以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、パチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と略称する。)1の正面図である。また、図2は、パチンコ機1の背面図である。パチンコ機1は、遊技球を遊技媒体として用いるものであり、遊技者は、遊技場運営者から遊技球を借り受けてパチンコ機1による遊技を行う。なお、パチンコ機1における遊技において、遊技球はその1個1個が遊技価値を有した媒体であり、遊技の成果として遊技者が享受する特典(利益)は、例えば、遊技者が獲得した遊技球の数に基づいて遊技価値に換算することができる。以下、図1及び図2を参照しつつ遊技機の全体構成について説明する。
〔遊技機の全体構成〕
パチンコ機1は、その本体として主に外枠ユニット2、一体扉ユニット4及び内枠アセンブリ7(プラ枠、遊技機枠)を備えている。遊技者に相対する正面からみて、その最も前面側には一体扉ユニット4が位置している。一体扉ユニット4の背面側(奥側)には内枠アセンブリ7が位置しており、内枠アセンブリ7の外側を囲むようにして外枠ユニット2が配置されている。
外枠ユニット2は、木材及び金属材を縦長の矩形状に組み合わせた構造体であり、この外枠ユニット2は、遊技場内の島設備(図示されていない)に対してねじ等の締結具を用いて固定されるものである。なお、縦長矩形状の外枠ユニット2において、上下の短辺に相当する部位には木材が用いられており、左右の長辺に相当する部位には金属材が用いられている。
一体扉ユニット4は、その下部位置に受皿ユニット6が一体化された構造である。一体扉ユニット4及び内枠アセンブリ7は、外枠ユニット2を介して島設備に取り付けられ、これらはそれぞれ図示しないヒンジ機構を介して開閉式に動作する。図示しないヒンジ機構の開閉軸線は、パチンコ機1の正面からみて左側端部に沿って垂直方向に延びている。
図1中の正面からみて内枠アセンブリ7の右側縁部(図2では左側縁部)には、その内側に統一錠ユニット9が設けられている。また、これに対応して一体扉ユニット4及び外枠ユニット2の右側縁部(裏側)にも、それぞれ図示しない施錠具が設けられている。図1に示されるように、外枠ユニット2に対して一体扉ユニット4及び内枠アセンブリ7が閉じた状態で、その裏側にある統一錠ユニット9は施錠具とともに一体扉ユニット4及び内枠アセンブリ7の開放を不能にしている。
また、受け皿ユニット6の右側縁部には鍵穴付きのシリンダ錠6aが設けられている。例えば、遊技場の管理者が専用キーを鍵穴に差し込んでシリンダ錠6aを時計回りに捻ると、統一錠ユニット9が作動して内枠アセンブリ7とともに一体扉ユニット4の開放が可能な状態となる。これら全体を外枠ユニット2から前面側へ開放する(扉のように動かす)と、前面側にてパチンコ機1の裏側が露出することになる。
一方、シリンダ錠6aを反時計回りに捻ると、内枠アセンブリ7は施錠されたままで一体扉ユニット4の施錠だけが解除され、一体扉ユニット4が開放可能となる。一体扉ユニット4を前面側へ開放すると遊技盤ユニット8が直に露出し、この状態で遊技場の管理者が盤面内での球詰まり等の障害を取り除くことができる。また、一体扉ユニット4を開放すると、受け皿ユニット6も一緒に前面側へ開放される。
また、パチンコ機1は、遊技用ユニットとして上記の遊技盤ユニット8を備えている。遊技盤ユニット8は、一体扉ユニット4の背後(内側)で上記の内枠アセンブリ7に支持されている。遊技盤ユニット8は、例えば一体扉ユニット4を前面側へ開放した状態で内枠アセンブリ7に対して着脱可能である。一体扉ユニット4には、その中央部に縦長円形状の窓4aが形成されており、この窓4a内にガラスユニット(参照符号なし)が取り付けられている。ガラスユニットは、例えば窓4aの形状に合わせてカットされた2枚の透明板(ガラス板)を組み合わせたものである。ガラスユニットは、一体扉ユニット4の裏側に図示しない取り付け具を介して取り付けられる。遊技盤ユニット8の前面には遊技領域8a(盤面)が形成されており、この遊技領域8aは窓4aを通じて前面側から遊技者に視認可能である。一体扉ユニット4が閉じられると、ガラスユニットの内面と盤面との間に遊技球が流下できる空間が形成される。
受け皿ユニット6は、全体的に一体扉ユニット4から前面側へ突出した形状をなしており、その上面に上皿6bが形成されている。この上皿6bには、遊技者に貸し出された遊技球(貸球)や入賞により獲得した遊技球(賞球)を貯留することができる。また、受け皿ユニット6には、上皿6bの下段位置に下皿6cが形成されている。この下皿6cには、上皿6bが満杯の状態でさらに払い出された遊技球が貯留される。なお、本実施形態のパチンコ機1はいわゆるCR機(CRユニットに接続する機種)であり、遊技者が借り受けた遊技球は、賞球とは別に裏側の払出装置ユニット172から受け皿ユニット6(上皿6b又は下皿6c)に払い出される。
受け皿ユニット6の上面には貸出操作部14が設けられており、この貸出操作部14には、球貸ボタン10及び返却ボタン12が配置されている。図示しないCRユニットに有価媒体(例えば磁気記録媒体、記憶IC内蔵媒体等)を投入した状態で球貸ボタン10を遊技者が操作すると、予め決められた度数単位(例えば5度数)に対応する個数(例えば125個)分の遊技球が貸し出される。このため貸出操作部14の上面には度数表示部(図示されていない)が配置されており、この度数表示部には、CRユニットに投入されている有価媒体の残存度数が表示される。なお、遊技者は、返却ボタン12を操作することで、度数が残存している有価媒体の返却を受けることができる。本実施形態ではCR機を例に挙げているが、パチンコ機1はCR機とは別の現金機(CRユニットに接続されない機種)であってもよい。
また、受け皿ユニット6の上面には、上段位置にある上皿6bの手前に上皿球抜きボタン6dが設置されており、そして下皿6cの手前でその中央部には下皿球抜きレバー6eが設置されている。遊技者は上皿球抜きボタン6dを例えば押し込み操作することで、上皿6bに貯留された遊技球を下皿6cへ流下させることができる。また、遊技者は、下皿球抜きレバー6eを例えば左方向へスライドさせることで、下皿6cに貯留された遊技球を下方へ落下させて排出することができる。排出された遊技球は、例えば図示しない球受け箱等に受け止められる。
受け皿ユニット6の右下部には、ハンドルユニット16が設置されている。遊技者はこのハンドルユニット16を操作することで発射制御基板セット174を作動させ、遊技領域8aに向けて遊技球を発射する(打ち込む)ことができる(球発射装置)。発射された遊技球は、遊技盤ユニット8の下縁部から左側縁部に沿って上昇し、図示しない外バンドに案内されて遊技領域8a内に放り込まれる。遊技領域8a内には多数の障害釘や風車(図中参照符号なし)等が配置されており、放り込まれた遊技球は障害釘や風車により誘導・案内されながら遊技領域8a内を流下する。なお、遊技領域8a内(盤面)の構成については、別の図面を参照しながらさらに後述する。
〔枠前面の構成〕
一体扉ユニット4には、演出用の構成要素として左トップレンズユニット47及び右上電飾ユニット49が設置されている。このうち左トップレンズユニット47にはガラス枠トップランプ46及び左側のガラス枠装飾ランプ48が組み込まれており、右上電飾ユニット49には右側のガラス枠装飾ランプ50が組み込まれている。その他にも一体扉ユニット4には、左トップレンズユニット47及び右上電飾ユニット49の下方にそれぞれ連なるようにして左右のガラス枠装飾ランプ52が設置されており、これらガラス枠装飾ランプ52は、一体扉ユニット4の左右縁部から受皿ユニット6の前面部にまで回り込むようにして延びている。一体扉ユニット4においてガラス枠トップランプ46や左右のガラス枠装飾ランプ48,50,52等は、ガラスユニット(参照符号なし)を取り巻くようにして配置されている。
上述した各種ランプ46,48,50,52は、例えば内蔵するLEDの発光(点灯や点滅、輝度階調の変化、色調の変化等)により演出を実行する。また、一体扉ユニット4の上部において、左トップレンズユニット47及び右上電飾ユニット49にはそれぞれガラス枠上スピーカ54,55が組み込まれている。一方、外枠ユニット2の左下位置には外枠スピーカ56が組み込まれている。これらスピーカ54,55,56は、効果音やBGM、音声等(音響全般)を出力して演出を実行するものである。
また、受け皿ユニット6の中央には、上皿6bの手前位置に演出切替ボタン45(操作入力受付手段)が設置されている。演出切替ボタン45は、例えば押し込み式の円形状ボタンとその周囲に回転式のジョグリング(ジョグダイアル)を組み合わせた形態である。遊技者は、この演出切替ボタン45を押し込み操作又は回転操作することで演出内容(例えば液晶表示器42に表示される背景画面)を切り替えたり、例えば図柄の変動中や大当りの確定表示中、あるいは大当り遊技中に何らかの演出(予告演出、確変昇格演出、大役中の昇格演出等)を発生させたりすることができる。
〔裏側の構成〕
図2に示されているように、パチンコ機1の裏側には、電源制御ユニット162や主制御基板ユニット170、払出装置ユニット172、流路ユニット173、発射制御基板セット174、払出制御基板ユニット176、裏カバーユニット178等が設置されている。この他にパチンコ機1の裏側には、パチンコ機1の電源系統や制御系統を構成する各種の電子機器類(図示しない制御コンピュータを含む)や外部端子板160、電源コード(電源プラグ)164、アース線(アース端子)166、図示しない接続配線等が設置されている。なお、電子機器類については別のブロック図に基づいてさらに後述する。
