JP2023125949A - 液体吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザの操作によって振動が発生したことが原因でノズルが異常ノズルとなった場合に、適切にノズルを回復させる。【解決手段】ユーザにより用紙トレイがトレイ装着部に装着されたときに着脱センサから出力される信号の値の単位時間当たりの変化量Rtが所定値Rtaよりも大きい場合(S102:YES、S103:YES)、あるいは、ユーザによりスキャナのカバーが閉じられたときに開閉センサから出力される信号の値の単位時間当たりの変化量Rcが所定値Rcaよりも大きい場合(S202:YES、S203:YES)、異常ノズルがある可能性があることを示す異常フラグ情報をフラッシュメモリに記憶させる(S106,S206)。異常フラグ情報が記憶されている場合、記録用紙への記録の前に吸引パージによってノズルからインクを排出させて異常ノズルを回復させる。【選択図】図10
Description
本発明は、ノズルから液体を吐出する液体吐出装置に関する。
ノズルから液体を吐出する液体吐出装置の一例として、特許文献1には、ノズルからインクを吐出して用紙に記録を行うプリンタが記載されている。特許文献1のプリンタでは、電源投入直後、および、前回の印刷動作から一定時間経過したときに自動的に、メンテナンス機構により吸引パージを行わせている。
ここで、特許文献1に記載されているようなプリンタでは、大きな振動が発生したときにノズル内のインクのメニスカスが破壊されたノズルから正常にインクを吐出させることができなくなることがある。例えば、プリンタの筐体に設けられたカバーがユーザによって開閉されたとき、記録用紙が収容される用紙トレイがユーザによって着脱されるとき等に、プリンタに大きな振動が発生することがある。そのため、特許文献1のように、電源投入直後、および、前回の印刷動作から一定時間経過したときに自動的に吸引パージを行わせるだけでは、上記のような振動の発生によってノズルから正常にインクを吐出できなくなった後、その次に自動的に吸引パージが行われるまでの間に記録が行われたときに、正常に記録が行われず、ユーザがパージ指示指令を行って吸引パージを行わせてから再度記録を行う必要が生じてしまう。
本発明の目的はユーザの操作によって振動が発生したことでノズルから正常に液体を吐出させることができなくなった場合に、適切にノズルを回復させることが可能な液体吐出装置を提供することである。
本発明の液体吐出装置は、液体を吐出するノズルを有する液体吐出ヘッドと、前記ノズルから液体を排出させる回復動作を行う回復手段と、制御部と、を備えた液体吐出装置であって、前記制御部は、ユーザによって行われる操作であって前記液体吐出装置に振動が発生する可能性のある所定ユーザ操作が行われたことに応じて、前記回復手段に前記回復動作を行わせる。
また、本発明の液体吐出装置は、液体を吐出するノズルを有する液体吐出ヘッドと、電圧が印可された状態で、前記液体吐出ヘッドにおいて前記ノズルから液体を吐出させるための検査用駆動が行われたときに、前記ノズルから液体の吐出態様に応じて電気的変化が生じる電極と、前記電極への電圧の印可を行う電圧印可手段と、筐体と、前記筐体に開閉可能に設けられたカバーと、制御部と、を備え、前記制御部は、前記カバーが開かれたときに、前記電圧印可手段に前記電極への電圧の印可を行わせ、その後、前記カバーが閉じられたときに、前記電極における前記電気的変化に応じて前記ノズルから液体が排出されたか否かを判定し、前記ノズルから液体が排出されたと判定した場合に、前記液体吐出ヘッドに前記検査用駆動を行わせ、前記検査用駆動が行われたときの前記電極における電気的な変化が、液体の吐出に異常のある異常ノズルがあることを示している場合に、前記回復手段に前記回復動作を行わせる。
本発明によると、ユーザによる操作で液体吐出装置に振動が発生したことによってノズルが異常ノズルとなった場合に、異常ノズルを回復させることができる。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
<プリンタの全体構成>
本実施形態に係るプリンタ1(本発明の「液体吐出装置」)は、記録用紙P(本発明の「被吐出媒体」)への記録のほか、原稿G(本発明の「被読取媒体」)の読み取り等を行うことが可能な、いわゆる複合機である。図1に示すように、プリンタ1は、直方体状の筐体2と、記録部3と、用紙トレイ4(本発明の「媒体収容部」)と、排紙トレイ5と、スキャナ6とを備えている。
本実施形態に係るプリンタ1(本発明の「液体吐出装置」)は、記録用紙P(本発明の「被吐出媒体」)への記録のほか、原稿G(本発明の「被読取媒体」)の読み取り等を行うことが可能な、いわゆる複合機である。図1に示すように、プリンタ1は、直方体状の筐体2と、記録部3と、用紙トレイ4(本発明の「媒体収容部」)と、排紙トレイ5と、スキャナ6とを備えている。
<記録部>
図1、図2に示すように、記録部3は、筐体2内に設けられ、キャリッジ12、インクジェットヘッド14(本発明の「液体吐出ヘッド」)、プラテン15、搬送ローラ16,17、メンテナンスユニット18(本発明の「回復手段」)などを備えている。
図1、図2に示すように、記録部3は、筐体2内に設けられ、キャリッジ12、インクジェットヘッド14(本発明の「液体吐出ヘッド」)、プラテン15、搬送ローラ16,17、メンテナンスユニット18(本発明の「回復手段」)などを備えている。
キャリッジ12は、走査方向に延びた2本のガイドレール21,22に支持されている。なお、以下では、図2に示すように、走査方向の右側および左側を定義して説明を行う。キャリッジ12は、図示しないベルトなどを介して、キャリッジモータ86(図9参照)に接続されている。キャリッジモータ86を駆動させると、キャリッジ12がガイドレール21,22に沿って走査方向に移動する。
インクジェットヘッド14は、キャリッジ12に搭載されている。インクジェットヘッド14には、図示しないインクカートリッジからブラック、イエロー、シアン、マゼンタの4色のインクが供給される。また、インクジェットヘッド14は、その下面であるノズル面14aに形成された複数のノズル10からインクを吐出する。より詳細に説明すると、複数のノズル10は、走査方向と直交する搬送方向に配列されることによってノズル列19を形成しており、ノズル面14aにおいて、4列のノズル列19が走査方向に並んでいる。複数のノズル10からは、走査方向の右側のノズル列19を構成するものから順に、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインクが吐出される。
プラテン15は、インクジェットヘッド14の下方に配置され、複数のノズル10と対向している。プラテン15は、走査方向に記録用紙Pの全長にわたって延び、記録用紙Pを下方から支持する。搬送ローラ16は、インクジェットヘッド14およびプラテン15よりも搬送方向の上流側に配置されている。搬送ローラ17は、インクジェットヘッド14およびプラテン15よりも搬送方向の下流側に配置されている。搬送ローラ16,17は、図示しないギヤなどを介して搬送モータ87(図9参照)に接続されている。搬送モータ87を駆動させると、搬送ローラ16,17が回転し、記録用紙Pが搬送方向に搬送される。
メンテナンスユニット18は、キャップ71と、吸引ポンプ72と、廃液タンク73とを備えている。キャップ71は、プラテン15よりも走査方向の右側に配置されている。そして、キャリッジ12を、プラテン15よりも走査方向の右側のメンテナンス位置に位置させると、複数のノズル10がキャップ71と対向する。
また、キャップ71は、キャップ昇降機構88(図9参照)に接続されている。キャップ昇降機構88を駆動させると、キャップ71が昇降する。キャリッジ12を上記メンテナンス位置に位置させることによって複数のノズル10とキャップ71とを対向させた状態で、キャップ昇降機構88によりキャップ71を上昇させると、キャップ71の上端部がノズル面14aに密着し、複数のノズル10がキャップ71に覆われるキャップ状態となる。キャップ71を降下させた状態では、複数のノズル10がキャップ71に覆われない。なお、キャップ71はノズル面14aに密着することで複数のノズル10を覆うものであることには限られない。キャップ71は、例えば、インクジェットヘッド14のノズル面14aの周囲に配置される図示しないフレーム等に密着することで、複数のノズル10を覆うものであってもよい。
吸引ポンプ72はチューブポンプなどであり、キャップ71および廃液タンク73と接続されている。そして、メンテナンスユニット18では、上記キャップ71状態で吸引ポンプ72を駆動させると、複数のノズル10からインクジェットヘッド14内のインクを排出させる、いわゆる吸引パージを行うことができる。吸引パージによって排出されたインクは廃液タンク73に貯留される。
なお、ここでは、便宜上、キャップ71が全てのノズル10をまとめて覆い、吸引パージにおいて、全てのノズル10からインクジェットヘッド14内のインクを排出させるものとして説明を行ったが、これには限られない。例えば、キャップ71が、ブラックインクを吐出する最も右側のノズル列19を構成する複数のノズル10を覆う部分と、カラーインクを吐出する左側3列のノズル列19を構成する複数のノズル10を覆う部分とを別々に備えており、吸引パージにおいて、インクジェットヘッド14内のブラックインクおよびカラーインクのいずれかを選択的に排出させることができるようになっていてもよい。あるいは、例えば、キャップ71が、ノズル列19毎に個別に設けられ、吸引パージにおいて、ノズル列19毎に個別に、ノズル10からインクを排出させることができるようになっていてもよい。
また、図3に示すように、キャップ71内には、矩形の平面形状を有する電極76が配置されている。電極76は、抵抗79を介して高電圧電源回路77に(本発明の「電圧印可手段」)接続されている。そして、高電圧電源回路77は、電極76に所定の電圧(例えば600V程度)を印加する。一方で、インクジェットヘッド14は、グランド電位に保持されている。これにより、インクジェットヘッド14と電極76との間に所定の電位差が生じる。電極76には、信号処理回路78が接続されている。信号処理回路78は、微分回路などを含み、電極76の電圧に応じた吐出判定信号を出力する。ただし、信号処理回路78から出力される信号は、電流の信号であってもよい。
