JP2023094314A - セントル - Google Patents

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Abstract

【課題】レールの位置修正に係る作業の軽減を図りながら、高効率にレールを所望の方向へと送り出すことが可能なレール送り装置を備えるセントルを提供する。【解決手段】セントルは、レール送り装置20を備える。レール送り装置20は、セントル本体10の下部に取り付けられ、レール501をX方向に移動させる。レール送り装置20は、左右一対のワイヤーシープボックス21と、昇降ユニット22と、左右一対のレール移動ユニットとを有する。長尺フレーム21は、一部がセントル本体10からX方向に向けて突き出すように設けられている。昇降ユニット22は、走行台車14の走行車輪がレール501から上方に離間するように、セントル本体10を上昇させることができる。レール移動ユニット28は、走行車輪がレールから離間した状態において、レール501の先端部をワイヤーシープボックス21の先端部21eに向けて引っ張る。【選択図】図3

Description

本発明は、セントルに関し、特にレールをトンネルの長手方向に移動させるレール送り装置を備えるセントルに関する。
トンネルの施工においては、セントルを用いてトンネル壁面にコンクリートを打設する場合がある。セントルは、トンネルの路盤面に敷設されたレール上を移動できるように構成されている。レールについては、トンネル全長にわたって敷設することはコストの上昇を招くため、コンクリートの打設が一定の領域で完了した後に後方に位置するレールを前方へと移設することが繰り返し行われる。
特許文献1には、セントル用のレールを前方へと送るレール送り装置が開示されている。特許文献1に開示のレール送り装置は、コンクリート打設用の型枠を備えるセントル本体に取り付けられており、レールを把持可能な一対のレール把持ローラと、セントル本体を昇降可能な昇降装置とを備える。特許文献1に開示のレール送り装置では、レールを幅方向の両側から一対のレール把持ローラで把持し、当該把持した状態で昇降装置によりレールとともにセントル本体を上昇させる。これにより、レールは路盤面から離間する。そして、特許文献1では、レールを人力で前方へと送り出す旨開示されている。
特開2020-37807号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示のレール送り装置では、セントル本体とともに上方に上昇した状態のレールを人力で送り出すので、レールの移動に大きな労力を必要とする。また、上記特許文献1に開示のレール送り装置では、セントル本体の下部にレール把持ローラが配設されており、当該レール把持ローラで把持された状態のレールを前方へと移設させるので、移設後のレールの先端位置を正確に配置することが困難である。即ち、レール把持ローラとレールとの間にはレールが長手方向に移動するための隙間を設けておく必要があり、且つ、レールの先端を左右方向に規制する構成が設けられていないので、レールを前方へと移動させた際にレールの先端部の位置がトンネルの左右方向において所望の位置からズレを生じてしまうことが考えられる。このようにレールの先端部の位置が所望の位置からズレを生じた場合には、作業者がバールなどを用いて位置修正を行うことが必要となり、作業が煩雑となる。
本発明は、上記のような問題の解決を図ろうとなされたものであって、レールの位置修正に係る作業の軽減を図りながら、高効率にレールを所望の方向へと送り出すことが可能なレール送り装置を備えるセントルを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るセントルは、セントル本体とレール送り装置とを備える。前記セントル本体は、トンネル壁面にコンクリートを打設する際に用いられる型枠と、路盤面に左右一対で敷設されたレールに当接可能であって回転駆動可能な走行車輪とを有する。前記レール送り装置は、前記セントル本体に取り付けられ、前記レールをトンネルの長手方向に向けて移動させる装置である。
本態様に係るセントルにおいて、前記レール送り装置は、左右一対の長尺フレームと、昇降ユニットと、左右一対のレール移動ユニットとを有する。前記左右一対の長尺フレームは、それぞれが前記セントル本体から前記トンネルの長手方向における少なくとも一方に向けて突き出すように設けられている。前記昇降ユニットは、前記走行車輪が前記レールに当接した状態と、前記走行車輪が前記レールに対して上方に離間した状態とを切り替え可能に、前記セントル本体を昇降させる。前記左右一対のレール移動ユニットのそれぞれは、前記昇降ユニットにより前記走行車輪が前記レールに対して上方に離間した状態において、前記レールの各先端部を前記長尺フレームの各先端部に向けて引っ張る駆動部を有する。
上記態様に係るセントルでは、レール移動ユニットが駆動部を有し、レールの移動の際には駆動部によりレールの先端部が引っ張られるので、レールを人手で移動させる上記特許文献1に開示の装置よりも大きな労力を要せずに高効率にレール送りが可能である。また、上記態様に係るセントルでは、人手でレールを移動させる場合に比べて作業に係る高い安全性も担保することができる。
また、上記態様に係るセントルでは、レール移動ユニットによりレールの先端部が長尺フレームの先端部に向けて引っ張られるので、レールの移動に際してはレールの先端部が長尺フレームの先端部に向けて移動される。よって、レールの後方(移動方向における後方)でレールを支持し、レールの先端部に対して左右方向での規制がなされない構成の上記特許文献1に開示の装置に比べて、上記態様に係るセントルでは、レールを正確な位置に移動させることが可能である。即ち、上記特許文献1に開示の装置では、左右方向での規制がなされていないレールの先端部がレールの移動に伴って左右に振れて所望の方向にレールを移動させるのが難しいのに対して、上記態様に係るセントルでは、レールの先端部が長尺フレームの先端部に向けて引っ張られるので、長尺フレームの先端部をレールを移動させようとする向きに一致させておけば、レールを所望の方向に移動させることが可能である。
