JP7234335B1 - 乗客コンベアシステム、乗客コンベアとそれに用いられる移動体 - Google Patents

乗客コンベアシステム、乗客コンベアとそれに用いられる移動体 Download PDF

Info

Publication number
JP7234335B1
JP7234335B1 JP2021192050A JP2021192050A JP7234335B1 JP 7234335 B1 JP7234335 B1 JP 7234335B1 JP 2021192050 A JP2021192050 A JP 2021192050A JP 2021192050 A JP2021192050 A JP 2021192050A JP 7234335 B1 JP7234335 B1 JP 7234335B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
passenger conveyor
marker
identifier
moving body
event
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021192050A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2023078778A (ja
Inventor
敏満 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Elevator and Building Systems Corp
Original Assignee
Toshiba Elevator Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Elevator Co Ltd filed Critical Toshiba Elevator Co Ltd
Priority to JP2021192050A priority Critical patent/JP7234335B1/ja
Priority to CN202211459932.3A priority patent/CN116177352A/zh
Application granted granted Critical
Publication of JP7234335B1 publication Critical patent/JP7234335B1/ja
Publication of JP2023078778A publication Critical patent/JP2023078778A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66BELEVATORS; ESCALATORS OR MOVING WALKWAYS
    • B66B25/00Control of escalators or moving walkways
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66BELEVATORS; ESCALATORS OR MOVING WALKWAYS
    • B66B27/00Indicating operating conditions of escalators or moving walkways
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66BELEVATORS; ESCALATORS OR MOVING WALKWAYS
    • B66B29/00Safety devices of escalators or moving walkways
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66BELEVATORS; ESCALATORS OR MOVING WALKWAYS
    • B66B29/00Safety devices of escalators or moving walkways
    • B66B29/005Applications of security monitors

Landscapes

  • Escalators And Moving Walkways (AREA)

