JP2022158056A - 液体吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】異常ノズルであるか否かの判定に必要な時間を極力短くしつつも、異常ノズルであるか否かを精度よく判定し、且つ、無駄な液体の消費を抑える。
【解決手段】第1ノズル、第2ノズルの順に検査用駆動を行わせる。第1ノズルについての検査用駆動を行わせたときに信号処理回路から出力される信号の最大値Vaと最小値Vbとの差[Va-Vb]が第1閾値Vt1以上であるか否かに基づいて、第1ノズルが異常ノズルであるか否かを判定する。第1ノズルについての検査用駆動を行わせたときに信号処理回路から出力される信号に応じて、第2閾値Vt2を設定する(S304)。第2ノズルについての検査用駆動を行わせ(S306)、このときに信号処理回路から出力される信号の最大値Vaと最小値Vbとの差[Va-Vb]が第2閾値Vt2以上であるか否かに基づいて、第2ノズルが異常ノズルであるか否かを判定する(S310~S312)。
【選択図】図7
【解決手段】第1ノズル、第2ノズルの順に検査用駆動を行わせる。第1ノズルについての検査用駆動を行わせたときに信号処理回路から出力される信号の最大値Vaと最小値Vbとの差[Va-Vb]が第1閾値Vt1以上であるか否かに基づいて、第1ノズルが異常ノズルであるか否かを判定する。第1ノズルについての検査用駆動を行わせたときに信号処理回路から出力される信号に応じて、第2閾値Vt2を設定する(S304)。第2ノズルについての検査用駆動を行わせ(S306)、このときに信号処理回路から出力される信号の最大値Vaと最小値Vbとの差[Va-Vb]が第2閾値Vt2以上であるか否かに基づいて、第2ノズルが異常ノズルであるか否かを判定する(S310~S312)。
【選択図】図7
Description
本発明は、ノズルから液体を吐出する液体吐出装置に関する。
ノズルから液体を吐出する液体吐出装置として、特許文献1には、ノズルからインクを吐出するプリンタが記載されている。特許文献1のプリンタでは、印刷ヘッドの複数のノズルの各々についての検査を行うために、検査対象のノズルからインクを吐出させるように印刷ヘッドを駆動させる。さらに、この印刷ヘッドの駆動によって出力される波形の残留波形を小さくするためのカウンター波形を得るために、検査対象のノズルからインクを吐出させるように印刷ヘッドを駆動させる。そして、検査対象の複数のノズルについて順に、このような印刷ヘッドの駆動を行わせる。これにより、あるノズルについての上記印刷ヘッドの駆動と、その次のノズルについての上記印刷ヘッドの駆動との間のインターバル期間を短くすることができる。
しかしながら、特許文献1のプリンタでは、ノズルの検査のための印刷ヘッドのほかに、カウンター波形を得るための印刷ヘッドの駆動を行っており、カウンター波形を得るための印刷ヘッドの駆動によってインクが無駄に消費されてしまう。
本発明の目的は、ノズルが異常ノズルであるか否かの判定に必要な時間を極力短くしつつも、ノズルが異常ノズルであるか否かを精度よく判定することができ、且つ、無駄な液体の消費を抑えることが可能な液体吐出装置を提供することである。
本発明の液体吐出装置は、液体を吐出する第1ノズル及び第2ノズルを有する液体吐出ヘッドと、前記第1ノズル及び前記第2ノズルが液体の吐出に異常のある異常ノズルであるか否かを確認するための検査用駆動を前記液体吐出ヘッドに行わせたときに、前記異常ノズルであるか否かに応じた信号を出力する信号出力部と、制御部と、を備え、前記信号出力部は、前記第1ノズルについての検査用駆動時に第1信号を出力するとともに前記第2ノズルについての検査用駆動時に第2信号を出力し、前記制御部は、前記液体吐出ヘッドに、前記第1信号が出力される期間と前記第2信号が出力される期間とが一部で重なるように前記第1ノズル、前記第2ノズルの順に前記検査用駆動を行わせ、前記第1信号の最大値及び最小値のうち少なくとも一方と第1閾値とに基づいて、前記第1ノズルが異常ノズルであるか否かを判定し、前記第1信号に応じて第2閾値を設定し、前記第2信号の最大値及び最小値のうち少なくとも一方と前記第2閾値とに基づいて、前記第2ノズルが異常ノズルであるか否かを判定する。
本発明では、ノズルが異常ノズルであるか否かの判定に必要な時間を極力短くしつつも、ノズルが異常ノズルであるか否かを精度よく判定することができ、且つ、無駄な液体の消費を抑えることができる。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
<プリンタの全体構成>
図1に示すように、本実施形態に係るプリンタ1(本発明の「液体吐出装置」)は、キャリッジ2、サブタンク3、インクジェットヘッド4(本発明の「液体吐出ヘッド」)、プラテン5、搬送ローラ6,7、メンテナンスユニット8などを備えている。
図1に示すように、本実施形態に係るプリンタ1(本発明の「液体吐出装置」)は、キャリッジ2、サブタンク3、インクジェットヘッド4(本発明の「液体吐出ヘッド」)、プラテン5、搬送ローラ6,7、メンテナンスユニット8などを備えている。
キャリッジ2は、走査方向に延びた2本のガイドレール11,12に支持されている。キャリッジ2は、図示しないベルトなどを介してキャリッジモータ86(図4参照)に接続されており、キャリッジモータ86を駆動させると、キャリッジ2がガイドレール11,12に沿って走査方向に移動する。なお、以下では、図1に示すように、走査方向の右側及び左側を定義して説明を行う。
サブタンク3は、キャリッジ2に搭載されている。ここで、プリンタ1は、カートリッジホルダ13を備えており、カートリッジホルダ13に4つのインクカートリッジ14が取り外し可能に装着されている。4つのインクカートリッジ14は、走査方向に並んでおり、走査方向の右側に配置されたものから、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインク(本発明の「液体」)を貯留している。サブタンク3は、4本のチューブ15を介してカートリッジホルダ13に装着された4つのインクカートリッジ14と接続されている。これにより、4つのインクカートリッジ14からサブタンク3に上記4色のインクが供給される。
インクジェットヘッド4は、キャリッジ2に搭載され、サブタンク3の下端部に接続されている。インクジェットヘッド4には、サブタンク3から上記4色のインクが供給される。また、インクジェットヘッド4は、その下面であるノズル面4aに形成された複数のノズル10からインクを吐出する。より詳細に説明すると、複数のノズル10は、走査方向と直交する搬送方向に配列されることによってノズル列9を形成しており、ノズル面4aにおいて、4列のノズル列9が走査方向に並んでいる。複数のノズル10からは、走査方向の右側のノズル列9を構成するものから、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインクが吐出される。
プラテン5は、インクジェットヘッド4の下方に配置され、複数のノズル10と対向している。プラテン5は、走査方向に記録用紙Pの全長にわたって延び、記録用紙Pを下方から支持する。搬送ローラ6は、インクジェットヘッド4及びプラテン5よりも搬送方向の上流側に配置されている。搬送ローラ7は、インクジェットヘッド4及びプラテン5よりも搬送方向の下流側に配置されている。搬送ローラ6,7は、図示しないギヤなどを介して搬送モータ87(図4参照)に接続されている。搬送モータ87を駆動させると、搬送ローラ6,7が回転し、記録用紙Pが搬送方向に搬送される。
メンテナンスユニット8は、キャップ71と、吸引ポンプ72と、廃液タンク73とを備えている。キャップ71は、プラテン5よりも走査方向の右側に配置されている。そして、キャリッジ2を、プラテン5よりも走査方向の右側のメンテナンス位置に位置させると、複数のノズル10がキャップ71と対向する。
