JP2023112111A - 椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構造でありながらロッキング機能に優れた椅子を提供する。【解決手段】椅子は、座2よりも高い位置に配置された上部支持フレーム8を有する。上部支持フレーム8は背もたれ3を後ろから囲うように平面視で曲がった形態であり、左右のサイド部9は、サイド支持体13の上水平状部15に後傾動可能に連結されている。背もたれ3は、その下部が上部支持フレーム8のリア部10に後傾動可能に連結されている。背もたれ3は、前後に異なる部位を支点にして2段階にロッキングできるため、全体として大きくロッキングできる。従って、安楽性に優れている。座2は、ロッキングに際して使用者の臀部で押されて前進可能である。このため、使用者の身体の伸びを許容して安楽性を更に向上できる。【選択図】図3

Description

本願発明は、ロッキング機能を有する椅子に関するものである。
椅子の構造は千差万別であって様々な基準によって分類できるが、1つの基準として、
背もたれがロッキング機能を有するか否かで分類できる。パイプ椅子と呼ばれる簡単な構
造の場合は、ロッキング機能を備えていないことが多い。このようにロッキング機能を備
えていない椅子において、着座者を後ろから囲う形態の上部支持フレームの後部に背もた
れを固定した形態は公知である。
他方、簡単な構造であっても背もたれにロッキング機能を持たせることが提案されてい
る。その例として、特許文献1には、座の左右両側に配置したサイドフレームの後端に、
背もたれを後傾動可能に連結することが開示されている。この公知例では、サイドフレー
ムは中空構造になっており、その内部に、背もたれの後傾動に対して抵抗を付与する板ば
ねが配置されている。
他方、特許文献2には、4本足方式の椅子において、座の後部から立ち上がった左右の
背支柱に背もたれを後傾動自在に連結することが開示されている。特許文献2において、
背支柱はパイプで作られており、背支柱の内部に、背もたれの後傾動に対して抵抗を付与
するばねが配置されている。
また、特許文献3には、座の左右両側方に立設したサイド支柱の上端にアームを後傾動
自在に連結し、左右アームの後端に背もたれを固定することが開示されている。逆に述べ
ると、特許文献3では、背もたれに左右のアームを前向き突設し、アームの前端をサイド
支柱に後傾動可能に連結している。ロッキングに抵抗を付与するばねは、アームとサイド
支柱との連結部に内蔵していると推測される。特許文献3では、座がアームに一体に連結
されており、アームが後傾すると座も後傾する。
特許文献4,5に記載された椅子は、着座者を後ろから囲うような形態の上部支持フレ
ームを設けて、上部支持フレームの後部に背もたれを取り付けた場合において、上部支持
フレームを複数本で構成して、これら複数本の上部支持フレームの曲がり変形を利用して
背もたれの後傾動を許容している。
実開昭61-129557号のマイクロフィルム 実公平4-9863号公報 意匠登録第1627516号公報 特開2011-136203号公報 特表平9-502631号公報
特許文献4,5の構成では、複数本の上部支持フレームが必要になるため、シンプルさ
を求めるユーザーの要望には応えることができず、汎用性が低いと云える。また、フレー
ム材の曲がりを利用して背もたれにロッキング機能を付与しているため、背もたれが振れ
動きやすくなるおそれもあり、この面でも汎用性に問題があると云える。
他方、特許文献1~3は、単純な外観であると共に背もたれの振れ動きはないため汎用
性は高いと云えるが、いずれにおいても、連結部のスペースの制約から背もたれの後傾角
度をあまり大きくすることができず、従って、ユーザーが受ける安楽性に限度があるとい
える。また、特許文献1~3の椅子は、背もたれは、左右に独立して配置された支持部材
に連結されているため、椅子全体としての剛性が高いとは言い難いと思料される。
本願発明はこのような現状を契機として成されたものであり、シンプルな外観を呈しつ
つ強度やロッキング機能に優れるなど改良された椅子を提供せんとするものである。また
、本願は独立した発明たり得る多くの改良技術を含んでおり、これらの改良技術を提供す
ることも課題となり得るものである。
本願発明は様々な構成を含んでおり、その典型例を各請求項で特定している。このうち
請求項1の発明は、
「互いに分離した座と背もたれ、及び、前記座よりも高い位置において前記背もたれが取
り付く上部支持フレームとを有しており、
前記上部支持フレームは、着座者の左右両側において手前に向いた左右のサイド部とこ
れらが一体に連続したリア部とを有している」
という構成において、
「前記上部支持フレームの左右のサイド部は、前記座の左右両側に配置されたサイド支持
体に後傾動可能に連結されている一方、前記背もたれは、前記上部支持フレームに後傾動
可能に連結されている」
という構成が付加されている。
請求項2の発明は、請求項1において、
「前記左右のサイド支持体は、前後長手の上水平状部と上下長手の支柱部とを有する側面
視略T形又は逆L形になっており、前記上水平状部は着座者の肘を載せることが可能な高
さに設定されている」
という構成になっている。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、
「前記背もたれは、前記上部支持フレームのリア部に連結されている」
という構成になっている。
請求項4の発明は、請求項1~3のうちのいずれかにおいて、
「前記上部支持フレームが前記サイド支持体に対して後傾動する際の抵抗よりも、前記背
もたれが前記上部支持フレームに対して後傾動する際の抵抗の方が大きくなるように設定
されている」
という構成になっている。
請求項5の発明は、請求項1~4のうちのいずれかにおいて、
「前記背もたれは、上下中間位置よりも低い位置において前記上部支持フレームに連結さ
れている」
という構成になっている。
請求項6の発明は、請求項1~5のうちのいずれかにおいて、
「前記座は、ロッキング時に着座者に押されて前進し得るように座受け部材に装着されて
いる」
という構成になっている。
請求項7の発明は、請求項1と同じ基本構成において、
「前記上部支持フレームの左右のサイド部は、前記座又はこれを支持する座受け部材若し
くは前記座受け部材を支持するベースに後傾動可能に連結されている一方、前記背もたれ
は、前記上部支持フレームに後傾動可能に連結されている」
という構成が付加されている。
本願発明において、脚装置は様々な形態を採用できる。例えば、ガスシリンダより成る
脚柱を備えた形態を採用できる。すなわち、回転椅子に適用できる。或いは、4本足方式
のような非回転式椅子にも適用できる。
◎請求項1の効果
本願発明では、上部支持フレームは、左右サイド部とリア部とが一体に繋がった形態に
なっているため、全体として高い剛性を有している。従って、上部支持フレームを過剰に
太くすることなく、背もたれをスムースに傾動する状態に安定的に支持できる。
そして、背もたれは、上部支持フレームの後傾動によって全体として後傾(下降)しつ
つ、上部支持フレームに対して後傾動するため、全体としての後傾角度を大きくすること
ができる。すなわち、本願発明は、前後2箇所の回動支点を有するダブルロッキングシス
テムであるため、個々のロッキング角度に限度はあっても、全体としてのロッキング角度
を大きくすることができる。従って、シンプルな外観でありながら、使用者に高い安楽性
を提供できる。
さて、例えば特許文献1,2のように背もたれが後傾するだけの構成の場合、背もたれ
の後傾角度が大きくなると、着座者の頭が後ろに大きく移動するため、後ろを通る人の邪
魔になったり、椅子を前後に並べているときに、後ろに座っている人の邪魔になったりし
やすくなる。
これに対して本願発明では、サイド支持体に対する上部支持フレームの連結部と、上部
支持フレームに対する背もたれの連結部とは前後にずれているため、上部支持フレームに
対する背もたれの後傾角度を過剰に大きくすることなく、背もたれの全体的な後傾角度を
大きくすることができる。従って、着座者が頭を後ろに大きく移動させなくとも、高い安
楽性を実現できる。その結果、後ろに座っている人の邪魔にならない状態で高い安楽性を
確保できる。
着座者のロッキング姿勢として、休息状態を得るために顔を上に向けて上半身を後ろに
反らせて後傾する場合と、例えば机上のモニターを見ながら後傾する場合のように、顎を
引いて顔は前向きにした状態で上半身は後傾させる場合とがあるが、本願発明では、上部
支持フレームの後傾に併せて背もたれを上部支持フレームに対して後傾させることにより
、前者の要請に応えることができる一方、上部支持フレームのみを後傾させることにより
、後者の要請に応えることができる。従って、使用者の要望にきめ細かく応えることがで
きる。
また、上部支持フレームの回動支点が座よりも下方にあると、上部支持フレームの後傾
動に伴って背もたれが座から遠ざかる現象があり、このため、着座者の身体と背もたれと
の間に相対的な滑りが生じていわゆるシャツ捲れ現象が発生しやすいが、本願発明では、
上部支持フレームの回動支点は座よりも高い位置にあるため、上部支持フレームの後傾動
に伴って背もたれが後退することはなくて、シャツ捲れ現象を防止できる。
更に、上記のとおり、上部支持フレームの回動支点が座の上方に位置していると、背も
たれが後退することはないため、ロッキングに際して着座者の身体が後ろに後退する量は
少なくなる。従って、椅子を前後に並べている場合、ロッキングに際して身体が後ろに反
ることによって後ろの人に迷惑をかけることをより的確に防止できる。なお、身体を後ろ
に反らせることなく高いロッキング状態を得ることができるため、女性にとっても使いや
すいと云える。
◎請求項2の効果
請求項2の構成を採用すると、椅子に腰掛けたり椅子から立ち上がったりするに際して
、サイド支持体の上水平状部を手で掴んで身体を支えることができる。或いは、サイド支
持体の上水平状部を肘当てとして機能させることが可能になる。従って、ユーザーフレン
ドリーである。
◎請求項3の効果
背もたれは上部支持フレームのサイド部に連結することも可能であるが、この場合は、
背もたれの左右側部が上部支持フレームに連結されるため、背もたれに作用した着座者の
荷重が連結部の回動軸に対して曲げ力として作用する。従って、連結部にこじれが発生し
やすくなることが懸念される。
これに対して、請求項3のように上部支持フレームのリア部に背もたれを連結すると、
背もたれに作用した荷重は後ろからリア部で支えられるため、連結部の回動軸に曲げ力が
