密着させて徹底的に切断するのに有害な、皮膚接触面における工程及び/又は突出を回避するために、当該外側保護要素の少なくとも1つは、皮膚接触面から離れて屈曲又は湾曲する当該切断要素の縁部の部分によって、切断要素と一体的に、一部に形成され、他の切断要素を受容する間隙を包囲し、及び/又は切断要素を支持する支持要素を包囲してもよい。切断要素上で滑り、接触される皮膚に向かって突出するプラスチック縁部キャップの突出を回避するために、切断要素の外側縁部の部分は、皮膚接触面から屈曲する、又は湾曲して、丸みを帯びた及び/又は面取りされた外側保護要素自体を形成してもよい。より具体的には、外側保護要素は、歯状の刃先を含む切断要素と均一に、及び/又は同じ材料から形成されてもよく、屈曲を用いることによって外側保護要素を形成することは、別個の接続手段及び溶接のような接続工程もまた回避し得る。したがって、溶接から生じる熱負荷により、組立て工程の数が低減され、切断ブレードの変形が回避され得る。同時に、外側保護要素を含む切断要素の皮膚接触面は、実質的に平坦であってもよい、及び/又は接触される皮膚に向かう保護がなくてもよい。
皮膚接触面から離れて屈曲し、丸みを帯びた及び/又は面取りされた外側保護要素を形成する切断要素の当該縁部の部分は、皮膚接触面に対して垂直に見た場合に、切断要素の歯状の刃先で延在する第1の保護部分と、外側縁部に沿って延在する第2の保護部分と、当該第1の保護部分と当該第2の保護部分とを接続する、丸みを帯びた角部分と、を有するL字形状又はU字形状を有し得る、外側輪郭を有してもよい。1つの歯状の刃先のみが存在する場合、L字形状は十分な保護を提供し得てよいが、U字形状は、切断装置システムの両側に沿って延在する2つの歯状の刃先に対する保護を提供してもよい。全ての当該部分、すなわち、第1の部分、及び第2の部分は、皮膚接触面から離れて屈曲し、前述のL字形状又はU字形状を有して皮膚接触面を横切って少なくともある程度延在するフランジを形成する屈曲部分を含んでもよい。
切断要素の縁部部分の屈曲を容易にして当該外側保護要素を形成するために、皮膚接触面と丸みを帯びた及び/又は面取りされた屈曲部分との間の移行部分であり得、当該屈曲部分を切断要素の実質的に平坦な主部分に接続し得る継ぎ目部分は、当該主部分と当該屈曲部分との比較において低減された厚さを有し得る、及び/又は屈曲部分の輪郭に従った経路に沿った溝状ノッチを有してもよい。このような弱められた及び/又は薄肉化された継ぎ目部分は、特に、前述のL字形状又はU字形状を達成するために、切断要素の外側縁部の部分を多軸線方向に屈曲させる場合に、屈曲部分がしわを引き起こすことを防止する。
薄い継ぎ目部分の両側にある前述の主部分及び屈曲部分は、実質的に同じ厚さを有してもよい。
それに加えて、又は屈曲が延在する根領域でブレード材料を弱める又は薄肉化することの代替として、少なくとも1つのスリットを、丸みを帯びた角部分に提供して、角領域の屈曲を容易にしてもよい。より具体的には、屈曲前に、ほぼV字形状であり得る1つ以上の切り欠きを切断要素の外側縁部分に提供してもよく、ここで、外側縁部の部分の屈曲により、V字形状の切り欠きの縁部は互いに接合し得る、及び/又は少なくとも互いに近接し得る。
屈曲後、例えば、接着剤などの充填材料でスリットを充填することによって、このようなスリットを閉じてもよい。
外側保護要素は、接触する皮膚に向かう突起がないように、皮膚接触面から離れてのみ突出してもよい。
外側屈曲半径は、例えば、500μmよりも大きくてもよい、又は500~1500μm若しくは600~900μmの範囲であってもよく、これらは、切断装置システムの外側縁部の部分の周りに皮膚を滑らかに誘導する。
皮膚接触面に実質的に平行な屈曲軸腺を中心とする屈曲率を記述する垂直方向の屈曲半径は、400μmより大きくてもよい、又は400~1000μm若しくは500~800μmの範囲であってもよい。このような垂直方向の屈曲半径は、皮膚への刺激を確実に防ぎ、皮膚上で滑らかで快適な滑りを達成し、同時に、切断要素の材料を屈曲させる屈曲プロセスが効率的に取り扱われる。
別の態様によれば、滑らかな皮膚係合のための丸みを帯びた及び/又は面取りされた縁部輪郭を有する外側保護要素は、200μm未満のシート厚を有する金属シートから作製される。通常、少なくとも300μmの厚さを有する射出成形プラスチックキャップとは対照的に、このような金属シート保護要素は、櫛状表面から皮膚に向かう突出量を低減することだけでなく、切断要素と同じ温度を有し、皮膚に沿って滑らかで快適な滑りを可能にするため、皮膚において快適な感触を達成する。
金属シートから作製されたこのような外側保護要素は、その外側縁部で切断要素を包囲してもよく、また、他の切断要素が移動可能に受容される間隙及び/又は切断要素を支持する支持要素を包含してもよい。
特に、このような金属シートの外側保護要素はまた、当該支持要素の底面を包囲し、それによって、切断要素及び支持要素を一緒に強固に保持してもよい。金属シートから作製された外側保護要素は、切断要素及び支持要素を含むパッケージの4つの側面上に延在してもよい。
