JP2023093645A - 遊技機 - Google Patents

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徳人 島崎
Norihito Shimazaki
秀城 伊東
Hideki Ito
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Abstract

【課題】リーチ態様が発生する遊技機の趣向性を向上させること。【解決手段】演出図柄を表示する表示装置を備える遊技機であって、第一演出図柄が示された後、第二演出図柄として当該第一演出図柄と同じ種類の図柄が示されてリーチが成立する可能性があることを示唆する煽り演出が発生し、当該煽り演出後にリーチが成立する成立結果に至ることもあれば、当該煽り演出後にリーチが成立しない不成立結果に至ることもある第一段階と、前記第一段階が前記不成立結果となった場合に移行する段階であって、第三演出図柄として、すでに示された前記第一演出図柄および前記第二演出図柄とともに、好機組み合わせを構築する図柄が示されるかどうかの第二段階と、を含む図柄演出を実行可能であることを特徴とする。【選択図】図4

Description

本発明は、遊技機に関する。
当否判定結果が当たりとなる可能性があることを示すため、同じ種類の図柄が表示されることを「リーチ」として設定した遊技機が周知である(例えば、下記特許文献1参照)。
特開2013-009858号公報
本発明は、リーチ態様が発生する遊技機の趣向性を向上させることを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる遊技機は、演出図柄を表示する表示装置を備える遊技機であって、第一演出図柄が示された後、第二演出図柄として当該第一演出図柄と同じ種類の図柄が示されてリーチが成立する可能性があることを示唆する煽り演出が発生し、当該煽り演出後にリーチが成立する成立結果に至ることもあれば、当該煽り演出後にリーチが成立しない不成立結果に至ることもある第一段階と、前記第一段階が前記不成立結果となった場合に移行する段階であって、第三演出図柄として、すでに示された前記第一演出図柄および前記第二演出図柄とともに、好機組み合わせを構築する図柄が示されるかどうかの第二段階と、を含む図柄演出を実行可能であることを特徴とする。
本発明によれば、リーチ態様が発生する遊技機の趣向性を向上させることが可能である。
本実施形態にかかる遊技機の正面図である。 表示装置(表示領域)に表示された識別図柄および保留図柄を示した図である。 演出図柄の概要(演出図柄が表示される領域)を説明するための図である。 特定演出を説明するための図(その一)である。 特定演出を説明するための図(その二)である。 特定演出を説明するための図(その三)である。 特定演出を説明するための図(その四)である。 第一具体例における演出図柄の概要を説明するための図である。 第一具体例を説明するための図(その一)である。 第一具体例を説明するための図(その二)である。 第一具体例を説明するための図(その三)である。 第一具体例を説明するための図(その四)である。 第二具体例を説明するための図である。
以下、本発明にかかる遊技機1の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、図1を参照して遊技機1の全体構成について簡単に説明する。
遊技機1は遊技盤90を備える。遊技盤90は、ほぼ正方形の合板により成形されており、発射装置908(発射ハンドル)の操作によって発射された遊技球を遊技領域902に案内する通路を構成するガイドレール903が略円弧形状となるように設けられている。
遊技領域902には、表示装置91、始動入賞口904、大入賞口906、アウト口907などが設けられている。かかる表示装置91の表示領域911は、遊技盤90に形成された開口901を通じて視認可能となる領域である。なお、表示領域911の形状等は適宜変更可能である(開口901の形状や大きさ、表示装置91自体の形状や大きさを変更することで表示領域911の形状等を変更することができる)。
また、遊技領域902には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての遊技釘が複数設けられている。遊技領域902を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。
このような遊技機1では、発射装置908を操作することにより遊技領域902に向けて遊技球を発射する。遊技領域902を流下する遊技球が、始動入賞口904や大入賞口906等の入賞口に入賞すると、所定の数の賞球が払出装置により払い出される。
