JP2023505155A - 神経変性疾患に関連する認知障害を治療する方法 - Google Patents
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Abstract
有効量の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を患者に投与することによって、患者における神経変性疾患に関連する認知障害を治療する方法が本明細書に提供される。
Description
関連出願の相互参照
本出願は、2019年12月4日に出願された米国仮特許出願第62/943,430号の利益を請求する。この出願の全内容は、その全体が参照により本明細書に援用される。
本出願は、2019年12月4日に出願された米国仮特許出願第62/943,430号の利益を請求する。この出願の全内容は、その全体が参照により本明細書に援用される。
パーキンソン病は、運動症状及び非運動症状の両方を含む。パーキンソン病の認知障害は、治療の選択肢が制限される重症疾患の特徴となり得る。主観的認知機能低下から軽度認知障害(MCI-PD)及び認知症(PDD)まで、広範囲の認知障害がパーキンソン病に関連する。軽度認知障害は、非認知症パーキンソン病患者において一般的であり、認知症の前駆形態であり得る。MCI-PD及びPDDを有する人々は、思考及び情報処理が遅くなることを報告している。注意、ワーキングメモリ(Working Memory)、実行機能、及び視覚・空間機能は、最も高い頻度で冒される認知領域である。主観的又は介護者により報告される認知障害は、パーキンソン病患者の場合、誤って伝えられる可能性があるため、MCI-PDの正確な診断には、認知機能低下を確実に確定することができる神経心理学的検査が必要である。
パーキンソン病の症状の進行は、疾患の基礎病理によって患者間で変動し得るが、認知機能障害は、早期非運動症状となる傾向があり、新たに診断された患者の15~25%が、MCI-PD分類を満たし、75%が、パーキンソン病の診断後10年でPDDに進行する。縦断研究によって、MCI-PDが、PDDの診断につながる認知症に進行し得ることが明らかにされた。MCI-PD患者は、認知症を発症する可能性が年齢一致対照の6倍高い。このことは、パーキンソン病に関連する認知障害を治療するのに有効な治療法の必要性を強調している。
パーキンソン病に関連する認知障害の現在の治療の選択肢は限られている。コリンステラーゼ阻害剤のリバスチグミンが、PDDの唯一の治療薬として規制機関により承認されている。認知障害の早期形態の治療薬はなく、プラセボ対照、ランダム化試験において成功したMCI-PDの治療薬は同定されていない。
パーキンソン病の症状の進行は、疾患の基礎病理によって患者間で変動し得るが、認知機能障害は、早期非運動症状となる傾向があり、新たに診断された患者の15~25%が、MCI-PD分類を満たし、75%が、パーキンソン病の診断後10年でPDDに進行する。縦断研究によって、MCI-PDが、PDDの診断につながる認知症に進行し得ることが明らかにされた。MCI-PD患者は、認知症を発症する可能性が年齢一致対照の6倍高い。このことは、パーキンソン病に関連する認知障害を治療するのに有効な治療法の必要性を強調している。
パーキンソン病に関連する認知障害の現在の治療の選択肢は限られている。コリンステラーゼ阻害剤のリバスチグミンが、PDDの唯一の治療薬として規制機関により承認されている。認知障害の早期形態の治療薬はなく、プラセボ対照、ランダム化試験において成功したMCI-PDの治療薬は同定されていない。
パーキンソン病は、脳内のドーパミン作動系、ノルアドレナリン作動系、セロトニン作動系、グルタミン酸作動系、及びコリン作動系に対する変化を伴う。パーキンソン病の顕著な特徴の所見は、黒質緻密部内のドーパミン作動性ニューロンの変性である。そのドーパミン作動性投射が主に背側被殻とつながる腹側外側層は、パーキンソン病の早期において最も重度に冒される。
N-メチル-D-アスパラギン酸受容体(NMDAR)は、学習及び記憶を駆動するシナプス可塑性プロセスの促進に重要である。ドーパミンは、NMDAR機能の調節因子であり、NMDAR活性の調節不全がパーキンソン病に認められ、それにより、長期増強及び長期抑圧の喪失並びに最終的にシナプス可塑性プロセスの障害を引き起こす。このように、NMDARのターゲティングは、パーキンソン病の認知障害を治療するための有効なアプローチとなり得る。
N-メチル-D-アスパラギン酸受容体(NMDAR)は、学習及び記憶を駆動するシナプス可塑性プロセスの促進に重要である。ドーパミンは、NMDAR機能の調節因子であり、NMDAR活性の調節不全がパーキンソン病に認められ、それにより、長期増強及び長期抑圧の喪失並びに最終的にシナプス可塑性プロセスの障害を引き起こす。このように、NMDARのターゲティングは、パーキンソン病の認知障害を治療するための有効なアプローチとなり得る。
パーキンソン病における認知障害を治療することができる新規で、より特異的且つ/又は効力のある化合物が、当技術分野において依然として必要とされている。
一態様において、それを必要とする患者の神経変性疾患に関連する認知障害を治療する方法が本明細書に提供され、これは、(S)2-(4-メトキシベンジル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-1,6-ジオン(本明細書では、「化合物」又は「Cpd」と呼ばれる)及び薬学的に許容されるその塩から選択される化合物を有効量で患者に毎日投与することを含む。一部の実施形態では、神経変性疾患は、パーキンソン病又はアルツハイマー病である。
本明細書に概略的に記載するように、本開示は、本開示の化合物、即ち、(S)2-(4-メトキシベンジル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-1,6-ジオン(「化合物」)又は薬学的に許容されるその塩を用いて、神経変性疾患に関連する認知障害を治療する方法を提供する。
この化合物は、NMDAR上の特異部位に結合する経口利用可能なNMDAR調節剤であり、これは、既知のNMDARアゴニスト又はアンタゴニストとは異なる薬理学的特性を有するグルタミン酸コアゴニストとして作用する。この化合物は、好ましい薬物動態プロフィールを有し、ラット及びイヌのいずれにおいても忍容性が良好であった。この化合物は、げっ歯類認知モデルにおいて頑健な有効性を示した(新規物体認識及びモリス水迷路(novel object recognition and Morris water maze))。パーキンソン病認知障害の長期低用量1-メチル-4-フェニル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン(MPTP)非ヒト霊長類モデルにおいて、この化合物は、いくつかの認知領域におけるMPTP誘導性障害を逆転させたが、そうしたものとして、臨床尺度への高い変換可能性を有する、ケンブリッジ神経心理学テスト自動バッテリ評価(Cambridge Neuropsychological Test Automated Battery assessment)の霊長類バージョンによって測定される注意、ワーキングメモリ、及び実行機能が挙げられる。MPTP非ヒト霊長類研究は、化合物の迅速、頑健、且つ長期持続効果を示している。
この化合物は、NMDAR上の特異部位に結合する経口利用可能なNMDAR調節剤であり、これは、既知のNMDARアゴニスト又はアンタゴニストとは異なる薬理学的特性を有するグルタミン酸コアゴニストとして作用する。この化合物は、好ましい薬物動態プロフィールを有し、ラット及びイヌのいずれにおいても忍容性が良好であった。この化合物は、げっ歯類認知モデルにおいて頑健な有効性を示した(新規物体認識及びモリス水迷路(novel object recognition and Morris water maze))。パーキンソン病認知障害の長期低用量1-メチル-4-フェニル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン(MPTP)非ヒト霊長類モデルにおいて、この化合物は、いくつかの認知領域におけるMPTP誘導性障害を逆転させたが、そうしたものとして、臨床尺度への高い変換可能性を有する、ケンブリッジ神経心理学テスト自動バッテリ評価(Cambridge Neuropsychological Test Automated Battery assessment)の霊長類バージョンによって測定される注意、ワーキングメモリ、及び実行機能が挙げられる。MPTP非ヒト霊長類研究は、化合物の迅速、頑健、且つ長期持続効果を示している。
定義
本発明の理解を容易にするために、いくつかの用語及び語句を以下に定義する。
別に定義されない限り、本明細書で使用される技術及び科学用語は全て、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書で使用される略語は、化学及び生物分野においてその通常の意味を有する。本明細書に記載される化学構造及び化学式は、化学分野で公知の化学原子価の標準規則に従って解釈される。
本発明の理解を容易にするために、いくつかの用語及び語句を以下に定義する。
製剤及びキットが具体的な成分を有する、包含する、若しくは含むものとして記載されるか、又はプロセス及び方法が具体的なステップを有する、包含する、若しくは含むものとして記載される記載全体を通して、追加的に、記載の成分からほぼ構成されるか、若しくは構成される本発明の製剤及びキットが存在すること、並びに記載の処理ステップからほぼ構成されるか、若しくは構成される本発明のプロセス及び方法が存在することが考慮される。
要素若しくは成分が、記載の要素若しくは成分のリストに含まれる、及び/又はリストから選択されると示される適用の場合、要素若しくは成分は、記載の要素若しくは成分のいずれか1つであり得るか、又は要素若しくは成分は、記載の要素若しくは成分の2つ以上からなる群から選択され得ることを理解すべきである。
さらに、本明細書に記載される製剤又は方法の要素及び/若しくは特徴が、本明細書において明示的又は暗黙的にかかわらず、本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく、様々な方法で組み合わせられ得ることは理解すべきである。例えば、特定の化合物について言及される場合、その化合物は、文脈から別に理解されない限り、本発明の製剤及び/又は本発明の方法の様々な実施形態で使用することができる。言い換えれば、本出願において、明瞭且つ簡潔な適用を説明及び描写することができるように、実施形態が説明及び描写されるが、実施形態は、本教示及び発明から脱することなく、多様に組み合わせ得るか、又は分離し得ることが意図され、理解されるだろう。例えば、本明細書に説明及び描写される特徴は全て、本明細書に説明及び描写される発明のあらゆる態様に適用可能である。
要素若しくは成分が、記載の要素若しくは成分のリストに含まれる、及び/又はリストから選択されると示される適用の場合、要素若しくは成分は、記載の要素若しくは成分のいずれか1つであり得るか、又は要素若しくは成分は、記載の要素若しくは成分の2つ以上からなる群から選択され得ることを理解すべきである。
さらに、本明細書に記載される製剤又は方法の要素及び/若しくは特徴が、本明細書において明示的又は暗黙的にかかわらず、本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく、様々な方法で組み合わせられ得ることは理解すべきである。例えば、特定の化合物について言及される場合、その化合物は、文脈から別に理解されない限り、本発明の製剤及び/又は本発明の方法の様々な実施形態で使用することができる。言い換えれば、本出願において、明瞭且つ簡潔な適用を説明及び描写することができるように、実施形態が説明及び描写されるが、実施形態は、本教示及び発明から脱することなく、多様に組み合わせ得るか、又は分離し得ることが意図され、理解されるだろう。例えば、本明細書に説明及び描写される特徴は全て、本明細書に説明及び描写される発明のあらゆる態様に適用可能である。
冠詞「1つの(a)」及び「1つの(an)」は、本開示において、文脈が不適切でない限り、冠詞の文法的客語の1つ若しくは複数(例えば、少なくとも1つ)を指すために用いられる。例として、「要素」は、1つの要素又は2つ以上の要素を意味する。
「及び/又は」という用語は、本開示において、別に指示されない限り、「及び」又は「又は」のいずれかを意味するために用いられる。
「少なくとも1つの」という表現は、文脈及び使用から別に理解されない限り、この表現の後ろに記載される対象の各々を個別に含み、また、記載される対象の2つ以上の様々な組合せを含む。3つ以上の記載対象に関連する「及び/又は」という表現は、文脈から別に理解されない限り、同じ意味を有すると理解すべきである。
「含む(include)」、「含む(includes)」、「含んでいる(including)」、「有する(have)」、「有する(has)」、「有している(having)」、「含有する(contain)」、「含有する(contains)」、又は「含有している(containing)」という用語の使用は、それらの文法的同等物を含め、別に具体的に記載されているか、又は文脈から別に理解されない限り、一般に、オープンエンドで、且つ非限定的として理解すべきであり、例えば、記載されていない別の要素又はステップを排除しない。
「約」という用語の使用が定量値の前にある場合、本発明は、具体的に別に記載されない限り、具体的な定量値自体も含む。本明細書で使用される場合、「約」という用語は、別に指定されるか、又は文脈から別に推定されない限り、公称値からの±10%の変動を示す。
「及び/又は」という用語は、本開示において、別に指示されない限り、「及び」又は「又は」のいずれかを意味するために用いられる。
「少なくとも1つの」という表現は、文脈及び使用から別に理解されない限り、この表現の後ろに記載される対象の各々を個別に含み、また、記載される対象の2つ以上の様々な組合せを含む。3つ以上の記載対象に関連する「及び/又は」という表現は、文脈から別に理解されない限り、同じ意味を有すると理解すべきである。
「含む(include)」、「含む(includes)」、「含んでいる(including)」、「有する(have)」、「有する(has)」、「有している(having)」、「含有する(contain)」、「含有する(contains)」、又は「含有している(containing)」という用語の使用は、それらの文法的同等物を含め、別に具体的に記載されているか、又は文脈から別に理解されない限り、一般に、オープンエンドで、且つ非限定的として理解すべきであり、例えば、記載されていない別の要素又はステップを排除しない。
「約」という用語の使用が定量値の前にある場合、本発明は、具体的に別に記載されない限り、具体的な定量値自体も含む。本明細書で使用される場合、「約」という用語は、別に指定されるか、又は文脈から別に推定されない限り、公称値からの±10%の変動を示す。
本明細書の様々な箇所で、変数又はパラメータが群若しくは範囲で開示されている。上記の記載は、こうした群及び範囲のメンバーの個別の部分組合せの各々及び全てを包含することが特に意図される。例えば、0~40の範囲の整数は、具体的に、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、及び40を個別に開示することが意図され、1~20の範囲の整数は、具体的に、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、及び20を個別に開示することが意図される。
本明細書におけるあらゆる例、又は例示的言い回し、例えば、「など」又は「を含む」の使用は、本発明をより良く説明することを意図するに過ぎず、請求項に記載されない限り、本発明の範囲に制限を付与するものではない。本明細書におけるいずれの言い回しも、請求項に記載されていない要素を本発明の実施に不可欠のものとして示していると解釈すべきではない。
概して、パーセンテージを記載する製剤は、別に明示されない限り、重量に基づく。さらに、変数に定義が付随しない場合は、事前の変数の定義が優先される。
概して、パーセンテージを記載する製剤は、別に明示されない限り、重量に基づく。さらに、変数に定義が付随しない場合は、事前の変数の定義が優先される。
本明細書で使用される場合、「医薬組成物」又は「医薬製剤」は、治療に有効な薬剤と薬学的に許容される賦形剤の組合せを指し、それらは、組成物をインビボ又はエクスビボでの診断若しくは治療用途にとりわけ好適にする。
「薬学的に許容される」とは、必要に応じて、動物、又はヒトに投与されるとき、有害、アレルギー性若しくは他の不都合な反応を引き起こさない、且つ/或いは連邦若しくは州政府の規制機関又は米国以外の相応の機関により承認されているか、又は承認され得る、或いは動物、とりわけヒトへの使用に関して米国薬局方、又は他の一般に認められている薬局方のリストに載っている化合物、分子実体、組成物、材料及び/又は剤形を指す。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される塩」は、本発明の化合物(例えば、化合物)に存在する酸性基又は塩基性基のいずれかの塩を指し、この塩は、薬剤の投与と適合性である。
「薬学的に許容される」とは、必要に応じて、動物、又はヒトに投与されるとき、有害、アレルギー性若しくは他の不都合な反応を引き起こさない、且つ/或いは連邦若しくは州政府の規制機関又は米国以外の相応の機関により承認されているか、又は承認され得る、或いは動物、とりわけヒトへの使用に関して米国薬局方、又は他の一般に認められている薬局方のリストに載っている化合物、分子実体、組成物、材料及び/又は剤形を指す。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される塩」は、本発明の化合物(例えば、化合物)に存在する酸性基又は塩基性基のいずれかの塩を指し、この塩は、薬剤の投与と適合性である。
当業者には周知であるように、化合物の「塩」は、無機又は有機酸及び塩基から得られるものであってよい。酸の例として、限定されないが、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、フマル酸、マレイン酸、リン酸、グリコール酸、乳酸、サリチル酸、コハク酸、トルエン-p-スルホン酸、酒石酸、酢酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ギ酸、安息香酸、マロン酸、ナフタレン-2-スルホン酸及びベンゼンスルホン酸が挙げられる。シュウ酸などの他の酸も、それ自体で薬学的に許容されるものではないが、本明細書に記載の化合物及びその薬学的に許容される酸付加塩を取得する際の中間体として有用な塩の調製に使用することができる。