Abstract

【課題】乗客コンベアの踏段に移動体が乗って移動するときに、移動体が乗客コンベアに対してどの位置にあるかを簡単に特定できる乗客コンベアシステム、乗客コンベア及びそれに用いられる移動体を提供する。【解決手段】エスカレータ10は、欄干36に設けられ、それぞれの位置を特定するための識別子を含む複数のマーカ70と、踏段30に乗って移動する移動体100を有し、移動体100は、マーカ70の識別子を検出するカメラ110と、移動中において振動事象を検出する振動検出部114と、振動検出部114が振動事象を検出したときに、カメラ110で検出されているマーカ70の識別子を記憶するロボット制御部104とを有する。【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、乗客コンベアシステム、乗客コンベアとそれに用いられる移動体に関するものである。
従来、エスカレータや動く歩道などの乗客コンベアの保守点検は、専門の技術員が行っているが、通常は安全などを考慮し、複数人で作業を行い、作業時間についても多くの時間が必要である。このため、人手をかけないようにするために乗客コンベアの点検をロボットで行うことも考えられる。例えば、ロボットが乗客コンベアの踏段に乗り、その踏段を移動させながら、乗客コンベアに異常が有るか否かの点検をするものである。
特許第5572018号公報 特開2019-1613号公報
しかし、上記ロボットの点検で異常を見つけたときには、異常のある位置を特定するためにロボットの絶対位置、すなわち、乗客コンベアのどの位置が異常であるかを特定する必要があるが、ロボットの位置を特定するためには、乗客コンベアが設けられている建物内のGPSのシステムや、建物の天井に取り付けられているカメラによってロボットの位置を解析するシステムが必要であり、ロボットの絶対位置を把握するだけでも大掛かりな設備が必要であるという問題点があった。
そこで本発明の実施形態は上記問題点に鑑み、乗客コンベアの踏段に移動体が乗って移動するときに、移動体が乗客コンベアに対してどの位置にあるかを簡単に特定できる乗客コンベアシステム、乗客コンベア及びそれに用いられる移動体を提供することを目的とする。
本発明の実施形態の乗客コンベアシステムは、一方の乗降口から他方の乗降口に向かって前後方向に移動する踏段と、乗客コンベアにそれぞれ設けられ、前記乗客コンベアに設けられたそれぞれの位置を特定するための識別子を含む複数のマーカと、前記踏段に乗って前後方向に移動する移動体を有し、前記移動体は、前記マーカの前記識別子を検出するマーカ検出部と、前記移動体が前記踏段に乗って移動中において、特定の事象を検出する事象検出部と、前記事象検出部が前記事象を検出したときに、前記マーカ検出部で検出されている前記マーカの前記識別子を記憶する移動体制御部と、を有することを特徴とする。
また、本発明の実施形態の移動体は、乗客コンベアにそれぞれ設けられ、前記乗客コンベアに設けられたそれぞれの位置を特定するための識別子を含む複数のマーカの中から一の前記マーカの前記識別子を検出するマーカ検出部と、前記乗客コンベアの踏段に乗って前後方向に移動中において、特定の事象を検出する事象検出部と、前記事象検出部が前記事象を検出したときに、前記マーカ検出部で検出されている前記マーカの前記識別子を記憶する移動体制御部と、を有することを特徴とする。
一方の乗降口から他方の乗降口に向かって前後方向に移動する踏段と、
また、本発明の実施形態の乗客コンベアは、乗客コンベアにそれぞれ設けられ、前記乗客コンベアに設けられたそれぞれの位置を特定するための識別子を含む複数のマーカと、を有することを特徴とする。
本発明の実施形態1を示すエスカレータと移動体の側面図である。 マーカの拡大図である。 移動体の側面から見た説明図である。 エスカレータと移動体のブロック図である。 移動体を用いて点検を行う場合のフローチャートである。
本発明の一実施形態の乗客コンベアシステムについて図面を参照して説明する。
実施形態1
実施形態1では、乗客コンベアシステムであるエスカレータ10と移動体100について図1~図5を参照して説明する。
(1)エスカレータ10
エスカレータ10の全体の構造について図1を参照して説明する。図1は、エスカレータ10を左側面から見た説明図である。但し、エスカレータ10の内部構造をわかりやすくするために、エスカレータ10の左側の部材の図示を省略している。なお、エスカレータ10の前後方向を説明するときは、下階から上階を見上げ、上階が前側、下階が後側であるものとする。
エスカレータ10の枠組みであるトラス12が、建屋1の上階と下階に跨がって、支持アングル2,3を用いて前後方向に支持されている。
トラス12の上端部にある上階側の機械室14内部には、踏段30を走行させる駆動装置18、左右一対の踏段スプロケット24,24、不図示の左右一対のベルトスプロケットが設けられている。この駆動装置18は、モータ20と、減速機21と、この減速機21の出力軸に取り付けられた駆動小スプロケット19と、モータ20の回転を停止させ、かつ、停止状態を保持するディスク式の電磁ブレーキ23とを有している。左右一対の踏段スプロケット24,24には、同軸に駆動大スプロケット17が取り付けられ、駆動小スプロケット19との間に無端状の駆動チェーン22が架け渡されている。また、上階側の機械室14内部には、モータ20や電磁ブレーキ23などを制御する制御装置50が設けられている。
