JP2023135022A - 積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属基体と樹脂フィルムとを、金属化合物を含有する接着剤を介して積層してなる構成を備えた積層体に関し、金属基体と樹脂フィルムとの接着性に優れた新たな積層体を提供せんとする。【解決手段】金属基体と樹脂フィルムとが、金属化合物を含有する接着剤を介して積層してなる構成を備えた積層体である。【選択図】なし

Description

本発明は、金属基体と樹脂フィルムとが接着剤を介して積層してなる構成を備えた積層体に関する。
鋼板やステンレスなどの金属板などに樹脂フィルムを積層した樹脂フィルム積層体は、その樹脂フィルムによる意匠性や複合材としての機能性を生かして種々の分野に使用されている。
しかし、樹脂フィルムと金属板とを接着することは容易でないため、樹脂フィルムと金属板との接着方法に種々の工夫がなされてきた。
例えば、特許文献1には、溶剤を使用しないエマルジョン化した接着剤を使用して、金属板と樹脂フィルムとを積層する方法が開示されている。
また、特許文献2には、樹脂シート積層金属板用の接着剤として、カルボキシル基を有するウレタン樹脂エマルジョン(A)およびイソシアネート基を有する架橋剤(B)からなる樹脂成分に、シランカップリング剤(C)を、ウレタン樹脂エマルジョン(A)の固形分100質量部に対し0.1~5質量部配合してなる樹脂組成物が開示されている。
特許文献3には、ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位を含むポリカーボネート樹脂を含む樹脂層(A層)を、金属板上に設けることを特徴とする樹脂シート被覆金属積層体が開示されている。
特開2002-309216号公報 特開2005-272592号公報 特開2011-201303号公報
金属基体と樹脂フィルムとを接着剤を使用して積層する場合、上述のように、接着性を高めることは容易ではない。特に耐食性を高めるためなどの目的で、金属化合物を接着剤に添加すると、その分だけ接着剤中の接着成分の含有割合が減るため、接着性が低下してしまうという課題を抱えていた。
本発明は、金属基体と樹脂フィルムとを、金属化合物を含有する接着剤を介して積層してなる構成を備えた積層体に関し、金属基体と樹脂フィルムとの接着性に優れた新たな積層体を提供せんとするものである。
本発明は、金属基体と樹脂フィルムとが、金属化合物を含有する接着剤を介して積層してなる構成を備えた積層体を提案する。
本発明が提案する積層体は、金属基体と樹脂フィルムとの接着性に優れたものとすることができる。
次に、実施の形態例に基づいて本発明を説明する。但し、本発明が次に説明する実施形態に限定されるものではない。
<<本積層体>>
本発明の実施形態の一例に係る積層体(「本積層体」と称する)は、金属基体と樹脂フィルムとが接着剤を介して積層してなる構成を備えた積層体である。
<接着剤>
本積層体の接着剤は、金属化合物を含有することを特徴する接着剤である。
接着剤が金属化合物を含有することにより、水や塩水などに対する耐食性を高めることができる。
(金属化合物)
前記金属化合物としては、例えば水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化バナジウム等の金属水酸化物粒子、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、重質炭酸カルシウム等の金属炭酸塩粒子、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム等の金属珪酸塩粒子、酸化バナジウム、アルミナ、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン等の金属酸化物粒子、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム等の金属硫酸塩粒子、燐酸カルシウム、燐酸マグネシウム、燐酸ナトリウム、燐酸カリウム、燐酸バリウム等の金属燐酸塩粒子、亜硝酸リチウム、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸マグネシウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸カルシウム等の亜硝酸塩粒子、バナジン酸アンモニウム、モリブデン酸ナトリウム、タングステン酸ナトリウム等の遷移金属酸化物塩粒子などを挙げることができる。