また、キャップ71は、キャップ昇降機構88(図4参照)によって昇降可能となっている。そして、キャリッジ2を上記メンテナンス位置に位置させることによって複数のノズル10とキャップ71とを対向させた状態で、キャップ昇降機構88によりキャップ71を上昇させると、キャップ71の上端部がノズル面4aに密着し、複数のノズル10がキャップ71に覆われる。なお、キャップ71はノズル面4aに密着することで複数のノズル10を覆うものであることには限られない。キャップ71は、例えば、インクジェットヘッド4のノズル面4aの周囲に配置される図示しないフレーム等に密着することで、複数のノズル10を覆うものであってもよい。
吸引ポンプ72はチューブポンプなどであり、キャップ71及び廃液タンク73と接続されている。そして、メンテナンスユニット8では、上述したように複数のノズル10がキャップ71によって覆われた状態で吸引ポンプ72を駆動させると、複数のノズル10からインクジェットヘッド4内のインクを排出させる、いわゆる吸引パージを行うことができる。吸引パージによって排出されたインクは廃液タンク73に貯留される。
なお、ここでは、便宜上、キャップ71が全てのノズル10をまとめて覆い、吸引パージにおいて、全てのノズル10からインクジェットヘッド4内のインクを排出させるものとして説明を行ったが、これには限られない。例えば、キャップ71が、ブラックインクを吐出する最も右側のノズル列9を構成する複数のノズル10を覆う部分と、カラーインク(イエロー、シアン、マゼンタのインク)を吐出する左側3列のノズル列9を構成する複数のノズル10を覆う部分とを別々に備えており、吸引パージにおいて、インクジェットヘッド4内のブラックインク及びカラーインクのいずれかを選択的に排出させることができるようになっていてもよい。あるいは、例えば、キャップ71が、ノズル列9毎に個別に設けられ、吸引パージにおいて、ノズル列9毎に個別に、ノズル10からインクを排出させることができるようになっていてもよい。
また、図2に示すように、キャップ71内には、矩形の平面形状を有する検出用電極76が配置されている。検出用電極76は、抵抗79を介して高電圧電源回路77に接続されている。そして、検出用電極76には、後述する検査用駆動の際に、高電圧電源回路77により所定の電位(例えば600V程度)が付与される。一方で、インクジェットヘッド4は、グランド電位に保持されている。これにより、インクジェットヘッド4と検出用電極76との間に所定の電位差が生じる。検出用電極76には、信号処理回路78が接続されている。信号処理回路78は、微分回路などを含み、検出用電極76から出力される電位の信号に対して、微分処理を含む処理を行った信号を出力する。すなわち、信号処理回路78から出力される信号は、検出用電極76の電位に対応する電位の信号である。ただし、信号処理回路78から出力される信号は、電流の信号であってもよい。なお、本実施形態では、検出用電極76と高電圧電源回路77と信号処理回路78と抵抗79とを合わせたものが、本発明の「信号出力部」に相当する。
キャリッジ2を上記メンテンナンス位置に位置させたうえで、高電圧電源回路77により検出用電極76に電圧を印加させ、且つ、後述する検査用駆を行わせていない状態では、信号処理回路78から出力される信号(非駆動時信号)の値は、図3(a),(b)に示すように、所定の基準値V0となる。
そして、本実施形態では、キャリッジ2を上記メンテンナンス位置に位置させたうえで、高電圧電源回路77により検出用電極76に電圧を印加させた状態で、ノズル10から検出用電極76に向けてインクを吐出させるようにインクジェットヘッド4を駆動させる検査用駆動を行わせる。
ノズル10が、インクの吐出に異常のある異常ノズルでなければ、検査用駆動を行ったときに、ノズル10から帯電したインクが吐出される。これにより、帯電したインクが検出用電極76に近づき、検出用電極76にインクが着弾するまで、検出用電極76の電位が変化する。そして、帯電したインクが検出用電極76に着弾した後、検出用電極76の電位が減衰しながらインクの吐出前の電位に戻る。
このとき、信号処理回路78から出力される信号は、図3(a)に示すように、基準値V0よりも値が大きい大状態と、基準値V0よりも値が小さい小状態とを減衰しつつ交互に繰り返す信号となる。ここで、図3(a)の期間Td1,Td2,・・は、それぞれ、1,2,・・番目に大状態となる期間を示している。また、図3(a)の期間Ts1,Ts2,・・は、それぞれ、1,2,・・番目に小状態となる期間を示している。そして、信号処理回路78から出力される信号は、最初に大状態となる期間Td1内に最大値V1に達し、最初に小状態となる期間Ts1内に最小値V2に達する。
一方、ノズル10が異常ノズルである場合には、検査用駆動を行っても、ノズル10からインクが吐出されない。そのため、信号処理回路78から出力される信号は、図3(b)に示すように、所定の基準値V0から変化しない。
このように、本実施形態では、ノズル10が異常ノズルであるか否かによって、検査用駆動を行ったときに信号処理回路78から出力される信号が異なる。そして、本実施形態では、このことを利用して、後述するようにノズル10が異常ノズルであるか否かを判定する。
<プリンタの電気的構成>
次に、プリンタ1の電気的構成について説明する。図4に示すように、プリンタ1は、制御装置80を備えている。制御装置80は、CPU(Central Processing Unit)81、ROM(Read Only Memory)82、RAM(Random Access Memory)83、フラッシュメモリ84、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)85などからなる。制御装置80は、キャリッジモータ86、インクジェットヘッド4、搬送モータ87、キャップ昇降機構88、吸引ポンプ72、高電圧電源回路77等の動作を制御する。また、制御装置80は、信号処理回路78から信号を受信する。
次に、プリンタ1の電気的構成について説明する。図4に示すように、プリンタ1は、制御装置80を備えている。制御装置80は、CPU(Central Processing Unit)81、ROM(Read Only Memory)82、RAM(Random Access Memory)83、フラッシュメモリ84、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)85などからなる。制御装置80は、キャリッジモータ86、インクジェットヘッド4、搬送モータ87、キャップ昇降機構88、吸引ポンプ72、高電圧電源回路77等の動作を制御する。また、制御装置80は、信号処理回路78から信号を受信する。
なお、制御装置80は、CPU81のみが各種処理を行うものであってもよいし、ASIC85のみが各種処理を行うものであってもよいし、CPU81とASIC85とが協働して各種処理を行うものであってもよい。また、制御装置80は、1つのCPU81が単独で処理を行うものであってもよいし、複数のCPU81が処理を分担して行うものであってもよい。また、制御装置80は、1つのASIC85が単独で処理を行うものであってもよいし、複数のASIC85が処理を分担して行うものであってもよい。
<検査指示信号の受信時の処理>
次に、ノズル10が異常ノズルであるか否かを検査することを指示する検査指示信号を受信したときの制御装置80の処理の流れについて説明する。例えば、ユーザが、プリンタ1の図示しない操作部、プリンタに接続されたPC等を操作して、ノズル10が異常ノズルであるか否かを検査することを指示したときに、操作部、PC等から検査指示信号が送信され、制御装置80がこの検査指示信号を受信する。あるいは、例えば、プリンタ1が時刻を示す信号を出力する時計部を有し、所定時刻になる毎に異常ノズルであるか否かの検査を行うように設定されている場合に、時計部から所定時刻となったことを示す信号が送信されたときに、制御装置80がこの信号を検査指示信号として受信する。