包囲構成に関係なく、当該外側保護要素は、一方が切断要素の中心に面し得、他方が切断要素の中心から離れる方向に面し得る、2つの開放側面を有してもよい。特に、外側縁部側もまた開放されてもよい。このような開放側に関係なく、金属シートから作製された外側保護要素は、リング形状であってもよい。
また更なる態様によれば、外側保護要素は、部分的に、切断要素によって、かつ、部分的に、少なくとも外側に切断要素を越えて突出し得る支持要素によって形成されてもよく、切断要素及び支持要素は一緒になって、滑らかな皮膚係合のための丸みを帯びた及び/又は面取りされた保護輪郭を画定する。
切断要素及び支持要素は両方とも、それらの外側縁部分にL字形状又はU字形状の輪郭を有し、一緒に、歯状の刃先に延在する第1の保護部分と、外側縁部に沿って延在する第2の保護部分と、当該第1の保護部分及び第2の保護部分を接続する、丸みを帯びた角部分と、を画定してもよい。
全ての当該部分、すなわち第1の保護部分、第2の保護部分、及び角保護部分では、支持要素は、切断要素及び/又は支持要素の輪郭を越えて突出してもよく、切断要素は一緒に、滑らかな皮膚係合のために丸みを帯びた及び/又は面取りされた輪郭を形成してもよい。
当該面取りされた及び/又は丸みを帯びた保護輪郭を一緒に画定する支持要素と切断要素との間の間隙は、接着剤などの充填材料で充填されてもよく、フィラー材料は、滑らかな皮膚係合のための保護の丸みを帯びた及び/又は面取りされた輪郭の一部を形成してもよい。
外側縁部の領域だけでなく、毛髪切断中に歯状の刃先においても皮膚の刺激を回避するために、少なくとも1つの切断要素は、他の切断要素の歯に張り出す、厚肉化された及び/又は丸みを帯びた歯先端部を有する切断歯を有してもよい。このような張り出した歯先端部は、球形状又は滴形状又は真珠形状の厚肉部と、厚肉部を主歯部分に接続し、主歯部分の皮膚接触面から離れて屈曲した屈曲部分とを含む、2段階の丸みを備えてもよい。このような二重の丸みのある構成は、厚肉化による丸み、並びに厚肉部が取り付けられている隣接する歯部分の湾曲又は屈曲構成を含み、密着性と切断作用の徹底性とを、心地よい肌触りと組み合わせて、皮膚の刺激を回避してもよい。より具体的には、最も外側の先端部分における実質的に球形の、したがって丸い厚肉部の提供に加えて、歯を皮膚接触面から離れるように屈曲させることは、厚肉部がより小さい輪郭である場合であっても皮膚の穿刺及び皮膚の刺激を確実に防止するが、一方で、密着性及び徹底性を達成するのに役立つ。
歯先端部の屈曲は、1つの加工工程又は一方の工程の後の別々の工程において、切断要素の外側縁部の部分の屈曲と一緒に作用し得るが、歯先端部及び外側縁部の部分を同じ方向に屈曲させてもよい。より具体的には、切断要素及び/又は同じ屈曲具を保持する同じ保持具を使用して、歯先端部及び外側縁部の部分を屈曲させてもよい。
当該実質的に球形の厚肉部は、きわめて最も外側の先端部分を形成してもよく、隣接するより内側に位置付けられた先端部分は、主歯部分の皮膚接触面から離れて湾曲してもよい。当該より内側に位置付けられた先端部分は、まだ歯先端部の一部であるが、依然として厚肉部の部分ではなく、切断歯の内側部分又は主部分と同等又は同じ厚さを有する実質的に平坦なプレート状の構成を有してもよい。
他方による切断作用を提供する切断歯の当該内側部分又は主部分により、協働する歯が間隙を閉鎖し、他方の切断要素の歯を通過させることで、歯本体の長手方向縁部によって形成された少なくとも実質的に平行な刃先を有する実質的に細長いプレート状の構成を有してもよい。このような平行六面体のような歯主部分の先端部で、実質的に球形の厚肉部を取り付けて、歯先端部を形成してもよい。
特に、2段階の丸めは、切断装置システムが熊手モード並びにフォークモードで使用される場合に、優れた切断性能を提供する。フォークモードで使用される場合、すなわち、それらの主歯部分が皮膚に対して実質的に平行である、及び/又は皮膚に接する場合、皮膚表面に沿って切断装置システムを摺動させる場合に皮膚が波立つ皮膚波を小さく保つのに役立つ。皮膚接触面からの厚肉部に隣接する歯先端部分の屈曲により、厚肉部と皮膚との間の摩擦を低減し得る。一方では、熊手モードで切断装置システムを使用する場合、すなわち、切断歯をそれらの長手方向軸線で、皮膚に対して実質的に垂直に位置決めすると、実質的に球形の厚肉部は、皮膚表面に沿って一対の切断要素を誘導し、実質的に滑らかな切断手順を達成する。
球形の厚肉部を歯の主部分に接続する屈曲歯部分は、400μmよりも小さい曲率半径又は屈曲半径を有するように構成されてもよい。より具体的には、当該屈曲歯部分の屈曲半径は、200~400μm又は250~350μmの範囲であってもよい。
厚肉部は、300~550μm又は350~500μmの範囲の直径を有してもよい。
剃毛される皮膚に対して実質的に垂直に延在する協働する歯のように切断装置システムが使用される場合、他の切断要素の歯が往復運動又は回転し、皮膚に接触して刺激することを防止するために、切断要素を往復運動又は回転させることなく、直立の厚肉化された及び/又は丸みを帯びた歯先端部の十分に長い張り出しを有することが有用であり得る。他の切断要素の歯先端部を越える、張り出した歯先端部の突出の長さを画定するこのような張り出し長さは、400~800μm又は400~600μmの範囲であってもよい。
