JP2023155751A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】抗菌効果と抗菌コストとを両立すること。【解決手段】画像形成装置は、抗菌剤を含むトナーを保持する保持手段と、保持手段から供給されるトナーを画像形成プロセスによって記録材に塗布して抗菌領域を形成する画像形成手段と、を有しする。抗菌領域は、記録材の第一面の一部領域であってユーザの指が触れやすい一部領域に形成される。【選択図】図4

Description

本発明は画像形成装置に関する。
医療機関などで取り扱われる印刷物(例:処方箋および問診票)は、複数人の間で回覧される。感染力のある菌が、ある人の手指から印刷物に付着し、印刷物から別の人の手指に付着することが繰り返されることで、医療機関内で感染が拡大する。そこで、抗菌効果のある抗菌剤を印刷物の原料(繊維、填料)に含有させたり、印刷物上に抗菌剤が塗布されたりする。特許文献1によれば、印刷物の片面全域に抗菌剤を塗布することが提案されている。
特許第6234345号公報
印刷物の原材料の全体に抗菌剤を含有させる手法では、印刷物のうち手指が触れない部分にも抗菌剤が存在する。そのため、抗菌剤の使用量に対する抗菌効果(抗菌効率)が低く、コストアップに繋がっていた。印刷物の片面全域に抗菌剤を塗布する手法では、片面には抗菌効果があるが、他方の面には抗菌効果が無い。印刷物は手で把持されたり、指で摘ままれたりすることが多い。そのため、抗菌効果が無い他方の面を通じて感染が拡大する。また、手指が触れる部分は印刷物の一部領域にすぎないにも拘らず、片面全域に抗菌処置が施されるため、コストアップに繋がっていた。そこで、本発明は、抗菌効果と抗菌コストとを両立することを目的とする。
本発明は、たとえば、
抗菌剤を含むトナーを保持する保持手段と、
前記保持手段から供給される前記トナーを画像形成プロセスによって記録材に塗布して抗菌領域を形成する画像形成手段と、を有し、
前記抗菌領域は、前記記録材の第一面の一部領域であってユーザの指が触れやすい一部領域に形成されることを特徴とする画像形成装置を提供する。
本発明によれば、抗菌効果と抗菌コストとが両立される。
画像形成装置を説明する図。 構成Iに関する抗菌領域を示した図。 構成IIに関する抗菌領域を示した図。 構成IIIに関する抗菌領域を示した図。 構成IVに関する抗菌領域を示した図。 実施例の効果を説明する図。 コントローラを説明する図。 抗菌方法を説明するフローチャート。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
<実施例1>
(画像形成プロセス)
図1は、電子写真方式の画像形成装置100を示している。感光ドラム1は、OPC感光層(有機光半導体)を持つ像担持体である。感光ドラム1は、所定のプロセススピードで矢印方向に回転する。帯電ローラ2は、感光ドラム1の表面の電位が所定電位となるように、帯電ローラ2の表面を帯電させる。レーザースキャナ3は、画像信号にしたがってレーザ光を出力することで、感光ドラム1の表面を露光し、静電潜像を形成する。
現像容器5は、トナーに抗菌剤を混合して作製された抗菌トナー4を収容している。現像剤担持部材6は、抗菌トナー4を用いて静電潜像を現像し、トナー画像を形成する。
感光ドラム1が回転することでトナー画像が転写部19に搬送される。転写部19は、感光ドラム1と転写ローラ7とにより構成されている。シートカセット11は、多数の記録材8を収容する収容庫である。給送ローラ12は、シートカセット11から一枚の記録材8を搬送経路10aへ給送する。搬送ローラ13は、搬送経路10aに沿って記録材8を転写部19へ搬送する。
転写部19は、トナー画像を感光ドラム1から記録材8へ転写する。感光ドラム1の残存した抗菌トナー4はクリーニング容器9に回収される。感光ドラム1、帯電ローラ2、現像容器5、クリーニング容器9は、一体化されて提供され、プロセスカートリッジと呼ばれることがある。
記録材8は、転写部19から定着器17へ搬送される。定着器17が、トナー画像および記録材8に熱と圧力を加えることで、トナー画像が記録材8上に定着する。排出ローラ14が、記録材8を画像形成装置100の外部に排出する。両面印刷では、第一面に画像が形成された記録材8の後端をシートセンサ16が検知すると、排出ローラ14の回転方向が正転から逆転に切り替わる。これにより、記録材8は、搬送経路10aから搬送経路10bへ送り込まれる。(スイッチバック搬送)。搬送経路10bに設けられた搬送ローラ15は、記録材8を搬送ローラ13へ受け渡す。搬送ローラ13は、記録材8を再び転写部19へ送り込む。転写部19は、記録材8の第二面に対して感光ドラム1からトナー画像を転写する。その後、記録材8は定着器17へ搬送される。定着器17は、記録材8の第二面にトナー画像を定着させる。排出ローラ14が、両面印刷の完了した記録材8を画像形成装置100の外部へ排出する。
なお、抗菌トナー4は定着器17により熱を与えられ、かつ、加圧されながら、記録材8上に定着する。これにより、記録材8およびトナー画像からなる印刷物が抗菌処理される。
図1には、モノクロ画像を形成する画像形成装置100が示されているが、本発明の技術思想は、フルカラー画像を形成する画像形成装置にも適用可能である。また、記録材8は、既に任意の画像が印刷されたプレプリント紙であってもよい。
(抗菌剤)
抗菌剤としては、無機系抗菌剤と有機系抗菌剤とのうちのいずれもが抗菌トナー4に対して適用可能である。なお、無機系抗菌剤は、有機系抗菌剤と比較して、耐熱性と安定性に優れたている。
無機系抗菌剤としては、金属、金属化合物系、および、酸化物光触媒系などがある。金属としては、銀、銅、および、亜鉛などがあげられる。金属単体及び/又は抗菌性金属イオンが採用されてよい。これらの金属が他の無機物へ担持されてもよい。抗菌性金属を担持する担体としては、たとえば、アルミナ、ゼオライト、シリカゲル、リン酸塩系化合物、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、および、ケイ酸塩ガラスなどがある。
酸化物光触媒系の抗菌剤としては、たとえば、アナターゼ型酸化チタン等がある。酸化物系光触媒は、たとえば、400nm以下の光照射を受けると、電荷分離を起こし、これにより、電子と正孔が生ずる。正孔は空気中の水蒸気や酸素と反応してOHラジカルなどの活性酸素を発生する。この強力な酸化力により微生物を死滅させることができる。
上述の抗菌剤の中でも、特に銀系抗菌剤は、抗菌スペクトルが広く、高い抗菌活性を有する。抗菌トナー4に対して、必要に応じて2種以上の抗菌剤が併用されてもよい。
(トナー)
本実施例に用いられるトナーは、スチレン系共重合樹脂、ポリエステル樹脂などの結着樹脂を含有するトナー粒子と外添剤とを有する。また、トナーに離型性を与えるために、トナー粒子中に公知の離型剤(ワックス)が用いられてもよく、さらに、公知の荷電制御剤が用いられてもよい。本実施例に用いられるトナーは、磁性1成分トナー、非磁性1成分トナー、または非磁性2成分トナーのいずれであってもよい。また、トナーの製造方法は特に限定されず、粉砕法、懸濁重合法、および乳化凝集法などが採用されうる。
(抗菌パターン)
画像形成装置100は、文書画像を形成する文書画像形成手段として機能するとともに、抗菌効果が発現する抗菌パターン画像を形成する抗菌パターン形成手段として機能する。そのため、記録材8として白紙が用いられた場合、文書画像の形成と抗菌領域の形成との両方が実行される。プレプリント紙が記録材8として用いられた場合、画像形成装置100は、プレプリント紙に対して抗菌領域を形成できる。
抗菌パターンとは、抗菌トナー4を用いて、抗菌性を有するように印刷された画像パターンのことである。抗菌パターンとしては、たとえば、ベタ画像、ハーフトーン画像、または、意図的に発生させられたカブリがある。カブリは、帯電ローラ2に印加される帯電電圧と、現像剤担持部材6に印加される現像電圧との関係を一時的に変化させることで、画像信号とは無関係に感光ドラム1に付着し、記録材8に転写されてしまうトナー画像である。そのため、カブリは、レーザースキャナ3がレーザ光を照射しなくても、発生する。
文書画像の品質を維持する観点と抗菌コストを低減する観点とから、ベタ画像が採用されることは少ないであろう。抗菌性が十分に確保され、かつ、抗菌パターンが人間の目によって視認困難となる程度の濃度で、抗菌パターンが形成される。従って、薄いハーフトーン画像、または、低濃度に制御されたカブリが、抗菌パターンとして採用されることが多くなるであろう。