トラス12の下端部にある下階側の機械室16内部には、左右一対の従動スプロケット26,26が設けられている。上階側の左右一対の踏段スプロケット24,24と下階側の左右一対の従動スプロケット26,26との間には、左右一対の無端状の踏段チェーン28,28が架け渡されている。左右一対の踏段チェーン28,28の間には、複数の踏段30の左右一対の第1輪301,301が一定間隔毎に連結されている。モータ20が回転すると踏段30の第1輪301は、トラス12に固定された不図示の第1輪専用の案内レールを走行し、踏段30の第2輪302は、トラス12に固定された第2輪専用の案内レール25を走行する。
トラス12の上部の左右両側には、左右一対の欄干36,36が立設されている。この欄干36の上部には手摺りレール39が設けられ、この手摺りレール39に沿って無端状の手摺りベルト38が移動する。
左右一対の欄干36の上階側の正面下部には上階側の正面スカートガード40が設けられ、下階側の正面下部には下階側の正面スカートガード42が設けられている。正面スカートガード40,42から手摺りベルト38の出入口であるインレット部46,48がそれぞれ突出している。左右一対の欄干36の側面下部には、スカートガード(内デッキ)44がそれぞれ設けられ、左右一対のスカートガード44,44の間を踏段30が走行する。
手摺りベルト38は、不図示のベルトスプロケットが踏段スプロケット24と共に回転することにより踏段30と同期して移動する。
上階側の左右一対のスカートガード44,44の間の乗降口である、機械室14の天井面には、上階側の乗降板32が水平に設けられている。下階側の左右一対のスカートガード44,44の間の乗降口である、機械室16の天井面には、下階側の乗降板34が水平に設けられている。上階側の乗降板32の先端には櫛歯状のコム60が設けられ、このコム60に踏段30が進入したり、引き出されたりする。また、下階側の乗降板34の先端にも櫛歯状のコム62が設けられている。
(2)マーカ70
図1に示すように、左右一対の欄干36,36の中で、一方の欄干(例えば、左側の欄干)36の上部には、所定間隔毎にマーカ70(70-1~70-9)が貼り付けられている。これらのマーカ70が貼り付けられている位置は、欄干36の上部であって手摺りレール39の若干下方である。そして、欄干36の下階の乗降口から上階の乗降口まで、20cm毎に貼り付けられている。なお、図1では、説明を分かり易くするために個数を特定して、9個のマーカ70が貼り付けられているものとする。
最も下階にあるマーカ70を、マーカ70-1と表記し、上階側のマーカ70ほど枝番号を大きくし、上階の乗降口にあるものをマーカ70-9と表記する。マーカ70-1は、下階の乗降板34の上方に貼り付けられ、マーカ70-9は、上階の乗降板32の上方に貼り付けられている。なお、マーカをまとめて説明する場合は、「マーカ70」と記載し、個別のマーカを説明する場合には、例えば、「マーカ70-5」のように記載するものとする。
図2に示すように、マーカ70-5は、円弧と略三角形からなる涙形状を横にした形状であり、上下方向が分かり易いように、上階側である右側に円弧部分が配され、下階側である左側に略三角形の2辺が配され、三角形の先端部分は下階方向を指している。そして、マーカ70-5には「5/9」と表記され、分子の「5」は下から5番目のマーカ70であることを意味し、分母の「9」は、マーカ70の総数を意味している。下から5番目のマーカ70であることから、最下段のマーカ70-1から、20cm×4=80cmだけ上階方向の欄干36に貼り付けられていることが分かり、エスカレータ10における位置が正確に判別できる。そして、この番号「5」がマーカ70-5の位置を特定する識別子であり、この識別子が判明すれば最下段のマーカ70-1からの位置が判明する。他のマーカ70-1、70-2~70-4、70-6~70-9についても同様に、そのマーカ70に識別子である番号が分子に表記されている。
(3)移動体100
次に、エスカレータ10の点検を行うための移動体100について、図3を参照して説明する。この移動体100は、自律走行可能なロボットであり、その目的は無人でエスカレータ10の点検を行うことである。
移動体100は、ほぼ立方体の本体102を有し、この本体102の大きさは、一段の踏段30に乗ることができる大きさに設計されている。その本体102の内部には、コンピュータなどよりなる移動体制御部であるロボット制御部104が設けられている。本体102の下部には、4個の車輪106が設けられ、この4個の車輪106は移動モータ108で回転する。ロボット制御部104は、移動モータ108の回転、停止、回転方向を制御することにより、移動体100を前進、後進、又は右若しくは左に回転させることができる。
本体102には、移動体100の外部を撮影するためのカメラ110が設けられている。ロボット制御部104は、このカメラ110が撮影した動画像(又は静止画像)からマーカ70を走査し、図2に示すようなマーカ70を画像認識できた場合には、そのマーカ70に表記されている番号(例えば、5/9)をさらに画像認識し、「5」をそのマーカ70の識別子nとして認識する。このため、カメラ110は、マーカ検出部としての役割を有する。カメラ110の視野は、なるべく一つのマーカ70を撮影できるように設定するのが好ましいが、画像に二つ以上のマーカ70が写っている場合には、これらマーカ70をそれぞれ画像認識して、最もサイズの大きいマーカ70を、移動体100が通過中のマーカ70として認識する。その理由は、認識された画像の大きさは、移動体100からの距離に比例するからである。
本体102には、移動体100の外部の音を取得するためのマイク112が設けられている。ロボット制御部104は、マイク112から取得した音の大きさが、予め設定した音の大きさを超えた場合には、異常音と認識する。
