JP2023502458A - ピラゾロヘテロアリール系誘導体、その調製方法及びその医薬的応用 - Google Patents

ピラゾロヘテロアリール系誘導体、その調製方法及びその医薬的応用 Download PDF

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Abstract

本開示は、ピラゾロヘテロアリール系誘導体、その調製方法及びその医薬的応用に関する。具体的に、本開示は、一般式(I)で表されるピラゾロヘテロアリール系誘導体、その調製方法及び当該誘導体を含む医薬組成物、並びにその治療剤としての使用、特に、ATRキナーゼ阻害剤としての使用及び過剰増殖性疾患を治療及び/又は予防するための医薬品の調製における使用に関する。一般式(I)における各基の定義は、明細書に記載されている通りである。TIFF2023502458000095.tif4136

Description

本開示は、医薬分野に属し、一般式(I)で表されるピラゾロヘテロアリール系誘導体、その調製方法、当該誘導体を含む医薬組成物及びその治療剤としての使用、特に、ATRキナーゼ阻害剤としての使用及び過剰増殖性疾患を治療及び/又は予防するための医薬品の調製における使用に関する。
正常細胞においても、腫瘍細胞においても、毎日幾千幾万のDNA損傷が発生する。これにより、DNA損傷の修復は、ゲノムの安定性及び細胞の生存を維持することにおいて非常に肝心な役割を果たすことになる。正常細胞に比べ、腫瘍細胞は、より大きな複製ストレスに耐え、より多くの内因性DNA損傷を持っていると共に、1つ又は複数のDNA損傷修復経路の欠失がよくある。これにより、腫瘍細胞の生存は、順調なDNA損傷修復に一層依存することになる。
相同組換え修復は、DNA二本鎖切断の主な修復方法であり、損傷されていない姉妹染色分体の相同配列をその修復のテンプレートとして損害箇所でのDNA配列を複製し、DNAを高精度に修復する。このような修復方法は、主に細胞のG2期及びS期に発生する。ATRは、相同組換え修復経路における肝心な酵素であり、PIKKファミリーに属する。ATR/ATRIP複合体が複製タンパク質A(RPA)で覆われた損傷されたDNAと結合すると、ATRは活性化され、下流タンパク質Chk1及びSMARCALなどをリン酸化することで、細胞周期の各チェックポイントを調節し、細胞周期の停止を引き起こし、損傷されたDNAの安定性を確保し、dNTP濃度を高め、DNA損傷が修復されるように促す。細胞周期のS期において発生するDNA損傷の修復は、主にATR経路により達成されることで、ATRは、細胞増殖を確保することに非常に重要であることが示唆される。臨床腫瘍サンプルに対する分析結果から明らかなように、例えば胃癌、肝臓癌、結腸直腸癌、卵巣癌、膵臓癌などの多くの腫瘍組織において、ATR発現レベルが高くなったことが認められている。また、卵巣癌、膵臓癌の患者において、高レベルのATRは低い生存率を伴うことが多い。これにより、ATRは、腫瘍治療の重要な標的の一つであることが分かる。
現在開示されているATR阻害剤についての特許出願は、WO2010071837、WO2011154737、WO2016020320、WO2016130581、WO2017121684、WO2017118734、WO2018049400、WO2019050889及びWO2014140644などを含む。
本開示の目的は、一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩を提供することである:
Figure 2023502458000002
そのうち、
G1とG2は相同又は相異であり、それぞれ独立してCH又はNであり、G1とG2が同時にCHではないことを条件とし、
環Aはヘテロアリール基であり、
R1は、水素原子、ハロゲン、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、-NR4R5、-CONR4R5、-SO2NR4R5、-R6N-CO-NR4R5、-COOR7、-SO2R7、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、そのうち、前記アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基は、それぞれ独立して任意選択的にハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、-NR4R5、-CONR4R5、-SO2NR4R5、-R6N-CO-NR4R5、-COOR7、-SO2R7、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択される1つ又は複数の置換基で置換され、
R2は、水素原子、ハロゲン、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、そのうち、前記アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基は、それぞれ独立して任意選択的にハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択される1つ又は複数の置換基で置換され、
R3は、水素原子、ハロゲン、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、そのうち、前記アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基は、それぞれ独立して任意選択的にハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択される1つ又は複数の置換基で置換され、
R4とR5は相同又は相異であり、且つそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、
R6は、水素原子、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、
R7は、水素原子、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、
nは0、1、2又は3である。
本開示のいくつかの実施形態において、前記一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩は、環Aが、ピラゾリル基、ピロリル基及びイミダゾリル基から選択される。
本開示のいくつかの好ましい実施形態において、前記一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩は、一般式(II)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩である:
Figure 2023502458000003
そのうち、
G1、G2、R1、R2、R3及びnは一般式(I)に定義された通りである。
本開示のいくつかの好ましい実施形態において、前記一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩は、一般式(III)又は一般式(IV)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩である:
Figure 2023502458000004
そのうち、R1、R2、R3及びnは一般式(I)に定義された通りである。
本開示のいくつかの実施形態において、前記一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩は、R1が、アルキル基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、そのうち、前記アルキル基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基は、それぞれ独立して任意選択的にハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択される1つ又は複数の置換基で置換される。
本開示のいくつかの実施形態において、前記一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩は、R1が、アルキル基、シクロアルキル基及びヘテロシクリル基から選択され、そのうち、前記アルキル基は、任意選択的にハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択される1つ又は複数の置換基で置換され、前記シクロアルキル基及びヘテロシクリル基は、それぞれ独立して任意選択的にハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択される1つ又は複数の置換基で置換され、好ましくは、R1は、C1~C6アルキル基又は3~6員シクロアルキル基であり、そのうち、前記C1~C6アルキル基及び3~6員シクロアルキル基は、それぞれ独立して任意選択的にハロゲン、C1~C6アルキル基、C1~C6アルコキシ基、C1~C6ハロアルキル基、C1~C6ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、3~6員シクロアルキル基、3~6員ヘテロシクリル基、6~10員アリール基及び5~10員ヘテロアリール基から選択される1つ又は複数の置換基で置換され、より好ましくは、R1は、C1~C6アルキル基又は3~6員シクロアルキル基であり、そのうち、前記C1~C6アルキル基及び3~6員シクロアルキル基は、それぞれ独立して任意選択的に1つのシアノ基で置換され、最も好ましくは、R1は、
Figure 2023502458000005
である。
本開示のいくつかの実施形態において、前記一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩は、R2が、水素原子又はアルキル基であり、好ましくはアルキル基であり、更に好ましくはC1-6アルキル基である。
本開示のいくつかの実施形態において、前記一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩は、R2がアルキル基である。
本開示のいくつかの実施形態において、前記一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩は、R3が水素原子である。
本開示の典型的な化合物は、以下のものを含むが、これらに限定されない:
Figure 2023502458000006
Figure 2023502458000007
本開示の別の態様は、一般式(IA)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩に関し、
Figure 2023502458000008
そのうち、
Xはハロゲンであり、好ましくはBrであり、
G1とG2は相同又は相異であり、それぞれ独立してCH又はNであり、G1とG2が同時にCHではないことを条件とし、
R1は、水素原子、ハロゲン、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、-NR4R5、-CONR4R5、-SO2NR4R5、-R6N-CO-NR4R5、-COOR7、-SO2R7、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、そのうち、前記アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基は、それぞれ独立して任意選択的にハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、-NR4R5、-CONR4R5、-SO2NR4R5、-R6N-CO-NR4R5、-COOR7、-SO2R7、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択される1つ又は複数の置換基で置換され、
R2は、水素原子、ハロゲン、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、そのうち、前記アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基は、それぞれ独立して任意選択的にハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択される1つ又は複数の置換基で置換され、
R4とR5は相同又は相異であり、且つそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、
R6は、水素原子、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、
R7は、水素原子、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択される。
本開示の別の態様は、一般式(IIIC)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩に関し、
Figure 2023502458000009
そのうち、X、R1及びR2は一般式(IA)に定義された通りである。
本開示の別の態様は、一般式(IIA)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩に関し、
Figure 2023502458000010
そのうち、
Raはアミノ保護基であり、
G1とG2は相同又は相異であり、それぞれ独立してCH又はNであり、G1とG2が同時にCHではないことを条件とし、
R1は、水素原子、ハロゲン、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、-NR4R5、-CONR4R5、-SO2NR4R5、-R6N-CO-NR4R5、-COOR7、-SO2R7、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、そのうち、前記アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基は、それぞれ独立して任意選択的にハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、-NR4R5、-CONR4R5、-SO2NR4R5、-R6N-CO-NR4R5、-COOR7、-SO2R7、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択される1つ又は複数の置換基で置換され、
R2は、水素原子、ハロゲン、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、そのうち、前記アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基は、それぞれ独立して任意選択的にハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択される1つ又は複数の置換基で置換され、
R3は、水素原子、ハロゲン、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、そのうち、前記アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基は、それぞれ独立して任意選択的にハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択される1つ又は複数の置換基で置換され、
R4とR5は相同又は相異であり、且つそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、
R6は、水素原子、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、
R7は、水素原子、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、
nは0、1、2又は3である。
本開示の別の態様は、一般式(IIGA)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩に関し、
Figure 2023502458000011
そのうち、G1、G2、R1、R2、R3、Ra及びnは一般式(IIA)に定義された通りである。
本開示の別の態様は、一般式(IIIA)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩に関し、
Figure 2023502458000012
そのうち、Ra、R1、R2、R3及びnは一般式(IIA)に定義された通りである。
本開示の別の態様は、一般式(IIIGA)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩に関し、
Figure 2023502458000013
そのうち、Ra、R1、R2、R3及びnは一般式(IIIA)に定義された通りである。
本開示の典型的な中間体化合物は、以下のものを含むが、これらに限定されない:
Figure 2023502458000014
Figure 2023502458000015
Figure 2023502458000016
本開示の別の態様は、一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩を調製する方法に関し、当該方法は、
