JP2023125910A - インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置 Download PDF

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Kazuhiko Araki
淳一 酒井
Junichi Sakai
佳久 山下
Yoshihisa Yamashita
翔一 竹田
Shoichi Takeda
義之 金子
Yoshiyuki Kaneko
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【課題】 白インクの保存安定性を確保しながら、反応液を用いることなく、白インク及びカラーインクを用いて、耐光性に優れる2次色画像を記録することができるインクジェット記録方法などの提供。【解決手段】 第1インク及び第2インクを用いて画像を記録するインクジェット記録方法である。第1インクが、ゼータ電位が0mV未満の酸化チタン粒子、1価カチオン、及び界面活性剤を含有し、第2インクが、酸化チタン粒子とは異なる色材、及び色材の分散剤としての樹脂分散剤を含有する。第1インク中の1価カチオンの含有量が、10mmol/kg以上40mmol/kg以下である。界面活性剤は、4以上のエチレンオキサイド基を有し、エチレンオキサイド基の含有量は、1価カチオンの含有量に対するモル比率で、2.8倍以上である。【選択図】 なし

Description

本発明は、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置に関する。
近年、広告や展示物用の記録媒体として、紙や樹脂フィルムなどを用いて出力する際に、インクジェット記録装置が広く利用されるようになってきた。例えば、透明な記録媒体においても鮮明なカラー画像を表現するために、ブラックや基本色のインク(以下、これらをまとめてカラーインクと記載することがある)に加えて、白インクが併用される。具体的には、透明な記録媒体の画像を記録する領域を含む箇所に前もって白インクを付与して下地処理を行い、その上からカラーインクを付与する、又はその逆順で各インクを付与する(いわゆるバックプリント)記録方法が用いられている。
白インクの色材としては、低コストであるとともに、白さや隠ぺい性など白インクとして必要とされる特性に優れるため、酸化チタンが広く用いられている。インクジェット用の水性インクとしては、金属酸化物であるため、比重の大きい酸化チタンを安定に分散させる必要がある。また、樹脂フィルムなど液媒体の吸収性の小さい透明な記録媒体に白インクとカラーインクを組み合わせて2次色画像を記録するためには、先に付与したインクが十分に乾燥してから、もう一方のインクを付与する必要がある。先に付与したインクが十分に乾燥していない状態で、もう一方のインクを付与する場合には、各インクが混合して、画像が濁ってしまいやすい。その結果、カラーインクの色材(以下、カラー顔料とも記載する)が光触媒活性能を有する白インクの酸化チタンと接触し、耐光性が低下する場合がある。インク間の混合を抑制するため、色材を凝集させるための反応液を用いることが提案されている(特許文献1参照)。
国際公開第2018/144181号公報
特許文献1では、反応液を記録媒体に付与するための機構が必要となり、装置の大型化につながる。また、反応液を用いることで、他の画像品位に影響を与えることが考えられる。
したがって、本発明の目的は、白インクの保存安定性を確保しながら、反応液を用いることなく、白インク及びカラーインクを用いて、耐光性に優れる2次色画像を記録することができるインクジェット記録方法を提供することにある。また、本発明の別の目的は、前記インクジェット記録方法に用いるインクジェット記録装置を提供することにある。
上記の目的は、以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明にかかるインクジェット記録方法は、インクジェット方式の記録ヘッドからインクを吐出させて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、第1インクを前記記録媒体に付与する工程、及び前記第1インクを付与する領域の少なくとも一部に重なるように、第2インクを前記記録媒体に付与する工程を有し、前記第1インクが、酸化チタン粒子、1価カチオン、及び界面活性剤を含有する水性インクであり、前記酸化チタン粒子のゼータ電位が、0mV未満であり、前記第1インク中の1価カチオンの含有量(mmol/kg)が、10mmol/kg以上40mmol/kg以下であり、前記界面活性剤が、4以上のエチレンオキサイド基を有する化合物であり、前記界面活性剤の前記エチレンオキサイド基の含有量(mmol/kg)が、前記1価カチオンの含有量(mmol/kg)に対するモル比率で、2.8倍以上であり、前記第2インクが、前記酸化チタン粒子とは異なる色材、及び前記色材を分散させるためのアニオン性基を有する樹脂分散剤を含有する水性インクであることを特徴とする。
本発明によれば、白インクの保存安定性を確保しながら、反応液を用いることなく、白インク及びカラーインクを用いて、耐光性に優れる2次色画像を記録することができるインクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置を提供することができる。
本発明のインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置の一例を模式的に示す図であり、(a)はインクジェット記録装置の主要部の斜視図、(b)はヘッドカートリッジの斜視図である。
以下に、好ましい実施の形態を挙げて、さらに本発明を詳細に説明する。本発明においては、化合物が塩である場合は、インク中では塩はイオンに解離して存在しているが、便宜上、「塩を含有する」と表現する。酸化チタンや酸化チタン粒子のことを、単に「顔料」と記載することがある。また、インクジェット用の水性インクのことを、単に「インク」と記載することがある。物性値は、特に断りのない限り、常温(25℃)における値である。
酸化チタンは、水性インク中の水性媒体を構成する水分子と反応して、その表面にヒドロキシ基(以下、「表面ヒドロキシ基」と記載することがある)を生ずる。インクジェット用の水性インクにおいては、生成した表面ヒドロキシ基を活用してインクの保存安定性を向上させるために、アルミナやシリカなどの無機酸化物で表面処理が施された酸化チタン(酸化チタン粒子)として利用されることが一般的である。酸化チタン粒子の表面ヒドロキシ基は、表面処理に用いた無機化合物に対応した無機酸化物に固有の性質を持ち、無機化合物の種類によって酸としての強さの指標である等電点がそれぞれ異なる。したがって、酸化チタンはそれそのものも無機酸化物ではあるが、酸化チタン粒子の表面は、表面処理に用いた無機化合物に対応した無機酸化物の性質を示し、酸化チタン粒子の表面電荷は、水性媒体のpH、表面処理剤の種類、表面処理剤の使用量に強く依存する。