これらの中でも、貯蔵安定性の観点から、金属水酸化物または金属酸化物であるのが好ましい。その中でも、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、ケイ素、亜鉛の金属水酸化物または金属酸化物であるのが好ましい。
他方、水中に溶出した際に不働態をつくり耐食性を高めることができる観点から、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、シリカ、硫酸マグネシウム、酸化バナジウム、リン酸アルミニウム、リン酸カルシウムなどが好ましい。
これらは、一種を選択して用いてもよいし、また、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
金属化合物の形状は、特に限定するものでない。例えば粒子状、針状、フレーク状などを挙げることができる。中でも、均一分散性等の観点から粒子状が好ましい。
金属化合物が粒子状である場合、その平均粒径は、粒子の分散性安定性の観点から、1000μm以下であるのが好ましく、中でも100μm以下であるのがより好ましく、その中でも10μm以下であるのがさらに好ましい。他方、粒子を細かくできる現実性の観点から、0.001μm以上であるのが好ましく、中でも0.01μm以上であるのがより好ましく、その中でも0.1μm以上であるのがさらに好ましい。
なお、金属化合物の平均粒径は、例えば、光学顕微鏡、走査型電子顕微鏡(SEM)などを使用して、接着剤を観察し、10個以上の粒子の直径を測定し、その平均値として求めることができる。その際、断面形状が円形でない場合は、最長径と最短径の平均値を各粒子の直径として測定することができる。
金属化合物は、接着剤中に0.1~80質量%の割合で含有されるのが好ましく、中でも1質量%以上或いは70質量%以下の割合で含有されるのがより好ましく、その中でも5質量%以上或いは60質量%以下の割合で含有されるのがさらに好ましく、その中でも10質量%以上或いは50質量%以下の割合で含有されるのがさらに好ましい。
(主成分樹脂)
本積層体の接着剤の主成分樹脂としては、例えばアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂などを挙げることができる。
ウレタン樹脂としては、例えば水分散性ポリウレタン樹脂、水分散型ウレタンアクリレートオリゴマーなどを挙げることができる。
なお、上記接着剤の主成分樹脂とは、接着剤を構成する樹脂の中で最も質量割合の高い樹脂を意味し、接着剤を構成する樹脂の50質量%以上、又は、60質量%以上、又は、70質量%以上、又は、80質量%以上、又は、90質量%以上(100質量%を含む)を占める場合を想定することができる。
本積層体の接着剤は、溶剤系であっても、非溶剤系であってもよい。
溶剤系の場合は、公知の溶剤を用いることができる。
非溶剤系の場合、例えば水分散性のものや、ペレット状のものなどを挙げることができる。
本積層体の接着剤はまた、光硬化性であっても、熱硬化性であってもよい。
光硬化性接着剤又は熱硬化性接着剤である場合、主要成分樹脂のほかに、硬化剤又は架橋開始剤を含むのが好ましい。
硬化剤又は架橋開始剤は、熱架橋及び光架橋のいずれの架橋方法を選択するか、さらにはバインダー樹脂として何を使用するかによって適宜使用するのが好ましい。
光硬化性の場合には、光重合開始剤を配合するのが好ましい。
当該光重合開始剤としては、特に制限するものではなく、例えばアセトフェノン系化合物、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、オキシムエステル系化合物、チタノセン系化合物、オニウム塩系化合物等を挙げることができる。
他方、熱硬化性の場合には、過酸化物、アゾ化合物などの熱によるラジカル重合開始剤や、イソシアネート硬化剤やエポキシ樹脂を含む組成を挙げることができる。
(その他の成分)
本積層体の接着剤は、上記以外に、必要に応じてシランカップリング剤、その他、接着剤に配合される公知の添加剤を含有することができる。
シランカップリング剤としては、その分子中に二個以上の異なった反応基を有する有機ケイ素化合物を挙げることができる。二個の反応基のうち、一個は金属などの無機質と化学結合する反応基とし、残りの一個は、樹脂と結合する反応基とするのが好ましい。無機質と結合する反応基は、例えば、メトキシ基、エトキシ基などであり、また、樹脂と結合する反応基には、例えば、グリシド基、アミノ基、アクリル基などである。