塩基の例として、限定されないが、アルカリ金属(例えば、ナトリウム及びカリウム)水酸化物、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム及びカリウム)水酸化物、アンモニア、並びに式NW4
+(式中、Wは、C1~4アルキルである)の化合物などが挙げられる。
塩の例として、限定されないが、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、フルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩、ウンデカン酸塩などが挙げられる。塩の他の例として、Na+、K+、Ca2+、NH4 +、及びNW4 +(Wは、C1~4アルキル基とすることができる)などの好適なカチオンと化合される本発明の化合物のアニオンが挙げられる。
塩の例として、限定されないが、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、フルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩、ウンデカン酸塩などが挙げられる。塩の他の例として、Na+、K+、Ca2+、NH4 +、及びNW4 +(Wは、C1~4アルキル基とすることができる)などの好適なカチオンと化合される本発明の化合物のアニオンが挙げられる。
治療用途の場合、本発明の化合物の塩は、薬学的に許容されるものとして考慮される。しかし、薬学的に許容されるもの以外の酸及び塩基の塩も、例えば、薬学的に許容される化合物の調製又は精製において有用となる場合がある。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される賦形剤」は、被験者への有効薬剤の投与及び/又は被験者による吸収を助け、患者に有意に有害な毒性作用を引き起こすことなく、本発明の化合物又は製剤に含有させることができる物質を指す。薬学的に許容される賦形剤の非限定的な例として、水、NaCl、リン酸緩衝食塩水などの通常の食塩水、エマルジョン(例えば、油/水型若しくは水/油型エマルジョン)、乳酸リンゲル液、通常のスクロース、通常のグルコース、結合剤、充填剤、崩壊剤、潤滑剤、コーティング剤、甘味料、香味料、塩溶液(例えば、リンゲル液)、アルコール、油、ゼラチン、ラクトース、アミロース若しくはデンプンなどの炭水化物、脂肪酸エステル、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリジン、及び着色料などが挙げられる。こうした調製物は、滅菌して、所望であれば、本発明の化合物と有害に反応しない潤滑剤、保存料、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧に影響を与えるための塩、緩衝剤、着色剤、及び/又は芳香物質などの助剤と混合してもよい。賦形剤の例については、Martin,Remington’s Pharmaceutical Sciences,15th Ed.,Mack Publ.Co.,Easton,PA(1975)を参照されたい。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される賦形剤」は、被験者への有効薬剤の投与及び/又は被験者による吸収を助け、患者に有意に有害な毒性作用を引き起こすことなく、本発明の化合物又は製剤に含有させることができる物質を指す。薬学的に許容される賦形剤の非限定的な例として、水、NaCl、リン酸緩衝食塩水などの通常の食塩水、エマルジョン(例えば、油/水型若しくは水/油型エマルジョン)、乳酸リンゲル液、通常のスクロース、通常のグルコース、結合剤、充填剤、崩壊剤、潤滑剤、コーティング剤、甘味料、香味料、塩溶液(例えば、リンゲル液)、アルコール、油、ゼラチン、ラクトース、アミロース若しくはデンプンなどの炭水化物、脂肪酸エステル、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリジン、及び着色料などが挙げられる。こうした調製物は、滅菌して、所望であれば、本発明の化合物と有害に反応しない潤滑剤、保存料、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧に影響を与えるための塩、緩衝剤、着色剤、及び/又は芳香物質などの助剤と混合してもよい。賦形剤の例については、Martin,Remington’s Pharmaceutical Sciences,15th Ed.,Mack Publ.Co.,Easton,PA(1975)を参照されたい。
「AUC」という用語は、医薬製剤の投与後の時間/血漿濃度曲線下の面積を指す。AUC0-infinityは、時点0から無限の時間に対する血漿濃度曲線下の面積を表し、AUC0-tは、時点0から時点tまでの時間に対する血漿濃度曲線下の面積を表す。AUC値は、当技術分野で公知の方法により決定され得ることは理解すべきである。
投与が意図される「被験者」として、限定されないが、ヒト(即ち、あらゆる年齢群の男性若しくは女性、例えば、小児被験者(例えば、乳児、小児、青年)若しくは成人被験者(例えば、若年成人、中年成人若しくは高齢成人))及び/又はヒト以外の動物、例えば、霊長類などの哺乳動物(例えば、カニクイザル、アカゲザル)、畜牛、ブタ、ウマ、ヒツジ、げっ歯類、ネコ、及び/又はイヌが挙げられる。特定の実施形態では、被験者はヒトである。特定の実施形態では、被験者は、ヒト以外の動物である。
「Cmax」という用語は、医薬製剤の投与後の血液(例えば、血漿)中の治療薬(例えば、化合物)の最大濃度を指す。
「tmax」という用語は、治療薬(例えば、化合物)を含む医薬製剤の投与後にCmaxが達成されるときの時間(h)を指す。
「tmax」という用語は、治療薬(例えば、化合物)を含む医薬製剤の投与後にCmaxが達成されるときの時間(h)を指す。
本明細書で使用される場合、「固体剤形」とは、固体形態の薬剤用量、例えば、錠剤、カプセル、顆粒、粉末、サシェ、再構成可能な粉末、乾燥粉末吸入剤及びチュアブル錠を意味する。
「共投与する」とは、本明細書に記載の製剤が、1つ若しくは複数の別の治療法(例えば、鎮痛剤、抗癌剤、化学療法薬、又は神経変性疾患の治療薬)の投与と同時、その直前、又はその直後に投与されることを意味する。化合物、又は薬学的に許容されるその塩は、患者に単独で投与してもよいし、又は共投与してもよい。共投与は、化合物の個別の、又は組み合わせた(2つ以上の化合物若しくは薬剤)同時若しくは順次投与を含むことを意味する。従って、調製物を、所望であれば、他の活性物質と組み合わせることもできる(例えば、代謝分解を低減するために)。
「疾患」、「障害」、及び「病状」という用語は、本明細書において互換可能に使用される。
本明細書で使用される場合、また、他に指定されない限り、「治療(処置)する」、「治療(処置)すること」及び「治療(処置)」という用語は、被験者が、指定された疾患、障害若しくは病状に罹患しているときに行われ、疾患、障害若しくは病状の重症度を低減するか、又は疾患、障害若しくは病状の進行を遅らせる、若しくは緩徐にする行為(例えば、治療的処置)を意図する。
一般に、化合物又は医薬製剤の「有効量」又は「治療有効量」は、例えば、MCI-PDを治療するために、所望の生物学的応答を誘発するのに十分な量を指す。当業者には理解されるように、本開示の化合物の有効量は、所望の生物学的エンドポイント、化合物の薬物動態、治療しようとする疾患、投与方法並びに被験者の年齢、体重、健康及び状態などの要因に応じて変動し得る。
本明細書で使用される場合、「PBO」は、プラセボである。
本明細書で使用される場合、また、他に指定されない限り、「治療(処置)する」、「治療(処置)すること」及び「治療(処置)」という用語は、被験者が、指定された疾患、障害若しくは病状に罹患しているときに行われ、疾患、障害若しくは病状の重症度を低減するか、又は疾患、障害若しくは病状の進行を遅らせる、若しくは緩徐にする行為(例えば、治療的処置)を意図する。
一般に、化合物又は医薬製剤の「有効量」又は「治療有効量」は、例えば、MCI-PDを治療するために、所望の生物学的応答を誘発するのに十分な量を指す。当業者には理解されるように、本開示の化合物の有効量は、所望の生物学的エンドポイント、化合物の薬物動態、治療しようとする疾患、投与方法並びに被験者の年齢、体重、健康及び状態などの要因に応じて変動し得る。
本明細書で使用される場合、「PBO」は、プラセボである。
本明細書で使用される場合、「パーキンソン病」診断は、パーキンソン病の症状の少なくとも1年後の運動障害学会(Movement Disorder Society)基準に従って実施される。
本明細書で使用される場合、MCI-PD診断基準に関する「認知障害」は、このプロトコルにおいて、以下により定義される。
・下記の年齢及び学習に基づく基準を下回る≧1.5標準偏差、
-実行機能、注意/ワーキングメモリ、視空間機能、及び記憶などの4領域のうち2つにおける少なくとも1つのアウトカム尺度並びに
-障害領域の1つは、実行機能又は注意/ワーキングメモリでなければならない。
・認知障害の診断のためのツールは、下記を含む。
-実行機能:グロトン迷路学習テスト(Groton Maze Learning Test)(Cogstateから)、ツーバック(Two Back)(Cogstateから)、ストループ(Stroop)、
-注意/ワーキングメモリ:数字符号置換検査(Digit Symbol Substitution Test)(DSST)、ワンバック(One Back)(Cogstateから)、識別テスト(Identification Test)(Cogstateから)、
-視空間機能:ベンソン複雑図形(Benson Complex Figure)、ラインオリエンテーション(Line Orientation)、
-記憶:インターナショナルショッピングリスト(International Shopping List)(Cogstateから)、連続的対連合学習(Continuous Paired Associate Learning)(Cogstateから)。
機能に関して認知障害の干渉があってはならない。
MCI-PDの頻度は、縦断評価-パーキンソン病縦断観察研究によるコホート中の認知障害の発生率の基準値より下の1.5標準偏差で運動障害学会レベル2基準を用いて42.5%であった。運動障害学会MCI-PD基準は、少なくとも2つの神経心理学検査で証明された障害を有する領域当たりにつき少なくとも2つの検査(1つの認知領域での2つの障害検査、又は2つの異なる認知領域での1つの障害検査のいずれかとして)を推奨する。1.5標準偏差カットオフを用いて、高感度(93.8%)が得られたが、特異性(60.7%)は低かった。
本明細書で使用される場合、MCI-PD診断基準に関する「認知障害」は、このプロトコルにおいて、以下により定義される。
・下記の年齢及び学習に基づく基準を下回る≧1.5標準偏差、
-実行機能、注意/ワーキングメモリ、視空間機能、及び記憶などの4領域のうち2つにおける少なくとも1つのアウトカム尺度並びに
-障害領域の1つは、実行機能又は注意/ワーキングメモリでなければならない。
・認知障害の診断のためのツールは、下記を含む。
-実行機能:グロトン迷路学習テスト(Groton Maze Learning Test)(Cogstateから)、ツーバック(Two Back)(Cogstateから)、ストループ(Stroop)、
-注意/ワーキングメモリ:数字符号置換検査(Digit Symbol Substitution Test)(DSST)、ワンバック(One Back)(Cogstateから)、識別テスト(Identification Test)(Cogstateから)、
-視空間機能:ベンソン複雑図形(Benson Complex Figure)、ラインオリエンテーション(Line Orientation)、
-記憶:インターナショナルショッピングリスト(International Shopping List)(Cogstateから)、連続的対連合学習(Continuous Paired Associate Learning)(Cogstateから)。
機能に関して認知障害の干渉があってはならない。
MCI-PDの頻度は、縦断評価-パーキンソン病縦断観察研究によるコホート中の認知障害の発生率の基準値より下の1.5標準偏差で運動障害学会レベル2基準を用いて42.5%であった。運動障害学会MCI-PD基準は、少なくとも2つの神経心理学検査で証明された障害を有する領域当たりにつき少なくとも2つの検査(1つの認知領域での2つの障害検査、又は2つの異なる認知領域での1つの障害検査のいずれかとして)を推奨する。1.5標準偏差カットオフを用いて、高感度(93.8%)が得られたが、特異性(60.7%)は低かった。
本明細書で使用される場合、「CGI-S」は、臨床全般印象尺度(Clinical Global Impression Scale)である。CGI-重症度(CGI-S)は、臨床医に1つの質問:「特定の集団に関するあなたの総合的臨床経験を考慮して、今回当該患者はどの程度の精神障害であるか」を尋ねるが、これは、次の7ポイント尺度で評定される。1=正常、全く障害はない;2=精神障害の境界にある;3=軽度の障害;4=中度の障害;5=顕著な障害;6=重度の障害;7=最も重症の患者に含まれる。
本明細書で使用される場合、「ホーン・ヤール(Hoehn and Yahr)」尺度は、パーキンソン病の症状がどのように進行するかを表すために一般に用いられているシステムである。疾患の中間経過を表すのを助けるために、以下の改訂版ホーン・ヤール(Hoehn and Yahr)尺度を使用する。
ステージ1:一側性障害のみ
ステージ1.5:一側性及び体幹障害
ステージ2:平衡感覚障害を伴わない両側性障害
ステージ2.5:プルテストの回復を伴う軽度の両側性障害
ステージ3:軽度から中度の両側性障害;幾分の姿勢の不安定性;自立
ステージ4:重度障害;まだ介助なしで歩行可能であるか、又は立つことができる
ステージ5:介助されない限り、車椅子に束縛されるか、又は寝たきりである
被験者は、改訂版ホーン・ヤール(Hoehn and Yahr)尺度に基づいて、ステージ1~3(両端の値を含む)の重症度でなければならない。
本明細書で使用される場合、「パフォーマンスに基づく神経認知評価」は、一連の神経認知検査を指し、それらの機能及び領域特異性を以下の表1にまとめる。
ステージ1:一側性障害のみ
ステージ1.5:一側性及び体幹障害
ステージ2:平衡感覚障害を伴わない両側性障害
ステージ2.5:プルテストの回復を伴う軽度の両側性障害
ステージ3:軽度から中度の両側性障害;幾分の姿勢の不安定性;自立
ステージ4:重度障害;まだ介助なしで歩行可能であるか、又は立つことができる
ステージ5:介助されない限り、車椅子に束縛されるか、又は寝たきりである
被験者は、改訂版ホーン・ヤール(Hoehn and Yahr)尺度に基づいて、ステージ1~3(両端の値を含む)の重症度でなければならない。
本明細書で使用される場合、「パフォーマンスに基づく神経認知評価」は、一連の神経認知検査を指し、それらの機能及び領域特異性を以下の表1にまとめる。
ドーパミン療法(即ち、レボドパ)を受けている被験者の場合、認知評価の外来(外来1、2、3、5、6、及び早期終了時)は全て、認知評価が、被験者のON時間(ON time)中に実施されるように予定すべきである。試験参加者がコンピュータを用いる試験プラットフォームで技術的な困難に直面する場合には、適格性決定のためにCogstateスクリーニングテストを繰り返してもよい。パフォーマンスに基づく神経認知評価を2回以上繰り返す必要がある場合には、検査施設はメディカルモニターに接触すべきである。
DSST=数字符号置換検査(Digit Symbol Substitution Test)、
EF=実行機能、
ME=記憶、
VS=視空間
(1):Cogstateにより測定される、Cogstate実行機能z-スコア(グロトン迷路学習テスト及びツーバックテストの複合スコアにより測定)又は注意/ワーキングメモリz-スコア(識別テスト及びワンバックの複合スコアにより測定)に基づき、スクリーニング外来1に対してスクリーニング外来2で改善(いずれの複合尺度についてもスクリーニング外来1に対して≧1標準偏差の改善)を示す被験者は、試験から除外される。
本明細書で使用される場合、「ストループ(Stroop)テスト」は、実行機能及び処理速度の尺度である。このテストには3つの構成要素:単語読上げ(W)、色名呼称(C)、及び色-単語(CW)条件がある。単語読上げでは、被験者は、印刷された単語(赤、緑、又は青)をできる限り速く読み上げることが求められる。Wスコアは、45秒以内で正確に読み上げられた単語の数である。色名呼称では、規則的に間隔を開けた「XXXX」の群で刺激ページが埋められ、そこでは、各群が、赤、緑、又は青色のインクのいずれかで印刷されている。被験者は、できる限り速く各群のインクの色名を呼称することが求められる。Cスコアは、45秒以内の正しい回答の数である。色-単語条件において、刺激ページは、色名(赤、緑、又は青)である単語を含むが、各単語について、単語を印刷するのに用いたインクの色が単語そのものと一致しない。従って、「赤」という単語は、緑色又は青色のインクで印刷され得る。被験者は、単語を読むのではなく、インクの色を述べることが求められる。従って、単語が「赤」であっても、青色のインクで印刷されていれば、被験者は、「青」と答えなければならない。CWのスコアは、45秒以内の正しい回答の数である。
本明細書で使用される場合、「DSST」は、数字符号置換検査であり、数字符号ペア、それに続く数字のリストから構成される。各数字の下に、被験者は、対応する符号をできる限り速く書き込まなければならない。制限時間内の正しい符号の数が測定される。
本明細書で使用される場合、「カテゴリー流暢性検査(Category Fluency Test)」は、被験者が、1分以内に1つのカテゴリーから思い起こすことができる全ての異なる例を挙げることが求められる試験である。花のカテゴリーの場合、バラ、デイジー、及びマリーゴールドが正しい例に入る。