本発明者らは、まず、白インクについて、インクに含有させる成分によって、保存安定性を向上させることについて検討した。酸化チタンは、表面ヒドロキシ基による静電反発によってある程度の分散安定性を有しているが、長期にわたって安定に分散した状態を保つことは困難である。そこで、静電反発を長期にわたって維持するために、多くの表面ヒドロキシ基が負電荷を帯びた状態で維持できるような材料を検討した。その結果、特定の界面活性剤をインクに含有させることで、保存安定性を向上できることがわかった。
次に、本発明者らは、耐光性に優れる2次色画像を記録することについて検討を行った。先述の通り、白インクとカラーインクの2次色画像は、一方のインクを付与してからもう一方のインクを付与して記録する。先に付与したインク層が十分な物理的強度を持たないうちに次のインクを付与すると、インク同士の混合が起こる。その結果、カラー顔料が光触媒活性能を有する酸化チタン粒子と接触し、耐光性が低下する。そこで、本発明者らは、反応液を用いない場合でも、耐光性に優れる画像を記録することができる各インクの組成について検討を行った。その結果、各インクの色材の表面電荷の極性を揃えることで、耐光性に優れる2次色画像を記録できるという知見を得た。
すなわち、本発明のインクジェット記録方法は、ゼータ電位が0mV未満である酸化チタン粒子、1価カチオン、及び界面活性剤を含有する第1インクと、酸化チタン粒子以外の色材、及びアニオン性基を有する樹脂分散剤を含有する第2インクを用いる。第1インク中の1価カチオンの含有量は、10mmol/kg以上40mmol/kg以下である。界面活性剤は、4以上のエチレンオキサイド基を有する化合物であり、エチレンオキサイド基の含有量(mmol/kg)が、1価カチオンの含有量(mmol/kg)に対するモル比率で、2.8倍以上である。そして、上記の第1インク及び第2インクを記録媒体において重なるように付与して2次色画像を記録する。上記の構成によって、第1インクの保存安定性を確保しながら、耐光性に優れる2次色画像を記録することができるメカニズムを、本発明者らは以下のように推測している。
第1インクの酸化チタン粒子のゼータ電位は0mV未満、すなわち負であり、第1インク中の1価カチオンの含有量は、10mmol/kg以上40mmol/kg以下である。ここで、本明細書における「1価カチオン」は、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、有機アンモニウムを指し、プロトン(H)は含まない。第1インク中に所定量の1価カチオンが存在することによって、酸化チタン粒子の表面ヒドロキシ基の水素原子が脱離して、負電荷を帯びやすくなる。第1インク中の1価カチオンの含有量が10mmol/kg未満であると、表面ヒドロキシ基の水素原子の脱離が促進されず、表面ヒドロキシ基の負電荷に由来する静電反発が得られないため、第1インクの保存安定性が得られない。また、後述するように、第1インク及び第2インクの色材の静電反発が働かず、2次色画像の耐光性が得られない。第1インク中の1価カチオンの含有量が40mmol/kg超であると、塩析により、酸化チタン粒子の電気二重層が圧縮され、酸化チタン粒子の安定な分散状態を維持できない。そのため、第1インクの保存安定性が得られない。また、後述するように、表面ヒドロキシ基の負電荷に由来する静電反発が不十分となり、第1インク及び第2インクの色材の静電反発が働かず、2次色画像の耐光性が得られない。
さらに、第1インクには、界面活性剤を含有させる。界面活性剤は、4以上のエチレンオキサイド基を有する化合物である。前述のように、1価カチオンは表面ヒドロキシ基の水素原子の脱離を促進する一方で、負電荷を帯びる酸素原子に静電的に結合することで、負電荷を打ち消してしまう場合がある。上記の化合物を含有することで、複数のエチレンオキサイド基の部分によって、1価カチオンを捕捉し、表面ヒドロキシ基との静電的な結合を抑制できるため、表面ヒドロキシ基の負電荷を維持することができる。その結果、酸化チタン粒子の表面ヒドロキシ基の負電荷に由来する静電反発によって酸化チタン粒子の安定な分散状態が維持される。第2インクは、アニオン性基を有する樹脂分散剤によって顔料が分散されている。つまり、第2インクの色材は、アニオン性基の負電荷による静電反発によって分散されている。そのため、第1インク及び第2インクを重ねて付与すると、第1インク及び第2インクの色材の静電反発により、各インクの混合が抑制される。その結果、第1インクの光触媒活性を有する酸化チタン粒子が、第2インクの色材に接触することを抑制できるため、耐光性に優れる2次色画像を記録することができる。
[インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置]
本発明のインクジェット記録方法(以下、単に「記録方法」とも記す。)は、インクジェット方式の記録ヘッドからインクを吐出させて記録媒体に画像を記録する方法である。本発明の記録方法は、第1インクを記録媒体に付与する工程、及び第1インクを付与する領域の少なくとも一部に重なるように、第2インクを記録媒体に付与する工程を有する。どちらのインクを先に記録媒体に付与してもよい。
また、本発明のインクジェット記録装置(以下、単に「記録装置」とも記す)は、インクジェット方式の記録ヘッドからインクを吐出させて記録媒体に画像を記録するために用いる装置である。本発明の記録装置は、第1インクを記録媒体に付与する手段、及び第1インクを付与する領域の少なくとも一部に重なるように、第2インクを記録媒体に付与する手段を備える。どちらのインクを先に記録媒体に付与してもよい。
必要に応じて、記録された画像を加熱してもよい。加熱する場合は、界面活性剤の曇点を超えることで、1価カチオンの捕捉が妨げられることを抑制するため、界面活性剤の種類にもよるが、記録媒体の加熱温度が20℃以上40℃以下であることが好ましい。インクを吐出する方式としては、インクに力学的エネルギーを付与する方式や、インクに熱エネルギーを付与する方式が挙げられる。本発明においては、インクに熱エネルギーを付与してインクを吐出する方式を採用することが特に好ましい。
図1は、本発明のインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置の一例を模式的に示す図であり、(a)はインクジェット記録装置の主要部の斜視図、(b)はヘッドカートリッジの斜視図である。インクジェット記録装置には、記録媒体32を搬送する搬送手段(不図示)、及びキャリッジシャフト34が設けられている。キャリッジシャフト34にはヘッドカートリッジ36が搭載可能となっている。ヘッドカートリッジ36は記録ヘッド38及び40を具備しており、インクカートリッジ42がセットされるように構成されている。ヘッドカートリッジ36がキャリッジシャフト34に沿って主走査方向に搬送される間に、記録ヘッド38及び40から記録媒体32に向かってインク(不図示)が吐出される。そして、記録媒体32が搬送手段(不図示)により副走査方向に搬送されることによって、記録媒体32に画像が記録される。