大当たりの抽選は、図示されない制御基板に設けられた当否判定手段が始動入賞口904への遊技球の入賞を契機として実行する(このような始動入賞口は複数設けられていてもよい)。具体的には、始動入賞口904への遊技球の入賞を契機として乱数源から数値(当否判定情報)が取得され、当該数値が予め定められた大当たりの数値と同じである場合には大当たりとなり、異なる場合にははずれとなる。本実施形態では、当該数値が取得された順に当否判定結果の報知が開始される(いわゆる変動が開始される)こととなるが、ある数値が取得されたときに、それより前に取得された数値に基づく当否判定結果が報知されている際には、当該ある数値に基づく当否判定結果が開始されるまで、図示されない制御基板に設けられた記憶手段に記憶される。未だ当否判定の報知が開始されていない数値(以下単に保留と称することもある)の最大の記憶数(最大保留数)は適宜設定することができる。本実施形態における記憶手段が記憶できる最大保留数は、一種の始動入賞口904につき四つである。記憶手段に上記数値(当否判定情報)が記憶されていることは、保留図柄80として表示される(図2参照)。なお、本実施形態では、当否判定の報知が開始される時点で、取得された数値が大当たりとなる数値か否かが判断されることとなるが、数値が取得されたときに当否判定を行い、当否判定結果自体を記憶させておく構成としてもよい(この場合には当否判定結果自体が、当否判定情報に相当することとなる)。また、取得された数値は、当否判定結果を報知する演出の具体的な内容を決定するための数値としても利用される。
なお、遊技機1の枠体、遊技球を貯留する下皿や上皿など、本発明に関係のない遊技機1の構成要素は説明を省略する。これらについては公知の遊技機と同様の構造のものが適用できる。
本実施形態では、公知の遊技機と同様に、表示装置91の表示領域911に表示される識別図柄70(図2参照)の組み合わせによって当否判定結果を遊技者に報知する。具体的には、複数種の識別図柄70を含む識別図柄群70g(左識別図柄群70gL、中識別図柄群70gC、右識別図柄群70gR)が変動を開始し、最終的に各識別図柄群70gから一の識別図柄70が選択されて停止する。大当たりに当選している場合には各識別図柄群70gから選択されて停止した識別図柄70の組み合わせは所定の組み合わせ(例えば、同じ識別図柄70の三つ揃い)となる。はずれである場合にはそれ以外(大当たりとなる組み合わせ以外)の組み合わせとなる。なお、各図においては、識別図柄70を構成する「数字(装飾文字)」のみを図示するが、当該数字とキャラクタ等が組み合わされた図柄を識別図柄70として設定することができる。本実施形態では、「1」~「9」のいずれかの数字を含む識別図柄70が設定されている。
当否判定結果を報知する報知演出(識別図柄70が変動を開始してから当否判定結果を示す態様で停止するまでの演出)を構成する演出として、種々の演出が実行される。本実施形態では、当該演出の一種として、特定演出10を実行することが可能である。以下、当該特定演出10について詳細に説明する。なお、特定演出10を説明するための図面においては、当該演出に関係の無い要素(例えば、保留図柄)の図示を省略する。
特定演出10(図4~図7参照)は、第一演出11を含む。また、当該第一演出11の結末が所定の態様(詳細は後述)となったときに発生する第二演出12を含む。つまり、特定演出10は、第一演出11、または第一演出11および第二演出12を含むものである。以下、第一演出11および第二演出12について説明する。
第一演出11は、「リーチ態様」が成立するかどうかを示す演出である。リーチ態様は、第一演出図柄21と第二演出図柄22が同じ種類の図柄となるものである。ここで、「演出図柄20」とは、特定演出10時に表示される演出用の図柄を指す。後述するように、本実施形態における特定演出10では、第一演出図柄21~第三演出図柄23が表示されることがある。図3にその概要を示すように、第一演出図柄21は特定演出10時に表示領域の左側に表示される図柄、第二演出図柄22は特定演出10時に表示領域の中央に表示される図柄、第三演出図柄23は特定演出10時に表示領域の右側に表示される図柄である。
本実施形態では、識別図柄70のいずれかが演出図柄20として表示されるように構成されている(つまり、特定演出10における演出用の図柄として、識別図柄70を用いている)。具体的には、各識別図柄群70gの変動が停止または擬似停止したときに表示される図柄が演出図柄20である。なお、「擬似停止」とは、変動が完全には停止していないが遊技者には停止しているようにみえる態様(例えば、わずかに揺れているかのような態様とする)をいう。左識別図柄群70gLの変動が停止または擬似停止したときに表示される演出図柄20を第一演出図柄21と、中識別図柄群70gCの変動が停止または擬似停止したときに表示される演出図柄20を第二演出図柄22と、右識別図柄群70gRの変動が停止または擬似停止したときに表示される演出図柄20を第三演出図柄23とする。
