JP2023518347A - リチウムイオン電池用アノード活物質 - Google Patents

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Abstract

本発明は、220~5000ppmの塩化物含有量と、直径パーセンタイルd50が0.5μm~10.0μmの体積加重粒径分布と、を有する非凝集シリコン粒子を1種以上含むことを特徴とする、リチウムイオン電池用アノード活物質を提供する。

Description

本発明は、リチウムイオン電池用の、シリコン粒子を含むアノード活物質、アノード活物質を含むアノード、およびそれに対応するリチウムイオン電池に関する。
再充電可能リチウムイオン電池は、今日、最も高い重量エネルギー密度を持つ実用的な電気化学的エネルギー貯蔵装置である。シリコンは、特に高い理論的物質容量(4200mAh/g)を有しており、したがってリチウムイオン電池におけるアノード用活物質として特に適している。
不利なことに、シリコンを含むアノード活物質は、リチウムで充放電する際に最大約300%という極端な体積変化を起こす。この体積変化は、アノード活物質およびアノード構造全体に激しい機械的ストレスを与え、電気化学的ミリングとも呼ばれ、電気的接触の喪失およびアノードの破壊につながり、したがってアノードの容量が低下する。
さらに、シリコンアノード活物質の表面は、不動態化保護層(固体電解質界面;SEI)の連続的な形成を伴って、電解質の構成成分と反応する。形成された成分は、もはや電気化学的に活性ではない。そのため、そこに結合しているリチウムが系で利用できなくなり、電池の容量が連続的に低下する。電池の充放電動作中のシリコンの体積変化が極端であるため、既に形成されたSEIは一定の間隔で断裂し、シリコンアノード活物質の表面がさらに露出し、次いでSEIがさらに形成される。セル全体としての可動リチウムの量は限られており、SEI形成の過程で減少するが、可動リチウムの量は利用可能な容量に相当するため、電池の充放電サイクルの回数に応じてセルの容量が減少する。数回の充放電サイクルのうちに容量が減少することは、フェーディングまたは連続的容量低下とも呼ばれ、通常は不可逆的である。
リチウムイオン電池用アノード活物質としてのシリコン粒子の使用は、例えば、国際公開第2017/025346号、国際公開第2014/202529号およびUS7141334に記載されている。この目的のために、EP1730800は、一次粒子が5~200nmの平均粒子径を有する凝集したナノスケールシリコン粒子を教示している。アノード被膜は、通常、シリコンだけでなく、バインダー、グラファイトまたは導電性添加物などの他の成分を含む。
アノード活物質用出発物質であるシリコンの製造には、多くの工業プロセスおよびプロセス変形例が知られている。シリコンの冶金的製造では、二酸化ケイ素を炭素と反応させる。別のプロセスとして、例えば、Siemens法、Komatsu-ASiMI法、または流動床法を用いて、シランを熱分解によりシリコンに変換させている。Siemens法およびKomatsu-ASiMI法は、いずれもシリコンロッドへのシリコンの堆積を含み、流動床法はシリコン粒子への堆積を含む。シランとしては、モノシラン(SiH4)またはクロロシランがよく使用されている。
US8734991は、リチウムイオン電池用アノード活物質として、2.300~2.320g/cm3の密度、および20~100nmの結晶子径を有する多結晶シリコン粒子を提案している。US8734991は、モノシラン(SiH4)に焦点を当てたシリコン粒子の多種多様な製造方法を挙げているが、シリコンの堆積中のシラン濃度または堆積速度については何ら示していない。
リチウムイオンセルのサイクル安定性を高めるために、PCT/EP2018/076809(出願番号)は、アノード活物質として、5~200ppmの塩化物含有量および0.5~10.0μmの平均粒径分布d50を有する非凝集シリコン粒子を提案している。シリコン粒子は、トリクロロシランからの堆積によって主に製造されている。シリコンの堆積中のシラン濃度または堆積速度は記載されていない。
国際公開第2017/058024号は、リチウムイオン電池用のSi/C複合アノードを提案している。これらの複合アノード中に存在するシリコン粒子は、1150℃の堆積温度でトリクロロシランを用いたSiemens法によって、もしくはモノシラン(SiH4)を用いて流動床反応器内で、または好ましくは冶金製造後に製造された。
US9099717は、2.250~2.330g/cm3の密度、0.1~5.0m2/gのBET表面積、400~800MPaの圧縮強度、および20~100nmの結晶子径を有する多結晶シリコン粒子をアノード活物質として開示している。シリコン粒子は、金属シリコンを電子ビームで蒸発させ、得られたガス状シリコンを300℃~800℃に加熱された基板上に減圧下で堆積することにより製造された。
DE102012207505およびDE3781223は、太陽光発電産業用または電子機器産業用、特に半導体産業用の粒状シリコンの製造に関する。粒状シリコンは、流動床反応器内においてシリコン種晶上でトリクロロシランを熱分解することによって得られる。このような粒状シリコンは、通常、150μm~10,000μmの粒径を有する。Siemens法は、例えばDE102007047210に記載されている。それによって得られたシリコンロッドは、1~150mmの寸法を有する塊に破砕されている。
EP2662334は、半導体産業用粒状ポリシリコンの製造方法の最適化に関する。粒状ポリシリコンは、9~39ppmの塩素含有量、および150μm~10,000μmの粒径分布を有する。EP2662334には、副生成物として製造される超微粒子の考えられる用途として、リチウムイオン電池および太陽電池が挙げられている。このような超微粒子は、日中は茶色として視覚的に認識され、15,000~20,000ppmwの範囲の塩素含有量と、比較的高い酸素含有量、大きなBET比粒子表面積、非常に広い結晶子径分布および非常に広い粒径分布を有することが知られている。このような超微粒子バッチ中の粒子の大部分は、低ナノメートル範囲の粒子径を有する。
このような背景から、リチウムイオン電池に使用した場合、最初のサイクルでは容量の不可逆的損失が少ないことを、そしてその後のサイクルでは容量の損失ができるだけ少なく、より安定した電気化学的挙動をできるだけ達成できる、高いサイクル安定性を可能にするアノード活物質を提供する目的がある。
