JP2023134302A - 乗客コンベア - Google Patents

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【課題】無端搬送体上における異常の発生をいち早く検知して無端搬送体を減速させることが可能な乗客コンベアを提供する。【解決手段】エスカレータ10は、乗り場12と降り場14との間を循環走行する無端搬送体30を備える乗客コンベアであり、無端搬送体30によって搬送される物体を検知する検知部42と、無端搬送体30の駆動を制御する運転制御部45とを有し、運転制御部45は、検知部42が物体を検知した検知時間と無端搬送体30の搬送速度とに基づいて算出される算出値が基準値α以上である場合に無端搬送体30を減速させる。【選択図】図2

Description

本発明は、異常を検知する機能を有する乗客コンベアに関する。
乗客コンベアの降り場や降り場に設置されているコムプレートや踏段の両側面に各々対向配置されるスカートガード(側板)などには、例えば、荷物などがぶつかることによりコムプレートと踏段の間に荷物が挟まるなどした場合に踏段を無端状に連結してなる無端搬送体を非常停止させる安全装置が取り付けられている。
また、特許文献1には、降り場に設けられた第1の検出センサが乗客などを検知する状態が予め設定された時間継続したことを条件に乗客が転倒したものと判定し、転倒状態と判定した場合に搬送方向における上流側に他の乗客が居ないと判定できる場合には乗客コンベアの運転を停止させ、他の乗客が居ると判定される状況の場合には運転を継続する乗客コンベアが開示されている。
特開2014-169175号公報
上記特許文献1に記載の乗客コンベアでは、乗客や荷物が予め設定された時間継続して降り場や乗り場で検知されることを条件に異常を検知することはできるものの、乗り場と降り場の間を循環走行する無端搬送体上で異常が発生しても無端搬送体上では異常を検知できないため、いち早く異常を検知して無端搬送体を減速させることができないという問題がある。
本発明は、無端搬送体上における異常の発生をいち早く検知して無端搬送体を減速させることが可能な乗客コンベアを提供することを目的とする。
本発明の乗客コンベアは、乗り場と降り場の間を循環走行するように構成された無端搬送体を備える乗客コンベアであり、無端搬送体によって搬送される物体を検知するための検知部と、無端搬送体の搬送速度が所定の搬送速度となるように無端搬送体の駆動を制御する運転制御部と、を備え、運転制御部は、検知部が物体を検知した検知時間と無端搬送体の搬送速度とに基づいて算出される算出値が所定の基準値以上である場合に無端搬送体を減速させるものである。
本発明の乗客コンベアにおいて、無端搬送体の搬送速度を測定する測定部を備えてもよい。
また、本発明の乗客コンベアにおいて、検知部は、第1の検知部と、第1の検知部よりも搬送方向における下流側に設けられた第2の検知部とを含み、運転制御部は、第1の検知部の検知時間と無端搬送体の搬送速度とに基づいて算出される算出値が所定の基準値以上である場合には所定の搬送速度よりも低速で無端搬送体を駆動する第1の減速運転モードを実行し、第1の減速運転モードの実行中に第2の検知部の検知時間と無端搬送体の搬送速度とに基づいて算出される算出値が所定の基準値以上となる場合には第1の減速運転モードよりも無端搬送体を低速状態または停止状態とする第2の減速運転モードを実行してもよい。
また、本発明の乗客コンベアにおいて、降り場には、無端搬送体が床面に潜り込む位置にコム部材が設置されており、第2の検知部は、第2の減速運転モードを実行することにより第2の検知部が検知した物体がコム部材に到達するまでに無端搬送体が停止可能な位置、または、第2の減速運転モードの設定速度まで無端搬送体の搬送速度を減速可能な位置に設置してもよい。
また、本発明の乗客コンベアにおいて、第2の検知部よりも下流側に配置された第3の検知部を含み、制御部は、第3の検知部の検知時間と無端搬送体の搬送速度とに基づいて算出される算出値が所定の基準値以上である場合に、第2の減速運転モードよりも大きな減速度で無端搬送体を減速させる第3の運転モードを実行してもよい。
さらに、本発明の乗客コンベアにおいて、無端搬送体の側面に対向するように側板が設置されており、検知部が、無端搬送体と対向する対向領域に近接する位置に取り付けられてもよい。
本発明の乗客コンベアによれば、検知時間と搬送速度とに基づいて算出される算出値が所定の基準値以上である場合に異常が発生したと判断して無端搬送体を減速させる。このため、無端搬送体上の異常をいち早く検知して無端搬送体を減速させることが可能となる。
