JP2023109472A - 紙葉類幅寄せ装置、紙葉類処理装置、及び、紙葉類幅寄せ方法 - Google Patents

紙葉類幅寄せ装置、紙葉類処理装置、及び、紙葉類幅寄せ方法 Download PDF

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Abstract

【課題】搬送中の紙葉類を搬送方向に直交する方向に寄せることができる紙葉類幅寄せ装置を提供すること。【解決手段】紙葉類幅寄せ装置は、搬送路と、前記搬送路上の紙葉類に対し、前記搬送路に沿う搬送方向への動力を与える直進搬送部と、前記直進搬送部の左方向に配置され、前記搬送路上の紙葉類に対し、前記搬送方向に対して左方向に傾斜する左斜め方向への動力を与える左斜行搬送部と、前記直進搬送部の右方向に配置され、前記搬送路上の紙葉類に対し、前記搬送方向に対して右方向に傾斜する右斜め方向への動力を与える右斜行搬送部と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、紙葉類幅寄せ装置、紙葉類処理装置、及び、紙葉類幅寄せ方法に関する。
従来、搬送路上で紙幣を搬送する装置において、搬送方向に直交する方向(搬送路の幅方向)の位置を調整しながら、紙幣を搬送する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1記載の装置は、紙幣を搬送方向に沿って案内するローラ(直進ローラ)と、搬送方向に対する斜めの方向に案内するローラ(斜行ローラ)とを用いて、搬送中の紙幣を搬送路の幅方向中心に寄せる(センタリングする)。
米国特許第7950518号明細書
しかしながら、特許文献1には、搬送中の紙幣をセンタリングすることしか開示されていない。
本開示は、搬送中の紙葉類を搬送方向に直交する方向に寄せることができる紙葉類幅寄せ装置、紙葉類処理装置、及び、紙葉類幅寄せ方法を提供することを目的とする。
本開示に係る紙葉類幅寄せ装置は、搬送路と、前記搬送路上の紙葉類に対し、前記搬送路に沿う搬送方向への動力を与える直進搬送部と、前記直進搬送部の左方向に配置され、前記搬送路上の紙葉類に対し、前記搬送方向に対して左方向に傾斜する左斜め方向への動力を与える左斜行搬送部と、前記直進搬送部の右方向に配置され、前記搬送路上の紙葉類に対し、前記搬送方向に対して右方向に傾斜する右斜め方向への動力を与える右斜行搬送部と、を備える。
本開示に係る紙葉類幅寄せ装置において、前記直進搬送部、前記左斜行搬送部、及び、前記右斜行搬送部のそれぞれにおける前記動力の付与位置は、前記搬送方向に直交する方向に一列に並ぶように設定されても良い。
本開示に係る紙葉類幅寄せ装置において、前記紙葉類を前記搬送方向に対して直交する左方向又は右方向に選択的に寄せて搬送するように、前記直進搬送部、前記左斜行搬送部、及び、前記右斜行搬送部を制御する制御部を更に備えても良い。
本開示に係る紙葉類幅寄せ装置において、前記制御部は、前記紙葉類を前記左方向に寄せる場合、前記直進搬送部及び前記左斜行搬送部による動力を前記紙葉類に与え、前記紙葉類を前記右方向に寄せる場合、前記直進搬送部及び前記右斜行搬送部による動力を前記紙葉類に与えても良い。
本開示に係る紙葉類幅寄せ装置において、前記直進搬送部、前記左斜行搬送部、及び、前記右斜行搬送部は、前記紙葉類の一方の主面側に配置された直進駆動ローラ、左斜行駆動ローラ、及び、右斜行駆動ローラを備え、前記制御部は、前記紙葉類を前記左方向に寄せる場合、前記直進駆動ローラ及び前記左斜行駆動ローラを前記紙葉類に接触させて回転させ、前記紙葉類を前記右方向に寄せる場合、前記直進駆動ローラ及び前記右斜行駆動ローラを前記紙葉類に接触させて回転させても良い。
本開示に係る紙葉類幅寄せ装置において、前記制御部は、前記紙葉類を前記左方向に寄せる場合、前記紙幣に対する前記左斜行駆動ローラの押付力を、前記紙幣に対する前記直進駆動ローラの押付力よりも大きくし、前記紙葉類を前記右方向に寄せる場合、前記紙幣に対する前記右斜駆動行ローラの押付力を、前記紙幣に対する前記直進駆動ローラの押付力よりも大きくしても良い。
本開示に係る紙葉類幅寄せ装置において、前記制御部は、前記紙葉類を前記左方向に寄せる場合、前記左斜行駆動ローラの前記搬送方向の分速度が前記直進駆動ローラの回転速度と同じ速度になるように、前記左斜行駆動ローラを回転させ、前記紙葉類を前記右方向に寄せる場合、前記右斜行駆動ローラの前記搬送方向の分速度が前記直進駆動ローラの回転速度と同じ速度になるように、前記右斜行駆動ローラを回転させても良い。
本開示に係る紙葉類処理装置は、搬送路上の紙葉類を搬送する紙葉類幅寄せ装置を備える紙葉類処理装置であって、前記紙葉類幅寄せ装置は、搬送路と、前記搬送路上の紙葉類に対し、前記搬送路に沿う搬送方向への動力を与える直進搬送部と、前記直進搬送部の左方向に配置され、前記搬送路上の紙葉類に対し、前記搬送方向に対して左方向に傾斜する左斜め方向への動力を与える左斜行搬送部と、前記直進搬送部の右方向に配置され、前記搬送路上の紙葉類に対し、前記搬送方向に対して右方向に傾斜する右斜め方向への動力を与える右斜行搬送部と、を備える。
本開示に係る紙葉類処理装置において、前記紙葉類を前記搬送方向に対して直交する左方向又は右方向に選択的に寄せて搬送するように、前記直進搬送部、前記左斜行搬送部、及び、前記右斜行搬送部を制御する制御部と、前記紙葉類の位置を識別する識別部と、を更に備え、前記制御部は、前記識別部の識別結果に基づいて、前記直進搬送部、前記右斜行搬送部、および、前記左斜行搬送部を制御しても良い。
本開示に係る紙葉類処理装置において、前記紙葉類の左右方向の位置を識別する識別部を更に備え、前記紙葉類幅寄せ装置は、前記識別部における識別結果に基づいて、前記左方向又は前記右方向への寄せ量を判定しても良い。
本開示に係る紙葉類処理装置において、前記直進搬送部、前記左斜行搬送部、及び、前記右斜行搬送部は、前記紙葉類の一方の主面側に配置された直進駆動ローラ、左斜行駆動ローラ、及び、右斜行駆動ローラを備え、前記制御部は、前記識別部の識別結果に基づいて、前記右斜行駆動ローラ又は前記左斜行駆動ローラを前記紙葉類に接触させる時間を変えても良い。
本開示に係る紙葉類処理装置において、前記紙葉類を回収する回収部を更に備え、前記制御部は、前記紙葉類を前記回収部に搬送する場合に、当該紙葉類を搬送方向に対して直交する左方向または右方向に寄せて搬送するように、前記直進搬送部、前記左斜行搬送部、及び、前記右斜行搬送部を制御しても良い。
本開示に係る紙葉類処理装置において、前記回収部は、前記紙葉類を立った状態で水平方向に集積して収納しても良い。
本開示に係る紙葉類幅寄せ方法は、搬送路上の紙葉類を搬送する紙葉類幅寄せ装置に実行させる紙葉類幅寄せ方法であって、前記紙葉類幅寄せ装置は、前記紙葉類を所定枚数毎に、紙葉類の搬送方向に対して直交する左方向又は右方向に選択的に寄せて搬送する。所定枚数は、利用者の操作により設定できてもよい。
本開示に係る紙葉類幅寄せ方法において、前記紙葉類幅寄せ装置により、前記紙葉類の搬送先に基づいて、前記紙葉類を所定枚数毎に前記左方向又は前記右方向に寄せて搬送する幅寄せ搬送処理、又は、前記紙葉類を前記左方向又は前記右方向に寄せずに搬送する直進搬送処理を選択的に行っても良い。幅寄せ搬送処理又は直進搬送処理のいずれを実行するかを、利用者の操作により設定できてもよい。搬送先毎に、いずれの搬送処理を実行するか設定できてもよい。
本開示に係る紙葉類幅寄せ方法において、前記紙葉類幅寄せ装置により、紙葉類を回収する回収部が前記搬送先である場合、前記幅寄せ搬送処理を行っても良い。回収部は、紙幣を立った状態で水平方向に収納する構成であってもよい。回収部は、収納袋であってもよい。
本開示に係る紙葉類幅寄せ方法において、前記紙葉類幅寄せ装置により、リサイクルされる紙葉類が収納されるリサイクル収納部が前記搬送先の場合、前記直進搬送処理を行っても良い。
本開示の紙葉類幅寄せ装置、紙葉類処理装置、及び、紙葉類幅寄せ方法によれば、搬送中の紙葉類を搬送方向に直交する方向に寄せることができる。
第1実施形態における紙幣幅寄せ装置を上から見た状態を示す模式図 第1実施形態における紙幣を左方向に寄せる場合の紙幣幅寄せ装置の動作説明図 第1実施形態における紙幣を右方向に寄せる場合の紙幣幅寄せ装置の動作説明図 第2実施形態における紙幣幅寄せ装置を右側から見た状態を示す模式図 第2実施形態の実施例及び比較例における紙幣が収納された収納部内部を前側から見た状態を示す模式図 第2実施形態における紙幣幅寄せ装置の制御系の構成を示すブロック図 第3実施形態における紙幣処理装置の概略構成を示す模式図 第3実施形態における幅寄せ機構の平面図 第3実施形態における直進搬送部、左斜行搬送部及び右斜行搬送部を後側から見た図 第3実施形態における直進駆動ローラ、左斜行駆動ローラ及び右斜行駆動ローラの平面図 第3実施形態における幅寄せ機構の側面図 第3実施形態における入金処理のフローチャート 第3実施形態における幅寄せ搬送処理のフローチャート 第3実施形態における紙幣を左方向に寄せる場合の紙幣処理装置の動作説明図 第3実施形態における紙幣を右方向に寄せる場合の紙幣処理装置の動作説明図 第3実施形態における回収部の動作説明図 第3実施形態における回収部の動作説明図 第3実施形態における回収部の動作説明図 第3実施形態における回収部の動作説明図 第3実施形態における紙幣を直進搬送処理で回収部に搬送した場合の状態を示す模式図 第3実施形態における紙幣を幅寄せ搬送処理で回収部に搬送した場合の状態を示す模式図 第3実施形態における直進搬送処理のフローチャート 第3実施形態における紙幣を直進搬送する場合の紙幣処理装置の動作説明図 参考例における紙幣処理装置の概略構成を示す模式図
[第1実施形態]
第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。
