JP2019097777A - ガイドワイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ガイドワイヤが病変部に捕捉された場合であっても、トルク伝達性に優れたガイドワイヤを提供すること。【解決手段】ガイドワイヤ1は、長尺のワイヤ本体10と、素線41が螺旋状に巻回されて形成されたコイル4であってワイヤ本体10の先端部の外周に配置され先端部を覆うコイル4と、を備える。ワイヤ本体10は、コイル4の内側において複数の分割ワイヤ21に分割されている。分割ワイヤ21の少なくとも一部は、固定部57においてコイル4に固定されている。【選択図】図1

Description

本発明は、ガイドワイヤに関し、特に血管や胆管のような生体管腔内にカテーテルを導入する際に用いられるガイドワイヤに関する。
従来から、狭窄や閉塞が発症した血管等の治療のために、PCI(Percutaneous Coronary Intervention:経皮的冠状動脈インターベンション)という手技が実施されている。一般的なPCIでは、バルーンカテーテルやステントなどの医療デバイスを治療対象となる狭窄部等の病変部まで送達し、バルーンにより狭窄部を拡張させるとともに、狭窄部にステントを留置する。ガイドワイヤは、バルーンカテーテルやステントなどの医療デバイスを病変部周辺に送達するために使用される。
また、上記のようなバルーンカテーテルやステントを使用した手技は、フェモラール、イリアック、リーナル、シャントなどの末梢血管の治療にも実施されている。このときにも、ガイドワイヤは、医療デバイスを病変部周辺に送達するために使用される。
医療デバイスを狭窄部や閉塞部などの病変部まで誘導する際、ガイドワイヤは、屈曲した血管内を進行する。また、狭窄部や閉塞部などの病変部では、ガイドワイヤは、病変部を挿通(貫通)する。このとき、術者は、ガイドワイヤの基端部に押し込み力や回転を加えることにより、ガイドワイヤの先端部を操作する。
特許文献1には、変化可能な柔軟性を有するガイドワイヤが開示されている。特許文献1に記載されたガイドワイヤは、管腔を有するコイルと、コイルの先端部に配置された先端チップと、コイルの管腔の内側に並んで配置された複数のコア部と、を備える。複数のコア部の少なくとも1つは、先端チップに取り付けられ、先端チップからコイルの基端部まで延びている。
米国特許出願公開第2010/0087780号明細書
上記のように、ガイドワイヤは、屈曲した血管内を進行する。このとき、ガイドワイヤは、屈曲した血管に追従して屈曲するため、トルク伝達性(ガイドワイヤの基端部におけるトルク操作を先端部まで伝達する性能)が低下することがある。また、ガイドワイヤは、病変部に挿通される。このとき、ガイドワイヤは、ガイドワイヤの一部が病変部に捕捉され、操作性が低下することがある。ガイドワイヤのコア部からコイルへのトルク伝達性が十分でない場合、ガイドワイヤのコイルが病変部に捕捉された状態で術者がガイドワイヤの基端部を回転させると、コイルの内側に配置された複数のコア部が回転する一方で、コイルが回転しないおそれがある。
ガイドワイヤのトルク伝達性が低下すると、血管の分岐部における血管選択性が低下したり、病変部におけるガイドワイヤの操作性が低下したりする。また、ガイドワイヤのコア部からコイルへのトルク伝達性が十分でない状態において、術者がガイドワイヤの基端部を無理に回転させると、コア部やコイルに負荷がかかり、コイルが破損したり、コア部が破断したりするおそれがある。
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、ガイドワイヤが病変部に捕捉された場合であっても、トルク伝達性に優れたガイドワイヤを提供することを目的とする。
前記課題は、長尺のワイヤ本体と、素線が螺旋状に巻回されて形成されたコイルであって前記ワイヤ本体の先端部の外周に配置され前記先端部を覆うコイルと、を備え、前記ワイヤ本体は、前記コイルの内側において複数の分割ワイヤに分割され、前記分割ワイヤの少なくとも一部は、固定部において前記コイルに固定されたことを特徴とする本発明のガイドワイヤにより解決される。
前記構成によれば、ワイヤ本体は、素線が螺旋状に巻回されて形成されたコイルの内側において複数の分割ワイヤに分割されている。分割ワイヤの少なくとも一部は、固定部においてコイルに固定されている。そのため、術者がガイドワイヤの基端部に与えたトルクは、分割ワイヤとコイルとの固定部を介してコイルに十分に伝わる。これにより、ガイドワイヤは、先端部が病変部に捕捉された場合であっても、ガイドワイヤの先端部までトルクを伝達することができる。また、分割ワイヤの少なくとも一部がコイルに固定されているため、素線が螺旋状に巻回されて形成されたコイルが解けることが抑えられる。
好ましくは、前記分割ワイヤは、互いに離れた複数の前記固定部において前記コイルに固定され、前記複数の固定部は、前記ワイヤ本体の長手方向に延びる軸に沿って螺旋状に配置されたことを特徴とする。
前記構成によれば、分割ワイヤが互いに離れた複数の固定部においてコイルに固定されているため、コイルが解けることがより確実に抑えられる。さらに、分割ワイヤが互いに離れた複数の固定部においてコイルに固定されているため、コイルは、分割ワイヤの全体がコイルに固定されている場合と比較して、柔軟性に優れる。また、複数の固定部は、ワイヤ本体の長手方向に延びる軸に沿って螺旋状に配置されている。そのため、ガイドワイヤは、コイルが湾曲した際に、分割ワイヤとコイルとの各固定部がコイルの湾曲した部分の内側に集中しないため、ガイドワイヤのトルク伝達性の低下を抑えられる。これにより、ガイドワイヤは、血管の湾曲部や屈曲部に対する追従性に優れたものとなる。
好ましくは、前記複数の分割ワイヤは、前記コイルの周方向の一部の領域に偏在していることを特徴とする。