記録媒体の単位領域へのインクの付与を、記録ヘッドと記録媒体との複数回の相対走査に分けて行うマルチパス記録が好ましい。特に、単位領域への第1インクの付与及び第2インクの付与を、それぞれ異なる相対走査で行うことが好ましい。これにより、各インクが接触するまでの時間が長くなり、混合が抑制されやすくなるため、結果として2次色画像の耐光性をさらに向上することができる。
<第1インク>
第1インクは、酸化チタン粒子、1価カチオン、及び界面活性剤を含有する。以下、第1インクに用いる各成分について詳細に説明する。
(色材)
第1インクは色材(顔料)として、酸化チタン粒子を含有する。酸化チタン粒子は白色顔料であるため、第1インクは白インクである。第1インク中の酸化チタン粒子の含有量(質量%)は、第1インク全質量を基準として、0.1質量%以上20.0質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以上15.0質量%以下であることがさらに好ましい。
酸化チタンは、白色顔料であり、ルチル型、アナターゼ型、ブルッカイト型の3つの結晶形が存在する。なかでも、ルチル型の酸化チタンが好ましい。酸化チタンの工業的製造方法としては、硫酸法及び塩素法が挙げられ、本発明で用いる酸化チタンはいずれの製造方法によるものであってもよい。
酸化チタン粒子の体積基準の累積50%粒子径(以下、平均粒子径とも表す。)は、200nm以上500nm以下であることが好ましく、200nm以上400nm以下であることがさらに好ましい。酸化チタン粒子の体積基準の累積50%粒子径(D50)は、粒子径積算曲線において、測定された粒子の総体積を基準として、小粒子径側から積算して50%となる粒子の直径である。酸化チタン粒子のD50は、例えば、SetZero:30秒、測定回数:3回、測定時間:180秒、形状:真球形、屈折率:1.59、の条件で測定することができる。粒度分布測定装置としては、動的光散乱法による粒度分析計を使用することができる。勿論、測定条件などは上記に限られない。
酸化チタンは、例えば、アルミナ及びシリカの少なくとも一方で表面処理が施されているものを用いることができる。表面処理により光触媒活性能の抑制や分散性の向上が期待される。本明細書において、「アルミナ」は、酸化アルミニウムのようなアルミニウムの酸化物の総称である。また、本明細書において、「シリカ」は、二酸化ケイ素のようなケイ素の酸化物の総称である。酸化チタンを被覆するアルミナ及びシリカの大部分は、酸化アルミニウム及び二酸化ケイ素の形態で存在している。
酸化チタン粒子のゼータ電位は、負である。ゼータ電位とは、物質表面の帯電状態を示す指標であり、例えば、物質を含有する液体を試料として、電気泳動光散乱法を利用したゼータ電位計で測定することができる。本明細書における酸化チタン粒子のゼータ電位は、インクジェット用の水性インクの一般的なpH範囲である、pH7.0~11.0に調整した水中に酸化チタン粒子を分散させた試料について、25℃で測定したゼータ電位である。なかでも、酸化チタン粒子のゼータ電位は、-20mV以下であることが好ましい。前記ゼータ電位が-20mV超であると、酸化チタン粒子の表面ヒドロキシ基の多くが負電荷を帯びないため、第1インクの保存安定性、及び2次色画像の耐光性が十分に得られない場合がある。酸化チタン粒子のゼータ電位は、-50mV以上であることが好ましい。pHの調整には、アルカリ金属の水酸化物やアンモニアなどを用いることができる。アルカリ金属の水酸化物としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、及び水酸化リチウムなどが挙げられる。なかでも、水酸化カリウムが好ましい。
酸化チタン粒子に占める、酸化チタンの割合(質量%)は、酸化チタン粒子全質量を基準として、90.0質量%以上であることが好ましく、98.5質量%以下であることが好ましい。シリカで表面処理が施されている場合、酸化チタン粒子に占める、シリカの割合(質量%)は、1.0質量%以上であることが好ましく、4.0質量%以下であることが好ましい。また、アルミナで表面処理が施されている場合、酸化チタン粒子に占める、アルミナの割合(質量%)は、0.5質量%以上4.0質量%以下であることが好ましい。
酸化チタンの表面処理方法としては、湿式処理、乾式処理などが挙げられる。例えば、酸化チタンを液媒体に分散させた後、アルミン酸ナトリウムやケイ酸ナトリウムなどの表面処理剤と反応させて表面処理を行うことができ、これら表面処理剤の比率を適宜変更することによって所望の特性に調整することもできる。表面処理には、本発明の効果が損なわれない限り、アルミナ及びシリカ以外にも、亜鉛やジルコニウムなどの無機化合物の酸化物や、ポリオールなどの有機物を利用することができる。
(1価カチオン)
第1インクは、1価カチオンを含有する。1価カチオンとしては、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、有機アンモニウムが挙げられる。なかでも、カリウムイオンを含有することが好ましい。第1インクに複数の1価カチオンを含有させてもよい。この場合の1価カチオンの含有量は、第1インク中の1価カチオンの合計量とする。第1インク中の1価カチオンの含有量(mmol/kg)は、10mmol/kg以上40mmol/kg以下である。また、1価カチオンの含有量は、ppmで表すこともできる。1価カチオンの含有量(ppm)は、380ppm以上1,600ppm以下であることが好ましい。なお、第1インクが2価以上のカチオンを含有する場合、その含有量は、インク全質量を基準として、10ppm以下であることが好ましい。第1インクは、2価以上のカチオンを含有しなくてもよい。第1インク中の1価カチオンの含有量は、例えば、ICP発光分析やイオンクロマトグラフを用いて各種の1価カチオンの含有量を定量することで、測定することができる。
第1インクに、1価カチオンを含有させるためには、例えば、イオン解離によって1価カチオンを生ずる化合物をインクに添加すればよい。このような化合物としては、例えば、アルカリ金属塩、アンモニウム塩などを挙げることができる。アルカリ金属塩としては、例えば、フッ素、塩素、臭素などのハロゲンのアルカリ金属塩;炭酸、硫酸、リン酸、硝酸、ホウ酸などの無機酸のアルカリ金属塩;アルカリ金属の水酸化物;酢酸、安息香酸などの有機酸のアルカリ金属塩、などが挙げられる。アンモニウム塩としては、例えば、フッ素、塩素、臭素などのハロゲンのアンモニウム塩;炭酸、硫酸、リン酸、硝酸、ホウ酸などの無機酸のアンモニウム塩;酢酸、安息香酸などの有機酸のアンモニウム塩、などが挙げられる。
(界面活性剤)
