JP2023142961A - 構造物形成方法及び構造物形成システム - Google Patents

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Hajime Sakagami
悠奈 大川
Yuna Okawa
允哉 中村
Mitsuya Nakamura
嘉一 石関
Yoshikazu Ishizeki
智弥 金子
Tomoya Kaneko
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【課題】強度を確保した構造物を形成するための構造物形成方法及び構造物形成システムを提供する。【解決手段】3Dプリンタは、制御部を備え、ノズルを移動させながらノズルから吐出されるモルタルで形成される層を積み上げることにより積層させた構造体の外形本体部を形成する。外形本体部は、経路C11上を移動するノズルから吐出されたモルタルと、経路C11と並走する経路C12上を移動するノズルから吐出されるモルタルとが一体化されて形成される辺部を有する。制御部は、辺部の設計幅w1に対して、辺部の製造誤差に応じた寄せ幅αで寄せた新たな経路C11,C12に沿ってノズルを移動させる。この場合、ノズルを移動させながら吐出させたモルタルは、各辺部の設計幅w1方向に押し広げられて、先に吐出されたモルタルと一体化する。【選択図】図4

Description

本開示は、移動するノズルから吐出される造形材を積層させて構造物を形成する構造物形成方法及び構造物形成システムに関する。
建築物等の立体の構造物を形成する場合、3次元(3D)プリンタを利用することがある。この3Dプリンタにおいては、ノズルから材料を吐出させながらノズルを移動させて層を形成し、形成した層を徐々に積み重ねることにより立体形状を有する構造物を形成する。このような構造物においては、コンクリート等のセメント系材料は、高い圧縮強度を有するが、引張強度は低いため、高い引張強度を有する構造物を形成するための技術が検討されている(例えば、特許文献1参照。)。この文献に記載の構造物は、孔部を有し構造物の外形を構成する外形成体と、外形成体の孔部に第2モルタルを注入して形成される内構造体とを備える。外形成体は、3Dプリンタのノズルから第1モルタルを吐出させながら経路に沿って移動させて、奇数層部及び偶数層部を交互に積層させて形成する。内構造体は、外形成体を構成する第1モルタルよりも高強度の部材を構成する第2モルタルで構成する。
特開2020-26686号公報
例えば、図8に示すように、1本の経路上を移動するノズルから吐出されるモルタルで構成される経路部L81を2つ隣接させて構成される構造部分を有する構造物を形成することがある。ここで、経路C81,C82上においてノズルから吐出されるモルタルの吐出量が変動することにより、吐出量が減少する変動が生じた場合、隣接する経路部L82の端部の間の隙間S8が生じる。このような隙間S8が生じた場合、予め設計幅(吐出幅w8×2)で設計された構造物の強度が低下する可能性がある。
上記課題を解決する構造物形成方法は、制御部を備えた構造物形成システムを用いて、ノズルを移動させながら前記ノズルから吐出される造形材で形成される層を積み上げることにより積層させた構造物を形成する方法であって、前記構造物は、第1経路上を移動する前記ノズルから吐出された前記造形材と、前記第1経路と並走する第2経路上を移動する前記ノズルから吐出される前記造形材とを一体化させた構成部分を有し、前記制御部は、前記構成部分の設計幅に対して、前記構成部分の製造誤差に応じて算出した寄せ幅で寄せた新たな前記第1経路及び前記第2経路に沿って前記ノズルを移動させ、前記ノズルを移動させながら吐出させた前記造形材を、先に吐出された前記造形材と一体化させて押し広げる。
本発明によれば、強度を確保した構造物を形成することができる。
実施形態における構造体の斜視図である。 実施形態における構造物形成システムの構造の説明図である。 実施形態におけるハードウェア構成の説明図である。 実施形態におけるノズルの経路を説明する説明図である。 実施形態におけるモルタルの吐出量が少ない状態を説明する説明図である。 変更例におけるノズルの経路を説明する説明図である。 変更例におけるモルタルの吐出量が少ない状態を説明する説明図である。 従来技術における経路部を説明する説明図である。