前記構成によれば、術者は、ガイドワイヤの先端部(コイルの部分)を所望の形状に変形(リシェイプ:形状付け)し易くなる。
好ましくは、前記ワイヤ本体の長手方向に延びる軸に対して交差する平面で切断したときの横断面において、前記分割ワイヤは、第1方向の長さが前記第1方向に交差する第2方向の長さよりも長い形状を呈することを特徴とする。
前記構成によれば、ワイヤ本体の長手方向に延びる軸に対して交差する平面で切断したときの分割ワイヤの横断面の形状は、平板状である。あるいは、ワイヤ本体の長手方向に延びる軸に対して交差する平面で切断したときの分割ワイヤの横断面の形状は、コイルの内側の形状に沿うように湾曲した平板状である。分割ワイヤの横断面の形状が平板状あるいは湾曲した平板状であると、分割ワイヤとコイルとの固定部における接触面積は、分割ワイヤの横断面の形状が正方形の場合と比較して、大きくなる。そのため、術者がガイドワイヤの基端部に与えたトルクは、分割ワイヤとコイルとの固定部を介してコイルにより確実に伝わる。これにより、ガイドワイヤが病変部に捕捉された場合であっても、ガイドワイヤは、優れたトルク伝達性を有する。
好ましくは、前記第2方向の長さに対する前記第1方向の長さは、前記分割ワイヤの基端側から前記分割ワイヤの先端側に向かうにつれて長くなることを特徴とする。
前記構成によれば、第2方向の長さに対する第1方向の長さが基端側から先端側に向かうにつれて長くなる。このため、分割ワイヤの剛性は、基端側から先端側に向かうにつれて低くなる。これにより、ワイヤ本体は、ワイヤ本体のうちで分割ワイヤ以外の部分と分割ワイヤとの境界部におけるワイヤ本体の剛性の変化が緩やかとなる。
好ましくは、前記分割ワイヤの先端部は、波形を呈することを特徴とする。
前記構成によれば、分割ワイヤの先端部が波形であるため、ガイドワイヤは、先端部の柔軟性が向上し、曲がりやすい。これにより、ガイドワイヤは、血管選択性や、血管追従性が向上する。
好ましくは、前記ワイヤ本体のうちで前記分割ワイヤ以外の部分と前記分割ワイヤとの境界部と、前記固定部と、の間の少なくとも一部は、直線状に延びたことを特徴とする。
前記構成によれば、分割ワイヤに直線状の部分を設けることにより、分割ワイヤが湾曲している場合と比較して分割ワイヤの長さが短くなるため、ガイドワイヤの基端部にトルクを与えた際、分割ワイヤの捩れに対する遊びが小さくなる。これにより、ワイヤ本体のうちで分割ワイヤ以外の部分と分割ワイヤとの境界部と、分割ワイヤとコイルとの固定部と、の間の部分の全てが湾曲している場合と比較して、術者がガイドワイヤの基端部に与えたトルクが先端側に伝わりやすい。
好ましくは、前記ワイヤ本体のうちで前記分割ワイヤ以外の部分と前記分割ワイヤとの境界部と、前記固定部と、の間の少なくとも一部において前記分割ワイヤに固定され前記分割ワイヤの捩れを抑制する捩れ抑制部材をさらに備えたことを特徴とする。
前記構成によれば、捩れ抑制部材は、ワイヤ本体のうちで分割ワイヤ以外の部分と分割ワイヤとの境界部と、分割ワイヤとコイルとの固定部と、の間の少なくとも一部において分割ワイヤに固定されている。そして、捩れ抑制部材は、ガイドワイヤの回転操作に伴う分割ワイヤの捩れを抑制する。これにより、分割ワイヤの捩れが抑えられるとともに、コイルが解けることが抑えられる。
好ましくは、前記捩れ抑制部材の外形は、前記分割ワイヤの先端側に向かうにつれて大きくなることを特徴とする。
前記構成によれば、捩れ抑制部材の外形が分割ワイヤの先端側に向かうにつれて大きくなるため、捩れ抑制部材と分割ワイヤとが、より密着しやすくなる。そのため、分割ワイヤの捩れがより確実に抑えられる。
好ましくは、前記捩れ抑制部材は、螺旋状を呈し、前記ワイヤ本体の長手方向に延びる軸に沿う方向において前記螺旋状の部分の互いに隣り合う間隔は、前記分割ワイヤの先端側に向かうにつれて狭くなることを特徴とする。
前記構成によれば、捩れ抑制部材は、螺旋状を呈する。そして、ワイヤ本体の長手方向に延びる軸に沿う方向において捩れ抑制部材の螺旋状の部分の互いに隣り合う間隔は、分割ワイヤの先端側に向かうにつれて狭くなる。これにより、捩れ抑制部材の先端側の部分は、捩れ抑制部材の基端側の部分と比較して曲がりやすくなる。そのため、ガイドワイヤは、血管選択性、およびトルク伝達性が向上する。
好ましくは、前記捩れ抑制部材は、複数のリング状部材を有し、前記複数のリング状部材の互いに隣り合う間隔は、前記分割ワイヤの先端側に向かうにつれて狭くなることを特徴とする。
前記構成によれば、捩れ抑制部材は、複数のリング状部材を有する。そして、複数のリング状部材の互いに隣り合う間隔は、分割ワイヤの先端側に向かうにつれて狭くなる。これにより、捩れ抑制部材の先端側の部分は、捩れ抑制部材の基端側の部分と比較して曲がりやすくなる。そのため、ガイドワイヤは、血管選択性、およびトルク伝達性が向上する。
本発明によれば、ガイドワイヤが病変部に捕捉された場合であっても、トルク伝達性に優れたガイドワイヤを提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るガイドワイヤを表す断面図である。 図1に表した領域A1を拡大した拡大図である。 図1に表した切断面C1−C1における断面図である。 図1に表した切断面C2−C2における断面図である。 複数の分割ワイヤの配置の変形例を表す断面図である。 分割ワイヤの断面形状の変形例を表す断面図である。 本実施形態の第1変形例に係るガイドワイヤを表す断面図である。 本実施形態の第2変形例に係るガイドワイヤを表す断面図である。 本発明の第2実施形態に係るガイドワイヤを表す断面図である。 本実施形態の捩れ抑制部材を表す斜視図である。 本実施形態の捩れ抑制部材を表す平面図である。 本実施形態の変形例に係るガイドワイヤを表す断面図である。