作用することを防止又は抑制して、高い支持強度を確保できる。
◎請求項4の効果
請求項4の発明を採用すると、ロッキングに際しては、まず背もたれが全体的に下降動
し、それから後傾動する。従って、ロッキングの初期に上半身が退け反る現象が発生する
ことはなくて、使用者に違和感を与えることはない。従って、快適なロッキング状態を実
現できる。
また、既述のとおり、本願発明では、顔を上に向けて上半身を後ろに反らせた休息状態
と、顎を引いて顔は前向きに状態で上半身は後傾させる状態とを選択することが可能であ
るが、請求項4の発明では、上部支持フレームが後傾動しているだけの状態を保持できる
ため、机上のモニターに顔を向けた姿勢でロッキングすることを容易に実現できる。従っ
て、使い勝手がよい。
◎請求項5の効果
請求項5のように、上部支持フレームに対する背もたれの回動支点を上下中間位置より
も下にずらすと、回動に伴って背もたれの下端が前向き移動する量が小さくなるため、着
座者の身体に対する突っ張り感を無くして快適性を更に向上できる。また、回動支点から
背もたれの上端までのスパンが大きくなるため、着座者が身体を後ろに反らせることによ
る背もたれの後傾動を確実化できる。
◎請求項6の効果
着座者が背もたれにもたれ掛かると、身体は全体として伸びる傾向を呈するが、上部支
持フレームの回動支点が座よりも上に位置していると、ロッキングに際して上半身は後退
しないため、反作用として、下半身は前進しようとする傾向を呈する。
この点、請求項6の構成を採用すると、座は着座者の臀部で押されて前進し得るため、
ロッキング時の身体の伸びを許容することができる。その結果、安楽性を更に向上できる
。つまり、窮屈感を無くした状態でロッキングできる。
◎請求項7の効果
請求項7の発明は、請求項1と同様に、上部支持フレームの後傾動と背もたれ自身の後
傾動とのダブルロッキング機能を有するものであり、従って、請求項1と略同様の効果を
発揮する。
他方、請求項7の発明は、上部支持フレームの回動支点が座面よりも低い位置にある点
で請求項1と相違しているが、この構成では、ロッキングによって背もたれは後退するた
め、座を前進させることなく身体の伸びを許容できる。従って、座が固定式であっても、
着座者に快適な安楽状態を提供できる。
第1実施形態に係る椅子の外観を示す図で、(A)は前上方から見た斜視図、(B)は部分正面図、(C)は後ろ上方から見た斜視図、(D)は後ろ下方から見た斜視図である。 (A)は平面図、(B)は側面図、(C)は背面図である。 (A)はロッキング前の状態の側面図、(B)はロッキング状態の側面図である。 (A)(B)とも分離斜視図である。 (A)(B)とも背もたれの連結構造を示す分離斜視図である。 (A)は図2(C)のVIA-VIA 視断面図、(B)は背インナーシェルのうちナット保持部を手前から見た斜視図である。 背もたれの支持構造の変形例を示す図で、(A)は後ろから見た分離斜視図、(B)は図6(A)と同じ部位の断面図、(C)は一部部材を手前から見た分離斜視図 である。 上部支持フレームの連結構造を示す図で、(A)はカバーを分離した斜視図、(B)は上部支持フレームを分離した斜視図である。 上部支持フレームの連結構造を示す図で、(A)は前上方から見た分離斜視図、(B)は後ろ上方から見た分離斜視図である。 図2(A)の X-X視断面図である。 上部支持フレームの連結構造の変形例を示す図で、(A)は分離斜視図、(B)は一部部材の分離斜視図、(C)はフロントキャップの斜視図、(D)は上部支持フレームの斜視図、(E)は図10と同じ箇所の断面図である。 (A)(B)は脚柱のロック解除操作部を前上方から見た分離斜視図、(C)は右側のサイド支持体を下方から見た部分斜視図である。 (A)はロック解除操作部を前下方から見た分離斜視図、(B)は溝キャップを後ろから見た斜視図、(C)は溝キャップホルダーの斜視図、(D)は溝キャップを装着した状態での(A)のD-D視断面図である。 ロック解除操作部を示す図で、(A)は前上方から見た斜視図、(B)は後ろ下方から見た斜視図、(C)は一部部材を分離して後ろ上方から見た斜視図、(D)は摘み用キャップを後ろから見た斜視図、(E)はワイヤーの装着手順を示す斜視図である。 図14(A)の XV-XV視断面図であり、(A)はロック状態の図、(B)はロック解除状態の図である。 (A)は座部を構成する主要部材の分離斜視図、(B)は座を分離して座受け部材を露出させた斜視図である。 座受け部材をベースから分離した状態の斜視図である。 ガスシリンダのロック解除機構部を示す図で、(A)はレバーを分離した斜視図、(B)はベースを省略した斜視図、(C)は操作ケーブルの端部の斜視図、(D)はレバーと操作ケーブルとの分離斜視図である。 (A)は座部の左右中央部の縦断側面図、(B)は別例の分離斜視図である。 座受け部材を裏返した状態での分離斜視図である。 図20のXXI-XXI 視方向から見た座部の断面図である。 (A)は図20のXXII-XXII 視方向から見た座部の断面図、(B)はブッシュとガイド軸のみの斜視図、(C)は別例において座が後退しきった状態でのブッシュとガイド軸との側面図、(D)ガイド軸の斜視図である。 4本足方式の脚装置に適用した第2実施形態を示す図で、(A)は前上方から見た斜視図、(B)は前下方から見た斜視図、(C)は分離斜視図、(D)は(A)のD-D視断面図である。 第3~第7実施形態を示す図であり、(B)は(A)の部分的な平面図である。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下では、方向を特定するため
前後・左右の文言を使用するが、この方向は椅子に普通に着座した人から見た状態を基準
にしている。正面視方向は、着座者と相対向した方向である。まず、図1~23に示す第
1実施形態(主たる実施形態)を説明する。
(1).椅子の概要
まず、図1~3を参照して椅子の概要を説明する。図1に示すように、椅子は、基本的
な要素として、脚装置1と座2と背もたれ3とを備えている。脚装置1は、複数本(5本
)の枝アームを有する接地体4の中央部にガスシリンダより成る脚柱5を立設した構造で
あり、各アームの先端にはキャスタを設けている。従って、本実施形態は回転椅子に適用
している。
図1(D)に示すように、脚柱5の上端に、底面視(及び平面視)で略四角形のベース
6が固定されている。ベース6には座受け部材7が前後スライド自在に装着されており、
座受け部材7の上面に座2が取り付けられている。ベース6は例えばアルミダイキャスト
品であり、座受け部材7は例えば合成樹脂の成型品である。
詳細は後述するが、座受け部材7は、弾性体の一例としてのばねによって後退位置に付
勢されており、ロッキングに際して着座者の身体が伸び勝手になると、座2及び座受け部
材7は臀部で押されて前進し得る。図3において、座2が前進した状態を表示している。
図3の(A)と(B)との比較から理解できるように、本実施形態では、座受け部材7及
び座2は、僅かながら上昇しつつ前進する。
椅子は、座2よりも高い位置において着座者を後ろから囲うように配置された上部支持
フレーム8を備えている。従って、上部支持フレーム8は、正面視において着座者(及び
背もたれ3)の左右側方に位置する左右のサイド部9と、着座者(及び背もたれ3)の後
ろに位置するリア部10とを有しており、背もたれ3がリア部10に後傾動自在に連結さ
れている。
当然のことであるが、背もたれ3はリア部10の手前に配置されている。上部支持フレ
ーム8は、スチール管のような金属パイプで製造されているが、角形鋼管や金属製の丸棒
又は角棒で製造することも可能である。
実施形態の背もたれ3は、着座者の身体を後ろから抱持するように平面視で後ろ向きに
膨れた(前向きに凹んだ)形状に湾曲しており、上部支持フレーム8のリア部10は、背
もたれ3の湾曲に倣うように湾曲している。
すなわち、平面視において、上部支持フレーム8のリア部10と背もたれ3の後面とは
相似形になっている。また、サイド部9とリア部10とは、平面視で湾曲したカーブを成
すように滑らかに連続している。従って、サイド部9及びリア部10はそれぞれ平面視で
湾曲している。結局、上部支持フレーム8は全体として円弧に近い形態に湾曲しており、
図2に明示するように、上部支持フレーム8と背もたれ3との間には、ある程度の間隔E
の隙間が空いている。また、上部支持フレーム8は、全体として水平姿勢になっている。
上部支持フレーム8の左右サイド部9は、座2の左右側方に配置されたサイド支持体1
3に後傾動可能に連結されている。サイド支持体13は、例えばアルミダイキャスト品で
あり、上下長手で板状の支柱部14と、その上端に一体に形成された前後長手で略円形の
上水平状部15とを有している。そして、上水平状部15の後部に、上部支持フレーム8
のサイド部9が弾性に抗して後傾動するように連結されている。上水平状部15は、エラ
ストマー系の保護カバー16で覆われている。
サイド支持体13における支柱部14の下端には、座2の下方に回り込んだ基部17が
一体に形成されており、基部17の先端部が、ベース6に形成された係合穴18(図1(
D)や図2(B)参照)に嵌め込まれており、先端部がボルトでベース6に固定されてい
る。
既述のとおり、脚柱5はガスシリンダより成っており、ガスシリンダのロックを解除す
ると、座2及び背もたれ3の高さを自在に調節できる。そして、例えば図1(A)(C)
に明示するように、右側のサイド支持体13の上水平状部15に、ガスシリンダのロック
を解除するための摘み(ノブ)19が、上水平部15の軸心回りに回転させ得るように装
着されている。摘み19は左右いずれの方向にも回転可能であり、いずれの方向に回転さ
せてもガスシリンダのロックが解除される。
摘み19の回転は、チューブに挿通されたワイヤーを介してロック解除レバーに伝達さ
れる。ワイヤーは、サイド支持体13の支柱部14に形成された溝に配置されている(詳
細は後述する。)。図2(A)(B)に一点鎖線で示すように、サイド支持体13の上水
平部15に肘当て20を取り付けることも可能である。
(2).ロッキングの動き
図3に示すように、本実施形態では、着座者が背もたれ3にもたれ掛かると、まず、上
部支持フレーム8がサイド支持体13に対して後傾することによって第1段階のロッキン
グが行われ、次いで、上半身を後ろに反らせると、背もたれ3は上部支持フレーム8に対
して後傾動し、第2段階のロッキングが行われる。従って、上部支持フレーム8の回動角
度及び背もたれ3の回動角度がさほど大きくなくても、全体としての後傾角度を大きくで