上記キャップ状態としたうえで、高電圧電源回路77により電極76に電圧を印加させ、かつ、後述する検査用駆動を行わせていない状態では、信号処理回路78から出力される信号の電圧は、図4(a)、(b)に示す電圧V0となる。
また、第1実施形態では、上記キャップ状態としたうえで、高電圧電源回路77により電極76に電圧を印加させた状態で、インクジェットヘッド14に、ノズル10から電極76に向けてインクを吐出させるための検査用駆動を行わせることができる。
検査用駆動によってノズル10からインクが吐出された場合、電極76とインクジェットヘッド14との電位差により、ノズル10から吐出されたインクは帯電している。これにより、帯電したインクが電極76に近づき、電極76にインクが着弾するまで、電極76の電位が変化する。そして、帯電したインクが電極76に着弾した後、電極76の電位が減衰しながらインクの吐出前の電位に戻る。
このとき、信号処理回路78から出力される信号は、図4(a)に示すように、電圧V0から、電圧V0よりも大きい電圧V1まで上昇し、その後、電圧V0よりも小さい電圧V2まで低下し、その後、減衰しながら上昇と低下とを繰り返して電圧V0に戻る。
一方、検査用駆動によってノズル10からインクが吐出されなかった場合には、信号処理回路78から出力される信号は、図4(b)に示すように、電圧V0からほとんど変化しない。
このように、本実施形態では、検査用駆動を行わせたときにノズル10からインクが吐出されたか否かによって、信号処理回路78から出力される信号が異なる。そして、本実施形態では、このことを利用して、ノズル10が、液体が吐出されない異常ノズルであるか否かを判定する。
ここで、本実施形態では、電極76に所定電圧を印加し、インクジェットヘッド14をグランド電位に保持し、信号処理回路78が電極76の電圧に応じた信号を出力するように構成したが、これには限られない。電極76をグランド電位に保持し、インクジェットヘッド14に所定電圧を印加することによって、電極76とインクジェットヘッド14との間に電位差を生じさせ、信号処理回路78が、インクジェットヘッド14に接続され、インクジェットヘッド14の電圧に応じた信号を出力するように構成してもよい。
<用紙トレイ>
用紙トレイ4は、筐体2の記録部3よりも下方に位置する部分に設けられたトレイ装着部40に取り外し可能に装着されている。より詳細に説明すると、トレイ装着部40は、搬送方向の下流側の端が開口しており、用紙トレイ4を搬送方向の下流側からトレイ装着部40に挿入することにより、用紙トレイ4をトレイ装着部40に装着することができる。また、トレイ装着部40に装着された用紙トレイ4を搬送方向の下流側に引き抜くことにより、用紙トレイ4をトレイ装着部40から取り外すことができる。
用紙トレイ4は、筐体2の記録部3よりも下方に位置する部分に設けられたトレイ装着部40に取り外し可能に装着されている。より詳細に説明すると、トレイ装着部40は、搬送方向の下流側の端が開口しており、用紙トレイ4を搬送方向の下流側からトレイ装着部40に挿入することにより、用紙トレイ4をトレイ装着部40に装着することができる。また、トレイ装着部40に装着された用紙トレイ4を搬送方向の下流側に引き抜くことにより、用紙トレイ4をトレイ装着部40から取り外すことができる。
用紙トレイ4は上面が開口した用紙収容部4aを有する。用紙収容部4aには、複数枚の記録用紙Pを上下方向に重ねた状態で収容することができる。また、トレイ装着部40は、ピックアップローラ43を備えている。ピックアップローラ43は、図示しないギヤ等を介して給紙モータ89(図9参照)と接続されている。給紙モータ89を駆動させると、ピックアップローラ43が回転し、用紙収容部4aに収容された複数の記録用紙Pのうち最も上方に位置する1枚の記録用紙Pが、図1に矢印Aで示す経路に沿って、搬送方向の上流側から、搬送ローラ16に供給される。
また、筐体2には、用紙トレイ4がトレイ装着部40に装着されているかトレイ装着部40から取り外されているかを検出するための着脱センサ44が設けられている。図5(b)、(d)、(f)に示すように、着脱センサ44は、発光部44aと受光部44bとを有する。発光部44aと受光部44bとは走査方向に間隔をあけて配置され、トレイ装着部40が、走査方向において発光部44aと受光部44bとの間に位置する。また、図5(a)、(b)に示すように、走査方向から見て、トレイ装着部40に装着された用紙トレイ4の搬送方向における上流側の端部が、発光部44aおよび受光部44bと重なる。発光部44aは受光部44bに向けて光を照射する。
図5(a)、(b)に示すように、用紙トレイ4がトレイ装着部40に装着されている状態では、発光部44aから照射された光が、用紙トレイ4によって遮られ、受光部44bに到達しない。
図5(c)、(d)に示すように、用紙トレイ4がトレイ装着部40から取り外された状態では、発光部44aから照射された光は、用紙トレイ4に遮られることなく受光部44bに到達する。
図5(e)、(f)に示すように、用紙トレイ4がトレイ装着部40に対して着脱される途中の、走査方向から見て用紙トレイ4が、発光部44aおよび受光部44bの一部分と重なる状態では、発光部44aから照射された光のうち、一部が用紙トレイ4によって遮られて受光部44bに到達せず、一部が用紙トレイ4によって遮られず受光部44bに到達する。
着脱センサ44は、受光部44bが受信した光の光量が大きいほど値が大きくなる信号を出力する。これにより、図6(a)に示すように、着脱センサ44から出力される信号の値は、用紙トレイ4の搬送方向の位置に応じた値となる。
より詳細に説明すると、図6(a)の横軸である用紙トレイ位置は、図の右側ほどトレイ装着部40における搬送方向の下流側の位置を示している。また、図6(a)の位置Ia1は、図5(a)、(b)に示すトレイ装着部40に装着された状態での用紙トレイ4の位置を位置である。また、図6(a)の位置Ia2は、トレイ装着部40に用紙トレイ4を装着する際に、走査方向から見て用紙トレイ4が発光部44aおよび受光部44bと重なり始めるときの位置である。そして、用紙トレイ4が位置Ia1に位置している状態では、着脱センサ44から出力される信号の値がEa1となる。また、用紙トレイ4が位置Ia2および位置Ia2よりも搬送方向の下流側に位置しているときには、着脱センサ44から出力される信号の値が、Ea1よりも大きいEa2となる。また、用紙トレイ4がトレイ装着部40から取り外されているときにも着脱センサ44から出力される信号の値がEa2となる。また、搬送方向において、用紙トレイ4が位置Ia1と位置Ia2との間に位置しているときには、用紙トレイ4が右側に位置しているときほど着脱センサ44から出力される信号の値が大きくなる。これにより、着脱センサ44から出力される信号の値に基づいて、トレイ装着部40に用紙トレイ4が装着されているかを判定することができる。
また、用紙トレイ4をトレイ装着部40に装着する際には、図6(b)、(c)に示すように、用紙トレイ4が位置Ia2に到達する時刻ta1までは、着脱センサ44から出力される信号の値はEa2である。その後、用紙トレイ4の位置Ia1に近づくほど、着脱センサ44から出力される信号の値が小さくなり、時刻ta2に用紙トレイ4が位置Ia1に到達する。すなわち、時刻ta2に用紙トレイ4がトレイ装着部40に装着される。用紙トレイ4がトレイ装着部40に装着されたときには、用紙トレイ4から筐体2加えられる衝撃でプリンタ1に振動が発生する。そのため、トレイ装着部40への用紙トレイ4の装着が完了したときに、着脱センサ44から出力される信号の値は、一旦Ea1となるが、その後、上記振動によって増減を繰り返してEa1に収束する。
ここで、図6(b)は、用紙トレイ4を所定速度U1未満の速度で移動させて、用紙トレイ4をトレイ装着部40に装着した場合を示している。この場合、着脱センサ44から出力される信号の値がEa2から低下するときの単位時間あたりの変化量Rtが、所定量Rta未満となる。変化量Rtは、[(Ea2-Ea1)/(ta2-ta1)]で算出される値である。
また、この場合、用紙トレイ4がトレイ装着部40に装着されたときの着脱センサ44から出力される信号の値が増減を繰り返す時間Ttが所定時間Tta未満となる。また、用紙トレイ4がトレイ装着部40に装着されたときの着脱センサ44から出力される信号の値が増減を繰り返すときの増減の最大の振幅Htが所定振幅Hta未満となる。
一方、図6(c)は、用紙トレイ4を所定速度U1以上の速度で移動させて用紙トレイ4をトレイ装着部40に装着した場合を示している。この場合には、用紙トレイ4を所定速度U1未満の速度で移動させてトレイ装着部40に装着した場合よりも、時刻ta1と時刻ta2の間隔が短く、上記変化量Rtが所定量Rta以上となる。また、この場合には、用紙トレイ4を所定速度U1未満の速度で移動させてトレイ装着部40に装着した場合よりも用紙トレイ4が筐体2に衝突することによってプリンタ1に発生する振動が大きく、上記時間Ttが所定時間Tta以上となり、上記振幅Htが所定振幅Hta以上となる。
なお、着脱センサ44は、受光部44bが受信した光の光量が大きいほど値が小さくなる信号を出力するものであってもよい。
また、トレイ装着部40に装着された用紙トレイ4から記録部3への記録用紙Pの経路(図1の矢印Aで示す経路)上に用紙センサ45(本発明の「媒体センサ」)が設けられている。用紙センサ45は、トレイ装着部40に装着された用紙トレイ4から記録部3へ供給される記録用紙Pを検出する。これにより、プリンタ1では、ピックアップローラ43により記録用紙Pを供給するための動作が開始されてから、所定時間以上用紙センサ45によって記録用紙Pが検出されない場合に、用紙トレイ4が用紙切れになっていると判定することができる。すなわち、用紙センサ4からの信号に基づいて、用紙トレイ4に記録用紙Pが収容されているか否かを判定することができる。
<排紙トレイ>
排紙トレイ5は、上下方向において搬送ローラ17とトレイ装着部40との間に位置し、搬送方向において搬送ローラ17よりも下流側に位置している。記録部3での記録が完了した記録用紙Pは、搬送ローラ16,17によって搬送方向に搬送されて、排紙トレイ5に排出される。
排紙トレイ5は、上下方向において搬送ローラ17とトレイ装着部40との間に位置し、搬送方向において搬送ローラ17よりも下流側に位置している。記録部3での記録が完了した記録用紙Pは、搬送ローラ16,17によって搬送方向に搬送されて、排紙トレイ5に排出される。