次に、ノズル10が異常ノズルであるか否かを検査することを指示する検査指示信号を受信したときの制御装置80の処理の流れについて説明する。例えば、ユーザが、プリンタ1の図示しない操作部、プリンタに接続されたPC等を操作して、ノズル10が異常ノズルであるか否かを検査することを指示したときに、操作部、PC等から検査指示信号が送信され、制御装置80がこの検査指示信号を受信する。あるいは、例えば、プリンタ1が時刻を示す信号を出力する時計部を有し、所定時刻になる毎に異常ノズルであるか否かの検査を行うように設定されている場合に、時計部から所定時刻となったことを示す信号が送信されたときに、制御装置80がこの信号を検査指示信号として受信する。
検査指示信号を受信したときに、制御装置80は、図5のフローに沿って処理を行う。より詳細に説明すると、制御装置80は、まず、キャリッジモータ86を制御して、キャリッジ2をメンテナンス位置に移動させる(S101)。なお、図5のフローの開始の時点で、キャリッジ2がメンテナンス位置に位置している場合には、S101においてキャリッジ2をメンテナンス位置に位置させた状態を維持する。
続いて、制御装置80は、高電圧電源回路77を制御して、検出用電極76に電圧を印加して、検出用電極76とインクジェットヘッド4との間に電位差を生じさせる(S102)。続いて、制御装置80は、変数Nを1にリセットする(S103)。変数Nは、後述するS204,S308で一定時間待機するまでに連続して検査用駆動を行った回数に対応している。
続いて、制御装置80は、変数Nの値が1の場合には(S104:YES)、第1判定処理を実行し(S105)、変数Nの値が2以上の場合には(S104:NO)、第2判定処理を実行する(S106)。第1判定処理及び第2判定処理については、後程詳細に説明する。
そして、第1判定処理又は第2判定処理を実行した後、制御装置80は、インクジェットヘッド4の全てのノズル10について、異常ノズルであるか否かの検査が完了したか否か(検査用駆動を行わせたか否か)を判定する(S107)。異常ノズルであるか否かの検査が完了していないノズル10が存在する場合には(S107:NO)、制御装置80は、変数Nの値を1増加させ(S108)、S104に戻る。
全てのノズル10について、異常ノズルであるか否かの検査が完了している場合には(S107:YES)、制御装置80は、高電圧電源回路77を制御して、検出用電極76への電圧の印加を解除させる(S109)。続いて、制御装置80は、第1、第2判定処理によりフラッシュメモリ84に記憶された異常ノズルであるか否かの情報に基づいて、異常ノズルが存在するか否かを判定する(S110)。異常ノズルが存在しない場合には(S110:NO)、そのまま処理を終了する。異常ノズルが存在する場合には(S110:YES)、制御装置80は、吸引ポンプ72、キャップ昇降機構88などを制御して、吸引パージを行わせてから(S111)、処理を終了する。
<第1判定処理>
次に、S105の第1判定処理について説明する。第1判定処理では、制御装置80は、図6のフローに沿って処理を行う。より詳細に説明すると、制御装置80は、インクジェットヘッド4の複数のノズル10のうち、検査用駆動が完了していないいずれかのノズル10を第1ノズルに設定する(S201)。続いて、制御装置80は、インクジェットヘッド4に、第1ノズルについての検査用駆動を行わせる(S202)。
次に、S105の第1判定処理について説明する。第1判定処理では、制御装置80は、図6のフローに沿って処理を行う。より詳細に説明すると、制御装置80は、インクジェットヘッド4の複数のノズル10のうち、検査用駆動が完了していないいずれかのノズル10を第1ノズルに設定する(S201)。続いて、制御装置80は、インクジェットヘッド4に、第1ノズルについての検査用駆動を行わせる(S202)。
そして、検査用駆動を行わせたときに信号処理回路78から出力される信号の最大値Vaと最小値Vbとの差[Va-Vb]が第1閾値Vt1以上の場合には(S203:YES)、制御装置80は、第1ノズルが異常ノズルでないことをフラッシュメモリ84に記憶させる(S204)。一方、検査用駆動を行わせたときに信号処理回路78から出力される信号の最大値Vaと最小値Vbとの差[Va-Vb]が第1閾値Vt1未満の場合には(S203:NO)、制御装置80は、第1ノズルが異常ノズルであることをフラッシュメモリ84に記憶させる(S205)。そして、S204又はS205で、異常ノズルであるか否かをフラッシュメモリ84に記憶させた後、図5のフローに戻る。
<第2判定処理>
次に、S106の第2判定処理について説明する。第2判定処理では、制御装置80は、図7(a)のフローに沿って処理を行う。より詳細に説明すると、変数Nの値が2である場合(S301:YES)、制御装置80は、インクジェットヘッド4の複数のノズル10のうち、検査用駆動が完了していないいずれかのノズル10を第2ノズルに設定する(S303)。
次に、S106の第2判定処理について説明する。第2判定処理では、制御装置80は、図7(a)のフローに沿って処理を行う。より詳細に説明すると、変数Nの値が2である場合(S301:YES)、制御装置80は、インクジェットヘッド4の複数のノズル10のうち、検査用駆動が完了していないいずれかのノズル10を第2ノズルに設定する(S303)。
一方、変数Nの値が3以上である場合(S301:NO)、制御装置80は、現在第2ノズルとして設定されているノズル10を第1ノズルに設定したうえで(S302)、インクジェットヘッド4の複数のノズル10のうち、検査用駆動が完了していないいずれかのノズル10を第2ノズルに設定する(S303)。
S303で第2ノズルを設定した後、制御装置80は、第2閾値Vt2を設定する(S304)。ここで、フラッシュメモリ84には、図7(b)に示すような、第1ノズルが異常ノズルであるか否かと、第2閾値Vt2とを関連付けたテーブルが記憶されている。図7(a)では、「正常」が異常ノズルでないことを示しており、「異常」が異常ノズルであることを示している。
S304では、第1ノズルに設定されているノズル10が異常ノズルであるか否かと、図7(b)のテーブルとに基づいて第2閾値Vt2の値を設定する。具体的には、第1ノズルが異常ノズルでない場合には、第2閾値Vt2の値を[Vt1+ΔVa]に設定する。一方、第1ノズルが異常ノズルである場合には、第2閾値Vt2の値を、第1閾値Vt1と同じ値に設定する。
続いて、制御装置80は、前回の検査用駆動(第1ノズルについての検査用駆動)の開始の時点から、検査用駆動において最初に大状態となる期間Td1の長さと最初に小状態となる期間Ts1の長さとを足し合わせた時間Tkが経過するまで待機する(S305:NO)。そして、前回の検査用駆動の開始の時点から時間Tkが経過したときに(S305:YES)、制御装置80は、インクジェットヘッド4に、第2ノズルについての検査用駆動を行わせる(S306)。
これにより、本実施形態では、図8(a)に示すように、第2ノズルについての検査用駆動が行われたときに信号処理回路78から出力される信号(本発明の「第2信号」)が最初に大状態となる期間Td1と、第1ノズルについての検査用駆動が行われたときに信号処理回路78から出力される信号(本発明の「第1信号」)が2番目に大状態となる期間Td2とが重なるように、検査用駆動が行われる。すなわち、第1信号が出力される期間と第2信号が出力される期間とが一部において重なるように検査用駆動が行われる。
ここで、図8(a)は、連続して検査用駆動を行わせる3つのノズル10についての、異常ノズルでない場合に検査用駆動を行わせたときに信号処理回路78から出力される信号を示している。ただし、図8(a)では、各ノズル10についての検査用駆動時に信号処理回路78から出力される信号が、それよりも前の検査用駆動によって出力される信号の影響を受けないとした場合の信号を示している。また、図8(a)では、先の検査用信号についての信号から順に、破線、一点鎖線、二点鎖線で信号の波形を示している。
