、より好ましくはCu(I)又はCu(II)触媒が存在しない、項目1に記載の方法。
3. 反応ステップ(i)において、Cu(I)触媒、好ましくはCuCl触媒が存在しない、項目1又は2に記載の方法。
4. Rが直鎖又は分枝のC1~6アルキルであり、好ましくはRがメチルである、項目1~3のいずれか1つに記載の方法。
5. 式(V)の化合物が、無水酢酸、無水プロパン酸、無水イソ酪酸、及びシクロプロパンカルボン酸無水物からなる群より選択され、好ましくは式(V)の化合物が無水酢酸である、項目1~4のいずれか1つに記載の方法。
6. Rが、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、sec-ブチル及びシクロプロピル並びにフェニルからなる群から選択され、好ましくはRがイソプロピルである、項目1~5のいずれか1つに記載の方法。
7. HalがBr及びCl、好ましくはBrから選択される、項目1~6のいずれか1つに記載の方法。
8. 式(IV)の化合物が、臭化イソプロピルマグネシウム、塩化イソプロピルマグネシウム及びそれらの組み合わせから選択され、好ましくは式(IV)の化合物が臭化イソプロピルマグネシウムである、項目1~7のいずれか1つに記載の方法。
9. 反応ステップ(i)が有機溶媒中で行われる、項目1~8のいずれか1つに記載の方法。
10. 有機溶媒がTHFである、項目9に記載の方法。
11. 連続工程である、項目1~10のいずれか1つに記載の方法。
12. 式(IIa)の化合物が以下である、項目1~11のいずれか1つに記載の方法。
Figure 2023533603000018
13. 式(Ia)
Figure 2023533603000019
[式中、Rは前述の項目のいずれか1つで定義された通りであり、
はハロゲンである。]
の化合物の調製方法であって、前記方法が、
(i) 前記項目のいずれかで定義された式(IIa)の化合物を得るための項目1~12のいずれかの1つに記載の方法、及び
(ii) ステップ(i)で得られた式(IIa)の化合物を式(VI)
Figure 2023533603000020
[式中、Rは水素又はアルカリ金属カチオンである。]
の化合物と反応させることを含む方法。
14. RがBr又はCl、好ましくはClである、項目13に記載の方法。
15. 式(Ia)の化合物が以下である、項目13又は14に記載の方法。
Figure 2023533603000021
本発明は、以下の実施例によりさらに説明される。
[実施例1]
63.4g(0.26mol、1.00当量)の2-ブロモ-5-フルオロベンゾトリフルオリド(BFBTF)を500mLの反応器に仕込んだ。THF中の1.18モル(1.0当量)の臭化イソプロピル-マグネシウム溶液197gを30℃で3時間かけて添加した。生成したBFBTF-グリニャール溶液を、47gのTHF及び1.6gの無水酢酸の混合物に30.4gの無水酢酸の並行添加により、-10~10℃の間の温度(無水酢酸の総量:0.31mol、1.2当量)で3時間かけて添加した。
溶媒を留去し、残渣を水で抽出した。最終生成物を、90%の収率及び95%超の純度(1H-、19F-NMRによる重量%、a%GC)で蒸留により単離した。
[実施例2]
63.4g(0.26mol、1.00当量)のBFBTFを500mL反応器に仕込んだ。THF中の1.18モル(1.15当量)の臭化イソプロピル-マグネシウム溶液227gを30℃で3時間かけて添加した。生成したBFBTF-グリニャール溶液を、47gのTHF及び1.6gの無水酢酸の混合物に30.4gの無水酢酸の並行添加により、-10~10℃の間の温度(無水酢酸の総量:0.31mol、1.2当量)で3時間かけて添加した。
溶媒を留去し、残渣を水で抽出した。最終生成物を、90%の収率及び95%超の純度(1H-、19F-NMRによる重量%、a%GC)で蒸留により単離した。
[実施例3]
63.4g(0.26mol、1.00当量)のBFBTFを500mL反応器に仕込んだ。THF中の1.18モル(1.15当量)の臭化イソプロピル-マグネシウム溶液227gを30℃で3時間かけて添加した。生成したBFBTF-グリニャール溶液を、47gのトルエン及び1.6gの無水酢酸の混合物に30.4gの無水酢酸の並行添加により、-10~10℃の間の温度(無水酢酸の総量:0.31mol、1.2当量)で3時間かけて添加した。
溶媒を留去し、残渣を水で抽出した。最終生成物を、90%の収率及び95%超の純度(1H-、19F-NMRによる重量%、a%GC)で蒸留により単離した。
