図1~15は、本開示による、化粧品混成デバイス10、化粧品混成デバイス10のコンポーネント及び/若しくは部分、固体シェル化粧品成分カプセル300、並びに/又は方法400及び/若しくは450の実施例を提示する。特に、図1~11は、化粧品混成デバイス10及び/又はそのコンポーネント若しくは部分の実施例を提示し、図1、3及び12~13は、固体シェル化粧品成分カプセル300の実施例を提示し、また図14~15は、方法400及び450の実施例を提示する。同様の、又は少なくともほぼ同様の目的を果たす素子は、図1~15の各々において同様の参照符号をラベル付けし、またこれら素子は、本明細書では図1~15の各々につき詳細に詳述しないことがあり得る。同様に、すべての素子は図1~15の各々においてラベル付けしないことがあり得るが、関連する参照符号は一貫性を保つため本明細書で利用することがあり得る。図1~15のうち1つ又はそれ以上の図につき本明細書で詳述される素子、コンポーネント、及び/又は特徴部は、本開示の範囲から逸脱することなく図1~15のうちいかなる図でも設ける及び/又は利用することができる。
概して、特定の実施形態で設ける可能性がある素子は実線で示すとともに、随意的な素子は、破線で示す。しかし、実線で示される素子は、必須ではない場合があり、またいくつかの実施形態において、本開示の範囲から逸脱することなく省略することができる。コンポーネントの付加的及び/又は代案的位置を示すのに、点線も使用することがあり得る。コンポーネント間における電気的接続は一点鎖線で示す。
化粧品混成デバイス10は、化粧液330(図1及び4で概略的に示す)を生成するよう固体シェル化粧品成分カプセル300を加熱及び/又は混成するよう構成される。化粧液330は、ユーザーの皮膚、ヘア、ネイル、及び/又は他の体表面に直接塗布するよう構成された最終化粧料製品(例えば、クリーム、オイル、ムース、セラム、等々)とすることができる。化粧品混成デバイス10は、1つ又はそれ以上の固体シェル化粧品成分カプセルを受け入れ(例えば、ユーザーが1つ又はそれ以上の固体シェル化粧品成分カプセルを1つの化粧品混成デバイス内に挿入することができる)、化粧液を生成するため、1つ又はそれ以上の固体シェル化粧品成分カプセルを加熱及び/若しくは混成し、並びに/又は抽出また直接ボディ塗布のためにユーザーに化粧液を差し出すよう構成される。本明細書でより詳細に説明するように、このような加熱済み及び/又は混成済みの化粧液は、より新鮮で、より状態を整える効果があり、化粧液を塗布したユーザーの皮膚又は他の身体部分内により容易に吸収されることができ、及び/又は多量に大量生産される普通の化粧料製品よりも一層効能があり得る。このような普通の化粧料製品は、製造業者の施設で何100回でなくとも何ダース回の使用又は投与のための化粧料製品を収納する大型の、しばしばプラスチック製の容器内に十分な量パッケージングされ、保管され、小売業者に輸送され、小売業者の店舗で棚に保管され、消費者に販売され、再び消費者の家庭で保管され、最終的に長い期間にわたり(例えば、何か月間)消費者によって繰り返し分注される。
図1は、本開示による化粧品混成デバイス10の実施例であって、内部に固体シェル化粧品成分カプセル300の実施例が配置されている状態を概略的に示す。図示のように、化粧品混成デバイス10はデバイスの外側を画定するハウジング12を含む。化粧品混成デバイス10は、さらに、蓋20と、開放位置と閉鎖位置との間で選択的に調整されるよう構成されているベース60とを含み、したがって、ハウジング12は、蓋及びベースの少なくとも外表面を画定する。閉鎖位置においては、蓋20及びベース60は被包囲(包囲された)混成チャンバ100を画定する。開放位置においては、混成チャンバ100は開いた状態(例えば、ユーザーがアクセス可能)である、及び/又は閉鎖位置ではユーザーがアクセスできない蓋20及びベース60の部分はユーザーがアクセスすることができ、したがって、ユーザーは化粧品材料(例えば、固体シェル化粧品成分カプセル300、化粧液330、等々)を、インサートする並びに/又は混成チャンバ100及び/若しくは蓋20及び/又はベース60の一部から取り出すのを可能にする。蓋20及び/又はベース60の開放位置及び閉鎖位置は、付加的又は代替的に、化粧品混成デバイス10の開放位置及び閉鎖位置並びに/又は混成チャンバ100の開放位置及び閉鎖位置と称することができる。
化粧品混成デバイス10は、さらに、固体シェル化粧品成分カプセル300を混成し、そこから化粧液330を生成するよう構成された混成素子22を含む。図1は混成素子22を含むものとして蓋20を示すが、ベース60が付加的又は代替的に混成素子22を含むことも本開示の範囲内である。したがって、混成素子22は、蓋及び/又はベース内に含めることができる。化粧品混成デバイス10は、さらに、被包囲混成チャンバ100内の温度を変化させるよう構成されたサーマル素子110と、1つ又はそれ以上のアクチュエータ118とを含む。例として、1つ又はそれ以上のアクチュエータ118は、混成素子22を、振動、往復動、回転、回動、並進運動、及び/又は他の移動をさせるよう構成することができる。別の例として、1つ又はそれ以上のアクチュエータ118は、被包囲混成チャンバ100内で混成素子22を上下に並進移動させるよう構成し得るリニアアクチュエータ129を含むことができる。
化粧品混成デバイス10を操作する間において、ユーザーは、混成チャンバ100を開放し、固体シェル化粧品成分カプセル300を混成チャンバ100内に挿入し、また混成チャンバ100を閉鎖することができる。特に、ユーザーは、混成チャンバ100を開放する及び/又はその他に化粧品混成デバイスの外部から混成チャンバにアクセスするため、蓋20及びベース60を開放位置に調整し、混成チャンバ100の下方部分102を画定することができるベース60の頂部62の内部及び/又は上に固体シェル化粧品成分カプセル300を配置できるようにする。次に、ユーザーは蓋20及びベース60を閉鎖位置に調整し、混成チャンバ100を包囲できるようにする。化粧品混成デバイス10は、このとき作動させ、固体シェル化粧品成分カプセル300を加熱及び混成し、ここから化粧液330を生成することができる。特に、サーマル素子110は、固体シェル化粧品成分カプセル300を少なくとも固体シェル化粧品成分カプセル300の融点まで加熱するよう構成することができる。さらに、混成素子22は、固体シェル化粧品成分カプセル300を混成して化粧液330を形成するよう、被包囲混成チャンバ100内で回転、振動、往復動、回動、並進運動、及び/又は他の移動をさせるよう構成することができる。
化粧品混成デバイス10は、固体シェル化粧品成分カプセル300からのみ化粧液330を形成するよう構成することができる。したがって、化粧液330は1つの固体シェル化粧品成分カプセル300のみから、又は随意的に2つ又はそれ以上の固体シェル化粧品成分カプセル300から形成することができる。換言すれば、固体シェル化粧品成分カプセル(複数可)が化粧液330全体を形成することができる。化粧液330を形成するためには、他の構成要素、成分又は要素(例えば、他の化粧料、液体、パウダー、ジェル、乳化剤、等々)は何も添加する必要がないようにすることができる。例えば、化粧液330は、単独の固体シェル化粧品成分カプセル300、少なくとも2つの固体シェル化粧品成分カプセル300、少なくとも3つの固体シェル化粧品成分カプセル300、及び/又は少なくとも4つの固体シェル化粧品成分カプセル300からのみ形成することができる。
僅かに異なる用語で表現すると、固体シェル化粧品成分カプセル300全体が化粧液330を形成することができる(すなわち、形成するのに使用又は消費することができる)。したがって、化粧品混成デバイス10は、化粧液330を形成するために、固体シェル化粧品成分カプセル300のすべて(すなわち、カプセル全体及び内容物のすべて)を混成するよう構成することができる。このようにして、混成素子22は、固体シェル化粧品成分カプセル300の全体を混成するよう構成することができる。カプセル全体を混成することによって、廃棄産品(例えば、パッケージング、ライナー、ラッピング)は削減及び/又は排除することができ、これによりコスト及び環境に対する影響を減少することができる。
化粧品混成デバイス10が固体シェル化粧品成分カプセルの加熱及び混成を完了したとき、ユーザーは混成チャンバ10を開放して化粧液330にアクセスすることができ、この化粧液330は、以下により詳細に説明するように、ユーザーの皮膚、ヘア、ネイル、及び/又は他の体表面に直接塗布することができる。
本明細書で使用するように、化粧品混成デバイス10は、付加的又は代替的に、混成デバイス10、混合デバイス10、化粧品混合デバイス10、加熱及び混成デバイス10、個人使用化粧品調合デバイス10、化粧品アクチベータ10、及び/又は家庭用化粧品調合デバイス10とも称することができる。本明細書で使用するように、固体シェル化粧品成分カプセル300は、付加的又は代替的に、パッケージ無し化粧品成分カプセル300、単一使用化粧品成分カプセル300、未混成化粧料製品300、混成されることになる化粧料製品300、化粧液前駆体300、皮膚非即応化粧料製品300、及び/又は混成可能未均質化粧料製品300と称することができる。本明細書で使用するように、被包囲(包囲された:enclosed)混成チャンバ100は、付加的又は代替的に、混成(blending)チャンバ100、混合(mixing)チャンバ100、加熱及び混成チャンバ100、溶融及び混成チャンバ100、混成隔室100、及び/又は乳化チャンバ100と称することができる。本明細書で使用するように、化粧液330は、付加的又は代替的に、液体スキンケア調製物330、最終化粧料製品330、スキン即応液体化粧料製品330、即時使用液体化粧料製品330、最終製品330、均質液体化粧料製品330、及び/又は加熱済み及び混成済み液体化粧料製品330と称することができる。
混成チャンバ100は、固体シェル化粧品成分カプセル300及び/又は化粧液330を収容する(contain)、留置する(retain)、及び/又は保持(hold)するようにサイズ決めし、構成し、適合させ、設計し及び/又は作製することができる。例えば、混成チャンバ100は、少なくとも1ミリリットル(ml)、少なくとも2ml、少なくとも3ml、少なくとも4ml、少なくとも5ml、少なくとも6ml、少なくとも7ml、少なくとも8ml、少なくとも9ml、少なくとも10ml、少なくとも15ml、少なくとも20ml、多くとも400ml、多くとも350ml、多くとも300ml、多くとも250ml、多くとも200ml、多くとも150ml、多くとも100ml、多くとも50ml、多くとも45ml、多くとも40ml、多くとも35ml、多くとも30ml、多くとも25ml、多くとも20ml、多くとも18ml、多くとも16ml、多くとも14ml、多くとも12ml、多くとも10ml、及び/又は多くとも8mlの容積を画定する及び/又は有することができる。この容積は、混成素子の体積は含まない。したがって、混成チャンバの容積は、混成チャンバが空であるとき、混成チャンバ100における空き空間の容積である(すなわち、固体シェル化粧品成分カプセル300及び/又は化粧液330を含まない)。固体シェル化粧品成分カプセル300及び/又は化粧液330が混成チャンバ100内に含まれているとき、混成チャンバ100の容積は、したがって、固体シェル化粧品成分カプセル300及び/又は化粧液330の体積を含む。
上述したように、混成チャンバ100は、蓋20及びベース60が閉鎖位置にあるときに包囲及び/又は形成され得る。このようにして、閉鎖位置は蓋20及びベース60が混成チャンバ100を完全に包囲する位置である。いくつかの実施例において、蓋20及びベース60は、蓋及びベースが閉鎖位置にあるとき、混成チャンバ100と化粧品混成デバイス10の外側との間に流体封止を生ずるよう構成することができる。例えば、蓋20及びベース60は閉鎖位置で互いに直接封止接触状態になることができる。したがって、蓋20及びベース60は、蓋及びベースが閉鎖位置にあるとき、固体シェル化粧品成分カプセル300及び/又は化粧液330のいかなる内容物をもが化粧品混成デバイス10の外側に漏洩するのを防止するよう構成することができる。このように、混成チャンバ100は、蓋20及びベース60が閉鎖位置にあるとき、蓋20及びベース60間のように混成チャンバ10内の被包囲(包囲された)空き空間である及び/又はこの空間を画定し得る。以下により詳細に説明するように、混成素子22は、蓋及びベースが閉鎖位置にあるとき、混成チャンバ100内に突入し、また混成チャンバの被包囲空き空間の少なくとも一部分を占めることができる。特に、混成素子22は、固体シェル化粧品成分カプセル300がボウル状凹所64のような混成チャンバ10の下方部分102に置かれるとき、固体シェル化粧品成分カプセル300の上方から混成チャンバ10内に突入することができる。
開放位置においては、蓋20及びベース60は被包囲(包囲された)混成チャンバ100を画定することができない。特に、蓋20及びベース60を開放位置に調整することは、混成チャンバ100を開けきり、また蓋及びベースが閉鎖位置にあるとき蓋20及びベース60におけるユーザーにはアクセス不能である部分を露出させることができる。例えば、ベース60は頂部62を含み、この頂部62の少なくとも一部分は、蓋20及びベース60が閉鎖位置にあるとき混成チャンバ100の下方部分102を形成することができる。しかし、開放位置においては、ベース60の頂部62はユーザーにとって直接アクセスすることができる。同様に、蓋20は底部40を含み、この底部40の少なくとも一部分は、蓋20及びベース60が閉鎖位置にあるとき、混成チャンバ100の上方部分104を形成する及び/又は画定することができる。しかし、開放位置においては、蓋20の底部40はユーザーにとって直接アクセスすることができる。
蓋20及びベース60は、蓋20及びベース60を互いに選択的に再位置決めすることによって開放位置と閉鎖位置との間で選択的に調整するよう構成することができる。例えば、蓋20及びベース60は、開放位置と閉鎖位置との間で調整するため、互いに回転する、回動する、及び/又は並進運動するよう構成することができる。
化粧品混成デバイス10は、蓋20及びベース60を開放位置と閉鎖位置との間で選択的に調整できるよう構成される結合構造130を備えることができる。付加的又は代替的に、結合構造130は、蓋20及びベース60を閉鎖位置に選択的に留め置く及び/若しくはロックする、並びに/又は蓋20及びベース60を開放位置に遷移させるよう選択的に釈放するよう構成することができる。すなわち、結合構造130は、蓋20及びベース60が閉鎖位置にあるとき、閉鎖位置における蓋20及びベース60間の相対移動を選択的に制限する及び/又は蓋20及びベース60を保持するとともに、ユーザーが所望するとき、依然として蓋20及びベース60を開放位置に選択的に調整できるよう構成することができる。結合構造130は、付加的又は代替的に、蓋20及びベース60を恒久的に結合する(蓋20及びベース60が開放位置にあるときでさえも)とともに、依然として蓋20及びベース60の開放位置と閉鎖位置との間における調整を可能にするよう構成することができる。
結合構造130は、機械的結合構造132及び/又は磁気的結合構造144を有することができ、これら結合構造は、蓋20及びベース60を閉鎖位置にバイアスする(bias)、留置する(retain)、維持する(keep)及び/又はそれ以外の保持をする(hold)よう構成される。このような形態は、混成素子22が運動しているときの混成サイクル中のように、開放位置に向かう及び/又は開放位置への意図しない及び/又は他の望ましくない調整を抑制及び/又は防止することができる。このようにして、結合構造130は、混成チャンバ100内に収容される内容物(例えば、固体シェル化粧品成分カプセル300及び/又は化粧液330)の飛散及び/又は漏洩を減少及び/又は防止することができる、及び/又は混成素子22が作動又は他の運動(スピニング)をしているとき、混成チャンバにアクセスするのを抑止することができる。特に、結合構造130は、駆動機構120及び/又は混成素子22によって蓋20に加わる最大力に対向する及び/又はそれより大きい、保持力又は留置力を発揮することができる。例えば、混成素子22は、反時計方向にスピンするよう構成されるとき、駆動機構120及び/又は混成素子22は、これに拮抗する時計方向のトルクを蓋20に加えることができる。この拮抗する時計方向のトルクは、蓋20を所定位置に保持するものが何もない場合には、蓋を時計方向にスピンさせることができる。しかし、このような実施例において、結合構造130は、駆動機構120及び/又は混成素子22によって蓋20に加わる時計方向トルクよりも大きい、またしたがって、蓋20及びベース60を閉鎖位置に保持するに十分な逆の反時計方向に指向する保持力を発揮することができる。
付加的又は代替的に、結合構造130は、自動ロックするよう構成することができる。すなわち、結合構造130は、駆動機構120及び/又は混成素子22によって蓋20及びベース60を閉鎖位置に向けてバイアスを掛けるよう蓋20に加わる力を利用するよう構成することができる。例として、混成素子22が混成サイクル中に混成チャンバ100内でスピンするよう構成されるとき、結合構造130は、混成素子22及び/又は駆動機構120によって蓋20に加わる力が蓋20及びベース60間の保持力を増大するよう構成することができる。特に、混成素子22が反時計方向にスピンするよう構成されているとき、結合構造130は、蓋20及びベース60間の摩擦量を増大するよう構成することができる。1つの例として、結合構造130は、混成素子22の回転方向とは逆向きの回転方向に蓋20及びベース60を締め込むよう構成することができる整合ねじ山及び/又は溝を有することができる。
結合構造130は、付加的又は代替的に、所望時に蓋20及びベース60を開放位置に向けて選択的に調整するよう構成することができる。例えば、固体シェル化粧品成分カプセル300を化粧品混成デバイス10内に挿入するため、混成サイクルを開始する前に、並びに/又は化粧液330を取り出す、抽出する、及び/若しくは塗布するため、混成サイクルが完了した後に、蓋20及びベース60を開放位置に向けて調整することをユーザーが希望する場合があり得る。混成サイクルは、単一の加熱(又は加熱及び冷却)並びに混成シーケンスを有することができ、このシーケンスにおいて、化粧品混成デバイス10は少なくとも1つの固体シェル化粧品成分カプセル300を受け入れ、またこのカプセルから化粧液330を生成する。したがって、混成サイクルは、(ユーザーが固体シェル化粧品成分カプセル300を挿入し、また蓋及びベースを閉鎖位置に調整した後に)化粧品混成デバイスが加熱及び/又は混成を開始するときに開始することができ、また混成サイクルは、化粧品混成デバイスが加熱(又は加熱及び冷却)並びに混成を完了し、化粧液330を抽出する準備が整うとき(すなわち、固体シェル化粧品成分カプセル300が化粧液33に変換及び/若しくは転換されているとき並びに/又は化粧品混成デバイス10がユーザーに対して、化粧液の抽出準備が整っていることを注意喚起及び/又は通知するとき)に終了することができる。
混成サイクルは、1つ又はそれ以上の異なる期間、部分、及び/又は時間を含むことができる。一例としては、混成サイクルは、サーマル素子のみが電源挿入されて、固体シェル化粧品成分カプセルが加熱される1つ又はそれ以上のウォームアップ期間と、駆動機構を電源挿入して、駆動機構を所望の回転速度まで上昇させる、及び/若しくは固体シェル化粧品成分カプセルのシェルに対する熱転移のセグメント化を容易にする速度及び/若しくは方向に駆動機構を駆動する起動期間と、駆動機構が所望回転速度で動作し、混合及び混成の大部分が生起する主混成シーケンスと、並びに/又は駆動機構をパワーダウンさせる及び/若しくはパワーオフさせる、及び/若しくはユーザーに優しい(及び随意的にユーザーが選択した)温度まで化粧液を冷却するようサーマル素子を調整する(パワーオフする及び/若しくは加熱モードから冷却モードに切替える)クールダウン期間と、があり得る。したがって、混成サイクルの異なる期間は、それら期間中に実施されるプロセスに基づいて分類される。若干異なる表現をすると、混成サイクルは、それらの期間、部分、及び/又は時間中に実施される動作における相違/変化に基づいて1つ又はそれ以上の異なる期間、部分、及び/又は時間に分解することができる。
いくつかの実施例において、結合構造130は、ユーザーが手で調整するとき閉鎖位置から蓋20及びベース60を釈放するだけで済むよう構成することができる。例えば、結合構造130は、蓋20及びベース60を開放位置に向けて調整するためには、蓋20及びベース60を互いに物理的に転回させる必要があるようにすることができる。他の例として、結合構造130が自動ロックするよう構成されているとき、結合構造130は、蓋20及びベース60を閉鎖位置に保持する摩擦力に打ち勝つのに十分な力でユーザーが蓋20及びベース60を物理的に移動(例えば、回転、並進運動、及び/又は回動)させる必要があるものとすることができる。結合構造130が自動ロックする構成でないとき、結合構造は、混成素子22及び/又は駆動機構120によって蓋20に加わる最大力よりも大きい力でユーザーが蓋20及びベース60を物理的に移動させる必要があるものとすることができる。付加的又は代替的に、ユーザーは、蓋20及びベース60を閉鎖位置から釈放するためには、1つ又はそれ以上のロックファスナ(例えば、ラッチ、ピン、ソケット、等々)を離脱しなければならないことがあり得る。
機械的結合構造132は、機械的力(例えば、摩擦)により、蓋20及びベース60間の相対移動(例えば、並進運動、回転、及び/又は回動)を選択的に抑止するよう構成することができる。特に、機械的結合構造132は、蓋20及びベース60間の相対移動を抑止するよう構成された釈放可能ロック構体134を有することができる。特に、また上述したように、釈放可能ロック構体134は蓋20及びベース60を閉鎖位置に保持及び/又は留め置くよう構成でき、及び付加的又は代替的に、ユーザーによって操作する及び/又はユーザーによって操作するときのみ、蓋20及びベース60を選択的に釈放するよう構成することができる。
釈放可能ロック構体134は、それが存在するとき、ねじ山、摩擦嵌合、バヨネットロック、ピン及びソケット、並びに/又は他のロックファスナのうち1つ又はそれ以上を含むことができる。例えば、また本明細書で図3及び9~10につき説明するように、釈放可能ロック構体134が蓋20及びベース60間にねじ係合を有するとき、蓋20及びベース60は、各々が互いに整合するよう構成されたねじ山及び/又は溝を有することができる。ある例として、蓋20及びベース60の双方は、複数ねじ山(各個に隆起部及び溝を含む)を有することができる。別の実施例においては、釈放可能ロック構体134は、1個の隆起部及び1個の溝のみを有することができる。このような実施例においては、蓋20及びベース60のうち一方のみが隆起部を有し、また他方が整合溝を有することができる。例えば、ベース60の頂端縁76の外向き表面が1組の隆起部セットを含み、また蓋20の底端縁44の内向き表面が1組の整合溝セットを含むことができる。
ねじ係合は、第1回転方向(例えば、時計方向)に締め込み(例えば、蓋20がベース60上にさらにねじ込むよう構成することができる)、また第1回転方向とは逆の第2回転方向に緩めるよう構成することができる。したがって、蓋20は、蓋20を第1回転方向に回転することによって蓋20及びベース60を閉鎖位置に調整するようベース60にねじ山を設けることができる。ベース60にねじ付けた後、蓋20及びベース60における互いに整合するねじ山及び/又は溝間の摩擦が蓋20及びベース60を閉鎖位置に保持することができる。上述したように、混成素子22の回転方向が、付加的又は代替的に蓋20を閉鎖位置に向けてバイアスを掛けることができる。特に、混成素子22は、第1回転方向(例えば、ねじ係合の締め込み方向)とは逆向きの回転方向にスピンすることができる。例えば、ねじ係合が時計方向に締め込むよう構成されているとき、混成素子22は、反時計方向にスピンするよう構成することができ、またその逆にすることもできる。このようにして、結合構造130は自動ロック式とする(すなわち、混成素子22及び/又は駆動機構120によって蓋20に加わる力が蓋20及びベース60を閉鎖位置に向かうバイアスを掛けるよう構成する)ことができ、これにより付加的なロッキング及び/又は保持構体の必要性を低減及び/又は排除することができる。特に、混成素子22及び/又は駆動機構120によって蓋2に加わる力自体は、混成サイクル中に蓋20及びベース60を閉鎖位置に保持するのに十分なものとすることができる。
上述したように、バヨネットロック、ピン及びソケット、並びに/又は他のロックファスナは、付加的又は代替的に、蓋20及びベース60を閉鎖位置に維持する補助を行う釈放可能ロック構体134内に含めることができる。1つの実施例において、釈放可能ロック構体134は、ロック位置とロック解除位置との間でユーザーが手で調整するよう構成されたラッチを含むことができる。ロック位置にあるとき、ラッチは蓋20及びベース60が閉鎖位置から開放位置に向けて及び/又は開放位置に調整されるのを抑止することができる。ロック解除位置にあるとき、ラッチは蓋20及びベース60を開放位置から開放位置に調整するのを可能にすることができる。別の例として、機械的ファスナは、ユーザーが手でロック位置とロック解除位置との間で調整するよう構成された可撓性ピン・アンド・ソケット構成を有することができる。ある例として、ピンは、伸展位置にバイアス偏位され(例えば、ばね又は他の弾性構体を介して)、この伸展位置においてピン・アンド・ソケット構成はロック位置をとる。このロック位置において(ピンは伸展位置にある)、ピンはソケット内に突入して蓋20及びベース60をロックする。ユーザーは、ピンをソケットから離脱させるようピンを押圧し、次に蓋20及びベース60を回転させることによって可撓性ピン・アンド・ホール構成のロック解除をすることができる。
結合構造130は、付加的又は代替的に、磁気結合構造144を有することができる。磁気結合構造144は、蓋20及びベース60間の相対移動(例えば、並進運動、回転、及び/若しくは回動)を選択的に抑止する、並びに/又は蓋20及びベース60を磁力で閉鎖位置にバイアス偏位するよう構成することができる。特に、蓋20及びベース60は、各々が磁石及び/又は強磁性材料を含むことができる。1つの例として、蓋20及びベース60の双方とも磁石を含むことができる。いくつかのこのような実施例において蓋20及びベース60は、付加的に強磁性材料を含むことができる。別の例として、蓋20が磁石を含み、またベース60が強磁性材料を含むことができる。さらに別の例として、蓋20が強磁性材料を含み、またベース60が磁石を含むことができる。すべての実施例において、蓋20内の磁石及び/又は強磁性材料は、ベース60内の磁石及び/又は強磁性材料に磁気的に吸引されるよう構成することができ、これにより、蓋20及びベース60は、互いにに引き付け合わされる。蓋20内の磁石及び/又は強磁性材料は、蓋20及びベース60が閉鎖位置にあるときベース60内の磁石及び/又は強磁性材料への最短アプローチにあり、またひいては蓋20及びベース60が閉鎖位置にあるとき最大吸引磁力を発揮することができる。この吸引磁力は、蓋20及びベース60を閉鎖位置にバイアス偏位する、留め置く、保持する、及び/又は維持するのに役立てることができる。
結合構造130は、開放位置に調整されるとき、蓋20及びベース60は、図3に示すように、互いに完全に取り外すよう構成することができる。他の例では、蓋20及びベース60は開放位置において互いに取り付け合う及び/又は結合した状態に留まることができる。特に、結合構造130は、蓋20及びベース60を恒久的に結合するとともに、蓋20及びベース60を選択的に開放位置と閉鎖位置との間で調整するよう構成することができる。1つの実施例として、恒久的結合構造140はテザーを含むことができる。別の例として、恒久的結合構造140は、ヒンジ141を含むことができる。ヒンジ141は、2つの回動フランジを含み、第1フランジ142は蓋20に連結し、第2フランジ143はベース60に連結する。
さらに他の実施例において、蓋20及び/又はベース60は開放位置と閉鎖位置との間で調整されているとき、選択的に再位置決めできないが、それにもかかわらず、化粧品混成デバイス10はユーザーを混成チャンバ100にアクセスさせるため開閉する構成としたアクセス構体を含むことができる。1つの例として、蓋20及び/又はベース60は、混成チャンバ100にアクセスするよう選択的に開放するよう構成することができる。
上述したように、混成チャンバ100は蓋20及びベース60によって画定される。すなわち、蓋20及びベース60は、混成チャンバ100の壁及び/又は境界を画定することができる。特に、ベース60の頂部62の少なくとも一部分は、混成チャンバ100の下方部分102を画定及び/又は形成することができ、蓋20の底部40の少なくとも一部分は混成チャンバ100の上方部分104を画定及び/又は形成することができる。
ベース60の頂部62は、固体シェル化粧品成分カプセル300及び/又は化粧液330を収容する(contain)、留置する(retain)、受容する(receive)、及び/又は保持する(hold)よう、サイズ決めし、構成し、適合させ、設計し及び/又は作製することができる。特に、ベース60の頂部62は、固体シェル化粧品成分カプセル300及び/又は化粧液330を収容する、留置する、受容する、及び/又は保持するよう、サイズ決めし、構成し、適合させ、設計し及び/又は作製することができる、ボウル状凹所64を含むことができる。特に、ボウル状凹所64は、固体シェル化粧品成分カプセル300より大きい容積とすることができる。例として、ボウル状凹所64は、少なくとも0.5ml、少なくとも0.75ml、少なくとも1ml、少なくとも1.5ml、少なくとも2ml、少なくとも2.5ml、少なくとも3ml、少なくとも3.5ml、少なくとも4ml、少なくとも4.5ml、少なくとも5ml、少なくとも5.5ml、少なくとも6ml、少なくとも6.5ml、少なくとも7ml、少なくとも7.5ml、少なくとも8ml、少なくとも8.5ml、少なくとも9ml、少なくとも9.5ml、少なくとも10ml、最大でも25ml、最大でも20ml、最大でも18ml、最大でも16ml、最大でも15ml、最大でも14ml、最大でも13ml、最大でも12ml、最大でも11ml、最大でも10ml、最大でも9ml、最大でも8ml、最大でも7ml、最大でも6ml、最大でも5ml、最大でも4ml、最大でも3ml、及び/又は最大でも2ml、の容積(流体のオーバーフローなしに流体量を収容する、保持する及び/又はその他に留置するよう構成することができる)を有することができる。このようにして、固体シェル化粧品成分カプセルを加熱及び混成する前に、ユーザーは、固体シェル化粧品成分カプセル300をベース60の頂部62及び/若しくはボウル状凹所64内及び/又は上に配置することができ、また化粧品混成デバイスが固体シェル化粧品成分カプセルを加熱及び混成して化粧液330を形成した後に、ユーザーは、ベース60の頂部62及び/若しくはボウル状凹所64から化粧液330を抽出することができる。
ボウル状凹所64は、ベース60の頂部62における凹所、キャビティ、凹面、及び/又は陥凹部であり得る及び/又それらを画定し得る。特に、ボウル状凹所64は、底部66及び側壁68を含むことができ、また底部66は、ベース60の頂端縁76に対して窪んだものとすることができる。側壁68は、ボウル状凹所64の底部66から外方に角度を付けることができ、これにより、ボウル状凹所64の断面積は、ボウル状凹所64の底部66よりもベース60の頂端縁76に近づくにつれてより大きくなり得る。しかし、他の実施例において、側壁68は、ほぼ真直ぐである(すなわち、底部66に直交する)ようにすることができる。ボウル状凹所64の高さ(すなわち、底部66と頂端縁76との間における距離)は、少なくとも0.5センチメートル(cm)、少なくとも1cm、少なくとも1.5cm、少なくとも2cm、少なくとも2.5cm、少なくとも3cm、大きくとも6cm、大きくとも5cm、大きくとも4cm、大きくとも3.5cm、大きくとも3cm、及び/又は大きくとも2.5cmとすることができる。さらに、ボウル状凹所64の底部66の直径は、少なくとも0.4cm、少なくとも0.6cm、少なくとも0.8cm、少なくとも1cm、少なくとも1.2cm、少なくとも1.4cm、少なくとも1.6cm、少なくとも1.8cm、少なくとも2cm、大きくとも6cm、大きくとも5cm、大きくとも4cm、大きくとも3cm、大きくとも2.4cm、大きくとも2.2cm、及び/又は大きくとも2cmとすることができる。底部66は直径を有するものとして説明するが、ボウル状凹所64は任意の適当な断面形状を有することができ、その例としては、楕円形、長方形、正方形、三角形、五角形、六角形、及び/又は他の等又は不等多角形がある。底部66が非円形形状を有するとき、底部66の上述した直径は、ボウル状凹所64の底部66の最小又は最大寸法(例えば、軸長)とすることができる。
このようにして、混成チャンバ100、及びより具体的には、ボウル状凹所64は、固体シェル化粧品成分カプセル300及び/又は化粧液330の全体を保持する、留置する、及び/又は収容するよう構成することができる。さらに、化粧品混成デバイス10は、固体シェル化粧品成分カプセル300の全体を加熱及び/又は混成するよう構成することができる。特に、固体シェル化粧品成分カプセル300は、何らのパッケージングもなく混成チャンバ100内に配置することができ、また化粧品混成デバイス10は、固体シェル化粧品成分カプセル300の全体を加熱及び/又は混成し、そこから化粧液330を形成するよう構成することができる。したがって、加熱及び/又は混成した後、固体シェル化粧品成分カプセルのすべてを化粧液330に転換することができる。すなわち、固体シェル化粧品成分カプセル300の全体が化粧液を形成することができる。別の表現をすれば、化粧液330の全体は固体シェル化粧品成分カプセルから形成することができる。このことは、1回使用のパッケージング、容器、使い捨てラッピング、及び/又は他の廃棄物に対する必要性を低減及び/又は排除することができ、これにより一層環境に優しく、かつ無駄の少ない化粧品を提供することができる。
ボウル状凹所64の底部66は、平坦及び/若しくは平面状、並びに/又はほぼ平坦及び/若しくは平面状とすることができる。いくつかの実施例において、ボウル状凹所64の底部66が完全に平坦及び/又は平面状とすることができるが、当然のことながら、すべての実施例において完全に平坦及び/又は平面状表面を達成するのは、困難、非実用的、及び/又は不可能な場合があり得る。したがって、ボウル状凹所64の底部66はほぼ平坦及び/又は平面状とすることができるという先の記述は、ボウル状凹所64の底部が平坦及び/又は平面状である、又は効果的には平坦及び/又は平面状であることを意図するとともに、すべてのシステムで、常に、及び/又はすべての状況で正確に平坦及び/又は平面状であることを確実にするのは実用的、可能性のある、又は少なくとも経済的であり得ないことを認識している意味であると、解すべきである。
しかし、他の実施例において、ボウル状凹所64の底部66は、湾曲状、凹面状、凸面状、円弧状、及び/又は他の非平面状とすることができる。付加的又は代替的に、ボウル状凹所64の底部66は、1つ又はそれ以上の陥凹部、凹面、及び/又は凹みを含むことができる。1つのこのような実施例として、ボウル状凹所64の底部66は、中心陥凹部を含むことができる。
ボウル状凹所64は、熱エネルギーがサーマル素子110から混成チャンバ100、固体シェル化粧品成分カプセル300及び/又は化粧液330に容易に転移するよう構成することができる。特に、ボウル状凹所64は、熱伝導材料及び/又は比較的低い比熱容量を有する材料から作製することができる。例えば、ボウル状凹所64は、1メートル・ケルビンあたり少なくとも50ワット(W/(m・K))、少なくとも100W/(m・K)、少なくとも150W/(m・K)、及び/又は少なくとも200W/(m・K)、の熱伝導率を有する材料から作製することができる。付加的又は代替的に、ボウル状凹所64は、1キログラム・ケルビンあたり最大でも1100ジュール(J/(kg・K))、最大でも1000J/(kg・K)、及び/又は最大でも900J/(kg・K)の比熱容量を有する材料から作製することができる。1つの例として、ボウル状凹所64はアルミニウムから作製することができる。他の実施例においては、ボウル状凹所64は、異なる金属、例えば、銅及び/又はステンレス鋼のような金属合金から作製することができる。
付加的又は代替的に、底部66及び/又は側壁68の厚さを含めてボウル状凹所64の厚さは、サーマル素子110から混成チャンバ100、固体シェル化粧品成分カプセル300、及び/又は化粧液330への熱伝導を促進及び/又は最適化するよう、サイズ決め、構成、適合化、及び/又は作製をすることができる。例として、ボウル状凹所64は、少なくとも0.05cm、少なくとも0.075cm、少なくとも0.05cm、多くとも0.1cm、多くとも0.125cm、多くとも0.15cm、多くとも0.2cm、及び/又は多くとも0.25cm、及び/又は多くとも0.4cmの厚さを有するサイズにすることができる。しかし、ボウル状凹所64の厚さは、材料の強度、成形性、比熱容量、熱伝導率、及び密度に基づいて調整することができる。例えば、ステンレス鋼はアルミニウムよりも熱伝導率が低いため、ボウル状凹所64は、適切な熱伝達を生ずるため、アルミニウムから作製するときよりもステンレス鋼から作製するときの方がより薄くすることができる。
熱エネルギーの伝達を容易にするようボウル状凹所64を構成することは、結果としてより短い溶融時間を生ずることができ(すなわち、固体シェル化粧品成分カプセル300はより急速に液化することができる)、したがって、固体シェル化粧品成分カプセルの加熱及び/又は混成の持続時間を短縮する。さらに、熱エネルギーの伝達を容易にするようボウル状凹所64を構成することは、固体シェル化粧品成分カプセル及びこれによる化粧液の加熱をより均等かつ均質にすることができる。
ボウル状凹所64は、ボウル状凹所64の劣化を防止するよう構成された外面69上のコーティングを含むことができる。例えば、コーティングは、外面69の化学反応、腐食、及び/又は浸食を防止及び/又は抑止するよう構成することができる。付加的又は代替的に、コーティングは、外面を着色するよう構成することができる。コーティングは、さらに又は代案として、化粧液のクリーニング及び/又は除去を容易にするよう構成することができる。コーティングは、熱伝導を減少、軽減、及び/又は他の干渉をしないよう、十分薄い(例えば、2mm未満、1mm未満、0.5mm未満、0.1mm未満)となるよう構成することができる。例としてのコーティングは、陽極酸化コーティング、パウダーコーティング、メッキコーティング、及びセラミックコーティングのうち1つ又はそれ以上がある。外面69(コーティングが塗布される)は混成チャンバ100に対面し、また、固体シェル化粧品成分カプセル300及び/又は化粧液330と直接界面をとることができる。すなわち、ユーザーが固体シェル化粧品成分カプセル300を混成チャンバ100内に配置するとき、固体シェル化粧品成分カプセルは、外面69上に着座及び/又は直接接触することができる。
化粧品混成デバイス10は、付加的又は代替的に、化粧品成分容器150を含むことができ、この化粧品成分容器150は、任意に外面69と、固体シェル化粧品成分カプセル300及び/又は化粧液330との間に位置決めすることができる。化粧品成分容器150は、固体シェル化粧品成分カプセル300及び/又は化粧液330を留置する、収容する、及び/又は保持するよう構成できるだけでなく、さらにまた、ベース60から選択的に取り出すために構成、適合化、及び/又は設計することができる。特に、化粧品成分容器150は、ボウル状凹所64内に嵌合及び/又は内張りするよう構成、サイズ決め、適合化、設計及び/又は作製することができる。例えば、化粧品成分容器は、トレー、カップ、ディッシュ、可撓性ライナー、等々のうち1つ又はそれ以上があり得る。したがって、ユーザーは固体シェル化粧品成分カプセル300を化粧品成分容器150内に挿入することができる、及び/又は化粧品成分容器150から化粧液330を選択的に取り出すことができる。付加的又は代替的に、ユーザーは、化粧品成分容器150から化粧液330を取り出す前に化粧品混成デバイス10から化粧品成分容器150を選択的に取り出すことができる、及び/又は固体シェル化粧品成分カプセル300を挿入するため、化粧品成分容器150を選択的に取り出し、また次に化粧品成分容器150を選択的に化粧品混成デバイス10に戻すよう配置することができる。
化粧品成分容器150は再使用可能であり、またユーザーは、新たな固体シェル化粧品成分カプセルを挿入する及び/又は化粧液を取り出すため、化粧品成分容器150を繰り返し取り出す及び/又は再配置することができる。固体シェル化粧品成分カプセル300及び/又は化粧液330を化粧品成分容器150内に配置した後、ユーザーは加熱及び混成サイクルを開始する、及び/又は化粧品混成デバイスが自動的に加熱及び混成サイクルを開始する。加熱及び混成サイクル後、ユーザーは、化粧液330を抽出するため、化粧品成分容器150を化粧品混成デバイス10から取り出すことができる。
いくつかの実施例において、化粧品成分容器150が存在するとき、この化粧品成分容器150は、固体シェル化粧品成分カプセル300とは別個のものであり得る。すなわち、固体シェル化粧品成分カプセル300及び化粧品成分容器150は一緒にパッケージングしないようにすることができる。このようにして、固体シェル化粧品成分カプセル300は、固体シェル化粧品成分カプセル300を加熱及び/又は混成する前に化粧品成分容器150内に配置する必要があり得る。しかし、他の実施例において、固体シェル化粧品成分カプセル300は、化粧品成分容器150とともにパッケージングすることができる。ある例として、化粧品成分容器150は、固体シェル化粧品成分カプセル300のパッケージングの少なくとも一部分を形成することができる、及び/又はその他に、輸送中に固体シェル化粧品成分カプセル300を損傷から保護するよう構成することができる。このような実施例において、ユーザーは、固体シェル化粧品成分カプセル300の加熱及び/又は混成前に固体シェル化粧品成分カプセル300を化粧品成分容器150内に配置する必要がないようにでき、これはすなわち、固体シェル化粧品成分カプセル300が既に化粧品成分容器内に含ませることができるからである。