Figure 2023502458000017
一般式(IA)の化合物と一般式(IB)の化合物がカップリング反応を起こして、一般式(I)の化合物を得ることを含み、
そのうち、
Xはハロゲンであり、好ましくはBrであり、
Rb
Figure 2023502458000018
であり、
環A、G1、G2、R1、R2、R3及びnは一般式(I)に定義された通りである。
本開示の別の態様は、一般式(II)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩を調製する方法に関し、当該方法は、
Figure 2023502458000019
一般式(IA)の化合物と一般式(IID)の化合物がカップリング反応を起こして、一般式(II)の化合物を得ることを含み、
そのうち、
Xはハロゲンであり、好ましくはBrであり、
Rb
Figure 2023502458000020
であり、
G1、G2、R1、R2、R3及びnは一般式(II)に定義された通りである。
本開示の別の態様は、一般式(III)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩を調製する方法に関し、当該方法は、
Figure 2023502458000021
一般式(IIIC)の化合物と一般式(IID)の化合物がカップリング反応を起こして、一般式(III)の化合物を得ることを含み、
そのうち、
Xはハロゲンであり、好ましくはBrであり、
Rb
Figure 2023502458000022
であり、
R1、R2、R3及びnは一般式(III)に定義された通りである。
本開示の別の態様は、一般式(IV)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩を調製する方法に関し、当該方法は、
Figure 2023502458000023
一般式(IVC)の化合物と一般式(IID)の化合物がカップリング反応を起こして、一般式(IV)の化合物を得ることを含み、
そのうち、
Xはハロゲンであり、好ましくはBrであり、
Rb
Figure 2023502458000024
であり、
R1、R2、R3及びnは一般式(IV)に定義された通りである。
本開示の別の態様は、一般式(IIA)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩を調製する方法に関し、当該方法は、
Figure 2023502458000025
一般式(IA)の化合物と一般式(IIB)の化合物がカップリング反応を起こして、一般式(IIA)の化合物を得ることを含み、
そのうち、
Xはハロゲンであり、好ましくはBrであり、
Raはアミノ保護基であり、
Rb
Figure 2023502458000026
であり、
G1、G2、R1、R2、R3及びnは一般式(II)に定義された通りである。
本開示の別の態様は、一般式(II)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩を調製する方法に関し、当該方法は、
Figure 2023502458000027
一般式(IIA)の化合物からアミノ保護基を脱離させて、一般式(II)の化合物を得ることを含み、
そのうち、
Raはアミノ保護基であり、
G1、G2、R1、R2、R3及びnは一般式(II)に定義された通りである。
本開示の別の態様は、一般式(IIGA)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩を調製する方法に関し、当該方法は、
Figure 2023502458000028
一般式(IA)の化合物と一般式(IIGB)の化合物がカップリング反応を起こして、一般式(IIGA)の化合物を得ることを含み、
そのうち、
Xはハロゲンであり、好ましくはBrであり、
Raはアミノ保護基であり、
Rb
Figure 2023502458000029
であり、
G1、G2、R1、R2、R3及びnは一般式(IIGA)に定義された通りである。
本開示の別の態様は、一般式(II)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩を調製する方法に関し、当該方法は、
Figure 2023502458000030
一般式(IIGA)の化合物からアミノ保護基を脱離させて、一般式(II)の化合物を得ることを含み、
そのうち、
Raはアミノ保護基であり、
G1、G2、R1、R2、R3及びnは一般式(II)に定義された通りである。
本開示の別の態様は、一般式(IIIA)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩を調製する方法に関し、当該方法は、
Figure 2023502458000031
一般式(IIIC)の化合物と一般式(IIB)の化合物がカップリング反応を起こして、一般式(IIIA)の化合物を得ることを含み、
そのうち、
Xはハロゲンであり、好ましくはBrであり、
Raはアミノ保護基であり、
Rb
Figure 2023502458000032
であり、
R1、R2、R3及びnは一般式(III)に定義された通りである。
本開示の別の態様は、一般式(III)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩を調製する方法に関し、当該方法は、
Figure 2023502458000033
一般式(IIIA)の化合物からアミノ保護基を脱離させて、一般式(III)の化合物を得ることを含み、
そのうち、
Raはアミノ保護基であり、
R1、R2、R3及びnは一般式(III)に定義された通りである。
本開示の別の態様は、一般式(IIIGA)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩を調製する方法に関し、当該方法は、
Figure 2023502458000034
一般式(IIIC)の化合物と一般式(IIGB)の化合物がカップリング反応を起こして、一般式(IIIGA)の化合物を得ることを含み、
そのうち、
Xはハロゲンであり、好ましくはBrであり、
Raはアミノ保護基であり、
Rb
Figure 2023502458000035
であり、
R1、R2、R3及びnは一般式(IIIG)に定義された通りである。
本開示の別の態様は、一般式(III)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩を調製する方法に関し、当該方法は、
Figure 2023502458000036
一般式(IIIGA)の化合物からアミノ保護基を脱離させて、一般式(III)の化合物を得ることを含み、
そのうち、
Raはアミノ保護基であり、
R1、R2、R3及びnは一般式(III)に定義された通りである。
本開示の別の態様は、一般式(IV)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩を調製する方法に関し、当該方法は、
Figure 2023502458000037
一般式(IVA)の化合物からアミノ保護基を脱離させて、一般式(IV)の化合物を得ることを含み、
そのうち、
Raはアミノ保護基であり、
R1、R2、R3及びnは一般式(IV)に定義された通りである。
本開示の別の態様は、医薬組成物に関し、前記医薬組成物は、本開示に係る一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩と、1種又は複数種の薬学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤とを含む。
本開示は、更に、ATRキナーゼを阻害するための医薬品の調製における、一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、その薬学的に許容される塩、又はそれを含む医薬組成物の使用に関する。
本開示は、更に、過剰増殖性疾患を治療及び/又は予防するための医薬品の調製における、一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、その薬学的に許容される塩、又はそれを含む医薬組成物の使用に関する。
本開示は、更に、腫瘍を治療及び/又は予防するための医薬品の調製における、一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、その薬学的に許容される塩、又はそれを含む医薬組成物の使用に関する。
本開示は、更に、腫瘍を治療するための医薬品の調製における、一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、その薬学的に許容される塩、又はそれを含む医薬組成物の使用に関する。
本開示は、また、必要とする患者に、有効量の一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、その薬学的に許容される塩、又はそれを含む医薬組成物を投与することを含む、ATRキナーゼの阻害方法に関する。
本開示は、また、必要とする患者に、有効量の一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、その薬学的に許容される塩、又はそれを含む医薬組成物を投与することを含む、過剰増殖性疾患の治療及び/又は予防方法に関する。
本開示は、また、必要とする患者に、有効量の一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、その薬学的に許容される塩、又はそれを含む医薬組成物を投与することを含む、腫瘍の治療及び/又は予防方法に関する。
本開示は、更に、医薬品として用いられる、一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、その薬学的に許容される塩、又はそれを含む医薬組成物に関する。前記医薬品は、過剰増殖性疾患、特に腫瘍を治療及び/又は予防するために用いることができる。
本開示は、また、ATRキナーゼ阻害剤として用いられる、一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、その薬学的に許容される塩、又はそれを含む医薬組成物に関する。
本開示は、また、過剰増殖性疾患を治療及び/又は予防するために用いられる、一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、その薬学的に許容される塩、又はそれを含む医薬組成物に関する。
本開示は、更に、腫瘍を治療するために用いられる、一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、その薬学的に許容される塩、又はそれを含む医薬組成物に関する。
本開示に記載の腫瘍は、黒色腫、脳腫瘍、食道癌、胃癌、肝臓癌、膵臓癌、結腸直腸癌、肺癌、腎臓癌、乳癌、子宮頸癌、卵巣癌、前立腺癌、皮膚癌、神経芽細胞腫、神経膠腫、肉腫、骨癌、子宮癌、子宮内膜癌、頭頚部腫瘍、多発性骨髄腫、B-細胞リンパ腫、真性赤血球増加症、白血病、甲状腺腫瘍、膀胱癌及び胆嚢癌から選択される。
活性化合物を任意の適切な経路での投与に適する形態にすることができ、活性化合物は単位用量の形態、又は患者が単剤で自ら投与できる形態であることが好ましい。本開示に係る化合物又は組成物の単位用量の表し方は錠剤、カプセル、カシェ、瓶詰めの薬液、ドラッグパウダー、顆粒剤、錠剤、坐剤、再生粉末又は液体製剤であってもよい。
本開示に係る治療方法に使用される化合物又は組成物の用量は、一般的に、疾患の重症度、患者の体重及び化合物の相対的な有効性によって変わる。ところが、一般的ガイドラインとして、好適な単位用量は0.1~1000 mgであってよい。
本開示に係る医薬組成物には、活性化合物の他に、1種又は複数種の添加物が含まれてもよく、前記添加物は充填剤(希釈剤)、接着剤、湿潤剤、崩壊剤や賦形剤などの成分から選択される。投与方法によって、組成物は0.1~99重量%の活性化合物を含んでもよい。
活性成分を含む医薬組成物は、経口投与に適する形態であってもよく、例えば、錠剤、糖衣錠、錠剤、水若しくは油懸濁液、分散性粉末若しくは顆粒、エマルジョン、ハード若しくはソフトカプセル、又はシロップ剤若しくはエリキシル剤である。経口組成物は、医薬組成物を製造するための当該分野で知られている任意の方法に従って製造することができ、このような組成物は、見た目も口当たりも良い医薬製剤として提供されるように、甘味料、矯味薬、着色剤及び防腐剤から選択される1種又は複数種の成分を含んでもよい。錠剤は、活性成分と、錠剤の製造に適する混合用の無毒性の薬学的に許容される賦形剤とを含む。これらの賦形剤は、不活性賦形剤、造粒剤、崩壊剤、接着剤及び潤滑剤であってもよい。これらの錠剤は、コーティングされなくてもよく、又は、医薬品の味を隠したり胃腸管での崩壊や吸収を遅らせたりすることで長期間にわたって持続放出効果を果たせる既知の技術により、コーティングされてもよい。
その活性成分と不活性固体希釈剤、又はその活性成分と水溶性担体又は油性溶媒を混合したソフトゼラチンカプセルにより、経口製剤を提供してもよい。
水懸濁液は活性物質と、水懸濁液の調製に適する混合用の賦形剤とを含む。このような賦形剤は、懸濁化剤、分散剤又は湿潤剤である。水懸濁液は、1種又は複数種の防腐剤、1種又は複数種の着色剤、1種又は複数種の矯味薬及び1種又は複数種の甘味料を含んでもよい。
油懸濁液は、活性成分を植物油又は鉱油に懸濁することにより調製することができる。油懸濁液は、増粘剤を含んでもよい。口当たりの良い製剤を提供するためには、前記甘味料及び矯味薬を加えてもよい。酸化防止剤を加えることにより、これらの組成物を保存することができる。
水が加えられることにより、水懸濁液の調製に適する分散性粉末と顆粒は、活性成分、及び混合用の分散剤又は湿潤剤、懸濁化剤又は1種若しくは複数種の防腐剤を提供することができる。適切な分散剤又は湿潤剤と懸濁化剤は、上記の例を説明することができる。甘味料、矯味薬及び着色剤のような他の賦形剤を加えてもよい。酸化防止剤、例えば、アスコルビン酸を加えることにより、これらの組成物を保存する。
本開示に係る医薬組成物は、水中油型エマルジョンの形態であってもよい。油相は、植物油又は鉱油又はそれらの混合物であってもよい。好適な乳化剤は、自然発生のリン脂質であってもよく、エマルジョンは甘味料、矯味薬、防腐剤及び酸化防止剤を含んでもよい。このような製剤は、緩和剤、防腐剤、着色剤及び酸化防止剤を含んでもよい。
本開示に係る医薬組成物は、滅菌注射用水溶液の形態であってもよい。使用可能な許容される溶媒又は溶剤としては、水、リンゲル液及び等張塩化ナトリウム液が挙げられる。滅菌注射製剤は、その活性成分が油相に溶解された滅菌注射水中油型マイクロエマルジョンであってもよく、局所で大量に注射することによって注射液又はマイクロエマルジョンを患者の血流に注入することができる。又は、本開示に係る化合物の一定のサイクル濃度を維持可能な方式で、溶液及びマイクロエマルジョンを投与することが好ましい。このような一定の濃度を維持するためには、連続静脈投与装置を使用することができる。このような装置の例としては、Deltec CADD-PLUS. TM. 5400型輸液ポンプが挙げられる。
本開示に係る医薬組成物は、筋肉内及び皮下投与に使用される滅菌注射水又は油懸濁液の形態であってもよい。当該懸濁液は、既知の技術に従って、前記好適な分散剤又は湿潤剤及び懸濁化剤を用いて調製することができる。滅菌注射製剤は、非経口的に許容される無毒性の希釈剤、又は溶剤において調製された滅菌注射液又は懸濁液であってもよい。更に、滅菌固定油を溶剤又は懸濁媒体として都合よく使用することができる。このために、任意の配合用固定油を使用することができる。また、脂肪酸も注射剤を製造することができる。
本開示に係る化合物は、直腸投与用の坐剤の形態で投与されてもよい。これらの医薬組成物は、医薬品と、常温では固体であるが直腸では液体であるため直腸で溶解して医薬品を放出する刺激性のない適切な賦形剤とを混合することにより、調製することができる。
当業者によく知られているように、医薬品の投与量は、多くの要因によるものであり、その要因は、使用される具体的な化合物の活性、患者の年齢、患者の体重、患者の体調、患者の行動、患者の食事、投与時間、投与方法、排泄速度、医薬品の組成などを含むが、それらに限定されず、また、治療モード、一般式化合物(I)の1日投与量又は薬学的に許容される塩の種類などの最適な治療方法は、従来の治療計画に従って検証することができる。
発明の詳細な説明
特に断りのない限り、明細書及び特許請求の範囲に使用される用語は下記の意味を有する。