<紙幣幅寄せ装置の構成>
まず、紙幣幅寄せ装置の構成について説明する。図1は、紙幣幅寄せ装置を上から見た状態を示す模式図である。なお、第1実施形態及び第2実施形態において、左方向又は右方向は、搬送中の紙幣を後側から見た時の左方向又は右方向である。
図1に示される紙幣幅寄せ装置1は、本開示の紙葉類幅寄せ装置の一例である。紙幣幅寄せ装置1による搬送の対象は、本開示の紙葉類の一例である紙幣Pである。紙幣幅寄せ装置1は、搬送路11と、直進搬送部12と、左斜行搬送部13と、右斜行搬送部14と、を備える。
搬送路11は、紙幣Pを搬送する。搬送路11は、それぞれ図示されないローラ、ローラに巻かれたベルト、ローラを駆動するモータ、側壁等の組み合わせにより構成されている。
直進搬送部12は、搬送路11上の紙幣Pに対し、搬送路11に沿う搬送方向D1への動力を与える。
左斜行搬送部13は、直進搬送部12の左側に配置されている。左斜行搬送部13は、搬送路11上の紙幣Pに対し、搬送方向D1に対して左側に傾斜する左斜め方向D2への動力を与える。
右斜行搬送部14は、直進搬送部12の右側に配置されている。右斜行搬送部14は、搬送路11上の紙幣Pに対し、搬送方向D1に対して右側に傾斜する右斜め方向D3への動力を与える。
なお、図1には、直進搬送部12、左斜行搬送部13及び右斜行搬送部14がそれぞれ1つずつ図示されているが、上述された配置関係を満たす限り、直進搬送部12、左斜行搬送部13及び右斜行搬送部14のうち少なくともいずれか1つは、複数配置されていても良い。
<紙幣幅寄せ装置の動作>
次に、紙幣幅寄せ装置1の動作について説明する。図2Aは、紙幣を左方向に寄せる場合の紙幣幅寄せ装置の動作説明図である。図2Bは、紙幣を右方向に寄せる場合の紙幣幅寄せ装置の動作説明図である。
まず、図2Aに示されるように、紙幣Pを左方向に寄せる場合、図示されない搬送機構の駆動により搬送方向D1に搬送中の紙幣Pが、少なくとも直進搬送部12及び左斜行搬送部13に接触している状態において、直進搬送部12及び左斜行搬送部13は、当該紙幣Pに対し、それぞれ搬送方向D1及び左斜め方向D2への動力を与える。一方で、右斜行搬送部14は、紙幣Pに対し、右斜め方向D3への動力を与えない。このような直進搬送部12、左斜行搬送部13及び右斜行搬送部14の動作により、一点鎖線で示されるように、紙幣Pは、搬送路11上の左方向に寄せられる。
一方、図2Bに示されるように、紙幣Pを右方向に寄せる場合、搬送方向D1に搬送中の紙幣Pが、少なくとも直進搬送部12及び右斜行搬送部14に接触している状態において、直進搬送部12及び右斜行搬送部14は、当該紙幣Pに対し、それぞれ搬送方向D1及び右斜め方向D3への動力を与える。一方で、左斜行搬送部13は、紙幣Pに対し、左斜め方向D2への動力を与えない。このような直進搬送部12、左斜行搬送部13及び右斜行搬送部14の動作により、一点鎖線で示されるように、紙幣Pは、搬送路11上の右方向に寄せられる。
以上説明したように、紙幣幅寄せ装置1は、搬送路11上の紙幣Pを左方向又は右方向、つまり搬送方向に直交する方向に選択的に寄せることができる。特に、直進搬送部12が左斜行搬送部13及び右斜行搬送部14の間に配置されているため、例えば2つの直進搬送部12の間に左斜行搬送部13及び右斜行搬送部14を配置する構成と比べて、紙幣Pの左方向又は右方向への寄せ量を大きくすることができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について、図面を参照しながら説明する。
<紙幣幅寄せ装置の構成>
まず、紙幣幅寄せ装置の構成について説明する。図3Aは、紙幣幅寄せ装置を右側から見た状態を示す模式図である。図3Bは、実施例及び比較例における紙幣が収納された収納部内部を前側から見た状態を示す模式図である。図3Cは、紙幣幅寄せ装置の制御系の構成を示すブロック図である。なお、第1実施形態と同じ構成については、同一符号及び同一名称を付し、説明を適宜省略する。
図3Aに示される紙幣幅寄せ装置1Aは、搬送路11と、直進搬送部12と、左斜行搬送部13と、右斜行搬送部14と、収納部15Aと、制御部16Aと、を備える。
収納部15Aは、搬送路11により搬送される紙幣Pを収納する。収納部15Aは、図3Bに実施例として示される左側の図のように、所定枚数毎に左方向又は右方向に選択的に寄せられた紙幣Pを、重ねて収納できるように構成されている。収納部15Aは、例えば、収納袋により構成されている。
図3Cに示されるように、制御部16Aは、直進搬送部12、左斜行搬送部13、右斜行搬送部14、及び、搬送路11のローラを駆動するモータを制御できるように構成されている。制御部16Aは、搬送路11上の紙幣Pを、所定枚数毎に左方向又は右方向に選択的に寄せるように、直進搬送部12、左斜行搬送部13、及び、右斜行搬送部14を制御する。
<紙幣幅寄せ装置の動作>
次に、紙幣幅寄せ装置1Aの動作について説明する。
制御部16Aは、搬送路11上の紙幣Pを1枚毎に左方向又は右方向に選択的に寄せるように、直進搬送部12、左斜行搬送部13、及び、右斜行搬送部14を制御する。制御部16Aは、紙幣Pを左方向又は右方向に寄せる際、第1実施形態で例示した動作と同じように、直進搬送部12、左斜行搬送部13、及び、右斜行搬送部14を制御する。制御部16Aの制御により左方向又は右方向に寄せられた紙幣Pは、図3Bに実施例として示されるように、収納部15A内で左方向又は右方向に寄せられた状態で収納される。なお、第2実施形態では、紙幣Pを1枚毎に左方向又は右方向に選択的に寄せるよう場合を例示するが、紙幣Pを複数枚毎に左方向又は右方向に選択的に寄せても良い。
ここで、図3Bに比較例として示される右側の図のように、紙幣Pを左方向又は右方向のいずれにも寄せない場合、或いは、左方向のみ又は右方向のみに寄せる場合、紙幣Pの束の左側又は右側の端部と収納部15Aの内面との隙間Gが大きくなる。このため、紙幣Pの収納中又は収納部15Aを持ち運び中に、紙幣Pの束が収納部15A内で崩れてしまうおそれがある。これに対し、第2実施形態では、図3Bに実施例として示されるように、紙幣幅寄せ装置1Aは、所定枚数毎に、搬送路11上の紙幣Pを左方向又は右方向に選択的に寄せる。このため、紙幣Pの束の左側又は右側の端部と収納部15Aの内面との隙間Gを小さくすることができ、紙幣Pの収納中又は収納部15Aを持ち運び中に、紙幣Pの束が収納部15A内で崩れてしまうことを抑制することができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について、図面を参照しながら説明する。
<紙幣処理装置の構成>
まず、紙幣処理装置の構成について説明する。図4は、紙幣処理装置の概略構成を示す模式図である。なお、以下において、前側とは、紙幣処理装置の利用者が対面する側であり、後側とは、前側の逆側である。また、右側とは、利用者から見て右側であり、左側とは右側の逆側である。上側とは、紙幣処理装置を水平面上に設置した場合の上側であり、下側とは上側の逆側である。
図4に示される紙幣処理装置2は、本開示の紙葉類処理装置の一例である。紙幣処理装置2は、例えば銀行等の金融機関のバックオフィスに設置されている。なお、紙幣処理装置2は、小売店等の店舗のバックオフィスに設置されていてもよい。紙幣処理装置2は、上部の処理部21と、下部の金庫部22と、を有する。処理部21は、上部筐体210と、上部筐体210の内部に配置された入金部211、出金部212、リジェクト部213、一時保留部214、識別部215、上側搬送部216、ターミナルコンピュータ217、及び、紙幣幅寄せ装置1Bを有する。
金庫部22は、金庫筐体220と、この金庫筐体220の中に収容された、複数の収納装置221~225、下側搬送部226、第2下側搬送部227、及び、回収部3と、を含んで構成される。
入金部211は、例えば入金処理の際に、入金対象の紙幣P(例えば、図5A参照)が投入される部分である。また、入金部211は、計数処理の際に、計数対象の紙幣Pが投入される部分であってもよい。入金部211は、入金口230を有している。入金口230は、上部筐体210の前部において、上向きに開口している。利用者は、入金口230を通じて、入金部211に、紙幣Pを手で投入する。入金部211は、紙幣Pを一枚ずつ紙幣処理装置2内に取り込む機構を有している。
出金部212は、例えば出金処理の際に、収納装置221~225から繰り出された紙幣Pが搬送される部分である。また、出金部212は、入金処理の際に発生したリジェクト紙幣Pが搬送される部分としても使用される。また、出金部212は、計数処理の際に計数された正常な紙幣Pが搬送される部分としても使用される。出金部212は、複数枚の紙幣Pを、重ねた状態で保持できる。出金部212は、出金口231を有している。出金口231は、入金口230よりも前の位置において、上向きに開口している。利用者は、出金部212に集積されている紙幣Pを、出金口231を通じて手で取り出すことができる。
リジェクト部213は、例えば計数処理の際に発生したリジェクト紙幣が搬送される部分である。リジェクト部213は、上部筐体210内の前部に配置されている。リジェクト部213は、複数枚の紙幣Pを、重ねた状態で保持するよう構成されている。リジェクト部213は、第2出金口232を有している。第2出金口232は、上部筐体210の前部において前向きに開口している。
一時保留部214は、例えば入金処理の際に、入金対象の紙幣Pを一時的に収納する。一時保留部214は、収納した紙幣Pを繰り出すことができる。一時保留部214は、テープ式の収納ユニットである。一時保留部214は、紙幣Pを、テープと共にドラムに巻き取ることによって、紙幣Pを収納する。