上記態様に係るセントルにおいて、前記レール移動ユニットのそれぞれは、前記レールの先端部に一端が取り付けられたワイヤーロープと、前記駆動部であって、前記ワイヤーロープの送り出しおよび巻き取りが可能なウインチと、前記長尺フレームの各先端部に設けられ、前記ワイヤーロープが掛けられるシープと、を有し、前記昇降ユニットにより前記走行車輪が前記レールに対して上方に離間した状態において、前記ウインチにより前記ワイヤーロープを巻き取ることで前記レールの各先端部が前記シープに向けて引っ張られる、としてもよい。
上記態様に係るセントルでは、レール移動ユニットがワイヤーロープとウインチとシープとを有し、駆動部であるウインチでワイヤーロープを巻き取ったり引き出したりすることによりレールを移動させることができる。よって、上記態様に係るセントルでは、簡易な構成でレールを移動させることができ、人手や重機を用いてレールを移動させる場合に比べて高い作業性と安価な装置コストとを両立することができる。
上記態様に係るセントルにおいて、前記長尺フレームのそれぞれは、前記トンネルの長手方向における両側に向けて突き出すように設けられており、前記ワイヤーロープを第1ワイヤーロープ、前記ウインチを第1ウインチ、前記シープを第1シープとそれぞれするとき、前記レール移動ユニットのそれぞれは、前記レールにおける前記先端部とは反対側の他端部に一端が取り付けられた第2ワイヤーロープと、前記第2ワイヤーロープの送り出しおよび巻き取りが可能な第2ウインチと、前記長尺フレームの各他端部に設けられ、前記第2ワイヤーロープがかけられる第2シープと、を更に有し、前記昇降ユニットにより前記走行車輪が前記レールに対して上方に離間した状態において、前記第1ウインチで前記第1ワイヤーロープを巻き取るとともに、前記第2ウインチから前記第2ワイヤーロープを送り出すことで前記レールのそれぞれを前記トンネルの長手方向の一方に向けて移動させる第1モードと、前記第1ウインチから前記第1ワイヤーロープを送り出すとともに、前記第2ウインチで前記第2ワイヤーロープを巻き取ることで前記レールのそれぞれを前記トンネルの長手方向の前記一方とは反対の他方に向けて移動させる第2モードと、の一方のモードを選択的に実行可能である、としてもよい。
上記態様に係るセントルでは、長尺フレームがセントル本体の両側に向けて突き出すように設けられており、上記第1モードと上記第2モードとの一方を選択的に実行することができるので、セントルを前進させることも後退させることもでき、トンネルの施工において高い使い勝手を実現することができる。
上記態様に係るセントルにおいて、前記レール移動ユニットのそれぞれは、前記長尺フレームの各先端部から下方に垂下するように設けられた垂下フレームと、前記垂下フレームの下端部に配設された下配設シープと、をさらに有し、前記ワイヤーロープは、前記ウインチから前記シープおよび前記下配設シープを経由して前記レールの先端部まで配策されている、としてもよい。
上記態様に係るセントルでは、レール移動ユニットが垂下フレームおよび下配設シープを有するので、ワイヤーロープにおける下配設シープとレールの先端部との間の部分において路盤面に対する上下方向での離間距離を小さくすることができ、レールの移動に際して路盤面からのレールの浮きを小さく抑えることができる。よって、上記態様に係るセントルでは、レールの移動時における当該レールが上下左右に暴れるのを抑えることができる。
上記態様に係るセントルにおいて、前記レール送り装置は、前記昇降ユニットにより前記走行車輪が前記レールに対して上方に離間した状態において、前記長尺フレームの各先端部を路盤面との間で支持する先端支持ユニットをさらに有し、前記先端支持ユニットは、上下方向に伸縮可能な伸縮部と、前記伸縮部の下端に設けられ、前記伸縮部が伸長した状態で路盤面に接地するフロートとを有する、としてもよい。
上記態様に係るセントルでは、長尺フレームの先端部に先端支持ユニットが設けられているので、レールを移動させる際に先端支持ユニットのフロートを路盤面に接地させることにより長尺フレームの先端部が上下方向や左右方向にズレを生じるのを抑えることができる。よって、上記態様に係るセントルでは、先端支持ユニットを有することで長尺フレームの先端部の位置を所望の位置に維持することができ、所望の位置にレールを移動させるのに好適である。
上記態様に係るセントルにおいて、前記長尺フレームのそれぞれは、前記セントル本体の下方に侵入するように配設されており、前記昇降ユニットは、前記長尺フレームのそれぞれに対して、前記セントル本体の下方の領域において、互いに前記長尺フレームの長手方向に間隔を空けて配された第1昇降ユニットと第2昇降ユニットとで構成されており、前記第1昇降ユニットおよび前記第2昇降ユニットのそれぞれは、前記長尺フレームを介して前記セントル本体を昇降可能なジャッキと、当該ジャッキの下端部に取り付けられ、前記ジャッキが伸長した状態にあるとき路盤面に接地するフロートと、前記長尺フレームを前記セントル本体に対して左右方向に移動させる横送り機構部とを有し、前記第1昇降ユニットは、前記長尺フレームの長手方向において、前記第2昇降ユニットと前記長尺フレームの先端部との間に配設されており、前記第1昇降ユニットおよび前記第2昇降ユニットの各フロートを路盤面に接地させた状態において、前記第1昇降ユニットが有する前記横送り機構部が前記長尺フレームを左右方向の一方に向けて押圧することで、前記第2昇降ユニットの前記フロートが路盤面に接地した箇所を支点として前記長尺フレームの先端部を回動させる、としてもよい。
上記態様に係るセントルでは、第1昇降ユニットおよび第2昇降ユニットのそれぞれが横送り機構部を有し、一方の昇降ユニットのフロートが路盤面に接地した箇所を支点に長尺フレームの先端部を回動させることができるので、カーブしたトンネルなどにも対応させることができる。よって、上記態様に係るセントルでは、人手や重機などでレールの先端部を大きく位置補正しなくてもセントルの進行方向に合わせてレールを移動させることができる。
上記態様に係るセントルにおいて、前記第1昇降ユニットおよび前記第2昇降ユニットのそれぞれは、当該昇降ユニットのフロートに設けられ、前記レールの移動時に当該レールの左右方向への振れを規制する横方向ガイドローラを更に有する、としてもよい。
上記態様に係るセントルでは、昇降ユニットのフロートに横方向ガイドローラが設けられているので、レールの移動に際して当該レールがセントル本体やレール送り装置などに不所望に衝突することを抑えることができる。
上記の各態様に係るセントルでは、レールの位置修正に係る作業の軽減を図りながら、高効率にレールを所望の方向へと送り出すことが可能である。
