JP2023107506A - 形成支援システム、形成支援方法及び形成支援プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】強度を確保した構造物を形成するための形成支援システム、形成支援方法及び形成支援プログラムを提供する。【解決手段】作成支援サーバは、制御部を備え、ノズルを移動させながらノズルから吐出されるモルタルで形成される層を積み上げることにより積層させて構成する外形本体部を形成する。この外形本体部は、同じ方向に延在する外側部と内側部とで構成される設計幅の長辺部及び短辺部を備える。制御部は、長辺部及び短辺部を構成する経路部L1a,L1b,L2a,L2bの設計経路幅w11を算出し、この設計経路幅w11に余裕幅α1を加えた形成吐出幅w12を算出する。制御部は、経路部L1a,L1b,L2a,L2bの隣接する端部が重なるとともに、かつ長辺部及び短辺部の外形寸法が設計幅となるように、ノズルを移動させる経路C1P,C2Pの位置をずらした新たな経路C11,C21を設定する。【選択図】図4
Description
本開示は、移動するノズルから吐出される造形材を積層させて形成する構造物の形成支援システム、形成支援方法及び形成支援プログラムに関する。
建築物等の立体の構造物を形成する場合、3次元(3D)プリンタを利用することがある。この3Dプリンタにおいては、ノズルから材料を吐出させながらノズルを移動させて層を形成し、形成した層を徐々に積み重ねることにより立体形状を有する構造物を形成する。このような構造物においては、コンクリート等のセメント系材料は、高い圧縮強度を有するが、引張強度は低いため、高い引張強度を有する構造物を形成するための技術が検討されている(例えば、特許文献1参照。)。この文献に記載の構造物は、孔部を有し構造物の外形を構成する外形成体と、外形成体の孔部に第2モルタルを注入して形成される内構造体とを備える。外形成体は、3Dプリンタのノズルから第1モルタルを吐出させながら経路に沿って移動させて、奇数層部及び偶数層部を交互に積層させて形成する。内構造体は、外形成体を構成する第1モルタルよりも高強度の部材を構成する第2モルタルで構成する。
例えば、図7に示すように、1本の経路上を移動するノズルから吐出されるモルタルで構成される経路部を2つ隣接させて構成される構造部分を有する構造物を形成することもある。この場合、経路部L81,L82の端部はモルタル厚が小さくなるため、隣接する経路部L81,L82の端部に丸みが生じる。更に、経路C81,C82上においてノズルから吐出されるモルタルの吐出量が変動することがある。ここで、吐出量が減少する変動が生じた場合、隣接する経路部L82の端部の間の隙間S8が生じる。このような隙間S8が生じた場合、所定の吐出幅(w8×2)で設計された構造物の強度が低下する可能性がある。
上記課題を解決する形成支援システムは、制御部を備え、ノズルを移動させながら前記ノズルから吐出される造形材で形成される層を積み上げることにより積層させた構造物の形成を支援するシステムであって、前記構造物は、前記ノズルを一方向に移動させることにより吐出された前記造形材で形成される経路部を複数並べて構成される構成部分を有し、前記制御部は、前記構成部分の設計幅を、前記構成部分を形成する前記経路部の数で割った設計経路幅を算出し、前記設計経路幅に余裕幅を加えた経路吐出幅を決定し、隣接する前記経路部の端部が重なるとともに前記構成部分の外形寸法が前記設計幅となるように、前記ノズルを移動させる経路の位置をずらした新たな経路を特定する。
本発明によれば、強度を確保した構造物を形成することができる。
以下、図1~図6を用いて、形成支援システム、形成支援方法及び形成支援プログラムを具体化した一実施形態を説明する。本実施形態では、造形材としてのモルタルを3次元(3D)プリンタで積層する構造物として、構造体10の外形本体部10bを形成する。
図1に示すように、本実施形態の構造体10は、外形本体部10bと内部構造体15とを備える。なお、3次元プリンタを用いて積層させて構造物を形成した場合、水平方向に縞状の積層跡が残ることが多いが、図1では、簡略化により、この縞状の積層跡を省略している。