識別部215は、上側搬送部216の後述される第1搬送路241に配置されている。識別部215は、周知の方法を用いて、紙幣Pの金種及び正損を識別する。識別部215は、真偽判定結果、金種及び正損の識別結果をターミナルコンピュータ217へ送信する。識別部215は、紙幣Pの前後方向(搬送方向)に対する傾き(姿勢)、紙幣Pのサイズ、紙幣Pの搬送路の幅方向の位置を検出し、検出結果をターミナルコンピュータ217へ送信する。
ターミナルコンピュータ217は、記憶部233及び制御部234を有する。
記憶部233は、ターミナルコンピュータ217が実行するプログラムを記憶する。
制御部234は、紙幣処理装置2を統括制御する。制御部234の具体的な処理については後述する。
紙幣幅寄せ装置1Bは、幅寄せ機構4と、上述された制御部234とにより構成されている。幅寄せ機構4は、第1搬送路241における識別部215よりも、入金時における紙幣Pの搬送方向の下流側に配置されている。幅寄せ機構4は、紙幣Pを左方向又は右方向に選択的に寄せる。なお、幅寄せ機構4の具体的な構成については後述する。
金庫部22には、下側搬送部226、第2下側搬送部227、5つの収納装置221~225、及び、回収部3が配置されている。
5つの収納装置221~225は、紙幣Pを重ねて収納するスタック式の収納カセットにより構成されている。以下の説明において、これら5つの収納装置を、第1収納装置221、第2収納装置222、第3収納装置223、第4収納装置224、及び、第5収納装置225と言う場合がある。
第1収納装置221、第2収納装置222及び第3収納装置223は、それぞれ、一つのリサイクル収納部RSを有する。第4収納装置224及び第5収納装置225は、それぞれ、二つのリサイクル収納部(第1リサイクル収納部RS1及び第2リサイクル収納部RS2)を有する。
各リサイクル収納部RS、各第1リサイクル収納部RS1及び各第2リサイクル収納部RS2には、リサイクル対象の紙幣Pが収納される。各リサイクル収納部RS、各第1リサイクル収納部RS1及び各第2リサイクル収納部RS2のそれぞれに収納される紙幣Pの金種は、予め設定されている。各リサイクル収納部RS、各第1リサイクル収納部RS1及び各第2リサイクル収納部RS2は、搬送機構を有している。搬送機構は、収納装置221~225の外から中へ紙幣Pを投入し、収納装置221~225の中から外へ紙幣Pを繰り出すことにより、紙幣Pをリサイクルできるように構成されている。
回収部3は、例えば入金処理の際に、回収対象の紙幣Pが搬送される部分である。回収対象の紙幣Pは、例えば、正券の高額貨幣又は損券である。回収部3は、取付ユニット31と、移動ユニット32と、を備える。
取付ユニット31は、収納袋30が取り付けられるユニットである。移動ユニット32は、第2下側搬送部227によって搬送されてきた紙幣Pを、立った状態(紙幣Pの主面に対する垂線が水平方向とほぼ平行な状態)のまま後方へ水平に移動させ、収納袋30の内部に収納するユニットである。
取付ユニット31は、取付部311と、封止部312と、を備える。取付部311には、収納袋30の入口部分が取り付けられる。収納袋30の入口部分以外の本体部分は、取付部311に取り付けられた入口部分から後方に向けて延びるように配置される。封止部312は、収納袋30の所定部分を外部から挟み込み、封止する。封止部312が収納袋30を封止する方法については既知の方法を採用することができる。取付ユニット31の上面には、開口が設けられている。この開口には、開閉可能な図示されない蓋部が設けられている。取付ユニット31は、図示されないスライド部により、後方に引き出すことができるように構成されている。
移動ユニット32は、圧縮部321と、規制部322と、繰出部323と、を備える。移動ユニット32は、取付ユニット31の手前側に配置されている。
規制部322は、移動ユニット32と取付ユニット31との境界付近に設けられ、移動ユニット32の内部の紙幣Pが収納袋30の内部へ移動することを規制する。規制部322は、圧縮部321による収納袋30への紙幣Pの移動が行われないときには、紙幣Pの移動を規制することで、意図せず紙幣Pが収納袋30の内部へ入り込んでしまうことを防止する。また、規制部322は、圧縮部321により収納袋30への紙幣Pの移動が行われるときには、規制を解除する。規制部322は、上下に分割された構造を有する。規制部322の上側の部位は、上向きに移動できるように構成され、規制部322の下側の部位は、下向きに移動できるように構成されている。図4には、閉じた状態の規制部322の位置が実線で、開いた状態の規制部322の位置が破線で、それぞれ示されている。
次に、圧縮部321及び規制部322について詳細に説明する。図4の二点鎖線の枠に囲まれた部分拡大図に示されるように、圧縮部321の後端部は、格子状に形成されている。また、上下に分割された規制部322は、それぞれが櫛歯形状に形成されている。このような構成により、規制部322は、閉じた状態において、紙幣Pの後方への移動を規制することができる一方で、櫛場形状の隙間を圧縮部321の先端部を通過させることができる。また、規制部322は、開いた状態において、紙幣Pの後方への移動を規制しないようにすることができる。
繰出部323は、第2下側搬送部227により搬送された紙幣Pを、移動ユニット32の内部に繰り出す。繰出部323は、例えば回転する羽根を有しており、移動ユニット32の内部における後方に向かって、紙幣Pを繰り出すように構成されている。これにより、繰出部323によって繰り出された紙幣Pは、閉じた状態の規制部322の手前側に立った状態で積層される。
上側搬送部216、下側搬送部226及び第2下側搬送部227は、搬送部24を構成している。搬送部24は、紙幣処理装置2内で、紙幣Pと紙幣Pとの間に適宜の間隔を空けて、紙幣Pを一枚ずつ搬送する。
上側搬送部216は、第1搬送路241、第2搬送路242、第3搬送路243、第4搬送路244、第5搬送路245、第6搬送路246、第7搬送路247、及び、第8搬送路248を有している。第1搬送路241は、ループ状に構成されている。搬送部24は、紙幣Pを、第1搬送路241に沿って、図4における時計回り方向及び反時計回り方向のそれぞれに搬送することができる。第2搬送路242は、入金部211と第1搬送路241とを接続する。第3搬送路243は、出金部212と第1搬送路241とを接続する。第4搬送路244は、リジェクト部213と第1搬送路241とを接続する。第5搬送路245は、一時保留部214と第1搬送路241とを接続する。第6搬送路246、第7搬送路247及び第8搬送路248は、それぞれ第1搬送路241と下側搬送部226とを接続する。
下側搬送部226は、第9搬送路249、第10搬送路250、及び、第11搬送路251を有している。第9搬送路249は、第6搬送路246と、第2下側搬送部227とを接続する。第10搬送路250は、第7搬送路247と、第1収納装置221、第2収納装置222及び第3収納装置223のそれぞれのリサイクル収納部RS、第4収納装置224の第1リサイクル収納部RS1とを接続する。第11搬送路251は、第8搬送路248と第5収納装置225の第1リサイクル収納部RS1とを接続する。
第2下側搬送部227は、途中で分岐して、第4収納装置224の第2リサイクル収納部RS2、第5収納装置225の第2リサイクル収納部RS2、及び、回収部3に接続されている。第2下側搬送部227は、第1搬送路241と第4収納装置224の第2リサイクル収納部RS2との間で紙幣Pを搬送する。また、第2下側搬送部227は、第1搬送路241と第5収納装置225の第2リサイクル収納部RS2との間で紙幣Pを搬送する。第2下側搬送部227は、第1搬送路241から回収部3へ向かって、紙幣Pを搬送する。
搬送部24の各部には、図示は省略するが、紙幣Pの通過を検知する通過センサが配置されている。搬送部24は、ターミナルコンピュータ217からの指令を受けると、通過センサの検知信号に基づいて、紙幣Pを所定の搬送先に搬送する。
次に、幅寄せ機構4の詳細な構成について説明する。図5Aは、幅寄せ機構の平面図である。図5Bは、直進搬送部、左斜行搬送部及び右斜行搬送部を後側から見た図である。図5Cは、直進駆動ローラ、左斜行駆動ローラ及び右斜行駆動ローラの平面図である。図5Dは、幅寄せ機構の側面図である。
図5Aに示される幅寄せ機構4は、上述された第1搬送路241と、2つの直進搬送部42と、左斜行搬送部43と、右斜行搬送部44と、2つの前方直進搬送部45と、2つの後方直進搬送部46と、2組の前方通過センサ47と、3組の後方通過センサ48と、を備える。なお、各搬送部42,43,44,45,46の個数は、上述された個数に限られない。
各直進搬送部42は、第1搬送路241上の紙幣Pに対し、第1搬送路241に沿う搬送方向D1への動力を与える。左斜行搬送部43は、第1搬送路241上の紙幣Pに対し、搬送方向D1に対して左方向に傾斜する左斜め方向D2への動力を与える。右斜行搬送部44は、第1搬送路241上の紙幣Pに対し、搬送方向D1に対して右方向に傾斜する右斜め方向D3への動力を与える。このように、直進搬送部42を左斜行搬送部43及び右斜行搬送部44の間に配置することにより、2つの直進搬送部42の間に左斜行搬送部43及び右斜行搬送部44を配置する構成と比べて、紙幣Pの左方向又は右方向への寄せ量を大きくすることができる。
図5Bに示されるように、各直進搬送部42は、それぞれ、直進駆動ローラ421と、直進従動ローラ422と、を備える。直進駆動ローラ421及び直進従動ローラ422は、本開示の直進ローラの一例であり、搬送方向D1に対して直交する回転軸を中心にして回転する。左斜行搬送部43は、左斜行駆動ローラ431と、左斜行従動ローラ432と、を備える。左斜行駆動ローラ431及び左斜行従動ローラ432は、本開示の左斜行ローラの一例であり、左斜め方向D2に対して直交する回転軸を中心にして回転する。右斜行搬送部44は、右斜行駆動ローラ441と、右斜行従動ローラ442と、を備える。右斜行駆動ローラ441及び右斜行従動ローラ442は、本開示の右斜行ローラの一例であり、右斜め方向D3に対して直交する回転軸を中心にして回転する。直進駆動ローラ421、直進従動ローラ422、左斜行駆動ローラ431、左斜行従動ローラ432、右斜行駆動ローラ441、及び、右斜行従動ローラ442は、同じ形状に形成されている。なお、各ローラ421,422,431,432,441,442は、同じ形状に形成されていなくても良い。