(抗菌領域)
本実施例では、印刷原稿の表面領域のうち抗菌効果を有する抗菌パターンを形成された表面領域は抗菌領域と呼ばれる。抗菌印刷を施される領域は、記録材8の全域ではなく、多くの人間が触れる領域(接触容易領域)に限定されてもよい。そのため、人間があまり触れない領域(接触困難領域)には、抗菌印刷が施されなくてもよい。つまり、記録材8の第一面または第二面の一部領域にのみ抗菌印刷が施される。これにより、感染の抑制と低コスト化とが両立可能となる。従来は、このような思想のもと感染防止と低コストを両立するための具体的な発明が提案されていなかった。つまり、記録材8の両面の全域に抗菌印刷を施そうとすると、多くの抗菌トナー4が使用されるため、コストが増加する。抗菌効果をさらに高めるために、抗菌領域が、記録材8の第一面または第二面における適切な表面領域に配置されてもよい。
そこで、本実施例では、抗菌効果と低コスト化とを両立するための具体的な抗菌領域(構成I~構成IV)が提案される。
●構成I:抗菌領域は記録材8の一部に配置される
●構成II:抗菌領域は記録材8の端部に配置される
●構成III:記録材8の表面に配置される抗菌領域の面積は記録材8の裏面に配置される抗菌領域の面積よりも狭いが、表面の抗菌領域と裏面の抗菌領域とが記録材8の厚み方向から見て重なっている
●構成IV:表面の抗菌領域の面積と裏面の抗菌領域の面積とは等しいが、表面の抗菌領域と裏面の抗菌領域とが記録材8の厚み方向から見て重なっている
(1)構成Iの詳細
前述されたように抗菌領域を記録材8の一部に施すことによって、全域に抗菌を施す手法と比較して、抗菌トナー4の使用量が削減される、低コストが達成される。これにより、低コスト化と高い抗菌効果とが達成される。抗菌領域を人間が触れやすい一部領域にのみ配置すれば、さらに、効率良く抗菌性能が発揮されるであろう。
図2(A)から図2(J)は、記録材8の一部にのみ抗菌領域200が設けられる具体例が示されている。なお、抗菌領域200にはハッチングが施されている。ここでは、記録材8の表面側だけに抗菌領域200が設けられている。抗菌領域200は、記録材8のうちで多くの人間が手で触れる表面領域である。一方、白地部は抗菌の必要性が低い非抗菌領域201を示す。非抗菌領域201は、記録材8の表面のうち、経験的または実験的に、人間が手で触れにくい表面領域である。図2(F)から図2(J)はそれぞれ、図2(A)から図2(E)に対応しており、記録材8の商材例(活用事例)を示している。
図2(A)と図2(F)は冊子またはバインダーへの記録材8のファイリングを想定している。パンチ穴、糊代または綴じ代を除いた表面領域であって、手の触れやすい表面領域が抗菌領域200として確保されている。この例では、非抗菌領域201の幅は、パンチ穴、糊代または綴じ代となる綴じ代領域の幅に一致し、数mmである。つまり、抗菌領域200の幅は、記録材8の幅と綴じ代領域の幅との差である。図2(F)が示すように、ファイリングされた状態の記録材8に対して、手が触れやすい表面領域だけに重点的に抗菌処理が施される。
図2(B)と図2(G)では、記録材8の左上コーナーにステイプル203が施されて複数の記録材8がファイリングされることが想定されている。左上コーナー付近に配置された三角形の非抗菌領域201を除いた残りの表面領域が、抗菌領域200として確保されている。非抗菌領域201の幅(直角二等辺三角形の高さ:記録材8の左上コーナーから対辺までの距離)は、数mmほどである。
図2(C)と図2(H)では、記録材8の上部を綴じるバインダー204へのファイリングが想定されている。記録材8の上部は、ファイリング領域であり、バインダー204によって隠れてしまうため、人間が触れにくい。そのため、記録材8の上部に非抗菌領域201が配置されている。非抗菌領域201の幅(記録材8の上辺を基準とし、上辺から底辺に向かう方向における非抗菌領域201の長さ)は、数mmである。この例では、非抗菌領域201の形状は矩形(横帯)であるため、非抗菌領域201の短辺が数mmである。抗菌領域200は、記録材8の上辺から数mmの位置から記録材8の底辺まで及ぶ。抗菌領域200の形状も矩形である。
図2(D)と図2(I)は、記録材8を中央で二つに折って、元の記録材8のサイズよりも小さなサイズの冊子205が作成されることが想定されている。綴じ代または背表紙となる中央横帯部に非抗菌領域201が確保されている。非抗菌領域201の両側に抗菌領域200が確保されている。非抗菌領域201の形状は矩形(横帯)であるため、非抗菌領域201の短辺が数mmである。記録材8の表面のうち、非抗菌領域201を除いた残りの表面領域が抗菌領域200である。
図2(E)と図2(J)は、額縁206などに記録材8が収容される例を示している。非抗菌領域201は、記録材8の表面のうち、額縁206の内枠により隠される余白部分に確保されている。抗菌領域200は、記録材8の表面のうち、額縁206の内枠により隠されない露出領域に確保されている。この例では、非抗菌領域201の形状は枠形状であり、枠の幅は額縁206の内枠の幅以下であり、数mmである。
このように、いずれの事例でも、手が触れやすく、抗菌が必要な表面領域に抗菌領域200が確保されている。これにより、抗菌性能と低コスト化とを両立することが可能となる。また、上述された抗菌領域200は一例にすぎない。抗菌の必要性の高い表面領域と抗菌の必要性の低い表面領域とが明確な商材であれば、本実施例は適用可能である。つまり、抗菌の必要性が高い表面領域に抗菌領域200が配置され、抗菌の必要性が低い他の表面領域には非抗菌領域201が配置されればよい。
(2)構成IIの詳細
抗菌領域200を記録材8の端部領域に配置することで、抗菌面積が削減される。また、記録材8の端部領域は、人間の手が触れやすいため、抗菌の実効性能が高まるであろう。
記録材8の端部に抗菌が必要となった理由が説明される。近年、コロナ感染症の拡大防止策として、官庁の窓口および会社内の会議室に遮蔽板が設置されている。遮蔽板の下部には、記録材8を手渡し可能な、高さ10cm程度の空間が設けられている。また、ソーシャルディスタンスを確保することが求められている。そのような状況下では、記録材8に手を伸ばして受け取ったり、受け渡したりすることが増えている。また、二人の人間が、お互いに手が届くぎりぎりの距離だけ離れて、記録材8を受け渡すためには、記録材8の中央部ではなく、記録材8の端部を把持するであろう。したがって、記録材8の端部は、中央部と比較して、頻繁に手で触られる。そこで、端部領域(記録材8の辺から数cmまでの範囲)にだけ抗菌処理が施されれば十分と考えられる。また、あまり触れられない中央領域に抗菌を施す必要性は低いだろう。これにより、抗菌効果と低コスト化が両立されよう。
図3(A)から図3(B)は、記録材8の端部領域に配置される抗菌領域200と非抗菌領域201の例を示す。なお、ここでは記録材8の第一面(表面)側だけに抗菌領域200が設けられることが前提とされている。図3(A)から図3(D)は記録材8を示す。図3(E)から 図3(H)は印刷商材の例を示している。
図3(A)と図3(E)は、窓口に設置された遮蔽板の開口部を通じて授受されたり、比較的間隔を広く空けて複数の人間が着座する会議室の机上で授受されたりする記録材8が示されている。この場合、ある人間が記録材8の一辺側にある端部領域を掴み、他方の人間は記録材8の対辺側にある端部領域を掴むことが想定される。よって、記録材8の四辺に沿って枠形状の抗菌領域200が形成される。抗菌領域200の幅(枠形状の幅)は、数cmである。つまり、記録材8の各辺から数cmまでの表面領域が抗菌領域200である。記録材8の中央領域は非抗菌領域201である。つまり、記録材8の各辺から数cmを超えて離れた表面領域が、非抗菌領域201である。このように、人間が触れやすい表面領域には抗菌領域200が配置され、人間が触れにくい表面領域には非抗菌領域201が配置される。これにより、抗菌効果と低コスト化とを両立することが可能となる。
図3(B)と図3(F)は、冊子またはバインダーへの複数の記録材8のファイリングが想定されている。パンチ穴、糊代や綴じ代を除いた、手の触れやすい表面領域に、抗菌領域200が配置されている。ただし、厚みのある記録材8を製本する場合、表紙カバーと、その表紙カバーの内側に綴じられる記録材8のうち、実際に手で触れる領域は、見開き側の端部領域であろう。図3(B)と図3(F)が示すように、抗菌領域200は、記録材8の見開き側となる一辺から数cmまでの範囲に配置される。
