JP2023120662A - タイヤ用モールド及びタイヤの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】生産性を損なうことなく、良好な外観品質を有するタイヤを安定に製造できる、タイヤ用モールド4の提供。【解決手段】モールド4は、キャビティ面32を備え、複数のピース50で構成される。複数のピース50のうち、少なくとも一のピース50は、金属の鋳造物である非通気部56と、多孔質金属である通気部58とを備える、通気ピース50vである。キャビティ面32は通気ピース50vにより構成される成形面52vを有する。成形面52vは、非通気部56により構成される非通気面60と、通気部58により構成される通気面62とを備える。通気面62の中心線平均粗さRa1は非通気面60の中心線平均粗さRa2よりも大きく、中心線平均粗さRa1と中心線平均粗さRa2との差が40μm以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤ用モールド及びタイヤの製造方法に関する。
タイヤの製造では、トレッド、サイドウォール等の要素を組み合わせて未加硫状態のタイヤ(以下、生タイヤ)が準備される。次いで生タイヤは、モールドに投入される。
モールドはキャビティ面を備える。モールド内で生タイヤはキャビティ面に押し付けられる。これにより、タイヤの外面が生タイヤに形づけられる。モールド内で生タイヤを加圧及び加熱することで、タイヤが得られる。
キャビティ面に生タイヤを押し付けることで、キャビティ面と生タイヤとの間に存在するエアは排出される。エアが十分に排出されなければ、エアが残留しベア等の外観不良がタイヤに発生する。エアの十分な排出の観点から、モールドの内部と外部とを連通する貫通孔(ベントホールとも称される。)が設けられる(例えば、下記の特許文献1)。
特開2015-164780号公報
前述の貫通孔には生タイヤのゴム組成物が流入する。流入したゴム組成物はスピューを形成する。タイヤの性能上、スピューは必要な部材でない。スピューはタイヤの外観を損ねる。貫通孔にスピューの一部が残る、言い換えれば、貫通孔にゴム詰まりが生じると、この貫通孔は貫通孔としての機能を失う。モールドはクリーニングされる。モールドのクリーニングはタイヤの生産性に影響する。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、生産性を損なうことなく、良好な外観品質を有するタイヤを安定に製造できる、タイヤ用モールド及びタイヤの製造方法の提供にある。
本発明の一態様に係るタイヤ用モールドは、タイヤの外面を生タイヤに形づける、キャビティ面を備え、複数のピースで構成される。複数の前記ピースのうち、少なくとも一のピースは、金属の鋳造物である非通気部と、多孔質金属である通気部とを備える、通気ピースである。前記キャビティ面は、前記通気ピースにより構成される成形面を有する。前記成形面は、前記非通気部により構成される非通気面と、前記通気部により構成される通気面とを備える。前記通気面の中心線平均粗さRa1は前記非通気面の中心線平均粗さRa2よりも大きく、前記中心線平均粗さRa1と前記中心線平均粗さRa2との差が40μm以下である。
好ましくは、このタイヤ用モールドでは、前記通気部の長さは20mm以下である。
好ましくは、このタイヤ用モールドでは、前記通気部の多孔率は20%以上98%以下である。
好ましくは、このタイヤ用モールドでは、前記通気面の中心線平均粗さRa1は50μm以下である。
好ましくは、このタイヤ用モールドでは、前記通気ピースは、前記モールドの内部と外部とを連通する貫通孔を有していない。
好ましくは、このタイヤ用モールドは、前記タイヤのトレッド面を前記生タイヤに形づける、トレッドリングを備える。前記トレッドリングは前記タイヤの周方向に並ぶ複数のセグメントにより構成される。複数の前記セグメントのうち少なくとも一のセグメントが前記通気ピースである。
本発明の一態様に係るタイヤの製造方法は、モールド内で生タイヤを加圧及び加熱する工程を含む。前記モールドが前述のタイヤ用モールドである。