本発明の一実施形態である乗客コンベアの斜視図であり、同図に含まれるB方向から見たときのスカートガードと踏段の構成を拡大して示す部分拡大図を一部に含む図である。 図1に示す乗客コンベアの構成を模式的に示す側面図であり、同図に含まれる踏段周辺の部分拡大図と従動スプロケットおよび駆動スプロケットの構成を模式的に示す図を一部に含む図である。 図2に示す乗客コンベアに含まれる検知部と降り場に設置されたコムプレートとの位置関係を模式的に示す側面図である。 図2に示す乗客コンベアに含まれる制御装置を含むブロック図である。 図2に示す制御装置における減速運転の制御処理を示すフローチャートである。
図1、本発明の一実施形態であるエスカレータ(乗客コンベア)10の構成を示す斜視図である。図1では、後述する欄干部21の一部を省略して示している。図2は、図1に示すエスカレータ10の構成を模式的に示す側面図である。図2において、踏段チェーン31を2点鎖線で示している。
図1および図2に示すように、エスカレータ10は、上階側に設けられた乗場12と、下階側に設けられた降り場14と、乗り場12および降り場14との間に設けられた走行路SWとを含み、乗り場12から降り場14に向かう搬送方向Aに沿って乗客を搬送する機能を有する。この走行路SWは、複数の踏段32A,32B,32C,・・・(以下、特に区別する必要が無い場合は適宜、踏段「32」と表記)が階段状を呈して走行する斜行区間と乗り場12および降り場14に各々隣接し各踏段32が略水平に走行する水平区間とを含む。
乗り場12及び降り場14の構成はほぼ同一の構成を備える。図1に示すように降り場14の踏段32が床面に潜り込む位置には櫛状に構成されたコムプレート(コム部材)PLが取り付けられている。このコムプレートPLには、安全装置(不図示)が取り付けられており、踏段32とコムプレートPLの間に異物が挟まるなどした場合に後述する踏段32を停止させる役割を有する。
また、図1および図2に示すように、上記走行路SWおよび乗り場12および降り場14を含んで構成される乗客通路15の両側には欄干部21,22が各々設けられている。欄干部21および欄干部22は、乗客通路15を挟んで対称形をなしており、同様の構成部材からなる。以下の説明では、欄干部22について主に説明を行うとともに欄干部21については適宜説明を省略する。
欄干部22は、乗客通路15に沿って立設する欄干パネル23と、欄干パネル23を支持する支持部24とを有する。この欄干パネル23は、例えば、複数の板ガラスを列状に並べて構成され透光性を有する。また、欄干パネル23の乗り場12側端部および降り場14側端部は、各々円弧状に構成される。また、欄干部22の外周部には、踏段32と同じ向きに同じ速度で循環走行する無端状に構成されたハンドレール(移動手摺)27が移動可能に取り付けられている。支持部24には、乗客通路15の側面を覆うように複数のスカートガード(側板)26-1,26-2,26-3,・・・(以下、特に区別する必要が無い場合にはスカートガード「26」と表記)が乗り場12から降り場14まで並べて取り付けられている。
図1および図2に示すように、スカートガード26には、走行路SWの上流側から下流側に向かって予め設定された位置に各々検知部42A,42B,42C,42Dが設けられている。各検知部42A~42Dは、踏段32に乗って乗り場12から降り場14に向かって移動する乗客や乗客の手荷物などの通過を検知する役割を有する。各検知部42A~42Dの構成は同一であり、以下の説明において特に区別する必要が無い場合は適宜、検知センサ「42」と表記する。
ここで、図1の一部に示す部分拡大図は、図1に示すB方向から見たときの踏段32とスカートガード26の位置関係を示すものである。図1の一部に示す上記部分拡大図に示すように、検知部42は、例えば、対向配置された投光部42-1と受光部42-2とを含む透過型光電センサで構成され、踏段32に乗った状態の乗客や荷物などの物体が投光部42-1の照射する光を遮る(遮光)ことにより物体の通過を検知する機能を有する。投光部42-1は欄干部21のスカートガード25に穿設された貫通孔H1に取り付けられ、受光部42-2は欄干部22のスカートガード26に上記貫通孔H1と対向する位置に穿設された貫通孔H2に取り付けられている。