以下に、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して詳しく説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るガイドワイヤを表す断面図である。
図2は、図1に表した領域A1を拡大した拡大図である。
本願明細書では、生体の管腔に挿入する側を「先端」若しくは「先端側」、術者が操作する側を「基端」若しくは「基端側」と称する。具体的には、図1、図2、図7、図8、図9、図11および図12において、左側を「先端」若しくは「先端側」、右側を「基端」若しくは「基端側」と称する。また、本願明細書において先端部とは、先端(最先端)から軸方向における一定の範囲を含む部分を意味し、基端部とは、基端(最基端)から軸方向における一定の範囲を含む部分を意味するものとする。また、図1、図7、図8、図9および図12では、理解を容易にするため、ガイドワイヤの長さ方向を短縮し、ガイドワイヤの太さ方向を誇張して模式的に図示している。つまり、長さ方向と太さ方向との比率は、実際とは異なる。
ガイドワイヤ1は、カテーテル(内視鏡も含む)の管腔に挿入して用いられる。図1に表したガイドワイヤ1は、ワイヤ本体10と、ワイヤ本体10の先端部に設置されたコイル4と、を備える。
ワイヤ本体10は、可撓性を有する長尺のワイヤであり、先端側に配置された第1ワイヤ2と、第1ワイヤ2の基端側に配置された第2ワイヤ3と、を有する。第1ワイヤ2および第2ワイヤ3は、好ましくは溶接により接合部(接合面)6において互いに接合(連結)されている。第1ワイヤ2と第2ワイヤ3との溶接方法としては、特に限定されず、例えば、摩擦圧接、レーザを用いたスポット溶接、バットシーム溶接やアプセット溶接等の突き合わせ抵抗溶接などが挙げられる。これらの中において、突き合わせ抵抗溶接は、簡単で高い接合強度が得られることから好ましい。ガイドワイヤ1の全長は、特に限定されないが、好ましくは200〜5000mm程度である。
第1ワイヤ2は、複数の分割ワイヤ21と、テーパ部24と、径一定部25と、を有する。テーパ部24および径一定部25は、分割ワイヤ21よりも基端側に設けられている。径一定部25は、テーパ部24よりも基端側に設けられている。第1ワイヤ2の長さは、特に限定されないが、好ましくは約20〜1000mm程度である。
第1ワイヤ2の径一定部25の外径は、ほぼ一定である。テーパ部24の外径は、先端方向に向かって漸減している。テーパ部24のテーパ角度(外径の減少率)は、ワイヤ本体10の長手方向に沿って一定でもよく、長手方向に沿って変化してもよい。例えば、テーパ角度が比較的大きい箇所と、テーパ角度が比較的小さい箇所と、が複数回交互に繰り返して形成されていてもよい。
第1ワイヤ2の平均外径は、第2ワイヤ3の平均外径よりも小さい。これにより、ガイドワイヤ1は、先端側に配置された第1ワイヤ2上では柔軟性に富んだ性質を有し、基端側に配置された第2ワイヤ3上では剛性が高い性質を有する。そのため、ガイドワイヤ1は、先端部の柔軟性と、優れた操作性(押し込み性、トルク伝達性等)と、を両立することができる。
第2ワイヤ3は、外径が長手方向に沿ってほぼ一定である。第2ワイヤ3の外径は、第1ワイヤ2の径一定部25の外径とほぼ等しい。これにより、第1ワイヤ2の径一定部25の基端と、第2ワイヤ3の先端と、が接続された際、第1ワイヤ2と第2ワイヤ3との間の外径の差による段差は、接合部6の外周にほとんど生じない。これにより、第1ワイヤ2と第2ワイヤ3との接合部6において、連続した面が構成される。
また、第2ワイヤ3は、第1ワイヤ2における分割ワイヤ21以外と分割ワイヤ21との境界部214の外径よりも大きい外径を有する。第2ワイヤ3の外径は、例えば、第1ワイヤ2の境界部214の外径の1.02〜5倍程度である。第2ワイヤ3の長さは、特に限定されないが、20〜4800mm程度であることが好ましく、1400〜3000mm程度であることがより好ましい。
第1ワイヤ2および第2ワイヤ3の構成材料としては、特に限定されず、それぞれ、例えば、ステンレス鋼(例えば、SUS304、SUS303、SUS316、SUS316L、SUS316J1、SUS316J1L、SUS405、SUS430、SUS434、SUS444、SUS429、SUS430F、SUS302等SUSの全品種)、ピアノ線、コバルト系合金、擬弾性を示す合金(超弾性合金を含む)などの各種金属材料が挙げられる。擬弾性合金には、引張りによる応力−ひずみ曲線のいずれの形状も含まれ、As、Af、Ms、Mf等の変態点が顕著に測定できるものも、できないものも含まれる。また、擬弾性合金には、応力により大きく変形(歪)し、応力の除去により元の形状にほぼ戻るものは全て含まれる。そのなかでも、第1ワイヤ2の構成材料はNi−Ti系合金であることが好ましく、第2ワイヤ3の構成材料はステンレス鋼であることが好ましい。
本実施形態では、第1ワイヤ2と第2ワイヤ3とは、互いに異なる材料で構成されていている。しかし、第1ワイヤ2と第2ワイヤ3とは、同一または同種の金属材料で構成されていてもよい。ここで、「同種」とは、合金において主とする金属材料が等しいことをいう。
なお、上記では、第1ワイヤ2と第2ワイヤ3とが接合された態様を例に挙げて説明したが、ワイヤ本体10は、接合部のない一部材のワイヤであってもよい。その場合のワイヤの構成材料としては、前述と同様の材料が挙げられる。ワイヤの構成材料は、ステンレス鋼、コバルト系合金、擬弾性合金であることが好ましい。