用語「アルキル基」とは、1~20個の炭素原子を含む直鎖又は分岐鎖基である飽和脂肪族炭化水素基であり、好ましくは1~12個(例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11及び12個)の炭素原子を含むアルキル基であり、より好ましくは1~6個の炭素原子を含むアルキル基である。そのな例非制限的は、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、sec-ブチル基、n-ペンチル基、1,1-ジメチルプロピル基、1,2-ジメチルプロピル基、2,2-ジメチルプロピル基、1-エチルプロピル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、n-ヘキシル基、1-エチル-2-メチルプロピル基、1,1,2-トリメチルプロピル基、1,1-ジメチルブチル基、1,2-ジメチルブチル基、2,2-ジメチルブチル基、1,3-ジメチルブチル基、2-エチルブチル基、2-メチルペンチル基、3-メチルペンチル基、4-メチルペンチル基、2,3-ジメチルブチル基、n-ヘプチル基、2-メチルヘキシル基、3-メチルヘキシル基、4-メチルヘキシル基、5-メチルヘキシル基、2,3-ジメチルペンチル基、2,4-ジメチルペンチル基、2,2-ジメチルペンチル基、3,3-ジメチルペンチル基、2-エチルペンチル基、3-エチルペンチル基、n-オクチル基、2,3-ジメチルヘキシル基、2,4-ジメチルヘキシル基、2,5-ジメチルヘキシル基、2,2-ジメチルヘキシル基、3,3-ジメチルヘキシル基、4,4-ジメチルヘキシル基、2-エチルヘキシル基、3-エチルヘキシル基、4-エチルヘキシル基、2-メチル-2-エチルペンチル基、2-メチル-3-エチルペンチル基、n-ノニル基、2-メチル-2-エチルヘキシル基、2-メチル-3-エチルヘキシル基、2,2-ジエチルペンチル基、n-デシル基、3,3-ジエチルヘキシル基、2,2-ジエチルヘキシル基、及びその種々の分岐鎖異性体などを含む。より好ましくは1~6個の炭素原子を含む低級アルキル基であり、その非制限的な実施例は、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、sec-ブチル基、n-ペンチル基、1,1-ジメチルプロピル基、1,2-ジメチルプロピル基、2,2-ジメチルプロピル基、1-エチルプロピル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、n-ヘキシル基、1-エチル-2-メチルプロピル基、1,1,2-トリメチルプロピル基、1,1-ジメチルブチル基、1,2-ジメチルブチル基、2,2-ジメチルブチル基、1,3-ジメチルブチル基、2-エチルブチル基、2-メチルペンチル基、3-メチルペンチル基、4-メチルペンチル基、2,3-ジメチルブチル基などを含む。アルキル基は置換されても、置換されなくてもよく、置換される場合、置換基は任意の利用可能な連結点で置換されてもよく、前記置換基は、独立して任意選択的にH原子、D原子、ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基、ヘテロアリール基から選択される1つ又は複数の置換基で置換されることが好ましい。
用語「アルキレン基」とは、アルカン母体の同一の炭素原子又は2つの異なる炭素原子から2つの水素原子を除去して誘導した2つの残基を有する飽和の直鎖又は分岐鎖の脂肪族炭化水素基であり、1~20個の炭素原子を含む直鎖又は分岐鎖基であり、好ましくは1~12個(例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11及び12個)の炭素原子を含み、より好ましくは1~6個の炭素原子を含むアルキレン基である。アルキレン基の非制限的な例は、メチレン(-CH2-)、1,1-エチレン(-CH(CH3)-)、1,2-エチレン(-CH2CH2)-、1,1-プロピレン(-CH(CH2CH3)-)、1,2-プロピレン(-CH2CH(CH3)-)、1,3-プロピレン(-CH2CH2CH2-)、1,4-ブチレン(-CH2CH2CH2CH2-)などを含むが、それらに限定されない。アルキレン基は置換されても、置換されなくてもよく、置換される場合、置換基は任意の利用可能な連結点で置換されてもよく、前記置換基は、独立して任意選択的にアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基、ハロゲン、チオール、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルコキシ基、ヘテロシクロアルコキシ基、シクロアルキルチオ基、ヘテロシクロアルキルチオ基及びオキソ基から選択される1つ又は複数の置換基で置換される。
用語「アルケニル基」とは、分子に少なくとも1つの炭素-炭素二重結合が含まれるアルキル化合物であり、そのうち、アルキル基の定義は上記の通りである。アルケニル基は置換されても、置換されなくてもよく、置換される場合、置換基は、独立して水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択される1つ又は複数の置換基で置換される1つ又は複数の基であることが好ましい。
用語「アルキニル基」とは、分子に少なくとも1つの炭素-炭素三重結合が含まれるアルキル化合物であり、そのうち、アルキル基の定義は上記の通りである。アルキニル基は置換されても、置換されなくてもよく、置換される場合、置換基は、独立して水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択される1つ又は複数の置換基で置換される1つ又は複数の基であることが好ましい。
用語「シクロアルキル基」とは、飽和又は部分的に不飽和の単環式又は多環式の環状炭化水素置換基であり、シクロアルキル環は3~20個の炭素原子を含み、好ましくは3~12個の炭素原子を含み、より好ましくは3~8(例えば3、4、5、6、7又は8)個の炭素原子を含み、更に好ましくは3~6個の炭素原子を含む。単環式シクロアルキル基の非制限的な例は、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、シクロヘキサジエニル基、シクロヘプチル基、シクロヘプタトリエン基、シクロオクチル基などを含み、多環式シクロアルキル基は、スピロ環、縮合環及び架橋環のシクロアルキル基を含む。
用語「スピロシクロアルキル基」とは、5~20員の単環同士が1つの炭素原子(スピロ原子と称する)を共有する多環式基であり、1つ又は複数の二重結合を含んでもよい。好ましくは6~14員であり、より好ましくは7~10(例えば7、8、9又は10)員である。環同士が共有するスピロ原子の数によって、スピロシクロアルキル基はモノスピロシクロアルキル基、ビススピロシクロアルキル基又はポリスピロシクロアルキル基に分けられ、好ましくはモノスピロシクロアルキル基及びビススピロシクロアルキル基である。より好ましくは4員/4員、4員/5員、4員/6員、5員/5員又は5員/6員モノスピロシクロアルキル基である。スピロシクロアルキル基の非制限的な例は次のものを含む:
Figure 2023502458000038
用語「縮合シクロアルキル基」とは、5~20員で、系内の各環が系内の他の環と隣接する1対の炭素原子を共有する全炭素多環式基であり、そのうちの1つ又は複数の環は1つ又は複数の二重結合を含んでもよい。好ましくは6~14員であり、より好ましくは7~10(例えば7、8、9又は10)員である。構成する環の数によって、二環式、三環式、四環式又は多環式の縮合シクロアルキル基に分けることができ、好ましくは二環式又は三環式であり、より好ましくは3員/4員、3員/5員、3員/6員、4員/4員、4員/5員、4員/6員、5員/4員、5員/5員、5員/6員、6員/3員、6員/4員、6員/5員及び6員/6員ビシクロアルキル基である。
縮合シクロアルキル基の非制限的な例は次のものを含む:
Figure 2023502458000039
用語「架橋シクロアルキル基」とは、5~20員で、任意の2つの環が直接連結していない2つの炭素原子を共有する全炭素多環式基であり、1つ又は複数の二重結合を含んでもよい。好ましくは6~14員であり、より好ましくは7~10(例えば7、8、9又は10)員である。構成する環の数によって、二環式、三環式、四環式又は多環式の架橋シクロアルキル基に分けることができ、好ましくは二環式、三環式又は四環式であり、より好ましくは二環式又は三環式である。架橋シクロアルキル基の非制限的な例は次のものを含む:
Figure 2023502458000040
前記シクロアルキル環は、上記のシクロアルキル基(単環式、スピロ環、縮合環及び架橋環を含む)がアリール基、ヘテロアリール基又はヘテロシクロアルキル環に縮合しており、そのうち母体構造に連結されている環がシクロアルキル基であるものを含み、その非制限的な例は、インダニル基、テトラヒドロナフチル基、ベンゾシクロペンチル基及びベンゾシクロヘプタニル基などを含み、好ましくはベンゾシクロペンチル基及びテトラヒドロナフチル基である。
アルキル基は置換されても、置換されなくてもよく、置換される場合、置換基は任意の利用可能な連結点で置換されてもよく、前記置換基は、独立して任意選択的に水素原子、ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基、ヘテロアリール基から選択される1つ又は複数の置換基で置換されることが好ましい。
用語「アルコキシ基」とは、-O-(アルキル基)及び-O-(非置換のシクロアルキル基)であり、そのうち、アルキル基の定義は上記の通りである。アルコキシ基の非制限的な例は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、シクロプロポキシ基、シクロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基を含む。アルコキシ基は、任意選択的に置換されても、置換されなくてもよく、置換される場合、置換基は、独立してH原子、D原子、ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基、ヘテロアリール基から選択される1つ又は複数の置換基で置換される1つ又は複数の基であることが好ましい。用語「ヘテロシクリル基」とは、飽和又は部分的に不飽和の単環式又は多環式の環状炭化水素置換基であり、3~20個の環原子を含み、そのうちの1つ又は複数の環原子が窒素、酸素、S、S(O)及びS(O)2から選択されるヘテロ原子であるが、-O-O-、-O-S-又は-S-S-の環部分が含まれず、残りの環原子が炭素である。好ましくは、1~4個(例えば1、2、3及び4個)がヘテロ原子である3~12個の環原子を含み、より好ましくは、1~3(例えば1、2又は3)個がヘテロ原子である3~8(例えば3、4、5、6、7又は8)個の環原子を含み、更に好ましくは、1~3個がヘテロ原子である3~6個の環原子を含み、最も好ましくは、1~3個がヘテロ原子である5又は6個の環原子を含む。単環式ヘテロシクリル基の非制限的な例は、ピロリジニル基、テトラヒドロピラニル基、1,2,3,6-テトラヒドロピリジル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、チオモルホリニル基、ホモピペラジニル基などを含む。多環式ヘテロシクリル基は、スピロ環、縮合環及び架橋環のヘテロシクリル基を含む。
用語「スピロヘテロシクリル基」とは、5~20員の単環同士が1つの原子(スピロ原子と称する)を共有する多環式ヘテロシクリル基であり、そのうちの1つ又は複数の環原子が窒素、酸素、S、S(O)及びS(O)2から選択されるヘテロ原子で、残りの環原子が炭素である。それは、1つ又は複数の二重結合を含んでもよい。好ましくは6~14員であり、より好ましくは7~10員である。環同士が共有するスピロ原子の数によって、スピロヘテロシクリル基はモノスピロヘテロシクリル基、ビススピロヘテロシクリル基又はポリスピロヘテロシクリル基に分けられ、好ましくはモノスピロヘテロシクリル基及びビススピロヘテロシクリル基である。より好ましくは4員/4員、4員/5員、4員/6員、5員/5員又は5員/6員のモノスピロヘテロシクリル基である。スピロヘテロシクリル基の非制限的な例は次のものを含む:
Figure 2023502458000041
用語「縮合ヘテロシクリル基」とは、5~20員で、系内の各環が系内の他の環と隣接する1対の原子を共有する多環式ヘテロシクリル基であり、1つ又は複数の環が1つ又は複数の二重結合を含んでもよく、そのうちの1つ又は複数の環原子が窒素、酸素、S、S(O)及びS(O)2から選択されるヘテロ原子で、残りの環原子が炭素である。好ましくは6~14員であり、より好ましくは7~10(例えば7、8、9又は10)員である。構成する環の数によって、二環式、三環式、四環式又は多環式の縮合ヘテロシクリル基に分けることができ、好ましくは二環式又は三環式であり、より好ましくは3員/4員、3員/5員、3員/6員、4員/4員、4員/5員、4員/6員、5員/4員、5員/5員、5員/6員、6員/3員、6員/4員、6員/5員及び6員/6員の二環式縮合ヘテロシクリル基である。縮合ヘテロシクリル基の非制限的な例は次のものを含む:
Figure 2023502458000042
用語「架橋ヘテロシクリル基」とは、5~14員で、任意の2つの環で直接連結されていない2つの原子が共有される多環式ヘテロシクリル基であって、1つ又は複数の二重結合を含んでもよく、そのうち1つ又は複数の環原子が窒素、酸素、S、S(O)及びS(O)2から選択されるヘテロ原子で、残りの環原子が炭素である。好ましくは6~14員であり、より好ましくは7~10(例えば7、8、9又は10)員である。構成する環の数によって、二環式、三環式、四環式又は多環式の架橋ヘテロシクリル基に分けることができ、好ましくは二環式、三環式又は四環式であり、より好ましくは二環式又は三環式である。架橋ヘテロシクリル基の非制限的な例は次のものを含む:
Figure 2023502458000043
前記ヘテロシクリル環は、上記のヘテロシクリル基(単環式、スピロヘテロ環、縮合ヘテロ環及び架橋ヘテロ環を含む)がアリール基、ヘテロアリール基又はシクロアルキル環に縮合しており、そのうち母体構造に連結されている環がヘテロシクリル基であるものを含み、その非制限的な例は次のものを含む:
Figure 2023502458000044
ヘテロシクリル基は置換されても、置換されなくてもよく、置換される場合、置換基は任意の利用可能な連結点で置換されてもよく、前記置換基は、独立して任意選択的に水素原子、ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基、ヘテロアリール基から選択される1つ又は複数の置換基で置換されることが好ましい。
用語「アリール基」とは、共役したπ電子系を有する6~14員全炭素単環式又は縮合多環式(縮合多環は、隣接する炭素原子対を共有する環である)基であり、好ましくは6~10員であり、例えば、フェニル基やナフチル基である。前記アリール環は、上記のアリール環がヘテロアリール基、ヘテロシクリル基又はシクロアルキル環に縮合しており、そのうち母体構造に連結されている環がアリール環であるものを含み、その非制限的な例は次のものを含む:
Figure 2023502458000045
アリール基は置換されても、置換されなくてもよく、置換される場合、置換基は任意の利用可能な連結点で置換されてもよく、前記置換基は、独立して任意選択的に水素原子、ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基、ヘテロアリール基から選択される1つ又は複数の置換基で置換されることが好ましい。
用語「ヘテロアリール基」とは、1~4個(例えば1、2、3及び4個)のヘテロ原子、5~14個の環原子を含む複素芳香族系であり、そのうち、ヘテロ原子は酸素、硫黄及び窒素から選択される。ヘテロアリール基は、5~10員(例えば5、6、7、8、9及び10)であることが好ましく、5員又は6員であることがより好ましく、例えば、フラン基、チエニル基、ピリジル基、ピロリル基、N-アルキルピロリル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基などである。前記ヘテロアリール環は、上記のヘテロアリール基がアリール基、ヘテロシクリル基又はシクロアルキル環に縮合しており、そのうち母体構造に連結されている環がヘテロアリール環であるものを含み、その非制限的な例は次のものを含む:
Figure 2023502458000046
ヘテロアリール基は置換されても、置換されなくてもよく、置換される場合、置換基は任意の利用可能な連結点で置換されてもよく、前記置換基は、独立して任意選択的に水素原子、ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基、ヘテロアリール基から選択される1つ又は複数の置換基で置換されることが好ましい。
上記シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基は、母体の環原子から1つの水素原子を除去して誘導した1つの残基、又は母体の同一の環原子又は2つの異なる環原子から2つの水素原子を除去して誘導した2つの残基、即ち、「2価シクロアルキル基」、「2価ヘテロシクリル基」、「アリーレン基」、「ヘテロアリーレン基」を有する。
用語「アミノ保護基」は、分子の他の部位が反応する時にアミノ基が変わらないように、アミノ基を保護する脱離しやすい基である。非制限的な実施例は、テトラヒドロピラニル基、tert-ブトキシカルボニル基、アセチル基、ベンジル基、アリル基及びp-メトキシベンジル基などを含む。これらの基は、任意選択的にハロゲン、アルコキシ基又はニトロ基から選択される1~3個の置換基で置換可能である。前記アミノ保護基は、テトラヒドロピラニル基が好ましい。
用語「シクロアルコキシ基」とは、シクロアルキル-O-であり、そのうち、シクロアルキル基は上記に定義された通りである。
用語「ハロアルキル基」とは、1つ又は複数のハロゲンで置換されたアルキル基であり、そのうち、アルキル基は上記に定義された通りである。
用語「重水素化アルキル基」とは、1つ又は複数の重水素原子で置換されたアルキル基であり、そのうち、アルキル基は上記に定義された通りである。