図3(C)と図3(G)は、二辺が閉じられているクリアファイル(ペーパーフォルダ)300への記録材8のファイリング動作が示されている。クリアファイル300は、一般に、透光性を有する二枚の樹脂フィルムの二辺を貼り合わせることで、作成される。この場合、クリアファイル300の四辺のうち、綴じられていない二辺(上部と横部)から、記録材8が出し入れされる。したがって、記録材8の対応する二辺側の端部領域に抗菌領域200が配置される。この例では、抗菌領域200はL字(逆L字)の形状をなしている。抗菌領域200の幅は数mmである。つまり、記録材8の上辺から数mmまでの表面領域と、記録材8の右辺から数mmまでの表面領域とに、抗菌領域200が配置されている。記録材8のうち、抗菌領域200を除いた残りの表面領域に非抗菌領域201が配置されている。
ここでは、クリアファイル300の二辺が閉じられているが、閉じられている辺の数は、一辺であってもよいし、三辺であってもよい。また、記録材8の四辺の一部が、記録材8の出し入れを妨げない限度で、局所的に閉じられていてもよい。この場合も、クリアファイル300の四辺のうち開放されている部分に対応する、記録材8の端部領域に抗菌領域200が配置される。このように、記録材8をファイリングしたり、取り出したりする際に、手の触れられる端部領域だけに抗菌が施される。また、あまり触れられない表面領域には非抗菌領域201が配置される。これにより、抗菌効果と低コスト化とが両立されてもよい。
図3(D)と図3(H)は、半月状の開口部301を有するクリアファイル300に記録材8が収容されるところが示されている。この場合、開口部301に合わせて、記録材8に半月状の抗菌領域200が配置されている。つまり、抗菌領域200の形状と位置は、開口部301の形状と位置とに整合している。ただし、形状の一致は必須ではない。たとえば、開口部301より抗菌領域200が広ければよい。たとえば、開口部301である半円の半径よりも、抗菌領域200である半円の半径が数mmほど大きければよいだろう。なお、開口部301は、切り欠きと呼ばれてもよい。
このように、頻繁に手で触れる端部領域だけに抗菌領域200が設けられることで、効率良く抗菌性能とコストとが両立可能となる。また、上記の抗菌領域200は一例にすぎない。抗菌の必要性が高い端部領域と抗菌の必要性が低い他の領域とが明確な商材であれば、本実施例は適用可能である。つまり、抗菌の必要性が高い端部領域に抗菌領域200が配置され、抗菌の必要性が低い他の表面領域には非抗菌領域201が配置されればよい。
(3)構成IIIの詳細
図4(A)から図4(E)は構成IIIを示している。白抜きの矢印は記録材8の搬送方向を示している。構成IIIでは、記録材8の表面P1に設けられる抗菌領域200の面積は記録材8の裏面P2に設けられる抗菌領域200の面積よりも狭い。さらに、表面P1の抗菌領域200の位置に対して裏面P2の抗菌領域200の位置は整合(重なっている)している。
たとえば、記録材Pの表面P1に画像が印刷されているが、裏面P1に画像が印刷されておらず、ユーザは、記録材8を手で持ちながら閲覧することがある。この場合、記録材8の表面P1と裏面P2との両方に対して抗菌領域200を設けることで、抗菌効果と低コスト化を両立することが可能となる。このような場合に、従来は、表面P1の全域と裏面P2の全域とに抗菌処理が施されていた。構成IIIでは、手が触れる表面領域に特化して抗菌処理が施されるため、抗菌効果は維持され、抗菌トナー4の使用量が削減される。つまり、抗菌効果と低コスト化とが両立可能となる。
図4(A)が示すように、記録材8は重量物である。そのため、ユーザは、重力のかかる裏面P2を広めに触れて、その裏面Pを支える表面P1にも触れながら、記録材8を把持するであろう。そのため、記録材8を表面P1から裏面P2に向かって透過して(透かして)見ると、少なくとも表面P1の抗菌領域200は、裏側P2の抗菌領域200に重なっており、かつ、裏面P2の抗菌領域200の面積は表面P1の抗菌領域200の面積よりも広い。
ところで、このような抗菌状態を画像形成装置100で実現するためには、画像形成プロセスにおいて、表面P1の印刷が終わった後に、裏面P2に印刷が行われる。その際に、記録材8は、スイッチバック搬送により搬送経路10を通って再び転写部19へ送り込まれる。スイッチバック搬送によって、記録材8の搬送方向が判定することで、感光ドラム1に対して対向する面は、表面P1から裏面P2に切り替わる。また、記録材8の二つの短辺のうち、感光ドラム1に対して先に侵入する短辺も入れ替われる。そのため、記録材8の搬送方向に対して、裏面P2における抗菌領域200の位置は、表面P1における抗菌領域200に対して上下対称となる位置となる。これにより、記録材8の同一の短辺側に、の表面P1の抗菌領域200と裏面P2の抗菌領域200とが設けられる。
図4(A)から図4(E)に関連して説明される具体的な寸法は、一例にすぎない。当該寸法は、ユーザの年齢または体格、ユーザニーズ、記録材8のサイズおよび形状に合わせて、調整されてもよい。そのため、抗菌領域200の広さおよび幅wなどの数値は一例にすぎない。
図4(B)は記録材8の底辺側をユーザが持つことが想定されている。表面P1の抗菌領域200は、底辺側に幅w1の横黒帯として設けられている。裏面P2の抗菌領域200は、表面P1に対して上下対称の位置となる上辺側に、幅w2の横黒帯として設けられている。幅w2は幅w1よりも広い。
帯の幅wおよび面積は、医療分野または官庁などの窓口で従事する一般的な成人のユーザの手のひらの寸法を参考に、算出されてもよい。一例として、記録材8のサイズはA4からA3サイズが想定されている。親指は表面P1を押させ、残りの四本の指は裏面P2を支持することが仮定されている。手の寸法と記録材8を持つ状態から、抗菌領域200の幅w1は約60mmと算出され、幅w2は約100mmと算出された。幅w1は、親指または人差し指の付け根から親指の先端までの距離にほぼ近い。幅w2は、親指または人差し指の付け根から親指以外の指の先端までの距離に近い。
図4(C)では、記録材8のサイド(右側)が手で把持されることが想定されている。表面P1の抗菌領域200は記録材8の右辺に沿った幅w1の縦黒帯として設けられている。裏面P2の抗菌領域200は記録材8の右辺に沿った幅w2の縦黒帯として設けられている。ここでも、幅w2は幅w1よりも広い。なお、抗菌領域200の長辺が記録材8の搬送方向と平行であれば、両面印刷のために記録材8が裏返しされても、記録材8の二つの長辺のうち同一の長辺が右辺となる。そのため、表面P1と裏面P2とで同一の長辺側に抗菌領域200が設けられている。図4(C)における抗菌領域200の幅および寸法の決定方法は、図4(B)における抗菌領域200の幅および寸法の決定方法と同じである。そのため、幅w1は約60mmであり、幅w2は約100mmと決定された。
図4(D)では、記録材8の四つの角のうち一つの角をユーザが把持することが想定されている。表面P1の抗菌領域200は、記録材8の右下隅に設けられ、その形状は三角形である。裏面P2の抗菌領域200は、表面P1の抗菌領域200に対して上下対称となる位置に設けられている。つまり、右上隅に抗菌領域200が配置されている。裏面P2の抗菌領域200の形状は三角形であるが、その面積はより広い。この例は、表面P1の三角形の高さが幅w1と定義されており、裏面P2の三角形の高さが幅w2と定義されている。ここで、高さとは、直角をなす二等辺三角形の頂点から対辺までの距離である。なお、表面P1の抗菌領域200と、裏面P2の抗菌領域200との配置の理由は、図4(B)と図4(C)に関して説明された通りである。また幅w1と幅w2の算出方法も同様であるが、幅w1と幅w2の方向は、指の方向に沿っている。その結果、幅w1は約60mmであり、幅w2は約100mmと算出された。