実施形態に係るセントルの構成を示す正面図(一部断面図)である。 セントルの構成を示す側面図(一部断面図)である。 図2のA部を拡大して示す側面図である。 図2のB部を拡大して示す側面図である。 セントルの構成を示す平面図である。 (a)は走行台車の構成を示す側面図であり、(b)は昇降ユニットの構成を示す正面図である。 (a)は昇降ユニットのフロートが路盤面から離間した状態を示す正面図であり、(b)は昇降ユニットのフロートが路盤面に接地した状態を示す正面図であり、(c)は走行台車の走行車輪がレールに当接した状態を示す正面図であり、(d)は走行台車の走行車輪がレールから離間した状態を示す正面図である。 レーのル移動方法を示す工程図である。 レールの移動を実行した状態におけるシープとレールとの関係を示す模式図である。 (a)はレールの先端部に取り付けられる接続治具の構成を示す側面図であり、(b)は変形例1に係る接続治具の構成を示す側面図である。 変形例2に係るレール送り装置のワイヤーシープボックスの先端部の構成を示す側面図である。 変形例3に係るレール送り装置の先端部の構成を示す正面図であって、(a)は先端支持ユニットのフロートが路盤面に接地した状態、(b)は先端支持ユニットのフロートが路盤面から離間した状態をそれぞれ示す。
以下では、本発明の実施形態について、図面を参酌しながら説明する。なお、以下で説明の形態は、本発明の一例であって、本発明は、その本質的な構成を除き何ら以下の形態に限定を受けるものではない。
以下の説明で用いる図面において、X方向は「トンネルの長手方向」、Y方向は「トンネルの左右方向(幅方向)」、Z方向は「トンネルの上下方向」をそれぞれ示す。
[実施形態]
1.セントル1の構成
本発明の実施形態に係るセントル1の構成について、図1から図6を用いて説明する。
セントル1は、セントル本体10とレール送り装置20とを備える。セントル本体10は、フレーム11と、複数の型枠12と、複数のアクチュエータ13と、4つの走行台車14,15(図2,4では、2つの走行台車14,15のみを図示。)と、を有する。
図1に示すように、フレーム11は、横フレーム部11bと左右一対の縦フレーム部11cとが接合されてなり、全体として正面視で門型形状を有する。そして、フレーム11は、横フレーム部11bの下方であって、縦フレーム部11c同士の間に空間部11aを有する。空間部11aは、作業者や車両などを通過可能とする部分である。
型枠12は、アクチュエータ13の伸長により互いの間の隙間が略なくなり、全体として正面視でアーチ形状をなす。型枠12は、トンネル壁面にコンクリートを打設する際に用いられる部位である。
走行台車14,15は、縦フレーム部11cの下端部に接合されている。図2および図4に示すように、走行台車14,15は、型枠12が配された領域の下方となる部分に配設されている。そして、走行台車14は、走行台車15に対して間隔を空けて+X側に配置されている。図4および図6(a)に示すように、走行台車14は、走行車輪14aと、走行用モータ14bと、ガイドローラ14cと、ローラーチェーン14dと、を有する。なお、走行台車15についても同一の構成を有する。
走行車輪14aには、走行用モータ14bで生成された回転駆動力がローラーチェーン14dを介して伝達され、レール501上で回転駆動する。これにより、セントル1は、路盤面500上に敷設されたレール501に沿って走行することができる。なお、図4および図6(a)などでは、走行車輪14aがレール501から上方に離間した状態で図示しているが、後述する昇降装置22,23のジャッキを収縮状態として、走行台車14の走行車輪14aおよび走行台車15の走行車輪のそれぞれをレール501に当接させることによりセントル1の走行が可能となる。
レール送り装置20は、左右一対のワイヤーシープボックス(長尺フレーム)21と、4つの昇降ユニット22,23(図2,4では、2つの昇降ユニット22,23のみを図示。)と、4つのレール移動ユニット28と、を有する。図5に示すように、ワイヤーシープボックス21は、路盤面500上に敷設されたレール501の上方において、Y方向(左右方向)に一対で設けられ、それぞれがセントル本体10に対して、一部がセントル本体10の下方に侵入し、一部が+X側および-X側の両側に突き出すように設けられている。
図2および図5に示すように、ワイヤーシープボックス21は、セントル本体10の下方から+X側に突き出す第1ボックス部21aと、-X側に突き出す第2ボックス部21bと、セントル本体10の下方に配され、第1ボックス部21aと第2ボックス部21bとを繋ぐ接続部21cとが一体に形成されている。
4つの昇降ユニット22,23は、左右一対で路盤面500上に敷設されたレール501に対応して配設されており、互いに同一の構成を有する。図2に示すように、4つの昇降ユニット22,23は、セントル本体10の下方に配設されている。図2および図4に示すように、X方向において、昇降ユニット22は、ワイヤーシープボックス21の第1ボックス部21aと走行台車14との間に配され、昇降ユニット23は、ワイヤーシープボックス21の第2ボックス部21bと走行台車15との間に配されている。
図4および図6(b)に示すように、昇降ユニット22は、ジャッキ22aと、フロート22bと、横送り機構部22cと、横送りモータ22dと、横方向ガイドローラ22eと、を有する。
ジャッキ22aは、上端部がワイヤーシープボックス21の接続部21cに接合されており、Z方向に伸縮可能である(図4の矢印C1)。図6(b)に示すように、フロート22bは、路盤面500上に敷設されたレール501をY方向に跨ぐように設けられている。フロート22bは、ジャッキ22aが伸長状態(ジャッキアップした状態)のときに下面が路盤面500に当接し、ジャッキ22aが収縮状態(ジャッキダウンした状態)のときに下面が路盤面500から上方に離間する。なお、フロート22bが路盤面500から上方に離間した状態では、走行台車14の走行車輪14aおよび走行台車15の走行車輪がそれぞれレール501に当接した状態となる。