密着した切断を可能にするために、歯は、むしろ低減された厚さを有してもよい、及び/又は歯の厚さは、隣接する切断歯の対の間の間隙へと調節されてもよい。通常、剃毛される皮膚は、切断装置システムが剃毛される皮膚に押し付けられた場合に膨らむ。より具体的には、皮膚は、歯本体と接触して皮膚を押し下げるか又はくぼませる、切断歯間の間隙内へと膨らみ得る。皮膚のこのような膨張効果により、切断作用を提供する歯の主部分において、50~150又は30~180μmの範囲の歯の厚肉部を有することが有利であり得る。加えて、又は代替的に、隣接する切断歯間の間隙の幅は、150~550又は200~500μmの範囲の間隙幅を有してもよい。加えて、又は代替的に、歯は、200~600μm又は250~550μmの範囲の幅を有してもよい。
滑らかで快適な切断作用を達成するために、互いに対して移動する歯間で、毛髪がこれ以上適切に切断されない、又は更に把持されることを回避するために、切断要素と協働する歯とが互いに分離することを回避するために役立つ。基本的に、これは、例えば、1つの切断要素の歯を他方の切断要素の歯に対して付勢するバネ装置によって、協働する歯を互いに対して押圧することによって防止され得る。しかしながら、協働する歯間の大きな接触圧は、摩擦を増加させ、その摩擦が熱を発生させる。また一方、このような切断要素の加熱は、皮膚を刺激し、少なくともユーザを不快に感じさせる。更に、接触圧の増加、このための摩擦もまた、切断要素を互いに対して駆動するために必要なエネルギーを増加させ、ひいては電池寿命を低下させる。
一方で毛髪を抜くこと及び引くことのない確実かつ快適な切断と、他方で摩擦の低減、熱発生の低減、ひいては電池寿命の延長を有する切断要素の効率的な移動能力と、を組み合わせるために、切断要素は、改善された支持構造体によって互いに対して支持されてもよい。より具体的には、切断要素のうちの1つは、他の切断要素と、支持要素又は支持要素から所定の距離で外側切断要素を正確かつ堅固に保持するスペーサを含み得る支持フレーム状の支持構造との間に挟持されてもよく、それによって、挟持された切断要素が摺動可能及び/又は移動可能に受容される間隙を画定し、これによって、当該スペーサ、ひいては当該間隙は、挟持された切断要素よりもわずかに厚くなって、熱発生を低減するためのある動きを提供してもよい。挟持された切断要素は、摩擦なしに、又は非常に低摩擦で外側切断要素に対して移動してよいが、それにもかかわらず、挟持された切断要素の厚さが非常に小さいときであっても、偏向が防止される。低摩擦を達成し、同時に、切断歯間の毛髪の把持を回避するために、スペーサは、切断される毛髪の厚さよりも小さい量でのみ挟持された切断要素の厚さよりも大きい厚さを有してもよい。
より具体的には、スペーサ厚さが挟持された切断要素の厚さを超える量は、40μm未満であってもよい。例えば、それは、20μm~40μmの範囲であってもよい。このような構成は、依然として容易な製造と、切断される毛髪を抜くこと及び引くことのリスクが十分に小さいこととの間の良好な妥協点である。
前述のスペーサは、二重機能を提供してもよい。それは、挟持された切断要素が受容される間隙を正確に画定するだけでなく、当該スペーサに沿って往復運動し得る挟持された切断要素を誘導するための摺動誘導を形成してもよい。
より具体的には、挟持された切断要素は、摺動誘導を形成するスペーサが受容される誘導凹部を含んでもよい。誘導凹部の輪郭又は縁部は、誘導凹部内に受容されたスペーサの外部輪郭に沿って摺動してもよく、したがって、往復運動のための誘導を達成する。同時に、このような凹部にスペーサを配置することは、切断要素の周りの輪郭に沿って全ての間隙の正確な定義を提供する。より具体的には、中央に位置するスペーサは、間隙の幅を一定に保つことができ、所望の距離で他の切断要素を堅固に保持することができ、これによって、挟持された切断要素が、偏向から防止されるように十分に支持され、加えて高摩擦から防止される。
スペーサは、支持要素及び/又は往復運動せず、また回転もしない切断要素に堅固に接続されてもよい。
挟持された切断要素は、駆動の種類に応じて、往復運動又は回転し得る被駆動切断要素であってもよい。
基本的に、協働する切断要素のそれぞれが、駆動されてもよい。しかしながら、容易な駆動システムを安全かつ滑らかな切断動作と組み合わせるために、皮膚接触面を有する上部切断要素又は外側切断要素及び/又は張り出した歯先端部は起立していてもよい、及び/又は往復運動していなくてもよく、また回転していなくともよいが、一方で、挟持された切断要素であり得る下部切断要素は、往復運動又は回転振動してもよい。
一方では、より積極的でより密着した切断作用と、激しくなくてより心地よい皮膚感触との間でユーザに選択を与えるために、切断装置システムは、歯の形状並びに/又はサイズ、並びに/又は厚肉化された及び/若しくは丸みを帯びた歯先端部の位置決めに関して互いに異なる、2つの別個の列の協働する歯を提供する。したがって、第1の列の協働する切断歯を使用して、より積極的でより密着した切断作用を提供してもよいが、一方で、第2の列の切断歯を使用することは、激しくなくてより心地よい皮膚感触を提供し得る。歯先端部の構成、特にその湾曲及び厚肉部の構成は、切断性能にかなり影響を及ぼす場合があり、ユーザは、密着性、徹底性、滑らかな皮膚感触、及び効率を選択することができる。
