JP2023064588A - 形成支援システム、形成支援方法、形成支援プログラム及び構造物 - Google Patents

形成支援システム、形成支援方法、形成支援プログラム及び構造物 Download PDF

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Abstract

【課題】良好な品質の構造物を効率的に形成することができる形成支援システム、形成支援方法、形成支援プログラム及び構造物を提供する。【解決手段】作成支援サーバは、モルタルを吐出するノズルが移動する吐出経路を生成する制御部を備える。制御部は、積層部10bの平面形状において、積層部10bの幅方向に分割した分割領域を生成し、この分割領域の全部を一筆書きで繋げる吐出経路を生成する。【選択図】図1

Description

本発明は、移動するノズルから吐出されるモルタルを積層させて一体化で形成される積層部を有する構造物の形成支援システム、形成支援方法、形成支援プログラム及び構造物に関する。
建築物等の立体の構造物を形成する場合、3次元(3D)プリンタを利用することがある。この3Dプリンタにおいては、ノズルから材料を吐出させながらノズルを移動させて層を形成し、形成した層を徐々に積み重ねることにより立体形状を有する構造物を形成する。このような構造物において、コンクリート等のセメント系材料は、高い圧縮強度を有するが、引張強度は低い。そこで、セメント系材料を積層して形成し、高い引張強度を有する構造物を形成するための技術が検討されている(例えば、特許文献1参照。)。この文献に記載の構造物は、孔部を有し構造物の外形を構成する外形成体と、外形成体の孔部に第2モルタルを注入して形成される内構造体とを備える。外形成体は、3Dプリンタのノズルから第1モルタルを吐出させながら経路に沿って移動させて、奇数層部及び偶数層部を交互に積層させて形成する。内構造体は、外形成体を構成する第1モルタルよりも高強度の部材を構成する第2モルタルで構成する。
特開2020-26686号公報
上述したようにモルタルを積層して構造物を形成する場合、一筆書きで構成できない形状では、ノズルからモルタルを一時的に停止し、別の箇所に移動させてからモルタルを再度、吐出する。この場合、停止時と吐出再開時においてはモルタルの吐出量が変化するため、良好な品質の構造物を効率的に形成することが難しかった。
上記課題を解決する形成支援方法は、モルタルを吐出するノズルが移動する吐出経路を生成する制御部を備え、前記モルタルにより一体化で構成される積層部を有する構造物の形成を支援するシステムであって、前記制御部は、前記積層部の平面形状において、前記積層部の幅方向に分割した分割領域を生成し、前記分割領域を一筆書きで繋げる前記吐出経路を生成する。
更に、上記課題を解決する構造物は、積層したモルタルにより内部に空間を形成した形状で形成される積層部を有する構造物であって、前記積層部は、平面形状において、前記積層部の幅方向に分割して生成した分割領域を一筆書きで繋げて形成されたモルタルを積層することにより構成される。
本発明によれば、良好な品質の構造物を効率的に形成することができる。
実施形態における構造物としての躯体壁の斜視図である。 実施形態における躯体壁の上面図である。 実施形態における躯体壁を構成する奇数層のモルタル部の説明図である。 実施形態における躯体壁を構成する偶数層のモルタル部の説明図である。 実施形態における形成支援システム及び3Dプリンタの構成の説明図である。 実施形態ハードウェア構成の説明図である。 実施形態における吐出経路記憶部に記憶されたデータの説明図である。 実施形態における吐出経路生成処理の処理手順の流れ図である。 実施形態において積層部が一筆書きで形成できるかを判断するための模式形状の説明図である。 実施形態において積層部の各リンクを2本で構成した模式形状の説明図である。 実施形態において奇数層のモルタル部を形成する経路の説明図である。 実施形態において偶数層のモルタル部を形成する経路の説明図である。 第1の変更例における躯体壁を構成するモルタルの別の経路を説明する説明図である。 第2の変更例における躯体壁を構成するモルタルの別の経路を説明する説明図である。
以下、図1~図12を用いて、形成支援システム、形成支援方法、形成支援プログラム及び構造物を具体化した一実施形態を説明する。本実施形態では、構造物として、断熱部及び設備部が設けられた建物の躯体壁を形成する。
図1に示すように、躯体壁10は、躯体部20、断熱部30及び設備部36を備える。躯体部20は、建物の躯体を構成する部分であって、外形本体20fと内部構造体25とを備える。