第1インクは、界面活性剤を含有する。第1インク中の界面活性剤の含有量(質量%)は、0.25質量%以上4.2質量%以下であることが好ましい。界面活性剤は、4以上のエチレンオキサイド基を有する化合物である。エチレンオキサイド基の個数は、30個以下であることが好ましい。発明者らの検討の結果、エチレンオキサイド基の個数が4個未満であると、上記の効果が得られないことがわかった。理由として、エチレンオキサイド基の個数が4個未満であると、1価カチオンの確実な捕捉ができないことが考えられる。そのため、第1インクの保存安定性が十分に得られないだけではなく、第1インク及び第2インクの色材の静電反発が十分に働かず、2次色画像の耐光性が得られない。
ミセル構造を形成しやすい界面活性剤は、捕捉した1価カチオンを放出しにくい。このため、ミセル構造を形成しやすい界面活性剤を用いると、界面活性剤から1価カチオンが遊離して、表面ヒドロキシ基の負電荷を再び打ち消すといった現象を抑制しやすい。そのため、界面活性剤は、親水性基であるエチレンオキサイド基に加えて、疎水性基であるアルキル基を有する化合物である、ポリオキシエチレンアルキルエーテルであることが好ましい。ポリオキシエチレンアルキルエーテルは、ミセル構造を形成しやすいため、上記の作用を生じさせやすい。
界面活性剤のエチレンオキサイド基の含有量(mmol/kg)は、前記1価カチオンの含有量(mmol/kg)に対するモル比率で、2.8倍以上である。前記モル比率は、12.0倍以下であることが好ましい。
界面活性剤のグリフィン法により算出されるHLB値は、8.1以上11.2以下であることが好ましい。グリフィン法によるHLB値は、下記式より算出することができる。グリフィン法により求められるHLB値は、界面活性剤の親水性や親油性の程度を表す物性値であり、0乃至20の値をとる。HLB値が小さいほど親油性が高く、HLB値が大きいほど親水性が高い。
HLB値=20×界面活性剤の親水性基(エチレンオキサイド基)の式量/界面活性剤の分子量
HLB値が8.1未満であると、疎水性が高くなりすぎて、酸化チタン粒子に接近することが難しくなる。その結果、酸化チタン粒子の表面ヒドロキシ基が負電荷を帯びることを十分に促進できず、2次色画像の耐光性が十分に得られない場合がある。HLB値が11.2超であると、親水性が高すぎて、ミセル構造が形成されにくいため、酸化チタン粒子の表面ヒドロキシ基が負電荷を帯びることを十分に促進できず、2次色画像の耐光性が十分に得られない場合がある。
(樹脂)
第1インクには、樹脂を含有させることができる。樹脂としては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ウレア系樹脂などが挙げられる。なかでも、アクリル系樹脂が好ましい。インク中の樹脂の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、1.0質量%以上25.0質量%以下であることが好ましく、3.0質量%以上15.0質量%以下であることがさらに好ましい。なかでも、5.0質量%以上15.0質量%以下であることが特に好ましい。
樹脂は、記録される画像の各種特性を向上させるなどの用途で第1インクに含有させることができる。樹脂の形態としては、ブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体、及びこれらの組み合わせなどが挙げられる。また、樹脂は、液媒体に溶解しうる溶解性樹脂であってもよく、液媒体中に分散する樹脂粒子であってもよい。樹脂粒子は、色材を内包する必要はない。耐擦過性や隠蔽性などの記録される画像の各種特性を向上させる用途でインクに含有させることができる。その他の樹脂の形態としては、ブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体、及びこれらの組み合わせなどが挙げられる。また、その他の樹脂は、液媒体に溶解し得る溶解性樹脂であってもよく、液媒体中に分散する樹脂粒子であってもよい。樹脂粒子は、色材を内包する必要はない。
本明細書において「樹脂が水溶性である」とは、その樹脂を酸価と等量のアルカリで中和した場合に、動的光散乱法により粒子径を測定しうる粒子を形成しない状態で液媒体中に存在することを意味する。樹脂が水溶性であるか否かについては、以下に示す方法にしたがって判断することができる。まず、酸価相当のアルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)により中和された樹脂を含む液体(樹脂固形分:10質量%)を用意する。次いで、用意した液体を純水で10倍(体積基準)に希釈して試料溶液を調製する。そして、試料溶液中の樹脂の粒子径を動的光散乱法により測定した場合に、粒子径を有する粒子が測定されない場合に、その樹脂は水溶性であると判断することができる。この際の測定条件は、例えば、SetZero:30秒、測定回数:3回、測定時間:180秒、とすることができる。粒度分布測定装置としては、動的光散乱法による粒度分析計(例えば、商品名「UPA-EX150」、日機装製)などを使用することができる。勿論、使用する粒度分布測定装置や測定条件などは上記に限られるものではない。
アクリル系樹脂としては、親水性ユニット及び疎水性ユニットを構成ユニットとして有するものが好ましい。なかでも、(メタ)アクリル酸に由来する親水性ユニットと、芳香環を有する単量体及び(メタ)アクリル酸エステルの少なくとも一方に由来する疎水性ユニットと、を有する樹脂が好ましい。特に、(メタ)アクリル酸に由来する親水性ユニットと、スチレン及びα-メチルスチレンの少なくとも一方の単量体に由来する疎水性ユニットとを有する樹脂が好ましい。これらの樹脂は、顔料との相互作用が生じやすいため、顔料を分散させるための樹脂分散剤として好適に利用することができる。
親水性ユニットは、アニオン性基などの親水性基を有するユニットである。親水性ユニットは、例えば、親水性基を有する親水性単量体を重合することで形成することができる。親水性基を有する親水性単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸などのカルボン酸基を有する酸性単量体、これらの酸性単量体の無水物や塩などのアニオン性単量体などを挙げることができる。酸性単量体の塩を構成するカチオンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、有機アンモニウムなどのイオンを挙げることができる。疎水性ユニットは、アニオン性基などの親水性基を有しないユニットである。疎水性ユニットは、例えば、アニオン性基などの親水性基を有しない、疎水性単量体を重合することで形成することができる。疎水性単量体の具体例としては、スチレン、α-メチルスチレン、(メタ)アクリル酸ベンジルなどの芳香環を有する単量体;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシルなどの(メタ)アクリル酸エステル系単量体などを挙げることができる。
