JP2004024625A - カテーテルおよび医療用チューブ - Google Patents

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Abstract

【課題】プッシャビリティ、トラッカビリティ、先端柔軟性とともにトルク伝達性、耐キンク性が良好である、かつ簡素な製造工程で製造できる細径なカテーテルならびに医療用チューブを提供する。
【解決手段】カテーテル1は、高剛性の基部シャフト15と、剛性の低い先端シャフト13と、ハブ16と、バルーン12と、先端側開口部および基端側開口部141を有するガイドワイヤ用ルーメンとを備える。そして先端シャフト13の少なくとも先端側部分は、キンクを防止できる溝加工部分131となっている。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、血管内において種々の処置を行うための診断用または治療用カテーテルや、内視鏡等に用いられる医療用チューブに関する。特に、血管等の体腔内部に発生した狭窄部を治療するために、狭窄部を拡張し、狭窄部末梢側における血流の改善を図るための拡張用バルーンカテーテルや、生体器官拡張用ステントを安全かつ、スムーズな操作性のもとに、目的生体器官部位まで運ぶことの可能な生体器官拡張用カテーテルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、医療用チューブの高機能化が著しい。高機能化されている医療用チューブは、例えば、血管の狭窄部を拡張する経皮的血管形成術に用いられる血管拡張用バルーンカテーテル、生体器官拡張用ステントを安全かつ、スムーズな操作性のもとに、目的生体器官部位まで運ぶことの可能な生体器官拡張用カテーテル、脳血管内に見られる動脈瘤や動静脈奇形腫瘍等に対して塞栓物質やコイルを注入する脳血管用カテーテル、超音波診断装置を用いて血管内の精密な観察や診断が行える超音波カテーテル、画像診断装置を用いて血管内、胆管、膵管等の精密な観察や診断が行える内視鏡等などに利用されている。
【0003】
このような高機能医療用チューブには、細く複雑な血管内を迅速かつ確実な選択性をもって挿入できる操作性及び耐久性が要求される。具体的には、血管内を挿通させるため術者がカテーテルを押し込みやすいこと(プッシャビリティ)、複雑に蛇行した血管内をあらかじめ挿入されたガイドワイヤーに沿って円滑かつ血管内壁を損傷することなく進むこと(トラッカビリティ)、カテーテルチューブ基端部にて伝えられた回転力が先端部に確実に伝達されること(トルク伝達性)、術前の取り扱い時やカテーテルの押し込み時、さらには、ガイドワイヤー抜去後にキンクしにくいこと(耐キンク性)、さらに、患者の肉体的及び精神的負担を軽減させる目的で、カテーテルを目的部位までガイドするガイディングカテーテルのサイズを細くするためや、血管壁との摩擦抵抗を低減させるため、チューブ外径がなるべく細いこと(ロープロファイル性)、さらに、ガイドワイヤーの操作性を良好にするためチューブ内腔が十分に確保されていること(薄肉性)、先端部が血管壁などに損傷を与えることが少ないこと(先端柔軟性)等が要求される。
【0004】
このように高機能医療用チューブには、細さ、トルク伝達性に加えて、硬さと柔らかさ、薄さと折れにくさという相反した特性が要求され、また、超音波カテーテル用には、チューブを部分的に硬くすることも要求される。これらの要求特性を満足するカテーテルチューブを製造するため、従来、様々な技術開発がなされている。
【0005】
例えば、現在市販されている血管拡張用バルーンカテーテルの多くは、バルーン膨張用ルーメンおよびガイドワイヤルーメンとを備えるシャフト本体と、このシャフト本体の先端部に設けられたバルーンを備え、このシャフト本体は、比較的剛性の低い先端部分と、比較的剛性の高い基部部分とを備えることを基本構造としている。そして、これらの中間に位置される剛性移行区間において、剛性がなめらかに変化するように、また、この区間において急激な曲がりの応力が集中することによるキンクの発生を防ぐ為に、剛性の異なるシャフトを接合したり、外径または肉厚を変化させたりしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、剛性の異なるシャフトを接合した場合は、滑らかな剛性の変化にはなりにくく、これらの接合部分の境界(界面)にどうしても応力が集中し、キンクし易いという問題がある。
【0007】
また、冠状動脈等の末梢血管内に発生した狭窄部に向かって、蛇行した血管内をたどって血管拡張用バルーンカテーテルを進めていく際に、シャフト本体の先端部分であってバルーンと隣接する部分においてキンクが発生し易いという問題がある。このようにキンクが発生すると、カテーテルの手元で与えた押し込み力がカテーテルの先端まで伝達され難く、より末梢の血管にカテーテルを押し込むことが困難となる。
【0008】
従来市販されている血管拡張用バルーンカテーテルでは、この部分での剛性を緩やかに変化させてキンクを防止するために、シャフト本体の先端部分の外径や肉厚を先端方向に向かって漸減させているものもある。しかし、シャフトの製造は押出成形により行われるのが一般的であるが、押出成形でシャフトの外形や肉厚を変化させるには、押出成形ダイからの引取り速度、材料樹脂の押出量等を厳密に制御する必要があり、製造に熟練を要するという問題点がある。また、このような外径や肉厚の変化のみでは、上述したキンクの防止効果には限界がある。
【0009】
したがって、本発明の目的は、プッシャビリティ、トラッカビリティ、先端柔軟性とともにトルク伝達性、耐キンク性が良好である、かつ簡素な製造工程で製造できる細径なカテーテルならびに医療用チューブを提供するものである。特に、本発明は、シャフト本体の先端部分であってバルーンと隣接する領域においてキンクが発生し難く、より末梢の血管等の生体体腔内に到達可能なバルーンカテーテルを提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のカテーテルは、比較的剛性の高い基部シャフトと、前記基部シャフトの先端部に流体連通するように設けられ、前記基部シャフトより剛性の低い先端シャフトと、前記基部シャフトの基端付近に取り付けられ、圧力印加装置を取り付け可能なハブと、前記先端シャフトの先端部に流体連通するように設けられ、前記ハブより圧力が印加され得るバルーンと、前記バルーンの先端より先端側に先端側開口部およびバルーンの基端より基端側に基端側開口部を有し、ガイドワイヤが挿通されるガイドワイヤ用ルーメンとを備えたカテーテルであって、前記先端シャフトの少なくとも先端側部分は、溝が形成された溝加工部分となっていることを特徴とする。