図2に示すように、本実施形態の外形本体20fは、中空の略直方体形状であって、長辺のリンク部21,23及び短辺のリンク部22,24によって構成されている。本実施形態では、リンク部21~24は、半分の幅のモルタルを幅方向に2つに並べて当接させて構成されており、それぞれ外側部21a,22a,23a,24aと内側部21b,22b,23b,24bで構成される。外形本体20fは、後述する3次元(3D)プリンタを用いて、積層可能な硬化性を有するモルタル(セメント系材料)を積層させて形成される。
内部構造体25は、外形本体20fよりも高強度の部材であって、例えば、スリムクリート(登録商標)等、繊維を混合したセメント系材料(繊維補強コンクリート材料)で構成される。内部構造体25は、外形本体20fの内部に形成された空間S1に充填された状態で外形本体20fと一体化される。
図1に示す断熱部30は、建物において躯体部20の一方の面側(建物として室内側)に設けられている。断熱部30は、外形本体30fと断熱本体部35とを備える。
図2に示すように、本実施形態の外形本体30fは、外形本体20fより長手方向が短い中空の直方体形状であって、長辺のリンク部23,33及び短辺のリンク部32,34によって構成されている。本実施形態のリンク部32~34も、リンク部23と同様に、半分の幅のモルタルを幅方向に2つに並べて当接させて構成されており、それぞれ外側部32a,33a,34aと内側部32b,33b,34bで構成される。外形本体30fは、外形本体20fと同様に、モルタルを積層させて形成される。
断熱本体部35は、発泡ビーズ等の発泡プラスチックの小片で構成される複数の断熱部材である。断熱本体部35は、外形本体20fの内部に形成された空間S2に充填される。
図1に示す設備部36は、断熱部30に対して躯体部20の反対側に設けられており、外形本体36fを備える。
図2に示すように、外形本体36fは、外形本体30fより長手方向が短い中空の直方体形状であって、外形本体36fの長辺のリンク部33,38及び短辺のリンク部37,39によって構成されている。リンク部37~39は、リンク部33と同様に、半分の幅のモルタルを幅方向に2つに並べて当接させて構成されており、それぞれ外側部37a,38a,39aと内側部37b,38b,39bで構成される。更に、外形本体36fは外形本体20f,30fと同様に、モルタルを積層して構成され、内部に空間S3を形成する。この空間S3には、配管や電気配線等の設備が配置される。
また、本実施形態では、躯体部20の外形本体20fのリンク部24、断熱部30の外形本体30fのリンク部34及び設備部36の外形本体36fのリンク部39は、一直線上に設けられている。
(積層部の構成)
次に、図2~図4を用いて、躯体壁10の積層部10bの構成について説明する。
本実施形態では、上述した外形本体20f,30f,36fを構成するリンク部21~24,32~34,37~39は、モルタルを積層させることにより、一体化された形状の積層部10bとして形成する。
積層部10bは、奇数層に形成されるモルタル部L1と、偶数層に形成されるモルタル部L2とを交互に積み重ねて構成される。積層部10bは、1つの層のモルタル部L1(L2)の形成が終了した後、その直上の1つの層のモルタル部L2(L1)を積み重ねることを連続して行なうことにより形成される。
具体的には、図3に示すように、奇数層のモルタル部L1は、リンク部21,22が1つのループで形成される。そして、モルタル部L1は、リンク部23の外側部23aの形成途中でリンク部32が形成され、リンク部33の外側部33aの形成途中でリンク部37が形成される。具体的には、モルタル部L1は、外側部21a,22a、内側部22b,21b,24b,23b、リンク部23の外側部23aの右端部、リンク部32の外側部32a及び内側部32bが、この順番で直線的に接続して形成される。また、モルタル部L1は、内側部32bに接続するリンク部23の残りの外側部23a、内側部34b,33b、リンク部33の外側部33aの右端部、リンク部37の外側部37a及び内側部37bが、この順番で接続して形成される。そして、モルタル部L1は、内側部37bに接続するリンク部33の残りの外側部33a、内側部39b,38b、外側部38a,39a,34a,24aが、この順番で接続して形成される。