本体102には、本体102自身の振動を検出する振動検出部114が設けられている。ロボット制御部104は、振動検出部114が検出した振動値が、予め設定した振動音を超えた場合には、異常振動と認識する。このため、振動検出部114は、事象検出部としての役割を有する。
ロボット制御部104は、異常振動を検出したことを示す異常振動事象、異常音を検出したことを示す異常音事象、これらの事象を検出した検出時刻を記憶部116に記憶する。また、ロボット制御部104は、移動体100の外部と通信をするためのロボット通信部118を有している。
(4)エスカレータ10と移動体100の電気的構成
次に、エスカレータ10と移動体100の電気的構成について、図4のブロック図を参照して説明する。
上階の機械室14内部にある制御装置50には、移動体100のロボット通信部118や外部にある保守センターと連絡を取るための通信部64と、モータ20と電磁ブレーキ23を制御するための駆動回路66と、エスカレータ10の安全装置68が接続されている。
安全装置68は、スカートガード挟まれ検出装置、インレット挟まれ検出装置、案内レール25に設けられた踏段浮き上がり検出装置、非常停止ボタンなどを含む。スカートガード挟まれ検出装置とは、スカートガード44に設けられ、スカートガード44と踏段30の間に異物(例えば、服や荷物)が挟まれたことを検出する装置である。インレット挟まれ検出装置とは、インレット部46,48に設けられ、手摺りベルト38が引き込まれるインレット部46又はインレット部48に異物(例えば、乗客の手や荷物)が手摺りベルト38と共に引き込まれたことを検出する装置である。
移動体100のロボット制御部104には、移動モータ108、カメラ110、マイク112、振動検出部114、記憶部116、通信部64と通信するロボット通信部118が接続されている。
(5)移動体100による点検
次に、移動体100を用いてエスカレータ10を点検する場合について、図5のフローチャートを参照して説明する。この説明では、エスカレータ10の踏段30は、上昇するものとする。まず、移動体100を下階側の乗降口である乗降板34の上に移動させる。この位置から移動体100による点検を開始する。
ステップS1において、移動体100のロボット制御部104は、ロボット通信部118を用いて、エスカレータ10の通信部64に運転停止信号を送信する。すると、制御装置50は、モータ20を停止させ、踏段30の移動が停止する。そしてステップS2に進む。
ステップS2において、ロボット制御部104は、カメラ110の動画像を用いて、エスカレータ10の最も下階側にあるマーカ70-1を走査し、マーカ70-1の識別子1を認識する。これにより、移動体100は、自分自身が下階の乗降板34の上に存在することを認識でき、ステップS3に進む。
ステップS3において、識別子の番号であるnを1に初期化する。これはステップS2において、マーカ70-1の識別子1を認識したためである。そしてステップS4に進む。
ステップS4において、ロボット制御部104は、カメラ110を用いて、踏段30が停止しているか否かを、踏段30のクリート面に黄色で表示されているデマケーションラインで認識し、踏段30が完全に停止していれば、移動モータ108を駆動させて、移動体100を最下段の踏段30に移動させ、その上に停止する。そしてステップS5に進む。なお、踏段30を停止させてから移動体100を移動させて乗り込ませるのは、移動体100が踏段30の移動により転倒する事故を防止するためである。
ステップS5において、ロボット制御部104は、エスカレータ10の制御装置50に対し、定格速度で踏段30を上昇させるように指示する。そしてステップS6に進む。
ステップS6において、踏段30が上昇しているので、ロボット制御部104は、振動検出部114が踏段30の異常振動を検出するか否かを判断する。そして異常振動を検出した場合にはステップS7に進み(yの場合)、異常振動を検出しない場合にはステップS8に進む(nの場合)。
ステップS7において、ロボット制御部104は、異常振動を検出した位置を示すマーカ70の識別番号nと、異常振動が発生したことを示す異常振動事象と、検出時刻とを組み合わせて、記憶部116に記憶する。そしてステップS8に進む。なお、踏段30に異常振動が起こる原因としては、例えば踏段30が移動する案内レール25の破損や、第1輪301、第2輪302の破損、欠落などが考えられる。
ステップS8において、移動体100は識別子nのマーカ70の付されている位置を踏段30と共に上昇し、ロボット制御部104は、マイク112が取得した音に異常音が検出されるか否かを判断し、検出されればステップS9に進み(yの場合)、検出されなければステップS10に進む(nの場合)。
ステップS9において、ロボット制御部104は、その異常音が検出された位置を示すマーカ70の識別子nと、異常音が発生したことを示す異常音事象と、検出時刻とを組み合わせて記憶部116に記憶し、ステップS10に進む。
踏段30は上昇し続けているため、ステップS10において、ロボット制御部104は、前回検出しているマーカ70の識別子nの次の識別子(n+1)を認識したか否かを判断し、認識すればステップS11に進み、認識していなければステップS6に戻る。
ステップS11において、ロボット制御部104は、次のマーカ70の識別子(n+1)を認識したため、移動体100は踏段30と共に識別子(n+1)のマーカ70の位置を上昇しているとして、n=n+1としてステップS12に進む。
ステップS12において、マーカ70の識別子n=9のとき、すなわち踏段30の上昇によって移動体100が上階まで到達した場合にはステップS13に進み(yの場合)、上階に到達していなければステップS6に戻り(nの場合)、次のマーカ70の識別番号n+1の位置における異常振動と異常音の検出を引き続き行う。