本明細書で使用される場合、「ベンソン複雑図形描画検査」は、視覚構成及び視覚記憶機能を評価する試験である。被験者に幾何学形状から構成される図が提示され、被験者は、同じページにその図を再現することが求められる。各形状の正確さ及びその配置が記録される。各図の要素は、以下のように評点される:
要素が正確に描かれ、且つ図中に正しく配置されていれば、2点(正確さに1点、及び配置に1点、
要素の描画はよくないが、配置が正しい場合、又は正しく描かれているが、配置が間違っている場合、1点、
要素が正確に描かれておらず、且つ配置も間違っている場合、0点。
要素が正確に描かれ、且つ図中に正しく配置されていれば、2点(正確さに1点、及び配置に1点、
要素の描画はよくないが、配置が正しい場合、又は正しく描かれているが、配置が間違っている場合、1点、
要素が正確に描かれておらず、且つ配置も間違っている場合、0点。
本明細書で使用される場合、「ラインオリエンテーション検査」は、右半球中の頭頂葉の機能性に一般に関連する視空間能力の標準化された試験である。この試験は、人が、空間内の直線の角度及び方向を調和させる能力を測定する。
本明細書で使用される場合、「Cogstateテスト」は、認知力の測定に重点的に取り組む認知科学の会社であるCogstate社からの試験であり、臨床試験、学術研究、健康管理、及び脳損傷に関する迅速、確実、高感度、且つ簡単なコンピュータ化された認知検査である。このプロトコルに使用される認知検査のカスタム化バッテリを含む個々の試験は以下に記載される通りである。Cogstateテストは、グロトン迷路学習テスト、識別テスト、ツーバックテスト、ワンバックテスト、インターナショナルショッピングリストテスト、及び連続的対連合学習テストを含む。
本明細書で使用される場合、「グロトン迷路学習テスト」は、問題解決及び思考の尺度であり、十分に検証された迷路学習パラダイムを使用する。この試験では、被験者に、コンピュータ画面上で10×10のボックスから成る格子模様を見せる。これらの100の可能な位置に28ステップの経路が隠されている。各ボックスは、移動位置を提示し、格子は、ボックスの配列(即ち、10×10)を示す。被験者は、3つの探索ルールによって導かれる隠された経路を見出すことが求められる。そのルールは、以下の通りである:対角線状に移動しない、2つ以上のボックスを移動しない(即ち、飛び越えない)、及び経路を逆戻りしない。ステップ毎に、最後に選択したボックスだけが示される。被験者は、間違えた後に最後の正しい位置に戻る必要はなく、次の正しいボックスの探索を継続する。選択されたボックスが正解若しくは不正解であるかを示すために、視覚及び聴覚でのヒント(緑色のチェック印及び赤い×印)によりフィードバックが付与される。正しく選択されたボックスは、緑色のチェック印が付けられ、そのラウンドが完了するまで、明らかにされた経路は表示された状態を維持する。20の適合する代替経路があり、利用可能である。ソフトウェアは、各移動をエラー又は正しい移動として記録する。
本明細書で使用される場合、「識別テスト」は、視覚的注意の尺度であり、トランプカードの刺激を用いて、十分に検証された選択反応時間パラダイムを使用する。この試験では、トランプカードは全て、赤又は黒のジョーカーのいずれかである。被験者は、画面中央のカードが赤であるか否かを問われる。被験者は、ジョーカーのカードが赤であれば、はいを、黒であれば、いいえを押すことによって回答する。ソフトウェアは、各回答の速度及び正確さを測定する。
本明細書で使用される場合、「ツーバックテスト」は、ワーキングメモリの尺度であり、トランプカードの刺激を用いて、十分に検証されたn-バックパラダイムを使用する。この試験では、トランプカードは、52枚のトランプカードの標準的な束に見出されるものと同じである(ジョーカーのカードを除く)。被験者は、画面中央に表示されるカードが、2個前に提示されたカードと同じであるかどうかを問われる。被験者は、はい又はいいえのキーを押すことによって回答する。1回目及び2回目の試験のいずれのカードも2個前には提示されていないため、この試験の正しい回答は常にいいえである。
本明細書で使用される場合、「ワンバックテスト」は、ワーキングメモリの尺度であり、トランプカードの刺激を用いて、十分に検証されたn-バックパラダイムを使用する。この試験では、トランプカードは、52枚のトランプの標準的な束に見出されるものと同じである(ジョーカーのカードを除く)。被験者は、画面中央に表示されるカードが、直前に提示されたカードと同じであるかどうかを問われる。被験者は、はい又はいいえのキーを押すことによって回答する。1回目テストでのカードはまだ提示されていないため、正しい最初の回答は常にいいえである。ソフトウェアは、各回答の速度及び正確さを測定する。
本明細書で使用される場合、「インターナショナルショッピングリストテスト」は、言語学習の尺度であり、十分に検証された学習パラダイムを使用する。この試験は、コンピュータを用いて実施される。高頻度、高い心象、具体的な名詞(ショッピングリストからの項目)が、2秒毎に1単語の速度で試験官により被験者に対して読み上げられる。一旦全て(12)の単語が読み上げられたら、被験者は、できるだけ早く可能な限り多くの単語を思い出すことが求められる。試験官は、コンピュータ画面上に、被験者が思い出した単語をマウス又はタッチペンで記していく。被験者が単語をそれ以上思い出せなくなったら、同じリストを再度読み上げる。試験官は、この試験で被験者が思い出した単語を記録する。続いて、3回目のこの試験を繰り返す。ソフトウェアは、試験官により記録された正しい回答の数を測定する。
本明細書で使用される場合、「連続的対連合学習テスト」は、視覚連合記憶の尺度であり、十分に検証された対連合学習パラダイムを使用し、この場合、被験者は、コンピュータ画面上のいくつかのアメーバ様形状の位置を覚えなければならない。この試験は、いくつかの青く塗りつぶされた丸によって取り囲まれた画面中央に表示される単一のアメーバ様形状から構成される。この試験の露出段階では、全ての記憶すべきパターン-位置連合がコンピュータ画面上に同時に提示される。5秒の表示の後、1パターンが中央位置に示され、これは、被験者が、同じパターンを含む周辺の位置をタッチするように合図する。このプロセスは、参加者が全てのパターン-位置連合を認知するまで継続する。学習段階は、周辺位置の全てが青い球体として示される以外は、露出段階で示されたものと同じテスト表示で開始する。露出段階で提示されたパターンの1つが中央位置に提示される。このパターンの提示と共に、被験者は、同じパターンが青い球体の下に隠れている周辺位置を選択することが求められる。このプロセスは、各パターンの正しい位置が見出されるまで継続する。同セットの全パターンの正しい位置を見出すことが、学習試験として規定される。6つの学習試験がある。ソフトウェアは、動きの各々をエラー又は正しい動きとして記録する。
本明細書で使用される場合、「PDAQ-15」は、15項目Pennパーキンソン病活動質問票(15-item Penn Parkinson’s Disease Activities Questionnaire)である。
医薬製剤
一態様では、(S)2-(4-メトキシベンジル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-1,6-ジオン(「化合物」)、又は薬学的に許容されるその塩と、薬学的に許容される賦形剤の医薬製剤が本明細書に提供され、これは、神経変性疾患に関連する認知障害の治療に使用することができる。
特定の実施形態では、医薬製剤は、化合物又は薬学的に許容されるその塩と、薬学的に許容される賦形剤とを含む。
一部の実施形態では、医薬製剤は、治療有効量で存在する化合物、又は薬学的に許容されるその塩と;薬学的に許容される賦形剤を含む。特定の実施形態では、医薬製剤は、有効量の化合物を含む。特定の実施形態では、医薬製剤は、有効量の薬学的に許容される化合物の塩を含む。一部の実施形態では、薬学的に許容される賦形剤は、微結晶セルロース、アルファー化デンプン、及びステアリン酸マグネシウムの1つ又は複数である。
特定の実施形態では、医薬製剤中の化合物、又は薬学的に許容されるその塩の量は、約10mg、約30mg、又は約100mgである。一部の実施形態では、医薬製剤中の化合物、又は薬学的に許容されるその塩の量は、約10mgである。一部の実施形態では、医薬製剤中の化合物、又は薬学的に許容されるその塩の量は、約30mgである。一部の実施形態では、医薬製剤中の化合物、又は薬学的に許容されるその塩の量は、約100mgである。
一部の実施形態では、医薬製剤は、カプセルに封入された固体剤形の形態である。一部の実施形態では、カプセルは、ヒドロキシル-プロピルセルロースを含む。一部の実施形態では、カプセルは、約10mgの化合物、若しくは薬学的に許容されるその塩;約30mgの化合物、若しくは薬学的に許容されるその塩又は約100mgの化合物、若しくは薬学的に許容されるその塩を含む。
一部の実施形態では、医薬製剤は、錠剤の固体剤形の形態である。一部の実施形態では、錠剤は、約10mgの化合物、若しくは薬学的に許容されるその塩、約30mgの化合物、若しくは薬学的に許容されるその塩又は約100mgの化合物、若しくは薬学的に許容されるその塩を含む。
一部の実施形態では、約10mgの化合物又は薬学的に許容されるその塩は、単位用量として提供される。一部の実施形態では、約30mgの化合物又は薬学的に許容されるその塩は、単位用量として提供される。一部の実施形態では、約100mgの化合物又は薬学的に許容されるその塩は、単位用量として提供される。
特定の実施形態では、医薬製剤は、経口投与用の製剤である。
一態様では、(S)2-(4-メトキシベンジル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-1,6-ジオン(「化合物」)、又は薬学的に許容されるその塩と、薬学的に許容される賦形剤の医薬製剤が本明細書に提供され、これは、神経変性疾患に関連する認知障害の治療に使用することができる。
特定の実施形態では、医薬製剤は、化合物又は薬学的に許容されるその塩と、薬学的に許容される賦形剤とを含む。
一部の実施形態では、医薬製剤は、治療有効量で存在する化合物、又は薬学的に許容されるその塩と;薬学的に許容される賦形剤を含む。特定の実施形態では、医薬製剤は、有効量の化合物を含む。特定の実施形態では、医薬製剤は、有効量の薬学的に許容される化合物の塩を含む。一部の実施形態では、薬学的に許容される賦形剤は、微結晶セルロース、アルファー化デンプン、及びステアリン酸マグネシウムの1つ又は複数である。
特定の実施形態では、医薬製剤中の化合物、又は薬学的に許容されるその塩の量は、約10mg、約30mg、又は約100mgである。一部の実施形態では、医薬製剤中の化合物、又は薬学的に許容されるその塩の量は、約10mgである。一部の実施形態では、医薬製剤中の化合物、又は薬学的に許容されるその塩の量は、約30mgである。一部の実施形態では、医薬製剤中の化合物、又は薬学的に許容されるその塩の量は、約100mgである。
一部の実施形態では、医薬製剤は、カプセルに封入された固体剤形の形態である。一部の実施形態では、カプセルは、ヒドロキシル-プロピルセルロースを含む。一部の実施形態では、カプセルは、約10mgの化合物、若しくは薬学的に許容されるその塩;約30mgの化合物、若しくは薬学的に許容されるその塩又は約100mgの化合物、若しくは薬学的に許容されるその塩を含む。
一部の実施形態では、医薬製剤は、錠剤の固体剤形の形態である。一部の実施形態では、錠剤は、約10mgの化合物、若しくは薬学的に許容されるその塩、約30mgの化合物、若しくは薬学的に許容されるその塩又は約100mgの化合物、若しくは薬学的に許容されるその塩を含む。
一部の実施形態では、約10mgの化合物又は薬学的に許容されるその塩は、単位用量として提供される。一部の実施形態では、約30mgの化合物又は薬学的に許容されるその塩は、単位用量として提供される。一部の実施形態では、約100mgの化合物又は薬学的に許容されるその塩は、単位用量として提供される。
特定の実施形態では、医薬製剤は、経口投与用の製剤である。
本明細書に提供される医薬製剤の記載は、主として、ヒトへの投与に適した医薬製剤に関するが、当業者には、こうした製剤が、あらゆる種類の動物への投与にも一般的に適していることは理解されよう。製剤を様々な動物への投与に好適にするために、ヒトへの投与に適した医薬製剤の改変は十分に理解されており、当業者は、一般的な実験を用いて、こうした改変を設計及び/又は実施することができる。医薬製剤の製剤化及び/又は製造に関する一般的な考慮事項は、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy 21st ed.,Lippincott Williams & Wilkins,2005に記載されている。
使用及び治療方法
一態様では、それを必要とする患者における神経変性疾患に関連する認知障害を治療する方法が提供され、これは、(S)2-(4-メトキシベンジル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-1,6-ジオン及び薬学的に許容されるその塩から選択される化合物を有効量で患者に毎日投与することを含む。
一部の実施形態では、神経変性疾患は、パーキンソン病又はアルツハイマー病である。
一部の実施形態では、神経変性疾患は、パーキンソン病である。
一部の実施形態では、認知障害は、軽度の認知障害である。
一部の実施形態では、上記方法は、約10mg、約30mg又は約100mgの化合物を毎日経口投与することを含む。一部の実施形態では、上記方法は、約30mgの化合物を毎日経口投与することを含む。
一部の実施形態では、患者は、投与前に17以上のモントリオール認知評価検査スコア(Montreal Cognitive Assessment Score)を有する。一部の実施形態では、患者は、投与前に15~25のモントリオール認知評価検査スコアを有する。
一部の実施形態では、患者は、精神障害に関する臨床全般印象尺度(Clinical Global Impression Scale)に基づき少なくとも3のスコアを有する。
一部の実施形態では、患者は、以下の認知領域:注意、心的処理速度、実行機能/問題解決、及び視空間機能の少なくとも1つに認知障害を有する。
一部の実施形態では、患者は、化合物の投与前に、以下:運動障害学会MCI-PD診断基準、グロトン迷路学習テスト、数字符号置換検査(DSST)、Cogstateワンバックテスト、Cogstate識別テスト又はストループテストの1つ若しくは複数を用いて、実行機能又は注意/ワーキングメモリ認知領域の少なくとも1つで、年齢及び学習に基づく基準の約1.5標準偏差以下を評点することにより定義される認知障害を有する。
一部の実施形態では、患者は、認知症に関連する精神病を有する。
一態様では、それを必要とする患者における神経変性疾患に関連する認知障害を治療する方法が提供され、これは、(S)2-(4-メトキシベンジル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-1,6-ジオン及び薬学的に許容されるその塩から選択される化合物を有効量で患者に毎日投与することを含む。
一部の実施形態では、神経変性疾患は、パーキンソン病又はアルツハイマー病である。
一部の実施形態では、神経変性疾患は、パーキンソン病である。
一部の実施形態では、認知障害は、軽度の認知障害である。
一部の実施形態では、上記方法は、約10mg、約30mg又は約100mgの化合物を毎日経口投与することを含む。一部の実施形態では、上記方法は、約30mgの化合物を毎日経口投与することを含む。
一部の実施形態では、患者は、投与前に17以上のモントリオール認知評価検査スコア(Montreal Cognitive Assessment Score)を有する。一部の実施形態では、患者は、投与前に15~25のモントリオール認知評価検査スコアを有する。
一部の実施形態では、患者は、精神障害に関する臨床全般印象尺度(Clinical Global Impression Scale)に基づき少なくとも3のスコアを有する。
一部の実施形態では、患者は、以下の認知領域:注意、心的処理速度、実行機能/問題解決、及び視空間機能の少なくとも1つに認知障害を有する。
一部の実施形態では、患者は、化合物の投与前に、以下:運動障害学会MCI-PD診断基準、グロトン迷路学習テスト、数字符号置換検査(DSST)、Cogstateワンバックテスト、Cogstate識別テスト又はストループテストの1つ若しくは複数を用いて、実行機能又は注意/ワーキングメモリ認知領域の少なくとも1つで、年齢及び学習に基づく基準の約1.5標準偏差以下を評点することにより定義される認知障害を有する。
一部の実施形態では、患者は、認知症に関連する精神病を有する。
別の態様では、17以上のモントリオール認知評価検査スコアを有する患者のパーキンソン病に関連する認知障害を治療する方法が提供され、これは、(S)2-(4-メトキシベンジル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-1,6-ジオン及び薬学的に許容されるその塩から選択される化合物を有効量で患者に毎日投与することを含む。
一部の実施形態では、患者は、現在、レボドパ及び/又はレボドパエンハンサーの投与を受けている。
一部の実施形態では、患者は、現在、レボドパ及び/又はレボドパエンハンサーの投与を受けている。
一部の実施形態では、化合物を12週間以上にわたって毎日投与した後、患者は、以下、DSST、カテゴリー流暢性検査、ツーバックテスト、ワンバックテスト、識別テスト、並びにグロトン迷路学習テストに基づく実行機能及び注意/ワーキングメモリの複合z-スコア改善の1つ若しくは複数により測定して、改善又は安定した認知力を有する。
一部の実施形態では、化合物を12週間以上にわたって毎日投与した後、患者は、ベースラインと比較して、以下、グロトン迷路学習テスト、ツーバックテスト及びカテゴリー流暢性検査の1つ又は複数により評価される実行機能複合スコアに改善を示す。
一部の実施形態では、化合物を12週間以上にわたって毎日投与した後、患者は、以下、DSST、ワンバックテスト、及び識別テストの1つ又は複数により評価される注意/ワーキングメモリ複合スコアに改善を有する。
一部の実施形態では、化合物を12週間以上にわたって毎日投与した後、患者は、以下、インターナショナルショッピングリスト又は連続的対連合テストを用いたメモリ総合スコアにより測定して、記憶の改善を有する。