第1ワイヤ2の分割ワイヤ21は、第1ワイヤ2の先端部(コイル4の内側の部分)を複数に分割することにより設けられる。分割ワイヤ21の数は、特には限定されず、2つでもよく、3つ以上でもよい。分割ワイヤ21の長さは、特に限定されないが、50〜500mm程度であることが好ましく、150〜300mm程度であることがより好ましい。なお、複数の分割ワイヤ21の長さは、それぞれ同じ長さでなくともよく、一部の分割ワイヤの長さが他の分割ワイヤの長さと異なっていてもよい。
分割ワイヤ21の少なくとも一部は、固定部57においてコイル4に固定されている。固定部57の構成材料(固定材料)は、半田(ろう材)や接着剤などである。固定部57は、分割ワイヤ21とコイル4との間に設けられ、分割ワイヤ21とコイル4とを接続(固定)している。本実施形態では、図1に表したように、分割ワイヤ21は、互いに離れた複数の固定部57においてコイル4に固定されている。複数の固定部57は、ワイヤ本体10の長手方向に延びる軸11に沿って螺旋状に配置されている。軸11の方向(ワイヤ本体10の長手方向)において複数の固定部57の隣り合う間隔(ピッチ)は、先端側から基端側に向かうにつれて狭くなっていてもよく、先端側から基端側にわたって一定であってもよい。
図2に表したように、ワイヤ本体10のうちで分割ワイヤ21以外の部分と分割ワイヤ21との境界部214と、分割ワイヤ21とコイル4との固定部57と、の間の部分は、直線部212と、湾曲部213と、を有する。直線部212は、分割ワイヤ21において、境界部241と固定部57との間の少なくとも一部に設けられ、境界部241から分割ワイヤ21の先端側に向かって直線状に延びている。湾曲部213は、分割ワイヤ21において、直線部212と固定部57との間の少なくとも一部に設けられ、境界部241から分割ワイヤ21の先端側に向かって、放物線状や円弧状に湾曲して延びている。湾曲部213は、境界部241と固定部57との間において、直線部212よりも先端側に設けられている。
分割ワイヤ21は、テーパ部24および径一定部25と同一部材で一体的に形成されていてもよく、別部材で形成されていてもよい。分割ワイヤ214の構成材料としては、特に限定されず、上述の第1ワイヤ2および第2ワイヤ3の構成材料が好適に使用できる。
また、分割ワイヤ21の少なくとも一部は、X線不透過材料で構成されていてもよい。分割ワイヤ21は、コバルト系合金、金、白金、タングステン等の金属、またはこれらを含む合金等を用いることが可能である。分割ワイヤ21の先端部が貴金属のようなX線不透過材料で構成された場合、ガイドワイヤ1は、先端部にX線造影性を有する。これにより、術者は、X線透視下で先端部の位置を確認しつつガイドワイヤ1を生体内に挿入することができる。
ワイヤ本体10の先端部の外周には、ワイヤ本体10の先端部(分割ワイヤ21の部分)を覆うようにコイル4が配置されている。コイル4は、素線(細線)41が螺旋状に巻回された部材であり、第1ワイヤ2の少なくとも先端側の部分(分割ワイヤ21の部分)を覆うように設置されている。コイル4の設置により、カテーテルの内壁や生体表面に対するワイヤ本体10の表面の接触面積が少なくなる。これにより、ガイドワイヤ1は、摺動抵抗が低減され、操作性がより向上する。
コイル4の外径(コイル外径)は、軸11方向(長手方向)に沿ってほぼ一定であり、0.25〜0.89mm程度であることが好ましく、0.25〜0.46mm程度であることがより好ましい。本願明細書において「コイルの外径(コイル外径)」とは、コイルの素線の外径(線径)ではなく、素線が螺旋状に巻回されたコイル全体の外径をいう。コイル4の外径は、第2ワイヤ3の外径とほぼ等しいことが好ましい。
コイル4の全長(軸11方向に沿った長さ)は、特に限定されないが、5〜500mm程度であることが好ましく、30〜300mm程度であることがより好ましい。素線41の直径(線径)は、0.023〜0.087mm程度であることが好ましく、0.023〜0.070mm程度であることがより好ましい。
本実施形態の場合、素線41の横断面の形状は、円である。ただし、素線41の横断面の形状は、円だけには限定されない。素線41の横断面の形状は、例えば楕円や四角形等であってもよい。本願明細書において「素線の横断面」とは、素線の長手方向に延びる軸に対して垂直な平面で切断したときの切り口(切断面)をいう。
また、図1および図2に表したガイドワイヤ1のコイル4では、外力が付与されていない状態で、螺旋状に巻回された素線41同士が隙間なく密に配置されている。ただし、素線41同士の配置形態は、これだけには限定されない。外力が付与されていない状態において、素線41同士の間に隙間が形成されていてもよい。
コイル4(素線41)の構成材料は、金属材料および樹脂材料のいずれでもよく、金属材料であることがより好ましい。コイル4に用いられる金属材料としては、ステンレス鋼、超弾性合金、コバルト系合金、金、白金、タングステン等の金属、またはこれらを含む合金等を用いることが可能である。コイル4は、先端部と基端部とを異なる材料で構成することも可能である。コイル4の先端部は、X線不透過性を有する材料で構成することができ、コイル4の基端部は、先端部と比較してX線を透過し易い材料等で構成することが可能である。コイル4が、貴金属のようなX線不透過材料で構成された場合、ガイドワイヤ1は、先端部にX線造影性を有する。これにより、術者は、X線透視下で先端部の位置を確認しつつガイドワイヤ1を生体内に挿入することができる。
図1および図2に表したように、コイル4の先端部は、固定材料51により第1ワイヤ2の先端に固定されている。言い換えれば、分割ワイヤ21の先端部は、固定材料51によりコイル4の先端部に固定されている。コイル4の基端部は、固定材料53により第1ワイヤ2の途中に固定されている。言い換えれば、境界部214とテーパ部24との境界付近の部分は、固定材料53によりコイル4の基端部に固定されている。コイル4が先端部および基端部で固定材料51、53によりワイヤ本体10に固定されることにより、コイル4は、ガイドワイヤ1の先端部(コイル4が存在する部位)の柔軟性を損なうことなく、ワイヤ本体10と確実に固定される。なお、ワイヤ本体10に対するコイル4の固定箇所および固定数は、固定材料51、53および固定部57だけには限定されない。
