JP2023085652A - 液体吐出装置 - Google Patents

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哲憲 森
Akinori Mori
善一郎 佐々木
Zenichiro Sasaki
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Ryuji Dota
伸昌 田中
Nobumasa Tanaka
貴文 中瀬
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雅洋 林
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Abstract

【課題】液体タンクから液体吐出ヘッドに供給される液体の成分によらず、ノズルから正常に液体が吐出されたか否かを正確に判定する。【解決手段】吐出判定処理(S101)において、インクジェットヘッドに検査用駆動を行わせ、このときに出力された吐出判定信号の最大値と最小値との差である振幅値Dが閾値T以上であるか否かに基づいて、ノズルから正常にインクが吐出されたか否かを判定する。フラッシュメモリに、振幅値Dの代表値Dhと、閾値Tとの関係を示す関数T=f(Dh)の情報が記憶されている。閾値設定処理(S102)において、吐出判定処理の際に出力された吐出判定信号の振幅値Dの代表値Dhと、上記関数とに基づいて、次回の吐出判定処理で振幅値Dと比較する閾値Tを設定する。【選択図】図6

Description

本発明は、ノズルから液体を吐出する液体吐出装置に関する。
ノズルから液体を吐出する液体吐出装置の一例として、特許文献1には、ノズルからインクを吐出して記録を行うインクジェットプリンタが記載されている。特許文献1に記載のインクジェットプリンタは、フラッシング部の電極とノズルプレートとの間に電位差を生じさせた状態で、ノズルからインクを吐出させたときに、電極に接続された電圧検出回路から出力される信号の出力レベルと、閾値とを比較することにより、正常にインクが吐出されたか否かを判定する。また、特許文献1では、印刷ヘッドまたはフラッシング部の絶縁性能の低下によって、フラッシング部の電極とノズルプレートとの間の電位差が小さくなることによって、電圧検出回路から出力される信号の出力レベルが変化するのに合わせて、閾値を変更する。
特開2009-72952号公報
ここで、特許文献1では、インクカートリッジから印刷ヘッドにインクが供給される。一方、例えば、インクカートリッジが製造されてからの経過時間、インクカートリッジが保管されていた環境等の影響により、インクカートリッジ毎にインクの成分に多少の違いがある場合がある。特許文献1では、上記のようにフラッシング部の電極とノズルプレートとの間に電位差に応じて、正常にインクが吐出されたか否かの判定に使用する閾値を変更してはいるものの、インクカートリッジ内のインクの成分の違いについては考慮せずに閾値を設定している。そのため、インクカートリッジ内のインクの成分によっては、正常にインクが吐出されたか否かを正確に判定することができない虞がある。
本発明の目的は、ノズルから液体が吐出されたか否かをより正確に判定することが可能な液体吐出装置を提供することである。
本発明の液体吐出装置は、ノズルを有する液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドと接続される液体タンクと、前記液体吐出ヘッドにおいて前記ノズルから液体を吐出させるための検査用駆動が行われたときに、前記ノズルから正常に液体が吐出されたか否かに応じた信号を出力する信号出力部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記信号出力部から出力された信号の値と比較するための閾値を設定する閾値設定処理と、前記液体吐出ヘッドに前記検査用駆動を行わせ、前記信号出力部から出力された信号の値と前記閾値とに基づいて前記ノズルから正常に液体が吐出されたか否かを判定する吐出判定処理と、を実行し、前記閾値設定処理において、前記液体タンクから前記液体吐出ヘッドに供給される液体が第1液体であることに対応する第1条件を満たす場合には、前記閾値を第1閾値に設定し、前記液体タンクから前記液体吐出ヘッドに供給される液体が第1液体と成分の異なる第2液体であることに対応する第2条件を満たす場合には、前記閾値を、前記第1閾値とは異なる第2閾値に設定する。
本発明では、閾値を設定し、液体吐出ヘッドに検査用駆動を行わせたときに信号出力部から出力された信号の値と設定した閾値とに基づいて、ノズルから正常に液体が吐出されたか否かを判定する。このとき、液体タンクから液体吐出ヘッドに供給される液体が第1液体であることに対応する第1条件を満たす場合には、閾値を第1閾値に設定する。一方、液体タンクから液体吐出ヘッドに供給される液体が第2液体であることに対応する第2条件を満たす場合には、閾値を第2閾値に設定する。これにより、本発明では、液体タンクから液体吐出ヘッドに供給される液体が第1液体であるか第2液体であるかによらず、ノズルから正常に液体が吐出されたか否かを正確に判定することができる。
第1実施形態に係るプリンタの概略構成図である。 図1のII-II線断面図である。 キャップ内に配置された電極、および、電極と高電圧電源回路および信号処理回路との接続関係を説明するための図である。 (a)は検査用駆動でノズルからインクが吐出されたときに信号処理回路から出力される信号を示す図であり、(b)は検査用駆動でノズルからインクが吐出されなかったときに信号処理回路から出力される信号を示す図である。 プリンタの電気的構成を示すブロック図である。 (a)は吐出判定処理および閾値設定処理を行うための処理の流れを示すフローチャートであり、(b)は振幅値Dの代表値Dhと閾値Tとの関係を示す関数を説明するための図である。 第2実施形態において、吐出判定処理および閾値設定処理を行うための処理の流れを示すフローチャートである。 第3実施形態のカートリッジ装着部およびインクカートリッジを説明するための図である。 第3実施形態において、カートリッジ装着部にインクカートリッジが装着されたときの処理の流れを示すフローチャートである。 振幅値Dの代表値Dhと、閾値Tとを関連付けたテーブルを説明するための図である。 ノズルからインクが吐出されたとき及び吐出されなかったときの振幅値Dの分布に基づいて閾値Tを設定する方法を説明するための図である。 ノズルからインクが吐出されたときの振幅値Dの分布に基づいて閾値Tを設定する方法を説明するための図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の好適な第1実施形態について説明する。
<プリンタの全体構成>
図1に示すように、第1実施形態に係るプリンタ1(本発明の「液体吐出装置」)は、キャリッジ2、サブタンク3、インクジェットヘッド4(本発明の「液体吐出ヘッド」)、プラテン5、搬送ローラ6,7、メンテナンスユニット8などを備えている。
キャリッジ2は、走査方向に延びた2本のガイドレール11,12に支持されている。なお、以下では、図1に示すように、走査方向の右側および左側を定義して説明を行う。キャリッジ2は、図示しないベルトなどを介して、キャリッジモータ86(図5参照)に接続されている。キャリッジモータ86を駆動させると、キャリッジ2がガイドレール11,12に沿って走査方向に移動する。
サブタンク3は、キャリッジ2に搭載されている。ここで、プリンタ1は、カートリッジホルダ13を備えている。カートリッジホルダ13は、走査方向に並んだ4つのカートリッジ装着部41(本発明の「タンク装着部」)を有する。各カートリッジ装着部41には、インクカートリッジ14(本発明の「液体タンク」)が取り外し可能に装着される。インクカートリッジ14には、走査方向の右側のカートリッジ装着部41に装着されるものから順に、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインク(本発明の「液体」)が貯留されている。