外形本体部10bは、中空の略直方体形状の外形形状を有し、長辺部11,13及び短辺部12,14を有した水平断面が略長方形の枠形状で構成されている。各辺部(11~14)は、外側部11a,12a,13a,14aと、内側部11b,12b,13b,14bとで構成される。外側部11a~14aは、内側部11b~14bと同じ幅を有し、内側部11b~14bの外側において内側部11b~14bと当接するように並べられる。外形本体部10bは、3次元(3D)プリンタを用いて、積層可能な硬化性を有するモルタル(セメント系材料)を積層させて形成される。
内部構造体15は、外形本体部10bよりも高強度の部材であって、例えば、スリムクリート(登録商標)等、繊維を混合したセメント系材料(繊維補強コンクリート材料)で構成される。内部構造体15は、外形本体部10bの内部に形成された空間S1に充填された状態で外形本体部10bと一体化される。
(3Dプリンタ20及び作成支援サーバ40の構成)
次に、図2及び図3を用いて、上述した構造体10の外形本体部10bを形成する3Dプリンタ20及び作成支援サーバ40について説明する。
次に、図2及び図3を用いて、上述した構造体10の外形本体部10bを形成する3Dプリンタ20及び作成支援サーバ40について説明する。
(ハードウェア構成例)
図3は、3Dプリンタ20の制御装置30及び作成支援サーバ40等として機能する情報処理装置H10のハードウェア構成例である。
図3は、3Dプリンタ20の制御装置30及び作成支援サーバ40等として機能する情報処理装置H10のハードウェア構成例である。
情報処理装置H10は、通信装置H11、入力装置H12、表示装置H13、記憶装置H14、プロセッサH15を有する。なお、このハードウェア構成は一例であり、他のハードウェアを有していてもよい。
通信装置H11は、他の装置との間で通信経路を確立して、データの送受信を実行するインタフェースであり、例えばネットワークインタフェースや無線インタフェース等である。
入力装置H12は、利用者等からの入力を受け付ける装置であり、例えばマウスやキーボード等である。表示装置H13は、各種情報を表示するディスプレイやタッチパネル等である。
記憶装置H14は、制御装置30及び作成支援サーバ40の各種機能を実行するためのデータや各種プログラムを格納する記憶部(例えば、後述する吐出経路記憶部42)である。記憶装置H14の一例としては、ROM、RAM、ハードディスク等がある。
プロセッサH15は、記憶装置H14に記憶されるプログラムやデータを用いて、ユーザ端末(図示せず)、制御装置30及び作成支援サーバ40における各処理(例えば、後述する制御部31,41における処理)を制御する。プロセッサH15の一例としては、例えばCPUやMPU等がある。このプロセッサH15は、ROM等に記憶されるプログラムをRAMに展開して、各種処理に対応する各種プロセスを実行する。例えば、プロセッサH15は、制御装置30及び作成支援サーバ40のアプリケーションプログラムが起動された場合、後述する各処理を実行するプロセスを動作させる。
プロセッサH15は、自身が実行するすべての処理についてソフトウェア処理を行なうものに限られない。例えば、プロセッサH15は、自身が実行する処理の少なくとも一部についてハードウェア処理を行なう専用のハードウェア回路(例えば、特定用途向け集積回路:ASIC)を備えてもよい。すなわち、プロセッサH15は、以下で構成し得る。
(1)コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って動作する1つ以上のプロセッサ
(2)各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する1つ以上の専用のハードウェア回路、或いは
(3)それらの組み合わせ、を含む回路(circuitry)
(2)各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する1つ以上の専用のハードウェア回路、或いは
(3)それらの組み合わせ、を含む回路(circuitry)
プロセッサは、CPU並びに、RAM及びROM等のメモリを含み、メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード又は指令を格納している。メモリすなわちコンピュータ可読媒体は、汎用又は専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。