[実施例4]
500mLの反応器に、160gのTHF及び4.86g(0.2mol、1当量)のMg削りくずを仕込み、50℃まで加熱した。全部で147g(0.6mol、3当量)のBFBTFを2時間かけて添加し、全てのMgが溶解するまで撹拌した。生成したグリニャール溶液を、36gのTHF及び1.22gの無水酢酸の混合物に23.27gの無水酢酸の並行添加により、-10~10℃の間の温度(無水酢酸の総量:0.24mol、1.2当量)で3時間かけて添加した。
溶媒を留去し、残渣を水で抽出した。最終生成物を、90%の収率及び95%超の純度(1H-、19F-NMRによる重量%、a%GC)で蒸留により単離した。
[実施例5]
500mLの反応器に、160gのTHF及び4.86g(0.2mol、1当量)のMg削りくずを仕込み、50℃まで加熱した。全部で48.6g(0.2mol、1当量)のBFBTFを2時間かけて添加し、全てのMgが溶解するまで撹拌した。生成したグリニャール溶液を、36gのTHF及び1.22gの無水酢酸の混合物に23.27gの無水酢酸の並行添加により、-10~10℃の間の温度(無水酢酸の総量:0.24mol、1.2当量)で3時間かけて添加した。
溶媒を留去し、残渣を水で抽出した。最終生成物を、90%の収率及び95%超の純度(1H-、19F-NMRによる重量%、a%GC)で蒸留により単離した。
[実施例6]
500mLの反応器に、247gのTHF及び7.50g(0.31mol、1当量)のMg削りくずを仕込み、50℃まで加熱した。全部で75.0g(0.31mol、1当量)のBFBTFを2時間かけて添加し、全てのMgが溶解するまで撹拌した。生成したグリニャール溶液に55.62gのTHFを添加し、及び33.07g(0.32mol、1.05当量)の無水酢酸を-10~10℃の間の温度で3時間かけて添加した。
溶媒を留去し、残渣を水で抽出した。最終生成物を、91%の収率及び95%超の純度(1H-、19F-NMRによる重量%、a%GC)で蒸留により単離した。
[実施例7]
2Lの反応器に、988gのTHF及び30.0g(1.23mol、1当量)のMg削りくずを仕込み、50℃まで加熱した。全部で299.9g(1.23mol、1当量)のBFBTFを2時間かけて添加し、全てのMgが溶解するまで撹拌した。生成したグリニャール溶液に126.0g(1.23mol、1.0当量)の無水酢酸を-10~10℃の間の温度で3時間かけて添加する。
溶媒を留去し、残渣を水で抽出した。最終生成物を、91%の収率及び95%超の純度(1H-、19F-NMRによる重量%、a%GC)で蒸留により単離した。
[実施例8]
Figure 2023533603000022
500mLの反応器に、230gのTHF及び7.00g(0.29mol、1当量)のMg削りくずを仕込み、50℃まで加熱した。全部で72.1g(0.29mol、1当量)のBFBTFを2時間かけて添加し、全てのMgが溶解するまで撹拌した。生成したグリニャール溶液に59.3g(0.28mol、0.97当量)の無水トリフルオロ酢酸を-10~10℃の間の温度で3時間かけて添加する。
溶媒を留去し、残渣を水で抽出した。最終生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n-ヘキサン/酢酸エチル100/2v/v%)により73%の収率及び95%超の純度(H-、19F-NMRによる重量%、a%GC)で単離した。
[実施例9]
Figure 2023533603000023
500mLの反応器に、230gのTHF及び7.00g(0.29mol、1当量)のMg削りくずを仕込み、50℃まで加熱した。全部で72.1g(0.29mol、1当量)のBFBTFを2時間かけて添加し、全てのMgが溶解するまで撹拌した。生成したグリニャール溶液に38.2g(0.29mol、1.0当量)の無水プロパン酸を-10~10℃の間の温度で3時間かけて添加した。
溶媒を蒸留で除去し、残留物を水で抽出した。
溶媒を留去し、残渣を水で抽出した。最終生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n-ヘキサン/酢酸エチル100/2v/v%)により89%の収率及び95%超の純度(1H-、19F-NMRによる重量%、a%GC)で単離した。
[実施例10]
Figure 2023533603000024