上記の払出装置ユニット172は、例えば賞球タンク172a及び賞球ケース(参照符号なし)を有しており、このうち賞球タンク172aは内枠アセンブリ7の上縁部(裏側)に設置された状態で、図示しない補給経路から補給された遊技球を蓄えることができる。賞球タンク172aに蓄えられた遊技球は、図示しない上側賞球樋を通じて賞球ケースに導かれる。流路ユニット173は、払出装置ユニット172から送り出された遊技球を前面側の受け皿ユニット6に向けて案内する。
また、上記の外部端子板160は、パチンコ機1を外部の電子機器(例えばデータ表示装置、ホールコンピュータ等)に接続するためのものであり、この外部端子板160からは、パチンコ機1の遊技進行状態やメンテナンス状態等を表す各種の外部情報信号(例えば賞球情報、扉開放情報、図柄確定回数情報、大当り情報、始動口情報等)が外部の電子機器に向けて出力されるものとなっている。
電源コード164は、例えば遊技場の島設備に設置された電源装置(例えばAC24V)に接続されることで、パチンコ機1の動作に必要な電源(電力)を確保するものである。また、アース線166は、同じく島設備に設置されたアース端子に接続されることで、パチンコ機1のアース(接地)を確保するものである。
〔盤面の構成〕
図3は、遊技盤ユニット8を単独で示した正面図である。遊技領域8a内には、その中央位置に比較的大型の演出ユニット40が配置されており、この演出ユニット40を中心として遊技領域8aが左側部分、右側部分及び下部分に大きく分かれている。また、遊技領域8a内には、演出ユニット40の周辺に上始動入賞口26、始動ゲート20、普通入賞口22,24、可変始動入賞装置28、第1可変入賞装置30、第2可変入賞装置31等が分布して設置されている。このうち上始動入賞口26と可変始動入賞装置28は遊技領域8aの下部分の中央にそれぞれ上下に配置されており、始動ゲート20は遊技領域8aの左側部分に配置されている。また、第1可変入賞装置30は、可変始動入賞装置28の下方に配置されており、第2可変入賞装置31は、遊技領域8aの右側部分でその下寄りに配置されている。さらに、3つの普通入賞口22は遊技領域8aの左側部分でその下寄りに配置されている。残るもう1つの普通入賞口24は、遊技領域8aの右側部分で第2可変入賞装置31の右斜め上方に配置されている。
遊技領域8a内に放り込まれた遊技球は、その流下の過程で始動ゲート20を通過したり、上始動入賞口26、普通入賞口22,24に入球したり、あるいは、作動時の可変始動入賞装置28や開放動作時の第1可変入賞装置30、開放動作時の第2可変入賞装置31に入球したりする。ここで、遊技領域8aの左側領域を流下する遊技球は、主に始動ゲート20を通過するか、上始動入賞口26に入球するか、普通入賞口22に入球するか、作動時の可変始動入賞装置28に入球するか、もしくは開放動作時の第1可変入賞装置30に入球する可能性がある。一方、遊技領域8aの右側領域を流下する遊技球は、主に普通入賞口24に入球するか、もしくは開放動作時の第2可変入賞装置31に入球する可能性がある。始動ゲート20を通過した遊技球は続けて遊技領域8a内を流下するが、上始動入賞口26、普通入賞口22,24、可変始動入賞装置28、第1可変入賞装置30、第2可変入賞装置31に入球した遊技球は遊技板(遊技盤ユニット8を構成する合板材、透明板等)に形成された貫通穴を通じて遊技盤ユニット8の裏側へ回収される。
ここで、本実施形態では遊技領域8a(盤面)の構成上、普通入賞口24や第2可変入賞装置31に遊技球を入球させる場合は、遊技領域8a内の右側部分の領域(右打ち領域)に遊技球を打ち込む(いわゆる「右打ち」を実行する)必要がある。
本実施形態において、上記の可変始動入賞装置28は、所定の作動条件が満たされた場合(普通図柄が当りの態様で所定の停止表示時間にわたり停止表示された場合)に作動し、それに伴って下始動入賞口28aへの入球を可能にする(普通電動役物)。可変始動入賞装置28は、例えば左右一対の開閉部材28bを有しており、これら開閉部材28bは、例えば図示しないソレノイドを用いたリンク機構の働きにより、盤面に沿って左右方向に往復動作する。すなわち、図3中に実線で示されるように、左右の開閉部材28bは各先端が上を向いた状態で閉止位置にあり、このとき下始動入賞口28aへの入球は不能(遊技球が入球できる隙間がない状態)となっている。一方、可変始動入賞装置28が作動すると、左右の開閉部材28bはそれぞれ閉止位置から開放位置に向けて変位(拡開)し、左右に開口幅を拡大して下始動入賞口28aを開放する。この間に可変始動入賞装置28は遊技球の入球が可能な状態となり、下始動入賞口28aへの入球を発生させることができる(可変始動入賞手段)。なお、このとき開閉部材28bは始動入賞口28aへの遊技球の入球を案内する部材としても機能する。また、遊技盤ユニット8に設置されている障害釘の配列は、基本的に可変始動入賞装置28(開放時の下始動入賞口28a)へ向かう遊技球の流下を極端に阻害しない態様となっているが、遊技球が開放動作時の可変始動入賞装置28(下始動入賞口28a)に必ず入球するというわけではなく、あくまで入球は無作為に発生する。
上記の第1可変入賞装置30は、特定の作動条件が満たされた場合(特別図柄が非当選以外の態様で停止表示された場合)に作動し、大入賞口(参照符号なし)への入球を可能にする(第1特別電動役物、特別入賞事象発生手段)。第1可変入賞装置30は、例えば1つの開閉部材30aを有している。この開閉部材30aは、例えば図示しないソレノイドを用いたリンク機構の働きにより、盤面に対して前後方向に往復動作する。図示のように盤面に沿った状態で開閉部材30aは閉位置(閉止状態)にあり、このとき大入賞口への入球は不能(第1大入賞口は閉塞中)である。第1可変入賞装置30が作動すると、開閉部材30aがその下端縁部分をヒンジとして前方へ倒れ込むようにして変位し、大入賞口を開放する(開放状態)。この間に第1可変入賞装置30は遊技球の入球が不能ではない状態となり、大入賞口への入球という事象を発生させることができる。なお、このとき開閉部材30aは大入賞口への遊技球の入球を案内する部材としても機能する。ここでも同様に、遊技盤ユニット8に設置されている障害釘の配列は、基本的に第1可変入賞装置30(作動時の大入賞口)に向かう遊技球の流下を極端に阻害しない態様となっているが、遊技球が作動時の第1可変入賞装置30に必ず入球するというわけではなく、あくまで入球は無作為に発生する。
第2可変入賞装置31は、第1可変入賞装置30と同様に、規定の条件が満たされた場合(特別図柄が非当選以外の態様で停止表示された場合)に作動し、大入賞口(参照符号なし)への入球を可能にする(第2特別電動役物、特別入賞事象発生手段)。第2可変入賞装置31は、演出ユニット40の右下方に配置された装置であり(いわゆる右アタッカ)、例えば1つの開閉部材31aを有している。上記の第1可変入賞装置30は、開閉部材30aが前方へ倒れこむタイプの装置を採用しているが、第2可変入賞装置31は、開閉部材30aが盤面の内部にスライドするタイプの装置を採用している(スライド式のアタッカ)。そして、この開閉部材31aは、例えば図示しないソレノイドを用いたリンク機構の働きにより、盤面に対して前後方向に往復動作する。開閉部材31aは、盤面から遊技者側に突出した状態で閉位置(閉止状態)にあり、このとき遊技球は開閉部材31aの上面を転動することになるため、大入賞口への入球は不能(第2大入賞口は閉塞中)である。第2可変入賞装置31が作動すると、開閉部材31aが盤面の内部に引き込まれ、大入賞口を開放する(開放状態)。この間に第2可変入賞装置31は遊技球の流入が不能ではない状態となり、大入賞口への入球という事象を発生させることができる。
その他、遊技領域8a内にはアウト口32が形成されており、各入賞口に入球しなかった遊技球は最終的にアウト口32を通じて遊技盤ユニット8の裏側へ回収される。また、普通入賞口22,24や可変始動入賞装置28(下始動入賞口28a)、第1可変入賞装置30(大入賞口)に入球した遊技球も含めて、遊技領域8a内に打ち込まれた全ての遊技球は遊技盤ユニット8の裏側へ回収される。回収された遊技球は、図示しないアウト通路アセンブリを通じてパチンコ機1の裏側から枠外へ排出され、さらに図示しない島設備の補給経路に合流する。
図4は、遊技盤ユニット8の一部(窓4a内の右下位置)を拡大して示す正面図である。
遊技盤ユニット8には、例えば窓4a内の右下位置に普通図柄表示装置33及び普通図柄作動記憶ランプ33aが設けられている他、第1特別図柄表示装置34、第2特別図柄表示装置35、第1特別図柄作動記憶ランプ34a、第2特別図柄作動記憶ランプ35a及び遊技状態表示装置38が設けられている。
このうち普通図柄表示装置33は、例えば2つのランプ(LED)を交互に点灯させて普通図柄を変動表示し、そしてランプの点灯又は消灯により普通図柄を停止表示する。普通図柄作動記憶ランプ33aは、例えば2つのランプ(LED)の消灯又は点灯、点滅の組み合わせによって0〜4個の記憶数を表示する。例えば、2つのランプをともに消灯させた表示態様では記憶数0個を表示し、1つのランプを点灯させた表示態様では記憶数1個を表示し、同じ1つのランプを点滅させた表示態様では記憶数2個を表示し、1つのランプの点滅に加えてもう1つのランプを点灯させた表示態様では記憶数3個を表示し、そして2つのランプをともに点滅させた表示態様では記憶数4個を表示する、といった具合である。なお、ここでは2つのランプ(LED)を使用することとしているが、4つのランプ(LED)を使用して普通図柄作動記憶ランプ33aを構成してもよい。この場合、点灯するランプの個数で作動記憶数を表示することができる。