第一演出11においては、まず左識別図柄群70gLの変動が停止または擬似停止して第一演出図柄21が示される。その後、中識別図柄群70gCの変動が停止または擬似停止して第二演出図柄22が示される。当該第二演出図柄22が、第一演出図柄21と同じ種類となった場合(同じ種類の識別図柄70となった場合)にリーチ態様が成立するということになる。リーチ態様が成立することは、第一演出11の成功結末であるといえる。
一方、リーチ態様が成立しないことは、第二演出12の失敗結末であるといえる。本実施形態では、リーチ態様が成立しない場合、第二演出図柄22として示されるのは、第一演出図柄21(第一演出図柄21として示された識別図柄70)の次の順の図柄(識別図柄70)となるように設定されている。具体的には、演出図柄20として表示されうる複数種の識別図柄70には、所定の順番が設定されている。本実施形態における当該順番は、識別図柄70が含む「数字」に基づくものである。つまり、「1」の識別図柄70、「2」の識別図柄70、「3」の識別図柄70・・・「9」の識別図柄70というような順番が設定されている。当該順番は、識別図柄群70gとして変動する際の変動順でもある。
第一演出11において、例えば「1」の識別図柄70が第一演出図柄21として示された場合(図4(b)参照)、それと同じ種類の図柄である「1」の識別図柄70が第二演出図柄22として示されるかどうかの「煽り」(「1」の識別図柄70が第二演出図柄22として停止しそうであることを示す演出)が発生する(図4(c)参照)。リーチ態様成立時には、そのまま「1」の識別図柄70が第二演出図柄22として示され、リーチ態様の成立となる(図5(a)参照)。一方、リーチ態様が成立しないときには、停止しそうになった「1」の識別図柄70が滑り(図6(a)参照)、その次の順の図柄である「2」の識別図柄70が第二演出図柄22として示されることになる(図6(b)参照)。つまり、第一演出11にてリーチ態様が成立しないときには、左の第一演出図柄21と中の第二演出図柄22が左から「順目」で並ぶことになる。
リーチ態様が成立した場合、特定演出10は終了してリーチ演出が発生する(図5(b)参照)。つまり、第二演出12には移行せずに特定演出10は終了する。リーチ演出の具体的態様はどのようなものであってもよいが、基本的には演出の結末により当否判定結果が大当たりとなるかどうかが示されるものである。つまり、第一演出11にてリーチ態様が成立し、リーチ演出に移行するということは、リーチ演出を経て対象の当否判定結果が大当たりとなることが示される可能性があるということであるため、遊技者にとっては喜ばしい事象であるといえる。
第一演出11にてリーチ態様が成立しなかったとき、すなわち第一演出図柄21と第二演出図柄22が同じ種類の図柄とならない失敗結末となったとき(図6(b)参照)には、第二演出12に移行する。遊技者にとってみれば、リーチ態様が成立せず、残念に思っているところ、演出が継続して第二演出12に移行するというような流れとなる。
第二演出12は、好機態様が構築されるかどうかの演出である。好機態様は、第一演出図柄21~第三演出図柄23が所定の組み合わせとなる態様である。つまり、第二演出12は、第一演出11時に示された第一演出図柄21、第二演出図柄22に加え、新たに第三演出図柄23が示された結果、これら第一演出図柄21~第三演出図柄23の組み合わせが好機態様となるかどうかの演出である。好機態様は、第一演出図柄21、第二演出図柄22、第三演出図柄23が上述した所定の順番で並ぶ態様である。
上記の通り、第一演出11にてリーチ態様が成立しなかった場合、第一演出図柄21と第二演出図柄22は左から「順目」で並んでいる(図6(b)参照)。第二演出ではそれに対してさらに第三演出図柄23が示された結果、第一演出図柄21~第三演出図柄23が左から「順目」で並ぶかどうかの「煽り」が発生する。例えば、「1」の識別図柄70が第一演出図柄21として、「2」の識別図柄70が第二演出図柄22として示された場合、第二演出12では「3」の識別図柄70が第三演出図柄23として示されるかどうかの「煽り」が発生する(図7(a)参照)。そのまま「3」の識別図柄70が第三演出図柄23として示されたときには、左から図柄が「1」「2」「3」(順目)で並ぶ好機態様が成立する成功結末となる(図7(b)参照)。一方、停止しそうになった「3」の識別図柄70が滑り、それ以外の識別図柄70が第三演出図柄23として示されたとき(図7(c)参照)には、第一演出図柄21~第三演出図柄23により好機態様が成立しない失敗結末となり、特定演出10は終了する。