用語「ヒドロキシ基」とは、-OH基である。
用語「ヒドロキシアルキル基」とは、ヒドロキシ基で置換されたアルキル基であり、そのうち、アルキル基の定義は上記に定義された通りである。
用語「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素である
用語「アミノ基」とは、-NH2である。
用語「シアノ基」とは、-CNである。
用語「ニトロ基」とは、-NO2である。
用語「カルボニル基」とは、C=Oである。
用語「カルボキシ基」とは、-C(O)OHである。
用語「カルボン酸エステル基」とは、-C(O)O(アルキル基)又は-C(O)O(シクロアルキル基)であり、そのうち、アルキル基、シクロアルキル基は上記に定義された通りである。
THPは、テトラヒドロピラニル基である。
本開示の化合物は、互変異性体として存在可能である。本開示の目的のために、式(I)の化合物に言及する場合は、当該化合物自体、又はその何れか1種の互変異性体自体、又は2種以上の互変異性体の混合物を指す。例えば、ピラゾリル基に言及する場合は、以下の2種の構造のうちの何れか1種又は2種の互変異性体の混合物を含むと理解すべきである:
Figure 2023502458000047
本開示に係る化合物には、その同位体誘導体が含まれる。用語「同位体誘導体」とは、1種又は複数種の同位体に富む原子が存在することだけにおいて構造が異なる化合物である。例えば、本開示に係る構造を備えながら、水素が「重水素」又は「三重水素」によって置き換えられ、又はフッ素が18F-フッ素標識(18F同位体)によって置き換えられ、又は炭素原子が11C-、13C-、又は14C-に富む炭素(11C-、13C-又は14C-炭素標識、11C-、13C-又は14C-同位体)によって置き換えられた化合物は、本開示の範囲内にある。このような化合物は例えば、生物測定における分析ツール又はプローブとして使用されてもよく、又は疾患のインビボ診断のためのイメージングトレーサーとして使用されてもよく、又は薬力学的、医薬動態学的又は受容体研究のトレーサーとされてもよい。本開示は、各種の重水素化形態の式(I)の化合物を含む。炭素原子に連結されている各利用可能な水素原子は、独立して重水素原子で置換可能である。当業者は、関連文献を参照して重水素化形態の式(I)の化合物を合成することができる。重水素化形態の式(I)の化合物を調製する場合に、市販の重水素化出発物質を使用してもよく、又は、従来技術により重水素化試薬を使用して合成してもよく、重水素化試薬は、重水素化ボラン、三重水素化ボランテトラヒドロフラン溶液、重水素化リチウムアルミニウム、重水素化ヨードエタンや重水素化ヨードメタンなどを含むが、これらに限定されない。
「任意選択」又は「任意選択的に」とは、その後に記載されること又は状況が生じてもよいが、必ずしもそうとは限らないことを意味し、当該表現はこのこと又は状況が生じる場合と生じない場合を含む。例えば、「任意選択的にアルキル基によって置換されたヘテロシクリル基」とは、アルキル基が存在してもよいが、必ずしもそうとは限らないことを意味し、当該表現は、ヘテロシクリル基がアルキル基で置換される場合とヘテロシクリル基がアルキル基で置換されない場合を含む。
「置換される」とは、基の中の1つ又は複数の水素原子、好ましくは5個以下、より好ましくは1~3個の水素原子が互いに独立して対応する数の置換基で置換されることである。無論、置換基は化学的に可能な部位にしか位置せず、当業者はそれほど努力せずに(実験又は理論により)可能又は不可能な置換を決定することができる。例えば、遊離水素を有するアミノ基又はヒドロキシ基が不飽和(例えば、オレフィン)結合を有する炭素原子と結合する場合は、不安定になる可能性がある。
「医薬組成物」とは、1種又は複数種の本願に記載の化合物又はその生理学的/薬学的に許容される塩又はプロドラッグと他の化学成分の混合物と、生理学的/薬学的に許容される担体及び賦形剤などの他の成分とを含むことを意味する。医薬組成物は、生体への投与を促進し、活性成分の吸収に寄与して生物学の活性を更に発揮するためのものである。
「薬学的に許容される塩」とは、本開示に係る化合物の塩であり、このような塩は、哺乳動物の体内に使用される場合に安全性と有効性を有すると共に、所望の生物活性を有する。
医薬品又は薬理学的活性剤について、用語「治療有効量」とは、無毒性でありながら、所望の効果が得られる医薬品又は薬剤の十分な用量である。有効量は人によって決定されるもので、被投与者の年齢と一般状況に依存し、活性物質種にも依存するが、個体での好適な有効量は、当業者が通常の試験により決定することができる。
本開示に係る化合物の合成方法
本開示の目的を達成するために、本開示は次の技術案を採用する。
方案1
本開示に係る一般式(I)で表される化合物又はその塩の調製方法は、
Figure 2023502458000048
一般式(IA)の化合物と一般式(IB)の化合物が、塩基性条件下で、触媒の存在下でカップリング反応を起こして、一般式(I)の化合物を得るステップを含み、
そのうち、
Xはハロゲンであり、好ましくはBrであり、
Rb
Figure 2023502458000049
であり、
環A、G1、G2、R1、R2、R3及びnは一般式(I)に定義された通りである。
方案2
本開示に係る一般式(II)で表される化合物又はその塩の調製方法は、
Figure 2023502458000050
一般式(IA)の化合物と一般式(IID)の化合物が、塩基性条件下で、触媒の存在下でカップリング反応を起こして、一般式(II)の化合物を得るステップを含み、
そのうち、
Xはハロゲンであり、好ましくはBrであり、
Rb
Figure 2023502458000051
であり、
G1、G2、R1、R2、R3及びnは一般式(II)に定義された通りである。
方案3
本開示に係る一般式(II)で表される化合物又はその塩の調製方法は、
Figure 2023502458000052
一般式(IA)の化合物と一般式(IIB)の化合物が、塩基性条件下で、触媒の存在下でカップリング反応を起こして、一般式(IIA)の化合物を得るステップと、
一般式(IIA)の化合物から酸性条件下でアミノ保護基を脱離させて、一般式(II)の化合物を得るステップと、を含み、
そのうち、
Xはハロゲンであり、好ましくはBrであり、
Rb
Figure 2023502458000053
であり、
G1、G2、R1、R2、R3及びnは一般式(II)に定義された通りである。
方案4
本開示に係る一般式(II)で表される化合物又はその塩の調製方法は、
Figure 2023502458000054
一般式(IA)の化合物と一般式(IIGB)の化合物が、塩基性条件下で、触媒の存在下でカップリング反応を起こして、一般式(IIGA)の化合物を得るステップと、
一般式(IIGA)の化合物から酸性条件下でアミノ保護基を脱離させて、一般式(II)の化合物を得るステップと、を含み、
そのうち、
Xはハロゲンであり、好ましくはBrであり、
Rb
Figure 2023502458000055
であり、
G1、G2、R1、R2、R3及びnは一般式(II)に定義された通りである。
方案5
本開示に係る一般式(III)で表される化合物又はその塩の調製方法は、
Figure 2023502458000056
一般式(IIIC)の化合物と一般式(IID)の化合物が、塩基性条件下で、触媒の存在下でカップリング反応を起こして、一般式(III)の化合物を得るステップを含み、
そのうち、
Xはハロゲンであり、好ましくはBrであり、
Rb
Figure 2023502458000057
であり、
R1、R2、R3及びnは一般式(III)に定義された通りである。
方案6
本開示に係る一般式(III)で表される化合物又はその塩の調製方法は、
Figure 2023502458000058
一般式(IIIC)の化合物と一般式(IIB)の化合物が、塩基性条件下で、触媒の存在下でカップリング反応を起こして、一般式(IIIA)の化合物を得るステップと、
一般式(IIIA)の化合物から酸性条件下でアミノ保護基を脱離させて、一般式(III)の化合物を得るステップと、を含み、
そのうち、
Xはハロゲンであり、好ましくはBrであり、
Raはアミノ保護基であり、
Rb
Figure 2023502458000059
であり、
R1、R2、R3及びnは一般式(III)に定義された通りである。
方案7
本開示に係る一般式(III)で表される化合物又はその塩の調製方法は、
Figure 2023502458000060
一般式(IIIC)の化合物と一般式(IIGB)の化合物が、塩基性条件下で、触媒の存在下でカップリング反応を起こして、一般式(IIIGA)の化合物を得るステップと、
一般式(IIIGA)の化合物から酸性条件下でアミノ保護基を脱離させて、一般式(III)の化合物を得るステップと、を含み、
そのうち、
Xはハロゲンであり、好ましくはBrであり、
Raはアミノ保護基であり、
Rb
Figure 2023502458000061
であり、
R1、R2、R3及びnは一般式(III)に定義された通りである。
方案8
本開示に係る一般式(IV)で表される化合物又はその塩の調製方法は、
Figure 2023502458000062
一般式(IVC)の化合物と一般式(IID)の化合物が、塩基性条件下で、触媒の存在下でカップリング反応を起こして、一般式(IV)の化合物を得るステップを含み、
そのうち、
Xはハロゲンであり、好ましくはBrであり、
Rb
Figure 2023502458000063
であり、
R1、R2、R3及びnは一般式(IV)に定義された通りである。
方案9
本開示に係る一般式(IV)で表される化合物又はその塩の調製方法は、
Figure 2023502458000064
一般式(IVC)の化合物と一般式(IIB)の化合物が、塩基性条件下で、触媒の存在下でカップリング反応を起こして、一般式(IVA)の化合物を得るステップと、
一般式(IVA)の化合物から酸性条件下でアミノ保護基を脱離させて、一般式(IV)の化合物を得るステップと、を含み、
そのうち、
Xはハロゲンであり、好ましくはBrであり、
Raはアミノ保護基であり、
Rb
Figure 2023502458000065
であり、
R1、R2、R3及びnは一般式(IV)に定義された通りである。
方案10
本開示に係る一般式(IV)で表される化合物又はその塩の調製方法は、
Figure 2023502458000066
一般式(IVC)の化合物と一般式(IIGB)の化合物が、塩基性条件下で、触媒の存在下でカップリング反応を起こして、一般式(IVGA)の化合物を得るステップと、
一般式(IVGA)の化合物から酸性条件下でアミノ保護基を脱離させて、一般式(IV)の化合物を得るステップと、を含み、
そのうち、
Xはハロゲンであり、好ましくはBrであり、
Raはアミノ保護基であり、
Rb
Figure 2023502458000067
であり、
R1、R2、R3及びnは一般式(IV)に定義された通りである。
以上の合成方案において塩基性条件を提供する試薬は、有機塩基類及び無機塩基類を含み、前記有機塩基類は、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、n-ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、酢酸カリウム、ナトリウムtert-ブトキシド、カリウムtert-ブトキシド及びナトリウムn-ブトキシドを含むが、これらに限定されず、前記無機塩基類は、水素化ナトリウム、リン酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム及び水酸化リチウムを含むが、これらに限定されない。
以上の合成方案に記載の触媒は、パラジウム/炭素、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、二塩化パラジウム、酢酸パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)ジクロロパラジウム(II)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム、1,1'-ビス(ジベンジルリン)ジクロロジペンチル鉄パラジウム又はトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムを含むが、これらに限定されず、好ましくはテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム又はビス(トリフェニルホスフィン)ジクロロパラジウム(II)である。
以上の合成方案において酸性条件を提供する試薬は、塩化水素、塩化水素の1,4-ジオキサン溶液、トリフルオロ酢酸、ギ酸、酢酸、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、硝酸、リン酸、p-トルエンスルホン酸、Me3SiCl、TMSOTfを含むが、これらに限定されず、好ましくはトリフルオロ酢酸である。
以上の合成方案において、アミノ保護基は、テトラヒドロピラニル基(THP)、tert-ブトキシカルボニル基、アセチル基、ベンジル基、アリル基及びp-メトキシベンジル基を含むが、これらに限定されず、これらの基は、任意選択的にハロゲン、アルコキシ基又はニトロ基から選択される1~3個の置換基で置換可能である。好ましくはテトラヒドロピラニル基である。
上記反応は溶剤において行われることが好ましく、使用される溶剤は、エチレングリコールジメチルエーテル、酢酸、メタノール、エタノール、n-ブタノール、トルエン、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、石油エーテル、酢酸エチル、n-ヘキサン、ジメチルスルホキシド、1,4-ジオキサン、水又はN,N-ジメチルホルムアミドを含むが、これらに限定されない。
以下、実施例と合わせて本開示を更に説明するが、これらの実施例は本開示の範囲を限定するものではない。
化合物の構造は、核磁気共鳴(NMR)及び/又は質量分析(MS)によって決定される。NMRシフト(δ)は10-6(ppm)の単位で表記される。NMRの測定には核磁気共鳴装置Bruker AVANCE-400が使用され、測定溶剤は重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO-d6)、重水素化クロロホルム(CDCl3)、重水素化メタノール(CD3OD)であり、内部標準はテトラメチルシラン(TMS)である。
MSの測定には、液体クロマトグラフ質量分析計Agilent 1200/1290 DAD-6110/6120 Quadrupole MS(メーカー:Agilent、MS型番:6110/6120 Quadrupole MS)、waters ACQuity UPLC-QD/SQD(メーカー:waters、MS型番:waters ACQuity Qda Detector/waters SQ Detector)、THERMO Ultimate 3000-Q Exactive(メーカー:THERMO、MS型番:THERMO Q Exactive)が使用される。
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析には、高速液体クロマトグラフAgilent HPLC 1200DAD、Agilent HPLC 1200VWD及びWaters HPLC e2695-2489が使用される。
キラルHPLC分析測定には、高速液体クロマトグラフAgilent 1260 DADが使用される。
分取高速液体クロマトグラフィーには、分取クロマトグラフWaters 2545-2767、Waters 2767-SQ Detecor2、Shimadzu LC-20AP及びGilson GX-281が使用される。
キラル分取には、分取クロマトグラフShimadzu LC-20APが使用される。
CombiFlash高速分取クロマトグラフとしては、Combiflash Rf200(TELEDYNE ISCO)が使用される。
薄層クロマトグラフィー用シリカゲル板としては、煙台黄海HSGF254又は青島GF254シリカゲル板が使用され、薄層クロマトグラフィー(TLC)に使用されるシリカゲル板の仕様は、0.15 mm~0.2 mmであり、薄層クロマトグラフィーによる生成物の分離精製用の仕様は0.4 mm~0.5 mmである。
シリカゲルカラムクロマトグラフィーは、一般に、煙台黄海シリカゲル製200~300メッシュのシリカゲルを担体として使用する。
キナーゼ平均阻害率及びIC50値の測定には、マイクロプレートリーダーNovoStar(独BMG社製)が使用される。
本開示に係る既知の出発物質は、本分野の既知の方法により、又はそれに従って合成されてもよく、又はABCR GmbH & Co. KG、Acros Organics、Aldrich Chemical Company、韶遠化学科技(Accela ChemBio Inc)、達瑞化学品などの会社から購入されてもよい。
実施例では、特別な説明がなければ、反応はいずれもアルゴン雰囲気又は窒素雰囲気において行うことができる。
アルゴン雰囲気又は窒素雰囲気とは、反応フラスコに容量約1Lのアルゴン又は窒素バルーンが接続されていることである。
水素雰囲気とは、反応フラスコに容量約1Lの水素バルーンが接続されていることである。
加圧水素化反応には、Parr 3916EKX型水素化装置及び清藍QL-500型水素発生器又はHC2-SS型水素化装置が使用される。
水素化反応は、一般に真空排気して、水素を注入し、3回繰り返して操作する。
