JP6963823B2 - 遊技機 - Google Patents
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以下、本発明にかかる遊技機1(ぱちんこ遊技機)の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、図1を参照して遊技機1の全体構成について簡単に説明する。
本実施形態にかかる遊技機1は、いわゆる「設定付ぱちんこ」である。ここでいう「設定」とは、遊技者にとって有利な度合が異なるように複数段階に区分けされたもののそれぞれをいう。「有利な度合」に差をつける手法としては種々考えられる。本実施形態では、当否判定に当選する確率、すなわち大当たり確率に差をつけている。本実施形態では、候補設定1〜6の六種類が設けられている。候補設定1から順に大当たり確率が高くなる(候補設定6が最も大当たり確率が高い)。当然ではあるが、大当たり確率が高いほど大当たりに当選しやすいということであるため、「設定1」が遊技者にとって最も不利な設定であり、「設定6」が遊技者にとって最も有利な設定であるといえる。当該候補設定1〜6のいずれかが現状の設定(以下、現状設定と称する)として遊技店員によりセットされ、遊技店において遊技者に供されることになる(遊技者は現状設定を変更することはできない)。当該現状設定のセット・変更のための構造はどのようなものであってもよいから詳細な説明を省略する。例えば、遊技機1内部に設定キーを挿入することが可能な鍵穴を設け、当該設定キーを操作することで、現状設定をセット・変更することができるようにすることが考えられる。
本実施形態にかかる遊技機1は、現状設定を示唆する機能(設定示唆機能)が発現されるものである。遊技者は、設定示唆機能を享受することで、現状設定を推測しつつ遊技を楽しむことが可能となる。以下、設定示唆機能が発現される演出等について説明する。なお、以下で説明する演出等の全てを実行することが可能な構成とする必要はない。一部のみが実行可能な構成であってもよいし、以下で説明する演出等とは異なる設定示唆機能を発現する演出等を実行することが可能な構成であってもよい。
保留取得演出は、新たな保留情報が取得された直後に発生する演出である。本実施形態における保留取得演出は、演出対象となる新たな保留情報(以下、対象保留情報と称する)が取得された時、表示領域911に特殊画像10が表示される演出である(図4参照)。具体的には、新たな保留情報が取得されたときに保留取得演出を発生させるか否かの抽選(保留取得演出発生抽選)を行い、当該抽選に当選したときには特殊画像10が表示され(図4(b)参照)、当該抽選に当選しなかったときには特殊画像10が表示されない(図4(c)参照)。
上記実施形態では、保留取得演出が発生するほど、現状設定が高設定である蓋然性が高くなるような設定であることを説明したが、保留取得演出が発生した場合には、一または複数の候補設定のうちのいずれかが現状設定であることが確定するような仕様とすることが考えられる。例えば、保留取得演出の発生により「設定4」以上(「設定4」〜「設定6」)が確定するといった仕様や、「設定6」が確定するといった仕様とすることが考えられる。
上記実施形態では、対象保留情報が取得された時点における既取得保留情報の数がいずれであっても(「保0」〜「保4」のいずれであっても)、保留取得演出が発生しうるものであることを説明したが、既取得保留情報の数が所定数以上である場合に限り、保留取得演出が発生しうるようにしてもよい。例えば、図7に示すように、既取得保留情報の数が三つ以上(「保3」または「保4」)である場合に限り保留取得演出が発生しうるようにし、三つ未満(「保0」〜「保2」)である場合には保留取得演出が発生することはない構成とする。すなわち、既取得保留情報の数が三つ以上である状態で対象保留情報が取得された場合に限り、保留取得演出による設定示唆作用が享受できる可能性がある構成とする。このような構成とすることで、保留取得演出の発生を願う遊技者(設定示唆作用を享受したいと考える遊技者)は、既取得保留情報の数が所定数(本例では三つ)以上となる期間ができるだけ長くなるようにするから、遊技の促進に資することになる。
上記実施形態における保留取得演出は、第一始動領域904aに遊技球が入賞した直後に発生するものであることを説明したが、通常遊技状態にて第一始動領域904aと第二始動領域904bの両方に進入可能な構成とする、すなわち通常遊技状態にて特図1の保留情報と特図2の保留情報の両方を貯めることができる構成としてもよい。このようにすることで、通常遊技状態にて取得できる保留情報の数は最大九つ(変動前保留情報の数でいえば八つ;いわゆる「八個保留」の遊技機)である構成となる。なお、本例のような構成とする場合、所定の領域に進入した遊技球を第一始動領域904aと第二始動領域904bに交互に振り分ける振分装置(周知であるため説明は省略する)を設け、特図1の保留情報と特図2の保留情報が交互に取得されるものとすることが考えられる。