好機態様が構築されたときには、所定の事後演出が発生する。当該事後演出の具体的態様はどのようなものであってもよいが、当該事後演出の発生は遊技者にとって喜ばしい事象とされる。本実施形態では、事後演出が発生することは、対象の当否判定結果が大当たりとなる蓋然性(いわゆる(大当たり)信頼度)が高まったことを示すものとされている。なお、事後演出により大当たり信頼度が高まったことが示される対象の当否判定結果は、いわゆる「当該変動保留」に対応する当否判定結果に限られない。未だ当否判定結果を報知する報知演出が開始されていない(識別図柄70の変動が開始されていない)保留に対応する当否判定結果の大当たり信頼度が高まったことが示されるものとしてもよい。つまり、事後演出が、いわゆる「先読み演出」として発生するものとしてもよい。いずれにしても、事後演出の発生は、既に取得されているいずれかの当否判定情報に対応する当否判定結果が大当たりとなる蓋然性が高まったことを示すものであるため、第二演出12にて好機態様が成立することは、遊技者にとって喜ばしい事象であるといえる。
本実施形態では、リーチ態様が成立することよりも、特別態様が成立する方が、遊技者にとって喜ばしい事象とされている。上記の通り、リーチ態様の成立は、対象の当否判定結果が大当たりとなる可能性があるということであり、見方を変えれば大当たり信頼度が高まったことを示す演出であるといえる。また、特別態様の成立も、大当たり信頼度が高まったことを示す演出である。当該大当たり信頼度は、リーチ態様の成立時よりも、特別態様の成立時の方が高くなるように設定されている。つまり、リーチ態様が成立したときよりも、特別態様が成立したとき(事後演出が発生したとき)の方が、既に取得されたいずれかの当否判定情報に対応する当否判定結果が大当たりとなる蓋然性が高くなるように設定されている。
したがって、本実施形態における特定演出10は、第一演出11にてリーチ態様が成立しないという遊技者にとっては好ましくない状況が発生した場合であっても、第二演出12にてリーチ態様が成立することよりも喜ばしい好機態様が成立する可能性がある機会を得ることが可能となるという面白みのあるものとなる。第一演出11にてリーチ態様が成立しなかったことに落胆する遊技者に、第二演出12にて好機態様が成立する可能性があることを示すことで、二重のチャンスが訪れるかのような演出形態となる。また、リーチ態様成立時と好機態様成立時の大当たり信頼度の高低を知っている遊技者であれば、第一演出11にてリーチ態様が成立しないことを願うような演出形態となる。
以下、上記実施形態にかかる遊技機1を改良、変形、具体化等した具体例について説明する。なお、以下の具体例を用いて説明する技術的事項を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
○第一具体例
特定演出10時に表示される演出図柄20の態様を以下のようなものとする。演出図柄20は、複数種の図柄要素30を含むものとする(図8参照)。各図柄要素30は、演出図柄20の一部を構成する要素であり、互いに異なるものであることが遊技者に判別できるようなものである。本実施形態では、複数種の図柄要素30として「1」~「9」の数字(装飾文字)が設定されている。当該複数種の図柄要素30は、上述した複数種の識別図柄70のそれぞれに対応づけられたもの(同じ数字を含むものが対応関係にある)であるともいえる。換言すれば、演出図柄20は、複数種の識別図柄70を一体化したものであるとみることもできる。本例における演出図柄20は、三つの図柄要素30を含むものである。演出図柄20が含む図柄要素30の数(N)は適宜変更可能であるが、「設定される図柄要素30の種類の数/演出図柄20の種類の数=N」が成立する態様とすることが好ましい。また、本例における演出図柄20が含む複数種(三つ)の図柄要素30は、「数字」が順に並ぶものとされる。つまり、各図柄要素30の数字が「連番」となる三つの図柄要素30を含むものとされる。
第一演出11は、第一演出図柄21が示された後、同じ種類の第二演出図柄22が示されるかどうかの演出である。ここで、演出図柄20が同じ種類であるとは、同じ複数種の図柄要素30を含むということである。例えば、第一演出図柄21として「1」「2」「3」の図柄要素30を含むものが示されたとき(図9(a)参照)には、第二演出図柄22として同じ「1」「2」「3」の図柄要素30を含むものが示されるかどうかの「煽り」が発生する(図9(b)参照)。本例では、必ず第一演出図柄21として「1」「2」「3」の図柄要素30を含むものが示される。その理由については後述する。ただし、第一演出図柄21としてそれ以外の態様のもの(例えば、「2」「3」「4」の図柄要素30を含むもの)が示されることがあってもよい。この場合には、それと同じ態様のものが第二演出図柄22として示されるかどうかの「煽り」が発生する。