先の実施例のすべてにおいて、化粧品成分容器150は、化粧品混成デバイス10によって生成された化粧液330を保管又は収容するよう構成することができる。ある例として、固体シェル化粧品成分カプセルを加熱及び/又は混成した後に、ユーザーは、化粧品成分容器150(及びそこに含まれる化粧液330)を化粧品混成デバイスから取り出すことができ、またある期間にわたり所望に応じて(一度にすべてではなく所望の割合で)化粧液を化粧品成分容器から抽出することができる。このような化粧品成分容器を利用することで、ユーザーは複数の化粧液330を生成することができる。すなわち、化粧品混成デバイスを繰り返し動作させ(すなわち、複数サイクルにわたり)、個別の化粧品成分容器150内にそれぞれ保管され得る複数の化粧液330を生成することができる。このようにして、化粧品成分容器150によれば、ユーザーが後での使用のために化粧液を保管する、及び/又は同時に使用するため、短期間で複数の化粧液を調製できる。
付加的又は代替的に、化粧品成分容器150によれば、化粧品混成デバイスのクリーニングをより容易にすることができる。特に、化粧品成分容器は化粧液のすべて保持することができるため、ユーザーは、化粧品成分容器がない場合にユーザーが混成サイクル間で頻繁に行うような、ボウル状凹所64のクリーニングをする必要がないようにすることができる。さらに、化粧品成分容器150は取外し可能であるため、ボウル状凹所64よりもすすぎ及びクリーニングがより容易となり得る。
さらに他の実施例において、化粧品成分容器150を省略することができるが、ボウル状凹所64は、ベース60に対して選択的に取外し及び/又は結合するよう構成することができる。例えば、ボウル状凹所及び/又はベース6064は、押下げ結合構造152を含むことができ、この押下げ結合構造152は、ベース60及びボウル状凹所64を選択的に結合及び分離するよう構成することができる。ベース60に結合するとき、化粧品成分容器150は混成サイクル中に移動しないよう構成することができ、また混成サイクル相互間でユーザーが希望するときにのみ移動することができる(すなわち、ベース60から分離するよう外部からユーザーにより力を加える必要があり得る)。このような1つの例として、押下げ結合構造152は可撓性スナップ嵌合構成を含み、この構成においてボウル状凹所64はベース60に対してクリップ嵌入及び離脱することができる。付加的又は代替的に、押下げ結合構造152は、ベース60及びボウル状凹所64を選択的に結合及び分離するのに適した任意の他の結合構造を含むことができ、例えば、任意の例として、上述した結合構造130のようなものがある。
混成素子22は、蓋20及びベース60が閉鎖位置にあるとき、混成チャンバ100内に突入する。例えば、混成素子22は、蓋20及びベース60が閉鎖位置にあるとき、蓋20から混成チャンバ100内に突入する。特に、混成素子22は、混成チャンバ100内に突入するシャフト24を含むことができる。混成素子22が蓋内に含まれているとき、シャフト24は、蓋20及びベース60が閉鎖位置にあるとき、蓋20の底部40の少なくとも一部分の下側で下方に突出することができる。特に、蓋20の底部40は、蓋20の底端縁44から窪んでいるキャビティ42を含み、また混成素子22は少なくともこのキャビティの下側に突出することができる。本明細書の説明において、用語、上、下、上方及び下方は、垂直軸250に沿う化粧品混成デバイス10のコンポーネントの相対位置について説明するのに使用することができる。したがって、上述した1つ又はそれ以上の他のコンポーネントのようなコンポーネントはより確かな位置に、さらに、垂直軸250に沿って位置決めすることができ、また逆もあり得る。
混成素子22はボウル状凹所64の底部66に向かって混成チャンバ100の下方部分102内に突入する、及び/又はボウル状凹所64の底部66に接触すらもする。特に、混成素子22は、固体シェル化粧品成分カプセル300がボウル状凹所64内に位置するとき、固体シェル化粧品成分カプセル300の上方から混成チャンバ100内に突入することができる。このようにして、混成素子22は、上方から固体シェル化粧品成分カプセル300を混成することができる。本明細書の記載において、用語上方及び下方は、重力に関してコンポーネントの相対位置を参照するのに使用することができる。したがって、混成素子22は、地球の重力の方向に関して固体シェル化粧品成分カプセル300の上方であり得る(すなわち、混成素子22及び蓋20の少なくとも一部分はベース60よりも地球の質量中心から遠くにあり得る)。化粧品混成デバイス10が表面(例えば、テーブル、カウンタートップ、等々)上に位置するとき、ベース60は蓋20の下方に位置し、またしたがって、この表面上に配置される及び/又は直接接触するのはベース60である。したがって、化粧品混成デバイス10は、固体シェル化粧品成分カプセルを加熱及び/又は混成するとき、図2に示すような向きで位置することができる。
いくつかの実施例において、混成素子22はボウル状凹所64の底部66の近傍内まで突出することができるが、実際にはボウル状凹所64の底部66に接触しないようにすることができる。特に、混成素子22及び/又はシャフト24の底部26は、蓋20及びベース60が閉鎖位置にあるとき、ボウル状凹所64の底部66から(上方に離れて)少なくとも0.5ミリメートル(mm)、少なくとも1mm、少なくとも1.5mm、少なくとも2mm、少なくとも2.5mm、少なくとも3mm、少なくとも3.5mm、少なくとも4mm、少なくとも4.5mm、少なくとも5mm、多くとも10mm、多くとも9mm、多くとも8mm、多くとも7mm、及び/又は多くとも6mmだけ離間することができる。ボウル状凹所64の底部66から離れる混成素子22の間隔は、混成素子22とボウル状凹所64との間における接触摩擦(例えば、擦れ)を減少することができ、これによりこれらコンポーネントの劣化を減少することができる。さらに、ボウル状凹所64の底部66から離れる混成素子22の間隔は、固体シェル化粧品成分カプセル300のより良い混成(例えば、より均質で均等な混成)を容易にすることができ、これはすなわち、混成素子とボウル状凹所との間の間隔が混成素子の下方における加熱された流体の乱流を増大させ、また固体粧品材料の大きな破砕塊の形成を制限及び/又は減少するからである。特に、混成素子とボウル状凹所との間の間隔は、混成素子の切断端縁相互間に押し込まれる化粧品材料の量を減少することができる。しかし、他の実施例において、混成素子22は、蓋20及びベース60が閉鎖位置にあるとき、物理的に接触するようボウル状凹所64の底部66まで完全に達することができる。
さらに、シャフト24は、蓋20及びベース60が閉鎖位置にあるとき、固体シェル化粧品成分カプセル300に接触するため、混成チャンバ100内に十分に(例えば、蓋20からボウル状凹所64の底部66に向かって十分)突入するよう構成することができる。いくつかの実施例において混成素子22の底部26は、蓋20及びベース60が閉鎖位置に調整されるとき、固体シェル化粧品成分カプセル300を破砕する、圧搾する、扁平化する、変形する、圧潰する、分裂させる、破裂させる、及び/又はその他の破壊をするよう構成することができる。特に、ボウル状凹所64の底部66から離間しているとき、混成素子22の底部26がボウル状凹所64の底部66から離れる距離は、固体シェル化粧品成分カプセル300の高さ、幅、長さ、及び/又は半径のうち1つ又はそれ以上よりも短いものとすることができる。したがって、混成素子22は、化粧品混成デバイスが開放位置から閉鎖位置に調整されるとき、混成素子22の底部26とボウル状凹所64の底部66との間で固体シェル化粧品成分カプセル300を圧搾することができる。
上述したように、混成素子22の底部26は、固体シェル化粧品成分カプセル300の刺入、破砕、圧潰、分裂、及び/又はその他の破壊を容易にするよう構成することができる。1つの実施例として、底部26は、平坦なものとし、特に、固体シェル化粧品成分カプセルの破砕、圧潰、及び/又は圧搾に適したものとすることができる。特に、底部26が平坦であるとき、固体シェル化粧品成分カプセル300の良好な混成(例えば、より均質、均等な混成)を容易にすることができ、これはすなわち、平坦底部は、圧搾力により固体シェル化粧品成分カプセル300を破裂させるだけでなく、固体シェル化粧品成分カプセル300を所定位置に保持し、また固体シェル化粧品成分カプセル300が混成チャンバ100内で動き回らないよう、及び/又は他に混成素子を回避することがないよう抑止することができる。別の実施例として、底部26はほぼ平坦であるが、付加的に、初期的に固体シェル化粧品成分カプセルに刺入するのに特に適したものであり得る尖頭チップを含むことができる。さらに他の実施例において、底部26は、湾曲した、尖頭化した、凸状のものとすることができる、及び/又は1つ又はそれ以上の突起、フィン、切断端縁を含むものとすることができる。
上述したように、混成素子22は、混成チャンバ100内で固体シェル化粧品成分カプセル300を混成するよう構成される。したがって、混成素子22は、付加的又は代替的に、1つ又はそれ以上の切断端縁28を含むことができる。切断端縁28は、固体シェル化粧品成分カプセル300を切断、スライス、混合、混成、液状化、及び/又は均質化するよう構成することができる。切断端縁28は、少なくとも1つの切断端縁28、少なくとも2つの切断端縁28(例えば、フォーク状設計)、少なくとも3つの切断端縁28、少なくとも4つの切断端縁28、少なくとも5つの切断端縁28、少なくとも6つの切断端縁28、少なくとも7つの切断端縁28、少なくとも8つの切断端縁28、多くとも7つの切断端縁28、多くとも6つの切断端縁28、多くとも5つの切断端縁28、及び/又は多くとも4つの切断端縁28を含む。混成素子22に含まれる切断端縁の個数には無関係に、各切断端縁28は、プロペラ、ブレード、フィン、並びに/又は固体シェル化粧品成分カプセル300に適した他の鋭利な及び/若しくは湾曲した表面のうち1つ又はそれ以上を有することができる。本明細書で使用されるように、切断端縁28は、付加的又は代替的に、湾曲切断端縁28、ブレード28、プロペラブレード28、角度付きフィン28、先導端縁28、及び/又はフォーク状切断端縁28とも称することができる。
切断端縁28は、シャフト24に結合する及び/又はそれに一体に形成することができ、またシャフト24から外方及び/又は上方に突出する。特に、切断端縁は、蓋20に向かって、また混成素子22の底部26から離れる方向に上方に突出することができる。1つの実施例として、切断端縁28は、シャフト24に対してピッチ角を画定することができるプロペラ状ブレードを有することができる。付加的又は代替的に、1つ又はそれ以上の切断端縁は、下方にベース60に向かって突出することができる。1つの実施例として、混成素子22はフォーク状切断端縁(すなわち、2つの切断端縁)を含むことができる。このような実施例において、図11に示すように、一方の切断端縁は下向きの角度を付けるとともに、他方の切断端縁は上向きの角度を付けることができる。
他の実施例として、切断端縁の角度は、混成素子が回転駆動される方向に基づいて、固体シェル化粧品成分カプセルを(又は初期混成後にその部分)を混成チャンバの底部に対して強制移行させる、プレスする、又は他に押し付けるよう、又は混成チャンバの底部から離れる方向に固体シェル化粧品成分カプセル(又はその部分)を押圧するよう選択することができる。混合チャンバの底部に対して固体シェル化粧品成分カプセルを押し付けることは、混成素子により固体シェル化粧品成分カプセルのシェル(又はその部分)に対して加わる剪断力を増大させる、及び/又はデバイスのサーマル素子による固体シェル化粧品成分カプセルへの熱伝達を増加させることができる。このことは、固体シェル化粧品成分カプセルの初期混成中、及び/又は混成サイクルの初期若しくは起動期間中に有益であり得る。固体シェル化粧品成分カプセル(又はその部分及び/若しくはそこから形成される化粧液)を混合チャンバの底部から離れる方向に押しやることは、さもないと混成チャンバの底部上に又はその近傍に蓄積し得る何らかの固体又は重たい部分のかき集め又は再分布を行うことができる。
ブレードの向きとは無関係に、1つ又はそれ以上の切断端縁は、混成素子22の底部26とほぼ同一平面にすることができる、及び/又は混成素子22の底部26の一部分を形成し、また混成素子22の底部26から上方に突出させることができる。しかし、他の実施例において、切断端縁は混成素子22の底部26の上方に位置させることができる。1つの実施例として、シャフト24は切断端縁28の下方に突出させ、混成素子22の底部26を画定するだけとすることができる。別の表現をすれば、切断端縁はシャフト24の底部の上方にセットすることができる。
混成素子22(例えば、シャフト24及び/又は切断端縁28)は、剛性及び/又は弾性のプラスチックから作製することができる。付加的又は代替的に、混成素子22は熱伝導性材料及び/又は比較的低い比熱容量を有する材料から作製することができる。例えば、混成素子22は、少なくとも50W/(m・K)、少なくとも100W/(m・K)、少なくとも150W/(m・K)、少なくとも200W/(m・K)の熱伝導率を有する材料から作製することができる。付加的又は代替的に、混成素子22は、最大でも1100ジュールJ/(kg・K)、最大でも1000J/(kg・K)、及び/又は最大でも900J/(kg・K)の比熱容量を有する材料から作製することができる。1つの実施例として、混成素子22はアルミニウムから作製することができる。他の実施例においては、混成素子22は、異なる金属、例えば、銅及び/又はステンレス鋼のような金属合金から作製することができる。さらに他の実施例において、混成素子22は異なる材料の組合せから作製することができる。1つの実施例として、混成素子22(例えば、シャフト24)はプラスチックから作製するとともに、切断端縁28は金属及び/又は金属合金から作製することができる。さらに、混成素子22は、混成素子の重量を減少し、またひいては混成素子22をスピンさせるのに必要な力の量を減少するため、1つ又はそれ以上の中空内部領域、開孔、ホール、切欠き、陥凹部、及び/又は空所30(図11において破線で概略的に示すように)を含むことができる。
混成素子22はボウル状凹所64と同様にコーティングを含むことができる。したがって、コーティングは、混成素子22の劣化を防止する、混成素子22の外面を着色する、並びに/又は化粧液330のクリーニング及び/若しくは除去を容易にするよう構成することができる。いくつかの実施例において、コーティングの色は、ボウル状凹所64の色と少なくともほぼマッチするよう構成することができる。例としてのコーティングは、陽極酸化コーティング、パウダーコーティング、メッキコーティング、及びセラミックコーティングのうち1つ又はそれ以上がある。
混成素子22を熱伝導材料及び/又は比較的低い比熱容量を有する材料から作製することは、固体シェル化粧品成分カプセル300のより均一で完全な加熱及び/又は混成を容易にすることができる。特に、混成素子22は、熱伝導材料から作製され、より均一で完全な加熱及び/又は混成を容易にし、結果としてより均質な化粧液330を生ずることができる切断端縁28及び/又はシャフト24を介してより多くの熱エネルギーを固体シェル化粧品成分カプセル300に配給ことができる。別の表現をすれば、混成素子22を熱伝導材料から作製することは、固体シェル化粧品成分カプセル300をより迅速に液状化する、及び/又は加熱及び混成サイクル中に固体シェル化粧品成分カプセル300を完全に溶融するのを確実にすることができる。
化粧品混成デバイス10のベースに対向する蓋に混成素子22を設けることによれば、化粧品混成デバイスのクリーニング容易性を向上する、ユーザーへの危険性を減少する、及び/又は混成の有効性を増大することができる。特に、化粧液330は、少なくとも部分的及び/又は全体的にボウル状凹所64内に収容することができる。したがって、混成素子22を蓋20に設けるとき、混成素子は、化粧液330のボウル状凹所64からの分注、抽出、及び/又は取出しに干渉しないようにできる。このことは、化粧液を抽出するため、ユーザーがボウル状凹所64内に手を差し入れる場合、ユーザーに対する負傷リスクを減少することができる。さらに、混成サイクル相互間でボウル状凹所からの化粧液330のクリーニングをより容易にすることができる。
いくつかの実施例において混成素子22は蓋20に対して選択的に脱着するよう構成することができる。いくつかのこのような実施例において、混成素子22は、結合構造130につき上述した例示的結合構造のうち任意な1つ又はそれ以上のような結合構造を介して蓋20に選択的に結合することができる。着脱可能な混成素子22は、クリーニングのため、並びに/又は例えば、混成素子が損傷又は損耗した場合、若しくは異なるスタイル、サイズ若しくはタイプの混成素子を使用するのが望ましい場合における交換のため取り外すことができる。後者の場合において、化粧品混成デバイス10は選択的かつ交換可能に複数の混成素子22のうち選択した1つを利用できるようにする、及びユーザーが化粧品混成デバイスで利用することを意図する固体シェル化粧品成分カプセル300に基づいて特定混成素子を設置できるようにすることは、本開示の範囲内である。しかし、他の実施例において、混成素子22は、脱着可能でないようにする、及び恒久的に蓋20内に結合及び/又は含めることができる。取外し可能な混成素子は、蓋に恒久的に取り付けられるものよりもクリーニングがより容易であり得る。
付加的又は代替的に、混成素子22は、ベースに対向して蓋に設けられるとき、固体シェル化粧品成分カプセル及び/又は化粧液をより均一に混成することができる。例えば、混成素子22がベース60内に設けるとき、重力が固体シェル化粧品成分カプセルの破片をシャフトに向けて引っ張り、これによりこれら破片は混成素子の切断端縁間に滞留する。これら大きな破砕塊は、化粧液の残りの部分とは混成されない場合があり、この結果として、破砕塊が大きくなればなるほど均質でなくなる最終製品を生ずることになり得る。しかし、混成素子を蓋に設けることによって、重力は、自然と固体シェル化粧品成分カプセルの破片を混成素子のシャフトから離れる方向に引っ張り、また固体シェル化粧品成分カプセルのより大きな割合を、切断端縁が最も効果的である湾曲した切断端縁の先端に維持することができる。異なる表現をすれば、混成素子を蓋に設けることは、固体シェル化粧品成分カプセルの大きな破砕塊が混成素子の切断端縁間に発育する及びスタックするのを抑止することができ、また固体シェル化粧品成分カプセル300のより均一で均質な混成を助長することができる。
サーマル素子110は混成チャンバ100内の温度を変化させるよう構成することができ、またより具体的には、固体シェル化粧品成分カプセル300及び/又は化粧液330の温度を変化させるよう構成することができる。1つの実施例として、サーマル素子110は固体シェル化粧品成分カプセル300を加熱する(すなわち、それを昇温させる)よう構成することができる。特に、サーマル素子110は、固体シェル化粧品成分カプセル300及び/若しくは化粧液330を加熱する、並びに/又は固体シェル化粧品成分カプセルの溶融温度よりも高い温度に加熱するよう構成することができる。例えば、サーマル素子110は、固体シェル化粧品成分カプセル300及び/又は化粧液330を混成チャンバ100内で、少なくとも27℃、少なくとも28℃、少なくとも29℃、少なくとも30℃、少なくとも31℃、少なくとも32.2℃、少なくとも33℃、少なくとも34℃、少なくとも35℃、少なくとも36℃、少なくとも37℃、少なくとも38℃、最大でも62℃、最大でも61℃、最大でも60℃、最大でも59℃、最大でも58℃、最大でも56℃、最大でも54℃、最大でも52℃、最大でも50℃、最大でも49℃、及び/又は最大でも48℃に加熱するよう構成することができる。付加的又は代替的に、また上述したように、サーマル素子110は混成素子22を加熱するよう構成することができ、これはすなわち、混成素子22が混成チャンバ100内に含まれているからである。いくつかのこのような実施例において、サーマル素子110は、図1に概略的に示すように、混成素子22内に設けることができる。
サーマル素子110は、混成チャンバ100の外面周りの1つ又はそれ以上の位置に位置決めすることができる、少なくとも1つのサーマル素子110、少なくとも2つのサーマル素子110、少なくとも3つのサーマル素子110、少なくとも4つのサーマル素子110、少なくとも5つのサーマル素子110、及び/又は少なくとも6つのサーマル素子110を有することができる。1つの実施例として、サーマル素子110は、混成チャンバ100における下側部分102の外部周り(ベース60の内部)に位置決めすることができる。図1に示すように、サーマル素子110は、熱エネルギーを混成チャンバ100に伝達するため、混成チャンバ100の外面周りに(すなわち、蓋20及びベース60内に)位置決めすることができる。特に、サーマル素子110は、混成チャンバ100の下側部分102の外面周りに位置決めすることができる。例えば、サーマル素子110は、ボウル状凹所64の底部66及び/又はボウル状凹所64の側壁68周りに位置決めすることができる。より具体的には、サーマル素子110は、ボウル状凹所64の内面70と直接界面接触状態にすることができる、及び/又はボウル状凹所64の内面70に結合することができる。付加的又は代替的に、サーマル素子110は、蓋20のキャビティ周りのような、混成チャンバ100の上側部分104周りに位置決めすることができる。サーマル素子110は、付加的又は代替的に、熱エネルギーを混成素子22に伝達するため、混成素子22の近傍に、内部に及び/又は隣接して位置決めすることができる。
サーマル素子110が混成チャンバ100のどこのあたりに設けられているかに無関係に、サーマル素子110はサーマル素子110と混成チャンバ100との間におけるエネルギー損失を減少する及び/又はエネルギー伝達を増加させるようボウル状凹所64に近接して位置決めすることができる。特に、サーマル素子110は、混成チャンバの壁(例えば、キャビティ42、底部66、及び側壁68)に近接して位置決めすることができる。換言すれば、サーマル素子110は混成チャンバ100に隣接して位置決めすることができる。特に、サーマル素子110は、混成チャンバ100の壁(例えば、キャビティ42、底部66、及び側壁68)に直接物理的に接触させることができる、及び/又は混成チャンバ100の壁の内部表面に結合することができる。本明細書で使用されるように、「内(internal)」面又は「内部(interior)」」表面は、外(external)面又は外部(exterior)表面とは反対側で蓋20及びベース60の内側(inside)に向かって対面する表面に言及する。したがって、内面(internal surface)70は外面(external surface)69とは反対側であり、また内方のベース60の内部(interior)/内側(inside)に向かって対面する。このように、サーマル素子110は、ボウル状凹所64の固体シェル化粧品成分カプセル300側とは反対側の側面に位置することができ、これは、上述したように、ボウル状凹所64の外面69に配置することができる。この構成によれば、混成チャンバ100内の流体から確実に隔絶し、これによりサーマル素子110に対するダメージを防止する。
サーマル素子110は、混成チャンバ100を加熱するよう構成された任意の適当な構造を有することができる。特に、サーマル素子110は、電流を印加するとき、及び/又は電界を受けるとき、電気抵抗及び/又は温度を増加するよう構成された、金属、金属合金、セラミック、ガラス、及び/又はポリマーのような1つ又はそれ以上の材料より成るものとすることができる。さらに、サーマル素子110は、任意の適当な形態で、例えば、コイル状加熱素子、薄膜加熱素子、印刷加熱素子、電気回路、等々のうち1つ又はそれ以上の形態で用意することができる。1つの実施例として、サーマル素子110は、フレックス回路(例えば、可撓性プラスチック基板上に備え付けられた及び/又は印刷された電気回路)を有することができる。別の実施例として、サーマル素子110は、電気抵抗ワイヤを有することができる。混成チャンバ100及び/又は固体シェル化粧品成分カプセル300を加熱することによって、サーマル素子110は、固体シェル化粧品成分カプセル300を混成して、カプセルのシェル及び化粧品材料から化粧液を生成するのを容易にすることができる。特に、サーマル素子110は、固体シェル化粧品成分カプセル300を軟化及び/又は液状化することができ、これにより混成素子22による均一かつ均質な混成を容易にし、これは、ユーザーがカプセルをユーザーの体に擦り付けることによってカプセルのシェル及び化粧品材料を手で溶融しまた混合しようとする場合には不可能なことである。さらに、固体シェル化粧品成分カプセル300及び/又は化粧液330を加熱することは、化粧液330が抽出用に差し出されるとき温かい触感を確実に与えることによってユーザーの使用体験を高揚させることができる。上述したように、加熱した化粧液は、さらに、そうでない同一非加熱化粧液に比べると、ユーザーの皮膚又は他の体の部分によってより容易に吸収させ得る。固体シェル化粧品成分カプセル300及び/又は化粧液330を加熱することは、さらに、化粧液がユーザーに対して冷たさを感じさせる機会を減らすことができる。その代わり、化粧液330は、室温で保管される普通の化粧品と比べて、より温かく、より滑らかな使用体験を与えることができる。
混成チャンバ100を加熱するよう構成することに加えて、及び/又はその代わりに、サーマル素子110は、混成チャンバ100及び/又は化粧液330を冷却(すなわち、温度を低下)するよう構成することができる。1つの実施例として、サーマル素子110は、冷却液(例えば、水、オイル及び/又はグリコール)を収容するよう構成された冷却ジャケットを有することができる。このような実施例において、化粧品混成デバイス10は、冷却液ポンプ、ポンプと冷却ジャケットとの間で冷却液を再循環させる配管、冷却デバイス(例えば、ファン)、及び/又は冷凍デバイス(コンプレッサ、蒸発器、凝縮器、等々)のうち1つ又はそれ以上を有する冷却液システムを含むことができる。サーマル素子110が混成チャンバ100の加熱及び冷却の双方を行うよう構成される実施例においては、化粧品混成デバイス10は、付加的に冷却液を加熱するよう構成されたヒーターを含むことができる。いくつかの実施例において、加熱された冷却液源用に別個の冷却液回路及び冷却液ポンプを設けることができる。しかし、他の実施例において、化粧品混成デバイス10は、加熱された冷却液及び冷却した冷却液の双方を再循環させる同一ポンプを利用することができる。ある実施例として、化粧品混成デバイス10は、加熱した冷却液回路と冷却した冷却液回路との間で冷却液フローを切り替えることができる三方バルブを含むことができる。
別の実施例として、サーマル素子110は、ペルチェ効果を利用して、混成チャンバ100及び/又はそこに収容される内容物(例えば、固体シェル化粧品成分カプセル300、化粧液330、及び/又は混成素子22)を加熱及び/又は冷却するよう構成することができる熱電冷却デバイスを含むことができる。ある実施例として、サーマル素子は、半導体材料に電圧を印加する(したがって、そこに電流フローを生ぜしめる)とき、半導体材料の両側端部に温度勾配を発生するよう構成された2つ又はそれ以上の半導体材料を含むことができる。熱電冷却デバイスは、いくつかの実施例において混成チャンバ100の加熱及び冷却の双方を行うよう構成することができる。特に、電流は、混成チャンバ100を加熱する第1方向、及び/又は混成チャンバ100を冷却する第2方向に流れることができる。したがって、加熱と冷却との間での切替えは、デバイスにおける電流フローの方向を逆転させることによって得ることができる。化粧液330を冷却することによって、化粧品混成デバイス10は、化粧液が抽出用にユーザーに差し出されるとき熱すぎないことを確実にすることができる。
加熱及び/又は混成後にユーザーに差し出されるとき、化粧液330は、少なくとも37℃、少なくとも38℃、少なくとも39℃、少なくとも40℃、少なくとも41℃、少なくとも42℃、少なくとも43℃、少なくとも44℃、最大でも62℃、最大でも61℃、最大でも60℃、最大でも59℃、最大でも58℃、最大でも56℃、最大でも54℃、最大でも52℃、最大でも50℃、最大でも49℃、及び/又は最大でも48℃の温度を有することができる。サーマル素子が、例えば、化粧液を形成するため、カプセルのシェル及び化粧品材料を均質に混合するよう固体シェル化粧品成分カプセルを加熱及び混成した後に化粧液330を任意に冷却するよう構成されている実施例において、冷却された化粧液は、少なくとも10℃、少なくとも15℃、少なくとも20℃、少なくとも25℃、少なくとも30℃、最大でも33℃、最大でも30℃、最大でも25℃、最大でも20℃、及び/又は最大でも15℃の温度を有することができる。
混成素子22は、駆動機構120(すなわち、これからのトルク出力を受け取ること)によって、選択的に回転及び/又は駆動されるよう構成することができる。特に、駆動機構120は、駆動機構120によってトルク出力を混成素子22に伝達するよう構成し得る機械的リンク機構122を含むことができる。すなわち、機械的リンク機構122は、駆動機構120及び混成素子22を機械的に結合及び/又は連結して両者間でトルクを伝達することができる。別の表現をすれば、混成素子22は、機械的リンク機構122を介して駆動機構120によって結合及び/又は駆動することができる。したがって、機械的リンク機構122は、混成素子22と駆動機構120との間に延在することができ、また混成素子22及び駆動機構120の双方に対して直接物理的に結合することができる。このようにして、駆動機構120がベース60に設けられ、かつ混成素子22が蓋20に設けられる実施例において、機械的リンク機構122は、ベース60から蓋20まで延在することができる。本明細書で説明するように、駆動機構は、随意的に、混成素子を1つより多い方向に、及び/又は1つより多い速度で駆動するよう、構成、作動、及び/又は動力付与することができる。異なる方向の例としては、時計回り回転方向、反時計回り回転方向、及び並進移動方向のうち2つ又はそれ以上の方向がある。異なる速度の例としては、起動期間及び/又はクールダウン期間中の低速度利用、一次混成期間中の高速度利用、化粧液330を形成するため、カプセルのシェル及び化粧品材料の混成及び混合を増進するよう混成サイクルの任意な部分中での揺れ動く速度利用がある。
実施例として、機械的リンク機構122は、ロッド、ギア、及び/又はベルトを連結する1つ又はそれ以上のシャフトを含むことができる。1つの実施例として、機械的リンク機構122は、遊星歯車及びシャフトを含む。しかし、他の実施例において、化粧品混成デバイス内の駆動機構の向き及び/又は位置に基づいて、付加的ギア、シャフト、ベルト、及び/又は他の機械的構造を含めることができる。
混成素子22は、付加的又は代替的に、化粧品混成デバイス10の操作的使用中に混成チャンバ100内で上下に選択的に並進運動する(例えば、垂直軸250に沿って再位置決めする)よう構成することができる。例えば、混成チャンバ100内で混成素子を並進運動させることは、切断端縁28と混成チャンバの底部との間の距離を変化させ、これによりカプセル及びこれにより結果として生ずる部分が混成チャンバの底部に向かう又は離れる方向に押しやられる度合いを変動させることができる。付加的又は代替的に、混成チャンバ100内で混成素子を並進運動させることは、化粧液を形成するための化粧品混成デバイスの操作的使用中に化粧液(及び/又はカプセル300の残留部分)の乱流及び/又は混合を増進させることができる。このような随意的並進運動は、任意の適当な機構によって得ることができる。ある実施例として、化粧品混成デバイス10は、混成チャンバ100内で混成素子22を垂直方向上下に選択的に並進運動させるよう構成されたリニアアクチュエータ129を含むことができる。実施例として、リニアアクチュエータ129は、電気式、液圧式、及び/又は空気圧式のリニアアクチュエータのうち1つ又はそれ以上を含むことができる。いくつかの実施例において、リニアアクチュエータは混成素子22のみを並進運動させるよう構成することができる。1つの実施例として、混成素子22のシャフト24は、リニアアクチュエータ129によって得られる力に応答して伸展及び/又は後退するよう構成することができる。特に、シャフト24は、伸展位置及び後退位置に互いにスライドするよう構成された同心シャフトを含み、またリニアアクチュエータ129は、同心シャフトを伸展位置及び後退位置に調整して、混成チャンバ100内で選択的に混成素子22を上下に並進運動させるよう構成することができる。別の実施例として、リニアアクチュエータ129は、機械的リンク機構122と混成素子22との間に設けることができ、また混成素子22全体を上下に移動させるよう構成することができる。さらに他の実施例において、リニアアクチュエータ129は、機械的リンク機構122内に、及び/又は機械的リンク機構122のコンポーネント間に設けることができる。さらに他の実施例において、リニアアクチュエータ129は駆動機構120及び混成素子22を移動させるよう構成することができる。1つのこのような実施例として、駆動機構120は可動プレート上に備え付けることができ、またリニアアクチュエータ129は可動プレートを垂直軸250に沿って上下に並進運動させるよう構成することができる。1つのこのような実施例として、駆動機構120と混成素子22との間における機械的連結は一定のままであり、またしたがって、全体駆動機構(機械的リンク機構122、駆動機構120、及び混成素子22を含む)は、単一ユニットとしてともに上下に並進運動することができる。
上述したように、駆動機構120は蓋20及び/又はベース60に設けることができる。さらに、駆動機構は蓋20及び/又はベース60内で垂直方向又は水平方向に指向させることができる。特に、垂直方向に備え付けるとき、駆動機構120は、トルク出力の回転軸線が垂直軸250にほぼ平行な垂直方向に指向する。これとは逆に、化粧品混成デバイス10内で水平方向に備え付けるとき、駆動機構120は、駆動機構120におけるトルク出力の回転軸線が垂直軸250にほぼ直交する水平方向に指向する。しかし、他の実施例において、駆動機構120は、駆動機構におけるトルク出力の回転軸線が垂直軸250に対して角度をなすよう、他の向きにして備え付けることができる。
いくつかの実施例において、化粧品混成デバイス10は手で動作させるよう構成された手動デバイスとすることができる。このような実施例において、駆動機構120は、クランクハンドル、ホイール、及び/又はユーザーの手で回転するよう構成された他の手動回転デバイスを含むことができる。したがって、このような実施例において、ユーザーは、混成素子22を回転させ、また固体シェル化粧品成分カプセル300を混成するため、手動で駆動機構120を回す及び/又はクランク回しすることができる。
しかし、他の実施例において、化粧品混成デバイス10は、電動デバイスとすることができ、この場合、少なくとも駆動機構120は電気エネルギーによって駆動するよう構成することができる。ある実施例として、駆動機構120は電気モータを含むことができる。このような実施例において、駆動機構120は、電源160によって駆動されるよう構成することができる。電源160としては、化粧品混成デバイス19の外側に位置する外部電気エネルギー源162(例えば、壁ソケット、充電ステーション、等々)、及び/又は化粧品混成デバイス10内に設けられた内部電気エネルギー源166(例えば、バッテリー)があり得る。したがって、化粧品混成デバイス10は、外部電気エネルギー源162によって給電されるよう構成することができる、及び/又はそれ自体の内部電気エネルギー源、すなわち、内部電気エネルギー源166を含むことができる。
電源160が外部電気エネルギー源162を含むとき、化粧品混成デバイス10は、有線及び/又は無線電気的接続により選択的に外部電気エネルギー源162に電気接続されるよう構成することができる。例えば、化粧品混成デバイス10が化粧品混成デバイス10を外部電気エネルギー源162に電気接続するよう構成された、ポート、ケーブル、ワイヤ、及び/又はコードを含むことができる。外部電気エネルギー源162は、壁ソケット、電源プラグ、電源ソケット、外部バッテリー、充電ステーション、及び/又は外部コードを含むことができる。
電源160が内部電気エネルギー源166を含むとき、内部電気エネルギー源166は電気エネルギーを保存するよう構成することができる。例えば、内部電気エネルギー源166はバッテリー167を含むことができる。内部電気エネルギー源166は単独のバッテリー及び/又はバッテリーセルを含むことができるが、内部電気エネルギー源166が複数のバッテリー及び/又はバッテリーセルを含み得ることも本開示の範囲内である。再充電可能バッテリーを充電するため、内部電気エネルギー源166は、外部電気エネルギー源162の充電ステーション164に選択的に電気接続する(例えば、有線及び/又は無線接続を介して)よう構成することができる。このようにして、いくつかの実施例において、化粧品混成デバイス10が内部電気エネルギー源166を含むときのような場合、外部電気エネルギー源162は充電ステーション164を含むことができる。充電ステーション164は、内部電気エネルギー源166との有線及び/又は無線電気接続を介して化粧品混成デバイス10に電気エネルギーを供給するよう構成することができる。充電ステーション164は、壁ソケット、電源プラグ、電源ソケット、及び/又は外部バッテリーに電気接続することができる。
内部電気エネルギー源166は化粧品混成デバイス10から選択的に取り外すよう構成することができる。例えば、内部電気エネルギー源166が使い捨てバッテリーを含むとき、この使い捨てバッテリーは、化粧品混成デバイス10から選択的に取り外す、及び/又は交換するよう構成することができる。別の実施例として、内部電気エネルギー源166が再充電可能バッテリーを含むとき、再充電可能バッテリーは、選択的に取り外し、また次いで外部電気エネルギー源162に選択的に電気接続するよう構成することができる。このような実施例において、再充電可能バッテリーは、直接有線接続を介して外部電気エネルギー源162に電気接続することができる。
内部電気エネルギー源166は蓋20及び/又はベース60に設けることができる。ベース60が内部電気エネルギー源166を含むとき、内部電気エネルギー源166は、被包囲混成チャンバ100の下方に位置決めすることができる。付加的又は代替的に、蓋20は内部電気エネルギー源166を含むことができる。ベース60及び蓋20の双方が内部電気エネルギー源166を含むとき、内部電気エネルギー源166は、蓋20及びベース60に振り分けられる複数のバッテリーを含むことができる。
電源160からの電力分配は、レギュレータとも称される制御システム170によって調節、制御、及び/又は調整することができる。すなわち、化粧品混成デバイス10は制御システム170を含み、また制御システム170はアクチュエータ118(例えば、駆動機構120及び/又はリニアアクチュエータ129)、センサ195、及び/又は化粧品混成デバイス10の電動コンポーネント(例えば、サーマル素子)の動作を調節、制御、及び/又は調整するよう構成できる。特に、制御システム170は、電源による化粧品混成デバイスにおけるアクチュエータ、センサ、及び/又は他の電動コンポーネントに供給される1つ又はそれ以上の電力の量を調整することによって、及び/又は化粧品混成デバイスにおけるアクチュエータ、センサ、及び/又は他の電動コンポーネントの専用(すなわち、コンポーネント固有)制御回路に送信される制御信号を調整することによって、1つ又はそれ以上の化粧品混成デバイスにおけるアクチュエータ118、センサ195、及び/又は他の電動コンポーネントの動作を選択的に調整するよう構成し得るコントローラ172を含むことができる。
コントローラ172は、少なくとも1つのコントローラ172、少なくとも2つのコントローラ172、少なくとも3つのコントローラ172、少なくとも4つのコントローラ172、少なくとも5つのコントローラ172、及び/又は少なくとも1つのコントローラ172として実装及び/又は含むことができる。1つより多いコントローラ172を含むとき、個別のコントローラは、様々な位置に設けることができる、並びに/又は化粧品混成デバイスにおける特定の部分及び/若しくは動作を直接調節する及び/若しくは他の制御をするよう構成することができる。複数のコントローラ172を利用するとき、個別のコントローラは、サブコントローラ、コンポーネント固有コントローラ、及び/又はフィーチャー(特徴)コントローラと称することができる。付加的又は代替的に、複数のコントローラは全体として、コントローラアセンブリと総称することができる。1つの実施例として、コントローラ172は、中央コントローラ174(例えば、マイクロコントローラ又はマイクロプロセッサ)と、関連のアクチュエータ、センサ、及び/又は他の電動コンポーネントに供給される電力量を調節するよう構成され得る1つ又はそれ以上の専用のコンポーネント固有コントローラと、を含むことができる。