(3Dプリンタ20の機能)
図2に示す3Dプリンタ20は、吐出部としてのノズル21、ロボットアーム25及び制御装置30を備える。
図2に示す3Dプリンタ20は、吐出部としてのノズル21、ロボットアーム25及び制御装置30を備える。
ノズル21は、その先端部が開口した吐出口21aを有している。本実施形態では、吐出口21aは、下方を向いている。ノズル21の吐出口21aと反対側の端部には、ホース22の端部が接続されている。ホース22は、圧送ポンプ(図示せず)に接続されている。この圧送ポンプの圧力により、ホース22を介してノズル21に供給されたモルタルは、吐出口21aから下方に吐出される。
ノズル21には、取付部24を介してロボットアーム25が取り付けられる。ノズル21は、このロボットアーム25に支持され、このロボットアーム25の動きに従って水平方向や上下方向に移動する。ロボットアーム25は、制御装置30の制御部31からの指示によって移動が制御される。本実施形態の制御部31は、移動時においてもノズル21からのモルタルの吐出方向が常に下方になるように、ロボットアーム25を制御する。
制御装置30は、構造物形成処理を実行する制御部31を備える。そのため、記憶部に格納された構造物形成プログラムを実行することにより、制御部31は、積層管理部311、移動制御部312及び吐出量制御部313として機能する。
積層管理部311は、外形本体部10bを形成するために、積層させるモルタルの経路及び高さを管理する処理を実行する。積層管理部311は、積み上げた層L1の数をカウントし、現在のモルタルの積層数を記憶し、構造物の最終的な積層数になった場合にノズル21の移動を停止する。
移動制御部312は、経路に応じてノズル21を移動させるロボットアーム25の動きを制御する処理を実行する。
吐出量制御部313は、モルタルを圧送するポンプを制御して、ノズル21から吐出されるモルタルの吐出量を制御する処理を実行する。
吐出量制御部313は、モルタルを圧送するポンプを制御して、ノズル21から吐出されるモルタルの吐出量を制御する処理を実行する。
(作成支援サーバ40の構成)
次に、形成支援システムとしての作成支援サーバ40の構成について説明する。
作成支援サーバ40は、ノズル21の移動経路やノズル21からのモルタルの吐出量を決定するコンピュータ端末である。この作成支援サーバ40は、制御部41及び吐出経路記憶部42を備える。作成支援サーバ40は、3Dプリンタ20の制御装置30に接続され、作成が完了した吐出経路データを制御装置30に送信する。
次に、形成支援システムとしての作成支援サーバ40の構成について説明する。
作成支援サーバ40は、ノズル21の移動経路やノズル21からのモルタルの吐出量を決定するコンピュータ端末である。この作成支援サーバ40は、制御部41及び吐出経路記憶部42を備える。作成支援サーバ40は、3Dプリンタ20の制御装置30に接続され、作成が完了した吐出経路データを制御装置30に送信する。
制御部41は、記憶部に格納された形成支援プログラムを実行することにより、取得部411及び設定部412として機能する。
取得部411は、形成する外形本体部10bの形状及び設計によって決められた幅(設計幅w1)を取得する。
取得部411は、形成する外形本体部10bの形状及び設計によって決められた幅(設計幅w1)を取得する。
設定部412は、各経路の幅(経路吐出幅)及び経路を設定する。
図4に示すように、設定部412は、経路吐出幅w12を算出するために用いる余裕幅α1を記憶している。余裕幅α1の詳細は後述する。
図4に示すように、設定部412は、経路吐出幅w12を算出するために用いる余裕幅α1を記憶している。余裕幅α1の詳細は後述する。
吐出経路記憶部42には、構造物を形成するノズル21の吐出経路データが記録される。この吐出経路データは、設定部412により経路及び経路吐出幅を決定した場合に記録される。吐出経路データには、構造体識別子、積層数毎の経路、経路吐出幅に関するデータが含まれる。
構造体識別子データ領域には、各構造体を特定するための識別子に関するデータが記録される。