きる。従って、簡易な構造でありながら、着座者に高い安楽性を付与できる。
また、上部支持フレーム8の回動支点は座2よりも高い位置にあってかつ側面視で略水
平姿勢であるため、上部支持フレーム8の後傾動によって背もたれ3が後ろに移動するこ
とは殆どない。従って、ロッキングによって身体が後ろに大きく移動して後ろの人が迷惑
を受けるといった問題は生じない。
また、上半身が後傾すると身体が伸び勝手になるが、本実施形態では座が前進するため
、身体の伸びが許容される。従って、窮屈な状態のままでのロッキングでなくて、着座者
は高い安楽性を享受できる。つまり、2段階でのロッキングと座の前進動とを組み合わせ
ることにより、背もたれ3を後退させることなく高いロッキング機能と高い安楽性とを確
保できる。この点、本実施形態の利点の一つである。
また、例えばオフィスワークにおいて、ロッキング状態で机上のモニターを見ることが
あり、この場合は、上半身は反らせずに背もたれ3にもたれながら顎を引いた状態で視線
をモニターに向けることになるが、本実施形態では、上半身を反らせることなく背もたれ
3にもたれ掛かることによって上部支持フレーム8が後傾するため、安定したロッキング
姿勢を確保しつつモニターを見ることができる。
他方、上半身を反らせると、背もたれ3が上部支持フレーム8に対して後傾動する。従
って、使用者はストレッチ効果によって快適なロッキング状態を享受できる。なお、使用
者がデスクワークを行う場合、上半身を前傾気味のする場合と、上半身を直立させる場合
とがあるが、本実施形態では、上部支持フレーム8の回動支点は着座者の腰の当たりの高
さに位置しているため、使用者が腰部を背もたれ3に当てた状態で前傾姿勢や直立姿勢を
採っても、上部支持フレーム8が後傾することはない。従って、使用者は、腰部を背もた
れ3に当てた状態を保持しつつ、前傾姿勢や直立姿勢で執務することができる。
図2(B)(C)に示すように、上部支持フレーム8に対する背もたれ3の取り付け位
置は、背もたれ3の上下中間高さ位置よりも下方に位置している。このため、背もたれ3
が上部支持フレーム8に対して後傾するにおいて、背もたれ3に大きなモーメントが掛か
って、背もたれ3を後傾させやすくなっている。また、背もたれ3の下端が着座者の身体
に強く当たる現象も防止できる。
さて、図3(A)に示すように、仮に、背もたれ3が上部支持フレーム8におけるリア
部10の後端の軸心O1を中心にして回動すると、背もたれ3の下端の任意の点P0はP
1に移動するが、P1はP0よりもかなり高いため、背もたれ3は着座者を押し上げなが
ら回動しようとする傾向を呈して、背もたれ3の軽快な後傾動を抑制する要因になると共
に、背もたれ3が着座者の身体に対して相対的に上昇することによるシャツ捲れ現象が発
生しやすくなると云える。
これに対して本実施形態では、図2(A)及び図3(A)に示すように、背もたれ3の
回動軸心O2は、背もたれ3の後面よりも手前にずれているため、背もたれ3が後傾動し
てP0がP2に移動しても、P0とP2との高さ位置は殆ど変化しない。このため、背も
たれ3を抵抗なく軽快に回動させ得ると共に、シャツ捲れ現象も生じない。
(3).背もたれとその取り付け構造
次に、背もたれ3の構造と上部支持フレーム8に対する背もたれ3の連結構造とを説明
する。まず、図4~6に表示した構造を説明する。
図4(図1(B)も参照)に示すように、背もたれ3は、背インナーシェル(背板)2
2とその前面に張られた背クッション材23とを備えており、背クッション材23は表皮
材24で覆われている。図1(C)(D)及び図6から理解できるように、表皮材24は
袋状になっており、背インナーシェル22の後面も覆っている。従って、背もたれ3の外
観は、殆どが表皮材24で構成されている。なお、背クッション材23はインサート成型
によって背インナーシェル22に固定してもよい。また、インサート成型方式にしても後
付け方式にしても、背クッション材23を背インナーシェル22の背面まで回り込ませて
もよい。
背インナーシェル22は合成樹脂を材料にした形成品であり、既述のとおり平面視で前
向きに凹んだ形態になっている。図4のとおり、背インナーシェル22の後面には、縦横
に延びる多数の補強リブ25が形成されている。図6に示すように、背もたれ3は、縦断
側面視においては、手前に向けて膨れるように緩く湾曲している。従って、着座者の
背中のS字カーブにフィットするとともに着座者が上半身を後ろに反らせやすい形態にな
っている。また、ロッキング時に下端による突き出し現象も生じにくい。
例えば図4(B)に示すように、上部支持フレーム8を構成するリア部10に、左右2
本のボス体26が前向きに突設されており、図5,6に示すように、ボス体26に、受け
ブラケット27が固定されている。受けブラケット27は、ボス体26に外側から嵌合し
たパイプ28と、左右の前向き側板27aとを備えており、パイプ28はビス30によっ
てボス体26に固定されている。ボス体26は、上部支持フレーム8のリア部10に溶接
されている。
図5のとおり、受けブラケット27の手前には、左右の後ろ向き側板31aを有する上
下長手の押動ブラケット31が配置されており、押動ブラケット31における左右側板3
1aの間に受けブラケット27が配置されており、両者の側板27a,31aが左右長手
の支軸33によって連結されている。また、押動ブラケット31と受けブラケット27と
の間でかつ支軸33の上方部に、発泡ウレタンエラストマ(ゴム)より成る第1弾性体3
4が配置されている。
受けブラケット27と押動ブラケット31とは、合成樹脂製で上下長手のカバー35に
よって後ろから覆われており、受けブラケット27と押動ブラケット31とカバー35と
により、連結ユニットが構成されている。そして、図4に示すように、背インナーシェル
22の後面には、補強リブ25を部分的に無くすことによって上下長手の角形凹所36が
形成されており、この角形凹所36に、受けブラケット27と押動ブラケット31とカバ
ー35とから成る連結ユニットが後ろから嵌め込まれている。
受けブラケット27のパイプ28は、エラストマー等のゴム質素材からなる筒状の保護
キャップ37で覆われている。図5,6に明示するように、保護キャップ37の下部には
、ビス30を挿通できるように逃がし穴38が空いている。
図6に示すように、背クッション材23の前面のうち左右の角形凹所36の上部と下部
とに対応した部位には、ナット39を手前から嵌め込みできるナット保持穴40が形成さ
れている。ナット39は角形に形成されており、ナット保持穴40には、ナット39を抜
けないように保持する係合突起41が形成されている。ナット39は、係合突起41を変
形させた状態でナット保持穴40に強制的に嵌め込まれる。
図5,図6に示すように、カバー35に、押動ブラケット31の上部と下部とに重なる
上下一対の重合部35aが形成されており、カバー35の重合部35aと押動ブラケット
31とに挿通したビス42がナット39にねじ込まれている。従って、カバー35と押動
ブラケット31とが、上下2か所において背インナーシェル22に共締めされている。
図5(B)に示すように、押動ブラケット31と第1弾性体34には、互いに連通した
同心の位置決め穴43が形成されている一方、図6に示すように、背インナーシェル22
には、位置決め穴43に入り込む位置決め突起44が形成されている。これにより、押動
ブラケット31の位置が正確に規定されると共に、第1弾性体34は落下不に保持される
図1(C)(D)や図2(B)(C)においてカバー35が露出しているが、実際には
、カバー35は表皮材24で覆われていて視認できない。表皮材24から露出しているの
は保護キャップ37だけである。
図7では、変形例を示している。この変形例では、まず、ボス体26とパイプ28とが
、上下に平坦面を有する非円形になっている。このように上下に平坦面を形成すると、ド
リル加工を正確に行える。また、図7の変形例では、押動ブラケット31はその下部の箇
所だけにおいてビス42で背インナーシェル22に固定されている。カバー35の取り付
け手段は、上下に設けた係合爪35aを使用したスナップ係合が採用されている。そこで
、背インナーシェル22には、係合爪35aが弾性変形してから係合する係合穴22aを
形成している。ナット39はT形に形成されている。
(4).背もたれに関するまとめ
図5,6に示すように、受けブラケット27の側板27aには、上に行くに従って後ろ
にずれる傾斜部45が形成されている。従って、受けブラケット27の側板27aと押動
ブラケット31との間には、上に向けて所定角度θ1で広がる間隔が空いている。従って
、着座者が背もたれ3にもたれて上半身を後ろに反らせると、背もたれ3は、第1弾性体
34の弾性に抗して、支軸33の軸心(回動軸心O2)を支点にしてθ1だけ後傾動し得
る(回動しうる)。
第1弾性体34は、着座者の荷重が掛かっていない状態で弾性復元力が生じるように予
備圧縮されている。従って、着座者の荷重によって背もたれ3が抵抗なく急激に後傾する
現象は発生せず、後傾動に対して適切な抵抗が付与される。なお、背もたれ3の前向き回
動規制は、受けブラケット27の側板27aのうち傾斜部45の下方の部位が押動ブラケ
ット31に当接することによって行われる。
既述のとおり、本実施形態の背もたれ3は、平面視で前向きに凹んだ形状になっていて
使用者へのフィット性に優れているが、上部支持フレーム8は背もたれ3の後面と相似形
になっているため、デザイン的に纏まっていて優れた美観を呈している。また、上部支持
フレーム8はサイド部9とリア部10とが一体に連続しているため剛性に優れている。従
って、上部支持フレーム8は過剰に太くすることなく、必要な強度を確保できる。
さて、特許文献4では、上部支持フレームのリア部は直線状の姿勢になっており、背も
たれの後面に左右のホルダー部材で固定されている(背もたれに関する公知技術)。
そして、直線状の水平姿勢の1本のリア部に背もたれを後傾動可能に連結する場合は、
左右複数箇所において背もたれを連結できるが、本実施形態のように上部支持フレーム8
が平面視で湾曲していると、背もたれ3の後傾動を許容するには、背もたれ3を左右中間
部においてリア部10に連結せねばならず、すると、連結強度が弱くなる問題がある。本
実施形態は、このような問題の解消を1つの課題としている(背もたれに関する第1の課
題)。
そして、本実施形態は、背もたれ3とリア部10との間に隙間を空けることにより、左
右に離れて配置された複数のボス体26を介して背もたれ3を後傾動可能に連結できるた