<スキャナ>
スキャナ6は、筐体2の上端部に設けられている。図1、図7(a)~(f)に示すように、スキャナ6は、読取台51と、読取部52と、カバー53とを備えている。読取台51は、筐体2の上端部に設けられており、走査方向及び搬送方向に延びている。また、読取台51は、ガラスなどの透明な部材によって構成されている。読取台51の上面に、読取部52に読み取らせる原稿G(本発明の「被読取媒体」)が載置される。読取部52は、筐体2内の読取台51のすぐ下方に位置する部分に位置している。読取部52は、搬送方向に配列された図示しない複数の読み取り素子を有し、走査方向に移動可能に構成されている。読取部52は、走査方向に移動しつつ、図示しない読取素子で、読取台51上に配置された原稿Gの読み取りを行う。
スキャナ6は、筐体2の上端部に設けられている。図1、図7(a)~(f)に示すように、スキャナ6は、読取台51と、読取部52と、カバー53とを備えている。読取台51は、筐体2の上端部に設けられており、走査方向及び搬送方向に延びている。また、読取台51は、ガラスなどの透明な部材によって構成されている。読取台51の上面に、読取部52に読み取らせる原稿G(本発明の「被読取媒体」)が載置される。読取部52は、筐体2内の読取台51のすぐ下方に位置する部分に位置している。読取部52は、搬送方向に配列された図示しない複数の読み取り素子を有し、走査方向に移動可能に構成されている。読取部52は、走査方向に移動しつつ、図示しない読取素子で、読取台51上に配置された原稿Gの読み取りを行う。
カバー53は、読取台51を覆うためのものである。また、カバー53は、搬送方向の上流側の端部において、走査方向に延びた軸53aに揺動可能に支持されている。これにより、カバー53は、軸53aを中心に揺動することで、図1の実線および図7(a)に示す、読取台51を覆う閉位置と、図1の一点鎖線および図7(c)に示す、読取台51に原稿Gが載置可能となるように読取台51を露出させる開位置との間で移動可能となっている。なお、以下では、カバー53を開位置に移動させることを「カバー53を開く」とすることがあり、カバー53を閉位置に移動させることを「カバー53を閉じる」とすることがある
また、スキャナ6には、開閉センサ54が設けられている。開閉センサ54は、発光部54aと受光部54bとを有する。発光部54aと受光部54bとは、走査方向に間隔をあけて配置されている。発光部54aは受光部54bに向けて光を照射する。また、カバー53には、遮光部53bが設けられている。遮光部53bは走査方向において発光部54aと受光部54bとの間に位置している。
図7(a)、(b)に示すように、カバー53が閉位置に位置している状態では、走査方向から見て、遮光部53bが発光部54aおよび受光部54bと重なる。そのため、発光部54aから照射された光は、遮光部53bによって遮られ、受光部54bに到達しない。
図7(c)、(d)に示すように、カバーが開位置に位置している状態では、走査方向から見て、遮光部53bが発光部54aおよび受光部54bと重ならない。そのため、発光部54aから照射された光は、遮光部53bで遮られることなく、受光部54bに到達する。
また、図7(e)、(f)に示すように、カバー53を閉位置と開位置との間で移動させる途中に、走査方向から見て遮光部53bの一部が発光部54aおよび受光部54bと重なる状態となる。この状態では、発光部54aから照射された光のうち、一部が遮光部53bによって遮られて受光部54bに到達せず、一部が遮光部53bによって遮られず受光部54bに到達する。
開閉センサ54は、受光部54bが受信した光の光量が大きいほど値が大きくなる信号を出力する。これにより、図8(a)に示すように、開閉センサ54から出力される信号の値は、カバー53の位置に応じた値となる。
より詳細に説明すると、図8(a)の横軸であるカバー位置は、図の右側ほど開位置に近く、図の左側ほど閉位置に近い位置である。また、図8(a)の位置Ib1は、閉位置である(以下、「閉位置Ib1」とすることがある)。また、図8(a)の位置Ib2は、カバー53を閉じる際に、走査方向から見て遮光部53bが発光部54aおよび受光部54bと重なり始めるときの位置である。
そして、カバー53が閉位置Ib1に位置している状態、すなわち、カバー53が閉じた状態では、開閉センサ54から出力される信号の値はEb1である。また、カバー53が位置Ib2、および、これよりも開位置に近い位置に位置しているときには、開閉センサ54から出力される信号の値がEb1よりも大きいEb2である。また、カバー53が閉位置Ib1と位置Ib2との間に位置しているときには、カバー53が位置Ib2に近いときほど開閉センサ54から出力される信号の値が大きくなる。これにより、開閉センサ54から出力される信号の値に基づいて、カバー53が開いているか閉じているかを判定することができる。
また、カバー53を閉じる際には、図8(b)、(c)に示すように、カバー53が位置Ib2に到達する時刻tb1までは、開閉センサ54から出力される信号の値はEb2である。その後、カバー53が閉位置Ib1に近づくほど、開閉センサ54から出力される信号の値が小さくなり、時刻tb2にカバー53が閉位置Ib1に到達する。また、カバー53が閉位置Ib1に到達したときには、カバー53が筐体2に衝突することによってプリンタ1に振動が発生する。これにより、カバー53が閉位置Ib1に到達したときに、開閉センサ54から出力される信号の値は、一旦Eb1となるが、その後、上記振動によって増減を繰り返してEb1に収束する。
ここで、図8(b)は、カバー53を所定速度U2未満の速度で移動させて閉じた場合を示している。この場合、開閉センサ54から出力される信号の値がEb2から低下するときの単位時間あたりの変化量Rcが、所定量Rca未満となる。変化量Rcは、[(Eb2-Eb1)/(tb2-tb1)]で算出される値である。
また、この場合、カバー53が閉じられたときに開閉センサ54から出力される信号の値が増減を繰り返す時間Tcが所定時間Tca未満となる。また、カバー53が閉じられたときに開閉センサ54から出力される信号の値が増減を繰り返すときの増減の最大の振幅Hcが所定振幅Hca未満となる。
一方、図8(c)は、カバー53を所定速度U2以上の速度で移動させて閉じた場合を示している。この場合、カバー53を所定速度U2以上の速度で移動させて閉じた場合よりも時刻tb1と時刻tb2との間隔が短く、上記変化量Rcが所定量Rca以上となる。また、この場合、カバー53を所定速度U2未満の速度で移動させて閉じた場合よりも、カバー53が筐体2に衝突することによってプリンタ1に発生する振動が大きく、上記時間Tcが所定時間Tca以上となり、上記振幅Hcが所定振幅Hca以上となる。
なお、開閉センサ54は、受光部54bが受信した光の光量が大きいほど値が小さくなる信号を出力してもよい。
<プリンタの電気的構成>
次に、プリンタ1の電気的構成について説明する。プリンタ1の動作は、制御部80によって制御される。図9に示すように、制御部80は、CPU(Central Processing Unit)81、ROM(Read Only Memory)82、RAM(Random Access Memory)83、フラッシュメモリ84、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)85等からなり、キャリッジモータ86、インクジェットヘッド14、搬送モータ87、キャップ昇降機構88、吸引ポンプ72、高電圧電源回路77、給紙モータ89、読取部52等の制御を行う。また、制御部80には、信号処理回路78、着脱センサ44、用紙センサ45、開閉センサ54からの信号を受信する。
次に、プリンタ1の電気的構成について説明する。プリンタ1の動作は、制御部80によって制御される。図9に示すように、制御部80は、CPU(Central Processing Unit)81、ROM(Read Only Memory)82、RAM(Random Access Memory)83、フラッシュメモリ84、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)85等からなり、キャリッジモータ86、インクジェットヘッド14、搬送モータ87、キャップ昇降機構88、吸引ポンプ72、高電圧電源回路77、給紙モータ89、読取部52等の制御を行う。また、制御部80には、信号処理回路78、着脱センサ44、用紙センサ45、開閉センサ54からの信号を受信する。
なお、制御部80は、CPU81のみが各種処理を行うものであってもよいし、ASIC85のみが各種処理を行うものであってもよいし、CPU81とASIC85とが協働して各種処理を行うものであってもよい。また、制御部80は、1つのCPU81が単独で処理を行うものであってもよいし、複数のCPU81が処理を分担して行うものであってもよい。また、制御部80は、1つのASIC85が単独で処理を行うものであってもよいし、複数のASIC85が処理を分担して行うものであってもよい。
<振動検出のための処理>
次に、プリンタ1において振動が発生したことを検出するための処理について説明する。プリンタ1に電力が供給されている間、制御部80が、図10(a)、(b)のフローに示すような、プリンタ1において振動が発生したことを検出するための処理を行う。
次に、プリンタ1において振動が発生したことを検出するための処理について説明する。プリンタ1に電力が供給されている間、制御部80が、図10(a)、(b)のフローに示すような、プリンタ1において振動が発生したことを検出するための処理を行う。
図10(a)のフローは、用紙トレイ4が所定速度U1以上の速度でトレイ装着部40に装着されたことに基づいてプリンタ1に振動が発生したことを検出するための処理の流れを示している。図10(a)のフローについて説明すると、制御部80は、まず、フラッシュメモリ84に、異常ノズルがあることを示す異常フラグ情報が記憶されているか否かを判定する(S101)。異常フラグ情報は、後述するS106、S206で記憶されるものである。フラッシュメモリ84に異常フラグ情報が記憶されている場合には(S101:YES)、そのまま待機する。