2つの直進駆動ローラ421、左斜行駆動ローラ431、及び、右斜行駆動ローラ441は、第1搬送路241の幅方向(左右方向)(以下、「第1搬送路241の幅方向」を「搬送路の幅方向」という場合がある)に一列に並ぶように配置されている。2つの直進駆動ローラ421は、搬送路の幅方向中央において、左右方向に並ぶように配置されている。左斜行駆動ローラ431は、左側の直進駆動ローラ421の左側に配置されている。右斜行駆動ローラ441は、右側の直進駆動ローラ421の右側に配置されている。各直進駆動ローラ421、左斜行駆動ローラ431、及び、右斜行駆動ローラ441は、それぞれ互いに異なる図示されないモータの駆動に伴い回転する。モータは、ステッピングモータであっても良いし、DCモータであっても良い。
2つの直進従動ローラ422、左斜行従動ローラ432、及び、右斜行従動ローラ442は、2つの直進駆動ローラ421、左斜行駆動ローラ431、及び、右斜行駆動ローラ441のそれぞれの上方に配置されている。各従動ローラ422,432,442(直進従動ローラ422、左斜行従動ローラ432、及び、右斜行従動ローラ442)は、各駆動ローラ421,431,441(各直進駆動ローラ421、左斜行駆動ローラ431、及び、右斜行駆動ローラ441)とともに、紙幣Pに接触するように配置されている。各従動ローラ422,432,442は、図示されない昇降機構によってそれぞれ独立的に、図5B及び図5Dに実線で示される下降位置と、二点鎖線で示される上昇位置とに切り替え可能に構成されている。下降位置とは、各従動ローラ422,432,442が紙幣Pに接触する位置であり、上昇位置とは、各従動ローラ422,432,442が紙幣Pに接触しない位置である。
図5Cに示されるように、各直進駆動ローラ421及び直進従動ローラ422と紙幣Pとの接触位置Q1、左斜行駆動ローラ431及び左斜行従動ローラ432と紙幣Pとの接触位置Q2、並びに、右斜行駆動ローラ441及び右斜行従動ローラ442と紙幣Pとの接触位置Q3は、紙幣Pの搬送方向D1に対して直交する基準線Q0上に位置している。つまり、各直進搬送部42、左斜行搬送部43及び右斜行搬送部44は、紙幣Pに対する動力の付与位置が搬送路の幅方向に一列に並ぶように構成されている。
図5A及び図5Dに示される各前方直進搬送部45は、直進搬送部42、左斜行搬送部43、及び、右斜行搬送部44よりも搬送方向の前側において、第1搬送路241上の紙幣Pに対し、搬送方向D1への動力を与える。各後方直進搬送部46は、直進搬送部42、左斜行搬送部43、及び、右斜行搬送部44よりも搬送方向の後側において、第1搬送路241上の紙幣Pに対し、搬送方向D1への動力を与える。各前方直進搬送部45は、それぞれ、前方駆動ローラ451と、前方従動ローラ452と、を備える。各後方直進搬送部46は、それぞれ、後方駆動ローラ461と、後方従動ローラ462と、を備える。
2つの前方駆動ローラ451は、搬送路の幅方向に一列に並ぶように配置されている。2つの後方駆動ローラ461は、搬送路の幅方向に一列に並ぶように配置されている。各前方駆動ローラ451、及び、後方駆動ローラ461は、それぞれ互いに異なる図示されないモータの駆動に伴い回転する。モータは、ステッピングモータであっても良いし、DCモータであっても良い。
2つの前方従動ローラ452、及び、2つの後方従動ローラ462は、2つの前方駆動ローラ451、及び、2つの後方駆動ローラ461のそれぞれの上方に配置されている。各従動ローラ452,462(各前方従動ローラ452、及び、各後方従動ローラ462)は、各駆動ローラ451,461(各前方駆動ローラ451、及び、各後方駆動ローラ461)とともに、紙幣Pに接触するように配置されている。各従動ローラ452,462は、図示されない昇降機構によってそれぞれ独立的に、図5B及び図5Dに実線で示される下降位置と、二点鎖線で示される上昇位置とに切り替え可能に構成されている。下降位置とは、各従動ローラ452,462が紙幣Pに接触する位置であり、上昇位置とは、各従動ローラ452,462が紙幣Pに接触しない位置である。
なお、以下において、各従動ローラ422,432,442,452,462が下降位置に位置すると共に、各駆動ローラ421,431,441,451,461が駆動している状態を、各搬送部42,43,44,45,46(直進搬送部42、左斜行搬送部43、右斜行搬送部44、前方直進搬送部45、後方直進搬送部46)がオンの状態と言う場合がある。また、各従動ローラ422,432,442,452,462が上昇位置に位置すると共に、各駆動ローラ421,431,441,451,461が停止している状態を、各搬送部42,43,44,45,46がオフの状態と言う場合がある。
2組の前方通過センサ47は、前方直進搬送部45よりも搬送方向の前側において、搬送路の幅方向に並ぶように設けられている。2組の前方通過センサ47は、それぞれ上下一対のセンサ471によって構成され、当該上下一対のセンサ471の間で搬送される紙幣Pの通過を検出する。
3組の後方通過センサ48は、後方直進搬送部46よりも搬送方向の後側において、搬送路の幅方向に並ぶように設けられている。3組の後方通過センサ48は、それぞれ上下一対のセンサ481によって構成され、当該上下一対のセンサ481の間で搬送される紙幣Pの通過を検出する。
<紙幣処理装置の動作>
次に、紙幣処理装置2の動作として、入金処理について説明する。入金処理とは、紙幣処理装置2に投入された紙幣Pのうち、回収対象の紙幣Pを回収部3に収納する一方で、リサイクル対象の紙幣Pを金種別に収納装置221~225に収納する処理である。なお、以下において、第1搬送路241上の紙幣Pを、所定枚数毎に左方向又は右方向に選択的に寄せて搬送する処理を、「幅寄せ搬送処理」と言う場合がある。また、第1搬送路241上の紙幣Pを、左方向及び右方向のいずれにも寄せることなく搬送する処理を、「直進搬送処理」と言う場合がある。図6は、入金処理のフローチャートである。図7は、幅寄せ搬送処理のフローチャートである。図8Aは、紙幣を左方向に寄せる場合の紙幣処理装置の動作説明図である。図8Bは、紙幣を右方向に寄せる場合の紙幣処理装置の動作説明図である。図9A、図9B、図9C及び図9Dは、回収部の動作説明図である。図10Aは、紙幣を直進搬送処理で回収部に搬送した場合の状態を示す模式図である。図10Bは、紙幣を幅寄せ搬送処理で回収部に搬送した場合の状態を示す模式図である。図11は、直進搬送処理のフローチャートである。図12は、紙幣を直進搬送する場合の紙幣処理装置の動作説明図である。
例えば、利用者が入金対象の複数枚の紙幣Pを入金部211へ投入すると、紙幣Pは、搬送部24の第2搬送路242により、1枚ずつ第1搬送路241へ搬送される。識別部215は、第1搬送路241により搬送される紙幣Pの金種及び正損を識別し、識別結果を制御部234へ送信する。識別部215は、紙幣Pの前後方向に対する傾き、サイズ、搬送路の幅方向の位置を検出し、検出結果を制御部234へ送信する。図6に示されるように、制御部234は、識別部215から上記識別結果及び上記検出結果を取得する(ステップS1)。
次に、制御部234は、識別部215における識別結果に基づいて、紙幣Pの幅寄せ搬送処理を行うか否かを判定する(ステップS2)。制御部234は、紙幣Pが回収対象の紙幣Pの場合、つまり紙幣Pがリサイクル対象の紙幣Pでない場合、当該紙幣Pの幅寄せ搬送処理を行うと判定する(ステップS2:YES)。この後、制御部234は、紙幣Pの幅寄せ搬送処理を行う(ステップS3)。幅寄せ搬送される紙幣Pは、後述されるように、回収部3へ搬送される。
一方、制御部234は、例えば、紙幣Pが回収対象の紙幣Pでない場合、つまり紙幣Pがリサイクル対象の紙幣Pである場合、当該紙幣Pの幅寄せ搬送処理を行わないと判定する(ステップS2:NO)。この後、制御部234は、紙幣Pの直進搬送処理を行う(ステップS4)。直進搬送される紙幣Pは、金種別に5つの収納装置221~225のうちのいずれかの収納装置へ搬送される。
ステップS3又はステップS4の処理後、制御部234は、入金処理を終了するか否かを判定する(ステップS5)。例えば、制御部234は、識別部215において所定時間以内に識別処理が行われた場合、入金処理を終了しないと判定し、所定時間以内に識別処理が行われていない場合、入金処理を終了すると判定する。制御部234は、入金処理を終了すると判定した場合(ステップS5:YES)、入金処理を終了する。一方、制御部234は、入金処理を終了しないと判定した場合(ステップS5:NO)、次の紙幣Pに対する識別結果及び検出結果を識別部215から取得する(ステップS1)。
次に、ステップS3における紙幣Pの幅寄せ搬送処理について説明する。図7に示されるように、制御部234は、紙幣Pの寄せ方向を設定する(ステップS11)。制御部234は、所定枚数毎に、寄せ方向を左方向又は右方向に設定する。なお、所定枚数は、紙幣処理装置2の製造者により設定された固定値であっても良いし、利用者により利用状況に応じて設定された値であっても良い。
制御部234は、紙幣Pの寄せ量を算出する(ステップS12)。制御部234は、紙幣Pの前後方向に対する傾き、及び、搬送路の幅方向の位置の検出結果に基づいて、幅寄せ処理後の紙幣Pの端部から第1搬送路241の端部までの距離が、ほぼ同じ長さになるように、寄せ量を算出する。例えば、制御部234は、紙幣Pを左方向に寄せる場合、図8Aに示されるように、幅寄せ処理後の紙幣Pの端部から第1搬送路241の端部までの距離GLが、ほぼ同じ長さになるように、寄せ量を算出する。また、制御部234は、紙幣Pを右方向に寄せる場合、図8Bに示されるように、幅寄せ処理後の紙幣Pの端部から第1搬送路241の端部までの距離GRが、ほぼ同じ長さになるように、寄せ量を算出する。