上記実施形態における保留取得演出は、特殊画像10が表示される演出であることを説明したが、このような態様に限られるものではない。遊技者が把握可能な演出であればどのようなものであってもよい。例えば、スピーカ60(図1参照)から所定の効果音(特殊音)が出力されることが保留取得演出として設定された構成としてもよい。
上記実施形態における保留取得演出は、特殊画像10が表示される演出であることを説明した。すなわち特殊画像10が表示されるか否かにより現状設定の示唆がなされるものであることを説明したが、現状設定を示唆する要素は一種類に限られるものではない。例えば、第一特殊画像11(図8(a)参照)と第二特殊画像12(図8(b)参照)が設けられ、第一特殊画像11が表示される保留取得演出が発生した場合よりも、第二特殊画像12が表示される保留取得演出が発生した場合の方が、高設定である蓋然性が高くなるというような構成とすることが考えられる。つまり、保留取得演出が発生するか否かということだけでなく、保留取得演出の態様に応じて設定示唆内容が異なるというような構成としてもよい。
保留取得演出は、現状設定を示唆する演出として発生するものに限られるわけではない。例えば、対象保留情報に対応する当否判定結果が大当たりとなる蓋然性(いわゆる大当たり信頼度)を示唆するものとしてもよい。このような大当たり信頼度を示唆する保留取得演出が発生する蓋然性が、対象保留取得情報が取得された時点における既取得保留情報の数によって異なるものとする。
上述したように、本実施形態では、遊技状態として、通常遊技状態および当該通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態が設定されている。特別遊技状態は、遊技者にとって好ましい状態であるといえる。本実施形態では、第一特別遊技状態(高確率・時短有)が開始される時(厳密に同時でなくてもよい。開始される直前や直後であってもよい)に当該第一特別遊技状態が開始されることを遊技者に示す表示がなされる。かかる表示が特別遊技開始表示20である。なお、第一特別遊技状態中に大当たりに当選し、当該大当たり遊技終了後に第一特別遊技状態に移行する時(いわゆる連チャン発生後の第一特別遊技状態移行時)には特別遊技開始表示20は表示されない。通常遊技状態または第二特別遊技状態にて大当たりに当選し、当該当該大当たり遊技終了後に第一特別遊技状態に移行する時に特別遊技開始表示20が表示される。連チャン発生時にも特別遊技開始表示20が表示されるようにすると、連チャン数が多くなった場合、設定推測が容易になるからである。ただし、いわゆる連チャン発生後の第一特別遊技状態移行時にも特別遊技開始表示20が表示されるようにしてもよい。
特別遊技開始表示20の態様が現状設定を示唆するものであることを、遊技者に説明または暗示するようにする。特別遊技開始表示20は、第一特別遊技状態の開始を示すものであって表示される時間がそれほど長いものではないし、単なる遊技の進行を説明するための表示に過ぎないと考えてしまう遊技者が一定程度存在すると思われる。
特別遊技開始表示20が表すものを第一特別遊技状態(高確率・時短有)としたのはあくまで一例である。遊技者にとって好ましい状態に移行することを示す表示であり、当該状態への移行が確定したことが、特別遊技開始表示20が表示されるよりも前に示されていればよい。例えば、大当たり遊技(大入賞口が一または複数回開放されるラウンド遊技から構成されるもの)が開始されることを示す表示を特別遊技開始表示20としてもよい。大当たりに当選したときは、識別図柄80(例えば同じ識別図柄80の三つ揃い)により大当たり当選が示された上で、大当たり遊技が開始されることを示す表示(例えば「大当たり」という文字を含む表示)がなされる。当該大当たり遊技が開始されることを示す表示の態様により、現状設定の示唆がなされるものとする。
特別遊技開始表示20の態様として、通常態様(デフォルトの態様)と、高設定の期待度が高まる特殊態様が設定された構成とする。つまり、基本的には通常態様の特別遊技開始表示20が表示されるものの、高設定であるほど特殊態様の特別遊技開始表示20が表示される確率が高くなる構成とする。このようにすれば、上記実施形態のように複数種の態様のうちのいずれが表示されるかという観点で設定推測を行うのではなく、通常態様とは異なる特殊態様が表示される確率(頻度)により設定推測を行うものとなる。
上記実施形態では、特別遊技開始表示20の態様により現状設定が示唆されることを説明したが、「態様」とは異なる要素により現状設定が示唆されるものとすることもできる。例えば、特別遊技開始表示20が表示される位置(表示領域911における位置)に応じ、現状設定が示唆されるものとする。特別遊技開始表示20が表示されることがある位置として複数の候補位置が設定されており、現状設定を踏まえ、当該候補位置のいずれかが実際に表示される位置として選択される(現状設定を踏まえた抽選により決定される)ものとする(図11参照)。