また、図2に示すように、カートリッジホルダ13は、各カートリッジ装着部41と接続された供給流路42を有する。4つのカートリッジ装着部41に対応する4つの供給流路42は、4本のチューブ15を介してサブタンク3に接続されている。また、カートリッジホルダ13は、各カートリッジ装着部41に装着センサ39を有する。装着センサ39は、カートリッジ装着部41にインクカートリッジ14が装着されているか否かを示す信号を出力する。装着センサ39は、例えば、走査方向に間隔をあけて配置された発光素子と受光素子を有する透過型のフォトマイクロセンサである。カートリッジ装着部41にインクカートリッジ14が装着されていないときには、発光素子から照射された光が受光素子で受信される。カートリッジ装着部41にインクカートリッジ14が装着されているときには、インクカートリッジ14が発光素子と受光素子との間に位置し、発光素子から照射されたインクカートリッジ14のフレームによって遮られ光が受光素子で光が受信されない。そして、装着センサ39は、カートリッジ装着部41にインクカートリッジ14が装着されているか否かを示す信号として、受光素子で光が受信されているか否かに応じた信号を出力する。
一方、インクカートリッジ14の内部には、インクを貯留するためのインク貯留室51が形成されている。また、インクカートリッジ14は、カートリッジ装着部41に装着された状態で搬送方向における上流側の端部の下端部に位置し、インク貯留室51と接続されたインク供給部52を有する。インク供給部52には、図示しないバルブが設けられている。インクカートリッジ14がカートリッジ装着部41に装着されていない状態では、上記バルブが閉じており、インク貯留室51内のインクがインク供給部52から漏れ出さないようになっている。インクカートリッジ14をカートリッジ装着部41に装着すると、インク供給部52が供給流路42と接続される。このとき上記バルブが開き、インク貯留室51に貯留されたインクが、インク供給部52を介して供給流路42に流れ込む。これにより、4つのインクカートリッジ14に貯留された上記4色のインクが、4本のチューブ15を介してサブタンク3に供給される。
インクジェットヘッド4は、キャリッジ2に搭載され、サブタンク3の下端部に接続されている。インクジェットヘッド4には、サブタンク3から上記4色のインクが供給される。また、インクジェットヘッド4は、その下面であるノズル面4aに形成された複数のノズル10からインクを吐出する。より詳細に説明すると、複数のノズル10は、搬送方向に配列されることによってノズル列9を形成しており、ノズル面4aにおいて、4列のノズル列9が走査方向に並んでいる。複数のノズル10からは、走査方向の右側のノズル列9を構成するものから順に、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインクが吐出される。
ここで、第1実施形態では、上記4つのインクカートリッジ14のうち、任意の1つのインクカートリッジ14が本発明の「第1タンク」に相当する。そして、このインクカートリッジ14から供給されたインクを吐出するノズル10が本発明の「第1ノズル」に相当する。また、上記4つのインクカートリッジ14のうち、第1タンクに相当するインクカートリッジ14以外の任意の1つのインクカートリッジ14が本発明の「第2タンク」に相当する。そして、このインクカートリッジ14から供給されたインクを吐出するノズル10が本発明の「第2ノズル」に相当する。
プラテン5は、インクジェットヘッド4の下方に配置され、複数のノズル10と対向している。プラテン5は、走査方向に記録用紙Pの全長にわたって延び、記録用紙Pを下方から支持する。搬送ローラ6は、インクジェットヘッド4およびプラテン5よりも搬送方向の上流側に配置されている。搬送ローラ7は、インクジェットヘッド4およびプラテン5よりも搬送方向の下流側に配置されている。搬送ローラ6,7は、図示しないギヤなどを介して搬送モータ87(図5参照)に接続されている。搬送モータ87を駆動させると、搬送ローラ6,7が回転し、記録用紙Pが搬送方向に搬送される。
メンテナンスユニット8は、キャップ71と、吸引ポンプ72と、廃液タンク73とを備えている。キャップ71は、プラテン5よりも走査方向の右側に配置されている。そして、キャリッジ2を、プラテン5よりも走査方向の右側のメンテナンス位置に位置させると、複数のノズル10がキャップ71と対向する。
また、キャップ71は、キャップ昇降機構88(図5参照)に接続されている。キャップ昇降機構88を駆動させると、キャップ71が昇降する。キャリッジ2を上記メンテナンス位置に位置させることによって複数のノズル10とキャップ71とを対向させた状態で、キャップ昇降機構88によりキャップ71を上昇させると、キャップ71の上端部がノズル面4aに密着し、複数のノズル10がキャップ71に覆われるキャップ状態となる。キャップ71を降下させた状態では、複数のノズル10がキャップ71に覆われない。なお、キャップ71はノズル面4aに密着することで複数のノズル10を覆うものであることには限られない。キャップ71は、例えば、インクジェットヘッド4のノズル面4aの周囲に配置される図示しないフレーム等に密着することで、複数のノズル10を覆うものであってもよい。
吸引ポンプ72はチューブポンプなどであり、キャップ71および廃液タンク73と接続されている。そして、メンテナンスユニット8では、上記キャップ71状態で吸引ポンプ72を駆動させると、複数のノズル10からインクジェットヘッド4内のインクを排出させる、いわゆる吸引パージを行うことができる。吸引パージによって排出されたインクは廃液タンク73に貯留される。
なお、ここでは、便宜上、キャップ71が全てのノズル10をまとめて覆い、吸引パージにおいて、全てのノズル10からインクジェットヘッド4内のインクを排出させるものとして説明を行ったが、これには限られない。例えば、キャップ71が、ブラックインクを吐出する最も右側のノズル列9を構成する複数のノズル10を覆う部分と、カラーインクを吐出する左側3列のノズル列9を構成する複数のノズル10を覆う部分とを別々に備えており、吸引パージにおいて、インクジェットヘッド4内のブラックインクおよびカラーインクのいずれかを選択的に排出させることができるようになっていてもよい。あるいは、例えば、キャップ71が、ノズル列9毎に個別に設けられ、吸引パージにおいて、ノズル列9毎に個別に、ノズル10からインクを排出させることができるようになっていてもよい。
また、図3に示すように、キャップ71内には、矩形の平面形状を有する電極76が配置されている。電極76は、抵抗79を介して高電圧電源回路77に接続されている。そして、高電圧電源回路77は、後述する検査用駆動を行うときに、電極76に所定の電圧(例えば600V程度)を印加する。一方で、インクジェットヘッド4は、グランド電位に保持されている。これにより、インクジェットヘッド4と電極76との間に所定の電位差が生じる。電極76には、信号処理回路78が接続されている。信号処理回路78は、微分回路などを含み、電極76の電圧に応じた吐出判定信号を出力する。ただし、信号処理回路78から出力される信号は、電流の信号であってもよい。なお、第1実施形態では、電極76と高電圧電源回路77と信号処理回路78と抵抗79とを合わせたものが、本発明の「信号出力部」に相当する。
上記キャップ状態としたうえで、高電圧電源回路77により電極76に電圧を印加させ、かつ、後述する検査用駆動を行わせていない状態では、信号処理回路78から出力される信号の電圧は、図4(a)、(b)に示す電圧V0となる。
また、第1実施形態では、上記キャップ状態としたうえで、高電圧電源回路77により電極76に電圧を印加させた状態で、インクジェットヘッド4に、ノズル10から電極76に向けてインクを吐出させるための検査用駆動を行わせることができる。
検査用駆動によってノズル10からインクが吐出された場合、ノズル10から吐出されたインクは帯電している。これにより、帯電したインクが電極76に近づき、電極76にインクが着弾するまで、電極76の電位が変化する。そして、帯電したインクが電極76に着弾した後、電極76の電位が減衰しながらインクの吐出前の電位に戻る。
このとき、信号処理回路78から出力される信号は、図4(a)に示すように、電圧V0から、電圧V0よりも大きい電圧V1まで上昇し、その後、電圧V0よりも小さい電圧V2まで低下し、その後、減衰しながら上昇と低下とを繰り返して電圧V0に戻る。これにより、信号処理回路78から出力される信号は、最大値が電圧V1、最小値が電圧V2の信号となる。
一方、検査用駆動によってノズル10からインクが吐出されなかった場合には、信号処理回路78から出力される信号は、図4(b)に示すように、電圧V0からほとんど変化しない。
