JP2023149725A - ガイドワイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】プッシャビリティを好適に備えるガイドワイヤを提供する。【解決手段】ガイドワイヤ10は、可撓性のコアワイヤ20を有し、先端コア部34と、本体部30と、本体部30から先端コア部34に向かって剛性が漸減する剛性変化部35とを有している。コアワイヤを25.4mmの間隔の2点において支持し、支持された中央部分を5mm/minの速度で移動する押し下げ治具によって垂直に2mm押し下げた時点の荷重を測定する曲げ荷重値測定によって得られる曲げ荷重値yは、コアワイヤの先端からの長さをxとしたとき、y=-0.0000009x3+0.0020336x2+0.0247320x+11.1201169で表される。【選択図】図4

Description

本発明は、ガイドワイヤに関する。
従来から、生体管腔内の治療等を行うためにカテーテルデバイスが用いられている。カテーテルデバイスを生体管腔の目的部位へ導くために、可撓性のコアワイヤを有するガイドワイヤが使用される。例えば、肝動脈化学塞栓術(TACE:Trance catheter arterial chemo embolization)は、肝臓の動脈からさらに腫瘍の近くまでカテーテルを進め、抗がん剤や塞栓物質を注入して腫瘍を選択的に壊死させる治療方法である。この肝動脈化学塞栓術において、カテーテルを進めるためにガイドワイヤが使用されている。
ガイドワイヤを生体管腔内に通過させるときの操作性を高めるために、基端側から先端側に向かって剛性が漸減する剛性変化部を設けたガイドワイヤが知られている。剛性変化部の剛性は、コアワイヤの直径を漸減させることによって変化させる。
生体管腔は、複雑に湾曲あるいは蛇行した形状を有している。このため、ガイドワイヤが生体管腔内を通過するときには、ガイドワイヤの先端部が奥の方に到達するほど、コアワイヤに大きな屈曲負荷が作用する。
従来のガイドワイヤにおいては、コアワイヤの剛性変化部が設けられる範囲は、コアワイヤの最先端からせいぜい300mmまでの範囲である。このため、治療の目標部位が生体管腔内の奥の方に存在する手技の場合においては、コアワイヤに大きな屈曲負荷が作用している。屈曲したコアワイヤには、元の真っ直ぐな状態に戻ろうとする復元力が作用する。その結果、ガイドワイヤの固定状態を緩めたときに、ガイドワイヤの位置は、体外に向けて抜け出る方向にずれる。このように、ガイドワイヤの意図しない位置ずれは、簡単に生じる。
ガイドワイヤの意図しない位置ずれを低減するために、コアワイヤにおける剛性変化部を設ける範囲を基端側に向けて広く設定することが考えられる。しかしながら、単に、剛性変化部の範囲を広くしただけでは、術者による使い勝手に違和感が生じる。
これに関連して、例えば下記の特許文献1には、使い勝手に違和感が生じることを抑えつつ、ガイドワイヤの意図しない位置ずれを低減することのできるガイドワイヤが開示されている。
国際公開2018/181177A1
特許文献1に開示されているガイドワイヤでは、特許文献1の図3Aに示されるように、先端からの距離が300mm程度の箇所まで曲げ荷重値が低く、先端側へ押し込み力を効率よく伝達させることができるプッシャビリティが不足している可能性がある。
さらに、特許文献1に開示されているガイドワイヤでは、特許文献1の図3Bに示されるように、コアワイヤの直径の傾きが変化する境界部が形成されているため、ガイドワイヤを先端側へ押し込んだときに、境界部において屈曲する可能性があり、プッシャビリティが不足する可能性がある。