樹脂の酸価は、80mgKOH/g以上250mgKOH/g以下であることが好ましく、100mgKOH/g以上200mgKOH/g以下であることがさらに好ましい。その他の樹脂の重量平均分子量は、1,000以上30,000以下であることが好ましく、5,000以上15,000以下であることがさらに好ましい。樹脂の重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定されるポリスチレン換算の値である。
(水性媒体)
第1インクは、水性媒体として水を含有する水性のインクである。第1インクには、水、又は水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体を含有させることができる。水としては、脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。第1インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、50.0質量%以上95.0質量%以下であることが好ましい。
水溶性有機溶剤としては、水溶性(好ましくは、25℃において水に任意の割合で溶解するもの)であれば特に制限はない。具体的には、一価又は多価のアルコール類、アルキレングリコール類、グリコールエーテル類、含窒素極性化合物類、含硫黄極性化合物類などを用いることができる。インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、3.0質量%以上50.0質量%以下であることが好ましく、10.0質量%以上40.0質量%以下であることがさらに好ましい。水溶性有機溶剤の含有量(質量%)が3.0質量%未満であると、インクジェット記録装置内でインクが固着してしまい、耐固着性が十分に得られない場合がある。水溶性有機溶剤の含有量(質量%)が50.0質量%超であると、インクの粘度が高くなりすぎて流動性が低下しインクの供給不良が起きる場合がある。
(その他の添加剤)
第1インクには、上記の添加剤以外に、必要に応じて、その他の界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、及びキレート化剤などの種々の添加剤を含有させることができる。なかでも、第1インクは上記の界面活性剤に加えて、その他の界面活性剤を含有することが好ましい。第1インク中のその他の界面活性剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上5.0質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上2.0質量%以下であることがさらに好ましい。その他の界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤などが挙げられる。なかでも、第1インクの各種物性の調整に用いるため、酸化チタン粒子との親和性が低く、少量で効果をもたらすノニオン性界面活性剤が好ましい。
(第1インクの物性)
第1インクは、インクジェット方式に適用するインクであるので、その物性を適切に制御することが好ましい。25℃における第1インクの表面張力は、10mN/m以上60mN/m以下であることが好ましく、20mN/m以上40mN/m以下であることがさらに好ましい。第1インクの表面張力は、インク中の界面活性剤の種類や含有量を適宜決定することで、調整できる。また、25℃における第1インクの粘度は、1.0mPa・s以上10.0mPa・s以下であることが好ましい。25℃における第1インクのpHは、6.0以上11.0以下であることが好ましく、6.0以上9.0以下であることがさらに好ましい。第1インクのpHは、ガラス電極などを搭載した一般的なpHメータで測定することができる。
(第2インク)
第2インクは、酸化チタン粒子とは異なる色材、及び色材を分散させるためのアニオン性基を有する樹脂分散剤を含有する。そのため、第2インクは、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローなどの色を呈するインク(カラーインク)である。以下、第2インクに用いる各成分について詳細に説明する。
(色材)
第2インクは、酸化チタン粒子以外の色材(以下、白と区別するため、「カラー顔料」や、単に「顔料」とも記す)を含有する。第2インク中の顔料の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として0.1質量%以上15.0質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以上10.0質量%以下であることがさらに好ましい。
顔料の具体例としては、カーボンブラックなどの無機顔料;アゾ、フタロシアニン、キナクリドン、イソインドリノン、イミダゾロン、ジケトピロロピロール、ジオキサジンなどの有機顔料が挙げられる。なかでも、カーボンブラック、有機顔料を用いることが好ましい。
顔料の分散方式としては、分散剤として樹脂を用いた樹脂分散顔料や、顔料の粒子表面に親水性基が結合している自己分散顔料などを挙げることができる。また、顔料の粒子表面に樹脂を含む有機基を化学的に結合させた樹脂結合型顔料や、顔料の粒子の表面を樹脂などで被覆したマイクロカプセル顔料などを挙げることができる。なかでも、樹脂結合型顔料やマイクロカプセル顔料ではなく、分散剤としての樹脂を顔料の粒子表面に物理吸着させた樹脂分散顔料を用いることが好ましい。
自己分散顔料としては、カルボン酸基、スルホン酸基、ホスホン酸基などのアニオン性基が、顔料の粒子表面に直接又は他の原子団(-R-)を介して結合しているものを用いることができる。アニオン性基は、酸型及び塩型のいずれであってもよく、塩型である場合は、その一部が解離した状態及び全てが解離した状態のいずれであってもよい。アニオン性基が塩型である場合において、カウンターイオンとなるカチオンとしては、アルカリ金属カチオン、アンモニウム、有機アンモニウムなどを挙げることができる。他の原子団(-R-)の具体例としては、炭素原子数1乃至12の直鎖又は分岐のアルキレン基;フェニレン基やナフチレン基などのアリーレン基;カルボニル基;イミノ基;アミド基;スルホニル基;エステル基;エーテル基などを挙げることができる。また、これらの基を組み合わせた基であってもよい。
(樹脂分散剤)
第2インクは、顔料を分散させるためのアニオン性基を有する樹脂(樹脂分散剤)を含有する。すなわち、第2インクの色材は、樹脂分散顔料である。樹脂分散剤としては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ウレア系樹脂などが挙げられる。なかでも、アクリル系樹脂、及びウレタン系樹脂が好ましい。第2インク中の樹脂分散剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上20.0質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上10.0質量%以下であることがさらに好ましい。