このように、第1実施形態では、検査用駆動によってノズル10からインクが吐出されたか否かによって、信号処理回路78から出力される信号が異なる。そして、第1実施形態では、このことを利用して、後述するように、ノズル10から正常にインクが吐出されたか否かを判定する。
ここで、第1実施形態では、電極76に所定電圧を印加し、インクジェットヘッド4をグランド電位に保持し、信号処理回路78が電極76の電圧に応じた信号を出力するように構成したが、これには限られない。電極76をグランド電位に保持し、インクジェットヘッド4に所定電圧を印加することによって、電極76とインクジェットヘッド4との間に電位差を生じさせ、信号処理回路78が、インクジェットヘッド4に接続され、インクジェットヘッド4の電圧に応じた吐出判定信号を出力するように構成してもよい。
<プリンタの電気的構成>
次に、プリンタ1の電気的構成について説明する。図5に示すように、プリンタ1は、制御部80を備えている。制御部80は、CPU(Central Processing Unit)81、ROM(Read Only Memory)82、RAM(Random Access Memory)83、フラッシュメモリ84(本発明の「記憶部」)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)85などからなる。制御部80は、キャリッジモータ86、インクジェットヘッド4、搬送モータ87、キャップ昇降機構88、吸引ポンプ72、高電圧電源回路77等の動作を制御する。また、制御部80は、装着センサ39、信号処理回路78等から信号を受信する。
また、プリンタ1は、以上に説明した構成以外に、表示部69と操作部68とを備えている。表示部69は、例えば、プリンタ1の筐体に設けられた液晶ディスプレイなどである。制御部80は、表示部69を制御して、表示部69に必要な情報を表示させる。操作部68は、プリンタ1の筐体に設けられたボタン、表示部69に設けられたタッチパネルなどである。操作部68は、ユーザの操作に基づいた信号を受信し、受信した信号を制御部80に送信する。
なお、制御部80は、CPU81のみが各種処理を行うものであってもよいし、ASIC85のみが各種処理を行うものであってもよいし、CPU81とASIC85とが協働して各種処理を行うものであってもよい。また、制御部80は、1つのCPU81が単独で処理を行うものであってもよいし、複数のCPU81が処理を分担して行うものであってもよい。また、制御部80は、1つのASIC85が単独で処理を行うものであってもよいし、複数のASIC85が処理を分担して行うものであってもよい。
<記録時の処理>
次に、プリンタ1において記録用紙Pへの記録を行うときの制御部80の処理について説明する。第1実施形態では、例えば、ユーザが、操作部68あるいはプリンタ1に接続された図示しないPC等において、記録用紙Pへの記録を行うことを指示するための操作を行ったときに、操作部68、PC等から制御部80に記録を行うことを指示する記録指令が送信され、制御部80がこの記録指令を受信する。
そして、記録指令を受信したときに、制御部80は、搬送モータ87および図示しない給紙装置を制御して、記録用紙Pの供給を行わせる。続いて、制御部80は、キャリッジモータ86を駆動させてキャリッジ2を走査方向に移動させつつ、インクジェットヘッド4に複数のノズル10から記録用紙Pに向けてインクを吐出させる記録パスと、搬送モータ87を駆動させて、搬送ローラ6,7に記録用紙Pを搬送方向に所定距離搬送させる搬送動作と、を繰り返し行わせることによって、記録用紙Pへの記録を行わせる。記録用紙Pへの記録の完了後、制御部80は、搬送モータ87を駆動させて、搬送ローラ6,7に記録が完了した記録用紙Pを排出させる。
<吐出判定処理および閾値設定処理>
次に、ノズル10から正常にインクが吐出されたか否かを判定するための吐出判定処理、および、吐出判定処理において用いる閾値を設定する閾値設定処理について説明する。第1実施形態では、図6(a)のフローに沿って処理を行うことによって、吐出判定処理および閾値設定処理を実行する。
図6(a)のフローは、例えば、ユーザにより、操作部68、プリンタ1に接続された図示しないPC等において、ノズル10から正常にインクが吐出されるか否かの検査を行うことを指示するための操作がされ、制御部80が当該操作に応じた信号を受信したときに開始される。あるいは、制御部80は、例えば、カートリッジ装着部41にインクカートリッジ14が装着されたことに応じて、図6(a)のフローの処理を開始する。ここで、「カートリッジ装着部41にインクカートリッジ14が装着されたことに応じて、図6(a)のフローの処理を開始する」というのは、制御部80が装着センサ39からカートリッジ装着部41にインクカートリッジ14が装着されたことを示す信号を受信した後、記録用紙Pへの記録、吸引パージ等が行われて、このインクカートリッジ14からインクが供給される複数のノズル10からのインクの排出量の合計が所定量に達し、インクカートリッジ14内のインクがノズル10に到達したときに、図6(a)のフローの処理を開始するということである。所定量は、チューブ15、サブタンク3内の流路、インクジェットヘッド4内のノズル10以外の流路等によって形成される、カートリッジ装着部41に装着されたインクカートリッジ14とノズル10とを接続する流路の容積に応じた量である。また、制御部80は、例えば、インクカートリッジ14がカートリッジ装着部41に装着された後の、各ノズル10からのインクの吐出回数、吸引パージの回数等に基づいて、インクカートリッジ14からインクが供給される複数のノズル10からのインクの排出量の合計が所定量に達したか否かを判断する。
図6(a)のフローについてより詳細に説明すると、制御部80は、吐出判定処理を実行する(S101)。吐出判定処理では、制御部80は、インクジェットヘッド4の複数のノズル10の各々について順に、インクジェットヘッド4に検査用駆動を行わせ、検査用駆動が行われたときに信号処理回路78から出力された信号に基づいて、ノズル10から正常にインクが吐出されたか否かを判定する。具体的には、検査用駆動が行われたときに信号処理回路78から出力された信号の最大値と最小値との差である振幅値Dが閾値T以上である場合に、ノズル10から正常にインクが吐出されたと判定し、振幅値Dが閾値T未満である場合に、ノズル10から正常にインクが吐出されなかったと判定する。
ここで、上記最大値は、検査用駆動が行われたタイミングを起点とする所定の長さの判定期間のうち一部の期間であって、検査用駆動によってノズル10からインクが吐出されたときに信号処理回路78から出力される信号の値が最大になると推定されるタイミングを含む期間における最大値である。あるいは、上記最大値は、上記判定期間全体における最大値であってもよい。また、上記最小値は、上記判定期間のうち一部の期間であって、検査用駆動によってノズル10からインクが吐出されたときに信号処理回路78から出力される信号の値が最小になると推定されるタイミングを含む期間における最小値である。あるいは、上記最小値は、上記判定期間全体における最小値であってもよい。
続いて、制御部80は、閾値設定処理を実行する(S102)。閾値設定処理において、制御部80は、次回の吐出判定処理において振幅値Dと比較するための閾値Tを設定する。したがって、今回の吐出判定処理において振幅値Dと比較される閾値Tは、前回の吐出判定処理の後の閾値設定処理で設定された閾値Tである。
ここで、第1実施形態では、例えば図6(b)に示すような、振幅値Dの代表値Dhと閾値Tとの関係を示す関数T=f(Dh)の情報がフラッシュメモリ84に記憶されている。振幅値Dの代表値Dhは、例えば、吐出判定処理でインクジェットヘッド4の複数のノズル10の各々についての検査用駆動が行われたときに信号処理回路78から出力された信号のうち、ノズル10から正常にインクが吐出されたと判定したときの信号の振幅値Dの平均値、中央値等である。また、第1実施形態では、各色のインクについて個別に上記関数が記憶されている。あるいは、ブラックインクについての上記関数と、3色のカラーインクに共通の上記関数とが記憶されていてもよい。あるいは、4色のインクについて共通の上記関数が記憶されていてもよい。