本積層体は、カルボン酸含有樹脂を含まないことが好ましい。特に接着剤を、金属化合物及び硬化剤を含有する接着剤組成物から形成する場合は、金属基体と樹脂フィルムとの接着性をより一層高める観点から、カルボン酸含有樹脂を含まないことが好ましい。
(接着剤組成物)
本積層体の接着剤は、金属化合物、主成分樹脂、さらには硬化剤を含有し、必要に応じて上記成分を含有する接着剤組成物から形成されるのが好ましく、この場合、上述したように、カルボン酸含有樹脂を含まないことが好ましい。
主成分樹脂として、ウレタン樹脂を用いる場合、当該ウレタン樹脂のガラス転移温度は-30~110℃であるのが好ましく、中でも0℃以上或いは90℃以下、その中でも20℃以上或いは70℃以下であるのがさらに好ましい。
主成分樹脂として、ウレタン樹脂を用いる場合、当該ウレタン樹脂の数平均分子量は1,000~500,000であるのが好ましく、中でも5,000以上或いは100,000以下、その中でも10,000以上或いは50,000以下であるのがさらに好ましい。
硬化剤を含有する接着剤組成物から接着剤を形成した場合、凝集力の向上、酸素透過の低下、透湿の低下などの効果を得ることができる。
当該硬化剤(架橋剤とも称される)としては、多官能イソシアネート化合物、多官能エポキシ化合物などを挙げることができる。これらの化合物は、活性水素を有する官能基と反応する。例えばウレタン樹脂の水酸基と反応する。
硬化剤としての前記多官能イソシアネート化合物としては、例えば芳香族系、脂肪族系、脂環族系の各種多官能イソシアネート化合物を使用することができる。具体例としては、例えば、脂肪族系のヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、芳香族系のトリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)等のジイソシアネートの1種類又は2種類以上をベースにして変性した多官能イソシアネート変性体などを挙げることができる。また、変性手段として、水、グリセリン、トリメチロールプロパン等の多官能活性水素化合物とのアダクト体の他に、イソシアヌレート化、カルボジイミド化、ポリメリック化等の多量化反応による多官能イソシアネート変性体を挙げることができる。これらの1種または2種以上を混合して用いることもできる。
硬化剤の配合量は、主成分樹脂100質量部に対して0.01~70質量部であるのが好ましく、中でも0.1質量部以上或いは60質量部以下、その中でも1質量部以上或いは50質量部以下であるのがさらに好ましく、その中でも1質量部以上或いは20質量部以下の割合であるのがさらに好ましい。
また、硬化剤の配合量は、金属化合物100質量部に対して0.1~100質量部であるのが好ましく、中でも1質量部以上或いは75質量部以下、その中でも5質量部以上或いは50質量部以下であるのがさらに好ましい。
<金属基体>
金属基体としては、例えば、鉄板、鋼板、ブリキ板、ティンフリースチール板、黄銅板、アルミニウム板、ステンレススチール板、またはこれらを一成分とする合金製板などを挙げることができる。
金属基体の形状は任意である。例えば、板状、ロール状、シート状、フィルム状、その他適宜形状に成形された形状などを挙げることができる。
金属基体の表面は、例えば電気メッキ又は無電解メッキによって、例えば亜鉛、スズ、ニッケル、銅などをメッキして、メッキ層を備えていてもよい。
具体例としては、溶融亜鉛メッキ鋼板、電気亜鉛メッキ鋼板、熔融亜鉛・アルミニウム合金メッキ鋼板、熔融亜鉛・アルミニウム・マグネシウム合金メッキ鋼板、スズメッキ鋼板などを挙げることができる。
また、金属基体の表面は、前記メッキ層を備えている如何にかかわらず、例えば、クロム酸処理、リン酸処理、クロム酸/リン酸処理、電解クロム酸処理、クロメート処理などの化学処理、または、電気化学的処理、物理的処理、シランカップリング剤処理などが施されていてもよい。
なお、本積層体は、金属基体表面に特殊な表面処理が施されていなくても、金属基体と樹脂フィルムとの接着強度を高くすることができることが特徴であるので、上記表面処理はされていなくてもよいが、表面処理されていてもよい。
<樹脂シート>