一部の実施形態では、化合物を12週間以上にわたって毎日投与した後、患者は、ベースラインと比較し、以下、パーキンソン病睡眠障害のアウトカムの尺度(SCOPA睡眠)により測定して、改善された睡眠の質を有する。
一部の実施形態では、化合物を12週間以上にわたって毎日投与した後、患者は、MoCAにより測定して、同じか、又はより良好な認知力を有する。
一部の実施形態では、化合物を12週間以上にわたって毎日投与した後、患者は、日常的認知(Everyday Cognition)の12項目バージョン(ECog12)により測定して、日常の機能に改善を有する。
一部の実施形態では、化合物を12週間以上にわたって毎日投与した後、患者は、Pennパーキンソン病活動質問票の12項目バージョン(PDAQ-15)により測定して、改善を有する。
一部の実施形態では、化合物を12週間以上にわたって毎日投与した後、患者は、ベースラインと比較して、以下、グロトン迷路学習テスト、ツーバックテスト及びカテゴリー流暢性検査の1つ又は複数により評価される実行機能複合スコアに改善を示す。
一部の実施形態では、化合物を12週間以上にわたって毎日投与した後、患者は、以下、DSST、ワンバックテスト、及び識別テストの1つ又は複数により評価される注意/ワーキングメモリ複合スコアに改善を有する。
一部の実施形態では、化合物を12週間以上にわたって毎日投与した後、患者は、以下、インターナショナルショッピングリスト又は連続的対連合テストを用いたメモリ総合スコアにより測定して、記憶の改善を有する。
一部の実施形態では、化合物を12週間以上にわたって毎日投与した後、患者は、ベースラインと比較し、以下、パーキンソン病睡眠障害のアウトカムの尺度(SCOPA睡眠)により測定して、改善された睡眠の質を有する。
一部の実施形態では、化合物を12週間以上にわたって毎日投与した後、患者は、MoCAにより測定して、同じか、又はより良好な認知力を有する。
一部の実施形態では、化合物を12週間以上にわたって毎日投与した後、患者は、日常的認知(Everyday Cognition)の12項目バージョン(ECog12)により測定して、日常の機能に改善を有する。
一部の実施形態では、化合物を12週間以上にわたって毎日投与した後、患者は、Pennパーキンソン病活動質問票の12項目バージョン(PDAQ-15)により測定して、改善を有する。
一部の実施形態では、化合物は、カプセル又は錠剤の一部として投与される。
一部の実施形態では、投与は、医薬製剤を患者に毎日投与することを含み、ここで、医薬製剤は、治療有効量で存在する化合物、又は薬学的に許容されるその塩;微結晶セルロース;アルファー化デンプン、及びステアリン酸マグネシウムを含む。
一部の実施形態では、医薬製剤は、カプセルに封入される。一部の実施形態では、カプセルは、ヒドロキシル-プロピルセルロースを含む。一部の実施形態では、カプセルは、約10mgの化合物、若しくは薬学的に許容されるその塩;約30mgの化合物、若しくは薬学的に許容されるその塩;又は約100mgの化合物、若しくは薬学的に許容されるその塩を含む。一部の実施形態では、カプセルは、約30mgの化合物、又は薬学的に許容されるその塩を含む。
一部の実施形態では、医薬製剤は、錠剤の形態である。一部の実施形態では、錠剤は、約10mgの化合物、若しくは薬学的に許容されるその塩;約30mgの化合物、若しくは薬学的に許容されるその塩;又は約100mgの化合物、若しくは薬学的に許容されるその塩を含む。一部の実施形態では、錠剤は、約30mgの化合物、又は薬学的に許容されるその塩を含む。
一部の実施形態では、投与は、医薬製剤を患者に毎日投与することを含み、ここで、医薬製剤は、治療有効量で存在する化合物、又は薬学的に許容されるその塩;微結晶セルロース;アルファー化デンプン、及びステアリン酸マグネシウムを含む。
一部の実施形態では、医薬製剤は、カプセルに封入される。一部の実施形態では、カプセルは、ヒドロキシル-プロピルセルロースを含む。一部の実施形態では、カプセルは、約10mgの化合物、若しくは薬学的に許容されるその塩;約30mgの化合物、若しくは薬学的に許容されるその塩;又は約100mgの化合物、若しくは薬学的に許容されるその塩を含む。一部の実施形態では、カプセルは、約30mgの化合物、又は薬学的に許容されるその塩を含む。
一部の実施形態では、医薬製剤は、錠剤の形態である。一部の実施形態では、錠剤は、約10mgの化合物、若しくは薬学的に許容されるその塩;約30mgの化合物、若しくは薬学的に許容されるその塩;又は約100mgの化合物、若しくは薬学的に許容されるその塩を含む。一部の実施形態では、錠剤は、約30mgの化合物、又は薬学的に許容されるその塩を含む。
一部の実施形態では、患者は、ヒトである。
本明細書に提供される医薬による方法は、経口(腸管)投与による投与を含み得る。即ち、一部の実施形態では、上記方法は、本明細書に提供される化合物又は医薬製剤を経口投与することを含む。
本明細書に提供される方法は、長期投与も含み得る。長期投与は、本明細書に開示される化合物又は化合物を含有する医薬製剤の長期間、例えば、3ヶ月、6ヶ月、1年、2年、3年、5年などにわたる投与を指し、或いは、無期限、例えば、被験者の生涯にわたって継続される場合もある。特定の実施形態では、長期投与は、長期間にわたって、例えば、治療濃度域以内で、血中の一定レベルの化合物を提供することを目的とする。
本明細書に提供される医薬製剤は、正確な投与を容易にするために、単位剤形で提供され得る。「単位剤形」という用語は、ヒト被験者及び他の哺乳動物のための単位毎の剤形として好適な物理的に離散した単位を指し、各単位が、好適な製剤用賦形剤と一緒に、所望の治療効果を生成するように計算された予定量の活性物質を含有する。典型的な単位剤形としては、液体組成物の事前充填、事前計測アンプル若しくはシリンジ、又は固体組成物の場合には、丸薬、錠剤、カプセルなどが挙げられる。
特定の実施形態では、本明細書に提供される医薬製剤は、固体剤形として患者に投与される。一部の実施形態では、固体剤形は、カプセルである。
特定の実施形態では、本明細書に提供される組成物は、単一の治療有効薬剤として投与することもできるし、又は他の治療有効薬剤と組み合わせて投与することもできる。
本明細書に提供される医薬による方法は、経口(腸管)投与による投与を含み得る。即ち、一部の実施形態では、上記方法は、本明細書に提供される化合物又は医薬製剤を経口投与することを含む。
本明細書に提供される方法は、長期投与も含み得る。長期投与は、本明細書に開示される化合物又は化合物を含有する医薬製剤の長期間、例えば、3ヶ月、6ヶ月、1年、2年、3年、5年などにわたる投与を指し、或いは、無期限、例えば、被験者の生涯にわたって継続される場合もある。特定の実施形態では、長期投与は、長期間にわたって、例えば、治療濃度域以内で、血中の一定レベルの化合物を提供することを目的とする。
本明細書に提供される医薬製剤は、正確な投与を容易にするために、単位剤形で提供され得る。「単位剤形」という用語は、ヒト被験者及び他の哺乳動物のための単位毎の剤形として好適な物理的に離散した単位を指し、各単位が、好適な製剤用賦形剤と一緒に、所望の治療効果を生成するように計算された予定量の活性物質を含有する。典型的な単位剤形としては、液体組成物の事前充填、事前計測アンプル若しくはシリンジ、又は固体組成物の場合には、丸薬、錠剤、カプセルなどが挙げられる。
特定の実施形態では、本明細書に提供される医薬製剤は、固体剤形として患者に投与される。一部の実施形態では、固体剤形は、カプセルである。
特定の実施形態では、本明細書に提供される組成物は、単一の治療有効薬剤として投与することもできるし、又は他の治療有効薬剤と組み合わせて投与することもできる。
特定の実施形態では、化合物、又は薬学的に許容されるその塩の有効量の投与は、約10mgの化合物、又は薬学的に許容されるその塩を1日1回経口投与することを含む。
特定の実施形態では、化合物、又は薬学的に許容されるその塩の有効量の投与は、約30mgの化合物、又は薬学的に許容されるその塩を1日1回経口投与することを含む。
特定の実施形態では、化合物、又は薬学的に許容されるその塩の有効量の投与は、約100mgの化合物、又は薬学的に許容されるその塩を1日1回経口投与することを含む。
一部の実施形態では、約10mgの化合物、又は薬学的に許容されるその塩は、単位用量として提供される。
一部の実施形態では、約30mgの化合物、又は薬学的に許容されるその塩は、単位用量として提供される。
一部の実施形態では、約100mgの化合物、又は薬学的に許容されるその塩は、単位用量として提供される。
特定の実施形態では、化合物、又は薬学的に許容されるその塩の有効量の投与は、約30mgの化合物、又は薬学的に許容されるその塩を1日1回経口投与することを含む。
特定の実施形態では、化合物、又は薬学的に許容されるその塩の有効量の投与は、約100mgの化合物、又は薬学的に許容されるその塩を1日1回経口投与することを含む。
一部の実施形態では、約10mgの化合物、又は薬学的に許容されるその塩は、単位用量として提供される。
一部の実施形態では、約30mgの化合物、又は薬学的に許容されるその塩は、単位用量として提供される。
一部の実施形態では、約100mgの化合物、又は薬学的に許容されるその塩は、単位用量として提供される。
また、本開示の化合物を含む併用療法、例えば、1又は複数種の他の有効薬剤と組み合わせた化合物も本明細書に提供される。例えば、化合物を、1若しくは複数種の抗パーキンソン病薬、例えば、レバドパ、カルビドパ、サフィナミド、アマンタジン、トリヘキシフェニジル、ベンズトロピン、セレギリン、ラサギリン、リバスチグミン、又はドーパミン作動薬(例えば、ロピニロール、プラミペキソール、若しくはロチゴチン)と併用してもよい。また、化合物を、1若しくは複数種の鎮痛剤、例えば、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS)、ステロイド性抗炎症薬、オピエート、及びシクロオキシゲナーゼ阻害剤と併用してもよい。さらに、化合物を他の薬剤、例えば、三環系抗うつ薬、MAO-I、SRI、SNRIなどの抗うつ薬、並びにダブル及びトリプル再取り込み阻害剤並びに/又は抗不安薬と併用してもよい。化合物と組み合わせて使用することができる例示的な薬剤として、アナフラニル、アダピン、アベンチール、エラビル、ノルプラミン、パメロール、ペルトフラン、シネクアン、スルモンチール、トフラニール、ビバクチル、パルネート、ナルジル、マルプラン、セレキサ、レクサプロ、ルボックス、パキシル、プロザック、ゾロフト、ウェルブトリン、イフェクサー、レメロン、シンバルタ、デジレル(トラゾドン)、及びルジオミールが挙げられる。別の例では、化合物は、抗精神病薬と併用してもよい。抗精神病薬の非限定的な例として、ブチロフェノン、フェノチアジン、チオキサンテン、クロザピン、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、ジプラシドン、アミスルプリド、アセナピン、パリペリドン、イロペリドン、ゾテピン、セルチンドール、ルラシドン、及びアリピプラゾールが挙げられる。別の例では、化合物、例えば、本化合物は、抗てんかん薬と併用してもよい。抗てんかん薬の非限定的な例として、ガバペンチン、プレガバリン、カルバマゼピン、クロナゼパム、ラコサミド、ラモトリギン、レベチラセタム、オクスカルバゼピン、フェニトイン、プレガバリン、トピラマート、及びバルプロエートが挙げられる。本明細書に挙げた薬剤のいずれの使用も、その商標登録又は未登録の同等物の使用を含み得る。化合物、例えば、本化合物、又は薬学的に許容されるその塩、及び上に挙げた治療薬の1つ若しくは複数の組合せは、いずれかの適した病状の治療に使用することができ、鎮痛薬としての使用に限定されないことは理解すべきである。
本明細書に記載される本開示が十分に理解され得るように、以下の実施例を記載する。本出願に記載される合成及び生物学的実施例は、本明細書に提供される化合物、医薬製剤、及び方法を説明するために提供されるのであって、その範囲を何ら制限するものとして解釈すべきではない。
本明細書に記載される化合物は、本明細書に含まれる教示内容及び当技術分野で公知の合成手順に基づくいくつかの方法で調製することができる。以下の非限定的な実施例により本開示を説明する。
全てのサンプル調製及び測定は、約1気圧の周囲大気雰囲気中で実施した。
本明細書に記載される化合物は、本明細書に含まれる教示内容及び当技術分野で公知の合成手順に基づくいくつかの方法で調製することができる。以下の非限定的な実施例により本開示を説明する。
全てのサンプル調製及び測定は、約1気圧の周囲大気雰囲気中で実施した。
化学物質の定義
本明細書において、下記の化学物質の定義を使用する。「DCC」は、ジシクロへキシルカルボジイミドであり、「DCM」は、ジクロロメタンであり、「DCU」は、ジクロロへキシル尿素であり、「1H-NMR」は、プロトン核磁気共鳴であり、「LCMS」は、液体クロマトグラフィー-質量分析法であり、「LiHMDS」は、リチウムビス(トリメチルシリル)アミドであり、「PMB」は、パラ-メトキシベンジルであり、「RT」は、室温であり、「TEA」は、トリエチルアミンであり、「THF」は、テトラヒドロフランであり、「TLC」は、薄層クロマトグラフィーである。
本明細書において、下記の化学物質の定義を使用する。「DCC」は、ジシクロへキシルカルボジイミドであり、「DCM」は、ジクロロメタンであり、「DCU」は、ジクロロへキシル尿素であり、「1H-NMR」は、プロトン核磁気共鳴であり、「LCMS」は、液体クロマトグラフィー-質量分析法であり、「LiHMDS」は、リチウムビス(トリメチルシリル)アミドであり、「PMB」は、パラ-メトキシベンジルであり、「RT」は、室温であり、「TEA」は、トリエチルアミンであり、「THF」は、テトラヒドロフランであり、「TLC」は、薄層クロマトグラフィーである。
実施例1:化合物の合成
AA-rac、AA-1及び化合物の合成:
2-オキソピペリジン-4-カルボン酸(1)の合成:
N2雰囲気下、20Lオートクレーブ内のメタノール(10L)中の2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-4-カルボン酸(SM1)(500g、3.59mol)の攪拌溶液に、水酸化パラジウム(150g)を添加した。反応混合物をH2雰囲気下、RTで18h攪拌した(5kg/cm2)。出発材料の消費(LCMSによりモニターされる)後に、反応混合物を、セライトパッドを介して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテル(2.5L)で粉砕した後、減圧下で乾燥させて、化合物(450g、85%)をオフホワイト色の固体として取得した。1H NMR(500MHz,DMSO-d6):δ 12.37(s,1H),7.44(s,1H),3.16-3.12(m,2H),2.78-2.71(m,1H),2.33-2.21(m,2H),1.98-1.92(m,1H),1.74-1.63(m,1H)
LCMS(m/z):144.2 [M++1].
AA-rac、AA-1及び化合物の合成:
2-オキソピペリジン-4-カルボン酸(1)の合成:
N2雰囲気下、20Lオートクレーブ内のメタノール(10L)中の2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-4-カルボン酸(SM1)(500g、3.59mol)の攪拌溶液に、水酸化パラジウム(150g)を添加した。反応混合物をH2雰囲気下、RTで18h攪拌した(5kg/cm2)。出発材料の消費(LCMSによりモニターされる)後に、反応混合物を、セライトパッドを介して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテル(2.5L)で粉砕した後、減圧下で乾燥させて、化合物(450g、85%)をオフホワイト色の固体として取得した。1H NMR(500MHz,DMSO-d6):δ 12.37(s,1H),7.44(s,1H),3.16-3.12(m,2H),2.78-2.71(m,1H),2.33-2.21(m,2H),1.98-1.92(m,1H),1.74-1.63(m,1H)
LCMS(m/z):144.2 [M++1].
2-オキソピペリジン-4-カルボン酸メチル(2)の合成:
窒素雰囲気下、RTで、MeOH(2.5L)中の化合物1(250g、1.74mol)の攪拌溶液にDCC(540g、2.62mol)を添加し、16h攪拌した。出発材料の消費(TLCによる)後に、反応混合物をジエチルエーテル(2.5L)で希釈し、2h攪拌させた。得られた固体(DCU)を濾過により除去し、濾過物を減圧下で濃縮して、若干量のDCU及び他の不純物と一緒に所望の化合物を有する固体を得た。この固体を、Et2O(2L)を用いてもう1サイクルの粉砕に付した後、MeOH:EtOAc(1:9、3L)で3h処理した。溶解していない固体(DCU)を濾過により除去し、濾過物を蒸発させて、所望の化合物(100g、36%)をオフホワイト色の固体として取得した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 7.53(s,1H),3.63(s,3H),3.18-3.09(m,2H),2.94-2.82(m,1H),2.86-2.74(m,2H),2.04-1.97(m,1H),1.79-1.69(m,1H). LCMS(m/z):158.2 [M++1].
窒素雰囲気下、RTで、MeOH(2.5L)中の化合物1(250g、1.74mol)の攪拌溶液にDCC(540g、2.62mol)を添加し、16h攪拌した。出発材料の消費(TLCによる)後に、反応混合物をジエチルエーテル(2.5L)で希釈し、2h攪拌させた。得られた固体(DCU)を濾過により除去し、濾過物を減圧下で濃縮して、若干量のDCU及び他の不純物と一緒に所望の化合物を有する固体を得た。この固体を、Et2O(2L)を用いてもう1サイクルの粉砕に付した後、MeOH:EtOAc(1:9、3L)で3h処理した。溶解していない固体(DCU)を濾過により除去し、濾過物を蒸発させて、所望の化合物(100g、36%)をオフホワイト色の固体として取得した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 7.53(s,1H),3.63(s,3H),3.18-3.09(m,2H),2.94-2.82(m,1H),2.86-2.74(m,2H),2.04-1.97(m,1H),1.79-1.69(m,1H). LCMS(m/z):158.2 [M++1].