閾値設定処理では、S101の吐出判定処理における振幅値Dの代表値Dhと、関数T=f(Dh)とに基づいて、各色のインクを吐出するノズル10について個別に、次回の吐出判定処理において、振幅値Dと比較される閾値Tを設定する。すなわち、第1ノズルおよび第2ノズルについて個別に閾値Tを設定する。
これにより、例えば、代表値DhがDh1である場合に閾値TがT1に設定され、代表値DhがDh2である場合に閾値TがT2に設定される。そして、代表値DhがDh1であるという条件が、本発明の「第1条件」の一例であり、T1が本発明の「第1閾値」の一例である。また、代表値DhがDh1となるときのインクカートリッジ14からインクジェットヘッド4に供給されるインクが、本発明の「第1液体」の一例である。また、代表値DhがDh2であるという条件が、本発明の「第2条件」の一例であり、T2が本発明の「第2閾値」の一例である。また、代表値DhがDh2となるときのインクカートリッジ14からインクジェットヘッド4に供給されるインクが、本発明の「第2液体」の一例である。
<効果>
第1実施形態では、閾値Tを設定し、インクジェットヘッド4に検査用駆動を行わせたときに信号処理回路78から出力された信号と、設定した閾値Tとに基づいて、ノズル10から正常にインクが吐出されたか否かを判定する。このとき、インクカートリッジ14からインクジェットヘッド4に供給されるインクが第1液体であることに対応する第1条件を満たす場合には、閾値Tを第1閾値に設定する。一方、インクカートリッジ14からインクジェットヘッド4に供給されるインクが第2液体であることに対応する第2条件を満たす場合には、閾値Tを第1閾値とは異なる第2閾値に設定する。これにより、インクカートリッジ14からインクジェットヘッド4に供給されるインクが第1液体であるか第2液体であるかによらず、ノズル10から正常にインクが吐出されたか否かを正確に判定することができる。
また、第1実施形態では、第1条件および第2条件が、インクジェットヘッド4に検査用駆動を行わせたときに信号処理回路78から出力された信号についての条件である。また、第1実施形態では吐出判定処理を実行する際に、閾値設定処理を実行する。そして、閾値設定処理において、吐出判定処理においてインクジェットヘッド4に検査用駆動を行わせたときに信号処理回路78から出力された信号に基づいて、次回の吐出判定処理で使用する閾値Tを設定する。これにより、次回の吐出判定処理において、設定した閾値Tに基づいてノズル10から正常にインクが吐出されたか否かを正確に判定することができる。
また、第1実施形態では、インクジェットヘッド4内のインクの成分によって、インクジェットヘッド4に検査用駆動を行わせたときに信号処理回路78から出力される信号の最大値および最小値が変わる。そこで、第1実施形態では、第1条件および第2条件を、液体吐出ヘッドに検査用駆動を行わせたときに信号出力部から出力された信号の最大値と最小値との差についての条件とする。そして、液体吐出ヘッドに検査用駆動を行わせたときに信号出力部から出力された信号の最大値と最小値との差に基づいて閾値を設定する。これにより、設定した閾値に基づいて、ノズル10から正常にインクが吐出されたか否かを正確に判定することができる。
また、第1実施形態では、インクジェットヘッド4に検査用駆動を行わせたときに信号処理回路78から出力される信号は、ノズル10からインクが吐出されたときに変化し、ノズル10からインクが吐出されなかったときにはほとんど変化しない。そこで、第1実施形態では、ノズル10から正常にインクが吐出されたと判定したときの、信号処理回路78から出力された信号に基づいて閾値Tを設定する。これにより、設定した閾値Tに基づいて、ノズル10から正常にインクが吐出されたか否かを正確に判定することができる。
また、第1実施形態では、検査用駆動によりノズル10から正常にインクが吐出されるときに信号処理回路78から出力される信号の振幅値Dの代表値Dhと、閾値Tとを関連付ける関数の情報を記憶しておく。そして、インクジェットヘッド4に複数のノズル10の各々について検査用駆動を行わせたときの代表値Dhと、上記関数の情報とに基づいて閾値Tを設定する。これにより、閾値Tを適切な値に設定することができる。
また、上記4色のインクが別々のインクカートリッジ14からインクジェットヘッド4に供給される。また、上記4色のインクは成分が異なる。そこで、第1実施形態では、各色を吐出するノズル10毎に個別に閾値Tを設定する。これにより、各色のインクを吐出するノズル10について、それぞれ、閾値Tに基づいて、正常にインクが吐出されたか否かを正確に判定することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の好適な第2実施形態について説明する。第2実施形態も、第1実施形態と同様のプリンタ1に係るものである。ただし、第2実施形態では、第1実施形態と異なり、制御部80が、図7のフローに沿って処理を行うことによって、吐出判定処理および閾値設定処理を実行する。
図7のフローについてより詳細に説明すると、制御部80は、第1実施形態のS101と同様の吐出判定処理を実行する(S201)。続いて、図7のフローが、カートリッジ装着部41にインクカートリッジ14が装着されたことに応じて開始されたものである場合には(S202:YES)、制御部80は、第1実施形態のS102と同様の閾値設定処理を実行する(S203)。ただし、S203の閾値設定処理で設定する閾値Tは、次回以降の吐出判定処理において振幅値Dと比較するための閾値Tである。一方、図7のフローが、カートリッジ装着部41にインクカートリッジ14が装着されたことに応じて開始されたものでない場合には(S202:NO)、制御部80は、閾値設定処理を実行せずに、そのまま処理を終了する。これにより、第2実施形態では、カートリッジ装着部41にインクカートリッジ14が装着されたことに応じて、吐出判定処理と閾値設定処理とが実行される。なお、第2実施形態では、カートリッジ装着部41にインクカートリッジ14が装着された後、当該インクカートリッジ14からインクが供給される複数のノズル10からのインクの排出量の合計が所定量に達したという条件が、本発明の「所定条件」に相当する。
<効果>
第2実施形態では、所定条件を満たしたときに、吐出判定処理と、閾値設定処理とを実行する。そして、閾値設定処理において、吐出判定処理においてインクジェットヘッド4に検査用駆動を行わせたときに信号処理回路78から出力された信号の値に基づいて、次回以降の吐出判定処理における閾値Tを設定する。これにより、次回以降の吐出判定処理において、設定した閾値Tに基づいてノズル10からインクが吐出されたか否かを正確に判定することができる。
また、第2実施形態では、カートリッジ装着部41に装着されるインクカートリッジ14が交換されたときには、カートリッジ装着部41から空気が混入するなどして、ノズル10から正常にインクが吐出されなくなることがある。また、カートリッジ装着部41に装着されるインクカートリッジ14が交換されたときに、交換前のインクカートリッジ14からインクジェットヘッド4に供給されるインクの成分と、交換後のインクカートリッジ14からインクジェットヘッド4に供給されるインクの成分とが異なることがある。
そこで、第2実施形態では、所定条件を、カートリッジ装着部41にインクカートリッジ14が装着された後、当該インクカートリッジ14から供給されたインクを吐出する複数のノズル10からのインクの排出量の合計が所定量に達したという条件にしている。すなわち、所定条件を、カートリッジ装着部41にインクカートリッジ14が装着されたという条件を含むものとしている。これにより、カートリッジ装着部41に装着されるインクカートリッジ14が交換されたことによって、ノズル10から正常にインクが吐出されなくなっていないかを確認することができる。また、この場合には、閾値設定処理が実行されることにより、閾値Tが交換後のインクカートリッジ14内のインクの成分に応じた値に設定される。これにより、次回以降の吐出判定処理において、設定した閾値Tに基づいてノズル10から正常にインクが吐出されたか否かを正確に判定することができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の好適な第3実施形態について説明する。第3実施形態も、第1、第2実施形態と同様、プリンタ1に係るものである。ただし、第3実施形態では、図8に示すように、インクカートリッジ14の、カートリッジ装着部41に装着された状態で上面となる表面14aに基板53(本発明の「情報保持部」)が取り付けられている。基板53はICチップなどであり、インクカートリッジ14についての情報が記憶されている。インクカートリッジ14についての情報は、インクカートリッジ14の型番を示す情報、インクカートリッジ14の製造年月日を示す情報、インクカートリッジ14の色を示す情報、インクカートリッジ14のインク貯留量を示す情報などである。また、これに対応して、カートリッジ装着部41の天井面41aには接点部43(本発明の「情報受信部」)が設けられている。接点部43は、後述する制御部80に接続されている。インクカートリッジ14がカートリッジ装着部41に装着されると、基板53が接点部43と接続される。これにより、基板53に記憶されているインクカートリッジ14についての情報が、接点部43で受信され、制御部80に送られる。