【0011】
本発明の医療用チューブは、チューブ状の外管シャフトと、前記外管シャフト内に形成されたルーメンとを備える医療用チューブであって、前記外管シャフトは、前記医療用チューブの先端方向に向かって深さが変化する溝を備えていることを特徴とする。
【0012】
本発明においては、前記溝は、螺旋状または環状に形成されていることが好ましい。この場合、前記螺旋状または環状の溝のピッチは、前記カテーテルの先端方向に向かって変化していることが好ましい。例えば、当該ピッチを、スリットの先端部側で短く、基端部側で長く形成することにより、溝加工部分におけるカテーテルないし医療用チューブの剛性が緩やかに変化することができる。
【0013】
本発明においては、前記溝の深さは、前記先端シャフトの肉厚の30〜90%であることが好ましい。また、前記溝の深さは、前記カテーテルまたは前記医療用チューブの先端方向に向かって変化していることが好ましい。特に、当該溝の深さと、上記溝のピッチの両方を変化させることで、溝加工部分におけるカテーテルならびに医療用チューブの剛性をさらに緩やかに変化させることができ、キンクの発生をさらに防止できる。
【0014】
本発明においては、前記溝加工部分は、その先端側から順に第1領域、第2領域および第3領域を備えており、前記溝の深さは、前記第3領域よりも前記第2領域において大きく、かつ、前記第2領域よりも前記第1領域において小さいものとなっていてもよい。
【0015】
本発明においては、前記溝加工部分は、前記先端シャフトのバルーンと隣接する部分に設けられていることが好ましい。また、前記先端シャフトは、ショアD硬度が70以上であるとともに、曲げ弾性率が11000kgf/cm2以上の高分子材料で形成されていることが好ましい。さらに、前記溝加工部分における前記先端シャフトの外径(D)と前記先端シャフトの形成材料の曲げ弾性率(E)との積が500kgf/cm以上であることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のカテーテルおよび医療用チューブを図面を参照して説明する。図1は、本発明のカテーテル(医療用チューブ)の一実施例の部分省略拡大正面図である。図2は、図1の溝加工部分を拡大して示す外観図である。図3は、図1の溝加工部分を拡大して示す断面図である。図1の中間部分、基部シャフトの先端部および先端シャフトの基端部を示す断面図である。なお、図1ないし図4の右側を「基端」、左側を「先端」とする。
【0017】
本発明のカテーテル1は、比較的剛性の高い基部シャフト15と、基部シャフト15の先端部に流体連通するように設けられ、基部シャフト15より剛性の低い先端シャフト13と、基部シャフト15の基端付近に取り付けられ、圧力印加装置を取り付け可能なハブ16と、先端シャフト13の先端部に流体連通するように設けられ、ハブ16より圧力が印加され得るバルーン12と、バルーン12の先端より先端側に先端側開口部およびバルーン12の基端より基端側に基端側開口部141を有し、ガイドワイヤが挿通されるガイドワイヤ用ルーメンとを備えており、先端シャフト13の少なくとも先端側部分は、溝132が形成された溝加工部分131となっている。
【0018】
また、本発明の医療用チューブは、チューブ状の外管シャフト17と、外管シャフト17内に形成されたルーメンとを備え、外管シャフト17は、医療用チューブの先端方向に向かって深さが変化する溝132を備えていることを特徴とする。本発明の医療用チューブは、カテーテル、内視鏡用チューブ等に使用することができる。
【0019】
図1に示されるように、カテーテル1はいわゆるラピッドエクスチェンジ型の拡張用バルーンカテーテルであり、ガイドワイヤ(図示せず)に沿って血管内に挿入される。カテーテル1は、基端側からハブ16、外管シャフト17、先端シャフト13、バルーン12および内管シャフト11からなっている。外管シャフト17は、基端側から基部シャフト15、中間部分14および先端シャフト13からなっている。
【0020】
基端側のハブ16にはインフレーターの様な圧力印加装置と接続できるようにルアーテーパーが形成されている。ハブ16には金属または一部の樹脂など比較的剛性の高い材質からなる基部シャフト15が流体連通可能に接合されている。基部シャフト15には、血管形成術中にカテーテル1をガイディングカテーテル(図示せず)に挿入した深度がどのくらいか容易に確認できるように深度マーカー151が設けられている。後に詳細に説明するように、基部シャフト15の先端部は基部シャフト侵入部152となっている。
【0021】
基部シャフト15の先端側には中間部分14が流体連通可能に設けられている。中間部分14の先端側には樹脂などの材質からなる比較的剛性の低い先端シャフト13が流体連通可能に設けられている。先端シャフト13の先端側にはバルーン12の基端部が流体連通可能に設けられている。
【0022】
先端シャフト13及びバルーン12の内部を内管シャフト11が同軸状に貫通している。内管シャフト11の先端部は先端チップ111となっており、先端チップ111はバルーン12の先端より延長されており、先端チップ111はバルーン12の先端側と液密を保った状態で接合されている。一方、内管シャフト11の基端は中間部分14から先端シャフト13にかけての一部分に設けられたガイドワイヤ開口部141まで延長され、液密を保った状態で接合されている。ガイドワイヤ(図示せず)は先端チップ111の先端開口を入口とし、ガイドワイヤ開口部141を出口として、内管シャフト11内に挿通される。バルーン12の内部の内管シャフト11周囲には造影マーカー121が設けられている。
【0023】