本発明は、上記課題の解決を図るものであり、プッシャビリティを好適に備えるガイドワイヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明に係るガイドワイヤは、可撓性のコアワイヤを有するガイドワイヤであって、前記コアワイヤは、最先端を含み前記コアワイヤの全長のうち最も柔軟な先端コア部と、前記先端コア部よりも基端側を構成し、軸方向に沿って一定の直径を有する本体部と、前記本体部の先端から前記先端コア部の基端までの部分を構成し、前記本体部から前記先端コア部に向かって剛性が漸減する剛性変化部と、を有する。また、ガイドワイヤは、前記コアワイヤを25.4mmの間隔の2点において支持し、支持された中央部分を5mm/minの速度で移動する押し下げ治具によって垂直に2mm押し下げた時点の荷重を測定する曲げ荷重値測定によって得られた曲げ荷重値yは、前記コアワイヤの先端からの長さをxとしたとき、y=-0.0000009x+0.0020336x+0.0247320x+11.1201169で表される。
上記のように構成したガイドワイヤによれば、曲げ荷重値yは、コアワイヤの先端からの長さをxとしたとき、y=-0.0000009x+0.0020336x+0.0247320x+11.1201169で表されるため、先端から離間するにつれて、曲げ荷重値が向上する。このため、先端から300mmまでの領域においても、剛性が向上しプッシャビリティが向上する。さらに、上記のように構成したガイドワイヤによれば、曲げ荷重値yは、コアワイヤの先端からの長さをxとしたとき、y=-0.0000009x+0.0020336x+0.0247320x+11.1201169で表されるため、コアワイヤの直径も連続的に変化して、特許文献1に開示されたガイドワイヤに形成されるような境界部が形成されない。このため、プッシャビリティが向上する。以上から、プッシャビリティを好適に備えるガイドワイヤを提供することができる。
本実施形態に係るガイドワイヤの軸方向断面図である。 本実施形態に係るガイドワイヤの先端部分を拡大して示す軸方向断面図である。 肝動脈化学塞栓術において、ガイドワイヤに沿ってカテーテルを進めている様子を模式的に示す図である。 ガイドワイヤのコアワイヤの曲げ荷重値を、コアワイヤの軸方向位置に沿って示すグラフである。 ガイドワイヤのコアワイヤの直径を、コアワイヤの軸方向位置に沿って示すグラフである。 ガイドワイヤのコアワイヤの曲げ荷重値を測定する測定試験装置の概略構成を示す断面図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、以下の記載は特許請求の範囲に記載される技術的範囲や用語の意義を限定するものではない。また、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
まず、図1~図3を参照して、本実施形態に係るガイドワイヤ10の構成について説明する。図1は、本実施形態に係るガイドワイヤ10の軸方向断面図である。図2は、本実施形態に係るガイドワイヤ10の先端部分を拡大して示す軸方向断面図である。図3は、肝動脈化学塞栓術において、ガイドワイヤ10に沿ってカテーテル60を進めている様子を模式的に示す図である。
本明細書の説明では、ガイドワイヤ10のコアワイヤ20の長手方向(図1中の左右方向)を軸方向と定義し、各図において矢印Xで示す。軸方向に直交する方向を径方向と定義し、図2において矢印Rで示す。ガイドワイヤ10において生体内(血管内)に挿入される側を先端側(遠位側、図1中の左側)と定義し、各図において矢印X1で示し、先端側と反対側に位置する手元での操作がなされる側を基端側(近位側、図1中の右側)と定義し、各図において矢印X2で示す。本明細書において先端部とは、先端(最先端)から軸方向における一定の範囲を含む部分を意味し、基端部とは、基端(最基端)から軸方向における一定の範囲を含む部分を意味するものとする。
本実施形態に係るガイドワイヤ10は、図1および図2に示すように、軸方向に延伸するコアワイヤ20と、コアワイヤ20の先端部に配置されたマーカ部40と、コアワイヤ20を被覆する被覆層50とを有している。
ガイドワイヤ10は、例えば、生体管腔内に挿入される。ガイドワイヤ10は、図3に示すように、生体管腔内において、治療用または診断用のカテーテル60の内腔(ガイドワイヤルーメン)に挿通される。ガイドワイヤ10は、カテーテル60を生体管腔の目的部位へ導くために用いられる。