識別図柄80を用いた演出により現状設定の示唆がなされる。候補設定には、それぞれを互いに区別するための文字である「数字」が対応づけられている。すなわち、「設定1」、「設定2」・・・「設定6」といったように、「数字」により各設定が区別される。以下、当該候補設定(現状設定)を表す数字を「設定数字」と称することもある。
上記実施形態における設定示唆は、「数字」(図柄数字、設定数字)によるものであることを説明したが、これは候補設定の区別が数字によってなされていることによるものであり、必ず数字に限定されるわけではない。例えば、設定A、設定B、設定Cといったように候補設定が区別される構成であれば、A、B、Cのそれぞれの文字を含む識別図柄80を用意し、当該識別図柄80を用いた設定示唆を行えばよい。つまり、設定を区別する「文字」と、識別図柄80が含む「文字」が対応関係にあればよい(完全一致に限られない。「1」と「一」(漢数字)といったように、候補設定の文字と識別図柄80の文字の対応関係が理解できるものであればよい)。
上記実施形態では、リーチはずれ演出により設定示唆がなされることを説明したが、識別図柄80(「1」〜「6」の識別図柄80)を用いた演出であればこれに限られるわけではない。例えば、ある識別図柄80が他の識別図柄80に比して大きく表示される拡大演出が発生しうるものとする。当該拡大演出が発生した場合、当該拡大演出の対象となった識別図柄80の数字と同じ数字の候補設定が現状設定として設定されている蓋然性が高くなるように構成されるものとする。
複数種の識別図柄80を用いた演出により設定示唆がなされるようにしてもよい。例えば、当否判定結果がはずれであることが報知される場合において、最終的な識別図柄80の組み合わせ(はずれを示す組み合わせ)が順目となる場合には、当該順目となる組み合わせにより設定示唆がなされるものとする。具体的には、最終的な識別図柄80の組み合わせが「4」「5」「6」であれば「設定4」〜「設定6」の蓋然性が高くなる(図15参照)といったように、最終的に「順目」となる組み合わせを構成する識別図柄80の数字が、対応する候補設定が現状設定として設定されている蓋然性が高くなることを示唆する構成とする。
上記実施形態では、候補設定(「設定1」〜「設定6」)の全てについて、同じ数字を含む識別図柄のリーチはずれ演出の発生により対応する候補設定が現状設定である蓋然性が高まることを説明したが、一部の候補設定にのみ当該法則が適用できる構成としてもよい。例えば、遊技者にとって現状設定が低設定であることは喜ばしくないことから、「設定4」〜「設定6」について(「設定1」〜「設定3」を除外して)、同じ数字を含む識別図柄のリーチはずれ演出の発生により対応する候補設定が現状設定である蓋然性が高まるよう構成してもよい(「4」〜「6」の識別図柄が設定示唆に用いられることになる)。
当否判定に用いられる情報を保留情報として所定の限界記憶数を限度として記憶する記憶手段と、新たな前記保留情報である対象保留情報の取得直後に発生しうる保留取得演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記保留取得演出が発生する蓋然性は、前記対象保留情報よりも前に取得されて前記記憶手段に記憶されている既取得保留情報の数によって異なることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、保留取得演出の発生する蓋然性が既取得保留情報の数によって異なるという面白みのある演出を実行することが可能である。
前記対象保留情報が取得された時点における前記既取得保留情報の数が所定数以上である場合に限り、前記保留取得演出が発生しうることを特徴とする手段1−1に記載の遊技機。
このようにすることで、保留取得演出を見たいと考える遊技者は、既取得保留情報の数を所定数以上とすることを試みるから、遊技の促進に資することになる。
前記対象保留情報が取得された時点における前記既取得保留情報の数が多いほど、前記保留取得演出が発生する蓋然性が高いことを特徴とする手段1−1または手段1−2に記載の遊技機。
このようにすることで、保留取得演出を見たいと考える遊技者は、既取得保留情報の数を多くすることを試みるから、遊技の促進に資することになる。
遊技者にとって有利な度合が異なるように複数段階に区分けされた候補設定のうち、いずれかが現状設定として設定される遊技機であって、前記保留取得演出は、前記現状設定を示唆する演出であることを特徴とする手段1−1から手段1−3のいずれかに記載の遊技機。
このように保留取得演出が現状設定を示唆するものとすることで、保留取得演出が発生することの価値が高まることになる。特に、手段1−2や1−3のようにする場合、さらに遊技の促進が図られることになる。