例えば、コントローラ172は、駆動機構120が電気モータとして構成されるとき、電源160から駆動機構120に供給される電力(例えば、電圧、電流、パルス幅、等々)の量を制御するよう構成され得るモータコントローラ180を含むことができる。このモータコントローラ180は、中央コントローラ174から受信される制御信号に基づいて、駆動機構に供給されるべき電力の量を決定するよう構成することができる。したがって、中央コントローラ174は、1つ又はそれ以上の専用コンポーネント固有コントローラ(例えば、モータコントローラ180)に対して、どの位多くの電力を関連するアクチュエータ、センサ、及び/又は他の電動コンポーネントに供給するかをコンポーネント固有コントローラに命令するコマンド信号を送信することができ、また専用コンポーネント固有コントローラは、受信したコマンド信号に基づいて、関連するアクチュエータ、センサ、及び/又は他の電動コンポーネントに供給される電力の量を調整することができる。別の表現をすれば、中央コントローラ174は、アクチュエータ、センサ、及び/又は他の電動コンポーネントの各々に関連する専用コンポーネント固有コントローラに送信されるコマンド信号を調整することによって、化粧品混成デバイス10における関連するアクチュエータ、センサ、及び/又は他の電動コンポーネントに供給される電力の量を調整することができる。
中央コントローラ174は、付加的又は代替的に、センサ、アクチュエータ、及び/又は他の電動コンポーネントのうち1つ又はそれ以上に供給される電力の量を直接調整することができる。1つの実施例として、中央コントローラ174はサーマル素子110に供給される電力の量を直接調整することができる。別の実施例として、モータコントローラ180は省くことができ、また中央コントローラ174は駆動機構120に供給される電力の量を直接調整することができる。
少なくとも中央コントローラ174、及び随意的に各コントローラ172は、記憶ユニット182及び/又は処理ユニット188を含むことができる。記憶ユニット182は、非一時的(持続性)メモリにコンピュータ可読命令(例えば、ソフトウェア)を記憶するよう構成することができ、また処理ユニット188は、様々な計算機能を実施する、及び/又は化粧品混成デバイスの様々な電動コンポーネントを選択的に制御するため、様々な入力(例えば、センサ入力及び/又はユーザー入力)に応答して記憶したコンピュータ可読命令を実行するよう構成することができる。
記憶ユニット182は、本明細書で非一時的メモリ184とも称される不揮発性メモリ184(例えば、ROM、PROM、及びEPROM)、並びに/又は一時的メモリ186とも称される揮発性メモリ186(例えば、RAM、SRAM、及びDRAM)を含むことができる。不揮発性メモリは、非一時的コンピュータ可読命令を記憶するよう構成することができる。コンピュータ可読命令は、図14に概略的に提示した方法400のような1つ又はそれ以上の方法を実施するための命令を含むことができる。ある実施例として、コンピュータ可読命令は、ユーザー入力、固体シェル化粧品成分カプセル300の特性、並びに/又は1つ又はそれ以上のセンサからのフィードバックのうち1つ若しくはそれ以上に基づいて、駆動機構120、サーマル素子110、及びリニアアクチュエータ129のうち1つ又はそれ以上の動作(例えば、供給される電力の量)を調整するための命令を有することができる。
処理ユニット188は、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGAs)、特定用途向け集積回路(ASICs)、デジタル信号プロセッサ(DSPs)、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、プログラム可能アレー論理(PALs)、及び複合プログラム可能論理デバイス(CPLDs)を含むことができる。
制御システム170は、コントローラ172にフィードバックを供給するよう構成されたセンサ195を含むことができる。特に、センサは、混成パラメータ(例えば、モータトルク、電流、混成素子の回転速度、駆動機構の回転速度、混成温度、固体シェル化粧品成分カプセル300の重量、等々)を測定し、また加熱及び/又は混成のそのときの(リアルタイムの)状態に関してコントローラに電気信号の形式でフィードバックするよう構成することができる。いくつかの実施例において、センサは測定した混成パラメータ(例えば、回転速度、トルク、温度、電流、時間、等々)を、コントローラ172に通信できる電気信号に変換するよう構成することができる。例えば、混成パラメータは、サーマル素子110、混成チャンバ100、固体シェル化粧品成分カプセル300、及び/若しくは化粧液330の温度、駆動機構120及び/若しくは混成素子22のトルク、駆動機構120及び/若しくは混成素子22の荷重若しくは歪み、化粧液330の粘性、駆動機構及び/若しくは混成素子22が作動された持続時間、並びに/又は混成素子及び/若しくは駆動機構120の回転速度を含むことができる。
1つの実施例として、制御システム170は温度センサ196(サーマルセンサ196とも称する)を含むことができる。温度センサ196は、サーマル素子110、混成チャンバ100、固体シェル化粧品成分カプセル300、混成素子22、及び/若しくは化粧液330の温度を、測定、推定、及び/又は決定するよう構成することができる。特に、温度センサ196は、測定した温度をコントローラ172に通信することができる電気信号に変換するよう構成することができる。したがって、温度センサ196は、サーマル素子110、混成チャンバ100、固体シェル化粧品成分カプセル300、混成素子22、及び/若しくは化粧液330の温度を表している電気信号を出力するよう構成することができる。実施例として、温度センサ196は、熱電対、サーミスタ、抵抗温度計、及び/又は半導体ベースの温度センサのうち1つ又はそれ以上を含むことができる。本明細書でより詳細に説明するように、コントローラ172は、温度センサ196からのフィードバックに基づいてサーマル素子110の動作を調整するようプログラムすることができる。
別の実施例として、制御システム170は混成素子センサ200を含むことができる。混成素子センサ200は混成素子22の1つ又はそれ以上の動作特性を測定するよう構成し得る。特に、混成素子センサ200は、駆動機構120によって発生するトルク、駆動機構120によって混成素子22に加わるトルク、固体シェル化粧品成分カプセル300及び/若しくは化粧液330によって混成素子22に加わるトルク、並びに/又は混成素子22の回転速度のうち1つ又はそれ以上を測定するよう構成し得る。1つの実施例として、混成素子センサ200は、混成素子22に加わるトルクの量を測定するよう構成し得るトルクセンサを有することができる。トルクセンサは、静的トルク及び/又は動的トルクを測定するよう構成することができる。特に、トルクセンサは、駆動機構120により発生するトルク、駆動機構120によって混成素子22に加わるトルク、及び/又は、固体シェル化粧品成分カプセル300及び/又は化粧液330によって混成素子22に加わるトルクのうち1つ又はそれ以上を測定するよう構成することができる。したがって、トルクセンサは、例えば、駆動機構120により混成素子22に加わる(混成素子22の回転を促すトルク)及び/又は固体シェル化粧品成分カプセル300により混成素子22に加わるトルク(すなわち、混成素子22の回転に抵抗及び/又は対向するトルク)を表している電気信号を出力するよう構成することができる。例えば、トルクセンサは、1つ又はそれ以上の歪みゲージを有することができる。
混成素子センサ200は、付加的又は代替的に、混成素子22及び/又は駆動機構120の回転速度を測定するよう構成し得る回転速度センサを有することができる。1つの実施例として、回転速度センサは、ホール効果センサを有することができる。しかし、回転速度センサは、任意な他の適当な回転速度センサを有することができる。したがって、回転速度センサは、混成素子22及び/又は駆動機構120の回転速度を表している電気信号を出力するよう構成することができる。上述したように、コントローラ172は、混成素子センサ200からのフィードバックに基づいて駆動機構120の動作を調整するようプログラムすることができる。
センサ195は、付加的又は代替的に、固体シェル化粧品成分カプセル300の特性を識別するよう構成し得る識別センサ202を含むことができる。特性は、固体シェル化粧品成分カプセルの識別特性及び/又は物理的特性とすることができる。実施例として、固体シェル化粧品成分カプセル300の識別特性としては、固体シェル化粧品成分カプセルの名前、タイプ、シリアルナンバー、又は他の識別パラメータのうち1つ又はそれ以上があり得る。固体シェル化粧品成分カプセル300の物理的特性としては、固体シェル化粧品成分カプセル300の重量、体積、硬度、圧縮強度、破砕抵抗、及び/又は融点のうち1つ又はそれ以上があり得る。いくつかの実施例において、識別特性は、固体シェル化粧品成分カプセル300の物理的特性のうち1つ又はそれ以上に対応して識別する、及び/又は他のやり方でそれらのうち1つ又はそれ以上を示すことができる。例えば、固体シェル化粧品成分カプセルのタイプは、化粧液を塗布すべき意図した体表面(例えば、皮膚、ヘア、又はネイル)、固体シェル化粧品成分カプセルの意図した効果(例えば、保湿、スムージング、角質除去、等々)、用量、及び/又は成分タイプを示す、又はさもなければ、対応することができる。本明細書で詳細に説明するように、コントローラ172は、温度センサからのフィードバックに基づいて初期混成パラメータをセットするようプログラムすることができる。
付加的又は代替的に、制御システム170、及び特に、コントローラ172は化粧品混成デバイス10の電気的コンポーネントのうち1つ又はそれ以上の電気的特性(例えば、電流フロー、電圧、内部抵抗に基づく混成パラメータ)のうち1つ又はそれ以上を、計算、推測、及び/又はさもなければ、推定するようプログラムすることができる。ある実施例として、コントローラ172は、駆動機構120と電源160との間における電流フローに基づいて、駆動機構120及び/又は混成素子22の回転速度を計算、推測、及び/又はさもなければ、推定することができる。1つのこのような実施例として、コントローラ172は、駆動機構120と電源160との間における電流フローを測定するよう構成された電気回路を含むことができる。測定した電流フローに基づいて、コントローラ172は、逆起電力(逆EMF)に基づいて駆動機構120の回転速度を推測することができ、これはすなわち、逆EMFは駆動機構の回転速度に直接比例することができるからである。特に、回転速度は、既知の逆EMF定数Ke(すなわちωmotor=VB-EMF/Ke)に基づいて逆EMFに関連することができるからである。逆EMFは、測定した電流フローと予想された電流フローとの間の差に基づいて計算することができる(すなわち、VB-EMF=RDrive Mechanism×(IExpected-IMeasured)であり、ここで、予想電流フローは、コントローラ172及び/若しくは電源160により駆動機構に印加される電圧、並びに駆動機構の既知の内部抵抗に基づいて、オームの法則を用いて計算することができる(すなわち、IExpected=VApplied/RDrive Mechanism→VB-EMF=VApplied-(RDrive Mechanism×IMeasured))。
固体シェル化粧品成分カプセル300の各タイプは、一意的である又はでない場合もあり得る1組の物理的特性のセットを含むことができ、また物理的特性の各カプセルのセットは、一意的な識別特性に対して、結び付け、リンク付け、関連付け、及び/又はさもなければ、相関付けすることができる。すなわち、固体シェル化粧品成分カプセル300の物理的特性は、固体シェル化粧品成分カプセルの識別特性に基づいて分類することができる。このようにして、コントローラは、識別特性に基づいて固体シェル化粧品成分カプセル300の物理的特性を識別することができる。
コントローラ172は、以下により詳細に説明するように、化粧品混成デバイスにおけるアクチュエータ、センサ、及び/又は他の電動コンポーネントと電気的に通信して(例えば、有線接続及び/又は無線接続を介して)、それらの動作を調整する及び/又はそれらからフィードバックを受信することができる。例えば、コントローラ172は、駆動機構120、リニアアクチュエータ129、サーマル素子110、温度センサ196、混成素子センサ200及び/又は識別センサ202のうち少なくとも1つと配線192を介して電気接続することができる。
したがって、化粧品混成デバイス10の電動コンポーネントはコントローラ172及び/又は電源160に電気接続することができる。コントローラ172は、アクチュエータ(例えば、駆動機構120及び/又はリニアアクチュエータ129)の動作を1つ又はそれ以上のセンサ及び/又はユーザー入力からのフィードバックに基づいて調整するよう構成することができる。
特に、コントローラ172は、ユーザー入力に基づいて、及び/又は固体シェル化粧品成分カプセル300の特性に基づいて閾値混成パラメータを設定及び/又は決定することができる。閾値混成パラメータとしては、閾値温度(例えば、サーマル素子110の閾値温度、混成チャンバ100の閾値温度、固体シェル化粧品成分カプセル300の閾値温度、及び/又は化粧液330の閾値温度)、閾値トルク(例えば、駆動機構120により出力される閾値トルク、駆動機構120によって混成素子22に加わる閾値トルク、並びに/又は、固体シェル化粧品成分カプセル300及び/若しくは化粧液330により駆動機構120に加わる閾値トルク)、駆動機構120の閾値回転速度、混成素子22の閾値回転速度、混成素子22の閾値高さ(すなわち、混成素子22とボウル状凹所64の底部66との間における距離)、閾値加熱持続時間、並びに/又は閾値混成持続時間のうち1つ又はそれ以上があり得る。上述した閾値は、関連パラメータの最小値、最大値、及び/又は値の範囲とすることができる。例えば、閾値温度は、最小温度、最大温度、及び/又は温度の範囲とすることができる。
1つの実施例として、閾値混成パラメータはユーザーが直接設定又は選択することができる。特に、化粧品混成デバイス10は、ユーザーが手動で及び/又は明示的に閾値混成パラメータを設定できるよう構成されたユーザー入力デバイス210を含むことができる。例えば、ユーザーは、所望化粧液温度、所望混成速度、所望混成温度、ユーザーが混成チャンバ100内に含ませたい1つ若しくはそれ以上の追加の成分、及び/又は所望混成持続時間を入力することができる。ユーザー入力デバイス210としては、ボタン、タッチスクリーン、ジョイスティック、キーボード、及び/又はユーザー入力を受け取るよう構成され得る他タイプのユーザー入力デバイスのうち1つ又はそれ以上を含むことができる。
付加的又は代替的に、コントローラ172は、固体シェル化粧品成分カプセル300の1つ若しくはそれ以上の特性(すなわち、物理的特性及び/又は識別特性)に基づいて閾値混成パラメータを設定及び/又は決定することができる。これら特性は、ユーザーがユーザー入力デバイス210を介して入力することができる、及び/又は識別センサ202からのような様々なセンサからの出力に基づいてコントローラによって決定することができる。したがって、コントローラ172は、ユーザー入力に基づいて固体シェル化粧品成分カプセル300の識別特性を決定することができる。付加的又は代替的に、コントローラ172は、識別センサ202からのフィードバックに基づいて固体シェル化粧品成分カプセル300の識別特性を決定することができる。
例えば、識別センサ202は、固体シェル化粧品成分カプセル300の一意的シ識別子を識別するよう構成することができる。特に、一意的識別子は、固体シェル化粧品成分カプセルにおける識別特性(例えば、名前、シリアルナンバー、タイプ、等々)の表示を付与するよう構成することができる。実施例として、一意的識別子としては、QRコード、バーコード、RFIDタグ、画像、及び/又は化粧品混成デバイス10が認識及び/又は読み取ることができる任意な他の識別文字、番号若しくは印章があり得る。したがって、いくつかのこのような実施例において、識別センサ202は、バーコードリーダー、RFIDスキャナ、及び/又は他タイプのリーダー、スキャナ、若しくは光学的センサを含むことができる。一意的識別子により識別された固体シェル化粧品成分カプセル300の識別特性に基づいて、コントローラ172は、重量、硬度、体積、等々のような固体シェル化粧品成分カプセル300の1つ又はそれ以上の物理的特性を決定するようプログラムすることができる。特に、コントローラ172は、一意的識別子及び/又は識別特性の各々を識別済み固体シェル化粧品成分カプセルの既知の物理的特性と関連付けることができる、非一時的メモリ184に記憶したルックアップテーブル又は他の割り出し構造を含むことができる。
識別済み固体シェル化粧品成分カプセル300の識別特性及び/又は関連付けされた物理的特性に基づいて、コントローラ172は、閾値混成パラメータを設定することができる。このようにして、ユーザー入力デバイス210は、ユーザーが固体シェル化粧品成分カプセル300における1つ又はそれ以上の特性を入力できるよう構成することができる。付加的又は代替的に、コントローラは、識別センサ202からのフィードバックに基づいて決定され得る固体シェル化粧品成分カプセルの識別特性に基づき、固体シェル化粧品成分カプセルの物理的特性を決定するよう構成することができる。
コントローラ172は、付加的又は代替的に、固体シェル化粧品成分カプセル300の測定された物理的特性に基づいて、固体シェル化粧品成分カプセル300の識別特性及び/又は固体シェル化粧品成分カプセル300の物理的特性を決定するよう構成することができる。このような実施例において、識別センサ202は、固体シェル化粧品成分カプセル300の物理的特性(例えば、固体シェル化粧品成分カプセルの重量のような)を測定するよう構成することができる。ある実施例として、識別センサ202は重量センサ(例えば、デジタル秤)を含むことができ、またコントローラは、識別センサ202から取得された固体シェル化粧品成分カプセル300の重量表示に基づいて閾値混成パラメータを設定するようプログラムすることができる。コントローラ172は、付加的又は代替的に、測定した重量に基づいて、固体シェル化粧品成分カプセル300の1つ若しくはそれ以上の識別特性、及び/又は固体シェル化粧品成分カプセルの他の物理的特性を決定することができ、また相応的に、閾値混成パラメータを調整及び/若しくは設定することができる。
固体シェル化粧品成分カプセルの特性のうち1つ又はそれ以上に基づいて、コントローラ172は、閾値混成パラメータ(例えば、サーマル素子110、混成チャンバ100、及び/又は固体シェル化粧品成分カプセル300における閾値温度、駆動機構120の閾値回転速度、混成素子22の閾値回転速度、及び/又は混成素子22の閾値高さ)を設定及び/又は決定することができる。1つの実施例としては、コントローラ172は、より小さい体積を有する固体シェル化粧品成分カプセル300の下側位置(ボウル状凹所64の底部66により近い)に混成素子22を調整することができる。別の実施例として、コントローラ172は、より高密度及び/又はより高い硬度の固体シェル化粧品成分カプセル300に対して所望トルク及び/又は回転速度をより高い値に設定することができる。さらに別の実施例として、コントローラ172は、より高い溶融温度を有する固体シェル化粧品成分カプセル300に対して所望温度をより高い値に設定することができる。したがって、コントローラ172は、固体シェル化粧品成分カプセルの体積、硬度及び/若しくは強度、組成、並びに/又は溶融温度のうち1つ又はそれ以上に基づいて、閾値混成パラメータを設定することができる。固体シェル化粧品成分カプセルにおけるこれら物理的特性は、上述したように、固体シェル化粧品成分カプセルの識別特性に基づいて決定することができる。
したがって、コントローラ172は、固体シェル化粧品成分カプセル300の測定した物理的特性に基づいて、固体シェル化粧品成分カプセル300の識別特性に基づいて、及び/又はユーザーが選択した優先傾向に基づいて、閾値混成パラメータを設定するようプログラムすることができる。特に、コントローラ172は、直接測定(例えば、秤を介した)による、及び/又は推論的に1つ又はそれ以上の識別特性(例えば、一意的識別子の識別を介した)に基づいて、1つ又はそれ以上の物理的特性を決定することができる。付加的又は代替的に、閾値混成パラメータは混成サイクル中に調整することができる。ある実施例として、駆動機構120及び/又は混成素子22の閾値回転速度は混成サイクル中に調整して、混成サイクル全体にわたり異なる速度で駆動機構120を動作させることができる。さらに、付加的又は代替的に、コントローラ172は、1つ又はそれ以上の閾値混成パラメータを選択するユーザー入力を受け取るよう構成することができる。
しかし、他の実施例において、閾値混成パラメータのうち1つ、1つより多い数、又はそのすべてでさえもが、プリセットし得る。すなわち、それらはすべての固体シェル化粧品成分カプセル300に対してほぼ同一とすることができ、またコントローラ172は、固体シェル化粧品成分カプセルの特性に依存する閾値混成パラメータを調整しないことがあり得る。
コントローラ172は、付加的又は代替的に、加熱及び/又は混成中に1つ又はそれ以上のセンサからのフィードバックに基づいて、化粧品混成デバイス10における1つ又はそれ以上の電動コンポーネント(例えば、サーマル素子110、駆動機構120、及び/又はリニアアクチュエータ129)の動作を制御するようプログラムすることができる。したがって、制御システム170は、対応する閾値での実際の混成パラメータをより正確に維持するため、比例積分(PI)制御又は比例・積分・微分(PID)制御のような、閉ループフィードバック制御スキームで様々な電動アクチュエータの動作を積極的に調整することができる。
例えば、コントローラ172は、温度センサ196からのフィードバックに基づいて、及び特に、測定した温度(温度センサ196によって測定された温度)と閾値温度との間の差に基づいてサーマル素子110の動作を調整することができる。このような実施例において、コントローラ172は、測定温度が閾値温度未満であるとき、サーマル素子110により出力される熱量を増大し、また測定温度が閾値温度より高いとき、サーマル素子110により出力される熱量を減少させる。閾値温度は、少なくとも27℃、少なくとも28℃、少なくとも29℃、少なくとも30℃、少なくとも31℃、少なくとも32.2℃、少なくとも33℃、少なくとも34℃、少なくとも35℃、少なくとも36℃、少なくとも37℃、少なくとも38℃、最大でも62℃、最大でも61℃、最大でも60℃、最大でも59℃、最大でも58℃、最大でも56℃、最大でも54℃、最大でも52℃、最大でも50℃、最大でも49℃、及び/又は最大でも48℃とすることができる。付加的又は代替的に、温度センサ196及び/又はコントローラ172は、サーマル素子110の温度が上側閾値温度を超えて上昇するとき、サーマル素子110に供給される電力量を自動的及び/又は受動的に減少する(またいくつかの実施例においては電力を完全にカットオフする)保護回路を有することができる。
別の実施例として、コントローラ172は、混成素子センサ200からのフィードバックに基づいて、また特に、混成素子22における測定した回転速度及び/又は測定したトルク(混成素子センサ200が測定した回転速度及び/又はトルク)と、閾値回転速度及び/又は閾値トルクとの間の差に基づいて、駆動機構120の動作を調整することができる。特に、コントローラ172は、測定した静的トルク(すなわち、反作用トルク)が閾値静的トルクよりも大きいとき、測定した動的トルクが閾値動的トルク未満であるとき、並びに/又は測定した、計算した及び/若しくは推測した回転速度が閾値回転速度未満であるとき、駆動機構120により出力されるトルクを調整する、並びに/又は混成素子22及び/若しくは駆動機構120の回転速度を上昇させる(例えば、駆動機構120に供給される電力量を増大させることによって)ことができる。逆に、コントローラ172は、測定した静的トルクが閾値静的トルク未満であるとき、測定した動的トルクが閾値動的トルクより大きいとき、並びに/又は測定した回転速度が閾値回転速度より高いとき、駆動機構120により出力されるトルクを減少させる、及び/又は混成素子22の回転速度を減少させることができる。閾値静的トルク及び閾値動的トルクは、少なくとも0.05ニュートン・センチメートル(N・cm)、少なくとも0.1N・cm、少なくとも0.2N・cm、少なくとも0.3N・cm、少なくとも0.4N・cm、少なくとも0.5N・cm、少なくとも0.6N・cm、少なくとも0.7N・cm、少なくとも0.8N・cm、少なくとも0.9N・cm、少なくとも1N・cm、少なくとも2N・cm、少なくとも3N・cm、最大でも50N・cm、最大でも40N・cm、最大でも30N・cm、最大でも20N・cm、最大でも10N・cm、最大でも7.5N・cm、最大でも5N・cm、最大でも4N・cm、最大でも3N・cm、最大でも2N・cm、及び/又は最大でも1N・cmとし得る。
閾値回転速度は駆動機構120及び/又は混成素子22の閾値回転速度とすることができる。混成素子22の回転速度は、機械的リンク機構122のギア比に基づいて、駆動機構120の回転速度から推測することができ、またその逆も言える。すなわち、機械的リンク機構122のギア比は、混成素子22を駆動機構120とは異なる角回転速度でスピンさせることができ、また角回転速度におけるこの差は機械的リンク機構122の既知のギア比に基づいて計算することができる。実施例として、閾値回転速度は、少なくとも300回転/分(RPM)、少なくとも350RPM、少なくとも400RPM、少なくとも450RPM、少なくとも500RPM、最大でも1500RPM、最大でも1400RPM、最大でも1300RPM、最大でも1250RPM、最大でも1200RPM、最大でも1150RPM、最大でも1100RPM、最大でも1050RPM、最大でも1000RPM、最大でも950RPM、最大でも900RPM、最大でも800RPM、及び/又は最大でも750RPMとすることができる。いくつかの実施例において、回転速度は、混成素子センサ200によって直接測定することができる。混成素子センサ200は、駆動機構120及び/又は混成素子22の回転速度を測定するよう構成することができる。しかし、上述したように、他の実施例において、駆動機構の回転速度は、駆動機構120と電源160との間で測定した電流フローに基づいて推測することができる。
さらに別の実施例として、コントローラ172は、混成素子センサ200からのフィードバックに基づいて混成素子22の高さを調整することができる。特に、測定したトルク及び/又は測定した回転速度が所望速度未満であるとき、コントローラ172は、固体シェル化粧品成分カプセル300のより良好な混成を容易にするため、混成素子22を上下移動させるようリニアアクチュエータ129に指令することができる。別の表現をすれば、リニアアクチュエータ129は、固体シェル化粧品成分カプセル300のより均一な混成を容易にするため、混成素子22を上下に繰り返し往復移動させることができる。他の実施例において、リニアアクチュエータ129は、混成素子22の高さ(混成素子22とボウル状凹所64の底部66との間の距離)を混成サイクルの開始時(駆動機構120で混成素子22をスピンさせる前)に調整することができ、これにより固体シェル化粧品成分カプセルを破砕するのを確実にする、混成素子22が実際に固体シェル化粧品成分カプセル300に接触するのを確実にする、及び/又は混成素子22と固体シェル化粧品成分カプセル300との間の接触を助長する、のうち1つ又はそれ以上を行うことができる。いくつかのこのような実施例において、コントローラは、混成サイクルの開始時に混成素子22の高さを調整するようリニアアクチュエータ129に指令することができ、またこの調整後に、混成サイクルの残りの部分にわたり混成素子をそれと同一の高さに維持することができる。
付加的又は代替的に、コントローラ172は、固体シェル化粧品成分カプセルにおける1つ又はそれ以上の識別特性に基づいて、及び/又は1つ又はそれ以上の物理的特性に基づいて混成素子22の高さを調整することができる。ある実施例として、コントローラ172は、固体シェル化粧品成分カプセルの高さ及び/又は体積に基づいて混成素子22の高さを調整することができる。特に、コントローラは、より大きい及び/又はより高い固体シェル化粧品成分カプセル300よりも小さい及び/又は低い固体シェル化粧品成分カプセル300のために、混成素子22に対してボウル状凹所64の底部66により近づける降下を行わせるようリニアアクチュエータ129に指令することができる。固体シェル化粧品成分カプセルのサイズ、体積、及び/又は高さに基づいて混成素子の高さを調整することによって、コントローラは、化粧品混成デバイスが閉鎖位置に調整されるとき、混成素子22が固体シェル化粧品成分カプセルを破砕するのを確実にすることができる。付加的又は代替的に、コントローラは、混成素子が固体シェル化粧品成分カプセルに接触し、またこれによりこれを混成するのを確実にすることができる。このようにして、コントローラ172及びアクチュエータ129は、固体シェル化粧品成分カプセルのより均一かつ完全な混成を確実にすることができ、これにより一層均質な化粧液330を得ることができる。
先に紹介したように、コントローラ172は、混成サイクル中に混成パラメータのうち1つ又はそれ以上を調整することができる。ある実施例として、駆動機構120の回転速度は混成サイクル中に調整して、混成サイクル中に駆動機構120を異なる速度でスピンさせることができる。このような実施例において、閾値回転速度は、混成サイクルの第1部分中にはより低い及び/又はゼロにまで(すなわち、駆動機構120をパワーオフする)設定し、混成サイクルの第2部分中には最大閾値回転速度まで上昇させ(例えば、非線形的、段階的に、等々)、及び/又は混成サイクルの第3部分中に最大回転速度で動作させることができる。いくつかの実施例において、混成サイクルの第1部分は、時間的期間(例えば、混成サイクルの第1の4、5、6、7、8、9、10秒、等々)を有し、1つ又はそれ以上の感知したパラメータ(例えば、測定した温度)に基づくものとすることができる、及び/又は固体シェル化粧品成分カプセル300の状態に基づくものとすることができる。ある実施例として、測定した温度が閾値温度(例えば、固体シェル化粧品成分カプセル300の少なくとも溶融温度)に達するまで、及び/又は固体シェル化粧品成分カプセル300が少なくとも部分的に溶融及び/又はそうでなければ軟化を済ませるまでは、駆動機構120を起動させないようにすることができる。したがって、いくつかのこのような実施例において、固体シェル化粧品成分カプセルは、混成(混成素子22による)が開始される前に軟化及び/又は少なくとも部分的に溶融するまで、サーマル素子110によって初期的に加熱することができる。
駆動機構を付勢する前に固体シェル化粧品成分カプセルを予加熱することは、混成を助長し、またより均質な化粧液を生ずる結果となり得る。これはすなわち、混成前に固体シェル化粧品成分カプセルを軟化及び/又は溶融することが固体シェル化粧品成分カプセルの望ましくない飛散を減少できるからである。特に、駆動機構120が付勢されて固体シェル化粧品成分カプセルが十分軟化及び/又は溶融する前に、固体シェル化粧品成分カプセルの破片が混成チャンバ100の周りに放擲される、及び/又は混成素子22に(切断端縁28間に)留まるようになり得る。
付加的又は代替的に、コントローラ172は、駆動機構120の回転速度及び/又は回転方向のうち1つ又はそれ以上を脈動させる及び/又はさもなければ繰り返し調整するようプログラムすることができる。回転速度及び/又は方向におけるより急激な変化(例えば、脈動による)は、混成素子22内及び/又は上における固体シェル化粧品成分カプセル300の破砕塊の集積を軽減及び/又は防止することができる、及び/又はすでに混成素子22に集積された破砕塊を払い落とし、これにより固体シェル化粧品成分カプセル300のより均一かつ完全な混成を容易にすることができる。
別の実施例として、閾値温度は混成サイクル中に調整することができる。例えば、混成中に閾値温度がユーザーに優しい温度より熱い(48.9℃、55℃及び/又は60℃より熱い)とき、固体シェル化粧品成分カプセル300が完全に化粧液330に完全に変換された後には、閾値温度をユーザーに優しい温度(38℃、40℃、42℃、44℃、46℃、48℃、及び/又は49℃)まで低下させ、これにより加熱及び混成サイクルが終了した後に化粧液をユーザーに優しい温度まで冷却することができるようになる。このことは、化粧液330を塗布するときにユーザーに対する安全性を向上させる及び/又はユーザーの不快感を低減することができる。コントローラ172は、付加的又は代替的に、化粧液の温度が閾値温度以上になるとき、混成チャンバを開ける(すなわち、蓋20をベース60から離れる方向に移動させる)のを防止するよう構成することができ、これによりユーザーがこのような閾値温度を超える化粧液に触れるのを防止することができる。例えば、化粧品混成デバイス10は、化粧液及び/又は混成チャンバ100の部分の温度が閾値温度を超える場合、蓋がベースから離れる方向に移動するのを禁止する(機械的に、磁気的に、電気機械的に、等々で)よう構成されたコンピュータ制御結合構造130を含むことができる。
混成パラメータを測定するよう構成されたセンサを設けることによって、及び/又はさもなければ、種々の動作パラメータ(例えば、駆動機構120と電源160との間における電流フロー)を測定することによって、また閉ループフィードバック制御を採用するコントローラを設けることによって、混成デバイス10は、混成パラメータをより正確に制御することができ、これにより固体シェル化粧品成分カプセル300のより均質かつ均一な混合を確実にすることができる。
いくつかの実施例において、化粧品混成デバイスの電気接続コンポーネントは、化粧品デバイスの個別の部分に配置するとき(例えば、1つのコンポーネントが蓋20に設けられ、また別のコンポーネントがベース60に設けられる場合)化粧品混成デバイス10は、ベース60と蓋20との間で電力を伝送するよう構成された送電構造204を含むことができる。1つの実施例として、電源160はベース60に設け、また駆動機構120を蓋20に設けることができる。別の実施例として、コントローラ172をベース60に設け、また駆動機構120を蓋20に設けることができる。さらに別の実施例として、サーマル素子110は蓋20に設け、またコントローラ172及び/又は電源160をベース60に設けることができる。さらに他の実施例において、サーマル素子110をベース60に設け、またコントローラ172及び/又は電源160を蓋20に設けることができる。
コンポーネントを蓋20及びベース60に設けることとは無関係に、送電構造204は、ベース60及び蓋20が閉鎖位置にあるとき、ベース60と蓋20との間で電力を伝送するよう構成し得るインターロック(連動装置)206を含むことができる。いくつかの実施例において、送電構造204は、ベース60及び蓋20が閉鎖位置にあるとき、ベース60と蓋20との間で電力を伝送することのみを可能にするよう構成することができる。すなわち、インターロック206は、ベース60及び蓋20が閉鎖位置にあるとき、ベース60及び蓋20が閉鎖位置にあるとき、送電構造204がベース60と蓋20との間で電力を伝送するのを防止することができる。したがって、電源160がベース60に配置され、また駆動機構が蓋20の配置される実施例において、送電構造204は、ベース60と蓋20との間で電気接続を生ずることによって、ベース60における電源160から蓋20における駆動機構120に電力を伝送できるよう構成することができる。
インターロック206は、ベース60及び蓋20における任意の適当な導電構造を含むことができ、この導電構造は、ベース60及び蓋20が閉鎖位置にあるとき、ベース60と蓋20との間で電流を流すための物理的経路を生ずるよう、互いに接触する、又は少なくとも動作可能に互いに近接するよう構成することができる。1つの実施例として、インターロック206は、1対の整合電気接点を含むことができる。特に、インターロック206は蓋20に設け得る第1電気接点207と、ベース60に設け得る第2電気接点209とを含むことができる。第1電気接点207及び第2電気接点209は、蓋20及びベース60が閉鎖位置にあるときに両者間に電流を導通するよう、互いに物理的に接触する、及び/又は互いに十分近接し合うようになり得る。インターロック206は、1つ又はそれ以上の金属及び/又は金属合金のような導電材料から作製することができる。
送電構造204は、付加的又は代替的に、結合構造130内に設ける及び/又は結合することができる。特に、いくつかの実施例において、インターロック206は釈放可能ロック構造134内に設けることができる。1つのこのような実施例として、釈放可能ロック構造134がねじ山を含むとき、インターロックはねじ山に結合する及び/又はねじ山内に設けることができる。すなわち、ねじ山自体が、ベース及び蓋が閉鎖位置にあるとき、蓋とベース60との間で電気を伝送することができる導電材料を含む、及び/又は導電材料から作製することができる。ベース及び/又は蓋は、随意的に、圧縮可能なガスケット又は他の弾性部材を有することができ、蓋をベースに完全にねじ付けるとき圧縮され、化粧液330を生成するための化粧品混成デバイス10の運用中に圧縮可能なガスケット又は他の弾性部材がねじ山を押圧して電気接触状態に維持する。シール78を、随意的にこのような圧縮可能なガスケット又は他の弾性部材とする、又は含めることができる。
図2~10は、本開示による化粧品混成デバイス10の実施例をそれほど概略的でなく示す。図2~10の例示的デバイスは、本明細書で例示的化粧品混成デバイス11と称することができる。例示的化粧品混成デバイス11は、付加的又は代替的に、図1の化粧品混成デバイス10につき説明及び/又は図示した、特徴、構造、コンポーネント、変更例、等々のうち任意なものを含むことができる。同様に、図1につき説明及び/又は図示した化粧品混成デバイス10は、付加的又は代替的に図2~10の例示的化粧品混成デバイス11につき説明及び/又は図示した、特徴、構造、コンポーネント、変更例、等々のうち任意なものを含むことができる。
図2~4は例示的化粧品混成デバイス11の外観を示すとともに、図5~8は、デバイスの内部コンポーネントを図示できるよう外側ハウジング12の部分を除去して例示的化粧品混成デバイスの内部を示す。図2~4において、図2は閉鎖位置にある例示的化粧品混成デバイスを示し、図3は開放位置にある例示的化粧品混成デバイスを示し、また図4は、混成サイクルの完了後のような、例示的化粧品混成デバイスが化粧液330を含んでいるときの例示的化粧品混成デバイスのベースを示す。図5~8は例示的化粧品混成デバイスにおける内部の異なる等角図を示し、例示的化粧品混成デバイスの内部コンポーネントのいくつかをより明瞭に示すため、蓋20の底部キャップ38及びベース60の頂部キャップ61を取り外している。図9~10は例示的化粧品混成デバイスの断面図を示す。特に、図9は、縦方向軸線254及び垂直軸線250によって画定される縦方向平面に沿う例示的化粧品混成デバイス11の断面図を示す。図10は、横方向軸線252及び垂直軸線250によって画定される横方向平面に沿う例示的化粧品混成デバイス11の断面図を示す。軸線250、252、及び254は、互いに直交し、また3次元空間における3つの直交平面を画定する。
本明細書でより詳細に説明するように、ユーザーは化粧品混成デバイスを開放位置に調整し、また固体シェル化粧品成分カプセル300を挿入する(図3に示すように)ことができる。この後、ユーザーは化粧品混成デバイスを閉鎖位置に調整し(図2に示すように)、また例えば、ボタン212又は他のアクチュエータを押し込むことによって混成サイクルを開始することができる。混成サイクルが完了した(すなわち、化粧品混成デバイス10が、化粧液330を形成するよう固体シェル化粧品成分カプセル300の加熱及び混成を完了した)後に、化粧品混成デバイスは、ユーザーに対して化粧液の抽出準備が整っていることを、例えば、1つ又はそれ以上のライト221及び/又は1つ又はそれ以上のサウンドにより通知することができる。次にユーザーは化粧品混成デバイスを開放位置に調整し、化粧液330を抽出する(図4に幾分概略的に示すように)ことができる。
蓋20及びベース60が閉鎖位置にある(図2に示すように)とき、ハウジング12、ユーザー入力デバイス210、及び随意的にユーザーフィードバックデバイス220のみがユーザーに見える。したがって、ユーザー入力デバイス210、ユーザーフィードバックデバイス220及びハウジング12は、例示的化粧品混成デバイス11の外観を規定することができる。例示的化粧品混成デバイス11において、ユーザー入力デバイス210及びユーザーフィードバックデバイス220をベース60に設ける。しかし、他の実施例において、ユーザー入力デバイス210及び/又はユーザーフィードバックデバイス220を蓋20に設けることができる。ユーザー入力デバイス210はボタン212を有することができ、またボタン212は、上述した混成サイクルを開始するよう構成することができる。ある実施例として、ボタン212は、混成サイクルを開始するよう構成し得るオン/オフボタンとすることができる。特に、ボタン212はユーザーが押すとき押し下がるよう構成することができる。ユーザー入力デバイス210は、ボタン212の背後(ベース60の内側、ハウジング12の内部)に、ばね214(図7に示す)又は他のバイアス機構又はトグルを含み、これらは、ユーザーが押す/押圧するときボタン212が押し下げられるよう圧縮することができる。ばねは、そのときコントローラ172における1つ又はそれ以上の回路を作動させ、これら回路はコントローラ172に対して加熱及び混成を開始させる。したがって、例示的化粧品混成デバイス11は、ばね作動又はバイアス付与されるオン/オフボタンとして説明することができる。