以下、図1~図5を用いて、構造物形成方法及び構造物形成システムを具体化した一実施形態を説明する。本実施形態では、造形材としてのモルタルを3次元(3D)プリンタで積層する構造物として、構造体10の外形本体部10bを形成する。本実施形態に具体化された本願発明は、第2経路上を移動するノズルから吐出されたモルタルは、第2経路と並走する第1経路上を移動するノズルから先に吐出されたモルタルと一体化されて構造物の幅方向に押し広げられるという知見によってなされたものである。この知見は、構造体10の外形本体部10bが成形された状態を観察することにより得られたものである。
図1に示すように、本実施形態の構造体10は、外形本体部10bと内部構造体15とを備える。なお、3次元プリンタを用いて積層させて構造物を形成した場合、水平方向に縞状の積層跡が残ることが多いが、図1では、簡略化により、この縞状の積層跡を省略している。
外形本体部10bは、中空の略直方体形状の外形形状を有し、長辺部11,13及び短辺部12,14を有した水平断面が略長方形の枠形状で構成されている。各辺部(11~14)は、外側部11a,12a,13a,14aと、内側部11b,12b,13b,14bとで構成される。外側部11a~14aは、内側部11b~14bと同じ幅を有し、内側部11b~14bの外側において内側部11b~14bと当接するように並べられる。外形本体部10bは、3次元(3D)プリンタを用いて、積層可能な硬化性を有するモルタル(セメント系材料)を積層させて形成される。
内部構造体15は、外形本体部10bよりも高強度の部材であって、例えば、スリムクリート(登録商標)等、繊維を混合したセメント系材料(繊維補強コンクリート材料)で構成される。内部構造体15は、外形本体部10bの内部に形成された空間S1に充填された状態で外形本体部10bと一体化される。
(3Dプリンタ20及び作成支援サーバ40の構成)
次に、図2及び図3を用いて、上述した構造体10の外形本体部10bを形成する3Dプリンタ20及び作成支援サーバ40について説明する。
(ハードウェア構成例)
図3は、3Dプリンタ20の制御装置30及び作成支援サーバ40等として機能する情報処理装置H10のハードウェア構成例である。
情報処理装置H10は、通信装置H11、入力装置H12、表示装置H13、記憶装置H14、プロセッサH15を有する。なお、このハードウェア構成は一例であり、他のハードウェアを有していてもよい。
通信装置H11は、他の装置との間で通信経路を確立して、データの送受信を実行するインタフェースであり、例えばネットワークインタフェースや無線インタフェース等である。
入力装置H12は、利用者等からの入力を受け付ける装置であり、例えばマウスやキーボード等である。表示装置H13は、各種情報を表示するディスプレイやタッチパネル等である。
記憶装置H14は、制御装置30及び作成支援サーバ40の各種機能を実行するためのデータや各種プログラムを格納する記憶部(例えば、後述する吐出経路記憶部42)である。記憶装置H14の一例としては、ROM、RAM、ハードディスク等がある。
プロセッサH15は、記憶装置H14に記憶されるプログラムやデータを用いて、ユーザ端末(図示せず)、制御装置30及び作成支援サーバ40における各処理(例えば、後述する制御部31,41における処理)を制御する。プロセッサH15の一例としては、例えばCPUやMPU等がある。このプロセッサH15は、ROM等に記憶されるプログラムをRAMに展開して、各種処理に対応する各種プロセスを実行する。例えば、プロセッサH15は、制御装置30及び作成支援サーバ40のアプリケーションプログラムが起動された場合、後述する各処理を実行するプロセスを動作させる。
プロセッサH15は、自身が実行するすべての処理についてソフトウェア処理を行なうものに限られない。例えば、プロセッサH15は、自身が実行する処理の少なくとも一部についてハードウェア処理を行なう専用のハードウェア回路(例えば、特定用途向け集積回路:ASIC)を備えてもよい。すなわち、プロセッサH15は、以下で構成し得る。
(1)コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って動作する1つ以上のプロセッサ