図7に戻り、制御部234は、寄せ量の算出後、紙幣Pの前後方向に対する傾き、サイズ、搬送路の幅方向の位置の検出結果に基づいて、以下に示される幅寄せ機構4の幅寄せ駆動条件1,2,3を設定する(ステップS13)。なお、紙幣Pを左方向に寄せる際及び右方向に寄せる際の幅寄せ駆動条件1~3の設定処理は、ほぼ同じであるため、紙幣Pを左方向に寄せる際の設定処理について詳細に説明する。
・幅寄せ駆動条件1:各搬送部42,43,44,45,46における紙幣Pに対するグリップ圧の大きさ
・幅寄せ駆動条件2:各駆動ローラ421,431,441,451,461の回転速度
・幅寄せ駆動条件3:各搬送部42,43,44,45,46のオンオフ状態
なお、各搬送部42,43,44,45,46におけるグリップ圧とは、各駆動ローラ421,431,441,451,461に対する各従動ローラ422,432,442,452,462の押付力である。
制御部234は、紙幣Pを左方向に寄せる際の幅寄せ駆動条件1を設定する際、以下の関係を満たすように、各搬送部42,43,44のグリップ圧を設定する。
左斜行搬送部43のグリップ圧>直進搬送部42のグリップ圧>0
右斜行搬送部44のグリップ圧=0
また、制御部234は、各搬送部45,46(前方直進搬送部45、後方直進搬送部46)のグリップ圧を0より大きい値に設定する。各搬送部45,46のグリップ圧は、直進搬送部42のグリップ圧以上の値であっても良いし、直進搬送部42のグリップ圧未満の値であっても良い。前方直進搬送部45のグリップ圧は、後方直進搬送部46のグリップ圧と同じであっても良いし、異なっていても良い。
制御部234は、紙幣Pを左方向に寄せる際の幅寄せ駆動条件2を設定する際、図8Aに示されるように、直進駆動ローラ421の回転速度をR1に設定する一方で、左斜行駆動ローラ431の回転速度をR2に設定する。左斜行駆動ローラ431の回転速度R2は、搬送方向D1の分速度R21(速度成分R21)の速さが、直進駆動ローラ421の搬送方向D1に沿う回転速度R1の速さと同じになるように、設定される。なお、以下において、搬送方向の分速度を、「搬送方向分速度」と言う場合がある。また、制御部234は、右斜行駆動ローラ441の回転速度を0に設定する一方で、各駆動ローラ451,461(前方駆動ローラ451、後方駆動ローラ461)の回転速度を0より大きい値に設定する。各駆動ローラ451,461の回転速度は、直進駆動ローラ421の回転速度以上の値であっても良いし、直進駆動ローラ421の回転速度未満の値であっても良い。前方駆動ローラ451の回転速度は、後方駆動ローラ461の回転速度と同じであっても良いし、異なっていても良い。
制御部234は、紙幣Pを左方向に寄せる際の幅寄せ駆動条件3を設定する際、例えば、紙幣Pの前端部又は面内の所定位置が接触位置Q1,Q2に到達するまでは、後方直進搬送部46をオンにする一方で、各搬送部42,43,44,45をオフにするように、オンオフ状態を設定する。また、制御部234は、後方駆動ローラ461の回転速度に基づいて、紙幣Pの前端部又は面内の所定位置が接触位置Q1,Q2に到達したら、各搬送部42,43をオンにする一方で、各搬送部44,45,46をオフにするように、オンオフ状態を設定する。また、制御部234は、各駆動ローラ421,431の回転速度に基づいて、各搬送部42,43をオンにする期間の長さを設定する。各搬送部42,43をオンする期間が長いほど、紙幣Pの左方向への寄せ量が大きくなる。また、制御部234は、紙幣Pの前端部又は面内の所定位置が前方駆動ローラ451に接触したら、各搬送部42,43,44,46をオフにする一方で、前方直進搬送部45をオンにするように、オンオフ状態を設定する。
一方、制御部234は、紙幣Pを右方向に寄せる際の幅寄せ駆動条件1を設定する際、以下の関係を満たすように、各搬送部42,43,44のグリップ圧を設定する。
右斜行搬送部44のグリップ圧>直進搬送部42のグリップ圧>0
左斜行搬送部43のグリップ圧=0
また、制御部234は、紙幣Pを右方向に寄せる際の幅寄せ駆動条件2を設定する際、図8Bに示されるように、直進駆動ローラ421の回転速度をR1に設定する一方で、右斜行駆動ローラ441の回転速度をR3に設定する。右斜行駆動ローラ441の回転速度R3は、搬送方向分速度R31の速さが、直進駆動ローラ421の搬送方向D1に沿う回転速度R1の速さと同じになるように、設定される。
制御部234は、幅寄せ駆動条件1における各搬送部45,46のグリップ圧、幅寄せ駆動条件2における各駆動ローラ451,461の回転速度、及び、幅寄せ駆動条件3を、紙幣Pを左方向に寄せる際と同様に、設定する。
図7に戻り、制御部234は、幅寄せ機構4の幅寄せ駆動条件1,2,3の設定後、紙幣Pが後方通過センサ48に到達したことが検出されると(ステップS14)、幅寄せ機構4を幅寄せ駆動条件1,2,3に基づき駆動することにより、ステップS11で設定された方向に紙幣Pを寄せる(ステップS15)。
例えば、紙幣Pを左方向に寄せる場合、紙幣Pが後方通過センサ48に到達すると、制御部234は、所定のタイミングで後方直進搬送部46をオンにする一方で、各搬送部42,43,44,45をオフにすることにより、紙幣Pを搬送方向D1に搬送する。その後、制御部234は、紙幣Pの前端部又は面内の所定位置が接触位置Q1,Q2に到達したら、各搬送部42,43をオンにする一方で、各搬送部44,45,46をオフにする。図8Aに示されるように、紙幣Pは、直進搬送部42及び左斜行搬送部43のグリップ圧の差に対応する摩擦力の差により、左方向に寄せられる。
ここで、後方直進搬送部46をオンにしたまま、各搬送部42,43をオンにすると、例えば、直進駆動ローラ421の回転速度が後方駆動ローラ461の回転速度よりも遅い場合、紙幣Pに皺が発生するおそれがある。また、直進駆動ローラ421の回転速度が後方駆動ローラ461の回転速度よりも速い場合、紙幣Pが伸ばされて破損するおそれがある。これに対し、第3実施形態のように、各搬送部42,43をオンにする一方で、後方直進搬送部46にオフにすることにより、上述の不具合の発生を抑制することができる。
また、左斜行駆動ローラ431の搬送方向分速度R21の速さが、直進駆動ローラ421の回転速度R1の速さと異なる場合、紙幣Pが回転しながら左方向に寄せられるおそれがある。これに対し、第3実施形態のように、左斜行駆動ローラ431の搬送方向分速度R21の速さを、直進駆動ローラ421の回転速度R1の速さと同じにすることにより、図8Aに示されるように、回転を抑制しつつ紙幣Pを左方向に寄せることができる。
また、例えば、接触位置Q1が接触位置Q2よりも前方又は後方に位置する場合、各搬送部42,43により紙幣Pに動力が付与されるタイミングが異なるため、紙幣Pが回転しながら左方向に寄せられるおそれがある。これに対し、第3実施形態のように、接触位置Q1,Q2を搬送方向D1に対して直交する基準線Q0上に位置させることにより、各搬送部42,43により紙幣Pに動力が付与されるタイミングをほぼ同じにすることができ、図8Aに示されるように、回転を抑制しつつ紙幣Pを左方向に寄せることができる。
その後、各搬送部42,43がオンの期間が幅寄せ駆動条件3で設定された期間になったら、各搬送部42,43,44,46をオフにする一方で、前方直進搬送部45をオンにする。
ここで、各搬送部42,43をオンにしたまま、前方直進搬送部45をオンにすると、例えば、直進駆動ローラ421の回転速度が前方駆動ローラ451の回転速度よりも速い場合、紙幣Pに皺が発生するおそれがある。また、直進駆動ローラ421の回転速度が前方駆動ローラ451の回転速度よりも遅い場合、紙幣Pが伸ばされて破損するおそれがある。これに対し、第3実施形態のように、各搬送部42,43をオフにする一方で、前方直進搬送部45をオンにすることにより、上述の不具合の発生を抑制することができる。
また、紙幣Pを右方向に寄せる場合、制御部234が、左方向に寄せる場合と同様の処理を行うことにより。図8Bに示されるように、回転を抑制しつつ紙幣Pを右方向に寄せることができる。
ステップS3の幅寄せ搬送処理により所定枚数毎に左方向又は右方向に寄せられた、回収対象の紙幣Pは、回収部3に搬送される。図9Aに示されるように、制御部234は、繰出部323により、移動ユニット32の内部空間である一時保留部SPに所定枚数の紙幣Pを繰り出し、規制部322にもたれるように保留する。制御部234は、一時保留部SPに所定枚数の紙幣Pが保留されると、図9Bに示されるように、規制部322を開く。そして、制御部234は、圧縮部321により紙幣Pを収納袋30側に押し、紙幣Pを収納袋30の内部に収納して圧縮する。次に、制御部234は、図9Cに示されるように、規制部322を閉じる。そして、制御部234は、図9Dに示されるように、圧縮部321を元の位置に戻す。
ここで、紙幣Pを所定枚数毎に左方向又は右方向に寄せずに、直進搬送処理により回収部3に搬送する場合、図10Aに示されるように、紙幣Pの束と収納袋30の内周面との隙間が大きいため、圧縮部321が紙幣Pを圧縮すると、紙幣Pの左右方向の位置によっては、一部の紙幣Pが座屈して収納袋30の入口から出るおそれがある。これに対し、第3実施形態のように、紙幣Pを幅寄せ搬送処理により回収部3に搬送することにより、図10Bに示されるように、紙幣Pの束と収納袋30の内周面との隙間が小さくなるため、圧縮部321が紙幣Pを圧縮したときの紙幣Pの座屈を抑制することができる。
次に、ステップS4における紙幣Pの直進搬送処理について説明する。図11に示されるように、制御部234は、紙幣Pの搬送方向に対する傾き、サイズ、搬送路の幅方向の位置の検出結果に基づいて、以下に示される幅寄せ機構4の直進駆動条件1,2,3を設定する(ステップS21)。