第一演出11にて、第一演出図柄21と同じ複数種の図柄要素30を含む第二演出図柄22が示されたときが当該演出の成功結末であり、示されなかったときが当該演出の失敗結末である。成功結末は、同じ態様の第一演出図柄21と第二演出図柄22が示されるのであるから、リーチ態様が成立するものであるということができる。成功結末となった場合(図10(a)参照)には、特定演出10は終了し、リーチ演出に移行する。リーチ演出は、第一演出図柄21および第二演出図柄22が有する複数種の図柄要素30の数分のリーチラインが設定されたものである。第一演出図柄21および第二演出図柄22が「1」「2」「3」の図柄要素30を含むものであるときには、「1」の図柄によるリーチ、「2」の図柄によるリーチ、「3」の図柄によるリーチ(トリプルテンパイ)が発生したかのようなリーチ演出に移行する(図10(b)参照)。つまり、第一演出図柄21および第二演出図柄22が有する図柄要素30に対応する識別図柄70を用いたリーチ演出が発生する。
リーチ演出においては、変動する残りの識別図柄群70gから選択される識別図柄70が「1」の図柄、「2」の図柄、「3」の図柄のうちのいずれかであった場合には大当たりとなり、異なる場合にははずれとなる。このように、本例における特定演出10(第一演出11)後に発生するリーチ演出は、通常のリーチ演出(リーチラインが一つである一般的なリーチ演出)よりも期待できる印象を遊技者に与える態様である。なお、本例における特定演出10に発生するリーチ演出を経て大当たりとなる蓋然性(大当たり信頼度)は、通常のリーチ演出を経て大当たりとなる蓋然性よりも高いものとすることが好ましい。つまり、リーチラインが多いということが、大当たり信頼度に反映された設定とすることが好ましい。
第一演出11の結末が失敗結末となる場合、すなわち第二演出図柄22が第一演出図柄21と同じ複数種の図柄要素30を含むものとならなかった場合、本例では第二演出図柄22として「4」「5」「6」の図柄要素30を含むものが示される。具体的には、第二演出図柄22として「1」「2」「3」の図柄要素30を含むものが示されるかどうかの「煽り」後(図9(b)参照)、当該「1」「2」「3」の図柄要素30を含むものが滑り(図11(a)参照)、「4」「5」「6」の図柄要素30を含むものが第二演出図柄22として示される(図11(b)参照)。図柄要素30である数字により「順番」が設定されているとするのであれば、「1」「2」「3」の図柄要素30を含む図柄の次の順が「4」「5」「6」の図柄要素30を含む図柄であるといえるところ、失敗結末となるときには、第一演出図柄21とともにリーチ態様を構成する図柄が第二演出図柄22として示されるかどうかの「煽り」が発生した上で、当該図柄が示されず、その次の順の図柄が第二演出図柄22として示される。
第一演出11の結末が失敗結末となったときには第二演出12に移行する。第二演出12(図12参照)は、既に示されている第一演出図柄21、第二演出図柄22とともに、第三演出図柄23が示され、これら第一演出図柄21~第三演出図柄23により好機態様が構築されるかどうかの演出である。本例における好機態様は、第一演出図柄21として「1」「2」「3」の図柄要素30を含むものが、第二演出図柄22として「4」「5」「6」の図柄要素30を含むものが、第三演出図柄23として「7」「8」「9」の図柄要素30を含むものが示された態様である(図12(b)参照)。第一演出図柄21~第三演出図柄23全体で見れば、左から数字が「1」から「9」まで順に並ぶかのような態様となる。このような態様であるため、好機態様が構築されたことが分かりやすい。なお、本例において、第一演出図柄21が「1」「2」「3」の図柄要素30を含むのとされるのは、好機態様を上記のような態様とするためである。仮に、第一演出図柄21(左の図柄)が「2」「3」「4」の図柄要素30を含むといったように、「1」から順に並ぶ図柄要素30を含むものとされない場合、好機態様は左から「1」から順に並ぶ態様とならない。したがって、第一演出図柄21を「1」「2」「3」の図柄要素30を含むものとしている。ただし、第一演出図柄21の態様(第一演出図柄21が含む図柄要素30)が変化しうるものとし、それに合わせて好機態様も変化しうるものとしてもよい。例えば、第一演出図柄21が「2」「3」「4」の図柄要素30を含み、第二演出図柄22が「5」「6」「7」の図柄要素30を含み、第三演出図柄23が「8」「9」「1」の図柄要素30を含むものとし、左から数字が「2」「3」「4」「5」「6」「7」「8」「9」「1」の順で並ぶような態様も好機態様の一種とされる設定としてもよい。