(2)各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する1つ以上の専用のハードウェア回路、或いは
(3)それらの組み合わせ、を含む回路(circuitry)
プロセッサは、CPU並びに、RAM及びROM等のメモリを含み、メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード又は指令を格納している。メモリすなわちコンピュータ可読媒体は、汎用又は専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。
(3Dプリンタ20の機能)
図2に示す3Dプリンタ20は、構造物形成システムとして機能し、吐出部としてのノズル21、ロボットアーム25及び制御装置30を備える。
ノズル21は、その先端部が開口した吐出口21aを有している。本実施形態では、吐出口21aは、下方を向いている。ノズル21の吐出口21aと反対側の端部には、ホース22の端部が接続されている。ホース22は、圧送ポンプ(図示せず)に接続されている。この圧送ポンプの圧力により、ホース22を介してノズル21に供給されたモルタルは、吐出口21aから下方に吐出される。
ノズル21には、取付部24を介してロボットアーム25が取り付けられる。ノズル21は、このロボットアーム25に支持され、このロボットアーム25の動きに従って水平方向や上下方向に移動する。ロボットアーム25は、制御装置30の制御部31からの指示によって移動が制御される。本実施形態の制御部31は、移動時においてもノズル21からのモルタルの吐出方向が常に下方になるように、ロボットアーム25を制御する。
制御装置30は、構造物形成処理を実行する制御部31を備える。そのため、記憶部に格納された構造物形成プログラムを実行することにより、制御部31は、積層管理部311、移動制御部312及び吐出量制御部313として機能する。
積層管理部311は、外形本体部10bを形成するために、積層させるモルタルの経路及び高さを管理する処理を実行する。積層管理部311は、積み上げた層L1の数をカウントし、現在のモルタルの積層数を記憶し、構造物の最終的な積層数になった場合にノズル21の移動を停止する。
移動制御部312は、経路に応じてノズル21を移動させるロボットアーム25の動きを制御する処理を実行する。
吐出量制御部313は、モルタルを圧送するポンプを制御して、ノズル21から吐出されるモルタルの吐出量を制御する処理を実行する。本実施形態では、ノズル21が1つの経路上を移動しながら吐出するモルタルで形成される経路部の幅(設計経路幅)が約15mmとなるように吐出量を制御する。
(作成支援サーバ40の構成)
次に、上述した3Dプリンタ20においてノズル21の経路を作成する作成支援サーバ40の構成について説明する。
作成支援サーバ40は、ノズル21の移動経路やノズル21からのモルタルの吐出量を決定するコンピュータ端末である。この作成支援サーバ40は、制御部41及び吐出経路記憶部42を備える。作成支援サーバ40は、3Dプリンタ20の制御装置30に接続され、作成が完了した吐出経路データを制御装置30に送信する。
制御部41は、記憶部に格納された形成支援プログラムを実行することにより、取得部411及び設定部412として機能する。
取得部411は、形成する構造物(外形本体部10b)の形状を取得する。
設定部412は、取得した形状から、ノズル21の各経路を設定する処理を実行する。このため、設定部412は、経路の設定時に用いる寄せ幅αを記憶している。この寄せ幅αは、構造物の形状の製造誤差に応じて決定される値である。この寄せ幅αの詳細については、後述する。
吐出経路記憶部42には、構造物を形成するノズル21の吐出経路データが記録される。この吐出経路データは、設定部412により経路を決定した場合に記録される。吐出経路データには、構造体識別子、積層数毎の経路に関するデータが含まれる。
構造体識別子データ領域には、各構造体を特定するための識別子に関するデータが記録される。
積層数データ領域には、構造体を構成する階層数を特定するための識別子に関するデータが記録される。ここでは、例えば、識別子として、最下層からの積層数を用いる。
経路データ領域には、この階層における3Dプリンタ20のノズル21の経路が記録される。