例えば、図3に示すように、肝動脈化学塞栓術(TACE:Trance catheter arterial chemo embolization)は、肝臓90の動脈91からさらに腫瘍92の近くまでカテーテル60を進め、抗がん剤や塞栓物質を注入して腫瘍を選択的に壊死させる治療方法である。この肝動脈化学塞栓術において、カテーテル60を進めるためにガイドワイヤ10が使用されている。
生体管腔は、複雑に湾曲あるいは蛇行した形状を有している。このため、ガイドワイヤ10が生体管腔内を通過するときには、先端側へ押し込み力を効率よく伝達させることができるプッシャビリティが必要となる。
(コアワイヤ20)
図4は、ガイドワイヤ10のコアワイヤ20の曲げ荷重値を、コアワイヤ20の軸方向位置に沿って示すグラフ、図5は、ガイドワイヤ10のコアワイヤ20の直径を、コアワイヤ20の軸方向位置に沿って示すグラフである。
コアワイヤ20は、可撓性を有する。コアワイヤ20は、図1、図2に示すように、先端コア部34と、本体部30と、剛性変化部35と、を有する。先端コア部34は、最先端を含みコアワイヤ20の全長のうち最も柔軟な部位である。本体部30は、先端コア部34よりも基端側を構成し、軸方向に沿って一定の直径d0を有する部位である。剛性変化部35は、本体部30の先端から先端コア部34の基端までの部分を構成し、本体部30から先端コア部34に向かって剛性が漸減する部位である。
図4および図5において、先端コア部34の領域は符号34aによって示され、本体部30の領域は符号30aによって示され、剛性変化部35の領域は符号35aによって示される。
本実施形態では、コアワイヤ20は、単一の素材から形成されている。コアワイヤ20の直径は、軸方向に沿って変化する。これによって、コアワイヤ20の剛性は、軸方向に沿って変化する。
コアワイヤ20の構成材料は特に限定されないが、例えば、Ni-Ti系合金、ステンレス鋼、超弾性合金などを用いることができる。
本体部30は、軸方向に沿って一定の直径d0を有している。先端コア部34も、軸方向に沿って一定の直径d4を有している。
本明細書において「軸方向に沿って一定の直径を有する」とは、物理的に同一の直径を有する場合に限定されるものではない。本体部30や先端コア部34の剛性(曲げ剛性やねじり剛性)を略一定にすることができる範囲において、略一定の外径寸法を有していればよい。
剛性変化部35は、本体部30から先端コア部34に向かって漸減する直径d5を有する。
図4および図5には、破線によって、対比例のコアワイヤにおける曲げ荷重値および直径が示されている。対比例のコアワイヤは、基端から順に、第1テーパー部と、第2テーパー部と、第3テーパー部と、を有し、第1テーパー部における直径の変化の勾配は、第2テーパー部における直径の変化の勾配よりも大きくなるように構成されている。このため、図5に示すように、第1テーパー部および第2テーパー部の境界において、直径の勾配が屈曲して変化する屈曲点が生じる。
図4に示すように、本実施形態および対比例において、コアワイヤにおける剛性変化部の範囲は、コアワイヤの最先端から450mmまでである。
図4に示すように、剛性変化部35において、本実施形態に係るコアワイヤ20の先端からの距離xが大きくなると、曲げ荷重値yが大きくなっていることが分かる。本発明者らは、剛性変化部35における、コアワイヤ20の先端からの距離xと、曲げ荷重値yとの間の相関関係に対応する近似式を算出した。この結果、以下の近似式が算出された。
y=-0.0000009x+0.0020336x+0.0247320x+11.1201169
このように構成されたガイドワイヤ10によれば、コアワイヤ20の先端から離間するにつれて、曲げ荷重値が向上するため、プッシャビリティが向上する。さらに、上記のように構成したガイドワイヤによれば、曲げ荷重値yは、前記コアワイヤの先端からの長さをxとしたとき、y=-0.0000009x+0.0020336x+0.0247320x+11.1201169で表されるため、コアワイヤの直径も連続的に変化して、対比例に開示されたガイドワイヤに形成されるような境界部が形成されない。このため、プッシャビリティが向上する。以上から、プッシャビリティを好適に備えるガイドワイヤ10を提供することができる。