マイクロ波反応には、CEM Discover-S 908860型マイクロ波反応器が使用される。
実施例では、特別な説明がなければ、溶液とは水溶液である。
実施例では、特別な説明がなければ、反応温度は、20℃~30℃である室温である。
実施例における反応過程の監視は、薄層クロマトグラフィー(TLC)により行われ、反応に使用される展開溶媒、化合物を精製するために使用されるカラムクロマトグラフィーの溶離液系及び薄層クロマトグラフィーの展開溶媒系は、A:ジクロロメタン/メタノール系、B:n-ヘキサン/酢酸エチル系、C:石油エーテル/酢酸エチル系を含み、溶剤の体積比は化合物の極性によって調整されるが、少量のトリエチルアミン及び酢酸などの塩基性又は酸性試薬を加えて調整されてもよい。
THPは、テトラヒドロピラニル基である。
実施例1
(R)-2-メチル-2-(1-メチル-5-(3-メチルモルホリニル)-3-(1H-ピラゾール-3-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-イル)プロパンニトリル 1
Figure 2023502458000068
ステップ1
(R,E)-1-メチル-4-((1-(3-メチルモルホリン)エチリデン)アミノ)-1H-ピラゾール-5-カルボン酸メチル 1c
化合物(R)-1-(3-メチルモルホリン)エタン-1-オン1b(2.5 g,17.7 mmol,特許出願「WO2016020320A1中の明細書の第86ページの実施例の中間体-1」に開示された方法により調製された)を1,2-ジクロロエタンに溶解し、アルゴンガス保護下、氷水に入れて冷却し、オキシ塩化リン(7.4 g,48.3 mmol)を徐々に滴下し、滴下完了後に室温で30分間撹拌し、化合物4-アミノ-1-メチル-1H-ピラゾール-5-ギ酸メチル1a(2.5 g,16.1 mmol,江蘇艾康生物)を加え、80℃まで加熱して2時間撹拌しながら反応させた。室温まで冷却し、減圧濃縮し、得られた残留物にジクロロメタン(200 mL)を加えて希釈し、氷水に入れて冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液を滴下してpH=8~9に中和し、有機相を飽和食塩水(50 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Cで精製し、表題化合物1c(4.8 g)を得て、収率が94%であった。
MS m/z (ESI): 281.2 [M+1]。
ステップ2
(R)-1-メチル-5-(3-メチルモルホリニル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-オール 1d
化合物1c(2.6 g,9.3 mmol)をテトラヒドロフラン(20 mL)に溶解し、氷水に入れて冷却し、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(27.8 mL,1 Mのテトラヒドロフラン溶液,27.8 mmol)を徐々に加え、0℃で1時間反応させた。メタノール(10 mL)を加えて反応をクエンチし、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Aで精製し、表題化合物1d(400 mg)を得て、収率が55.8%であった。
MS m/z (ESI): 249.0 [M+1]。
ステップ3
(R)-4-(7-クロロ-1-メチル-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-5-イル)-3-メチルモルホリン 1e
化合物1d(400 mg,1.6 mmol)を3.0 mLのオキシ塩化リンに溶解し、90℃まで加熱して2.0時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、減圧濃縮し、得られた残留物にジクロロメタン(50 mL)を加えて希釈し、氷水に入れて冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加えてpH=8~9に中和し、0.5時間撹拌しながら反応させ、静置して分液し、有機相を収集し、飽和食塩水(50 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Cで精製し、表題化合物1e(240 mg)を得て、収率が56%であった。
MS m/z (ESI): 267.0 [M+1]。
ステップ4
(R)-2-メチル-2-(1-メチル-5-(3-メチルモルホリニル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-イル)プロパンニトリル 1g
化合物1e(240 mg,0.91 mmol)及び化合物イソブチロニトリル1f(620 mg,8.9 mmol,上海畢得)を30 mLのテトラヒドロフランに溶解し、窒素ガス雰囲気で、ドライアイスアセトン浴で冷却し、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(8.9 mL,1 Mのテトラヒドロフラン溶液,8.9 mmol)を滴下し、低温で0.5時間撹拌し、室温まで自然に昇温させて1時間撹拌し、水を加えて反応をクエンチし、有機相を飽和食塩水(50 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Cで精製し、表題化合物1g(200 mg)を得て、収率が74%であった。
MS m/z (ESI): 300.1 [M+1]。
ステップ5
(R)-2-(3-ブロモ-1-メチル-5-(3-メチルモルホリニル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-イル)-2-メチルプロパンニトリル 1h
1g(200 mg,0.67 mmol)を5 mLの1,4-ジオキサンに溶解し、水酸化ナトリウム溶液(0.66 mL,2 Mの溶液,1.32 mmol)を加え、氷水で冷却し、液体臭素(427 mg,2.67 mmol)を加え、低温で10分間撹拌し、室温まで自然に昇温させて1時間撹拌しながら反応させた。酢酸エチルを加えて希釈し、有機相を飽和チオ硫酸ナトリウム溶液で洗浄し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Cで精製し、表題化合物1h(140 mg)を得て、収率が55%であった。
MS m/z (ESI): 377.9 [M+1]。
ステップ6
2-メチル-2-(1-メチル-5-((R)-3-メチルモルホリニル)-3-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-イル)プロパンニトリル 1i
1h(20 mg,0.05 mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(18 mg,0.015 mmol)、炭酸ナトリウム(11 mg,0.10 mmol)及び1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(29 mg,0.10 mmol,上海畢得)を4 mLのエチレングリコールジメチルエーテルに溶解し、1 mLの水を加え、アルゴンガス雰囲気で、マイクロ波で120℃まで加熱して1時間反応させた。反応液を室温まで冷却し、20 mLの水を加え、酢酸エチルで抽出し(20 mL×3)、有機相を合わせ、減圧濃縮し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Cで精製し、表題化合物1i(20 mg)を得て、収率が84%であった。
MS m/z (ESI): 450.1 [M+1]。
ステップ7
(R)-2-メチル-2-(1-メチル-5-(3-メチルモルホリニル)-3-(1H-ピラゾール-3-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-イル)プロパンニトリル 1
化合物1i(20 mg,0.04 mmol)を5 mLのジクロロメタンに溶解し、5 mLのトリフルオロ酢酸を滴下し、滴下完了後に、4時間撹拌しながら反応させた。反応液を減圧濃縮し、7 Mのアンモニア・メタノール溶液を滴下してpH=8~9に調整し、減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Aで精製し、表題化合物1(7.0 mg)を得て、収率が43%であった。
MS m/z (ESI): 366.0 [M+1]。
1H NMR (400 MHz, CD3OD):δ 7.58 (s, 1H), 7.03 (s, 1H), 6.86 (s, 1H), 4.39 (s, 4H), 4.04 - 3.82 (m, 2H), 3.74 (s, 2H), 3.58 (td, 1H), 3.26 (dd, 1H), 1.88 (d, 6H), 1.19 (d, 3H)。
実施例2
(R)-1-(1-メチル-5-(3-メチルモルホリニル)-3-(1H-ピラゾール-3-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-イル)シクロプロパンカルボニトリル 2
Figure 2023502458000069
ステップ1
(R)-1-(1-メチル-5-(3-メチルモルホリニル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-イル)シクロプロパンカルボニトリル 2a
1e(86 mg,0.32 mmol)、シクロプロパンカルボニトリル(65 mg,0.97 mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(30 mg,0.03 mmol)、2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル(40 mg,0.06 mmol)を2 mLのテトラヒドロフランに溶解し、アルゴンガス雰囲気で、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1.0 mL,1 Mのテトラヒドロフラン溶液,1.0 mmol)を加え、密封して80℃まで加熱し、1時間撹拌しながら反応させ、反応液を室温まで冷却した。20 mLの水を加え、酢酸エチルで抽出し(20 mL×3)、有機相を合わせ、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Cで精製し、表題化合物2a(80 mg)を得て、収率が84%であった。
MS m/z (ESI): 298.3 [M+1]。
ステップ2
(R)-1-(3-ブロモ-1-メチル-5-(3-メチルモルホリニル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-イル)シクロプロパンカルボニトリル 2b
2a(30 mg,0.1 mmol)を5 mLの1,4-ジオキサンに溶解し、水酸化ナトリウム溶液(0.1 mL,2 M溶液,0.2 mmol)を加え、氷水で冷却し、液体臭素(64 mg,0.4 mmol)を加え、低温で10分間撹拌し、室温まで自然に昇温させて1時間撹拌しながら反応させた。20 mLの酢酸エチルを加えて希釈し、有機相を飽和チオ硫酸ナトリウム溶液で洗浄し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Cで精製し、表題化合物2b(30 mg)を得て、収率が80%であった。
MS m/z (ESI): 376.4 [M+1]。
ステップ3
1-(1-メチル-5-((R)-3-メチルモルホリニル)-3-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-イル)シクロプロパンカルボニトリル 2c
2b(30 mg,0.08 mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(10 mg,0.08 mmol)、炭酸ナトリウム(17 mg,0.16 mmol)及び1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(44 mg,0.16 mmol)を4.0 mLのエチレングリコールジメチルエーテルに溶解し、1.0 mLの水を加え、アルゴンガス雰囲気で、マイクロ波で120℃まで加熱して1時間撹拌しながら反応させ、反応液を室温まで冷却した。20 mLの水を加え、酢酸エチルで抽出し(20 mL×3)、有機相を合わせ、減圧濃縮し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Cで精製し、表題化合物2c(30 mg)を得て、収率が84%であった。
MS m/z (ESI): 448.3 [M+1]。
ステップ4
(R)-1-(1-メチル-5-(3-メチルモルホリニル)-3-(1H-ピラゾール-3-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-イル)シクロプロパンカルボニトリル 2
化合物2c(30 mg,0.07 mmol)を5 mLのジクロロメタンに溶解し、1 mLのトリフルオロ酢酸を滴下し、滴下完了後に、4時間撹拌しながら反応させた。反応液を減圧濃縮し、7 Mのアンモニア・メタノール溶液を滴下してpH=8~9に調整し、減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Aで精製し、表題化合物2(13.5 mg)を得て、収率が55%であった。
MS m/z (ESI): 364.3 [M+1]。
1H NMR (400 MHz, CD3OD):δ 7.58 (d, 1H), 7.01 (d , 1H), 6.93 (s, 1H), 4.40 (d, 1H), 4.38 (s, 3H), 3.95 (dd, 2H), 3.79-3.68 (m, 2H), 3.57 (td, 1H), 3.30-3.25 (m, 1H), 1.92-1.80 (m, 2H), 1.72 - 1.58 (m, 2H), 1.18 (d, 3H)。
実施例3
(R)-3-メチル-4-(1-メチル-7-(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-3-(1H-ピラゾール-3-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-5-イル)モルホリン 3
Figure 2023502458000070
ステップ1
(R)-3-メチル-4-(1-メチル-7-(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-5-イル)モルホリン 3a
1e(250 mg,0.94 mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)ジクロロパラジウム(66 mg,0.09 mmol)、炭酸カリウム(260 mg,1.8 mmol)及び1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(390 mg,1.87 mmol)を8.0 mLのエチレングリコールジメチルエーテルに溶解し、2.0 mLの水を加え、アルゴンガス雰囲気で、マイクロ波で120℃まで加熱して2時間反応させ、反応液を室温まで冷却した。20 mLの水を加えて希釈し、酢酸エチルで抽出し(20 mL×3)、有機相を合わせ、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Cで精製し、表題化合物3a(290 mg)を得て、収率が99%であった。
MS m/z (ESI): 313.2 [M+1]。
ステップ2
(R)-4-(3-ブロモ-1-メチル-7-(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-5-イル)-3-メチルモルホリン 3b
3a(300 mg,0.97 mmol)を5 mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解し、氷水に入れて冷却し、N-ブロモスクシンイミド(205 mg,1.2 mmol)を加え、低温で10分間撹拌し、室温まで自然に昇温させて1時間撹拌しながら反応させた。20 mLの酢酸エチルを加えて希釈し、有機相を飽和チオ硫酸ナトリウム溶液で洗浄し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Cで精製し、表題化合物3b(115 mg)を得て、収率が30%であった。
MS m/z (ESI): 391.1 [M+1]。
ステップ3
(3R)-3-メチル-4-(1-メチル-7-(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-3-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-5-イル)モルホリン 3c
3b(35 mg,0.09 mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(10 mg,0.009 mmol)、炭酸ナトリウム(19 mg,0.18 mmol)及び1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(50 mg,0.18 mmol)を5.0 mLのエチレングリコールジメチルエーテルに溶解し、1 mLの水を加え、アルゴンガス雰囲気で、マイクロ波で120℃まで加熱して1時間反応させ、冷却した。20 mLの水を加え、酢酸エチルで抽出し(20 mL×3)、有機相を合わせ、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Cで精製し、表題化合物3c(20 mg)を得て、収率が48%であった。