本実施形態では、エスカレータ10は、搬送方向Aに沿って4つの検知部42A~42Dを備える例を挙げているが、搬送方向Aに沿って検知部42は3つ以下または5つ以上備えるものとしてもよい。また、各検知部42のうち隣接する検知部42を各々構成する投光部42-1および受光部42-2の位置が反対側となるように、換言すると、互い違いとなるように配置してもよい。より具体的には、隣接する検知部42のうち上流側の検知部42は投光部42-1をスカートガード25に、受光部42-2をスカートガード26に各々取り付け、これに対し、下流側の検知部42の投光部42-1はスカートガード26に、受光部42-2はスカートガード25に各々取り付ける場合などが考えられる。これにより、上記いずれか一方の検知部42における投光部42-1の照射光が他方の検知部42の受光部42-2に検知されることで誤検知が発生するのを抑制できるという利点がある。このため、検知部42同士を近接配置する場合などには好適である。
また、図2の一部において踏段32および検知部42周辺の部分拡大図を示しているが、同部分拡大図においてハッチングを付して示す領域CVは、側面から見たときにスカートガード26に踏段32が重なる領域、換言すると、スカートガード26が踏段32に対向する領域を示すものである。検知部42は、領域CVの直上方に各々設置するようにしてもよい。より好ましくは、検知部42を構成する投光部42-1(図1参照)および受光部42-2(図1参照)は、領域CVとの間の距離が20cm以内となる位置に設置するのが好ましく、より好ましくは10cm以内に設置するのが好適である。このように踏段32の通過領域である領域CVに近接する位置に検知部42を設けることで検知精度を向上させることができる。
図2に示すように、無端搬送体30は、踏段チェーン31を介して上述した複数の踏段32を無端状に連結して構成される。また、降り場14の直下方に設けられた下階側機械室14Mには回転自在に支持された踏段スプロケット14Pが設けられ、一方、乗り場12の直下方に設けられた上階側機械室12Mには回転自在に支持された踏段スプロケット12Pが設けられる。両踏段スプロケット12P,14Pには、上述した無端搬送体30の一部を構成する踏段チェーン31が各々巻き掛けられており、踏段チェーン31が後述する従動スプロケット12Qを介して回転駆動されるのに伴い踏段32が走行路SWを乗り場12から降り場14に向かって循環移動するように構成される。
図2に示すように、乗り場12および降り場14の欄干部22の支持部24においてスピーカSP1,SP2(以下、特に区別する必要が無い場合には適宜スピーカ「SP」と表記)が各々内蔵されている。各スピーカSPは、音声案内などを放送する役割を有する。本実施形態では、欄干部22にスピーカSPを内蔵しているが、エスカレータ10の他の部分にスピーカを設けてもよいし、エスカレータ10周辺の天井などにスピーカを設置してもよい。
また、上階側機械室12Mには、電動機34が設置されており、電動機34の駆動力は減速機(不図示)を介して出力軸(不図示)に伝達され、出力軸を介して駆動スプロケット34Pが回転駆動される。この駆動スプロケット34Pの回転動力は、ローラーチェーン34Cを介して従動スプロケット12Qに伝達される。従動スプロケット12Qは踏段スプロケット12Pとともにシャフト12Xに軸支されており、従動スプロケット12Qを回転させることにより踏段スプロケット12Pも連動して回転させることとなる。これにより、上述した踏段チェーン31がガイドレール(不図示)に沿って周回走行し、これに伴い同チェーン31に無端状に各々連結された複数の踏段32が循環走行する。
上記シャフト12Xには、従動スプロケット12Qの回転量を検出する回転検出部36(図4参照)が取り付けられている。この回転検出部36はロータリーエンコーダ(不図示)を含み、シャフトの回転(角)量に応じてパルス信号を後述する測定部43(図4参照)に出力する機能を有する。本実施形態では、回転検出部36を従動スプロケット12Qのシャフト12Xに取り付けているが、電動機34の出力軸(不図示)や、その他、無端搬送体30の駆動と連動して回転する軸などに取り付けるようにしてもよい。
また、図2に含まれる従動スプロケット12Qと駆動スプロケット34P周辺の部分拡大図に示すように、回転検出部36は、上記ロータリーエンコーダに代えて、近接センサ36Aを用いて従動スプロケット12Qの外周に等角度間隔で形成される歯の先端部(歯先)を各々検出するものとしてもよい。この場合には、従動スプロケット12Qの回転に伴って近接センサ36Aの検出位置に従動スプロケット12Qの歯先が逐次到来し近接センサ36Aにより検出される。そして、近接センサ36Aの検出信号が後述する測定部43に出力されることで上記ロータリーエンコーダを用いる場合と同様に後述する測定部43において無端搬送体30の搬送速度を算出することが可能となる。