フラッシュメモリ84に異常フラグ情報が記憶されていない場合(S101:NO)、制御部80は、着脱センサ44からの信号に基づいて、ユーザによる用紙トレイ4をトレイ装着部40に装着する操作が行われたか否かを判定する(S102)。ユーザによる用紙トレイ4をトレイ装着部40に装着する操作が行われていない場合(S102:NO)、S101に戻る。
ユーザによる用紙トレイ4をトレイ装着部40に装着する操作が行われたときに(S102:YES)、制御部80は、着脱センサ44から出力される信号の値の上記変化量Rtが所定値Rta以上であるか否かを判定する(S103)。なお、S103において変化量Rtが所定値Rta以上であると判定される場合とは、着脱センサ44から出力される信号の値の上記変化量Rtが所定値Rta以上となるように変化した後に、着脱センサ44から出力される信号の値がEa1になる場合である。
変化量Rtが所定値Rta未満の場合には(S103:NO)、S101に戻る。変化量Rtが所定値Rta以上の場合には(S103:YES)、制御部80は、ノズル検査処理を実行する(S104)。ノズル検査処理では、制御部80は、高電圧電源回路77を制御して電極76に電圧を印加した状態で、インクジェットヘッド14の複数のノズル10の各々について検査用駆動を行わせる。そして、検査用駆動を行わせたときに信号処理回路78から出力される信号に基づいて、ノズル10が異常ノズルであるか否かを判定する。また、ノズル検査処理において、制御部80は、全てのノズル10についての検査用駆動の完了後、高電圧電源回路77を制御して、電極76への電圧の印加を解除する。
そして、異常ノズルがない場合には(S105:NO)、S101に戻る。異常ノズルがある場合には(S105:YES)、制御部80は、フラッシュメモリ84に異常フラグ情報を記憶させ(S106)、S101に戻る。
図10(b)のフローは、カバー53が所定速度U2以上の速度で閉じられたことに基づいてプリンタ1に振動が発生したことを検出するための処理の流れを示している。図10(b)のフローについて説明すると、制御部80は、まず、フラッシュメモリ84に異常フラグ情報が記憶されているか否かを判定する(S201)。フラッシュメモリ84に異常フラグ情報が記憶されている場合には(S201:YES)、そのまま待機する。
フラッシュメモリ84に異常フラグ情報が記憶されていない場合(S201:NO)、開閉センサ54からの信号に基づいて、ユーザによるカバー53を閉じる操作が行われたか否かを判定する(S202)。ユーザによるカバー53が閉じる操作が行われていない場合(S202:NO)、S201に戻る。
ユーザによるカバー53を閉じる操作が行われたときに(S202:YES)、制御部80は、開閉センサ54から出力される信号の値の上記変化量Rcが所定値Rca以上であるか否かを判定する(S203)。なお、S203において変化量Rcが所定値Rca以上であると判定される場合とは、開閉センサ54から出力される信号の値の上記変化量Rcが所定値Rca以上となるように変化した後に、開閉センサ54から出力される信号の値がEb1になる場合である。
変化量Rcが所定値Rca未満の場合には(S203:NO)、S201に戻る。変化量Rcが所定値Rca以上の場合には(S203:YES)、制御部80は、S104と同様のノズル検査処理を実行する(S204)。そして、異常ノズルがない場合には(S205:NO)、S201に戻る。異常ノズルがある場合には(S205:YES)、制御部80は、フラッシュメモリ84に異常フラグ情報を記憶させ(S206)、S201に戻る。
<記録時の処理>
次に、記録部3において記録を行うときの処理について説明する。プリンタ1の図示しない操作部、プリンタ1に接続された図示しないPC等が操作されることによって、制御部80に記録を行うことを指示する記録指令が入力されたときに、制御部80は、図11のフローに沿って処理を行う。ここで、記録部3では、通常記録モード(本発明の「第1吐出モード」)と、通常記録モードよりも高速で記録を行う高速記録モード(本発明の「第2吐出モード」)のいずれかの記録モードで選択的に記録用紙Pへの記録を行わせることができる。上記記録指令には、通常記録モードおよび高速記録モードのうちどちらの記録モードで記録を行うかを示す情報が含まれている。
次に、記録部3において記録を行うときの処理について説明する。プリンタ1の図示しない操作部、プリンタ1に接続された図示しないPC等が操作されることによって、制御部80に記録を行うことを指示する記録指令が入力されたときに、制御部80は、図11のフローに沿って処理を行う。ここで、記録部3では、通常記録モード(本発明の「第1吐出モード」)と、通常記録モードよりも高速で記録を行う高速記録モード(本発明の「第2吐出モード」)のいずれかの記録モードで選択的に記録用紙Pへの記録を行わせることができる。上記記録指令には、通常記録モードおよび高速記録モードのうちどちらの記録モードで記録を行うかを示す情報が含まれている。
図11のフローについて説明すると、制御部80は、まず、フラシュメモリ84に異常フラグ情報が記憶されているか否かを判定する(S301)。フラッシュメモリ84に異常フラグ情報が記憶されていない場合(S301:NO)、S305に進む。フラッシュメモリ84に異常フラグ情報が記憶されている場合(S301:YES)、制御部80は、入力された記録指令が高速記録モードで記録を行うことを示すものであるか否かを判定する(S302)。
記録指令が高速記録モードで記録を行うことを示すものである場合(S302:YES)、S305に進む。記録指令が通常記録モードで記録を行うことを示すものである場合(S302:YES)、制御部80は、パージ処理を実行する(S303)。パージ処理では、制御部80は、吸引ポンプ72などを制御して上述の吸引パージを行わせる。パージ処理の後、制御部80は、フラッシュメモリ84に記憶されている異常フラグ情報を消去し(S304)、S305に進む。
S305では、制御部80は記録処理を実行する。記録処理において、制御部80は、給紙モータ89を制御して用紙トレイ4から記録部3へ記録用紙Pを供給させる。さらに、制御部80は、キャリッジモータ86を制御してキャリッジ12を走査方向に移動させつつ、インクジェットヘッド14に複数のノズル10からインクを吐出させる記録パスと、搬送モータ87を制御して、搬送ローラ16,17に記録用紙Pを所定距離搬送させる搬送動作とを繰り返し行わせることによって、記録用紙Pへの記録を行わせる。そして、記録用紙Pへの記録の完了後、制御部80は、搬送モータ87を制御して搬送ローラ16,17に、記録用紙Pを排紙トレイ5に排出させる。
<効果>
本実施形態では、ユーザによる用紙トレイ4をトレイ装着部40に装着する操作、および、ユーザによるスキャナ6のカバー53を閉じる操作といった、ユーザによって行われる操作であってプリンタ1に振動が発生する可能性のある所定ユーザ操作が行われたことに応じて吸引パージを行わせる。これにより、所定ユーザ操作が行われたときにプリンタ1に発生した振動によってノズル10が異常ノズルとなった場合に、異常ノズルを回復させることができる。
本実施形態では、ユーザによる用紙トレイ4をトレイ装着部40に装着する操作、および、ユーザによるスキャナ6のカバー53を閉じる操作といった、ユーザによって行われる操作であってプリンタ1に振動が発生する可能性のある所定ユーザ操作が行われたことに応じて吸引パージを行わせる。これにより、所定ユーザ操作が行われたときにプリンタ1に発生した振動によってノズル10が異常ノズルとなった場合に、異常ノズルを回復させることができる。
また、本実施形態では、所定ユーザ操作が行われたときに、ノズル検査処理を実行して異常ノズルがあるか否かを判定し、異常ノズルがある場合に、その後の記録時の記録処理の前に吸引パージを行わせる。これにより、所定ユーザ操作が行われたときにプリンタ1に発生した振動によってノズル10が異常ノズルとなった場合に、異常ノズルを回復させることができる。
また、本実施形態では、ユーザによるスキャナ6のカバー53を閉じる操作が行われたたときにカバー53から筐体2に与えられる衝撃によって、プリンタ1に大きな振動が発生し、この振動によってノズル10が異常ノズルとなることがある。本実施形態では、ユーザによるカバー53を閉じる操作が行われたことに応じて、吸引パージを行わせる。これにより、ユーザがカバー53を閉じたことによりプリンタ1に発生する振動でノズル10が異常ノズルとなった場合に、異常ノズルを回復させることができる。
また、本実施形態では、開閉センサ54からの信号に基づいて、ユーザによるカバー53を閉じる操作が行われたか否かを判定することができる。
また、本実施形態では、ユーザがカバー53を素早く閉じたときには、カバー53から筐体2に大きな衝撃が加えられてプリンタ1に大きな振動が発生するため、ノズル10が異常ノズルとなってしまう可能性が高い。一方、ユーザがカバー53を素早く閉じたときには、開閉センサ54の信号の上記変化量Rcが大きくなる。そこで、本実施形態では、開閉センサ54からの信号の値の単位時間当たりの変化量Rcが、所定量Rca以上となった後に、開閉センサ54の信号の値が、カバー53が閉じていることを示す値Eb1となった場合に、ユーザによる所定速度U2以上の速度でカバー53を閉じる操作が行われたと判定する。そして、この操作が行われたことに応じて、吸引パージを行わせる。これにより、ユーザがカバー53を素早く閉じたことによりプリンタ1に発生する振動でノズル10が異常ノズルとなった場合に、吸引パージにより異常ノズルを回復させることができる。
また、本実施形態では、ユーザによる用紙トレイ4をトレイ装着部40に装着する操作が行われたときに、用紙トレイ4から筐体2に与えられる衝撃によってプリンタ1に振動が発生し、この振動によってノズル10が異常ノズルとなってしまうことがある。本実施形態では、ユーザによる用紙トレイ4をトレイ装着部40に装着する操作が行われたことに応じて吸引パージを行わせる。これにより、ユーザが用紙トレイ4とトレイ装着部40に装着したことによりプリンタ1に発生した振動でノズルが異常ノズルとなった場合に、異常ノズルを回復させることができる。
また、本実施形態では、着脱センサ44からの信号に基づいて、ユーザによる用紙トレイ4をトレイ装着部40に装着する操作が行われたか否かを判定することができる。