より具体的には、協働する歯の列は、歯の主部分に対する厚肉部の位置及びそのサイズ及び形状によって少なくとも部分的に画定される歯先端部の高さに関して互いに異なり得る。1つの列では、厚肉化は、例えば、先端部の厚肉部が取り付けられている歯部分を、皮膚接触面から離れるように屈曲又は湾曲させることによって達成され得る、及び/又は偏心方式、特に皮膚接触面から離れた微小のオフセットで歯の主部分に厚肉部を取り付けることによって達成され得る、皮膚接触面に対して反対の側にのみ突出してもよい。一方では、第2の協働する歯の列では、歯先端部における厚肉部は、歯の両側へ、すなわち、皮膚接触面及びそれと反対側へと突出してもよい。
より一般的な方法では、切断歯の非対称設計は、切断歯の1つの列の張り出した歯先端部が、切断歯の主部分の皮膚接触面から皮膚に向かって突出して、切断歯の他方の列における張り出した歯先端部よりも更に接触するという点で、達成されてもよい。加えて、又は代替的に、切断歯の当該他方の列の張り出した歯先端部は、切断歯の主部分の皮膚接触面から更に離れて位置付けられてもよく、切断歯の当該1つの列の張り出した歯先端部よりも離れている。
下部櫛状切断要素又は下部切断部の歯先端部の穿孔に対する一種の保護を達成するために、上部切断要素は、下部切断要素の歯先端部に張り出し、下部切断要素の歯が位置付けられる平面に向かって突出する歯先端部を有し、これによって、上部切断要素の厚肉化された歯先端部が、下部切断要素の歯先端部の、皮膚内への穿刺を防止する、一種のバリアを形成してもよい。より具体的には、上部切断要素の張り出した歯先端部は、当該張り出した歯先端部が、他の切断要素の歯先端部が位置付けられる当該平面内及び/又はそれを超えて延在するように、厚肉化されてもよい、及び/又は湾曲してもよい。したがって、他の切断要素の当該歯先端部は、突出歯の長手方向軸線に実質的に平行な方向で、切断要素の歯先端部を見た場合に、他の切断要素の張り出した歯先端部の後ろに隠されている。
協働する歯の当該非対称列は、張り出して厚肉化された、及び/又は湾曲した歯先端部を有する歯の高さが異なってもよい。歯の高さは、歯の主部分の皮膚接触面に対して実質的に垂直に、及び/又は歯の長手方向軸線に対して垂直に測定されてもよく、先端部での厚肉部の輪郭及び歯の主部分の上部輪郭及び/又は下部輪郭を含んでもよい。厚肉部が皮膚接触面から離れるように突出する場合、及び/又は歯が当該皮膚接触面から離れるように湾曲する場合、高さは、その皮膚接触面を画定する歯の主部分の上面までの厚肉部最低点までにまたがってもよい。
このような高さは、列ごとに異なってもよい。より具体的には、1つの列では、張り出した歯先端部を有する切削歯の高さは、300~600μm又は350~550μmの範囲であってもよいが、一方で、他方の行の高さは、200~500μm又は250~450μmの範囲であってもよい。
より一般的には、200~550μmの高さは、切断装置システムが皮膚に平行に適用される場合、すなわち、歯の主部分の皮膚接触面が皮膚に接触するか、又は剃毛される皮膚に平行である場合に、穿通のリスクを排除し得る。
前述の厚肉部は、球形状、又は滴形状若しくは真珠形状などの球形と少なくとも類似した形状であってもよく、直径は、滴形状又は真珠形状の場合、最小直径が、250~600μm又は300~550μm又は350~450μmの範囲であってもよい。
協働する歯の非対称構成の列を提供するために、1つの列での張り出した歯先端部の厚肉部は、350~550μmの範囲の直径を有してもよく、一方で、別の列での歯先端部の厚肉部の直径は、200~450μmの範囲であってもよい。
図1から分かるように、切断装置システム3は、かみそり及び/又はトリマ1のハンドル100に取り付けられ得る切断ヘッド2の一部であってもよい。より具体的には、かみそり及び/又はトリマ1は、制御ユニット、電気駆動モータ又は磁気駆動モータ、及びモータの駆動動作を切断ヘッド2における切断装置システムに伝達するための駆動トレーンなどの電子構成部品及び/又は電気構成部品を収容する細長いハンドル100を含んでもよく、図1及び図2を参照すると、切断ヘッド2は、細長いハンドル100の一方の縁部に位置決めされてもよい。
一対の協働する切断要素4及び5を含む切断装置システム3は、図1に示される実施例の場合のように、切断ヘッド2の唯一の切断装置システムであってもよい。一方では、切断装置システム3は、剪断フォイル切断具などの他の切断装置システムを有するかみそりヘッド2に組み込まれてもよく、例えば、少なくとも1列の協働する切断歯6、7を有する切断装置システム3は、一対の剪断フォイル切断具の間に位置決めされてもよい、及び/又は剪断フォイル切断具の前方に位置決めされてもよい。
図1、図3、及び図5を参照すると、当該協働する切断要素4及び5は、切断歯6、7の少なくとも1つの列10、11を有する櫛状切断要素を形成してもよい。しかしながら、当該切断要素4及び5はまた、図18に示すように、剪断フォイル及びそれと協働するブロック状切断要素として形成されてもよい。