固定材料51、53は、それぞれ、半田(ろう材)で構成されている。なお、固定材料51、53は、半田には限定されず、例えば接着剤であってもよい。また、ワイヤ本体10に対するコイル4の先端部および基端部の固定方法は、固定材料による方法には限定されず、例えば溶接であってもよい。また、血管等の生体管腔の内壁の損傷を防止するために、固定材料51の先端面は、丸みを帯びていることが好ましい。
図1および図2に表したように、ワイヤ本体10は、外周面(外表面)の全部または一部を覆う被覆層として、樹脂被覆層8、9を有している。樹脂被覆層8は、少なくともガイドワイヤ1の先端からテーパ部24の基端付近に至るまでの領域に設けられている。図1に表したガイドワイヤ1では、樹脂被覆層8は、コイル4の外周に設けられている。また、樹脂被覆層9は、第1ワイヤ2の一部および第2ワイヤ3の外周に設けられている。
樹脂被覆層8は、親水性材料で形成されていることが好ましい。親水性材料は、湿潤して潤滑性を生じるため、ガイドワイヤ1の摩擦抵抗を低減してガイドワイヤ1の操作性を向上させる。親水性材料としては、例えば、セルロース系高分子物質、ポリエチレンオキサイド系高分子物質、無水マレイン酸系高分子物質(例えば、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体のような無水マレイン酸共重合体)、アクリルアミド系高分子物質(例えば、ポリアクリルアミド、ポリグリシジルメタクリレート−ジメチルアクリルアミド(PGMA−DMAA)のブロック共重合体)、水溶性ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
なお、樹脂被覆層8中には、タングステンや硫酸バリウムなどのX線不透過性を有する材料からなる粒子が分散されていてもよい。樹脂被覆層8中にX線不透過性を有する材料からなる粒子が分散されている場合、ガイドワイヤ1は、先端部にX線造影性を有する。これにより、術者は、X線透視下で先端部の位置を確認しつつガイドワイヤ1を生体内に挿入することができる。
樹脂被覆層8は、コイル4の先端(固定材料51を含む)を露出することなく覆っていることが好ましい。また、樹脂被覆層8の先端は、丸みを帯びた形状であることが好ましい。これにより、ガイドワイヤ1は、血管等の生体管腔内に挿入される際、生体管腔の内壁の損傷がより有効に防止され、安全性が高くなる。
樹脂被覆層9は、摩擦を低減し得る材料で構成されていることが好ましい。このような摩擦を低減し得る材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル(PET、PBT等)、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂(PTFE、ETFE等)、またはこれらの複合材料が挙げられる。
樹脂被覆層8、9のそれぞれは、2層以上の積層体であってもよい。また、樹脂被覆層8と樹脂被覆層9とは、同一材料で形成されていても、互いに異なる材料で形成されていてもよい。
樹脂被覆層8、9の厚さは、特に限定されず、共に1〜100μm程度であることが好ましく、1〜30μm程度であることがより好ましい。
なお、本実施形態では、コイル4やワイヤ本体10の外周面(表面)に、樹脂被覆層8、9の密着性を向上するための処理(粗面加工、化学処理、熱処理等)が施されていたり、樹脂被覆層8、9の密着性を向上し得る中間層が設けられたりしていてもよい。
本実施形態に係るガイドワイヤ1によれば、ワイヤ本体10は、素線41が螺旋状に巻回されて形成されたコイル4の内側において複数の分割ワイヤ21に分割されている。分割ワイヤ21の少なくとも一部は、固定部57においてコイル4に固定されている。そのため、術者がガイドワイヤ1の基端部に与えたトルクは、分割ワイヤ21とコイル4との固定部57を介してコイル4に十分に伝わる。これにより、ガイドワイヤ1は、先端部が病変部に捕捉された場合であっても、ガイドワイヤ1の先端部までトルクを伝達することができる。
また、分割ワイヤ21の少なくとも一部がコイル4に固定されているため、素線41が螺旋状に巻回されて形成されたコイル4が解けることが抑えられる。さらに、分割ワイヤ21が互いに離れた複数の固定部57においてコイル4に固定されているため、コイル4が解けることがより確実に抑えられる。分割ワイヤ21が互いに離れた複数の固定部57においてコイル4に固定されているため、コイル4は、分割ワイヤ21の全体がコイルに固定されている場合と比較して、柔軟性に優れる。
また、複数の固定部57は、ワイヤ本体10の長手方向に延びる軸11に沿って螺旋状に配置されている。そのため、本実施形態のガイドワイヤ1は、コイル4が湾曲した際に、分割ワイヤ21とコイル4との各固定部57がコイル4の湾曲した部分の内側に集中しないため、ガイドワイヤのトルク伝達性の低下を抑えられる。これにより、ガイドワイヤ1は、血管の湾曲部や屈曲部に対する追従性に優れたものとなる。
ワイヤ本体10のうちで分割ワイヤ21以外の部分と分割ワイヤ21との境界部214と、分割ワイヤ21とコイル4との固定部57と、の間の少なくとも一部は、直線状に延びている。分割ワイヤ21に直線状の部分を設けることにより、境界部214と固定部57との間の部分の全てが湾曲している場合と比較して、分割ワイヤ21の長さが短くなるため、ガイドワイヤ1の基端部にトルクを与えた際、分割ワイヤ21の捩れに対する遊びが小さくなる。これにより、分割ワイヤ21に直線状の部分が設けられたガイドワイヤ1は、境界部214と固定部57との間の部分の全てが湾曲している場合と比較して、術者がガイドワイヤ1の基端部に与えたトルクが先端側に伝わりやすい。