本発明は、220~5000ppmの塩化物含有量(chloride content)と、直径パーセンタイルd50が0.5μm~10.0μmの体積加重粒径分布と、を有する非凝集シリコン粒子を1種以上含有することを特徴とする、リチウムイオン電池用アノード活物質を提供する。
本発明による非凝集シリコン粒子は、以下、略してシリコン粒子ともいう。
シリコン粒子は、好ましくは250~4000ppm、より好ましくは280~3000ppm、さらに好ましくは600~2500ppm、特に好ましくは750~2000ppm、最も好ましくは1000~1900ppmの塩化物含有量を有する(測定方法:特にロジウムアノードを備える、好ましくはBruker AXS S8 Tiger 1装置を用いた蛍光X線分析)。本明細書におけるppmの表示は、好ましくはppmwに関する。
シリコン粒子の総重量に対して、好ましくは50重量%以上、より好ましくは75重量%以上、特に好ましくは90重量%以上、最も好ましくは99重量%以上のシリコン粒子が、本発明による塩化物含有量を有する。
塩化物(chloride)は、好ましくは、シリコン粒子中のシリコンの結晶格子に組み込まれていない。塩化物は、好ましくは、シリコン粒子中において、多結晶シリコンの粒界または結晶子界に存在する。これは、赤外分光法によって測定することができる。塩化物は、好ましくは、共有結合(例えば、塩素-シリコン結合)を介してシリコン粒子中に組み込まれている。
シリコン粒子は、好ましくは1.0~8.0μm、より好ましくは1.5~7.0μm、最も好ましくは2.0~6.0μmの直径パーセンタイルd50を有する体積加重粒径分布を有する。
シリコン粒子の体積加重粒径分布は、好ましくは0.2μm~10μm、より好ましくは0.5μm~5.0μm、最も好ましくは0.8μm~3.0μmの直径パーセンタイルd10を有する。
シリコン粒子の体積加重粒径分布は、好ましくは2.0~20.0μm、特に好ましくは3.0~15.0μm、最も好ましくは5.0~10.0μmの直径パーセンタイルd90を有する。
シリコン粒子の体積加重粒径分布は、好ましくは20.0μm以下、より好ましくは14.0μm以下、最も好ましくは9.0μm以下、中でも最も好ましくは7.0μm以下の幅d90-d10を有する。幅d90-d10は、好ましくは0.6μm以上、特に好ましくは0.8μm以上、最も好ましくは1.0μm以上、中でも最も好ましくは2.0μm以上である。
シリコン粒子の体積加重粒径分布は、シリコン粒子の分散媒として好ましくはアルコール(例えばエタノールまたはイソプロパノール)、または好ましくは水を用いて、好ましくはHoriba LA 950装置を用いた静的レーザー散乱法によって測定することができる。
シリコン粒子は、好ましくは元素状シリコンをベースとする。元素状シリコンは、好ましくは高純度および/または多結晶シリコンおよび/または多結晶シリコンと非晶質シリコンとの混合物、これらは少量の異種原子(例えば、B、P、As)を含んでもよい、を意味すると理解される。
シリコン粒子は、好ましくは95重量%以上、より好ましくは98重量%以上、特に好ましくは99重量%以上、最も好ましくは99.5重量%以上のシリコンを含む。重量%での表示は、シリコン粒子またはアノード活物質粒子の総重量に関し、特に、酸素含有量を除いたシリコン粒子またはアノード活物質粒子の総重量に関する。シリコン粒子中のシリコンの本発明による割合は、Optima 7300 DV装置(Perkin Elmer)を用いて、EN ISO 11885:2009に準拠したICP(誘導結合プラズマ)発光分光分析により測定することができる。
シリコン粒子は、通常は、酸化ケイ素を含む。酸化ケイ素は、シリコン粒子の表面に存在することが好ましい。酸化ケイ素は、例えば、ミリング(milling)によりシリコン粒子を製造する際に形成されてもよく、空気中で保管する際に形成されてもよい。このような酸化物層は、自然酸化物層ともいわれる。
シリコン粒子は、通常は、その表面に、好ましくは0.5~30nm、特に好ましくは1~10nm、最も好ましくは1~5nmの厚さを有する酸化物層、特に酸化ケイ素層を有する(測定方法:例えば、HR-TEM(高分解能透過型電子顕微鏡法))。
シリコン粒子は、シリコン粒子の総重量に対して、好ましくは0.1~5.0重量%、より好ましくは0.1~2重量%、特に好ましくは0.1~1.5重量%、最も好ましくは0.2~0.8重量%の酸素を含む(Leco TCH-600分析装置を用いて測定される)。
シリコン粒子は、カーボンで被覆されていてもよく、シリコン-カーボン複合粒子の形態でもよい。シリコン粒子は、好ましくは、カーボンで被覆されていない。シリコン粒子は、好ましくは、シリコン-カーボン複合粒子の形態ではない。シリコン粒子の表面には、好ましくは、カーボンが存在しない。
シリコン粒子は、凝集しておらず(not aggregated)、好ましくはまた塊になっておらず(not agglomerated)、および/または好ましくはまたナノ構造化されていない。
凝集したとは、例えばシリコン粒子の製造における気相法で最初に形成されるような、球状または非常に大きな球状の一次粒子が、例えば共有結合を介して連結されているように合体して凝集体(aggregates)を形成したことを意味すると理解される。一次粒子または凝集体は、凝集塊(agglomerates)を形成することができる。凝集塊は、凝集体または一次粒子の緩やかな集合体である。凝集塊は、例えば、混練プロセスまたは分散プロセスを用いて、一次粒子または凝集体に容易に分割し直すことができる。凝集体は、これらの方法では一次粒子に分解することができないか、あるいは実際上できない。凝集体および凝集塊は、通常は、好ましいシリコン粒子とは非常に異なる球形度および粒子形状を有し、通常は非球形である。凝集体または凝集塊の形態のシリコン粒子の存在は、例えば、従来の走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて可視化することができる。一方、シリコン粒子の粒径分布または粒子径を測定するための静的光散乱法は、凝集体と凝集塊とを区別することができない。
シリコン粒子は、好ましくは鋭利な縁の破壊面を有するか、または好ましくは破片状である。