積層数データ領域には、外形本体部を構成する階層数を特定するための識別子に関するデータが記録される。ここでは、例えば、識別子として、最下層からの積層数を用いる。
積層数データ領域には、外形本体部を構成する階層数を特定するための識別子に関するデータが記録される。ここでは、例えば、識別子として、最下層からの積層数を用いる。
経路データ領域には、この階層における3Dプリンタ20のノズル21の経路が記録される。
経路吐出幅データ領域には、一方向に移動するノズル21から吐出されるモルタルにより形成される経路部の幅(経路吐出幅w12)に関するデータが記録される。
経路吐出幅データ領域には、一方向に移動するノズル21から吐出されるモルタルにより形成される経路部の幅(経路吐出幅w12)に関するデータが記録される。
(余裕幅α1の説明)
ノズル21から吐出されるモルタルによって形成される経路部の幅は、様々な要因で、一定ではなく、変動する。
ノズル21から吐出されるモルタルによって形成される経路部の幅は、様々な要因で、一定ではなく、変動する。
このため、図5に示すように、1つの辺部(11~14)を構成する複数の経路部L5a,L6a,L5b,L6bの幅(設計経路幅w5)は、吐出量の変動範囲α2を考慮して定められる。この場合、変動範囲α2は、設計経路幅w5の値を中心とした標準正規分布に従うことが予想される。
そこで、設計経路幅w5を、下限幅w6に対してその変動範囲α2を加えた値に設計する。ここで、下限幅w6は、外形本体部10bに作用する側圧等に基づいて算出される最低限必要な幅である。なお、想定される最大の上限幅w7は、設計経路幅w5に変動範囲α2を加えた値である。
ここで、例えば、設計経路幅w5が300mmの場合、1つの構造部分を隣接する2つの経路部で実際に形成したときの標準偏差σは0.6mm程度であった。そのため、標準偏差σの2~3倍(2σ~3σ)では、1.2mm~1.8mm程度になる。ここで、吐出量を多めに設定すると、2本の経路で構成する設計幅w1が太くなることが多い。そこで、本実施形態では、余裕幅α1として、標準偏差σの2~3倍の間であって、設計幅w1が厚くなり過ぎない1.5mmを用いる。
(吐出経路生成処理)
次に、図6を用いて、形成支援処理としての吐出経路生成処理について説明する。
まず、作成支援サーバ40の制御部41は、構造物の形状及び設計幅の取得処理を実行する(ステップS1)。具体的には、制御部41の取得部411は、形成する構造体10の図面を取得し、積層により構成する外形本体部10bの形状及び各部分の設計幅w1を取得する。
次に、図6を用いて、形成支援処理としての吐出経路生成処理について説明する。
まず、作成支援サーバ40の制御部41は、構造物の形状及び設計幅の取得処理を実行する(ステップS1)。具体的には、制御部41の取得部411は、形成する構造体10の図面を取得し、積層により構成する外形本体部10bの形状及び各部分の設計幅w1を取得する。
次に、作成支援サーバ40の制御部41は、経路吐出幅の算出処理を実行する(ステップS2)。具体的には、制御部41の設定部412は、取得した外形本体部10bの形状から一筆書きで形成するノズル21の経路を特定し、このノズル21の経路に応じて各辺部(11~14)の構成経路数を特定する。
そして、図4に示すように、設定部412は、特定した構成経路数(「2」)で、取得した設計幅w1を除算することにより、設計経路幅w11を算出する。更に、設定部412は、算出した設計経路幅w11に、記憶している余裕幅α1を加算することにより、経路吐出幅w12を算出する(w12=w11+α1)。
次に、作成支援サーバ40の制御部41は、ノズル経路の再設定処理を実行する(ステップS3)。具体的には、制御部41の設定部412は、元の経路の位置(設計経路幅w11の中点の位置)から、隣接する経路部側に余裕幅の半分(α1/2)だけ移動させた位置を、新たな経路として設定する。すなわち、外形寸法(構成部分の外側の端面から端面までの距離)が設計幅w1となるように設定する。
具体的には、図4において、設定部412は、設計経路幅w11の中点の位置である経路C1P(C2P)を、経路部L1a,L2a(L1b,L2b)の中点である新たな経路C11(C21)に変更する。この場合、経路C11(C21)は、経路C1P(C2P)に対して、余裕幅α1の半分の距離(α1/2)分、隣接する経路部L1b,L2b(L1a,L2a)側に移動させた経路である。これにより、経路部L1a,L1b(L2a,L2b)の外形寸法が、設計幅w1になる。