バルーン12は拡張させない状態では、内管シャフト11の外周に折り畳まれた状態になっている。バルーン12は拡張した状態では、中央部がほぼ円筒状になり血管の狭窄部を容易に拡張できる。なお、バルーン12の中央部は完全な円筒状になる必要はなく、多角柱状になってもよい。また、造影マーカー121は血管形成術中、X線透視下で狭窄部位へのバルーン12の位置決めを容易にするために設けられている。
【0024】
図4に示すように、基部シャフト15はメインシャフト部153と、基部シャフト15の先端部をスパイラルスリット加工することにより形成された基部シャフト侵入部152により構成されている。この図では、スパイラススリットのピッチがスリットの先端部側では短く、基端部側では長くなっており、これらの間の部分ではピッチが先端へ向かうほど徐々に短くなっている。これにより、先端へ向かうほどスリットのピッチが狭くなっている。この基部シャフト侵入部152は、メインシャフト部153の先端部をレーザー加工することにより形成される。なお、本発明では、スリットのピッチを先端に向かって狭くする構成としては、上記のようなもののほか、例えば、ピッチを先端に向かってスリットの基部から先端まで一定の割合で狭くするようにしてもよい。
【0025】
図4に示されるように、基部シャフト15の先端部の基部シャフト侵入部152は中間部分14内に延長して配置されており、中間部分14に設けられたガイドワイヤ開口部141まで延長されている。具体的には、中間部分14の外周方向における一部に内管シャフト11の基端部が固着されており、この内管シャフト11の基端開口が中間部分14の外部に露出して、ガイドワイヤ開口部141が形成されている。なお、ガイドワイヤ開口部141は基部シャフト15または先端シャフト13に設けてもよく、また中間部分14と先端シャフト13の境界部(接合部)に設けてもよい。
【0026】
このように中間部分14内部に基部シャフト侵入部152を配置することにより、中間部分14をメインシャフト部153より剛性が低く(柔らかく)、先端シャフト13より剛性が高く(硬く)なるようにすることができる。こうして、拡張カテーテル1を構成するシャフトの剛性を基端側から先端側にかけて徐々に変化させることができ、中間部分14が急激に曲がる際にも応力が1カ所に集中することがなく、キンクの発生を低減させることが可能である。
【0027】
上述した構成を有するカテーテル1において、ハブ16に取り付けられた圧力印加装置(図示せず)で圧力を印加すると、圧力媒体はハブ16から基部シャフト15、基部シャフト侵入部152、中間部分14、先端シャフト13と内管シャフト11との隙間(バルーン膨張用ルーメン)を経てバルーン12に至り、バルーン12を拡張させることができる。なお、基部シャフト15、中間部分14、先端シャフト13、内管シャフト11及び各接合部分は、バルーン12が破裂する圧力以上の耐圧性能を有することはいうまでもない。
【0028】
そして、図1に示すように、先端シャフト13(外管シャフト17)の先端側部分には、溝加工部分131が設けられている。図2および図3に拡大して示すように、溝加工部分131には、溝132が形成されている。本実施例においては、溝132は、螺旋状に形成されている。また、溝132は、先端シャフト(カテーテル1)の長手方向に延びている。この溝132を形成したことにより、溝加工部分131、言い換えると先端シャフト13の先端側部分は、溝132が設けられてない先端シャフト13の基端側部分よりも柔軟となっている。
【0029】
本実施例においては、溝加工部分131が、外管シャフト17(先端シャフト13)のバルーン12と隣接する部分に設けられている。このため、内管シャフト11が挿通している外管シャフト17(先端シャフト13)を備える部分から、外管シャフト17が存在せずにバルーン12と内管シャフト11のみからなる部分にかけて、カテーテル1の剛性の変化が緩やかなものとなる。したがって、血管の蛇行部分において外管シャフト17(先端シャフト13)のバルーン12と隣接する部分が急激に曲げられた際にも、応力が1カ所に集中することなく、キンクを低減させることが可能である。よって、カテーテル1の手元に与えた押し込み力をカテーテル1の先端まで確実に伝達することが可能となり、カテーテル1のより末梢の血管への挿入が可能となる。
【0030】
溝132の螺旋のピッチ(溝の間隔)Pは、特に限定されるものではないが、溝加工部分131が十分に柔軟となり、かつ、溝加工部分131が適度な強度を保てるという観点から、先端シャフト13の外径Sの5〜40%程度が好ましく、より好ましくは10〜30%程度である。
【0031】
そして、螺旋状の溝132は、溝加工部分131の全長にわたって一定でもよいが、図1に示すように、そのピッチが、溝加工部分131の先端部側では短く、基端部側では、長くなっていることが好ましい。このようにすることにより、先端部に向かって柔軟になるので、急激な物性の変化がなく、溝形成部と溝非形成部の境界部分の湾曲が自然なものとなり、カテーテルの操作性が向上する。さらに、溝132のピッチは、溝加工部分131の先端部が短く、基端部に向かって徐々に長くなることが好ましい。このようにすることにより、先端方向に向かって徐々に柔軟になるので、溝形成部の湾曲がより自然なものとなり、カテーテルの操作性がより向上する。
【0032】
このように、溝9のピッチが変化する場合には、溝加工部分131の先端部の長さ(ピッチが小さい部分)は、100〜200μm程度、基端部の長さ(ピッチが大きい部分)は、200〜400μm程度が好適である。特に、先端部と基端部の中間部では、両者の中間のピッチを有しているか徐々にピッチが変化していることが好ましい。上記範囲内であれば、十分に柔軟でありかつ使用時にキンクすることもない。また、図1に示したカテーテルは、溝は1条の螺旋状であるが、これに限らず、溝は、2条またはそれ以上であってもよい。特に、図1に示すように、溝のピッチを徐々に変化させることにより、先端部では螺旋溝のピッチが狭いため非常に柔軟であり、先端柔軟性、トラッカビリティに優れ、基端部では螺旋溝のピッチが広いか、または螺旋溝が形成されていないためカテーテルに必要な硬度が確保され、プッシャビリティに優れたものとなる。
【0033】
図2および図3に示す溝132の深さDは、特に限定されるものではないが、溝加工部分131が十分に柔軟となり、かつ、溝加工部分131が適度な強度を保てるという観点から、先端シャフト13の肉厚T(溝132に隣接する非溝形成部分における先端シャフト13の肉厚)の30%〜90%程度が好ましく、より好ましくは40%〜70%程度である。