続いて、制御装置80は、信号処理回路78から出力される信号の値Vが、所定値Vhよりも大きいか否かを判定する(S307)。ここで、信号処理回路78は、回路構成などにより、出力可能な信号の値に上限値がある。所定値Vhは、例えば、信号処理回路78から出力可能な信号の上限値よりも若干小さい値である。
信号処理回路78から出力される信号の値Vが、所定値Vhよりも大きい場合には(S307:YES)、一定時間待機する(S308)。これにより、複数のノズル10の各々についての検査用駆動を順に行う検査動作が中断され、信号処理回路78から出力される信号の値Vが低下する。そして、一定時間待機した後、第1、第2ノズルの設定情報を消去してから(S309)、図5のS103に戻る。
信号処理回路78から出力される信号の値Vが、所定値Vh以下の場合には(S307:NO)、信号処理回路78から出力される信号の最大値Vaと最小値Vbとの差[Va-Vb]が第2閾値Vt2以上の場合には(S310:YES)、制御装置80は、第2ノズルが異常ノズルでないことをフラッシュメモリ84に記憶させる(S311)。一方、信号処理回路78から出力される信号の最大値Vaと最小値Vbとの差[Va-Vb]が第2閾値Vt2未満の場合には(S310:NO)、制御装置80は、第2ノズルが異常ノズルであることをフラッシュメモリ84に記憶させる(S312)。そして、S311又はS312で、異常ノズルであるか否かをフラッシュメモリ84に記憶させた後、図5のフローに戻る。
そして、本実施形態では、制御装置80が上記のように処理を行うことにより、インクジェットヘッド4の全てのノズル10についての検査用動作を順に行う検査動作が行われる。また、検査動作の各時点において、第1ノズル及び第2ノズルに設定されている2つのノズル10の間では、第1ノズル、第2ノズルの順に検査用駆動が行われる。
<効果>
本実施形態では、信号処理回路78から第1ノズルについての検査用駆動による信号(第1信号)が出力される期間と、信号処理回路78から第2ノズルについての検査用駆動による信号(第2信号)が出力される期間とが一部で重なるように、各ノズル10についての検査用駆動を行わせる。したがって、上記第1信号が出力される期間と上記第2信号が出力される期間とが重ならない場合、すなわち、第1信号が十分に減衰するのを待ってから、第2ノズルについての検査用駆動を行わせる場合と比較して、インクジェットヘッド4の全てのノズル10についての検査用駆動を行わせるのに必要な時間を短くすることができる。
本実施形態では、信号処理回路78から第1ノズルについての検査用駆動による信号(第1信号)が出力される期間と、信号処理回路78から第2ノズルについての検査用駆動による信号(第2信号)が出力される期間とが一部で重なるように、各ノズル10についての検査用駆動を行わせる。したがって、上記第1信号が出力される期間と上記第2信号が出力される期間とが重ならない場合、すなわち、第1信号が十分に減衰するのを待ってから、第2ノズルについての検査用駆動を行わせる場合と比較して、インクジェットヘッド4の全てのノズル10についての検査用駆動を行わせるのに必要な時間を短くすることができる。
ただし、第1信号が出力される期間と第2信号が出力される期間とが一部において重なる場合、第2信号の値が第1信号の影響を受ける。そのため、信号処理回路78から出力される信号の最大値Vaと最小値Vbとの差[Va-Vb]が、一律の閾値以上であるか否かに基づいて、異常ノズルであるか否かを判定すると、精度よく判定を行うことができない虞がある。
そこで、本実施形態では、第1ノズルが異常ノズルであるか否かを判定するときには、信号処理回路78から出力される信号の最大値Vaと最小値Vbとの差[Va-Vb]が、第1閾値Vt1以上であるか否かに基づいて、異常ノズルであるか否かを判定する。一方、第2ノズルが異常ノズルであるか否かを判定するときには、第1信号に応じて第2閾値Vt2を設定し、信号処理回路78から出力される信号の最大値Vaと最小値Vbとの差[Va-Vb]が、第2閾値Vt2以上であるか否かに基づいて、異常ノズルであるか否かを判定する。これにより、いずれのノズル10についても、異常ノズルであるか否かを精度よく判定することができる。
また、本実施形態の場合、特許文献1とは異なり、第1ノズルについての検査用駆動の後、第2ノズルについての検査用駆動の前に、第1信号を減衰させるためのインクジェットヘッド4の駆動を行うこともないため、インクが無駄に排出されることがない。
また、本実施形態では、検査用駆動を行わせたときに、信号処理回路78から出力される信号(第1、第2信号)が大状態と小状態とを減衰しながら交互に繰り返す信号である。そして、本実施形態では、第1信号が2番目に大状態になる期間Td2と、第2信号が最初に大状態となる期間Td1とが重なるように検査動作を行わせている。このような場合には、第1信号に応じて第2閾値Vt2を設定し、第2ノズルについての検査用駆動を行わせたときに信号処理回路78から出力される信号の最大値Vaと最小値Vbとの差[Va-Vb]が、第2閾値Vt2以上であるか否かに基づいて、異常ノズルであるか否かを精度よく判定することができる。
また、本実施形態では、第1ノズルが異常ノズルでないときには、第1信号が出力される期間と、第2信号が出力される期間とが一部で重なるようにする場合と、重ならないようにする場合とで、第2信号の最大値Va及び最小値Vbが大きく異なる。一方で、第1ノズルが異常ノズルであるときには、第1信号が出力される期間と、第2信号が出力される期間とが一部で重なるようにする場合と、重ならないようにする場合とで、第2信号の最大値Va及び最小値Vbは変わらない。
そこで、本実施形態では、第1ノズルが異常ノズルでないときには第1信号に応じて、第2閾値Vt2を第1閾値Vt1と異なる値に設定する。また、第1ノズルが異常ノズルであるときには、第2閾値Vt2を第1閾値Vt1と同じ値に設定する。これにより、第1ノズルが異常ノズルであるか否かによらず、第2ノズルが異常ノズルであるか否かを精度よく判定することができる。
また、本実施形態では、信号処理回路78は、回路構成などによって、出力可能な信号の値の上限値が決まっている。一方、上記のように、第1信号と第2信号とが一部において重なるように検査用駆動を行わせるときには、異常ノズルでないノズル10についての検査用駆動が続けて行われると、図8(b)に示すように、信号処理回路78から出力される信号の値が徐々に大きくなる。そして、信号処理回路78から出力される信号の値が上記上限値に達してしまうと、信号処理回路78から出力される信号の値がそれ以上大きくならず、異常ノズルであるか否かを精度よく判定することができなくなってしまう。
そこで、本実施形態では、信号処理回路78から出力される信号の値Vが所定値Vhを超えたときには、一定時間待機してから、液体吐出ヘッドに検査動作を再開させる。これにより、信号処理回路78から出力される信号の値が、上記上限値に達しないようにすることができる。
<変形例>
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態には限られず、特許請求の範囲に記載の限りにおいて様々な変更が可能である。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態には限られず、特許請求の範囲に記載の限りにおいて様々な変更が可能である。
検査用駆動を連続して行わせたときに信号処理回路78から出力される信号の最大値Vaと最小値Vbとの差[Va-Vb]と比較する閾値の設定の仕方は、上述の実施の形態のものには限られない。