また、図4に示すように、偶数層のモルタル部L2は、リンク部23,22が1つのループで形成され、リンク部33,32が1つのループで形成され、リンク部38,37が1つのループで形成される。具体的には、モルタル部L2は、外側部21a,内側部21b,24b,23b、22b、外側部22a,23a、内側部34b,33b,32b及び外側部32a,33aが、この順番で直線的に接続して形成される。更に、モルタル部L2は、外側部33aに接続する内側部39b,38b,37b及び外側部37a,38a,39a,34a,24aがこの順番で接続して形成される。
(3Dプリンタ40及び作成支援サーバ60の構成)
次に、図5を用いて、上述した躯体壁10の積層部10bを形成する3Dプリンタ40及び作成支援サーバ60について説明する。
(ハードウェア構成例)
図6は、3Dプリンタ40の制御装置50及び作成支援サーバ60等として機能する情報処理装置H10のハードウェア構成例である。
情報処理装置H10は、通信装置H11、入力装置H12、表示装置H13、記憶装置H14、プロセッサH15を有する。なお、このハードウェア構成は一例であり、他のハードウェアを有していてもよい。
通信装置H11は、他の装置との間で通信経路を確立して、データの送受信を実行するインタフェースであり、例えばネットワークインタフェースや無線インタフェース等である。
入力装置H12は、利用者等からの入力を受け付ける装置であり、例えばマウスやキーボード等である。表示装置H13は、各種情報を表示するディスプレイやタッチパネル等である。
記憶装置H14は、制御装置50及び作成支援サーバ60の各種機能を実行するためのデータや各種プログラムを格納する記憶部(例えば、後述する吐出経路記憶部62)である。記憶装置H14の一例としては、ROM、RAM、ハードディスク等がある。
プロセッサH15は、記憶装置H14に記憶されるプログラムやデータを用いて、ユーザ端末(図示せず)、制御装置50及び作成支援サーバ60における各処理(例えば、後述する制御部51,61における処理)を制御する。プロセッサH15の一例としては、例えばCPUやMPU等がある。このプロセッサH15は、ROM等に記憶されるプログラムをRAMに展開して、各種処理に対応する各種プロセスを実行する。例えば、プロセッサH15は、制御装置50及び作成支援サーバ60のアプリケーションプログラムが起動された場合、後述する各処理を実行するプロセスを動作させる。
プロセッサH15は、自身が実行するすべての処理についてソフトウェア処理を行なうものに限られない。例えば、プロセッサH15は、自身が実行する処理の少なくとも一部についてハードウェア処理を行なう専用のハードウェア回路(例えば、特定用途向け集積回路:ASIC)を備えてもよい。すなわち、プロセッサH15は、以下で構成し得る。
(1)コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って動作する1つ以上のプロセッサ
(2)各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する1つ以上の専用のハードウェア回路、或いは
(3)それらの組み合わせ、を含む回路(circuitry)
プロセッサは、CPU並びに、RAM及びROM等のメモリを含み、メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード又は指令を格納している。メモリすなわちコンピュータ可読媒体は、汎用又は専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。
(3Dプリンタ40の機能)
図5に示す本実施形態の3Dプリンタ40は、吐出部としてのノズル41、ロボットアーム45及び制御装置50を備える。
ノズル41は、その先端部が縮径し、その先端が開口した吐出口41aを有している。本実施形態では、吐出口41aは、下方を向いている。ノズル41の吐出口41aと反対側の端部には、ホース42の端部が接続されている。ホース42は、圧送ポンプ(図示せず)に接続されている。この圧送ポンプの圧力により、ホース42を介してノズル41に供給された第1モルタルは、吐出口41aから下方に吐出される。
ノズル41には、取付部44を介してロボットアーム45が取り付けられる。ノズル41は、このロボットアーム45に支持され、このロボットアーム45の動きに従って水平方向や上下方向に移動する。ロボットアーム45は、制御装置50の制御部51からの指示によって移動が制御される。本実施形態の制御部51は、移動時においてもノズル41からのモルタルの吐出方向が常に下方になるように、ロボットアーム45を制御する。