500mLの反応器に、230gのTHF及び7.00g(0.29mol、1当量)のMg削りくずを仕込み、50℃まで加熱した。全部で72.1g(0.29mol、1当量)のBFBTFを2時間かけて添加し、全てのMgが溶解するまで撹拌した。生成したグリニャール溶液に64.5g(0.29mol、1.0当量)の無水酪酸を-10~10℃の間の温度で3時間かけて添加した。
溶媒を留去し、残渣を水で抽出した。最終生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n-ヘキサン/酢酸エチル100/2v/v%)により85%の収率及び95%超の純度(1H-、19F-NMRによる重量%、a%GC)で単離した。
[実施例11]
Figure 2023533603000025
500mLの反応器に、230gのTHF及び7.00g(0.29mol、1当量)のMg削りくずを仕込み、50℃まで加熱した。全部で72.1g(0.29mol、1当量)のBFBTFを2時間かけて添加し、全てのMgが溶解するまで撹拌した。生成したグリニャール溶液に45.6g(0.28mol、0.97当量)の無水イソ酪酸を-10~10℃の間の温度で3時間かけて添加した。
溶媒を留去し、残渣を水で抽出した。最終生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n-ヘキサン/酢酸エチル100/2v/v%)により99%の収率及び95%超の純度(1H-、19F-NMRによる重量%、a%GC)で単離した。
[実施例12]
Figure 2023533603000026
500mLの反応器に、230gのTHF及び7.00g(0.29mol、1当量)のMg削りくずを仕込み、50℃まで加熱した。全部で72.1g(0.29mol、1当量)のBFBTFを2時間かけて添加し、全てのMgが溶解するまで撹拌した。生成したグリニャール溶液に52.5g(0.28mol、0.97当量)の無水トリメチル酢酸を-10~10℃の間の温度で3時間かけて添加した。
溶媒を留去し、残渣を水で抽出した。最終生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n-ヘキサン/酢酸エチル100/2v/v%)により84%の収率及び95%超の純度(1H-、19F-NMRによる重量%、a%GC)で単離した。
[実施例13]
Figure 2023533603000027
500mLの反応器に、230gのTHF及び7.00g(0.29mol、1当量)のMg削りくずを仕込み、50℃まで加熱した。全部で72.1g(0.29mol、1当量)のBFBTFを2時間かけて添加し、全てのMgが溶解するまで撹拌した。生成したグリニャール溶液に64.5g(0.28mol、0.97当量)の無水安息香酸を-10~10℃の間の温度で3時間かけて添加した。
溶媒を留去し、残渣を水で抽出した。最終生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n-ヘキサン/酢酸エチル100/2v/v%)により98%の収率及び95%超の純度(1H-、19F-NMRによる重量%、a%GC)で単離した。
[実施例14]
Figure 2023533603000028
500mLの反応器に、230gのTHF及び7.00g(0.29mol、1当量)のMg削りくずを仕込み、50℃まで加熱した。全部で72.1g(0.29mol、1当量)のBFBTFを2時間かけて添加し、全てのMgが溶解するまで撹拌した。生成したグリニャール溶液に24.3g(0.28mol、0.97当量)のγ-ブチロラクトンを50℃の温度で3時間かけて添加した。
溶媒を留去し、残渣を水で抽出した。最終生成物を41%の収率及び95%超の純度(1H-、19F-NMRによる重量%、a%GC)で単離した。
[実施例15]
Figure 2023533603000029
500mLの反応器に、230gのTHF及び7.00g(0.29mol、1当量)のMg削りくずを仕込み、50℃まで加熱した。全部で72.1g(0.29mol、1当量)のBFBTFを2時間かけて添加し、全てのMgが溶解するまで撹拌した。生成したグリニャール溶液に28.2g(0.28mol、0.97当量)の無水コハク酸を-10~10℃の間の温度で3時間かけて添加した。
溶媒を留去し、残渣を水で抽出した。最終生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、塩化メチレン/メタノール100/2.5v/v%)により43%の収率及び95%超の純度(1H-、19F-NMRによる重量%、a%GC)で単離した。