本開示による化粧品混成デバイス10の他の実施例において、ユーザー入力デバイス210は、他タイプのオン/オフボタンを有することができる、及び/又は1つより多いボタンを含むことができる。ユーザー入力デバイス210が、タッチスクリーン、ジョイスティック、スイッチ、等々のような他タイプのユーザー入力デバイス210を含むことができることも、本開示の範囲内である。例えば、このようなユーザー入力デバイス210は、混成チャンバ内に挿入している化粧品成分カプセル300のタイプ、及び/又は生成すべき化粧液330のタイプを表示することができる。さらに、図1の説明で上述したように、コントローラ172は、ユーザーからの入力なしに加熱及び混成を開始するよう構成することができ、またその代わりに感知したパラメータに基づいて自律的に混成サイクルを開始することができる。例えば、コントローラ172は、コントローラ172が固体シェル化粧品成分カプセル300はボウル状凹所64内に挿入済みであることを決定しているとき蓋20及びベース60が閉鎖位置にあることを感知するのに応答して、混成サイクルを自動的に開始することができる。
ユーザーフィードバックデバイス220は、ユーザーに対して加熱及び混成の状態及び/又は故障条件を表示するよう構成することができる。例えば、ユーザーフィードバックデバイス220は、1つ又はそれ以上のライト221を含むことができる。ライト221は、化粧品混成デバイスが作動させる準備が整っているとき、デバイスが固体シェル化粧品成分カプセル300から化粧液330を形成するよう動作しているとき、並びに/又は混成サイクルが完了して、化粧液330がユーザーの皮膚、ヘア及び/若しくはネイルに塗布する準備が整っているときのような、デバイスの状態をユーザーに通知又は注意喚起するよう構成することができる。例えば、ライト221の輝度/明度、色彩、及び/又は照明パターンのうち1つ又はそれ以上を変化させ、異なるライトを作動させる及び/又は様々な状態を差異化するのに異なる照明パターンを随意的に利用することで、これら状態のうち1つ又はそれ以上を表示できるようにする。ライトは光源222(図5及び7に示す)によって発生することができる。光源としては、LED及び/又はハロゲン電球があり得る。5つのライトを図2に示すが、他の個数のライトを使用することができ、例えば、1個のライト、2~4個のライト、及び5個以上のライトがあり得る。付加的又は代替的に、他タイプのハードウェアを設け、他の視覚的アラート、及び/又は異なるタイプのアラート、例えば、可聴的及び/又は触知的アラートを生ずることができる。例えば、ユーザーフィードバックデバイス220は、ディスプレイ画面(異なる視覚的アラートを提示するため)、及び/又はスピーカー(可聴アラートを提示するため)を設けることができる。
例示的化粧品混成デバイス11の蓋20及びベース60を開放位置(図3に示すように)に調整するとき、蓋20及びベース60は分離され、蓋20の混成素子22及びベース60のボウル状凹所64を露呈させ、またアクセスさせる。例示的化粧品混成デバイス11において、デバイスが開放位置にあるとき、蓋20及びベース60がヒンジによって互いに連結されず、またしたがって、デバイスが開放位置にあるとき、蓋及びベースは完全に離脱されていると記述することができる。上述したように、デバイスが開放位置にあるとき蓋20及びベース60が随意的にヒンジ、テザー、他の恒久的結合構造によって相互連結することができることも本開示の範囲内である。
図3に示すように、蓋20及びベース60が開放位置にあるとき、固体シェル化粧品成分カプセル300はベース60のボウル状凹所64内に、及び随意的に例示的化粧品混成デバイス11は容器とともに使用するとき、化粧品成分容器150内に挿入することができる。容器を含むとき、化粧品成分容器150はボウル状凹所64内に挿入することができる。化粧品成分容器150はボウル状凹所64に整列するよう構成することができる。このようにして、化粧品成分容器150は、図3に示すように、ボウル状凹所64と同一又は類似のジオメトリを有することができる。固体シェル化粧品成分カプセル300(及び随意的に化粧品成分容器150)をベース60のボウル状凹所64内に挿入した後、ユーザーは蓋20をベース60に結合し、また蓋20及びベース60を閉鎖位置(図2に示す)に調整することができる。
ベース60はボウル状凹所64を部分的に取り囲む頂部カップ61を有することができ、また蓋20はキャビティ42を部分的に取り囲む底部カップ38を有することができる。頂部キャップ61及びボウル状凹所64は、製造過程でともに一体的に形成することができ(例えば、それらはともに射出成形又はダイカスト形成することができる)、また一体ピースを形成することができる。しかし、他の実施例において、頂部キャップ61及びボウル状凹所64は、個別に製造し、また2つ又はそれ以上の別体ピースを形成することができる。このような実施例において、ボウル状凹所64及び頂部キャップ61は、それらが作製された後、接着剤、溶着、及び/又はファスナにより互いに結合することができる。
頂部キャップ61及びボウル状凹所64は、両者間での流体フローが化粧品混合デバイスの外部又は化粧液に曝されるようには設計されていないデバイスの内部領域に流れるのを抑止及び/又は防止するよう、互いに流体密シールすることができる。ある実施例において、例示的化粧品混成デバイス11は、頂部キャップ61(図3に示す)とボウル状凹所64との間にシール78(図7~10に示す)を含むことができる。シール78は、ボウル状凹所64内の化粧液330及び/又は任意な他の流体がベース60内、例えば、コントローラ172及び/又は内部電気エネルギー源166のような液体に敏感な内部コンポーネントまで漏洩、流出、及び/又はさもなければ、他の通過をしないことを確実にするよう構成することができる。シール78は、ボウル状凹所64の周縁、ボウル状凹所64の下側、又はボウル状凹所と頂部キャップとの間の周りに延在させることができる。特に、ボウル状凹所64は、ベース60の最も頂部に近接するボウル状凹所頂部で面取り端縁72を有することができ、またシール78はボウル状凹所のこの面取り端縁72の下側に位置決めすることができる。ボウル状凹所64は、さらに、化粧液を一カ所に集中させる及び/又は注ぎ出すよう構成し得る随意的な注ぎ口74を含むことができる。本明細書で記載するように、ユーザーは、随意的にユーザーの1つ又はそれ以上の指をボウル状凹所64内の化粧液に浸し入れることによって、化粧液330を分注又は取り出すよう選択することができる。注ぎ口74は、ボウル状凹所64の面取り端縁72及び/又は側壁68における溝を形成することができる。
蓋20の底部キャップ38はキャビティ42を形成及び/又は画定することができる。混成素子22は、キャビティ42の少なくとも一部分から延在及び/又は突出することができ、切断端縁28は、蓋20及びベース60が閉鎖位置に調整されるとき、ボウル状凹所64内に突入する。閉鎖位置に調整されるとき(図2に示す)、蓋20の底部キャップ38はベース60の頂部キャップ61上に被さることができる。異なる表現をすれば、ベース60の頂部キャップ61は内部キャビティ42に突入することができる。このようにして、蓋20及びベース60が閉鎖位置に調整されるとき、ベース60の頂部キャップ61及び蓋20の底部キャップ38はオーバーラップすることができる。
おそらく図3に明示するように、頂部キャップ61及び底部キャップ38は、頂部キャップ61及び底部キャップ38が互いにオーバーラップかつ直接界面接触する領域で釈放可能ロック構造134の部分を含むことができる。例えば、ベース60に設けられる釈放可能ロック構造134の部分は、少なくとも図3に図示されるように、頂部キャップ61の外周面上に位置決めされ、また蓋20に設けられる釈放可能ロック構造134の部分は、蓋20の底部キャップ38の内周面に位置決めされ得る。したがって、蓋20がベース60の頂部に配置されるとき、頂部キャップ61は蓋20のキャビティ42内に突入し、また蓋20の底部キャップ38はベース60の頂部キャップ61の周縁を取り囲むことができる。すなわち、頂部キャップ61及び底部キャップ38は、底部キャップ38が頂部キャップ61を取り囲んで同心状となり得る。
図2~10の実施例において、例示的化粧品混成デバイス11の釈放可能ロック構造134は、ねじ係合を含むよう図示されている。特に、ベース60に設けられる釈放可能ロック構体134の部分はねじ山136を含み、また蓋20に設けられる釈放可能ロック構体134の部分は溝138を含むことができる。溝138はねじ山136を受け入れるようサイズ決め及び/又はさもなければ構成されることができる。図3に示すように、ねじ山136及び溝138は、蓋20をユーザーが時計方向(上方から見て)に回転するとき、蓋20をベース60に締め込むよう構成することができる。ねじ山136及び溝138がこの時計方向に締め込む向きにあるとき、混成素子22は、図1の説明で上述したように、締め込み方向とは逆の反時計方向に回転するよう構成することができる。
ねじ山136は、頂部キャップ61に一体に設ける(例えば、射出成形、ダイカスト形成、等々により頂部キャップ61と同時形成する)ことができる、又は頂部キャップ61とは別個に形成し、その後に頂部キャップ61に結合することができる。溝138は、底部キャップ38に一体形成若しくは機械加工することができる、又はさもなければ、底部キャップ38を形成した後に底部キャップ38から切削することができる。
上述したように、送電構造204は釈放可能ロック構体134内に設けることができる。例示的化粧品混成デバイス11において、ねじ山136は送電構造204の少なくとも一部分を含むことができる。送電構造204は、蓋20及びベース60における別個の部分を含むことができる。特に、送電構造204は、蓋20に設けられ得る第1電気接点207と、ベース60に設けられ得る第2電気接点209とを含むことができる。例示的化粧品混成デバイス11において、ねじ山136は第2電気接点209を含むことができる。上述したように、第1電気接点207及び第2電気接点209は、蓋20とベース60との間で容易に電流を導通及び/又は伝送するよう構成された導電材料を含むことができる。したがって、ねじ山136は、1つ又はそれ以上の金属及び/又は金属合金のような導電材料から作製する、及び/又はこれらを含むことができる。ねじ山136は、第1電気接点207と直接物理的接触に起因する導通を介して、及び/又は第1電気接点207近傍に近接することに起因する導通を介して、蓋20の第1電気接点207と電気的に連通することができる。
いくつかの実施例において、底部キャップ38は蓋20の底部キャップ38に貫通する開孔39を含むことができ、この開孔39は、溝138から、ハウジング12に対面する底部キャップ38の外周面まで貫通する。第1電気接点207は、底部キャップ38とハウジング12のとの間に位置決めすることができ、また底部キャップ38における開孔39を貫通し、かつ例えば、閉鎖位置にあるような、ねじ山136が溝138にねじ込まれるとき、ねじ山136に物理的に接触することができる。いくつかの実施例において、第1電気接点207は、蓋20及びベース60が閉鎖位置に調整されるときのみ、ねじ山136と物理的に接触することができる。このようにして、ねじ山136及び第1電気接点207は、蓋20及びベース60が閉鎖位置にあるときのみ、インターロック206がベース60と蓋20との間で確実に送電することができる。したがって、閉鎖位置において、ねじ山136は、溝138内に突入し、また開孔39を介して底部キャップ38及び/又は溝138内に貫通及び/又は突入する第1電気接点207と物理的に接触することができる。
例示的化粧品混成デバイス11のより多くの内部コンポーネント(図5~10で集合的に図示する)について説明すると、ベース60は、複数の回路板、及び内部電源166を有することができる中央コントローラ174を含む化粧品混成デバイスの実施例を提示する。したがって、中央コントローラ174及び内部電気エネルギー源166は、ハウジング12内、及びボウル状凹所64の下方に設けることができる。内部電気エネルギー源166は1つ又はそれ以上のバッテリー167を含むことができる。バッテリー167は再充電可能バッテリーとすることができ、またこのような実施例において、例示的化粧品混成デバイス11は、付加的に、充電ステーション164から電力を受け取るよう構成し得る充電コイル168を含むことができる。特に、充電コイルは、誘導充電(例えば、Qi充電)を利用して、電力を充電ステーション164からバッテリー167に無線で伝送することができる。したがって、充電コイル168は、バッテリー167に電気接続する(有線又は無線接続を介して)ことができる。付加的又は代替的に、充電コイル168は、充電コイルコネクタ169(図7~8に図示する)を介して中央コントローラ174に電気接続することができる。
コントローラ172の中央コントローラ174は、第1回路板176及び第2回路板178を有することができる。第2回路板178は、ボタン212からのユーザー入力に基づいて、ユーザーフィードバックデバイス220を制御する及び/又は混成サイクルを開始するよう構成することができる。第2回路板178は、ユーザーとインタフェースをとる(ユーザーからの入力を受け取り、またユーザーにフィードバックを供給する)よう構成し得るユーザー・インタフェース回路板とすることができる。上述したように、第2回路板178は、ボタン212から、随意的にばね214を介して、入力を受け取ることができる。したがって、ばね214を利用するとき、ばね214は、第2回路板178に対して作動させる及び/又は物理的に接触することができる。ばね214は、第2回路板178に対して混成サイクルを開始させるようユーザーがボタン212を押し込むとき、第2回路板178のスイッチ又は他の電気的回路を切り替えることができる。第2回路板178は、付加的又は代替的に、光源222若しくは他のユーザーフィードバックデバイス220を含む、支持する、及び/又は制御することができる。光源222は、第2回路板178とハウジング12との間に位置決めすることができる。第2回路板178は、光源222を制御して、本明細書で詳述する実施例のように、ユーザーにデバイス状態を表示する及び/又はアラートを供給するため、ユーザーにフィードバックを与えるライトの強度、色彩、及び/又は照明パターンのうち1つ又はそれ以上を調整するようプログラムすることができる。
第1回路板176(少なくとも図5に図示する)は、例示的化粧品混成デバイス11における他の自律的動作(例えば、混成パラメータを決定する、混成サイクル中に加熱及び混成を稼働させる、混成サイクル中に混成パラメータを調整する、様々な電子的アクチュエータの動作を制御する、様々なセンサからフィードバックを受け取る、等々)のうちいくつか又はすべてを制御するよう構成することができる。したがって、第1回路板176は充電コイルコネクタ169を含むことができる。
付加的又は代替的に、第1回路板176は、第1回路板176をサーマルセンサ196のサーミスタ198に電気接続するよう構成し得るサーミスタコネクタ199を含むことができる。したがって、サーマルセンサ196はサーミスタ198を含むことができ、またサーミスタ198は、本明細書においてより詳細に説明するような、サーマル素子(複数可)110、混成チャンバ100、カプセル300、化粧液330、及び/又は混成素子22のうち1つ又はそれ以上の温度を測定するよう構成することができる。サーミスタ198は、少なくとも図7~8に図示するように、サーマル素子110及び/又はボウル状凹所64の外周面に結合することができる。サーマル素子110は、さらに、サーマル素子110をダメージから保護する、並びに/又はサーマル素子110、混成チャンバ100、固体シェル化粧品成分カプセル300、化粧液330、混成素子22、及び/若しくは例示的化粧品混成デバイス11における他のコンポーネントの過加熱を防止するため、サーマル素子110への電流フローを自動的に制限及び/又は遮断するよう構成し得るサーマルブレーカー112を含むことができる。したがって、サーマルブレーカー112は回路ブレーカーとすることができる。図4~10に図示する実施例においては、サーマル素子110はフレックス回路を含むことができる。
ベース60は、さらに、ボウル状凹所64とバッテリーとの間に位置決めしたボウルマウント80と、及び中央コントローラ174を含むことができる。したがって、ボウルマウント80は、中央コントローラ174及びバッテリーをボウル状凹所64から分離することができる。ボウルマウント80は、ボウル状凹所64に対して構造的支持及び/又は安定性を付与するよう構成することができる。したがって、ボウル状凹所64は、ボウルマウント80上に休止することができる、及び/又はボウルマウント80によって物理的/機械的に支持することができる。
ベース60は、さらに、第1回路板176に結合された、そこに設けられた、及び/又はそれによって支持されたモータコネクタ190を含むことができる。モータコネクタ190は、駆動機構120のための配線192を第1回路板176及び/又はバッテリー167に電気接続することができる。配線192は、モータコネクタ190からベースマウント80に貫通して第2電気接点209まで延在することができ、この第2電気接点209は、上述したように、ねじ山136に設けることができる、及び/又は例示的化粧品混成デバイス11における(少なくとも図4に図示したような)それら自体の専用構造(複数可)に設けることができる。特に、配線192は、ねじ山136まで延在する正ワイヤ193と、それ自体の専用構造を構成する1つの第2電気接点209(すなわち、ねじ山136に含まれない電気接点)まで延在する負ワイヤ194とを含むことができる。したがって、正ワイヤ193における電流はモータコネクタ190とねじ山136との間で流れることができ、また負ワイヤ194における電流は、モータコネクタ190と、例示的化粧品混成デバイス11におけるそれら自体の物理的構造を形成、画定及び/又は含むことができる1つ又はそれ以上の第2電気接点209との間で流れることができる。
上述したように、電流は、第2電気接点209と第1電気接点207との間で流れることによって蓋20とベース60との間で流れることができる。このとき、正ワイヤ193はねじ山136に接触する1つ又はそれ以上の第1電気接点を駆動機構120に接続し、また負ワイヤ194は、第1電気接点のうち異なる1つの電気接点(ねじ山に接触するのではない)を駆動機構120に接続することができる。したがって、配線192は、蓋20及びベース60の双方に設けることができ、また蓋20とベース60との間の遷移においてのみ断絶されることができ、送電構造204の第1電気接点207及び第2電気接点209は、蓋20及びベース60における配線間で選択的に電流を伝送するよう構成することができる。
第2電気接点209としては、少なくとも1つの第2電気接点209、少なくとも2つの第2電気接点209、少なくとも3つの第2電気接点209、少なくとも4つの第2電気接点209があり得る。ある実施形態として、ベース60は、3つの第2電気接点209を含むことができる。3つの第2電気接点のうち2つは互いに180°だけ分離し(またしたがって、3つの第2電気接点における直径方向対向接点と称することができる)、また3つの第2電気接点における他の1つの電気接点は、これら2つの電気接点間に位置する(この場合、3つの第2電気接点の中間接点と称される)1つのこのような実施例として、中間接点は、3つの第2電気接点における他の2つの接点間で等距離(すなわち、3つの第2電気接点における他の2つの接点の各々から90°をなす位置)に位置する。別の実施例として、ベース60は、頂部キャップ61の互いに対向する側面に位置する(おそらく図10に最も明示される、また図3~8に図示されるように互いに180°の位置をとる)2つのねじ山136を含むことができ、これらねじ山の各々は第2電気接点209を含む。第3電気接点は、2つのねじ山間に設けることができ、またそれ自体の構造を含む(すなわち、ねじ山内に設けられない)ようにすることができる。例えば、図4に示すように、3つの第2電気接点における中間接点は、頂部キャップ61における開孔に貫通する半球形接点を含むことができる。
中間接点(例えば、半球形接点)は、3つの第2電気接点における他の2つの第2電気接点から対向する配線に接続するよう構成することができる。ある実施例として、半球形接点及びねじ山は、それぞれ対向配線に接続するよう構成することができる。いくつかのこのような実施例において、半球形接点は、ベースにおける負配線に接続することができ、また蓋における負配線に選択的に接続する(蓋における1つの第1電気接点を介して)よう構成することができ、またねじ山はベースにおける正配線に接続することができ、また蓋における正配線に選択的に接続する(蓋における第1電気接点のうち1つ又はそれ以上を介して)よう構成することができる。
第1電気接点207としては、少なくとも1つの第1電気接点207、少なくとも2つの第1電気接点207、少なくとも3つの第1電気接点207、少なくとも4つの第1電気接点207があり得る。ある実施例として、蓋20は3つの第1電気接点207を含むことができる。いくつかのこのような実施例において、3つの第1電気接点のうち2つは、蓋における負配線の少なくとも一部分をベースにおける第2電気接点の中間接点(例えば、半球形接点)に接続する(及びしたがって、ベースにおける負配線に接続する)よう構成することができる。他の第1電気接点は、蓋における正配線の少なくとも一部分をベースにおける少なくとも1つのねじ山(及びしたがって、ベースにおける正配線)に接続するよう構成することができる。第2電気接点と同様に、3つの第1電気接点のうち2つの第1電気接点(例えば、それぞれは半球形接点に選択的に接続するよう構成されている)は、180°離間して位置することができ、また3つの第1電気接点のうちこれら2つの第1電気接点間の接点(例えば、3つの第1電気接点における中間接点)は、3つの第2電気接点における中間接点が直径方向に対向する3つの第2電気接点における2つの第2電気接点から位置している距離と同一の距離だけ、3つの第1電気接点のうちこれら2つの第1電気接点から離れて位置することができる。このようにして、蓋及びベースが閉鎖位置に調整されるとき、3つの第1電気接点における中間接点は、3つの第2電気接点における2つの直径方向対向接点のうち一方と物理的に接触する(例えば、ねじ山136に物理的に接触する)ことができ、また第1電気接点における2つの直径方向対向接点のうち一方は、3つの第2電気接点における中間接点(例えば、半球形接点)に物理的に接触することができる。
3つの第1電気接点及び/又は3つの第2電気接点を設けることによって、蓋及びベースは2つの異なる向きで閉鎖位置に調整することができる。若干異なる表現をすれば、閉鎖位置は、蓋とベース60との間で2つの異なる向きを有することができ、また閉鎖位置は双方の向きで達成することができる。
駆動機構120は少なくとも1つの電気モータ121を含むことができる。電気モータ121は、任意の適当な電力定格を有することができ、又は化粧液330を形成するためカプセル300を混成するよう駆動機構120に出力することができる。例えば、電気モータ121は、1平方根ワットあたり少なくとも0.1ニュートン・センチメートル(N・cm・W-1/2)、少なくとも0.2N・cm・W-1/2、少なくとも0.3N・cm・W-1/2、少なくとも0.4N・cm・W-1/2、少なくとも0.45N・cm・W-1/2、少なくとも0.5N・cm・W-1/2、少なくとも0.6N・cm・W-1/2、少なくとも0.7N・cm・W-1/2、少なくとも0.8N・cm・W-1/2、少なくとも0.9N・cm・W-1/2、少なくとも1.0N・cm・W-1/2、最大でも3N・cm・W-1/2、最大でも2.5N・cm・W-1/2、最大でも2N・cm・W-1/2、最大でも1.75N・cm・W-1/2、最大でも1.5N・cm・W-1/2、最大でも1.25N・cm・W-1/2、及び/又は最大でも1N・cm・W-1/2のモータ定数KMを、有することができる。したがって、正ワイヤ193は電気モータ121の正端子に接続することができ、また負ワイヤ194は電気モータ121の負端子に接続することができる。電気モータ121は、コントローラ172及び/又はバッテリー167によって供給される電気エネルギーを機械的回転(トルク出力)に変換するよう構成することができる。電気モータ121により出力されるトルクは、機械的リンク機構122を介して混成素子22に伝達することができる。機械的リンク機構122は、ベルト124、ウォーム歯車126、及びはすば歯車128を含むことができる。ベルト124は、電気モータ121の出力ギア及びウォーム歯車126の周りに延展させることができ、また電気モータ121がスピンするときウォーム歯車126を回転するよう構成することができる。このウォーム歯車126及びはすば歯車128は互いに直交することができる。すなわち、ウォーム歯車126は横方向軸線252に平行な回転軸線に沿って回転することができ、またはすば歯車は垂直軸線250に平行な回転軸線に沿って回転することができる。このようにして、電気モータ121によって出力されるトルクは、電気モータ121が水平位置に指向するとき垂直方向の向きに変換することができる。
はすば歯車128は混成素子22と同速で回転するよう構成することができ、これにより混成素子22ははすば歯車がスピンするときはいつでもスピンする。実施例として、はすば歯車128は、混成素子22と一体に形成することができる(すなわち、一体ピースを形成することができる)、及び/又は混成素子22(特に、混成素子22のシャフト24)に結合することができる。例えば、はすば歯車128は、混成素子22に接合する、及び/又は例えば、ねじ係合を介して混成素子22に緊締することができる。したがって、はすば歯車128及び混成素子22は、互いに回転方向には固定とすることができ、これによりそれらは互いに相対回転しない。すなわち、それらは一緒に(すなわち、同一の速度及び方向で)回転することができる。電気モータ121及び機械的リンク機構122は、モータマウント48によって物理的及び/又は機械的に支持することができる。モータマウント48は、蓋20の底部キャップ38の上方で、底部キャップ38と電気モータ121と機械的リンク機構122との間に位置決めすることができる。
いくつかの実施例において、混成素子シール32(図10に示す)は、はすば歯車128と蓋20の底部キャップ38との間に設け、混成素子22と蓋20との間に流体封止を生ずることができる。したがって、混成素子シール32は、蓋20の内部コンポーネント(蓋20の底部キャップ38の上方に位置する素子)から混成チャンバ100を流体的に封止することができる。付加的又は代替的に、例示的化粧品混成デバイス11は底部キャップ38のキャビティ42にシール78を含むことができる。シール78は、キャビティ内における底部キャップ38に結合することができ、また混成チャンバ100を蓋20の内部コンポーネントから流体封止するよう補助することができる。
図3、9、及び11に示すように、混成素子22は3つの切断端縁28を含むことができるが、本明細書記載のようにより多い又は少ない数の切断端縁を利用することができる。切断端縁は互いに離間させ、またはすば歯車128に向かって上方に湾曲することができる。いくつかの実施例において、切断端縁は、同一のジオメトリ、サイズ、形状、湾曲角度、ピッチ、及び/又は寸法を有することができる。付加的又は代替的に、切断端縁はシャフト24上で同一高さに位置決めすることができる。例えば、切断端縁は混成素子22の底部26と同一平面にあるようにすることができ、また指定ピッチでシャフト24に沿って上方に角度を付けることができる。別の実施例において、切断端縁は混成素子22の底部の上方に共通高さで離間させることができる。しかし、他の実施例において、切断端縁は、異なるジオメトリ、サイズ、形状、湾曲角度、ピッチ、及び/若しくは寸法を有することができる、並びに/又はシャフト24に沿って異なる高さに位置決めすることができる。
図11に注目して説明すると、混成素子22の3つの実施例を示し、またこれらを参照符号23で示す。混成素子の最も左側の実施例23は、効果的には2つの切断端縁28を含むフォーク状切断表面を有する。混成素子の中間の実施例23は、図3、及び9~10に示したのと同一の例示的混成素子であり、3つの切断端縁28を含む。最も右側の混成素子の実施例23は、切断端縁28を有しておらず、また1つ又はそれ以上の鈍的突出部と、平坦底部を有することができる。図11に図示するように、混成素子22は、随意的に混成素子22の重量を減らすよう構成し得る1つ又はそれ以上の空所30を含むことができる。1つ又はそれ以上の空所30は、中空領域30、開孔30、及び/又はキャビティ30とも称することができる。空所30は、混成素子22の重量を減らすことができ、またひいては電気モータ121の電力消費を低減することができる。このようにして、例示的化粧品混成デバイス11のエネルギー効率を増大することができる。空所30は、存在するとき、化粧液330を生成するための、例えば、デバイス11の動作中カプセル300の部分及び/又は化粧液330が空所に流入できるようにすることにより、カプセル300のより多くの乱流及び/又は効率的な混成をもたらすことができる。
図12及び13は、本開示による固体シェル化粧品成分カプセル300の実施例を概略的に示す。説明を簡潔にするため、固体シェル化粧品成分カプセル300(パッケージレス化粧品成分カプセル300、1回使用化粧品成分カプセル300、未混成化粧料製品300、混成すべき化粧料製品300、化粧液前駆体300、皮膚非即応化粧料製品300、及び/又は混成可能未均質化粧料製品300とも称される)は、本明細書における固体シェル化粧品成分カプセルの説明で単にカプセル300と称することができる。図12は、どのようにして固体シェル化粧品成分カプセル300がパッケージング340内で輸送及び/又は販売されるかを概略的に示し、このパッケージング340は、本明細書で説明するように固体シェル化粧品成分カプセルを化粧品混成デバイス10内に挿入する前に固体シェル化粧品成分カプセルから取り除く。図13は、本開示による固体シェル化粧品成分カプセル300の様々な実施例におけるより詳細な断面図を概略的に示す。
より具体的には、図12は、固体シェル化粧品成分カプセル300の随意的成分、例えば、パーソナルケア成分318を露呈するよう、固体シェル化粧品成分カプセル300を、シェル302の一部分を切除して示す。図13は、固体シェル化粧品成分カプセル300の8つの例示的構成における断面図を示す。8つの例示的構成は破断ラインで分離し、また固体シェル化粧品成分カプセル300の随意的成分に関する種々の実施例を組み合わせて示す。しかし、当然のことながら、随意的成分の他の組合せも可能である。追加の随意的実施例は、参照により本明細書に組み入れられる米国特許出願公開第2019/0070078号に記載されている。
図12及び13に示すように、固体シェル化粧品成分カプセル300は、被包囲内部容積316を画定するシェル302を含む。被包囲内部容積316は、少なくとも部分的に、また随意には全体的に化粧品材料317を充填し得る中空キャビティを形成する、及び/又は画定することができる。化粧品材料317は、パーソナルケア成分318及び活性成分320のうち少なくとも一方を含むことができる。したがって、パーソナルケア成分及び/又は活性成分は、被包囲内部容積316内に含ませることができる。付加的又は代替的に、活性成分320をシェル内に含ませることができる。
シェル302は、被包囲(包囲された)内部容積316と固体シェル化粧品成分カプセル300の外部(すなわち、外側環境)との間のバリアを形成する、画定する、包囲する、封入する、限定する、取り囲む、包み込む、保護する、保留する、保持する、流体密シールする、及び/又はさもなければ生ずる、のうち1つ又はそれ以上を行うよう構成することができる。特に、シェル302は、被包囲内部容積316を画定するよう、並びに/又は固体シェル化粧品成分カプセル300を化粧品混成デバイス10の混成チャンバ内に挿入する前に被包囲内部容積316の形状、完全性及び/若しくは容積を維持するのに十分な剛性を有するよう構成することができる。特に、シェル302は、化粧品混成デバイス10内で加熱及び混成される前(例えば、固体シェル化粧品成分カプセル300の製造が完了したときから、固体シェル化粧品成分カプセル300が化粧品混成デバイス10の混成チャンバ内に配置されるときまで)には、固体(すなわち、液体ではない)であるよう構成することができる。したがって、シェル302は、固体シェル化粧品成分カプセル300の運搬、販売/購入、及び/又は保管中に固体であるよう構成することができ、またシェル302は、化粧品混成デバイス10の混成チャンバ内に挿入される前には、溶融、漏洩、及び/又はさもなければ、変形しないものであり得る。このように、固体シェル化粧品成分カプセル300は、「常温保存可能(shelf stable)」であると称することができ、これは、例えば、運搬中及び/又は化粧液330を形成するため化粧品混成デバイス10で使用する前に、固体のままである及び/又は酸化しないように構成され得ることを意味する。シェル302が融点(溶融温度とも称される)以下であるとき、またひいては固体(固体の相又は状態)であるとき、シェル302は、シェル302に加わる閾値圧縮荷重に耐えることができる、又は閾値圧縮荷重より大きい圧縮荷重がシェル302に加わるときのみ変形するよう構成することができる。異なる表現をすれば、シェル302が融点以下であるときには、シェル302は最小閾値圧縮強度を有するよう構成することができる。換言すれば、シェル302が融点以下であるときには、シェル302は、少なくとも閾値圧縮荷重までの圧縮荷重の下で内部容積316を封止可能に包囲するよう構成することができる。閾値圧縮荷重及び/又は閾値最小圧縮強度の例としては、1平方メートルあたり少なくとも1724ニュートン(N/m2)、少なくとも3447N/m2、少なくとも5,200N/m2、少なくとも5400N/m2、少なくとも9,890N/m2、少なくとも6,900N/m2、少なくとも8,600N/m2、少なくとも10,300N/m2、少なくとも12,000N/m2、少なくとも13,700N/m2、少なくとも15,400N/m2、少なくとも17,100N/m2、少なくとも18,800N/m2、少なくとも19,500N/m2、少なくとも21,200N/m2、少なくとも24,000N/m2、少なくとも27,000N/m2、少なくとも30,000N/m2、少なくとも33,000N/m2、少なくとも36,000N/m2、少なくとも39,000N/m2、少なくとも42,000N/m2、少なくとも45,000N/m2、少なくとも48,000N/m2、少なくとも51,000N/m2、少なくとも54,000N/m2、少なくとも57,000N/m2、少なくとも60,000N/m2、少なくとも63,000N/m2、少なくとも66,000N/m2、少なくとも69,000N/m2、少なくとも72,000N/m2、最大でも110,000N/m2、最大でも105,000N/m2、最大でも100,000N/m2、最大でも95,000N/m2、最大でも90,000N/m2、最大でも85,000N/m2、最大でも80,000N/m2、最大でも75,000N/m2、最大でも70,000N/m2、最大でも65,000N/m2、及び/又は最大でも60,000N/m2がシェル302に加わるものがある。付加的又は代替的に、シェル302が融点以下であるとき、シェル302は、シェル302に加わる閾値破砕力に耐える、又は閾値破砕力より大きい破砕力がシェルに加わるときにのみ変形するよう構成することができる。異なる表現をすれば、シェル302は、最小閾値破砕抵抗を有することができる。換言すれば、シェル302が融点より低いものであるとき、シェル302は、少なくとも閾値破砕力までに至る破砕力の下で内部容積316を封止可能に包囲するよう構成することができる。閾値破砕力及び/又は破砕抵抗の例としては、少なくとも0.5ニュートン(N)、少なくとも1N、少なくとも1.5N、少なくとも2N、少なくとも3N、少なくとも3.5N、少なくとも4N、少なくとも4.5N、少なくとも5N、少なくとも5.5N、少なくとも6N、少なくとも6.5N、少なくとも7N、少なくとも7.5N、少なくとも8N、少なくとも8.5N、少なくとも9N、少なくとも9.5N、少なくとも10N、少なくとも11N、少なくとも12N、少なくとも13N、少なくとも14N、最大でも14N、最大でも20N、最大でも21N、最大でも19N、最大でも18N、最大でも17N、最大でも16N、最大でも15N、最大でも14N、最大でも12N、及び/又は最大でも10Nがある。さらに、シェル302は、少なくとも27℃、少なくとも28℃、少なくとも29℃、少なくとも30℃、少なくとも31℃、少なくとも32℃、少なくとも32.2℃、少なくとも33℃、少なくとも34℃、少なくとも35℃、少なくとも36℃、少なくとも37℃、少なくとも38℃、少なくとも39℃、少なくとも40℃、最大でも52℃、最大でも50℃、最大でも48℃、最大でも46℃、最大でも44℃、最大でも43℃、最大でも42℃、最大でも41℃、最大でも40℃、最大でも39℃、及び/又は最大でも38℃、の融点を有することができる。シェル302が変形し始める圧縮荷重及び/又は破砕力は、シェル302の耐荷重能力と称することができる。したがって、シェル302の耐荷重能力以下の圧縮荷重及び/又は破砕力ではシェル302は変形しないが、シェル302の耐荷重能力を超える圧縮力では変形し始め得る。
シェル302は、内部容積316内で化粧品材料317を安定して包囲、又はシールするとき固体であると記述することができる。異なる表現をすれば、例えば、少なくともシェルの自重、及び随意的にシェル内に包囲される化粧品材料の重量の下において、シェル302は、シェル302が安定している、又は少なくとも寸法的にほぼ安定している温度内で固体であると記述することができる。したがって、シェル302は、その温度が融点、又は融点範囲以下であるとき、固体であるべきである。シェル302が融点又はそれ以上に加熱されるとき、シェル302は、依然として固体であっても、融点範囲に近接する温度まで加熱されるとき、軟化する、又はより低い耐荷重能力を有することになり得る。
上述したように、シェル302は、カプセル300が化粧品混成デバイスの混成チャンバ内に挿入された後に蓋20及びベース60が閉鎖位置に調整されるとき、混成素子22がシェルを破砕するため、加熱及び混成前に変形することができる。すなわち、蓋20及びベース60が閉鎖位置に調整されるとき、混成素子22は、シェルの耐荷重能力よい大きい及び/又はさもなければ、シェルを変形するのに十分な(すなわち、シェル302が変形するよう構成し得る圧縮荷重より大きい)圧縮力をシェル302に加えることができる。しかし、シェル302は、蓋及びベースが閉鎖位置に調整された後で加熱及び混成サイクルが開始する前には依然として固体であり得る。シェル302は、このポイントでのみ変形することができる。したがって、シェル302は、混成素子22によって破砕、圧潰、及び/又はさもなければ、変形することができるが、加熱及び混成サイクルが開始するまでは液体に溶融することはない。すなわち、シェル302は、加熱及び混成サイクルが開始された後にのみ溶融し、また液体になり得る。シェル302は、これら特性をもたらす任意の適当な厚さを有することができる。実施例としては、シェル302は、少なくとも0.5mm、少なくとも0.75mm、少なくとも1mm、少なくとも1.25mm、少なくとも1.5mm、少なくとも2mm、少なくとも2.25mm、少なくとも2.5mm、少なくとも2.75mm、少なくとも3mm、少なくとも3.25mm、少なくとも3.5mm、少なくとも3.75mm、少なくとも4mm、最大でも10mm、最大でも9mm、最大でも8mm、最大でも7mm、最大でも6mm、最大でも5.5mm、最大でも5mm、最大でも4.5mm、及び/又は最大でも4mm、の厚さを有することができる。
シェル302は、付加的又は代替的に、例えば、被包囲内部容積316が液体を含んでいるとき、及び/又はカプセルが湿度の高い環境に曝されているとき、被包囲内部容積316と固体シェル化粧品成分カプセルの外部との間における流体転移を抑止及び/又は防止するよう構成することができる。例えば、シェル302は、シェル302が疎水性、耐水性、防水性、及び/若しくはさもなければ、遮水性のうち1つ又はそれ以上の特性であるよう構成することができる、並びに/又はそのような特性の成分から作製することができる。シェル302は、さらに又は代替物に、水に曝されるとき溶解しないよう構成することができる。このようにして、シェル302は、水をベースとする1つ又はそれ以上の種類の液体(例えば、パーソナルケア成分及び/若しくは活性成分が水をベースとするとき)を被包囲内部容積316内に保留、保持、及び/又は維持するよう、並びに/又は固体シェル化粧品成分カプセル300から液体が流出、漏洩及び/若しくはこぼれるのを防止するよう構成することができる。したがって、シェル302は、被包囲内部容積316を画定するのみならず、被包囲内部容積316を外部環境から流体密封止するよう構成することができる。このようにして、化粧品材料317が液体であるとき、シェル302は、液体を被包囲内部容積316内に保持、保留、及び/又はさもなければ、維持し、またそれら液体が外部環境に漏洩及び/又はこぼれるのを防止するよう構成することができる。さらに、シェル302は、被包囲内部容積316内の化粧品材料317に接触するとき固体のままであるよう構成することができる。このようにして、シェル302は、被包囲内部容積316内の化粧品材料317に曝されるとき溶解しない及び/又はさもなければ、変形しないよう構成することができる。したがって、シェル302は、被包囲内部容積316内の化粧品材料が様々な液体及び/又は他の流体を含むときでさえ、その形状及び/又は被包囲内部容積316の形状を維持するよう構成することができる。