変形例1では、制御装置80は、検査指示信号を受信したときに、図9のフローに沿って処理を行う。図9のフローについて詳細に説明すると、制御装置80は、上述の実施形態と同様にS101~S103の処理を実行する。そして、制御装置80は、変数Nの値が1のときには(S401:YES)、上述の実施形態と同様の第1判定処理を実行する(S105)。変数Nの値が2のときには(S401:NO、S402:YES)、制御装置80は、第2判定処理を実行する(S403)。Nの値が3以上のときには(S401:NO、S402:NO)、制御装置80は、第3判定処理を実行する(S404)。そして、第1~第3判定処理のいずれかを実行した後、制御装置80は、上述の実施形態と同様に、S107~S111の処理を実行する。
変形例1の第2判定処理では、制御装置80は、図10のフローに沿って処理を行う。より詳細に説明すると、制御装置80は、上述の実施形態のS303~S312の処理を行う。すなわち、図10のフローに示す第2判定処理は、図7(a)のフローに示す第2判定処理から、S301,S302の処理を除いたものである。
第3判定処理では、制御装置80は、図11(a)のフローに沿って処理を行う。より詳細に説明すると、変数Nの値が3である場合(S501:YES)、制御装置80は、インクジェットヘッド4の複数のノズル10のうち、検査用駆動が完了していないいずれかのノズル10を第3ノズルに設定する(S503)。
一方、変数Nの値が4以上である場合(S501:NO)、制御装置80は、現在第2、第3ノズルとして設定されているノズル10を、それぞれ、第1、第2ノズルに設定したうえで(S502)、インクジェットヘッド4の複数のノズル10のうち、検査用駆動が完了していないいずれかのノズル10を第3ノズルに設定する(S503)。
S503で第3ノズルを設定した後、制御装置80は、第3閾値Vt3を設定する(S504)。ここで、フラッシュメモリ84には、図11(b)に示すような、第1ノズル及び第2ノズルがそれぞれ異常ノズルであるか否かと、第3閾値Vt3とを関連付けたテーブルが記憶されている。
S504では、第1、第2ノズルに設定されているノズル10が異常ノズルであるか否かと、図11(b)のテーブルとに基づいて第3閾値Vt3を設定する。具体的には、第1ノズル及び第2ノズルのいずれもが異常ノズルでない場合には、第3閾値Vt3の値を[Vt1+ΔVa+ΔVb]に設定する。また、第1ノズルが異常ノズルでなく、第2ノズルが異常である場合には、第3閾値Vt3の値を、[Vt1+ΔVa]に設定する。また、第1ノズルが異常ノズルであり、第2ノズルが異常でない場合には、第3閾値Vt3の値を、[Vt1+ΔVb]に設定する。また、第1ノズル及び第2ノズルのいずれもが異常である場合には、第3閾値Vt3の値を、第1閾値Vt1と同じ値に設定する。
続いて、制御装置80は、前回の検査用駆動(第2ノズルについての検査用駆動)の開始時点から時間Tkが経過するまで待機する(S505:NO)。そして、第2ノズルについての検査用駆動の開始時点から時間Tkが経過したときに(S505:YES)、制御装置80は、インクジェットヘッド4に、第3ノズルについての検査用駆動を行わせる(S506)。
続いて、制御装置80は、信号処理回路78から出力される信号の値Vが、所定値Vhよりも大きいか否かを判定する(S507)。信号処理回路78から出力される信号の値Vが、所定値Vhよりも大きい場合には(S507:YES)、一定時間待機し(S508)、第1~第3ノズルの設定情報を消去してから(S509)、図9のS103に戻る。
信号処理回路78から出力される信号の値Vが、所定値Vh以下の場合には(S507:NO)、信号処理回路78から出力される信号の最大値Vaと最小値Vbとの差[Va-Vb]が第3閾値Vt3以上の場合には(S510:YES)、制御装置80は、第3ノズルが異常ノズルでないことをフラッシュメモリ84に記憶させる(S511)。一方、信号処理回路78から出力される信号の最大値Vaと最小値Vbとの差[Va-Vb]が第3閾値Vt3未満の場合には(S510:NO)、制御装置80は、第3ノズルが異常ノズルであることをフラッシュメモリ84に記憶させる(S512)。そして、S511又はS512で、異常ノズルであるか否かをフラッシュメモリ84に記憶させた後、図9のフローに戻る。
そして、変形例1では、制御装置80が上記のように処理を行うことにより、インクジェットヘッド4の全てのノズル10についての検査用動作を順に行う検査動作が行われる。また、検査動作の各時点において、第1ノズル、第2ノズル及び第3ノズルに設定されている3つのノズル10の間では、第1ノズル、第2ノズル、第3ノズルの順に検査用駆動が行われる。
また、変形例1では、第1ノズルについての検査用駆動の開始の時点から、時間Tkが経過したときに第2ノズルについての検査用駆動を行わせる(S305,S306)。また、第2ノズルについての検査用駆動の開始の時点から、時間Tkが経過したときに第3ノズルについての検査用駆動を行わせる(S505,S506)。
これにより、変形例1でも、第2信号が最初に大状態となる期間Td1と、第1信号が2番目に大状態となる期間Td2とが重なるように、検査用駆動が行われる。また、変形例1では、第3ノズルについての検査用駆動が行われたときに信号処理回路78から出力される信号(本発明の「第3信号」)が最初に大状態となる期間Td1と、第2信号が2番目に大状態となる期間Td2とが重なるように、検査用駆動が行われる。その結果、変形例1では、第1信号が出力される期間と、第2信号が出力される期間と、第3信号が出力される期間とが一部で重なる。
第1信号が出力される期間と、第2信号が出力される期間と、第3信号が出力される期間とが一部で重なるように検査用駆動を行わせる場合、第2信号は、第1信号の影響を受け、第3信号は、第1信号と第2信号の影響を受ける。
そこで、変形例1では、第1ノズルが異常ノズルであるか否かを判定するときには、信号処理回路78から出力される信号の最大値Vaと最小値Vbとの差[Va-Vb]が、第1閾値Vt1以上であるか否かに基づいて、異常ノズルであるか否かを判定する。また、第2ノズルが異常ノズルであるか否かを判定するときには、第1信号に応じて第2閾値Vt2を設定し、信号処理回路78から出力される信号の最大値Vaと最小値Vbとの差[Va-Vb]が、第2閾値Vt2以上であるか否かに基づいて、異常ノズルであるか否かを判定する。また、第3ノズルが異常ノズルであるか否かを判定するときには、第1信号と第2信号とに応じて第3閾値Vt3を設定し、信号処理回路78から出力される信号の最大値Vaと最小値Vbとの差[Va-Vb]が、第3閾値Vt3以上であるか否かに基づいて、異常ノズルであるか否かを判定する。これにより、いずれのノズル10についても、異常ノズルであるか否かを精度よく判定することができる。
また、上述の実施形態及び変形例1では、あるノズル10について検査用駆動を行って異常ノズルであるか否かの判定するときに用いる閾値を、当該検査用駆動の1つ前の検査用駆動を行ったときに信号処理回路78から出力される信号に基づいて設定する。あるいは、あるノズル10について検査用駆動を行って異常ノズルであるか否かの判定するときに用いる閾値を、当該検査用駆動の1つ前及び2つ前の検査用駆動を行ったときに信号処理回路78から出力される信号に基づいて設定する。しかしながら、これには限られない。例えば、あるノズル10について検査用駆動を行って異常ノズルであるか否かの判定するときに用いる閾値を、当該検査用駆動の直前の連続する3以上の検査用駆動を行ったときに信号処理回路78から出力される信号に基づいて設定してもよい。
また、上述の実施形態では、信号処理回路78から出力される信号の最大値Vaと最小値Vbとの差[Va-Vb]が閾値以上であるか否かに基づいて、異常ノズルであるか否かを判定したが、これには限られない。