[実施例16]
Figure 2023533603000030
500mLの反応器に、230gのTHF及び7.00g(0.29mol、1当量)のMg削りくずを仕込み、50℃まで加熱した。全部で72.1g(0.29mol、1当量)のBFBTFを2時間かけて添加し、全てのMgが溶解するまで撹拌した。生成したグリニャール溶液に41.8g(0.28mol、0.97当量)の無水フタル酸を-10~10℃の間の温度で3時間かけて添加した。
溶媒を留去し、残渣を水で抽出した。最終生成物を、ジエチルエーテルの添加による沈殿、及びその後のジエチルエーテル及びn-ヘキサンによる洗浄により、88%の収率及び95%超の純度(1H-、19F-NMRによる重量%、a%GC)で単離した。
[実施例17]
Figure 2023533603000031
500mLの反応器に、230gのTHF及び7.00g(0.29mol、1当量)のMg削りくずを仕込み、50℃まで加熱した。全部で45.7g(0.29mol、1当量)のブロモベンゼンを2時間かけて添加し、全てのMgが溶解するまで撹拌した。生成したグリニャール溶液を、80gのTHF及び1.4gの無水酢酸の混合物に27.4gの無水酢酸の並行添加により、-10~10℃の間の温度(無水酢酸の総量:0.28mol、0.98当量)で3時間かけて添加した。
溶媒を留去し、残渣を水で抽出した。最終生成物を、86%の収率で、95%超の純度(1H-、19F-NMRによる重量%、a%GC)で蒸留により単離した。
[実施例18]
Figure 2023533603000032
500mLの反応器に、230gのTHF及び7.00g(0.29mol、1当量)のMg削りくずを仕込み、50℃まで加熱した。全部で72.1g(0.29mol、1当量)の2-ブロモベンゾトリフルオリドを2時間かけて添加し、全てのMgが溶解するまで撹拌した。生成したグリニャール溶液に28.5g(0.28mol、0.97当量)の無水酢酸を-10~10℃の間の温度で3時間かけて添加した。
溶媒を留去し、残渣を水で抽出した。最終生成物を、86%の収率で、95%超の純度(1H-、19F-NMRによる重量%、a%GC)で蒸留により単離した。
[実施例19]
Figure 2023533603000033
500mLの反応器に、82.3gのTHF及び7.50g(0.31mol、1当量)のMg削りくずを仕込み、50℃まで加熱した。2.96g(0.02mol、0.08当量)の2-ブロモプロパン及び165gのTHF中の全部で55.7g(0.31mol、1当量)の2-クロロベンゾトリフルオリドを2時間かけて添加し、全てのMgが溶解するまで撹拌した。生成したグリニャール溶液に30.6g(0.30mol、0.97当量)の無水酢酸を-10~10℃の間の温度で3時間かけて添加した。
溶媒を留去し、残渣を水で抽出した。最終生成物を、71%の収率で、95%超の純度(1H-、19F-NMRによる重量%、a%GC)で蒸留により単離した。
[実施例20]
Figure 2023533603000034
500mLの反応器に、64.1gのTHF及び5.85g(0.24mol、1当量)のMg削りくずを仕込み、50℃まで加熱した。2.27g(0.02mol、0.08当量)の2-ブロモプロパン及び128gのTHF中の全部で50.2g(0.24mol、1当量)の2-クロロ-5-フルオロベンゾトリフルオリドを2時間かけて添加し、全てのMgが溶解するまで撹拌した。生成したグリニャール溶液に23.8g(0.23mol、0.97当量)の無水酢酸を-10~10℃の間の温度で3時間かけて添加した。
溶媒を留去し、残渣を水で抽出した。最終生成物を、12%の収率で、95%超の純度(1H-、19F-NMRによる重量%、a%GC)で蒸留により単離した。
[実施例21]
Figure 2023533603000035
500mLの反応器に、230のTHF及び7.00g(0.29mol、1当量)のMg削りくずを仕込み、50℃まで加熱した。全部で61.4g(0.29mol,1当量)の2-ブロモ-1,3,5-トリフルオロベンゼンを2時間かけて添加し、全てのMgが溶解するまで撹拌した。生成したグリニャール溶液に28.5g(0.28mol、0.97当量)の無水酢酸を-10~10℃の間の温度で3時間かけて添加した。
溶媒を留去し、残渣を水で抽出した。最終生成物を、60%の収率で、95%超の純度(1H-、19F-NMRによる重量%、a%GC)で蒸留により単離した。