図1に示されるように、切断装置システム3は、歯状の刃先を形成し、歯間の間隙を閉鎖して互いに通過することによって切断作用をもたらすように直線経路に沿って互いに対して往復運動し得る、切断歯6及び7の細長い列を含んでもよい。
図2に示されるように、駆動システムは、モータを含んでもよく、モータのシャフトは、駆動体18のチャネル状の輪郭の間に受容される偏心駆動ピンを回転させてもよく、この偏心駆動ピンは、切断要素4のうちの1つに接続され、回転する偏心駆動ピンと当該駆動体18の輪郭との係合に起因する往復運動をもたらす。
図3、図8、及び図10によって示されるように、協働する切断要素4及び5は、基本的に、少なくともほぼ、プレート形状構成を有してもよく、各切断要素4及び5は、図8b及び図10aを参照すると、プレート形状切断要素4及び5の対向する長手方向側部に配置され得る2列の切断歯6及び7を含む。切断要素4及び5は、切断要素の平坦な側部が互いに上に横になるように支持され、また位置決めされる。より具体的には、切断要素4及び5の切断歯6及び7は、はさみの刃のように、互いに背中合わせに接する。
切断要素4及び5を互いに対して当該位置に支持するが、互いに対する歯の往復運動を依然として可能にするように、切断要素5は、他の切断要素4と、それらの間に間隙16を画定するために上部切断要素又は外側切断要素4に堅固に接続され得、その間隙16において、挟まれた切断要素5が移動可能に受容されるフレーム状又はプレート状の支持要素17を含み得る、支持構造14との間に挟まれている。
図8b、図8c、及び図8dから分かるように、スペーサ15は、当該間隙16の幅又は厚さを正確に画定するように、支持要素17と上部切断要素4との間に収容されてもよい。当該スペーサ15は、支持要素17と切断要素4との間の距離を正確に調節するようにプレート形状であってもよい。
より具体的には、当該スペーサ15は間隙16の中央に位置してもよく、これによって、一方では、間隙16がリング形状である、及び/又は当該スペーサ15を取り囲み、他方では、切断要素4と支持要素17との間の距離が、当該スペーサ15の中央位置により、全ての側面で制御される。
挟持された切断要素5は、切断要素5の一方の側から他方の側に向かう貫通孔として形成され、当該スペーサ15が受容され得る、凹部19を含んでもよい。輪郭、特に、凹部19の内側円周輪郭及び/又は縁部は、往復運動時に切断要素5がスペーサ15に沿って誘導されるように、スペーサ15の外側輪郭に適合されてもよい。より具体的には、スペーサ15の幅は、切断要素5がスペーサ15の長手方向側縁部に沿って摺動することができるように、凹部19の幅に実質的に対応してもよい。図8dを参照すると、細長いスペーサ15の長手方向軸線は、切断要素5の往復軸線と同軸である。
プレート形状又は平面内に延在するフレームとして形成され得る支持要素17は、図8bから見ることができるように、支持される切断要素5と基本的に同等のサイズ及び輪郭を有し、支持要素17は、切断歯7の2つの列10及び11に沿った線又はストリップに沿って切断要素5を支持する実質的に長方形のプレート状の形状を有してもよいが、一方で、支持要素17は、切断要素5の歯7の少なくとも一部もまた支持するためのサイズ並びに輪郭及び/又は構成を有してもよい。代替的に、支持要素17は、少なくとも歯7の根に延在してもよい。
図9a及び図9bから分かるように、歯7の列に沿って延在する支持要素17の縁部は、それ自体が、それらの間に突出部及び間隙を有する波形又は歯状の構成を有してもよい。突出部20は、歯7を支持し得る位置で、歯7の先端部に向かって延在する。突出部20の間の間隙を含む支持要素17の縁部の歯状の構成により、切断装置システムが熊手として使用される場合でも、毛髪は協働する歯間の間隙に適切に入ることができる。それにもかかわらず、突出部20は、偏向に対する歯7のより良好な支持を提供する。
支持要素17は、それらの間の間隙16が正確に所望の厚さを有するように、切断要素4から所定の距離に堅固に保持される。これは、前述のスペーサ15によって達成され、その厚さは、間隙16の厚さを正確に定義する。
望ましくない摩擦及び熱の発生を回避するために、しかしそれにもかかわらず、歯6及び7を互いに十分に近接させて、信頼できる毛髪の切断を達成するように保持するが、スペーサ15は、挟持された切断要素5の厚さよりわずかに大きい厚さを有してもよく、スペーサ15の厚さが切断要素5の厚さを超える量は、通常の毛髪の直径よりも小さい。より詳細には、間隙15の幅は、20μm~40μmの範囲の量で、挟持された切断要素5の厚さよりも大きくてもよい。
支持要素17、スペーサ15、及び切断要素4は、例えば、切断要素4を変更することを可能にするためにスナップ嵌め輪郭によって互いに堅固に接続されてもよい。代替的に、溶接又は接着などの解放可能な締結も可能である。
例えば、切断要素4は、例えば、以下で詳細に説明するように、外側縁部保護要素25を同時に形成し得る縁部の部分を保持することによって、支持要素17にその反対側の縁部で堅固に固定されてもよい。縁部部分でのこのような固定は、スペーサ15を介した固定の代わりに、又は代替的に提供されてもよい。