変形例2では、上述の実施形態と同様、制御装置80は、検査指示信号を受信したときに、図5のフローに沿って処理を行う。ただし、変形例2では、上述の実施形態と異なり、制御装置80は、第1判定処理において図12のフローに沿って処理を行い、第2判定処理において図13(a)のフローに沿って処理を行う。
図12のフローについて説明すると、制御装置80は、上述の実施形態と同様に、第1ノズルを設定し(S201)、インクジェットヘッド4に、第1ノズルについての検査用駆動を行わせる(S202)。そして、信号処理回路78から出力される信号の最大値Vaが、最大値Vaに対して設定された第1閾値Vtc1以上であり(S601:YES)、且つ、信号処理回路78から出力される信号の最小値Vbが、最小値Vbに対して設定された第1閾値Vtd1以下である場合に(S602:YES)、第1ノズルが異常ノズルでないことをフラッシュメモリ84に記憶させる(S603)。
一方、上記最大値Vaが第1閾値Vtc1未満の場合(S601:NO)、及び、上記最小値Vbが第1閾値Vtd1よりも大きい場合(S602:NO)には、第1ノズルが異常ノズルであることをフラッシュメモリ84に記憶させる(S604)。
図13(a)のフローについて説明すると、制御装置80は、上述の実施形態と同様に、S301~S303の処理を実行する。続いて、制御装置80は、第2閾値Vtc2,Vtd2を設定する(S701)。第2閾値Vtc2は、第2ノズルについての検査用駆動時に信号処理回路78から出力される信号の最大値Vaに対して設定される第2閾値である。第2閾値Vtd2は、第2ノズルについての検査用駆動時に信号処理回路78から出力される信号の最小値Vbに対して設定される第2閾値である。
変形例2では、フラッシュメモリ84に、図13(b)に示すような、第1ノズルが異常ノズルであるか否かと、第2閾値Vtc2,Vtd2とを関連付けたテーブルが記憶されている。S701では、第1ノズルが異常ノズルであるか否かと、図13(b)のテーブルとに基づいて、第2閾値Vtc2,Vtd2を設定する。具体的には、第1ノズルが異常ノズルでない場合、第2閾値Vtc2,Vtd2を、それぞれ、[Vtc1+ΔVc],[Vtd1+ΔVd]に設定する。第1ノズルが異常ノズルである場合、第2閾値Vtc2,Vtd2を、それぞれ、第1閾値Vtc1,Vtd1と同じ値に設定する。
続いて、制御装置80は、上述の実施形態と同様のS305~S309の処理を実行する。そして、S307において、信号処理回路78から出力される信号の値Vが所定値Vh以下であると判定されたときに(S307:NO)、制御装置80は、信号処理回路78から出力される信号の最大値Vaが第2閾値Vtc2以上であり(S702:YES)、且つ、信号処理回路78から出力される信号の最小値Vbが第2閾値Vtd2以下である場合に(S703:YES)、第2ノズルが異常ノズルでないことをフラッシュメモリ84に記憶させる(S704)。
一方、上記最大値Vaが第2閾値Vtc2未満の場合(S702:NO)、及び、上記最小値Vbが第2閾値Vtd2よりも大きい場合(S703:NO)には、第2ノズルが異常ノズルであることをフラッシュメモリ84に記憶させる(S705)。
変形例2では、検査用駆動を行わせたときに信号処理回路78から出力される信号(第1、第2信号)の最大値Vaが、閾値Vtc1,Vtc2以上であるか否かと、第1、第2信号の最小値Vbが閾値Vtd1,Vtd2以下であるか否かとに基づいて、異常ノズルであるか否かを判定することができる。
変形例3では、変形例1と同様、制御装置80は、検査指示信号を受信したときに、図9のフローに沿って処理を行う。ただし、変形例3では、変形例1と異なり、制御装置80は、第1判定処理において、変形例2と同様、図12のフローに沿って処理を行う。また、第2判定処理において、図13(a)のフローからS301,S302を除いたフローに沿って処理を行う。また、このとき、変形例2と同様に第2閾値Vtc2,Vtd2を設定する。また、第3判定処理において、図14のフローに沿って処理を行う。
図14のフローについて説明すると、制御装置80は、変形例1と同様、S501~S503の処理を実行する。続いて、制御装置80は、第3閾値Vtc3,Vtd3を設定する(S801)。第3閾値Vtc3は、第3ノズルについての検査用駆動時に信号処理回路78から出力される信号の最大値Vaに対して設定される第3閾値である。第3閾値Vtd3は、第3ノズルについての検査用駆動時に信号処理回路78から出力される信号の最小値Vbに対して設定される第3閾値である。
変形例3では、フラッシュメモリ84に、図15(a)に示すような、第1ノズル及び第2ノズルが異常ノズルであるか否かと、第3閾値Vtc2とを関連付けたテーブルが記憶されている。また、変形例3では、フラッシュメモリ84に、図15(b)に示すような、第1ノズル及び第2ノズルが異常ノズルであるか否かと、第3閾値Vtd2とを関連付けたテーブルが記憶されている。S801では、第1ノズル及び第2ノズルが異常ノズルであるか否かと、図15(a)、(b)のテーブルとに基づいて、第3閾値Vtc2,Vtd2を設定する。具体的には、第1ノズル及び第2ノズルのいずれもが異常ノズルでない場合、第3閾値Vtc3,Vtd3を、[Vtc1+ΔVc1+ΔVc2],[Vtd1+ΔVd1+ΔVd2]に設定する。第1ノズルが異常ノズルで第2ノズルが異常ノズルでない場合、第3閾値Vtc3,Vtd3を、[Vtc1+ΔVc2],[Vtd1+ΔVd2]に設定する。第1ノズルが異常ノズルでなく、第2ノズルが異常ノズルである場合、第3閾値Vtc3,Vtd3を、[Vtc1+ΔVc1],[Vtd1+ΔVd1]に設定する。第1ノズル及び第2ノズルのいずれもが異常ノズルである場合、第3閾値Vtc3,Vtd3を、第1閾値Vtc1,Vtd1と同じ値に設定する。
続いて、制御装置80は、上述の実施形態と同様のS505~S509の処理を実行する。そして、S507において、信号処理回路78から出力される信号の値Vが所定値Vh以下であると判定されたときに(S507:NO)、制御装置80は、信号処理回路78から出力される信号の最大値Vaが第3閾値Vtc3以上であり(S802:YES)、且つ、信号処理回路78から出力される信号の最小値Vbが第3閾値Vtd3以下である場合に(S803:YES)、第3ノズルが異常ノズルでないことをフラッシュメモリ84に記憶させる(S704)。
一方、上記最大値Vaが第3閾値Vtc3未満の場合(S802:NO)、及び、上記最小値Vbが第3閾値Vtd3よりも大きい場合(S803:NO)には、第3ノズルが異常ノズルであることをフラッシュメモリ84に記憶させる(S805)。
変形例3では、検査用駆動を行わせたときに信号処理回路78から出力される信号(第1~第3信号)の最大値Vaが、閾値Vtc1,Vtc2,Vtc3以上であるか否かと、第1~第3信号の最小値Vbが閾値Vtd1,Vtd2,Vtd3以上であるか否かとに基づいて、異常ノズルであるか否かを判定することができる。
また、検査用駆動を行わせたときに信号処理回路78から出力される信号の最大値Va及び最小値Vbの両方を用いて異常ノズルであるか否かを判定することにも限られない。例えば、検査用駆動を行わせたときに信号処理回路78から出力される信号の最大値Vaが変形例2,3と同様に設定された閾値Vtc1,Vtc2,Vtc3以上であるか否かに応じて異常ノズルであるか否かを判定し、最小値Vbについては異常ノズルであるか否かの判定に用いなくてもよい。あるいは、検査用駆動を行わせたときに信号処理回路78から出力される信号の最小値Vbが変形例2,3と同様に設定された閾値Vtd1,Vtd2,Vtd3以下であるか否かに応じて異常ノズルであるか否かを判定し、最大値Vaについては異常ノズルであるか否かの判定に用いなくてもよい。
また、上述の実施形態では、信号処理回路78から出力される信号の値Vが所定値Vhを超えたときに、検査動作を中断し、一律に一定時間待機してから検査動作を再開させることによって、信号処理回路78から出力される信号の値が大きくなりすぎないようにした。しかしながら、これには限られない。