また、本実施形態では、ユーザが用紙トレイ4を素早くトレイ装着部40に装着したときには、用紙トレイ4から筐体2に大きな衝撃が加えられてプリンタ1に大きな振動が発生するため、ノズル10が異常ノズルとなってしまう可能性が高い。一方、ユーザが用紙トレイ4を素早くトレイ装着部40に装着したときには、着脱センサ44の信号の値の上記変化量Rtが大きくなる。そこで、本実施形態では、着脱センサ44からの信号の値の上記変化量Rtが所定量Rta以上となるように変化した後に、着脱センサ44からの信号の値が、用紙トレイ4がトレイ装着部40に装着されていることを示す値Ea1となった場合に、ユーザによる用紙トレイ4が所定速度U1以上の速度でトレイ装着部40に装着する操作が行われたと判定する。そして、この操作が行われたことに応じて吸引パージを行わせる。これにより、ユーザが用紙トレイ4を素早くトレイ装着部40に装着したことによりプリンタ1に発生する振動でノズル10が異常ノズルとなった場合に、吸引パージにより異常ノズルを回復させることができる。
また、本実施形態では、通常記録モードと高速記録モードのうちいずれかの記録モードで選択的に記録を行うことができる。この場合、通常、ユーザは、高速記録モードで記録を行うときに、通常記録モードで記録を行うときよりも、形成されるドットの抜け、ドットの位置ずれについてはそれほど気にせず、記録指令を受信してから記録用紙Pへの記録が完了するまでの時間が短くなることを期待する。
そこで、本実施形態では、通常記録モードで記録を行うときには、記録用紙Pへの記録の前に、所定ユーザ操作が行われたことに応じて、吸引パージを行わせる。これにより、所定ユーザ操作による振動でノズル10が異常ノズルとなったときに、記録指令を受信してから記録用紙Pへの記録が完了するまでの時間が長くはなるが、ノズル10から記録用紙Pに正常に液体を吐出させることができる。一方、高速記録モードで記録を行うときには、記録用紙Pへの記録の前に、所定ユーザ操作が行われたことに応じた吸引パージを行わせない。これにより、ドットの抜け、ドットの位置ずれ等が生じる可能性はあるが、記録指令が送信されてから記録用紙Pへの記録が完了する時間、記録指令を受信してから被吐出媒体への液体の吐出が完了するまでの時間を短くすることができる。
<変形例>
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載の限りにおいて様々な変更が可能である。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載の限りにおいて様々な変更が可能である。
例えば、上述の実施形態では、着脱センサ44から出力される信号の変化量Rtが所定値Rta以上であるか否かに基づいて、ユーザによる用紙トレイ4を所定速度U1以上の速度でトレイ装着部40に装着する操作が行われたか否かを判定したが、これには限られない。
変形例1では、制御部80は、図10(a)のフローの代わりに、図12(a)に示すフローに沿って処理を行う。図12(a)のフローは、図10(a)のフローにおけるS103をS401に置き換えたものである。S401において、制御部80は、着脱センサ44から出力される信号の値が増減を繰り返す時間Ttが所定時間Tta以上であるか否かを判定する。時間Ttが所定時間Tta未満の場合には(S401:NO)、S101に戻り、時間Ttが所定時間Tta以上の場合には(S401:NO)、S104に進む。なお、S401において時間Ttが所定時間Tta以上と判定される場合とは、着脱センサ44から出力される信号の値が所定時間Tta以上増減を繰り返した後にEa1に収束する場合である。
ユーザが用紙トレイ4を素早くトレイ装着部40に装着したときには、着脱センサ44の信号の値が長期間増減した後に用紙トレイ4がトレイ装着部40に装着されたことを示す値Ea1に収束する。そこで、変形例1では、着脱センサ44からの信号の値が所定時間Tta以上増減した後に、用紙トレイ4がトレイ装着部40に装着されていることを示す値Ea1となった場合に、ユーザによる用紙トレイ4が所定速度U1以上の速度でトレイ装着部40に装着する操作が行われたと判定する。そして、この操作が行われたことに応じて吸引パージを行わせる。これにより、ユーザが用紙トレイ4を素早くトレイ装着部40に装着したことによりプリンタ1に発生する振動でノズル10が異常ノズルとなった場合に、吸引パージにより異常ノズルを回復させることができる。
変形例2では、制御部80は、図10(a)のフローの代わりに、図12(b)に示すフローに沿って処理を行う。図12(b)のフローは、図10(a)のフローにおけるS103をS501に置き換えたものである。S501において、制御部80は、着脱センサ44から出力される信号の値の上記が増減を繰り返すときの最大の振幅Htが所定振幅Hta以上であるか否かを判定する。振幅Htが所定振幅Hta未満の場合には(S501:NO)、S101に戻り、振幅Htが所定振幅Hta以上の場合には(S501:NO)、S104に進む。なお、S501において振幅Htが所定振幅Hta以上と判定される場合とは、着脱センサ44から出力される信号の値が所定量以上増減(振幅Htが所定振幅Hta以上となる程度に増減)した後にEa1に収束する場合である。
ユーザが用紙トレイ4を素早くトレイ装着部40に装着したときには、着脱センサ44の信号の値が大きく増減した後に用紙トレイ4がトレイ装着部40に装着されたことを示す値Ea1に収束する。そこで、変形例2では、着脱センサ44からの信号の値が、所定量以上増減(振幅Htが所定振幅Hta以上となる程度に増減)した後に用紙トレイ4がトレイ装着部40に装着されたことを示す値Ea1となった場合に、ユーザによる用紙トレイ4が所定速度U1以上の速度でトレイ装着部40に装着する操作が行われたと判定する。そして、この操作が行われたことに応じて吸引パージを行わせる。これにより、ユーザが用紙トレイ4を素早くトレイ装着部40に装着したことによりプリンタ1に発生する振動でノズル10が異常ノズルとなった場合に、吸引パージにより異常ノズルを回復させることができる。
また、上述の実施形態および変形例1,2では、ユーザによる用紙トレイ4を所定速度U1以上の速度でトレイ装着部40に装着する操作が行われたと判定したときに、ノズル検査処理を行わせ、異常ノズルがある場合に、フラッシュメモリ84に異常フラグ情報を記憶させたが、これには限られない。例えば、ユーザによる用紙トレイ4をトレイ装着部40に装着する操作が行われたと判定したときに、そのときの用紙トレイ4の移動速度によらずノズル検査処理を行わせ、異常ノズルがある場合に、フラッシュメモリ84に異常フラグ情報を記憶させてもよい。
また、以上の例では、着脱センサ44が、発光部44aから照射された光が、用紙トレイ4に遮られるかによって受光部44bで受信されるか否かが変わる、いわゆる光透過式のセンサであったが、これには限られない。着脱センサ44は、例えば、光反射式の光センサでもよい。あるいは、着脱センサ44は、磁界の変化により渦電流を検出する近接センサでもよい。また、着脱センサは、接触式のセンサであってもよい。接触式のセンサの場合にも、接触子に接触してから接触子が完全に押し込まれるまでをEa2からEa1として考えることができる。このとき、チャタリングを増減を繰り返す信号として検知してもよい。このように、着脱センサ44はさまざまなものが適用可能である。
また、着脱センサ44から出力される信号に基づいて、ユーザによる用紙トレイ4をトレイ装着部40に装着する操作が行われたか否かを判定することにも限られない。
変形例3では、制御部80は、図10(a)のフローの代わりに、図13に示すフローに沿って処理を行う。図13のフローについて説明すると、制御部80は、フラッシュメモリ84に異常フラグ情報が記憶されている場合は(S601:YES)、そのまま待機する。また、制御部80は、フラッシュメモリ84に異常フラグ情報が記憶されていない場合に(S601:NO)、用紙センサ45からの信号に基づいて、用紙切れを検出したか否かを判定する(S602)。用紙切れを検出していない場合には(S602:NO)、S601に戻る。用紙切れを検出した場合には(S602:YES)、その後、記録用紙Pへの記録が行われるまで待機する(S603:NO)。そして、記録用紙Pへの記録が行われたときに(S603:YES)、制御部80は、S104~S106と同様の、S604~S606の処理を実行する。
用紙トレイ4において用紙切れの状態となった場合、用紙トレイ4への記録用紙Pの補充が行われないと、記録用紙Pへの記録を行うことができない。そのため、用紙トレイ4において用紙切れの状態となった後に記録用紙Pへの記録が行われた場合、用紙トレイ4において用紙切れの状態となってから、その後最初に記録用紙P記録が行われるまでの期間に、ユーザにより、用紙トレイ4の着脱が行われて用紙トレイ4への記録用紙Pの補充が行われたと推定できる。すなわち、ユーザによる用紙トレイ4をトレイ装着部40に装着する操作が行われたと推定できる。そこで、変形例3では、用紙切れを検出した後、最初に記録用紙Pへの記録が行われたときに、ユーザによる用紙トレイ4をトレイ装着部40に装着する操作が行われたと判定する。そして、この操作が行われたことに応じて吸引パージを行わせる。これにより、ユーザが用紙トレイ4をトレイ装着部40に装着することによりプリンタ1に発生した振動でノズル10が異常ノズルとなった場合に、異常ノズルを回復させることができる。
また、上述の実施形態では、開閉センサ54から出力される信号の変化量Rcが所定値Rca以上であるか否かに基づいて、ユーザによるカバー53が所定速度U2以上の速度で閉じる操作が行われたか否かを判定したが、これには限られない。
変形例4では、制御部80は、図10(b)のフローの代わりに、図14(a)に示すフローに沿って処理を行う。図14(a)のフローは、図10(b)のフローにおけるS203をS701に置き換えたものである。S701において、制御部80は、開閉センサ54から出力される信号の値が増減を繰り返す時間Tcが所定時間Tca以上であるか否かを判定する。時間Tcが所定時間Tca未満の場合には(S701:NO)、S101に戻り、時間Tcが所定時間Tca以上の場合には(S701:NO)、S104に進む。なお、S701において時間Tcが所定時間Tca以上と判定される場合とは、開閉センサ54から出力される信号の値が所定時間Tca以上増減を繰り返した後にEb1に収束する場合である。