第3実施形態では、ユーザにより、操作部68や、プリンタに接続された図示しないPC等において、ノズル10から正常にインクが吐出されるか否かの検査を行うことを指示するための操作がされ、制御部80が、当該操作に応じた信号を受信したときに、第1実施形態のS101と同様の吐出判定処理を実行する。また、第3実施形態では、カートリッジ装着部41にインクカートリッジ14が装着されたときに、制御部80が、図9のフローの処理を実行する。
図9のフローについて詳細に説明すると、制御部80は、接点部43で受信された、基板53に記憶されているインクカートリッジ14についての情報を取得し(S301)、取得した情報に基づいて閾値Tを決定し、フラッシュメモリ84に記憶させる(S302)。例えば、インクカートリッジ14の型番、製造年月日からの経過時間等のインクカートリッジ14の情報、インクカートリッジ14の色を示す情報、インクカートリッジ14のインク貯留量を示す情報と、閾値Tとが関連付けられたテーブルがフラッシュメモリ84に記憶されており、S302では、取得した情報と、上記テーブルとに基づいて閾値Tを決定する。ただし、S302の時点では、閾値Tを決定しているだけで、閾値Tはそれまでの値に設定されたままである。
なお、第3実施形態では、取得した上記情報がある第1条件を満たすときにS302で決定される閾値Tが、本発明の「第1閾値」に相当し、このときにインクカートリッジ14からインクジェットヘッド4に供給されるインクが本発明の「第1液体」に相当する。また、第3実施形態では、取得した上記情報が上記第1条件とは別の第2条件を満たすときにS302で決定される閾値Tが、本発明の「第2閾値」に相当し、このときにインクカートリッジ14からインクジェットヘッド4に供給されるインクが本発明の「第2液体」に相当する。
続いて、制御部80は、カートリッジ装着部41にインクカートリッジ14が装着された後、記録用紙Pへの記録、吸引パージ等が行われて、このインクカートリッジ14からインクが供給される複数のノズル10からのインクの排出量の合計が所定量となるまで待機する(S303:NO)。所定量は、チューブ15、サブタンク3内の流路、インクジェットヘッド4内のノズル10以外の流路等によって形成される、カートリッジ装着部41に装着されたインクカートリッジ14と、ノズル10とを接続する流路(本発明の「接続流路」)の容積に応じた量である。また、S303において、制御部80は、例えば、インクカートリッジ14がカートリッジ装着部41に装着された後の、各ノズル10からのインクの吐出回数、吸引パージの回数等に基づいて、インクカートリッジ14からインクが供給される複数のノズル10からのインクの排出量の合計が所定量に達したか否かを判断する。
そして、上記ノズル10からのインクの排出量の合計が所定量に達したときに(S303:YES)、制御部80は、閾値Tを、S302で決定した値に設定する(S304)。なお、第3実施形態では、S301~S304の処理が、本発明の「閾値設定処理」に相当する。
<効果>
インクカートリッジ14によって貯留されているインクの成分が異なることがある。第3実施形態では、インクカートリッジ14についての情報を受信し、受信した情報に基づいて閾値Tを設定する。これにより、設定した閾値Tに基づいてノズル10から正常にインクが吐出されたか否かを正確に判定することができる。
また、第3実施形態では、インクカートリッジ14が自身についての情報が記憶された基板53を有し、カートリッジ装着部41に取り外し可能に装着される。そして、第3実施形態では、カートリッジ装着部41にインクカートリッジ14が装着されたときに、カートリッジ装着部41に設けられた接点部43が、基板53に記憶された情報を受信し、受信した情報に基づいて閾値Tを設定する。これにより、設定した閾値Tに基づいてノズル10から正常にインクが吐出されたか否かを正確に判定することができる。
また、第3実施形態では、カートリッジ装着部41にインクカートリッジ14が装着された後、カートリッジ装着部41に装着されたインクカートリッジ14とノズル10とを接続する接続流路の容積に応じた量のインクが対応するノズル10から排出されたときに、当該インクカートリッジ14内のインクがノズル10に到達する。そこで、第3実施形態では、カートリッジ装着部41にインクカートリッジ14が装着されたときに、基板53から受信した情報に基づいて、閾値Tを決定する。その後、上記接続流路の容積に応じた量のインクが対応するノズル10から排出されたときに、閾値Tを決定した値に設定する。これにより、設定した閾値Tに基づいて、ノズル10から正常にインクが吐出されたか否かを正確に判定することができる。
[変形例]
以上、本発明の好適な第1~第3実施形態について説明したが、本発明は第1~第3実施形態には限られず、特許請求の範囲に記載の限りにおいて様々な変更が可能である。
第1実施形態では、吐出判定処理を実行する毎に閾値設定処理を実行して、次回の吐出判定処理において振幅値Dと比較するための閾値Tを設定したが、これには限られない。例えば、吐出判定処理が所定回数実行される毎に閾値設定処理を実行してもよい。あるいは、例えば、前回の閾値設定処理後に記録が行われた記録用紙Pの枚数が所定枚数に達した後、最初に吐出判定処理を実行する際に閾値設定処理を実行してもよい。あるいは、例えば、前回の閾値設定処理からの経過時間が所定時間に達した後、最初に吐出判定処理を実行する際に閾値設定処理を実行してもよい。なお、これらの場合に設定される閾値Tは、次回以降、次に閾値設定処理が実行されるまでの吐出判定処理において振幅値Dと比較するための閾値Tである。
第2実施形態では、カートリッジ装着部41にインクカートリッジ14が装着された後、当該インクカートリッジ14から供給されるインクを吐出する複数のノズル10からのインクの排出量の合計が所定量に達したという条件を満たしたときに吐出判定処理と閾値設定処理とを実行したが、これには限られない。
例えば、キャリッジ2上にカートリッジ装着部が設けられている等、カートリッジ装着部に装着されたインクカートリッジとインクジェットヘッド4との間の経路の長さが短い場合には、カートリッジ装着部41にインクカートリッジ14が装着されたときに、直ちに吐出判定処理と閾値設定処理とを実行してもよい。この場合には、カートリッジ装着部41にインクカートリッジ14が装着されたという条件が、本発明の「所定条件」に相当する。
また、カートリッジ装着部41にインクカートリッジ14が装着されたという条件を含まない所定条件を満たしたときに吐出判定処理と閾値設定処理とを実行してもよい。カートリッジ装着部41にインクカートリッジ14が装着されたという条件を含まない所定条件とは、例えば、前回の閾値設定処理後に記録された記録用紙Pの枚数が所定枚数に達したという条件、前回の閾値設定処理からの経過時間が所定時間に達したという条件等である。
また、第1、第2実施形態では、振幅値Dの代表値Dhと、関数T=f(Dh)とに基づいて、閾値Tを設定したが、これには限られない。
変形例1では、図10に示すような、振幅値Dの代表値Dhの範囲と、閾値Tとが関連付けられたテーブルの情報がフラッシュメモリ84に記憶されている。なお、図10のテーブルでは、代表値Dhの範囲として3種類の範囲を示し、これに対応して3種類の閾値Tを示しているが、このテーブルにおける代表値Dhおよび閾値Tは、それぞれ、2種類であってもよいし4種類以上であってもよい。また、変形例1では、各色のインクについて個別の上記テーブルが記憶されている。あるいは、ブラックインクについての上記テーブルと、3色のカラーインクに共通の上記テーブルとが記憶されていてもよい。あるいは、4色のインクについて共通の上記テーブルが記憶されていてもよい。