図11a及び図11bから分かるように、支持構造14はまた、協働する歯6と7との間のいずれかの隙間を回避するように、切断要素5を切断要素4上に付勢することができるバネ装置22を含んでもよい。このようなバネ装置22は、切断要素5を切断要素4上に押圧するように、支持構造14と下部又は下方切断要素5との間に設けられてもよい。
図から分かるように、切断要素4は、歯状の刃先の反対側の縁部に外側縁部24を備え、当該外側縁部24は、歯6、7の列10及び11の長手方向に対して実質的に外側に延在する。当該外側縁部24は、切断装置システムの短い遠位縁部側を形成してもよいが、歯状の刃先は、切断装置システムの長い縁部側を形成してもよい。
図12から分かるように、切断要素4の当該外側縁部24は、滑らかな皮膚係合のための丸みを帯びた及び/又は面取りされた縁部輪郭を有し、皮膚に沿って外側縁部24を移動させることによって引き起こされる皮膚の刺激を防止する、外側保護要素25を備えている。
図12に示すように、当該外側保護要素25は、皮膚接触面12から離れて屈曲し、かつ挟持された切断要素5が移動可能に受容される間隙16を包囲し、及び/又は当該他の切断要素5が固定切断要素4に対して移動可能に支持される支持要素17を包囲する切断要素4の縁部部分よって、切断要素4と一体的に、一部に形成されてもよい。
図12a及び図12bによって示されるように、当該外側保護要素25は、2つの歯状の刃先10、11のそれぞれに延在する一対の第1の保護部分25aと、外側縁部24に沿って延在する第2の保護部分25bと、当該第1の保護部分25aと当該第2の保護部分25bとを接続する、丸みを帯びた角保護部分25cと、を有するU字形状を有する。全ての当該第1の部分25a、当該第2の部分25b、及び角部分25cは、一緒になって、丸みを帯びた、及び/又は皮膚接触面12から離れて屈曲した面取りされた輪郭を有するU字形状フランジを画定する。
当該屈曲した外側保護要素25は、同じ材料から形成されてもよい、及び/又は切断要素4及びその切断歯6と一体で形成されてもよい。
図12bを参照すると、皮膚接触面12に実質的に垂直な屈曲軸線を中心とした角部分25cの屈曲及び/又はコーナリングを記述する外側屈曲半径は、500~1500μm又は600~900μmの範囲であってもよい。
図12eによって示されるように、垂直方向の屈曲半径rwは、皮膚に沿って滑らかで快適な滑りを可能にするために、400μmより大きい、又は400~1000μm若しくは500~800μmの範囲であってもよい。
図12dに示されるように、屈曲は、外側保護要素25のU字形状の輪郭に沿って延在し、かつ皮膚接触面12を形成する切断要素4の平坦な主部分と接続する継ぎ目部分27内に形成されてもよく、外側保護要素25の屈曲部分を用いて継ぎ目部分25を弱めるか薄肉化して、切断要素の縁部を多軸的に屈曲させて外側保護要素25を形成する場合に、外側保護要素25の屈曲部分のしわ又は他の望ましくない変形を防止する、溝状ノッチ26によって促進されてもよい。
当該ノッチ26は、例えば、エンボス加工及び/又はエージング、ECM、又はPECMのような電気化学的方法によって形成されて、継ぎ目部分27に沿って材料を除去することができる。
このようなノッチ26に加えて、又はその代替として、少なくとも1つのスロット28を外側縁部の部分に設けて、特に、角部分25cを形成するべき領域において、屈曲させてもよい。より具体的には、実質的にV字形状の切り欠きが、このような外側縁部の部分に提供されてもよく、このようなV字形状スロットの縁部は、縁部の部分を屈曲させて切り欠きを閉じる場合に互いに近づくことができる。
このようなスロット28は、このようなスロット28を架橋する滑らかな表面を提供するために、接着剤などの充填材料で充填されてもよい。
外側保護要素25を形成する別の選択肢を図13に示す。より具体的には、図13cに示されるように、外側保護要素25のそれぞれは、部分的に、切断要素4によって形成され、かつ、部分的に、切断要素4を越えて少なくとも外側に突出し得る支持要素17によって形成されてもよい。
当該切断要素4及び支持要素17は一緒になって、ステップ状の輪郭部分を含み得る丸みを帯びた及び/又は面取りされた保護輪郭を画定してもよい。切断要素4の外側縁部24の端部及び/又は支持要素17の端部は、滑らかな皮膚接触のために柔らかく丸みを帯びた、及び/又は面取りされた輪郭を一緒に画定するように丸みを帯びている、及び/又は面取りされてもよい。
図13b及び図13cに示されるように、間隙状空間16は、切断要素4と支持要素17との間にあり、他の切断要素5が移動可能に受容される間隙状空間16は、当該間隙16を接着ビーズなどの充填材料で充填することによって、外側縁部の部分で閉鎖されてもよい。間隙16を閉じる当該充填剤はまた、外側保護要素25の丸みを帯びた及び/又は面取りされた輪郭の一部を形成してもよい。
皮膚接触面に垂直な軸を中心とした角部分25cの前述の丸み、及び/又は歯状の刃先に隣接する長手方向の保護部分25aの提供もまた、図13の構成に適用されてもよい。