変形例4では、第2判定処理において、制御装置80が、図16のフローに沿って処理を行う。図16のフローは、図7のフローにおいて、S308をS901に置き換えたものである。S901では、信号処理回路78から出力される信号の値Vが所定値Vjよりも小さいか否かを判定する。所定値Vjは、所定値Vhよりも小さい値である。なお、変形例4では、所定値Vhが本発明の「第1値」に相当し、所定値Vjが本発明の「第2値」に相当する。
そして、信号処理回路78から出力される信号の値Vが所定値Vj以上の間は待機し(S901:NO)、信号処理回路78から出力される信号の値Vが所定値Vjよりも小さくなったときに(S901:YES)、第1、第2ノズルの設定情報を消去し(S309)、図5のS103に戻る。すなわち、検査動作を再開する。
変形例4では、信号処理回路78から出力される信号の値Vが所定値Vhを超えたときに、信号処理回路78から出力される信号の値Vが所定値Vjよりも小さくなってから、検査動作を再開させる。これにより、信号処理回路78から出力される信号の値が、上記上限値に達しないようにすることができる。
また、変形例4では、図7のフローにおいて、S308をS901に置き換えたが、図10、図13のフローにおいてS308をS901に置き換えてもよい。
また、以上の例では、信号処理回路78から出力される信号の値Vが所定値Vhを超えたときに、検査動作を中断させて、信号処理回路78から出力される信号の値Vが低下するまで待機するようにしたが、これには限られない。例えば、信号処理回路78から出力される信号の値Vの上限値が、検査動作時に信号処理回路78から出力されうる最大の値よりも十分に大きい場合には、上記のような、信号処理回路78から出力される信号の値Vに基づいて検査動作を中断するための処理は行わなくてもよい。
また、以上の例では、第1ノズルが前記異常ノズルでないと判定した場合には、第1信号に応じて、第2閾値を第1閾値と異なる値に設定し、前記第1ノズルが異常ノズルであると判定した場合には、第2閾値を第1閾値と同じ値に設定したが、これには限られない。
例えば、第1ノズルが異常ノズルでないと判定された場合であっても、第2閾値を第1閾値と同じ値に設定してもよい。例えば、第1ノズルが異常ノズルでないと判定された場合に、第2信号が最初に大状態となる期間Td1と、第1信号が2番目に大状態となる期間Td2と2番目に小状態となる期間Ts2との境界近傍の信号の値が基準値V0に近くなる期間にて重なるように、各ノズル10についての検査用駆動を行わせてもよい。
また、第1ノズルが異常ノズルであると判定された場合であっても、第2閾値を第1閾値と異なる値に設定してもよい。例えば、異常ノズルであるか否かの判定に用いる閾値とは別の閾値を設定しておき、第1ノズルが異常ノズルであると判定された場合でも、第1信号がこの別の閾値に対して所定の関係を満たす場合には、第2閾値を第1閾値と異なる値に設定してもよい。このようにすれば、第1ノズルが異常ノズルである場合においても、必要に応じて第2閾値を適切な値に変更することができ、第2ノズルが異常ノズルであるか否かをより精度よく判定することができる。
また、以上の例では、第2信号が最初に大状態となる期間Td1と、第1信号が2番目に大状態となる期間Td2とが重なるように、各ノズル10についての検査用駆動を行わせたが、これには限られない。上記とは別の形で、第1信号と、第2信号とが一部において重なるようにしてもよい。
例えば、第2信号が最初に大状態となる期間Td1と、第1信号が2番目に小状態となる期間Ts2とが重なるように、各ノズル10についての検査用駆動を行わせてもよい。このとき、ΔVaは負の値に設定される。このようにすれば、図8(b)に示すのとは異なり、複数のノズル10についての検査用駆動を順に行わせるときに信号処理回路78から出力される信号の値が上昇していくことはない。よって、信号処理回路78から出力される信号の値Vが、所定値Vhを超えにくくなる。
また、以上の例では、異常ノズルが存在する場合に、一律に吸引パージを行わせたが、これには限られない。例えば、異常ノズルの数が多いほど吸引パージにおけるインクの排出量を多くするなどしてもよい。
また、パージは、吸引パージであることにも限られない。例えば、サブタンク3とインクカートリッジ14とを接続するチューブ15の途中部分に加圧ポンプが設けられていてもよい。あるいは、プリンタにインクカートリッジと接続された加圧ポンプが設けられていてもよい。そして、複数のノズル10がキャップ71で覆われた状態で、上記加圧ポンプを駆動させることで、インクジェットヘッド4内のインクを加圧してノズル10からインクジェットヘッド4内のインクを排出させる、いわゆる加圧パージを行ってもよい。
さらには、パージにおいて、吸引ポンプ72による吸引と加圧ポンプによる加圧の両方を行わせてもよい。また、パージの代わりに、インクジェットヘッド4に少なくとも異常ノズルからインクを排出させるフラッシングを行わせてもよい。また、パージとフラッシングの両方を行わせてもよい。
また、異常ノズルが存在する場合に、制御装置80が自動的に吸引パージなどを行わせることにも限られない。例えば、異常ノズルが存在する場合に、ユーザへの報知を行って、ユーザに吸引パージを行うか否かを選択させ、吸引パージを行うことが選択されたときに吸引パージを行わせてもよい。
また、上述の実施形態では、インクジェットヘッド4の全てのノズル10について、検査用駆動を行わせたが、これには限られない。例えば、各ノズル列9における1つおきのノズル10等、インクジェットヘッド4の一部のノズル10についてのみ、検査用駆動を行わせ、それ以外のノズル10については、当該検査用駆動時に信号処理回路78から出力された信号に基づいて、異常ノズルであるか否かを推定してもよい。
また、上述の実施形態では、ノズル10から検出用電極76に向けてインクを吐出させたときの検出用電極76の電位に応じて、信号処理回路78が異常ノズルであるか否かに応じた信号を出力したが、これには限られない。
例えば、鉛直方向に延びた検出用電極を配置し、ノズル10から検出用電極と対向する領域を通過するようにインクを吐出させたときの検出用電極の電位に応じて、判定回路から、異常ノズルであるか否かに応じた信号を出力してもよい。あるいは、ノズル10から吐出されたインクを検出する光センサ(本発明の「信号出力部」)を設け、光センサから、異常ノズルであるか否かに応じた信号を出力してもよい。
あるいは、例えば、特許第4929699号公報に記載されているのと同様に、インクジェットヘッドのノズルが形成されたプレートに、ノズルからインクが吐出されたときの電圧の変化を検出する電圧検出回路(本発明の「信号出力部」)を接続して、電圧検出回路から制御装置80に、異常ノズルであるか否かに応じた信号を出力するようにしてもよい。
あるいは、例えば、特許第6231759号公報に記載されているのと同様に、インクジェットヘッドの基板を、温度検知素子(本発明の「信号出力部」)を備えたものとしてもよい。そして、インクの吐出のために第1印加電圧を印加してヒータを駆動した後に、インクが吐出されないように第2印加電圧を印加してヒータを駆動し、第2印加電圧を印加してから、その後、所定時間が経過するまでの間の、温度検知素子で検知された温度の変化に基づいて、ノズル10が異常ノズルであるか否かに応じた信号を出力するようにしてもよい。
また、以上の例では、信号出力部が、ノズル10からインクが吐出されたか否かに応じた信号を出力するものであったが、これには限られない。信号出力部は、インクが吐出されないこと以外の異常がある異常ノズルであるか否かに応じた信号を出力するものであってもよい。インクが吐出されないこと以外の異常とは、例えば、インクの吐出方向に異常があることである。