ステップS13において、ロボット制御部104は、最も上階にあるマーカ70-9(識別子9)を認識したため、移動体100が上階側の乗降板32に到達しているとして、エスカレータ10の運転を停止させ、ステップS14に進む。
ステップS14において、記憶部116が異常振動事象、又は異常音事象を記憶している場合にはステップS15に進み(yの場合)、記憶していない場合には終了する(nの場合)。
ステップS15において、ロボット制御部104は、異常振動事象、又は異常音事象の種別と、その異常な事象が発生したときのマーカ70の識別番号n(すなわち、異常な事象が発生した位置)と、検出時刻とを組にした点検情報を、ロボット通信部118と制御装置50の通信部64を介して技術員がいる保守センターなどの外部に報知して、終了する。これにより、保守センターでは、技術員を派遣せず、無人でエスカレータ10の点検を行うことができる。
(6)効果
本実施形態によれば、移動体100は、エスカレータ10の欄干36に設けられた複数のマーカ70によって自己の位置を認識でき、点検上問題があるような異常な事象が発生した場合に、その異常な事象の発生位置をマーカ70の識別子で判別する。そのため、建物の屋内GPSのシステムや、建物の天井に取り付けられているカメラによって移動体100の位置を解析するシステムなどの大掛かりな設備を設ける必要がない。
実施形態2
次に、実施形態2のエスカレータ10について説明する。実施形態1では、下階から上階に上昇するときのみ点検を行ったが、実施形態2では、異常を示す事象が発生した場合に、移動体100のロボット制御部104は、エスカレータ10の制御装置50に対し、踏段30を上昇から下降に反転移動させるように指示する。
そして、移動体100が踏段30に乗って上階から下階に移動しながら、ロボット制御部104は、上昇時に発生している異常な事象が同じ箇所で起こるか否かを再度点検してもよい。
このときに、上昇時の点検で異常な事象が発生した位置(識別子の番号)が判明しているため、ロボット制御部104は、下降時にその位置でのみ点検を行ってもよい。また、上階から下階の識別子9~1のマーカ70が貼り付けられている位置で、全てもう一度点検し直してもよい。
このように反転運転をすることにより、移動体100はより正確に点検を行うことができる。
変更例
次に、上記実施形態の変更例について順番に説明する。
上記実施形態では、マーカ70を一方の欄干36にのみに貼り付けたが、左右両側の欄干36,36にそれぞれ貼り付け、ロボット制御部104は、左右のマーカ70,70をカメラ110で認識することにより、自己の位置を認識してもよい。この場合には、左右どちらか一方のマーカ70が剥がれたり汚れたりしている場合であっても、移動体100の位置を認識できる。
また、上記実施形態では、異常振動と異常音を点検対象としたが、これに限らずカメラ110によって、踏段30、欄干36、スカートガード44を撮影して、ロボット制御部104がこれら画像を画像認識して、これら部品の破損や汚れを検出してもよい。
また、上記実施形態では、マーカ70としては、方向を示すために涙型に示したが、これに限らず、上下の方向を示すことができるならば、他の形状、例えば、矢印形状などでもよい。
また、上記実施形態では、マーカ70に表記された番号は分子が識別子の番号、分母がマーカ70の総数であったが、これに加えてエスカレータ10の設置階数(例えば1階から2階、2階から3階などの情報)も同時に表記してもよい。
また、上記実施形態では、マーカ70であるシールを欄干36の上部に貼り付けたが、これに限らず欄干36の下部や、スカートガード(内デッキ)44に貼り付けてもよい。
また、上記実施形態では、マーカ70はシールであったが、これに限らず欄干36の内部、スカートガード44の内部、手摺りレール39、又は案内レール25に、所定間隔毎に取り付けられた電波発信装置や超音波発信装置であってもよい。この場合には、電波発信装置や超音波発信装置は、その取付け位置を示す識別子を電波や超音波に含めて発信する。マーカ70が電波発信装置の場合にはロボット通信部118で受信し、マーカ70が超音波発信装置の場合にはマイク112で受信する。
また、上記実施形態では、移動体100が下階から上階に上昇するときに点検を行ったが、上階から下階に下降するときに点検を行ってもよい。
また、上記実施形態では、移動体100は、異常事象が発生しても下階から上階まで全て移動したが、これに限らず異常事象が発生した場合には、移動体100はその位置で停止し、そこから外部に異常があることを報知してもよい。
また、上記実施形態では、踏段30は定格速度で移動させた。しかし、識別子1~9のそれぞれの間隔は予め判明しているため、点検時には定格速度の通常運転ではなく、定格速度よりも速い速度、又は遅い速度で点検を行っても、移動体100は異常事象の位置を正確に認識できる。
また、上記実施形態では、エスカレータ10に適用して説明したが、これに代えて動く歩道に適用してもよい。
上記では本発明の一実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の主旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10・・・エスカレータ、20・・・モータ、30・・・踏段、32・・・上階側の乗降板、34・・・下階側の乗降板、36・・・欄干、44・・・スカートガード(内デッキ)、70・・・マーカ、100・・・移動体、104・・・ロボット制御部、110・・・カメラ、112・・・マイク、114・・・振動検出部、116・・・記憶部、118・・・ロボット通信部