図13(c)から分かるように、間隙状の空間16を充填する充填材料は、基本的に切断要素4の外側縁部の輪郭に追従してもよい、及び/又は当該切断要素4の端部で終端して、切断要素4及び支持要素17と共に、ステップ状の外側輪郭を形成してもよい。
図13(d)から分かるように、間隙状の空間16を閉じる当該充填材料はまた、しかしながら、切断要素4の外側縁部と支持要素17とを架橋してもよい、及び/又は断面で見た場合に、切断要素4のより内側に位置付けられた縁部から支持要素17のより外向きに位置付けられた縁部まで延在するように、傾斜した及び/又は湾曲した輪郭を有する外側縁部を有してもよい。充填材料は、切断要素4の外側縁部から切断要素を越えて突出する支持要素17の外側縁部までの移行を滑らかにしてもよい。
図14dを参照すると、図14に示すように、外側保護要素25はまた、切断要素4とは別個に形成されてもよく、それに堅固に取り付けられてもよく、外側保護要素25は、200μm未満のシート厚さを有する金属シートから作製され得る。
金属シートから作製された外側保護要素25は、切断要素4の外側縁部24の皮膚接触面12の一部を覆う頂部25dを含んでもよい。しかしながら、200μm未満の厚さを有する非常に薄いシート金属により、成形されたプラスチックキャップを使用する場合には、接触される皮膚に向かって著しく少ない突起がある場合がある。このような頂部25dに加えて、図14の外側保護要素25は、図12について説明したものと同様の方法で、頂部部分から離れて、かつ皮膚接触面から屈曲する第1の部分、第2の部分、及び角部分を含んでもよい。
図14の外側保護要素25は、外側保護要素25及び切断要素4の両方が金属から作製されるという事実により、異なる方法で、例えば、点溶接などの溶接によって、切断要素4に取り付けられてもよい。加えて、又は代替的に、外側保護要素25は、切断要素4に接着及び/若しくはぴったり合う、及び/若しくはクランプされてもよい、並びに/又は他の固定手段によって取り付けられてもよい。
図15から分かるように、このような金属シートの外側保護要素25はまた、切断要素4及び支持要素17を含むパッケージの両側を包囲するために、リング形状を有してもよい。図15aから分かるように、外側保護要素25は、切断要素4の皮膚接触面12を覆うだけではなく、支持要素17の底面もまた覆うことができ、したがって、前述のパッケージの4つの側面の周りに延在する。
図15aから分かるように、外側保護要素25は、リング形状であってもよい、及び/又は一方が切断要素4の中央に面し、他方が当該中央から離れて面する2つの開口側面を含んでもよい。ナプキンリングと同様に、外側保護要素は、切断要素4の外側縁部24及び支持要素17の外側縁部に滑り込んでもよい。
このようなリング形状の外側保護要素25は、例えば、溶接及び/又は接着及び/又はホルダフィッティング及び/又はクランプ及び/又はねじ込みによって、種々の方法で支持要素17及び/又は切断要素4に取り付けられてもよい。
図16は、切断要素4の外側縁部の部分を取り囲む外側保護要素25の別の例を示す。図15の実施例では、当該外側保護要素25は、切断要素4の外側縁部の部分の周りに、及び/又は支持要素17の外側縁部の部分の周りに延在する桿状又は棒状のプロファイルからの一種のバンパーとして形成される。図14(b)から分かるように、バンパー状の保護要素25は、切断装置システムの底部側に向かって延在してもよい、及び/又は支持要素17の底部側に接続されてもよい。
図17及び図18から分かるように、前述の外側保護要素25は、異なる種類の切断装置システムに関連付けられてもよい。例えば、図17に示すように、外側保護要素25は、互いに面する歯の一対の協働する列を含み得る中央トリマを有する切断装置システムの外側縁部の部分を保護するために、使用されてもよい。
更に、図18に示すように、外側保護要素25はまた、剪断フォイル切断の外側縁部を保護するために使用されてもよい。
前述の外側保護要素25の全ての異なる実施例は、このような異なる種類の切断装置システムに使用されてもよい。
外側縁部の領域だけでなく、毛髪切断中に歯状の刃先においても皮膚の刺激を回避するために、少なくとも1つの切断要素4は、他の切断要素の歯に張り出す、厚肉化された及び/又は丸みを帯びた歯先端部を有する切断歯6を有してもよい。図4、図5、及び図6から分かるように、外側切断要素4の歯6は、協働する切断要素5の切断歯7と重なり合っており、このような重なり合う歯6の歯先端部8は、実質的に球形の厚肉部13を備えていてもよく、参照として、図9は、このような厚肉部13を示す。
歯6の最も外側の歯先端部を形成するこのような厚肉部13に加えて、切断要素4の当該歯6は、当該厚肉部13と、歯の切断部分を形成する主歯部分6mと、を接続する屈曲部分6bを備えてもよく、このような主歯部分6mは、櫛状の突出した歯の対の間の間隙の開閉の観点から、互いを通過して突出歯間の空間に入る毛髪の剪断を達成する、外側切断要素5の刃7と協働するブレードを形成する。