本発明によれば、生産性を損なうことなく、良好な外観品質を有するタイヤを安定に製造できる、タイヤ用モールド及びタイヤの製造方法が得られる。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤ用モールドの一部を示す断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて、本発明が詳細に説明される。
本開示においてゴム組成物は、バンバリーミキサー等の混錬機において、基材ゴム及び薬品を混合することにより得られる組成物である。ゴム組成物は未架橋状態の基材ゴムを含む。架橋ゴムとは、ゴム組成物を加圧及び加熱して得られる、ゴム組成物の架橋物である。架橋ゴムは基材ゴムの架橋物を含む。架橋ゴムは加硫ゴムとも称され、ゴム組成物は未加硫ゴムとも称される。
基材ゴムとしては、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)及びブチルゴム(IIR)が例示される。薬品としては、カーボンブラックやシリカのような補強剤、アロマチックオイル等のような可塑剤、酸化亜鉛等のような充填剤、ステアリン酸のような滑剤、老化防止剤、加工助剤、硫黄及び加硫促進剤が例示される。基材ゴム及び薬品の選定、選定した薬品の含有量等は、ゴム組成物が適用される、トレッド、サイドウォール等の各要素の仕様に応じて、適宜決められる。
本開示において、生タイヤとは未架橋状態のタイヤを意味する。生タイヤはローカバーとも称される。生タイヤを加硫成形することでタイヤが得られる。タイヤは生タイヤの架橋物である。
本開示において、タイヤのトレッド部とは、路面と接地する、タイヤの部位である。ビード部とは、リムに嵌め合わされる、タイヤの部位である。サイド部とは、トレッド部とビード部との間を架け渡す、タイヤの部位である。タイヤは、部位として、トレッド部、一対のビード部及び一対のサイド部を備える。
[タイヤの製造方法]
タイヤを製造するために、生タイヤが製造される。生タイヤを製造するために、トレッド等の未架橋要素が準備される。図示されない成形機において未架橋要素を組み合わせて、生タイヤが得られる。生タイヤは、後述するモールドに投入される。モールド内で、生タイヤは加圧及び加熱される。これによりタイヤが得られる。
本発明の一実施形態に係るタイヤの製造方法は、生タイヤを準備する工程と、モールド内で生タイヤを加圧及び加熱する工程(以下、加硫成形工程)を含む。
加硫成形工程では、生タイヤを加圧及び加熱してタイヤを得るために加硫装置が用いられる。
図1は加硫装置2の一例を示す。加硫装置2は、モールド4とブラダー6とを備える。モールド4及びブラダー6のそれぞれは、図示されない固定手段によって加硫装置2に取り付けられる。
ブラダー6は、袋状の架橋ゴムからなる。ブラダー6の内部には、加熱媒体(例えば、スチーム)又は加圧媒体(例えば、窒素ガス)が充填される。これにより、ブラダー6は膨張する。図1に示されるように、モールド4と膨張したブラダー6との間にキャビティ8が形成される。このキャビティ8において生タイヤ10rが加圧及び加熱される。これにより、タイヤ10が得られる。図示されないが、ブラダー6に代えて剛性中子が用いられてもよい。
このタイヤ10の製造方法では、生タイヤ10rからタイヤ10を形成できるのであれば、加硫装置2に特に制限はない。この製造方法は、タイヤ10の製造で使用される一般的な加硫装置を用いることができる。図示されないが、この加硫装置2は、前述のモールド4の固定手段及びブラダー6の固定手段以外に、例えば、モールド4を開閉するための開閉手段、キャビティ8に収容された生タイヤ10rを加圧するための加圧手段、この生タイヤ10rを加熱するための加熱手段、そして、これら手段の動作を制御する制御手段を備える。このタイヤ10の製造方法では、温度、圧力、時間等の加硫条件に特に制限はなく、一般的な加硫条件が採用される。
[タイヤ10]
図1に示されたタイヤ10は、二輪自動車用タイヤである。このタイヤ10は二輪自動車の後輪に装着される。このタイヤ10は、トレッド12、一対のサイドウォール14、一対のビード16、カーカス18、バンド20及びインナーライナー22を備える。