図4(E)では、ユーザが手で記録材8を持ちながら相手に記録材8を渡す場合と、記録材8を裏返して印刷面を伏せた状態で取り扱う場合が想定されている。試験問題が印刷された記録材8は印刷面を伏せて机上に置かれる。機密情報が印刷された記録材8も印刷面を伏せて机上に置かされる。印刷面を閲覧する際に記録材8はひっくり返される。いわゆるフェイスダウン排出機能を有する画像形成装置100は、印刷面を下側にして記録材8を排出する。このような記録材8の表面P1には記録材8の外周部にある黒帯状の抗菌領域200が配置されている。その裏面P2は全域に抗菌領域200が配置されている。表面P1の抗菌領域200の形状と、裏面P2の抗菌領域200の形状はそれぞれ上下対称である。そのため、表面P1と裏面P2で抗菌領域200の位置を変える必要がない。表面P1の抗菌領域200の形状は、枠形状であり、枠の幅w1は、約100mmと算出された。算出方法の基本的な考え方は、図4(B)から図4(D)に関連して説明された通りである。
図4(D)に示された抗菌領域200の面積は比較的に広いため、コストメリットは少ないだろう。しかし、表面P1側には非抗菌領域201が確保されているため、抗菌トナー4の使用量が削減され、コストメリットがある。また、記録材8を裏返して印刷面を伏せた場合、ユーザが見ることができる表面P1に抗菌領域200を確保しながら、ユーザが見ることができない裏面P2にも抗菌領域200が確保される。このように、ユーザが指で触れそうな領域には、抗菌領域200が配置されているため、ユーザは触れる場所を気にせず安心して記録材8を取り扱えるようになる。すなわち、記録材8を取り扱う上での汎用性が向上し、且つ低コスト化も達成されるであろう。
記録材8が二つ折りされてあるユーザから別のユーザへ渡されることがある。たとえば、表面P1に印刷面がある場合、裏面P2が外側となり、表面P1が内側となるように、記録材8が二つ折りされる。つまり、記録材8を受け渡す際には手で触れられる裏面P2の全域に抗菌領域200が配置されているため、ユーザは触れる場所を気にせず記録材8を安心して取り扱えるようになろう。よって、記録材8を取り扱う上での汎用性が上がり、且つ低コストも実現されよう。
このように、構成IIIでは、手で触れられる可能性が高い領域に抗菌領域200が配置され、手で触れられる可能性が低い領域に非抗菌領域201が配置される。これにより、抗菌効果を維持しつつ、抗菌トナーの使用量が削減される。つまり、抗菌効果と低コスト化とが両立可能となる。
<構成IVの詳細>
図5(A)から図5(E)は構成IVを示している。なお、図5(A)から図5(E)は図4(A)から図4(E)に対応している。そのため、構成IVにおいて構成IIIと共通する事項について、構成IIIの説明が援用される。白抜きの矢印は記録材8の搬送方向を示している。構成IVでは、記録材8の表面P1に設けられる抗菌領域200の面積は記録材8の裏面P2に設けられる抗菌領域200の面積と等しい。さらに、表面P1の抗菌領域200の位置に対して裏面P2の抗菌領域200の位置は整合(重なっている)している。
構成IVは、記録材8を手で持つのではなく、記録材8を指で摘まむ場合が想定されている。すなわち、ユーザが記録材8を手で摘まみながら、記録材8の両面に印刷された情報を閲覧することが想定されている。記録材8の重量が小さいか、記録材8のサイズが小さい場合、ユーザは記録材8を指で摘まむことが多い。このような場合、記録材8の両面に対して抗菌領域200を配置しつつ、抗菌領域200の面積は削減可能である。これにより、抗菌効果と低コスト化とが両立される。
構成IIIと構成IVとの違いは、裏面P2の抗菌領域200の面積が表面P1の抗菌領域200の面積に等しい点である。記録材8が重いために手の全体を使って記録材8を持つ場合と、記録材8が軽いため、少なくとも二つの指で記録材8を摘まめる場合とでは、記録材8において指が触れる面積が異なる。つまり、前者の場合では、指が触れる面積が多くなり、後者の場合では、指が触れる面積が少なくなる。その点を考慮して、抗菌領域200の幅wが設計される。
図5(B)が示すように、記録材8の底辺側が指で摘ままれる場合、抗菌領域200の幅w1、w2は、約80mmと算出された。
図5(C)が示すように、記録材8のサイド(右側)が指で摘ままれる場合も、抗菌領域200の幅w1、w2は、約80mmと算出された。
図5(D)が示すように、記録材8の四つの隅のうち一つの隅が指で摘ままれる場合も、抗菌領域200の幅w1、w2は、約80mmと算出された。
図5(E)が示すように、ユーザが指で記録材8の端部を摘まみながら相手に記録材8を渡す場合、表面P1と同様の抗菌領域200と非抗菌領域201とが裏面P2にも設けられる。ここで、抗菌領域200の幅w1、w2は、約80mmと算出された。
構成IVは、記録材8の表面P1と裏面P2との両方において抗菌領域200と非抗菌領域201とが配置される。したがって、両面の全域に抗菌処理を施す場合に比較して、低コスト化が達成される。表面P1の抗菌領域200の位置と裏面P2の抗菌領域200の位置とが一致している。そのため、ユーザは、裏面P2を見なくても表面P1の抗菌領域200から裏面P2の抗菌領域200の位置を予測できる。つまり、ユーザは、記録材8のどこを指で摘まめばよいかを容易に理解できるであろう。その結果、記録材8の汎用性が向上し、且つ低コスト化も達成される。
以上、構成Iから構成IVのいずれかを採用することで、手が触れる可能性が高い表面領域に抗菌処理が施され、手が触れる可能性が低い表面領域には抗菌処理が省略される。その結果、抗菌効果の維持しつつ、低コスト化が達成される。
(本実施例の優位な点)
図6は、比較例に対する構成I~IVの評価を示している。比較例は、記録材8の片面の全域にのみ抗菌領域を配置する。評価は、"GOOD"、"NOT BAD"、 "NOT GOOD"と三段階評価である。"GOOD"は最も高い評価であることを示す。"NOT BAD"は二番目に高い評価であることを示す。とりわけ、"NOT BAD"は、特定の状態では効果が得られるが、別の状態では効果が得られにくいことを示す。"NOT GOOD"は三番目に高い評価であることを示す。とりわけ、"NOT GOOD"は、効果が得られないことを示す。
図6が示すように、構成Iから構成IVの全てが、比較例よりも、抗菌とコストの両立の点で優位である。とりわけ、構成IIIと構成IVは、比較例よりも、取り扱いのしやすさの点で優位である。
上記の優位性は、記録材8が既に印刷済のプレプリント紙である場合にも、得られる。すなわち、既に画像が印刷されているプレプリント紙にも構成Iから構成IVが適用可能である。このように、プレプリント紙についても、抗菌とコストの両立を達成される。また、プレプリント紙から形成された印刷物についても、取り扱いのしやすさが達成される。
(コントローラ)
図7は画像形成装置100のコントローラを示している。CPU700は、メモリ701のROM領域に記憶されている制御プログラムを実行することで複数の機能を実現する。複数の機能のうちの一部またはすべてがASIC(特定用途集積回路)などのハードウエア回路に実装されてもよい。なお、メモリ701は、RAM領域も有している。ROMとはリードオンリメモリの略称であり、不揮発性の記憶装置である。RAMとはランダムアクセスメモリの略称であり、揮発性の記憶装置である。
入力回路702はシートセンサ16の検知結果をCPU700に入力する。駆動回路703は、CPU700の指示に基づき、モータM1、M6、M12~M15を駆動する。モータM1は感光ドラム1などを駆動する。モータM6は、定着器17を駆動する。モータM12は給送ローラ12を駆動する。モータM13は搬送ローラ13を駆動する。モータM14は排出ローラ14を駆動する。モータM15は搬送ローラ15を駆動する。
操作パネル704は、ユーザに情報を表示する表示装置と、ユーザが指示を入力する入力装置とを有している。操作パネル704は、タッチパネル式ディスプレイにより実現されてもよい。
印刷物情報取得部711は、画像形成装置100により画像を印刷された記録材8(印刷物)に関する印刷物情報をメモリ701または操作パネル704から取得する。印刷物情報は、たとえば、記録材8のシートサイズ(例:A4、A3)、印刷向き(縦、横)、印刷面(片面、両面)、印刷物の用途(例:ステイプル綴じ、冊子、製本、中折)などを含む。
パターン決定部712は、印刷物情報に基づき抗菌パターンを決定する。抗菌パターンとは、上述されたように、記録材8に対する抗菌領域の配置と形状を示す。メモリ701には、印刷物情報と抗菌パターンとを紐づけたデータベースが記憶されていてもよい。パターン決定部712は当該データベースを参照することで、印刷物情報に対応する抗菌パターンを決定してもよい。