シリコン粒子は、好ましくは0.3≦ψ≦0.9、特に好ましくは0.5≦ψ≦0.85、最も好ましくは0.65≦ψ≦0.85の球形度を有する。このような球形度を有するシリコン粒子は、特にミリング法によって得ることができる。球形度ψは、物体の実際の表面積に対する、同じ体積の球体の表面積の比である(Wadellによる定義)。球体の場合、ψは1である。球形度は、例えば、従来のSEM顕微鏡写真から測定することができる。
シリコン粒子は、真円度体積分布のパーセンタイルc10~c90に基づいて、好ましくは0.4~0.9の範囲、特に好ましくは0.5~0.8の範囲の真円度cを有する。真円度cは、平面に対する粒子の投影面積Aをこの投影の対応する円周Uの二乗で割った比、すなわちc=4π・A/U2、に比例する。円形投影面積の場合、cは1である。真円度cは、例えば、光学顕微鏡を用いた、または粒子<10μmの場合、好ましくは走査型電子顕微鏡を用いた、個々の粒子の顕微鏡写真に基づき、ImageJなどの画像解析ソフトウェアを用いた図形評価によって測定される。
非ナノ構造化シリコン粒子は、通常、特徴的なBET表面積を有する。シリコン粒子のBET表面積は、好ましくは0.2~10.0m2/g、特に好ましくは0.5~8.0m2/g、最も好ましくは1.0~5.0m2/g(DIN 66131(窒素を使用)に準拠した測定)である。
シリコン粒子は、好ましくは、多結晶である。シリコン粒子は、好ましくは単結晶ではない。多結晶とは、通常、粒界によって互いに分離された多数の小さな個々の結晶(結晶子)からなる結晶性固体である。非晶質とは、原子が秩序構造を形成せず、むしろ不規則なパターンを形成し、短距離秩序のみを示し、長距離秩序を示さない固体のことをいう。
多結晶シリコン粒子は、結晶子サイズ(crystallite size)が好ましくは200nm以下、より好ましくは100nm以下、さらに好ましくは60nm以下、特に好ましくは20nm以下、最も好ましくは18nm以下、中でも最も好ましくは16nm以下であることが特徴である。結晶子サイズは、好ましくは3nm以上、特に好ましくは6nm以上、最も好ましくは9nm以上である。結晶子サイズは、Scherrer法によるX線回折パターン解析により、2θ=28.4°におけるSi(111)に属する回折ピークの半値全幅から測定される。シリコンのX線回折パターンの標準は、好ましくはNISTのX線回折標準物質SRM640C(単結晶シリコン)である。
シリコン粒子の密度は、好ましくは2.250から2.330g/cm3未満、特に好ましくは2.280~2.330g/cm3、非常に特に好ましくは2.320~2.330g/cm3、最も好ましくは2.321~2.330g/cm3の範囲である。これらの値は、通常、単結晶シリコンの値より低い。シリコン粒子の密度は、ヘリウムガスを用いたガス吸着法(ピクノメーター)、好ましくはPycnomatic ATC装置(Porotec)を用いて、特に60mlのサンプル量で、測定することができる。シリコン粒子の密度は、好ましくは算術平均で記載される。
シリコン粒子は、好ましくは100~400MPa、より好ましくは130~360MPa、特に好ましくは150~350MPa、最も好ましくは200~300MPaの圧縮強度(島津製作所製微小圧縮試験機を用いて測定)を有する。シリコン粒子の圧縮強度は、好ましくは算術平均で記載される。
シリコン粒子は、好ましくは、灰色の外観を有する粒子の形態で存在する。シリコン粒子の色は、例えば、薄い灰色から濃い灰色として認識され得る。シリコン粒子は、好ましくは、茶色のまたは茶色がかった外観を有する粒子の形態で存在しない。色の測定は、日中および21℃において目視で行われる。シリコン粒子の色調は、好ましくは、市販の比色計NCS Color Scan 2(光源:三方向LED照明、25個のLED、8x可視波長、1xUV;装置は全1950個のNCS標準色彩(第2版)を含む)を用いて測定される。例えば、灰色の測定結果は、例えば、40%の黒、60%の白および0%の有彩色に対応する4000-Nである。灰色は、通常は色彩を含まず、通常は、色調の指定に関して数値のみで示され、ニュートラルの「-N」を付する。
本発明によるシリコン粒子は、驚くべきことに、好ましくは、
1)11~19mol%のシランからなる反応ガスを流動床反応器内で600℃~910℃で熱分解して粒状シリコンを形成すること、ただし、シランはジクロロシランおよび/またはモノクロロシランを含み、次いで、
2)工程1)の粒状シリコンをミリングして、シリコン粒子を形成すること、
によって得ることができる。
本発明はさらに、リチウムイオン電池用アノード活物質の製造方法を提供し、ここで
1)11~19mol%の範囲のシランからなる反応ガスを流動床反応器内で600℃~910℃で熱分解に供して粒状シリコンを形成し、ただし、シランはジクロロシランおよび/またはモノクロロシランを含み、次いで、
2)工程1)で得られた粒状シリコンをミリングして、シリコン粒子を形成する。
工程1)は、流動床反応器内、好ましくは輻射加熱流動床反応器内で行われる。移動床反応器および流動床反応器という用語は、本技術分野では互換的に用いられる。
シランという用語は、通常、モノクロロシラン、ジクロロシラン、トリクロロシラン、テトラクロロシランおよびモノシラン(SiH4)をいう。
反応ガスは、好ましくはジクロロシランおよび/またはモノクロロシラン、ならびに所望によりモノシラン(SiH4)を含有する。ジクロロシランが特に好ましい。
反応ガスにおけるシラン中のジクロロシランの割合は、シランの総重量に対して、好ましくは50~100重量%、特に好ましくは少なくとも90重量%、さらに好ましくは少なくとも95重量%、最も好ましくは少なくとも99重量%である。
反応ガスにおけるシラン中のモノクロロシランの割合は、シランの総重量に対して、好ましくは0~50重量%、特に好ましくは0.1~10重量%、よりさらに好ましくは0.02~5重量%、最も好ましくは0.5~1重量%である。あるいは、反応ガスは、モノクロロシランを含まない。
反応ガスにおけるシラン中のモノシラン(SiH4)および/またはトリクロロシランの割合は、シランの総重量に対して、好ましくは10重量%以下、特に好ましくは5重量%以下、最も好ましくは1重量%以下である。反応ガスは、中でも最も好ましくは、モノシラン(SiH4)を含まない。反応ガスは、中でも最も好ましくは、トリクロロシランを含まない。反応ガスは、中でも最も好ましくは、テトラクロロシランを含まない。