トレッド12は路面と接地するトレッド面24を備える。それぞれのサイドウォール14はトレッド12の端に連なる。サイドウォール14はタイヤ10のサイド面26を構成する。それぞれのビード16はサイドウォール14の径方向内側に位置する。カーカス18はトレッド12及び一対のサイドウォール14の内側に位置する。カーカス18は第一のビード16と第二のビード16との間を架け渡す。バンド20は径方向においてトレッド12とカーカス18との間に位置する。インナーライナー22はカーカス18の内側に位置する。インナーライナー22はタイヤ10の内面10nを構成する。
トレッド12、サイドウォール14及びインナーライナー22は架橋ゴムからなる。図示されないが、カーカス18及びバンド20はコードを含む。ビード16はコア28と架橋ゴムからなるエイペックス30とを備える。
このタイヤ10は、二輪自動車用タイヤにおいて一般的に採用される構成と同等の構成を有する。タイヤ10の詳細な説明は省略する。
[モールド4]
図1に示されたモールド4は、前述のタイヤ10の製造に用いられる。このモールド4を例にして、本発明の一実施形態に係るタイヤ用モールドが説明される。以下に開示するモールド4の技術的思想は、二輪自動車用タイヤの製造に用いられるモールドだけでなく、乗用車やバス・トラック等の四輪自動車用タイヤの製造のために用いられるモールドにも適用することができる。
図1には、モールド4の断面の一部がタイヤ10の断面の一部とともに示される。この図1には、タイヤ10の回転軸を含む平面に沿った断面が示される。
図1において、左右方向はタイヤ10の径方向であり、上下方向はタイヤ10の軸方向である。紙面に対して垂直な方向はタイヤ10の周方向である。一点鎖線CLは、タイヤ10の赤道面である。説明の便宜のために、以下で説明するモールド4の次元はタイヤ10の次元で表される。
モールド4はキャビティ面32を備える。前述のキャビティ8は、キャビティ面32とブラダー6の外面6gとによって構成される。キャビティ面32はタイヤ10の外面10gを生タイヤ10rに形づける。ブラダー6の外面6gはタイヤの内面10nを生タイヤ10rに形づける。
本開示において、キャビティ面32の中心線平均粗さは、ブルカー・アリゴナ社製の「非接触三次元測定機」を用いて測定される。この測定で得られる、断面曲線と、その中心線との積で表される面積を測定長さで除した値が、中心線平均粗さとして用いられる。
モールド4は、トレッドリング34と、一対のサイドプレート36と、一対のビードリング38とを備える。図1に示されたモールド4は、トレッドリング34、一対のサイドプレート36及び一対のビードリング38を組み合わせた状態、すなわちモールド4を閉じた状態にある。このモールド4は、割モールドである。このモールド4がツーピースモールドであってもよい。
トレッドリング34はトレッド面24を形づける。トレッドリング34は、その内周側に、トレッド成形面40を備える。トレッド成形面40は、生タイヤ10rにトレッド面24を形づける成形面である。トレッド成形面40は、キャビティ面32の一部である。
このモールド4のトレッドリング34は、複数のセグメント42により構成される。モールド4を閉じた状態で複数のセグメント42はタイヤ10の周方向に並ぶ。全てのセグメント42を組み合わせてトレッドリング34を構成することで、トレッド成形面40が構成される。それぞれのセグメント42はトレッド面24の一部を形づける。セグメント42は成形面44(以下、スモール成形面)を有する。スモール成形面44は、トレッド成形面40の一部である。
それぞれのサイドプレート36は、トレッドリング34の径方向内側に位置する。サイドプレート36は、トレッドリング34の端に連なる。サイドプレート36は、その軸方向内面に、サイドウォール成形面46を備える。サイドウォール成形面46は、生タイヤ10rにサイド面26を形づける成形面である。サイドウォール成形面46は、キャビティ面32の一部である。
それぞれのビードリング38は、サイドプレート36の径方向内側に位置する。ビードリング38は、サイドプレート36の端に連なる。ビードリング38は、その径方向外面に、ビード成形面48を備える。ビード成形面48は、生タイヤ10rにリム(図示されず)との接触面を形づける成形面である。ビード成形面48は、キャビティ面32の一部である。