樹脂分散剤としては、アニオン性を有するため、アニオン性基の作用によって顔料を水性媒体中に分散させ得るものを用いることが好ましい。樹脂分散剤としては、水溶性樹脂を用いることが好ましい。例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ウレア系樹脂、多糖類、ポリペプチド類などを挙げることができる。なかでも、アクリル系樹脂及びウレタン系樹脂が好ましく、(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリル酸エステルに由来するユニットで構成されるアクリル系樹脂がさらに好ましい。
樹脂分散剤として用いる樹脂の酸価は、120mgKOH/g以上280mgKOH/g以下であることが好ましい。樹脂の酸価が120mgKOH/g未満であると、樹脂中のアニオン性基の量が少なすぎて、酸化チタン粒子との静電反発による混合の抑制が十分にできない。その結果、2次色画像の耐光性が十分に得られない場合がある。樹脂の酸価が280mgKOH/g超であると、酸化チタン粒子との静電反発によるインクの混合の抑制が十分にできない。その結果、2次色画像の耐光性が十分に得られない場合がある。樹脂分散剤の重量平均分子量は、1,000以上30,000以下であることが好ましく、5,000以上15,000以下であることがさらに好ましい。樹脂分散剤の重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定されるポリスチレン換算の値である。
第2インクには、樹脂分散剤以外にその他の樹脂を添加してもよい。第2インク中のその他の樹脂の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上5.0質量%以下であることが好ましい。
(水性媒体)
第2インクは、水性媒体として水を含有する水性のインクである。第2インクには、水、又は水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体を含有させることができる。水としては、脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。第2インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、50.0質量%以上95.0質量%以下であることが好ましい。
水溶性有機溶剤としては、水溶性(好ましくは、25℃において水に任意の割合で溶解するもの)であれば特に制限はない。具体的には、1価又は多価のアルコール類、アルキレングリコール類、グリコールエーテル類、含窒素極性化合物類、含硫黄極性化合物類などを用いることができる。第2インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、3.0質量%以上50.0質量%以下であることが好ましく、10.0質量%以上40.0質量%以下であることがさらに好ましい。水溶性有機溶剤の含有量(質量%)が3.0質量%未満であると、インクジェット記録装置内でインクが固着してしまい、耐固着性が十分に得られない場合がある。水溶性有機溶剤の含有量(質量%)が50.0質量%超であると、インクの粘度が高くなりすぎて流動性が低下しインクの供給不良が起きる場合がある。
(その他の添加剤)
第2インクには、上記の添加剤以外に、必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、及びキレート化剤などの種々の添加剤を含有させることができる。なかでも、第2インクは界面活性剤を含有することが好ましい。第2インク中の界面活性剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上5.0質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上2.0質量%以下であることがさらに好ましい。界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤などが挙げられる。なかでも、インクの各種物性の調整に用いるため、酸化チタン粒子との親和性が低く、少量で効果をもたらすノニオン性界面活性剤が好ましい。
(第2インクの物性)
第2インクは、インクジェット方式に適用するインクであるので、その物性を適切に制御することが好ましい。25℃における第2インクの表面張力は、10mN/m以上60mN/m以下であることが好ましく、20mN/m以上40mN/m以下であることがさらに好ましい。第2インクの表面張力は、第2インク中の界面活性剤の種類や含有量を適宜決定することで、調整できる。また、25℃における第2インクの粘度は、1.0mPa・s以上10.0mPa・s以下であることが好ましい。25℃における第2インクのpHは、6.0以上9.0以下であることが好ましい。第2インクのpHは、ガラス電極などを搭載した一般的なpHメータで測定することができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。成分量に関して「部」及び「%」と記載しているものは特に断らない限り質量基準である。また、酸化チタン粒子の分散液、及びカラー顔料の分散液を、それぞれ「白顔料分散液」、及び「カラー顔料分散液」と記載する。
<ゼータ電位測定>
水性媒体中に分散されている酸化チタン粒子のゼータ電位は、以下の手法で測定した。具体的には、顔料分散液を顔料の含有量が0.01%となるように、イオン交換水で希釈した。そして、ゼータ電位・粒径測定システム(商品名「ELS-Z2」、大塚電子製)を用いて、酸化チタン粒子のゼータ電位を測定した。測定範囲はpH3~11で、0.1mol/L塩酸水溶液及び0.1mol/L水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH調整を行いながら測定した。本実施例では、顔料分散液を用いて酸化チタン粒子のゼータ電位を測定したが、インクから常法によって分取した酸化チタン粒子を用いても、上記の方法と同様にゼータ電位を測定することができる。
<酸化チタン粒子の準備>
第1インクの色材として、市販の酸化チタン粒子及び未処理の酸化チタンを表面処理して調製した酸化チタン粒子を準備した。酸化チタン粒子の体積基準の累積50%粒子径(D50)は、顔料の粒子径は、動的光散乱法による粒度分析計(商品名「Nanotrac WaveII-EX150」、マイクロトラック・ベル製)を使用して測定した。
(酸化チタン粒子1)
市販のルチル型酸化チタン粒子(商品名「TITANIX JR-800」、テイカ製、アルミナ及びシリカで表面処理が施されているもの)を、酸化チタン粒子1として用いた。酸化チタン粒子1のD50は、270nmであった。