次に、作成支援サーバ40の制御部41は、吐出経路データの記憶処理を実行する(ステップS4)。具体的には、制御部41の設定部412は、構造体識別子を付与し、記憶装置H14に記憶していた処理層の階層数、新たに設定した経路、経路吐出幅w12を関連付けて吐出経路データを生成し、吐出経路記憶部42に記録する。
そして、作成支援サーバ40の制御部41は、外形本体部10bを形成する前に、3Dプリンタ20の制御装置30に、吐出経路記憶部42に記憶した吐出経路データを送信する。制御装置30の制御部31は、取得した吐出経路データを記憶する。
(構造体10の形成方法)
その後、3Dプリンタ20は、制御装置30の制御部31に応じて、構造物形成処理を実行する。具体的には、制御部31の積層管理部311は、記憶した吐出経路データを用いて、移動制御部312及び吐出量制御部313を制御する。
その後、3Dプリンタ20は、制御装置30の制御部31に応じて、構造物形成処理を実行する。具体的には、制御部31の積層管理部311は、記憶した吐出経路データを用いて、移動制御部312及び吐出量制御部313を制御する。
そして、移動制御部312は、ノズル21からモルタルを吐出させながらロボットアーム25を移動させる。この場合、移動制御部312は、積層数に応じた吐出経路データの経路C11,C21に沿ってノズル21を移動させる。このようにして一層が形成した場合には、ノズル21の高さを一層分高くした後、再び吐出経路データの経路に沿ってノズル21を移動させて一層形成することを繰り返す。
その後、ノズル21から吐出されたモルタルが最終高さまで積層されることにより、外形本体部10bが形成される。そして、外形本体部10bが硬化した後、この外形本体部10bを型枠として用いて、外形本体部10bの空間S1に、繊維補強コンクリート材料を充填する。その後、この繊維補強コンクリート材料を硬化させることにより、内部構造体15は、外形本体部10bと一体化されて、構造体10が完成する。
(作用)
本実施形態では、隣接する2つの外側部11a~14aと内側部11b~14bを、経路吐出幅w12を余裕幅α1分広がるようにして、各辺部(11~14)の幅を設計幅w1となるように経路を変更する。これにより、隣接する各側部(11a~14a,11b~14b)の端部が密着する。
本実施形態では、隣接する2つの外側部11a~14aと内側部11b~14bを、経路吐出幅w12を余裕幅α1分広がるようにして、各辺部(11~14)の幅を設計幅w1となるように経路を変更する。これにより、隣接する各側部(11a~14a,11b~14b)の端部が密着する。
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、作成支援サーバ40の制御部41は、ノズル21からモルタルを吐出する吐出経路データを生成する。この場合、吐出経路データは、外側部11a~14aと内側部11b~14bとを、端部が重なり、設計経路幅w11よりも大きい経路吐出幅w12となるように形成する。これにより、ノズル21から吐出されるモルタルの吐出量の変動等により経路部L1a~L2bが予定している幅より小さく形成された場合であっても、外側部11a~14aと内側部11b~14bとの端部が密着するので、隙間が生じ難い。従って、外側部11a~14aと内側部11b~14bとで構成される辺部(11~14)を強固に形成することができるので、外形本体部10bの強度を確保することができる。
(1)本実施形態では、作成支援サーバ40の制御部41は、ノズル21からモルタルを吐出する吐出経路データを生成する。この場合、吐出経路データは、外側部11a~14aと内側部11b~14bとを、端部が重なり、設計経路幅w11よりも大きい経路吐出幅w12となるように形成する。これにより、ノズル21から吐出されるモルタルの吐出量の変動等により経路部L1a~L2bが予定している幅より小さく形成された場合であっても、外側部11a~14aと内側部11b~14bとの端部が密着するので、隙間が生じ難い。従って、外側部11a~14aと内側部11b~14bとで構成される辺部(11~14)を強固に形成することができるので、外形本体部10bの強度を確保することができる。