このモールド4は、複数のセグメント42、一対のサイドプレート36及び一対のビードリング38を組み合わせることで構成される。複数のセグメント42、一対のサイドプレート36及び一対のビードリング38はそれぞれ、モールド4を構成するピース50である。このモールド4は、複数のピース50で構成される。
複数のピース50のそれぞれは成形面52を有し、これらピース50を組み合わせることで、タイヤ10の外面10gを生タイヤ10rに形づけるキャビティ面32が構成される。
このモールド4は、複数のピース50のうち、少なくとも一のピース50が通気ピース50vである。図1に示されたモールド4では、この図1に示されたセグメント42が通気ピース50vである。
トレッドリング34を構成する複数のセグメント42のうち少なくとも一のセグメント42が通気ピース50vであってもよく、トレッドリング34を構成する全てのセグメント42が通気ピース50vであってもよい。サイドプレート36が通気ピース50vであってもよいし、ビードリング38が通気ピース50vであってもよい。このモールド4を構成する全てのピース50が通気ピース50vであってもよい。
本開示においては、モールド4を構成する複数のピース50のうち、通気ピース50v以外のピース50は、ノーマルピース50nと称される。
通気ピース50vは、非通気部56と、通気部58とを備える。
非通気部56は金属の鋳造物である。非通気部56は隙間を含まない中実な部材で構成される。非通気部56は非多孔質体である。非通気部56は気体を通さない。
前述のノーマルピース50nは、非通気部56と同様、金属の鋳造物で構成される。
非通気部56を構成する金属としては、スチール、アルミニウム合金、ステンレススチール及びチタン合金が例示される。
通気部58は多孔質金属である。図示されないが、通気部58は微細な隙間を含む。通気部58は多孔質体である。通気部58の隙間の大きさは、気体は通過できるが、ゴム組成物は通過できない大きさである。通気部58は気体を通すがゴム組成物を通さない。
通気部58としては、気体を通すがゴム組成物を通さない多孔質金属であれば、その構成に特に制限はない。通気部58を構成する多孔質金属としては、金属粉末の焼結体(焼結金属)が挙げられる。
通気部58を構成する金属としては、スチール、アルミニウム合金、ステンレススチール及びチタン合金が例示される。
多孔質金属は公知の方法により得られる。
前述したように、モールド4を構成する複数のピース50のそれぞれは成形面52を有し、これらピース50を組み合わせることで、タイヤ10の外面10gを生タイヤ10rに形づけるキャビティ面32が構成される。キャビティ面32は、ノーマルピース50nにより構成される成形面52(以下、成形面52n)と、通気ピース50vにより構成される成形面52(以下、成形面52v)とを有する。
前述したように、通気ピース50vは非通気部56と通気部58とを備える。通気ピース50vの成形面52vは、非通気部56により構成される非通気面60と、通気部58により構成される通気面62とを備える。非通気面60と通気面62とはキャビティ面32の一部である。キャビティ面32は、非通気面60と通気面62とを有する。
図1に示されるように、通気部58の通気面62はモールド4の内部に面する。通気部58は、通気面62からモールド4の外部に向かってのびる。通気部58は、モールド4の内部と外部とを繋ぐ。
このモールド4では、通気部58は、従来モールドに用いられるベントピースのように、棒状の部材で構成される。この通気部58が、周方向にのびる板状の部材で構成されてもよい。この通気部58が、軸方向に拡がる板状の部材で構成されてもよい。
図示されないが、一の通気ピース50vに複数の通気部58が設けられてもよい。この場合、複数の通気部58は周方向に間隔をあけて配置されてもよく、軸方向に間隔をあけて配置されてもよい。
このモールド4では、ピース50を貫通する孔がこのピース50に設けられ、この孔に棒状の通気部58を差し込むことで、通気ピース50vが構成される。この通気ピース50vでは、通気部58の交換が可能である。ピース50に設けた孔にそのまま通気部58が形成されてもよい。この場合、通気部58が非通気部56と一体となった通気ピース50vが得られる。