普通図柄作動記憶ランプ33aは、上記の始動ゲート20を遊技球が通過すると、その都度、作動抽選の契機となる通過が発生したことを記憶する意味で1個ずつ増加後の表示態様へと変化していき(最大4個まで)、その通過を契機として普通図柄の変動が開始されるごとに1個ずつ減少後の表示態様へと変化していく。なお、本実施形態では、普通図柄作動記憶ランプ33aが未点灯(記憶数が0個)の場合、普通図柄が既に変動開始可能な状態(停止表示時)で始動ゲート20を遊技球が通過しても表示態様は変化しない。すなわち、普通図柄作動記憶ランプ33aの表示態様によって表される記憶数(最大4個)は、その時点で未だ普通図柄の変動が開始されていない通過の回数を表している。
また、第1特別図柄表示装置34及び第2特別図柄表示装置35は、例えば7セグメントLED(ドット付き)により特別図柄の変動状態と停止状態とを表示することができる(図柄表示手段、第1図柄表示手段、第2図柄表示手段)。その他、特別図柄表示装置34は複数のドットLEDを幾何学的(例えば円形状)に配列した形態であってもよい。
また、第1特別図柄作動記憶ランプ34a及び第2特別図柄作動記憶ランプ35aは、例えばそれぞれ2つのランプ(LED)の消灯又は点灯、点滅の組み合わせで構成される表示態様により、それぞれ0〜4個の記憶数を表示する(記憶数表示手段)。例えば、2つのランプをともに消灯させた表示態様では記憶数0個を表示し、1つのランプを点灯させた表示態様では記憶数1個を表示し、同じ1つのランプが点滅させた表示態様では記憶数2個を表示し、1つのランプの点滅に加えてもう1つのランプを点灯させた表示態様では記憶数3個を表示し、そして、2つのランプをともに点滅させた表示態様では記憶数4個を表示する、といった具合である。
第1特別図柄作動記憶ランプ34aは、上記の上始動入賞口26に遊技球が入球するごとに、入球が発生したことを記憶する意味で1個ずつ増加後の表示態様へと変化していき(最大4個まで)、その入球を契機として特別図柄の変動が開始されるごとに1個ずつ減少後の表示態様へと変化していく。また、第2特別図柄作動記憶ランプ35aは、上記の可変始動入賞装置28(下始動入賞口)に遊技球が入球するごとに、入球が発生したことを記憶する意味で1個ずつ増加後の表示態様へと変化し(最大4個まで)、その入球を契機として特別図柄の変動が開始されるごとに1個ずつ減少後の表示態様へと変化する。なお、本実施形態では、第1特別図柄作動記憶ランプ34aが未点灯(記憶数が0個)の場合、第1特別図柄が既に変動開始可能な状態(停止表示時)で上始動入賞口26に遊技球が入球しても表示態様は変化しない。また、第2特別図柄作動記憶ランプ35aが未点灯(記憶数が0個)の場合、第2特別図柄が既に変動開始可能な状態(停止表示時)で可変始動入賞装置28(下始動入賞口)に遊技球が入球しても表示態様は変化しない。すなわち、各特別図柄作動記憶ランプ34a,35aの表示態様により表される記憶数(最大4個)は、その時点で未だ第1特別図柄又は第2特別図柄の変動が開始されていない入球の回数を表している。
また、遊技状態表示装置38には、例えば、確率変動状態表示ランプ38a、時短状態表示ランプ38b、大当り種別表示ランプ38c,38d,38e、発射位置指定表示ランプ38fにそれぞれ対応する6つのLEDが含まれている。なお、本実施形態では、上述した普通図柄表示装置33や普通図柄作動記憶ランプ33a、第1特別図柄表示装置34、第2特別図柄表示装置35、第1特別図柄作動記憶ランプ34a、第2特別図柄作動記憶ランプ35a及び遊技状態表示装置38が1枚の統合表示基板89に実装された状態で遊技盤ユニット8に取り付けられている。
〔遊技盤ユニットのその他の構成:図3を参照〕
演出ユニット40は、その上縁部40aが遊技球の流下方向を変化させる案内部材として機能する他、その内側に各種の装飾部品40b,40cを備えている。装飾部品40b,40cはその立体的な造形により遊技盤ユニット8の装飾性を高めるとともに、例えば内蔵された発光器(LED等)により透過光を発することで、演出的な動作をすることができる。また、演出ユニット40の内側には液晶表示器42(画像表示器)が設置されており、この液晶表示器42には特別図柄に対応させた演出図柄をはじめ、各種の演出画像が表示される。このように遊技盤ユニット8は、その盤面の構成(図示しないセル板のデザイン)や演出ユニット40の装飾性に基づいて、遊技者にパチンコ機1の特徴を印象付けている。
演出ユニット40の左側縁部には球案内通路40dが形成されており、その下縁部には転動ステージ40eが形成されている。球案内通路40dは遊技領域8a内にて左斜め上方に開口しており、遊技領域8a内を流下する遊技球が無作為に球案内通路40d内に流入すると、その内部を通過して転動ステージ40e上に放出される。転動ステージ40eの上面は滑らかな湾曲面を有しており、ここでは遊技球が左右方向に転動自在である。転動ステージ40e上で転動した遊技球は、やがて下方の遊技領域8a内に流下する。転動ステージ40eの中央位置には球放出路40fが形成されており、このとき転動ステージ40eから球放出路40fに案内された遊技球は、その真下にある上始動入賞口26に流入しやすくなる。
その他に演出ユニット40の内部には、演出用の2つの可動体40gとともに駆動源(例えばモータ、ソレノイド等)が付属されている。演出用の可動体40gは、液晶表示器42による画像を用いた演出や発光器による演出に加えて、有形物の動作を伴う演出を実行することができる。これら可動体40gを用いた演出により、二次元の画像を用いた演出とは別の訴求力を発揮することができる。
また、普通入賞口24の右斜め上には、演出用表示装置200が配置されている。本実施形態では、演出用表示装置200は、スペード形状の装飾物により構成され、その装飾物の内部に2つの7セグメントLEDが配置されている。演出用表示装置200は、大当り遊技中に普通入賞口24に入球した遊技球の個数をカウントしたり、大当り遊技中に普通入賞口24に遊技球が入球した際に、7セグメントLEDで表示する演出用の図柄を変動表示させたりすることができる。
さらに、普通入賞口24の右側には、演出用の第1チャンスランプ300(例えば炎の模様を有する装飾物)が付属している。第1チャンスランプ300は、内蔵するLEDの発光(点灯や消灯等)により演出を実行する。例えば第1チャンスランプ300は、記憶内連荘が発生することを遊技者に対して教示するランプとして用いることができる。
さらにまた、普通入賞口24の下側には、演出用の第2チャンスランプ400(例えば「超」の文字情報を有する装飾物)が付属している。第2チャンスランプ400は、内蔵するLEDの発光(点灯や消灯等)により演出を実行する。例えば第2チャンスランプ400は、特殊な記憶内連荘が発生すること(16ラウンド実質16ラウンド大当りが連続して発生すること)を遊技者に対して教示するランプとして用いることができる。
〔制御上の構成〕
次に、パチンコ機1の制御に関する構成について説明する。図5は、パチンコ機1に装備された各種の電子機器類を示すブロック図である。パチンコ機1は、制御動作の中枢となる主制御装置70(主制御用コンピュータ)を備えており、この主制御装置70は主に、パチンコ機1における遊技の進行を制御する機能を有している。なお、主制御装置70は、上記の主制御基板ユニット170に内蔵されている。
また、主制御装置70には、中央演算処理装置である主制御CPU72を実装した回路基板(主制御基板)が装備されており、主制御CPU72は、図示しないCPUコアやレジスタとともにROM74、RAM(RWM)76等の半導体メモリを集積したLSIとして構成されている。また、主制御装置70には、乱数発生器75やサンプリング回路77が装備されている。このうち乱数発生器75は、特別図柄抽選の大当り判定用や普通図柄抽選の当り判定用にハードウェア乱数(例えば10進数表記で0〜65535)を発生させるものであり、ここで発生された乱数は、サンプリング回路77を通じて主制御CPU72に入力される。その他にも主制御装置70には、入出力(I/O)ポート79や図示しないクロック発生回路、カウンタ/タイマ回路(CTC)等の周辺ICが装備されており、これらは主制御CPU72とともに回路基板上に実装されている。なお、回路基板上(又は内層部分)には、信号伝送経路や電源供給経路、制御用バス等が配線パターンとして形成されている。
上述した始動ゲート20には、遊技球の通過を検出するためのゲートスイッチ78が一体的に設けられている。また、遊技盤ユニット8には、上始動入賞口26、可変始動入賞装置28、第1可変入賞装置30及び第2可変入賞装置31にそれぞれ対応して上始動入賞口スイッチ80、下始動入賞口スイッチ82、第1カウントスイッチ84及び第2カウントスイッチ85が装備されている。各始動入賞口スイッチ80,82は、上始動入賞口26、可変始動入賞装置28(下始動入賞口28a)への遊技球の入賞を検出するためのものである。また、第1カウントスイッチ84は、第1可変入賞装置30(大入賞口)への遊技球の入賞を検出し、その数をカウントするためのものである。さらに、第2カウントスイッチ85は、第2可変入賞装置31(大入賞口)への遊技球の入賞を検出し、その数をカウントするためのものである。同様に遊技盤ユニット8には、普通入賞口22への遊技球の入球を検出する第1入賞口スイッチ86と、普通入賞口24への遊技球の入球を検出する第2入賞口スイッチ99(検出手段)とが装備されている。なお、4つの普通入賞口22については、共通の第1入賞口スイッチ86を用いる構成を例に挙げているが、例えば4つの入賞口スイッチを設置して、各普通入賞口22に対する遊技球の入球を個別に検出してもよい。
いずれにしても、これらスイッチ類78〜86の入賞検出信号は、図示しない入出力ドライバを介して主制御CPU72に入力される。なお、遊技盤ユニット8の構成上、本実施形態ではゲートスイッチ78、第1カウントスイッチ84、第2カウントスイッチ85、第1入賞口スイッチ84及び第2入賞口スイッチ86からの入賞検出信号は、パネル中継端子板87を経由して送信され、パネル中継端子板87には、それぞれの入賞検出信号を中継するための配線パターンや接続端子等が設けられている。