このような屈曲部分部分6bは、切断要素4の切断歯6の皮膚接触面12から離れるように湾曲し、このような屈曲部分6bの屈曲半径Rは、例えば、200~400μmの範囲であってもよい。屈曲軸線は、往復軸線に対して平行に、及び/又は協働する歯6、7が配置される列10、11の長手方向延長部と平行に延在してもよい。
図5aから分かるように、湾曲部分6bと厚肉部13との間の移行部分は、厚肉部13が屈曲部分6mから更に突出し得、また異なる曲率半径r(厚肉部が球形である場合に球体半径である)を有し得るために、わずかな窪み又は湾曲部分を形成してもよい。
図5aを参照すると、当該屈曲部分6bは、10°~45°又は15°~30°又は10°~90°又は15°~180°の範囲の屈曲角度αにわたって延在してもよい。
歯先端部8の実質的に球形の厚さ13は、300~550μm又は350~500μmの範囲の直径を有してもよい。
厚肉部13の輪郭全体及び皮膚接触面12に垂直な方向で測定された歯主部分6mを含む高さhは、図4及び図6に示されるように、切断装置システムが皮膚に平行に適用された場合に、穿通のリスクを排除するために、300~550μmの範囲であってもよい。例えば、球形状又は滴状の形態の歯6の縁部での拡大は、図7b及び図7dに示されるように、垂直適用のリスク事例を排除する。前述の屈曲半径Rが最大400μmになる屈曲部分6bの追加の屈曲は、毛髪の捕捉に許容可能な影響を与える誘導の最適な知覚を与える。
図5aに示すように、他の切断要素5の歯7を越える張り出した歯6の突出の長さを画定する張り出しoは、400~800μm又は400~600μmの範囲であってもよい。図7b及び図7dに示されるように、切断装置システムが熊手のように使用された場合、このような張り出し長さoは、切断要素5の往復歯7が皮膚に接触して刺激するのを防ぐのに役立つ。
密着した切断を可能にするために、歯は、むしろ低減された厚さtを有してもよい、及び/又は歯6及び歯7の厚さtは、隣接する切断歯6と切断歯7との対の間の間隙22へと調節されてもよい。皮膚の前述の膨張効果により、歯6の主部分6mに、50~150μm又は30~180μmの範囲の歯の厚さtを有することが有利であり得る。他の切断要素5の歯7は、同じ厚さtを有してもよい。
隣接する切断歯6及び切断歯7の各対の間の間隙22は、150~550μm又は200~500μmの範囲の間隙幅gwを有してもよい。
歯6及び/又は歯7の幅twは、200~600μm又は250~550μmの範囲であってもよい。図5bに示すように、歯6及び歯7の幅wgは、歯の長手方向軸線に沿って実質的に一定であってもよい。それにもかかわらず、歯6及び歯7をわずかにV字形状の構成にすることが可能であり、幅twは、先端部に向かって減少してもよい。このような場合、前述の幅範囲は、長手方向延長部の中央で測定された幅twに適用される。
一方では、より積極的でより密着した切断作用と、激しくなくてより心地よい皮膚感触との間でユーザに選択を与えるために、切断装置システムは、歯6の形状並びに/又はサイズ、並びに/又は厚肉化された及び/若しくは丸みを帯びた歯先端部8の位置決めに関して互いに異なる、2つの別個の列10、11の協働する歯6を提供する。したがって、第1の列10の協働する切断歯6を使用して、より積極的でより密着した切断作用を提供してもよいが、一方で、第2の列11の切断歯6を使用することは、激しくなくてより心地よい皮膚感触を提供し得る。歯先端部8の構成、特にその湾曲及び厚肉部の構成は、切断性能にかなり影響を及ぼす場合があり、ユーザは、密着性、徹底性、滑らかな皮膚感触、及び効率を選択することができる。
より具体的には、協働する歯6の列10、11は、歯6の主部分に対する厚肉部の位置及びそのサイズ及び形状によって少なくとも部分的に画定される歯先端部8の高さに関して互いに異なり得る。1つの列10では、厚肉部は、例えば、先端部の厚肉部が取り付けられている歯部分を、皮膚接触面から離れるように屈曲又は湾曲させることによって達成され得る、及び/又は偏心方式、特に皮膚接触面から離れた微小のオフセットで歯6の主部分に厚肉部を取り付けることによって達成され得る、皮膚接触面に対して反対の側にのみ突出してもよい。一方では、第2の協働する歯6の列11では、歯先端部8における厚肉部は、歯6の両側へ、すなわち、皮膚接触面及びそれと反対側へと突出してもよい。
協働する歯6の当該非対称列10、11は、張り出して厚肉化された、及び/又は湾曲した歯先端部8を有する歯6の高さが異なってもよい。歯6の高さは、歯6の主部分の皮膚接触面に対して実質的に垂直に、及び/又は歯6の長手方向軸線に対して垂直に測定されてもよく、先端部での厚肉部の輪郭及び歯6の主部分の上部輪郭及び/又は下部輪郭を含んでもよい。厚肉部が皮膚接触面から離れて突出した場合、及び/又は歯6が当該皮膚接触面から離れるように湾曲した場合、高さは、その皮膚接触面を画定する歯の主部分の上面までの厚肉部最低点までにまたがってもよい。
このような高さは、列ごとに異なってもよい。より具体的には、1つの列10では、張り出した歯先端部8を有する切断歯6の高さは、400~600μm又は450~550μmの範囲であってもよいが、一方で、他方の列11の高さは、300~500μm又は350~450μmの範囲であってもよい。