前述したように、このモールド4では、通気部58の通気面62はキャビティ面32の一部であり、通気部58はモールド4の内部と外部とを連通する。このモールド4では、この通気部58を通じて、キャビティ面32と生タイヤ10rとの間に存在するエアが排出される。通気部58はベアの発生防止に貢献する。この通気部58にゴム組成物は流入しないので、この通気部58を設けた部分にスピューは形成されない。このモールド4は、タイヤ10に形成されるスピューの本数を低減できる。このモールド4はタイヤ10の外観品質の向上に貢献できる。
このモールド4では、通気部58にゴム組成物が流入しないので、ゴム詰まりの発生も抑えられる。このモールド4はクリーニング頻度の低減を図れる。このモールド4は生産性の向上に貢献する。
前述したように、このモールド4では、非通気部56は金属の鋳造物であり、通気部58は多孔質金属である。通気部58の通気面62の表面状態は、非通気部56の非通気面60の表面状態よりも粗い。言い換えれば、通気部58の通気面62の中心線平均粗さRa1は非通気部56の非通気面60の中心線平均粗さRa2よりも大きい。
通気面62の中心線平均粗さRa1と非通気面60の中心線平均粗さRa2との差が大きすぎると、タイヤ10の外面10gにおいて、通気面62により形成された部分が目立つことが懸念される。この場合、タイヤ10に形成されるスピューの本数を低減することで向上させた外観品質が別の意味で損なわれる。
このモールド4では、通気面62の中心線平均粗さRa1は非通気面60の中心線平均粗さRa2よりも大きいものの、中心線平均粗さRa1と中心線平均粗さRa2との差(Ra1-Ra2)は40μm以下である。
このモールド4では、差(Ra1-Ra2)が大きくなりすぎることが抑えられる。差(Ra1-Ra2)が適切に維持されるので、通気面62の表面状態が非通気面60の表面状態に近づき、通気面62により形成された部分が目立ちにくい、タイヤ10の外面10gが得られる。このモールド4によれば、外観品質がさらに向上する。
このモールド4及びこのモールド4を用いたタイヤ10の製造方法は、生産性を損なうことなく、良好な外観品質を有するタイヤ10を安定に製造できる。
このモールド4では、タイヤ10の外面10gにおいて、通気面62により形成された部分をより目立ちにくくすることができる観点から、中心線平均粗さRa1と中心線平均粗さRa2との差(Ra1-Ra2)は35μm以下であることがより好ましく、30μm以下がさらに好ましい。エアの排出に通気部58が効果的に貢献できる観点から、この(Ra1-Ra2)は5μm以上であることが好ましい。
このモールド4の通気ピース50vでは、通気部58を通じて、キャビティ面32と生タイヤ10rとの間に存在するエアが排出される。この通気ピース50vに、モールド4の内部と外部とを連通する貫通孔(ベントホール)は不要である。ベントホールが存在するとこのベントホールにゴム組成物が流入し、スピューが形成される。生産性の向上を図りながら、スピューの発生がない、良好な外観品質を有するタイヤ10が得られる観点から、通気ピース50vは、モールド4の内部と外部とを連通する貫通孔を有していないことが好ましい。
前述したように、このモールド4では、図1に示されたセグメント42が通気ピース50vである。図1に示されたセグメント42において、通気部58は赤道面上に設けられる。この通気部58が、赤道面上ではなく、赤道面とトレッド面24の端との間のゾーンに設けられてもよい。赤道面とトレッド面24の第一端との間の第一ゾーンと、赤道面とトレッド面24の第二端との間の第二ゾーンのそれぞれに通気部58が設けられてもよい。このモールド4では、エアが効果的に排出される位置に通気部58が設けられればよく、この通気部58の位置に特に制限はない。
二輪自動車用タイヤ10のトレッド面24の輪郭は通常、小さな曲率半径を有する円弧で表される。トレッド成形面40と生タイヤ10rとの間のエアを効果的に排出できる観点から、セグメント42を通気ピース50vで構成する場合、通気部58は、図1に示されるように、赤道面上に設けられるのが好ましい。