本体部30と剛性変化部35との境界が連続した面となるように、剛性変化部35の基端側の直径d5は、本体部30の直径d0と略同一である。同様に、剛性変化部35の先端側の直径d5は、先端コア部34の直径d4と略同一である。
本明細書において「連続した面」とは、ガイドワイヤ10が生体管腔の内壁やカテーテル60に引っ掛からない程度にコアワイヤ20の外表面が平滑な面であることを意味する。例えば剛性変化部35の基端側の直径d5と本体部30の直径d0とが略同一に形成されていない場合には、剛性変化部35と本体部30との境界に僅かな段差が生じる。しかしながら、被覆層50によって、ガイドワイヤ10の外表面は実質的に平滑な面となり、ガイドワイヤ10が生体管腔の内壁などに引っ掛かる不具合が生じない場合がある。このような場合には、コアワイヤ20に僅かな段差が生じていたとしても、コアワイヤ20の外表面は「連続した面」であるとみなすことができる。
コアワイヤ20は、形成材料に対して切削加工や研磨加工を施すことによって形成される。本体部30、剛性変化部35、および先端コア部34の各領域は同時に形成することができる。それぞれの領域は別個に順次形成していくこともできる。コアワイヤ20の製造は切削加工や研磨加工に限定されるものではなく、エッチングやレーザー加工によって形成することができる。
上述した曲げ荷重値は、以下において説明する曲げ荷重値測定によって得られる。
図6は、ガイドワイヤ10のコアワイヤ20の曲げ荷重値を測定する測定試験装置200の概略構成を示す断面図である。
測定試験装置200は、図6に示すように、コアワイヤ20を支持する固定治具201と、固定治具201の上方に配置された押し下げ治具202と、を有する。固定治具201は、コアワイヤ20を2点において支持する対をなす支持脚203を有している。支持脚203同士の間隔Ldは、25.4mmである。支持脚203の上面には、コアワイヤ20が嵌り込む溝部204が形成されている。押し下げ治具202は、固定治具201に対して昇降自在に構成されている。押し下げ治具202は、コアワイヤ20を押し下げる速度およびコアワイヤ20を押し下げる寸法を調整自在に構成されている。
本実施形態では、測定試験装置200を用いて、次の条件にて曲げ荷重値測定を行い、曲げ荷重値を得た。すなわち、コアワイヤ20は、25.4mmの間隔の2点において支持される。押し下げ治具202は、5mm/minの速度で移動する。コアワイヤ20の支持された中央部分は、押し下げ治具202によって垂直に押し下げられる。曲げ荷重値は、コアワイヤ20が2mm押し下げられた時点の荷重を測定した。コアワイヤ20を2点支持する必要があるため、曲げ荷重値の測定は、コアワイヤ20の最先端から20mmの位置から開始した。この測定開始位置は、剛性変化部35の先端の位置である。図4には、コアワイヤ20の最先端から20mmの位置からの測定値をプロットした。
コアワイヤ20の軸方向長さは、本実施形態にあっては、肝動脈化学塞栓術に用いる長さを有している。この場合、剛性変化部35の軸方向長さLは、360~450mmであることが好ましい。この長さLの剛性変化部35を用いることによって、大動脈から総肝動脈にかかる部位(先端から300~400mm)に到達しているコアワイヤ20の領域が柔軟になり、肝動脈化学塞栓術を好適に実施することができる。
(マーカ部40)
図2を参照して、マーカ部40は、先端コア部34を軸方向に亘る一定の範囲で覆うよう配置されている。マーカ部40は、先端コア部34を中心として螺旋状に巻回された線材によって構成されている。マーカ部40の先端部は、固定材料41を介して先端コア部34の先端部付近に固定されている。マーカ部40の基端部は、固定材料42を介して先端コア部34の基端部付近に固定されている。固定材料41、42は、例えば、各種接着剤や半田等によって構成することができる。