上述した普通図柄表示装置33や普通図柄作動記憶ランプ33a、第1特別図柄表示装置34、第2特別図柄表示装置35、第1特別図柄作動記憶ランプ34a、第2特別図柄作動記憶ランプ35a及び遊技状態表示装置38は、主制御CPU72からの制御信号に基づいて表示動作を制御されている。主制御CPU72は、遊技の進行状況に応じてこれら表示装置33,34,35,38及びランプ33a,34a,35aに対する制御信号を出力し、各LEDの点灯状態を制御している。また、これら表示装置33,34,35,38及びランプ33a,34a,35aは、上記のように1枚の統合表示基板89に実装された状態で遊技盤ユニット8に設置されており、この統合表示基板89には上記のパネル中継端子板87を中継して主制御CPU72から制御信号が送信される。
また、遊技盤ユニット8には、可変始動入賞装置28、第1可変入賞装置30及び第2可変入賞装置31にそれぞれ対応して普通電動役物ソレノイド88、第1大入賞口ソレノイド90及び第2大入賞口ソレノイド97が設けられている。これらソレノイド88,90,97は主制御CPU72からの制御信号に基づいて動作(励磁)し、それぞれ可変始動入賞装置28、第1可変入賞装置30及び第2可変入賞装置31を開閉動作(作動)させる。なお、これらソレノイド88,90,97についても上記のパネル中継端子板87を中継して主制御CPU72から制御信号が送信される。
その他に上記のガラス枠ユニット4にはガラス枠開放スイッチ91が設置されており、また、上記のプラ枠アセンブリ7にはプラ枠開放スイッチ93が設置されている。ガラス枠ユニット4が単独で開放されると、ガラス枠開放スイッチ91からの接点信号が主制御装置70(主制御CPU72)に入力され、また、外枠アセンブリ2からプラ枠アセンブリ7が開放されると、プラ枠開放スイッチ93からの接点信号が主制御装置70(主制御CPU72)に入力される。主制御CPU72は、これら接点信号からガラス枠ユニット4やプラ枠アセンブリ7の開放状態を検出することができる。なお、主制御CPU72は、ガラス枠ユニット4やプラ枠アセンブリ7の開放状態を検出すると、上記の外部情報信号として扉開放情報信号を生成する。
パチンコ機1の裏側には、払出制御装置92が装備されている(特別特典付与手段)。この払出制御装置92(払出制御コンピュータ)は、上述した払出装置ユニット172の動作を制御する。払出制御装置92には、払出制御CPU94を実装した回路基板(払出制御基板)が装備されており、この払出制御CPU94もまた、図示しないCPUコアとともにROM96、RAM98等の半導体メモリを集積したLSIとして構成されている。払出制御装置92(払出制御CPU94)は、主制御CPU72からの賞球指示コマンドに基づいて払出装置ユニット172の動作を制御し、要求された個数の遊技球の払出動作を実行させる。なお、主制御CPU72は賞球指示コマンドとともに、上記の外部情報信号として賞球情報信号を生成する。
払出装置ユニット172の図示しない賞球ケース内には、払出モータ102(例えばステッピングモータ)とともに払出装置基板100が設置されており、この払出装置基板100には払出モータ102の駆動回路が設けられている。払出装置基板100は、払出制御装置92(払出制御CPU94)からの払出数指示信号に基づいて払出モータ102の回転角度を具体的に制御し、指示された数の遊技球を賞球ケースから払い出させる。払い出された遊技球は、流路ユニット173内の払出流路を通って上記の受け皿ユニット6に送られる。
また、例えば賞球ケースの上流位置には払出路球切れスイッチ104が設置されている他、払出モータ102の下流位置には払出計数スイッチ106が設置されている。払出モータ102の駆動により実際に賞球が払い出されると、その都度、払出計数スイッチ106からの計数信号が払出装置基板100に入力される。また、賞球ケースの上流位置で球切れが発生すると、払出路球切れスイッチ104からの接点信号が払出装置基板100に入力される。払出装置基板100は、入力された計数信号や接点信号を払出制御装置92(払出制御CPU94)に送信する。払出制御CPU94は、払出装置基板100から受信した信号に基づき、実際の払出数や球切れ状態を検知することができる。
また、パチンコ機1には、例えば下皿6cの内部(パチンコ機1の正面からみて奧の位置)に満タンスイッチ161が設置されている。実際に払い出された賞球(遊技球)は上記の流路ユニット173を通じて上皿6bに放出されるが、上皿6bが遊技球で満杯になると、それ以上に払い出された遊技球は上述したように下皿6cへ流れ込む。さらに下皿6cが遊技球で満杯になると、それによって満タンスイッチ161がONになり、満タン検出信号が払出制御装置92(払出制御CPU94)に入力される。これを受けて払出制御CPU94は、主制御CPU72から賞球指示コマンドを受信してもそれ以上の賞球動作を一旦保留とし、未払出の賞球残数をRAM98に記憶させておく。なお、RAM98の記憶は電源断時にもバックアップが可能であり、遊技中に停電(瞬間的な停電を含む)が発生しても、未払出の賞球残数情報が消失してしまうことはない。
また、パチンコ機1の裏側には、発射制御基板108とともに発射ソレノイド110が設置されている。また、受け皿ユニット6内には球送りソレノイド111が設けられている。これら発射制御基板108、発射ソレノイド110及び球送りソレノイド111は上述した発射制御基板セット174を構成しており、このうち発射制御基板108には発射ソレノイド110及び球送りソレノイド111の駆動回路が設けられている。このうち球送りソレノイド111は、受け皿ユニット6内に蓄えられた遊技球を1個ずつ、発射機ケース内で所定の発射位置に送り出す動作を行う。また、発射ソレノイド110は、発射位置に送り出された遊技球を打撃し、上記のように遊技領域8に向けて遊技球を1個ずつ連続的(間欠的)に打ち出す動作を行う。なお、遊技球の発射間隔は、例えば0.6秒程度の間隔(1分間で100個以内)である。
一方、パチンコ機1の表側に位置する上記のグリップユニット16には、発射レバーボリューム112、タッチセンサ114及び発射停止スイッチ116が設けられている。このうち発射レバーボリューム112は、遊技者による発射ハンドルの操作量(いわゆるストローク)に比例したアナログ信号を生成する。また、タッチセンサ114は、静電容量の変化から遊技者の身体がグリップユニット16(発射ハンドル)に触れていることを検出し、その検出信号を出力する。そして発射停止スイッチ116は、遊技者の操作に応じて発射停止信号(接点信号)を生成する。
上記の受け皿ユニット6には発射中継端子板118が設置されており、発射レバーボリューム112やタッチセンサ114、発射停止スイッチ116からの各信号は、発射中継端子板118を経由して発射制御基板108に送信される。また、発射制御基板108からの駆動信号は、発射中継端子板118を経由して球送りソレノイド111に印加される。遊技者が発射ハンドルを操作すると、その操作量に応じて発射レバーボリューム112でアナログ信号(エンコードされたデジタル信号でもよい)が生成され、このときの信号に基づいて発射ソレノイド110が駆動される。これにより、遊技者の操作量に応じて遊技球を打ち出す強さが調整されるものとなっている。なお、発射制御基板108の駆動回路は、タッチセンサ114からの検出信号がオフ(ローレベル)の場合か、もしくは発射停止スイッチ116から発射停止信号が入力された場合は発射ソレノイド110の駆動を停止する。この他に、発射中継端子板118には遊技球等貸出装置接続端子板120が接続されており、この遊技球等貸出装置接続端子板120に上記のCRユニットが接続されていない場合、同じく発射制御基板108の駆動回路は発射ソレノイド110の駆動を停止する。
また、受け皿ユニット6には度数表示基板122及び貸出及び返却スイッチ基板123が内蔵されている。このうち度数表示基板122には、上記の度数表示部の表示器(3桁分の7セグメントLED)が設けられている。また、貸出及び返却スイッチ基板123には球貸ボタン10や返却ボタン12にそれぞれ接続されるスイッチモジュールが実装されており、球貸ボタン10又は返却ボタン12が操作されると、その操作信号が貸出及び返却スイッチ基板123から遊技球等貸出装置接続端子板120を経由してCRユニットに送信される。また、CRユニットからは、有価媒体の残り度数を表す度数信号が遊技球等貸出装置接続端子板120を経由して度数表示基板122に送信される。度数表示基板122上の図示しない表示回路は、度数信号に基づいて表示器を駆動し、有価媒体の残り度数を数値表示する。また、CRユニットに有価媒体が投入されていなかったり、あるいは投入された有価媒体の残り度数が0になったりした場合、度数表示基板122の表示回路は表示器を駆動してデモ表示(有価媒体の投入を促す表示)を行うこともできる。
また、パチンコ機1は制御上の構成として、演出制御装置124(演出制御用コンピュータ)を備えている。この演出制御装置124は、パチンコ機1における遊技の進行に伴う演出の制御を行う。演出制御装置124にもまた、中央演算処理装置である演出制御CPU126を実装した回路基板(複合サブ制御基板)が装備されている。演出制御CPU126には、図示しないCPUコアとともにメインメモリとしてROM128やRAM130等の半導体メモリが内蔵されている。なお、演出制御装置124は、パチンコ機1の裏側で上記の裏カバーユニット178に覆われる位置に設けられている。