図1において、符号D1で示される長さは、モールド4の内部側に位置する通気部58の内面、すなわち通気面62からモールド4の外部側に位置する通気部58の外面58gまでの距離である。この長さD1が通気部58の長さである。通気面62の法線に沿って計測される最短距離が、通気部58の長さD1として用いられる。
このモールド4では、通気部58の長さD1は20mm以下であることが好ましい。これにより、エアが通気部58を通過する際の抵抗が低く抑えられる。キャビティ面32と生タイヤ10rとの間に存在するエアが通気部58を通じて排出されやすい。この通気部58を有するモールド4は、タイヤ10の外観品質の向上に貢献できる。この観点から、通気部58の長さD1は15mm以下であることがより好ましい。通気部58の剛性確保の観点から、長さD1は5mm以上であることが好ましい。
このモールド4では、通気部58の多孔率は20%以上98%以下であることが好ましい。
多孔率が20%以上に設定されることにより、エアが通気部58を通過する際の抵抗が低く抑えられる。キャビティ面32と生タイヤ10rとの間に存在するエアが通気部58を通じて排出されやすい。この通気部58を有するモールド4は、タイヤ10の外観品質の向上に貢献できる。
多孔率が98%以下に設定されることにより、通気部58に存在する隙間へのゴム組成物の流入が抑制される。通気部58が有する良好なエア排出機能が持続する。このモールド4は、モールド4のクリーニング頻度の低減を図れる。通気部58が必要な剛性を有するので、この通気部58は壊れにくい。このモールド4は生産性の向上に貢献する。
本開示において、通気部58の多孔率は、通気部58に隙間がないとして得られる体積に対する隙間の全体積の比率で表される。
このモールド4では、通気面62の中心線平均粗さRa1が50μm以下であることが好ましい。これにより、通気部58へのゴム組成物の流入が好適に抑制される。通気面62により形成された部分が目立ちにくい、タイヤ10の外面10gが得られる。この通気面62を有するモールド4は、生産性を損なうことなく、良好な外観品質を有するタイヤ10を安定に製造できる。通気部58がエアの排出に効果的に貢献できる観点から、通気面62の中心線平均粗さRa1は5μm以上であることが好ましい。
以上説明したように、本発明によれば、生産性を損なうことなく、良好な外観品質を有するタイヤを安定に製造できる、タイヤ用モールド及びタイヤの製造方法が得られる。
以下、実施例などにより、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定されるものではない。
[実施例1]
図1に示された基本構成を備え、下記の表1に示された仕様を備えた二輪自動車用タイヤ(180/55R17)の製造に用いるモールドを準備した。
この実施例1では、トレッドリングを構成する全てのセグメント(ピース)が通気ピースで構成された。この実施例1が通気ピースを用いていることが、下記の表1の「通気ピース」の欄に「Y」で表されている。
通気ピースの通気部には金属粉末の焼結体を用いた。金属粉末の材質はステンレススチールである。通気ピースの非通気部及びノーマルピースは金属(ステンレススチール)の鋳造物で構成した。
通気面の中心線平均粗さRa1は50μmであり、非通気面の中心線平均粗さRa2は20μmであった。通気部の長さD1は40mmであった。
通気部の多孔率は20%未満であった。このことが、表1の「多孔率」の欄に「N」で表されている。
通気ピースの非通気部に、エア排出用のベントホール(貫通孔)が設けられた。このことが、表1の「ベントホール」の欄に「Y」で表されている。この実施例1のトレッドリングは通気部を有するので、この実施例1に設けられるベントホールの数は、後述する比較例1に設けられるベントホールの数よりも少ない。
[比較例1]
通気部を有する通気ピースを用いなかった他は実施例1と同様にして、比較例1のタイヤを得た。この比較例1のキャビティ面の中心線平均粗さは5μmであった。比較例1が通気ピースを用いていないことが、下記の表1の「通気ピース」の欄に「N」で表されている。この比較例1は従来のモールドである。前述したように、この比較例1には、エア排出用のベントホールが設けられている。
[実施例2-3及び比較例2-3]