・直進駆動条件1:各搬送部42,43,44,45,46のグリップ圧の大きさ
・直進駆動条件2:各駆動ローラ421,431,441,451,461の回転速度
・直進駆動条件3:各搬送部42,43,44,45,46のオンオフ状態
制御部234は、直進駆動条件1を設定する際、直進搬送部42、前方直進搬送部45、及び、後方直進搬送部46のグリップ圧を0を超える所定値に設定する一方で、左斜行搬送部43及び右斜行搬送部44のグリップ圧を0に設定する。直進搬送部42、前方直進搬送部45、及び、後方直進搬送部46のグリップ圧は、幅寄せ駆動条件1におけるグリップ圧と同じであっても良いし、異なっていても良い。
制御部234は、直進駆動条件2を設定する際、図12に示されるように、直進駆動ローラ421、前方駆動ローラ451、及び、後方駆動ローラ461の回転速度をR1に設定する一方で、左斜行駆動ローラ431及び右斜行駆動ローラ441の回転速度を0に設定する。なお、前方駆動ローラ451及び後方駆動ローラ461の回転速度は、直進駆動ローラ421の回転速度と異なっていても良い。
制御部234は、直進駆動条件3を設定する際、例えば、紙幣Pの前端部又は面内の所定位置が接触位置Q1に到達するまでは、後方直進搬送部46をオンにする一方で、各搬送部42,43,44,45をオフにするように、オンオフ状態を設定する。また、制御部234は、後方駆動ローラ461の回転速度に基づいて、紙幣Pの前端部又は面内の所定位置が接触位置Q1に到達したら、直進搬送部42をオンにする一方で、各搬送部43,44,45,46をオフにするように、オンオフ状態を設定する。また、制御部234は、直進駆動ローラ421の回転速度に基づいて、紙幣Pの前端部又は面内の所定位置が前方駆動ローラ451に接触したら、各搬送部42,43,44,46をオフにする一方で、前方直進搬送部45をオンにするように、オンオフ状態を設定する。
図11に戻り、制御部234は、幅寄せ機構4の直進駆動条件1,2の設定後、紙幣Pが後方通過センサ48に到達したことが検出されると(ステップS22)、幅寄せ機構4を直進駆動条件1,2,3に基づき駆動することにより、紙幣Pを直進搬送する(ステップS23)。
紙幣Pが後方通過センサ48に到達すると、制御部234は、所定のタイミングで後方直進搬送部46をオンにする一方で、各搬送部42,43,44,45をオフにすることにより、紙幣Pを搬送方向D1に搬送する。その後、制御部234は、紙幣Pの前端部又は面内の所定位置が接触位置Q1,Q2に到達したら、直進搬送部42をオンにする一方で、各搬送部43,44,45,46をオフにする。
ここで、後方直進搬送部46をオンにしたまま、直進搬送部42をオンにすると、幅寄せ搬送処理と同じように、紙幣Pに皺が発生したり、紙幣Pが伸ばされて破損するおそれがある。これに対し、第3実施形態のように、直進搬送部42をオンにする一方で、後方直進搬送部46にオフにすることにより、上述の不具合の発生を抑制することができる。
その後、紙幣Pの前端部又は面内の所定位置が前方駆動ローラ451に接触したら、各搬送部42,43,44,46をオフにする一方で、前方直進搬送部45をオンにする。
ここで、直進搬送部42をオンにしたまま、前方直進搬送部45をオンにすると、幅寄せ搬送処理と同じように、紙幣Pに皺が発生したり、紙幣Pが伸ばされて破損するおそれがある。これに対し、第3実施形態のように、直進搬送部をオフにする一方で、前方直進搬送部45をオンにすることにより、上述の不具合の発生を抑制することができる。
以上の処理により、図12に示されるように、紙幣Pは、左方向又は右方向に寄せられることなく、且つ、回転することなく、搬送方向D1に沿って搬送される。そして、ステップS4の直進搬送処理により搬送されるリサイクル対象の紙幣Pは、金種別に、5つの収納装置221~225のうちのいずれかの収納装置へ搬送される。このように、リサイクル対象の紙幣Pを直進搬送処理により収納装置221~225に収納することにより、紙幣Pを出金した際の出金部212における紙幣Pの左右方向の位置を、ほぼ同じ位置にすることができる。
[実施形態の変形例]
本開示は、これまでに説明した実施形態に示されたものに限られないことは言うまでも無く、その趣旨を逸脱しない範囲内で、種々の変形を加えることができる。上記実施形態及び以下に示す変形例を、適用可能な範囲において、どのように組み合わせても良い。
例えば、第3実施形態において、各搬送部42,43,44をそれぞれ一対ずつのローラにより構成したが、少なくとも一方のローラの代わりに搬送ベルトを適用しても良い。また、各従動ローラ422,432,442を、各駆動ローラ421,431,441と同じように駆動するようにしても良い。また、紙幣Pの上側に各駆動ローラ421,431,441を配置する一方で、上側に各従動ローラ422,432,442を配置しても良い。また、例えば、紙幣Pの上側(一方の主面側)に、各従動ローラ422,432,442の代わりに各駆動ローラ421,431,441を配置する一方で、紙幣Pの下側に各駆動ローラ421,431,441を配置せずに、第1搬送路241の上面における各駆動ローラ421,431,441に対向する位置を平面状に形成しても良い。この場合、各搬送部42,43,44をオンにする際には、各駆動ローラ421,431,441を下降させて、紙幣Pを第1搬送路241の上面に押し付け、各搬送部42,43,44をオフにする際には、各駆動ローラ421,431,441を上昇させて紙幣Pから離間させることにより、幅寄せ搬送処理又は直進搬送処理を行うことができる。
第3実施形態において、左斜行駆動ローラ431の搬送方向分速度R21又は右斜行駆動ローラ441の搬送方向分速度R31を、直進駆動ローラ421の回転速度R1よりも遅くしても良いし、速くしても良い。
第3実施形態において、例えば紙幣Pを左方向に寄せる場合、後方直進搬送部46をオンにしたまま、各搬送部42,43をオンにしても良いし、各搬送部42,43をオンにしたまま、前方直進搬送部45をオンにしても良い。
第3実施形態において、接触位置Q1,Q2,Q3の全てを搬送方向D1に対して直交する基準線Q0上に位置させたが、例えば、接触位置Q1を接触位置Q2,Q3よりも前方又は後方に位置させても良い。
第3実施形態において、幅寄せ搬送処理の代わりに、紙幣Pを所定枚数毎に、左方向又は右方向に寄せる処理と、左右のいずれにも寄せない処理とを行っても良い。また、幅寄せ搬送処理の代わりに、紙幣Pを所定枚数毎に、左方向に寄せる処理と、右方向に寄せる処理と、左右のいずれにも寄せない処理とを行っても良い。
第3実施形態において、利用者が幅寄せ搬送処理又は直進搬送処理を選択できるようにしても良い。
第3実施形態において、幅寄せ機構4が第1搬送路241に配置された構成を例示したが、回収部3の移動ユニット32の内部に配置しても良い。
本開示の紙葉類幅寄せ装置、紙葉類処理装置、及び、紙葉類幅寄せ方法に利用される紙葉類として、商品券、小切手を適用してもよい。
[参考例]
次に、参考例について、図面を参照しながら説明する。
<紙幣処理装置の構成>
まず、紙幣処理装置の構成について説明する。図13は、紙幣処理装置の概略構成を示す模式図である。なお、第3実施形態の紙幣処理装置2と同じ構成については、同一名称及び同一符号を付し、説明を省略又は簡略にする。
図13に示される紙幣処理装置5は、本開示の紙葉類処理装置の一例である。紙幣処理装置5は、上部の処理部21と、下部の金庫部22と、処理部21は、上部筐体210と、上部筐体210の内部に配置された入金部211、出金部212、一時保留部214、識別部215、上側搬送部216、カセット装着部51、入出金部52、上部リジェクト収納部53、計数リジェクト収納部54、姿勢変更ユニット55、制御部56を有する。一時保留部214には、後述される回収処理又は精査処理において発生したリジェクト紙幣が一時的に収納される。
入金部211は、重ねられた複数枚の紙幣Pを、紙幣Pの長辺Paが取り込み方向の前になる姿勢で1枚ずつ取り込む(受け入れる)ための繰出機構を有している。以下において、長辺Paが搬送方向の前になる姿勢で紙幣Pを搬送することを、「短手搬送する」という場合がある。
カセット装着部51は、紙幣搬送カセット50が装着できるように構成されている。カセット装着部51に紙幣搬送カセット50が装着されると、制御部56によって紙幣搬送カセット50を制御できるようになる。
紙幣搬送カセット50は、少なくとも、紙幣Pの短辺Pbが搬送方向の前になる姿勢で紙幣Pを排出するための繰出機構と、短辺Pbが搬送方向の前になる姿勢で搬送される紙幣Pを収納するための収納機構と、これらの機構を駆動するためのモータと、を有している。以下において、短辺Pbが搬送方向の前になる姿勢で紙幣Pを搬送することを、「長手搬送する」という場合がある。
入出金部52は、カセット装着部51に装着された紙幣搬送カセット50から排出された紙幣Pであって、長手搬送される紙幣Pを受け入れて、姿勢を変更せずに上側搬送部216に搬送するための開口(ポート)を有している。入出金部52の開口は、上側搬送部216から長手搬送される紙幣Pを、その姿勢を変更せずに紙幣搬送カセット50に搬送するための開口でもある。
上部リジェクト収納部53は、例えば、後述される収納部57に収納された紙幣Pを紙幣搬送カセット50へ出金する出金処理の際に、識別部215の識別結果に基づき制御部56によって出金不可能と判定された紙幣Pを収納するように構成されている。上部リジェクト収納部53は、収納した紙幣Pを外部から取り出しできるように構成されている。
計数リジェクト収納部54は、例えば、紙幣搬送カセット50から上側搬送部216へ排出された紙幣Pの入金処理の際に、入金不可能と判定された紙幣Pのうち、識別部215の識別結果に基づき制御部56によって特に大きく斜行した状態と検出された紙幣を収納する。計数リジェクト収納部54は、収納した紙幣Pを外部から取り出しできるように構成されている。