第二演出12では、第三演出図柄23として「7」「8」「9」の図柄要素30を含む図柄が示されるかもしれないという「煽り」が発生し(図12(a)参照)、そのまま当該図柄が示されれば好機態様(図12(b)参照)となり、事後演出が発生する。一方、当該図柄が示されなければ失敗結末となり、特定演出10は終了する。
本例のように、演出図柄20が複数種の図柄要素30を含むものとすることで、第一演出11が成功結末となった場合には、第一演出図柄21および第二演出図柄22が含む図柄要素30に対応する識別図柄70による、複数のリーチラインが設定されるリーチ演出に移行するという流れを自然なものとすることが可能である。また、第二演出12にて成立しうる好機態様は、各演出図柄20が含む図柄要素30が順番に並ぶものであるため、好機態様が成立したことが分かりやすい。
なお、本例における演出図柄20が含む各図柄要素30は、「数字」という概念によりいずれかの識別図柄70と対応づけられたものであることを説明したが、「数字」以外の文字により当該対応関係が示されるものとしてもよい。また、識別図柄70が数字(文字)以外にもキャラクタ等の画像を含むものである場合、演出図柄20は当該画像を含むものとしてもよい。例えば、「1」の識別図柄70がキャラクタA、「2」の識別図柄70がキャラクタB、「3」の識別図柄70がキャラクタCを含むものである場合、第一演出図柄21は、「1」「2」「3」の数字だけでなく、キャラクタA~Cを含むものとする、といったように、演出図柄20とそれに対応する識別図柄70の対応関係を分かりやすくすることが考えられる。
また、本例においては、第一演出11にてリーチ態様が成立した場合、第一演出図柄21や第二演出図柄22が含む図柄要素30分(本例では三つ)のリーチラインが設定されたリーチ演出に移行することを説明したが、これはあくまで一例である。別の例としては、第一演出図柄21や第二演出図柄22が含む複数種の図柄要素30のうちのいずれかに対応する識別図柄70のリーチ演出に移行するようにすることが考えられる。上記例に則していえば、第一演出図柄21や第二演出図柄22は「1」「2」「3」の図柄要素30を含むのであるから、「1」の識別図柄70、「2」の識別図柄70、「3」の識別図柄70のうちのいずれかでリーチが発生するといった設定とすることができる。また、三つのリーチライン(「1」「2」「3」の三つ)が設定されたリーチ演出、二つのリーチラインが設定されたリーチ演出(「1」「2」「3」のうちのいずれか二つ)、一つのリーチラインが設定されたリーチ演出(「1」「2」「3」のうちのいずれか一つ)といったように、リーチラインの数がその都度変化しうる設定としてもよい。この場合、リーチラインの数が多いほど、リーチ演出を経て大当たりとなる蓋然性が高くなるような設定とするとよい。
当否抽選に当選する確率が低い低確率遊技状態と、当否抽選に当選する確率が高い(低確率遊技状態よりも高い)高確率遊技状態(いわゆる確率変動状態)とが設定されたものにおいて、低確率遊技状態および高確率遊技状態のいずれにおいても特定演出10が発生するものとする。そして、特定演出10を経たリーチ演出が発生するとき、遊技状態に応じてリーチ演出が異なる態様としてもよい。例えば、低確率遊技状態は、(高確率遊技状態に比して)大当たりにあまり期待ができない状態であるから、第一演出11が成功結末となったとき、一のリーチラインが設定されたリーチ演出に移行する一方、高確率遊技状態は、(低確率遊技状態に比して)大当たりに期待ができる状態であるから、第一演出11が成功結末となったとき、複数のリーチラインが設定されたリーチ演出に移行するものとする。つまり、リーチラインの数により、現状の遊技状態(大当たりとなりやすいかどうか)が示唆されるような設定としてもよい。
また、本例では、第一演出図柄21~第三演出図柄23は、それぞれ三つの図柄要素30を含むものであることを説明したが、当該図柄要素30の数がその都度変化しうる設定としてもよい。
○第二具体例(第一具体例をさらに具体化した例)
第一具体例にて説明した特定演出10が発生するかどうかを示す演出として、事前演出が発生するものとする。具体的には、事前演出にて第一演出図柄21(第一演出図柄21を示すもの)が構築されることで、特定演出10が発生するものとする。具体的には次の通りである。