続いて、図4を用いて制御装置40の構成について説明を行う。図4は、制御装置40を中心としたブロック図である。図2および図4に示すように、エスカレータ10は、エスカレータ10の運転を統括的に制御する制御装置40を上階側機械室12Mに備える。制御装置40は、各種制御プロブラムが記憶されたROM、RAM、およびHDDなどからなる記憶デバイス(不図示)やCPUなどの演算処理装置(不図示)を備え、演算処理装置が記憶デバイスから上記制御プログラムを読み出して演算処理することにより無端搬送体30の搬送速度を測定する測定部43や、電動機34の駆動を制御する運転制御部45として機能する。この測定部43は、上述した回転検出部36から送信されるパルス信号を基に無端搬送体30の搬送速度を測定する機能を有する。また、運転制御部45は、測定部43の測定結果に基づいて運転モードを選択し、選択された運転モードに対応する速度指令信号などの制御信号を電動機34に送信する機能を有する。
より具体的には、運転制御部45は、検知部42が物体を継続的に検知する検知時間Tと無端搬送体30の搬送速度Vとの積である算出値L(すなわち、算出値L=検知時間T×搬送速度V)が基準値α以上であることを条件に無端搬送体30上の異常を検知する。そして、運転制御部45は、異常を検知した場合には通常運転モードから第1減速運転モード、第2減速運転モード、最大減速モード(第3の運転モード)のいずれかの運転モードに運転モードを切り替えて実行する。なお、本実施形態では、運転制御部45は、無端搬送体30の搬送速度を測定部43より取得しているが、電動機34に送信する速度指令信号などに基づいて無端搬送体30の速度を算出するようにしてもよい。
ここで、通常運転モードは毎分30mの設定速度で踏段32を走行させる運転モードであり、第1減速運転モードは毎分30mから毎分10mまで踏段32の走行速度を減速させる運転モードであり、第2減速運転モードは毎分10mから毎分0mまで踏段32の走行速度を減速させて停止させる運転モードであり、最大減速モードは第1減速運転モードおよび第2減速運転モードよりも大きな減速度(負の加速度)で減速を行うことで踏段32を停止させる運転モードである。なお、本実施形態において、第1減速運転モードの減速度の方が第2減速度モードの減速度よりも小さくなるように設定してもよい。
また、本実施形態では、第2減速運転モードは、踏段32を停止させる運転モードとして説明しているが、例えば、踏段32の走行速度を毎分1m程度の非常にゆっくりとした速度で走行させる運転モードとしてもよい。
本実施形態では、上記基準値αは、検知部42の検知位置を無端搬送体30に載置された状態で移動する物体の長さが2つの踏段32が通過するときの長さSD(図2参照)に相当する値となるように設定される。これにより、上記SD以上の長さの物体、例えば、2つの踏段32に横たわるように置かれた荷物など、エスカレータ10の正常な利用状況で発生し得ないような長尺の物体について検知部42を介して検知することが可能となる。従って、上記SD以上の長さの物体、換言すると、本実施形態では2つ以上の踏段32に横たわる乗客や荷物を検知した場合に異常が発生したものと判断することとなる。また、搬送速度Vと検知時間Tの積である算出値Lを用いることにより無端搬送体30の搬送速度を変化させた場合においても速度変化の前後において同じ物体の長さを想定した判定基準で異常検知が可能となる利点もある。
本実施形態では、基準値αを上記長さSDに相当する値としているが、エスカレータ10の使用環境などに応じて上記長さSDよりも短い長さに相当する値を基準値αとしてもよいし、上記長さSDよりも長い長さに相当する値を基準値αとして用いてもよい。
図3は、検知部42B~42Dの位置関係を模式的に示す図である。図3に示す位置Pは、コムプレートPLの先端の位置を示すものとする。図3に示すように、各検知部42は、上階側の乗り場12から下階側の降り場14に向かって検知部42A(図2参照),検知部42B,検知部42C,検知部42Dの順に取り付けられている。ここで、移動距離CL1は、検知部42Bの検知位置からコムプレートPLに到達するまでの踏段32(図2参照)の移動距離を示す。移動距離CL2は、検知部42Cの検知位置からコムプレートPLに到達するまでの踏段32の移動距離を示す。移動距離CL3は、検知部42Dの検知位置からコムプレートPLに到達するまでの踏段32の移動距離を示す。