め、背もたれ3の支持強度を向上できる(背もたれに関する第1の効果)。
また、図3を引用して説明したように、背もたれ3の回動中心が当該背もたれ3の後面
よりも後ろに位置していると、背もたれ3の後傾動のスムース性が低下すると共にシャツ
捲れ現象も発生しやすくなるという問題がある。本実施形態は、この問題の解消も課題と
している(背もたれに関する第2の課題)。
そして、本実施形態では、支軸33を角形凹所36の内部に配置して、背もたれ3の回
動支点O2を背もたれ3の後面よりも手前に配置したものであり、これにより、図3を参
照して既に説明したように、背もたれ3の後傾動を軽快に行えると共にシャツ捲れも防止
できる(背もたれに関する第2の効果)。
背もたれ3の後傾動に対して抵抗を付与する弾性体としてはコイルばねのようなばねも
使用できるが、本実施形態のように第1弾性体34として発泡ウレタン系エラストマを使
用すると、狭い空間にも無理なく配置できる利点がある。
また、本実施形態では、受けブラケット27と押動ブラケット31とカバー35と保護
キャップ37とがユニット化されているため、ユニットを予め背もたれ3に取り付けてお
いてから表皮材24で覆い、次いで、受けブラケット27のパイプ28をボス体26に嵌
め込んでビス30で固定する、という手順により、椅子の組み立てを簡単に行える。
(5).上部支持フレームの取り付け構造
次に、サイド支持体13に対する上部支持フレーム8の連結構造を説明する。まず、図
8~10の形態を説明する。
既述のとおり、右側のサイド支持体13には脚柱5(ガスシリンダ)のロック解除する
ための操作部材を配置している。このため、左右のサイド支持体13は構造が少し相違し
ているが、上部支持フレーム8の連結構造は左右において共通している。ここでは、摘み
19を備えていない左側の部位を取り上げて説明する。
図9に明示するように、上部支持フレーム8のサイド部9に、左右の上向き側板48a
を有する押動ブラケット48が溶接によって固定されている。押動ブラケット48は、上
向き側板48aを有するチャンネル状の部分と、その後ろに位置したボス部49とを備え
ており、ボス部49が、上部支持フレーム8のサイド部9に溶接によって固定されている
。ボス部49の付け根部には、上部支持フレーム8の前端面に当たるフランジが一体に形
成されている。押動ブラケット48は、スチールの鋳造品が採用されている。
図9に示すように、サイド支持体13における上水平状部15の後ろ寄り部位に平坦部
51が形成されており、平坦部51に、角形ブロック52とその後ろに位置したタップ穴
53とが形成されている。そして、平坦部51には、上向きの側板54aを有するチャン
ネル状の下部受けブラケット54が重ね配置されており、下部受けブラケット54は、タ
ップ穴53にねじ込まれたビス55によって平坦部51に固定されている。下部受けブラ
ケット54の前部には、角形ブロック52との干渉を回避するための切り欠きが形成され
ており、下部受けブラケット54の側板54aは角形ブロック52の左右側方に位置して
いる。
下部受けブラケット54の内部には、下向き側板57aを有する上部受けブラケット5
7が嵌まり込んでいる。上部受けブラケット57は角形ブロック52を上から抱持してお
り、上下受けブラケット57,54における側板57a,54aの前部と角形ブロック5
2とが、左右長手のフロント支軸58によって連結されている。上部受けブラケット57
の前端には、下向き鉤部59が折り曲げ形成されている。
更に、押動ブラケット48の溝状部位は上部受けブラケット57の内部に入り込んでお
り、上下受けブラケット57,54における側板57a,54aの後部と押動ブラケット
48における側板48aの後部とが、左右長手のリア支軸60によって連結されている。
そして、押動ブラケット48と上部受けブラケット57との間に、発泡ウレタンエラスト
マ系の第2弾性体61を介在させている。
上下の受けブラケット57,54は回動不能に固定されている一方、押動ブラケット4
8は1本のリア支軸60で連結されており、かつ、押動ブラケット48の左右側板48a
に、手前に向けて低くなる傾斜部62を形成している。従って、上部支持フレーム8は、
第2弾性体61の弾性に抗して、リア支軸60の軸心回りに、傾斜部62と上受けブラケ
ット57との広がり角度θ2だけ後傾動し得る。第2弾性体61も予備圧縮されている。
図10に示すように、上部受けブラケット57と角形ブロック52とフロント支軸58
は、上方からフロント支軸58にねじ込まれたフロントビス63によって固定されており
、押動ブラケット48とリア支軸60とは、上方からリア支軸60にねじ込まれたリアビ
ス64によって固定されている。
図10に明示するように、下部受けブラケット54には、フロントビス55の頭が入り
込む下向き突部54bを下向きに膨出形成しており、これに対応して、上水平状部15の
平坦部51には、下向き突部54bが入り込む凹部51aを形成している。
サイド支持体13の上水平状部15は、既述の保護カバー16で覆われている。図9(
B)に明示するように、保護カバー16の後部は完全な筒部16aになっていて、その後
ろには下向きの開口部65が形成されている。また、保護カバー16の内部には、前後長
手の多数のリブ66(図9(B)参照)が形成されている。
そして、図8(B)に示すように、保護カバー16は予め上部支持フレーム8に取り付
けられており、椅子の組み立てに際しては、保護カバー16を所定位置よりも後ろに後退
させつつ弾性変形させて上向きに曲げ起こした状態で各部材の組み付けを行い、最後に、
保護カバー16を手前にずらすと共に元の形状に戻して、上水平状部15や各部材を包み
込む。
(6).上部支持フレームの取り付け構造の変形例
図11では、上水平状部15の形態や上部支持フレーム8の連結構造等の変形例を示し
ている。この変形例では、まず、上水平状部15は角形になっており、角形ブロック52
は平面視でU形になっている。また、この実施形態でも上下の受けブラケット57,54
を有しているが、図9のフロント支軸58は備えていない。上部受けブラケット57には
、第2弾性体61をずれ不能に保持する上向き膨出部57bを形成している。
また、この変形例では、保護カバー16は前向きに開口しており、開口部65の手前の
部位は下向きに開口したフロントスリット16cによって分断されている。そして、保護
カバー16の前面は樹脂製のフロントキャップ67で塞がれている。フロントキャップ6
7には、後ろ向きに突出した下部リブ67aと、それよりも左右幅が大きい上部リブ67
bとが一体に形成されている。
他方、保護カバー16の前部には、上水平状部15の前面に重なる壁16eを形成して
、保護カバー16の壁16eとサイド支持体13の上水平状部15とに、フロントキャッ
プ67の上部リブ67bが嵌入する凹所16f,15bを形成している。フロントキャッ
プ67における上部リブ67bの後端には、係合爪67cを形成しており、係合爪67c
は、上水平状部15の内部に形成した係合部15cに係合する。これにより、フロントキ
ャップ67は抜け不能に保持される。
フロントキャップ67の下部リブ67aは、その上半部は保護カバー16のフロントス
リット16cに嵌入する。そして、フロントキャップ67の下リブ67aの下半部は左右
に広がった傘部になっており、保護カバー16のうちフロントスリット16cの両側の部
位は、下リブ67aの傘部が下方から覆われている。従って、保護カバー16の前部に下
方から人の指先が当たっても、保護カバー16が捲れることはない。
保護カバー16は射出成型法によって製造されるが、前向き開口の形態でかつフロント
スリット16cを有することにより、容易に型抜きできる状態で製造できる一方、フロン
トスリット16cを挟んだ両側がフロントキャップ67の下リブ67aで覆われているた
め、人の指先が当たることによる捲れを防止できる。なお、保護カバー16は、金型を使
用して成型してから、弾性変形させて型抜きするが、フロントスリット16cの存在によ
り、容易に型抜きできる状態に変形させることができる。
(7).上部支持フレームの取り付け構造のまとめ
さて、椅子が肘当て機能を有していると、ユーザーフレンドリーである。また、椅子が
肘当てを有している場合、椅子に腰掛けたり立ち上がったりするに際して、肘当てに手を
掛けて(肘当てを手で掴んで)立ち上がったり腰を降ろしたりすることがあるが、肘当て
と云えなくとも、椅子への腰掛けや立ち上がりに際して体重を支える部材があると便利で
ある。しかし、専用の肘掛け装置を設けると、構造が複雑化してコストも嵩むことになる
し、デザイン的なシンプル性も損なわれる。
他方、特許文献3には、背もたれから前向きに突設したアームを上下長手のサイド支持
体に対して後傾動可能に連結することが開示されているが、サイド支持体は単なる柱の構
造に過ぎないため、肘当て機能は期待できず、また、椅子への腰掛けや立ち上がりに際し
てサイド支持体の状態部を人が手で掴むといったことはできない。
本実施形態は、このような現状を改善することを課題の1つとして椅子に改良を加えて
いる。
そして、本実施形態では、サイド支持体13に前後長手の上水平状部15を設けている
ことを1つの特徴としており、上水平状部15を掴んで椅子に腰掛けたり立ち上がったり
することができる。すなわち、上水平状部15を、着座・離席に際しての掴み部(突っ張
り部)として機能させることができる。或いは、上水平状部15を肘当てとして機能させ
ることも可能である。いずれにしても、ユーザーフレンドリーである。(構成・効果)。
そして、サイド支持体13の上水平状部15は、基本的な機能として上部支持フレーム
8の連結機能を有しており、上部支持フレーム8を後傾可能に連結するための上水平状部
15を掴み部や肘当てとして利用できるため、構造が複雑化することはない。従って、コ
ストを抑制できると共に、シンプルさを維持して美観においても優れている。(効果)。
また、上水平状部15は前後方向に長いため、上部支持フレーム8を後傾動可能に連結
するに当たって、部材の配置スペースを確保することができる。従って、上部支持フレー
ム8を必要な強度で上水平状部15に連結できる。実施形態のように保護カバー16を設
けると、上部受けブラケット57等の配置に制約がなくなるため、特に好適である。保護
カバー16は固有の意義を有しているが、この点は後述する。
(8).脚柱ロック解除用ケーブルの配置構造
次に、脚柱5のロック解除操作部とこれに関連した構成を説明する。図面は、主として
図12~15を参照する。
図12(A)や図13(A)に示すように、サイド支持体13の前面には、溝キャップ