事前演出(特定演出10が発生することを示す結末に至る場合)は、少なくとも途中までは通常の報知演出と変わりがない。つまり、当否判定結果を報知する識別図柄70(識別図柄群70g)が変動を開始する(図13(a)参照)。そして、各識別図柄群70gから選択されて停止または擬似停止する図柄が左から「1」の識別図柄70、「2」の識別図柄70、「3」の識別図柄70となった場合(図13(b)参照)には、これらの識別図柄70がひとまとまりとなって第一演出図柄21に変化する(図13(c)参照)。つまり、第一演出図柄21は、「1」「2」「3」の図柄要素30を含むものであるから、当該第一演出図柄21が「1」の識別図柄70、「2」の識別図柄70、「3」の識別図柄70の三つが合成されてなるものであるかのような演出が発生するようにする。このようにすることで、事前演出から特定演出10(第一演出11)に至る一連の演出の流れを自然かつ面白みのあるものとすることが可能である。
事前演出は、公知の先読み演出として発生させることもできる。例えば、ある当否判定結果がはずれであることが、左から「1」の識別図柄70、「2」の識別図柄70、「3」の識別図柄70が並ぶ組み合わせにより示されるものとする。その後、当該ある当否判定結果の次の当否判定結果を報知する演出にて特定演出10が発生するようにする。つまり、「次の当否判定結果」が大当たりとなる蓋然性が高まったことが、事前演出を含む「ある当否判定結果」の報知演出にて示唆されるものとする。この場合、左から「1」の識別図柄70、「2」の識別図柄70、「3」の識別図柄70が並ぶ組み合わせ(はずれを示す組み合わせ)は、いわゆるチャンス目であるということもできる。
○第三具体例
上記実施形態では、リーチ態様が成立したときよりも、特別態様が成立したときの方が、既に取得されたいずれかの当否判定情報に対応する当否判定結果が大当たりとなる蓋然性(大当たり信頼度)が高い設定であることを説明したが、その逆の設定であってもよい。つまり、特別態様が成立したときよりも、リーチ態様が成立したときの方が、大当たり信頼度が高い設定であるとする。
このようにすれば、特定演出10が発生したとき、第一演出11が成功結末となることが、遊技者にとって最も喜ばしい結末であるということになるため、上記実施形態とは異なる趣向性が発現される演出となる。
○第四具体例
上記実施形態では、第一演出図柄21~第三演出図柄23となり得る図柄は、当否判定結果を示す識別図柄70であることを説明したが、特定演出10が発生したときに表示される専用の図柄であってもよい。つまり、特定演出10が発生したときには、識別図柄70とは別の演出用の複数種の図柄が表示された上で当該演出用の図柄により特定演出10が実行されるものとしてもよい。
○第五具体例
上記実施形態では、第一演出11において、左に第一演出図柄21が示された後、中に第二演出図柄22が示されることを説明したが、左に第一演出図柄21が示された後、右に第二演出図柄22が示されるものとしてもよい。つまり、左の第一演出図柄21と、右の第二演出図柄22が同じ種類の図柄となったときにリーチ態様が成立するものとする。そして、第二演出12においては、中に第三演出図柄23が示されるものとする。
ただし、上記実施形態のように、第一演出図柄21を左、第二演出図柄22を中、第三演出図柄23を右とするのは以下のような利点がある。好機態様は、左から図柄が所定の順(連番)で並ぶ態様であるため、第一演出11の結末が失敗結末となる場合には、左の第一演出図柄21の数字と、中の第二演出図柄22の数字を連番にする必要がある。第一演出の失敗結末は、リーチ態様が成立するかもしれないという「煽り」が発生した上で、中の第二演出図柄22が左の第一演出図柄21と異なる種類の図柄となるものであるところ、第一演出図柄21と第二演出図柄22を連番とするためには、第二演出図柄22となる候補の図柄(上記実施形態では識別図柄70)を一コマだけ滑らせればよい。例えば、第一演出図柄21として「1」の図柄が左に示された状態で、第二演出図柄22として「1」の図柄が中に示されるかもしれないという「煽り」を発生させた上で、一コマの「滑り」を発生させ、第二演出図柄22として「2」の図柄を示せばよい。このようにすれば、第二演出12において、第三演出図柄23として「3」の図柄が右に示されれば好機態様(左から「1」「2」「3」と並ぶ態様)が構築されることになる。