Claims (8)

  1. 一方の乗降口から他方の乗降口に向かって前後方向に移動する踏段と、
    乗客コンベアにそれぞれ設けられ、前記乗客コンベアに設けられたそれぞれの位置を特定するための識別子を含む複数のマーカと、
    前記踏段に乗って前後方向に移動する移動体を有し、
    前記移動体は、
    前記マーカの前記識別子を検出するマーカ検出部と、
    前記移動体が前記踏段に乗って移動中において、特定の事象を検出する事象検出部と、
    前記事象検出部が前記事象を検出したときに、前記マーカ検出部で検出されている前記マーカの前記識別子を記憶する移動体制御部と、
    を有することを特徴とする乗客コンベアシステム。
  2. 前記事象とは、前記乗客コンベアの異常音、又は前記踏段の異常振動である、
    請求項1に記載の乗客コンベアシステム。
  3. 前記踏段を移動させるモータと、
    前記モータの速度及び回転方向を制御する制御部と、
    を有し、
    前記移動体制御部は、前記制御部に前記モータの速度又は回転方向を指示する、
    請求項1に記載の乗客コンベアシステム。
  4. 前記踏段の左右両側に設けられた左右一対の欄干と、
    前記欄干の下部と前記踏段との間に設けられた内デッキと、
    を有し、
    複数の前記マーカは、一方の前記乗降口から他方の前記乗降口に向かって前後方向に沿って、所定間隔毎に、前記欄干又は前記内デッキにそれぞれ設けられ、かつ、これら前記マーカのそれぞれ設けられた位置を特定するための前記識別子がそれぞれ付与されている、
    請求項1に記載の乗客コンベアシステム。
  5. 前記マーカは、前記識別子が表記され、前記欄干又は前記内デッキに貼られたシールである、
    請求項4に記載の乗客コンベアシステム。
  6. 前記マーカは、電波発信装置又は超音波発信装置である、
    請求項1に記載の乗客コンベアシステム。
  7. 乗客コンベアにそれぞれ設けられ、前記乗客コンベアに設けられたそれぞれの位置を特定するための識別子を含む複数のマーカの中から一の前記マーカの前記識別子を検出するマーカ検出部と、
    前記乗客コンベアの踏段に乗って前後方向に移動中において、特定の事象を検出する事象検出部と、
    前記事象検出部が前記事象を検出したときに、前記マーカ検出部で検出されている前記マーカの前記識別子を記憶する移動体制御部と、
    を有することを特徴とする移動体。
  8. 一方の乗降口から他方の乗降口に向かって前後方向に移動する踏段と、
    乗客コンベアにそれぞれ設けられ、前記乗客コンベアに設けられたそれぞれの位置を特定するための識別子を含む複数のマーカと、
    を有することを特徴とする乗客コンベア。
JP2021192050A 2021-11-26 2021-11-26 乗客コンベアシステム、乗客コンベアとそれに用いられる移動体 Active JP7234335B1 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021192050A JP7234335B1 (ja) 2021-11-26 2021-11-26 乗客コンベアシステム、乗客コンベアとそれに用いられる移動体
CN202211459932.3A CN116177352A (zh) 2021-11-26 2022-11-16 乘客输送机系统、乘客输送机及其使用的移动体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021192050A JP7234335B1 (ja) 2021-11-26 2021-11-26 乗客コンベアシステム、乗客コンベアとそれに用いられる移動体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP7234335B1 true JP7234335B1 (ja) 2023-03-07
JP2023078778A JP2023078778A (ja) 2023-06-07