金属基体に積層される樹脂シートは、特に限定されるものではない。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体、ポリブテン、環状ポリオレフィンなどの非晶質ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン、ABS樹脂、SBS、SEBSなどのスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、共重合アクリル等の(メタ)アクリレート系樹脂、ポリウレタンなどのウレタン系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン-2,6-ナフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリアミド6、ポリアミド12、共重合ポリアミドなどのポリアミド系樹脂、ポリビニルアルコール、エチレン-ビニルアルコール共重合体などのポリビニルアルコール系樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアリレート樹脂、エチレン-四フッ化エチレン共重合体、三フッ化塩化エチレン重合体、四フッ化エチレン-六フッ化プロピレン共重合体、四フッ化エチレン-パーフルオロアルコキシエチレン共重合体、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、パーフルオロエチレン-パーフルオロプロピレン-パーフロロビニルエーテル三元共重合体などのフッ素系樹脂などの樹脂を主成分樹脂とする樹脂シートを挙げることができる。
中でも、極性が高く、特にウレタン樹脂接着剤との相性が良いという観点から、ポリ塩化ビニルを主成分樹脂とする樹脂シート、ポリオレフィンを主成分樹脂とする樹脂シート、ポリエチレンテレフタレートを主成分樹脂とする樹脂シートなどが好ましい。中でも、ポリ塩化ビニルを主成分樹脂とする樹脂シートが特に好ましい。
なお、当該主成分樹脂とは、樹脂シートを構成する樹脂の中で最も質量割合の高い樹脂を意味し、樹脂シートを構成する樹脂の50質量%以上、又は、60質量%以上、又は、70質量%以上、又は、80質量%以上、又は、90質量%以上(100質量%を含む)を占める場合を想定することができる。
樹脂シートは、一層または二層以上の積層シートであってもよい。
また、樹脂シートは、未延伸のものでもよいし、一軸方向または軸方向に延伸したものでもよい。
さらに、樹脂シートは、公知の表面処理、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理、火炎処理、薬液処理を施したものであってもよく、さらには極性ポリマーコーティング処理、色模様の印刷やエンボス加工等を施したものであってもよい。
樹脂シートの厚さは、特に限定するものではない。例えば5μm以上500μm以下、中でも10μm以上或いは400μm以下、その中でも20μm以上或いは300μm以下の場合を想定することができる。
<製造方法>
本積層体の製造方法としては、例えば、金属基体の少なくとも片側表面に接着剤組成物を塗布し、その上に樹脂シートを重ねて積層する方法を挙げることができる。但し、かかる製法に限定するものではない。
金属基体に接着剤組成物を塗布する方法は、特に制限はない。例えばバーコート法、エアーレス法、スプレイ法、浸漬法、ロールコート法、刷毛塗り法などのいずれを採用してもよい。
金属板に塗布する接着剤組成物の厚さは、特に制限するものではない。例えば接着性と価格の観点からは、0.1μm以上100μm以下であるのが好ましく、中でも0.2μm以上或いは50μm以下、その中でも0.5μm以上或いは20μm以下であるのがさらに好ましい。
金属板に接着剤組成物を塗布した後は、必要に応じて、加熱乾燥する。例えば80~120℃の温度で10~60秒間加熱して加熱乾燥する。
次に、金属板に樹脂シートを積層する方法は、特に限定するものではなく、従来から知られている方法によって積層すればよい。例えば、押出機先端に、コートハンガーダイ、Tダイ、Iダイなどのダイを装備し、押出機で原料樹脂を溶融させ、ダイからシート(薄膜)状に押出しながら金属板の表面を被覆する、いわゆる押出ラミネート法や、予めシートを調製し、このシートを加熱された金属板上にニップロールなどで圧着する方法などを挙げることができる。但し、これらに限定するものではない。
<<語句の説明>>
本発明においては、「フィルム」とも称する場合でも「シート」を含むものとし、「シート」とも称する場合でも「フィルム」を含むものとする。
また、画像表示パネル、保護パネル等のように「パネル」と表現する場合、板体、シート及びフィルムを包含するものである。
本発明において、「X~Y」(X,Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」或いは「好ましくはYより小さい」の意も包含するものである。