【0034】
本発明においては、溝132の深さは溝加工部分131の全長にわたって一定でもよいが、カテーテル1の先端方向に向かって変化させることにより、カテーテル1の剛性の変化がより緩やかなものとなり好ましい。たとえば、溝132の深さが、溝加工部分131の先端部側においては大きく、溝加工部分131の基端部側においては小さくすることにより、溝加工部分131の先端部側が、基端部側よりも柔軟になる。なお、溝132の深さの変化は、カテーテルないし医療用チューブの先端方向に向かって連続的に変化したものでも、あるいは段階的(ステップワイズ)に変化したものでもよい。
【0035】
特に、図1に示すカテーテル1において、溝加工部分131がその先端側から順に第1領域、第2領域および第3領域を備えており、前記溝132の深さが、第3領域よりも前記第2領域において大きく、第2領域よりも第1領域において小さなものとしてもよい。このようにすると、溝加工部分131の先端付近および基端付近において溝深さが急変しないので、溝加工部分131と溝を形成しない部分との間の剛性の変化が緩やかなものとなり、キンクを防止することができる。特に、内管シャフト11が挿通している外管シャフト17(先端シャフト13)を備える部分から、外管シャフト17が存在せずにバルーン12と内管シャフト11のみからなる部分にかけて、カテーテル1の剛性の変化がきわめて緩やかなものとなり、キンクをきわめて有効に防止することができる。
【0036】
なお、上述のように溝132の深さを変化させる場合は、最も深さの大きい部分における溝132の深さが先端シャフト13の肉厚T(溝132に隣接する非溝形成部分における先端シャフト13の肉厚)の30%〜90%程度であることが好ましく、より好ましくは40%〜70%程度である。
【0037】
溝加工部分131の長さは、特に限定されるものではないが、適度な応力の分散をなすために、先端シャフト13の全長の10%〜80%程度とすることが好ましく、より好ましくは15%〜60%程度である。なお、図示の溝加工部分131は、先端シャフトの基端側部分には設けられてないが、本発明はこれに限定されるものではなく、溝132のピッチや深さを適宜設定することにより、先端シャフト13の全長にわたって形成することも可能である。
【0038】
次に、本発明のカテーテルを構成する各部材の材質および寸法などについてより詳細に説明する。
【0039】
基部シャフト15には比較的剛性の高い材質、例えばNi−Ti、真鍮、SUS、アルミ等の金属を用いることが好ましい。なお、比較的剛性の高い材質であれば、ポリイミド、塩化ビニル、ポリカーボネート等の樹脂を用いることもできる。
【0040】
基部シャフト15のメインシャフト部153は、外径が約0.3mm〜3mm、好ましくは0.5mm〜1.5mm、肉厚が約10〜150μm、好ましくは20〜100μm、長さが300mm〜2000mm、好ましくは700mm〜1500mmのチューブである。
【0041】
基部シャフト15の基部シャフト侵入部152は、外径が約0.3mm〜3mm、好ましくは0.5〜1.5mm、肉厚が10〜150μm、好ましくは20〜100μm、長さが30〜200mm、好ましくは50〜180mmである。
【0042】
先端シャフト13と中間部分14は同一のチューブで構成してもよく、先端シャフト用のチューブと中間部分用のチューブとを別々に用意して適宜つなぎ合わせた構成でもよい。
【0043】
基部シャフト侵入部における螺旋状のスリットのピッチは図示の例のように先端部側で短く、基端部側で長くする場合において、先端部側で0.1〜10mm、好ましくは0.3〜2mm)であり、基端部側で1〜20mm、好ましくは2〜10mmである。また、螺旋スリットの幅は1mm以下、好ましくは0.01〜0.5mm程度である。
【0044】
先端シャフト13および中間部分14を構成する材料としては、例えばポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、またはこれら二種以上の混合物など)、ポリオレフィンの架橋体、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、フッ素樹脂、ポリイミドなどの高分子材料またはこれらの混合物などを用いることができる。
【0045】
特に、拡張用バルーンカテーテルや生体器官拡張用カテーテルとする場合は、先端シャフト131の材料は、ショアD硬度が70であるとともに、曲げ弾性率が11000kgf/cm2以上の高分子材料で形成されることが好ましい。より好ましくは、ショアD硬度が70であるとともに、曲げ弾性率が11000kgf/cm2以上の高分子材料である。なお、対象となるデバイスや対象となる治療部位によって、上記ショア硬度および曲げ弾性率の最適な値は異なり、上記数値に限定されるものではない。
【0046】
また、前記溝加工部分における前記先端シャフトの外径S(図2、図3参照)と前記先端シャフトの形成材料の曲げ弾性率Eとの積が500kgf/cm以上、より好ましくは1200kgf/cm以上であることが好ましい。
【0047】
上記のような材料を用いることにより、あるいは、上記外径Sと曲げ弾性率Eをこのように設定することにより、先端シャフト13自体が適度な曲げ強度を備えるものとなり、カテーテルの手元で与えた押し込み力が、カテーテル先端まで確実に伝達され易くなる。そして、先端シャフト13の溝加工部分131と、溝を備えない部分との曲げ強度の差が適度なものとなるため、適度な柔軟性、耐キンク性を備えながら、プッシャビリティにも優れたカテーテルとなる。
【0048】
先端シャフト13および中間部分14は、外径が0.5〜1.5mm、より好ましくは0.7〜1.1mm、肉厚が25〜200μm、より好ましくは50〜100μm、長さは300〜2000mm、より好ましくは300〜1500mmのチューブである。
【0049】