横送り機構部22cは、横送りモータ22dの駆動力を受け、ジャッキ22a,23aを介してワイヤーシープブックス21における昇降ユニット22,23の直上部分をY方向に押圧可能となっている(図6(b)の矢印E1,E2)。図5に示すように、昇降ユニット22は、昇降ユニット23よりも+X側に配されている。これより、例えば、昇降ユニット23の横送り機構部は停止させた状態で、昇降ユニット22の横送り機構部22cを駆動した場合には、ワイヤーシープボックス21は、昇降ユニット23を支点に回動する。この結果、ワイヤーシープボックス21における+X側の先端部21eの横振れD3,D4の幅が、-X側の先端部21fの横振れD5,D6の幅よりも大きくなる。逆に、昇降ユニット22の横送り機構部22cは停止させた状態で、昇降ユニット23の横送り機構部を駆動した場合には、ワイヤーシープボックス21は、昇降ユニット22を支点に回動する。この結果、ワイヤーシープボックス21における-X側の先端部21fの横振れD5,D6の幅が、+X側の先端部21eの横振れD3,D4の幅よりも大きくなる。
なお、昇降ユニット22の横送り機構部22cを駆動するか、昇降ユニット23の横送り機構部を駆動するかは、セントル1の進行方向D1,D2との関係で選択可能である。例えば、進行方向が矢印D1の向きである場合には、昇降ユニット22の横送り機構部22cを駆動させてワイヤーシープボックス21の先端部21eの横振れ幅を大きくし、進行方向が矢印D2の向きである場合には、昇降ユニット23の横送り機構部を駆動させてワイヤーシープボックス21の反対側の先端部21fの横振れ幅を大きくすることができる。
図6(b)に戻って、昇降ユニット22におけるフロート22bには、レール501に面する側に横方向ガイドローラ22eが設けられている。横方向ガイドローラ22eは、回転軸Ax1を中心に回転自在となっており、後述するレール501の移動時にレール501がY方向に振れた場合にも当該振れを規制するためのローラである。
なお、昇降ユニット23についても、昇降ユニット22と同一の構成を有し、矢印C2で示すようにジャッキが伸縮可能となっている。
図3に示すように、ワイヤーシープボックス21には、第1ボックス部21aおよび第2ボックス部21bのそれぞれに、ウインチ24と、シープ26と、シープ26に掛けられたワイヤーロープ25とが配設されている。なお、図3では、ワイヤーシープボックス21の内の第1ボックス部21aのみを図示しているが、第2ボックス部21bにも、同様の構成が設けられている。
レール送り装置20では、ウインチ24とシープ26とワイヤーロープ25とによってレール移動ユニット28が構成されている。ウインチ24は、レール501を移動させるための駆動部として設けられており、第1ボックス部21aおよび第2ボックス部21bのそれぞれにおける根元部分(内側部21d)に配置されている。これに対して、シープ26は、第1ボックス部21aおよび第2ボックス部21bのそれぞれにおける先端部21e,21fに配置されている。
ワイヤーロープ25は、ウインチ24により送り出しおよび巻き取りが行われる。そして、ワイヤーロープ25は、ウインチ24からシープ26を介してワイヤーシープボックス21の下方へと配策されている。ワイヤーロープ25の端部は、接続治具27を介してレール501の先端部に取り付けられている。なお、本実施形態に係るセントル1では、ワイヤーロープ25とレール501との接続に、接続治具27を介することとしているが、ワイヤーロープ25とレール501とを接続において接続治具27を介することは必須ではない。
2.昇降ユニット22,23の昇降状態と走行車輪14aとレール501との位置関係
昇降ユニット22,23の昇降状態と走行台車14の走行車輪14aおよび走行台車15の走行車輪とレール501との位置関係について、図7を用いて説明する。なお、図7では、昇降ユニット22および走行台車14を図示し、昇降ユニット23および走行台車15の図示を省略しているが、昇降ユニット23の昇降状態と走行台車15の走行車輪とレール501との位置関係についても以下の説明と同様である。
図7(a)に示すように、昇降ユニット22のジャッキ22aが収縮状態(ジャッキダウンした状態)にある場合には、フロート22bが路盤面500から上方に離間した状態となる。この状態においては、図7(c)に示すように、縦フレーム部11cを含むフレーム11全体が下方(-Z側)に下降した状態にある(矢印F2)。そして、図7(c)に示す状態においては、走行台車14の走行車輪14aがレール501に当接している。そして、走行用モータ14bを駆動することにより、セントル1をX方向に移動させることができる。
図7(b)に示すように、昇降ユニット22のジャッキ22aを伸長状態(ジャッキアップした状態)とした場合には(矢印F1)、フロート22bが路盤面500に接地した状態となる。この状態において、昇降ユニット22とレール501との間には隙間Gが空き、また、フロート22bに設けられた横方向ガイドローラ22eとレール501とがY方向に離間した状態となる。そして、昇降ユニット22のジャッキ22aが伸長した状態においては、図7(d)に示すように、縦フレーム部11cを含むフレーム11の全体が上方(+Z側)に上昇した状態となる(矢印F3)。これより、図7(d)に示す状態においては、走行台車14の走行車輪14aとレール501との間には隙間G2が空き、レール501を移動させることができる。
なお、図7(c)、(d)で示す何れの状態においても、走行台車14のガイドローラ14cおよび走行台車15のガイドローラはレール501に当接している。
3.レール501の送り手順とセントル1の移動
路盤面500に敷設されたレール501の送り手順とセントル1の移動とについて、図7から図9を用いて説明する。なお、以下の説明では、レール501を+X側に向けて送り、その後にセントル1を+X側に向けて移動させる場合を想定している。
先ず、レール501をトンネルの長手方向(X方向)に移動させる場合には、図7(b)を用いて説明したように、昇降ユニット22のジャッキ22aおよび昇降ユニット23のジャッキを伸長状態とする。即ち、ジャッキアップする(ステップS1)。これにより、昇降ユニット22のフロート22bおよび昇降ユニット23のフロートが路盤面500に接地するとともに、図7(d)を用いて説明したように、走行台車14の走行車輪14aおよび走行台車15の走行車輪がレール501から上方に離間する。なお、上述のように、当該状態においても走行台車14のガイドローラ14cおよび走行台車15のガイドローラはレール501に当接した状態が維持されている。