また、演出制御装置124には、図示しない入出力ドライバや各種の周辺ICが装備されている他、ランプ駆動回路132や音響駆動回路134が装備されている。演出制御CPU126は、主制御CPU72から送信される演出用のコマンドに基づいて演出の制御を行い、ランプ駆動回路132や音響駆動回路134に指令を与えて各種ランプ46〜52や盤面ランプ53を発光させたり、スピーカ54,55,56から実際に効果音や音声等を出力させたりする処理を行う。
演出制御装置124と上記の主制御装置70とは、例えば図示しない通信用ハーネスを介して相互に接続されている。ただし、これらの間の通信は、主制御装置70から演出制御装置124への一方向のみで行われ、逆方向への通信は行われない。なお、通信用ハーネスには、主制御装置70から演出制御装置124に対して送信される各種コマンドのバス幅に応じてパラレル形式を採用してもよいし、それぞれのドライバIC(I/O)のハード構成に合わせてシリアル形式を採用してもよい。
ランプ駆動回路132は、例えば図示しないPWM(パルス幅変調)ICやMOSFET等のスイッチング素子を備えており、このランプ駆動回路132は、LEDを含む各種ランプに印加する駆動電圧をスイッチング(又はデューティ切替)して、その発光・点滅等の動作を管理する。なお、各種ランプには、上記のガラス枠トップランプ46,48やガラス枠サイドランプ50,受け皿ランプ52の他に、遊技盤ユニット8に設置された装飾・演出用の盤面ランプ53が含まれる。盤面ランプ53は上記の演出ユニットに内蔵されるLEDや可変始動入賞装置28、第1可変入賞装置30、第2可変入賞装置31等に内蔵されるLEDに相当するものである。なお、ここでは受け皿ランプ52がガラス枠電飾基板136に接続されている例を挙げているが、受け皿ユニット6に受け皿電飾基板を設置し、受け皿ランプ52については受け皿電飾基板を介してランプ駆動回路132に接続される構成であってもよい。
また、音響駆動回路134は、例えば図示しないサウンドROMや音響制御IC、アンプ等を内蔵したサウンドジェネレータであり、この音響駆動回路134は、上スピーカ54及び下スピーカ56を駆動して音響出力を行う。
本実施形態ではガラス枠ユニット4の内面にガラス枠電飾基板136が設置されており、ランプ駆動回路132や音響駆動回路134からの駆動信号はガラス枠電飾基板136を経由して各種ランプ46〜52やスピーカ54,55,56に印加されている。また、ガラス枠電飾基板136には、上記の演出切替ボタン45が接続されており、遊技者が演出切替ボタン45を操作すると、その接点信号がガラス枠電飾基板136を通じて演出制御装置124に入力される。なお、ここではガラス枠電飾基板136に演出切替ボタン45を接続した例を挙げているが、上記の受け皿電飾基板を設置する場合、演出切替ボタン45は受け皿電飾基板に接続されていてもよい。
その他、遊技盤ユニット8にはパネル電飾基板138が設置されており、このパネル電飾基板138には盤面ランプ53の他に可動体モータ57、演出用表示装置200、第1チャンスランプ300、第2チャンスランプ400が接続されている。可動体モータ57は、例えば図示しないリンク機構を介して上記の可動体40gを駆動する。ランプ駆動回路132からの駆動信号は、パネル電飾基板138を経由して盤面ランプ53、可動体モータ57、演出用表示装置200、第1チャンスランプ300、及び第2チャンスランプ400にそれぞれ印加される。
上記の液晶表示器42は遊技盤ユニット8の裏側に設置されており、遊技盤ユニット8に形成された略矩形の開口を通じてその表示画面が視認可能となっている。また、遊技盤ユニット8の裏側にはインバータ基板158が設置されており、このインバータ基板158は液晶表示器42のバックライト(例えば冷陰極管)に印加される交流電源を生成している。さらに、遊技盤ユニット8の裏側には演出表示制御装置144が設置されており、液晶表示器42による表示動作は、演出表示制御装置144により制御されている。演出表示制御装置144には、汎用の中央演算処理装置である表示制御CPU146とともに、表示プロセッサであるVDP152を実装した回路基板(演出表示制御基板)が装備されている。このうち表示制御CPU146は、図示しないCPUコアとともにROM148、RAM150等の半導体メモリを集積したLSIとして構成されている。また、VDP152は、図示しないプロセッサコアとともに画像ROM154やVRAM156等の半導体メモリを集積したLSIとして構成されている。なお、VRAM156は、その記憶領域の一部をフレームバッファとして利用することができる。
演出制御CPU126のROM128には、演出の制御に関する基本的なプログラムが格納されており、演出制御CPU126は、このプログラムに沿って演出の制御を実行する。演出の制御には、上記のように各種ランプ46〜53等やスピーカ54,55,56を用いた演出の制御が含まれる他、液晶表示器42を用いた画像表示による演出の制御が含まれる。演出制御CPU126は、表示制御CPU146に対して演出に関する基本的な情報(例えば演出番号)を送信し、これを受け取った表示制御CPU146は、基本的な情報に基づいて具体的に演出用の画像を表示する制御を行う。
表示制御CPU146は、VDP152に対してさらに詳細な制御信号を出力する。これを受け取ったVDP152は、制御信号に基づいて画像ROM154にアクセスし、そこから必要な画像データを読み出してVRAM156に転送する。さらにVDP152は、VRAM156上で画像データを1フレーム(単位時間あたりの静止画像)ごとにフレームバッファに展開し、ここでバッファされた画像データに基づき液晶表示器42の各画素(フルカラー画素)を個別に駆動する。
その他、プラ枠アセンブリ7の裏側には電源制御ユニット162(電源制御手段)が装備されている。この電源制御ユニット162はスイッチング電源回路を内蔵し、電源コード164を通じて島設備から外部電力(例えばAC24V等)を取り込むと、そこから必要な電力(例えばDC+34V、+12V等)を生成することができる。電源制御ユニット162で生成された電力は、主制御装置70や払出制御装置92、演出制御装置124、インバータ基板158に分配されている。さらに、払出制御装置92を経由して発射制御基板108に電力が供給されている他、遊技球等貸出装置接続端子板120を経由してCRユニットに電力が供給されている。なお、ロジック用の低電圧電力(例えばDC+5V)は、各装置に内蔵された電源用IC(3端子レギュレータ等)で生成される。また、上記のように電源制御ユニット164は、アース線166を通じて島設備にアース(接地)されている。
上記の外部端子板160は払出制御装置92に接続されており、主制御装置70(主制御CPU72)にて生成された各種の外部情報信号は、払出制御装置92を経由して外部端子板160から外部に出力されるものとなっている。主制御装置70(主制御CPU72)及び払出制御装置92(払出制御CPU94)は、外部端子板160を通じてパチンコ機1の外部に向けて外部情報信号を出力することができる。外部端子板160から出力される信号は、例えば遊技場のホールコンピュータ(図示していない)で集計される。なお、ここでは払出制御装置92を経由する構成を例に挙げているが、主制御装置70からそのまま外部情報信号が外部端子板160に出力される構成であってもよい。
以上がパチンコ機1の制御に関する構成例である。続いて、主制御装置70の主制御CPU72により実行される制御上の処理について説明する。
〔リセットスタート(メイン)処理〕
パチンコ機1に電源が投入されると、主制御CPU72はリセットスタート処理を開始する。リセットスタート処理は、前回の電源遮断時に保存されたバックアップ情報を元に遊技状態を復旧(いわゆる復電)したり、逆にバックアップ情報をクリアしたりすることで、パチンコ機1の初期状態を整えるための処理である。また、リセットスタート処理は、初期状態の調整後にパチンコ機1の安定した遊技動作を保証するためのメイン処理(メイン制御プログラム)として位置付けられる。
図6及び図7は、リセットスタート処理の手順例を示すフローチャートである。以下、主制御CPU72が行う処理について、各手順を追って説明する。
ステップS101:主制御CPU72は、先ずスタックポインタにスタック領域の先頭アドレスをセットする。
ステップS102:続いて主制御CPU72は、ベクタ方式の割込モード(モード2)を設定し、デフォルトであるRST方式の割込モード(モード0)を修正する。これにより、以後、主制御CPU72は任意のアドレス(ただし最下位ビットは0)を割込ベクタとして参照し、指定の割込ハンドラを実行することができる。
ステップS103:主制御CPU72は、ここでリセット時待機処理を実行する。この処理は、リセットスタート(例えば電源投入)時にある程度の待機時間(例えば数千ms程度)を確保しておき、その間に主電源断検出信号のチェックを行うためのものである。具体的には、主制御CPU72は待機時間分のループカウンタをセットすると、ループカウンタの値をデクリメントしながら主電源断検出信号の入力ポートをビットチェックする。主電源断検出信号は、例えば周辺デバイスである電源監視ICから入力される。そして、ループカウンタが0になる前に主電源断検出信号の入力を確認すると、主制御CPU72は先頭から処理を再開する。これにより、例えば図示しない主電源スイッチの投入と切断の操作が短時間(1〜2秒程度)内に繰り返し行われた場合のシステム保護を図ることができる。
ステップS104:次に主制御CPU72は、RAM76のワーク領域に対するアクセスを許可する。具体的には、ワーク領域のRAMプロテクト設定値をリセット(00H)する。これにより、以後はRAM76のワーク領域に対するアクセスが許可された状態となる。
ステップS105:また、主制御CPU72、割り込みマスクを設定するためにマスクレジスタの初期設定を行う。具体的には、CTC割り込みを有効にする値をマスクレジスタに格納する。