ユーザ情報取得部713は、メモリ701または操作パネル704からユーザ情報を取得する。ユーザ情報とは、親指の長さ、人差し指の長さなど、ユーザの指の長さに関係する情報である。たとえば、ユーザ情報は、ユーザの年齢、ユーザの性別などが含まれる。ユーザ情報は、ユーザの指の長さそのものであってもよい。この場合は、指長推定部714は不要であろう。ただし、ユーザの一つの指の長さ(例:親指の長さ)から他の指の長さを推定する場合は、指長推定部714が実装される。
指長推定部714は、ユーザ情報に基づきユーザの指の長さを推定する。メモリ701には、ユーザ情報とユーザの指の長さとを紐づけるデータベースが記憶されていてもよい。指長推定部714は、このデータベースを参照することで、ユーザ情報に対応するユーザの指の長さを取得してもよい。
サイズ決定部715は、指長に基づき抗菌パターンのサイズ(パターンサイズ)を決定する。上述されたように、サイズ決定部715は、抗菌領域200の幅w1,w2を決定する。メモリ701には、抗菌パターンと幅w1,w2を紐づけるデータベースが記憶されていてもよい。サイズ決定部715は、このデータベースを参照することで、抗菌パターンに対応する幅w1,w2を取得してもよい。
抗菌画像生成部716は、シートサイズ、抗菌パターンおよびパターンサイズに基づき抗菌画像データを生成する。画像合成部717は、ユーザが用意した任意の画像データに対して抗菌画像データを合成し、合成画像データを生成する。なお、記録材8がプレプリント紙の場合、合成画像データは抗菌画像データそのものとなることがある。もちろん、プレプリント紙に対してもユーザが用意した任意の画像データが印刷されてもよい。
画像信号生成部718は、合成画像データに対して階調補正およびディザリングなどを適用して画像信号を生成する。画像信号はレーザースキャナ3に供給される。
電源回路705は、CPU700により制御されて、帯電電圧、現像電圧、および転写電圧を生成する電源回路である。帯電電圧は帯電ローラ2に印加される。現像電圧は現像剤担持部材6に印加される。転写電圧は転写ローラ7に印加される。通常、CPU700は、記録材8にカブリが発生しないように、帯電電圧と現像電圧とを設定する。しかし、CPU700は、あえて記録材8にカブリが発生するように、帯電電圧と現像電圧とを設定することで、抗菌領域200を生成してもよい。この場合、形成可能な抗菌パターンは、図2(C)、図2(D)、図4(B)および図5(B)に示された抗菌パターンとなる。つまり、感光ドラム1の回転方向に対して直交した方向に延在する矩形パターンが形成される。
(フローチャート)
図8はCPU700が制御プログラムにしがって実行する抗菌画像の形成処理を示している。
S801でCPU700は印刷物情報を取得する。上述されたように、印刷物情報取得部711は、操作パネル704またはメモリ701から印刷物情報を取得する。
S802でCPU700は印刷物情報に基づき抗菌パターンを決定する。パターン決定部712は、印刷物情報に基づき、記録材8に対する抗菌領域200の配置(例:底辺側、右辺側、上辺側)と形状(例:矩形、半月、三角形、枠形状)を決定する。
S803でCPU700はユーザ情報を取得する。ユーザ情報取得部713は、メモリ701または操作パネル704からユーザ情報を取得する。
S804でCPU700はユーザ情報に基づき指長を推定する。指長推定部714は、メモリ701に保持されているデータベースを参照し、ユーザ情報に対応する指長を取得する。データベースの代わりに、ユーザ情報を入力されると、指長を出力する数式またはプログラムモジュールが採用されてもよい。
S805でCPU700は指長に基づきパターンサイズを決定する。サイズ決定部715は、メモリ701に保持されているデータベースを参照し、指長に対応する抗菌パターンのパターンサイズを取得する。データベースの代わりに、指長を入力されると、パターンサイズ(例:w1、w2)を出力する数式またはプログラムモジュールが採用されてもよい。
S806でCPU700は画像形成装置100を制御し、記録材8に対して、ユーザ画像とともに抗菌パターンを印刷する。ユーザ画像はユーザが用意する任意の画像である。記録材8がプレプリント紙である場合などでは、ユーザ画像が印刷されなくてもよい。
<実施例から導き出される技術思想>
[観点1]
抗菌剤を含むトナーを保持する保持手段と、
前記保持手段から供給されるトナーを画像形成プロセスによって記録材に塗布して抗菌領域を形成する画像形成手段と、を有し、
前記抗菌領域は、前記記録材の第一面の一部領域であってユーザの指が触れやすい一部領域に形成されることを特徴とする画像形成装置。
図1が示すように、現像容器5は、抗菌剤を含むトナーを保持する保持手段の一例である。感光ドラム1、現像剤担持部材6および転写部19などは、保持手段から供給されるトナーを画像形成プロセスによって記録材8に塗布して抗菌領域200を形成する画像形成手段の一例である。抗菌領域200は、記録材8の第一面の一部領域であってユーザの指が触れやすい一部領域に形成される。これにより、抗菌効果と抗菌コストとを両立可能な画像形成装置100が提供される。
[観点2]
前記抗菌剤を含むトナーは、着色剤を含まないトナーであることを特徴とする観点1に記載の画像形成装置。
トナーは、着色剤を含まないトナー(抗菌トナー4)であってもよい。そのため、抗菌トナー4はクリアトナーと呼ばれてもよい。なお、トナーは、抗菌剤を含むインクなどと置換可能である。つまり、実施例1は、インクジェット記録方式の画像形成装置にも適用可能である。
[観点3]
前記記録材の前記第一面の前記一部領域は、前記記録材の綴じ代を除いた表面領域の少なくとも一部であることを特徴とする観点1または2に記載の画像形成装置。
図2(A)~図2(D)などが例示するように、記録材8の第一面の一部領域は、記録材8の綴じ代を除いた表面領域の少なくとも一部であってもよい。綴じ代はユーザが触れる可能性が低いため、抗菌トナー4を省略可能であろう。
[観点4、5]
前記記録材の前記第一面の前記一部領域は、前記記録材の綴じ代と前記記録材の四辺に接する枠領域とを除いた表面領域の少なくとも一部であることを特徴とする観点1から3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
前記綴じ代は、ステイプル、パンチ穴または糊が適用される領域であることを特徴とする観点3または4に記載の画像形成装置。
図2(A)ないし図2(D)の一つと図2(E)とが組み合わせられてもよい。記録材8の第一面の一部領域は、記録材の綴じ代と記録材の四辺に接する枠領域とを除いた表面領域の少なくとも一部であってもよい。なお、綴じ代は、たとえば、ステイプル、パンチ穴または糊が適用される領域である。
[観点6]
前記記録材の前記第一面の前記一部領域は、前記記録材の背表紙を除いた表面領域の少なくとも一部であることを特徴とする観点1から5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
図2(D)が示すように、記録材8の第一面の一部領域は、記録材8の背表紙を除いた表面領域の少なくとも一部であってもよい。これは、背表紙に対して指が触れられる可能性が、他の表面領域と比較して、低いと考えられるからである。指が触れにくい領域には非抗菌領域201が設けられるため、抗菌トナー4が節約される。
[観点7]
前記記録材の前記第一面の前記一部領域は、前記記録材の四辺に接する枠領域を除いた表面領域の少なくとも一部であることを特徴とする観点1から6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
図2(E)が示すように、記録材8の第一面の一部領域は、記録材8の四辺に接する枠領域を除いた表面領域の少なくとも一部であってもよい。額縁などに収容される印刷物の縁領域に指が触れられる可能性は低いからである。指が触れにくい領域には非抗菌領域201が設けられるため、抗菌トナー4が節約される。
[観点8]
前記記録材の前記第一面の前記一部領域は、前記記録材の四辺に接する枠領域であることを特徴とする観点1から7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
図3(A)が示すように、記録材8の第一面の一部領域は、記録材8の四辺に接する枠領域であってもよい。これにより、官公庁の窓口などで印刷物を受け渡す際に指が触れやすい領域に対して適切に抗菌処理が施される。指が触れにくい領域には非抗菌領域201が設けられるため、抗菌トナー4が節約される。
[観点9]