また、「X以上」(Xは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「好ましくはXより大きい」の意を包含し、「Y以下」(Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「好ましくはYより小さい」の意も包含するものである。
以下、実験例により本発明を具体的に説明する。但し、本発明は、以下の実験例により何ら限定されるものではない。
本発明で用いた評価方法は次のとおりである。
<原料>
以下の実験例で使用した各構成部材について説明する。
(金属基体)
・亜鉛メッキ鋼板(厚さ0.4mm)
(樹脂シート)
・ポリ塩化ビニル樹脂未延伸シート(厚み200μm、「軟質PVCフィルム」と称する)
(接着剤原料)
・水酸化マグネシウム粒子(平均一次粒子径460nm)
・水酸化カルシウム粒子(平均一次粒子径1.36μm)
・シリカ粒子(平均一次粒子径337nm)
・アルミナ粒子(平均一次粒子径230nm)
・酸化亜鉛粒子(平均一次粒子径391nm)
なお、上記粒子の平均一次粒子径は、任意に20個の粒子を選択してSEMで観察し、粒子の直径を測定し、その平均値として求めた。その際、球状でない場合は、最長径と最短径の平均値を各粒子の直径として測定した。
・ウレタン樹脂(ガラス転移温度(Tg)46℃、数平均分子量30,000)
・硬化剤(ヘキサメチレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン変性体、固形分濃度75%(溶剤:酢酸エチル)、粘度(25℃)260mPa・s)
・カルボン酸含有アクリル樹脂(カルボン酸含有量7.8mgKOH/g、ガラス転移温度(Tg)48℃、質量平均分子量40,000)
<実験例1>
表1に示ように、ウレタン樹脂81.0質量%、水酸化マグネシウム粒子16.0質量%および硬化剤3.0質量%を、固形分濃度が30質量%となるようにメチルエチルケトン(MEK)に加えて、ペイントシェーカーを用いて混合して接着剤組成物を調製した。
亜鉛メッキ鋼板上に、番手20のバーコーターを用いてバーコート法により、乾燥後の膜厚みが3μmとなるように、上記接着剤組成物を塗布した。上記鋼板の塗布を220℃に加熱した上で、この接着剤上に、上記軟質PVCフィルムを重ねて、ニップロールで圧着して積層体(サンプル)を作製した。
<実験例2―5及び比較例1-2>
接着剤の組成を、表1に示すように変更して接着剤を調製した以外、実験例1と同様に、積層体(サンプル)を作製した。
<<接着性の評価>>
上記実験例で作製した積層体(サンプル)から、測定用サンプルとして25mm×150mmのサイズに切り出し、23℃、50%RH環境下において、引張圧縮試験機(オリエンテック社製、「STA1150」)を用いて、剥離速度300mm/minでの180度剥離強度(N/25mm)を測定することにより、粘着力(N/25mm)を測定した。
次の基準で接着性を評価した。
〇( 合格):180度剥離強度が70N/25mm以上
×(不合格):180度剥離強度が70N/25mm未満
Figure 2023135022000001
上記実験例の結果、並びに、これまで本発明が行ってきた試験結果から、金属基体と樹脂フィルムとを、金属化合物を含有する接着剤を介して積層するようにすれば、金属基体と樹脂フィルムとの接着性に優れ、且つ、安価に提供することができる積層体を作製することができることが分かった。
また、金属化合物及び硬化剤を含有する接着剤組成物から接着剤を形成する場合、カルボン酸含有樹脂を含まない方が、金属基体と樹脂フィルムとの接着性をより一層高めることができることが分かった。

Claims (5)

  1. 金属基体と樹脂フィルムとが、金属化合物を含有する接着剤を介して積層してなる構成を備えた積層体。
  2. 前記金属化合物は、金属水酸化物または金属酸化物である、請求項1に記載の積層体。
  3. 前記接着剤は、ウレタン樹脂を主成分樹脂として含む、請求項1又は2に記載の積層体。
  4. 前記接着剤は、金属化合物及び硬化剤を含有する接着剤組成物からなる、請求項1~3の何れか一項に記載の積層体。
  5. 前記接着剤は、カルボン酸含有樹脂を含有しないことを特徴とする、請求項1~4の何れか一項に記載の積層体。
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