ステップS106:主制御CPU72は、先に退避しておいたRAMクリアスイッチからの入力信号を参照し、RAMクリアスイッチが操作(スイッチON)されたか否かを確認する。RAMクリアスイッチが操作されていなければ(No)、次にステップS107を実行する。
ステップS107:次に主制御CPU72は、RAM76にバックアップ情報が保存されているか否か、つまり、バックアップ有効判定フラグがセットされているか否かを確認する。前回の電源遮断処理でバックアップが正常に終了し、バックアップ有効判定フラグ(例えば「A55AH」)がセットされていれば(Yes)、次に主制御CPU72はステップS108を実行する。
ステップS108:主制御CPU72は、RAM76のバックアップ情報についてサムチェックを実行する。具体的には、主制御CPU72はRAM76のワーク領域(使用禁止領域及びスタック領域を含むユーザワーク領域)のうち、バックアップ有効判定フラグ及びサムチェックバッファを除く全ての領域をサムチェックする。サムチェックの結果が正常であれば(Yes)、次に主制御CPU72はステップS109を実行する。
ステップS109:主制御CPU72は、バックアップ有効判定フラグをリセット(例えば「0000H」)する。
ステップS110:また、主制御CPU72は、前回の電源断発生直前に送信待ちであったコマンドをクリアする。
ステップS111:次に主制御CPU72は、演出制御復帰処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は演出制御装置124に対し、復帰用のコマンド(例えば機種指定コマンド、特別図柄確率状態指定コマンド、特図先判定演出コマンド、作動記憶数増加時演出コマンド、作動記憶数減少時演出コマンド、回数切りカウンタ残数コマンド、特別遊技状態指定コマンド等)を送信する。これを受けて演出制御装置124は、前回の電源遮断時に実行中であった演出状態(例えば、内部確率状態、演出図柄の表示態様、作動記憶数の演出表示態様、音響出力内容、各種ランプの発光状態等)を復帰させることができる。
ステップS112:主制御CPU72は、状態復帰処理を実行する。この処理では、主制御CPU72はバックアップ情報を元にRAM76のワーク領域に各種の値をセットし、前回の電源遮断時に実行中であった遊技状態(例えば、特別図柄の表示態様、内部確率状態、作動記憶内容、各種フラグ状態、乱数更新状態等)を復帰させる。また、主制御CPU72は、バックアップされていたPCレジスタの値を復旧する。
一方、電源投入時にRAMクリアスイッチが操作されていた場合(ステップS106:Yes)や、バックアップ有効判定フラグがセットされていなかった場合(ステップS107:No)、あるいは、バックアップ情報が正常でなかった場合(ステップS108:No)、主制御CPU72はステップS113に移行する。
ステップS113:主制御CPU72は、RAM76の使用禁止領域以外の記憶内容をクリアする。これにより、RAM76のワーク領域及びスタックエリアは全て初期化され、有効なバックアップ情報が保存されていても、その内容は消去される。
ステップS114:また、主制御CPU72は、RAM76の初期設定を行う。
ステップS115:主制御CPU72は、演出制御出力処理を実行する。この処理では、主制御CPU72が初期設定後に演出制御装置124に送信するべきコマンド(演出制御に必要なコマンド)を出力する。
ステップS116:主制御CPU72は、払出制御出力処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は払出制御装置92に対して、賞球の払い出しを開始するための指示コマンドを出力する。
ステップS117:主制御CPU72は、CTC初期設定処理を実行し、周辺デバイスであるCTC(カウンタ/タイマ回路)の初期設定を行う。この処理では、主制御CPU72は割込ベクタレジスタを設定し、また、CTCに割り込みカウント値(例えば4ms)を設定する。これにより、次にCTC割り込みが発生すると、主制御CPU72はバックアップされていたPCレジスタのプログラムアドレスから処理を続行することができる。
リセットスタート処理において以上の手順を実行すると、主制御CPU72は図7に示されるメインループに移行する(接続記号A→A)。
ステップS118,ステップS119:主制御CPU72は割込を禁止した上で、電源断発生チェック処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は主電源断検出信号の入力ポートをビットチェックし、電源遮断の発生(駆動電圧の低下)を監視する。電源遮断が発生すると、主制御CPU72は普通電動役物ソレノイド88や第1大入賞口ソレノイド90、第2大入賞口ソレノイド97等に対応する出力ポートバッファをクリアすると、RAM76のワーク領域のうちバックアップ有効判定フラグ及びサムチェックバッファを除く全体の内容をバックアップし、サムチェックバッファにサム結果値を保存する。そして主制御CPU72はバックアップ有効判定フラグ領域に上記の有効値(例えば「A55AH」)を格納し、RAM76のアクセスを禁止して処理を停止(NOP)する。一方、電源遮断が発生しなければ、主制御CPU72は次にステップS120を実行する。なお、このような電源断発生時の処理をマスク不能割込(NMI)処理としてCPUに実行させている公知のプログラミング例もある。
ステップS120:主制御CPU72は、初期値更新乱数更新処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は、各種のソフトウェア乱数の初期値を更新(変更)するための乱数をインクリメントする。本実施形態では、大当り決定乱数(ハードウェア乱数)、及び普通図柄に対応する当り決定乱数(ハードウェア乱数)を除く各種の乱数(例えば、大当り図柄乱数、リーチ判定乱数、変動パターン決定乱数等)をプログラム上で発生させている。これらソフトウェア乱数は、別の割込処理(図9中のステップS201)で所定範囲内のループカウンタにより更新されているが、この処理において乱数値が1巡するごとにループカウンタの初期値(全ての乱数が対象でなくてもよい)を変更している。初期値更新用乱数は、この初期値をランダムに変更するために用いられており、ステップS120では、その初期値更新用乱数の更新を行っている。なお、ステップS118で割込を禁止した後にステップS120を実行しているのは、別の割込管理処理(図9中のステップS202)でも同様の処理を実行するため、これとの重複(競合)を防止するためである。なお、上記のように、本実施形態において大当り決定乱数及び当り決定乱数は乱数発生器75により発生されるハードウェア乱数であり、その更新周期はタイマ割込周期(例えば数ms)よりもさらに高速(例えば数μs)であるため、大当り決定乱数及び当り決定乱数の初期値を更新する必要はない。
ステップS121,ステップS122:主制御CPU72は割込を許可し、その他乱数更新処理を実行する。この処理で更新される乱数は、ソフトウェア乱数のうち当選種類(当り種別)の判定に関わらない乱数(リーチ判定乱数、変動パターン決定乱数等)である。この処理は、メインループの実行中にタイマ割込が発生し、主制御CPU72が別の割込管理処理(図9)を実行した場合の残り時間で行われる。なお、割込管理処理の内容については後述する。
〔電源断発生チェック処理〕
図8は、上記の電源断発生チェック処理の手順例を具体的に示すフローチャートである。
ステップS130:ここでは先ず、主制御CPU72は、電源断発生チェックのための条件を設定する。このチェック条件は、例えば主電源断検出信号が継続して出力されていることを確認するためのオンカウンタ値として設定することができる。
ステップS132:次に主制御CPU72は、主電源断検出スイッチ入力用ポートをリードし、主電源断検出信号が出力されているか否かを確認(特定のビットをチェック)する。特に図示していないが、主電源断検出スイッチは例えば主制御装置70に実装されており、この主電源断検出スイッチは、電源制御ユニット162から供給される駆動電圧を監視し、その電圧レベルが基準電圧を下回った場合に主電源断検出信号を出力する。なお、主電源断検出スイッチは電源制御ユニット162に内蔵されていてもよい。主制御CPU72は、現時点で主電源断検出信号が出力されていないことを確認すると(No)、この処理を抜けてリセットスタート処理に復帰する。一方、主電源断検出信号が出力されていることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は次のステップS134に進む。
ステップS134:主制御CPU72は、上記のチェック条件を満たすか否かを確認する。具体的には、先のステップS130で設定したオンカウンタ値を例えば1減算し、その結果が0になったか否かを確認する。現時点で未だオンカウンタ値が0でなければ(No)、主制御CPU72はステップS132に戻って主電源断検出スイッチ入力用ポートを改めて確認する。そして、ステップS134からステップS132へのループを繰り返してチェック条件が満たされると(ステップS134:Yes)、主制御CPU72は次にステップS136に進む。
ステップS136:主制御CPU72は、上記のように普通電動役物ソレノイド88や第1大入賞口ソレノイド90、第2大入賞口ソレノイド97に対応する出力ポートに加え、試験信号端子やコマンド制御信号に対応する出力ポートバッファをクリアする。
ステップS138,ステップS140:次に主制御CPU72は、RAM76のワーク領域のうち、バックアップ有効判定フラグ及びサムチェックバッファを除く全体の内容を1バイト単位で加算し、全領域について加算を完了するまで繰り返す。