Claims (23)

  1. 式(II)
    Figure 2023533603000036
    [式中、
    は、H、F、CH、CHF、CHF、及びCFから選択され、
    は、H、F、Cl、又はNOであり、
    は、H、F、CH、CHF、CHF、及びCFから選択され、
    は、直鎖又は分枝C1~12アルキル、直鎖又は分枝C1~12フルオロアルキル、C3~8シクロアルキル、直鎖又は分枝C2~12ヒドロキシアルキル、直鎖又は分枝C1~12カルボキシアルキル、フェニル及び置換されていてもよいカルボキシフェニルから選択される。]
    の化合物の調製方法であって、前記方法が、
    (i) 式(III)
    Figure 2023533603000037
    [式中、Xは、Br又はClである。]
    の化合物を、
    式(IV)の化合物又はMg、及び
    -Mg-Hal (IV)
    式(V)の化合物、環状無水物又はラクトン
    1a-C(=O)OC(=O)-R1a (V)
    [式中、
    1aは、直鎖又は分枝C1~12アルキル、直鎖又は分枝C1~12フルオロアルキル、C3~8シクロアルキル、及びフェニルから選択され、
    Halはハロゲンであり、及び
    は、直鎖又は分枝C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、及びフェニルから選択される。」
    と反応させるステップを含む、方法。
  2. 反応ステップ(i)において、触媒、好ましくは銅触媒、より好ましくはCu(I)又はCu(II)触媒が存在しない、請求項1に記載の方法。
  3. 反応ステップ(i)において、Cu(I)触媒、好ましくはCuCl触媒が存在しない、請求項1又は2に記載の方法。
  4. が、直鎖又は分枝C1~6アルキル、直鎖又は分枝C1~6フルオロアルキル、C3~8シクロアルキル、直鎖又は分枝C2~6ヒドロキシアルキル、直鎖又は分枝C1~6カルボキシアルキル、フェニル及び置換されていてもよいカルボキシフェニルから選択され、
    好ましくは、Rが、直鎖又は分枝C1~6アルキル、直鎖又は分枝C1~6フルオロアルキル、C3~8シクロアルキル、及びフェニルから選択され、
    より好ましくは、Rが、直鎖又は分枝C1~6アルキル又はC3~8シクロアルキルであり、
    さらにより好ましくは、Rがメチルである、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 1aが、直鎖又は分枝C1~6アルキル、直鎖又は分枝C1~6フルオロアルキル、C3~8シクロアルキル、及びフェニルから選択され、
    好ましくは、R1aが、直鎖又は分枝C1~6アルキル又はC3~8シクロアルキルである、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 式(V)の化合物が、無水酢酸、無水トリフルオロ酢酸、無水プロパン酸、無水酪酸、無水イソ酪酸、無水トリメチル酢酸、無水安息香酸及びシクロプロパンカルボン酸無水物からなる群から選択され、
    好ましくは、式(V)の化合物が無水酢酸である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記環状無水物が、無水マレイン酸、無水酒石酸、O-アセチルリンゴ酸無水物、ジアセチル酒石酸無水物、無水テトラヒドロフタル酸、無水フタル酸、ピロメリト酸二無水物、ベンゼン-1,2,3,4-テトラカルボン酸二無水物、及び式C2n(CO)Oを有し、nが1~12の整数であり、好ましくはnが1~6の整数である無水物からなる群から選択される、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記環状無水物が、無水マロン酸、無水コハク酸、C~C12アルキルコハク酸無水物、C~C12アルケニルコハク酸無水物、ブロモコハク酸無水物、クロロコハク酸無水物、無水グルタル酸、無水アジピン酸、無水ピメリン酸、無水スベリン酸、無水メチルコハク酸、無水マレイン酸、無水酒石酸、O-アセチルリンゴ酸無水物、酒石酸ジアセチル無水物、無水テトラヒドロフタル酸、無水フタル酸、ピロメリト酸二無水物(ベンゼン-1、2、4、5-テトラカルボン酸二無水物)、及びベンゼン-1、2、3、4-テトラカルボン酸二無水物からなる群から選択される、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記ラクトンが、式C2n(CO)Oを有し、nが2~12の整数であり、好ましくはnが2~6の整数である、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 反応ステップ(i)で使用される前記ラクトンが、β-ラクトン、γ-ラクトン、δ-ラクトン、及びε-ラクトンからなる群から選択され、