制御装置50は、構造物形成処理を実行する制御部51を備える。そのため、記憶部に格納された構造物形成プログラムを実行することにより、制御部51は、積層管理部511、移動制御部512及び吐出量制御部513として機能する。
積層管理部511は、構造物を形成するために、積層させるモルタルの経路及び高さを管理する処理を実行する。積層管理部511は、積層した層数をカウントし、現在のモルタルの積層数を記憶し、構造物の最終的な積層数になった場合にノズル41の移動を停止する。
移動制御部512は、経路に応じてノズル41を移動させるロボットアーム45の動きを制御する処理を実行する。
吐出量制御部513は、モルタルを圧送するポンプを制御して、ノズル41から吐出されるモルタルの吐出量を制御する処理を実行する。
(作成支援サーバ60の構成)
次に、形成支援システムとしての作成支援サーバ60の構成について説明する。
作成支援サーバ60は、ノズル41の移動経路を決定するコンピュータ端末である。この作成支援サーバ60は、制御部61及び吐出経路記憶部62を備える。作成支援サーバ60は、3Dプリンタ40の制御装置50に接続され、作成が完了した経路データ620を制御装置50に送信する。
制御部61は、記憶部に格納された経路決定プログラムを実行することにより、取得部611及び経路作成部612として機能する。
取得部611は、形成する躯体壁10の形状を取得する。
経路作成部612は、躯体壁10の外形本体20f,30f,36fの形状(積層部10bの形状)を特定し、この積層部10bを形成するための一筆書きによる経路を作成する。このため、経路作成部612は、積層部10bの幅で積層部の形状が一筆書きで形成できるかを判断するための判定条件を記憶している。判定条件としては各頂点(ノード)に接続する辺(リンク部)が全て偶数であることを用いる。
図7に示す吐出経路記憶部62には、躯体壁10の積層部10bを形成するノズル41の経路データ620が記録される。この経路データ620は、経路作成部612により一筆書き経路を作成した場合に記録される。経路データ620には、構造物識別子、吐出幅、積層数に応じた経路に関するデータが含まれる。
構造物識別子データ領域には、各躯体壁10を特定するための識別子に関するデータが記録される。
吐出幅データ領域には、この躯体壁10を形成するためにノズル41から吐出するモルタルの幅を特定するためのデータが記録される。
積層数に応じた経路データ領域には、この躯体壁10を形成するために、積層数に関連付けて、各積層における3Dプリンタ40のノズル41の経路を記憶する。
(吐出経路生成処理)
次に、図8~図12を用いて、吐出経路生成処理の詳細について説明する。
図8に示すように、まず、作成支援サーバ60の制御部61は、構造物の形状の取得処理を実行する(ステップS11)。具体的には、制御部61の取得部611は、ユーザの指示に応じて、作成する躯体壁10の設計図から、躯体壁10の形状及び材質等を取得する。
次に、作成支援サーバ60の制御部61は、積層部の特定処理を実行する(ステップS12)。具体的には、制御部61の経路作成部612は、取得した躯体壁10の形状及び材質等から、モルタルを積層して形成される一体化された部材(積層部10b)の形状を特定する。
次に、作成支援サーバ60の制御部61は、積層部がその幅の一筆書きで形成可能か否かの判定処理を実行する(ステップS13)。具体的には、制御部61の経路作成部612は、積層部10bの一体的形状を、各リンク部の接続部をノードとする模式形状を生成する。そして、各ノードに接続するリンク部の数が、全て偶数になっているか否かを判定する。
例えば、図9に示すように、リンク部21~24,32~34,37~39と、それぞれの端部を接続するノードP01~P10とからなる模式形状を生成する。
積層部がその幅の一筆書きで形成可能と判定した場合(ステップS13において「YES」の場合)、経路作成部612は、第1経路の生成及び記録処理を実行する(ステップS14)。具体的には、制御部61の経路作成部612は、終点が始点に戻り、かつ積層物の幅で一筆書きによって積層部をすべて繋げる経路を第1経路として生成する。そして、経路作成部612は、構造物識別子を含む経路データ620を生成し、吐出経路記憶部62に記憶する。この場合、経路作成部612は、積層部の全幅の大きさ及び生成した第1経路を、経路データ620に記録する。
本実施形態では、図9に示すように、躯体壁10においては、ノードP04,P06,P09,P10に接続されるリンク部が3本であって奇数のリンク部が接続するノードがあるため、積層部10bの幅では一筆書きができないと判断する。