(寄せ幅αの説明)
ノズル21から吐出されるモルタルの吐出量を一定に設定しても、吐出されたモルタルによって形成される経路部の幅は、様々な要因で変動する。
図4に示すように、設計幅w1の外形本体部10bの各辺部(11~14)は、並走する2つの経路上にノズル21を移動させて構成する。この場合、二点鎖線で示すように、従来の経路C1P,C2Pは、外形本体部10bの端部から距離w1/4の位置(設計経路幅の中点)に設定されていた。本実施形態では、外形本体部10bの設計幅w1の両端部から寄せ幅α分、外形本体部10bの中心C5に寄せた2つの経路C11,C12を新たに設定する。経路C11,C12がそれぞれ第1経路又は第2経路に対応する。
ここで、寄せ幅αは、吐出量の変動誤差、すなわち形状の製造誤差を考慮して定められる。この場合、製造誤差として、1つの経路上を移動するノズル21から吐出される設定経路幅(本実施形態では設計幅w1の半分)の値を中心とした標準正規分布を想定している。
また、設計幅w1は、外形本体部10b内に充填される内部構造体15の強度から算出される内部構造体15の最低寸法と、外形本体部10bの製造誤差とから定められる。
例えば、設計幅w1を30mmとした構造部材を有する構造物を複数形成して、幅を実測すると標準偏差σは約0.6mmであった。
本実施形態では、各辺部(11~14)の設計幅w1の限界許容値(最大の許容値)を5mmに設定している。各辺(11~14)は並走する2つの経路から吐出されるモルタルで構成されるので、1つの経路における幅(設計経路幅)の限界許容値は、設計幅w1の限界許容値の半分の2.5mmである。従って、各辺部(11~14)のそれぞれの端部における最大許容値は、設計経路幅の限界許容値の半分の1.25mmとなる。
ここで、設計経路幅の限界許容値(2.5mm)は、標準偏差σの3倍(1.8mm)より大きい。すなわち、正規分布においては、3σであれば99.7%をカバーできるので、設計経路幅の限界許容値を用いることが可能である。
そこで、図4に示すように、寄せ幅αを、各辺(11~14)のそれぞれの端部における最大の許容値β1(=1.25mm)と設定する。
この場合、図5に示すように、各辺(11~14)を構成するために並走する2つの経路を移動するノズル21からそれぞれ吐出されたモルタルが形成するはずの最小の経路部L2a,L2bの端部は、寄せ幅αの二倍の長さ(2・β1)で重なる。
そして、図5に示すように、各経路C11,C12上を移動したノズル21からそれぞれ吐出されたモルタルが、限界許容値内の最小の寸法(12.5mm)を構成する吐出量となった場合においても、これらモルタルは当接して一体化される。
(吐出経路生成処理)
次に、図2を用いて、吐出経路生成処理について説明する。
まず、作成支援サーバ40の制御部41は、構造物の形状の取得処理を実行する。具体的には、制御部41の取得部411は、形成する構造体10の図面を取得し、積層により構成する外形本体部10bの形状を取得する。
次に、作成支援サーバ40の制御部41は、ノズル経路の設定処理を実行する。具体的には、制御部41の設定部412は、取得した外形本体部10bの形状から一筆書きで形成するノズル21の経路を特定し、このノズル21の経路に応じて各辺部(11~14)の構成経路数を特定する。そして、設定部412は、各ノズル21の元の経路C1P,C2Pの位置(中心C5から距離w1/4の位置)から、中心C5に寄せ幅αだけ移動させた位置を、新たな経路C11,C12として設定する。
具体的には、図4において、設定部412は、経路部L1a,L1bの中点の位置である経路C1P(C2P)を、新たな経路C11(C12)に変更する。この場合、経路部L1a,L1bは、設計幅w1に対して両側が寄せ幅αずつ短くなる。
次に、作成支援サーバ40の制御部41は、吐出経路データの記憶処理を実行する。具体的には、制御部41の設定部412は、構造体識別子を付与し、記憶装置H14に記憶していた処理層の階層数及び新たに設定した経路を関連付けて吐出経路データを生成し、吐出経路記憶部42に記録する。
そして、作成支援サーバ40の制御部41は、外形本体部10bを形成する前に、3Dプリンタ20の制御装置30に、吐出経路記憶部42に記憶した吐出経路データを送信する。制御装置30の制御部31は、取得した吐出経路データを記憶する。