ステップS142:全領域についてサムの算出が完了すると(ステップS140:Yes)、主制御CPU72はサムチェックバッファにサム結果値を保存する。
ステップS144:次に主制御CPU72は、上記のようにバックアップ有効判定フラグ領域に有効値を格納する。
ステップS146:また、主制御CPU72は、RAM76のプロテクト値にアクセス禁止を表す「01H」を格納し、RAM76のワーク領域(使用禁止領域及びスタック領域を含む)に対するアクセスを禁止する。
ステップS148:そして主制御CPU72は待機ループに入り、主電源断の遮断に備えて他の処理を全て停止する。主電源断の発生後は、図示しないバックアップ電源回路(例えば主制御装置70に実装された容量素子を含む回路)からバックアップ用電力が供給されるため、RAM76の記憶内容は主電源断後も消失することなく保持される。なお、バックアップ用電源回路は、例えば電源制御ユニット162に内蔵されていてもよい。
以上の処理を通じて、バックアップ対象(サム加算対象)となるRAM76のワーク領域に記憶されていた情報は、全て主電源断の後もRAM76に記憶として保持されることになる。また、保持されていた記憶は、先のリセットスタート処理(図6)でチェックサムの正常を確認した上で、電源断時のバックアップ情報として復元される。
〔割込管理処理(タイマ割込処理)〕
次に、割込管理処理(タイマ割込処理)について説明する。図9は、割込管理処理の手順例を示すフローチャートである。主制御CPU72は、カウンタ/タイマ回路からの割込要求信号に基づき、所定時間(例えば数ms)ごとに割込管理処理を実行する。以下、各手順を追って説明する。
ステップS200:先ず主制御CPU72は、メインループの実行中に使用していたレジスタ(アキュムレータAとフラグレジスタF、汎用レジスタB〜Lの各ペア)の値をRAM76の退避領域に退避させる。値を退避させた後のレジスタ(A〜L)には、割込管理処理の中で別の値を書き込むことができる。
ステップS201:次に主制御CPU72は、抽選乱数更新処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は抽選用の各種乱数を発生させるためのカウンタの値を更新する。各カウンタの値は、RAM76のカウンタ領域にてインクリメントされ、それぞれ規定の範囲内でループする。各種乱数には、例えば大当り図柄乱数等が含まれる。
ステップS202:主制御CPU72は、ここでも初期値更新乱数更新処理を実行する。処理の内容は、先に述べたものと同じである。
ステップS203:主制御CPU72は、入力処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は入出力(I/O)ポート79から各種スイッチ信号を入力する。具体的には、ゲートスイッチ78からの通過検出信号や、上始動入賞口スイッチ80、下始動入賞口スイッチ82、第1カウントスイッチ84、第2カウントスイッチ85、入賞口スイッチ86からの入賞検出信号の入力状態(ON/OFF)をリードする。
ステップS204:次に主制御CPU72は、スイッチ入力イベント処理を実行する。この処理では、先の入力処理で入力したスイッチ信号のうち、ゲートスイッチ78、上始動入賞口スイッチ80、下始動入賞口スイッチ82からの入賞検出信号に基づいて遊技中に発生した事象の判定を行い、それぞれ発生した事象に応じて、さらに別の処理を実行する。なお、スイッチ入力イベント処理の具体的な内容については、さらに別のフローチャートを用いて後述する。
本実施形態では、上始動入賞口スイッチ80又は下始動入賞口スイッチ82から入賞検出信号(ON)が入力されると、主制御CPU72はそれぞれ第1特別図柄又は第2特別図柄に対応した内部抽選の契機(抽選契機)となる事象が発生したと判定する。また、ゲートスイッチ78から通過検出信号(ON)が入力されると、主制御CPU72は普通図柄に対応した抽選契機となる事象が発生したと判定する。いずれかの事象が発生したと判定すると、主制御CPU72は、それぞれの発生事象に応じた処理を実行する。なお、上始動入賞口スイッチ80又は下始動入賞口スイッチ82から入賞検出信号が入力された場合に実行される処理については、さらに別のフローチャートを用いて後述する。
ステップS205,ステップS206:主制御CPU72は、割込管理処理中において特別図柄遊技処理及び普通図柄遊技処理を実行する。これら処理は、パチンコ機1における遊技を具体的に進行させるためのものである。このうち特別図柄遊技処理(ステップS205)では、主制御CPU72は先に述べた第1特別図柄又は第2特別図柄に対応する内部抽選の実行を制御したり、第1特別図柄表示装置34及び第2特別図柄表示装置35による変動表示や停止表示を制御したり、その表示結果に応じて第1可変入賞装置30及び第2可変入賞装置31の作動を制御したりする。なお、特別図柄遊技処理の詳細については、さらに別のフローチャートを用いて後述する。
また、普通図柄遊技処理(ステップS206)では、主制御CPU72は先に述べた普通図柄表示装置33による変動表示や停止表示を制御したり、その表示結果に応じて可変始動入賞装置28の作動を制御したりする。例えば、主制御CPU72は先のスイッチ入力イベント処理(ステップS204)の中で始動ゲート20の通過を契機として取得した乱数(普通図柄当り決定乱数)を記憶しておき、この普通図柄遊技処理の中で記憶から乱数値を読み出し、所定の当り範囲内に該当するか否かの判定を行う(作動抽選実行手段)。乱数値が当り範囲内に該当する場合、普通図柄表示装置33により普通図柄を変動表示させて所定の当り態様で普通図柄の停止表示を行った後、主制御CPU72は普通電動役物ソレノイド88を励磁して可変始動入賞装置28を作動させる(可動片作動手段)。一方、乱数値が当り範囲外であれば、主制御CPU72は、変動表示の後にはずれの態様で普通図柄の停止表示を行う。
ステップS207:次に主制御CPU72は、賞球払出処理を実行する。この処理では、先の入力処理(ステップS203)において各種スイッチ80,82,84,85,86,99から入力された入賞検出信号に基づき、払出制御装置92に対して賞球個数を指示する賞球指示コマンドを出力する。
ステップS208:次に主制御CPU72は、外部情報処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は外部端子板160を通じて遊技場のホールコンピュータに対して上記の外部情報信号(例えば賞球情報、扉開放情報、図柄確定回数情報、大当り情報、始動口情報等)をポート出力要求バッファに格納する。
なお、本実施形態では、各種の外部情報信号のうち、例えば大当り情報として「大当り1」〜「大当り5」を外部に出力することで、パチンコ機1に接続された外部の電子機器(データ表示器やホールコンピュータ)に対して多様な大当り情報を提供することができる(外部情報信号出力手段)。すなわち、大当り情報を複数の「大当り1」〜「大当り5」に分けて出力することで、これらの組み合わせから大当りの種別(当選種類)を図示しないホールコンピュータで集計・管理したり、内部的な確率状態(低確率状態又は高確率状態)や図柄変動時間の短縮状態の変化を認識したり、非当選以外であっても「大当り」に分類されない小当り(条件装置が作動しない当り)の発生を集計・管理したりすることが可能となる。また、大当り情報に基づき、例えば図示しないデータ表示装置によりパチンコ機1の台ごとに過去数営業日以内の大当り発生回数を計数及び表示したり、台ごとに現在大当り中であるか否かを認識したり、あるいは台ごとに現在図柄変動時間の短縮状態であるか否かを認識したりすることができる。この外部情報処理において、主制御CPU72は「大当り1」〜「大当り5」のそれぞれの出力状態(ON又はOFFのセット)を詳細に制御する。
ステップS209:また、主制御CPU72は、試験信号処理を実行する。この処理では、主制御CPU72が自己の内部状態(例えば、普通図柄遊技管理状態、特別図柄遊技管理状態、大当り中、確率変動機能作動中、時間短縮機能作動中)を表す各種の試験信号を生成し、これらをポート出力要求バッファに格納する。この試験信号により、例えば主制御装置70の外部で主制御CPU72の内部状態を試験することができる。
ステップS210:次に主制御CPU72は、表示出力管理処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は普通図柄表示装置33、普通図柄作動記憶ランプ33a、第1特別図柄表示装置34、第2特別図柄表示装置35、第1特別図柄作動記憶ランプ34a、第2特別図柄作動記憶ランプ35a、遊技状態表示装置38等の点灯状態を制御する。具体的には、先の特別図柄遊技処理(ステップS205)や普通図柄遊技処理(ステップS206)においてポート出力要求バッファに格納されている駆動信号をポート出力する。なお、駆動信号は、各LEDに対して印加するバイトデータとしてポート出力要求バッファに格納されている。これにより、各LEDが所定の表示態様(図柄の変動表示や停止表示、作動記憶数表示、遊技状態表示等を行う態様)で駆動されることになる。
ステップS211:また、主制御CPU72は、出力管理処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は先の外部情報処理(ステップS208)でポート出力要求バッファに格納された外部情報信号(バイトデータ)をポート出力する。また、主制御CPU72は、ポート出力要求バッファに格納されている普通電動役物ソレノイド88、第1大入賞口ソレノイド90及び第2大入賞口ソレノイド97の各駆動信号、試験信号等を合わせてポート出力する。