一方、積層部がその幅の一筆書きで形成不可能と判定した場合(ステップS13において「NO」の場合)、経路作成部612は、分割領域への変換処理を実行する(ステップS15)。具体的には、制御部61の経路作成部612は、積層部10bのすべての各リンク部を、幅方向に(経路に沿うように)分割した半分の幅の領域(2本のリンク部)で構成する。
例えば、図9に示す模式形状の各リンク部(21~24,23~34,37~39)を、図10に示すように、2本のリンク部(21~24,23~34,37~39)でそれぞれ構成する。これにより、全てのノードにおいて接続するリンク部は偶数になる。
次に、作成支援サーバ60の制御部61は、分割領域を用いた第2経路の生成処理を実行する(ステップS16)。具体的には、制御部61の経路作成部612は、各リンク部をそれぞれ2本のリンク部で表示した模式形状を、表示装置H13に表示する。そして、作成支援サーバ60の制御部61は、ユーザの指示に応じて、生成する経路のパターン数と、パターン毎における始点及び終点となるノードと、各パターンにおける折り返し位置となるノードとを取得する。
例えば、モルタル部L1,L2を生成する場合には、制御部61は、パターン数として「2」と、始点及び終点となるノードP01とを取得する。更に、制御部61は、モルタル部L1の経路を生成する場合には、折り返し位置としてノードP03,P05,P07を取得し、モルタル部L2の経路を生成する場合には、折り返し位置としてノードP02,P04,P06を取得する。
そして、制御部61の経路作成部612は、パターン数に応じて取得したノードP02~P07で折り返す一筆書きの第2経路(吐出経路)を生成する。
本実施形態では、図11に示す一筆書きで描いた吐出経路R101~R117と、図12に示す一筆書きで描いた吐出経路R201~R215とを生成する。
次に、作成支援サーバ60の制御部61は、階層に関連付けて第2経路の記録処理を実行する(ステップS17)。具体的には、制御部61の経路作成部612は、躯体壁10の構造物識別子を含む経路データ620を生成し、吐出経路記憶部62に記憶する。
この場合、制御部61は、取得したパターン数が2以上の場合には、異なるパターンの経路を順番に並べて積層するように、各パターンの吐出経路を各層に割り当てる。このため、2つのパターンの場合には、交互に積層される。そして、経路作成部612は、割り当てた積層数に関連付けて、生成した経路を経路データ620に記憶する。この場合、経路作成部612は、吐出幅として、積層部10bの幅の半分の大きさを経路データ620に記録する。
例えば、モルタル部L1の生成した経路R101~R117を奇数層(最下層である1層目、3層目、5層目…)に関連付け、モルタル部L2の生成した経路R201~R215を偶数層(2層目、4層目、6層目…)に関連付けて記憶する。
その後、作成支援サーバ60の制御部61は、躯体壁10を形成する前に、3Dプリンタ40の制御装置50に、経路データ620を送信する。制御装置50の制御部51は、取得した経路データ620を記憶する。
(躯体壁10の形成方法)
次に、図3~図5、図11及び図12を用いて、躯体壁10の形成方法について説明する。
まず、3Dプリンタ40は、制御装置50の制御部51に応じて、積層形成処理を実行する。具体的には、制御部51の積層管理部511は、移動制御部512及び吐出量制御部513を制御する。そして、移動制御部512は、ノズル41からモルタルを吐出させながらロボットアーム45を移動させる。この場合、制御部51の吐出量制御部513は、経路データ620の吐出幅のモルタルとなるように、ポンプからの吐出量とノズル41の移動速度とを調整する。そして、制御部51の積層管理部511は、経路データ620の積層数に応じた始点及び終点が同じ一筆書きの経路に沿ってノズル41を移動させる。
この場合、図11に示すように、奇数層の場合には、制御装置50の制御部51は、モルタルを吐出するノズル41を、経路R101~R117の順番で移動させる。これにより、図3に示すモルタル部L1が形成される。
そして、図12に示すように、偶数層の場合には、制御装置50の制御部51は、モルタルを吐出するノズル41を、経路R201~R215の順番で移動させる。これにより、図4に示すモルタル部L2が形成される。
そして、経路データ620の積層数に応じた経路でノズル41を移動させてモルタルを積層させるので、モルタル部L1,L2が交互に積層させることにより、積層部10bが形成される。