最も好ましい反応ガスは、シランとしてジクロロシランおよびモノクロロシランのみを含有する。中でも最も好ましい反応ガスは、シランとしてジクロロシランのみを含有する。
さらなる構成要素として、反応ガスは、例えば、1種以上の不活性ガスまたは1種以上の還元性ガスを含んでもよい。不活性ガスの例は、希ガス、特に窒素である。好ましい還元性ガスは、水素である。
工程1)において導入される反応ガスは、11~19mol%、好ましくは14mol%~19mol%のシランを含み、シランはジクロロシランおよび/またはモノクロロシランを含む。工程1)において導入される反応ガスは、特に好ましくは11~19mol%、特に14mol%~19mol%のジクロロシランおよび/またはモノクロロシランを含む。工程1)において導入される反応ガスは、最も好ましくは11~19mol%、特に14mol%~19mol%のジクロロシランを含む。mol%での表示は、反応ガスの総モル組成をいう。
反応ガスの残りの割合は、好ましくは不活性ガス、特に還元性ガスである。
反応ガスは、最も好ましくは、ジクロロシランと水素とからなる。
反応ガスの組成に関する重量%またはmol%での表示は、好ましくは、流動床反応器に導入される反応ガスに関し、特に反応ガスノズル内の反応ガスの組成に関する。mol%での表示は、好ましくは、反応器に導入される全ての反応物ガスの算出された平均組成に関する。したがって、通常は指定されるのは反応物である。
シリコンテイク(silicon takes)の熱分解または堆積は、好ましくは600℃~910℃、特に好ましくは700℃~860℃、最も好ましくは720℃~830℃の温度で、流動床反応器内で行われる。これらの温度は、好ましくは、流動床反応器の流動床、特に流動床の反応領域で生じる。温度の測定は、「流動床反応器内の堆積温度の測定」という見出しで後述する。
流動床反応器内の圧力は、好ましくは1.1~20bara、特に好ましくは2~10baraの範囲である。
流動床反応器における充填床(dumped bed)の高さは、好ましくは50~1000mm、より好ましくは100~500mmであり、最も好ましくは120~140mmの範囲である。
シリコンの堆積速度は、好ましくは0.17~0.57μm/分、特に好ましくは0.20~0.38μm/分、最も好ましくは0.23~0.35μm/分である。堆積速度は、堆積中の単位時間あたりのシリコン粒子の直径の平均成長量を規定することが知られている。堆積速度の測定は、「流動床反応器内のシリコンの堆積速度Gの測定」という見出しで後述する。
本発明の方法の工程1)における粒状シリコンは、流動床内において、シリコンの種晶上での、特にシリコン粒子上での反応ガスの堆積によって製造されることが好ましい。
流動床内に初期装入された種晶は、シリコンを含まない流動化ガス、特に水素を用いて好ましくは流動化され、好ましくは輻射加熱により加熱される。加熱時の熱エネルギーは、通常、面輻射加熱器を用いて流動床の外周にわたって均一に導入される。反応ガスは、例えば1つ以上のノズルを介して流動床に注入されてもよい。反応ガス中に存在するシランは、通常はCVD反応により元素状シリコンとしてシリコン粒子上に堆積される。未反応の反応ガス、流動化ガス、およびガス状の二次反応生成物または副生成物は、通常は反応器から除去される。上記方法は、堆積されたシリコンを含む粒子を流動床から定期的に取り出し、種晶を添加することにより、連続プロセスとして行うことができる。
工程1)のプロセスは、好ましくは連続的に行われる。流動床反応器には、ミリングされたシリコンの種晶が連続的に供給される。流動床反応器から粒状シリコンを連続的に除去することが好ましい。これらの手段によっても、一定の大きさの粒状シリコンを得ることができる。
流動床反応器内で反応ガスの熱分解により粒状シリコンを製造する方法は、例えばDE102012207505に記載されているように、それ自体既知の方法で行うこともできる。
工程1)で得られた粒状シリコンは、100~10,000μmの範囲にある粒径分布を有する。98質量%が600~4000μmの範囲にあり、質量に基づくメディアン値(d50、3)が1050~2600μmの範囲にあることが好ましい(測定方法:ISO 13322-2に準拠した動画像解析、測定範囲30μm~30mm、粉末/粒状物質を用いた乾式測定、好ましくはCamsizer装置(Retsch Technology)を用いた乾式測定)。
工程1)で得られたシリコン粒子は、好ましくは0.8≦ψ≦1.0、特に好ましくは0.9≦ψ≦1.0、最も好ましくは0.91≦ψ≦1.0の球形度を有する。球形度ψは、物体の実際の表面積に対する、同じ体積の球体の表面積の比である(Wadellによる定義)。球形度は、例えば、従来のSEM顕微鏡写真から測定することができる。
工程1)で得られたシリコン粒子は、好ましくは0.8≦c≦1.0、特に好ましくは0.9≦c≦1.0、最も好ましくは0.91≦c≦1.0の真円度cを有する。真円度cは、平面に対する粒子の投影面積Aをこの投影の対応する円周Uの二乗で割った比、すなわちc=4π・A/U2、である。球形度は、例えば、粒子の画像からの画像分析、特にISO 13322-2に準拠した動画像解析、好ましくはCamsizer装置(Retsch Technology)を用いて測定することができる。
工程2)において、工程1)からの粒状シリコンをミリングして、本発明によるシリコン粒子を形成する。
ミリングは、例えば湿式ミリング法または特に乾式ミリング法によって行ってもよい。好ましく用いられるミルとしては、遊星ボールミル、アジテーターボールミル、または特にカウンタージェットミルもしくはインパクトミルなどのジェットミルが挙げられる。これらの目的のためのミリング方法は、それ自体確立されている。したがって、適切な乾式ミリング法は、例えば国際公開第2018/082789号または国際公開第2018/082794号に記載されており、適切な湿式ミリング法は国際公開第2017/025346号から既知である。
ミリングは、通常は、非凝集シリコン粒子をもたらす。一方、気相堆積などの専ら気相法による本発明による粒径分布を有するシリコン粒子の製造は、通常は、凝集したシリコン粒子をもたらすことが知られている。