内管シャフト11を構成する材料としては、ある程度可撓性を有するものが用いられる。例えばポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、またはこれら二種以上の混合物など)、ポリオレフィンの架橋体、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、ポリイミド、フッ素樹脂などの高分子材料またはこれらの混合物などを用いることができる。
【0050】
内管シャフト11は、外径が約0.1〜1.0mm、好ましくは0.3〜0.7mm、肉厚が約10〜150μm、好ましくは20〜100μm、長さが100〜2000mm、好ましくは200〜1500mmのチューブである。
【0051】
バルーン12の材質としては、血管の狭窄部を拡張できるように、ある程度の可塑性を有するものが好ましい。例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマーなど)、ポリオレフィンの架橋体、ポリエステル(例えばポリエチレンテレフタレートなど)、ポリエステルエラストマー、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、フッ素樹脂などの高分子材料、シリコーンゴム、ラテックスゴムなどを用いることができる。また、これら高分子材料を適宜積層した積層フィルムも使用できる。二軸延伸ブロー成形法等により形成したバルーン12を先端シャフト13の先端側に取り付けた構成としてもよいし、先端シャフト13の先端部分に延伸ブロー成形などを施してバルーン12を一体に形成してもよい。
【0052】
バルーン12は、拡張されたときの円筒部分の外径が1.0〜10mm、好ましくは1.0〜5.0mm、長さが5〜50mm、好ましくは10〜40mmであり、全体の長さが10〜70mm、好ましくは15〜60mmである。
【0053】
造影マーカー12は、コイルスプリングまたはリングで形成することが好ましく、1個以上設けることができる。造影マーカー12の材質としては、X線造影性の高い材料、例えばPt、Pt合金、W、W合金、Au、Au合金、Ir、Ir合金、Ag、Ag合金などを用いることが好ましい。
【0054】
図5は、本発明のカテーテル(医療用チューブ)の他の実施例の部分省略拡大正面図である。図6は、図5の先端シャフトおよび基部シャフトの接合部を拡大して示す断面図である。なお、図5ないし図6の右側を「基端」、左側を「先端」とする。
【0055】
本発明のカテーテル2は、比較的剛性の高い基部シャフト25と、基部シャフト25の先端部に流体連通するように設けられ、基部シャフト25より剛性の低い先端シャフト23と、基部シャフト25の基端付近に取り付けられ、圧力印加装置を取り付け可能なハブ26と、先端シャフト23の先端部に流体連通するように設けられ、ハブ26より圧力が印加され得るバルーン22と、バルーン22の先端より先端側に先端側開口部およびバルーン22の基端より基端側に基端側開口部を有し、ガイドワイヤが挿通されるガイドワイヤ用ルーメンとを備えており、先端シャフト23の少なくとも先端側部分は、溝232が形成された溝加工部分231となっている。
【0056】
また、本発明の医療用チューブは、チューブ状の外管シャフト27と、外管シャフト27内に形成されたルーメンとを備え、外管シャフト27は、医療用チューブの先端方向に向かって深さが変化する溝232を備えていることを特徴とする。本発明の医療用チューブは、カテーテル、内視鏡用チューブ等に用いることができる。
【0057】
カテーテル2は、ガイドワイヤ開口部がカテーテルの基端部(ハブ)に形成されたいわゆるオーバーザワイヤ型の拡張用バルーンカテーテルであり、図5に示すように、内管シャフト21、外管シャフト27、バルーン22および分岐ハブ26により形成されている。外管シャフト27は、比較的柔軟な材料により成形された先端シャフト23と、先端シャフト23より剛性の高い材料により成形された基部シャフト25より形成されたチューブ体からなる。基部シャフト25(外管シャフト27)の基端は分岐ハブ26が固定されている。
【0058】
ハブ26は、ガイドワイヤ(図示せず)を挿通するための内管シャフト23内のルーメン5aと連通する第1の開口部261と、インフレーターの様な圧力印加装置と接続できるようにルアーテーパーが形成されている第2の開口部262を有している。ハブ26には金属または一部の樹脂など比較的剛性の高い材質からなる基部シャフト25が、第2の開口部262と流体連通可能に接合されている。基部シャフト25には、血管形成術中にカテーテル2をガイディングカテーテル(図示せず)に挿入した深度がどのくらいか容易に確認できるように深度マーカー251が設けられている。後に詳細に説明するように、基部シャフト25の先端部は基部シャフト侵入部252となっている。
【0059】
基部シャフト25の先端側には樹脂などの材質からなる比較的剛性の低い先端シャフト23が流体連通可能に設けられている。先端シャフト23の先端側にはバルーン22の基端部が流体連通可能に設けられている。
【0060】
基部シャフト25、先端シャフト23及びバルーン22の内部を内管シャフト21が同軸状に貫通している。内管シャフト21の先端部は先端チップ211となっており、先端チップ211はバルーン22の先端より延長されており、先端チップ211はバルーン22の先端側と液密を保った状態で接合されている。一方、内管シャフト21の基端はハブ26内まで延長され、液密を保った状態でハブ26に接合されている。ガイドワイヤ(図示せず)は先端チップ111の先端開口を入口とし、ハブ26の第1の開口部261を出口として、内管シャフト21内に挿通される。バルーン22の内部の内管シャフト21周囲には造影マーカー221が設けられている。
【0061】
基部シャフト25は、先端部を除き、図5に示すようにほぼ同一の外径を有するチューブ体である。基部シャフト25の先端部252は、図6に示すように、縮径している。基部シャフト25はメインシャフト部253と、基部シャフト25の先端部をスパイラルスリット加工することにより形成された基部シャフト侵入部252により構成されている。侵入部252の外径は、先端シャフト23の基端部の内径とほぼ同じになっている。そして、この侵入部252は、先端シャフト23の基端部内に侵入している。
【0062】