68で塞がれた長溝69が全長に亙って形成されており、長溝69に、図12に部分的に
示す操作ケーブル70が配置されている。
操作ケーブル70はよく知られたものであり、チューブ71とその内部に摺動自在に挿
通されたワイヤー72とを備えており、ワイヤー72の両端部をチューブ71の外側に露
出させて、露出部の先端にボール73を固定している。また、チューブ71の両端部には
、環状溝を有する係止体74が固定されている。既述のとおり、摘み19を回転させると
ワイヤー72の一端部が引っ張られて、脚柱5のロックが解除される。
例えば図13(D)に明示するように、溝キャップ68は、長溝69に嵌入した内向き
突条68aを備えており、突条68aが、長溝69に適宜間隔で配置された複数のホルダ
ー75によって左右から挟み保持されている。図12(C)に明示するように、ホルダー
75は長溝69の広幅部69aに配置されており、溝キャップ68の突条68aは長溝6
9に対してもきっちり嵌合している。溝キャップ68は突条68aを有するためフランジ
を備えている。他方、長溝69は、溝キャップ68のフランジが嵌まる段部を有している
図13(C)に明示するように、ホルダー75は、突条68aを挟む一対の挟持部75
aを有しており、図13(D)に示すように、基部はビス76によって長溝69の底面に
固定されている。挟持部75aは左右に開口した枠状に形成されており、長溝69に対し
てきっちりと嵌入している。ホルダー75の基板と溝キャップ68の突条68aとの間に
は、操作ケーブル70を配置できる隙間が空いている。
溝キャップ68の突条68aのみを長溝69に嵌合させることも可能であるが、この場
合は、溝キャップ68の成型収縮の違い等による寸法のバラツキによって、長溝69への
嵌め込み強度にバラツキが発生するおそれがある。これに対して実施形態のように合成樹
脂製又は金属板製のホルダー75を併用すると、溝キャップ68に寸法のバラツキがあっ
ても、ホルダー75の弾性変形を利用してしっかりと固定できる。
特に、実施形態のようにホルダー75の挟持部75aを枠状に形成すると、溝キャップ
68の突条8aの側面に形成した係合爪75cを、ホルダー75の挟持部75aに形成さ
れた穴75bに係合させることができるため、溝キャップ68を外れない状態に簡単に取
り付けることができる。なお、長溝69のうちホルダー75を配置されている箇所は、段
部が切除されて溝幅が広くなっている。
既述のとおり、サイド支持体13は座2の下方に回り込んだ基部17を有している。他
方、図13(A)(D)に示すように、溝キャップ68は、サイド支持体13の全長に亙
って形成されているが、サイド支持体13における基部17のうち、ベース6の係合穴1
8に嵌まり込む先端部(嵌合部)17aに対応した部位は突条68aのみで構成されて、
フランジ部は備えていない。
これは、サイド支持体13における基部17の先端部17aがベース6に形成された係
合穴18(図1(D)参照)にきっちり嵌入していることから、溝キャップ68について
も、係合穴18に嵌入している部分ではフランジ部を切除しているものである。そして、
突条68aがベース6の係合穴18に嵌入しているため、溝キャップ68はその下部にお
いて前向き抜け不能に保持されている。
(9).摘みの基本構造
ロック解除操作部は主要部材として既述の摘み19を備えており、摘み19の回転によ
ってワイヤー72が引き操作される。摘み19は合成樹脂製であり、図12に示すように
、サイド支持体13における上水平状部15(及び保護カバー16)の手前に露出した操
作部78と、サイド支持体13における上水平状部15の内部に入り込んだボス部79と
を有しており、操作部78はゴム質等の軟質材から成るキャップ80で覆われている。
例えば図14(A)に明示するように、摘み19の操作部78の外周面には、周方向に
等間隔で配置された複数本の縦リブ81で区切られた複数の凹所82が形成されており、
凹所82は周方向に長い横リブ83で前後に仕切られている。他方、図14(D)に明示
するように、キャップ80の内面には、操作部78の凹所82に嵌まる突起84が形成さ
れている。
キャップ80はその弾性に抗して操作部78に強制的に装着されており、突起84の群
が凹所82の群に嵌まっていることにより、操作部78に対して相対回転不能でかつ前抜
き抜け不能に保持されている。また、キャップ80はゴム質であるため、使用者が指先で
摘んで回転操作するに際して、指先の滑りが発生することはない。
ボス部79は操作部78よりも小径になっており、ボス部79のうち摘み19に近い部
位には、摩擦が小さくて耐磨耗性に優れた樹脂より成る軸受ブッシュ86が嵌まっている
。従って、ボス部79は、軸受ブッシュ86を介してサイド支持体13の上水平状部15
に回転自在に保持されている。すなわち、軸受ブッシュ86の存在により、摘み19を軽
快に回転操作できる(ボス部79はアルミ製の上水平状部15に接触しないため、耐磨耗
性が高い。)。軸受ブッシュ86はC形になっているが、環状(筒状)に形成してもよい
例えば図14(A)に示すように、ボス部79のうち軸受ブッシュ86の後ろの部位に
環状溝87が形成されており、この環状溝87に、上部受けブラケット57の前端に形成
した下向き鉤部59が上から嵌入している。従って、摘み19は、上部受けブラケット5
7の下向き鉤部59によって前後移動不能に保持されている。下向き鉤部59と環状溝8
7との間には若干の隙間があるため、摘み19の回転が阻害されることはない。
摘み19を抜け不能で回転自在に保持する手段としては、例えば、上部支持フレーム8
にねじ込まれる専用のビスを採用して、ビスの先端を環状溝87に挿入するといったこと
も可能であるが、実施形態のように上部受けブラケット57の下向き鉤部59を利用する
と、部材手数を抑制できる。
摘み19の操作部78はボス部79よりも大径になっており、図14(A)(B)(E
)に示すように、溝キャップ68の上端に、軸受ブッシュ86の下面に当接するヘッド部
68bを形成している。ヘッド部68bは手前に突出しており、その前端面に幅狭の係合
突起68cを形成して、係合突起68cに、保護カバー16の前端部に形成した割溝16
fが嵌合している。従って、溝キャップ68のヘッド部68bは、保護カバー16によっ
て前向き抜け不能に保持されている。
結局、溝キャップ68は、その上部と下部とが前向き抜け不能に保持されつつ、複数箇
所がホルダー75によって挟持されている。従って、長溝69に手前から嵌着した簡易な
構造でありながら、手前に抜けないようにしっかりと保持できる。
図12(A)(C)に示すように、右の上水平状部15の前端には小径部15aが形成
されており、これに伴って、保護カバー16の前端部にも小径部16bが形成されている
。そして、保護カバー16の小径部16bに、図12(A)に示すリング88を嵌着して
いる。従って、保護カバー16の前端部は、リング88によって開き不能に保持されてい
る。
(10). 摘みによるボールの引き構造
例えば図14(E)(C)に示すように、ボス部79のうち環状溝87よりも後ろの後
端部に、操作ケーブル70のボール73が後ろから嵌まり込むボール保持溝89と、ボー
ル保持溝89に連通したワイヤー挿通溝90とが後ろ抜きに開口しており、更に、ボス部
79のうちボール保持溝89の手前側には、ワイヤー挿通溝90に連通した左右一対のワ
イヤー保持溝91が形成されている。
ワイヤー保持溝91はボス部79の外周に向けて開口しているが、図15に示すように
、ワイヤー保持溝91の内面91aは、ボス部79の軸心を通る縦長中心線O3に寄せら
れている。
図15に示すように(図12(C)も参照)、長溝69の上部は広幅部69aになって
おり、広幅部69aに形成したくびれリブ92に、チューブ71の上端に設けた係止体7
4を嵌め込み装着している。
摘み19を左右いずれかに回転させると、ボール73が上方に引っ張られてワイヤー7
2が引かれる(巻き上げられる。)。この場合、ワイヤー保持溝91の内面91aが円弧
状になっていると、図15(B)に一点鎖線で示すように、ワイヤー72は、ボール73
の近傍部と係止体74の近傍部とにおいて急激に曲がってしまい、このため、ワイヤー7
2の耐久性が低下するのみならず、チューブ71に対するワイヤー72の摺動性が低下し
て摘み19の回転操作を軽快に行い難いおそれがある。
これに対して、本実施形態のようにワイヤー保持溝91の内面91aを縦長中心線O2
に寄せると、ワイヤー72の曲がりが著しく抑制されるため、ワイヤー72の耐久性を向
上できると共に、チューブ71に対するワイヤー72の摺動性低下を防止して摘み19の
回転操作を軽快に行える。実施形態では、ワイヤー保持溝91の内面91aの下端部に丸
みを持たせているため、左右の内面91aによってU形の形態(片方だけを見るとJ形の
形態)を成しているが、図15(A)に一点鎖線で示すように、内面91aを直線状に形
成して、左右の内面91aでV形の形態を成すように形成することも可能である。
(11). 摘みの位置に関する意義
さて、脚柱5をガスシリンダで構成した椅子(回転椅子)において、脚柱5のロックを
解除する操作部材を肘掛け装置に設けることは、例えば特許文献6(特開2007-10
5293号公報)に開示されている。この特許文献6では、肘当ての下面に、上に押し上
げるボタン状の操作部材(指掛け部)を配置している。操作部材は回動式レバーの前端に
設けており、操作部材を上に押すとレバーが回動し、レバーの回動は、チューブに挿通さ
れたワイヤーを介してプッシュバルブ押動部材に伝えられる(背景技術)。
脚柱5のロックを解除するレバーやボタンのような操作部材は座の側部に配置すること
が多いが、特許文献6のように操作部材を肘当てに設けると、手先を座の側部に下ろす動
きが不要になるため、操作性がよい利点がある。
しかし、特許文献6のように肘当ての下面に操作部材を配置すると、座の使用者は前腕
を鉛直に近い姿勢にして操作部材に指先を当てることになるため、腕が不自然に曲がって
使用者に負担がかかりやすいという問題があった。また、操作部材が肘当ての下面にある
と、視認性が悪いため、使用者が操作部材を探し回るといった事態も生じかねない。
更に、人は椅子に腰掛けたり椅子から立ったりするときに、肘当てをしっかり握って踏
ん張ることがあるが、特許文献6のように肘当ての下面に操作部材が配置されていると、
肘当てをしっかりと握ったときに誤って操作部材を引いてしまってロックが解除されてし
まう事態も生じかねなかった。本実施形態は、このような現状を改善することも課題とし