MS m/z (ESI): 463.4 [M+1]。
ステップ4
(R)-3-メチル-4-(1-メチル-7-(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-3-(1H-ピラゾール-3-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-5-イル)モルホリン 3
化合物3c(60 mg,0.13 mmol)を5 mLのジクロロメタンに溶解し、1 mLのトリフルオロ酢酸を滴下し、滴下完了後に、4時間撹拌しながら反応させた。反応液を減圧濃縮し、7 Mのアンモニア・メタノール溶液を滴下してpH=8~9に調整し、減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Aで精製し、表題化合物3(20 mg)を得て、収率が40.7%であった。
MS m/z (ESI): 379.2 [M+1]。
1H NMR (400 MHz, CD3OD):δ 7.58 (d, 1H), 7.57 (d , 1H), 7.03 (d, 1H), 6.90 (s, 1H), 6.48 (d, 1H), 4.38 (d, 1H), 4.02-3.88 (m, 2H), 3.72 (s, 2H), 3.65 (s, 3H), 3.57 (td, 1H), 3.50 (s, 3H), 3.27-3.22 (m, 1H), 1.19 (d, 3H)。
実施例4
(R)-2-(1-エチル-5-(3-メチルモルホリニル)-3-(1H-ピラゾール-3-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-イル)-2-メチルプロパンニトリル 4
Figure 2023502458000071
ステップ1
1-エチル-4-ニトロ-1H-ピラゾール-5-カルボン酸メチル4b
化合物1-エチル-4-ニトロ-1H-ピラゾール-5-ギ酸メチル4a(5 g,25.1 mmol,上海畢得)を100 mLのメタノールに溶解し、10%のパラジウム/炭素(1 g)を加え、水素ガスを3回置換し、14時間撹拌しながら反応させた。ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、粗製品の表題化合物4b(4.2 g)を得て、生成物を精製せずにそのまま次のステップの反応に用いた。
MS m/z (ESI): 170.1 [M+1]。
ステップ2
(R,E)-1-エチル-4-((1-(3-メチルモルホリン)エチリデン)アミノ)-1H-ピラゾール-5-カルボン酸メチル 4c
1b(3.3 g,23.0 mmol)を1,2-ジクロロエタンに溶解し、アルゴンガス雰囲気で、氷水に入れて冷却し、オキシ塩化リン(5.4 g,35.2 mmol)を徐々に滴下し、滴下完了後に室温で30分間撹拌し、4b(2.5 g,16.1 mmol)を加え、80℃まで加熱して2時間撹拌しながら反応させた。室温まで冷却し、減圧濃縮し、得られた残留物にジクロロメタン(200 mL)を加えて希釈し、氷水に入れて冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液を滴下してpH=8~9に中和し、有機相を飽和食塩水(50 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Cで精製し、表題化合物4c(2.3 g)を得て、収率が66.1%であった。
MS m/z (ESI): 295.2 [M+1]。
ステップ3
(R)-1-エチル-5-(3-メチルモルホリニル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-オール 4d
4c(1 g,3.39 mmol)をテトラヒドロフラン(20 mL)に溶解し、氷水に入れて冷却し、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(10 mL,1 Mのテトラヒドロフラン溶液,10 mmol)を徐々に加え、0℃で1時間反応させた。メタノール(10 mL)を加えて反応をクエンチし、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Aで精製し、表題化合物4d(250 mg)を得て、収率が28.1%であった。
MS m/z (ESI): 263.1 [M+1]。
ステップ4
(R)-4-(7-クロロ-1-エチル-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-5-イル)-3-メチルモルホリン 4e
4d(250 mg,0.95 mmol)を2.0 mLのオキシ塩化リンに溶解し、90℃まで加熱して2時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、減圧濃縮し、得られた残留物にジクロロメタン(50 mL)を加えて希釈し、氷水に入れて冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加えてpH=8~9に中和し、0.5時間撹拌しながら反応させ、静置して分液し、有機相を収集し、飽和食塩水(50 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Cで精製し、表題化合物4e(120 mg)を得て、収率が42.5%であった。
MS m/z (ESI): 281.3 [M+1]。
ステップ5
(R)-2-(1-エチル-5-(3-メチルモルホリニル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-イル)-2-メチルプロパンニトリル 4g
化合物4e(120 mg,0.43 mmol)及び化合物1f(295 mg,4.3 mmol,上海畢得)を30 mLのテトラヒドロフランに溶解し、アルゴンガス雰囲気で、ドライアイスアセトン浴で冷却し、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1.7 mL,1 Mのテトラヒドロフラン溶液,1.7 mmol)を滴下し、低温で0.5時間撹拌し、室温まで自然に昇温させて1時間撹拌し、水を加えて反応をクエンチし、有機相を飽和食塩水(50 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Cで精製し、表題化合物4g(95 mg)を得て、収率が74%であった。
MS m/z (ESI): 314.1 [M+1]。
ステップ6
(R)-2-(3-ブロモ-1-エチル-5-(3-メチルモルホリニル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-イル)-2-メチルプロパンニトリル 4h
4g(95 mg,0.67 mmol)を5 mLの1,4-ジオキサンに溶解し、水酸化ナトリウム溶液(0.3 mL,2 Mの溶液,0.6 mmol)を加え、氷水で冷却し、液体臭素(194 mg,1.2 mmol)を加え、低温で10分間撹拌し、室温まで自然に昇温させて1時間撹拌しながら反応させた。酢酸エチルを加えて希釈し、有機相を飽和チオ硫酸ナトリウム溶液で洗浄し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Cで精製し、表題化合物4h(41 mg)を得て、収率が34%であった。
MS m/z (ESI): 392.1 [M+1]。
ステップ7
2-(1-エチル-5-((R)-3-メチルモルホリニル)-3-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-イル)-2-メチルプロパンニトリル 4i
4h(40 mg,0.1 mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(12 mg,0.01 mmol)、炭酸ナトリウム(32 mg,0.3 mmol)及び1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(32 mg,0.20 mmol,上海畢得)を4 mLのジオキサンに溶解し、1 mLの水を加え、アルゴンガス雰囲気で、マイクロ波で120℃まで加熱して1時間反応させた。反応液を室温まで冷却し、20 mLの水を加え、酢酸エチルで抽出し(20 mL×3)、有機相を合わせ、減圧濃縮し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Cで精製し、表題化合物4i(40 mg)を得て、収率が85%であった。
MS m/z (ESI): 464.1 [M+1]。
ステップ8
(R)-2-(1-エチル-5-(3-メチルモルホリニル)-3-(1H-ピラゾール-3-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-イル)-2-メチルプロパンニトリル 4
化合物4i(20 mg,0.04 mmol)を5 mLのジクロロメタンに溶解し、5 mLのトリフルオロ酢酸を滴下し、滴下完了後に、4時間撹拌しながら反応させた。反応液を減圧濃縮し、7 Mのアンモニア・メタノール溶液を滴下してpH=8~9に調整し、減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Aで精製し、表題化合物4(15 mg)を得て、収率が45%であった。
MS m/z (ESI): 380.2 [M+1]。
1H NMR (400 MHz, CD3OD):δ 7.57 (s, 1H), 7.04 (s, 1H), 6.85 (s, 1H), 4.66-4.64 (m, 2H), 4.39-4.38 (m, 1H), 3.97-3.91 (m, 2H), 3.74 (s, 2H), 3.58-3.57 (m, 1H), 3.28-3.27 (m, 1H), 1.86 (d, 6H), 1.46(t, 3H),1.18 (d, 3H)。
実施例5
(R)-1-(1-エチル-5-(3-メチルモルホリニル)-3-(1H-ピラゾール-3-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-イル)シクロプロパンカルボニトリル 5
Figure 2023502458000072
ステップ1
(R)-1-(1-エチル-5-(3-メチルモルホリニル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-イル)シクロプロパンカルボニトリル 5a
4e(500 mg,1.78 mmol)、シクロプロパンカルボニトリル(239 mg,3.56 mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(162 mg,0.18 mmol)、2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル(222 mg,0.36 mmol)を2 mLのテトラヒドロフランに溶解し、アルゴンガス雰囲気で、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(5.3 mL,1 Mのテトラヒドロフラン溶液,5.3 mmol)を加え、密封して80℃まで加熱し、1時間撹拌しながら反応させ、反応液を室温まで冷却した。20 mLの水を加え、酢酸エチルで抽出し(20 mL×3)、有機相を合わせ、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Cで精製し、表題化合物5a(360 mg)を得て、収率が64.9%であった。
MS m/z (ESI): 312.2 [M+1]。
ステップ2
(R)-1-(3-ブロモ-1-エチル-5-(3-メチルモルホリニル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-イル)シクロプロパンカルボニトリル 5b
5a(377 mg,1.2 mmol)を5 mLのテトラヒドロフランに溶解し、氷水で冷却し、N-ブロモスクシンイミド(215 mg,1.2 mmol)を加え、低温で10分間撹拌し、室温まで自然に昇温させて2時間撹拌しながら反応させた。20 mLの酢酸エチルを加えて希釈し、有機相を飽和チオ硫酸ナトリウム溶液で洗浄し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Cで精製し、表題化合物5b(100 mg)を得て、収率が21%であった。
MS m/z (ESI): 390.3 [M+1]。
ステップ3
(R)-1-(1-エチル-5-(3-メチルモルホリニル)-3-(1H-ピラゾール-3-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-イル)シクロプロパンカルボニトリル 5
5b(100 mg,0.25 mmol)、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム・ジクロロメタン錯体(43 mg,0.05 mmol)、炭酸ナトリウム(81 mg,0.78 mmol)及び(1H-ピラゾール-3-イル)ボロン酸(43 mg,0.38 mmol,上海畢得)を4.0 mLのジオキサンに溶解し、1.0 mLの水を加え、アルゴンガス雰囲気で、100℃で2時間撹拌しながら反応させ、反応液を室温まで冷却した。20 mLの水を加え、酢酸エチルで抽出し(20 mL×3)、有機相を合わせ、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Aで精製し、表題化合物5(10 mg)を得て、収率が10%であった。
1H NMR (400 MHz, CD3OD):δ 7.82 (s, 1H), 7.04-7.12 (m, 2H), 4.84-4.82 (m, 2H), 4.51-4.50 (m, 1H), 4.09-4.05 (m, 2H), 3.86-3.85 (m, 2H), 3.69-3.66 (m, 1H), 3.43-3.42 (m, 1H), 1.97 (d, 2H), 1.80-1.78(m, 2H), 1.67(t, 3H),1.32 (d, 3H)。
実施例6
(R)-2-メチル-2-(5-(3-メチルモルホリニル)-3-(1H-ピラゾール-3-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-イル)プロパンニトリル 6
Figure 2023502458000073
ステップ1
1-ベンジル-4-ニトロ-1H-ピラゾール-5-カルボン酸メチル 6b
4-ニトロ-1H-ピラゾール-3-カルボン酸メチル6a(2 g,11.69 mmol,Meryer)を30 mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解し、炭酸カリウム(1.75 g,12.66 mmol)及び臭化ベンジル(2.04 g,11.93 mmol)を加え、室温で17時間撹拌した。反応液に80 mLの酢酸エチルを加え、水洗し(30 mL×3)、飽和塩化ナトリウム溶液(30 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Cで精製し、表題化合物6b(710 mg)を得て、収率が23.3%であった。
MS m/z (ESI): 262.0 [M+1]。
ステップ2
4-アミノ-1-ベンジル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸メチル 6c
化合物6b(710 mg,2.72 mmol)を20 mLの無水エタノールに溶解し、鉄粉(1.52 g,27.22 mmol)及び塩化アンモニウム(1.46 g,27.29 mmol)を加えた。反応液を還流するまで加熱し、17時間撹拌しながら反応させた。反応液を室温まで冷却し、1層の珪藻土を敷いておいたブフナー漏斗によりろ過し、酢酸エチルで固体を洗浄し、ろ液を合わせて減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Cで精製し、表題化合物6c(650 mg,エタノールのエステル交換生成物を含む)を得て、収率が100%であった。
MS m/z (ESI): 232.2 [M+1],246.2[M+1]。
ステップ3
(R)-1-(4-アミノ-1-ベンジル-1H-ピラゾール-5-イル)-3-(3-メチルモルホリニル)プロパン-1,3-ジオン 6d
リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(11.29 mL,1 Mのテトラヒドロフラン溶液,11.29 mmol)を三つ口フラスコに入れ、窒素ガス雰囲気で、反応液を内部温度が-10℃~0℃の間になるように冷却し、1bの2-メチルテトラヒドロフラン溶液(0.65 g,4.54 mmol,1.6 mL)を滴下し、保温して40分間反応させた。更に6cの2-メチルテトラヒドロフラン溶液(0.65 g,2.81 mmol,2.6 mL)を滴下し、保温して1時間反応させた。反応液に10 mLの水を加え、酢酸エチルで抽出し(10 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Cで精製し、表題化合物6d(440 mg)を得て、収率が45.7%であった。