シェル302は、シェル302の構造的、結晶的、機械的及び/又は化学的な特性を変化させる又は損なう速度又は量で大気から水を吸収することがないように作製及び/又は形成することができる。僅かに異なる用語を使用すると、シェル302は、シェル302が大気中の水分を有害な程度に吸収しない、被包囲内部容積316内の化粧品材料317から水分を有害な程度に吸収しない、及び/又は化粧品材料317とシェル302を取り巻く環境(すなわち、大気)との間で水分が移動するのを制限するような、制限された遮水性、制限された吸水能力、及び/又は低い水分活性を有することができる。より特別な実施例として、シェル302は、水分活性(aw)であって、少なくとも0.1aw、少なくとも0.2aw、少なくとも0.3aw、少なくとも0.4aw、少なくとも0.5aw、少なくとも0.6aw、最大でも0.1aw、最大でも0.2aw、最大でも0.3aw、最大でも0.4aw、最大でも0.5aw、及び/又は最大でも0.6awの水分活性(aw)を有するよう構成することができる。
上述の観点から、化粧品材料317は、シェル302の水分活性に適合可能な低い水分活性及び/又は水分活性を有するよう構成することができる。例えば、特に、化粧品材料317がそれぞれ同一でない水分量を含んでいる成分に関して、化粧品材料317は、化粧品材料317の水分成分の少なくとも幾分及び/又は少なくとも大部分と結合及び/又は不活化することによって化粧品材料317の水分活性を低下させるよう構成されている1つ又はそれ以上の保湿剤を含むことができる。より一般的な用語で表現すれば、化粧品材料317は、化粧品材料317に含まれる水分がシェル302内に染み込む、吸収される、浸透する、及び/又は抜け出る傾向を減少させる1つ又はそれ以上の保湿剤を有することができる。実施例として、化粧品材料317は、少なくとも0.3aw、少なくとも0.4aw、少なくとも0.5aw、少なくとも0.6aw、少なくとも0.7aw、最大でも0.3aw、最大でも0.4aw、最大でも0.5aw、最大でも0.6aw、最大でも0.7aw、及び/又は最大でも0.8awの水分活性(aw)を有するよう構成することができる。化粧品材料317内に含まれる適当な保湿剤の例としては、水溶性糖類、グリセリン、プロピレン・グリコール、ブチレン・グリコール、プロパンジオール、ポリヒドロキシ酸、αヒドロキシ酸、βヒドロキシ酸、ヒアルロン酸、尿素、乳酸塩、及び/又はパンテノールがあり得る。シェル302は、さらに、シェル302の水分活性を減少させるため、並びに/又は水分がシェル302を通過移動及び/若しくはシェル内に流入移動する傾向を減少させるため、1つ又はそれ以上の保湿剤、例えば、先に列挙した保湿剤のうち任意なものを含むことができる。特に、シェル302は、シェル302及び/又は化粧品材料が同一でない水分量を含むとき、水分活性を低下させる保湿剤を含むことができる。
外側シェル302及び/又は化粧品材料317の水分活性を制限又は減少することは、固体シェル化粧品成分カプセル300の保存可能期間を向上することもできる。例えば、シェル302及び/又は化粧品材料317の水分活性を制限又は減少することは、固体シェル化粧品成分カプセル300内における微生物の成長を防止する、制限する、又は不可能にすることができる。例として、0.9aw以下の水分活性は、一般的にほとんどの細菌の成長を阻害し、0.8aw以下の水分活性は、一般的にほとんどのイースト菌の成長を阻害し、0.6aw以下の水分活性は、一般的にほとんどの糸状菌又はかびの成長を阻害する。上述したのに加えて、シェル302及び/又は化粧品材料317の水分活性を制限又は減少することは、酸化還元反応が生起され得る媒体を減少又は除去することによって、外側シェル302及び/又は化粧品材料317に含まれる酸化感受性の強い構成要素又は酸化感受性の強い成分(例えば、ビタミンC、酸化感受性の強い脂質、及び/又は不飽和脂質)の酸化を防止、減少、又は制限することができる。
シェル302は、パーソナルケア成分318として逆極性を有するよう構成することができる。例えば、パーソナルケア成分318が親水性、疎油性、及び/又は極性であるよう構成されているとき、シェル302は、疎水性、親油性(脂溶性)、及び/又は無極性であるよう構成することができる。このような反対極性は、化粧品材料317、並びに/又はパーソナルケア成分318若しくはその活性成分320を被包囲内部容積316内に保留するシェル302の安定性を向上することができる。特に、シェル302は、疎水性であり得る、及び/又は非水溶性であり得る1つ又はそれ以上の無極性分子を含むことができる。1つのこのような実施例として、シェル302は、1つ又はそれ以上の脂質305、例えば、1つ又はそれ以上の脂肪306(バター及び/又はオイル)、ワックス308、及び/又はリン脂質を含むことができる。例として、脂質は、1つ若しくはそれ以上の脂肪酸、並びに/又は化学的に1つ若しくはそれ以上のアルコール(グリセロール)と結合して1つ若しくはそれ以上の脂肪酸エステルを形成する1つ若しくはそれ以上の脂肪酸を含むことができる。ある実施例として、互いに同一又は異なる3つの脂肪酸は、グリセロールと結合して、トリグリセリド(脂肪のタイプ)を形成することができ、このトリグリセリドにおいて、3つの脂肪酸残留物は、脂肪酸トリエステルを形成するようグリセロール主鎖に架橋されたエステルである。同様に、リン脂質は、リン酸エステル及び/又はリン酸ジエステルを含むことができる。バター、オイル、及びワックスは、一般的に脂肪酸エステルの複合混合物を含む。一般的に、バターは、様々な脂肪酸のトリグリセリドから成るが、グリセリルモノエステル、グリセリルジエステル、及び/又は3種類の脂肪酸の微量構成要素を含むこともできる。
シェル302は、1タイプのみのトリグリセリドを含むことができる、又は2つ又はそれ以上のトリグリセリドの様々な組合せ/ブレンドを含むことができる。付加的又は代替的に、シェル302は、様々な他の脂質、例えば、他のバター、オイル、ワックス、及び/又はリン脂質と組み合わせた1つ又はそれ以上のトリグリセリドを含むことができる。シェル302は、1つ若しくはそれ以上のトリグリセリド、及び随意的に1つ若しくはそれ以上のバター、オイル、ワックス、リン脂質、及び/又はそれらの組合せと組み合わせた1つ若しくはそれ以上の乳化剤を含むこともできる。シェル302に含ませ得る適当な乳化剤の例としては、グリセリルモノエステル、グリセリルジエステル、ソルビタンモノエステル、ソルビタンジエステル、ソルビタントリエステル、乳酸エステル、クエン酸エステル、ショ糖エステル、脂肪酸エステル(例えば、ベヘン酸ステアリル、ベヘン酸ベヘニル、及びステアリン酸ステアリル)、リン脂質乳化剤、及び/又はそれらの組合せがあり得る。本明細書における記載において、バターは室温(20℃)で固体である脂肪に言及するのに使用され、オイルは室温で液体である脂肪に言及するのに使用される。したがって、バター及びオイルは双方ともに脂肪であるが、バターはオイルよりも高い融点を有する(すなわち、オイルと比べると、飽和脂肪酸のより高い濃度及び/又は不飽和脂肪酸のより低い濃度を有することができる)。適当なオイルの例としては、アボカド油、ブドウ種子油、大麻油、月見草種子油、ベルガモット油、アルガン油、及び/又はオリーブ油のうち1つ又はそれ以上を含むことができる。適当なバターの例としては、シアバター、室温で固体であるココナツ由来の脂肪(例えば、ココナツ油)、ココアバター、コクム(kokum)バター、室温で固体であるヤシ由来の脂肪(例えば、ヤシ油)、イリッペ(Illipe)バター、ムルムル(Murumuru)バター、ババス(Babassu)バター、及び/又はマンゴーバターのうち1対又はそれ以上を含むことができる。脂肪、及びいくつかの実施例において、トリグリセリドは、シェル302の重量の少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、最大でも99%、最大でも95%、最大でも90%、最大でも85%、最大でも80%、最大でも75%、最大でも70%、最大でも65%、最大でも60%、最大でも55%、及び/又は最大でも50%を有することができる。
ワックス308は、存在するとき、1つ又はそれ以上のタイプのワックスを含むことができる。例として、ワックスは、天然由来のワックス(例えば、植物ワックス及び/又は動物ワックス)、合成ワックス、部分的合成ワックスがあり得る。ワックス308のより具体的な例としては、カルナバワックス、米ぬかワックス、蜜蝋、大豆ワックス、ラノリン、ホホバワックス、及び/又はパラフィンワックスのうち1つ又はそれ以上を含む。ワックスはシェル302内に任意な粒子状形態として、例えば、ビーズ形態で存在することができ、また随意的に、このようなワックスの精製した又は他の化学的な留分を含むことができる。ある実施例として、ワックス308は、ホホバワックスのビーズ及び/又は他タイプのワックスビーズを含むことができる。シェル302内に含まれるとき、ワックス308は、シェル302の重量の少なくとも2%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、最大でも45%、最大でも40%、最大でも35%、最大でも30%、最大でも25%、最大でも20%、最大でも15%、及び/又は最大でも10%を有することができる。
付加的又は代替的に、シェル302は、樹脂310のような他の無極性分子を含むことができる。樹脂は、存在するときは、1つ又はそれ以上のテルペン及び/又はテルペノイドを含むことができる。ある実施例として、樹脂はシェラックを含むことができる。シェル302に含まれるとき、樹脂310は、シェル302の重量の少なくとも2.5%、少なくとも5%、少なくとも7.5%、少なくとも10%、少なくとも12.5%、少なくとも15%、少なくとも17.5%、少なくとも20%、少なくとも25%、最大でも40%、最大でも35%、最大でも30%、最大でも25%、最大でも20%、最大でも17.5%、最大でも15%、最大でも12.5%、及び/又は最大でも10%を有することができる。
シェル302は、付加的又は代替的に、シェル302における結晶化を促進及び/又は安定化するよう構成し得る1つ又はそれ以上の結晶促進剤312を含むことができる。したがって、結晶促進剤は、シェル302における結晶構造及び/又は格子構造を形成する及び/又は安定化するよう構成することができる。例として、結晶促進剤は、飽和脂肪、水素化油、ステアリン、関心対象化された脂肪(及び特別に関心対象化されたトリグリセリド)、脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪酸エステル、及び/又は乳化剤のうち1対又はそれ以上を含むことができる。シェル302に含まれるとき、結晶促進剤312は、シェル302の重量の少なくとも0.25%、少なくとも0.5%、少なくとも1.0%、少なくとも1.5%、少なくとも2%、少なくとも2.5%、少なくとも3%、少なくとも4%、少なくとも6%、少なくとも8%、少なくとも10%、少なくとも12%、少なくとも14%、最大でも25%、最大でも24%、最大でも22%、最大でも20%、最大でも18%、最大でも16%、最大でも14%、最大でも12%、及び/又は最大でも10%を有することができる。
シェル302は、付加的又は代替的に、シェル302の他の構成要素と化学反応しないよう構成し得る、例えば、含まれるとき、脂肪、ワックス、保存料、及び/又は樹脂のような1つ又はそれ以上の化学的不活性材料を含むことができる。例として、化学的不活性材料は、シリカ、アルギン酸塩、でんぷん、糖類、ミネラル、及び/又はゼラチンのうち1つ又はそれ以上を含むことができる。含まれるとき、化学的不活性材料は、シェル302の重量の少なくとも2%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、最大でも60%、最大でも55%、最大でも50%、最大でも45%、最大でも40%、最大でも35%、最大でも30%、最大でも25%、最大でも20%、最大でも15%、及び/又は最大でも10%を有することができる。シェル内に化学的不活性材料を含ませることは、シェル内に含まれる脂質305の量を減少することができる。すなわち、化学的不活性材料はシェル302における脂質を希釈することができる。このようにして、化学的不活性材料は、カプセル300の強度、剛性、及び/又は融点のうち1つ又はそれ以上を変化させるために設けることができる。特に、シェル302における化学的不活性材料の量は、カプセル300の強度、剛性、及び/又は融点を高めるため増加させることができる。付加的又は代替的に、シェル302内に化学的不活性材料を含ませることは、化粧液の物理的特性を変化させることができる。例えば、シェル302における化学的不活性材料の量は、化粧液330の触感(テクスチャ)、色彩、艶、皮膚感触、及び/又は粘性のような1つ又はそれ以上の特性を変化させるよう調整することができる。
シェル302は、付加的又は代替的に、活性成分320を含むことができる。活性成分320は、カプセル300及び/又は化粧液330の所望の及び/又は合目的的な効果を付与する、及び少なくとも寄与するよう構成することができる。特に、カプセル300は、ユーザー又は消費者のための皮膚、ヘア、及び/又はネイル向け恩恵のうち1つ又はそれ以上を付与するものであると宣伝及び/又はさもなければ、記述することができる。ある実施例として、固体シェル化粧品成分カプセル300の所望効果を記述するラベルを固体シェル化粧品成分カプセル300に盛り込むことができる。所望の及び/又は合目的的な効果としては、皮膚、ヘア、及び/又はネイルの問題/条件のうち1つ又はそれ以上における根底にある原因(乾燥度、しわ、にきび、色素沈着問題、酒さ、乾癬、湿疹、角化症、ピラリス(pilaris)、脂漏性湿疹、等々)に対する治療、皮膚、ヘア、及び/又はネイルの問題/条件のうち1つ又はそれ以上における症状に対する治療、アンチエイジング恩恵、アンチリンクル恩恵、美白、ダークニング、強化、保護、滋養、及び/又は皮膚、ヘア、及び/又はネイルの物理的及び/又は化学的構造に対する他の変化があり得る。
付加的又は代替的に、活性成分320は、鎮痛、抗菌、抗炎症、抗けいれん、殺菌、収斂、低刺激、再生、水和、保湿、コンディショニング、及び/又は弛緩のうち1つ又はそれ以上であるよう構成することができる。例としては、活性成分320は、αヒドロキシ酸(例えば、グリコール酸、乳酸、酒石酸、及びクエン酸)、ポリヒドロキシ酸、βヒドロキシ酸(例えば、サリチル酸)、植物誘導体(例えば、コウジ酸)、ビタミン(例えば、レチノイド、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、等々)、ミネラル、シリカ、アクリレート、エッセンシャルオイル、処方成分、タンパク質、ペプチド(例えば、銅ペプチド)、アンチエイジング剤(例えば、ヒアルロン酸、アラントイン)、抗酸化剤(例えば、αリポ酸)、アンチリンクル剤(例えば、ジメチルアミノエタノール又はDMAE)、日焼け防止剤(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛)、ヘア修復剤、保湿剤(例えば、プロピレン・グリコール、グリセリン、水溶性糖類、ブチレン・グリコール、プロパンジオール、ポリヒドロキシ酸、αヒドロキシ酸、βヒドロキシ酸、ヒアルロン酸、尿素、乳酸塩、及び/又はパンテノール)、再生及び鎮静剤、美白剤(例えば、ヒドロキノン)、スキンダークニング剤、収斂剤、殺菌剤、及び/又はリポソームのうち1つ又はそれ以上を含むことができる。
いくつかの実施例において、活性成分320は、それ自体を封入コーティング321なしでシェル302内に含ませることができる。しかし、他の実施例において、活性成分320320は、封入コーティング321付きでシェル302内に含ませることができる。封入コーティング321の例としては、ゼラチン、ワックス、脂肪、脂質、リン脂質、トリグリセリド、及び/又はセルロースコーティングのうち1つ又はそれ以上があり得る。封入コーティング321でコーティングするとき、活性成分320は、シェル302の残りの部分とは別々及び/又は非均質とすることができる。しかし、封入コーティング321を含んでいないとき、活性成分320はシェル302の残りの部分に対し均質混合物又は非均質混合物を形成することができる。封入コーティング321は、活性成分コーティング321及び/又は保護コーティング321とも称することができる。活性成分コーティング321でコーティングされているとき、活性成分320はマイクロカプセル322と称することができる。したがって、マイクロカプセルは、活性成分及び活性成分コーティングを含むことができる。保護コーティングは、固体シェル化粧品成分カプセル内でマイクロカプセル及び/又は活性成分が溶解するのを防止するよう構成することができる。付加的又は代替的に、保護コーティングは、固体シェル化粧品成分カプセルが化粧品混成デバイス10によって加熱及び混成されるときのみ溶解して化粧液を生成するよう構成することができる。例えば、水溶性又は保湿剤溶解性の封入コーティング321でコーティングされた活性成分は、化粧品成分カプセル300が化粧品混成デバイス10によって加熱及び混成されるとき、含水又は含保湿剤化粧品材料317で溶解することができる。したがって、保護コーティングは、シェル302及び/若しくはシェル302の構成要素の少なくとも融点としての融点を有することができる、並びに/又は保護コーティングは、化粧品混成デバイス10による加熱及び混成の際にシェル302内に溶け込む及び/若しくは化粧品材料317に溶け込むよう構成することができる。
しかし、シェル302は化粧品混成デバイス10内に挿入する前に固体のままであるよう設計されているため、活性成分320が保護コーティング321なしでシェル302内に含まれているとき、活性成分はそれでもシェル302内で溶解せずにいることができる。付加的又は代替的に、活性成分は、少なくとも一部としてシェルの化学的組成に起因してシェル302内で酸化しないでいることができる。特に、シェル302は、ほぼ無水状態(すなわち、水分重量で最大でも4%、最大でも2%、及び/若しくは最大でも1%)、並びに/又は完全に無水状態(すなわち、いかなる水分も含有されない)でいることができる、いかなるガス状酸素を含まない、及び/若しくは限定された酸素透過性しか有していない、及び活性成分がシェル内に含まれているとき、活性成分320が酸化しないでいることができる及び/若しくは酸化を防止することができる。したがって、シェル内に活性成分を含めることによって、固体シェル化粧品成分カプセルにおける活性成分の濃度を増加させることができるだけでなく、活性成分の有効性を増大させることができ、これはすなわち、活性成分が被包囲内部容積内で酸化し得る量に比べて、活性成分の酸化を相当多く減少及び/又は防止できるからである。すなわち、活性成分は、特に、被包囲内部容積が空気及び/又は水を含んでいる実施例においては、被包囲内部容積内よりもシェル内での酸化を少なくすることができる。
さらに、シェル内に活性成分を含めることによって、保護コーティング321を省くことができ、したがって、固体シェル化粧品成分カプセル300のコスト及び複雑さを低減することができる。また、上述したように、被包囲内部容積に加え、及び/又はその代わりにシェル内に活性成分を含めることによって、固体シェル化粧品成分カプセルにおける活性成分の量(例えば、濃度)を、活性成分が被包囲内部容積内にのみ含まれているときの含有量よりも増加させることができる。特に、活性成分320は、パーソナルケア成分又は化粧品材料における飽和濃度を有することができ、また活性成分320は、パーソナルケア成分又は化粧品材料から飽和濃度より高い濃度で沈殿することができる。この点を考慮して、固体シェル化粧品成分カプセル300は、活性成分320のシェル302内における第1分量と、活性成分320の化粧品材料又はパーソナルケア成分における第2分量とを有することができる。シェル内における第1分量及び被包囲内部容積内における第2分量を含めて、固体シェル化粧品成分カプセル300における活性成分320の総量は、内部容積316内における化粧品材料及び/又はパーソナルケア成分の量を溶解することができる活性成分320の量よりも多くすることができる。換言すれば、化粧品材料又はパーソナルケア成分における活性成分の濃度をそこでの溶解度限界未満にしつつ、活性成分320の総量は、化粧品材料又はパーソナルケア成分の総量において活性成分の溶解度限界を超えることができる。
付加的又は代替的に、活性成分320は、シェルから沈殿する傾向を示すよりも低い濃度で活性成分320が沈殿し始める(すなわち、パーソナルケア成分及び/又は化粧品材料から)点において、パーソナルケア成分及び/又は化粧品材料におけるよりもシェル302内でより高い溶解度を有することができる。したがって、シェル内に活性成分を含めることによって、活性成分は、被包囲内部容積内よりもシェル内で沈殿することなくより高い濃度で含ませることができ、これにより活性成分の有効用量を増大させることができる。上述の点を考慮して、固体シェル化粧品成分カプセル300及び/又はそれから形成される化粧液330は、化粧品材料及び/又はパーソナルケア成分における活性成分320の飽和濃度よりも高い濃度の活性成分320を有することができ、これにより固体シェル化粧品成分カプセル300における活性成分の有効用量を増大させることができる。
活性成分320をシェル302内に含む実施例において、活性成分320は、活性成分320の重量の少なくとも0.05%、少なくとも0.1%、少なくとも0.2%、少なくとも0.3%、少なくとも0.4%、少なくとも0.5%、少なくとも0.6%、少なくとも0.7%、少なくとも0.8%、少なくとも0.9%、少なくとも1%、少なくとも1.1%、少なくとも1.2%、少なくとも1.3%、少なくとも1.4%、少なくとも1.5%、少なくとも1.7%、少なくとも2%、少なくとも2.25%、少なくとも2.5%、少なくとも2.75%、少なくとも3%、最大でも10%、最大でも9%、最大でも8%、最大でも7%、最大でも6%、最大でも5%、最大でも4.5%、最大でも4.25%、最大でも4%、最大でも3.75%、最大でも3.5%、最大でも3.25%、最大でも3%、最大でも2.75%、最大でも2.5%、最大でも2.25%、最大でも2%、最大でも1.75%、最大でも1.5%、最大でも1.25%、及び/又は最大でも1%を有することができる。
シェル302内に含まれるとき、活性成分320はシェル内に埋設することができる。ある実施例として、活性成分320は、シェル302が完全に活性成分320を取り囲むようシェル302内に完全に埋設することができる。付加的又は代替的に、活性成分は、図13に図示するように、活性成分320及び/若しくはその封入コーティング321(設けられる場合)の少なくとも一部分が被包囲内部容積316内に突入する、並びに/又は直接露出するようシェル302内に部分的に埋設することができる。
シェル302は、随意的に、同一の又は異なる特性、構成要素、厚さを有し得る1つ若しくはそれ以上の層内に又は層で形成することができる。付加的又は代替的に、図13に図示するように、シェルコーティング324をシェル302に塗布することができる。特に、シェルコーティング324は、シェル302の内面303及び/又は外面304に塗布することができる。シェルコーティングは、化粧品混成デバイス内でのカプセル混成前に、シェル302に対する付加構造一体性、シェルの付加抗酸化性、及び/又はシェル内への付加抗浸水性、及び/又はシェル内面とシェル被包囲内部容積の内容物との間におけるバリアのうち1つ若しくはそれ以上を付与するよう構成することができる。シェルコーティング324が存在するとき、付加的又は代替的に、シェルコーティング324は、シェルの融点を上昇させるよう構成することができる。実施例として、コーティング324としては、粘性物質(例えば、キサンタンガム)、でんぷん、樹脂、タンパク質(例えば、ゼラチン、ゼイン)、及び/又はセルロースがあり得る。
シェル302の外面304は、外部環境(例えば、パッケージング340、外気、化粧品混成デバイス10のボウル状凹所64、等々)に対して直接の界面をなすことができる。いくつかの実施例において、シェル302、及び特に、シェル302の外面304は、外気に対して直接の界面をなすことができる。特に、ユーザーによって化粧品混成デバイス10内に配置されるとき、固体シェル化粧品成分カプセル300はいかなるもの(例えば、パッケージング、ライニング、ラッピング、等々)によっても覆われず、また外気及び/又はユーザーの指に対して直接の界面をなすことができる。これにより、化粧品混成デバイス10内に配置されるとき、シェル302の外面は、外気及び/又は化粧品混成デバイス10(例えば、ボウル状凹所64及び/又は化粧品成分容器150)のみに対して直接の界面をなすことができる。したがって、化粧品混成デバイス10によって加熱及び混成されるときには、固体シェル化粧品成分カプセル300は、すべてのパッケージング、ラッピング、及び/又はライニングがない状態とすることができ、これはカプセルを本明細書でパッケージのない化粧品成分カプセル300として言及する。
上述したように、被包囲内部容積316は、シェル302によって形成する、包囲する、及び/又はさもなければ、画定することができる。したがって、被包内部容積316は、外部環境から流体密に封止するよう構成され得る、中空の包囲された容積、空間、及び/又はキャビティを画定及び/又は形成するよう構成することができる。被包囲内部容積316は、パーソナルケア成分318及び/又は活性成分320のような化粧品材料317を有する、含有する、含む、及び/又はさもなければ、充填するよう構成することができる。したがって、化粧品材料317は、少なくとも部分的に、及び随意的に全体的に被包囲内部容積316を満たすことができる。実施例として、化粧品材料317は、被包囲内部容積316の全容積の少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、100%、最大でも100%、最大でも99%、最大でも95%、最大でも90%、最大でも85%、最大でも80%、最大でも75%、及び/又は最大でも70%を満たすことができる。
活性成分320は既に詳述してあるため、簡略化するため、活性成分320の組成はここで詳述しない。活性成分320が化粧品材料317内及びシェル302内に含まれるとき、化粧品材料317内の活性成分(複数可)は、シェル302内の活性成分(複数可)と同一又は異なるものとすることができる。シェル302及び化粧品材料317内にそれぞれ異なる活性を含ませることによって、固体シェル化粧品成分カプセル300は2つの異なる活性を含有することができ、さもなければ、これらは互いに共存不能となり得る。すなわち、2つの異なる活性を固体シェル化粧品成分カプセルにおける別個の離別部分に区分けすることによって、2つの異なる活性が加熱及び/又は混成前に相互反応しないようにすることができる。このようにして、化学的に共存不能な活性を依然として同一の固体シェル化粧品成分カプセル内に含有させることができる。
シェル302内におけるように、活性成分320は随意的に封入コーティング321を含むことができる。活性成分320が含まれているとき、封入コーティング321は、被包囲内部容積316内における活性成分の溶解を防止するよう、特に、パーソナルケア成分318が被包囲内部容積316内に含まれているとき活性成分がパーソナルケア成分318内で溶解するのを防止するよう、構成することができる。封入コーティングは、パーソナルケア成分と活性成分との間に流体密シール/バリアを付与するよう構成することができる。このようにして、活性成分は、パーソナルケア成分318が被包囲内部容積316内に含まれているとき、パーソナルケア成分318内に懸濁される、及び/又は流体密に封止されるようにすることができる。封入コーティング321は、したがって、活性成分320の酸化を防止及び/又は抑止することができ、これにより固体シェル化粧品成分カプセルをユーザーの体に塗布するときの活性成分の有効性を増大することができる。しかし、他の実施例において、活性成分320は、被包囲内部容積316内に含まれるとき保護コーティングを含まないものとすることができる。
他の実施例において、図13に図示するように、活性成分320は、随意的な隔室、又はサブカプセル326内に含ませることができる。すなわち、固体シェル化粧品成分カプセル300は、活性成分を含み得る隔室326を有することができる。隔室326は、コーティング321より大きく、またより多い量(例えば、重量)の活性成分を保持する、保留する、及び/又は含むよう構成することができる。隔室326は、活性成分コーティング321に類似する材料から成るものとすることができる、及び/又は防水性、耐水性、無極性、疎水性、及び/又はさもなければ、非浸水性であるよう構成された他の材料を含むことができる。したがって、隔室326、保護コーティング321、シェルコーティング324及び/又はシェル302は、パーソナルケア成分318に曝されるときに溶解しない、及び/又はさもなければ破壊されないよう、パーソナルケア成分318とは反対極性(例えば、親水性対疎水性、無極性対極性)であるよう構成することができる。
被包囲内部容積316内に含まれるとき、活性成分320は、化粧品材料317の重量の少なくとも0.05%、少なくとも0.1%、少なくとも0.2%、少なくとも0.3%、少なくとも0.4%、少なくとも0.5%、少なくとも0.6%、少なくとも0.7%、少なくとも0.8%、少なくとも0.9%、少なくとも1%、少なくとも1.1%、少なくとも1.2%、少なくとも1.3%、少なくとも1.4%、少なくとも1.5%、少なくとも1.7%、少なくとも2%、少なくとも2.25%、少なくとも2.5%、少なくとも2.75%、少なくとも3%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、最大でも50%、最大でも45%、最大でも40%、最大でも30%、最大でも25%、最大でも20%、最大でも15%、最大でも10%、最大でも5%、最大でも4.5%、最大でも4.25%、最大でも4%、最大でも3.75%、最大でも3.5%、最大でも3.25%、最大でも3%、最大でも2.75%、最大でも2.5%、最大でも2.25%、最大でも2%、最大でも1.75%、最大でも1.5%、最大でも1.25%、及び/又は最大でも1%を有することができる。
パーソナルケア成分318は、存在するとき、化粧液330のベース及び/又は活性成分320のキャリヤとしての役割を果たすよう構成することができる。したがって、パーソナルケア成分318は、ユーザーの皮膚、ネイル、ヘア、及び/又は他の体の外表面のうち1つ若しくはそれ以上に対する塗布に適合可能であるよう構成することができるが、皮膚、ヘア、及び/若しくはネイルの問題等々のうち1つ又はそれ以上に対して積極的に処置し得ない、又は活性成分320と同程度に処置し得ない。実施例として、パーソナルケア成分318は、水、オイル、1つ若しくはそれ以上の保湿剤及び/若しくはそれらの組合せを含むことができる、並びに/又は化粧液330の触感及び/若しくは粘性を改質することができる、増粘剤、皮膚軟化剤、乳化剤、界面活性剤、及び/若しくは他の要素のうち1つ若しくはそれ以上を含むことができる。パーソナルケア成分318は、水及び/又はオイルを含むことができるため、パーソナルケア成分318は、ユーザーの皮膚、ヘア、ネイル、及び/又は体の他の外表面を湿らす若しくは保湿する、のうち1つ又はそれ以上を行うよう構成することができる。実施例として、パーソナルケア成分は、クリーム、水、オイル、ジェル、セラム、ムース、日焼け止め剤、シャンプー、コンディショナー、フェイスマスク、リップスティック、ブレミッシュ・バーム、顔料、皮膚軟化剤(ステアリルアルコール)、増粘剤(セチルアルコール、キサンタンゴム)、化学的不活性物質(例えば、シリカ、シリコーン、ドライウォーター、等々)、界面活性剤、乳化剤、ゼラチン、及び/又はセルロースのうち1つ又はそれ以上を含むことができる。
パーソナルケア成分318は、固体、液体及び/又は気体のような1つ又はそれ以上の相であることができる。液状形態であるとき、パーソナルケア成分318としては、水、1つ若しくはそれ以上の保湿剤、1つ若しくはそれ以上の脂質、バター、オイル、保湿剤、並びに/又はそれらの組合せがあり得る。いくつかの実施例において、パーソナルケア成分318は、水ベースのものであり得る及び/又は水を含むことができる。付加的又は代替的に、パーソナルケア成分318は、水を含むものとし得るが、水の少なくとも若干分及び/又は全部は、シリカベースのコーティング(例えば、ドライウォーター)のようなコーティング内に完全に封入することができる。他の実施例において、パーソナルケア成分318は、オイルベース及び/又はバターベースのような脂質ベースのものかつ脂溶性とすることができる、及び/又は脂質を含むことができる。さらに、パーソナルケア成分318が脂質から成るときは、マイクロカプセルのような懸濁固体を含むことができる。したがって、マイクロカプセル及び/又は他の個体は、パーソナルケア成分318が液状形態であるときのように、パーソナルケア成分内に懸濁することができる。しかし、他の実施例において、パーソナルケア成分318は、水分を何ら含まない及び/又は完全無水(すなわち、水重量0%)及び/若しくはほぼ無水(すなわち、水重量で最大でも4%、最大でも2%、及び/又は最大でも1%)とすることができる。パーソナルケア成分318及び/又は活性成分320が液体の水を含むとき、化粧品材料は保存料を含むことができる。付加的又は代替的に、パーソナルケア成分318及び/又は活性成分320が水を含むとき、化粧品材料317は、以下に詳述するように、化粧品材料317の水分活性が微生物成長を可能にする閾値以下に低下するように1つ又はそれ以上の保湿剤を含むことができる。しかし、化粧品材料がほぼ無水及び/又はさもなければ、液状の水を含まないとき、化粧品材料317及び/又は固体シェル化粧品成分カプセル300全体は保存料がないものとすることができる。付加的又は代替的に、パーソナルケア成分318は固体相を含むことができる。ある実施例として、パーソナルケア成分318は、乾燥粉末を含むことができる。
被包囲内部容積316内に含まれるとき、パーソナルケア成分318は、化粧品材料317の重量の少なくとも50%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、最大でも100%、最大でも99%、最大でも98%、最大でも97%、最大でも96%、最大でも95%、最大でも90%、最大でも80%、最大でも70%、及び/又は最大でも60%を有することができる。
図1の説明で上述したように、固体シェル化粧品成分カプセル300は、化粧品混成デバイス10内、及びより具体的には、化粧品混成デバイス10のベースにおけるボウル状凹所64内に嵌合及び/又は収容されるように、サイズ決め及び/又はさもなければ、構成され得る。実施例としては、固体シェル化粧品成分カプセルは、少なくとも0.5ml、少なくとも0.75ml、少なくとも1.0ml、少なくとも1.25ml、少なくとも1.5ml、少なくとも1.75ml、少なくとも2ml、少なくとも2.25ml、少なくとも2.5ml、少なくとも2.75ml、少なくとも3ml、少なくとも3.25ml、少なくとも3.5ml、少なくとも4ml、少なくとも4.5ml、少なくとも5ml、少なくとも6ml、少なくとも7ml、少なくとも8ml、少なくとも9ml、少なくとも10ml、最大でも20ml、最大でも18ml、最大でも16ml、最大でも14ml、最大でも13ml、最大でも12ml、最大でも11ml、最大でも10ml、最大でも9ml、最大でも8ml、最大でも7ml、最大でも6ml、最大でも5ml、最大でも4ml、及び/又は最大でも3mlの、全体容積を有することができる。被包囲内部容積316は、少なくとも0.4ml、少なくとも0.5ml、少なくとも0.6ml、少なくとも0.6ml、少なくとも0.7ml、少なくとも0.8ml、少なくとも0.9ml、少なくとも1.0ml、少なくとも1.25ml、少なくとも1.5ml、少なくとも1.75ml、少なくとも2ml、少なくとも2.25ml、少なくとも2.5ml、少なくとも2.75ml、少なくとも3ml、少なくとも3.25ml、少なくとも3.5ml、少なくとも3.75ml、少なくとも4ml、少なくとも4.5ml、少なくとも5ml、最大でも10ml、最大でも9ml、最大でも8ml、最大でも7ml、最大でも6ml、最大でも5ml、最大でも4ml、最大でも3ml、最大でも2.5ml、最大でも2ml、及び/又は最大でも1.5ml、の容積を有することができる。
シェル302は、固体シェル化粧品成分カプセル300の重量の少なくとも40%、少なくとも42%、少なくとも44%、少なくとも45%、少なくとも46%、少なくとも47%、少なくとも48%、少なくとも49%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、最大でも90%、最大でも85%、最大でも80%、最大でも75%、最大でも70%、最大でも60%、最大でも58%、最大でも56%、最大でも55%、最大でも54%、最大でも53%、最大でも52%、最大でも51%、及び/又は最大でも50%、を有することができる。化粧品材料317は、固体シェル化粧品成分カプセルの残りの重量を有することができる。例えば、化粧品材料317は、固体シェル化粧品成分カプセル300の重量の少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも42%、少なくとも44%、少なくとも45%、少なくとも46%、少なくとも47%、少なくとも48%、少なくとも49%、少なくとも50%、最大でも60%、最大でも58%、最大でも56%、最大でも55%、最大でも54%、最大でも53%、最大でも52%、最大でも51%、最大でも50%、最大でも45%、最大でも40%、最大でも35%、最大でも30%、最大でも25%、最大でも20%、最大でも15%、及び/又は最大でも10%、を有することができる。当然のことながら、固体シェル化粧品成分カプセルの総重量に対する固体シェル化粧品成分カプセルの様々な構成要素の重量%は、シェル及び/又は化粧品材料317の重量%に基づいて計算することができ、これはすなわち、固体シェル化粧品成分カプセルの総重量は、化粧品材料の重量及びシェルの重量の合計に等しいからである。例えば、被包囲内部容積316がパーソナルケア成分318のみを含むとき(すなわち、パーソナルケア成分318が化粧品材料317の重量の100%を有する及び/又は化粧品材料が活性成分320を含んでいない場合)、シェルのパーソナルケア成分に対する重量比は、少なくとも2:3及び最大でも3:2であり得る。他の実施形態において、シェルのパーソナルケア成分に対する重量比は、1:1、少なくとも0.8:1、少なくとも1.2:1、少なくとも1:2、少なくとも1:3、少なくとも1:4、最大でも9:1、最大でも8:1、最大でも7:1、最大でも6:1、最大でも5:1、最大でも4:1、最大でも3:1、及び/又は最大でも2:1、とすることができる。
図13に図示したように、固体シェル化粧品成分カプセル300は、上述した構成要素の様々な組合せを含むことができる。図13の8つの実施例で示すように、シェル302は、活性成分コーティング321、脂質305(1つ若しくはそれ以上の脂肪306及びワックス308)、樹脂310、結晶促進剤312、化学的不活性材料314、及び/若しくはシェルコーティング324がある状態で、並びに/又はこれらがない状態で、1つ若しくはそれ以上の活性成分320を含むことができる。付加的又は代替的に、被包囲内部容積316は、パーソナルケア成分318、活性成分320(活性成分コーティング324がある状態及び/若しくはない状態で)、並びに/又は隔室326のうち1つ又はそれ以上を含むことができる。8つの異なる実施例は上述した構成要素の様々な組合せを示すよう図示するが、上述した構成要素の他の組合せも本明細書において詳述するように本開示の範囲内である。
固体シェル化粧品成分カプセル300は、識別特性及び/又は識別特性を識別し得る一意的識別子を含むよう構成することができる。上述したように、一意的識別子としては、QRコード、バーコード、RFIDタグ、画像、又は化粧品混成デバイス10が認識及び/若しくは読み取ることができる印章があり得る。したがって、化粧品成分カプセル300は、QRコード、RFIDタグ、バーコード、並びに/又は他の識別文字、番号、記号、画像、パターン若しくは他の印章のうち1つ又はそれ以上を含むことができる。バーコード、QRコード、文字、番号、記号、画像、パターン若しくは他の印章が含まれているとき、これらはシェル302の外部に印刷することができる。RFIDタグは、含まれているとき、シェル302内に埋設することができる、及び/又はシェル302の外面に結合することができる。上述したように、固体シェル化粧品成分カプセルの全体は、化粧液330を生成するよう加熱及び/又は混成することができる。したがって、このような実施例においては、一意的識別子は加熱及び/又は混成されて化粧液330の一部となり得る。
固体シェル化粧品成分カプセル300は、固体シェル化粧品成分カプセルの美観を向上させるよう構成し得る飾り付け、意匠、エッチング、及び/又は他の装飾のうち1つ又はそれ以上を含むことができる。
上述したように、被包囲内部容積316の内容物は、シェル302によって被包囲内部容積316内に閉じ込められ、保留され、固定され、維持され、及び/又はさもなければ、保持され得る。しかし、化粧品混成デバイ10内に配置され、化粧品混成デバイス10によって加熱及び/又は混成されるとき、固体シェル化粧品成分カプセル300は、化粧液330に転換(例えば、溶融及び/又は混合)するよう構成することができる。特に、化粧品混成デバイス10によって融点より高い温度に加熱される及び/又は混成されるとき、シェル302は溶融して液体になることができ、また被包囲内部容積316の内容物と混合することができる。いくつかの実施例において、固体シェル化粧品成分カプセル300は、化粧液330に転換するため、化粧品混成デバイス10による加熱及び混成力を必要とし得る。例えば、固体シェル化粧品成分カプセル300は、ユーザーの手によって擦られる、絞り出される、又はさもなければ、他の操作をされるとき、化粧液330が溶融、混成及び/又は形成されないでいることがあり得る。実施例として、シェル302は、少なくとも33,000N/m2、少なくとも36,000N/m2、少なくとも39,000N/m2、少なくとも42,000N/m2、少なくとも45,000N/m2、少なくとも48,000N/m2、少なくとも51,000N/m2、少なくとも54,000N/m2、少なくとも57,000N/m2、少なくとも60,000N/m2、少なくとも63,000N/m2、少なくとも66,000N/m2、少なくとも69,000N/m2、少なくとも73,000N/m2、最大でも110,000N/m2、最大でも105,000N/m2、最大でも100,000N/m2、最大でも95,000N/m2の圧縮力に耐える及び/若しくは圧縮強度を有するよう構成することができ、並びに/又は少なくとも7N、少なくとも7.5N、少なくとも8N、少なくとも8.5N、少なくとも9N、少なくとも9.5N、少なくとも10N、少なくとも11N、少なくとも12N、少なくとも13N、少なくとも14N、最大でも14N、最大でも20N、最大でも21N、最大でも19N、最大でも18N、最大でも17N、最大でも16N、最大でも15N、最大でも14N、最大でも12N、及び/若しくは最大でも10Nの破砕力に耐える及び/若しくは破砕抵抗を有するよう構成することができる。