中心線平均粗さRa1及びRa2、通気部の長さD1並びに多孔率を下記の表1に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2-3及び比較例2-3のモールドを得た。実施例3では、通気部の多孔率は20%以上98%以下の範囲内であった。このことが、表1の「多孔率」の欄に「Y」で表されている。
[実施例4]
通気ピースにベントホールを設けなかった他は実施例3と同様にして、実施例4のモールドを得た。通気ピースにベントホールを設けなかったことが、表1の「ベントホール」の欄に「N」で表されている。
[エア排出性]
試作モールドを用いてタイヤを製造した。タイヤの外観を目視で観察して、エアの残存を起因とする外観不良の発生割合を確認した。その結果が、比較例1を100とした指数で下記の表1に示されている。数値が小さいほど外観不良の発生が小さく、エアの排出性に優れる。
[クリーニング頻度]
タイヤの製造によりゴム詰まりが発生しクリーニングが必要になった回数を確認した。その結果が、比較例1を100とした指数で下記の表1に示されている。数値が大きいほどクリーニングの回数が少なく、耐ゴム詰まり性に優れる。
[タイヤ外観]
タイヤの外観を観察し、外観の官能評価を行った。この評価では、エアの残存を起因とする外観不良は評価の対象から除いた。その結果が、5点を満点とする指数で下記の表1に示されている。数値が大きいほど外観品質に優れる。
表1に示されているように、実施例では、生産性を損なうことなく、良好な外観品質を有するタイヤを安定に製造できることが確認される。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明された、生産性を損なうことなく、良好な外観品質を有するタイヤを安定に製造できる技術は種々のタイヤの製造にも適用されうる。
4・・・モールド
6・・・ブラダー
10r・・・生タイヤ
10・・・タイヤ
24・・・トレッド面
32・・・キャビティ面
34・・・トレッドリング
40・・・トレッド成形面
42・・・セグメント
50、50v、50n・・・ピース
52、52v、52n・・・ピース50の成形面
56・・・非通気部
58・・・通気部
60・・・非通気面
62・・・通気面

Claims (7)

  1. タイヤの外面を生タイヤに形づける、キャビティ面を備え、複数のピースで構成されるモールドであって、
    複数の前記ピースのうち、少なくとも一のピースが、金属の鋳造物である非通気部と、多孔質金属である通気部とを備える、通気ピースであり、
    前記キャビティ面が、前記通気ピースにより構成される成形面を有し、
    前記成形面が、前記非通気部により構成される非通気面と、前記通気部により構成される通気面とを備え、
    前記通気面の中心線平均粗さRa1が前記非通気面の中心線平均粗さRa2よりも大きく、
    前記中心線平均粗さRa1と前記中心線平均粗さRa2との差が40μm以下である、
    タイヤ用モールド。
  2. 前記通気部の長さが20mm以下である、
    請求項1に記載のタイヤ用モールド。
  3. 前記通気部の多孔率が20%以上98%以下である、
    請求項1又は2に記載のタイヤ用モールド。
  4. 前記通気面の中心線平均粗さRa1が50μm以下である、
    請求項1から3のいずれか一項に記載のタイヤ用モールド。
  5. 前記通気ピースが、前記モールドの内部と外部とを連通する貫通孔を有していない、
    請求項1から4のいずれか一項に記載のタイヤ用モールド。
  6. 前記タイヤのトレッド面を前記生タイヤに形づける、トレッドリングを備え、
    前記トレッドリングが前記タイヤの周方向に並ぶ複数のセグメントにより構成され、
    複数の前記セグメントのうち少なくとも一のセグメントが前記通気ピースである、
    請求項1から5のいずれか一項に記載のタイヤ用モールド。
  7. モールド内で生タイヤを加圧及び加熱する工程を含み、
    前記モールドが、請求項1から6のいずれか一項に記載のタイヤ用モールドである、
    タイヤの製造方法。
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