そして、変形例1では、制御部80は、第1実施形態と同様、図6(a)のフローに沿って処理を行う。あるいは、制御部80は、第2実施形態と同様、図7のフローに沿って処理を行う。そして、閾値設定処理において、吐出判定処理における振幅値Dの代表値Dhと、図10のテーブルとに基づいて、各色のインクを吐出するノズル10毎に閾値Tを設定する。
なお、変形例1では、例えば、代表値Dhが図10のテーブルに示す3種類の範囲のうち任意のある1つの範囲にあるという条件が、本発明の「第1条件」の一例である。また、代表値Dhが上記ある1つの範囲にある場合に対応する閾値Tが本発明の「第1閾値」の一例である。また、代表値Dhが上記ある1つの範囲にあるときのインクカートリッジ14からインクジェットヘッド4に供給されるインクが、本発明の「第1液体」の一例である。
また、変形例1では、代表値Dhが、図10のテーブルに示す3種類の範囲のうち、上記ある1つの範囲とは別の1つの範囲にあるという条件が、本発明の「第2条件」の一例である。また、代表値Dhが上記別の1つの範囲にあるときに対応する閾値Tが本発明の「第2閾値」の一例である。また、代表値Dhが上記別の1つの範囲にあるときのインクカートリッジ14からインクジェットヘッド4に供給されるインクが、本発明の「第2液体」の一例である。
変形例1では、検査用駆動によりノズル10から正常にインクが吐出されるときに信号処理回路78から出力される信号の振幅値Dの代表値Dhと、閾値Tとを関連付けるテーブルの情報を記憶し、インクジェットヘッド4に複数のノズル10の各々について検査用駆動を行わせたときに信号処理回路78から出力される信号のうちノズル10から正常にインクが吐出されたと判定したときの信号の代表値Dhと、上記テーブルの情報とに基づいて閾値Tを設定する。これにより、閾値Tを適切な値に設定することができる。
また、検査用駆動において正常にインクが吐出されたノズル10についての振幅値Dの代表値Dhに基づいて、以上に説明したのと別の方法で閾値を設定してもよい。さらには、例えば、インクが正常に吐出されたノズル10及びインクが正常に吐出されなかったノズル10を含む全てのノズル10についての振幅値Dを用いて閾値Tを設定してもよい。
また、複数のノズル10についての検査用駆動を行わせたときの振幅値Dの分布に基づいて閾値Tを設定してもよい。例えば、変形例2では、制御部80は、第1実施形態と同様、図6(a)のフローに沿って処理を行う。あるいは、制御部80は、第2実施形態と同様、図7のフローに沿って処理を行う。そして、制御部80は、閾値設定処理において、図11に示すような、S101の吐出判定処理でインクジェットヘッド4の複数のノズル10の各々についての検査用駆動を行わせたときの振幅値Dの分布の情報を生成する。図11に示す情報は、振幅値Dの取り得る範囲を、ΔDの幅を持つ複数の区間(K=1、2、・・)に区切ったときに各区間EK内にあるノズル10の数を示している。振幅値Dが区間EK内にあるとは、振幅値DがDK以上DK+1(=DK+ΔD)未満の範囲にあることである。
そして、制御部80は、図11に示す分布に基づいて、分布しているノズル10の数が最も多い第1範囲R1の情報と、分布しているノズル10の数が第1範囲の次に多い第2範囲R2の情報とを取得する。分布しているノズル10の数が最も多い第1範囲R1とは、分布しているノズル10の数が最も多い区間ENを含む連続して並ぶ複数の区間EKであって、かつ、各区間EKに所定個数以上のノズル10が含まれる複数の区間EKである。分布しているノズル10の数が第1範囲R1の次に多い第2範囲R2とは、第1範囲R1に含まれる区間EKを除いた区間EKのうち、分布しているノズル10の数が最も多い区間EMを含む連続して並ぶ複数の区間EKであって、かつ、各区間EKに所定個数以上のノズル10が含まれる複数の区間EKである。
そして、制御部80は、第1範囲R1の最小値(図11の場合DN-2)と第2範囲R2の最大値(図11の場合DM+2)との間の値を閾値Tとして設定する。例えば、第1範囲R1の最小値と第2範囲R2の最大値との平均値を、閾値Tとして設定する。
なお、変形例2では、第1範囲R1および第2範囲R2がある第1条件を満たすときに設定される閾値Tが本発明の「第1閾値」に相当し、このときにインクカートリッジ14からインクジェットヘッド4に供給されるインクが本発明の「第1液体」に相当する。また、変形例2では、第1範囲R1および第2範囲R2が第1条件とは別の第2条件を満たすときに設定される閾値Tが本発明の「第2閾値」に相当し、このときにインクカートリッジ14からインクジェットヘッド4に供給されるインクが本発明の「第2液体」に相当する。
変形例2では、複数のノズル10の各々について検査用駆動を行わせたときに信号処理回路78から出力される信号の振幅値Dの分布に基づいて閾値Tを適切に設定することができる。
また、ノズル10から正常にインクが吐出された場合の振幅値Dは、ある範囲内の値となることが多く、ノズル10から正常にインクが吐出されなかった場合の振幅値Dは、上記ある範囲とは別の範囲内の値となることが多い。したがって、複数のノズル10の各々について検査用駆動を行わせたときに信号処理回路78から出力される信号の振幅値は、互いに異なる2つの範囲に多く分布する。
そこで、変形例2では、は、複数のノズル10の各々について検査用駆動を行わせたときに信号処理回路78から出力される信号の振幅値Dの分布に基づいて、振幅値が最も多く分布する第1範囲R1の情報と、第1範囲R1の次に振幅値Dが多く分布する第2範囲R2の情報とを取得する。そして、第1範囲R1と第2範囲R2との間の値を閾値Tに設定する。これにより、振幅値Dが閾値Tよりも大きいか否かに基づいて、振幅値Dが第1範囲R1および第2範囲R2のいずれに収まるかを判定することができ、ノズル10から正常にインクが吐出されたか否かを正確に判定することができる。
変形例3では、制御部80は、第1実施形態と同様、図6(a)のフローに沿って処理を行う。あるいは、制御部80は、第2実施形態と同様、図7のフローに沿って処理を行う。そして、制御部80は、閾値設定処理において、図12に示すように、変形例2と同様の、インクジェットヘッド4の複数のノズル10についての振幅値Dの分布の情報を生成する。さらに、制御部80は、図12に示す分布に基づいて、変形例2で説明したのと同様の第1範囲R1の情報を取得する。さらに、制御部80は、第1範囲R1のうちノズル10の数が最も多い区間ENの情報を取得し、区間ENにおける振幅値Dの代表値Daを取得する。代表値Daは、例えば、DNとDN+1との平均値(=[DN+DN+1]/2)とする。
また、変形例3では、検査用駆動によってノズル10からインクが吐出されたときの振幅値Dの基準値である基準振幅値D0と、これに対応する閾値Tの基準値である基準閾値T0とがあらかじめ設定されており、フラッシュメモリ84に記憶されている。そして、変形例3では、閾値Tを、[T0+(Da-D0)]に設定する。図12は、代表値Daが基準振幅値D0よりも大きい場合を示しており、この場合には、閾値Tが基準閾値T0よりも大きい値に設定される。一方、図12と異なり、代表値Daが基準振幅値D0よりも小さい場合には、閾値Tが基準閾値T0よりも小さい値に設定される。また、図12と異なり、代表値Daが基準振幅値D0と等しい場合には、閾値Tが基準閾値T0に設定される。
なお、変形例3では、第1範囲R1がある第1条件を満たすときに設定される閾値Tが本発明の「第1閾値」に相当し、このときにインクカートリッジ14からインクジェットヘッド4に供給されるインクが本発明の「第1液体」に相当する。また、変形例2では、第1範囲R1が第1条件とは別の第2条件を満たすときに設定される閾値Tが本発明の「第2閾値」に相当し、このときにインクカートリッジ14からインクジェットヘッド4に供給されるインクが本発明の「第2液体」に相当する。
変形例3の場合でも、複数のノズル10の各々について検査用駆動を行わせたときに信号処理回路78から出力される信号の振幅値Dの分布に基づいて閾値Tを適切に設定することができる。
また、複数のノズル10の各々について検査用駆動を行わせたときに信号処理回路78から出力される信号の振幅値Dの分布に基づいて、変形例2,3で説明したのとは別の方法によって、閾値Tを設定してもよい。