付加的実施例として、固体シェル化粧品成分カプセル300は、シェル302の少なくとも融点より高い温度に加熱しつつ、少なくとも毎分300回転(RPM)、少なくとも350RPM、少なくとも400RPM、少なくとも450RPM、少なくとも500RPM、最大でも1500RPM、最大でも1400RPM、最大でも1300RPM、最大でも1250RPM、最大でも1200RPM、最大でも1150RPM、最大でも1100RPM、最大でも1050RPM、最大でも1000RPM、最大でも950RPM、最大でも900RPM、最大でも800RPM、及び/又は最大でも750RPMの閾値回転速度で混成されるときのみ、化粧液330を形成することができる。
化粧品混成デバイス10内で動作される(すなわち、加熱及び混成される)ときのみ、固体シェル化粧品成分カプセル300を化粧液330に転換するのを可能にし得る(すなわち、ユーザーがカプセルをユーザーの体に擦り付ける、又はカプセルをユーザーの手で絞り出すことによってのように、ユーザーの手による手動操作するときには化粧液330を形成しない)シェル302の物理的特性は、シェル302を作り上げる少なくとも1つの化学物質、又は化学物質の組合せによって得ることができる。実施例として、シェル302は、少なくとも40℃の融点を有する少なくとも1つの脂質、並びに/又は少なくとも51,000N/m2の圧縮強度、及び/若しくは少なくとも10Nの破砕抵抗を有する少なくとも1つの脂質を含むことができる。別の実施例として、シェル302は、シェル302内の安定した結晶領域のサイズを安定化する、増大させる及び/又はその量を増大させることができる、1つ又はそれ以上の結晶促進剤を含まない等価的なシェル組成のものに比べてシェルの強度を強化する、破砕抵抗を増大させる、及び/又はシェル302の融点を上昇させる、1つ又はそれ以上の結晶促進剤を含むことができ、これによりシェル302は、化粧品混成デバイス10によって動作するときにのみ化粧液330に転換する。
付加的又は代替的に、シェル302は、化粧品混成デバイス10によって動作されるときのみ固体シェル化粧品成分カプセル300を化粧液330に転換することを可能にするよう構成された物理的構造、化学的微細構造、及び/又は結晶構造を含むことができる。例えば、本明細書でより詳細に説明するように、シェル302は、シェル302内で安定した結晶タイプ、安定した結晶相、及び/又は強化拡張構造を作製することでシェル302を強化する、又はその融点を上昇させる1つ又はそれ以上の処理ステップを含む方法によって調製することができる。例として、シェル302は、焼き戻し(tempered)シェル、馴化(conditioned)シェル、並びに/又は焼き戻し及び馴化シェルのような熱処理シェルとすることができる。本明細書でより詳細に説明するように、このような実施例において、シェル302を作成する1つ又はそれ以上の構成要素、又はそれらの組合せは、シェル302の作製中に焼き戻し(tempering)プロセス、馴化(conditioning)プロセス、及び/又はそれらの組合せのような熱処理プロセスを受けている。このようなプロセスは、シェル302を強化する、及び/又はシェル302の融点を上昇させることができる。いくつかの事例において、熱処理シェル、焼き戻しシェル、馴化シェル、並びに/又は焼き戻し及び馴化シェルは、そうでない等価的なシェル(すなわち、同一構成要素を含み、また他の等価的な方法により調製されるシェル)であって、焼き戻し、馴化、並びに/又は焼き戻し及び馴化がされないシェルに比べて、より高い融点、より高い強度、並びに/又は水又は化粧品材料317におけるより低い溶解度若しくは溶解速度を有することができる。図1の説明で上述したように、固体シェル化粧品成分カプセル300は、化粧品混成デバイス10内に配置されるとき、いかなるパッケージング、ラッピング、及び/又はライニングをも含まないでいることができるため、シェル302と並びにパーソナルケア成分318及び活性成分320のうち少なくとも一方とを含んで固体シェル化粧品成分カプセル300の全体は、化粧液330を形成することができる。化粧液330は、したがって、化粧品混成デバイスによって作製されるときに液体相となる。いくつかの実施例において、化粧液330は、化粧品混成デバイス10によって生成されるとき、ユーザーに温かい感触を与えることができる、例えば、室温、又は室温より温かい(すなわち、約22℃より温かい)、又はユーザーの体温より温かい(37℃)ものとすることができる。付加的又は代替的に、化粧液330は、化粧品混成デバイスによって生成されるとき、本明細書で記載されるように泡状であるようにすることができる。
しかし、液体相であっても、化粧液330は、随意的に依然として懸濁固体を含有するよう設計することができる。例えば、シェル302がワックスビーズ(ホホバワックスビーズ)を有するとき、化粧品混成デバイス10内で加熱及び混成後であってもワックスビーズが固体相として残存することができる。したがって、化粧品混成デバイス10は、固体シェル化粧品成分カプセル300のすべてを溶融するように構成しないことがあり得る。すなわち、固体シェル化粧品成分カプセル300のいくつかの構成要素は、化粧品混成デバイス10の最大混成温度よりも高い溶融温度を有するよう選択することができる。このような懸濁固体は、ユーザーに対して所望の触感及び/又は感触を与えることができる、及び/又は汚れの剥脱を助長することができる。
本明細書で規定するように、化粧液が懸濁固体、乳液、泡及び/又は他の相分離混合物を有するときに、少なくともほぼ均質な混合物を形成するものと記述することができる。このような場合、しかし、化粧液330の加熱及び混成は、懸濁固体、乳液、泡及び/又は他の相分離構成要素を化粧液330全体にわたり均等に分布させることができる。換言すれば、化粧液330は、少なくともほぼ均質であり、また相分離構成要素の少なくともほぼ均等又は一定の組成を有することができる。それに加えて、化粧液330が懸濁固体を有するとき、懸濁固体は、少なくともほぼ同様な粒径又は狭い範囲における粒径を有することができ、これにより混合物は、懸濁固体の少なくともほぼ均質な分布及び/又は組成を有する。
シェル302及び/又は化粧品材料317は、混成デバイス10内における加熱及び混成後に、例えば、少なくとも閾値持続時間にわたり、安定したままでいる、又は安定した液体混合物である化粧液330を生成するよう構成又は調製することができる。より具体的には、シェル302及び/又は化粧品材料317は、例えば、少なくとも閾値持続時間にわたり、液体のままでいる、流動自在のままでいる、及び/又は少なくとも部分的に若しくは全体的に硬化(若しくは再硬化)しないように、構成又は調製することができる。付加的又は代替的に、シェル302及び/又は化粧品材料は、化粧液330が、例えば、少なくとも閾値持続時間にわたり、分離、沈殿、又は結晶化しないように、構成及び/又は調製することができる。例えば、シェル302及び/又は化粧品材料317は、シェル302におけるよりも低い融点若しくは融点範囲を有する化粧液を生成するように調製することができる。より特別な実施例として、化粧液330が、例えば、混成デバイス10内で生成された後に(再)硬化を防止する又は(再)硬化率を減少するよう、保湿剤、水、乳化剤、並びに可溶化脂質及び/若しくは脂肪を化粧品材料317及び/又はシェル302に添加することができる。
付加的又は代替的に、シェル302を構成する脂質、及び化粧品材料317を構成する脂質は、互いに共存可能である、化粧液内におけるシェル材料の再結晶化を防止する、及び/又は例えば、少なくとも閾値持続時間にわたり化粧液内におけるオイル移動を防止するよう、選択することができる。より特別な実施例として、化粧品材料317が無水、又は脂質ベース、水素化トリグリセリド、軟化脂肪、及び様々な他のトリグリセリド及び脂質であるとき、シェル302を作成するのと同一のバター及び/又はトリグリセリドを化粧品材料317に添加して、例えば、少なくとも閾値持続時間にわたり化粧液330が分離するのを防止することができる。閾値持続時間の例としては、少なくとも5分、少なくとも10分、少なくとも30分、少なくとも1時間、少なくとも3時間、最大でも1時間、最大でも5時間、最大でも10時間、最大でも1日間、及び/又は最大でも7日間がある。
化粧品混成デバイス10及び固体シェル化粧品成分カプセル300、又は複数の固体シェル化粧品成分カプセルを有するキットは、化粧液を保管し、またユーザーに供給するよう構成されたシステム、又は化粧品混成システムと称することができる。同様に化粧液317及び固体シェル化粧品成分カプセル300は、集合的に、固体シェル化粧品成分カプセル300の形態である第1状態及び化粧液330の形態である第2状態を有する化粧物品又は化粧製品と称することができる。第1状態は、付加的又は代替的に、保管状態、化粧液前駆体状態、未混成状態、及び/又は取扱い状態と称することができる。第2状態は、付加的又は代替的に、加熱及び混成状態、液体状態、及び/又は使用準備が整っている状態と称することができる。図14及び15は、本開示による方法の実施例を示す。特に、図14は、ユーザーが実施することができる方法400の実施例であって、少なくとも1つの固体シェル化粧品成分カプセル300からの化粧液330を調製及び/又は塗布するため、化粧品混成デバイス10を動作及び/又は使用する実施例を示す。図15は、固体シェル化粧品成分カプセル300を形成及び/又は製造するために実施することができる方法450の実施例を示す。
化粧品混成デバイス(例えば、化粧品混成デバイス10)を動作するため、ユーザーは、随意的にステップ402で混成チャンバ(例えば、混成チャンバ100)を開放することができる。特に、ユーザーは、蓋(例えば、蓋20)及びベース(例えば、ベース60)を開放位置に調整して、混成チャンバにアクセスできるようにする。ユーザーは、蓋をベースに対して移動させることによって混成チャンバを開放することができる。実施例として、ユーザーは、蓋をベースに対して回転、並進移動、及び/又は回動することができる。いくつかの実施例において、混成チャンバを開放するステップは、蓋をベースから離脱させるステップを含むことができる。
ステップ404で、ユーザーはカプセル(例えば、固体シェル化粧品成分カプセル300)を混成チャンバ内に配置することができる。上述したように、ユーザーは、カプセルをベースのボウル状凹所(例えば、ボウル状凹所64)に配置することができる。随意的に、ユーザーは、ボウル状凹所に整列し得る、及び/又はボウル状凹所から選択的に取り外し得る化粧品成分容器(化粧品成分容器150)内にカプセルを配置することができる。ユーザーは、単独のカプセルを混成チャンバ内に挿入することができる、又は1つより多いカプセルを混成チャンバ内に、例えば、2つ、3つ、4つ、及び/又は5つのカプセルを混成チャンバ内に挿入することができる。ユーザーは、随意的に化粧液330を調製するため、化粧品混成デバイスを利用し、またそれに続いて別の固体シェル化粧品成分カプセル300及び/又は他の成分を混成チャンバに追加し、また次に改質した化粧液を形成するため異なる混成サイクルを繰り返す若しくは実施することができる。
ステップ406で、ユーザーは混成チャンバを閉鎖することができる。特に、この混成チャンバ閉鎖ステップは、蓋及びベースを閉鎖位置に調整するステップを有することができる。上述したように、このステップは、蓋20をベース60に対して回転させる、並進移動させる、及び/又は回動させるステップを含むことができる。混成チャンバ閉鎖ステップは、随意的にステップ408でカプセルを破砕するステップを有することができる。特に、蓋及びベースを閉鎖位置に調整するとき、蓋における混成素子(例えば、混成素子22)がカプセルを破砕することができる。この破砕としては、カプセルを圧潰する、破壊する、及び/又はさもなければ、変形することがあり得る。特に、破砕は、化粧品材料(化粧品材料317)がボウル状凹所に漏れ出す及び/又は溢れ出すのを可能にするようカプセルのシェル(例えば、シェル302)を破砕するステップを有することができる。
随意的にステップ410で、方法400は、カプセルの特性及び/又は識別性を識別するステップを含むことができる。上述したように、カプセルの物理的特性及び/又は識別特性は、ユーザーからの入力に基づいて及び/又は測定したパラメータに基づいてコントローラ(例えば、コントローラ172)によって識別することができる。例えば、コントローラは、重量センサによりカプセルの重量を決定することができる及び/又はカプセルの一意的識別子(例えば、RFIDタグ、バーコード、等々)に基づいてカプセルの識別特性を決定することができる。付加的又は代替的に、ユーザーは、ユーザー入力デバイス(例えば、ユーザー入力デバイス210)を介してカプセルの1つ又はそれ以上の特性を入力することができる。
ステップ412で、方法400は、化粧液(例えば、化粧液330)を生成するようカプセルを加熱及び混成するステップを含むことができる。特に、方法400は、随意的に、ステップ414における加熱及び混成を開始するステップを含むことができる。上述したように、この加熱及び混成ステップは、ユーザー入力デバイス210を介してユーザーによって開始することができる、及び/又は感知した条件(例えば、蓋及びベースが閉鎖位置に調整されており、またカプセルがボウル状凹所内に位置している)に基づいて、コントローラによって自律的に開始することができる。加熱及び混成中に、方法400は、随意的に加熱及び混成を調整するステップを含むことができる。上述したように、コントローラは、ステップ416で示すように、1つ又はそれ以上のセンサからのフィードバックに基づいて加熱及び混成ステップを調整することができる。例えば、コントローラは、感知した温度が熱すぎる(閾値/設定ポイント又は範囲よりも高い)とき、サーマル素子(例えば、サーマル素子110)への電力を減少させることができる、及び/又は感知した温度が低すぎる(閾値/設定ポイント又は範囲よりも低い)とき、サーマル素子への電力を増大させることができる。別の実施例として、コントローラ172は、電気モータ及び/若しくは混成素子の回転速度が低すぎる並びに/又は混成素子に加わる測定した静的トルクが高すぎる(閾値/設定ポイント若しくは範囲より大きい)とき、電気モータ(例えば、電気モータ121)への電力を増加させることができる、並びに/又は電気モータ及び/若しくは混成素子の回転速度が高すぎる並びに/又は混成素子に加わる測定した静的トルクが低すぎる(閾値/設定ポイント若しくは範囲より小さい)とき、電気モータへの電力を減少させることができる。上述したように、加熱及び混成プロセスは混成サイクルと称することができる。
付加的又は代替的に、設定ポイント/閾値は、混成サイクル中の加熱及び/又は混成が均一でなくする、及び/又は混成サイクルの過程にわたり変動するように、成サイクルの過程にわたり調整することができる。いくつかの実施例において、また上述したように、混成サイクルの開始時に加熱のみを実施し、駆動機構はパワーオフにすることができる。付加的又は代替的に、駆動機構をパワーオンする(例えば、初期加熱オンリー期間後に)とき、駆動機構の速度は、最終的に最大回転速度に達するまで、徐々に増加させることができる。付加的又は代替的に、混成サイクルの終了時に駆動機構をパワーオフにし、混成サイクルが終結する前に冷却を実施することができる。
加熱及び混成ステップが完了し、また化粧液が生成された(カプセルは溶融し、また均質な液体混合物を形成するよう混成された)とき、混成サイクルは終了することができる。ユーザーは、随意的にステップ418で混成チャンバを開放し、またステップ420で化粧液を塗布することができる。例えば、ユーザーは、ユーザーの皮膚、ヘア、及び/又はネイルのうち1つ又はそれ以上に化粧液を塗布することができる。
方法400は、化粧液330を個人専用化するよう1つ又はそれ以上の補助的化粧品材料を添加するステップを含むことができる。実施例として、1つ又はそれ以上の補助的化粧品材料は、所望効果を化粧液330に付加するよう、例えば、化粧液330の色素、触感、粘性、香り等々を追加及び/又は変化させるよう構成し得る液体、パウダー、及び/又はオイルのうち1つ又はそれ以上を含むことができる。いくつかの実施例において、補助的化粧品材料は、顔料、染料、及び/又は香料のうち1つ又はそれ以上を含むことができる。補助的化粧品材料の1つの特別な例としては、ドライウォーターがある。1つ若しくはそれ以上の補助的化粧品材料は、加熱及び混成ステップの前(例えば、ユーザーがカプセルを混成チャンバ内に配置するときのステップ404で)及び/又は、加熱及び混成ステップの後(例えば、ステップ418でユーザーが混成チャンバを開放して化粧液330を露呈させるが、ユーザーが化粧液を抽出する前)に、ユーザーが混成チャンバに添加することができる。
方法450につき説明すると、方法450は、シェルの一部分を形成するステップを有する。シェルの一部分を形成するステップとしては、随意的に液体シェル材料を調製する(例えば、シェル302の構成要素を溶融する)ステップ452と、液体シェル材料を焼き戻すステップ454と、及び/又は液体シェル材料を成形型内に注入するステップ456とを含む。液体シェル材料を調製するステップは、シェルの構成要素(例えば、脂肪306、ワックス308、樹脂310、結晶促進剤312、化学的不活性材料314、及び/又は活性成分320)を溶融するステップと、及びそれらをバット又は他の容器内でともに混成するステップとを含むことができる。いくつかの実施例において、活性成分は、分注する前に他の構成要素とともに溶融及び混成することができる。付加的又は代替的に、ステップ460につき以下に詳述するように、ステップ460で液体シェル材料を成形型内に注入した後に、活性成分を添加することができる。溶融したシェル材料は固化して固体シェル化粧品成分カプセルの個体シェルを形成するため、液体シェル材料は、付加的又は代替的に、溶融シェル材料及び/又は液状化シェル材料と称することができる。
方法450は、液体シェル材料から安定した結晶構造を形成するステップを含むことができ、このステップは、液体シェル材料内で所望の結晶成長及び/若しくは結晶形成のため、促進、容易化、開始、及び/若しくは選択するステップと、並びに/又は液体シェル材料及び/若しくは液状化した液体シェル材料内における結晶領域間の安定した界面形成又は相互連結を生成するステップと、を含むことができる。安定した結晶構造を形成するステップは、シェルの融点、シェルの圧縮強度、及び/若しくはシェルの破砕抵抗を増加させるステップ、並びに/又は水内及び/若しくは化粧品材料内におけるシェルの溶解度を減少させるステップ、並びに/又は水内及び/若しくは化粧品材料内におけるシェルの溶解速度(速度論的パラメータ)を減少させるステップを含むことができる。
実施例として、液体シェル材料から安定した結晶構造を形成するステップは、本明細書記載の任意なシェル融点となるようシェルの融点を上昇させるステップを含むことができる。より多くの実施例として、安定した結晶構造を形成するステップは、本明細書記載の任意なシェル圧縮強度若しくは破砕抵抗となるようシェル圧縮強度若しくは破砕抵抗を増大させるステップを含むことができる。いくつかの実施例においては、安定した結晶構造を形成するステップは、十分高い融点、圧縮強度、及び/若しくは破砕抵抗、並びに/又は十分低い水溶性、化粧品材料内における低い溶解度、及び/若しくは化粧品材料及び/若しくは水内で低い溶解速度を持つシェルを形成するステップを有することができ、これにより、化粧品混成デバイス10で動作するとき、並びに/又は方法400に従って動作するときのみ、シェルが、溶融、溶解、ほぼ変形する、及び/若しくは化粧液を形成する。
本明細書で言及するように、シェルの物理的特性を「高める/増大する/上昇させる(increases)」又は「減少する(decreases)」特別な方法ステップは、そうでない等価的シェルと比べて増大又は減少する物理的特性に言及することができる。さらに本明細書で言及するように、そうでない等価的シェル(otherwise equivalent shell)」は、同一の化学的構成要素から形成され、かつ特別な方法ステップを含まない、そうでない等価的方法に従って調製されるシェルと記述することができる。
いくつかの実施例において、安定した結晶構造を形成するステップは、液体シェル材料を熱処理するステップを含むことができ、これはステップ454で液体シェル材料を焼き戻しするステップを含み得る。液体シェル材料を焼き戻しするステップは、液体シェル材料を加熱及び冷却することを繰り返し交互に行うステップと、及び随意的に加熱及び冷却中に液体シェル材料を撹拌するステップとを含むことができる。液体シェル材料を焼き戻しするステップは、所望の結晶相及び/又は結晶タイプの形成を容易化若しくは開始することができるとともに、初期冷却中に形成され得る望ましくない結晶相及び/又は結晶タイプを消尽することができる。異なる表現をすれば、焼き戻しステップは、液状化した液体シェル材料における1つ若しくはそれ以上の所望結晶相及び/又は結晶タイプを選択的に形成するステップを含むことができる。液体シェルを焼き戻しするステップは、付加的又は代替的に、液状化した液体シェル材料における1つ若しくはそれ以上の望ましくない結晶相及び/又は結晶タイプの形成を排除するステップを含むことができる。換言すれば、焼き戻しステップは、1つ若しくはそれ以上の望ましくない結晶相及び/又は結晶タイプを溶融する(例えば、液体シェル材料を1つ若しくはそれ以上の望ましくない結晶相及び/又は結晶タイプの融点より高い温度まで液体シェル材料を加熱することによって)ステップと、及び溶融した望ましくない結晶相(複数可)及び/又は結晶タイプ(複数可)から所望結晶相及び/又は結晶タイプを形成するステップとを含むことができる。このことを考慮すると、焼き戻しステップは、さらに、1つ若しくはそれ以上の所望結晶相及び/又は結晶タイプの結晶サイズを増大させるステップを含むことができる。いくつかの実施例において、焼き戻し中に選択的に形成される1つ若しくはそれ以上の所望結晶相及び/又は結晶タイプは、1つ若しくはそれ以上の結晶相及び/又は結晶タイプよりも安定した若しくはより熱力学的に好ましいものとなる。
上述したことを考慮すると、液体シェル材料を焼き戻しするステップは、液体シェル材料から安定した結晶構造を形成するよう実施され、このステップは、シェルの融点を上昇させる、シェルの圧縮強度を高める、水及び/若しくは化粧品材料におけるシェルの溶解度を減少させる、並びに/又は水及び/若しくは化粧品材料におけるシェルの溶解速度を減少させるステップを含むことができる。異なる表現をすれば、少なくともいくつかのシェル組成に関して、焼き戻しステップを含む方法450によって生成されるシェルは、そうでない等価的シェルに比べて、より高い融点、より高い圧縮強度、より低い水溶性、水におけるより低い溶解速度、化粧品材料におけるより低い溶解度、及び/又は化粧品材料におけるより低い溶解速度を有することができる。上述したように、このようなそうでない等価的シェルは、同一シェル組成から成り、そうでない等価的方法によって形成されるが、焼き戻しされず、また望ましくない結晶相若しくは結晶タイプを含み得るシェルを意味する。
液体シェル材料を焼き戻しするステップ454は、液体から直接冷却したときには安定した結晶構造又は所望結晶相を形成し得ないシェル組成のために実施することができる。実施例として、焼き戻しするステップ454は、個別のトリグリセリド、トリグリセリド混成物、ラウリン酸ベースの脂肪が少ない、又はラウリン酸、シアバター、イリッペバター、マンゴーバター及び/若しくはコクムバターを含んでいないバターを、含む、又は主に少なくともほぼ若しくは完全にそれらから形成されているシェル組成のために実施することができる。
付加的又は代替的に、安定した結晶構造を形成するステップは、液体シェル材料内で1つ若しくはそれ以上の所望結晶相の形成を容易化する、助長する及び/若しくは促進するため、液体シェル材料内で1つ若しくはそれ以上の所望結晶相を安定化するため、並びに/又は液体シェル材料内で及び/若しくは液体シェル材料から安定した結晶構造を形成するため、結晶促進剤及び/若しくは結晶安定剤を液体シェル材料に添加する、取り入れる、又は含ませるステップを含むことができる。このことを考慮して、結晶促進剤及び/若しくは結晶安定剤を取り入れるステップは、シェルの融点を上昇させる、シェルの圧縮強度若しくは破砕抵抗を増大させる(結晶促進剤及び/若しくは結晶安定剤を含んでいないそうでない等価物におけるよりも高くなるよう)、並びに/又はシェルの水及び/若しくは化粧品材料における溶解度及び/若しくは溶解速度を、結晶促進剤及び/若しくは結晶安定剤を含んでいないそうでない等価物におけるよりも低くするよう減少するステップを含むことができる。結晶促進剤及び/若しくは結晶安定剤を取り入れる(incorporating)ステップは、調製(preparing)ステップ452中に、焼き戻し(tempering)ステップ454前に、馴化(conditioning)ステップ455前に、少なくとも焼き戻しステップ454とほぼ同時に、少なくとも馴化ステップ455とほぼ同時に、及び/又は注入(dispensing)ステップ456前に実施することができる。
方法450は付加的又は代替的に、液体シェル材料を馴化するステップ455を含むことができる。この馴化ステップ455は、液体から直接冷却されるときに容易に安定した結晶構造を形成する、安定した結晶構造をための焼き戻しを必要としない、及び/又は液体シェル材料から直接冷却する際に即座に安定した結晶構造を形成するシェル組成に対して実施することができる。より特別な実施例として、馴化ステップ455は、ワックス、水素化脂肪、部分的水素化脂肪、水素化オイル、部分的水素化オイル、不飽和オイル、不飽和脂肪、ラウリン酸ベースのトリグリセリド油、パーム油、及び/若しくはココナツ油を、含む、又は主に、少なくともほぼ、若しくは完全にこれらから形成されるシェル組成のために実施することができる。
液体シェル材料を馴化するステップ455は、随意的に液体シェル材料を撹拌しつつ、液体シェル材料を馴化温度に維持するステップ、液体シェル材料内での結晶形成を検出するため、液体シェル材料をモニタリングするステップ、液体シェル材料内における結晶の所望の量、濃度及び/又は組成が検出された後、液体シェル材料を成形型に注入するステップを含むことができる。ある実施例として、液体シェル材料モニタリングステップは、液体シェル材料を馴化温度に維持する間に液体シェル材料の粘性をモニタリング又は測定するステップを含むことができる。
馴化温度は、シェル材料の融点又は融点範囲に基づいて選択することができる。実施例として、馴化温度は、シェル材料の融点範囲内、シェル材料の融点範囲の下限に、並びに/又はシェル材料の融点若しくは融点範囲よりも少なくとも0.5℃低い、少なくとも1℃低い、少なくとも2℃低い、少なくとも3℃低い、少なくとも4℃低い、少なくとも5℃低い、少なくとも6℃低い、少なくとも7℃低い、少なくとも8℃低い、少なくとも9℃低い、少なくとも10℃低い、最大でも1℃低い、最大でも2℃低い、最大でも3℃低い、最大でも4℃低い、最大でも5℃低い、最大でも6℃低い、最大でも7℃低い、最大でも8℃低い、最大でも9℃低い、最大でも10℃低い、最大でも20℃低い、及び/又は最大でも30℃低い、ものとすることができる。
馴化ステップ455は、液体シェル材料が、注入ステップ456及び/又は冷却及び硬化ステップ464中に所望のシェル厚さ及び/又は安定した若しくは強化した拡張構造を生成するよう固化し得るよう実施することができる。より具体的には、馴化ステップ455は、注入ステップ456及び/又は冷却及び硬化ステップ464中にシェル材料内の個別結晶領域相互間の安定化相互反応の形成及び/又は安定した界面形成を容易化又は開始することができる。換言すれば、馴化ステップ455は、液体シェル材料に所望の物理的又は微細構造特性を付与する、例えば、そこからシェルを形成するための、所望粘性又は所望温度にするよう実施することができる。実施例として、馴化ステップ455がない状態では、高すぎる又は低すぎる温度から固化した液体シェル材料は、固化中に応力が加わる場合に脆弱な結晶格子若しくは拡張構造を有する、及び/又は望ましくない厚さを有することがあり得る。したがって、馴化ステップ455は、さらに、シェルの圧縮強度及び/又は破砕抵抗を含むことができる。
液体シェル材料を馴化するステップ及び/又は液体シェル材料を焼き戻しするステップは、液体シェル材料を注入するステップ456する前に、又は少なくともほぼ同時に実施することができる。
本明細書で言及するように、液体シェル材料は、完全に液体である、液状化されている、又は溶融した若しくは液体のシェル材料を有することができる。上述したように、液体シェル材料は、代替的に、例えば、本明細書に記載した結晶又は本明細書に記載した不溶性シェル成分のような1つ又はそれ以上の固体を含むことができ、これらは、液状化シェル材料及び固体シェル材料が流動し得る及び/又は所望粘性を有し得るよう、液状化したシェル材料内に均一に又は安定して分散することができる。
焼き戻しステップ454及び/又は馴化ステップ455を有する方法450により形成したシェルは、熱処理シェルと称することができる。焼き戻しステップ454を有する方法450により形成したシェルは、焼き戻しシェルと称することができ、焼き戻しステップ454及び馴化ステップ455を有する方法450により形成したシェルは、焼き戻し及び馴化シェルと称することができる。
液体シェル材料を注入するステップ456は、液体シェル材料を成形型内に射出する、流し込む、及び/又はさもなければ注入するステップを含むことができる。成形型は、一度に複数のカプセルを生産するよう構成された複数の凹所を含むことができる。注入ステップは、液体シェル材料をすべての凹所に同時に注入するステップ、又は液体シェル材料を凹所のうち所定の個数分(すなわち、部分集合/サブセット)に順次注入し、最終的にすべての凹所に液体シェル材料を充填するまで注入するステップを含むことができる。いくつか実施例において、シェルの一部分を形成するステップは、付加的又は代替的に、液体シェル材料を成形型内に流し込んだ後で液体シェル材料を硬化する、固化する、及び/又はさもなければ冷却するステップを含むことができる。
より具体的には、注入ステップ456は、成形型の壁又は表面に沿って注入した液体シェル材料の少なくとも一部分を固化及び/又は硬化するステップであって、最終的にシェル材料の所望厚さが成形型の壁又は表面に沿って固化するまで固化及び/又は硬化するステップを含むことができる。注入ステップ456は、成形型内から及び/又は固化したシェル材料内から、注入済み液体シェル材料の残存する若しくは望ましくない部分を除去するステップを含むことができる。このようにして、注入ステップ456は、本明細書で記載するように、所望シェル厚さを有するシェルを形成するステップを含むことができる。適切に馴化した及び/又は焼き戻ししたシェルは、液体シェル材料が固化した後及び/又は冷却及び硬化ステップ464中に成形型から自然に分離することができる。
代替的に、注入ステップ456は、成形型内に液体シェル材料を注入するステップと、成形型内から液体シェル材料の所望量及び/又は所望形状で置き換えるための補助成形部材を成形型内に位置決めするステップと、成形型内に位置決めした補助成形部材とともに液体シェル材料を固化するステップとを含むことができる。補助成形部材は、注入ステップが所望シェル厚さ及び/又は内部形状を有するシェル一部分を生成するよう、成形型に対する相対寸法及び/又は相対形状にすることができる。ステップ460で、方法450は、シェルの一部分に化粧品材料(例えば、化粧品材料317)を追加するステップを含む。化粧品材料は、ステップ451で形成したシェルの一部分内に流し込む、射出する、及び/又はさもなければ、注入することができる。化粧品材料は、液体状態、半液体状態、及び/又は固体状態を含む任意の適当な状態で追加することができる。固体状態の例は、例えば、化粧品材料が所望サイズ及び形状に予形成され、次にシェルの一部分に挿入又はさもなければ、追加される前に、冷凍される場合のような、冷凍状態である。さらに、化粧品材料を追加するステップは、パーソナルケア成分及び/若しくは活性成分をすべてのシェル一部分に同時に(同一時間に)追加するステップ、並びに/又はパーソナルケア成分及び/若しくは活性成分をシェル一部分の所定個数分(すなわち、部分集合/サブセット)内に順次に追加し、最終的にすべてのシェル一部分が所定量のパーソナルケア成分及び/若しくは活性成分で充填される又は充満するまで追加するステップを含むことができる。
上述したように、活性成分も、ステップ460でシェルの一部分に追加することができる。いくつかの実施例において、活性成分は、成形型内におけるすべてのシェル一部分に追加することができる。しかし、他の実施例において、活性成分は、成形型におけるシェル一部分の部分集合にのみ追加することができる。付加的又は代替的に、同一及び/又は異なる量の活性成分を、活性成分が追加されているシェル一部分に追加することができる。このようにして、いくつかのシェル一部分は何ら活性成分を含まない場合があり得る、また活性成分を含むシェル一部分であっても、活性成分の濃度及び/又は量が変動する場合があり得る。しかし、他の実施例において、同一量の活性成分をすべてのシェル一部分に追加することができる。活性成分は、パーソナルケア成分と同時に追加する、又はパーソナルケア成分追加の前若しくは後に順次に追加することができる。
ステップ462で、方法450はシェル残りの部分を形成する。シェル残りの部分はシェルの底部部分とすることができる。したがって、ステップ451で形成されるシェルの一部分は、化粧品材料を保持するのに十分な頂部及び側壁を含み、また残りの部分はシェルの底部部分とすることができる。例えば、ステップ451で形成される一部分が底部及び側壁を含み、また残りの部分がシェルの頂部部分であるような、他のオプションも本開示の範囲内である。シェル残りの部分は、化粧品材料をカバーすることができる、並びに/又は化粧品材料を完全に包囲かつ流体密封止をすることができる。シェル残りの部分は、ステップ451でのシェル一部分と同一及び/又は類似の様態で形成することができる。シェル残りの部分を形成するステップは、さらに、シェル残りの部分を形成するため、シェルの一部分と接合し得る複数の追加的シェル一部分を形成するステップを含むことができる。異なる表現をすれば、ステップ451での形成は、シェルの第1部分を形成するステップを含み、またステップ462での形成は、少なくともシェルの第2部分及び随意的にシェル残りの部分を形成する複数の追加部分を形成するステップを含むことができる。
シェルの残りの部分を形成するステップは、ステップ451で形成されたシェルの一部分をステップ462で形成されたシェルの残りの部分に相互連結するステップを含むことができ、この相互連結ステップは、シェルの内部を流体密に封止する及び/若しくは包囲する、並びに/又はステップ460でシェル一部分の内部に追加された化粧品材料を流体密に隔絶する及び/若しくは包囲するステップを含むことができる。
方法450は、付加的又は代替的に、シェルを冷却及び/若しくは硬化するステップ464を含む。冷却及び/若しくは硬化ステップは、冷蔵庫若しくは他の冷蔵デバイスによってのように能動的にシェルを冷却する、並びに/又は外気(すなわち、室温)温度に冷却するため、シェルを放置することによるように、シェルを受動的に冷却するステップを含むことができる。冷却及び/若しくは硬化ステップ464並びに/又は焼き戻しステップ454は、シェル内に結晶を形成するステップを含むことができる。シェル内に結晶を形成することはシェルを僅かに収縮させることができ、ステップ466におけるシェルの成形型からの釈放を補助することができる。
ステップ466で、方法450は、固体シェル化粧品成分カプセルを成形型から取り出すステップを含むことができる。方法450は、カプセルに一意的識別子を形成する及び/又はカプセルを装飾するステップ468を含むことができる。装飾としては、画像及び/若しくは意匠をカプセル表面にエッチングする、並びに/又はカプセル外部に補助的な装飾(例えば、リボン、グリッター、等々)を結合することがあり得る。付加的又は代替的に、この形成ステップ468は、注入ステップ456中に実施することができる。より具体的には、一意的識別子は、シェルに逆効果を創出するよう成形型にエンボス加工及び/又はデボス加工することができる(例えば、エンボス加工される成形型はシェルに隆起形体を生し、またその逆もあり得る)。エンボス加工及び/又はデボス加工した形体を有する成形型を利用することは、シェル厚さをシェルにわたり選択的に変動させることができ、これによりシェルの特性領域にシェルを選択的に強化するより大きな厚さを与えることができる。
上述したように、一意的識別子がバーコード、QRコード、又は他の光学的印章から成るとき、一意的識別子を形成するステップは、カプセルの表面に一意的識別子印刷する、エッチングする、又はさもなければ、含侵させるステップを有することができる。いくつかのこのような実施例において、一意的識別子は着色したシェル材料を含むことができる。一意的識別子がRFIDタグ又は他の電磁的タグから成るとき、一意的識別子を形成するステップは、カプセル内に一意的識別子を挿入する及び/若しくは埋め込む、並びに/又はカプセルに一意的識別子を結合するステップを含むことができる。方法450は、カプセルをパッケージング(例えば、パッケージング340)内に包装するステップ470を含む。1つ又はそれ以上(例えば、複数)のカプセルをパッケージング内に一緒に包装することができ、以下により詳細に説明するように、キット(例えば、キット290)を形成する。このキットは、活性成分を有するカプセルの割合が変動する(例えば、カプセルの100%、50%、25%、等々が活性成分を含むことができる)、及び/又は活性成分の濃度が変動するカプセル(すなわち、キット内の活性成分を含むカプセルのうちいくつかのカプセルは他のカプセルよりも活性成分の濃度がより高い又はより低い)を有することができる。
図12に示すように、1つ又はそれ以上の固体シェル化粧品成分カプセルは、一緒に包装して、キット290を形成することができる。したがって、キット290は、パッケージング340と、及び1つ又はそれ以上の固体シェル化粧品成分カプセル300とを含むことができる。キット290は、活性成分320に対して厳格化された用量調剤スケジュールを与えるよう構成することができる。キット290は、さらに、化粧品キット290、カプセル包含キット290、使用公差構築キット290、及び/又は用量調剤スケジューラ290と称することができる。パッケージング340は、単独の固体シェル化粧品成分カプセル300又は複数の固体シェル化粧品成分カプセル300を、収容する、包含する、支持する、及び/又はさもなければ、保持するよう構成することができる。ある実施例として、また図12に図示するように、固体シェル化粧品成分カプセル300に加えて、パッケージング340は、第2固体シェル化粧品成分カプセル300、第3固体シェル化粧品成分カプセル300、等々を含むことができる。しかし、パッケージングは、他の実施例において、3つより多い数の固体シェル化粧品成分カプセルを含むことができる。特に、パッケージング340は、少なくとも2個の固体シェル化粧品成分カプセル300,少なくとも4個の固体シェル化粧品成分カプセル300、少なくとも6個の固体シェル化粧品成分カプセル300、少なくとも8個の固体シェル化粧品成分カプセル300、少なくとも20個の固体シェル化粧品成分カプセル300、及び/又は少なくとも30個の固体シェル化粧品成分カプセル300、を含むよう構成することができる。他の実施例として、パッケージングは、固体シェル化粧品成分カプセル300の1週間分、2週間分、1か月分、の供給量(例えば、1日1回の用量で、7日分、14日分、若しくは28日分、29日分、30日分、及び/又は30日分の固体シェル化粧品成分カプセル300)を含むことができる。
カプセル300は、パッケージング340内に精密に配列及び/又は順序決めすることができる、又はカプセル300はパッケージング340内にランダムに配置することができる。実施例として、カプセル300は、パッケージング340内で行及び/又は列にして配列することができる。付加的又は代替的に、パッケージング340及び/又はカプセル300は番号付け又は順序付けスキームを有することができ、このスキームは、パッケージング340のカプセルを利用する順序及び/又はカプセルを消費する頻度(例えば、1日1回、1日2回、1日3回、等々)をユーザーに指示するよう構成する。パッケージング340は、パッケージング340内のカプセルにおける一意的識別子及び/又はカプセルにおける物理的特性を含むことができる。