図3は、図1に表した切断面C1−C1における断面図である。
図4は、図1に表した切断面C2−C2における断面図である。
図1に表した切断面C1−C1は、図1に表した切断面C2−C2よりも基端側に位置する。すなわち、図3に表した断面図は、図4に表した断面図よりも基端側における断面図の一例である。
図3および図4に表したように、ワイヤ本体10の軸11に対して交差する平面で切断したときの横断面において、複数の分割ワイヤ21は、コイル4(具体的には素線41)の周方向において互いに均等に配置されている。すなわち、互いに隣り合う分割ワイヤ21同士の間隔は、コイル4の周方向において一定である。
図3に表したように、ワイヤ本体10の軸11に対して交差する平面で切断したときの横断面において、分割ワイヤ21は、第1方向(図3の横方向)の長さL11が第1方向に交差(図3では直交)する第2方向(図3の縦方向)の長さL12よりも長い形状(平板状)である。これは、図4に表した断面図においても同様である。すなわち、ワイヤ本体10の軸11に対して交差する平面で切断したときの横断面において、分割ワイヤ21は、第1方向(図4の横方向)の長さL21が第1方向に交差(図4では直交)する第2方向(図4の縦方向)の長さL22よりも長い形状(平板状)である。このような形状の分割ワイヤ21は、分割ワイヤ21をプレス加工や延伸、研削することにより形成される。
また、第2方向の長さに対する第1方向の長さは、分割ワイヤ21の基端側から分割ワイヤ21の先端側に向かうにつれて長くなる。すなわち、図4に表した第2方向の長さL22に対する第1方向の長さL21の比(L21/L22)は、図3に表した第2方向の長さL12に対する第1方向の長さL11の比(L11/L12)よりも大きい。このような形状の分割ワイヤ21は、先端側に向かうにつれてプレス荷重を大きくしたりプレス時間を長くしたりすることにより形成される。
本実施形態によれば、ワイヤ本体10の軸11に対して交差する平面で切断したときの分割ワイヤ21の横断面の形状は、平板状である。分割ワイヤ21の横断面の形状が平板状であると、分割ワイヤ21とコイル4との固定部57における接触面積は、分割ワイヤ21の横断面の形状が正方形の場合と比較して、大きくなる。そのため、術者がガイドワイヤ1の基端部に与えたトルクは、分割ワイヤ21とコイル4との固定部57を介してコイル4により確実に伝わる。これにより、ガイドワイヤ1が病変部に捕捉された場合であっても、ガイドワイヤ1は、優れたトルク伝達性を有する。
また、第2方向の長さL12、L22に対する第1方向の長さL11、L21は、分割ワイヤ21の基端側から分割ワイヤ21の先端側に向かうにつれて長くなる。このため、分割ワイヤ21の剛性は、基端側から先端側に向かうにつれて低くなる。これにより、ワイヤ本体10は、境界部214におけるワイヤ本体10の剛性の変化が緩やかとなる。
図5は、複数の分割ワイヤの配置の変形例を表す断面図である。
図5は、図1に表した切断面C1−C1あるいは切断面C2−C2における断面図に相当する。
本変形例では、図5に表したように、ワイヤ本体10の軸11に対して交差する平面で切断したときの横断面において、複数の分割ワイヤ21は、コイル4(具体的には素線41)の周方向の一部の領域に偏在している。すなわち、互いに隣り合う分割ワイヤ21同士の間隔は、コイル4の周方向において一定ではない。図5に表した例では、2つの分割ワイヤ21がコイル4の周方向の対向する領域(図5では上部の領域と下部の領域)に偏在している。
本変形例によれば、術者は、ガイドワイヤ1の先端部(コイル4の部分)を所望の形状に変形(リシェイプ:形状付け)し易くなる。図5に表した例では、術者は、ガイドワイヤ1の先端部を図5の上下方向に容易に形状付けすることができる。
図6は、分割ワイヤの断面形状の変形例を表す断面図である。
図6は、図1に表した切断面C1−C1あるいは切断面C2−C2における断面図に相当する。
本変形例では、図6に表したように、ワイヤ本体10の軸11に対して交差する平面で切断したときの横断面において、分割ワイヤ21Aは、第1方向(周方向)の長さL13が第1方向に交差する第2方向(径方向)の長さL14よりも長い形状である。また、図6に表した例では、ワイヤ本体10の軸11に対して交差する平面で切断したときの横断面において、分割ワイヤ21Aの形状は、コイル4(具体的には素線41)の内側の形状(内周面)に沿うように湾曲した平板状である。
本変形例によれば、分割ワイヤ21Aの横断面の形状は、コイル4の内周面に沿うように湾曲した平板状である。分割ワイヤ21Aの横断面の形状が湾曲した平板状であると、分割ワイヤ21Aとコイル4との固定部57における接触面積は、分割ワイヤの横断面の形状が正方形の場合と比較して、大きくなる。そのため、術者がガイドワイヤ1の基端部に与えたトルクは、分割ワイヤ21Aとコイル4との固定部57を介してコイル4により確実に伝わる。これにより、ガイドワイヤ1が病変部に捕捉された場合であっても、ガイドワイヤ1は、優れたトルク伝達性を有する。
次に、本実施形態の変形例に係るガイドワイヤについて説明する。
なお、変形例に係るガイドワイヤ1A、1Bの構成要素が、図1〜図4に関して前述した本実施形態に係るガイドワイヤ1の構成要素と同様である場合には、重複する説明は適宜省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図7は、本実施形態の第1変形例に係るガイドワイヤを表す断面図である。