マーカ部40は、X線不透過性(X線造影性)を有する材料から構成されている。X線不透過性を有する材料としては、例えば、金、白金、タングステン等の貴金属またはこれらを含む合金(例えば白金-イリジウム合金)等の金属材料が挙げられる。マーカ部40を先端コア部34に設けることによって、X線透視下でガイドワイヤ10の先端部の位置を確認しつつガイドワイヤ10を生体内に挿入することができる。
(被覆層50)
被覆層50は、樹脂材料によって構成され、マーカ部40を含むコアワイヤ20の全体を覆うように形成されている。被覆層50の先端部は、図2に示すように、生体管腔の内壁に損傷を与えないように、丸みを帯びた形状であることが好ましい。
被覆層50は、摩擦を低減し得る材料で構成されていることが好ましい。これにより、ガイドワイヤ10が挿通されるカテーテル60や生体管腔との摩擦抵抗(摺動抵抗)が低減されて摺動性が向上し、ガイドワイヤ10の操作性を向上することができる。また、ガイドワイヤ10の摺動抵抗が低くなることで、ガイドワイヤ10のキンク(折れ曲がり)やねじれをより確実に防止することができる。
被覆層50を構成する樹脂材料は、比較的柔軟性の高い材料が好ましく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル(PET、PBT等)、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂(PTFE、ETFE、PFA等)、またはこれらの複合材料や、ラテックスゴム、シリコーンゴム等の各種ゴム材料、またはこれらのうちに2以上を組み合わせた複合材料が挙げられる。上記材料の中でも、柔軟性をより向上する観点から、ウレタン系樹脂を使用することがより好ましい。これにより、ガイドワイヤ10の先端部に柔軟性を持たせることができるため、ガイドワイヤ10を生体管腔内に挿入する際に、生体管腔の内壁に損傷を与えることを防止することができる。
被覆層50の厚さは、特に限定されないが、例えば、5~500μmであるのが好ましい。なお、被覆層50は、一層構造に限定されず、複数の層を積層して構成してもよい。
(親水性被覆層)
被覆層50は、図示しない親水性被覆層に覆われていることが好ましい。親水性被覆層によって覆われていることにより摺動性が向上するため、ガイドワイヤ10が生体管腔の内壁やカテーテル60に引っ掛かることをより一層防止することができる。
親水性被覆層の構成材料は特に限定されないが、例えば、セルロース系高分子物質、ポリエチレンオキサイド系高分子物質、無水マレイン酸系高分子物質(例えば、メチルビニルエーテル-無水マレイン酸共重合体のような無水マレイン酸共重合体)、アクリルアミド系高分子物質(例えば、ポリアクリルアミド、ポリグリシジルメタクリレート-ジメチルアクリルアミド(PGMA-DMAA)のブロック共重合体)、水溶性ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等からなる公知の親水性物質が挙げられる。
親水性被覆層の厚さは、特に限定されないが、例えば、0.1~100μmであるのが好ましい。
以上説明したように本実施形態に係るガイドワイヤ10は、可撓性のコアワイヤ20を有するガイドワイヤ10である。コアワイヤ20は、最先端を含みコアワイヤ20の全長のうち最も柔軟な先端コア部34と、先端コア部34よりも基端側を構成し、軸方向に沿って一定の直径を有する本体部30と、本体部30の先端から先端コア部34の基端までの部分を構成し、本体部30から先端コア部34に向かって剛性が漸減する剛性変化部35と、を有する。コアワイヤ20を25.4mmの間隔の2点において支持し、支持された中央部分を5mm/minの速度で移動する押し下げ治具202によって垂直に2mm押し下げた時点の荷重を測定する曲げ荷重値測定によって得られた曲げ荷重値yは、コアワイヤ20の先端からの長さをxとしたとき、y=-0.0000009x+0.0020336x+0.0247320x+11.1201169で表される。