ユーザがカバー53を素早く閉じたときには、開閉センサ54の信号の値が、長期間増減したうえで、カバー53が閉じていることを示す値Eb1に収束する。そこで、変形例4では、開閉センサ54からの信号の値が所定時間Tca以上増減した後にカバー53が閉じていることを示す値Eb1となった場合に、ユーザによるカバー53を所定速度U2以上の速度で閉じる操作が行われたと判定する。そして、この操作が行われたことに応じて吸引パージを行わせる。これにより、ユーザがカバー53を素早く閉じたことによりプリンタ1に発生する振動でノズル10が異常ノズルとなった場合に、吸引パージにより異常ノズルを回復させることができる。
変形例5では、制御部80は、図10(b)のフローの代わりに、図14(b)に示すフローに沿って処理を行う。図14(b)のフローは、図10(b)のフローにおけるS203をS801に置き換えたものである。S801において、制御部80は、開閉センサ54から出力される信号の値が増減を繰り返すときの最大の振幅Hcが所定振幅Hca以上であるか否かを判定する。振幅Hcが所定振幅Hca未満の場合には(S801:NO)、S101に戻り、振幅Hcが所定振幅Hca以上の場合には(S801:NO)、S104に進む。なお、S801において振幅Hcが所定振幅Hca以上と判定される場合とは、開閉センサ54から出力される信号の値が所定量以上増減(振幅Hcが所定振幅Hca以上となる程度に増減)した後にEb1に収束する場合である。
ユーザがカバー53を素早く閉じたときには、開閉センサ54の信号の値が大きく増減した後にカバー53が閉じていることを示す値Eb1に収束する。そこで、変形例5では、開閉センサ54からの信号の値が、所定量以上増減(振幅Hcが所定振幅Hca以上となる程度に増減)した後にカバー53が閉じていることを示す値Eb1となった場合に、ユーザによるカバー53を所定速度U2以上の速度で閉じる操作が行われたと判定する。そして、この操作が行われたことに応じて吸引パージを行わせる。これにより、ユーザがカバー53を素早く閉じたことによりプリンタ1に発生する振動でノズル10が異常ノズルとなった場合に、吸引パージにより異常ノズルを回復させることができる。
また、上述の実施形態および変形例4,5では、ユーザによるカバー53を所定速度U2以上の速度で閉じる操作が行われたときに、ノズル検査処理を実行し、異常ノズルがある場合にフラッシュメモリ84に異常フラグ情報を記憶させたが、これには限られない。例えば、ユーザによるカバー53を閉じる操作が行われたときに、そのときのカバー53の移動速度に関係なくノズル検査処理を実行し、異常ノズルがある場合にフラッシュメモリ84に異常フラグ情報を記憶させてもよい。
また、以上の例では、開閉センサ44が、発光部54aから照射された光が、カバー53の遮光部53bに遮られるかによって受光部54bで受信されるか否かが変わる、いわゆる光透過式のセンサであったが、これには限られない。開閉センサ54は、光反射式の光センサでもよい。あるいは、開閉センサ54は、磁界の変化により渦電流を検出する近接センサでもよい。また、開閉センサは、接触式のセンサであってもよい。接触式のセンサの場合にも、接触子に接触してから接触子が完全に押し込まれるまでをEa2からEa1として考えることができる。このとき、チャタリングを増減を繰り返す信号として検知してもよい。このように、開閉センサ44はさまざまなものが適用可能である。
また、開閉センサ54から出力される信号に基づいて、ユーザによるカバー53が閉じる操作が行われたか否かを判定することにも限られない。
変形例6では、制御部80は、図10(b)のフローの代わりに、図15に示すフローに沿って処理を行う。図15のフローについて説明すると、制御部80は、フラッシュメモリ84に異常フラグ情報が記憶されている場合は(S901:YES)、そのまま待機する。また、制御部80は、フラッシュメモリ84に異常フラグ情報が記憶されていない場合に(S901:NO)、スキャナ6において読取部52により読取台51に載置された原稿Gを読み取る読取動作が行われたか否かを判定する(S902)。読取動作が行われていない場合(S902)、S901に戻る。読取動作が行われた場合には(S902:YES)、読取動作の後、制御部80は、S104~S106と同様の、S903~S905の処理を実行する。
読取部52により読取台51に載置された原稿Gを読み取るためには、読取部52により原稿Gを読み取る前に、読取台51に原稿Gを載置する必要がある。したがって、読取動作が行われた場合には、その前にユーザが読取台51に原稿Gを載置するためにカバー53を開閉したと推定できる。すなわち、ユーザによるカバー53を閉じる操作が行われたと推定できる。そこで、変形例6では、読取動作が行われたときに、ユーザによるカバー53を閉じる操作が行われたと判定する。そして、この操作が行われたことに応じて吸引パージを行わせる。これにより、ユーザがカバー53を閉じたことによりプリンタ1に発生する振動でノズル10が異常ノズルとなった場合に、吸引パージにより異常ノズルを回復させることができる。
また、上述の実施形態および変形例4~6では、ユーザによる読取台51を覆うカバー53を閉じる操作が行われたことに応じてノズル検査処理を実行し、異常ノズルがある場合に、フラッシュメモリ84に異常フラグ情報を記憶させたが、これには限られない。例えば、筐体2に、カバー53とは別のカバーが設けられ、ユーザによるこの別のカバーを閉じる操作が行われたことに応じてノズル検査処理を実行し、異常ノズルがある場合に、フラッシュメモリ84に異常フラグ情報を記憶させてもよい。
また、この場合、上記別のカバーの開閉が必要となる動作が行われたときに、ユーザによる上記別のカバーを閉じる操作が行われたと推定してノズル検査処理を実行し、異常ノズルがある場合にフラッシュメモリ84に異常フラグ情報を記憶させてもよい。
上記別のカバーの開閉が必要となる動作が行われたときには、その前にユーザにより上記別のカバーの開閉が行われたと推定できる。すなわち、ユーザによる上記別のカバーを閉じる操作が行われたと推定できる。したがって、上記別のカバーの開閉が必要となる動作が行われたときに、ユーザによる上記別のカバーを閉じる操作が行われたと判定する。そして、この操作が行われたことに応じて吸引パージを行わせる。これにより、ユーザが上記別のカバーを閉じたことによりプリンタ1に発生する振動でノズル10が異常ノズルとなった場合に、吸引パージにより異常ノズルを回復させることができる。
また、以上の例では、ユーザによる用紙トレイ4をトレイ装着部40に装着する操作、および、ユーザによる筐体2に設けられたカバーを閉じる操作の両方に応じて、吸引パージを行わせたが、これらのうち片方のみに応じて吸引パージを行わせてもよい。
また、以上の例では、所定ユーザ操作の例として、ユーザによる用紙トレイ4をトレイ装着部40に装着する操作、および、ユーザによる筐体2に設けられたカバーを閉じる操作をあげたが、これには限られない。所定ユーザ操作は、ユーザによって行われる操作であって、プリンタ1に振動が発生する可能性のある、これらとは別の操作であってもよい。
また、以上に説明したのとは別の方法で、ユーザにより行われた操作が原因でノズル10が異常ノズルとなったことに応じて吸引パージを行わせることも可能である。
例えば、変形例7では、図16に示すように、プリンタ100が、上述の実施形態のプリンタ1と同様の構成に加えて振動検出センサ101を備えている。振動検出センサ101は、振動が発生したか否か、および、振動が発生した場合の振動の大きさを検出する。また、変形例7では、制御部80が、上述の実施形態の図10(a)、(b)のフローに沿って処理を行う代わりに、図17のフローに沿って処理を行う。
図17のフローについて説明すると、制御部80は、フラッシュメモリ84に異常フラグ情報が記憶されている場合は(S1001:YES)、そのまま待機する。また、制御部80は、フラッシュメモリ84に異常フラグ情報が記憶されていない場合に(S1001:NO)、振動検出センサ101からの信号に基づいて、所定量以上の振動が検出されたか否かを判定する(S1002)所定量以上の振動が検出されていない場合には(S1002:NO)、S1001に戻る。所定量以上の振動が検出されている場合には(S1002:YES)、制御部80は、S104~S106と同様の、S1003~S1005の処理を実行する。
変形例7では、振動検出センサ101によって所定量以上の振動が検出されたときに、所定ユーザ操作が行われたと判定する。そして、所定ユーザ操作が行われたことに応じて吸引パージを行わせる。これにより、所定ユーザ操作が行われたことによりプリンタ1に発生する振動でノズル10が異常ノズルとなった場合に、吸引パージにより異常ノズルを回復させることができる。
また、例えば変形例8では、制御部80が図10(a)、(b)のフローの代わりに、図18のフローに沿って処理を行う。図18のフローについて詳細に説明すると、制御部80は、フラッシュメモリ84に異常フラグ情報が記憶されている場合は(S1101:YES)、そのまま待機する。また、制御部80は、フラッシュメモリ84に異常フラグ情報が記憶されていない場合に(S1101:NO)、開閉センサ54からの信号に基づいて、ユーザによりカバー53が開かれたか否かを判定する(S1102)。ユーザによりカバー53が開かれなかった場合には(S1102:NO)、S1101に戻る。
ユーザによりカバー53が開かれた場合には(S1102:YES)、制御部80は、高電圧電源回路77を制御して、電極76に電圧を印加させる(S1103)。続いて、制御部80は、開閉センサ54からの信号に基づいて、ユーザによりカバー53が閉じられるまで待機する(S1104:NO)。そして、ユーザによりカバー53が閉じられたときに(S1104:YES)、制御部80は、信号処理回路78から出力される信号に基づいて、いずれかのノズル10からインクが排出されたか否かを判定する(S1105)。いずれのノズル10からもインクが排出されなかった場合には(S1105:NO)、制御部80は、高電圧電源回路77を制御して電極76への電圧の印加を解除してから(S1106)、S1101に戻る。いずれかのノズル10からインクが排出された場合には(S1105:YES)、制御部80は、上述の実施形態のS404~S406と同様のS1107~S1109の処理を実行する。