次に、トンネルがカーブしているなどによりセントル1の軌道を変更する必要があるかを判断する(ステップS2)。セントル1の軌道を変更する必要があると判断した場合には(ステップS2:YES)、昇降ユニット22の横送り用モータ22dを駆動することで横送り機構部22cによりワイヤーシープボックス21の先端部21eを所望の向きおよび振り幅で回動させる(ステップS3)。なお、この場合には、昇降ユニット23の横送り用モータについては駆動させない。
一方、ステップS2において、セントル1の軌道を変更する必要がないと判断した場合には(ステップS2:NO)、ステップS3を実行しない。
次に、ワイヤーシープボックス21における第1ボックス部21aに配設されたウインチ24を駆動してワイヤーロープ25を巻き取ってレール501を+X方向に移動させる(ステップS4)。即ち、図9に示すように、第1ボックス部21aに配設されたウインチ24によりワイヤーロープ25を巻き取ることにより、レール501の先端部501aは、矢印Hで示すように、第1ボックス部21aの先端部21eに配設されたシープ26に向けて引っ張られる。このとき、レール501には、走行台車14のガイドローラ14cおよび走行台車15のガイドローラが当接した状態にあるので、走行台車14のガイドローラ14cおよび走行台車15のガイドローラがレール501の進行方向をガイドする役割を果たす。
ワイヤーシープボックス21における第2ボックス部21bに配設されたウインチからはワイヤーロープが弛みなく送り出されるように設定されている。
次に、レール501を所望の位置まで移動させた後に、図7(a)を用いて説明したように、昇降ユニット22のジャッキ22aおよび昇降ユニット23のジャッキを収縮状態とする。即ち、ジャッキダウンする(ステップS5)。これにより、昇降ユニット22のフロート22bおよび昇降ユニット23のフロートが路盤面500から上方に離間し、図7(c)を用いて説明したように、走行台車14の走行車輪14aおよび走行台車15の走行車輪がレール501に当接する。
最後に、走行台車14の走行用モータ14bおよび走行台車15の走行用モータを駆動して、セントル1をレール501に沿って+X側に向けて移動させる(ステップS6)。
4.接続治具27の構成
接続治具27の構成について、図10(a)を用いて説明する。
図10(a)に示すように、接続治具27は、レール接続部27aと、ワイヤー接続部27bと、斜面部27eとが互いに接合されることにより形成されている。レール接続部27aには、ボルトを挿通可能な孔27cが開けられており、ワイヤー接続部27bには、ワイヤーロープ25を取り付けるためのU字フックなどを挿通可能な孔27dが開けられている。斜面部27eは、平板形状の鋼材などからなり、-X側から+X側に向けて(レール501の先端部501aから離れる向きに)漸次+Z側となる斜面を構成している。
本実施形態に係るセントル1では、図10(a)に示すような接続治具27を用いることにより、矢印I1で示すようにレール501を+X側に向けて移動させる際に、レール501の先端部501aが路盤面500に食い込んだりするのを抑えることができ、移動時におけるレール501の暴れを抑えるのに有効である。
5.効果
本実施形態に係るセントル1では、レール移動ユニット28がウインチ24を有し、レール501の移動の際にはウインチ24によりレール501の先端部501aがワイヤーシープボックス21における先端部21eに向けて引っ張られるので、レール501を人手で移動させる上記特許文献1に開示の装置よりも大きな労力を要せずにレール501の移動が可能である。また、セントル1では、レール送り装置20がセントル本体10に取り付けられているので、人手や重機などでレールを移動させる場合に比べて作業に係る高い安全性も担保することができる。
また、セントル1では、レール送り装置20のレール移動ユニット28によりレール501の先端部501aがワイヤーシープボックス21の先端部21e,21fに向けて引っ張ることができるので、レール501を移動させる方向を所望の方向に設定することができる。よって、上述ようにレールの移動時にレールの先端部が左右に振られてしまう可能性がある上記特許文献1に開示の装置に比べて、本実施形態に係るセントル1では、レール501の先端部501aがワイヤーシープボックス21の先端部21e,21fに向けて引っ張られるので、レール501を移動させようとする向きにワイヤーシープボックス21の先端部21e,21fを一致させておけば、レール501を正確な位置に移動させることが可能である。
なお、セントル1では、レール501に対して走行台車14のガイドローラ14cおよび走行台車15のガイドローラがレール501の移動時においても当接するよう構成しているので、レール501の左右方向への振れを抑えることで移動に係る方向をより正確に保持することができる。
また、セントル1では、ワイヤーロープ25とウインチ24とシープ26とからレール移動ユニット28が構成され、ウインチ24でワイヤーロープ25を巻き取ったり引き出したりすることによりレール501を移動させることができる。よって、セントル1では、簡易な構成でレール501を移動させることができ、人手や重機を用いてレール501を移動させる場合に比べて高い作業性と安価な装置コストとを両立することができる。
また、セントル1では、ワイヤーシープボックス21がセントル本体20からX方向の両側に向けて突き出すように設けられており、レール501を+X側に移動させてセントル1を+X側に前進させることと、レール501を-X側に移動させてセントル1を-X側に後退させること、とを選択的に実施することができるので、トンネルの施工において高い使い勝手を実現することができる。
また、セントル1では、昇降ユニット22が横送り機構部22cを有するとともに昇降ユニット23も横送り機構部を有し、一方の昇降ユニットのフロート(昇降ユニット22のフロート22bまたは昇降ユニット23のフロート)が路盤面500に接地した箇所を支点にワイヤーシープボックス21の先端部21e,21fを回動させることができるので、カーブしたトンネルなどにも対応させることができる。よって、セントル1では、人手や重機などでレール501の先端部501aを大きく位置補正しなくてもセントル1の進行方向に合わせてレール501を移動させることができる。
また、セントル1では、昇降ユニット22のフロート22bおよび昇降ユニット23のフロートにそれぞれ横方向ガイドローラ(図6(b)では、横方向ガイドローラ22eのみを図示。)が設けられているので、レール501の移動に際して当該レール501がレール送り装置20などに不所望に衝突することを抑えることができる。