上述したように、パッケージング340はキット290を形成する複数のカプセル300を含むことができる。キット290は、少なくとも1個のキット290、少なくとも2個のキット290、少なくとも3個のキット290、少なくとも4個のキット290、少なくとも5個のキット290、及び/又は少なくとも6個のキット290、を含むことができる。キット290が1個より多い数のキットを含むとき、キットは、厳格化された用量調剤スケジューラ290と称することができる。付加的又は代替的に、キット290が1個より多い数のキットを含むとき、キットは、一緒に又は個別に包装することができる。いくつかの実施例において、1個のキット290は単独の個包装パッケージング340を有することができ、したがって、異なるキット290は物理的に明確に区別されるパッケージングである。付加的又は代替的に、カプセル300は、各キット290におけるパッケージング340内において、異なるキット290を形成するための、異なる順序、組合せ、番号、及び/又はタイプを含むことができる。ある実施例として、異なるキット290におけるカプセルは、活性成分の異なる用量を含むことができる。このようにして、ユーザーは、用量が次第に多くなる活性成分を有するカプセル300を購入することによって、及び/又は活性成分を含むより多くのカプセルを包含するキット290を購入する(したがって、ユーザーは活性成分を塗布する頻度がより多くなる)ことによって、活性成分の摂取量を増加することができる。
したがって、キット290は、活性成分320に対して厳格化された用量調剤スケジュールを与えるよう構成することができる。いくつかの実施例において、各キット290における活性成分320の濃度は異なるものとすることができる。1つのこのような実施例として、第1キットは、活性成分の濃度がより低い第1濃度を含み、第2キットは、活性成分の濃度が中間程度の第2濃度を含み、第3キットは、活性成分の濃度がより高い第3濃度を含むことができる。しかし、他の実施例において、キット290は、3段階より多い又は少ない活性成分濃度を含むことができる。例えば、月間用に設計されたキット290の1セットは、1か月の各週に1個として4個のキット290を含むことができる。ユーザーは、最初に低い第1濃度の活性成分を含有する第1キットの固体シェル化粧品成分カプセルを消費し、第1キットの固体シェル化粧品成分カプセルが終わった後、次に中間程度の第2濃度の活性成分を含有する第2キットの使用に移行することができ、第2キットの固体シェル化粧品成分カプセルが終わった後、より高い第3濃度の活性成分を含有する第3キットの使用に移行することができる。このようにして、経時的な活性成分に対するユーザーの使用公差を構築することができ、また次第に濃度が高くなる活性成分を含有するキット290を購入することによって、活性成分の用量を定期的に増大することができる。したがって、キット290は、ユーザーが経時的に活性成分の用量を次第に増減し得る厳格化された用量調剤スケジュールを与えることができる。例えば、活性成分として、レチノール、にきび薬(例えば、サリチル酸)、ステロイド、又は別の処方薬成分を有するカプセル300は、このようにして、包装することができる。付加的又は代替的に、キットは、ユーザーが、例えば、順次用量が少なくなる活性成分を有するキットを購入することによって、活性成分を次第に減らしていくのを可能にし得る。図示の実施例として、サリチル酸(SA)及び/又はレチノールを含有するキットは、随意的に先行シリーズキット(いくつかのカプセルはSA及び/又はレチノールを何ら有しておらず、またその代わりに皮膚を鎮静化するよう構成される)よりもSA及び/又はレチノールの濃度が高いシリーズキットにおける順次のキットで、0.5~2重量%のSA及び/又は0.025~3重量%のレチノールを含有する固体シェル化粧品成分カプセルを含むことができる。またシリーズにおける最終キットは、随意的にシリーズにおける第1キットと同一又はより低い濃度のSA及び/又はレチノールを含むことができる。
付加的又は代替的に、キット290が活性成分を有する1つ又はそれ以上のカプセル300を包含するとき、キットにおけるカプセルのすべてが活性成分を含んでいるものでない場合があり得る、及び/又はキットにおけるカプセルは異なる濃度の活性成分を含む場合があり得る。したがって、キット290におけるカプセルのすべてが活性成分を含んでいるものでない場合があり得る。若干異なる表現をすれば、活性成分を含有するカプセルはキット内で一定の間隔を空けて配置し、活性成分のないカプセル(活性成分フリーカプセル)は活性成分含有カプセル相互間に散在させることができる。したがって、キット290は、活性成分を含有するカプセルの第1サブセット、活性成分を含有していないカプセルの第2サブセット、及び/又は第1サブセットのカプセルとは異なる活性成分を含有するカプセルの第3サブセットのうち1つ又はそれ以上を含むことができる。
活性成分フリーカプセルがキット290に含まれるとき、これら活性成分フリーカプセルは、活性成分の副作用を最小限にする及び/又は軽減するよう構成することができる。特に、それらは、栄養分を与える、潤いを与える、鎮静化する、補充する、緩和する、保湿する、及び/又はさもなければ、活性成分から回避するよう構成することができる。このようにして、キットは、ユーザーが活性成分に対する使用公差を構築するのを補助することができるとともに、活性成分の副作用を最小限にすることができる。例えば、キット290が、例えば、レチノール及び/又は幾分の座瘡(にきび)薬によって引き起こされ得るような、ユーザーの皮膚の赤らみ、乾燥、又はひりつきを引き起こし得る活性成分を含む場合、キットは、この活性成分を含む固体シェル化粧品成分カプセルのシリーズと、この活性成分を含まない1つ又はそれ以上の固体シェル化粧品成分カプセルと、を含むことができる。他の実施例として、固体シェル化粧品成分カプセルは、ユーザーの皮膚を鎮静化する、炎症を軽減する、赤らみを軽減する、潤いを与えることができる、及び/又はさもなければ、他の活性成分の副作用を相殺するよう構成し得る異なる活性成分を含むことができる。
実施例として、キット290におけるカプセルのうち少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも75%、最大でも100%、最大でも80%、最大でも75%、最大でも70%、最大でも65%、最大でも60%、最大でも55%、最大でも50%、最大でも45%、最大でも40%、最大でも35%、及び/又は最大でも30%が、活性成分を含まないものとすることができる。キットが活性成分含有カプセル及び活性成分フリーカプセルの混合体を含むとき、カプセルは、交互パターン/順序で配列する及び/又は順序付けすることができる。すなわち、活性成分フリーカプセルは活性成分含有カプセル相互間内に散在させることができる。特に、活性成分含有カプセルは、パッケージング340内で活性成分を含まないカプセル分だけ規則的な間隔で互いに離間させることができる。実施例として、活性成分含有カプセルは、パッケージング340内で1個おき、2個おき、3個おき、4個おき、及び/又は5個おきのカプセル配置にすることができる。各活性成分含有カプセル相互間において、洗浄カプセル及び/又は鎮静化カプセルを含ませることができる。活性成分を含まないこれらカプセルは、パーソナルケア成分318のみを含むことができる。したがって、異なる目的に供する及び/又は異なる所望効果を付与する異なるカプセルを同一キット内に含ませることができる。活性成分を有するカプセル相互間(すなわち、活性成分を有するカプセルの間隔を空ける)に活性成分がないカプセルを含ませることにより、特定の活性成分が望ましくない副作用を引き起こす傾向を有する場合に、活性成分の望ましくない副作用を軽減することができ、ユーザーに対するひりつきを一層緩和、軽減する体感を与えることができる。
いくつかのこのような実施例において、活性成分を有する所与のキットにおけるカプセルは、濃度が少なくともほぼ同一である活性成分を有することができる。特に、所与のキットの固体シェル化粧品成分カプセル300における活性成分320の相対濃度は、10%以下の分だけ変動することができる。ある実施例として、キットの固体シェル化粧品成分カプセルにおける活性成分320の平均濃度が2質量%であるとき、キットの様々な固体シェル化粧品成分カプセル間で、活性成分の質量パーセントは、1.9%~2.1%の間(平均2質量%の+又は-5%)で変動することができる。しかし、他の実施例において、活性成分を有する所与のキットのカプセルは、活性成分の異なる濃度を有することができる。特に、所与のキット内における活性成分の用量は、異なるキット間での増加よりも、又はその増加に加えて増加することができる。
本開示による化粧品混成デバイス、固体シェル化粧品成分カプセル、及び/又は方法の例示的かつ非排他的実施例を、以下に列挙されるパラグラフで提示する。
A. 固体シェル化粧品成分カプセルから化粧液を生成する化粧品混成デバイスにおいて、化粧品混成デバイスは、
前記固体シェル化粧品成分カプセルを混成するよう構成された混成素子を有する蓋と、
ベースであって、前記蓋及び前記ベースは開放位置と閉鎖位置との間で選択的に調整されるよう構成され、また閉鎖位置で前記ベース及び前記蓋が被包囲混成チャンバを画定する、該ベースと、
前記被包囲混成チャンバ内における温度を変化させるよう構成されたサーマル素子と、
前記混成素子を作動させるよう構成された駆動機構と、
を備える。
A1. パラグラフAに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記化粧品混成デバイスは、前記固体シェル化粧品成分カプセルのシェル及び被包囲内部容積から化粧液を形成するよう構成される。
A2. パラグラフA~A1のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記蓋は前記被包囲混成チャンバの上側部分を画定し、前記ベースは前記被包囲混成チャンバの下側部分を画定し、また前記開放位置で前記被包囲混成チャンバの前記下側部分はユーザーがアクセス可能である。
A3. パラグラフA~A2のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記化粧品混成デバイスは、さらに、内部電気エネルギー源を備える。
A4. パラグラフA3に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記内部電気エネルギー源はバッテリーを有する。
A5. パラグラフA4に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記バッテリーは再充電可能バッテリーを有する。
A6. パラグラフA5に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記内部電気エネルギー源は前記ベースに設けられる。
A7. パラグラフA5に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記内部電気エネルギー源は前記蓋に設けられる。
A8. パラグラフA~A2のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記化粧品混成デバイスは外部電源に接続される。
A9. パラグラフA~A8のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記駆動機構は前記混成素子を複数の方向に駆動するよう構成され、前記複数の方向は、時計方向回転方向、反時計方向回転方向、及び並進移動方向のうち2つ又はそれ以上を有する。
A9.1. パラグラフA~A9のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記駆動機構は前記混成素子を複数の速度で駆動するよう構成され、前記複数の速度は、上昇期中の低速度、クールダウン期中の低速度、主要混成期中の高速度、及び周期振動速度のうち2つ又はそれ以上を含む。
A9.2. パラグラフA~A9.1のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記駆動機構は電気モータを有する。
A10. パラグラフA9.2に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記駆動機構は、前記電気モータから出力されるトルクを前記混成素子に伝達するよう構成された機械的リンク機構を有する。
A11. パラグラフA10に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記機械的リンク機構は、はすば歯車、ウォーム歯車、及びベルトのうち1つ又はそれ以上を有する。
A12. パラグラフA10に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記機械的リンク機構は、遊星歯車及びシャフトを有する。
A13. パラグラフA9.2~A12のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記駆動機構は前記蓋に設けられる。
A14. パラグラフA10~A12のうちいずれか1つに従属するパラグラフA13に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記機械的リンク機構は、前記ベースから前記蓋に延在する。
A15. パラグラフA9.2~A12のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記駆動機構は前記ベースに設けられる。
A16. パラグラフA9.2~A15のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記駆動機構は前記化粧品混成デバイス内に垂直方向に備え付けられる。
A17. パラグラフA9.2~A15のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記駆動機構は前記化粧品混成デバイス内に水平方向に備え付けられる。
A18. パラグラフA~A17のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、さらに、電力を前記駆動機構に伝送するよう構成された送電構造を備える。
A19. パラグラフA18に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記送電構造は、前記ベースと前記蓋との間で電力を伝送するよう構成されたインターロックを含む。
A20. パラグラフA19に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記インターロックは、前記ベース及び前記蓋が閉鎖位置にあるときのみ、電力が前記ベースから前記蓋に向けて伝送されるよう構成される。
A21. パラグラフA19~A20のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記インターロックは、前記蓋に設けられる第1電気接点と、及び前記ベースに設けられる第2電気接点とを有する。
A22. パラグラフA21に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記第1電気接点及び前記第2電気接点は、前記ベース及び前記蓋が前記閉鎖位置にあるとき互いに物理的に接触し、前記ベース及び前記蓋が前記開放位置にあるとき互いに物理的に接触しない。
A23. パラグラフA~A22のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、さらに、前記化粧品混成デバイスの動作を調整するよう構成された制御システムを備える。
A24. パラグラフA23に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記制御システムはコントローラを有し、また前記コントローラは、前記化粧品混成デバイスにおける1つ又はそれ以上のアクチュエータと電気的に通信し、及び前記1つ又はそれ以上のアクチュエータの動作を調整するよう構成される。
A25. パラグラフA24に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記コントローラは、前記化粧品混成デバイスにおける1つ又はそれ以上のセンサと電気的に通信し、及び前記1つ又はそれ以上のセンサからのフィードバックに基づいて、前記1つ又はそれ以上のアクチュエータの動作を調整するよう構成される。
A26. パラグラフA25に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記1つ又はそれ以上のセンサは、トルクセンサ及び回転速度センサのうち1つ又はそれ以上を有し、また前記コントローラは、前記センサからのフィードバックに基づいて前記駆動機構の動作を調整するようプログラムされる。
A27. パラグラフA26に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記コントローラは、前記駆動機構の測定したトルク及び/又は測定した回転速度と、前記駆動機構の閾値トルク及び/又は閾値回転速度との差に基づいて前記駆動機構に供給される電気信号を調整するようプログラムされる。
A28. パラグラフA27に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記コントローラは、前記混成素子の前記測定したトルク及び前記測定した回転速度のうち1つ又はそれ以上が前記閾値トルク及び前記閾値回転速度未満であるとき、前記駆動機構に供給される電力量を増加し、また前記混成素子の前記測定したトルク及び前記測定した回転速度のうち1つ又はそれ以上が前記閾値トルク及び前記閾値回転速度より高いとき、前記駆動機構に供給される電力量を減少するようプログラムされる。
A29. パラグラフA27~A28のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記コントローラは、固体シェル化粧品成分カプセルの特性に基づいて前記閾値トルク及び/又は前記閾値回転速度を設定/決定するようプログラムされる。
A30. パラグラフA27~A28のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記コントローラは、ユーザー入力に基づいて前記閾値トルク及び/又は前記閾値回転速度を設定/決定するようプログラムされる。
A31. パラグラフA27~A28のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記閾値トルク及び/又は前記閾値回転速度は、予め決定されかつ前記コントローラの非一時的メモリに記憶される。
A32. パラグラフA27~A31のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記コントローラは、混成サイクル中に前記閾値トルク及び/又は前記閾値回転速度を調整するよう構成される。
A32.1. パラグラフA32に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記コントローラは、前記混成サイクル中に、前記閾値トルク及び/又は前記閾値回転速度を、線形的に、非線形的に、及び/又は段階的に調整するよう構成される。
A32.2. パラグラフA24~A32.1のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記コントローラは、前記化粧液の温度が閾値温度以上であるとき、前記混成チャンバの開放を防止するよう構成される。
A32.3. パラグラフA24~A32.2のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記デバイスは、少なくとも1個の固体シェル化粧品成分カプセルに対する混成サイクルを実施することによって、前記少なくとも1個の固体シェル化粧品成分カプセルから前記化粧液を形成する。
A32.4. パラグラフA24~A32.3のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記混成サイクルは、前記少なくとも1個の固体シェル化粧品成分カプセルを混成するステップを備え、またさらに、前記混成サイクルは、前記少なくとも1個の固体シェル化粧品成分カプセルを加熱するステップ、又は前記少なくとも1個の固体シェル化粧品成分カプセルを加熱及び冷却するステップを備える。
A33. パラグラフA~A32.2のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記蓋の底部の少なくとも一部分が前記被包囲混成チャンバの上側部分を画定する。
A34. パラグラフA33に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記蓋の前記底部はキャビティを有し、また前記混成素子は前記キャビティの少なくとも一部分の下方に突出する。
A35. パラグラフA33~A34のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記蓋は、さらに、前記被包囲混成チャンバと前記蓋の内部との間に流体が転移するのを防止するよう構成された混成チャンバシールを有する。
A36. パラグラフA~A35のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記混成素子は、前記固体シェル化粧品成分カプセルの全体を混成するよう構成される。
A37. パラグラフA~A36のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記混成素子は、前記被包囲混成チャンバ内で回転及び並進移動の双方を行うよう構成される。
A38. パラグラフA~A37のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記混成素子は、1つ又はそれ以上の切断端縁を有する。
A38.1. パラグラフA38に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記1つ又はそれ以上の切断端縁はフォーク状切断端縁を有する。
A38.2. パラグラフA38~A38.1のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記1つ又はそれ以上の切断端縁の各々は前記ベースに対して角度をなし、前記1つ又はそれ以上の切断端縁の前記角度は、前記混成素子が第1方向に回転駆動されるとき、前記固体シェル化粧品成分カプセルを前記混成チャンバの前記底部に向けて押しやるよう、前記混成素子が前記第1方向とは逆の第2方向に回転駆動されるとき、前記カプセルを前記混成チャンバの前記底部から離れる方向に押しやるような角度に選択される。
A39. パラグラフA38~A38.2のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記混成素子はほぼ平坦底部を有する。
A40. パラグラフA38~A38.2のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記1つ又はそれ以上の切断端縁は、1つ又はそれ以上の湾曲した切断端縁を含む。
A40.1. パラグラフA39に従属するパラグラフA40に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記1つ又はそれ以上の切断端縁は、前記ほぼ平坦な底部から前記蓋の頂部に向かって上方に延在する。
A41. パラグラフA40~A40.1のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記1つ又はそれ以上の切断端縁は、少なくとも3つの湾曲した切断端縁を有する。
A42. パラグラフA~A41のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記ベースの頂部の少なくとも一部分は前記被包囲混成チャンバの下側部分を画定し、前記ベースの前記頂部は、前記化粧液を収容するサイズのボウル状凹所を有する。
A43. パラグラフA42に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記ボウル状凹所は熱伝導材料から作製される。
A44. パラグラフA43に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記ボウル状凹所はアルミニウムから作製される。
A45. パラグラフA42~A44のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記ボウル状凹所は、前記化粧品混成デバイスを前記閉鎖位置に調整する前に前記固体シェル化粧品成分カプセルを受け入れるよう構成される。
A46. パラグラフA45に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記ボウル状凹所は、少なくとも1mlの容積、及び最大でも25mlの容積である。
A47. パラグラフA45~A46のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記ボウル状凹所の高さは少なくとも0.5cm、及び最大でも6cmである。
A48. パラグラフA45~A47のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記ボウル状凹所は側壁及び底部を有する。
A49. パラグラフA48に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記側壁は前記ボウル状凹所の前記底部から外方に角度をなす。
A50. パラグラフA48~A49のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記ボウル状凹所の前記底部における直径は、少なくとも0.4cm、及び最大でも6cmである。
A51. パラグラフA48~A50のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記ボウル状凹所の前記底部は、ほぼ平坦及び/又は平面状である。
A52. パラグラフA48~A50のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記ボウル状凹所の前記底部は、凹面状である。
A53. パラグラフA48~A52のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記ボウル状凹所の前記底部は、少なくとも1つの陥凹部及び/又は凹面を有する。
A54. パラグラフA48~A53のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記側壁及び前記ボウル状凹所の前記底部は、少なくとも0.05cm及び最大でも0.125cmの厚さを有する。
A55. パラグラフA48~A54のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記蓋及びベースが閉鎖位置にあるとき、前記混成素子は前記ボウル状凹所の前記底部の上方に離間する。
A56. パラグラフA55に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記混成素子は、前記ボウル状凹所の前記底部の上方に、少なくとも0.5mm及び最大でも10mm離間する。
A57. パラグラフA~A56のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記混成素子は、前記蓋及びベースが閉鎖位置にあるとき、前記固体シェル化粧品成分カプセルを少なくとも破裂させる。
A58. パラグラフA~A57のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、さらに、前記固体シェル化粧品成分カプセルが前記被包囲混成チャンバ内に配置されるとき、前記固体シェル化粧品成分カプセルを受け入れ、また前記化粧液を生成するよう前記混成素子が前記固体シェル化粧品成分カプセルを混成した後に前記化粧液を保持するよう構成された化粧品成分容器を備える。
A59. パラグラフA58に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記ベースは前記化粧品成分容器を保留するよう構成され、また前記化粧品成分容器は選択的に前記ベースから取り外すよう構成される。
A60. パラグラフA42~A56のうちいずれか1つに従属するパラグラフA59に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記ボウル状凹所は前記化粧品成分容器を受け入れるよう構成され、また前記化粧品成分容器は選択的に前記ボウル状凹所から取り外すよう構成される。
A61. パラグラフA~A60のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記サーマル素子は、前記被包囲混成チャンバ内の温度を上昇させるよう構成される。
A62. パラグラフA61に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記サーマル素子は、前記被包囲混成チャンバ内の固体シェル化粧品成分カプセルを、少なくとも31.8℃及び最大でも61.8℃に加熱するよう構成される。
A63. パラグラフA61~A62のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記サーマル素子は、前記混成素子の温度を上昇させるよう構成される。
A64. パラグラフA61~A63のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記サーマル素子は、フレックス回路を有する。
A65. パラグラフA61~A63のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記サーマル素子は、電気抵抗ワイヤを有する。
A66. パラグラフA~A65のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記サーマル素子は、前記被包囲混成チャンバ内の温度を減少させるよう構成される。
A66.1. パラグラフA66に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記サーマル素子は、前記被包囲混成チャンバ内の前記固体シェル化粧品成分カプセルを冷却して、冷却された化粧液を形成するよう構成される。
A66.2. パラグラフA66.1に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記サーマル素子は、少なくとも10℃及び最大でも33℃の温度を有する冷却した化粧液を生成するよう構成される。
A67. パラグラフA66~A66.2のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記サーマル素子は冷却ジャケットを有する。
A68. パラグラフA~A67のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記サーマル素子は前記ベース及び蓋のうち1つ又はそれ以上に設けられる。
A69. パラグラフA~A68のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記サーマル素子は前記ボウル状凹所に隣接して位置決めされる。
A70. パラグラフA42~A56のうちいずれか1つに従属するパラグラフA69に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記サーマル素子は前記ボウル状凹所における前記底部及び前記側壁のうち1つ又はそれ以上の内面に結合される。
A71. パラグラフA25~A32.2のうちいずれか1つに従属するパラグラフA~A70のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記1つ又はそれ以上のセンサは温度センサを有し、また前記コントローラは、前記温度センサからのフィードバックに基づいて前記サーマル素子の動作を調整するようプログラムされる。
A72. パラグラフA71に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記コントローラは、測定した温度と閾値温度との間における差に基づいて前記サーマル素子の加熱出力を調整するようプログラムされる。
A73. パラグラフA72に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記コントローラは、前記測定した温度が前記閾値温度未満であるとき、前記サーマル素子の加熱出力量を増加し、また前記測定した温度が前記閾値温度より高いとき、前記サーマル素子の加熱出力量を減少するようプログラムされる。
A74. パラグラフA72~A73のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記コントローラは、前記被包囲混成チャンバよりも低い温度を有する流体を前記冷却ジャケットに循環させることによって前記被包囲混成チャンバを能動的に冷却するようプログラムされる。
A75. パラグラフA72~A74のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記コントローラは、前記固体シェル化粧品成分カプセルの特性に基づいて前記閾値温度を設定/決定するようプログラムされる。
A76. パラグラフA72~A74のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記コントローラは、ユーザー入力に基づいて前記閾値温度を設定/決定するようプログラムされる。
A77. パラグラフA72~A74のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記閾値温度は、予め決定され、また前記コントローラの非一時的メモリに記憶される。
A78. パラグラフA72~A77のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記コントローラは、混成サイクル中に前記閾値温度を調整するよう構成される。
A79. パラグラフA~A78のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記開放位置にあるとき、前記蓋及び前記ベースは互いに分離する。
A80. パラグラフA~A79のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、さらに、前記蓋及び前記ベースを前記開放位置と前記閉鎖位置との間に調整することを選択的に可能にするよう構成された結合構造を備える。
A81. パラグラフA80に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記結合構造は、前記蓋及び前記ベースを前記開放位置と前記閉鎖位置との間に調整することを選択的に可能にしつつ、前記蓋及び前記ベースを恒久的に結合するよう構成された恒久的結合構造を有する。
A82. パラグラフA81に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記恒久的結合構造はヒンジを有する。
A83. パラグラフA80~A82のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記結合構造は、前記蓋及び前記ベースとの間の相対移動を制限するよう構成された釈放可能ロック構造を有する。
A84. パラグラフA83に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記釈放可能ロック構造は、前記蓋及び前記ベース間におけるねじ係合を有する。
A85. パラグラフA84に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記ねじ係合は第1回転方向に締め込むよう構成され、また前記混成素子は第2回転方向に回転し、前記第1回転方向は前記第2回転方向とは逆向きである。
A85.1. パラグラフA~A85のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記ねじ係合は、前記蓋及び前記ベースに配置したねじ山を有し、これらねじ山は、前記蓋及び前記ベースを前記開放位置と前記閉鎖位置との間に調整するよう互いに係合し、また前記ねじ山は、前記閉鎖位置にあるとき前記蓋及び前記ベース間に電気を伝送するよう構成される。
A85.2. パラグラフA85.1に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記蓋及び前記ベースのうち1つ又はそれ以上は、前記蓋及び前記ベースが閉鎖位置にあるときに圧縮される弾性部材を有し、また前記弾性部材は、前記化粧品混成デバイスの動作使用中及び/又は前記蓋及び前記ベースが前記閉鎖位置にある間には、前記蓋のねじ山を前記ベースのねじ山との電気的接触を維持する状態に押圧するよう構成される。
A86. パラグラフA80~A85.2のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記結合構造は、前記蓋及び前記ベースを前記閉鎖位置にバイアス負荷するよう構成された磁気アセンブリを有する。
A87. パラグラフA82~A86のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記結合構造は送電構造を有する。
A88. パラグラフA~A87のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記被包囲混成チャンバは前記固体シェル化粧品成分カプセルを受け入れるよう構成される。
A89. パラグラフA88に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記被包囲混成チャンバは、少なくとも2ml及び最大でも50mlの容積を有する。
A90. パラグラフA~A89に記載の化粧品混成デバイスにおいて、さらに、前記固体シェル化粧品成分カプセルの特性を識別するよう構成された識別センサを備える。
A91. パラグラフA90に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記識別センサはRFIDタグを有する。
A92. パラグラフA90に記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記識別センサはバーコードスキャナを有する。
A93. パラグラフA~A92のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記混成素子は着脱可能な混成素子である。
A94. パラグラフA~A93のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスにおいて、前記化粧品混成デバイスは複数の前記着脱可能な混成素子を備え、前記化粧品混成デバイスは、混成サイクルを実施するため、前記複数の着脱可能な混成素子のうち選択した1つ着脱可能な混成素子を選択的にかつ相互交換可能に利用するよう構成される。
B. 化粧液を生成するため加熱及び混成されるよう構成される固体シェル化粧品成分カプセルであって、該固体シェル化粧品成分カプセルは、
被包囲内部容積を画定し、オイル及びワックスの組合せを有するシェルと、
前記被包囲内部容積を少なくとも部分的に充填する化粧品材料と
を備える。
B1. パラグラフBに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、溶融かつ混成されるとき、前記固体シェル化粧品成分カプセルは前記化粧液全体を形成する。
B2. パラグラフB~B1のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記固体シェル化粧品成分カプセルはパッケージレスであり、溶融かつ混成されるとき、前記固体シェル化粧品成分カプセル全体が前記化粧液を形成する。
B3. パラグラフB~B2のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記化粧液は、前記固体シェル化粧品成分カプセルの被包囲内部容積からの前記シェルと、並びに少なくとも1つのパーソナルケア成分及びマイクロカプセルのうち少なくとも一方とを含む。
B4. パラグラフB~B3のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記シェルは、少なくとも27℃及び/又は最大でも49℃の溶融温度を有する。
B5. パラグラフB~B4のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記内部容積は、少なくとも0.5ml及び最大でも2mlである。
B6. パラグラフB~B5のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記シェルは、少なくとも0.5mm及び最大でも5mmの厚さを有する。
B7. パラグラフB~B6のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記シェルは疎水性である。
B8. パラグラフB7に記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記シェルは、前記内部容積と前記シェルの外部との間における流体フローを防止するよう構成された流体バリアである。
B9. パラグラフB~B8のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記シェルの外面は、外気との直接的な界面をなす。
B10. パラグラフB~B9のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記シェルは、前記シェルが溶融温度以下であるとき、前記シェルに加わる閾値圧縮荷重に耐えるよう構成される。
B10.1. パラグラフB10に記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記閾値圧縮荷重は少なくとも6890N/m2である。