2-(4-メトキシベンジル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-1,6-ジオン(AA-rac、AA-1及び化合物)の合成:
窒素雰囲気下、-78℃で、ドライTHF(1.25L)中の化合物2(150g、0.955mol)の攪拌溶液に、LiHMDS(THF中1.0M、1.9L、1.91mol)をゆっくりと添加した。反応温度を-20℃に上昇させてから、1h攪拌した。THF(250mL)中のInt-A(167g、0.955mol)を-78℃で滴下しながら添加した。反応混合物を室温にしてから、16h攪拌した。出発材料の消費(TLCによる)後に、反応物を0℃にて水性NH4Cl(1L)でクエンチングし、Et2O(1.5L)を添加した後、10分攪拌した。有機層を分離し、水層を10%MeOH/CH2Cl2で抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた後、濃縮して、ラセミAA-rac(110g、40%)をオフホワイト色の固体として得た。さらに2つのバッチを反復し、125gのラセミAA-racを取得した。バッチを全て合わせて、ラセミAA-rac(230g)をオフホワイト色の固体として得た。AA-rac(200g)をキラルHPLC精製により精製して、白色固体としてのAA-1(94g)及び白色固体としての化合物(92g)を取得した。
AA-1:1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ 7.56(br s,1H),7.17(d,J=8.7Hz,2H),6.93(d,J=8.7Hz,2H),4.32-4.18(m,2H),3.74(s,3H),3.35-3.25(m,1H),3.19-3.10(m,1H),3.07(d,J=5.2Hz,1H),2.98(d,J=5.8Hz,1H),2.36(s,2H),1.94-1.80(m,2H). LCMS(ESI):m/z 275.2 [M++1].HPLC:99.88%.キラルHPLC:100.00%.カラム:CHIRALPAK IC(250*4.6mm,3.5 m);移動相A:n-ヘキサン中0.1%DEA;移動相B:DCM:MeOH(50:50);A:B::60:40;流量:1.0mL/分;保持時間:13.840.
化合物:1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ 7.56(br s,1H),7.17(d,J=8.1Hz,2H),6.93(d,J=8.7Hz,2H),4.31-4.19(m,2H),3.74(s,3H),3.35-3.26(m,1H),3.18-3.10(m,1H),3.07(d,J=5.2Hz,1H),2.98(d,J=5.8Hz,1H),2.36(s,2H),1.96-1.80(m,2H).LCMS(ESI):m/z 275.2 [M++1].HPLC:99.42%.キラルHPLC:100.00%.カラム:CHIRALPAK IC(250*4.6mm,3.5 m);移動相A:n-ヘキサン中0.1%DEA;移動相B:DCM:MeOH(50:50);A:B::60:40;流量:1.0mL/分;保持時間:15.543.
窒素雰囲気下、-78℃で、ドライTHF(1.25L)中の化合物2(150g、0.955mol)の攪拌溶液に、LiHMDS(THF中1.0M、1.9L、1.91mol)をゆっくりと添加した。反応温度を-20℃に上昇させてから、1h攪拌した。THF(250mL)中のInt-A(167g、0.955mol)を-78℃で滴下しながら添加した。反応混合物を室温にしてから、16h攪拌した。出発材料の消費(TLCによる)後に、反応物を0℃にて水性NH4Cl(1L)でクエンチングし、Et2O(1.5L)を添加した後、10分攪拌した。有機層を分離し、水層を10%MeOH/CH2Cl2で抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた後、濃縮して、ラセミAA-rac(110g、40%)をオフホワイト色の固体として得た。さらに2つのバッチを反復し、125gのラセミAA-racを取得した。バッチを全て合わせて、ラセミAA-rac(230g)をオフホワイト色の固体として得た。AA-rac(200g)をキラルHPLC精製により精製して、白色固体としてのAA-1(94g)及び白色固体としての化合物(92g)を取得した。
AA-1:1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ 7.56(br s,1H),7.17(d,J=8.7Hz,2H),6.93(d,J=8.7Hz,2H),4.32-4.18(m,2H),3.74(s,3H),3.35-3.25(m,1H),3.19-3.10(m,1H),3.07(d,J=5.2Hz,1H),2.98(d,J=5.8Hz,1H),2.36(s,2H),1.94-1.80(m,2H). LCMS(ESI):m/z 275.2 [M++1].HPLC:99.88%.キラルHPLC:100.00%.カラム:CHIRALPAK IC(250*4.6mm,3.5 m);移動相A:n-ヘキサン中0.1%DEA;移動相B:DCM:MeOH(50:50);A:B::60:40;流量:1.0mL/分;保持時間:13.840.
化合物:1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ 7.56(br s,1H),7.17(d,J=8.1Hz,2H),6.93(d,J=8.7Hz,2H),4.31-4.19(m,2H),3.74(s,3H),3.35-3.26(m,1H),3.18-3.10(m,1H),3.07(d,J=5.2Hz,1H),2.98(d,J=5.8Hz,1H),2.36(s,2H),1.96-1.80(m,2H).LCMS(ESI):m/z 275.2 [M++1].HPLC:99.42%.キラルHPLC:100.00%.カラム:CHIRALPAK IC(250*4.6mm,3.5 m);移動相A:n-ヘキサン中0.1%DEA;移動相B:DCM:MeOH(50:50);A:B::60:40;流量:1.0mL/分;保持時間:15.543.
Int-Aの調製:2-((4-メトキシベンジル)アミノ)アセトニトリル(Int-A)の合成:
0℃で、THF(4.5L)中の4-メトキシベンジルアミン(750g、5.47mol)の溶液に、TEA(1kg、10.9mol)及び2-ブロモアセトニトリル(788g、6.59mol)を添加してから、窒素雰囲気下で16h攪拌した。出発材料の消費(TLCによる)後に、反応物を水(2L)でクエンチングし、EtOAc(2×1.5L)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させた後、減圧下で濃縮して、粗化合物を取得し、これを40%EtOAc/n-ヘキサンで溶離することによるカラムクロマトグラフィーによって精製して、Int-A(675g、HPLCによる96%純度で70%収率)を液体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ 7.21(d,J= 9.0Hz,2H),6.86(d,J= 9.0Hz,2H),3.78(s,3H),3.72(s,2H),3.56(s,2H),2.93(br s,2H).LCMS(m/z):177.1 [M++1].
0℃で、THF(4.5L)中の4-メトキシベンジルアミン(750g、5.47mol)の溶液に、TEA(1kg、10.9mol)及び2-ブロモアセトニトリル(788g、6.59mol)を添加してから、窒素雰囲気下で16h攪拌した。出発材料の消費(TLCによる)後に、反応物を水(2L)でクエンチングし、EtOAc(2×1.5L)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させた後、減圧下で濃縮して、粗化合物を取得し、これを40%EtOAc/n-ヘキサンで溶離することによるカラムクロマトグラフィーによって精製して、Int-A(675g、HPLCによる96%純度で70%収率)を液体として得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ 7.21(d,J= 9.0Hz,2H),6.86(d,J= 9.0Hz,2H),3.78(s,3H),3.72(s,2H),3.56(s,2H),2.93(br s,2H).LCMS(m/z):177.1 [M++1].
化合物のX線結晶構造決定
化合物(40mg)を40℃でメタノール(2mL)に溶解させ、室温まで冷却させた後、72h静置して、結晶を形成させた。結晶を分離し、顕微鏡で調べた。単結晶X線回析も実施したところ、これは、結晶が直方晶系であり、P212121空間群を有することを示している。単結晶X線回析データは、PLATON技術(A.L.Spek,J.Appl.Cryst.,36,7-13 2003))により決定して、スピロ中心における炭素の絶対配置が(S)であることを示す。これらの結果、即ち、化合物の絶対立体化学に基づき、化合物は下記構造で表される:
化合物(40mg)を40℃でメタノール(2mL)に溶解させ、室温まで冷却させた後、72h静置して、結晶を形成させた。結晶を分離し、顕微鏡で調べた。単結晶X線回析も実施したところ、これは、結晶が直方晶系であり、P212121空間群を有することを示している。単結晶X線回析データは、PLATON技術(A.L.Spek,J.Appl.Cryst.,36,7-13 2003))により決定して、スピロ中心における炭素の絶対配置が(S)であることを示す。これらの結果、即ち、化合物の絶対立体化学に基づき、化合物は下記構造で表される:
実施例2:パーキンソン病に関連する軽度認知障害を有する被験者における化合物を評価するための試験
目的及びエンドポイント:
本試験の目的は、パーキンソン病に関連する軽度認知障害(MCI-PD)を有する被験者における化合物の複数の用量レベルの安全性及び忍容性を評価すること、並びに認知力に対する化合物の潜在的な利益を探究することである。
主要目的:
・MCI-PDを有する被験者における化合物の複数の用量レベルの安全性及び忍容性を評価すること。
探究目的:
・複数の用量レベルの化合物の潜在的な認知及び機能効果を探究すること。
・パーキンソン病に関連する非運動症状に対する複数の用量レベルの化合物の効果を探究すること。
・臨床医の面接に基づく変化の印象及び介護者のインプット(Clinician’s Interview-Based Impression of Change-Plus Caregiver Input)(CIBIC-Plus)により測定される化合物の全般的臨床効果を探究すること。
・パーキンソン病に関連する運動症状に対する複数の用量レベルの化合物の効果を探究すること。
・化合物の血漿濃度を評価すること。
・カテコールオルトメチル-トランスフェラーゼ(COMT)多形(Met/Met、Met/Val、及びVal/Val)並びにアポリポタンパク質E(APOE)多形に応じた化合物介入に対する症状のプロフィール及び応答を探究すること。
・ゲノム薬理学(pharmacogenomics)と有効性の間の潜在的関係性を探究すること。
この試験のための神経認知検査を、それらの機能及びドメイン特異性と共に、以下の表2にまとめる。
AWM=注意/ワーキングメモリ、
DSST=数字符号置換検査(Digit Symbol Substitution Test)、
EF=実行機能; ME=記憶; VS=視空間
a Cogstateにより測定される、Cogstate実行機能z-スコア(グロトン迷路学習テスト及びツーバックテストの複合スコアにより測定)又は注意/ワーキングメモリz-スコア(識別テスト及びワンバックの複合スコアにより測定)に基づき、スクリーニング外来1に対してスクリーニング外来2で改善(いずれの複合尺度についてもスクリーニング外来1に対して≧1標準偏差の改善)を示す被験者は、試験から除外される。
目的及びエンドポイント:
本試験の目的は、パーキンソン病に関連する軽度認知障害(MCI-PD)を有する被験者における化合物の複数の用量レベルの安全性及び忍容性を評価すること、並びに認知力に対する化合物の潜在的な利益を探究することである。
主要目的:
・MCI-PDを有する被験者における化合物の複数の用量レベルの安全性及び忍容性を評価すること。
探究目的:
・複数の用量レベルの化合物の潜在的な認知及び機能効果を探究すること。
・パーキンソン病に関連する非運動症状に対する複数の用量レベルの化合物の効果を探究すること。
・臨床医の面接に基づく変化の印象及び介護者のインプット(Clinician’s Interview-Based Impression of Change-Plus Caregiver Input)(CIBIC-Plus)により測定される化合物の全般的臨床効果を探究すること。
・パーキンソン病に関連する運動症状に対する複数の用量レベルの化合物の効果を探究すること。
・化合物の血漿濃度を評価すること。
・カテコールオルトメチル-トランスフェラーゼ(COMT)多形(Met/Met、Met/Val、及びVal/Val)並びにアポリポタンパク質E(APOE)多形に応じた化合物介入に対する症状のプロフィール及び応答を探究すること。
・ゲノム薬理学(pharmacogenomics)と有効性の間の潜在的関係性を探究すること。
この試験のための神経認知検査を、それらの機能及びドメイン特異性と共に、以下の表2にまとめる。
DSST=数字符号置換検査(Digit Symbol Substitution Test)、
EF=実行機能; ME=記憶; VS=視空間
a Cogstateにより測定される、Cogstate実行機能z-スコア(グロトン迷路学習テスト及びツーバックテストの複合スコアにより測定)又は注意/ワーキングメモリz-スコア(識別テスト及びワンバックの複合スコアにより測定)に基づき、スクリーニング外来1に対してスクリーニング外来2で改善(いずれの複合尺度についてもスクリーニング外来1に対して≧1標準偏差の改善)を示す被験者は、試験から除外される。
方法:
この試験は、以下:14~28日のスクリーニング期間;12週間(84日)の二重盲検、ランダム化、プラセボ対照の処置期間;並びに14日のフォローアップ期間を含む。
この試験は、以下:14~28日のスクリーニング期間;12週間(84日)の二重盲検、ランダム化、プラセボ対照の処置期間;並びに14日のフォローアップ期間を含む。
スクリーニング期間(-28日目から-1日目)
スクリーニング外来1において、潜在的被験者及び試験パートナーは、全てのプロトコル指定手順を完了する前に、書面でのインフォームド・コンセントを提出することが求められる。運動障害学会の診断基準に基づいてパーキンソン病と診断され、改訂版ホーン・ヤール尺度に基づいて1~3の重症度ステージであり、モントリオール認知評価(MoCA)に基づき≧17のスコア、及び老年期うつ病評価尺度短縮形式(Geriatric Depression Scale-Short Form(GDS-SF)に基づき≦8点のスコアを有する被験者をスクリーニングして、初期適格性を決定する。臨床的尺度及び安全性評価と共に、書類及びコンピュータに基づく神経心理学検査及び認知検査の診断バッテリを完了する。スクリーニング外来1及び2は、ほぼ同じ時間帯に調整すべきである。ドーパミン療法(即ち、レボドパ)を受けている被験者の場合、認知評価を伴う全ての外来(外来1、2、3、5、9、10、及び早期終了時)は全て、認知評価が、被験者のON時間(ON time)中に実施されるように調整すべきである。
スクリーニング外来1において、潜在的被験者及び試験パートナーは、全てのプロトコル指定手順を完了する前に、書面でのインフォームド・コンセントを提出することが求められる。運動障害学会の診断基準に基づいてパーキンソン病と診断され、改訂版ホーン・ヤール尺度に基づいて1~3の重症度ステージであり、モントリオール認知評価(MoCA)に基づき≧17のスコア、及び老年期うつ病評価尺度短縮形式(Geriatric Depression Scale-Short Form(GDS-SF)に基づき≦8点のスコアを有する被験者をスクリーニングして、初期適格性を決定する。臨床的尺度及び安全性評価と共に、書類及びコンピュータに基づく神経心理学検査及び認知検査の診断バッテリを完了する。スクリーニング外来1及び2は、ほぼ同じ時間帯に調整すべきである。ドーパミン療法(即ち、レボドパ)を受けている被験者の場合、認知評価を伴う全ての外来(外来1、2、3、5、9、10、及び早期終了時)は全て、認知評価が、被験者のON時間(ON time)中に実施されるように調整すべきである。
スクリーニング外来1及び2は、≧7日の間隔をあけるべきである。スクリーニング外来2では、神経心理学検査及び認知検査を完了する。Cogstateにより評価される、Cogstate実行機能z-スコア(グロトン迷路学習テスト及びツーバックテストの複合スコアにより測定)又は注意/ワーキングメモリz-スコア(識別テスト及びワンバックの複合スコアにより測定)に基づき、スクリーニング外来1に対して改善(いずれの複合尺度についてもスクリーニング外来1に対して≧1標準偏差の改善)を示す被験者、或いはそれ以外に適格性基準を満たさない被験者は、試験からスクリーニング検査不適格とされる。登録認可委員会(Enrollment Authorization Committee)(EAC)に従う適格性基準を満たさない被験者は、試験からスクリーニング検査不適格とされる。
スクリーニング期間の合計期間は、日程調整の必要に応じて、14~28日である。スクリーニング期間は、必要に応じて延長することもでき、延長については、スポンサー指定のメディカルモニターと話し合うべきである。
スクリーニング期間の合計期間は、日程調整の必要に応じて、14~28日である。スクリーニング期間は、必要に応じて延長することもでき、延長については、スポンサー指定のメディカルモニターと話し合うべきである。
12週間の処置期間:
ベースライン外来(外来3、1日目)
スクリーニング外来2及びベースライン外来(外来3)は、≧7日の間隔をあけるべきである。認知機能、パーキンソン病の運動及び非運動症状、神経心理学的機能、睡眠、並びに全般的重症度を評価する。適格性基準を満たす被験者は、1日1回、食物なしで、化合物の3つの用量(10、30、及び100mg)の1つを受けるか、又は対応するプラセボを受けるように、ランダム化される。被験者は、各用量の試験薬投与前の2時間又は各用量の試験薬投与後の1時間は食物を摂取するべきではない。神経認知検査が実施された後、試験薬の最初の用量が診療所で投与される。試験薬は、その後の外来患者投与のために調剤される。
ベースライン外来(外来3、1日目)