変形例8では、ユーザがカバー53を開いたときに電極76への電圧の印可を行わせる。これにより、その後、ユーザがカバー53を閉じたときの電極76における電気的変化に基づいて、ユーザがカバー53を閉じたことによりプリンタ1に発生した振動によってノズル10からインクが排出されたか否かを判定することができる。そして、このようなインクの排出が生じた場合、このインクの排出によってノズル10内のインクのメニスカスが破壊されて、ノズル10が異常ノズルとなっている可能性が高い。そのため、上記のようなインクの排出が生じた場合に、ノズル検査用処理を実行して異常ノズルがあるか否かを判定する。そして、異常ノズルがある場合に、異常ノズルフラグ情報をフラッシュメモリ84に記憶させ、その後、異常ノズルフラグ情報が記憶されていることに基づいて吸引パージを行わせる。これにより、ユーザがカバー53を閉じたことによりプリンタ1に発生した振動によってノズル10が異常ノズルとなった場合に、吸引パージによりノズルを回復させることができる。
また、以上の例では、所定ユーザ操作が行われたときに、ノズル検査処理を実行し、実際に異常ノズルがある場合に、フラッシュメモリ84に異常フラグ情報を記憶させたが、これには限られない。所定ユーザ操作が行われたときに、ノズル検査処理を実行することなく、フラッシュメモリ84に異常フラグ情報を記憶させてもよい。
また、以上の例では、所定ユーザ操作が行われたとき、あるいは、その後のノズル検査処理で異常ノズルがあると判定された場合に、フラッシュメモリ84に異常フラグ情報を記憶させる。そして、その後の記録用紙Pへの記録の前に、異常フラグ情報に基づいてパージ処理を実行して吸引パージを行わせる。しかしながら、これには限られない。例えば、所定ユーザ操作が行われたと判定したとき、あるいは、その後のノズル検査処理で異常ノズルがあると判定したときに、直ちに吸引パージを行わせてもよい。
また、以上の例では、吸引パージによって異常ノズルを回復させたが、これには限られない。例えば、図示しないインクカートリッジとインクジェットヘッド14との間の流路等にインクジェットヘッド14内のインクを加圧する加圧ポンプが設けられていてもよい。そして、複数のノズル10がキャップ71で覆われた状態で上記加圧ポンプを駆動させることによってインクジェットヘッド14内のインクを排出させる加圧パージ(本発明の「回復動作」)を行ってもよい。なお、この場合には、キャップ71と加圧ポンプとが本発明の「回復手段」を構成している。
あるいは、吸引ポンプ72を駆動させることによる吸引パージと、上述の加圧ポンプを駆動させることによる加圧パージの両方行ってもよい。なお、この場合には、吸引パージと加圧パージとが本発明の「回復動作」に相当する。また、この場合には、メンテナンスユニット18と加圧ポンプとが本発明の「回復手段」を構成している。
また、パージによってインクジェットヘッド14内のインクを排出させることにも限られない。例えば、変形例9では、制御部80が図19のフローに沿って処理を行うことによって記録用紙Pへの記録を行う。図19のフローは、図11のフローにおいて、S303をS1201に置き換えたものである。S1201において、制御部80はフラッシング処理を実行する。フラッシング処理では、制御部80は、インクジェットヘッド14を駆動させてノズル10からインクを排出させるフラッシング(本発明の「回復動作」)を行わせる。なお、変形例9では、インクジェットヘッド14が、本発明の「液体吐出ヘッド」と「回復手段」とを兼ねる。変形例9では、フラッシングによって異常ノズルを回復させることができる。
また、パージおよびフラッシングの片方によって異常ノズルを回復させることにも限られない。パージとフラッシングの両方を行うことによって異常ノズルを回復させてもよい。
また、以上の例では、フラッシュメモリ84に異常フラグ情報が記憶されていても、高速記録モードで記録を行うときには、記録前に回復動作を行わせないようにしたが、これには限られない。例えば、フラッシュメモリ84に異常フラグ情報が記憶されている場合に、記録モードによらず、記録前に回復動作を行わせてもよい。
また、以上の例では、インクジェットヘッド14に検査用駆動(本発明の「検査動作」)を行わせたときの、ノズル10からキャップ71内に配置された電極76における電圧の変化に応じて信号処理回路78から出力される吐出判定信号に基づいて、ノズル10が異常ノズルであるか否かを判定したが、これには限られない。
例えば、電極76の代わりに、鉛直方向に延びており、キャリッジ12がメンテナンス位置に位置している状態でノズル10の下方の空間と対向する電極を設けてもよい。そして、信号処理回路78から、キャリッジ12をメンテナンス位置に位置させた状態で検査用駆動(本発明の「検査動作」)を行ったときの上記電極の電圧の変化に応じた信号を出力するようにしてもよい。
あるいは、例えば、キャリッジ12がメンテナンス位置等の所定位置に位置している状態で、ノズル10から吐出されたインクを直接検出し、検出結果に応じた信号を出力する光センサを設けてもよい。そして、この光センサから出力される信号に基づいて、ノズル10が異常ノズルであるか否かを判定してもよい。なお、このときのインクジェットヘッド14におけるノズル10からインクを吐出させるための動作が、本発明の「検査動作」に相当する
あるいは、例えば、特許第4929699号公報に記載されているのと同様に、インクジェットヘッドのノズルが形成されたプレートに、ノズルからインクが吐出されたときの電圧の変化を検出する電圧検出回路を接続し、キャリッジを検査位置に移動させた状態でノズルからインクを吐出させるための動作(本発明の「検査動作」)を行わせたときに電圧検出回路から出力された信号に基づいて、ノズルが異常ノズルであるか否かを判定してもよい。
あるいは、例えば、特許第6231759号公報に記載されているのと同様に、インクジェットヘッドの基板を、温度検知素子を備えたものとしてもよい。そして、インクの吐出のために第1印加電圧を印加してヒータを駆動した後に、インクが吐出されないように第2印加電圧を印加してヒータを駆動し、第2印加電圧を印加してから、その後、所定時間が経過するまでの間の、温度検知素子で検知された温度の変化に基づいて、ノズル10が異常ノズルであるか否かに応じた信号を出力するようにしてもよい。なお、この場合には、上記のヒータの駆動が本発明の「検査動作」に相当する。
あるいは、記録部3に所定のテストパターンを記録させ、テストパターンの読み取り結果に基づいて、異常ノズルがあるか否かを判定してもよい。この場合、スキャナ6にテストパターンを読み取らせることによってテストパターンの記録結果を入力してもよい。あるいは、ユーザに、テストパターンの記録結果に基づいてプリンタ1の図示しない操作部、プリンタ1に接続された図示しないPC等を操作させることによって、テストパターンの記録結果を入力してもよい。また、この場合には、記録部3におけるテストパターンを記録する動作が本発明の「検査動作」に相当する。
また、以上の例では、インクジェットヘッド14の全てのノズル10について、検査用駆動を行わせて、ノズル10が異常ノズルであるか否かを判定したが、これには限られない。例えば、各ノズル列9における1つおきのノズル10等、インクジェットヘッド14の一部のノズル10についてのみ、検査用駆動を行わせてノズル10が異常ノズルであるか否かを判定してもよい。そして、それ以外のノズル10については、上記一部のノズル10についての判定結果に基づいてノズル10が異常ノズルであるか否かを推定してもよい。
また、以上の例では、ノズル10からインクが吐出されたか否かに基づいてノズル10が異常ノズルであるか否かを判定したが、これには限られない。例えばインクの吐出方向や吐出速度等に基づいてノズル10が異常ノズルであるか否かを判定してもよい。
また、以上では、キャリッジとともに走査方向に移動しつつ複数のノズルからインクを吐出する、いわゆるシリアルヘッドを備えたプリンタに本発明を適用した例について説明したが、これには限られない。例えば、走査方向に記録用紙の全長にわたって延びたいわゆるラインヘッドを備えたプリンタに本発明を適用することも可能である。
また、以上では、ノズルからインクを吐出して記録用紙Pに記録を行うプリンタに本発明を適用した例について説明したが、これには限られない。Tシャツ、屋外広告用のシート、スマートフォン等の携帯端末のケース、段ボール、樹脂部材など、記録用紙以外の被記録媒体に画像を記録するプリンタにも適用され得る。また、インク以外の液体、例えば、液体状にした樹脂や金属を吐出する液体吐出装置にも適用され得る。
1:プリンタ
2:筐体
4:トレイ装着部
10:ノズル
14:インクジェットヘッド
18:メンテナンスユニット
40:給紙トレイ
44:着脱センサ
45:用紙センサ
51:読取台
52:読取部
53:カバー
54:開閉センサ
71:キャップ
72:ポンプ
76:電極
77:高電圧電源回路
80:制御部
2:筐体
4:トレイ装着部
10:ノズル
14:インクジェットヘッド
18:メンテナンスユニット
40:給紙トレイ
44:着脱センサ
45:用紙センサ
51:読取台
52:読取部
53:カバー
54:開閉センサ
71:キャップ
72:ポンプ
76:電極
77:高電圧電源回路
80:制御部
Claims (21)
- 液体を吐出するノズルを有する液体吐出ヘッドと、
前記ノズルから液体を排出させる回復動作を行う回復手段と、
制御部と、を備えた液体吐出装置であって、
前記制御部は、
ユーザによって行われる操作であって前記液体吐出装置に振動が発生する可能性のある所定ユーザ操作が行われたことに応じて、前記回復手段に前記回復動作を行わせることを特徴とする液体吐出装置。 - 前記制御部は、
前記所定ユーザ操作が行われたことに応じて、前記液体吐出ヘッドに、液体の吐出に異常のある異常ノズルがあるか否かを検査するための検査動作を行わせ、
前記検査動作の結果に基づいて前記異常ノズルがあるか否かを判定し、
前記異常ノズルがあると判定した場合に、前記回復手段に前記回復動作を行わせることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。 - 前記液体吐出ヘッドが、前記回復手段を兼ねており、前記回復動作として前記ノズルから液体を排出させるフラッシングを行うことを特徴とする請求項1または2に記載の液体吐出装置。
- 前記回復手段が、
前記ノズルを覆うキャップと、
前記液体吐出ヘッド内の液体に圧力を付与するためのポンプと、を有し、
前記回復動作として、前記キャップで前記ノズルを覆った状態で前記ポンプを駆動させることによって、前記ノズルから前記キャップに液体を吐出させるパージを行うことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の液体吐出装置。 - 筐体と、