B10.1.1. パラグラフB10~B10.1のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記閾値圧縮荷重は少なくとも54,000N/m2及び最大でも110,000N/m2である。
B10.2. パラグラフB~B10.1.1のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記シェルが溶融温度以下であるとき、前記シェルは、固体であり、また。前記内部容積を封止可能に包囲するよう構成される。
B10.2.1. パラグラフB~B10.2のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、閾値破砕力以下では、前記シェルは、固体であり、また。前記内部容積を封止可能に包囲するよう構成される。
B10.2.2. パラグラフB~B10.2.1のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記閾値破砕力は、10ニュートン(N)である。
B10.3. パラグラフB~B10.2.2のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記シェルは閾値最小圧縮強度を有する。
B10.3.1. パラグラフB10.3に記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記閾値最小圧縮強度は6890N/m2である。
B10.3.2. パラグラフB10.3~B10.3.1のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記閾値最小圧縮強度は少なくとも54,000N/m2及び最大でも110,000N/m2である。
B10.4. パラグラフB~B10.3.2のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記固体シェル化粧品成分カプセルは閾値最小破砕抵抗を有する。
B10.4.1. パラグラフB10.4に記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記閾値最小破砕抵抗は、10ニュートン(N)である。
B10.4.2. パラグラフB10.4に記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記閾値最小破砕抵抗は、少なくとも9ニュートン(N)及び最大でも12Nである。
B11. パラグラフB~B10.4.2のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記シェルは、脂肪及びオイルを少なくとも35重量%及び最大でも90重量%有する。
B12. パラグラフB~B11のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記シェルは、化学的不活性材料を少なくとも10重量%及び最大でも50重量%有する。
B13. パラグラフB~B12のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記シェルは、1つ又はそれ以上の結晶促進剤を有する。
B13.1. パラグラフB13に記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記シェルは、前記1つ又はそれ以上の結晶促進剤を少なくとも0.25重量%及び最大でも25重量%有する。
B13.2. パラグラフB13~B13.1のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記1つ又はそれ以上の結晶促進剤のうち少なくとも1つは、前記1つ又はそれ以上の結晶促進剤を含まない他の等価的なシェルに比べて、前記シェルの溶融温度を上昇させ、また前記1つ又はそれ以上の結晶促進剤は、前記1つ又はそれ以上の結晶促進剤を含まない他の等価的なシェルに比べて、シェルの破砕抵抗を高める。
B14. パラグラフB~B13.2のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記化粧品材料はパーソナルケア成分を含む。
B15. パラグラフB14に記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記化粧品材料の重量は、前記シェルの重量の少なくとも25重量%及び最大でも110重量%である。
B16. パラグラフB14~B15のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記化粧品材料は、クリーム、オイル、ジェル、セラム、ムース、顔料、皮膚軟化剤、日焼け止め剤、シャンプー、保存料、コンディショナー、フェイスマスク、リップスティック、ブレミッシュ・バーム、乳化剤、化学的不活性物質、及び増粘剤のうち1つ又はそれ以上を有する。
B17. パラグラフB~B16のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記固体シェル化粧品成分カプセルは活性成分を有する。
B17.1. パラグラフB17に記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記化粧品材料は前記活性成分を有する。
B17.2. パラグラフB17~B17.1のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記シェルは前記活性成分を有する。
B17.3. パラグラフB17~B17.2のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記シェル及び前記化粧品材料は前記活性成分を有する。
B17.3.1. パラグラフB17.3に記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記シェルは、前記活性成分の第1分量を有し、また前記化粧品材料は前記活性成分の第2分量を有し、
前記活性成分は、前記シェルの全容積内に前記活性成分の前記第1分量を含む第1濃度で前記シェル内に存在し、前記活性成分は、前記化粧品材料の全量内に前記活性成分の前記第2分量を含む第2濃度で前記化粧品材料内に存在し、また前記第2濃度は、前記化粧品材料における前記活性成分の飽和濃度未満であり、かつ
前記固体シェル化粧品成分カプセルにおける前記活性成分の総量は、前記活性成分の前記第1分量及び前記活性成分の前記第2分量を含み、また前記固体シェル化粧品成分カプセルにおける前記活性成分の総量は、前記化粧品材料の総量における前記活性成分の溶解度限界を超える。
B17.3.1.1. パラグラフB17.3.1に記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記活性成分の第2濃度は、前記化粧品材料における前記活性成分の前記飽和濃度よりも高く、また前記化粧液を形成するため前記化粧品材料及び前記シェルが加熱されて機械的に混成されるとき、前記化粧液は、前記化粧品材料における前記活性成分の前記飽和濃度よりも高い活性成分濃度を有する。
B17.3.1.2. パラグラフB17.3.1.1に記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記活性成分は、前記化粧品材料におけるよりも前記シェルにおけるほうが高い溶解度を有する。
B18. パラグラフB17~B17.3.1.2のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記固体シェル化粧品成分カプセルは、少なくとも0.025重量%及び最大でも20重量%の前記前記活性成分を有する。
B19. パラグラフB17~B18のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記活性成分は、前記シェルの重量の少なくとも0.05重量%及び最大でも20重量%を有する。
B20. パラグラフB17~B18のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記被包囲内部容積は、前記活性成分を少なくとも0.05重量%及び最大でも50重量%有する。
B21. パラグラフB17~B20のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記活性成分は、αヒドロキシ酸、ポリヒドロキシ酸、βヒドロキシ酸、植物誘導体(例えば、コウジ酸)、美白剤、ビタミン(例えば、レチノイド)、エッセンシャルオイル、処方成分、タンパク質、ペプチド、アンチエイジング剤、抗酸化剤、アンチリンクル剤、ヘア修復剤、保湿剤、再生及び鎮静剤、スキンダークニング剤、リポソーム、及び/又は日焼け防止剤のうち1つ又はそれ以上を有する。
B21.1. パラグラフB21に記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記保湿剤は、プロピレン・グリコール、グリセリン、水溶性糖類、ブチレン・グリコール、プロパンジオール、ポリヒドロキシ酸、αヒドロキシ酸、βヒドロキシ酸、ヒアルロン酸、尿素、乳酸塩、及び/又はパンテノールのうち少なくとも1つを有する。
B22. パラグラフB17~B21.1のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、さらに、1つ又はそれ以上のマイクロカプセルを備え、前記1つ又はそれ以上のマイクロカプセルは、保護コーティング及び前記活性成分を有する。
B23. パラグラフB22に記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記保護コーティングは、前記固体シェル化粧品成分カプセル内における前記1つ又はそれ以上のマイクロカプセルの溶解を防止するよう構成される。
B24. パラグラフB23に記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記保護コーティングは、ゼラチン、セルロース、樹脂、脂肪、脂質、リン脂質、トリグリセリド、及びワックスのうち1つ又はそれ以上を有する。
B25. パラグラフB22~B24のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記保護コーティングは、前記化粧液を生成するため前記固体シェル化粧品成分カプセルが加熱及び混成されるとき溶解するよう構成される。
B25.1. パラグラフB22~B25のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記保護コーティングは、前記化粧液を生成するため前記固体シェル化粧品成分カプセルが加熱及び混成されるとき、前記シェル内に溶解するよう構成される。
B26. パラグラフB22~B25.1のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記1つ又はそれ以上のマイクロカプセルのうち少なくとも1つは、前記シェル内に埋設される。
B27. パラグラフB22~B26のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記1つ又はそれ以上のマイクロカプセルのうち少なくとも1つは、前記内部容積内に含まれる。
B28. パラグラフB22~B27のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記固体シェル化粧品成分カプセルは、さらに、前記活性成分を含む中心隔室を備える。
B29. パラグラフB~B28のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、さらに、前記固体シェル化粧品成分カプセルの特性を識別するよう構成された一意的識別子を備える。
B30. パラグラフB29に記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記固体シェル化粧品成分カプセルの特性は、前記固体シェル化粧品成分カプセルのタイプ、名前、シンボル、パターン、及びシリアルナンバーのうち1つ又はそれ以上を含む。
B31. パラグラフB29~B30のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記一意的識別子はRFIDタグを有する。
B32. パラグラフB29~B30のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記一意的識別子はバーコードを有する。
B32.1. パラグラフB29~B30のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記一意的識別子はQRコードを有する。
B33. パラグラフB~B32.1のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記シェルは、少なくとも0.1aw及び最大でも0.6awの水分活性(aw)を有する。
B33.1. パラグラフB33に記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記シェルは、前記シェルの水分活性(aw)を最大でも0.6awに減少する少なくとも1つの保湿剤を有する。
B33.2. パラグラフB~B32.1のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記化粧品材料は、少なくとも0.5aw及び最大でも0.7awの水分活性(aw)を有する。
B33.2.1. パラグラフB33.2に記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記化粧品材料は水を有し、また前記化粧品材料は、シェルの水分活性(aw)を最大でも0.7awの水分活性(aw)に減少するため、少なくとも1つの保湿剤を有する。
B34. パラグラフB~B33.2.1のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記シェルは1つ又はそれ以上の層として形成し、また前記1つ又はそれ以上の層には、同一又は異なる特性、構成要素及び/又は厚さを持たせる。
B35. パラグラフB~B34のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記シェルは、前記化粧品成分カプセルの重量の少なくとも40重量%及び最大でも90重量%を有する。
B36. パラグラフB~B34のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記化粧品材料は、前記化粧品成分カプセルの重量の少なくとも10重量%及び最大でも60重量%を有する。
B37. パラグラフB~B36のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記化粧液は、前記固体シェル化粧品成分カプセルが閾値回転速度で混成されたときのみ、前記固体シェル化粧品成分カプセルから形成される。
B37.1. パラグラフB37に記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記閾値回転速度は、少なくとも400回転/分である。
B37.2. パラグラフB~B37.1に記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記化粧液は、前記固体シェル化粧品成分カプセルが少なくとも38℃に加熱されるときのみ、前記固体シェル化粧品成分カプセルから形成される。
B38. パラグラフB1~B37.2に記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記シェルは、以下のこと、すなわち、
前記シェルを形成する1つ又はそれ以上の構成要素の熱処理、
前記シェル内における1つ又はそれ以上の所望結晶相若しくは結晶タイプの選択的形成、
前記シェル内における1つ又はそれ以上の望ましくない結晶相若しくは結晶タイプの選択的排除、及び
前記シェル内における1つ又はそれ以上の所望結晶相若しくは結晶タイプの選択的成長、
のうち少なくとも1つから生じた安定結晶構造を有する。
B39. パラグラフB~B38のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記シェルは焼き戻しシェルである。
B39.1. パラグラフB39に記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、以下のこと、すなわち、
前記焼き戻しシェルは、焼き戻し処理されない他の等価的シェルよりも高い融点を有する、及び
前記焼き戻しシェルは、焼き戻し処理されない他の等価的シェルよりも高い圧縮強度又は高い破砕抵抗を有する
のうち少なくとも一方である。
B40. パラグラフB~B38のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記シェルは馴化したシェルである。
B40.1. パラグラフB40に記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、以下のこと、すなわち、
前記馴化したシェルは、馴化処理されない他の等価的シェルよりも高い圧縮強度を有する、及び
前記馴化したシェルは、馴化処理されない他の等価的シェルよりも高い圧縮強度又は高い破砕抵抗を有する、
のうち少なくとも一方である。
B41. パラグラフB~B40のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記シェル及び前記化粧品材料は、前記加熱及び混成に続く少なくとも閾値持続時間にわたり化粧液が安定した液体混合物を形成するように調製されている。
B41.1. パラグラフB41に記載の固体シェル化粧品成分カプセルにおいて、前記閾値持続時間は、少なくとも5分、少なくとも10分間、少なくとも30分間、少なくとも1時間、少なくとも3時間、最大でも1時間、最大でも5時間、最大でも10時間、及び最大でも1日間である。
B42. 化粧液を保管及び用意するシステムであって、前記システムは、
パラグラフB~B41.1のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセル、又は複数の固体シェル化粧品成分カプセルであり、その各々がパラグラフB~B41.1のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルである、該複数の固体シェル化粧品成分カプセルと、及び
前記化粧液を生成するため前記固体シェル化粧品成分カプセルを加熱及び混成するよう構成された混成デバイスと
を備える。
B43. パラグラフF~F6のうちいずれか1つに記載の方法を実施することによって形成されるパラグラフB~B42のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセル。
C. 化粧品混成システムであって、このシステムは、
パラグラフA~A94のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスと、及び
パラグラフB~B43のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルであり、前記被包囲混成チャンバが前記固体シェル化粧品成分カプセルを受け入れるよう構成されている、該固体シェル化粧品成分カプセルと、
を備える。
D. 固体シェル化粧品成分カプセルから化粧液を形成する方法であり、該方法は、
1つ又はそれ以上のサーマル素子により前記固体シェル化粧品成分カプセルをその融点を超える温度に加熱するステップと、及び
オーバーヘッド混成素子により前記固体シェル化粧品成分カプセルを混成するステップと、
を備える。
D1. パラグラフDに記載の方法において、方法は、さらに、前記固体シェル化粧品成分カプセルを混成チャンバ内に配置するステップと、及び前記加熱及び混成するステップ前に前記混成チャンバを閉鎖するステップと、を備える。
D2. パラグラフD1に記載の方法において、方法は、前記配置するステップは、加熱及び混成されたとき、前記固体シェル化粧品成分カプセル全体が前記化粧液を形成するよう、前記固体シェル化粧品成分カプセルを何らのパッケージングもなしに前記混成チャンバ内に配置するステップを含む。
D3. パラグラフD1~D2のうちいずれか1つに記載の方法において、方法は、前記配置するステップは、加熱及び混成されたとき前記固体シェル化粧品成分カプセル全体が前記化粧液を形成するよう、前記固体シェル化粧品成分カプセルを何らのパッケージングもなしに前記混成チャンバ内に配置するステップを含む。
D4. パラグラフD3に記載の方法において、単独の前記固体シェル化粧品成分カプセルが前記化粧液の全体を形成する。
D5. パラグラフD1~D3のうちいずれか1つに記載の方法において、前記配置するステップは、前記固体シェル化粧品成分カプセル及び少なくとも1つの付加的固体シェル化粧品成分カプセルを前記混成チャンバ内に配置するステップを含む。
D6. パラグラフD5に記載の方法において、前記固体シェル化粧品成分カプセル及び前記少なくとも1つの付加的固体シェル化粧品成分カプセルが、前記化粧液の全体を形成する。
D7. パラグラフD5~D6のうちいずれか1つに記載の方法において、前記少なくとも1つの付加的固体シェル化粧品成分カプセルは、最大でも2つの付加的固体シェル化粧品成分カプセルを有する。
D8. パラグラフD1~D2及びD5~D6のうちいずれか1つに記載の方法において、前記配置するステップは、前記固体シェル化粧品成分カプセルと、及び少なくとも1つの化粧品成分を前記混成チャンバ内に配置するステップを有する。
D9. パラグラフD5~D8のうちいずれか1つに記載の方法において、前記少なくとも1つの化粧品成分はオイルを有する。
D10. パラグラフD1~D9のうちいずれか1つに記載の方法において、前記閉鎖するステップは、化粧品混成デバイスのベース及び蓋のうち1つ又はそれ以上を第1回転方向に回転するステップを有する。
D11. パラグラフD1~D10のうちいずれか1つに記載の方法において、前記閉鎖するステップは、前記ベース及び前記蓋のうち1つ又はそれ以上をロックするステップを有する。
D12. パラグラフD10に従属するパラグラフD11に記載の方法において、前記ロックするステップは、前記ベースにおけるばね負荷ピンが前記蓋における整合穴に係合するまで、前記ベース及び蓋のうち1つ又はそれ以上を前記第1回転方向に回転するステップを有する。
D13. パラグラフD~D12のうちいずれか1つに記載の方法において、前記加熱及び混成するステップは、前記固体シェル化粧品成分カプセル全体を加熱及び混成するステップを有する。
D14. パラグラフD~D13のうちいずれか1つに記載の方法において、方法は、さらに、1つ又はそれ以上の混成パラメータをモニタリングするステップと、及び前記モニタリングした混成パラメータに基づいて前記加熱及び混成ステップのうち1つ又はそれ以上を調整するステップと、を有する。
D15. パラグラフD14に記載の方法において、前記モニタリングするステップは前記混成チャンバの温度をモニタリングするステップを有し、また前記調整するステップは、前記混成チャンバの温度を閾値温度範囲内に維持するよう1つ又はそれ以上のサーマル素子を調整するステップを有する。
D16. パラグラフD15に記載の方法において、前記閾値温度範囲は、少なくとも32.2℃及び最大でも60℃である。
D17. パラグラフD14~D16のうちいずれか1つに記載の方法において、前記モニタリングするステップは、前記オーバーヘッド混成素子のトルクをモニタリングし、また前記トルクを閾値トルク範囲内に維持するよう前記オーバーヘッド混成素子を調整するステップを有する。
D18. パラグラフD17に記載の方法において、前記方法は、さらに、前記モニタリングしたトルクが下限トルク閾値以下に減少するとき、前記混成するステップを停止するステップを有する。
D19. パラグラフD14~D18のうちいずれか1つに記載の方法において、前記モニタリングするステップは、前記オーバーヘッド混成素子の回転速度をモニタリングし、また前記回転速度を閾値速度範囲内に維持するよう前記混成素子を調整するステップを有する。
D20. パラグラフD19に記載の方法において、前記閾値速度範囲は、少なくとも400回転/分及び最大でも1,300回転/分である。
D21. パラグラフD~D20のうちいずれか1つに記載の方法において、前記加熱するステップは、前記固体シェル化粧品成分カプセルを少なくとも90°F(32.2℃)及び最大でも140°F(60℃)に加熱するステップを有する。
D22. パラグラフD~D21のうちいずれか1つに記載の方法において、前記混成するステップは、前記混成素子を少なくとも400回転/分及び最大でも1,300回転/分で回転させるステップを有する。
D23. パラグラフD10及びD12のうちいずれか1つに従属するパラグラフD22に記載の方法において、前記混成するステップは、前記混成素子を前記第1回転方向とは逆向きの第2回転方向に回転させるステップを有する。
D24. パラグラフD~D23のうちいずれか1つに記載の方法において、方法は、さらに、前記固体シェル化粧品成分カプセルを加熱する間に、遅延持続時間にわたり前記混成するステップの開始を待機するステップと、及びその後に混成持続時間にわたり混成するステップと、を備える。
D25. パラグラフD24に記載の方法において、前記遅延持続時間は少なくとも10秒及び最大でも30秒である。
D26. パラグラフD24~D25のうちいずれか1つに記載の方法において、前記遅延持続時間は、前記固体シェル化粧品成分カプセルが液状化したときに終了する。
D27. パラグラフD24~D26のうちいずれか1つに記載の方法において、前記混成持続時間は少なくとも10秒及び最大でも1分である。
D28. パラグラフD~D27のうちいずれか1つに記載の方法において、方法は、さらに、前記固体シェル化粧品成分カプセルに設けた一意的識別子に基づいて前記固体シェル化粧品成分カプセルの特性を決定するステップと、及び決定した識別性に基づいて閾値混成パラメータを設定するステップと、を備える。
D29. パラグラフD28に記載の方法において、前記特性は、前記固体シェル化粧品成分カプセルの識別性、タイプ、シリアルナンバー、及び名前のうち1つ又はそれ以上を有する。
D30. パラグラフD~D29のうちいずれか1つに記載の方法において、前記方法は、さらに、前記固体シェル化粧品成分カプセルを混成するステップの前に、前記オーバーヘッド混成素子により前記固体シェル化粧品成分カプセルを破砕するステップを備える。
D31. パラグラフD30に記載の方法において、前記破砕するステップは、前記固体シェル化粧品成分カプセルの剛性外側シェルを変形するステップを有する。
D32. パラグラフD~D31のうちいずれか1つに記載の方法において、前記方法は、さらに、前記加熱及び混成するステップの後で、前記化粧液をユーザーに差し出す前に、前記化粧液を120°F(48.9℃)以下に冷却するステップを備える。
D33. パラグラフD~D32のうちいずれか1つに記載の方法において、前記混成するステップは、前記混成素子を回転し、かつ軸線方向に並進移動させるステップを有する。
D34. パラグラフD~D33のうちいずれか1つに記載の方法において、方法は、さらに、前記化粧液が抽出する準備が整ったときをユーザーにアラートするステップを備える。
D35. パラグラフD34に記載の方法において、前記アラートするステップは、音声通知を発生するステップを有する。
D36. パラグラフD34~D35のうちいずれか1つに記載の方法において、前記アラートするステップは、視覚的通知を発生するステップを有する。
D37. パラグラフD36に記載の方法において、前記視覚的通知を発生するステップは、LEDを点灯させるステップを有する。
D38. パラグラフD~D37のうちいずれか1つに記載の方法において、方法は、さらに、前記視覚的通知を発生するステップは、前記混成チャンバを開放するステップと、及び前記化粧液を抽出するステップと、を備える。
D39. パラグラフD~D38のうちいずれか1つに記載の方法において、前記固体シェル化粧品成分カプセルは、パラグラフB~B43のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルである。
D40. パラグラフD~D39のうちいずれか1つに記載の方法において、前記加熱及び混成するステップは、パラグラフA~A94のうちいずれか1つに記載の化粧品混成デバイスで実施する。
E. 活性成分に対して厳格化された用量調剤スケジュールを与えるよう構成されたキットであって、前記キットは、
前記活性成分を有する固体シェル化粧品成分カプセルと、及び
前記固体シェル化粧品成分カプセルを保有するよう構成されたパッケージングと
を備える。
E1. パラグラフEに記載のキットにおいて、前記固体シェル化粧品成分カプセルはパラグラフB~B43のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルであり、また前記活性成分は、パラグラフB~B43のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルの前記活性成分である。
E2. パラグラフE1に記載のキットにおいて、前記キットは、さらに、前記固体シェル化粧品成分カプセルを複数備える。
E3. パラグラフE2に記載のキットにおいて、前記キットは、さらに、前記複数の固体シェル化粧品成分カプセルのうち少なくとも2つ又はそれ以上は、異なる濃度の前記活性成分を含む。
E4. パラグラフE~E3のうちいずれか1つに記載のキットにおいて、前記キットは、さらに、前記活性成分を含まない活性成分フリーである固体シェル化粧品成分カプセルを備える。
E5. パラグラフE~E4のうちいずれか1つに記載のキットを2つ又はそれ以上備える厳格化した用量調剤スケジューラ。
E6. パラグラフE5に記載の厳格化した用量調剤スケジューラにおいて、前記2つ又はそれ以上のキットにおける前記固体シェル化粧品成分カプセルは、異なる濃度の前記活性成分を含む。
F. 固体シェル化粧品成分カプセルを形成する方法において、前記方法は、
前記固体シェル化粧品成分カプセルのシェルの第1部分を形成するステップであって、
シェル構成要素の混合物を調製し、また前記シェル構成要素の前記混合物を加熱及び混成することによって液体シェル材料を調製するステップ、
前記液体シェル材料を成形型内に注入するステップ、及び
前記シェルの前記第1部分を形成するよう、前記成形型内に前記液体シェル材料の少なくとも一部分を固化し、前記シェルの前記第1部分が少なくとも部分的に前記シェルの内部を画定するステップ、
を含む、該シェルの第1部分を形成するステップと、
化粧品材料を前記シェルの前記内部内に添加するステップと、
前記シェルの内部に前記化粧品材料を包囲するよう前記シェルの少なくとも第2部分を形成するステップと
を備える。
F1. パラグラフFに記載の方法において、前記シェルの第1部分を形成するステップは、さらに、前記液体シェル材料を熱処理するステップを有する。
F1.1. パラグラフF1に記載の方法において、前記液体シェル材料を熱処理するステップは、前記液体シェル材料から安定した結晶構造を形成するのを容易化するステップを有する。
F1.2. パラグラフF1~F1.1のうちいずれか1つに記載の方法において、前記液体シェル材料を熱処理するステップは、前記液体シェル材料を焼き戻しするステップを有する。
F1.2.1 パラグラフF1.2に記載の方法において、前記液体シェル材料を焼き戻しするステップは、随意的に前記液体シェル材料を撹拌しつつ、前記液体シェル材料の加熱及び冷却を交互に繰り返し行うステップを有する。
F1.2.2 パラグラフF1.2.1に記載の方法において、前記液体シェル材料の加熱及び冷却を交互に繰り返し行うステップは、前記液体シェル材料内に存在する1つ若しくはそれ以上の望ましくない結晶相又は結晶タイプの融点より高い温度に前記液体シェル材料を加熱して、1つ若しくはそれ以上の望ましくない結晶相又は結晶タイプを溶融するステップと、及び次いで、前記溶融した前記1つ若しくはそれ以上の望ましくない結晶相又は結晶タイプから1つ若しくはそれ以上の所望の結晶相又は結晶タイプを形成するよう、前記液体シェル材料を冷却するステップ有する。
F1.3. パラグラフF1~F1.2.2に記載の方法において、前記液体シェル材料を熱処理するステップは、前記液体シェル材料を馴化するステップ有する。
F1.3.1. パラグラフF1.3に記載の方法において、前記液体シェル材料を馴化するステップは、前記液体シェル材料を撹拌しつつ、前記液体シェル材料を馴化温度に維持するステップを有する。
F1.3.1. パラグラフF1.3に記載の方法において、前記馴化温度は、前記液体シェル材料の融点又は融点範囲の下限よりも少なくとも0.5℃及び最大でも10℃低い。
F1.4. パラグラフF1~F1.3.1のうちいずれか1つに記載の方法において、前記液体シェル材料を熱処理するステップは、前記シェルの前記融点を上昇させる、前記シェルの圧縮強度を増加させる、前記シェルの破砕抵抗を増加させる、前記シェルの水内溶解度を減少させる、前記シェルの前記化粧品材料内溶解度を減少させる、前記シェルの水内溶解速度(運動パラメータ)を減少させる、及び/又は前記シェルの前記化粧品材料内溶解速度を減少させる。
F2. パラグラフF1~F1.4のうちいずれか1つに記載の方法において、前記シェルの前記第1部分を形成するステップは、さらに、1つ又はそれ以上の結晶促進剤を前記液体シェル材料に添加するステップを有する。
F3. パラグラフF~F2のうちいずれか1つに記載の方法において、前記シェルの内部に前記化粧品材料を添加するステップは、液体状態、半液体状態、及び/又は固体状態の前記化粧品材料を添加するステップを有する。
F4. パラグラフF~F3のうちいずれか1つに記載の方法において、前記シェルの少なくとも前記第2部分を形成するステップは、複数の付加的シェル構成要素を形成するステップと、前記シェルの内部内に前記化粧品材料を包囲するよう、前記シェルの前記第1部分に前記複数の付加的シェル構成要素を接合するステップと、を有する。
F4.1. パラグラフF~F4のうちいずれか1つに記載の方法において、前記シェルの少なくとも前記第2部分を形成するステップは、前記シェルの第1部分を形成するよう実施されるのと同一ステップ群のうち1つ又はそれ以上を繰り返すステップを有する。
F5. パラグラフF~F4.1のうちいずれか1つに記載の方法において、前記化粧品材料は前記活性成分の第1分量を有し、また、前記液体シェル材料を調製ステップは、前記シェル構成要素の前記混合物に活性成分の第2分量を添加するステップを有する。
F6. パラグラフF~F5のうちいずれか1つに記載の方法において、前記固体シェル化粧品成分カプセルは、パラグラフB~B43のうちいずれか1つに記載の固体シェル化粧品成分カプセルである。
本明細書で使用されるように、第1実体と第2実体との間に配置される用語「及び/又は;並びに/又は;及び/若しくは(and/or)」は、(1) 第1実体、(2) 第2実体、並びに(3) 第1実体及び第2実体のうち1つを意味する。「及び/又は(and/or)」で列挙される複数実体は同一様態として、すなわち、そのように等位結合される実体のうち「1つ又は(若しくは)それ以上(one or more)」と同一の様態であると解すべきである。他の実体は、随意的に「及び/又は;並びに/又は;及び/若しくは(and/or)」句によって特別に識別される実体以外の他の実体も存在することができ、これはそれら特別に識別される実体に関連する、しないに係わらず存在することができる。したがって、非限定的実施例として、「A及び/又はB」に対する言及は、「備える;有する(comprising)」のような制約がない語句に関連して使用されるとき、一実施形態においてはAのみ(随意的にB以外の他の実体を含めて)に言及する、別の実施形態においてはBのみ(随意的にA以外の他の実体を含めて)に言及する、さらに別の実施形態においてはA及びBの双方(随意的に他の実体を含めて)に言及することがあり得る。これら実体は、要素、行為、構造、ステップ、動作、値、等々に言及される。
本明細書で使用されるように、1つ又はそれ以上の実体リストに関連する語句「少なくとも1つ(at least one)」は、実体リストにおける実体のうち任意な1つ又はそれ以上から選択される少なくとも1つの実体を意味し、必ずしも実体リスト内に特別に列挙される個々及びすべての実体のうち少なくとも1つを含んでいないことがあり、また必ずしも実体リストにおける実体の任意な組合せを排除しないことがあり得る。この定義は、さらに、実体が、随意的に語句「少なくとも1つ」により言及する実体リスト内で特別に識別される実体以外に存在し得るもので、これは特別に識別されるそれら実体に関連する、しないに係わらず、存在し得ることを可能にする。したがって、非限定的実施例として、「A及びBのうち少なくとも1つ(at least one of A and B)」(又は等価的に「A又はBのうち少なくとも1つ(at least one of A or B)」、又は等価的に「A及び/又はBのうち少なくとも1つ(at least one of A and/or B)」)は、一実施形態においてはBが存在しないで(また随意的にB以外の実体を含めて)1つより多いAを随意的に含んで少なくとも1つのAに言及する、別の実施形態においてはAが存在しないで(また随意的にA以外の実体を含めて)1つより多いBを随意的に含んで少なくとも1つのBに言及する、さらに別の実施形態においては1つより多いAを随意的に含んで少なくとも1つのA、及び1つより多いBを随意的に含んで少なくとも1つのB(及び随意的に他の実体を含めて)に言及することがあり得る。換言すれば、語句「少なくとも1つ(at least one)」、「1つ又はそれ以上(one or more)」、及び「及び/又は(and/or)」は、運用にあたり接続語的及び離接語的の双方である制約のない表現である。例えば、「A、B、及びCのうち少なくとも1つ(at least one of A, B and C)」、「A、B、又はCのうち少なくとも1つ(at least one of A, B or C)」、「A、B、及びCのうち1つ又はそれ以上(one or more of A, B and C)」、「A、B、又はCのうち1つ又はそれ以上(one or more of A, B, or C)」、並びに「A、B、及び/又はC(A, B, and/or C)」の各表現は、A単独、B単独、C単独、A及びBが一緒、A及びCが一緒、B及びCが一緒、A、B、及びCが一緒、並びに随意的に上述したものと少なくとも1つの他の実体との任意な組合せを意味する。
本明細書で使用されるように、用語「し得る(adapted)」及び「構成された(configured)」は、要素、コンポーネント、又は他の対象物が、所与の機能を実施するよう設計及び/又は意図されていることを意味する。したがって、用語「し得る(adapted)」及び「構成された(configured)」の使用は、所与の要素、コンポーネント、又は他の対象物が単に所与の機能を実施できる(capable of)ことを意味すると解すべきでなく、要素、コンポーネント、又は他の対象物が、機能実施の目的のために、特別に選択される、創成される、実装される、利用される、プログラムされる、及び/又は設計されることを意味すると解すべきである。特別な機能を実施し得ると記述される要素、コンポーネント、又は他の対象物が、付加的又は代替的にその機能を実施するよう構成されていると記述する、及びその逆もあり得ることも、本開示の範囲内である。
本明細書で使用されるように、語句「例えば、(for example,)」、語句「実施例として(as an example)」、及び/又は単に用語「(実施)例(example)」が本開示によるコンポーネント、特徴、細部、構造、実施形態及び/又は方法のうち1つ又はそれ以上につき使用されるとき、記載されたコンポーネント、特徴、細部、構造、実施形態及び/又は方法は、本開示によるコンポーネント、特徴、細部、構造、実施形態及び/又は方法の例示的な非排他的実施例である。したがって、記載されたコンポーネント、特徴、細部、構造、実施形態及び/又は方法は、限定的である、必要である、又は排他的/網羅的であることを意図せず、また他のコンポーネント、特徴、細部、構造、実施形態及び/又は方法も、構造的及び/又は機能的に類似する及び/又は等価なコンポーネント、特徴、細部、構造、実施形態及び/又は方法を含めて、本開示の範囲内である。
上述した本開示は、独立した有効性を有する複数の個別発明を包含していると信ずる。これら発明の各々は好適な形態として開示してきたが、本明細書で記載及び図示したそれらの特別な実施形態は、多数の変更例もあり得るため限定的な意味を持つと見なすべきでない。本発明の要旨は本明細書に記載した様々な要素、特徴、機能及び/又は特性の、すべての新規で非自明的組合せ及び副次的組合せを包含する。同様に、特許請求の範囲の請求項で「1つの(a)」又は「第1の(a first)」要素又はその均等物を記述する場合、このような請求項は、1つ又はそれ以上のこのような要素を組み入れることを含み、2つ又はそれ以上のこのような要素を必要とせず排除もしないと理解すべきである。
特許請求の範囲の請求項は、特に、開示した発明のうちの1つを企図し、また新規で非自明的である若干の組合せ及び副次的組合せに注意を向けさせるものと信じる。特徴、機能、要素及び/又は特性の他の組合せ及び副次的組合せとして具現化される発明は、現在の特許請求の範囲請求項の補正、又は本出願若しくは関連出願における新たな請求項の提示を通して特許請求することができる。このような補正された又は新たな請求項は、それらが異なる発明を企図しているか又は同一発明を企図しているかに係わらず、当初請求項とは範囲が異なる、広い、狭い又は同一であるか否かに係わらず、本開示の発明要旨内に包含されると見なされもする。