MS m/z (ESI): 343.2 [M+1]。
ステップ4
(R)-1-ベンジル-7-クロロ-5-(3-メチルモルホリニル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン 6e
化合物6d(0.44 g,1.29 mmol)を5 mLのアセトニトリルに溶解し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.5 g,3.87 mmol)を加え、反応液を内部温度が-5℃~0℃の間になるように冷却した。オキシ塩化リン(0.79 g,5.15 mmol)を滴下し、保温して1.5時間反応させてから、65℃に昇温させて4時間反応させた。反応液を室温まで冷却し、20 mLの飽和炭酸ナトリウム溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出し(20 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Cで精製し、表題化合物6e(180 mg)を得て、収率が40.8%であった。
MS m/z (ESI): 343.1 [M+1]。
ステップ5
(R)-2-メチル-2-(5-(3-メチルモルホリニル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-イル)プロパンニトリル 6g
化合物6e(180 mg,0.53 mmol)及びイソブチロニトリル6f(218 mg,3.15 mmol)を5 mLのテトラヒドロフランに溶解し、窒素ガス雰囲気で、内部温度が-70℃以下になるように冷却した。リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(3.15 mL,1 Mのテトラヒドロフラン溶液,3.15 mmol)を滴下し、保温して30分間反応させてから、室温まで昇温させて1時間反応させた。10 mLの水を加え、酢酸エチルで抽出し(10 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Cで精製し、表題化合物6g(80 mg)を得て、収率が53.3%であった。
MS m/z (ESI): 286.2 [M+1]。
ステップ6
(R)-2-(3-ブロモ-5-(3-メチルモルホリニル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-イル)-2-メチルプロパンニトリル 6h
化合物6g(80 mg,0.28 mmol)を2 mLのテトラヒドロフランに溶解し、N-ブロモスクシンイミド(50 mg,0.28 mmol)を加え、室温で30分間撹拌した。10 mLの飽和チオ硫酸ナトリウム溶液を加え、酢酸エチルで抽出し(10 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Cで精製し、表題化合物6h(40 mg)を得て、収率が39.2%であった。
MS m/z (ESI): 364.1 [M+1]。
ステップ7
2-メチル-2-(5-((R)-3-メチルモルホリニル)-3-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-イル)プロパンニトリル 6j
化合物6h(40 mg,0.11 mmol)、1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール6i(61 mg,0.22 mmol,上海畢得)及び炭酸ナトリウム(24 mg,0.22 mmol)を三つ口フラスコに入れ、2 mLの1,4-ジオキサン及び0.5 mLの水を加え、窒素ガスを3回置換した後、ビス(トリフェニルホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(16 mg, 22.8 umol)を加え、窒素ガスを3回置換し、窒素ガス雰囲気で、外部温度を85℃まで昇温させ、保温して1時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、10 mLの水を加え、酢酸エチルで抽出し(10 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Cで精製し、表題化合物6j(25 mg)を得て、収率が52.3%であった。
MS m/z (ESI): 436.3 [M+1]。
ステップ8
2-メチル-2-(5-((R)-3-メチルモルホリニル)-3-(1H-ピラゾール-5-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-イル)プロパンニトリル 6
化合物6j(22 mg,50.51 umol)を3 mLのイソプロパノールに溶解し、トリフルオロ酢酸(404 mg,3.54 mmol)を加え、室温で30分間撹拌した。反応液を10 mLの飽和炭酸水素ナトリウム溶液に注ぎ、減圧濃縮してから、酢酸エチルで抽出し(10 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、得られた残留物を薄層クロマトグラフィーにより展開溶媒系Cで精製し、表題化合物6(5 mg)を得て、収率が28.2%であった。
MS m/z (ESI): 352.1 [M+1]。
1H NMR (500 MHz, CDCl3):δ 7.77 (s, 1H), 7.18 (s, 1H), 6.93 (s, 1H), 4.42-4.43 (d, 1H), 4.14-4.11 (m, 1H), 4.01-3.98 (m, 1H), 3.88-3.89(m, 2H), 3.74-3.67(m, 1H),3.44-3.42 (m, 1H), 2.00 (s, 6H), 1.36-1.35(d, 3H)。
対照例1(実施例7)
(R)-2-(1-メチル-5-(3-メチルモルホリニル)-3-(1H-ピラゾール-3-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-イル)プロパン-2-オール 7
Figure 2023502458000074
ステップ1
(R)-1-メチル-5-(3-メチルモルホリニル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-イル-トリフルオロメタンスルホナート 7a
化合物1d(500 mg,2.0 mmol)を5.0 mLのジクロロメタンに溶解し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(520 mg,4.0 mmol)、N-フェニルビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(790 mg,2.2 mmol)を加えて2.0時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Cで精製し、表題化合物7a(600 mg)を得て、収率が78.3%であった。
MS m/z (ESI): 381.3[M+1]。
ステップ2
(R)-1-メチル-5-(3-メチルモルホリニル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-カルボン酸メチル 7b
化合物7a(400 mg,1.05 mmol)、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム・ジクロロメタン錯体(178 mg,0.21 mmol,上海畢得)、トリエチルアミン(210 mg,2.09 mmol)を8 mLのメタノールに溶解し、一酸化炭素雰囲気で、65℃で15時間撹拌し、室温まで冷却し、ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Cで精製し、表題化合物7b(90 mg)を得て、収率が29.5%であった。
MS m/z (ESI): 291.1[M+1]。
ステップ3
(R)-3-ブロモ-1-メチル-5-(3-メチルモルホリン)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-カルボン酸メチル 7c
化合物7b(90 mg,0.31 mmol)を5 mLのテトラヒドロフランに溶解し、N-ブロモスクシンイミド(110 mg,0.62 mmol)を加え、室温で30分間撹拌した。10 mLの飽和チオ硫酸ナトリウム溶液を加え、酢酸エチルで抽出し(10 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、粗製品の表題化合物7c(180 mg)を得て、製品を精製せずにそのまま次のステップの反応に用いた。
MS m/z (ESI): 369.1[M+1]。
ステップ4
1-メチル-5-((R)-3-メチルモルホリニル)-3-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-カルボン酸メチル7d
7c(180 mg,0.316 mmol)、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム・ジクロロメタン錯体(30 mg,0.032 mmol)、炭酸ナトリウム(83 mg,0.783 mmol)及び1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(176 mg,0.632 mmol,上海畢得)を4 mLのジオキサンに溶解し、1 mLの水を加え、アルゴンガス雰囲気で、マイクロ波で120℃まで加熱して1時間反応させた。反応液を室温まで冷却し、20 mLの水を加え、酢酸エチルで抽出し(20 mL×3)、有機相を合わせ、減圧濃縮し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Cで精製し、表題化合物7d(45 mg)を得て、収率が32.3%であった。
MS m/z (ESI): 441.2[M+1]。
ステップ5
2-(1-メチル-5-((R)-3-メチルモルホリニル)-3-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-イル)プロパン-2-オール 7e
化合物7d(45 mg,0.102 mmol)を5 mLのテトラヒドロフランに溶解し、氷浴で1 Mの臭化メチルマグネシウムのテトラヒドロフラン溶液(36 mg,0.301 mmol,上海畢得)を滴下し、滴下完了後に、2時間撹拌しながら反応させた。反応液に10 mLの飽和塩化アンモニウム溶液を加え、酢酸エチル(10 mL×3)で抽出し、減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより溶離液系Aで精製し、表題化合物7e(40 mg)を得て、収率が88.9%であった。
MS m/z (ESI): 441.6[M+1]。
ステップ6
(R)-2-(1-メチル-5-(3-メチルモルホリニル)-3-(1H-ピラゾール-3-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-7-イル)プロパン-2-オール 7
化合物7e(40 mg,90 umol)を3 mLのメタノールに溶解し、塩酸ジオキサン溶液(1 mL,4 N)を加え、室温で30分間撹拌した。減圧濃縮し、得られた残留物を薄層クロマトグラフィーにより展開溶媒系Cで精製し、表題化合物7(10 mg)を得て、収率が30.9%であった。
MS m/z (ESI):357.6[M+1]。
1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 7.68 (s, 1H), 7.43 (s, 1H), 7.11 (s, 1H), 4.50- 4.42 (m, 2H), 4.21 (s, 3H), 4.10-3.99 (m, 4H), 3.84 (d, 2H), 3.68 (td, 2H), 1.28 (d, 6H)。
試験例:
生物学的評価
試験例1、本開示に係る化合物のATR酵素に対する阻害効果。
以下の方法は、本開示に係る化合物のATR酵素に対する阻害効果を測定するためのものである。実験方法については、以下のように簡単に説明する:
一、実験の材料と機器
1. ATR酵素(Eurofins Pharma Discovery Services、14-953-M)
2. GSTタグ付きP53タンパク質(Eurofins Pharma Discovery Services、14-952-M)
3. 384ウェルプレート(Thermo Scientific、267462)
4. U型底96ウェルプレート(Corning、3795)
5. ユーロピウムクリプテートで標識された抗リン酸化P53タンパク質抗体(cisbio、61P08KAE)
6. d2に結合する抗GST抗体(cisbio、61GSTDLF)
7. ATP溶液(Promega、V916B)
8. EDTA(Thermo Scientific,AM9260G)
9. HEPES(Gibco,15630-080)
10. マイクロプレートリーダー(BMG、PHERAsta)
二、実験の手順
1 nMのATR酵素、50 nMのP53タンパク質、7.435 μMのATP及び異なる濃度(初期濃度が1 μMで、3倍の勾配で11個の濃度に希釈された)の小分子化合物を混合室で2時間インキュベートし、そして停止液(12.5 mMのHEPES、250 mMのEDTA)を加えて均一に混合し、更に0.42 ng/ウェルのユーロピウムクリプテートで標識された抗リン酸化P53タンパク質抗体及び25 ng/ウェルのd2に結合する抗GST抗体を加えた。室温で一晩インキュベートした後、PHERAstarにより620 nm及び665 nmの蛍光信号を検出した。データをGraphPadソフトウェアにより処理した。
三、実験のデータ
本開示に係る化合物のATR酵素に対する阻害活性は、以上の試験により測定可能であり、測定されたIC50値を表1に示す。
Figure 2023502458000075


結論:対照例1に比べ、本開示に係る化合物は、より優れたATR酵素の阻害活性を有する。
試験例2、細胞増殖実験
以下の方法は、細胞内のATP含有量を検出することで、IC50の大きさによって本開示に係る化合物のLoVo細胞増殖に対する阻害効果を評価する。実験方法については、以下のように簡単に説明する:
一、実験の材料と機器
1. LoVo、ヒト結腸癌腫瘍細胞(南京科佰、CBP60032)
2. ウシ胎児血清(FBS)(GIBCO、10091-148)
3. F-12K培地(Gibco、21127030)
4. CellTite-Glo試薬(Promega、G7573)
5. 96ウェル細胞培養プレート(corning、3903)
6. パンクレアチン(invitrogen、25200-072)
7. マイクロプレートリーダー(BMG、PHERAstar)
8. 細胞カウンタ(上海ルイイ生物科技有限公司、IC1000)
二、実験の手順
LoVo細胞を10%FBS含有F-12K培地において培養し、週に2~3回継代し、継代割合が1:3又は1:5であった。継代時に、細胞をパンクレアチンで消化した後に遠心管に移し、1200 rpmで3分間遠心分離し、上清培地残液を捨て、新鮮な培地を加えて細胞を再懸濁した。96ウェル細胞培養プレートに90 μLの細胞懸濁液を加え、密度が3.88×104細胞/mlであり、96ウェルプレートの外周に100μLの完全培地のみを加えた。培養プレートをインキュベータで24時間(37℃、5%のCO2)培養した。
被検サンプルをDMSOで2 mMに希釈し、3倍で順に10個の濃度に希釈し、ブランク及び対照ウェルを設けた。勾配濃度に調製された被検化合物溶液5 μLを取り、95μLの新鮮な培地に加えた。更に培養プレートに10 μLの上記医薬品含有培地溶液を加えた。培養プレートをインキュベータで3日間(37℃、5% CO2)インキュベートした。96ウェル細胞培養プレートにおいて、各ウェルに50μLのCellTiter-Glo試薬を加え、室温で暗所に5~10 min放置し、PHERAstarで化学発光信号値を読み取り、データをGraphPadソフトウェアにより処理した。
三、実験のデータ
本開示に係る化合物のLoVo細胞増殖に対する阻害活性は、以上の試験により測定可能であり、測定されたIC50値を表2に示す。
Figure 2023502458000076


結論:対照例1に比べ、本開示に係る化合物は、LoVo細胞増殖に対してより優れた阻害作用を有する。
薬物動態評価
試験例3、本開示に係る化合物の薬物動態試験
1、要約
ラットを被験動物とし、LC/MS/MS法によりラットに実施例1の化合物、実施例2の化合物及び実施例3の化合物を胃内投与した後の異なる時点での血漿中の薬物濃度を測定した。本開示に係る化合物のラット体内における薬物動態学的挙動を研究し、薬物動態的特徴を評価した。
2、試験計画
2.1 試験薬物
実施例1の化合物、実施例2の化合物及び実施例3の化合物。
2.2 試験動物
維通利華実験動物有限公司から購入された、オスとメスが半々である健康な成体SDラット12匹を、平均して3つのグループに分け、グループ毎に4匹であった。
2.3 医薬品の配合
一定量の医薬品を秤量し、5%のDMSO、5%のTween 80及び90%の生理食塩水を加えて無色透明溶液として調製した。