前記保留取得演出の発生により、前記現状設定が遊技者にとって有利なものである蓋然性が高まることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
このようにすることで、保留取得演出が発生するほど、現状設定が遊技者にとって有利なもの(高設定)である蓋然性が高くなるくという遊技性を実現することが可能である。特に、手段1−2や1−3のようにする場合、さらに遊技の促進が図られることになる。
遊技者にとって好ましい状態である特別遊技状態への移行が確定したことが示された後、当該特別遊技状態が開始されることを示す特別遊技開始表示を表示する表示手段と、遊技者にとって有利な度合が異なるように複数段階に区分けされた候補設定のうち、いずれかを現状設定として設定する有利度合設定手段と、を備え、前記特別遊技開始表示を用いて、前記現状設定が示唆されることを特徴とする遊技機。
・手段2−2
前記特別遊技開始表示として複数種の態様が設定されており、当該複数種の態様のうちのいずれが表示されるかにより、前記現状設定が示唆されることを特徴とする手段2−1に記載の遊技機。
・手段2−3
前記特別遊技開始表示の複数種の態様は、互いに色が異なるものであることを特徴とする手段2−2に記載の遊技機。
上記遊技機によれば、特別遊技開始表示を用いた現状設定の示唆が、当たり信頼度等の示唆と勘違いしてしまうおそれが低減される。
遊技者にとって有利な度合が異なるように複数段階に区分けされた候補設定のうち、いずれかを現状設定として設定する有利度合設定手段と、当否判定結果を報知する複数種の識別図柄を表示する表示手段と、を備え、前記候補設定のそれぞれには互いに区別するための文字が対応づけられており、前記識別図柄が含む文字を用い、いずれの前記候補設定が前記現状設定として設定されているかを示唆する演出が実行可能であることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、識別図柄が含む文字が、「設定」を表す文字に関係する面白みのある遊技性を実現することが可能である。
ある文字を含む前記識別図柄を用いた演出の発生により、当該ある文字に対応づけられた前記候補設定が前記現状設定として設定されている蓋然性が高くなることを特徴とする手段3−1に記載の遊技機。
このようにすることで、遊技者にとって好ましい「設定」に対応する文字を含む識別図柄ほど、遊技者が注目する(遊技者にとって価値が高い)ことになるという、従来にない斬新な遊技性を実現することが可能である。
当否判定結果を報知する演出として、リーチ成立後、当該当否判定結果がはずれであることが報知されるリーチはずれ演出が発生した場合、当該リーチを構成する識別図柄が含む文字に対応づけられた前記候補設定が前記現状設定として設定されている蓋然性が高くなることを特徴とする手段3−2に記載の遊技機。
このようにすることで、リーチを構成する識別図柄の種類(識別図柄が含む文字)にも注目させることが可能である。
前記識別図柄として、リーチが成立した場合に当否判定結果が当たりとなる蓋然性が他の識別図柄よりも高い特定識別図柄が設定されており、前記特定識別図柄が含む文字は、いずれの前記候補設定に対応づけられた文字とも異なることを特徴とする手段3−3に記載の遊技機。
このようにすることで、リーチ発生時に当たり信頼度が高くなる特定識別図柄を、現状設定の示唆に用いる必要がなくなる。つまり、現状設定の示唆とは関係なく、特定識別図柄のリーチ成立によるチャンスアップ演出を実行することが可能となり、制御が容易である。
10 特殊画像
20 特別遊技開始表示
70 保留図柄
80 識別図柄
91 表示装置
911 表示領域
Claims (1)
- 遊技者にとって有利な度合が異なるように複数段階に区分けされた候補設定のうち、いずれかが現状設定として設定される遊技機であって、
当否判定に用いられる情報を保留情報として記憶する記憶手段と、
新たな前記保留情報である対象保留情報の取得直後に、当該対象保留情報が取得されたことを示す保留図柄が新たに表示されることとは別に発生しうる前記現状設定を示唆する保留取得演出を実行する演出実行手段と、
を備え、
前記対象保留情報が取得された時点における対応する当否判定結果の報知が完了していない前記保留情報である既取得保留情報の数がN1個である場合に前記保留取得演出が発生する確率P1よりも、前記対象保留情報が取得された時点における前記既取得保留情報の数がN2個である場合に前記保留取得演出が発生する確率P2の方が高く、
前記対象保留情報が取得された時点における前記既取得保留情報の数がN個以上である場合に限り、前記保留取得演出が発生しうることを特徴とする遊技機。
ただし、確率P1、P2≠0であり、N≠0であり、N≦N1<N2である。
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