前記筐体に開閉可能に設けられたカバーと、を備え、
前記所定ユーザ操作は、ユーザによる前記カバーを閉じる操作を含むことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の液体吐出装置。 - 前記筐体に設けられ、被読取媒体が載置される読取台と、
前記読取台に載置された被読取媒体を読み取る読取部と、を備え、
前記カバーは、前記読取台に被読取媒体が載置可能となるように前記読取台を露出させる開位置と、前記読取台を覆う閉位置との間で移動可能となっていることによって開閉可能となっていることを特徴とする請求項5に記載の液体吐出装置。 - 前記カバーが開いているが閉じているかに応じた信号を出力する開閉センサ、を備え、
前記制御部は、前記開閉センサからの信号に基づいて、ユーザによる前記カバーを閉じる操作が行われたか否かを判定することを特徴とする請求項5または6に記載の液体吐出装置。 - 前記所定ユーザ操作は、ユーザによる前記カバーを所定速度以上の速度で閉じる操作を含み、
前記開閉センサは、前記カバーの位置に応じた値の信号を出力し、
前記制御部は、
前記開閉センサから出力された信号の値に基づいて、前記カバーが開いているか閉じているかを判定し、
前記開閉センサからの信号の値が、単位時間あたりの変化量が所定量以上となるように変化した後に、前記カバーが閉じていることを示す値となった場合に、ユーザによる前記カバーを所定速度以上の速度で閉じる操作が行われたと判定することを特徴とする請求項7に記載の液体吐出装置。 - 前記所定ユーザ操作は、ユーザによる前記カバーを所定速度以上の速度で閉じる操作を含み、
前記開閉センサは、前記カバーの位置に応じた値の信号を出力し、
前記制御部は、
前記開閉センサから出力された信号の値に基づいて、前記カバーが開いているか閉じているかを判定し、
前記開閉センサからの信号の値が、所定時間以上増減を繰り返した後に、前記カバーが閉じていることを示す値となった場合に、ユーザによる前記カバーを所定速度以上の速度で閉じる操作が行われたと判定することを特徴とする請求項7に記載の液体吐出装置。 - 前記所定ユーザ操作は、ユーザによる前記カバーを所定速度以上の速度で閉じる操作を含み、
前記開閉センサは、前記カバーの位置に応じた値の信号を出力し、
前記制御部は、
前記開閉センサから出力された信号の値に基づいて、前記カバーが開いているか閉じているかを判定し、
前記開閉センサからの信号の値が、所定量以上増減した後に前記カバーが閉じていることを示す値となった場合に、ユーザによる前記カバーを所定速度以上の速度で閉じる操作が行われたと判定することを特徴とする請求項7に記載の液体吐出装置。 - 前記制御部は、
前記カバーの開閉が必要となる動作が行われたときに、ユーザによる前記カバーを閉じる操作が行われたと判定することを特徴とする請求項5に記載の液体吐出装置。 - 前記筐体に設けられ、被読取媒体が載置される読取台と、
前記読取台に載置された被読取媒体を読み取る読取部と、を備え、
前記カバーは、前記読取台に被読取媒体が載置可能となるように前記読取台を露出させる開位置と、前記読取台を覆う閉位置との間で移動可能となっていることによって開閉可能となっており、
前記カバーの開閉が必要となる動作として、前記読取部により前記読取台に載置された被読取媒体を読み取る読取動作が行われたときに、ユーザによる前記カバーを閉じる操作が行われたと判定することを特徴とする請求項6に記載の液体吐出装置。 - 筐体と、
被吐出媒体が収容され、前記筐体に取り外し可能に装着された媒体収容部と、を備え、
前記所定ユーザ操作が、ユーザによる前記媒体収容部を前記筐体に装着する操作を含むことを特徴とする請求項1~12のいずれかに記載の液体吐出装置。 - 前記媒体収容部が前記筐体に装着されているか前記筐体から取り外されているかに応じた信号を出力する着脱センサ、を備え、
前記制御部は、前記着脱センサからの信号に基づいて、ユーザによる前記媒体収容部を前記筐体に装着する操作が行われたか否かを判定することを特徴とする請求項13に記載の液体吐出装置。 - 前記所定ユーザ操作は、ユーザによる前記媒体収容部を所定速度以上の速度で前記筐体に装着する操作を含み、
前記着脱センサは、前記筐体における前記媒体収容部の位置に応じた値の信号を出力し、
前記制御部は、
前記着脱センサから出力された信号の値に基づいて、前記媒体収容部が前記筐体に装着されているか前記筐体から取り外されているかを判定し、
前記着脱センサからの信号の値が、単位時間あたり変化量が所定量以上となるよう変化した後に、前記媒体収容部が前記筐体に装着されていることを示す値となった場合に、ユーザによる前記媒体収容部を所定速度以上の速度で前記筐体に装着する操作が行われたと判定することを特徴とする請求項14に記載の液体吐出装置。 - 前記所定ユーザ操作は、ユーザによる前記媒体収容部を所定速度以上の速度で前記筐体に装着する操作を含み
前記着脱センサは、前記筐体における前記媒体収容部の位置に応じた値の信号を出力し、
前記制御部は、
前記着脱センサから出力された信号の値に基づいて、前記媒体収容部が前記筐体に装着されているか前記筐体から取り外されているかを判定し、
前記着脱センサからの信号の値が、所定時間以上増減を繰り返した後に前記媒体収容部が前記筐体に装着されていることを示す値となった場合に、ユーザによる前記媒体収容部を所定速度以上の速度で前記筐体に装着する操作が行われたと判定することを特徴とする請求項14に記載の液体吐出装置。 - 前記所定ユーザ操作は、ユーザによる前記媒体収容部を所定速度以上の速度で前記筐体に装着する操作を含み、
前記着脱センサは、前記筐体における前記媒体収容部の位置に応じた値の信号を出力し、
前記制御部は、
前記着脱センサから出力された信号の値に基づいて、前記媒体収容部が前記筐体に装着されているか前記筐体から取り外されているかを判定し、
前記着脱センサからの信号の値が、所定量以上増減した後に前記媒体収容部が前記筐体に装着されていることを示す値となった場合に、ユーザによる前記媒体収容部を所定速度以上の速度で前記筐体に装着する操作が行われたと判定することを特徴とする請求項14に記載の液体吐出装置。 - 前記筐体に装着された前記媒体収容部に被吐出媒体が収容されているか否かに応じた信号を出力する媒体センサ、を備え、
前記制御部は、
前記媒体センサからの信号が、前記媒体収容部に被吐出媒体が収容されていないことを示す状態となった後、最初に被吐出媒体への液体の吐出が行われたときに、ユーザによる前記媒体収容部を前記筐体に装着する操作が行われたと判定することを特徴とする請求項13に記載の液体吐出装置。 - 前記液体吐出装置に所定量以上の振動が発生したか否かに応じた信号を出力する振動検出センサ、を備え、
前記制御部は、
前記振動検出センサから、前記液体吐出装置に所定量以上の振動が発生したことを示す信号が出力されたときに、前記所定ユーザ操作が行われたと判定することを特徴とする請求項1~18のいずれかに記載の液体吐出装置。 - 前記制御部は、
第1吐出モードと、前記第1吐出モードよりも高速で被吐出媒体への液体の吐出を行う第2吐出モードのいずれかの吐出モードで選択的に、前記液体吐出ヘッドに被吐出媒体への液体の吐出を行わせ、
前記第1吐出モードで前記液体吐出ヘッドに被吐出媒体への液体の吐出を行わせるときには、被吐出媒体への液体の吐出の前に、前記所定ユーザ操作が行われたことに応じて、前記回復手段に前記回復動作を行わせ、
前記第2吐出モードで前記液体吐出ヘッドに被吐出媒体への液体の吐出を行わせるときには、被吐出媒体への液体の吐出の前に、前記所定ユーザ操作が行われたことに応じては、前記回復手段に前記回復動作を行わせないことを特徴とする請求項1~19のいずれかに記載の液体吐出装置。 - 液体を吐出するノズルを有する液体吐出ヘッドと、
電圧が印可された状態で、前記液体吐出ヘッドにおいて前記ノズルから液体を吐出させるための検査用駆動が行われたときに、前記ノズルから液体の吐出態様に応じて電気的変化が生じる電極と、
前記電極への電圧の印可を行う電圧印可手段と、
筐体と、
前記筐体に開閉可能に設けられたカバーと、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記カバーが開かれたときに、前記電圧印可手段に前記電極への電圧の印可を行わせ、
その後、前記カバーが閉じられたときに、前記電極における前記電気的変化に応じて前記ノズルから液体が排出されたか否かを判定し、
前記ノズルから液体が排出されたと判定した場合に、前記液体吐出ヘッドに前記検査用駆動を行わせ、
前記検査用駆動が行われたときの前記電極における電気的な変化が、液体の吐出に異常のある異常ノズルがあることを示している場合に、前記回復手段に前記回復動作を行わせることを特徴とする液体吐出装置。
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---|---|---|---|
JP2022030342A JP2023125949A (ja) | 2022-02-28 | 2022-02-28 | 液体吐出装置 |
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JP2022030342A JP2023125949A (ja) | 2022-02-28 | 2022-02-28 | 液体吐出装置 |
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JP2023125949A true JP2023125949A (ja) | 2023-09-07 |
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JP2022030342A Pending JP2023125949A (ja) | 2022-02-28 | 2022-02-28 | 液体吐出装置 |
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-
2022
- 2022-02-28 JP JP2022030342A patent/JP2023125949A/ja active Pending
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