(酸化チタン粒子2)
酸化チタンの表面処理を湿式法により行い、酸化チタン粒子2を製造した。具体的には、表面処理が施されていない、ルチル型の酸化チタン(商品名「TITANIX JR」、テイカ製)300部、及び、純水700部をホモジナイザーで混合した。そして、撹拌しながら90℃に昇温し、水酸化カリウム(pH調整剤)を添加して、pHを10.5に調整した。次に、ケイ酸ナトリウムを添加して、希硫酸(pH調整剤)を約1時間かけて添加することで、pHを5.0に調整した。約1時間反応を継続させた。その後、90℃で、アルミン酸ナトリウムを少量ずつ添加した。この際、pHを維持するために、希硫酸を併用してpHを6.0以上8.0以下に維持した。アルミン酸ナトリウムの添加後、約1時間反応を継続し、分散液を得た。前記分散液を25℃まで冷却した後、遠心分離機による沈降と、イオン交換水への再分散を繰り返すことで精製し、120℃で乾燥させることで、アルミナ及びシリカで表面処理が施された酸化チタン粒子2を得た。酸化チタン粒子2のD50は、290nmであった。
(酸化チタン粒子3)
市販のルチル型酸化チタン粒子(商品名「TITANIX JR-403」、テイカ製、アルミナ及びシリカで表面処理が施されているもの)を、酸化チタン粒子3として用いた。酸化チタン粒子3のD50は、250nmであった。
(酸化チタン粒子4)
市販のルチル型酸化チタン粒子(商品名「TITANIX JR」、テイカ製、表面処理が施されていないもの)を、酸化チタン粒子4として用いた。酸化チタン粒子4のD50は、270nmであった。
<樹脂分散剤の分析>
(酸価)
樹脂分散剤の酸価は、JIS K-0070に基づき、滴定法により測定した。0.5~2.0gの樹脂を精秤し、これを測定対象の試料とした。50.0mLのビーカーに試料を入れ、テトラヒドロフラン及びエタノール(体積比=2:1)の混合液25.0mLを加え、試料を溶解させた。滴定液として0.1mol/Lの水酸化カリウムのエタノール溶液を用い、電位差滴定により滴定し、滴定液の使用量をS(mL)とした。また、試料を含まないブランクについても同様に滴定し、水酸化カリウムのエタノール溶液の使用量をB(mL)とした。測定装置としては、電位差自動滴定装置(商品名「AT-510」、京都電子工業製)を用いた。得られたS及びBから、次式により酸価を計算した。fは水酸化カリウムのエタノール溶液のファクター(力価)であり、M(g)は試料の精秤値である。
酸価[mgKOH/g]=(S-B)×f×5.61/M
<分散剤の準備>
(樹脂分散剤1~5)
表1に記載の各モノマー(単位:部)、及び溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200.0部を用いて、常法により各樹脂分散剤を合成した。重合開始剤として、パーブチルО(商品名、日油製)を1.6部用いた。各樹脂10.0部を、その酸価と等モルの水酸化カリウムで中和するとともに、適量のイオン交換水を加え、樹脂分散剤の含有量が10.0%である各樹脂分散剤を含む液体を調製した。反応終了後に溶剤と残存モノマーを減圧により留去し、固体の各樹脂分散剤を得た。各樹脂分散剤を細かく粉砕し、上記の手法で測定した樹脂分散剤の酸価を、表1にまとめて示す。樹脂分散剤1~5は、アニオン性樹脂である。
また、表1中の各モノマーの略記号は、それぞれ、AA:アクリル酸、nBA:n-ブチルアクリレート、St:スチレンを表す。
Figure 2023125910000001
(分散剤6)
市販のノニオン性界面活性剤(ポリオキシエチレンセチルエーテル、エチレンオキサイド基の付加モル数20、HLB値15.7、商品名「NIKKOL BC-20」、日光ケミカルズ製)を分散剤6として用いた。適宜イオン交換水を加えることで、界面活性剤の含有量が10%の分散剤6を含む液体として用いた。
(樹脂分散剤7)
市販のカチオン性樹脂(商品名「エポミン SP200」、日本触媒製)を樹脂分散剤7として用いた。適宜イオン交換水を加えることで、樹脂の含有量が10%の樹脂分散剤7を含む液体として用いた。
<顔料分散液の調製>
表2及び表3の上段に示す各成分(単位:%)の混合物について、ホモジナイザーを用いて予備分散を行った。この混合物を、0.5mmのジルコニアビーズを充填したペイントシェーカーに入れ、25℃で12時間本分散を行った。ジルコニアビーズをろ過により除去した後、必要に応じてイオン交換水を適量加え、各顔料分散液を調製した。表2及び表3の下段に各顔料分散液の特性を示す。前述の方法で、酸化チタン粒子のpH7.0におけるゼータ電位を測定した。上記の測定によって、pHが7.0から11.0の範囲では、白顔料分散液4以外の酸化チタン粒子のゼータ電位は、0mV未満であることが確認できた。
Figure 2023125910000002
Figure 2023125910000003
<第1インク及び第2インクの調製>
表5及び表6の上段(単位:%)に示す各成分を混合し、撹拌した。表5中、界面活性剤は、表4に示す化合物を用いた。表4中、各界面活性剤がポリオキシエチレンアルキルエーテルである場合は「○」、そうでない場合は「×」と記載した。また、界面活性剤がポリオキシエチレンアルキルエーテルである場合は、疎水性基であるアルキル基の種類、及び炭素数を記載した。NIKKOL:BS-4、BL-4.2、BT-5、BC-5.5、BB-5、BC-7、BT-7、BL-2、及びBT-3(商品名)は、日光ケミカルズ製のノニオン性界面活性剤である。アデカプルロニック(登録商標):L-35、及びL-33(商品名)は、ADEKA製のノニオン性界面活性剤である。Tergitol 15-S-7(商品名)は、シグマ・アルドリッチ製のノニオン性界面活性剤である。表4中、「HLB」は、グリフィン法により算出されるHLB値である。ビニブラン2685(商品名)は、日信化学工業製のアクリルエマルジョン(アクリル樹脂粒子の含有量:30%)である。アセチレノールE60(商品名)は、川研ファインケミカル製のノニオン性界面活性剤である。イオン交換水は、成分の合計が100.0%となるように、残量を添加した。その後、ポアサイズ5.0μmのメンブレンフィルタ(ザルトリウス製)にて加圧ろ過を行い、各インクを調製した。
Figure 2023125910000004
Figure 2023125910000005
Figure 2023125910000006
<評価>
上記で得られた各インクを表7の左側に示す組み合わせで用いて、以下の各項目の評価を行った。本発明においては、以下の各項目の評価基準で「A」及び「B」を許容できるレベル、「C」を許容できないレベルとした。評価結果を表7に示す。
(保存安定性)
調製した第1インク中の顔料(酸化チタン粒子)の平均粒子径を測定した(「保存前の粒子径」とする)。各インクを密閉容器に入れ、60℃で1日間保存した。インクを25℃に戻した後、顔料の平均粒子径を再び測定した(「保存後の粒子径」とする)。顔料の平均粒子径は、上記の粒度分析計を使用して測定した、体積基準の累積50%粒子径(D50)である。そして、下記の式に基づいて粒子径の変化率を算出し、以下に示す評価基準にしたがって、インクの保存安定性を評価した。