以上のように、本実施形態に係るセントル1では、レール501の位置修正に係る作業の軽減を図りながら、高効率にレール501を所望の方向へと送り出すことが可能である。
[変形例1]
変形例1に係るセントルが備える接続治具37について、図10(b)を用いて説明する。なお、本変形例に係るセントルにおいては、レール501とワイヤーロープ25との間に介される接続治具37の構成を除き、上記実施形態に係るセントル1と同様の構成を有する。
図10(b)に示すように、接続治具37は、レール接続部37aと、ワイヤー接続部37bと、斜面部37eとに加えて、延長部37fも有して形成されている。レール接続部37aには、ボルトを挿通可能な孔37cが開けられており、ワイヤー接続部37bには、ワイヤーロープ25を取り付けるためのU字フックなどを挿通可能な孔37dが開けられている。そして、孔37dは、X方向において、レール501の先端部501aと斜面部37eとの間の箇所に設けられている。
以上のような接続治具37を用いる場合には、矢印I2で示すようにワイヤーロープ25でレール501を+X側に引っ張った際に孔37dよりも+X側に斜面部37eが配設されていることにより、当該斜面部37eの先端(+X側の先端)がワイヤーロープ25の取り付け箇所(孔37d)よりも路盤面500から上方に離間することとなり、路盤面500に食い込むのを更に効果的に抑制することができる。
なお、本変形例に係るセントルにおいても、上記実施形態に係るセントル1と同様の効果を奏することができる。
[変形例2]
変形例2に係るセントルのレール送り装置40について、図11を用いて説明する。なお、本変形例に係るセントルにおいては、ワイヤーシープボックス21の先端部21eの構成を除き、上記実施形態に係るセントル1と同様の構成を有する。
図11に示すように、本変形例に係るセントルのレール送り装置40は、上記実施形態に係るセントル1のレール送り装置20が備える構成に加えて、シープ支持部(垂下フレーム)41とシープ(下配設シープ)42とを更に有する。シープ支持部41は、ワイヤーシープボックス21における先端部21eの下方から下向きに垂下するように形成されている。シープ42は、シープ支持部41の下端部に配設されている。
本変形例では、ワイヤーロープ25がシープ26およびシープ42を経由するように配策されている。このため、本変形例では、シープ支持部41およびシープ42を備えない場合のワイヤーシープボックス21下方でのワイヤーロープ25の経路25bに比べて、路盤面500に近く、且つ、路盤面500に沿う経路25aを通過する。
本変形例に係るセントルでは、レール送り装置40がシープ支持部41とシープ42とを更に有するので、ワイヤーロープ25におけるシープ42とレール501の先端部501aとの間の部分において路盤面500に対する上下方向での離間距離を小さくすることができ、レール501の移動に際して路盤面500からのレール501の浮きを小さく抑えることができる。よって、本変形例に係るセントルでは、レール501の移動時における当該レール501が上下左右に暴れるのを抑えることができる。
なお、本変形例に係るセントルにおいても、上記実施形態に係るセントル1と同様の効果を奏することができる。
[変形例3]
変形例3に係るセントルのレール送り装置50について、図12を用いて説明する。なお、本変形例に係るセントルにおいては、ワイヤーシープボックス21の先端部21eの構成を除き、上記実施形態に係るセントル1と同様の構成を有する。
図12(a)、(b)に示すように、本変形例に係るセントルのレール送り装置50は、上記実施形態に係るセントル1のレール送り装置20が備える構成に加えて、先端支持ユニット51を更に有する。先端支持ユニット51は、ワイヤーシープボックス21の先端部21eに対してY方向の両側に取り付けられている。
先端支持ユニット51は、矢印J1,J3で示すように、伸縮部51aが伸縮可能に構成されている。矢印J1で示すように、伸縮部51aが伸長した状態では、伸縮部51aの下端に設けられたフロート51bが路盤面500に接地する。フロート51bが路盤面500に接地した状態においては、レール501の移動に際してワイヤーシープボックス21の先端部21eが矢印J2のようにY方向に振れようとしても、路盤面500に対するフロート51bの接地抵抗により振れが抑制される。
ワイヤーシープボックス21の先端部21eをY方向に振る場合や、セントルをレール501に沿って移動させる際には、図12(b)で示すように、フロート51bを路盤面500から上方に離間させておく。
なお、図12では、ワイヤーシープボックス21の先端部21eだけを図示したが、ワイヤーシープボックス21のもう一方の先端部21fにも同様の構成を有する先端支持ユニット51が取り付けられている。
本変形例に係るセントルでは、ワイヤーシープボックス21の先端部21e,21fに先端支持ユニット51を取り付けているので、レール501の移動時において先端部21e,21fの位置(Y方向での位置)を所望の位置に維持することができ、所望の位置にレール501を移動させるのにさらに好適である。
なお、本変形例に係るセントルにおいても、上記実施形態に係るセントル1と同様の効果を奏することができる。
[その他の変形例]
上記実施形態などでは、ワイヤーシープボックス21がセントル本体10に対してX方向の両側に突き出した形態を採用したが、本発明では、トンネルの長手方向におけるセントルを移動させようとする向きにさえワイヤーシープボックスが突き出していればよい。
また、上記実施形態などでは、長尺フレームの一例としてボックス形状を有するワイヤーシープボックス21を採用したが、本発明は、角筒形状や丸筒形状などの筒体や、角棒や丸棒などの棒体などを採用することも可能である。
また、上記実施形態では、ウインチ24とワイヤーロープ25とシープ26とから構成されたレール移動ユニット28を採用したが、本発明は、ラックアンドピニオン機構を有するレール移動ユニットを採用することも可能である。
また、上記実施形態では、昇降ユニット22,23により走行台車14の走行車輪14aおよび走行台車15の走行車輪がレール501から上方に離間した状態において、第1ボックス部21aの内側部21dに配されたウインチ24でワイヤーロープ25を巻き取るとともに、第2ボックス部21bの内側部に配されたウインチからワイヤーロープを送り出すことでレール501のそれぞれを+X側に向けて移動させることとしたが(第1モード)、逆に、第1ボックス部21aの内側部21dに配されたウインチ24からワイヤーロープ25を送り出すとともに、第2ボックス部21bの内側部に配されたウインチでワイヤーロープを巻き取ることでレール501のそれぞれを-X側に向けて移動させること(第2モード)も可能である。