また、第1、第2実施形態では、検査用駆動が行われたときに信号処理回路78から出力される信号の最大値と最小値との差である振幅値Dに基づいて閾値Tを設定する。そして、その後の吐出判定処理において検査用駆動が行われたときに信号処理回路78から出力される信号の振幅値Dが閾値T以上であるか否かに基づいて、ノズル10から正常にインクが吐出されたか否かを判定する。しかしながら、これには限られない。例えば、検査用駆動が行われたときに信号処理回路78から出力される信号の最大値に基づいて閾値を設定してもよい。そして、その後の吐出判定処理において検査用駆動が行われたときに信号処理回路78から出力される信号の最大値が閾値以上であるか否かに基づいて、ノズル10から正常にインクが吐出されたか否かを判定してもよい。あるいは、例えば、検査用駆動が行われたときに信号処理回路78から出力される信号の最小値に基づいて閾値を設定してもよい。そして、その後の吐出判定処理において検査用駆動が行われたときに信号処理回路78から出力される信号の最小値が閾値以下であるか否かに基づいて、ノズル10から正常にインクが吐出されたか否かを判定してもよい。
また、第3実施形態では、カートリッジ装着部41にインクカートリッジ14が装着されたときに、基板53から取得した情報に基づいて閾値Tを決定する。そして、その後、ノズル10から所定量のインクが排出されたときに、閾値Tを決定した閾値Tに設定したが、これには限られない。例えば、キャリッジ2上にカートリッジ装着部が設けられている等、カートリッジ装着部に装着されたインクカートリッジとインクジェットヘッド4との間の経路の長さが短い場合には、カートリッジ装着部41にインクカートリッジ14が装着されたときに、直ちに基板53から取得した情報に基づいて閾値を設定してもよい。
また、第3実施形態では、インクカートリッジ14に設けられた基板53に記憶された情報を、カートリッジ装着部41に設けられた接点部43で受信することによってインクカートリッジ14についての情報を取得したが、これには限られない。例えば、インクカートリッジ14に、自身の情報を示すバーコードまたは2次元コード(本発明の「情報方保持部」)が設けられ、カートリッジ装着部41にこのバーコードまたは2次元コードを読み取るリーダー(本発明の「情報受信部」)が設けられていてもよい。そして、リーダーによりバーコードまたは2次元コードを読み取ることによってインクカートリッジ14についての情報を受信してもよい。
あるいは、例えば、インクカートリッジ14の表面に、自身を識別するためのシリアル番号が記載されており、ユーザにより操作部68が操作されて上記シリアル番号の入力が行われたときに、制御部80が入力されたシリアル番号に基づいてインクカートリッジ14についての情報を取得するようにしてもよい。なお、この場合には、操作部68が本発明の「情報受信部」に相当する。
また、以上の例では、各色のインクを吐出するノズル毎に個別に閾値Tを設定したが、これには限られない。例えば、ブラックインクを吐出するノズル10(本発明の「第1ノズル」)と、カラー(イエロー、シアン、マゼンタ)インクを吐出するノズル10(本発明の「第2ノズル」)とについて個別に、閾値を設定してもよい。あるいは、インクジェットヘッド4の全てのノズル10に対して共通の1つの閾値を設定してもよい。
また、第1、第2実施形態では、インクジェットヘッド4に検査用駆動を行わせたときの、ノズル10からキャップ71内に配置された電極76における電圧の変化に応じて信号処理回路78から出力される吐出判定信号に基づいて、ノズル10から正常にインクが吐出されたか否かを判定したが、これには限られない。
例えば、電極76の代わりに、鉛直方向に延びており、キャリッジ2がメンテナンス位置に位置している状態でノズル10の下方の空間と対向する電極を設けてもよい。そして、信号処理回路78から、キャリッジ2をメンテナンス位置に位置させた状態で検査用駆動を行ったときの上記電極の電圧の変化に応じた信号(本発明の「吐出判定信号」)を出力するようにしてもよい。なお、この場合には、上記鉛直方向に延びた電極と、高電圧電源回路77と信号処理回路78と抵抗79とを合わせたものが、本発明の「信号出力部」に相当する。
あるいは、例えば、キャリッジ2がメンテナンス位置等の所定位置に位置している状態で、ノズル10から吐出されたインクを直接検出し、検出結果に応じた信号(本発明の「吐出判定信号」)を出力する光センサ(本発明の「信号出力部」)を設けてもよい。そして、この光センサから出力される信号に基づいて、ノズル10から正常にインクが吐出された否かを判定してもよい。
あるいは、例えば、特許第4929699号公報に記載されているのと同様に、インクジェットヘッドのノズルが形成されたプレートに、ノズルからインクが吐出されたときの電圧の変化を検出する電圧検出回路(本発明の「信号出力部」)を接続し、キャリッジを検査位置に移動させた状態でノズルからインクを吐出させるための動作を行わせたときに電圧検出回路から出力された信号に基づいて、ノズルから正常にインクが吐出されたか否かを判定してもよい。
あるいは、例えば、特許第6231759号公報に記載されているのと同様に、インクジェットヘッドの基板を、温度検知素子(本発明の「信号出力部」)を備えたものとしてもよい。そして、インクの吐出のために第1印加電圧を印加してヒータを駆動した後に、インクが吐出されないように第2印加電圧を印加してヒータを駆動し、第2印加電圧を印加してから、その後、所定時間が経過するまでの間の、温度検知素子で検知された温度の変化に基づいて、ノズル10が異常ノズルであるか否かに応じた信号を出力するようにしてもよい。
また、第1~第3実施形態では、インクジェットヘッド4の全てのノズル10について、検査用駆動を行わせて、ノズル10から正常にインクが吐出されたか否かを判定したが、これには限られない。例えば、各ノズル列9における1つおきのノズル10等、インクジェットヘッド4の一部のノズル10についてのみ、検査用駆動を行わせてノズル10から正常にインクが吐出されたか否かを判定してもよい。そして、それ以外のノズル10については、上記一部のノズル10についての判定結果に基づいてノズル10から正常にインクが吐出されるか否かを推定してもよい。
また、以上の例では、信号処理回路78から出力される吐出判定信号が、ノズル10からインクが吐出されたか否かに応じた信号である。そして、吐出判定信号が、ノズル10からインクが吐出されたことを示しているときに、ノズル10から正常にインクが吐出されたと判定した。しかしながら、これには限られない。吐出判定信号は、例えばインクの吐出方向や吐出速度等、インクが吐出されたか否かとは別の吐出態様に応じた信号であってもよい。そして、吐出判定信号が、所定の吐出態様でノズル10からインクが吐出されたことを示している場合に、ノズル10から正常にインクが吐出されたと判定してもよい。
また、以上の例では、プリンタがカートリッジ装着部41を備え、インクカートリッジ14がカートリッジ装着部41に取り外し可能に装着されていたが、これには限られない。例えば、プリンタは、筐体に固定されたインクタンク(本発明の「液体タンク」)を備え、インクタンクにインクを補充するための補充口が設けられていてもよい。
第2実施形態において、プリンタが上記のようなインクタンクを備えたものとする場合に、例えば、インクタンクにインクが補充されたときに吐出判定処理と閾値設定処理とを実行してもよい。すなわち、インクタンクにインクが補充されたという条件を所定条件としてもよい。
第3実施形態において、プリンタが上記のようなインクタンクを備えたものとする場合に、例えば、インクタンクに補充するためのインクが貯留されたインクボトルの表面に、自身を識別するためのシリアル番号が記載されており、ユーザにより操作部68が操作されて上記シリアル番号の入力が行われたときに、制御部80が入力されたシリアル番号に基づいてインクボトルについての情報を取得し、取得した情報に基づいて閾値を設定してもよい。
また、以上では、キャリッジとともに走査方向に移動しつつ複数のノズルからインクを吐出する、いわゆるシリアルヘッドを備えたプリンタに本発明を適用した例について説明したが、これには限られない。例えば、走査方向に記録用紙の全長にわたって延びたいわゆるラインヘッドを備えたプリンタに本発明を適用することも可能である。