前記記録材の前記第一面の前記一部領域は、前記記録材の四辺のうち見開き側の一辺に接する帯状の領域であることを特徴とする観点1から8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
図3(B)と図3(F)が示すように、記録材8の第一面の一部領域は、記録材8の四辺のうち見開き側の一辺に接する帯状の領域であってもよい。これにより、印刷物を見開く際に指が触れやすい領域に対して適切に抗菌処理が施される。指が触れにくい領域には非抗菌領域201が設けられるため、抗菌トナー4が節約される。
[観点10]
前記記録材の前記第一面の前記一部領域は、前記記録材の四辺のうち隣り合った二辺に接するL字状または逆L字状の領域であることを特徴とする観点1から9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
図3(C)と図3(G)が示すように、記録材8の第一面の一部領域は、記録材8の四辺のうち隣り合った二辺に接するL字状または逆L字状の領域であってもよい。これにより、クリアファイル300などに収容される印刷物において指が触れやすい領域に対して適切に抗菌処理が施される。指が触れにくい領域には非抗菌領域201が設けられるため、抗菌トナー4が節約される。
[観点11]
前記記録材の前記第一面の前記一部領域は、前記記録材を収容する収容物に設けられた開口部から露出する表面領域を含むことを特徴とする観点1から10のいずれか一項に記載の画像形成装置。
図3(D)と図3(H)が示すように、記録材8の第一面の一部領域は、記録材8を収容する収容物(例:クリアファイル300)に設けられた開口部から露出する表面領域を含んでもよい。これにより、クリアファイル300などに収容される印刷物において開口部301を通じて指が触れやすい領域に対して適切に抗菌処理が施される。指が触れにくい領域には非抗菌領域201が設けられるため、抗菌トナー4が節約される。
[観点12]
前記収容物は、紙製または樹脂製のフォルダであることを特徴とする観点11に記載の画像形成装置。
図3(H)が示すように、収容物は、紙製または樹脂製のフォルダであってもよい。
[観点13]
前記抗菌領域は、前記記録材の前記第一面の前記一部領域と、前記記録材の第二面の一部領域と、の両方に形成されることを特徴とする観点1から12のいずれか一項に記載の画像形成装置。
図4(A)~図5(E)が示すように、抗菌領域200は、記録材8の第一面の一部領域と、記録材8の第二面の一部領域と、の両方に形成されてもよい。
[観点14]
前記第一面は、前記記録材の表面であり、
前記第二面は、前記記録材の裏面である、ことを特徴とする観点13に記載の画像形成装置。
図4(A)~図5(E)が示すように、第一面は、記録材8の表面であり、第二面は、記録材8の裏面であってもよい。
[観点15]
前記記録材の前記第一面の前記一部領域の面積は、前記記録材の前記第二面の前記一部領域の面積よりも狭い、ことを特徴とする観点13に記載の画像形成装置。
図4(A)~図4(E)が示すように、記録材8の第一面の一部領域の面積は、記録材8の第二面の一部領域の面積よりも狭くてもよい。つまり、記録材8の第二面の一部領域の面積は、記録材8の第一面の一部領域の面積よりも広くてもよい。これにより、第一面側の抗菌トナー4の消費量を削減しながら、第二面側の抗菌効果を高めることが可能となる。
[観点16]
前記記録材の前記第一面の前記一部領域に形成される前記抗菌領域と、前記記録材の前記第二面の前記一部領域に形成される前記抗菌領域とは、前記記録材の四辺のうち少なくとも一つの同一の辺に接する端部領域であることを特徴とする観点13に記載の画像形成装置。
記録材8の第一面の一部領域に形成される抗菌領域と、記録材8の第二面の一部領域に形成される抗菌領域とは、記録材8の四辺のうち少なくとも一つの同一の辺に接する端部領域であってもよい。これは、図4(B)~図4(E)などに例示されている。
[観点17]
前記記録材は、複数のシートから構成される冊子であり、
前記記録材の前記第一面の前記一部領域は、前記冊子の表表紙の一部領域であり、
前記記録材の前記第二面の前記一部領域は、前記冊子の裏表紙の一部領域である、
ことを特徴とする観点13に記載の画像形成装置。
図4(A)~図4(E)などに関して説明されたように、画像形成手段は、冊子を構成する複数のシート(記録材8)に対して画像を形成するように構成されていてもよい。この場合、記録材(冊子)の第一面の一部領域は、冊子の表表紙の一部領域であってもよい。記録材(冊子)の第二面の一部領域は、冊子の裏表紙の一部領域であってもよい。
[観点18]
前記冊子の前記表表紙の前記一部領域と、前記冊子の前記裏表紙の前記一部領域とは、前記冊子の四辺のうち同一の一辺に接した端部領域であることを特徴とする観点17に記載の画像形成装置。
図4(B)~図4(E)などが示すように、冊子の表表紙の一部領域と、冊子の裏表紙の一部領域とは、冊子の四辺のうち同一の一辺に接した端部領域であってもよい。
[観点19]
前記同一の一辺は、前記冊子の見開き側の一辺であることを特徴とする観点18に記載の画像形成装置。
図4(B)と図4(C)などが示すように、同一の一辺は、冊子の見開き側の一辺であってもよい。見開き側の辺に接した端部領域はユーザの指が触れやすいからである。
[観点20]
前記冊子の前記表表紙の前記一部領域と、前記冊子の前記裏表紙の前記一部領域とは、前記冊子の四辺のうち隣り合った二辺に接した端部領域であることを特徴とする観点17から19のいずれか一項に記載の画像形成装置。
図4(D)などが示すように、冊子の表表紙の一部領域と、冊子の裏表紙の一部領域とは、冊子の四辺のうち隣り合った二辺に接した端部領域であってもよい。
[観点21]
前記冊子の前記表表紙の前記一部領域と、前記冊子の前記裏表紙の前記一部領域とは、それぞれ三角形の領域であることを特徴とする観点17から20のいずれか一項に記載の画像形成装置。
図4(D)などが示すように、冊子の表表紙の一部領域と、冊子の裏表紙の一部領域とは、それぞれ三角形の領域であってもよい。
[観点22]
前記冊子の前記表表紙の前記一部領域は、前記表表紙の四辺に接する枠領域であることを特徴とする観点17から21のいずれか一項に記載の画像形成装置。
図4(E)などが示すように、冊子の表表紙の一部領域は、表表紙の四辺に接する枠領域であってもよい。
[観点23]
前記抗菌領域は、前記記録材の前記第一面の前記一部領域と、前記記録材の第二面と、の両方に形成されることを特徴とする観点1または2に記載の画像形成装置。
図4(E)などが示すように、抗菌領域200は、記録材8の第一面の一部領域と、記録材8の第二面と、の両方に形成されてもよい。
[観点24]
前記記録材は、複数のシートから構成される冊子であり、
前記記録材の前記第一面の前記一部領域は、前記冊子の表表紙の一部領域であり、
前記記録材の前記第二面は、前記冊子の裏表紙であり、
前記冊子の前記裏表紙に形成される前記抗菌領域は、前記裏表紙の全面に形成されることを特徴とする観点23に記載の画像形成装置。
画像形成手段は、冊子を構成する複数のシート(記録材8)に対して画像を形成するように構成されてもよい。記録材(冊子)の第一面の一部領域は、冊子の表表紙の一部領域であってもよい。図4(E)などが示すように、記録材(冊子)の第二面は、冊子の裏表紙であってもよい。冊子の裏表紙に形成される抗菌領域200は、裏表紙の全面に形成されてもよい。
[観点25]
前記記録材の前記第一面の前記一部領域に形成される前記抗菌領域の面積と、前記記録材の前記第二面の前記一部領域に形成される前記抗菌領域の面積とは、異なっていることを特徴とする観点13に記載の画像形成装置。
図4(B)から図4(D)などが示すように、記録材8の第一面の一部領域に形成される抗菌領域200の面積と、記録材8の第二面の一部領域に形成される抗菌領域200の面積とは、異なっていてもよい。これは、第一面における指が触れやすい領域の面積と第二面における指が触れやすい領域の面積とは異なりうるからである。
[観点26]
前記記録材の前記第一面の前記一部領域に形成される前記抗菌領域の面積と、前記記録材の前記第二面の前記一部領域に形成される前記抗菌領域の面積とは、同一であることを特徴とする観点13に記載の画像形成装置。
図5(B)から図5(E)などが示すように、記録材8の第一面の一部領域に形成される抗菌領域200の面積と、記録材8の第二面の一部領域に形成される抗菌領域200の面積とは、同一であってもよい。