そして、積層部10bにおける外形本体20fを、型枠として用いて、空間S1に、繊維補強コンクリート材料を充填する。その後、この繊維補強コンクリート材料を硬化させることにより、内部構造体25は、外形本体20fと一体化されて、躯体部20が形成される。更に、積層部10bにおける外形本体30fの空間S2に、発泡プラスチックの小片を充填する。また、設備部36の外形本体36fの空間S3に、電気配線や配管等の設備を配置する。
(作用)
本実施形態では、躯体壁10の積層部10bをリンク部(21~24,23~34,37~39)の長手方向に沿った2つの分割領域に変換し、この分割領域を用いた第2経路(吐出経路)を生成する。これにより、各ノードP01~P10には必ず偶数のリンク部(21~24,23~34,37~39)が接続するため、一筆書きが可能な図形となる。従って、終点が始点に戻る半分の幅(同じ幅)の一筆書きの第2経路で積層部を形成することができる。
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、作成支援サーバ60の制御部61は、躯体壁10の積層部10bの半分の幅(同じ幅)の分割領域に沿って第2経路を生成する。これにより、どんな外形形状であっても終点が始点となる一筆書きで描ける第2経路を形成することができるので、積層部10bの各層を、ノズル41からのモルタルの吐出を止めたり幅を変更したりすることなく連続して形成することができる。従って、良好な品質の躯体壁10を効率的に形成することができる。
(2)本実施形態では、作成支援サーバ60の制御部61は、積層部がその幅の一筆書きで形成可能の場合(ステップS13において「YES」の場合)、第1経路の生成及び記録処理を実行する(ステップS14)。これにより、吐出経路(積層部10b)の幅を用いて一筆書きで形成できる場合には、第2経路に比べて全長が短い第1経路で構造物を迅速に形成することができる。
(3)本実施形態では、作成支援サーバ60の制御部61は、分割領域を用いた第2経路の生成処理(ステップS16)において、始点と終点が同じであって、異なる一筆書きによる第2経路を複数、生成する。そして、制御部61は、階層に関連付けて第2経路の記録処理(ステップS17)において、複数の第2経路を同じ経路が上下に接しないように割り当て、割り当てた経路を積層数に関連付けて経路データ620に記録する。これにより、躯体壁10における複数層に繋がる目地の発生を抑制することができる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、分割領域を用いた第2経路の生成処理(ステップS16)において、作成支援サーバ60の制御部61は、取得した折り返し位置に応じた第2経路を生成した。第2経路(吐出経路)の形成は、折り返し位置を取得する場合に限られない。例えば、ユーザが描いた一筆書きの経路を吐出経路としてもよい。この場合、具体的には、制御部61は、2本で構成した各リンク部を表示装置H13に表示する。そして、制御部61は、表示した2本で構成されたリンク部をユーザが一筆書きでなぞる軌跡を取得して、それを経路として記録する。
また、上記実施形態では、第2経路として、リンク部が接続するノードを折り返し位置とする吐出経路を生成した。吐出経路は、ノードを折り返し位置として形成した経路に限られず、例えば、ノード以外の部分を折り返し位置として形成した経路であってもよい。
例えば、図13に示すモルタル部L3のように、リンク部21,23,33の長手方向の途中で折り返す経路で吐出経路R301~R323を構成してもよい。具体的には、モルタル部L3は、上述したモルタル部L1,L2の始点及び終点が同じとなるように、経路R301~R323の順番の一筆書きにより、モルタルを吐出するノズル41を移動させて形成される。
更に、折り返す位置は、積層部10bの左端部から予め定めた所定位置に限られない。例えば、リンク部における任意の位置で折り返した吐出経路を形成してもよい。
具体的には、図14に示すモルタル部L4は、上述したモルタル部L1~L3の始点と終点とを同じとなるように、経路R401~R426の順番で、モルタルを吐出するノズル41を移動させて形成される。この場合、リンク部23,33,38は、延在方向の途中において、積層部10bの左側部(リンク部24,34,39)からの距離が異なる折り返し位置で折り返された一筆書きによって形成される。
更に、奇数のリンク部が接続されるノードが2個あり、これら2個のノードがリンク部で接続されている場合には、これら2個のノードを結ぶリンク部のみを、2本のリンク部で構成してもよい。この場合には、この2本のリンク部を、他のリンク部と同じ幅にする。これにより、ノズル41からの吐出量を変更することなく、一筆書きで形状を形成することができる。