本変形例に係るガイドワイヤ1Aでは、複数の分割ワイヤのうちの一部の先端部は、固定材料51によりコイル4の先端部に固定されている。一方で、複数の分割ワイヤのうちの他の一部の先端部は、コイル4の先端部には固定されておらず、コイル4の基端部と、コイル4の先端部と、の間のコイル4の内周面に固定される。図7に表した例では、上側の分割ワイヤ21と下側の分割ワイヤ21との間に設けられた分割ワイヤ21Bの先端部は、コイル4の基端部と、コイル4の先端部と、の間のコイル4の内周面に固定されている。その他の構造は、図1〜図4に関して前述したガイドワイヤ1の構造と同様である。
本変形例によれば、複数の分割ワイヤの全ての先端部が固定材料51によりコイル4の先端部に固定されている場合と比較して、分割ワイヤ21とコイル4との固定箇所の数を少なくすることができるため、コイル4の弾性の低下を抑制できる。また、コイル4の先端部に固定されている分割ワイヤ21が、コイル4の周方向の対向する領域に偏在している場合、術者は、ガイドワイヤ1の先端部を所望の形状に形状付けし易くなる。
なお、先端部がコイル4の先端部に固定されていない分割ワイヤの数は、特には限定されない。例えば、複数の分割ワイヤの全ての先端部がコイル4の先端部に固定されていなくともよい。
図8は、本実施形態の第2変形例に係るガイドワイヤを表す断面図である。
本変形例に係るガイドワイヤ1Bのワイヤ本体10は、コイル4の内側において複数の分割ワイヤ21Cに分割されている。図8に表したように、分割ワイヤ21Cの先端部は、波形である。その他の構造は、図1〜図4に関して前述したガイドワイヤ1の構造と同様である。
本変形例によれば、分割ワイヤ21Cの先端部が波形であるため、ガイドワイヤ1Bは、先端部の柔軟性が向上し、曲がりやすい。これにより、ガイドワイヤ1Bは、血管選択性や、血管追従性が向上する。
次に、本発明の第2実施形態に係るガイドワイヤについて説明する。
なお、第2実施形態に係るガイドワイヤ1C、1Dの構成要素が、図1〜図4に関して前述した第1実施形態に係るガイドワイヤ1の構成要素と同様である場合には、重複する説明は適宜省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図9は、本発明の第2実施形態に係るガイドワイヤを表す断面図である。
図10は、本実施形態の捩れ抑制部材を表す斜視図である。
図11は、本実施形態の捩れ抑制部材を表す平面図である。
第2実施形態に係るガイドワイヤ1Cは、図1〜図4に関して前述した第1実施形態に係るガイドワイヤ1に対して、捩れ抑制部材7をさらに備える。この点において、第2実施形態に係るガイドワイヤ1Cは、図1〜図4に関して前述した第1実施形態に係るガイドワイヤ1と相違する。捩れ抑制部材7は、ワイヤ本体10とは別部材として設けられ、ワイヤ本体10のうちで分割ワイヤ21以外の部分と分割ワイヤ21との境界部214と、分割ワイヤ21とコイル4との固定部57と、の間の部分に設けられている。より好ましくは、捩れ抑制部材7は、境界部214と、最も基端側に設けられた固定部57と、の間に設けられている。また、図9に表したガイドワイヤ1Cでは、捩れ抑制部材7は、分割ワイヤ21の内側に設けられ、例えば半田(ろう材)や接着剤などにより分割ワイヤ21の内側の部分に固定されている。そして、捩れ抑制部材7は、ガイドワイヤ1Cの回転操作に伴う分割ワイヤ21の捩れを抑制する。なお、捩れ抑制部材7の設置位置は、分割ワイヤ21の内側には限定されず、分割ワイヤ21の外側であってもよい。
図10に表したように、捩れ抑制部材7は、螺旋状を呈する。そして、捩れ抑制部材7の外形は、分割ワイヤ21の先端側に向かうにつれて大きくなる。また、軸11に沿う方向において捩れ抑制部材7の螺旋状の部分の互いに隣り合う間隔(ピッチ)は、分割ワイヤ21の先端側に向かうにつれて狭くなる。すなわち、図11に表したように、捩れ抑制部材7の螺旋状の部分において、相対的に先端側の部分の互いに隣り合う間隔L32は、相対的に基端側の部分の互いに隣り合う間隔L31よりも狭い。その他の構造は、図1〜図4に関して前述したガイドワイヤ1の構造と同様である。
本実施形態に係るガイドワイヤ1Cによれば、分割ワイヤ21の内側の部分に固定された捩れ抑制部材7が設けられているため、ガイドワイヤ1Cの回転操作に伴う分割ワイヤ21の捩れが抑えられる。また、捩れ抑制部材7の外形が分割ワイヤ21の先端側に向かうにつれて大きくなるため、ガイドワイヤ1Cは、分割ワイヤ21の捩れをより確実に抑えられる。
さらに、軸11に沿う方向において捩れ抑制部材7の螺旋状の部分の互いに隣り合う間隔は、先端側に向かうにつれて狭くなる。これにより、捩れ抑制部材7の先端側の部分は、捩れ抑制部材7の基端側の部分と比較して曲がりやすくなる。そのため、ガイドワイヤ1Cは、血管選択性、およびトルク伝達性が向上する。
図12は、本実施形態の変形例に係るガイドワイヤを表す断面図である。
本変形例に係るガイドワイヤ1Dは、図1〜図4に関して前述した第1実施形態に係るガイドワイヤ1に対して、捩れ抑制部材7Aをさらに備える。この点において、本変形例に係るガイドワイヤ1Dは、図1〜図4に関して前述した第1実施形態に係るガイドワイヤ1と相違する。
捩れ抑制部材7Aは、複数のリング状部材71である。複数のリング状部材71は、互いに離れて設けられ、互いに接続されていない。この点において、本変形例に係るガイドワイヤ1Dの捩れ抑制部材7Aは、図9に関して前述したガイドワイヤ1Cの捩れ抑制部材7と相違する。リング状部材71の数は、特には限定されない。図12に表した捩れ抑制部材7Aは、5つのリング状部材71を有する。捩れ抑制部材7Aは、ワイヤ本体10とは別部材として設けられ、ワイヤ本体10のうちで分割ワイヤ21以外の部分と分割ワイヤ21との境界部214と、分割ワイヤ21とコイル4との固定部57と、の間の部分に設けられている。また、図12に表したガイドワイヤ1Dでは、捩れ抑制部材7Aは、分割ワイヤ21の内側に設けられ、例えば半田(ろう材)や接着剤などにより分割ワイヤ21の内側の部分に固定されている。そして、捩れ抑制部材7Aは、ガイドワイヤ1Dの回転操作に伴う分割ワイヤ21の捩れを抑制する。なお、捩れ抑制部材7Aは、リング状部材に限定されず、多角形であってもよい。捩れ抑制部材7Aの設置位置は、分割ワイヤ21の内側には限定されず、分割ワイヤ21の外側であってもよい。