(構造体10の形成方法)
その後、3Dプリンタ20は、制御装置30の制御部31に応じて、構造物形成処理を実行する。具体的には、制御部31の積層管理部311は、記憶した吐出経路データを用いて、移動制御部312及び吐出量制御部313を制御する。
そして、移動制御部312は、ノズル21からモルタルを吐出させながらロボットアーム25を移動させる。この場合、移動制御部312は、積層数に応じた吐出経路データの経路C11,C12に沿ってノズル21を移動させる。ここで、経路C11の次にC12をノズル21が移動する場合には、経路C12上を移動するノズル21から吐出されたモルタルは、経路C11上を移動したノズル21から先に吐出されたモルタルと一体となる。そして、図4の二点鎖線で示すように、一体となったモルタルは、ノズル21の進行方向に対して直交する方向(図4の左右方向)に押し広げられて、設計幅w1になる。
このようにして一層が形成した場合には、ノズル21の高さを一層分高くした後、再び吐出経路データの経路に沿ってノズル21を移動させて一層形成することを繰り返す。
本実施形態では、実際に形成された辺部(11~14)の幅が下限値25mm~上限値35mmの範囲となっているかを確認しながら、構造物を形成する。なお、下限値を下回る部分や上限値を超えた部分が生じた場合には、構造物を作り直す。
その後、ノズル21から吐出されたモルタルが最終高さまで積層されることにより、外形本体部10bが形成される。そして、外形本体部10bが硬化した後、この外形本体部10bを型枠として用いて、外形本体部10bの空間S1に、繊維補強コンクリート材料を充填する。その後、この繊維補強コンクリート材料を硬化させることにより、内部構造体15は、外形本体部10bと一体化されて、構造体10が完成する。
(作用)
本実施形態では、辺部(11~14)を構成するために、中心C5側に寄せ幅αで寄せた経路C11,C12上をノズル21が移動しながらモルタルを吐出する。これにより、経路C12上を移動するノズル21から吐出されたモルタルは、経路C11上を移動したノズル21から先に吐出されたモルタルと一体となって、設計幅w1の方向に押し広げられる。このため、経路C11,C12上を移動するノズル21から吐出されたモルタルで形成される外側部11a~14aと内側部11b~14bとは密着して、隙間が生じない。
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、3Dプリンタ20の制御部31は、中心C5側に寄せ幅αで寄せた経路C11,C12上をノズル21が移動しながらモルタルを吐出する。これにより、ノズル21から吐出されるモルタルの吐出量が小さくなってもモルタル同士が密着する。従って、外側部11a~14aと内側部11b~14bとで構成される辺部(11~14)の隙間の発生を抑制できる。この結果、外形本体部10bの強度を確保することができる。
(2)本実施形態では、寄せ幅αを、各辺(11~14)のそれぞれの端部における最大の許容値β1と設定する。これにより、最大の許容値β1の変動誤差が生じた場合であっても、外側部11a~14aと内側部11b~14bとは接触した状態となるので、外形本体部10bの強度を確保することができる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、寄せ幅αを、各辺(11~14)のそれぞれの端部における最大の許容値(1.25mm)β1と設定した。寄せ幅αは、これに限定されない。具体的には、造形材の流動性に応じて、後から吐出される造形材が、先に吐出された造形材と一体になって、吐出されるノズル21の移動方向と直交する方向に、設計幅w1まで押し広がりが可能な大きさであればよい。
例えば、図6に示すように、経路部L3a,L3bの両端部の寄せ幅αを、最大の許容値(2・β1)としてもよい。この場合、経路C21,C22を用いて経路部L3a,L3bを形成する。
この場合は、図7に示すように、経路部L3a,L3bを形成する吐出量が少なくなり最大の許容誤差の大きさの経路部L4a,L4bになった場合においても、モルタルの端部が重なる位置になる。この場合においても、ノズル21から吐出されるモルタルは、既に吐出されたモルタルと一体になって、ノズル21の移動方向と直交する方向(設計幅w1方向)に押し広がる。