本発明はさらに、本発明のアノード活物質を含むアノード(特にリチウムイオン電池用アノード)を提供する。
アノードは、好ましくは、1種以上のバインダー、所望によりグラファイト、所望により1種以上の導電性成分、および所望により1種以上の添加剤を含み、本発明の1種以上のアノード活物質が存在することを特徴とする。
さらなる導電性成分の例は、導電性ブラック、カーボンナノチューブ、特に単層または多層カーボンナノチューブ、グラフェン、または銅などの金属粒子である。
アノードのための好ましい配合物は、好ましくは5~95重量%、特に60~85重量%の本発明のアノード活物質、特に本発明のシリコン粒子;0~40重量%、特に0~20重量%のさらなる導電性成分;0~80重量%、特に5~30重量%のグラファイト;0~25重量%、特に5~15重量%のバインダー;および所望により0~80重量%、特に0.1~5重量%の添加剤に基づき;重量%での表示は、配合物の総重量に関し、配合物の全構成成分の割合は、合計で100重量%になる。
本発明はさらに、カソード、アノード、セパレータおよび電解質を有するリチウムイオン電池であって、アノードが本発明のアノード活物質を含むことを特徴とするリチウムイオン電池を提供する。
明確にするために、リチウムイオン電池という用語は、セルも含んでいることに留意すべきである。セルは、通常は、カソード、アノード、セパレータおよび電解質を有する。リチウムイオン電池は、1つ以上のセルに加えて、好ましくは電池管理システムを含む。電池管理システムは、通常は、例えば、電子回路を用いて電池を制御するために用いられ、特に、充電状態の検出、深放電保護または過充電保護のために用いられる。
リチウムイオン電池の好ましい実施形態では、満充電されたリチウムイオン電池のアノード材料は、部分的にのみリチウム化されている。
本発明はさらに、カソード、アノード、セパレータおよび電解質を有するリチウムイオン電池を充電する方法であって、アノードが本発明のアノード活物質を含み、アノード材料が電池の満充電中に部分的にのみリチウム化されていることを特徴とする方法を提供する。
本発明はさらに、リチウムイオン電池の満充電状態において、アノード材料が部分的にのみリチウム化されるように構成されたリチウムイオン電池における、本発明によるアノード材料の使用を提供する。
本発明のアノード活物質に加えて、電極材料およびリチウムイオン電池の製造は、例えば国際公開第2015/117838号または出願番号DE102015215415.7の特許出願に記載されているように、そのために一般的に用いられる出発材料、ならびに電極材料およびリチウムイオン電池のそのための慣用の製造方法を採用してもよい。
リチウムイオン電池は、好ましくは、アノードの材料(アノード材料)、特にアノード活物質が満充電された電池において部分的にのみリチウム化されるように構築/構成され、および/または好ましくは動作する。満充電とは、電池のアノード材料、特にアノード活物質が最も高いリチウム化を示す電池の状態をいう。アノード材料の部分的なリチウム化は、アノード材料におけるアノード活物質の最大リチウム取込み容量が利用されないことを意味すると理解される。
リチウムイオン電池のアノードにおけるケイ素原子に対するリチウム原子の比(Li/Si比)は、例えば、電荷の流れにより調整することができる。アノード材料のまたはアノード材料中に存在するシリコン粒子のリチウム化の度合いは、流れた電荷に比例する。これにおいて、リチウムイオン電池の充電時に、リチウムのためのアノード材料の容量は完全には利用されない。これは、アノードの部分的なリチウム化をもたらす。
代替的な好ましい変形例では、リチウムイオン電池のLi/Si比は、アノード/カソード比(セルバランシング)により調整される。リチウムイオン電池は、アノードのリチウム取込み容量がカソードのリチウム放出容量よりも好ましくは大きくなるように構成される。これにより、満充電された電池において、アノードのリチウム取込み容量が完全には利用されない、すなわち、アノード材料が部分的にのみリチウム化されるという結果がもたらされる。
リチウムイオン電池において、カソードのリチウム容量に対するアノードのリチウム容量の比(アノード/カソード比)は、好ましくは1.15以上、特に好ましくは1.2以上、最も好ましくは1.3以上である。リチウム容量という用語は、好ましくは利用可能なリチウム容量を意味する。利用可能なリチウム容量は、リチウムを可逆的に貯蔵する電極の容量の指標である。利用可能なリチウム容量は、例えば、リチウムに対する電極の半セル測定を介して測定してもよい。利用可能なリチウム容量は、mAh単位で測定される。利用可能なリチウム容量は、通常は、0.8V~5mVの電圧ウインドウにおいて、C/2の充放電速度で測定された脱リチウム化容量に対応する。C/2のCは、電極被膜の理論的な比容量をいう。
アノードは、アノード被膜の質量に基づいて、好ましくは1500mAh/g以下、特に好ましくは1400mAh/g以下、最も好ましくは1300mAh/g以下で充電される。アノードは、好ましくは、アノード被膜の質量に基づいて、少なくとも600mAh/g、特に好ましくは700mAh/g以上、最も好ましくは800mAh/g以上で充電される。これらの表示は、好ましくは、満充電されたリチウムイオン電池に関する。
部分リチウム化の場合、リチウムイオン電池の満充電状態におけるアノード材料のLi/Si比は、好ましくは3.5以下、特に好ましくは3.1以下、最も好ましくは2.6以下である。リチウムイオン電池の満充電状態におけるアノード材料のLi/Si比は、好ましくは0.22以上、特に好ましくは0.44以上、最も好ましくは0.66以上である。
リチウムイオン電池のアノード材料のシリコンの容量は、シリコン1gあたり4200mAhの容量を基準として、好ましくは80%以下の範囲、特に好ましくは70%以下の範囲、最も好ましくは60%以下の範囲で利用される。
シリコンのリチウム化の度合いまたはリチウムに対するシリコンの容量の利用率(Si容量利用率α)は、例えば、出願番号DE102015215415.7の特許出願の11頁4行目から12頁25行目に記載されているように、特にSi容量利用率αについてそこに記載された式および見出し「Determining the delithiation capacity β」および「Determining the Si weight fraction ωsi」(参照により組み込まれる)の追加表示を用いて決定することができる。