ている。(課題)。
そして、本実施形態は、前記課題を解決するために、前後長手の上水平状部15の前端
に摘み19を設けたものであり、このように構成すると、椅子の使用者は、前腕をあまり
起こすことなく自然な状態で摘み19を回転操作できるため、座の高さ調節を行うに際し
て人の負担を軽減できる(効果)。
また、摘み19は使用者が見やすい位置に配置されているため、使用者は摘み19の機
能を容易に理解して座2の高さ調節を行うことができる。また、人が上水平状部15をし
っかりと握っても摘み19が回転することはないため、人が上水平状部15を掴んだ状態
で腰掛けたり立ったりするに際して脚柱5のロックが誤って解除されるような不測の事態
は発生しない。従って、安全性にも優れている(効果)。
実施形態では摘み19は回転式になっているが、上下方向又は左右方向に押し動かす回
動式や、後ろに押すボタン式も採用できる。また、摘み19を左右サイド支持体13の上
水平状部15に設けて、いずれの摘み19を操作してもロックが解除される態様も採用で
きる。
(12).操作ケーブル配置の意義
既述のとおり、特許文献6には、肘当ての下面にボタン状の操作部材(掛け部)を配置
することが開示されており、この公報では、操作部材の動きをプッシュバルブ押動部材に
伝える操作ケーブルは、肘支柱部の内部に配置されている(背景技術)。
操作ケーブルを肘掛け装置の内部に配置すると美観に優れている利点があるが、肘支柱
部を複数の部材で中空構造に形成しなければならないため、構造が複雑化するおそれや、
薄型の肘支柱には適用し難いといった問題がある。本実施形態は、操作ケーブルの配置に
関するこのような現状の改善も課題としている(課題)。
そして、実施形態では、操作ケーブル70の配置に関し、上水平状部15の外面に操作
ケーブル70が配置される長溝69を形成して、長溝69を溝キャップ68で塞ぐ構成を
採用している(課題を解決するための手段)。
このように構成すると、サイド支持体13を中空構造に形成する必要はないため、構造
を簡単化してコストを抑制できる。また、例えばサイド支持体13がダイキャスト品であ
っても容易に適用できる。更に、サイド支持体13が薄型であっても、その前面又は後面
に長溝を形成することにより、強度を損なうことなく適用できる(効果)。
実施形態のように長溝をサイド支持体13の全長に亙って形成して、サイド支持体13
の基部17をベース6の内部に臨ませると、操作ケーブル70が露出することを大幅に抑
制できるため、椅子の組み立て作業などにおいて操作ケーブル70に物が引っ掛かるよう
なことを防止できて好適である。
また、既述のとおり、溝キャップ68の保持手段としてホルダーを併用すると、溝キャ
ップ68やサイド支持体13に加工誤差があっても、その加工誤差を吸収してしっかりと
固定できる。また、実施形態のように溝キャップ69の上端と後端とを抜け不能に保持す
ると、更に固定強度を向上できる。ホルダー75を利用して溝キャップ69をしっかり取
り付けできることは、既に述べたとおりである。
(13).ワイヤー保持溝の意義
脚柱(ガスシリンダ)のロックを解除するための操作部材は、上記公報のようなボタン
方式やレバー方式などがあるが、ボタン方式においても部材を回動させてワイヤーを引く
ものであるため、ワイヤーの引っ張りをスムースに行える。しかし、既述のとおり、肘当
ての下面にボタン式の操作部材を配置すると、視認性が悪いため使用者に戸惑いを与える
おそれがある問題や、何らかの理由で肘当てを掴んだときに誤って操作部材を引いてしま
うおそれがある。(背景技術)。
他方、肘当てのように座よりも高い位置に配置された部材に回転式の摘み19を外向き
に露出した状態に配置すると、視認性に優れて使用者の戸惑いを無くすことができると共
に、肘当て等をしっかり掴んでも誤ってロック解除されるような不具合は生じない。また
、デザイン的にも斬新である。
そして、回転式の摘み19によってワイヤー72を引く(巻き上げる)構造とした場合
、図15(B)を引用して説明したように、ワイヤー保持溝91の内面91aが円弧状に
形成されていると、摘み19の回転によってワイヤー72が急激に屈曲する現象が生じて
、ワイヤー72の耐久性が低下したり動きがスムースで無くなったりするおそれがある。
本実施施は、この現状の改善も1つの課題としている(課題)。
そして、前記課題を解消すべく、本実施形態では、回転式摘み19に形成したワイヤー
保持溝91の内面91aを、摘み19の軸心を通る縦長中心線O3に寄せる構造とした(
課題を解決するための手段)。
このように構成すると、既述のとおり、ワイヤー72の曲がりの程度を小さくできるた
め、ワイヤー72の耐久性を向上できると共に、チューブ71に対するワイヤー72のス
ムースな摺動も確保できる(効果)。
実施形態では、摘み19を左右いずれの方向に回転させてもロックが解除されるように
構成しているが、一方方向の回転のみによってロックが解除される構成も採用できる。ま
た、既述のとおり、左右のサイド支持体13に摘み19を設けることも可能である。更に
、摘み19の配置位置は、サイド支持体13の上水平状部15に限らないのであり、例え
ば、座2や座受け部材7の側部に、左右長手の軸心回りに回転するように配置することも
可能である。
(14).保護カバーの意義
特許文献3には、背もたれから前向きに突設したアームをサイド支持体に対して後傾動
可能に連結することが開示されているが、既述のとおり、サイド支持体は単なる柱の形態
に過ぎないため、肘当て機能は期待できず、また、椅子への腰掛けや立ち上がりに際して
サイド支持体の上端部を人が手で掴むといったことはできない(背景技術)。
これに対して、サイド支持体13に前後長手の上水平状部15を設けて、上水平状部1
5に上部支持フレーム8を後傾動可能に連結すると、上水平状部15を肘当てや掴み部材
として利用できる利点がある。また、上水平状部15を、脚柱5のロックを解除するため
摘み19を取り付け部材として利用することもできる。
この場合、上水平状部15が露出したままであると体裁や安全上の問題が生じるため、
上水平状部15をカバーで覆う必要があるが、上部支持フレーム8は後傾動するため、合
成樹脂製のカバーであると、上部支持フレーム8の動きを許容しつつカバーリングすると
、かなり大型化してしまうおそれがある。本実施形態は、この現状を改善することも1つ
の課題としている(課題)。
そして、本実施形態では、上水平状部15の全体と上部支持フレーム8の前部とをエラ
ストマー系の軟質材よりなる保護カバー16で覆う構成を採用した(課題を解決するため
の手段)。
このように構成すると、保護カバー16を上水平状部15や上部支持フレーム8に密着
させつつ、上水平状部15の後傾動を許容できる。従って、保護カバー16をコンパクト
化しつつ、上部支持フレーム8を安全な状態で後傾させることができる。また、保護カバ
ーはエラストマー系の軟質材から成っているため、着座者の肘を載せて上水平状部15を
肘当てとして機能させることも可能である(効果)。
実施形態のように、保護カバーの後部に筒状部を形成して、筒状部を上部支持フレーム
8の前部に外側から嵌めると、保護カバーの抜けを防止できて好適である。この場合、保
護カバーを上部支持フレーム8に取り付けた状態で、保護カバー16を上向きに起こし変
形させることができるため、保護カバー16を予め上部支持フレーム8に取り付けておき
ながら、上水平状部15への上部支持フレーム8の取り付けを行える。この点、本実施形
態の優れた効果の一つである。
図8の実施形態のように、保護カバー16を、前向き開口でかつフロントスリット16
cで分断された形態に形成しつつ、開口部やフロントスリット16cをフロントキャップ
67で塞ぐと、成型の容易性を確保しつつ捲れない状態に保持できるため、特に好適であ
る。図12のようにリング88を使用した場合も同様である。
更に、サイド支持体13に溝キャップ68を装着している場合、既述のとおり、溝キャ
ップ68の上端部の前向き移動を保護カバー16で防止することも可能である。すなわち
、保護カバー16を溝キャップ68の抜け防止ストッパーに兼用することが可能である。
このように、保護カバー16は様々な用途に使用できる。
図15に示すように、保護カバー16の開口部65の側縁は内側に突出しており、この
突出部が、サイド支持体13に形成された係合溝13cに嵌合している。従って、保護カ
バー16は、人が手で触っても捲れない状態にサイド支持体13にきっちり嵌着している
(15).上部支持フレーム及び摘みの取り付け手順
上部支持フレーム8の連結は、例えば次の手順で行われる。すなわち、まず、前工程と
して、押動ブラケット48は上部支持フレーム8のサイド部9に予め固定されている一方
、サイド支持体13はベース6に固定されている。また、保護カバー16は予め上部支持
フレーム8のサイド部9に嵌め込まれている。
そして、上下の受けブラケット57,54と押動ブラケット48とをリア支軸60で挿
通し、押動ブラケット48と上部受けブラケット57との間に第2弾性体61を嵌め入れ
る。その後、上水平状部15に下部受けブラケット54をビス55で固定して、次いで、
図11の例では、上部受けブラケット57をフロントビス63で角形ブロック52に固定
する。フロントビス63を角形ブロック52にねじ込んでいくと、第2弾性体61が徐々
に加圧されて予備圧縮が成される。
図8~10の例では、下部受けブラケット54と押動ブラケット48との間に第2チェ
ラスト61を挟み込んでから、上部受けブラケット57を人手又は治具によって下方に押
すことによって第2チェラスト61を予備圧縮し、その状態でフロント支軸58を挿通し
て上下受けブラケット57,54と角形ブロック52とを連結する。いずれにしても、上
水平状部15への上部支持フレーム8の連結が終えてから、保護カバー16を手前に移動
させて所定の状態に嵌め込む。
摘み19の取付けは、次の手順で行われる。まず、操作ケーブル70はベース6の係合
穴18から外側に引き出されており、その状態でベース6へのサイド支持体13の取り付
けが行われる。そして、ワイヤー72の上端に摘み19を係止してから、サイド支持体1
3の長溝69に操作ケーブル70を嵌め込むと共に、摘み19を上水平状部15に嵌め込
み、次いで、溝キャップ68を長溝69及び摘み19に装着し、それから保護カバー16
を装着してリング88を嵌め込み、最後に、摘み19にキャップ80を装着する。
摘み19を設けている箇所では、摘み19を上水平状部15に挿入してから、上下受け
ブラケット57を固定して、上下受けブラケット57に設けた下向き鉤部59を摘み19