[観点27、28]
前記冊子の前記表表紙に形成される前記抗菌領域の面積と、前記冊子の裏表紙に形成される前記抗菌領域の面積とは、異なっていることを特徴とする観点17に記載の画像形成装置。
前記冊子の前記表表紙に形成される前記抗菌領域の面積は、前記冊子の裏表紙に形成される前記抗菌領域の面積よりも狭いことを特徴とする観点27に記載の画像形成装置。
図4(B)から図4(D)などが示すように、冊子の表表紙に形成される抗菌領域200の面積と、冊子の裏表紙に形成される抗菌領域200の面積とは、異なっていてもよい。冊子の表表紙に形成される抗菌領域200の面積は、冊子の裏表紙に形成される抗菌領域200の面積よりも狭くてもよい。つまり、冊子の裏表紙に形成される抗菌領域200の面積は、冊子の表表紙に形成される抗菌領域200の面積よりも広くてもよい。1枚の記録材8と比較して、冊子は重い。そのため、冊子を手で持つ場合には、冊子の裏面に対して多くの指が触れやすい。よって、冊子の裏表紙に形成される抗菌領域200の面積を広くすることで、高い抗菌効果が得られるであろう。
[観点29]
前記冊子の前記表表紙に形成される前記抗菌領域の面積と、前記冊子の裏表紙に形成される前記抗菌領域の面積とは、同一であることを特徴とする観点17に記載の画像形成装置。
図5(B)から図5(E)などが示すように、冊子の表表紙に形成される抗菌領域200の面積と、冊子の裏表紙に形成される抗菌領域200の面積とは、同一であってもよい。
[観点30、31]
前記画像形成手段を制御する制御手段をさらに有し、
前記制御手段は、前記記録材に対する前記抗菌領域の配置を決定することを特徴とする観点1に記載の画像形成装置。
前記制御手段は、前記記録材に対する前記抗菌領域の形状を決定することを特徴とする観点30に記載の画像形成装置。
図7が示すように、CPU700は、画像形成手段を制御する制御手段の一例である。CPU700は、プロセッサ、プロセッサコア、またはプロセッサ回路と呼ばれてもよい。CPU700は、記録材8に対する抗菌領域200の配置を決定してもよい。または、記録材8に対する抗菌領域200の形状を決定してもよい。
[観点32]
前記制御手段は、ユーザの身体的サイズに関連するユーザ情報に基づき前記抗菌領域のサイズを決定することを特徴とする観点30に記載の画像形成装置。
CPU700は、たとえば、ユーザの身体的サイズに関連するユーザ情報(例:年齢、性別)に基づき抗菌領域200のサイズを決定してもよい。これにより、ユーザごとに適切な面積の抗菌領域200が設けられるであろう。
[観点33~35]
前記制御手段は、前記ユーザ情報に基づき指長を推定し、当該指長に基づき前記抗菌領域の前記サイズを決定することを特徴とする観点32に記載の画像形成装置。
前記指長は、親指の長さを少なくとも含むことを特徴とする観点33に記載の画像形成装置。
前記指長は、親指の長さと、親指以外の他の一つの指の長さと、を少なくとも含むことを特徴とする観点33に記載の画像形成装置。
CPU700は、ユーザ情報に基づき指長を推定し、当該指長に基づき抗菌領域200のサイズを決定してもよい。指長は、親指の長さを少なくとも含んでもよい。指長は、親指の長さと、親指以外の他の一つの指(例:人差し指、中指、薬指、小指)の長さと、を少なくとも含んでもよい。
[観点36]
抗菌剤を含むトナーを保持する保持手段と、
前記保持手段から供給される前記トナーを画像形成プロセスによって記録材に塗布して抗菌領域を形成する画像形成手段と、を有し、
前記記録材は、人間の手によって触れられやすい接触容易領域と、人間の手によって触れられ難い接触困難領域とを有し、
前記抗菌領域は、前記接触容易領域に配置され、前記接触困難領域には配置されない、ことを特徴とする画像形成装置。
記録材8は、人間の手によって触れられやすい接触容易領域と、人間の手によって触れられ難い接触困難領域とを有する。抗菌領域200は、接触容易領域に配置され、接触困難領域には配置されなくてもよい。
[観点37、38]
前記抗菌領域は、前記記録材の四辺のうち一辺と平行な矩形領域を有し、当該矩形領域の短辺方向の長さは、60mm以上でかつ100mm以下である、ことを特徴とする観点36に記載の画像形成装置。
前記抗菌領域は、前記記録材の四辺のうち一辺と平行な矩形領域を有し、当該矩形領域の短辺方向の長さは、80mm以上でかつ100mm以下である、ことを特徴とする観点36に記載の画像形成装置。
抗菌領域200は、記録材8の四辺のうち一辺と平行な矩形領域を有してもよい。当該矩形領域の短辺方向の長さは、60mm以上でかつ100mm以下であってもよい。当該矩形領域の短辺方向の長さは、80mm以上でかつ100mm以下であってもよい。
[観点39]
前記画像形成手段は、人間の目により視認困難な程度の濃度で前記抗菌領域を形成する、ことを特徴とする観点1から38のいずれか一項に記載の画像形成装置。
レーザースキャナ3および現像剤担持部材6などは、人間の目により視認困難な程度の濃度で抗菌領域200を形成してもよい。これにより、ユーザが用意する任意の画像に対して抗菌領域200が干渉しにくくなろう。
[観点40]
前記画像形成手段は、
帯電電圧を印加され、感光ドラムを帯電させる帯電手段と、
前記感光ドラムを露光して静電潜像を形成する露光手段と、
現像電圧を印加され、前記静電潜像を前記トナーで現像してトナー画像を形成する現像手段と、
前記帯電電圧と前記現像電圧とを生成する電源と、
前記電源および前記露光手段を制御する制御手段と、を有し、
前記制御手段は、前記抗菌領域がカブリとして生成されるよう前記帯電電圧と前記現像電圧を制御する、ことを特徴とする観点1から39のいずれか一項に記載の画像形成装置。
帯電ローラ2は、帯電電圧を印加され、感光ドラム1を帯電させる帯電手段の一例である。レーザースキャナ3は、感光ドラム1を露光して静電潜像を形成する露光手段の一例である。現像剤担持部材6は、現像電圧を印加され、静電潜像抗菌トナー4で現像してトナー画像を形成する現像手段の一例である。電源回路705は、帯電電圧と現像電圧とを生成する電源の一例である。CPU700は、電源および露光手段を制御する制御手段として機能する。CPU700は、抗菌領域200がカブリとして生成されるよう帯電電圧と現像電圧を制御してもよい。この際にレーザースキャナ3は点灯しない。また、レーザースキャナ3には画像信号が入力されない。よって、電力の消費量が削減される。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
5:現像容器、19:転写部、100:画像形成装置

Claims (40)

  1. 抗菌剤を含むトナーを保持する保持手段と、
    前記保持手段から供給されるトナーを画像形成プロセスによって記録材に塗布して抗菌領域を形成する画像形成手段と、を有し、
    前記抗菌領域は、前記記録材の第一面の一部領域であってユーザの指が触れやすい一部領域に形成されることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記抗菌剤を含むトナーは、着色剤を含まないトナーであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記記録材の前記第一面の前記一部領域は、前記記録材の綴じ代を除いた表面領域の少なくとも一部であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記記録材の前記第一面の前記一部領域は、前記記録材の綴じ代と前記記録材の四辺に接する枠領域とを除いた表面領域の少なくとも一部であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  5. 前記綴じ代は、ステイプル、パンチ穴または糊が適用される領域であることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  6. 前記記録材の前記第一面の前記一部領域は、前記記録材の背表紙を除いた表面領域の少なくとも一部であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  7. 前記記録材の前記第一面の前記一部領域は、前記記録材の四辺に接する枠領域を除いた表面領域の少なくとも一部であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  8. 