「粒子径の変化率」(%)=100×(「保存後の粒子径」-「保存前の粒子径」)/(「保存前の粒子径」)
A:粒子径の変化率が、5%以下であった。
B:粒子径の変化率が、5%を超えて10%以下であった。
C:粒子径の変化率が、10%を超えていた。
(耐光性)
上記で得られた第1インク、及び第2インクをそれぞれインクカートリッジに充填し、熱エネルギーの作用により記録ヘッドからインクを吐出するインクジェット記録装置(商品名「PIXUS PRO-10S」、キヤノン製)に搭載した。この装置は、シリアル方式で記録を行うものであり、記録ヘッドの主走査方向に直交する副走査方向(記録媒体の搬送方向)に沿って、複数の吐出口列が配置されている。第1インク、及び第2インクのインクカートリッジを、それぞれの吐出口列が隣り合う位置となるように、装置にセットした。本実施例において、解像度が600dpi×600dpiで、1/600インチ×1/600インチの単位領域に、3.5ngのインク滴を8滴付与する条件で記録した画像を記録デューティが100%であると定義する。この条件で、マルチパス記録(記録媒体の単位領域へのインクの付与を、記録ヘッドと記録媒体との複数回の相対走査に分けて行う)により以下の評価用画像を記録した。
具体的には、第1インク及び第2インクを異なる記録パスで重ねて付与する条件で、A4サイズのPETフィルム(商品名「LLRPCF1372」、桜井製)に画像を記録した。まず、第1インクを付与、上記の記録媒体に記録デューティが100%である50mm×50mmのベタ画像を記録した。次に、第1インクを用いて記録したベタ画像と重なるように、第2インクを付与して、記録デューティが100%である50mm×50mmのベタ画像を記録した。そして、ベタ画像に25℃の温風を24時間吹きあてることで、乾燥させ、第1インクと第2インクの記録デューティの合計が200%となる評価用の2次色画像を得た。温風の温度は、温風出口での風の温度であり、モールド型表面センサー(商品名「MF-O-K」、東亜電器製)を用いることで測定した。
このようにして得られた評価用の2次色画像について、第1インク及び第2インクが重ねて付与されている部分のCIEで規定されている色差表示法のL、a、bを測定した。(それぞれ、「L 」、「a 」、及び「b 」とする)。L、a、bは、CIEで規定されている色差表示法によるもので、測定には、蛍光分光濃度計(商品名「FD―7」、コニカミノルタ製)を用いた。その後、評価用の2次色画像に、耐候性試験装置(商品名「サンシャインウェザーメーター WEL-SUN-DC.B.EM型」、スガ試験機製)を用いて光照射しながら、一定の間隔で純水を噴霧して、耐光性の加速試験とした。その後、先と同じようにして、L、a、bを測定した(それぞれ、「L 」、「a 」、及び「b 」とする)。そして、下記の式に基づいて算出される色差ΔEが10となる期間を測定した。すなわち、初期と比較して色差が10上昇するまでの期間を調べ、以下に示す評価基準にしたがって、画像の耐光性を評価した。色差が10となるまでの時間が長いほど、耐光性に優れていることを示している。
ΔE={(L -L +(a -a +(b -b 1/2
A:ΔEが10となるまでの時間が、800時間以上であった。
B:ΔEが10となるまでの時間が、500時間以上800時間未満であった。
C:ΔEが10となるまでの時間が、500時間未満であった。
Figure 2023125910000007

Claims (6)

  1. インクジェット方式の記録ヘッドからインクを吐出させて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
    第1インクを前記記録媒体に付与する工程、及び前記第1インクを付与する領域の少なくとも一部に重なるように、第2インクを前記記録媒体に付与する工程を有し、
    前記第1インクが、酸化チタン粒子、1価カチオン、及び界面活性剤を含有する水性インクであり、
    前記酸化チタン粒子のゼータ電位が、0mV未満であり、
    前記第1インク中の1価カチオンの含有量(mmol/kg)が、10mmol/kg以上40mmol/kg以下であり、
    前記界面活性剤が、4以上のエチレンオキサイド基を有する化合物であり、
    前記界面活性剤の前記エチレンオキサイド基の含有量(mmol/kg)が、前記1価カチオンの含有量(mmol/kg)に対するモル比率で、2.8倍以上であり、
    前記第2インクが、前記酸化チタン粒子とは異なる色材、及び前記色材を分散させるためのアニオン性基を有する樹脂分散剤を含有する水性インクであることを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 前記酸化チタン粒子のゼータ電位の値が、-20mV以下である請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  3. 前記アニオン性基を有する樹脂分散剤の酸価が、120mgKOH/g以上280mgKOH/g以下である請求項1又は2に記載のインクジェット記録方法。
  4. 前記化合物が、ポリオキシエチレンアルキルエーテルである請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  5. 前記界面活性剤のグリフィン法により算出されるHLB値が、8.1以上11.2以下である請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  6. インクジェット方式の記録ヘッドからインクを吐出させて記録媒体に画像を記録するために用いるインクジェット記録装置であって、
    第1インクを前記記録媒体に付与する手段、及び前記第1インクを付与する領域の少なくとも一部に重なるように、第2インクを前記記録媒体に付与する手段を備え、
    前記第1インクが、酸化チタン粒子、1価カチオン、及び界面活性剤を含有する水性インクであり、
    前記酸化チタン粒子のゼータ電位が、0mV未満であり、
    前記第1インク中の1価カチオンの含有量(mmol/kg)が、10mmol/kg以上40mmol/kg以下であり、
    前記界面活性剤が、4以上のエチレンオキサイド基を有する化合物であり、
    前記界面活性剤の前記エチレンオキサイド基の含有量(mmol/kg)が、前記1価カチオンの含有量(mmol/kg)に対するモル比率で、2.8倍以上であり、
    前記第2インクが、前記酸化チタン粒子とは異なる色材、及び前記色材を分散させるためのアニオン性基を有する樹脂分散剤を含有する水性インクであることを特徴とするインクジェット記録装置。
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