スクリーニング外来2及びベースライン外来(外来3)は、≧7日の間隔をあけるべきである。認知機能、パーキンソン病の運動及び非運動症状、神経心理学的機能、睡眠、並びに全般的重症度を評価する。適格性基準を満たす被験者は、1日1回、食物なしで、化合物の3つの用量(10、30、及び100mg)の1つを受けるか、又は対応するプラセボを受けるように、ランダム化される。被験者は、各用量の試験薬投与前の2時間又は各用量の試験薬投与後の1時間は食物を摂取するべきではない。神経認知検査が実施された後、試験薬の最初の用量が診療所で投与される。試験薬は、その後の外来患者投与のために調剤される。
外来4~9(14、28、42、56、及び70、並びに84日目)
被験者は、12週間にわたり、1日1回化合物又は対応プラセボを食物なして服用し、14、28、56及び84日目に評価のために診療所に戻る。略式臨床安全性外来は、14及び56日目に終了する。28及び84日目(処置期間の終了)に、認知機能、パーキンソン病の運動及び非運動症状、神経心理学的機能、睡眠、並びに全般的変化を評価する。有害事象及び併用薬の変化を評価するために、電話診察が42及び70日目に完了される。
被験者は、12週間にわたり、1日1回化合物又は対応プラセボを食物なして服用し、14、28、56及び84日目に評価のために診療所に戻る。略式臨床安全性外来は、14及び56日目に終了する。28及び84日目(処置期間の終了)に、認知機能、パーキンソン病の運動及び非運動症状、神経心理学的機能、睡眠、並びに全般的変化を評価する。有害事象及び併用薬の変化を評価するために、電話診察が42及び70日目に完了される。
フォローアップ期間(98日目又は処置後14日)
被験者は、98日目、又は最終用量の試験薬投与から約14日後に、フォローアップ外来のために戻る。認知機能、パーキンソン病の運動及び非運動症状、神経心理学的機能、睡眠、並びに全般的変化を評価する。早期段階で中止した被験者の手順及び評価については、評価テーブルのスケジュールに明示されている。
被験者は、98日目、又は最終用量の試験薬投与から約14日後に、フォローアップ外来のために戻る。認知機能、パーキンソン病の運動及び非運動症状、神経心理学的機能、睡眠、並びに全般的変化を評価する。早期段階で中止した被験者の手順及び評価については、評価テーブルのスケジュールに明示されている。
その他の評価及び情報
評価テーブルのスケジュールに指示される通りに、有害事象、併用薬、バイタルサイン、体重、心電図、臨床検査値、及び身体検査により、試験全体を通して、安全性を評価する。COMT及びAPOE薬理遺伝学/多形試験、血漿濃度測定、及びゲノム薬理学DNA(任意)試験のために、追加的な血液サンプルを採取する。評価者資格認定、訓練、及び監督は、試験期間中、中央施設で管理される。
評価テーブルのスケジュールに指示される通りに、有害事象、併用薬、バイタルサイン、体重、心電図、臨床検査値、及び身体検査により、試験全体を通して、安全性を評価する。COMT及びAPOE薬理遺伝学/多形試験、血漿濃度測定、及びゲノム薬理学DNA(任意)試験のために、追加的な血液サンプルを採取する。評価者資格認定、訓練、及び監督は、試験期間中、中央施設で管理される。
被験者の数:
約135人のランダム化された被験者。
約135人のランダム化された被験者。
診断及び適格性のための主要基準
参加基準:
1.全ての試験関連手順を開始する前に、被験者及び試験パートナーから取得され、治験審査委員会(Institutional Review Board)に承認された書面でのインフォームド・コンセント及びプライバシー・ランゲージ(医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律(Health Insurance Portability and Accountability Act))。
2.年齢50~80歳(両端の値を含む)の男性及び女性被験者。
3.少なくとも1年のパーキンソン病症状を有する、運動障害学会基準によるパーキンソン病の診断。
4.パーキンソン病に関連する軽度の認知障害の診断。
5.MoCAスコア≧17。
6.下記において年齢及び学習に基づく基準を下回る≧1.5標準偏差によりこのプロトコルで定義される客観的認知障害:
・実行機能、注意/ワーキングメモリ、視空間機能、及び記憶など、4領域のうち2つにおける少なくとも1つのアウトカム尺度;並びに
・障害領域の1つは、実行機能又は注意/ワーキングメモリでなければならない。
7.改訂版ホーン・ヤールステージ1~3(両端の値を含む)、被験者のONタイム期の間に評価される。
8.スクリーニング外来1前の少なくとも6週間にわたりドーパミン作動薬、又はレボドパ/レボドパエンハンサーによる抗パーキンソン病レジメンが安定しており、且つ試験期間中に同じ用量で継続することが予想される。注:スクリーニング外来前の6週間以内又は試験期間中に用量の調節はしない。
9.女性パートナーと性的関係を持っている男性被験者は、試験期間中及び最後の試験薬投与から30日間、下記事項に同意しなければならない:a)許容される避妊方法(殺精子剤を含むコンドーム又は避妊手術)の使用、並びにb)許容される避妊方法を使用しない女性パートナーとの性行為を控えること。スクリーニングの少なくとも90日前に避妊手術を受けていない全ての男性被験者は、バリア避妊法(殺精子剤を含むコンドーム)を使用しなければならない。男性被験者はまた、試験期間中及び最後の試験薬投与から90日後まで精子提供を控えることにも同意しなければならない。
10.妊娠の可能性がある女性被験者は、スクリーニング時に血清妊娠検査で陰性であることが要求され、且つ、適切な避妊方法(例えば、経口若しくは非経口避妊薬、子宮内避妊器具、バリア、自制)を実施しなければならない。被験者は、試験期間中及び最後の試験薬投与から30日間、授乳、又は妊娠の計画、又は卵子の提供をしてはならない。
11.最低限6年生又はそれと同程度の教育。
12.治験責任医師の意見による評価を完了するのに十分な視力及び運動制御。
13.コンピュータ又は電子タブレットにより実施されるテストを完了する能力(Cogstateにより評価される)。
14.被験者が試験を受ける限り、治験責任医師の判断で、被験者の認知、行動、及び機能状態に関する情報を提供することができる試験パートナーを有する。治験責任医師の判断で、試験パートナーは、被験者と頻繁且つ十分な接触を持つ(例えば、5回/週、又は約10時間/週)。試験パートナーは、外来1及び外来3の際、被験者に付き添わなければならない。
15.試験の必要事項を理解し、試験制約事項を遵守すると共に、必要な評価のために戻ることに同意する能力。
16.EACによる適切及び好適な試験参加者としての承認。
参加基準:
1.全ての試験関連手順を開始する前に、被験者及び試験パートナーから取得され、治験審査委員会(Institutional Review Board)に承認された書面でのインフォームド・コンセント及びプライバシー・ランゲージ(医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律(Health Insurance Portability and Accountability Act))。
2.年齢50~80歳(両端の値を含む)の男性及び女性被験者。
3.少なくとも1年のパーキンソン病症状を有する、運動障害学会基準によるパーキンソン病の診断。
4.パーキンソン病に関連する軽度の認知障害の診断。
5.MoCAスコア≧17。
6.下記において年齢及び学習に基づく基準を下回る≧1.5標準偏差によりこのプロトコルで定義される客観的認知障害:
・実行機能、注意/ワーキングメモリ、視空間機能、及び記憶など、4領域のうち2つにおける少なくとも1つのアウトカム尺度;並びに
・障害領域の1つは、実行機能又は注意/ワーキングメモリでなければならない。
7.改訂版ホーン・ヤールステージ1~3(両端の値を含む)、被験者のONタイム期の間に評価される。
8.スクリーニング外来1前の少なくとも6週間にわたりドーパミン作動薬、又はレボドパ/レボドパエンハンサーによる抗パーキンソン病レジメンが安定しており、且つ試験期間中に同じ用量で継続することが予想される。注:スクリーニング外来前の6週間以内又は試験期間中に用量の調節はしない。
9.女性パートナーと性的関係を持っている男性被験者は、試験期間中及び最後の試験薬投与から30日間、下記事項に同意しなければならない:a)許容される避妊方法(殺精子剤を含むコンドーム又は避妊手術)の使用、並びにb)許容される避妊方法を使用しない女性パートナーとの性行為を控えること。スクリーニングの少なくとも90日前に避妊手術を受けていない全ての男性被験者は、バリア避妊法(殺精子剤を含むコンドーム)を使用しなければならない。男性被験者はまた、試験期間中及び最後の試験薬投与から90日後まで精子提供を控えることにも同意しなければならない。
10.妊娠の可能性がある女性被験者は、スクリーニング時に血清妊娠検査で陰性であることが要求され、且つ、適切な避妊方法(例えば、経口若しくは非経口避妊薬、子宮内避妊器具、バリア、自制)を実施しなければならない。被験者は、試験期間中及び最後の試験薬投与から30日間、授乳、又は妊娠の計画、又は卵子の提供をしてはならない。
11.最低限6年生又はそれと同程度の教育。
12.治験責任医師の意見による評価を完了するのに十分な視力及び運動制御。
13.コンピュータ又は電子タブレットにより実施されるテストを完了する能力(Cogstateにより評価される)。
14.被験者が試験を受ける限り、治験責任医師の判断で、被験者の認知、行動、及び機能状態に関する情報を提供することができる試験パートナーを有する。治験責任医師の判断で、試験パートナーは、被験者と頻繁且つ十分な接触を持つ(例えば、5回/週、又は約10時間/週)。試験パートナーは、外来1及び外来3の際、被験者に付き添わなければならない。
15.試験の必要事項を理解し、試験制約事項を遵守すると共に、必要な評価のために戻ることに同意する能力。
16.EACによる適切及び好適な試験参加者としての承認。
除外基準:
1.臨床的に有意味な運動合併症[例えば、レボドパ抗パーキンソン病作用の持続時間短縮(ウェアリングオフ(wearing-off)現象)、処置不十分から過剰処置状態への突然のシフト(オン-オフ現象)、凍え及びレボドパ誘発ジスキネジアなどの不随意運動]。
2.Cogstateにより評価して、Cogstate実行機能z-スコア(グロトン迷路学習テスト及びツーバックテストの複合スコアにより測定)又は注意/ワーキングメモリz-スコア(識別テスト及びワンバックの複合スコアにより測定)に基づく、スクリーニング外来1に対する、スクリーニング外来2での改善(いずれの複合尺度についてもスクリーニング外来1に対して≧1標準偏差の改善)。
3.精神疾患の診断・統計マニュアル、第5版(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders,Fifth Edition)[APA 2013]の基準に従い、パーキンソン病による認知症(主要神経認知障害群)の基準を満たす。
4.限定されないが、他の認知症(例えば、アルツハイマー病、及びハンチントン病)を含め、試験を完了する認知力又は能力に影響し得るパーキンソン病以外の有意な中枢神経系疾患の診断。
5.薬剤(例えば、抗精神病薬)又は疾患(例えば、進行性核上性麻痺)、本態性振戦、又は多系統萎縮症(例えば、線条体黒質変性症、オリーブ橋小脳萎縮症)による非定型若しくは続発性パーキンソニズム、或いは脳炎後のパーキンソニズム。
6.有意な脳血管障害の病歴、例えば、スクリーニング前の12ヶ月以内の構造的異常若しくは虚血性脳卒中を伴う一過性虚血発作の過去12ヶ月の病歴、高血圧、若しくは高血圧性脳症による脳内出血の何らかの病歴。
7.二極性障害、統合失調症、他の一次性精神障害、又は治験責任医師の意見で、試験への参加を妨げ得る他の精神障害の生涯診断。注:それぞれ抗不安薬又は抗うつ薬の安定した治療を伴う不安又はうつ病の現在の症状は除外されない。
8.スクリーニング外来1での>8のGDS-SFスコア。
9.治験責任医師の意見で、試験プロトコルを遵守する被験者の能力を妨げ得る、抑制の乏しい精神病(幻覚又は妄想)。
10.治験責任医師の判断で、試験プロトコルの遵守を妨げ得るいずれか他の精神障害。
11.スクリーニング時又は1日目に、シーハン自殺傾向追跡スケール(Sheehan Suicidality Tracking Scale)(S-STS)に基づき、質問2若しくは13で3若しくは4、又は質問1a(1bが、はいと回答された場合のみ)、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、若しくは14で2以上の評点により、自殺の意思、計画、及び/又は行動の基準を満たす。
12.試験薬の最初の投与前の1年以内の既知の薬物乱用歴(精神疾患の診断・統計マニュアル、第5版(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders,Fifth Edition)[APA 2013]により定義される薬物カテゴリー)及び/又はカフェイン及びニコチンを除き、試験薬の最初の投与前の1年以内の薬物依存。
13.現在の埋込み型頭蓋内刺激装置又は頭蓋内アブレーション手術(例えば、視床下、淡蒼球内節セグメント)の医療歴。
14.スクリーニング外来1前3ヶ月以内の反復経頭蓋磁気刺激法。
15.スクリーニング外来1前2週間以内のコリンステラーゼ阻害剤の使用、スクリーニング外来1前3ヶ月以内のメマンチン若しくはアマンタジンの使用、或いはスクリーニング外来1前2週間以内又は試験期間中の抗コリン作用薬(例えば、トリヘキシフェニジル、ベンズトロピン、オルフェナドリン、プロシクリジン、及びビペリデンなどのパーキンソン病治療用ムスカリンアンタゴニスト薬、過活動膀胱及び尿失禁に典型的に処方される特定の薬剤、例えば、ソリフェナシン、オキシブチニン、ベラドンナアルカロイド)の使用。
16.スクリーニング外来1前3ヶ月以内又は試験期間中のモノアミンオキシダーゼ-B阻害剤の使用。
17.スクリーニング外来1前3ヶ月以内又は試験期間中のデジタル/アプリケーションによる認知強化/脳トレーニングツール(例えば、Lumosity(商標))の使用。
18.スクリーニング外来1前4週間以内又は試験期間中の認知機能に影響を及ぼし得る抗うつ薬、例えば、ネファゾドン、トラゾドン、不可逆的モノアミンオキシダーゼ阻害剤、三環系抗うつ薬、ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NaSSA)ミルタザピン、又はビラゾドン若しくはボルチオキセチンなどのセロトニン調節及び刺激剤抗うつ薬の使用。スクリーニング外来1前4週間以内又は試験期間中の不安定な抗うつ薬の使用(即ち、1日用量の変化)。スクリーニング外来1前8週間以内の選択性セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、セロトニン及びノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)、ブプロピオン、又はセント・ジョーンズ・ワート(St.John’s wort)を含む現行療法の開始。注:SSRI、SNRI、ブプロピオン、又はセント・ジョーンズ・ワート(St.John’s wort)による安定した治療(スクリーニング外来前≧90日)を受ける被験者は、試験期間中、予想外の用量変化なしに、この療法を継続してもよい。SSRI又はSNRIの1日用量は、20mgのパロキセチン、100mgのセルトラリン、20mgのフルオキセチン、10mgのエシタロプラム、20mgのシタロプラム、100mgのベンラファキシン、50mgのデスベンラファキシン、又は60mgのデュロキセチンを超えるべきではない。
19.スクリーニング外来1前2週間以内又は試験期間中の主として中枢神経系活動に関する薬剤(例えば、抗痙攣薬[ガバペンチノイド若しくはプレガバペンチノイドなど]、精神刺激剤、ベンゾジアゼピン、メチルフェニデート、バルビツール酸系、第1世代鎮静性H1抗ヒスタミン薬、エスゾピクロン、ゾルピデム徐放剤又はいずれか他の鎮静-催眠薬の使用。注:特定の非ベンゾジアゼピン睡眠導入剤[例えば、一時的なゾルピデム即放剤(就寝時に1用量)、ザレプロン(就寝時に1用量)、ラメルテオン、又はメラトニン]の一時的な使用は、許可される。
20.スクリーニング外来1前6ヶ月以内又は試験期間中の二極性障害若しくは統合失調症の抗精神病薬の何らかの医療歴若しくは現在の使用、又は抗精神病薬の何らかの使用。薬物誘発又は疾患関連精神病に対処するための、試験薬の最初の投与の少なくとも8週間前に開始されたクロザピン(最大25mg)、クエチアピン(最大75mg)、及びピマバンセリン治療薬は、許可される。参加者は、試験薬の最初の投与前の少なくとも6週間、安定した投薬を受け、且つ、試験期間中同じ用量で継続する予定でなければならない。
21.試験薬の最初の投与前の過去3ヶ月(若しくは5半減期、1薬剤についていずれか長い方)内、又は抗αシヌクレイン実験モノクローナル抗体治療薬を含む試験薬の最初の投与前の過去12ヶ月内で、いずれかの態様のパーキンソン病(運動症状、情緒症状、認知症状、行動心理学的症状)の実験的治療への参加者。注:被験者が、疾患修飾治療薬のプラセボアーム側であった場合、参加は除外されない。
22.スクリーニング外来1前の60日以内又は試験期間中のN-メチル-D-アスパラギン酸受容体(NMDAR)結合剤(例えば、ケタミン、デキストロメトルファン、メタドン、ラモトリギン、又はエスケタミン)の使用。
23.試験薬の最初の投与前の30日以内又は試験期間中の嗜好用若しくは医療用マリファナの使用。用量が安定しており、薬物尿検査の結果が1日目に陰性であるという条件で、カンナビジオールオイルは使用してもよい。
24.フェンシクリジン、バルビツール酸系、ベンゾジアゼピン、オピエート、メタドン、コカイン、カンナビノイド、及びアンフェタミンなどの不法薬物乱用の検査陽性。処方された薬剤の適切な使用の場合にスクリーニング時に陽性結果を有する被験者は、1日目の結果が陰性でなければならない。
25.管理されてないI型若しくはII型糖尿病(ヘモグロビンAlc>8%)又は管理されていない高血圧。
26.スクリーニング時のボディマス指数>35kg/m2。
27.治験責任医師又はスポンサー指定のメディカルモニターにより評価して、スクリーニング時に推定クレアチニンクリアランス<30mL/分/SA(中央検査部により算出)又は臨床的に有意な腎疾患の病歴。
28.葉酸欠乏症(正常の下限を下回る葉酸レベルにより示される)又はB12欠乏症(正常の上限を上回るメチルマロン酸レベルにより示される)のエビデンス。注:葉酸又はビタミンB12欠乏症に関し、3ヶ月の適切な治療の後に認知力に改善がないか否かについて、被験者を再スクリーニングすることができる。