1 セントル
10 セントル本体
14,15 走行台車
14a 走行車輪
14c ガイドローラ
20,40,50 レール送り装置
21 ワイヤーシープボックス
21a,21f 先端部
22,23 昇降ユニット
22a ジャッキ
22c 横送り機構部
24 ウインチ
25 ワイヤーロープ
26,42 シープ
27,37 接続治具
27e,37e 斜面部
28 レール移動ユニット
51 先端支持ユニット
500 路盤面
501 レール
本発明の一態様に係るセントルは、セントル本体とレール送り装置とを備える。前記セントル本体は、トンネル壁面にコンクリートを打設する際に用いられる型枠と、移動可能な状態で路盤面上に載置された左右一対レールに対して当接可能であって回転駆動により前記左右一対のレール上を走行可能な走行車輪とを有する。前記レール送り装置は、前記セントル本体に取り付けられ、前記路盤面上の前記左右一対のレールをトンネルの長手方向に向けて移動させる装置である。
本態様に係るセントルにおいて、前記レール送り装置は、左右一対の長尺フレームと、昇降ユニットと、左右一対のレール移動ユニットとを有する。前記左右一対の長尺フレームは、それぞれが前記セントル本体から前記トンネルの長手方向における少なくとも一方に向けて突き出すように設けられている。前記昇降ユニットは、前記走行車輪を含む前記セントル本体を昇降させる。前記昇降ユニットが前記セントル本体を降下させた状態では、前記路盤面上の前記左右一対のレールに対して回転可能な状態で前記走行車輪が当接し、前記昇降ユニットが前記セントル本体を上昇させた状態では、前記路盤面上の前記左右一対のレールに対して前記走行車輪が上方に離間する。
前記レール送り装置は、左右一対のレール移動ユニットを更に有する。前記左右一対のレール移動ユニットのそれぞれは、前記昇降ユニットが前記セントル本体を上昇させることにより前記走行車輪が前記路盤面上の前記左右一対のレールに対して上方に離間した状態において、前記路盤面上の前記左右一対のレールの各先端部を前記長尺フレームの各先端部に向けて引っ張る駆動部を有する。
上記態様に係るセントルにおいて、前記レール移動ユニットのそれぞれは、前記路盤面上の前記左右一対のレールの先端部に一端が取り付けられたワイヤーロープと、前記駆動部であって、前記ワイヤーロープの送り出しおよび巻き取りが可能なウインチと、前記長尺フレームの各先端部に設けられ、前記ワイヤーロープが掛けられるシープと、を有し、前記昇降ユニットが前記セントル本体を上昇させることにより前記走行車輪が前記路盤面上の前記左右一対のレールに対して上方に離間した状態において、前記路盤面上の前記左右一対のレールは、前記ウインチにより前記ワイヤーロープを巻き取ることで前記路盤面上の前記左右一対のレールの各先端部が前記シープに向けて引っ張られることにより前記トンネルの長手方向に向けて移動させる、としてもよい。
上記態様に係るセントルにおいて、前記長尺フレームのそれぞれは、前記トンネルの長手方向における両側に向けて突き出すように設けられており、前記ワイヤーロープを第1ワイヤーロープ、前記ウインチを第1ウインチ、前記シープを第1シープとそれぞれするとき、前記レール移動ユニットのそれぞれは、前記路盤面上の前記左右一対のレールにおける前記先端部とは反対側の他端部に一端が取り付けられた第2ワイヤーロープと、前記第2ワイヤーロープの送り出しおよび巻き取りが可能な第2ウインチと、前記長尺フレームの各他端部に設けられ、前記第2ワイヤーロープがかけられる第2シープと、を更に有し、前記昇降ユニットが前記セントル本体を上昇させることにより前記走行車輪が前記路盤面上の前記左右一対のレールに対して上方に離間した状態において、前記第1ウインチで前記第1ワイヤーロープを巻き取るとともに、前記第2ウインチから前記第2ワイヤーロープを送り出すことで前記路盤面上の前記左右一対のレールのそれぞれを前記トンネルの長手方向の一方に向けて移動させる第1モードと、前記第1ウインチから前記第1ワイヤーロープを送り出すとともに、前記第2ウインチで前記第2ワイヤーロープを巻き取ることで前記路盤面上の前記左右一対のレールのそれぞれを前記トンネルの長手方向の前記一方とは反対の他方に向けて移動させる第2モードと、の一方のモードを選択的に実行可能である、としてもよい。
上記態様に係るセントルにおいて、前記レール移動ユニットのそれぞれは、前記長尺フレームの各先端部から下方に垂下するように設けられた垂下フレームと、前記垂下フレームの下端部に配設された下配設シープと、をさらに有し、前記ワイヤーロープは、前記ウインチから前記シープおよび前記下配設シープを経由して前記路盤面上の前記左右一対のレールの先端部まで配策されている、としてもよい。
上記態様に係るセントルにおいて、前記レール送り装置は、前記昇降ユニットが前記セントル本体を上昇させることにより前記走行車輪が前記路盤面上の前記左右一対のレールに対して上方に離間した状態において、前記長尺フレームの各先端部を前記路盤面との間で支持する先端支持ユニットをさらに有し、前記先端支持ユニットは、上下方向に伸縮可能な伸縮部と、前記伸縮部の下端に設けられ、前記伸縮部が伸長した状態で前記路盤面に接地するフロートとを有する、としてもよい。
上記態様に係るセントルにおいて、前記長尺フレームのそれぞれは、前記セントル本体の下方に侵入するように配設されており、前記昇降ユニットは、前記長尺フレームのそれぞれに対して、前記セントル本体の下方の領域において、互いに前記長尺フレームの長手方向に間隔を空けて配された第1昇降ユニットと第2昇降ユニットとで構成されており、前記第1昇降ユニットおよび前記第2昇降ユニットのそれぞれは、前記長尺フレームを介して前記セントル本体を昇降可能なジャッキと、当該ジャッキの下端部に取り付けられ、前記ジャッキが伸長した状態にあるとき前記路盤面に接地するフロートと、前記長尺フレームを前記セントル本体に対して左右方向に移動させる横送り機構部とを有し、前記第1昇降ユニットは、前記長尺フレームの長手方向において、前記第2昇降ユニットと前記長尺フレームの先端部との間に配設されており、前記第1昇降ユニットおよび前記第2昇降ユニットの各フロートを前記路盤面に接地させた状態において、前記第1昇降ユニットが有する前記横送り機構部が前記長尺フレームを左右方向の一方に向けて押圧することで、前記第2昇降ユニットの前記フロートが前記路盤面に接地した箇所を支点として前記長尺フレームの先端部を回動させる、としてもよい。