姿勢変更ユニット55は、入出金部52から識別部215に向けて搬送中の紙幣Pの姿勢を、長手搬送の姿勢から、短手搬送の姿勢に変更する。姿勢変更ユニット55は、識別部215から入出金部52に向けて搬送中の紙幣Pの姿勢を、短手搬送の姿勢から、長手搬送の姿勢に変更する。
制御部56は、紙幣処理装置5を統括制御する。制御部56の具体的な処理については後述する。
金庫部22には、下側搬送部226、収納部57、及び、回収部3が配置されている。
収納部57は、第1収納カセット571と、第2収納カセット572と、第3収納カセット573と、第4収納カセット574と、第5収納カセット575と、第6収納カセット576と、を備える。第1~第6収納カセット571~576は、紙幣Pを1枚ずつ取り込んで収納し、収納した紙幣を1枚ずつ繰り出す。第1~第5収納カセット571~575にそれぞれ収納される金種は、予め設定されている。
上側搬送部216及び下側搬送部226は、搬送部58を構成している。搬送部58は、紙幣処理装置5内で、紙幣Pと紙幣Pとの間に適宜の間隔を空けて、紙幣Pを一枚ずつ搬送する。
上側搬送部216は、第1搬送路581、第2搬送路582、第3搬送路583、第4搬送路584、第5搬送路585、第6搬送路586、第7搬送路587、第8搬送路588、第9搬送路589、及び、第10搬送路590を有している。
第1搬送路581は、ループ状に構成されている。第1搬送路581は、前後に延びる上側路581Aと、上側路581Aの下方において前後に延びる下側路581Bと、前側において上側路581Aと下側路581Bとを接続する前反転路581Cと、後ろ側において上側路581Aと下側路581Bとを接続する後反転路581Dと、を備える。上側路581Aには、識別部215が設けられている。
第2搬送路582は、上側路581Aにおける識別部215よりも前側の位置と、入金部211とを接続する。第3搬送路583は、上側路581Aにおける第2搬送路582との接続位置よりも後側、且つ、識別部215よりも前側の位置と、入出金部52とを接続する。第3搬送路583には、姿勢変更ユニット55が設けられている。第4搬送路584は、上部リジェクト収納部53と、第3搬送路583とを接続する。第5搬送路585は、上側路581Aにおける第2搬送路582との接続位置よりも前側の位置と、出金部212とを接続する。第6搬送路586は、第5搬送路585と、計数リジェクト収納部54とを接続する。第7搬送路587は、前反転路581Cと、一時保留部214とを接続する。第8搬送路588、第9搬送路589及び第10搬送路590は、それぞれ下側路581Bと下側搬送部226とを接続する。
下側搬送部226は、第11搬送路591、第12搬送路592、第13搬送路593、第14搬送路594、第15搬送路595、及び、第16搬送路596を有している。第11搬送路591は、第8搬送路588と、第6収納カセット576とを接続する。第12搬送路592は、第9搬送路589と、回収部3とを接続する。第13搬送路593は、第12搬送路592と、第5収納カセット575とを接続する。第14搬送路594は、第12搬送路592と、第3収納カセット573とを接続する。第15搬送路595は、第10搬送路590と、第4収納カセット574とを接続する。第16搬送路596は、第15搬送路595と、第1収納カセット571とを接続する。第17搬送路597は、第16搬送路596と、第2収納カセット572とを接続する。
搬送部58の各部には、図示は省略するが、紙幣の通過を検知する通過センサが配置されている。搬送部58は、制御部56からの指令を受けると、通過センサの検知信号に基づいて、紙幣Pを、所定の搬送先に搬送する。
<紙幣処理装置の動作>
次に、紙幣処理装置5の動作について説明する。
<入金処理>
まず、収納部57への入金処理について説明する。入金処理では、入金部211又は紙幣搬送カセット50からの紙幣Pを入金する。入金部211からの紙幣Pを入金する場合、入金可能な紙幣P(正常紙幣P)を収納部57に入金する一方で、出金不可能な紙幣P(リジェクト紙幣P)を出金部212へ搬送する。一方、紙幣搬送カセット50からの紙幣Pを入金する場合、正常紙幣Pを収納部57に入金する一方で、リジェクト紙幣Pを計数リジェクト収納部54へ搬送する。以下、入金処理の詳細について説明する。
<入金部からの入金処理>
制御部56は、所定額の紙幣Pが入金部211に投入された場合、搬送部58を制御して、投入された紙幣Pを第1搬送路581に搬送する。そして、制御部56は、第1搬送路581に沿って紙幣Pを時計回り方向に搬送する。第1搬送路581に沿って搬送される紙幣Pは、識別部215により識別される。制御部56は、識別部215における識別結果に基づき搬送部58を制御して、正常紙幣Pを収納部57へ搬送する一方で、リジェクト紙幣Pを出金部212へ搬送する。
<紙幣搬送カセットからの入金処理>
制御部56は、図示されない操作部の操作に基づいて、紙幣搬送カセット50内の紙幣Pを入金する場合、投入された紙幣Pを第1搬送路581に沿って時計回り方向に搬送して、識別部215に紙幣Pを識別させる。そして、制御部56は、正常紙幣Pを収納部57へ搬送する一方で、リジェクト紙幣Pを計数リジェクト収納部54へ搬送する。
<出金処理>
次に、収納部57からの出金処理について説明する。出金処理では、出金部212又は紙幣搬送カセット50に紙幣Pを出金する。出金部212に出金する場合、出金可能な紙幣P(正常紙幣P)を出金部212に出金する一方で、出金不可能な紙幣P(リジェクト紙幣P)を回収部3又は計数リジェクト収納部54へ搬送する。一方、紙幣搬送カセット50に出金する場合、正常紙幣Pを紙幣搬送カセット50に出金する一方で、リジェクト紙幣Pを上部リジェクト収納部53へ搬送する。以下、出金処理の詳細について説明する。
<出金部への出金処理>
制御部56は、操作部の操作に基づいて、所定額の紙幣Pを出金部212へ出金する場合、収納部57内の紙幣Pを第1搬送路581に沿って反時計回り方向に搬送して、識別部215に紙幣Pを識別させる。そして、制御部56は、正常紙幣Pを出金部212へ搬送する一方で、リジェクト紙幣Pを一時保留部214へ搬送する。
制御部56は、全ての出金対象の紙幣Pが出金部212又は一時保留部214へ搬送されると、一時保留部214内のリジェクト紙幣Pを第1搬送路581に沿って時計回り方向に搬送して、識別部215にリジェクト紙幣Pを識別させる。そして、制御部56は、正常紙幣Pであると識別されたリジェクト紙幣Pを収納部57へ搬送する一方で、再びリジェクト紙幣Pであると識別されたリジェクト紙幣Pを回収部3又は計数リジェクト収納部54へ搬送する。
出金部212への出金時におけるリジェクト紙幣Pの搬送先を、回収部3又は計数リジェクト収納部54にするかの設定は、例えば利用者により行われる。リジェクト紙幣Pの搬送先を計数リジェクト収納部54に設定すると、計数リジェクト収納部54には、出金部212への出金時におけるリジェクト紙幣Pと、紙幣搬送カセット50からの入金時におけるリジェクト紙幣Pとが混在するおそれがある。このように、計数リジェクト収納部54内で取引内容が異なるリジェクト紙幣Pが混在すると、第1~第5収納カセット571~575の在高を確定することができない。一方、出金部212への出金時におけるリジェクト紙幣Pの搬送先を回収部3に設定すると、計数リジェクト収納部54には、紙幣搬送カセット50からの入金時におけるリジェクト紙幣Pのみが存在することになり、計数リジェクト収納部54内で取引内容が異なるリジェクト紙幣Pが混在しなくなる。この場合、第1~第5収納カセット571~575の在高を確定することができる。利用者は、第1~第5収納カセット571~575における在高の管理が不要な場合、出金部212への出金時におけるリジェクト紙幣Pの搬送先を、計数リジェクト収納部54に設定しても良い。一方、利用者は、第1~第5収納カセット571~575における在高の管理が必要な場合、出金部212への出金時におけるリジェクト紙幣Pの搬送先を、回収部3に設定すれば良い。
<紙幣搬送カセットへの出金処理>
制御部56は、所定額の紙幣Pを紙幣搬送カセット50へ出金する場合、収納部57内の紙幣Pを第1搬送路581に沿って反時計回り方向に搬送して、識別部215に紙幣Pを識別させる。そして、制御部56は、正常紙幣Pを紙幣搬送カセット50へ搬送する一方で、リジェクト紙幣Pを上部リジェクト収納部53へ搬送する。
<回収処理>
次に、収納部57から回収部3への回収処理について説明する。回収処理では、回収可能な紙幣P(正常紙幣P)を回収部3で回収する一方で、回収不可能な紙幣P(リジェクト紙幣P)を計数リジェクト収納部54へ搬送する。以下、回収処理の詳細について説明する。
制御部56は、操作部の操作に基づいて、第1収納カセット571、第2収納カセット572、又は、第4収納カセット574内の紙幣Pを回収する場合、収納カセット内の紙幣Pを第1搬送路581に沿って反時計回り方向に搬送して、識別部215に紙幣Pを識別させる。そして、制御部56は、正常紙幣Pを回収部3へ搬送する一方で、リジェクト紙幣Pを一時保留部214へ搬送する。
制御部56は、全ての回収対象の紙幣Pが回収部3又は一時保留部214へ搬送されると、一時保留部214内のリジェクト紙幣Pを第1搬送路581に沿って時計回り方向に搬送して、識別部215にリジェクト紙幣Pを識別させる。そして、制御部56は、正常紙幣Pであると識別されたリジェクト紙幣Pを回収部3へ搬送する一方で、再びリジェクト紙幣Pであると識別されたリジェクト紙幣Pを計数リジェクト収納部54又は回収部3へ搬送する。当該回収時におけるリジェクト紙幣Pの搬送先を、回収部3又は計数リジェクト収納部54にするかの設定は、例えば利用者により行われる。