このように構成されたガイドワイヤ10によれば、曲げ荷重値yは、コアワイヤ20の先端からの長さをxとしたとき、y=-0.0000009x+0.0020336x+0.0247320x+11.1201169で表されるため、先端から離間するにつれて、曲げ荷重値yが向上する。このため、プッシャビリティが向上する。さらに、上記のように構成したガイドワイヤ10によれば、曲げ荷重値yは、コアワイヤ20の先端からの長さをxとしたとき、y=-0.0000009x+0.0020336x+0.0247320x+11.1201169で表されるため、コアワイヤ20の直径d5も連続的に変化して、特許文献1に開示されたガイドワイヤに形成されるような境界部が形成されない。このため、プッシャビリティが向上する。以上から、プッシャビリティを好適に備えるガイドワイヤ20を提供することができる。
また、剛性変化部35は、コアワイヤ20の先端から20mmの箇所から450mmまでの領域に設けられている。このように構成されたガイドワイヤ10によれば、大動脈から総肝動脈にかかる部位(先端から300~400mm)に到達しているコアワイヤ20の領域が柔軟になり、肝動脈化学塞栓術を好適に実施することができる。
また、コアワイヤ20は、単一の素材から形成される。このように構成されたガイドワイヤ10によれば、先端コア部34、剛性変化部35、および本体部30を異なる素材から形成して接合する場合に比べて、コアワイヤ20を容易に製造することができる。
以上、実施形態を通じて本発明に係るガイドワイヤ10を説明したが、本発明は明細書内で説明した各構成のみに限定されるものでなく、特許請求の範囲の記載に基づいて適宜変更することが可能である。
例えば、肝動脈化学塞栓術に用いるガイドワイヤ10を例に挙げたが、本発明のガイドワイヤ10は他の手技に用いることができることは言うまでもない。
コアワイヤ20を単一の素材から形成し、曲げ荷重値を軸方向に沿って変化させる形態について説明したが、本発明はこの場合に限定されるものではない。本体部30、剛性変化部35、先端コア部34の各構成材料に異なる材料を使用することによって、剛性を軸方向に沿って変化させることができる。異なる構成材料を使用した本体部30、複数の剛性変化部35、および先端コア部34は、溶接、溶着あるいは接着などの適宜の公知の手法によって接合することができる。コアワイヤ20の各部は、異なる構成材料を使用することと、テーパー形状にすることとを組み合わせて形成されてもよい。
10 ガイドワイヤ、
20 コアワイヤ、
30 本体部、
34 先端コア部、
35 剛性変化部、
40 マーカ部、
50 被覆層、
60 カテーテル、
90 肝臓、
200 測定試験装置、
201 固定治具、
202 押し下げ治具、
203 支持脚、
204 溝部。

Claims (3)

  1. 可撓性のコアワイヤを有するガイドワイヤであって、
    前記コアワイヤは、
    最先端を含み前記コアワイヤの全長のうち最も柔軟な先端コア部と、
    前記先端コア部よりも基端側を構成し、軸方向に沿って一定の直径を有する本体部と、
    前記本体部の先端から前記先端コア部の基端までの部分を構成し、前記本体部から前記先端コア部に向かって剛性が漸減する剛性変化部と、を有し、
    前記コアワイヤを25.4mmの間隔の2点において支持し、支持された中央部分を5mm/minの速度で移動する押し下げ治具によって垂直に2mm押し下げた時点の荷重を測定する曲げ荷重値測定によって得られる曲げ荷重値yは、前記コアワイヤの先端からの長さをxとしたとき、
    y=-0.0000009x+0.0020336x+0.0247320x+11.1201169の近似式で表されるガイドワイヤ。
  2. 前記剛性変化部は、前記コアワイヤの前記先端から20mmの箇所から450mmまでの領域に設けられている、請求項1に記載のガイドワイヤ。
  3. 前記コアワイヤは、単一の素材から形成される、請求項1または2に記載のガイドワイヤ。
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