29.ケタミン、エスケタミン、デキストロメトルファン、メマンチン、メタドン、デキストロプロポキシフェン、若しくはケトベミドンなどのNMDARリガンドに対するアレルギー、感受性、又は不耐性の病歴、並びにこうした薬剤の現在の使用。
30.フリデリシア(Fridericia)の式により心拍を補正したQT間隔>450msec(男性)若しくは>470msec(女性)又はQT測定に不適切な心電図(例えば、治験責任医師の意見で、T波の不明瞭な停止)のスクリーニング。
31.QT延長症候群の既知の家族病歴若しくは既知の存在、又は過去若しくは現在の臨床的に有意な不整脈若しくは虚血性心疾患の既知病歴。
32.ヒト免疫不全ウイルス感染症、肝炎などの現在の感染症、又は治験責任医師が臨床的に有意とみなす他の進行中の感染症の既知診断。
33.治療が成功した皮膚の非転移性基底細胞癌若しくは扁平上皮癌、又は子宮頸部の局在化上皮内癌を除いて、過去5年内の異形成又は悪性疾患(リンパ腫及び白血病を含む)の現在のエビデンス。
34.薬剤吸収障害に起因する胃腸の疾患又は手術(但し、虫垂切除若しくはヘルニア修復を除く)の病歴。
35.治験責任医師又はスポンサーの意見で、安全な試験参加を不可能にするか、又は試験手順/評価に支障をきたし得る異常な検査結果、心電図結果、医療歴、又は併発症。
36.未修正の甲状腺機能低下症又は甲状腺機能亢進症。注:正常な甲状腺刺激ホルモンレベルの代償性甲状腺機能低下症を有する被験者は登録可能である。
37.スクリーニング時に、慢性肝臓病の過去の既知診断及び/又は直接ビリルビン、アラニンアミノトランスフェラーゼ、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、アルカリホスファターゼ、若しくはγ-グルタミルトランスフェラーゼ>1.5×正常の上限の存在を特徴とする肝機能障害。
1.臨床的に有意味な運動合併症[例えば、レボドパ抗パーキンソン病作用の持続時間短縮(ウェアリングオフ(wearing-off)現象)、処置不十分から過剰処置状態への突然のシフト(オン-オフ現象)、凍え及びレボドパ誘発ジスキネジアなどの不随意運動]。
2.Cogstateにより評価して、Cogstate実行機能z-スコア(グロトン迷路学習テスト及びツーバックテストの複合スコアにより測定)又は注意/ワーキングメモリz-スコア(識別テスト及びワンバックの複合スコアにより測定)に基づく、スクリーニング外来1に対する、スクリーニング外来2での改善(いずれの複合尺度についてもスクリーニング外来1に対して≧1標準偏差の改善)。
3.精神疾患の診断・統計マニュアル、第5版(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders,Fifth Edition)[APA 2013]の基準に従い、パーキンソン病による認知症(主要神経認知障害群)の基準を満たす。
4.限定されないが、他の認知症(例えば、アルツハイマー病、及びハンチントン病)を含め、試験を完了する認知力又は能力に影響し得るパーキンソン病以外の有意な中枢神経系疾患の診断。
5.薬剤(例えば、抗精神病薬)又は疾患(例えば、進行性核上性麻痺)、本態性振戦、又は多系統萎縮症(例えば、線条体黒質変性症、オリーブ橋小脳萎縮症)による非定型若しくは続発性パーキンソニズム、或いは脳炎後のパーキンソニズム。
6.有意な脳血管障害の病歴、例えば、スクリーニング前の12ヶ月以内の構造的異常若しくは虚血性脳卒中を伴う一過性虚血発作の過去12ヶ月の病歴、高血圧、若しくは高血圧性脳症による脳内出血の何らかの病歴。
7.二極性障害、統合失調症、他の一次性精神障害、又は治験責任医師の意見で、試験への参加を妨げ得る他の精神障害の生涯診断。注:それぞれ抗不安薬又は抗うつ薬の安定した治療を伴う不安又はうつ病の現在の症状は除外されない。
8.スクリーニング外来1での>8のGDS-SFスコア。
9.治験責任医師の意見で、試験プロトコルを遵守する被験者の能力を妨げ得る、抑制の乏しい精神病(幻覚又は妄想)。
10.治験責任医師の判断で、試験プロトコルの遵守を妨げ得るいずれか他の精神障害。
11.スクリーニング時又は1日目に、シーハン自殺傾向追跡スケール(Sheehan Suicidality Tracking Scale)(S-STS)に基づき、質問2若しくは13で3若しくは4、又は質問1a(1bが、はいと回答された場合のみ)、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、若しくは14で2以上の評点により、自殺の意思、計画、及び/又は行動の基準を満たす。
12.試験薬の最初の投与前の1年以内の既知の薬物乱用歴(精神疾患の診断・統計マニュアル、第5版(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders,Fifth Edition)[APA 2013]により定義される薬物カテゴリー)及び/又はカフェイン及びニコチンを除き、試験薬の最初の投与前の1年以内の薬物依存。
13.現在の埋込み型頭蓋内刺激装置又は頭蓋内アブレーション手術(例えば、視床下、淡蒼球内節セグメント)の医療歴。
14.スクリーニング外来1前3ヶ月以内の反復経頭蓋磁気刺激法。
15.スクリーニング外来1前2週間以内のコリンステラーゼ阻害剤の使用、スクリーニング外来1前3ヶ月以内のメマンチン若しくはアマンタジンの使用、或いはスクリーニング外来1前2週間以内又は試験期間中の抗コリン作用薬(例えば、トリヘキシフェニジル、ベンズトロピン、オルフェナドリン、プロシクリジン、及びビペリデンなどのパーキンソン病治療用ムスカリンアンタゴニスト薬、過活動膀胱及び尿失禁に典型的に処方される特定の薬剤、例えば、ソリフェナシン、オキシブチニン、ベラドンナアルカロイド)の使用。
16.スクリーニング外来1前3ヶ月以内又は試験期間中のモノアミンオキシダーゼ-B阻害剤の使用。
17.スクリーニング外来1前3ヶ月以内又は試験期間中のデジタル/アプリケーションによる認知強化/脳トレーニングツール(例えば、Lumosity(商標))の使用。
18.スクリーニング外来1前4週間以内又は試験期間中の認知機能に影響を及ぼし得る抗うつ薬、例えば、ネファゾドン、トラゾドン、不可逆的モノアミンオキシダーゼ阻害剤、三環系抗うつ薬、ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NaSSA)ミルタザピン、又はビラゾドン若しくはボルチオキセチンなどのセロトニン調節及び刺激剤抗うつ薬の使用。スクリーニング外来1前4週間以内又は試験期間中の不安定な抗うつ薬の使用(即ち、1日用量の変化)。スクリーニング外来1前8週間以内の選択性セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、セロトニン及びノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)、ブプロピオン、又はセント・ジョーンズ・ワート(St.John’s wort)を含む現行療法の開始。注:SSRI、SNRI、ブプロピオン、又はセント・ジョーンズ・ワート(St.John’s wort)による安定した治療(スクリーニング外来前≧90日)を受ける被験者は、試験期間中、予想外の用量変化なしに、この療法を継続してもよい。SSRI又はSNRIの1日用量は、20mgのパロキセチン、100mgのセルトラリン、20mgのフルオキセチン、10mgのエシタロプラム、20mgのシタロプラム、100mgのベンラファキシン、50mgのデスベンラファキシン、又は60mgのデュロキセチンを超えるべきではない。
19.スクリーニング外来1前2週間以内又は試験期間中の主として中枢神経系活動に関する薬剤(例えば、抗痙攣薬[ガバペンチノイド若しくはプレガバペンチノイドなど]、精神刺激剤、ベンゾジアゼピン、メチルフェニデート、バルビツール酸系、第1世代鎮静性H1抗ヒスタミン薬、エスゾピクロン、ゾルピデム徐放剤又はいずれか他の鎮静-催眠薬の使用。注:特定の非ベンゾジアゼピン睡眠導入剤[例えば、一時的なゾルピデム即放剤(就寝時に1用量)、ザレプロン(就寝時に1用量)、ラメルテオン、又はメラトニン]の一時的な使用は、許可される。
20.スクリーニング外来1前6ヶ月以内又は試験期間中の二極性障害若しくは統合失調症の抗精神病薬の何らかの医療歴若しくは現在の使用、又は抗精神病薬の何らかの使用。薬物誘発又は疾患関連精神病に対処するための、試験薬の最初の投与の少なくとも8週間前に開始されたクロザピン(最大25mg)、クエチアピン(最大75mg)、及びピマバンセリン治療薬は、許可される。参加者は、試験薬の最初の投与前の少なくとも6週間、安定した投薬を受け、且つ、試験期間中同じ用量で継続する予定でなければならない。
21.試験薬の最初の投与前の過去3ヶ月(若しくは5半減期、1薬剤についていずれか長い方)内、又は抗αシヌクレイン実験モノクローナル抗体治療薬を含む試験薬の最初の投与前の過去12ヶ月内で、いずれかの態様のパーキンソン病(運動症状、情緒症状、認知症状、行動心理学的症状)の実験的治療への参加者。注:被験者が、疾患修飾治療薬のプラセボアーム側であった場合、参加は除外されない。
22.スクリーニング外来1前の60日以内又は試験期間中のN-メチル-D-アスパラギン酸受容体(NMDAR)結合剤(例えば、ケタミン、デキストロメトルファン、メタドン、ラモトリギン、又はエスケタミン)の使用。
23.試験薬の最初の投与前の30日以内又は試験期間中の嗜好用若しくは医療用マリファナの使用。用量が安定しており、薬物尿検査の結果が1日目に陰性であるという条件で、カンナビジオールオイルは使用してもよい。
24.フェンシクリジン、バルビツール酸系、ベンゾジアゼピン、オピエート、メタドン、コカイン、カンナビノイド、及びアンフェタミンなどの不法薬物乱用の検査陽性。処方された薬剤の適切な使用の場合にスクリーニング時に陽性結果を有する被験者は、1日目の結果が陰性でなければならない。
25.管理されてないI型若しくはII型糖尿病(ヘモグロビンAlc>8%)又は管理されていない高血圧。
26.スクリーニング時のボディマス指数>35kg/m2。
27.治験責任医師又はスポンサー指定のメディカルモニターにより評価して、スクリーニング時に推定クレアチニンクリアランス<30mL/分/SA(中央検査部により算出)又は臨床的に有意な腎疾患の病歴。
28.葉酸欠乏症(正常の下限を下回る葉酸レベルにより示される)又はB12欠乏症(正常の上限を上回るメチルマロン酸レベルにより示される)のエビデンス。注:葉酸又はビタミンB12欠乏症に関し、3ヶ月の適切な治療の後に認知力に改善がないか否かについて、被験者を再スクリーニングすることができる。
29.ケタミン、エスケタミン、デキストロメトルファン、メマンチン、メタドン、デキストロプロポキシフェン、若しくはケトベミドンなどのNMDARリガンドに対するアレルギー、感受性、又は不耐性の病歴、並びにこうした薬剤の現在の使用。
30.フリデリシア(Fridericia)の式により心拍を補正したQT間隔>450msec(男性)若しくは>470msec(女性)又はQT測定に不適切な心電図(例えば、治験責任医師の意見で、T波の不明瞭な停止)のスクリーニング。
31.QT延長症候群の既知の家族病歴若しくは既知の存在、又は過去若しくは現在の臨床的に有意な不整脈若しくは虚血性心疾患の既知病歴。
32.ヒト免疫不全ウイルス感染症、肝炎などの現在の感染症、又は治験責任医師が臨床的に有意とみなす他の進行中の感染症の既知診断。
33.治療が成功した皮膚の非転移性基底細胞癌若しくは扁平上皮癌、又は子宮頸部の局在化上皮内癌を除いて、過去5年内の異形成又は悪性疾患(リンパ腫及び白血病を含む)の現在のエビデンス。
34.薬剤吸収障害に起因する胃腸の疾患又は手術(但し、虫垂切除若しくはヘルニア修復を除く)の病歴。
35.治験責任医師又はスポンサーの意見で、安全な試験参加を不可能にするか、又は試験手順/評価に支障をきたし得る異常な検査結果、心電図結果、医療歴、又は併発症。
36.未修正の甲状腺機能低下症又は甲状腺機能亢進症。注:正常な甲状腺刺激ホルモンレベルの代償性甲状腺機能低下症を有する被験者は登録可能である。
37.スクリーニング時に、慢性肝臓病の過去の既知診断及び/又は直接ビリルビン、アラニンアミノトランスフェラーゼ、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、アルカリホスファターゼ、若しくはγ-グルタミルトランスフェラーゼ>1.5×正常の上限の存在を特徴とする肝機能障害。
試験薬剤、用量、及び投与方法:
食物なしで、1日1回経口により化合物10mg、30mg、及び100mgの経口カプセル。被験者は、試験薬の各用量投与前の2時間又は投与後の1時間は食物を摂取するべきではない。
食物なしで、1日1回経口により化合物10mg、30mg、及び100mgの経口カプセル。被験者は、試験薬の各用量投与前の2時間又は投与後の1時間は食物を摂取するべきではない。
参照基準療法、用量、及び投与方法:
プラセボ、経口カプセル、食物なしで、1日1回経口により1カプセル。被験者は、試験薬の各用量投与前の2時間又は投与後の1時間は食物を摂取するべきではない。
プラセボ、経口カプセル、食物なしで、1日1回経口により1カプセル。被験者は、試験薬の各用量投与前の2時間又は投与後の1時間は食物を摂取するべきではない。
試験参加期間:
スクリーニング:14~28日
処置:化合物又はプラセボのいずれかによる12週間の盲検処置
フォローアップ:14日
スクリーニング:14~28日
処置:化合物又はプラセボのいずれかによる12週間の盲検処置
フォローアップ:14日
評価の基準:
安全性:
・有害事象及び重篤な有害事象の割合
・身体検査のベースラインからの変化
・バイタルサイン、臨床検査値、及び心電図結果のベースラインからの変化
・神経心理検査(Neuropsychiatric Inventory)(NPI-12)により測定される、解離性効果、精神病、及び幻覚症状のベースラインからの変化
・S-STSにより測定される、自殺念慮及び行動のベースラインからの変化
安全性:
・有害事象及び重篤な有害事象の割合
・身体検査のベースラインからの変化
・バイタルサイン、臨床検査値、及び心電図結果のベースラインからの変化
・神経心理検査(Neuropsychiatric Inventory)(NPI-12)により測定される、解離性効果、精神病、及び幻覚症状のベースラインからの変化
・S-STSにより測定される、自殺念慮及び行動のベースラインからの変化
探究的:
・DSST、カテゴリー流暢性検査、ツーバックテスト、ワンバックテスト、識別テスト、並びに実行機能及び注意/ワーキングメモリのグロトン迷路学習テストに基づく複合z-スコアの変化
・実行機能複合スコア(グロトン迷路学習テスト、ツーバックテスト及びカテゴリー流暢性検査により評価)の変化
・注意/ワーキングメモリ複合スコア(DSST、ワンバックテスト、及び識別テストにより評価)の変化
・記憶複合スコア(インターナショナルショッピングリスト及び連続的対連合テストにより評価)の変化
・神経心理学的検査スコアに基づく個々のパフォーマンスの変化
・臨床医の面接に基づく変化の印象及び介護者のインプット(Clinician’s Interview-Based Impression of Change-Plus Caregiver Input)(CIBIC-Plus)により測定される臨床上の全般的変化
・パーキンソン病睡眠障害のアウトカムに関する尺度(SCOPA睡眠)により測定される睡眠の質のベースラインからの変化
・MoCAにより測定される認知力の変化
・視空間機能(ベンソン複雑図形及びラインオリエンテーション検査により測定される)の変化
・日常的認知の12項目バージョン(ECog12)により測定される日常の機能の変化
・MDS-UPDRSパート1により測定されるパーキンソン病に関連する非運動症状のベースラインからの変化
・MDS-UPDRSパート3により測定される運動症状及び様々な運動症状プロフィール(例えば、無動性対振戦優位型パーキンソン病)のベースラインからの変化
・MDS-UPDRSパート4により測定される運動合併症のベースラインからの変化
・NPI-12アパシー/無関心サブスコア、及び運動障害学会の統一パーキンソン病評価尺度(Movement Disorder Society Unified Parkinson’s Disease Rating Scale)(MDS-UPDRS)の項目7により測定される情緒、無感覚症、及びアパシーのベースラインからの変化
・化合物の血漿濃度
・COMT及びAPOE多形、症状、及び効力の間の潜在的関係性
・ゲノム薬理学と有効性の間の潜在的関係性
・DSST、カテゴリー流暢性検査、ツーバックテスト、ワンバックテスト、識別テスト、並びに実行機能及び注意/ワーキングメモリのグロトン迷路学習テストに基づく複合z-スコアの変化
・実行機能複合スコア(グロトン迷路学習テスト、ツーバックテスト及びカテゴリー流暢性検査により評価)の変化
・注意/ワーキングメモリ複合スコア(DSST、ワンバックテスト、及び識別テストにより評価)の変化
・記憶複合スコア(インターナショナルショッピングリスト及び連続的対連合テストにより評価)の変化
・神経心理学的検査スコアに基づく個々のパフォーマンスの変化
・臨床医の面接に基づく変化の印象及び介護者のインプット(Clinician’s Interview-Based Impression of Change-Plus Caregiver Input)(CIBIC-Plus)により測定される臨床上の全般的変化
・パーキンソン病睡眠障害のアウトカムに関する尺度(SCOPA睡眠)により測定される睡眠の質のベースラインからの変化
・MoCAにより測定される認知力の変化
・視空間機能(ベンソン複雑図形及びラインオリエンテーション検査により測定される)の変化
・日常的認知の12項目バージョン(ECog12)により測定される日常の機能の変化
・MDS-UPDRSパート1により測定されるパーキンソン病に関連する非運動症状のベースラインからの変化
・MDS-UPDRSパート3により測定される運動症状及び様々な運動症状プロフィール(例えば、無動性対振戦優位型パーキンソン病)のベースラインからの変化
・MDS-UPDRSパート4により測定される運動合併症のベースラインからの変化
・NPI-12アパシー/無関心サブスコア、及び運動障害学会の統一パーキンソン病評価尺度(Movement Disorder Society Unified Parkinson’s Disease Rating Scale)(MDS-UPDRS)の項目7により測定される情緒、無感覚症、及びアパシーのベースラインからの変化
・化合物の血漿濃度
・COMT及びAPOE多形、症状、及び効力の間の潜在的関係性
・ゲノム薬理学と有効性の間の潜在的関係性
サンプルサイズ:計画されるサンプルサイズは、約135人のランダム化された被験者である。