    好ましくは、前記ラクトンが、プロピオラクトン、α-プロピオラクトン、γ-ブチロラクトン、バレロラクトン、カプロラクトン、ヘプタノラクトン、3,6-ジメチルオキサン-2-オン、ジケテン、4,4-ジメチルオキセタン-2-オン、β-ブチロラクトン、5-オキサスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン、5-チアスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン、及び4,6-ジメチルオキサン-2-オンからなる群から選択される、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 式(II)の化合物が、式(IIa)
    Figure 2023533603000038
    の化合物であり、
    式(III)の化合物が、式(IIIa)
    Figure 2023533603000039
    の化合物である、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
  12. が、F、Cl、又はNO、好ましくはF又はClである、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
  13. が、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、sec-ブチル及びシクロプロピル並びにフェニルからなる群から選択され、好ましくはRがイソプロピルである、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. Halが、Br及びCl、好ましくはBrから選択される、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 式(IV)の化合物が、臭化イソプロピルマグネシウム、塩化イソプロピルマグネシウム及びそれらの組み合わせから選択され、好ましくは式(IV)の化合物が臭化イソプロピルマグネシウムである、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 反応ステップ(i)が有機溶媒中で行われる、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記有機溶媒がTHFである、請求項16に記載の方法。
  18. 連続工程である、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記式(II)の化合物が、以下の化合物である、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。
    Figure 2023533603000040
  20. 式(I)
    Figure 2023533603000041
    [式中、R、X及びXは請求項1~19のいずれか一項に定義された通りであり、
    はハロゲンである。]
    の化合物の調製方法であって、前記方法が、
    (i) 請求項1~19のいずれか一項に定義された式(II)の化合物を得るための請求項1~19のいずれか一項に記載された方法であって、式(II)の化合物において、Xが、F、Cl、又はNOである方法、及び
    (ii) ステップ(i)で得られた式(II)の化合物を、式(VI)
    Figure 2023533603000042
    [式中、Rは水素又はアルカリ金属カチオンである。]
    の化合物と反応させることを含む、方法。
  21. 式(I)の化合物が、式(Ia)
    Figure 2023533603000043
    の化合物である、請求項20に記載の方法。
  22. がBr又はCl、好ましくはClである、請求項20又は21に記載の方法。
  23. 式(I)の化合物が、以下の化合物である、請求項20~22のいずれか一項に記載の方法。
    Figure 2023533603000044
JP2023511801A 2020-08-19 2021-08-16 フェニルケトンの調製方法 Active JP7441378B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP20191749.9 2020-08-19
EP20191749 2020-08-19
EP21171158.5 2021-04-29
EP21171158 2021-04-29
PCT/EP2021/072758 WO2022038098A1 (en) 2020-08-19 2021-08-16 Process for the preparation of phenyl ketones