(2)本実施形態では、作成支援サーバ40の制御部41は、経路C1P,C2Pを、隣接する経路部L1a~L2b側に余裕幅α1の半分ずらした新たな経路C11,C21を設定する。これにより、外側部11a~14a及び内側部11b~14bで構成される辺部(11~14)の厚さを設計幅w1で形成することができる。
(3)本実施形態では、作成支援サーバ40の制御部41は、実際に形成された形状に基づいて決定した余裕幅α1を記憶している。これにより、実際のノズル21からの吐出量の変動を考慮して外形本体部10bを形成することができる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、各辺部(11~14)を構成する外側部11a~14a及び内側部11b~14bの経路C1P,C2Pをずらして新たな経路C11,C21を設定した。この場合、隣接するすべての経路について新たな経路に設定する場合に限らず、一部の経路のみを新たな経路に設定してもよい。
・上記実施形態では、各辺部(11~14)を構成する外側部11a~14a及び内側部11b~14bの経路C1P,C2Pをずらして新たな経路C11,C21を設定した。この場合、隣接するすべての経路について新たな経路に設定する場合に限らず、一部の経路のみを新たな経路に設定してもよい。
例えば、図4に示すように、経路部L1a,L2aの経路C1Pを経路C11にずらす代わりに、経路C11が経路C1Pと一致するように、経路C21を、隣接する経路部L1a,L2a側(左側)に更にずらしてもよい。この場合、経路C11と経路C1Pとの距離分ずらすので、経路C21は、経路C2Pから余裕幅α1分ずらす。
・上記実施形態では、余裕幅α1は、標準偏差に応じて1.5mm程度とした。余裕幅の大きさはこれに限られない。例えば、ノズル21から吐出されるモルタルの吐出変動が設計幅w1に応じて変化する場合には、設計幅w1に応じて余裕幅α1を変更してもよい。ここで、モルタルの吐出量の変動は、吐出条件や環境条件によって変化することがある。例えば、この吐出条件として、モルタルの粘度や温度等がある。更に、このモルタルの粘度や温度は、モルタルを送圧するポンプのモータの回転数、硬化時間が変更する周囲の温度等がある。また、環境条件としては、気温や湿度等がある。これらの吐出条件や環境条件の影響を考慮して、各辺部(11~14)を構成する複数の経路部の間で隙間が生じ難いような余裕幅α1を設定すればよい。
・上記実施形態では、各辺部(11~14)は、外側部11a~14a及び内側部11b~14bで構成した。2つ(2本)の経路部で形成する場合に限られず、3つ(3本)以上の複数の経路で形成する部分を有する構造物にも適用することができる。例えば、3つの経路部で構成する場合には、真ん中に位置する内側の経路部を形成するノズル21の経路は変更せずに、この経路の両側に位置する外側の経路部を形成するノズル21の経路を、内側に移動させる。
・上記実施形態では、外形本体部10bを形成する3Dプリンタのノズル21から吐出されて外側部11a~14a及び内側部11b~14bを形成する材料としてモルタルを用いた。構造物の構成部分を構成する材料は、モルタルに限らず、ノズル21から吐出可能な流動性と積層可能な固さとを有する材料であれば、例えば、合成樹脂等、他の材料であってもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、以下に追記する。
(a)前記余裕幅は、前記ノズルの吐出量の変動の範囲と、前記構成部分に隣接する部分の前記設計幅に影響しない吐出量とに基づいて特定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の形成支援システム。
(b)前記余裕幅を、吐出条件及び環境条件の一方に応じて決定することを特徴とする前記(a)に記載の形成支援システム。
(a)前記余裕幅は、前記ノズルの吐出量の変動の範囲と、前記構成部分に隣接する部分の前記設計幅に影響しない吐出量とに基づいて特定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の形成支援システム。