また、モルタル(造形材)の吐出量の変動は、吐出条件や環境条件によって変化することがある。例えば、この吐出条件として、モルタルの粘度や温度等がある。更に、このモルタルの粘度や温度は、モルタルを送圧するポンプのモータの回転数、硬化時間が変更する周囲の温度等がある。また、環境条件としては、気温や湿度等がある。これらの吐出条件や環境条件の影響を考慮して、各辺部(11~14)を構成する複数の経路部の間で隙間が生じ難いような寄せ幅αを設定すればよい。
・上記実施形態では、各辺部(11~14)は、外側部11a~14a及び内側部11b~14bで構成した。2つ(2本)の経路部で形成する場合に限られず、3つ(3本)以上の複数の経路で形成する部分を有する構造物にも適用することができる。例えば、3つの経路部で構成する場合には、真ん中に位置する内側の経路部を形成するノズル21の経路は変更せずに、この経路の両側に位置する外側の経路部を形成するノズル21の経路を、内側に移動させる。
・上記実施形態では、外形本体部10bを形成する3Dプリンタ20のノズル21から吐出されて外側部11a~14a及び内側部11b~14bを形成する材料としてモルタルを用いた。構造物の構成部分を構成する材料は、モルタルに限らず、ノズル21から吐出可能な流動性と積層可能な固さとを有する材料であれば、例えば、合成樹脂等、他の材料であってもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、以下に追記する。
(a)前記寄せ幅は、前記設計幅の最大の許容値であることを特徴とする請求項2に記載の構造物形成方法。
(b)前記ノズルは、前記構成部分の設計幅を、前記構成部分を形成する前記経路部の数で割った設計経路幅を形成する量の前記造形材を吐出することを特徴とする請求項1、2又は前記(a)に記載の構造物形成方法。
α…寄せ幅、L1…層、S1…空間、w1…設計幅、C1P,C11,C12,C2P,C21,C22…経路、L1a,L1b,L2a,L2b,L3a,L3b,L4a,L4b…経路部、10…構造体、10b…外形本体部、11,13…長辺部、11a,12a,13a,14a…外側部、11b,12b,13b,14b…内側部、12,14…短辺部、15…内部構造体、20…3Dプリンタ、21…ノズル、21a…吐出口、22…ホース、24…取付部、25…ロボットアーム、30…制御装置、31,41…制御部、40…作成支援サーバ、42…吐出経路記憶部、311…積層管理部、312…移動制御部、313…吐出量制御部、411…取得部、412…設定部。

Claims (3)

  1. 制御部を備えた構造物形成システムを用いて、ノズルを移動させながら前記ノズルから吐出される造形材で形成される層を積み上げることにより積層させた構造物を形成する方法であって、
    前記構造物は、第1経路上を移動する前記ノズルから吐出された前記造形材と、前記第1経路と並走する第2経路上を移動する前記ノズルから吐出される前記造形材とを一体化させた構成部分を有し、
    前記制御部は、
    前記構成部分の設計幅に対して、前記構成部分の製造誤差に応じて算出した寄せ幅で寄せた新たな前記第1経路及び前記第2経路に沿って前記ノズルを移動させ、
    前記ノズルを移動させながら吐出させた前記造形材を、先に吐出された前記造形材と一体化させて押し広げることを特徴とする構造物形成方法。
  2. 前記寄せ幅は、前記設計幅の最大の許容誤差の半分以上であることを特徴とする請求項1に記載の構造物形成方法。
  3. 制御部を備え、ノズルを移動させながら前記ノズルから吐出される造形材で形成される層を積み上げることにより積層させた構造物を形成するシステムであって、
    前記構造物は、第1経路上を移動する前記ノズルから吐出された前記造形材と、前記第1経路と並走する第2経路上を移動する前記ノズルから吐出される前記造形材とを一体化させた構成部分を有し、
    前記制御部は、
    前記構成部分の設計幅に対して、前記構成部分の製造誤差に応じて算出した寄せ幅で寄せた新たな前記第1経路及び前記第2経路に沿って前記ノズルを移動させながら、前記造形材を吐出させることを特徴とする構造物形成システム。
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