2.4 投与
SDラットを一晩断食させた後に胃内投与し、投与量がいずれも2 mg/kgであり、投与体積がいずれも10.0 mL/kgであった。
3、操作
ラットに実施例1の化合物、実施例2の化合物及び実施例3の化合物を胃内投与し、投与前及び投与してから0.25、0.5、1.0、2.0、4.0、6.0、8.0、11.0、24.0時間後に眼窩から0.2 mL採血し、EDTA-K2kk抗凝固試験管に入れ、4℃、11000回転/分で血漿を5分間遠心分離し、-20℃で保存し、投与してから2時間後に摂食させた。
異なる濃度の医薬品を胃内投与した後のラット血漿中の被検化合物の含有量を測定した:投与後の各時点でのラット血漿25 μLを採取し、内部標準溶液50 μL、アセトニトリル175 μLを加え、ボルテックスで5分間混合し、10分間(4000回転/分)遠心し、血漿サンプルから上清液1 μLを取ってLC/MS/MS分析を行った。
4、薬物動態パラメータの結果
Figure 2023502458000077


結論:本開示に係る化合物は、薬物動態的吸収性が良く、薬物動態において顕著なメリットを有する。

Claims (22)

  1. 一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩:
    Figure 2023502458000078
    そのうち、
    G1とG2は相同又は相異であり、それぞれ独立してCH又はNであり、G1とG2が同時にCHではないことを条件とし、
    環Aはヘテロアリール基であり、
    R1は、水素原子、ハロゲン、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、-NR4R5、-CONR4R5、-SO2NR4R5、-R6N-CO-NR4R5、-COOR7、-SO2R7、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、そのうち、前記アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基は、それぞれ独立して任意選択的にハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、-NR4R5、-CONR4R5、-SO2NR4R5、-R6N-CO-NR4R5、-COOR7、-SO2R7、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択される1つ又は複数の置換基で置換され、
    R2は、水素原子、ハロゲン、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、そのうち、前記アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基は、それぞれ独立して任意選択的にハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択される1つ又は複数の置換基で置換され、
    R3は、水素原子、ハロゲン、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、そのうち、前記アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基は、それぞれ独立して任意選択的にハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択される1つ又は複数の置換基で置換され、
    R4とR5は相同又は相異であり、且つそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、
    R6は、水素原子、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、
    R7は、水素原子、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、
    nは0、1、2又は3である。
  2. 環Aは、ピラゾリル基、ピロリル基及びイミダゾリル基から選択される、請求項1に記載の一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩。
  3. 一般式(II)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩である、請求項1又は2に記載の一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩:
    Figure 2023502458000079
    そのうち、
    G1、G2、R1、R2、R3及びnは請求項1に定義された通りである。
  4. 一般式(III)又は一般式(IV)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩である、請求項1~3の何れか1項に記載の一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩:
    Figure 2023502458000080
    そのうち、R1、R2、R3及びnは請求項1に定義された通りである。
  5. R1は、アルキル基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、そのうち、前記アルキル基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基は、それぞれ独立して任意選択的にハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択される1つ又は複数の置換基で置換される、請求項1~4の何れか1項に記載の一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩。
  6. R2は、水素原子又はアルキル基であり、好ましくはアルキル基である、請求項1~5の何れか1項に記載の一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩。
  7. R3は水素原子である、請求項1~6の何れか1項に記載の一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩。
  8. 以下の何れか1つの化合物から選択される、請求項1~7の何れか1項に記載の一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩:
    Figure 2023502458000081
  9. 一般式(IA)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩:
    Figure 2023502458000082
    そのうち、
    Xはハロゲンであり、好ましくはBrであり、
    G1とG2は相同又は相異であり、それぞれ独立してCH又はNであり、G1とG2が同時にCHではないことを条件とし、
    R1は、水素原子、ハロゲン、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、-NR4R5、-CONR4R5、-SO2NR4R5、-R6N-CO-NR4R5、-COOR7、-SO2R7、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、そのうち、前記アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基は、それぞれ独立して任意選択的にハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、-NR4R5、-CONR4R5、-SO2NR4R5、-R6N-CO-NR4R5、-COOR7、-SO2R7、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択される1つ又は複数の置換基で置換され、
    R2は、水素原子、ハロゲン、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、そのうち、前記アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基は、それぞれ独立して任意選択的にハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択される1つ又は複数の置換基で置換され、
    R4とR5は相同又は相異であり、且つそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、
    R6は、水素原子、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、
    R7は、水素原子、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択される。
  10. 一般式(IIA)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩:
    Figure 2023502458000083
    そのうち、
    Raはアミノ保護基であり、
    G1とG2は相同又は相異であり、それぞれ独立してCH又はNであり、G1とG2が同時にCHではないことを条件とし、
    R1は、水素原子、ハロゲン、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、-NR4R5、-CONR4R5、-SO2NR4R5、-R6N-CO-NR4R5、-COOR7、-SO2R7、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、そのうち、前記アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基は、それぞれ独立して任意選択的にハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、-NR4R5、-CONR4R5、-SO2NR4R5、-R6N-CO-NR4R5、-COOR7、-SO2R7、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択される1つ又は複数の置換基で置換され、
    R2は、水素原子、ハロゲン、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、そのうち、前記アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基は、それぞれ独立して任意選択的にハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択される1つ又は複数の置換基で置換され、
    R3は、水素原子、ハロゲン、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、そのうち、前記アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基は、それぞれ独立して任意選択的にハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択される1つ又は複数の置換基で置換され、
    R4とR5は相同又は相異であり、且つそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、
    R6は、水素原子、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、
    R7は、水素原子、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、
    nは0、1、2又は3である。
  11. 一般式(IIGA)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩:
    Figure 2023502458000084
    そのうち、G1、G2、R1、R2、R3、Ra及びnは請求項10に定義された通りである。
  12. 以下の何れか1つの化合物から選択される、請求項9に記載の一般式(IA)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩:
    Figure 2023502458000085
  13. 以下の何れか1つの化合物から選択される、請求項10に記載の一般式(IIA)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩:
    Figure 2023502458000086
  14. 以下の化合物から選択される、請求項11に記載の一般式(IIGA)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩:
    Figure 2023502458000087
  15. 請求項1に記載の一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩を調製する方法であって、
    Figure 2023502458000088
    一般式(IA)の化合物と一般式(IB)の化合物がカップリング反応を起こして、一般式(I)の化合物を得ることを含み、
    そのうち、
    Xはハロゲンであり、好ましくはBrであり、
    Rb
    Figure 2023502458000089
    であり、
    環A、G1、G2、R1、R2、R3及びnは請求項1に定義された通りである、
    方法。
  16. 請求項10に記載の一般式(IIA)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩を調製する方法であって、
    Figure 2023502458000090
    一般式(IA)の化合物と一般式(IIB)の化合物がカップリング反応を起こして、一般式(IIA)の化合物を得ることを含み、
    そのうち、
    Xはハロゲンであり、好ましくはBrであり、
    Raはアミノ保護基であり、
    Rb
    Figure 2023502458000091
    であり、
    G1、G2、R1、R2、R3及びnは請求項10に定義された通りである、
    方法。
  17. 一般式(IIGA)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩を調製する方法であって、
    Figure 2023502458000092
    一般式(IA)の化合物と一般式(IIGB)の化合物がカップリング反応を起こして、一般式(IIGA)の化合物を得ることを含み、
    そのうち、
    Xはハロゲンであり、好ましくはBrであり、
    Raはアミノ保護基であり、
    Rb
    Figure 2023502458000093
    であり、
    G1、G2、R1、R2、R3及びnは請求項11に定義された通りである、
    方法。
  18. 一般式(II)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩を調製する方法であって、
    Figure 2023502458000094
    一般式(IIA)の化合物又は一般式(IIGA)の化合物からアミノ保護基を脱離させて、一般式(II)の化合物を得ることを含み、そのうち、
    Raはアミノ保護基であり、
    G1、G2、R1、R2、R3及びnは請求項3に定義された通りである、
    方法。
  19. 請求項1~8の何れか1項に記載の一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、又はその薬学的に許容される塩と、1種又は複数種の薬学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤とを含む、医薬組成物。
  20. ATRキナーゼを阻害するための医薬品の調製における、請求項1~8の何れか1項に記載の一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、その薬学的に許容される塩、又は請求項19に記載の医薬組成物の使用。
  21. 過剰増殖性疾患を治療及び/又は予防するための医薬品の調製における、請求項1~8の何れか1項に記載の一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、その薬学的に許容される塩、又は請求項19に記載の医薬組成物の使用。
  22. 腫瘍を治療及び/又は予防するための医薬品の調製における、請求項1~8の何れか1項に記載の一般式(I)で表される化合物若しくはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物の形態、その薬学的に許容される塩、又は請求項19に記載の医薬組成物の使用。
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