上記態様に係るセントルにおいて、前記第1昇降ユニットおよび前記第2昇降ユニットのそれぞれは、当該昇降ユニットのフロートに設けられ、前記路盤面上の前記左右一対のレールの移動時に前記路盤面上の前記左右一対のレールの左右方向への振れを規制する横方向ガイドローラを更に有する、としてもよい。

Claims (7)

  1. トンネル壁面にコンクリートを打設する際に用いられる型枠と、路盤面に左右一対で敷設されたレールに当接可能であって回転駆動可能な走行車輪とを有するセントル本体と、
    前記セントル本体に取り付けられ、前記レールをトンネルの長手方向に向けて移動させるレール送り装置と、
    を備え、
    前記レール送り装置は、
    前記セントル本体から前記トンネルの長手方向における少なくとも一方に向けて突き出すように左右一対で設けられた長尺フレームと、
    前記走行車輪が前記レールに当接した状態と、前記走行車輪が前記レールに対して上方に離間した状態とを切り替え可能に、前記セントル本体を昇降させる昇降ユニットと、
    前記昇降ユニットにより前記走行車輪が前記レールに対して上方に離間した状態において、前記レールの各先端部を前記長尺フレームの各先端部に向けて引っ張る駆動部をそれぞれが有する左右一対のレール移動ユニットと、
    を有する、
    セントル。
  2. 請求項1に記載のセントルにおいて、
    前記レール移動ユニットのそれぞれは、
    前記レールの先端部に一端が取り付けられたワイヤーロープと、
    前記駆動部であって、前記ワイヤーロープの送り出しおよび巻き取りが可能なウインチと、
    前記長尺フレームの各先端部に設けられ、前記ワイヤーロープが掛けられるシープと、
    を有し
    前記昇降ユニットにより前記走行車輪が前記レールに対して上方に離間した状態において、前記ウインチにより前記ワイヤーロープを巻き取ることで前記レールの各先端部が前記シープに向けて引っ張られる、
    セントル。
  3. 請求項2に記載のセントルにおいて、
    前記長尺フレームのそれぞれは、前記トンネルの長手方向における両側に向けて突き出すように設けられており、
    前記ワイヤーロープを第1ワイヤーロープ、前記ウインチを第1ウインチ、前記シープを第1シープとそれぞれするとき、
    前記レール移動ユニットのそれぞれは、
    前記レールにおける前記先端部とは反対側の他端部に一端が取り付けられた第2ワイヤーロープと、
    前記第2ワイヤーロープの送り出しおよび巻き取りが可能な第2ウインチと、
    前記長尺フレームの各他端部に設けられ、前記第2ワイヤーロープがかけられる第2シープと、
    を更に有し、
    前記昇降ユニットにより前記走行車輪が前記レールに対して上方に離間した状態において、前記第1ウインチで前記第1ワイヤーロープを巻き取るとともに、前記第2ウインチから前記第2ワイヤーロープを送り出すことで前記レールのそれぞれを前記トンネルの長手方向の一方に向けて移動させる第1モードと、前記第1ウインチから前記第1ワイヤーロープを送り出すとともに、前記第2ウインチで前記第2ワイヤーロープを巻き取ることで前記レールのそれぞれを前記トンネルの長手方向の前記一方とは反対の他方に向けて移動させる第2モードと、の一方のモードを選択的に実行可能である、
    セントル。
  4. 請求項2または請求項3に記載のセントルにおいて、
    前記レール移動ユニットのそれぞれは、
    前記長尺フレームの各先端部から下方に垂下するように設けられた垂下フレームと、
    前記垂下フレームの下端部に配設された下配設シープと、
    をさらに有し、
    前記ワイヤーロープは、前記ウインチから前記シープおよび前記下配設シープを経由して前記レールの先端部まで配策されている、
    セントル。
  5. 請求項1から請求項4の何れかに記載のセントルにおいて、
    前記レール送り装置は、前記昇降ユニットにより前記走行車輪が前記レールに対して上方に離間した状態において、前記長尺フレームの各先端部を路盤面との間で支持する先端支持ユニットをさらに有し、
    前記先端支持ユニットは、上下方向に伸縮可能な伸縮部と、前記伸縮部の下端に設けられ、前記伸縮部が伸長した状態で路盤面に接地するフロートとを有する、
    セントル。
  6. 請求項1から請求項5の何れかに記載のセントルにおいて、
    前記長尺フレームのそれぞれは、前記セントル本体の下方に侵入するように配設されており、
    前記昇降ユニットは、前記長尺フレームのそれぞれに対して、前記セントル本体の下方の領域において、互いに前記長尺フレームの長手方向に間隔を空けて配された第1昇降ユニットと第2昇降ユニットとで構成されており、
    前記第1昇降ユニットおよび前記第2昇降ユニットのそれぞれは、前記長尺フレームを介して前記セントル本体を昇降可能なジャッキと、当該ジャッキの下端部に取り付けられ、前記ジャッキが伸長した状態にあるとき路盤面に接地するフロートと、前記長尺フレームを前記セントル本体に対して左右方向に移動させる横送り機構部とを有し、
    前記第1昇降ユニットは、前記長尺フレームの長手方向において、前記第2昇降ユニットと前記長尺フレームの先端部との間に配設されており、
    前記第1昇降ユニットおよび前記第2昇降ユニットの各フロートを路盤面に接地させた状態において、前記第1昇降ユニットが有する前記横送り機構部が前記長尺フレームを左右方向の一方に向けて押圧することで、前記第2昇降ユニットの前記フロートが路盤面に接地した箇所を支点として前記長尺フレームの先端部を回動させる、
    セントル。
  7. 請求項6に記載のセントルにおいて、
    前記第1昇降ユニットおよび前記第2昇降ユニットのそれぞれは、当該昇降ユニットのフロートに設けられ、前記レールの移動時に当該レールの左右方向への振れを規制する横方向ガイドローラを更に有する、
    セントル。
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