これに対し、左に第一演出図柄21が、右に第二演出図柄22が示される設定とする場合には、例えば、第一演出図柄21として「1」の図柄が左に示された状態で、第二演出図柄22として「1」の図柄が右に示されるかもしれないという「煽り」を発生させた上で、二コマの「滑り」を発生させ、第二演出図柄22として「3」の図柄を示す必要がある。このようにしなければ、第二演出12において、左から「1」「2」「3」と並ぶ好機態様が成立しうる状況を築くことができない。リーチ態様が成立しなかったことを示す「滑り」を自然なものとするためには、当該滑りのコマ数が少なくなることが好ましい。このような観点から言えば、上記実施形態のように第一演出図柄21を左、第二演出図柄22を中、第三演出図柄23を右とすることが好ましいといえる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
上記実施形態から得られる具体的手段(遊技機)を以下に列挙する。
・手段1
演出図柄を表示する表示装置を備える遊技機において、
第一演出図柄が示された状態で、第二演出図柄として当該第一演出図柄と同じ種類の図柄が示された場合にはリーチ態様が成立する第一演出と、
前記第一演出にてリーチ態様が成立しなかった場合に移行する演出であって、第三演出図柄として、すでに示された前記第一演出図柄および前記第二演出図柄とともに、好機態様を構築する図柄が示されるかどうかの演出である第二演出と、
を実行することが可能な演出実行手段を備えることを特徴とする遊技機。
上記遊技機は、リーチ態様が成立しないという遊技者にとって好ましいものとはいえない状況となったとしても、その状況の発生により好機態様が構築される可能性が生じることになるというものであるから、一連の演出が面白みのあるものとなる。
・手段2
前記好機態様は、前記第一演出図柄、前記第二演出図柄、および前記第三演出図柄が所定の順番で並ぶ態様であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
第一演出にてリーチ態様(第一演出図柄と第二演出図柄が同じ種類となる態様)が成立しなかったときに好機態様が構築されうる第二演出に移行するのであるから、好機態様は上記のように演出図柄が「所定の順番で並ぶ」態様とするとよい。このようにすれば、リーチ態様が成立しうる第一演出から、好機態様が構築されうる第二演出への移行を自然なものとすることが可能である。
・手段3
前記第一演出図柄は、複数種の図柄要素を含むものであり、
前記第一演出にて前記第一演出図柄と同じ複数種の図柄要素を含む前記第二演出図柄が示されてリーチ態様が成立した場合、当該複数種の図柄要素の数分のリーチラインが設定されたリーチ演出が発生することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
このように、第一演出図柄と第二演出図柄が複数種の図柄要素を含むものとし、リーチ態様成立時には複数のリーチラインが設定されたリーチ演出が発生するようにして、演出をさらに面白みのあるものとしてもよい。
・手段4
前記第二演出図柄および前記第三演出図柄は、複数種の図柄要素を含むものであり、
前記好機態様は、前記第一演出図柄が含む複数種の図柄要素、前記第二演出図柄が含む複数種の図柄要素、および前記第三演出図柄が含む複数種の図柄要素が所定の順番で並ぶ態様であることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
このように、第一演出図柄~第三演出図柄が複数種の図柄要素を含むものである場合、各演出図柄が有する図柄要素が並ぶ態様を好機態様として設定し、当該好機態様を分かりやすいものとするとよい。
・手段5
前記図柄要素は数字であり、
前記好機態様は前記図柄要素としての数字が1から順に並ぶ態様であることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
このようにすれば、好機態様が分かりやすいものとなる。
1 遊技機
10 特定演出
11 第一演出
12 第二演出
20 演出図柄
21 第一演出図柄
22 第二演出図柄
23 第三演出図柄
70 識別図柄
91 表示装置
911 表示領域

Claims (1)

  1. 演出図柄を表示する表示装置を備える遊技機であって、
    第一演出図柄が示された後、第二演出図柄として当該第一演出図柄と同じ種類の図柄が示されてリーチが成立する可能性があることを示唆する煽り演出が発生し、当該煽り演出後にリーチが成立する成立結果に至ることもあれば、当該煽り演出後にリーチが成立しない不成立結果に至ることもある第一段階と、
    前記第一段階が前記不成立結果となった場合に移行する段階であって、第三演出図柄として、すでに示された前記第一演出図柄および前記第二演出図柄とともに、好機組み合わせを構築する図柄が示されるかどうかの第二段階と、
    を含む図柄演出を実行可能であることを特徴とする遊技機。

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