の環状溝87に嵌め入れることになる。
(16).座部のうち脚柱のロック解除機構部
次に、座部の構造を説明する。まず、主として図16~19を参照して、脚柱5のロッ
ク解除機構部とこれに関連した構造を説明する。
図17に示すように、ベース6は、平面視略四角形で上向きに開口した浅いトレー状の
形態を成している。ベース6の略中央部に、図19(A)に示すように、脚柱5(正確に
は,脚柱5を構成するガスシリンダの内筒)の上端部が下方から嵌着するボス穴94が空
いている。ボス穴94に必要な高さを確保するため、ベース6には下向きの筒部95が形
成されている。ボス穴94の内周面及び脚柱5の上部の外周面は、上に向けて縮径したテ
ーパになっている。テーパ角度は、一般的なモールステーパが採用されている。
例えば図19(A),図18(A)(B)に示すように、脚柱5の上端にはロック解除
用のプッシュバルブ96が突設されており、ベース6には、プッシュバルブ96を押動す
るプッシュバルブ押動部材97が配置されている。
図18(A)(B)に示すように、プッシュバルブ押動部材97は、ベース6に固定さ
れた第1ブラケット98によって回転可能に保持された左右長手の支軸部99と、支軸部
99の右端からプッシュバルブ96の上に向けて前向きに延びる前後長手の先端アーム部
100と、支軸部99の左端から前向きに延びる中間部101と、中間部101の後端に
曲げ形成されて支軸部99と平行に延びる基端アーム部102とを備えている。先端アー
ム部100の先端部は平坦状に潰されていて、プッシュバルブ96に上から当接している
他方、ベース6の上面のうち脚柱5を挟んで第1ブラケット98と反対側の部位に、正
面視逆L形のクランクレバー103を回転自在に保持する第2ブラケット104がビスで
固定されている。第2ブラケット104は前後の側板104aを有しており、前後の側板
104aに、プッシュバルブ押動部材97の基端アーム部102に向けて開口した軸受穴
105が切り開き形成されており、クランクレバー103に設けた支軸106が軸受穴1
05に嵌め込まれている。
クランクレバー103は、横向き部103aを有する逆L形であり、横向き部103a
がプッシュバルブ押動部材97の基端アーム部102に上から当接している。プッシュバ
ルブ押動部材97の基端アーム部102も偏平状に潰されている。
クランクレバー103の下向き部に、後ろ向きに開口したボール保持穴107及びワイ
ヤー挿通溝108と、これらに連通して下向きに開口したワイヤー保持溝109とが形成
されており、ワイヤー72の他端部に設けたボール110がボール保持穴107に嵌め込
まれて、ワイヤー72は横向きに引き出されている。
図18(C)のとおり、操作ケーブル70の他端部には、環状溝111aを有する係止
体111が装着されており、係止体111は、第2ブラケット104のうち軸受穴105
と反対側に設けたくびれリブ112(図18(A)参照)に装着されている。
図18(B)に示すように、操作ケーブル70の他端部は、サイド支持体13の長溝6
9から引き出されている。そして、摘み19の回転操作によってワイヤー72が引かれる
と、クランクレバー103が回動してその横向き部103aでプッシュバルブ押動部材9
7の基端アーム部102が下向きに押される。すると、プッシュバルブ押動部材97が回
動して、先端アーム部100によって脚柱5のプッシュバルブ96が押し下げられる。こ
れにより、脚柱5はロックが解除されて座2の高さを調節できる。
図18(B)に明示するように、操作ケーブル70におけるワイヤー72の他端部(下
端部)は、サイド支持体13に形成された長溝69からほぼ直線状の姿勢で引き出されて
第2ブラケット104に向かっている。従って、操作ケーブル70は、平面視では直線状
の姿勢になっている。また、サイド支持体13は正面視で緩く湾曲しているため、操作ケ
ーブル70も緩く湾曲している。これら操作ケーブル70が平面視で直線状の姿勢である
ことと、正面視で緩く湾曲していることとの相乗作用により、操作ケーブル70に急激な
曲がり部は存在しておらず、従って、ワイヤー72とチューブ71との間に摺動抵抗を殆
ど発生しない。その結果、摘み19の回転によってクランクレバー103を軽快に押動操
作できる。
なお、図18(B)に示すように、サイド支持体13の基部17のうちベース6の係合
穴18に入り込む先端部17aには、固定用ビスが貫通する複数の取り付け穴113が空
いている。また、先端部17aの外側には、位置決めのための段差部114が形成されて
いる。
(17).座部のうち主として座受け部材を中心とした構造
次に、座受け部材7に関連した構造を、図20~22も参照して発明する。図16(A
)では、座2を構成する座インナーシェル2aを示している。座2は、この座インナーシ
ェル2aと、例えば図19(B)に示す座クッション2bとを備えており、座クッション
2bは図示しない表皮材で覆われている。なお、座インナーシェル2aは、その前部に設
けたヒンジ部を支点にして前倒れし得る。従って、座2が前進しつつ上昇しても、着座者
が大腿部に圧迫感を受けることが無いように配慮されている。
図16(B),図17に示すように、座受け部材7の前部と後部には、座インナーシェ
ルに設けた下向きの係合爪が嵌まり係合する複数の係合穴117の群が形成されている。
また、座受け部材7の前部には、座インナーシェルを支える弾性体118が配置されてい
る。図16(B),17に示すとおり、座受け部材7は、中央部に平面視四角形の大きな
開口部119が形成されている。また、座受け部材7は浅いトレー状の形態を成しており
、内部には、縦横に延びる多数の補強リブ120が形成されている。
既に述べたように、座受け部材7は、ベース6に対して前後スライド自在に装着されて
いる。そこで、スライド手段として、まず、例えば図17に示すように、座受け部材7の
前部の左右両側部に、前後長手で上下に貫通した長穴121を形成して、この長穴121
に挿通したガイド体122をベース6に固定している。ガイド体122には、座受け部材
7を上向き離反不能に保持するフランジ122aが形成されており、図示しないビスによ
ってベース6に固定されている。従って、ベース6には、ビスが螺合するタップ穴123
が形成されている。
更に、例えば図17,18に示すように、座受け部材7の後部の左右2か所に、左右一
対ずつの軸受片124を下向きに突設している一方、ベース6には、一対の軸受片124
で挟まれた前後長手の支持リブ125を形成して、支持リブ125に前後長手のガイド穴
126を形成しており、一対の軸受片124とガイド穴126とに、左右長手のガイド軸
127がブッシュ128を介して挿通されている。従って、座受け部材7の後部が、ベー
ス6に対して前後スライド自在に連結されている。ブッシュ128は、耐磨耗性に優れた
樹脂より成っており、耐久性を向上させるために、相当に大きな左右幅を有している。
例えば図22に示すように、ガイド軸127は中空構造になっており、内部に金属製等
の心棒129が挿通されている。心棒129は強度向上のための措置であるが、ガイド軸
127の全体を中実構造に形成してもよい。また、図22に示すように、ガイド軸127
には平坦面127aを形成しており、平坦面127aがブッシュ128に面接触するよう
に設定している(図20では平坦面127aが前後に向いているが、実際には、図22の
ように平坦面127aは上下に向く。)。従って、ガイド軸127とブッシュ128との
摩擦抵抗を小さくして、ガイド軸127の移動をスムース化できる。
また、図22(D)に示すように、ガイド軸127の平坦面127aには、軸心と直交
した方向に長い溝127bを形成している。このように形成すると、ガイド軸127は線
接触に近い状態でガイド穴126と摺接するため、ガイド軸127の動きのスムース性を
大幅に向上できる。なお、ガイド軸127とブッシュ128との接触面にグリスを塗布す
ることが可能であり、この場合は、溝127bによってグリスを保持できる。
図22(A)では、ガイド軸127が後退しきった状態で、当該ガイド軸127がガイ
ド穴126の後端に当たった状態に描いているが、図22(C)に示す変形例では、ガイ
ド軸127が後退しきった状態で、当該ガイド軸127とガイド穴126の後端との間に
若干の間隔の隙間Sが空くように設定している。他方、図19(B)に変形例では、ベー
ス6の後や壁部に略鉛直姿勢の固定ストッパリブ6aを設ける一方、座受け部材7の後部
には、ストッパリブ6aに手前から重なる可動ストッパリブ7aを設けており、両者のう
ちいずれか一方又は両方に、ゴム板やスポンジ板のような緩衝シート(図示せず)を貼っ
ている。このため、座2(及び座受け部材7)が後退しきったときに、ガイド軸127が
ガイド穴126の後端に当たって衝撃音が発生することを防止できる。
更に、図20や図22(A)に示すように、ベース6の前部に、上向きに開口した左右
一対のコロ受け凹所130が形成されて、コロ受け凹所130に、軸心を左右長手とした
コロ131が回転自在に配置されており、左右のコロ131によって座受け部材7が支持
されている。座受け部材7の下面に形成した凹所に、コロ131に上から当接する金属製
等の補強板132が装着されている。
図22(A)に明示するように、本実施形態では、ガイド穴126(及びブッシュ12
8)と補強板132とは、手前に向けて高くなるように、水平面に対して若干の角度θ3
で傾斜している。従って、座2及び座受け部材7は、僅かながら上昇しつつ前進する。
図20,21に示すように、ベース6のうち前寄りの部位に、座受け部材7の前進動に
対して弾性的な抵抗を付与する弾性体として、前後長手のばね(圧縮コイルばね)133
が配置されている。ばね133はベース6に形成されたばね受け溝134に配置されてお
り、図21のとおり、前端は、ばね受け溝134の前壁面135で支持されて、後端は、
座受け部材7に設けたリアばね受け136で支持されている。
リアばね受け136は、開口部119を横切るように配置されている。前壁面135と
リアばね受け136には、ばね133をずれ不能に保持する突起135a,136aが形
成されている。ばね133は、予備圧縮された状態で配置されている。また、ばね133
の前部は、ベース6に固定されたストッパー134aによって上向き移動不能に保持され
ている。
(18).座受け部材のスライド機構の意義
さて、座と背もたれとを分離したタイプの椅子において、使用者が上半身を後傾させる
と座が押された前進する構成は、例えば特許文献7(実開昭61-123756号のマイ