前記記録材の前記第一面の前記一部領域は、前記記録材の四辺に接する枠領域であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  9. 前記記録材の前記第一面の前記一部領域は、前記記録材の四辺のうち見開き側の一辺に接する帯状の領域であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  10. 前記記録材の前記第一面の前記一部領域は、前記記録材の四辺のうち隣り合った二辺に接するL字状または逆L字状の領域であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  11. 前記記録材の前記第一面の前記一部領域は、前記記録材を収容する収容物に設けられた開口部から露出する表面領域を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  12. 前記収容物は、紙製または樹脂製のフォルダであることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 前記抗菌領域は、前記記録材の前記第一面の前記一部領域と、前記記録材の第二面の一部領域と、の両方に形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  14. 前記第一面は、前記記録材の表面であり、
    前記第二面は、前記記録材の裏面である、ことを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  15. 前記記録材の前記第一面の前記一部領域の面積は、前記記録材の前記第二面の前記一部領域の面積よりも狭い、ことを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  16. 前記記録材の前記第一面の前記一部領域に形成される前記抗菌領域と、前記記録材の前記第二面の前記一部領域に形成される前記抗菌領域とは、前記記録材の四辺のうち少なくとも一つの同一の辺に接する端部領域であることを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  17. 前記記録材は、複数のシートから構成される冊子であり、
    前記記録材の前記第一面の前記一部領域は、前記冊子の表表紙の一部領域であり、
    前記記録材の前記第二面の前記一部領域は、前記冊子の裏表紙の一部領域である、
    ことを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  18. 前記冊子の前記表表紙の前記一部領域と、前記冊子の前記裏表紙の前記一部領域とは、前記冊子の四辺のうち同一の一辺に接した端部領域であることを特徴とする請求項17に記載の画像形成装置。
  19. 前記同一の一辺は、前記冊子の見開き側の一辺であることを特徴とする請求項18に記載の画像形成装置。
  20. 前記冊子の前記表表紙の前記一部領域と、前記冊子の前記裏表紙の前記一部領域とは、前記冊子の四辺のうち隣り合った二辺に接した端部領域であることを特徴とする請求項17に記載の画像形成装置。
  21. 前記冊子の前記表表紙の前記一部領域と、前記冊子の前記裏表紙の前記一部領域とは、それぞれ三角形の領域であることを特徴とする請求項17に記載の画像形成装置。
  22. 前記冊子の前記表表紙の前記一部領域は、前記表表紙の四辺に接する枠領域であることを特徴とする請求項17に記載の画像形成装置。
  23. 前記抗菌領域は、前記記録材の前記第一面の前記一部領域と、前記記録材の第二面と、の両方に形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  24. 前記記録材は、複数のシートから構成される冊子であり、
    前記記録材の前記第一面の前記一部領域は、前記冊子の表表紙の一部領域であり、
    前記記録材の前記第二面は、前記冊子の裏表紙であり、
    前記冊子の前記裏表紙に形成される前記抗菌領域は、前記裏表紙の全面に形成されることを特徴とする請求項23に記載の画像形成装置。
  25. 前記記録材の前記第一面の前記一部領域に形成される前記抗菌領域の面積と、前記記録材の前記第二面の前記一部領域に形成される前記抗菌領域の面積とは、異なっていることを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  26. 前記記録材の前記第一面の前記一部領域に形成される前記抗菌領域の面積と、前記記録材の前記第二面の前記一部領域に形成される前記抗菌領域の面積とは、同一であることを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  27. 前記冊子の前記表表紙に形成される前記抗菌領域の面積と、前記冊子の裏表紙に形成される前記抗菌領域の面積とは、異なっていることを特徴とする請求項17に記載の画像形成装置。
  28. 前記冊子の前記表表紙に形成される前記抗菌領域の面積は、前記冊子の裏表紙に形成される前記抗菌領域の面積よりも狭いことを特徴とする請求項27に記載の画像形成装置。
  29. 前記冊子の前記表表紙に形成される前記抗菌領域の面積と、前記冊子の裏表紙に形成される前記抗菌領域の面積とは、同一であることを特徴とする請求項17に記載の画像形成装置。
  30. 前記画像形成手段を制御する制御手段をさらに有し、
    前記制御手段は、前記記録材に対する前記抗菌領域の配置を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  31. 前記制御手段は、前記記録材に対する前記抗菌領域の形状を決定することを特徴とする請求項30に記載の画像形成装置。
  32. 前記制御手段は、ユーザの身体的サイズに関連するユーザ情報に基づき前記抗菌領域のサイズを決定することを特徴とする請求項30に記載の画像形成装置。
  33. 前記制御手段は、前記ユーザ情報に基づき指長を推定し、当該指長に基づき前記抗菌領域の前記サイズを決定することを特徴とする請求項32に記載の画像形成装置。
  34. 前記指長は、親指の長さを少なくとも含むことを特徴とする請求項33に記載の画像形成装置。
  35. 前記指長は、親指の長さと、親指以外の他の一つの指の長さと、を少なくとも含むことを特徴とする請求項33に記載の画像形成装置。
  36. 抗菌剤を含むトナーを保持する保持手段と、
    前記保持手段から供給される前記トナーを画像形成プロセスによって記録材に塗布して抗菌領域を形成する画像形成手段と、を有し、
    前記記録材は、人間の手によって触れられやすい接触容易領域と、人間の手によって触れられ難い接触困難領域とを有し、
    前記抗菌領域は、前記接触容易領域に配置され、前記接触困難領域には配置されない、ことを特徴とする画像形成装置。
  37. 前記抗菌領域は、前記記録材の四辺のうち一辺と平行な矩形領域を有し、当該矩形領域の短辺方向の長さは、60mm以上でかつ100mm以下である、ことを特徴とする請求項36に記載の画像形成装置。
  38. 前記抗菌領域は、前記記録材の四辺のうち一辺と平行な矩形領域を有し、当該矩形領域の短辺方向の長さは、80mm以上でかつ100mm以下である、ことを特徴とする請求項36に記載の画像形成装置。
  39. 前記画像形成手段は、人間の目により視認困難な程度の濃度で前記抗菌領域を形成する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  40. 前記画像形成手段は、
    帯電電圧を印加され、感光ドラムを帯電させる帯電手段と、
    前記感光ドラムを露光して静電潜像を形成する露光手段と、
    現像電圧を印加され、前記静電潜像を前記トナーで現像してトナー画像を形成する現像手段と、
    前記帯電電圧と前記現像電圧とを生成する電源と、
    前記電源および前記露光手段を制御する制御手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記抗菌領域がカブリとして生成されるよう前記帯電電圧と前記現像電圧を制御する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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