一方、制御部56は、操作部の操作に基づいて、第3収納カセット573、又は、第5収納カセット575内の紙幣Pを回収する場合、収納カセット内の紙幣Pを第1搬送路581に沿って反時計回り方向に搬送して、識別部215に紙幣Pを識別させる。そして、制御部56は、正常紙幣Pを第6収納カセット576へ搬送する一方で、リジェクト紙幣Pを一時保留部214へ搬送する。
制御部56は、全ての回収対象の紙幣Pが第6収納カセット576又は一時保留部214へ搬送されると、第6収納カセット576内の正常紙幣Pを第1搬送路581に沿って時計回り方向に搬送した後、回収部3へ搬送する。また、制御部56は、一時保留部214内のリジェクト紙幣Pを第1搬送路581に沿って時計回り方向に搬送して、識別部215にリジェクト紙幣Pを識別させる。そして、制御部56は、正常紙幣Pであると識別されたリジェクト紙幣Pを回収部3へ搬送する一方で、再びリジェクト紙幣Pであると識別されたリジェクト紙幣Pを計数リジェクト収納部54又は回収部3へ搬送する。当該回収時におけるリジェクト紙幣Pの搬送先を、回収部3又は計数リジェクト収納部54にするかの設定は、例えば利用者により行われる。
<精査処理>
次に、収納部57の精査処理について説明する。精査処理では、正常紙幣Pを精査対象の収納カセットに戻す一方で、リジェクト紙幣Pを出金部212へ搬送する。以下、精査処理の詳細について説明する。
制御部56は、操作部の操作に基づいて、第1~第5収納カセット571~575のうちいずれかの収納カセットの精査処理を行う場合、精査対象の収納カセット内の紙幣Pを第1搬送路581に沿って反時計回り方向に搬送して、識別部215に紙幣Pを識別させる。そして、制御部56は、正常紙幣Pを第6収納カセット576へ搬送する一方で、リジェクト紙幣Pを一時保留部214へ搬送する。
制御部56は、全ての精査対象の紙幣Pが第6収納カセット576又は一時保留部214へ搬送されると、第6収納カセット576内の正常紙幣Pを第1搬送路581に沿って時計回り方向に搬送して、識別部215に正常紙幣Pを識別させる。そして、制御部56は、再び正常紙幣Pであると識別された正常紙幣Pを元の収納カセットへ搬送する一方で、リジェクト紙幣Pであると識別された正常紙幣Pを一時保留部214へ搬送する。この後、制御部56は、一時保留部214内のリジェクト紙幣Pを第1搬送路581に沿って時計回り方向に搬送して、識別部215を通過させることなく、出金部212へ搬送する。
1,1A,1B 紙幣幅寄せ装置
2,5 紙幣処理装置
3 回収部
4 幅寄せ機構
11 搬送路
12,42 直進搬送部
13,43 左斜行搬送部
14,44 右斜行搬送部
15A,57 収納部
16A,56,234 制御部
21 処理部
22 金庫部
24,58 搬送部
30 収納袋
31 取付ユニット
32 移動ユニット
45 前方直進搬送部
46 後方直進搬送部
47 前方通過センサ
48 後方通過センサ
50 紙幣搬送カセット
51 カセット装着部
52 入出金部
53 上部リジェクト収納部
54 計数リジェクト収納部
55 姿勢変更ユニット
210 上部筐体
211 入金部
212 出金部
213 リジェクト部
214,SP 一時保留部
215 識別部
216 上側搬送部
217 ターミナルコンピュータ
220 金庫筐体
226 下側搬送部
227 第2下側搬送部
230 入金口
231 出金口
232 第2出金口
233 記憶部
311 取付部
312 封止部
321 圧縮部
322 規制部
323 繰出部
421 直進駆動ローラ
422 直進従動ローラ
431 左斜行駆動ローラ
432 左斜行従動ローラ
441 右斜行駆動ローラ
442 右斜行従動ローラ
451 前方駆動ローラ
452 前方従動ローラ
461 後方駆動ローラ
462 後方従動ローラ
471,481 センサ
581A 上側路
581B 下側路
581C 前反転路
581D 後反転路
G 隙間
GL,GR 距離
P 紙幣
Q0 基準線
Q1,Q2,Q3 接触位置
RS リサイクル収納部
RS1 第1リサイクル収納部
RS2 第2リサイクル収納部

Claims (15)

  1. 搬送路と、
    前記搬送路上の紙葉類に対し、前記搬送路に沿う搬送方向への動力を与える直進搬送部と、
    前記直進搬送部の左方向に配置され、前記搬送路上の紙葉類に対し、前記搬送方向に対して左方向に傾斜する左斜め方向への動力を与える左斜行搬送部と、
    前記直進搬送部の右方向に配置され、前記搬送路上の紙葉類に対し、前記搬送方向に対して右方向に傾斜する右斜め方向への動力を与える右斜行搬送部と、を備える、
    紙葉類幅寄せ装置。
  2. 前記直進搬送部、前記左斜行搬送部、及び、前記右斜行搬送部のそれぞれにおける前記動力の付与位置は、前記搬送方向に直交する方向に一列に並ぶように設定されている、
    請求項1に記載の紙葉類幅寄せ装置。
  3. 前記紙葉類を前記搬送方向に対して直交する左方向又は右方向に選択的に寄せて搬送するように、前記直進搬送部、前記左斜行搬送部、及び、前記右斜行搬送部を制御する制御部を更に備える、
    請求項1又は2に記載の紙葉類幅寄せ装置。
  4. 前記制御部は、
    前記紙葉類を前記左方向に寄せる場合、前記直進搬送部及び前記左斜行搬送部による動力を前記紙葉類に与え、
    前記紙葉類を前記右方向に寄せる場合、前記直進搬送部及び前記右斜行搬送部による動力を前記紙葉類に与える、
    請求項3に記載の紙葉類幅寄せ装置。
  5. 前記直進搬送部、前記左斜行搬送部、及び、前記右斜行搬送部は、前記紙葉類の一方の主面側に配置された直進駆動ローラ、左斜行駆動ローラ、及び、右斜行駆動ローラを備え、
    前記制御部は、
    前記紙葉類を前記左方向に寄せる場合、前記直進駆動ローラ及び前記左斜行駆動ローラを前記紙葉類に接触させて回転させ、
    前記紙葉類を前記右方向に寄せる場合、前記直進駆動ローラ及び前記右斜行駆動ローラを前記紙葉類に接触させて回転させる、
    請求項4に記載の紙葉類幅寄せ装置。
  6. 前記制御部は、
    前記紙葉類を前記左方向に寄せる場合、前記左斜行駆動ローラの前記搬送方向の分速度が前記直進駆動ローラの回転速度と同じ速度になるように、前記左斜行駆動ローラを回転させ、
    前記紙葉類を前記右方向に寄せる場合、前記右斜行駆動ローラの前記搬送方向の分速度が前記直進駆動ローラの回転速度と同じ速度になるように、前記右斜行駆動ローラを回転させる、
    請求項5に記載の紙葉類幅寄せ装置。
  7. 搬送路上の紙葉類を搬送する紙葉類幅寄せ装置を備える紙葉類処理装置であって、
    前記紙葉類幅寄せ装置は、
    搬送路と、
    前記搬送路上の紙葉類に対し、前記搬送路に沿う搬送方向への動力を与える直進搬送部と、
    前記直進搬送部の左方向に配置され、前記搬送路上の紙葉類に対し、前記搬送方向に対して左方向に傾斜する左斜め方向への動力を与える左斜行搬送部と、
    前記直進搬送部の右方向に配置され、前記搬送路上の紙葉類に対し、前記搬送方向に対して右方向に傾斜する右斜め方向への動力を与える右斜行搬送部と、を備える、
    紙葉類処理装置。
  8. 前記紙葉類を前記搬送方向に対して直交する左方向又は右方向に選択的に寄せて搬送するように、前記直進搬送部、前記左斜行搬送部、及び、前記右斜行搬送部を制御する制御部と、
    前記紙葉類の位置を識別する識別部と、を更に備え、
    前記制御部は、前記識別部の識別結果に基づいて、前記直進搬送部、前記右斜行搬送部、および、前記左斜行搬送部を制御する、
    請求項7に記載の紙葉類処理装置。
  9. 前記直進搬送部、前記左斜行搬送部、及び、前記右斜行搬送部は、前記紙葉類の一方の主面側に配置された直進駆動ローラ、左斜行駆動ローラ、及び、右斜行駆動ローラを備え、
    前記制御部は、前記識別部の識別結果に基づいて、前記右斜行駆動ローラ又は前記左斜行駆動ローラを前記紙葉類に接触させる時間を変える、
    請求項8に記載の紙葉類処理装置。
  10. 前記紙葉類を回収する回収部を更に備え、
    前記制御部は、前記紙葉類を前記回収部に搬送する場合に、当該紙葉類を搬送方向に対して直交する左方向または右方向に寄せて搬送するように、前記直進搬送部、前記左斜行搬送部、及び、前記右斜行搬送部を制御する
    ことを特徴とする請求項8又は9に記載の紙葉類処理装置。
  11. 前記回収部は、前記紙葉類を立った状態で水平方向に集積して収納する、
    請求項10に記載の紙葉類処理装置。
  12. 搬送路上の紙葉類を搬送する紙葉類幅寄せ装置に実行させる紙葉類幅寄せ方法であって、
    前記紙葉類幅寄せ装置は、
    前記紙葉類を所定枚数毎に、紙葉類の搬送方向に対して直交する左方向又は右方向に選択的に寄せて搬送する、
    紙葉類幅寄せ方法。
  13. 前記紙葉類幅寄せ装置により、
    前記紙葉類の搬送先に基づいて、前記紙葉類を所定枚数毎に前記左方向又は前記右方向に寄せて搬送する幅寄せ搬送処理、又は、前記紙葉類を前記左方向又は前記右方向に寄せずに搬送する直進搬送処理を選択的に行う、
    請求項12に記載の紙葉類幅寄せ方法。
  14. 前記紙葉類幅寄せ装置により、
    紙葉類を回収する回収部が前記搬送先である場合、前記幅寄せ搬送処理を行う、
    請求項13に記載の紙葉類幅寄せ方法。
  15. 利用者に搬送処理を選択させ、
    利用者の選択に基づいて、前記紙葉類幅寄せ装置に、前記紙葉類を所定枚数毎に前記左方向又は前記右方向に寄せて搬送する幅寄せ搬送処理、又は、前記紙葉類を前記左方向又は前記右方向に寄せずに搬送する直進搬送処理を実行させる、
    請求項12に記載の紙葉類幅寄せ方法。
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