Family

ID=85460129

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021192050A Active JP7234335B1 (ja) 2021-11-26 2021-11-26 乗客コンベアシステム、乗客コンベアとそれに用いられる移動体

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7234335B1 (ja)
CN (1) CN116177352A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7456049B1 (ja) 2023-06-08 2024-03-26 東芝エレベータ株式会社 乗客コンベアシステム及び移動体
JP7434650B1 (ja) 2023-06-19 2024-02-20 東芝エレベータ株式会社 乗客コンベアシステムと移動体

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004361328A (ja) 2003-06-06 2004-12-24 Hitachi Building Systems Co Ltd 移動体の動作診断方法および装置
JP2020109032A (ja) 2019-01-07 2020-07-16 東芝エレベータ株式会社 乗客コンベア

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH033889A (ja) * 1989-05-30 1991-01-09 Mitsubishi Electric Corp 乗客コンベア
JP6453424B1 (ja) * 2017-11-14 2019-01-16 東芝エレベータ株式会社 乗客コンベア

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004361328A (ja) 2003-06-06 2004-12-24 Hitachi Building Systems Co Ltd 移動体の動作診断方法および装置
JP2020109032A (ja) 2019-01-07 2020-07-16 東芝エレベータ株式会社 乗客コンベア

Also Published As

Publication number Publication date
JP2023078778A (ja) 2023-06-07
CN116177352A (zh) 2023-05-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7234335B1 (ja) 乗客コンベアシステム、乗客コンベアとそれに用いられる移動体
JP4353763B2 (ja) 自動運転方式マンコンベア
JP5902283B1 (ja) 乗客コンベア
US10519007B2 (en) Passenger conveyor
JP6453424B1 (ja) 乗客コンベア
JP5748359B2 (ja) 乗客コンベア
JP5945023B1 (ja) 乗客コンベア
JP2017013997A (ja) 乗客コンベア
CN111320064B (zh) 乘客输送机
JP2013234042A (ja) 乗客コンベアの運転制御システム及び運転制御方法
JP5623492B2 (ja) 乗客コンベア
JP7218273B2 (ja) 乗客コンベア
JP2014205547A (ja) 乗客コンベアの制御装置
JP6505883B1 (ja) 乗客コンベアの制御装置及び乗客コンベアの点検運転方法
JP2017149497A (ja) 乗客コンベアの保守点検システム
JP6641035B1 (ja) 乗客コンベア
JP7470238B1 (ja) 乗客コンベアの安全システム、乗客コンベアおよび乗客コンベアの運転方法
JP7434506B1 (ja) 乗客コンベアシステム、乗客コンベアの異常検出方法、及び移動体
JP2019199353A (ja) 乗客コンベア
JP2016132550A (ja) 乗客コンベア
JP7309970B1 (ja) 乗客コンベアシステム、及び乗客コンベア
JP7434650B1 (ja) 乗客コンベアシステムと移動体
JP7456049B1 (ja) 乗客コンベアシステム及び移動体
JP2004026356A (ja) 乗客コンベア装置
JP7179917B1 (ja) 乗客コンベアの制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211126

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20220727

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20220727

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230222

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7234335

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150