・上記実施形態においては、躯体壁10の積層部10bが、一筆書きで形成できない場合(ステップS13において「NO」の場合)において、積層部10bを幅方向に分割して二重の吐出領域に変換し、第2経路を生成した。これに限らず、構造物においてモルタルを積層して形成する吐出領域が一筆書きで形成できる場合においても、初めから幅方向に分割した二重の第2吐出領域を特定し、この第2吐出領域に応じた第2経路を生成してもよい。この場合には、一筆書きで形成できるか否かの判定処理(ステップS13)を省略することができる。
・上記実施形態では、空間S1~S3を有する略直方体形状の積層部10bをモルタルで積層させた躯体壁10を形成した。形成する構造物は、躯体壁に限られない。また、形成する構造物の形状は、空間S1~S3を有する略直方体形状が形成された形状に限定されず、曲面を有する立体形状等であってもよいし、リブが形成された形状であってもよい。更に、一体化した部材を複数当接した積層部を有する構造物の場合には、積層部の全部を一筆書きで形成する場合に限られず、一体化した部材毎を一筆書きで形成して接合して形成してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、以下に追記する。
(a)前記制御部は、
前記生成した分割領域において折り返し位置を特定し、
前記折り返し位置の前後の分割領域が隣接した前記積層部を構成する前記分割領域の全部を一筆書きで繋げる前記吐出経路を生成することを特徴とする請求項1に記載の形成支援システム。
(b)前記制御部は、
前記積層部の幅で前記積層部の全領域を一筆書きで繋げられるか否かを判定し、
前記積層部の幅で、前記積層部の全領域を一筆書きで繋げられない場合に、前記分割領域を生成することを特徴とする請求項1又は前記(a)に記載の形成支援システム。
L1,L2,L3,L4…モルタル部、S1,S2,S3…空間、R101~R117,R201~R215,R301~R323,R401~R426…吐出経路としての経路、P01~P10…ノード、10…構造物としての躯体壁、10b…積層部、20…躯体部、20f,30f,36f…外形本体、21,22,23,24,32,33,34,37,38,39…リンク部、21a,22a,23a,24a,32a,33a,34a,37a,38a,39a…外側部、21b,22b,23b,24b,32b,33b,34b,37b,38b,39b…内側部、25…内部構造体、30…断熱部、35…断熱本体部、36…設備部、40…プリンタ、41…ノズル、41a…吐出口、42…ホース、44…取付部、45…ロボットアーム、50…制御装置、51,61…制御部、60…作成支援サーバ、62…吐出経路記憶部、511…積層管理部、512…移動制御部、513…吐出量制御部、611…取得部、612…経路作成部、620…経路データ。

Claims (4)

  1. モルタルを吐出するノズルが移動する吐出経路を生成する制御部を備え、前記モルタルにより一体化で構成される積層部を有する構造物の形成を支援するシステムであって、
    前記制御部は、
    前記積層部の平面形状において、前記積層部の幅方向に分割した分割領域を生成し、
    前記分割領域を一筆書きで繋げる前記吐出経路を生成することを特徴とする形成支援システム。
  2. 移動するノズルから吐出されるモルタルを積層させて一体化で構成される積層部を有する構造物の形成を支援する方法であって、
    前記積層部の平面形状において、前記積層部の幅方向に分割した分割領域を生成し、
    前記分割領域を一筆書きで繋げる吐出経路を生成することを特徴とする形成支援方法。
  3. モルタルを吐出するノズルが移動する吐出経路を生成する制御部を用いて、前記モルタルにより一体化で構成される積層部を有する構造物の形成を支援するプログラムであって、
    前記制御部を、
    前記積層部の平面形状において、前記積層部の幅方向に分割した分割領域を生成し、
    前記分割領域を一筆書きで繋げる前記吐出経路を生成する手段として機能させることを特徴とする形成支援プログラム。
  4. 積層したモルタルにより内部に空間を形成した形状で形成される積層部を有する構造物であって、
    前記積層部は、平面形状において、前記積層部の幅方向に分割して生成した分割領域を一筆書きで繋げて形成されたモルタルを積層することにより構成されることを特徴とする構造物。
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