本発明に従ってアノード活物質として構成されたシリコン粒子が、特に安定したサイクル挙動を有するリチウムイオン電池を可能にすることが、驚くべきことに見出された。これらの有利な効果は、リチウムイオン電池を部分リチウム化の下で動作させることにより、さらに向上させることができる。
本発明による塩化物含有量は、特に重要であることがわかった。アノード活物質としてより高いまたはより低い塩化物含有量を有するシリコン粒子は、より低いサイクル安定性を有するリチウムイオン電池をもたらした。より高い塩化物含有量は、さらに、リチウムイオン電池の最初の充電サイクルにおいてシリコン粒子の許容できない機械的破壊をもたらし、その結果、次いでSEIが形成される新しいシリコン表面の形成につながり、その結果、リチウムのさらなる不可逆的損失がもたらされる可能性がある。
本発明の方法、特に本発明による条件下での本発明によるシランの熱分解は、本発明によるシリコン粒子を製造するために不可欠であることがわかった。一方、シランとしてトリクロロシランを用いる流動床法は、本発明による塩化物含有量を有するシリコン粒子を製造するためには適していないことがわかった。これは、流動床法に関し、例えばUS5077028の図1から明らかなように、堆積速度を低下させることによってシリコンの塩化物含有量を増加させることができると教示するUS5077028を背景に、より一層驚くべきことであった。しかしながら、US5077028は、トリクロロシランを用いて、多くても200ppmの塩化物含有量を有するシリコン粒子を得ており、100ppmを超える塩化物含有量でさえ、この方法では経済的に得ることができない。しかしながら、本発明の方法は、驚くべきことに、経済的に本発明の高い塩化物含有量を有するシリコン粒子を得ることを可能にし、また、予想外に、まさにこれによって、リチウムイオン電池のサイクル安定性を高めることを可能にした。
一方、Siemens法は、通常は、本発明による塩化物含有量を有するシリコン粒子を製造するためには適していないことがわかった。モノシラン(SiH4)を用いて行われるKomatsu-ASiMI法は、本発明による塩化物含有量を達成することができない。専らモノシラン(SiH4)を使用する流動床法も、当然ながら本発明による塩化物含有量を得ることはできない。
以下の実施例は、本発明をさらに説明するためのものである。
シリコン粒子の塩化物含有量の測定:
塩化物含有量の測定は、ロジウムアノードを備えるBruker AXS S8 Tiger 1装置で蛍光X線分析によって行った。この目的のために、5.00gの試料を1.00gのBoreoxおよび2滴のエタノールと混合し、HP 40打錠機(Herzog)で150kNの圧力で15秒間プレスして錠剤とした。
シリコン粒子の粒径の測定:
粒径分布の測定は、エタノール中で高度に希釈した懸濁液中で、Horiba LA 950装置を用いて、Mieモデルを用いた静的レーザー散乱法により行った。測定された粒径分布は、体積加重されている。
シリコン粒子の密度の測定:
シリコン粒子の密度は、ピクノマチックATC装置(ポロテック)を用いたガス吸着法(ピクノメーター)で測定した(ヘリウムガス、サンプル体積60ml)。
シリコン粒子の圧縮強度の測定:
圧縮強度の測定は,微小圧縮試験機MCTシリーズ211(装置名:DUH-211S、MCT-211E、株式会社島津製作所の商品名)を用いて行った.
流動床反応器内の堆積温度の測定:
流動床反応器内のシリコン堆積中の温度測定は、熱電対(N型熱電対ワイヤー、2×0.8mm、DIN EN60584-1に準拠、測定範囲1200℃まで、セラミック絶縁(外形寸法:2.5×4.0mm))を用いて行った。機械的および化学的損傷から保護するため、熱電対ワイヤーをニッケル系合金製保護管で囲んだ。上端のねじれ測定点は、流動床反応器の底板から230mmの高さに取り付けた。反応ガスノズル下で、反応器壁から20mmを超えて離れた流動床の任意の流動化領域は、原則として堆積温度の測定に適している。
流動床反応器内のシリコンの堆積速度Gの測定:
流動床反応器内のシリコンの堆積速度Gは、以下の式によって算出される。
Figure 2023518347000002
mは、連続運転中の流動床反応器内のシリコンの重量である。
シリコンの重量は、流動床反応器の連続運転中は一定である。
mの単位は、[kg]である。
mは、流動床反応器の底部と頂部との差圧を測定して得られる圧力損失dpを介して決定される。
圧力損失dpは、dp・A=m・gの式により、上記床の重量に比例する。
dpは、反応器底部と反応器頂部との差圧(電子差圧システムDeltabar FMD72(Endress+Hauser)で測定される)。
Aは、流動床反応器の断面積(ノズル等の任意の内部構造物の断面積は控除する)である。
gは、9.81m/s2である。
Svは、連続運転中の流動床反応器内のシリコン粒子の比表面積である。この表面積は、流動床反応器の連続運転中は一定である。
Svは、生成物として得られたシリコン粒子に基づき、粒子分析器を用いた画像解析により測定する(測定方法:ISO 13322-2に準拠した動画像解析、測定範囲30μm~30mm、粉末/粒状物質を用いた乾式測定、好ましくはCamsizer装置(Retsch Technology)を用いた乾式測定)。
Svの単位は、[1/μm]の単位である。
実施例1(Ex.1):シリコン粒子の製造:
流動床反応器を、反応器断面積m2あたり2261kg/hのジクロロシラン質量流量、反応器断面積m2あたり2528Nm3/hの水素流量、775℃の流動床温度、および3.0bargの反応器圧力で運転する。
このようにして得られた粒状シリコンを、流動床式ジェットミル(Netzsch-Condux CGS16、ミリングガスとして7barで90m3/hの窒素を使用)でミリングにより破砕した。
このようにして得られたシリコン粒子は、以下の粒径分布:d10=2.4μm、d50=4.5μm、およびd90=7.2μmを有していた。
シリコン粒子のBET表面積は2.9[m2/g]、密度は2.326[g/cm3]、圧縮強度は235[MPa]であった。図1の乾燥シリコン粒子のSEM顕微鏡写真は、シリコンが個々の非凝集した破片状の粒子の形態であることを示す。
シリコン粒子のさらなる特性を表1にまとめた。
実施例2(Ex.2):シリコン粒子の製造:
表1に記載されているように、ジクロロシラン量を反応器断面積m2あたり1704kg/hに、水素流量を反応器断面積m2あたり2675Nm3/hに、堆積温度を900℃に変更したことを除いて、実施例1と同様にした。
このようにして得られた粒状シリコンは、その後、実施例1と同様にミリングにより破砕した。
このようにして得られたシリコン粒子は、以下の粒径分布:d10=2.5μm、d50=4.7μm、およびd90=7.7μmを有していた。シリコン粒子のBET表面積は3.0[m2/g]、密度は2.322[g/cm3]、圧縮強度は280[MPa]であった。このようにして得られたシリコン粒子のさらなる特性を表1にまとめた。
比較例3(Comp.Ex.3):
シリコン粒子の製造:
流動床反応器を、反応器断面積m2あたり2269kg/hのトリクロロシラン質量流量、反応器断面積m2あたり1433Nm3/hの水素流量、960℃の流動床温度、および2.5barの反応器圧力で運転する。
このようにして得られた粒状シリコンを、次いで、流動床式ジェットミル(Netzsch-Condux CGS16、ミリングガスとして7barで90m3/hの窒素を使用)でミリングにより破砕した。
シリコン粒子のさらなる特性を表1にまとめた。
比較例4(Comp.Ex.4):
シリコン粒子の製造:
表1に示すように、堆積温度を785℃に下げたことを除いて比較例3と同様にした。
このようにして得られたシリコン粒子の特性を表1にまとめた。
反応ガス転化率、反応器収率および堆積速度は、実施例1に比べて50%低下し、したがって経済的ではなかった。
比較例5(Comp.Ex.5):
シリコン粒子の製造:
表1に記載されているように、ジクロロシラン量を反応器断面積m2あたり1230kg/hに、水素流量を反応器断面積m2あたり2770Nm3/hに、堆積温度を960℃に変更したことを除いて、実施例1と同様にした。
このようにして得られたシリコン粒子の特性を表1にまとめた。
比較例6(Comp.Ex.6):
シリコン粒子の製造:
表1に記載されているように、ジクロロシラン量を反応器断面積m2あたり2890kg/hに、水素流量を反応器断面積m2あたり2400Nm3/hに、堆積温度を960℃に変更したことを除いて、実施例1と同様にした。
このようにして得られたシリコン粒子の特性を表1にまとめた。
(比較)実施例7~12((Comp.)Ex.7~12):
実施例1もしくは2または比較例3~6のシリコン粒子を含有する電極:
85℃で一定重量に乾燥させた29.709gのポリアクリル酸(Sigma-Aldrich、Mw~450,000g/mol)と751.60gの脱イオン水とを、シェーカー(290rpm)を用いてポリアクリル酸が完全に溶解するまで2.5時間攪拌した。水酸化リチウム一水和物(Sigma-Aldrich)を、pHが7.0になるまで溶液に少しずつ加えた(WTW pH 340i pHメーターおよびSenTix RJDプローブを用いて測定した)。その後、シェーカーを用いて、さらに4時間溶液を混合した。
それぞれの(比較)実施例1~6の7.00gのシリコン粒子を、ディゾルバーを用いて、12.50gの中和ポリアクリル酸溶液(濃度4重量%)および5.10gの脱イオン水中に、20℃で冷却しながら4.5m/sの周速で5分間、12m/sの周速で30分間、分散させた。2.50gのグラファイト(KS6L C(Imerys))を添加した後、混合物を12m/sの周速でさらに30分間攪拌した。脱気後、ギャップ高さ0.10mmのフィルム延伸フレーム(モデル360(Erichsen))を用いて、厚さ0.030mmの銅箔(SE-Cu58(Schlenk metal foils))に分散液を塗布した。
このようにして製造されたアノード被膜を、80℃および1barの大気圧で60分間乾燥させた。
このようにして乾燥させたアノード被膜は、平均坪量が2.90mg/cm2、膜厚が32μmであった。
図2:実施例1のシリコン粒子を含む電極被膜のFIB断面のSEM顕微鏡写真(シリコン粒子は薄い灰色で識別可能)。
(比較)実施例13~18((Comp.)Ex.13~18):
(比較)実施例7~12の電極の試験:
ボタンセル(CR2032型、Hohsen社)について、2電極配置で電気化学的な検証を行った。それぞれの(比較)実施例7~12の電極を対電極または負極(Dm=15mm)として使用し、含有率94.0%および平均坪量14.5mg/cm2のリチウム-ニッケル-マンガン-コバルト酸化物1:1:1系の被膜を作用電極/正極(Dm=15mm)として使用した。120μlの電解質を含浸させたガラス繊維濾紙(Whatman、GD Type D)をセパレータ(Dm=16mm)として用いた。用いた電解質は、フルオロエチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとの3:7(v/v)混合液に2重量%のビニレンカーボネートを加えた、ヘキサフルオロリン酸リチウムの1モル溶液からなる。セルはグローブボックス(1ppm未満のH2O、O2)内で構築し、使用した全成分の乾燥質量中の水分含有量は20ppm未満であった。
電気化学的試験は、20℃で行った。セルを、最初のサイクルは5mA/g(C/25に相当)の定電流、その後のサイクルは60mA/g(C/2に相当)の定電流で行い、4.2Vの電圧限界に達した後は、電流がC/100またはC/8の電流を下回るまで定電圧で行うcc/cv法(定電流/定電圧)により充電した。セルを、最初のサイクルは5mA/g(C/25に相当)の定電流、その後のサイクルは60mA/g(C/2に相当)の定電流で行うcc法(定電流)により、電圧限界3.0Vに達するまで放電させた。選択した比電流は、正極被膜の重量を基準とした。
この配合によるカソード容量に対するアノード容量の比の結果、リチウムイオン電池は1.1のLi/Si比でアノードを部分的に利用して動作した。
電気化学的試験の結果を表2にまとめた。
比較例19(Comp.Ex.19):
Siemens法によるシリコン粒子の製造:
ターゲット基板として細い棒が導入されているベル型反応器(「Siemens」反応器)に、水素中の33mol%のトリクロロシランからなる反応ガスを導入した。1070℃の温度で、108kg/h/m2(細い棒の表面)のトリクロロシラン流、および36Nm3/h/m2(細い棒の表面)のH2から、シリコンを堆積させた。