統計方法:
カテゴリー変数に関する記述統計学は、各々の特徴を備える被験者の数及びパーセンテージを含む。パーセンテージは、非欠損値を有する被験者の数に基づく。順序変数(リッカート(Likert)尺度)及び連続変数の記述統計学は、非欠損値、平均値、中央値、標準偏差、最小値、及び最大値を有する被験者の数を含む。
カテゴリー変数に関する記述統計学は、各々の特徴を備える被験者の数及びパーセンテージを含む。パーセンテージは、非欠損値を有する被験者の数に基づく。順序変数(リッカート(Likert)尺度)及び連続変数の記述統計学は、非欠損値、平均値、中央値、標準偏差、最小値、及び最大値を有する被験者の数を含む。
安全性解析は、少なくとも1用量の試験薬を受ける全被験者として定義される、安全性解析集団に基づく。有効性解析は、有効性の少なくとも1つの(1)ベースライン後評価を有する安全性解析集団内の全被験者として定義される、修正治療企図解析集団に基づく。
各有効性エンドポイントの場合、試験施設、処置、週についての因子、及び週当たりの処置相互作用を含む反復測定の混合モデル(MMRM)を用いると共に、共変量としてベースライン応答変数値を用いた処置群同士の差について、適用可能なベースライン後外来の各々に対するベースラインからの変化を評価する。
感受性解析として、試験施設及び処置についての固定因子、ベースライン値と共に共変量として共分散分析(ANCOVA)を使用する。
有害事象は、医薬規制用語集(Medical Dictionary for Regulatory Activities)(MedDRA)による器官別大分類及び優先用語によって分類される。治験薬投与下の有害事象(TEAE)の要約表は、器官別大分類及び優先用語によるTEAEを経験した被験者の数及びパーセントを含む。
ベースライン後外来の各々に対するベースラインからの臨床検査及びバイタルサインの平均変化が、記述的に要約される。治験責任医師により臨床的に重要とみなされる臨床検査結果が明示される。
計画された統計解析方法は、統計解析計画(Statistical Analysis Plan)に、より詳しく記載され、これは、データベースロックの前に完成される。
各有効性エンドポイントの場合、試験施設、処置、週についての因子、及び週当たりの処置相互作用を含む反復測定の混合モデル(MMRM)を用いると共に、共変量としてベースライン応答変数値を用いた処置群同士の差について、適用可能なベースライン後外来の各々に対するベースラインからの変化を評価する。
感受性解析として、試験施設及び処置についての固定因子、ベースライン値と共に共変量として共分散分析(ANCOVA)を使用する。
有害事象は、医薬規制用語集(Medical Dictionary for Regulatory Activities)(MedDRA)による器官別大分類及び優先用語によって分類される。治験薬投与下の有害事象(TEAE)の要約表は、器官別大分類及び優先用語によるTEAEを経験した被験者の数及びパーセントを含む。
ベースライン後外来の各々に対するベースラインからの臨床検査及びバイタルサインの平均変化が、記述的に要約される。治験責任医師により臨床的に重要とみなされる臨床検査結果が明示される。
計画された統計解析方法は、統計解析計画(Statistical Analysis Plan)に、より詳しく記載され、これは、データベースロックの前に完成される。
用量設定及び投与:
次の4つの処置群がある:
・12週間にわたり1日1回経口による10mgの化合物
・12週間にわたり1日1回経口による30mgの化合物
・12週間にわたり1日1回経口による100mgの化合物
・12週間にわたり1日1回経口によるプラセボ
次の4つの処置群がある:
・12週間にわたり1日1回経口による10mgの化合物
・12週間にわたり1日1回経口による30mgの化合物
・12週間にわたり1日1回経口による100mgの化合物
・12週間にわたり1日1回経口によるプラセボ
試験薬の説明、外観、パッケージング、及びラベル付け:
化合物は、小分子、(S)2-(4-メトキシベンジル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-1,6-ジオンであり、これは、1カプセル当たりの化合物10、30、及び100mgの濃度の経口投与用のカプセルとして提供される。対応するプラセボカプセルも提供される。
化合物の経口製剤は、カプセル内の不活性の米国薬局方及び国民医薬品集グレード(United States Pharmacopeia and National Formulary-grade)(USP-NF)賦形剤から構成され;製剤は、化合物と、微結晶セルロースUSP-NF、アルファー化デンプンUSP-NF、ステアリン酸マグネシウムUSP-NFのドライブレンドを含み、ヒドロキシプロピルメチルセルロースカプセル中に充填される。
対応するプラセボカプセルは、既に列挙した不活性成分のみを含有する。
試験薬は、ボトル内に提供される。ラベルは、「化合物経口カプセル又は対応プラセボ」、カプセル数、ボトル番号、保存条件、スポンサー名、及び検査用途の記載を含む。試験薬のボトルは各々、ランダム化スケジュールに従って、10mg、30mg、及び100mgの化合物又は対応するプラセボカプセルのいずれかを32カプセルずつ含む。
化合物は、小分子、(S)2-(4-メトキシベンジル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-1,6-ジオンであり、これは、1カプセル当たりの化合物10、30、及び100mgの濃度の経口投与用のカプセルとして提供される。対応するプラセボカプセルも提供される。
化合物の経口製剤は、カプセル内の不活性の米国薬局方及び国民医薬品集グレード(United States Pharmacopeia and National Formulary-grade)(USP-NF)賦形剤から構成され;製剤は、化合物と、微結晶セルロースUSP-NF、アルファー化デンプンUSP-NF、ステアリン酸マグネシウムUSP-NFのドライブレンドを含み、ヒドロキシプロピルメチルセルロースカプセル中に充填される。
対応するプラセボカプセルは、既に列挙した不活性成分のみを含有する。
試験薬は、ボトル内に提供される。ラベルは、「化合物経口カプセル又は対応プラセボ」、カプセル数、ボトル番号、保存条件、スポンサー名、及び検査用途の記載を含む。試験薬のボトルは各々、ランダム化スケジュールに従って、10mg、30mg、及び100mgの化合物又は対応するプラセボカプセルのいずれかを32カプセルずつ含む。
実施例3:パーキンソン病に関連する軽度の認知障害を有する被験者において化合物を評価するための試験
この試験は、ただ1つの試験用量を試験する以外は実施例2と同様であり、試験用量は、30mgの化合物である。
加えて、参加基準について、患者は、投与の前に、15~25のモントリオール認知評価検査スコアと、少なくとも3のCGI-Sスコアにより規定される検証可能な障害を有する。投与前の患者は、軽度認知障害又は軽度認知症を有し得る。さらに、投与前の患者は、現行の判断基準に従って、且つほぼ確実なレビー小体型認知症の基準に基づく拡大軽度認知障害により、レビー小体(DLB)及び同定された認知障害を伴う軽度認知症の疑いを有し得る。
この試験は、除外基準に、治験責任医師による評価で、試験参加を妨げ得る、入院、酸素若しくは人工呼吸器による処置を必要とするCOVID-19の重度感染症の病歴を有する全ての患者、並びに過去2ヶ月以内にCOVID-19感染症(検査陽性)の病歴、又は治験責任医師による評価で、COVID-19感染症(未検査)と一致する現在の症状、例えば、嗅覚喪失、喉の痛み、咳若しくは発熱(同時に2つ以上の症状)を有する全ての患者を加える。
さらに、この試験は、以下に挙げる一連の有効性基準を加える。
主要:
・実行機能及び注意/ワーキングメモリのカテゴリー流暢性検査、ツーバックテスト、ワンバックテスト、識別テスト、並びにグロトン迷路学習テストのz-スコアの変化
副次:
・臨床医の面接に基づく変化の印象及び介護者のインプット(CIBIC-Plus)により測定される臨床上の全般的変化
・PDAQ-15、即ち、15項目Pennパーキンソン病活動質問票の変化。
・日常的認知の12項目バージョン(ECog12)により測定される日常の機能の変化
この試験は、ただ1つの試験用量を試験する以外は実施例2と同様であり、試験用量は、30mgの化合物である。
加えて、参加基準について、患者は、投与の前に、15~25のモントリオール認知評価検査スコアと、少なくとも3のCGI-Sスコアにより規定される検証可能な障害を有する。投与前の患者は、軽度認知障害又は軽度認知症を有し得る。さらに、投与前の患者は、現行の判断基準に従って、且つほぼ確実なレビー小体型認知症の基準に基づく拡大軽度認知障害により、レビー小体(DLB)及び同定された認知障害を伴う軽度認知症の疑いを有し得る。
この試験は、除外基準に、治験責任医師による評価で、試験参加を妨げ得る、入院、酸素若しくは人工呼吸器による処置を必要とするCOVID-19の重度感染症の病歴を有する全ての患者、並びに過去2ヶ月以内にCOVID-19感染症(検査陽性)の病歴、又は治験責任医師による評価で、COVID-19感染症(未検査)と一致する現在の症状、例えば、嗅覚喪失、喉の痛み、咳若しくは発熱(同時に2つ以上の症状)を有する全ての患者を加える。
さらに、この試験は、以下に挙げる一連の有効性基準を加える。
主要:
・実行機能及び注意/ワーキングメモリのカテゴリー流暢性検査、ツーバックテスト、ワンバックテスト、識別テスト、並びにグロトン迷路学習テストのz-スコアの変化
副次:
・臨床医の面接に基づく変化の印象及び介護者のインプット(CIBIC-Plus)により測定される臨床上の全般的変化
・PDAQ-15、即ち、15項目Pennパーキンソン病活動質問票の変化。
・日常的認知の12項目バージョン(ECog12)により測定される日常の機能の変化
参照による援用
本出願は、様々な交付済特許、公開特許出願、雑誌論文、及び他の刊行物を参照し、それらは全て、参照により本明細書に援用される。援用される参照文献と本明細書に矛盾が生じた場合には、本明細書が優先される。加えて、先行技術の範囲に含まれる本開示のいずれの具体的な実施形態も、請求項のいずれか1つ又は複数から明示的に排除され得る。こうした実施形態は、当業者には周知であるとみなされるため、排除が本明細書に明示的に記載されていない場合であっても排除され得る。本開示のいずれかの具体的な実施形態は、先行技術の存在に関連するか否かにかかわらず、あらゆる理由で、いずれの請求項からも排除され得る。
同等物
本発明は、本発明の趣旨又は本質的な特徴から逸脱することなく、他の具体的な形態に具体化することができる。従って、上述した実施形態は、本明細書に記載される本発明を限定するのではなく、あらゆる点で例示的であると考慮すべきである。このように、本発明の範囲は、上の記載によってではなく、添付の特許請求の範囲によって示され、請求項の同等物の意味及び範囲内で生じる変化は全て、そこに含まれることが意図される。
本出願は、様々な交付済特許、公開特許出願、雑誌論文、及び他の刊行物を参照し、それらは全て、参照により本明細書に援用される。援用される参照文献と本明細書に矛盾が生じた場合には、本明細書が優先される。加えて、先行技術の範囲に含まれる本開示のいずれの具体的な実施形態も、請求項のいずれか1つ又は複数から明示的に排除され得る。こうした実施形態は、当業者には周知であるとみなされるため、排除が本明細書に明示的に記載されていない場合であっても排除され得る。本開示のいずれかの具体的な実施形態は、先行技術の存在に関連するか否かにかかわらず、あらゆる理由で、いずれの請求項からも排除され得る。
同等物
本発明は、本発明の趣旨又は本質的な特徴から逸脱することなく、他の具体的な形態に具体化することができる。従って、上述した実施形態は、本明細書に記載される本発明を限定するのではなく、あらゆる点で例示的であると考慮すべきである。このように、本発明の範囲は、上の記載によってではなく、添付の特許請求の範囲によって示され、請求項の同等物の意味及び範囲内で生じる変化は全て、そこに含まれることが意図される。
Claims (26)
- それを必要とする患者における神経変性疾患に関連する認知障害を治療する方法であって、(S)2-(4-メトキシベンジル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-1,6-ジオン及び薬学的に許容されるその塩から選択される化合物を有効量で前記患者に毎日投与することを含む、方法。
- 前記神経変性疾患が、パーキンソン病又はアルツハイマー病である、請求項1に記載の方法。
- 約10mg、約30mg又は約100mgの前記化合物を毎日経口投与することを含む、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記患者が、投与前に15~25又は17以上のモントリオール認知評価検査スコアを有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
- 前記患者が、以下の認知領域:注意、心的処理速度、実行機能/問題解決、及び視空間機能の少なくとも1つに認知障害を有する、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
- 前記患者が、前記化合物の投与前に、運動障害学会MCI-PD診断基準、グロトン迷路学習テスト、数字符号置換検査(DSST)、Cogstateワンバックテスト、Cogstate識別テスト又はストループテストの1つ若しくは複数を用いて、実行機能又は注意/ワーキングメモリ認知領域の少なくとも1つで、年齢及び学習に基づく基準の約1.5標準偏差以下を評点することにより定義される認知障害を有する、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
- 前記患者が、認知症に関連する精神病を有する、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
- 17以上のモントリオール認知評価を有する患者のパーキンソン病に関連する認知障害を治療する方法であって、(S)2-(4-メトキシベンジル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-1,6-ジオン及び薬学的に許容されるその塩から選択される化合物を有効量で前記患者に毎日投与することを含む、方法。
- 前記患者が、現在、レボドパ及び/又はレボドパエンハンサーの投与を受けている、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
- 前記化合物を12週間以上にわたって毎日投与した後、前記患者が、DSST、カテゴリー流暢性検査、ツーバックテスト、ワンバックテスト、識別テスト、並びにグロトン迷路学習テストに基づく実行機能及び注意/ワーキングメモリの複合z-スコア改善の1つ若しくは複数により測定して、改善又は安定した認知力を有する、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
- 前記化合物を12週間以上にわたって毎日投与した後、前記患者が、ベースラインと比較して、グロトン迷路学習テスト、ツーバックテスト及びカテゴリー流暢性検査の1つ又は複数により評価される実行機能複合スコアに改善を示す、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
- 前記化合物を12週間以上にわたって毎日投与した後、前記患者が、DSST、ワンバックテスト、及び識別テストの1つ又は複数により評価される注意/ワーキングメモリ複合スコアに改善を有する、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
- 前記化合物を12週間以上にわたって毎日投与した後、前記患者が、インターナショナルショッピングリスト又は連続的対連合テストを用いたメモリ総合スコアにより測定して、記憶の改善を有する、請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
- 前記化合物を12週間以上にわたって毎日投与した後、前記患者が、ベースラインと比較し、パーキンソン病睡眠障害のアウトカムの尺度(SCOPA睡眠)により測定して、改善された睡眠の質を有する、請求項1~13のいずれか1項に記載の方法。
- 前記化合物を12週間以上にわたって毎日投与した後、前記患者が、MoCAにより測定して、同じか、又はより良好な認知力を有する、請求項1~14のいずれか1項に記載の方法。
- 前記化合物を12週間以上にわたって毎日投与した後、前記患者が、日常的認知の12項目バージョン(ECog12)により測定して、日常の機能に改善を有する、請求項1~14のいずれか1項に記載の方法。
- 前記化合物を12週間以上にわたって毎日投与した後、前記患者が、Pennパーキンソン病活動質問票の12項目バージョン(PDAQ-15))により測定して、改善を有する、請求項1~14のいずれか1項に記載の方法。
- 前記患者が、精神障害に関する臨床全般印象尺度(CGI-S)に基づき少なくとも3のスコアを有する、請求項1~17のいずれか1項に記載の方法。
- 前記化合物が、カプセル又は錠剤の一部として投与される、請求項1~18のいずれか1項に記載の方法。
- 約30mgの前記化合物を毎日経口投与することを含む、請求項1~19のいずれか1項に記載の方法。
- それを必要とする患者における神経変性疾患に関連する認知障害を治療する方法であって、(S)2-(4-メトキシベンジル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-1,6-ジオン及び薬学的に許容されるその塩から選択される化合物と;薬学的に許容される賦形剤を含む医薬製剤を有効量で前記患者に毎日投与することを含む、方法。
- 前記薬学的に許容される賦形剤が、微結晶セルロース;アルファー化デンプン、ステアリン酸マグネシウム、及びそれらの組合せからなる群から選択される、請求項21に記載の方法。
- 前記医薬製剤が、カプセルに充填される、請求項21又は22に記載の方法。
- 前記カプセルが、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む、請求項23に記載の方法。
- 約10mg、約30mg、又は約100mgの前記化合物を経口投与することを含む、請求項21~24のいずれか1項に記載の方法。
- 約30mgの前記化合物を経口投与することを含む、請求項21~24のいずれか1項に記載の方法。
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