ここで、移動距離CL1は、上流側に位置する検知部42A(図2参照)で異常が検知されずに検知部42Bにおいて最初(換言すると第1回目)の異常検知がされた後、再度(換言すると第2回目)検知部42Cにおいても異常検知がなされた場合においてコムプレートPLに到達する前に踏段32を停止可能な距離が少なくとも確保されるように設定してもよい。
また、移動距離CL2は、上流側に位置する検知部42Aまたは検知部42Bのいずれか一方で最初に(換言すると第1回目)異常検知がされることにより第1減速運転モードが実行され、その後、検知部42Cで異常検知がなされることにより第2減速運転モードが実行された場合においてコムプレートPLに到達する前に踏段32を停止可能な距離が少なくとも確保されるように設定してもよい。この場合において、上述のように第2減速運転モードが実行されることにより踏段32が停止する位置をコムプレートPL手前の各踏段32が略水平に移動する水平区間となるように移動距離CL2を設定するのが好ましい。
さらに、この場合において、上流側に位置する検知部42Bで異常検知されることで第1減速運転モードが実行されて無端搬送体30の搬送速度が通常運転モードの速度から第1減速運転モードの速度まで減速された状態となるために要する距離だけ上流側の検知部42Bと下流側の検知部42Cの間の距離を確保しておくことが好ましい。
また、移動距離CL3は、降り場14のコムプレートPLに到達するまでの距離が基準値αに相当する距離よりも短い距離、例えば、降り場14のコムプレートPLまでの距離が踏段32の長さに相当する長さ(一例として、約40cm)となるように設定してもよい。これにより、上流側の42A~42Cで異常検知されず、最初に検知部42Dで異常検知された場合において、検知部42Dで検知された荷物がコムプレートPL周辺で同プレートPLに乗り上げるなどして滞留している状態で踏段32が循環移動し続けている状態から循環移動を停止した状態にいち早く移行させることができる。
続いて、図5は、制御装置40における無端搬送体30の異常検知時における運転制御の流れを示すフローチャートである。以下、図5を用いて制御装置40における制御処理の流れについて説明を行う。
図5に示すように、運転制御部45は、各検知部42が遮光を検知すると(ステップS1:YES)、検知部42Dの検知である場合には算出値L(検知時間T×搬送速度V)を計算し(ステップ2:YES)、算出値Lが閾値β以上であれば異常検知と判断して、スピーカSPを介して「異常を検知しました大きく減速します、ハンドレールにおつかまり下さい」などのアナウンスを実行するとともに最大減速モードを実行する(ステップS13,ステップS14:YES,ステップS15,S16)。ここで、上記アナウンス(ステップS15)および最大減速モード(ステップS16)は同時に実行してもよいし、いずれか一方の処理の実行後に他方を実行してもよい。さらに、いずれか一方の処理(ステップS15またはステップS16)の完了を待たずに他方(ステップS15またはステップS16)の処理の実行を開始するようにしてもよい。これにより、降り場14のコムプレートPLに近接した位置においても異常を検知して踏段32を速やかに減速させることができる。この結果、最初に検知部42Dで異常検知された場合においても、検知部42Dで検知された荷物などが循環移動する踏段32によって走行路SWからコムプレートPL側に押し出されるようにして滞留している場合において、いち早く踏段32の循環移動を停止させることができる。また、閾値βは、エスカレータ10の使用環境などに応じて基準値αより小さい値に設定してもよいし、基準値αより大きい値に設定しもよい、また、閾値βを基準値αと同じ大きさに設定してもよい。
なお、運転制御部45は、各検知部42が遮光を検知していない場合には、実行中の運転モード(通常運転モード、第1減速運転モード、第2減速運転モード、最大減速運転モードのいずれか)を継続実行する(ステップS1:NO)。
また、運転制御部46は、検知部42A~42Cの検知である場合にも(ステップS2:NO)、算出値L(検知時間T×搬送速度V)を計算し(ステップS3)、算出値Lが基準値α以上である場合には異常を検知したと判断して検知回数Nに1を加算して検知回数をカウントする(ステップS4,S5)。