(b)前記余裕幅を、吐出条件及び環境条件の一方に応じて決定することを特徴とする前記(a)に記載の形成支援システム。
(c)前記構成部分を3本の前記経路部によって構成し、前記制御部は、前記経路部の真ん中に位置する内側経路部の経路は変更せずに、前記内側経路部に隣接する外側経路部を形成するための経路を、前記余裕幅に応じて変更することを特徴とする請求項1、前記(a)又は前記(b)に記載の形成支援システム。
α1…余裕幅、α2…変動範囲、S1…空間、S8…隙間、w1…設計幅、w11…設計経路幅、w12…経路吐出幅、w5…設計経路幅、w6…下限幅、w7…上限幅、C11,C1P,C21,C2P…経路、L1a,L1b,L2a,L2b,L5a,L6a,L5b,L6b…経路部、10…構造体、10b…構造物としての外形本体部、11,13…構造部分としての長辺部、11a,12a,13a,14a…経路部としての外側部、11b,12b,13b,14b…経路部としての内側部、12,14…構造部分としての短辺部、15…内部構造体、20…3Dプリンタ、21…ノズル、21a…吐出口、22…ホース、24…取付部、25…ロボットアーム、30…制御装置、31,41…制御部、40…作成支援サーバ、42…吐出経路記憶部、311…積層管理部、312…移動制御部、313…吐出量制御部、411…取得部、412…設定部。
Claims (4)
- 制御部を備え、ノズルを移動させながら前記ノズルから吐出される造形材で形成される層を積み上げることにより積層させた構造物の形成を支援するシステムであって、
前記構造物は、前記ノズルを一方向に移動させることにより吐出された前記造形材で形成される経路部を複数並べて構成される構成部分を有し、
前記制御部は、
前記構成部分の設計幅を、前記構成部分を形成する前記経路部の数で割った設計経路幅を算出し、
前記設計経路幅に余裕幅を加えた経路吐出幅を決定し、
隣接する前記経路部の端部が重なるとともに前記構成部分の外形寸法が前記設計幅となるように、前記ノズルを移動させる経路の位置をずらした新たな経路を特定することを特徴とする形成支援システム。 - 前記構成部分を、2本の前記経路部によって構成し、
前記制御部は、前記設計経路幅の中点である経路の位置から前記余裕幅の半分の大きさ分、隣接する経路部側にずらした位置を、前記新たな経路として特定することを特徴とする請求項1に記載の形成支援システム。 - 制御部を備えた形成支援システムを用いて、ノズルを移動させながら前記ノズルから吐出される造形材で形成される層を積み上げることにより積層させた構造物の形成を支援する方法であって、
前記構造物は、前記ノズルを一方向に移動させることにより吐出された前記造形材で形成される経路部を複数並べて構成される構成部分を有し、
前記制御部は、
前記構成部分の設計幅を、前記構成部分を形成する前記経路部の数で割った設計経路幅を算出し、
前記設計経路幅に余裕幅を加えた経路吐出幅を決定し、
隣接する前記経路部の端部が重なるとともに前記構成部分の外形寸法が前記設計幅となるように、前記ノズルを移動させる経路の位置をずらした新たな経路を特定することを特徴とする形成支援方法。 - 制御部を備えた形成支援システムを用いて、ノズルを移動させながら前記ノズルから吐出される造形材で形成される層を積み上げることにより積層させた構造物の形成を支援するプログラムであって、
前記構造物は、前記ノズルを一方向に移動させることにより吐出された前記造形材で形成される経路部を複数並べて構成される構成部分を有し、
前記制御部を、
前記構成部分の設計幅を、前記構成部分を形成する前記経路部の数で割った設計経路幅を算出し、
前記設計経路幅に余裕幅を加えた経路吐出幅を決定し、
隣接する前記経路部の端部が重なるとともに前記構成部分の外形寸法が前記設計幅となるように、前記ノズルを移動させる経路の位置をずらした新たな経路を特定する手段として機能させることを特徴とする形成支援プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022008741A JP2023107506A (ja) | 2022-01-24 | 2022-01-24 | 形成支援システム、形成支援方法及び形成支援プログラム |
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