また、以上では、ノズルからインクを吐出して記録用紙Pに記録を行うプリンタに本発明を適用した例について説明したが、これには限られない。Tシャツ、屋外広告用のシート、スマートフォン等の携帯端末のケース、段ボール、樹脂部材など、記録用紙以外の被記録媒体に画像を記録するプリンタにも適用され得る。また、インク以外の液体、例えば、液体状にした樹脂や金属を吐出する液体吐出装置にも適用され得る。
1:プリンタ
10:ノズル
4:インクジェットヘッド
76:電極
77:高電圧電源回路
78:信号処理回路
79:抵抗
80:制御部
84:フラッシュメモリ

Claims (14)

  1. ノズルを有する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドと接続される液体タンクと、
    前記液体吐出ヘッドにおいて前記ノズルから液体を吐出させるための検査用駆動が行われたときに、前記ノズルから正常に液体が吐出されたか否かに応じた信号を出力する信号出力部と、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記信号出力部から出力された信号の値と比較するための閾値を設定する閾値設定処理と、
    前記液体吐出ヘッドに前記検査用駆動を行わせ、前記信号出力部から出力された信号の値と前記閾値とに基づいて前記ノズルから正常に液体が吐出されたか否かを判定する吐出判定処理と、を実行し、
    前記閾値設定処理において、
    前記液体タンクから前記液体吐出ヘッドに供給される液体が第1液体であることに対応する第1条件を満たす場合には、前記閾値を第1閾値に設定し、
    前記液体タンクから前記液体吐出ヘッドに供給される液体が第1液体と成分の異なる第2液体であることに対応する第2条件を満たす場合には、前記閾値を、前記第1閾値とは異なる第2閾値に設定することを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記第1条件および前記第2条件は、前記吐出判定処理において前記液体吐出ヘッドに前記検査用駆動を行わせたときに前記信号出力部から出力される信号の値についての条件であり、
    前記制御部は、
    前記吐出判定処理を実行する際に、当該吐出判定処理の後に前記閾値設定処理を実行し、
    前記閾値設定処理において、前記吐出判定処理において前記液体吐出ヘッドに前記検査用駆動を行わせたときに前記信号出力部から出力された信号の値に基づいて、次回以降の前記吐出判定処理における前記閾値を設定することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記第1条件および前記第2条件は、前記吐出判定処理において前記液体吐出ヘッドに前記検査用駆動を行わせたときに前記信号出力部から出力される信号の値についての条件であり、
    前記制御部は、
    所定条件を満たしたときに、前記吐出判定処理と前記閾値設定処理とを実行し、
    前記閾値設定処理において、前記吐出判定処理において前記液体吐出ヘッドに前記検査用駆動を行わせたときに前記信号出力部から出力された信号の値に基づいて、次回以降の前記吐出判定処理における前記閾値を設定することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  4. 前記液体タンクが取り外し可能に装着されるタンク装着部、を備え、
    前記所定条件は、前記タンク装着部に前記液体タンクが装着されたという条件を含むことであることを特徴とする請求項3に記載の液体吐出装置。
  5. 前記第1条件および前記第2条件は、前記液体吐出ヘッドに前記検査用駆動を行わせたときに前記信号出力部から出力された信号の値の最大値と最小値との差についての条件であり、
    前記制御部は、
    前記閾値設定処理において、前記液体吐出ヘッドに前記検査用駆動を行わせたときに前記信号出力部から出力された信号の値の最大値と最小値との差に基づいて、前記閾値を設定することを特徴とする請求項2~4のいずれかに記載の液体吐出装置。
  6. 前記制御部は、
    前記閾値設定処理において、前記吐出判定処理で前記ノズルから正常に液体が吐出されたと判定したときの前記信号出力部から出力された信号の値に基づいて、前記閾値を設定することを特徴とする請求項2~5のいずれかに記載の液体吐出装置。
  7. 前記液体吐出ヘッドが複数の前記ノズルを有し、
    記憶部、を備え、
    前記記憶部は、前記検査用駆動により前記ノズルから正常に液体が吐出されるときに前記信号出力部から出力される信号の値と前記閾値とを関連付ける関数の情報を記憶し、
    前記制御部は、
    前記閾値設定処理において、前記液体吐出ヘッドに複数の前記ノズルの各々について前記検査用駆動を行わせたときに前記信号出力部から出力される信号のうち前記ノズルから正常に液体が吐出されたと判定したときの信号の値と、前記関数の情報とに基づいて、前記閾値を設定することを特徴とする請求項6に記載の液体吐出装置。
  8. 前記液体吐出ヘッドが複数の前記ノズルを有し、
    記憶部、を備え、
    前記記憶部は、前記検査用駆動により前記ノズルから正常に液体が吐出されるときに前記信号出力部から出力される信号の値と前記閾値とを関連付けるテーブルの情報を記憶し、
    前記制御部は、
    前記閾値設定処理において、前記液体吐出ヘッドに複数の前記ノズルの各々について前記検査用駆動を行わせたときに前記信号出力部から出力される信号のうち前記ノズルから正常に液体が吐出されたと判定したときの信号の値と、前記テーブルの情報とに基づいて、前記閾値を設定することを特徴とする請求項6に記載の液体吐出装置。
  9. 前記液体吐出ヘッドが複数の前記ノズルを有し、
    前記制御部は、
    前記閾値設定処理において、
    複数の前記ノズルの各々について前記検査用駆動を行わせたときに前記信号出力部から出力される信号の最大値と最小値との差である振幅値の情報を取得し、
    複数の前記ノズルについての前記振幅値の分布に基づいて、前記閾値を設定することを特徴とする請求項5に記載の液体吐出装置。
  10. 前記制御部は、
    前記閾値設定処理において、
    複数の前記ノズルについての前記振幅値の分布に基づいて、前記振幅値が最も多く分布する第1範囲の情報と、前記第1範囲の次に前記振幅値が多く分布する第2範囲の情報とを取得し、
    前記閾値を、前記第1範囲と前記第2範囲の間の値に設定することを特徴とする請求項9に記載の液体吐出装置。
  11. 前記第1条件および前記第2条件が、前記液体タンクについての条件であり、
    前記液体タンクについての情報を受信する情報受信部、を備え、
    前記制御部は、
    前記閾値設定処理において、前記情報に基づいて前記閾値を設定することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  12. 前記液体タンクは、前記情報を保持する情報保持部、を有し、
    前記液体タンクが取り外し可能に装着されるタンク装着部、を備え、
    前記情報受信部は、前記タンク装着部に設けられ、前記タンク装着部に装着された前記液体タンクの前記情報保持部に保持された前記情報を受信することを特徴とする請求項11に記載の液体吐出装置。
  13. 前記液体タンクが取り外し可能に装着されるタンク装着部と、
    前記ノズルと前記タンク装着部に装着された前記液体タンクとを接続する接続流路と、を備え、
    前記制御部は、
    前記閾値設定処理において、
    前記タンク装着部に前記液体タンクが装着されたときに、前記情報に基づいて前記閾値を決定し、
    前記タンク装着部に前記液体タンクが装着された後、前記ノズルから前記接続流路の容積に応じた量の液体が排出されたときに、前記閾値を決定した値に設定することを特徴とする請求項11または12に記載の液体吐出装置。
  14. 前記液体タンクとしての第1液体タンクおよび第2液体タンク、を備え、
    前記液体吐出ヘッドが、前記ノズルとして、前記第1液体タンクから供給される液体を吐出する第1ノズルと、前記第2液体タンクから供給される液体を吐出する第2ノズルと、を有し、
    前記制御部は、
    前記閾値設定処理において、前記第1ノズルおよび前記第2ノズルについて個別に前記閾値を設定することを特徴とする請求項1~13のいずれかに記載の液体吐出装置。
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