クロフィルム)や特許文献8(実開昭62-85239号のマイクロフィルム)、特許文
献9(特公昭61-2364号公報)に開示されており、特許文献7,8では、座2の前
後スライドを支持するレール部は水平姿勢になっている。他方、特許文献9では、座を支
持する管状支持体が斜め上向きに傾斜しており、着座者の荷重が座を後退させるように作
用するため、ばねの弾性復元力を強くすることなく座を後退させることができると云える
。(背景技術)。
座が独立して前後スライドする構成では、座はばねによって後退方向に付勢されており
、着座者が上半身を起こすと座はばねによって後退する。しかし、座には着座者の荷重が
作用しているため、特許文献7,8のようにレール部が水平姿勢になっていると、弾性復
元力が大きいばねを使用しないと座が後退しにくいという問題があった。そして、弾性復
元力が大きいばねを使用すると、体重の軽い人が使用したときに前進させにくくなるとい
う問題が新たに発生することになる。
他方、特許文献9では、座を支持する管状支持体が斜め上向きに傾斜しているため、着
座者の荷重が座を後退させるように作用するため、ばねの弾性復元力を強くすることなく
座を後退させることができると云える。しかし、特許文献9では、左右の管状支持体の後
端から背支柱を立設して、この背支柱に背もたれが後傾動可能に連結されているため、デ
ザインの自由性が低いという問題がある。本実施形態は、このような問題の解消も1つの
課題としている(課題)。
前記課題の解決手段として、本実施形態では、図22に明示するように、ガイド穴12
6と補強板132とを手前に向けて高くなるように傾斜させている。すなわち、本実施形
態では、座受け部材7を前後動自在に支持するガイド部を、座受け部材7が前進しつつ上
昇するように傾斜させている。座2が座受け部材7に対して前後動する場合は、座2が前
進しつつ上昇するように構成することになる(課題を解決するための手段)。
このように構成すると、着座による下向き荷重の一部が座2を後退させる分力として作
用するため、ばね133を大型化することなく、座2を後退させることができる。従って
、体重の軽い人が使用しても、座2をスムースに前後スライドさせることができる。(
効果)。また、特許文献9のような管状支持体である必要はなく、様々なスライド構造を
採用できるため、汎用性に優れている。
実施形態のように座受け部材7の前部をコロ131で支持すると、座受け部材7の摺動
抵抗を更に低減できて好適である。また、ガイド軸127の平坦面127aと溝127b
が抵抗抑制効果を助長できることは既に述べたとおりである。
(19).脚装置の別例
上記の実施形態では、脚装置1にガスシリンダよりなる脚柱5を使用したが、図23に
示す第2実施形態では、脚装置140は、4本の棒足141を有している。従って、第2
実施形態の椅子は、非回転式になっている。
各棒足141の上端には水平状部141aが曲げ形成されており、水平状部141aは
椀状のベース142に溶接によって固定されている。そして、ベース142の中央部に、
座受け部材7のボス穴94に下方から嵌着するテーパ状のボス突起143を固着している
。従って、ガスシリンダ方式の脚装置1を備えて椅子と棒足式の脚装置140を備えた椅
子とで、同一の座受け部材7が共用される。
これにより、脚装置1,140の構造が相違する複数種類の椅子を用意するにおいて、
全体として部材や組み立てのコストを抑制できる。脚装置140が棒足式である場合は、
座2を高さ調節するための摘み19は不要であるので、左右のサイド支持体13とも、長
溝69や溝キャップ68を備えていないものを使用している(摘み19を取り付けたまま
であってもよいし、摘み19を取り付けつつ回転不能に保持してもよい。)。
図23(C)に示すように、棒足141の水平状部141aはベース142の外周下部
を貫通してベース142の内部に入り込んでいる。このため、強固に固定されている。ま
た、ベース142に設けたフランジ142aによって座受け部材7が支持されている。こ
のため、座受け部材7を安定的に支持できる。棒足141には木製等の化粧筒144を装
着しているが、剥きだしの状態でもよい。
各棒足141の下端にキャスタを取り付けることも可能である。非回転式の脚装置とし
ては、4本の棒足方式の他にも様々な形態を採用できる。例えば、側面視U形の形態や、
側面視台形状の形態も採用できる。
棒足141に木製の化粧筒144を設け設ける場合、上水平状部15に設けた保護カバ
ー16を木製に形成することが可能である。この場合は、木製の保護カバー16は変形で
きないので、図23(D)に示すように下向きに開口した形態に製造して、上から上水平
状部15に装着することになる。
木製保護カバー16の固定手段としては、上部内面に樹脂製の天部材16gを接着剤に
よって固定している一方、上水平状部15に樹脂製の下キャップ16hを下方から装着し
、下キャップ16hに挿通したビス16iを天部材16dにねじ込むといったことができ
る。
(20).ロッキング機構の別例
図24では、ロッキング機構の別例である他の実施形態を示している。このうち(A)
(B)に示す第3実施形態では、上部支持フレーム8のコーナー部11に左右方向に向い
たボス体146を設けており、背もたれ3は、(A)に簡略表示したブラケット装置14
7によってボス体146に回動可能に連結されている。他の構造は第1実施形態と同じで
ある。
図24のうち(C)に示す第3実施形態では、上部支持フレーム8のリア部10を背も
たれ3の下方に配置し、リア部10に、第1実施形態と同じボス体26を上向き姿勢で取
り付けている。この実施形態では、背もたれ3を回動させる部材は、第1実施形態と同じ
ものが姿勢を90°変えて使用されている。この実施形態では、背もたれ3の回動支点は
下部に位置するため、背もたれ3は第1実施形態よりも後傾しやすくなっている。
図24のうち(D)に示す第4実施形態では、サイド支持体13の上下長手の支柱部1
4が上下に分離しており、上部14aが後傾可能な状態で下部14bに連結されている。
後傾動に抵抗を付与する弾性体は内蔵されている。弾性体として、ループ状に巻かれた線
材の両端を接線方向に突出させたばねを使用することも可能である。上部支持フレーム8
は、サイド支持体13の上水平状部15に対して相対動不能に固定されている。
図24のうち(E)に示す第5実施形態及び(F)に示す第6実施形態では、サイド支
持体13は、その下端部がベース6に後傾動可能に連結されている。背もたれ3は、第1
実施形態と同様に、上部支持フレーム8に対して後傾動する。
(E)に示す第5実施形態では、サイド支持体13は第1実施形態と同様に側面視T形
になっているが、(F)の第6実施形態では、サイド支持体13は上下長手の支柱部14
のみで構成されて、上端に上部支持フレーム8が一体に繋がっている。(E)では、上部
支持フレーム8はサイド支持体13の座受け部材7に固定されている。(E)(F)の例
では、ロッキング状態で背もたれ3が後退するため、必ずしも座2を前進させる必要はな
い。
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願発明は他にも様々に具体化できる。例え
ば、本願発明は、可搬式の椅子のみでなく、劇場用椅子のような固定式の椅子にも適用で
きる。
本願発明は、椅子に具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 脚装置
2 座
3 背もたれ
5 脚柱(ガスシリンダ)
6 ベース
7 座受け部材
8 上部支持フレーム
9 上部支持フレームのサイド部
10 上部支持フレームのリア部
13 サイド支持体
14 支柱部
15 上水平状部
16 保護カバー
19 昇降調節用の摘み
22 背インナーシェル(背板)
26 ボス体
27 受けブラケット
31 押動ブラケット
33 支軸
34 弾性体の一例としての第1チェラスト
48 押動ブラケット
54,57 受けブラケット
61 弾性体の一例としての第2チェラスト
68 溝キャップ
69 長溝
70 操作ケーブル
73 ボール
96 プッシュバルブ
131 コロ
133 弾性体の一例としてのばね

Claims (7)

  1. 互いに分離した座と背もたれ、及び、前記座よりも高い位置において前記背もたれが取
    り付く上部支持フレームとを有しており、
    前記上部支持フレームは、着座者の左右両側において手前に向いた左右のサイド部とこ
    れらが一体に連続したリア部とを有している構成であって、
    前記上部支持フレームの左右のサイド部は、前記座の左右両側に配置されたサイド支持
    体に後傾動可能に連結されている一方、前記背もたれは、前記上部支持フレームに後傾動
    可能に連結されている、
    椅子。
  2. 前記左右のサイド支持体は、前後長手の上水平状部と上下長手の支柱部とを有する側面
    視略T形又は逆L形になっており、前記上水平状部は着座者の肘を載せることが可能な高
    さに設定されている、
    請求項1に記載した椅子。
  3. 前記背もたれは、前記上部支持フレームのリア部に連結されている、
    請求項1又は2に記載した椅子。
  4. 前記上部支持フレームが前記サイド支持体に対して後傾動する際の抵抗よりも、前記背
    もたれが前記上部支持フレームに対して後傾動する際の抵抗の方が大きくなるように設定
    されている、
    請求項1~3のうちのいずれかに記載した椅子。
  5. 前記背もたれは、上下中間位置よりも低い位置において前記上部支持フレームに連結さ
    れている、
    請求項1~4のうちのいずれかに記載した椅子。
  6. 前記座は、ロッキング時に着座者に押されて前進し得るように座受け部材に装着されて
    いる、
    請求項1~5のうちのいずれかに記載した椅子。
  7. 互いに分離した座と背もたれ、及び、前記座よりも高い位置において前記背もたれが取
    り付く上部支持フレームとを有しており、
    前記上部支持フレームは、着座者の左右両側において手前に向いた左右のサイド部とこ
    れらが一体に連続したリア部とを有している構成であって、
    前記上部支持フレームの左右のサイド部は、前記座又はこれを支持する座受け部材若し
    くは前記座受け部材を支持するベースに後傾動可能に連結されている一方、前記背もたれ
    は、前記上部支持フレームに後傾動可能に連結されている、
    椅子。
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