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2023533603A true JP2023533603A (ja) 2023-08-03
JP7441378B2 JP7441378B2 (ja) 2024-02-29

Family

ID=77666479

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023511801A Active JP7441378B2 (ja) 2020-08-19 2021-08-16 フェニルケトンの調製方法

Country Status (9)

Country Link
US (1) US11840507B2 (ja)
EP (1) EP4200271A1 (ja)
JP (1) JP7441378B2 (ja)
KR (1) KR20230038296A (ja)
AU (1) AU2021327071B2 (ja)
BR (1) BR112023002519A2 (ja)
CA (1) CA3184562C (ja)
MX (1) MX2023001850A (ja)
WO (1) WO2022038098A1 (ja)

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10027654A1 (de) 2000-06-03 2001-12-06 Clariant Gmbh Verfahren zur Herstellung von isomerenreinem 4-Methylacetophenon
WO2004050654A1 (ja) 2002-11-29 2004-06-17 Shionogi & Co., Ltd. ピロリジン化合物の合成とその塩
JP5789340B2 (ja) 2011-07-13 2015-10-07 ビーエーエスエフ アグロ ベー.ブイ. 殺菌性置換2−[2−ハロゲンアルキル−4−(フェノキシ)−フェニル]−1−[1,2,4]トリアゾール−1−イル−エタノール化合物
ES2742288T3 (es) 2013-01-09 2020-02-13 Basf Agro Bv Proceso para la preparación de oxiranos y triazoles sustituidos
EP3083540B1 (en) * 2013-12-18 2019-11-20 BASF Agro B.V. Process for the preparation of substituted phenoxyphenyl ketones
EP3196183B1 (en) * 2014-09-19 2019-05-01 Toray Fine Chemicals Co., Ltd. Method for producing 2'-trifluoromethyl group-substituted aromatic ketone
MX2017016526A (es) * 2015-06-17 2018-08-16 Basf Agro Bv Proceso para la preparacion de fenil cetonas sustituidas.
CN105440022B (zh) 2015-12-31 2017-11-03 重庆威鹏药业有限公司 泊沙康唑主环的制备方法
JP6830051B2 (ja) 2017-10-11 2021-02-17 東レ・ファインケミカル株式会社 高純度トリフルオロメチル基置換芳香族ケトンの製造方法
CN109824493A (zh) 2017-11-23 2019-05-31 辽宁博美医药科技有限公司 一种10,10-二甲基蒽酮的制备方法
JP7336098B2 (ja) 2019-04-01 2023-08-31 株式会社リコー 活性エネルギー線硬化型組成物、活性エネルギー線硬化型インク組成物、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物、組成物収容容器、2次元または3次元の像形成装置、2次元または3次元の像形成方法、硬化物、及び、加飾体

Also Published As

Publication number Publication date
AU2021327071B2 (en) 2023-07-06
JP7441378B2 (ja) 2024-02-29
AU2021327071A1 (en) 2023-02-09
WO2022038098A1 (en) 2022-02-24
US11840507B2 (en) 2023-12-12
MX2023001850A (es) 2023-03-10
CA3184562A1 (en) 2022-02-24
US20230242469A1 (en) 2023-08-03
KR20230038296A (ko) 2023-03-17
BR112023002519A2 (pt) 2023-04-04
CA3184562C (en) 2024-05-21
EP4200271A1 (en) 2023-06-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2012009818A1 (en) Protected aldehydes for use as intermediates in chemical syntheses, and processes for their preparation
JP2007511558A (ja) ビタミンb6の製造
JP7441378B2 (ja) フェニルケトンの調製方法
CS198298B2 (en) Method of producing substituted benzylesters of vinyl cyclopropane carboxylic acids
JPH06509553A (ja) 置換酸のフェニルエステルの製造方法
CN117222615A (zh) 用于制备苯基酮的方法
WO2016043189A1 (ja) トリフェニルブテン誘導体の製造方法
EP1403238B1 (en) Process for producing fluorinated alcohol
JP7202508B2 (ja) 1-クロロ-3-(4-クロロフェノキシ)ベンゼンの製造方法
JP2000095730A (ja) ハロゲン化フェニルマロン酸エステルの製造方法
JP3312414B2 (ja) ジエン酸ハライド類の製造方法
JP5000031B2 (ja) 芳香族−o−ジアルデヒド化合物の製造方法
EP4077298A1 (en) Process for the preparation of a chiral prostaglandin enol intermediate and intermediate compounds useful in the process
HU188043B (en) Process for producing cyclopentenolene derivatives
JP3949754B2 (ja) 2−置換シクロペンタノンの製造方法
JP2021098661A (ja) ハロゲン化芳香族アシル化化合物の製造方法
WO2021038586A1 (en) Improved process for the preparation of tezacaftor intermediate
JP2024509535A (ja) 4-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボン酸アルキルの調製方法
JP2023504975A (ja) α,α-ジアルキルマロネート誘導体の分子内フリーデル・クラフツ反応によって1-インダノン化合物を調製する方法
JP2024509536A (ja) 4-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボン酸アルキルの調製方法
JPH11279099A (ja) エーテル化合物の製造方法
BE865481A (fr) Procede de preparation d'halogeno-cyclobutanones
JP2007246515A (ja) 重合性アルキルジアマンチルエステル化合物の製造方法
JPH0121137B2 (ja)
JPH075515B2 (ja) 2−シクロペンテノン誘導体の製法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230302

A529 Written submission of copy of amendment under article 34 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A529

Effective date: 20230302

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230302

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20230302

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230829

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240130

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240216

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7441378

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150