このようにして得られたシリコンは、まず手動で予備粉砕し、次にローラークラッシャーで予備破砕した後、実施例1と同様に乾式ミリングによりd50=4.6μmのサイズに破砕した。
このようにして得られたシリコン粒子の特性を表1にまとめた。
比較例20(Comp.Ex.20):
FBR法を用いたモノシランからのシリコン粒子の製造:
流動床反応器内において、反応器断面積m2あたり81kg/hのモノシラン質量流量、反応器断面積m2あたり876Nm3/hの水素流量、640℃の流動床温度、および2.5barの反応器圧力を設定した。
このようにして得られた粒状シリコンを、次いで、流動床式ジェットミル(Netzsch-Condux CGS16、ミリングガスとして7barで90m3/hの窒素を使用)でミリングにより破砕した。
このようにして得られたシリコン粒子の特性を表1にまとめた。
表1から明らかなように、実施例1および2の本発明のシリコン粒子は、比較例3~5の生成物、ならびに塩化物含有量が検出限界未満の特に比較例19および20の生成物よりも、それぞれ290ppmおよび1480ppmと、塩化物含有量が著しく高い。
一方、比較例6のシリコン粒子は、実施例1および2のシリコン粒子よりも、塩化物含有量が高い。
比較例のシリコン粒子をアノード活物質として用いた場合、表2に示すように、本発明の実施例1および2のシリコン粒子よりも、サイクル安定性が著しく低いリチウムイオン電池が得られる。
Figure 2023518347000003
シランおよびシリコン堆積用反応器:
a):ジクロロシラン、流動床反応器
b):トリクロロシラン、流動床反応器
c):トリクロロシラン、Siemens反応器
d):モノシラン、流動床反応器
e):G:シリコンの堆積速度
比較例21(Comp.Ex.21):
実施例1のシリコン粒子の代わりに比較例19のシリコン粒子を用いたことを除いて、実施例7と同様に電極を製造した。
比較例22(Comp.Ex.22):
実施例1のシリコン粒子の代わりに比較例20のシリコン粒子を用いたことを除いて、実施例7と同様に電極を製造した。
比較例23(Comp.Ex.23):
比較例21の電極を用いたことを除いて、セルの構築および電気化学的試験は実施例13と同様に行った。
電気化学的特性を表2にまとめた。
比較例24(Comp.Ex.24):
比較例22の電極を用いたことを除いて、セルの構築および電気化学的試験は実施例13と同様に行った。
電気化学的特性を表2にまとめた。
Figure 2023518347000004
表2の試験結果は、実施例1および2のシリコン粒子は、比較例3~5の低塩化物シリコン粒子、実施例6の高塩化物シリコン粒子、ならびに比較例19および20の塩化物を含まないシリコン粒子と比較して、サイクル安定性が著しく向上したリチウムイオン電池をもたらすことを示している。
乾燥シリコン粒子のSEM顕微鏡写真 実施例1のシリコン粒子を含む電極被膜のFIB断面のSEM顕微鏡写真

Claims (14)

  1. 220~5000ppmの塩化物含有量と、直径パーセンタイルd50が0.5μm~10.0μmの体積加重粒径分布と、を有する非凝集シリコン粒子を1種以上含むことを特徴とする、リチウムイオン電池用アノード活物質。
  2. 前記シリコン粒子の総重量に対して50重量%以上の前記シリコン粒子が、220~5000ppmの塩化物含有量を有することを特徴とする、請求項1に記載のリチウムイオン電池用アノード活物質。
  3. 前記シリコン粒子が、多結晶であり、20nm未満の結晶子サイズを有することを特徴とする、請求項1または2に記載のリチウムイオン電池用アノード活物質。
  4. 1)11~19mol%の範囲のシランからなる反応ガスを流動床反応器内で600℃~910℃の熱分解に供して粒状シリコンを形成し、ただし、前記シランはジクロロシランおよび/またはモノクロロシランを含み、次いで、
    2)工程1)で得られた前記粒状シリコンをミリングして、シリコン粒子を形成する
    ことを特徴とする、
    請求項1~3のいずれか一項に記載のリチウムイオン電池用アノード活物質の製造方法。
  5. 前記反応ガスにおける前記シラン中のジクロロシランの割合が、前記シランの総重量に対して50~100重量%であることを特徴とする、請求項4に記載のリチウムイオン電池用アノード活物質の製造方法。
  6. 前記反応ガスにおける前記シラン中のモノシランおよび/またはトリクロロシランの割合が、前記シランの総重量に対して10重量%以下であることを特徴とする、請求項4または5に記載のリチウムイオン電池用アノード活物質の製造方法。
  7. 前記反応ガスが、前記シランとしてジクロロシランのみを含むことを特徴とする、請求項4~6のいずれか一項に記載のリチウムイオン電池用アノード活物質の製造方法。
  8. 工程1)において導入される前記反応ガスが、11~19mol%の範囲のジクロロシランからなることを特徴とする、請求項4~7のいずれか一項に記載のリチウムイオン電池用アノード活物質の製造方法。
  9. 工程1)において導入される前記反応ガスが、ジクロロシランおよび水素からなることを特徴とする、請求項4~8のいずれか一項に記載のリチウムイオン電池用アノード活物質の製造方法。
  10. 前記アノード活物質が、請求項4~9のいずれか一項に記載の方法により得られうることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のリチウムイオン電池用アノード活物質。
  11. 請求項1~3または10のいずれか一項に記載のアノード活物質を1種以上含む、リチウムイオン電池用アノード。
  12. カソード、アノード、セパレータおよび電解質を有するリチウムイオン電池であって、前記アノードが請求項1~3または10のいずれか一項に記載のアノード活物質を1種以上含むことを特徴とするリチウムイオン電池。
  13. 満充電のリチウムイオン電池において、前記アノードが部分的にのみリチウム化されていることを特徴とする、請求項12に記載のリチウムイオン電池。
  14. 前記リチウムイオン電池の満充電状態において、前記アノード材料中のケイ素原子に対するリチウム原子の比が3.5以下であることを特徴とする、請求項13に記載のリチウムイオン電池。
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