また、以上では、キャリッジとともに走査方向に移動しつつ複数のノズルからインクを吐出する、いわゆるシリアルヘッドを備えたプリンタに本発明を適用した例について説明したが、これには限られない。例えば、走査方向に記録用紙の全長にわたって延びたいわゆるラインヘッドを備えたプリンタに本発明を適用することも可能である。
また、以上では、ノズルからインクを吐出して記録用紙Pに記録を行うプリンタに本発明を適用した例について説明したが、これには限られない。Tシャツ、屋外広告用のシート、スマートフォン等の携帯端末のケース、段ボール、樹脂部材など、記録用紙以外の被記録媒体に画像を記録するプリンタにも適用され得る。また、インク以外の液体、例えば、液体状にした樹脂や金属を吐出する液体吐出装置にも適用され得る。
1 プリンタ
4 インクジェットヘッド
8 メンテナンスユニット
10 ノズル
76 検出用電極
77 高電圧電源回路
78 信号処理回路
79 抵抗
80 制御装置
84 フラッシュメモリ
4 インクジェットヘッド
8 メンテナンスユニット
10 ノズル
76 検出用電極
77 高電圧電源回路
78 信号処理回路
79 抵抗
80 制御装置
84 フラッシュメモリ
Claims (8)
- 液体を吐出する第1ノズル及び第2ノズルを有する液体吐出ヘッドと、
前記第1ノズル及び前記第2ノズルが液体の吐出に異常のある異常ノズルであるか否かを確認するための検査用駆動を前記液体吐出ヘッドに行わせたときに、前記異常ノズルであるか否かに応じた信号を出力する信号出力部と、
制御部と、を備え、
前記信号出力部は、前記第1ノズルについての検査用駆動時に第1信号を出力するとともに前記第2ノズルについての検査用駆動時に第2信号を出力し、
前記制御部は、
前記液体吐出ヘッドに、前記第1信号が出力される期間と前記第2信号が出力される期間とが一部で重なるように前記第1ノズル、前記第2ノズルの順に前記検査用駆動を行わせ、
前記第1信号の最大値及び最小値のうち少なくとも一方と第1閾値とに基づいて、前記第1ノズルが異常ノズルであるか否かを判定し、
前記第1信号に応じて第2閾値を設定し、
前記第2信号の最大値及び最小値のうち少なくとも一方と前記第2閾値とに基づいて、前記第2ノズルが異常ノズルであるか否かを判定することを特徴とする液体吐出装置。 - 前記検査用駆動が行われていない状態で前記信号出力部から出力される信号の値を基準値として、
前記第1信号及び前記第2信号は、それぞれ、前記第1ノズル及び前記第2信号が異常ノズルでない場合に、値が前記基準値よりも大きい大状態と、値が前記基準値よりも小さい小状態とを、減衰しつつ交互に繰り返す信号であり、
前記制御部は、
前記第1信号が2番目に前記大状態になる期間と、前記第2信号が最初に前記大状態となる期間とが重なるように、前記液体吐出ヘッドに前記検査動作を行わせることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。 - 前記制御部は、
前記第1信号に基づいて前記第1ノズルが前記異常ノズルでないと判定した場合には、前記第1信号に応じて、前記第2閾値を前記第1閾値と異なる値に設定し、
前記第1信号に基づいて前記第1ノズルが前記異常ノズルであると判定した場合には、前記第2閾値を前記第1閾値と同じ値に設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出装置。 - 前記液体吐出ヘッドは、第3ノズルをさらに備え、
前記信号出力部は、前記第3ノズルについての検査用駆動時に、前記異常ノズルであるか否かに応じた第3信号を出力し、
前記制御部は、
前記液体吐出ヘッドに、前記第1信号が出力される期間と前記第2信号が出力される期間と前記第3信号が出力される期間とが一部で重なるように前記第1ノズル、前記第2ノズル、前記第3ノズルの順に前記検査用駆動を行わせ、
前記第1信号と前記第2信号とに応じて第3閾値を設定し、
前記第3信号の最大値及び最小値のうち少なくとも一方と前記第3閾値とに基づいて、前記第3ノズルが異常ノズルであるか否かを判定することを特徴とする請求項1~3のいずれかに液体吐出装置。 - 前記制御部は、
前記検査動作中に、前記信号出力部から出力される信号の値が所定値を超えたときには、前記液体吐出ヘッドに前記検査動作を中断させ、一定時間待機してから、前記液体吐出ヘッドに前記検査動作を再開させることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の液体吐出装置。 - 前記制御部は、
前記検査動作中に、前記信号出力部から出力される信号の値が第1値を超えたときには、前記液体吐出ヘッドに前記検査動作を中断させ、その後、前記信号出力部から出力される信号の値が、第1値よりも小さい第2値よりも小さくなってから、前記液体吐出ヘッドに前記検査動作を再開させることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の液体吐出装置。 - 前記制御部は、
Nを任意の自然数として、
第N信号の最大値と最小値との差が第N閾値以上である場合に、前記第Nノズルが前記異常ノズルでないと判定し、
前記第N信号の最大値と最小値との差が前記第N閾値未満である場合に、前記第Nノズルが前記異常ノズルであると判定することを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の液体吐出装置。 - 前記制御部は、
Nを任意の自然数として、
第N信号の最大値に対する第N閾値と、前記第N信号の最小値に対する第N閾値とを個別に設定し、
前記第N信号の最大値が当該最大値に対する前記第N閾値以上であり、且つ、前記第N信号の最小値が当該最小値に対する前記第N閾値以下である場合に、前記第Nノズルが前記異常ノズルでないと判定し、
前記第N信号の最大値が当該最大値に対する前記第N閾値よりも小さい場合、又は、前記第N信号の最小値が当該最小値に対する前記第N閾値よりも大きい場合に、前記第Nノズルが前記異常ノズルであると判定することを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の液体吐出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021062680A JP2022158056A (ja) | 2021-04-01 | 2021-04-01 | 液体吐出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021062680A JP2022158056A (ja) | 2021-04-01 | 2021-04-01 | 液体吐出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022158056A true JP2022158056A (ja) | 2022-10-14 |
Family
ID=83559484
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021062680A Pending JP2022158056A (ja) | 2021-04-01 | 2021-04-01 | 液体吐出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022158056A (ja) |
-
2021
- 2021-04-01 JP JP2021062680A patent/JP2022158056A/ja active Pending
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A621 | Written request for application examination |
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