そして、運転制御部46は、検知回数Nが1回(すなわち、N=1)の場合は(ステップS6:YES)、検知部42Aまたは検知部42Bのうちいずれか一方の検知であることを条件に(ステップS7:NO)、ステップS8およびステップS9の処理を実行する。より具体的には、運転制御部46は、スピーカSPを介して「異常を検知しました減速します、お気をつけください」などのアナウンスを実行するとともに(ステップS8)、第1減速運転モードを実行する(ステップS9)。ここで、上記アナウンス(ステップS8)および第1減速運転モード(ステップS9)は同時に実行してもよいし、いずれか一方の処理の実行後に他方の処理を実行するようにしてもよい。さらに、いずれか一方の処理(ステップS8またはステップS9)の完了を待たずに他方(ステップS8またはステップS9)の処理の実行を開始するようにしてもよい。これにより、無端搬送体30の搬送速度を通常運転時よりも減速させることで無端搬送体30上に横たわる荷物や乗客などを取り除く或いは助け起こすといった対応を取りやすくできる。
一方、運転制御部46は、検知回数Nが1回(すなわち、N=1)の場合は(ステップS6:YES)、検知部42Cの検知であることを条件に(ステップS7:YES)、上述したステップS15およびステップS16の処理を実行する。これにより、検知部42A,42Bよりも降り場14に近接する検知部42Cで異常検知した場合には最大減速モードによりいち早く踏段32を停止させることができる。上記アナウンス(ステップS15)および最大減速モード(ステップS16)は、同時に実行してもよいし、いずれか一方の処理の実行後に他方の処理を実行するようにしてもよい。
また、運転制御部46は、検知回数Nが2回(すなわち、N=2)の場合において(ステップS6:NO)、検知部42Cの検知であることを条件に(ステップS10:YES)、スピーカSPより「異常を検知しました停止します、お気をつけください」などのアナウンスを実行するとともに(ステップS11)、第2減速運転モードを実行する(ステップS12)。ここで、上記アナウンス(ステップS11)および第2減速運転モード(ステップS12)は同時に実行してもよいし、いずれか一方の処理の実行後に他方の処理を実行するようにしてもよい。さらに、いずれか一方の処理(ステップS11またはステップS12)の完了を待たずに他方(ステップS11またはステップS12)の処理の実行を開始するようにしてもよい。これにより、無端搬送体30上に横たわる荷物や乗客がコムプレートPLに乗り上げてしまう前に無端搬送体30をさらに減速させることができる。その結果、コムプレートPLに乗り上げる前に踏段32を停止させること可能となる。
一方、運転制御部46は、検知回数Nが2回(すなわち、N=2)の場合において(ステップS6:NO)、検知部42Bの検知である場合にはステップS1へ遷移する(ステップS10:NO)。これにより、上流側の検知部42Aで異常検知されることにより実行されている第1減速運転モードが継続実行されることとなる。この場合には、下流側に検知部42Cがさらに配置されているため同検知部42Cで再度異常検知されることにより第2減速運転モードが実行されることで異常検知された荷物などの物体がコムプレートPLに到達する前に踏段32を停止させることができる。また、このように第2減速運転モードの実行を遅らせることによりコムプレートPL手前の踏段32が略水平に移動する水平区間まで上記異常検知された物体が搬送された状態で、踏段32が停止状態となることが期待できる。この結果、踏段32の停止後に、上記物体を踏段32から取り除くなどの作業が行いやすいという利点もある。
運転制御部46は、算出値Lが基準値α未満である状態(ステップS4:NO)、あるいは、算出値Lが閾値β未満である状態(ステップS14:NO)に変化してから所定時間が経過したことを条件に、換言すると、異常を検知していない状態が所定時間継続していることを条件に検知回数Nを初期値0にリセットする(ステップS17:YES,ステップS18)。さらに、運転制御部46は、「エスカレータが通常速度まで加速します。お気を付けください。」などのアナウンスを実行後、通常運転モードを実行する(ステップS19,ステップS20)。
なお、運転制御部45は、上述したステップS17において所定時間が経過していない場合には、実行中の運転モード(通常運転モード、第1減速運転モード、第2減速運転モード、最大減速運転モードのいずれか)を継続実行する(ステップS17:NO)。
本実施形態のエスカレータ10によれば、検知時間Tと搬送速度Vとに基づいて算出される算出値Lが所定の基準値以上である場合に異常が発生したと判断して無端搬送体30を減速させる。これにより、無端搬送体30上の異常をいち早く検知して無端搬送体30を減速させることが可能となる。