そして、先端シャフトへの侵入部252には、螺旋状のスリットが設けられている。螺旋状のスリットの数は、1本でも2本以上でもよい。このような螺旋状のスリットを設けることにより、基部シャフトの先端部(先端シャフトへの侵入部)252がより柔軟に湾曲できるようになるとともに、この侵入部252が先端側チューブの基端部を柔軟性をもって補強する。上記螺旋状のスリットは、レーザー加工等で形成することが可能である。
【0063】
このように基部シャフト侵入部252を配置することにより、基部シャフト25と先端シャフト23の接合部分である中間部分を、基部シャフト25より剛性が低く(柔らかく)、先端シャフト23より剛性が高く(硬く)なるようにすることができる。こうして、カテーテル2を構成するシャフトの剛性を基端側から先端側にかけて徐々に変化させることができ、中間部分が急激に曲がる際にも応力が1カ所に集中することがなく、キンクの発生を低減させることが可能である。
【0064】
基部シャフト侵入部252に形成される螺旋状のスリットの幅は、チューブの径、肉厚などを考慮して決定されるので、一律なものではない。スリットの幅としては、1.5mm以下が好ましく、より好ましくは、1.0mm以下である。また、スリットの幅は侵入部252の外径の1/2以下が好ましい。上記範囲であれば、十分に柔軟であるとともに使用時にチューブが折れることもない。また、スリットのピッチとしては、全体が同一ピッチの場合には、0.3mm〜5.0mm程度が好ましく、特に0.5mm〜3.0mmが好ましい。上記範囲内であれば、十分に柔軟でありかつ使用時に侵入部252部分にて折れ曲がることもない。スリットが設けられる部分の侵入部252の先端からの長さは、血管拡張器具の長さなどを考慮して決定される。
【0065】
そして、先端シャフト23の基端部は、基部シャフト侵入部252に、接着剤254により固着されている。なお、両者の嵌合力のみにより接着剤を用いずに固定してもよい。また、接着剤を用いて接着する場合には、基部シャフト侵入部252の先端部分を接着しないことが好ましく、特に、侵入部252の基端部のみを接着しておくことが好ましい。このように、侵入部252の先端部分を先端シャフトに固着しないことにより、スリット形成部分の変形(先端部分の変形)をより確実なものとできる。さらに、先端部(侵入部)252の基端部には、スリットが形成されていないことが好ましい。基端部にスリットがなければ、スリット内に接着剤が流入し先端側チューブと基端側チューブの界面への接着剤の流入不足に起因する接着不良を起こすこともない。また、上記スリット内には、接着剤が流入していなく、スリット部分が空隙となっていることが好ましく、このようであれば、固化した接着剤によるスリットの変形(先端部252の変形)阻害がない。
【0066】
スリットが設けられない部分の侵入部4aの基端からの長さは、0.5mm〜250mm程度が好ましく、より好ましくは、1.5mm〜150mmである。逆に、スリットは、先端部(侵入部)4aの全長の1/1.2〜1/5程度設けられていることが好ましい。
【0067】
図6に示すものでは、侵入部252のスリット41のピッチはほぼ均一となっているが、スリットの先端部側では短く、スリットの基端部側では、長くなっていてもよい。このようにすることにより、先端部に向かって柔軟になるので、急激な物性の変化がなく、先端部の湾曲がより自然なものとなる。
【0068】
上述した構成を有するカテーテル1において、ハブ16に取り付けられた圧力印加装置(図示せず)で圧力を印加すると、圧力媒体はハブ16から基部シャフト15、基部シャフト侵入部152、中間部分14、先端シャフト13と内管シャフト11との隙間(バルーン膨張用ルーメン)を経てバルーン12に至り、バルーン12を拡張させることができる。なお、先端シャフト23、基部シャフト25、内管シャフト21及びバルーン22の寸法及び材質は、図1に示すカテーテル1におけるものと同様とすることができる。
【0069】
そして、図5に示すように、先端シャフト23(外管シャフト27)の先端側部分には、溝加工部分231が設けられている。この溝加工部分231には、溝232が形成されている。本実施例においては、溝232は、螺旋状に形成されている。また、溝232は、先端シャフト23(カテーテル2)の長手方向に延びている。この溝232を形成したことにより、溝加工部分231、言い換えると先端シャフト23の先端側部分は、溝232が設けられてない先端シャフト23の基端側部分よりも柔軟となっている。
【0070】
本実施例においては、溝加工部分231が、外管シャフト27(先端シャフト23)のバルーン22と隣接する部分に設けられている。このため、内管シャフト21が挿通している外管シャフト27(先端シャフト23)を備える部分から、外管シャフト27が存在せずにバルーン22と内管シャフト21のみからなる部分にかけて、カテーテル2の剛性の変化が緩やかなものとなる。したがって、血管の蛇行部分において外管シャフト27(先端シャフト23)のバルーン22と隣接する部分が急激に曲げられた際にも、応力が1カ所に集中することなく、キンクを低減させることが可能である。よって、カテーテル2の手元に与えた押し込み力をカテーテル2の先端まで確実に伝達することが可能となり、カテーテル2のより末梢の血管への挿入が可能となる。
【0071】
溝加工部分231の溝232のピッチ、深さ、及び溝加工部分231の長さは、図1に示すカテーテル1におけるものと同様とすることができる。
【0072】
なお、図示したカテーテル2ではシャフトが先端シャフトと基部シャフトに分かれているが、本実施例においては、外管シャフト27を全長にわたって同一部材で形成してもよい。そのようにする場合、溝加工部分231を外管シャフト27全長に設けてもよく、この場合は溝232の深さや溝232のピッチを適宜変化させることによって、カテーテル2の剛性をより緩やかに長手方向に変化させることができる。
【0073】
また、本発明の溝加工部分に形成される溝の形態としては、上述した螺旋状のものに限定されるものではなく、たとえば、図7に示すように、環状の溝332を備える溝加工部分331としてもよい。この溝加工部分331は、複数の環状溝332を有している。複数の環状溝332は、等間隔で配置してもよいが、図7に示すように、溝加工部分331の先端部では隣り合う溝間隔が狭く、基端部では広くなるように形成することが好ましい。このようにすることにより、先端部に向かって柔軟になるので、カテーテルの先端部の湾曲が自然なものとなり、カテーテルの操作性が向上する。