捩れ抑制部材7Aの外形は、分割ワイヤ21の先端側に向かうにつれて大きくなる。つまり、相対的に先端側に設けられたリング状部材71の外形は、相対的に基端側に設けられたリング状部材71の外形よりも大きい。また、互いに隣り合うリング状部材71同士の間隔は、分割ワイヤ21の先端側に向かうにつれて狭くなる。すなわち、図12に表したように、相対的に先端側において互いに隣り合うリング状部材71同士の間隔L34は、相対的に基端側において互いに隣り合うリング状部材71同士の間隔L33よりも狭い。その他の構造は、図1〜図4に関して前述したガイドワイヤ1の構造と同様である。
本実施形態に係るガイドワイヤ1Dによれば、分割ワイヤ21の内側の部分に固定された捩れ抑制部材7Aが設けられているため、ガイドワイヤ1Dの回転操作に伴う分割ワイヤ21の捩れが抑えられる。また、捩れ抑制部材7Aの外形が分割ワイヤ21の先端側に向かうにつれて大きくなるため、捩れ抑制部材7Aと分割ワイヤ21がより密着しやすくなる。そのため、ガイドワイヤ1Dは、分割ワイヤ21の捩れをより確実に抑えられる。
さらに、互いに隣り合うリング状部材71同士の間隔は、分割ワイヤ21の先端側に向かうにつれて狭くなる。これにより、捩れ抑制部材7Aの先端側の部分は、捩れ抑制部材7Aの基端側の部分と比較して曲がりやすくなる。そのため、ガイドワイヤ1Cは、血管選択性、およびトルク伝達性が向上する。
以上、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。上記実施形態の構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせたりすることができる。
1、1A、1B、1C、1D・・・ガイドワイヤ、 2・・・第1ワイヤ、 3・・・第2ワイヤ、 4・・・コイル、 6・・・接合部、 7、7A・・・捩れ抑制部材、 8、9・・・樹脂被覆層、 10・・・ワイヤ本体、 11・・・軸、 21、21A、21B、21C・・・分割ワイヤ、 24・・・テーパ部、 25・・・径一定部、 41・・・素線、 51、53・・・固定材料、 57・・・固定部、 71・・・リング状部材、 212・・・直線部、 213・・・湾曲部、 214・・・境界部

Claims (11)

  1. 長尺のワイヤ本体と、
    素線が螺旋状に巻回されて形成されたコイルであって前記ワイヤ本体の先端部の外周に配置され前記先端部を覆うコイルと、
    を備え、
    前記ワイヤ本体は、前記コイルの内側において複数の分割ワイヤに分割され、
    前記分割ワイヤの少なくとも一部は、固定部において前記コイルに固定されたことを特徴とするガイドワイヤ。
  2. 前記分割ワイヤは、互いに離れた複数の前記固定部おいて前記コイルに固定され、
    前記複数の固定部は、前記ワイヤ本体の長手方向に延びる軸に沿って螺旋状に配置されたことを特徴とする請求項1に記載のガイドワイヤ。
  3. 前記複数の分割ワイヤは、前記コイルの周方向の一部の領域に偏在していることを特徴とする請求項1または2に記載のガイドワイヤ。
  4. 前記ワイヤ本体の長手方向に延びる軸に対して交差する平面で切断したときの横断面において、前記分割ワイヤは、第1方向の長さが前記第1方向に交差する第2方向の長さよりも長い形状を呈することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のガイドワイヤ。
  5. 前記第2方向の長さに対する前記第1方向の長さは、前記分割ワイヤの基端側から前記分割ワイヤの先端側に向かうにつれて長くなることを特徴とする請求項4に記載のガイドワイヤ。
  6. 前記分割ワイヤの先端部は、波形を呈することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のガイドワイヤ。
  7. 前記ワイヤ本体のうちで前記分割ワイヤ以外の部分と前記分割ワイヤとの境界部と、前記固定部と、の間の少なくとも一部は、直線状に延びたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のガイドワイヤ。
  8. 前記ワイヤ本体のうちで前記分割ワイヤ以外の部分と前記分割ワイヤとの境界部と、前記固定部と、の間の少なくとも一部において前記分割ワイヤに固定され前記分割ワイヤの捩れを抑制する捩れ抑制部材をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜7に記載のガイドワイヤ。
  9. 前記捩れ抑制部材の外形は、前記分割ワイヤの先端側に向かうにつれて大きくなることを特徴とする請求項8に記載のガイドワイヤ。
  10. 前記捩れ抑制部材は、螺旋状を呈し、
    前記ワイヤ本体の長手方向に延びる軸に沿う方向において前記螺旋状の部分の互いに隣り合う間隔は、前記分割ワイヤの先端側に向かうにつれて狭くなることを特徴とする請求項8または9に記載のガイドワイヤ。
  11. 前記捩れ抑制部材は、複数のリング状部材を有し、
    前記複数のリング状部材の互いに隣り合う間隔は、前記分割ワイヤの先端側に向かうにつれて狭くなることを特徴とする請求項8または9に記載のガイドワイヤ。
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