上記実施形態において、運転制御部45は、搬送方向Aの下流側に位置する検知部42の方が上流側に位置する検知部42よりも踏段に作用させる減速度が大きくなるように運転モードを設定してもよい。
上記実施形態では、運転制御部45は、通常運転モード実行時の搬送速度よりも無端搬送体30の搬送速度を減速させる3つの減速運転モード(第1減速運転モード、第2減速運転モード、最大減速モード)を選択的に実行する例を挙げて説明しているが、減速運転モードは2つ以下でもよいし、4つ以上であってもよい。
上記実施形態では、エスカレータ10は、4つの検知部42A~42Dを備える例を挙げているが、エスカレータ10が備える検知部42は3つ以下でもよいし5つ以上備えるものとしてもよい。
また、上記実施形態では、エスカレータ10における搬送方向Aが上階側から下階側に向かう方向である場合を例に挙げて説明しているが、搬送方向Aを下階側から上階側に向かう方向としてもよい。
上記実施形態では、乗客コンベアの一例としてエスカレータ10を例に挙げて説明しているが、動く歩道に本発明を適用してもよい。
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々なる改良、修正、又は変形を加えた態様でも実施できる。また、同一の作用又は効果が生じる範囲内で、何れかの発明特定事項を他の技術に置換した形態で実施しても良い。
10 エスカレータ
12 乗り場
14 降り場
15 乗客通路
30 無端搬送体
32,32A,32B,32C 踏段
34 電動機
40 制御装置
42A~42D 検知部
43 測定部
45 運転制御部
PL コムプレート(コム部材)
S1~S20 ステップ
SW 走行路

Claims (6)

  1. 乗り場と降り場の間を循環走行するように構成された無端搬送体を備える乗客コンベアであって、
    前記無端搬送体によって搬送される物体を検知するための検知部と、
    前記無端搬送体の搬送速度が所定の搬送速度となるように前記無端搬送体の駆動を制御する運転制御部と、
    を備え、
    前記運転制御部は、前記検知部が物体を検知した検知時間と前記無端搬送体の搬送速度とに基づいて算出される算出値が所定の基準値以上である場合に前記無端搬送体を減速させることを特徴とする、
    乗客コンベア。
  2. 前記無端搬送体の搬送速度を測定する測定部を備える、
    請求項1に記載の乗客コンベア。
  3. 前記検知部は、第1の検知部と、前記第1の検知部よりも搬送方向における下流側に設けられた第2の検知部とを含み、
    前記運転制御部は、前記第1の検知部の検知時間と前記無端搬送体の搬送速度とに基づいて算出される前記算出値が前記所定の基準値以上である場合には前記所定の搬送速度よりも低速で前記無端搬送体を駆動する第1の減速運転モードを実行し、前記第1の減速運転モードの実行中に前記第2の検知部の検知時間と前記無端搬送体の搬送速度とに基づいて算出される前記算出値が前記所定の基準値以上となる場合には前記第1の減速運転モードよりも前記無端搬送体を低速状態または停止状態とする第2の減速運転モードを実行する、
    請求項1または2に記載の乗客コンベア。
  4. 前記降り場には、前記無端搬送体が床面に潜り込む位置にコム部材が設置されており、
    前記第2の検知部は、前記第2の減速運転モードを実行することにより前記第2の検知部が検知した物体が前記コム部材に到達するまでに前記無端搬送体が停止可能な位置、または、前記第2の減速運転モードの設定速度まで前記無端搬送体の搬送速度を減速可能な位置に設置される、
    請求項3に記載の乗客コンベア。
  5. 前記検知部は、前記第2の検知部よりも下流側に配置された第3の検知部を含み、
    前記制御部は、前記第3の検知部の検知時間と前記無端搬送体の搬送速度とに基づいて算出される前記算出値が前記所定の基準値以上である場合に、前記第2の減速運転モードよりも大きな減速度で前記無端搬送体を減速させる第3の運転モードを実行する、
    請求項3または4に記載の乗客コンベア。
  6. 前記無端搬送体の側面に対向するように側板が設置されており、
    前記検知部は、前記側板が前記無端搬送体と対向する対向領域に近接する位置に取り付けられている、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の乗客コンベア。
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