【0074】
溝加工部分331の環状溝332のピッチ、深さ、及び溝加工部分331の長さは、図1に示すカテーテル1および図5に示すカテーテル2におけるものと同様とすることができる。
【0075】
また、図示した実施例においては、溝加工部分における先端シャフト(外管シャフト)の外径は一定となっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、外径が変化していてもよい。特に、先端方向に向かって先端シャフトの外径を漸減させ、かつ溝加工を施すことにより、カテーテル(医療用チューブ)の剛性をその長手方向にわたってさらに緩やかに変化させることが可能となる。
【0076】
以上説明した溝加工部分の形成は、切削加工、レーザ加工等により先端シャフト(外管シャフト)の外面に溝を形成することにより行うことが可能であるが、螺旋状の溝を形成する場合には、以下に示す方法により溝加工部分を形成することが好適である。
【0077】
まず、溝加工するシャフトの内径とほぼ一致する外径を備える芯材をシャフト内部に設置する。芯材としては、銅線、ステンレス鋼線等の金属線材、各種硬質プラスチックからなる線材等何でも良く、シャフトを銅線被覆による押出成形法にて作製した場合には、この銅線をそのまま使用してもよい。
【0078】
次に、ステンレス鋼、タングステン、金、銅等の金属などから形成された細線を、シャフトの長手方向に対して直交する方向に張力を加えながら、図示しない細線供給部より細線を繰り出し、一方、シャフトを周方向に回転させながら長手方向に変位させる。これにより、細線がシャフトの外面に食い込みながら螺旋状に巻きつけられる。そして、シャフトの細線が巻き付けられた箇所が陥没し、螺旋状の溝が形成される。
【0079】
このとき、シャフトを長手方向に変位させる速度を変えることにより、螺旋状に巻き付けられた細線のピッチが変化し、形成される螺旋状の溝のピッチが変化する。また、細線に加える張力を変えることにより、細線のシャフトへの食い込み深さが変化し、形成される溝の深さが変化する。
【0080】
上記細線の断面形状は、丸、楕円、四角形、平行四辺形、その他の形状いずれでもかまわない。また、上記細線の外径は、作製する溝加工部分の溝幅にもよるが、断面が円形の細線を用いる場合において、20〜100μmが好ましく、40μm〜80μm程度がより好ましい。
【0081】
そして、所定の長さにわたってシャフトに細線を巻き付けた後、シャフトの回転および長手方向の変位(移動)を止め、続いて、逆方向にシャフトを回転させる。これにより、細線をシャフトから容易に取り外すことができる。そして、芯材をシャフトから抜去すると、溝加工部分を備えるシャフトが完成する。
【0082】
【実施例】
先端シャフトとして、外径0.9mm、肉厚85μmのナイロン製チューブを銅線被覆による押出成形法により作製した。押出時に用いた銅線をそのまま芯材とし、以下に示す螺旋溝形成工程を実施した。
【0083】
先端シャフトの両端部をチャックしておき、外径60μmの金属細線(材質:タングステン)の一端部を先端シャフトの近傍に固定した。そして、先端シャフトを回転数300rpmで周方向に回転しながら、移動速度を60mm/minで長手方向に変位させ、シャフト長軸方向に対して直交する方向に張力を加えながら細線を細線供給部より繰り出し、先端シャフトに細線を巻き付けた。その後、先端シャフトの周方向の回転および長手方向への移動を停止し、続いて、先端シャフトを上記と逆方向に回転させ、細線を取り外し、芯材を抜去して螺旋溝加工がなされた先端シャフトを作製した。
【0084】
そして、上記条件において、細線に加える張力を変更することにより、螺旋溝の深さが35μm(溝加工部分の長さ150mm)の先端シャフト(実施例1)、螺旋溝の深さが43μm(溝加工部分の長さ150mm)の先端シャフト(実施例2)、螺旋溝の深さが50μm(溝加工部分の長さ150mm)の先端シャフト(実施例3)、螺旋溝の深さが57μm(溝加工部分の長さ150mm)の先端シャフト(実施例4)、螺旋溝の深さが60μm(溝加工部分の長さ150mm)の先端シャフト(実施例5)を作製した。
【0085】
また、上記条件において、細線を先端シャフトに巻き付けながら細線に加える張力を変えることにより、全長200mmのうち先端部100mmが溝加工されており、先端(溝加工部分の先端)から10mmの第1領域においては溝の深さが基端方向に向かって0μmから50μmへと一定の割合で変化し、先端から10mmないし80mmの第2領域では溝の深さが50μmで一定であり、先端から80mmないし100mmの第3領域では溝の深さが基端方向に向かって50μmから0μmへと一定の割合で変化した先端シャフト(実施例6)を作製した。
【0086】
(実験)上記の実施例1〜5の先端シャフトについて、剛性を示す曲げ強度を調べるために、図8に示す治具50を用い、まず、先端シャフト13、23の溝加工部分を台51のエッジ52および53(エッジ52、53間の距離=1インチ)上に載せ、一方、先端シャフトのエッジ52、53の中間に位置する部分をエッジ54により下方へ2mm押し下げ、そのときのエッジ54の荷重を測定した。なお、このときのエッジ54の押し込み速度は5mm/minとした。また、測定は、室温下(20℃)で行った。これらの結果を下記表1に示す。
【0087】
【表1】
Figure 2004024625
これらの結果から、溝深さ35μmの場合は、先端シャフトの肉厚に対する溝深さの割合は約40%で、曲げ強度は9gfであり、溝深さ60μmの場合は、先端シャフトの肉厚に対する溝深さの割合が約70%で、曲げ強度は5.5gfとなる。したがって、溝深さを制御することにより、曲げ強度を変化させることが可能であることが確認された。
【0088】
【発明の効果】
本発明のカテーテルは、比較的剛性の高い基部シャフトと、前記基部シャフトの先端部に流体連通するように設けられ、前記基部シャフトより剛性の低い先端シャフトと、前記基部シャフトの基端付近に取り付けられ、圧力印加装置を取り付け可能なハブと、前記先端シャフトの先端部に流体連通するように設けられ、前記ハブより圧力が印加され得るバルーンと、前記バルーンの先端より先端側に先端側開口部およびバルーンの基端より基端側に基端側開口部を有し、ガイドワイヤが挿通されるガイドワイヤ用ルーメンとを備えたカテーテルであって、前記先端シャフトの少なくとも先端側部分は、溝が形成された溝加工部分となっている。
【0089】
このため、プッシャビリティ、トラッカビリティ、トルク伝達性、耐キンク性とともに、先端柔軟性を有し、かつ、先端シャフトにおいて、剛性の急激な変化点がなく剛性(物性)が長手方向にわたって緩やかに変化するため、キンクが生じにくく、生体のより末梢の目的部位まで到達可能なカテーテルを提供できる。特に、シャフト本体の先端部分であってバルーンと隣接する領域においてキンクが発生し難く、より末梢の血管に到達可能なバルーンカテーテルを提供できる。
【0090】
また、本発明の医療用チューブは、チューブ状の外管シャフトと、前記外管シャフト内に形成されたルーメンとを備える医療用チューブであって、前記外管シャフトは、前記医療用チューブの先端方向に向かって深さが変化する溝を備えている。
【0091】
このため、プッシャビリティ、トラッカビリティ、トルク伝達性、耐キンク性とともに、先端柔軟性を有し、かつ、外管シャフトにおいて、剛性の急激な変化点がなく剛性(物性)が長手方向にわたって緩やかに変化するため、キンクが生じにくく、生体のより末梢の目的部位まで到達可能な医療用チューブを提供できる。
【0092】
また、溝のピッチや深さを溝形成部分の長手方向において変化させることにより、あるいはこれらの変化を組み合せる事により、剛性(物性)をさらに緩やかに変化させることができ、キンクがきわめて生じにくく、さらに末梢の目的部位まで到達可能なカテーテルおよび医療用チューブを提供できる。
【0093】
さらに、本発明によれば、従来のように剛性の異なるシャフトどうしを接合したり、押出成形によりシャフトの肉厚や外径を変化させる工程にくらべて、製造工程が簡便である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のカテーテル(医療用チューブ)の一実施例の部分省略拡大正面図である。
【図2】図2は、図1の溝加工部分を拡大して示す外観図である。
【図3】図3は、図1の溝加工部分を拡大して示す断面図である。
【図4】図4は、図1の中間部分、基部シャフトの先端部および先端シャフトの基端部を示す断面図である。
【図5】図5は、本発明のカテーテル(医療用チューブ)の他の実施例の部分省略拡大正面図である。
【図6】図6は、図5の先端シャフトおよび基部シャフトの接合部を拡大して示す断面図である。
【図7】図7は、溝加工部分の他の構成例を拡大して示す断面図である。
【図8】図8は、本発明の実施例における実験器具および実験方法を示す正面図である。
【符号の説明】
1、2     カテーテル
11、21   内管シャフト
12、22   バルーン
13、23   先端シャフト
131、132、331  溝加工部分
132、232、332  溝
14      中間部分
15、25   基部シャフト
141、261 開口部

Claims (11)

  1. 比較的剛性の高い基部シャフトと、前記基部シャフトの先端部に流体連通するように設けられ、前記基部シャフトより剛性の低い先端シャフトと、前記基部シャフトの基端付近に取り付けられ、圧力印加装置を取り付け可能なハブと、前記先端シャフトの先端部に流体連通するように設けられ、前記ハブより圧力が印加され得るバルーンと、前記バルーンの先端より先端側に先端側開口部およびバルーンの基端より基端側に基端側開口部を有し、ガイドワイヤが挿通されるガイドワイヤ用ルーメンとを備えたカテーテルであって、前記先端シャフトの少なくとも先端側部分は、溝が形成された溝加工部分となっていることを特徴とするカテーテル。
  2. 前記溝は、螺旋状または環状に形成されている請求項1に記載のカテーテル。
  3. 前記螺旋状または環状の溝のピッチは、前記カテーテルの先端方向に向かって変化している請求項2に記載のカテーテル。
  4. 前記溝の深さは、前記先端シャフトの肉厚の30〜90%である請求項1〜3のいずれかに記載のカテーテル。
  5. 前記溝の深さは、前記カテーテルの先端方向に向かって変化していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のカテーテル。
  6. 前記溝加工部分は、その先端側から順に第1領域、第2領域および第3領域を備えており、前記溝の深さは、前記第3領域よりも前記第2領域において大きく、かつ、前記第2領域よりも前記第1領域において小さいことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のカテーテル。
  7. 前記溝加工部分は、前記バルーンと隣接する部分に設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のカテーテル。
  8. 前記先端シャフトは、ショアD硬度が70以上であるとともに、曲げ弾性率が11000kgf/cm以上の高分子材料で形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のカテーテル。
  9. 前記溝加工部分における前記先端シャフトの外径(S)と前記先端シャフトの形成材料の曲げ弾性率(E)との積が500kgf/cm以上であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のカテーテル。
  10. 前記基部シャフトと前記先端シャフトの間に位置する中間部分を備えており、前記中間部分の剛性は、前記基部シャフトの剛性よりも低く、前記先端シャフトの剛性よりも高いことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のカテーテル。
  11. チューブ状の外管シャフトと、前記外管シャフト内に形成されたルーメンとを備える医療用チューブであって、前記外管シャフトは、前記医療用チューブの先端方向に向かって深さが変化する溝を備えていることを特徴とする医療用チューブ。
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