ステップS212:主制御CPU72は、演出制御出力処理を実行する。この処理では、コマンドバッファ内に主制御CPU72が演出制御装置124に送信するべきコマンド(演出制御に必要なコマンド)があるか否かを確認し、未送信コマンドがある場合は出力対象のコマンドをポート出力する。
ステップS213:そして主制御CPU72は、今回のCTC割込で格納したポート出力要求バッファをクリアする。
なお、本実施形態では、ステップS205〜ステップS212の処理(遊技制御プログラムモジュール)をタイマ割込処理として実行する例を挙げているが、これら処理をCPUのメインループ中に組み込んで実行している公知のプログラミング例もある。
ステップS214:以上の処理を終えると、主制御CPU72は割込終了を指定する値(01H)を割込プログラムカウンタ内に格納し、CTC割込を終了する。
ステップS215,ステップS216:そして主制御CPU72は、退避しておいたレジスタ(A〜L)の値を復帰し、次回のCTC割込を許可する。この後、主制御CPU72は、メインループ(スタックポインタで指示されるプログラムアドレス)に復帰する。
〔スイッチ入力イベント処理〕
図10は、スイッチ入力イベント処理(図9中のステップS204)の手順例を示すフローチャートである。以下、各手順を追って説明する。
ステップS10:主制御CPU72は、第1特別図柄に対応する上始動入賞口スイッチ80から入賞検出信号が入力(第1事象が発生)されたか否かを確認する。この入賞検出信号の入力が確認された場合(Yes)、主制御CPU72は次のステップS12に進んで第1特別図柄記憶更新処理を実行する。具体的な処理の内容については、別のフローチャートを用いてさらに後述する。一方、入賞検出信号の入力がなかった場合(No)、主制御CPU72はステップS14に進む。
ステップS14:次に主制御CPU72は、第2特別図柄に対応する下始動入賞口スイッチ82から入賞検出信号が入力(第2事象が発生)されたか否かを確認する。この入賞検出信号の入力が確認された場合(Yes)、主制御CPU72は次のステップS16に進んで第2特別図柄記憶更新処理を実行する。ここでも同様に、具体的な処理の内容については別のフローチャートを用いてさらに後述する。一方、入賞検出信号の入力がなかった場合(No)、主制御CPU72はステップS18に進む。
ステップS18:主制御CPU72は、第1可変入賞装置30の大入賞口に対応する第1カウントスイッチ84から入賞検出信号が入力されたか否かを確認する。この入賞検出信号の入力が確認された場合(Yes)、主制御CPU72は次のステップS20に進んで第1大入賞口カウント処理を実行する。第1大入賞口カウント処理では、主制御CPU72は大当り遊技中に1ラウンドごとの第1可変入賞装置30への入賞球数をカウントする。一方、入賞検出信号の入力がなかった場合(No)、主制御CPU72はステップS21aに進む。
ステップS21a:主制御CPU72は、第2可変入賞装置31の大入賞口に対応する第2カウントスイッチ85から入賞検出信号が入力されたか否かを確認する。この入賞検出信号の入力が確認された場合(Yes)、主制御CPU72は次のステップS21bに進んで第2大入賞口カウント処理を実行する。第2大入賞口カウント処理では、主制御CPU72は大当り遊技中に第2可変入賞装置31への入賞球数をカウントする。一方、入賞検出信号の入力がなかった場合(No)、主制御CPU72はステップS22に進む。
ステップS22:主制御CPU72は、普通図柄に対応するゲートスイッチ78から通過検出信号が入力されたか否かを確認する。この通過検出信号の入力が確認された場合(Yes)、主制御CPU72は次のステップS24に進んで普通図柄記憶更新処理を実行する。普通図柄記憶更新処理では、主制御CPU72は現在の普通図柄作動記憶数が上限数(例えば4個)未満であるか否かを確認し、上限数に達していなければ、普通図柄当り乱数を取得する。また、主制御CPU72は、普通図柄作動記憶数を1インクリメントする。そして主制御CPU72は、取得した普通図柄当り乱数値をRAM76の乱数記憶領域に記憶させる。一方、入賞検出信号の入力がなかった場合(No)、主制御CPU72はステップS26を実行する。
ステップS26:主制御CPU72は、普通入賞口(右普通入賞口)24に対応する第2入賞口スイッチ99から入賞検出信号が入力されたか否かを確認する。この入賞検出信号の入力が確認された場合(Yes)、主制御CPU72は次のステップS28に進んで普通入賞口入球時処理を実行する。普通入賞口入球時処理では、主制御CPU72は右普通入賞口入球コマンドを生成する。このコマンドは、遊技球が普通入賞口24に入球した際に生成されるコマンドであり、演出制御出力処理(図9中のステップS212)において演出制御装置124に送信される。一方、入賞検出信号の入力がなかった場合(No)、主制御CPU72は割込管理処理(図9)に復帰する。
〔第1特別図柄記憶更新処理〕
図11は、第1特別図柄記憶更新処理(図10中のステップS12)の手順例を示すフローチャートである。以下、第1特別図柄記憶更新処理の手順について順を追って説明する。
ステップS30:ここでは先ず、主制御CPU72は第1特別図柄作動記憶数カウンタの値を参照し、作動記憶数が最大値(例えば4とする)未満であるか否かを確認する。作動記憶数カウンタは、RAM76の乱数記憶領域に記憶されている大当り決定乱数や大当り図柄乱数等の個数(組数)を表すものである。すなわち、RAM76の乱数記憶領域は各図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)別で4つのセクション(例えば各2バイト)に分けられており、各セクションには大当り決定乱数及び大当り図柄乱数を1個ずつセット(組)で記憶可能である。このとき、第1特別図柄に対応する作動記憶数カウンタの値が上限値に達していれば(No)、主制御CPU72はスイッチ入力イベント処理(図10)に復帰する。一方、作動記憶数カウンタの値が最大値未満であれば(Yes)、主制御CPU72は次のステップS31に進む。
ステップS31:主制御CPU72は、第1特別図柄作動記憶数を1つ加算する。第1特別図柄作動記憶数カウンタは、例えばRAM76の作動記憶数領域に記憶されており、主制御CPU72はその値をインクリメント(+1)する。ここで加算されたカウンタの値に基づき、表示出力管理処理(図9中のステップS210)で第1特別図柄作動記憶ランプ34aの点灯状態が制御されることになる。
ステップS32:そして主制御CPU72は、サンプリング回路77を通じて乱数発生器75から第1特別図柄に対応する大当り決定乱数値を取得する(第1抽選要素の取得、抽選要素取得手段)。乱数値の取得は、乱数発生器75のピンアドレスを指定して行う。主制御CPU72が8ビット処理の場合、アドレスの指定は上位及び下位で1バイトずつ2回に分けて行われる。主制御CPU72は、指定したアドレスから大当り決定乱数値をリードすると、これを第1特別図柄に対応する大当り決定乱数として転送先のアドレスにセーブする。
ステップS33:次に主制御CPU72は、RAM76の大当り図柄乱数カウンタ領域から第1特別図柄に対応する大当り図柄乱数値を取得する。この乱数値の取得もまた、大当り図柄乱数カウンタ領域のアドレスを指定して行う。主制御CPU72は、指定したアドレスから大当り図柄乱数値をリードすると、これを第1特別図柄に対応する大当り図柄乱数として転送先のアドレスにセーブする。
ステップS34:また、主制御CPU72は、RAM76の変動用乱数カウンタ領域から、第1特別図柄の変動条件に関する乱数値として、リーチ判定乱数及び変動パターン決定乱数を順番に取得する(変動パターン決定要素取得手段)。これら乱数値の取得も同様に、変動用乱数カウンタ領域のアドレスを指定して行われる。そして主制御CPU72は、指定したアドレスからリーチ判定乱数及び変動パターン決定乱数をそれぞれ取得すると、これらを転送先のアドレスにセーブする。
ステップS35:主制御CPU72は、セーブした大当り決定乱数、大当り図柄乱数、リーチ判定乱数及び変動パターン決定乱数をともに第1特別図柄に対応する乱数記憶領域に転送し、これら乱数を領域内の空きセクションにセットで記憶させる(記憶手段、抽選要素記憶手段)。複数のセクションには順番(例えば第1〜第4)が設定されており、現段階で第1〜第4の全てのセクションが空きであれば、第1セクションから順に各乱数が記憶される。あるいは、第1セクションが既に埋まっており、その他の第2〜第4セクションが空きであれば、第2セクションから順に各乱数が記憶されていく。なお、乱数記憶領域の読み出しはFIFO(First In First Out)形式である。
ステップS36:次に主制御CPU72は、現在の遊技管理状態(内部状態)が時間短縮機能作動中であるか否か、あるいは、大当り中であるか否かを確認する。大当り中以外であって時間短縮機能が非作動であれば(No)、主制御CPU72は次以降のステップS37,S38を実行する。時間短縮機能が作動中であるか、もしくは大当り中のいずれかであれば(Yes)、主制御CPU72はステップS37,S38をスキップしてステップS38aに進む。本実施形態においてこの判断を行っているのは、先ず大当り中は先読みによる演出を行わないためである。また、大当り中以外では、第1特別図柄の作動記憶と第2特別図柄の作動記憶がともに残存する場合、第1特別図柄よりも第2特別図柄の変動を優先して行う(第2特別図柄の作動記憶を優先して消費する)こととしており、特に時間短縮機能作動中は可変始動入賞装置28の作動が高頻度で行われるからである。なお、時間短縮機能作動中は特別図柄の変動時間が短縮されることに加えて、普通図柄の当選確率が高確率(例えば低確率で251分の25→251分の249程度)になり、また、普通図柄の変動時間が短縮(例えば非作動時で10秒程度→1秒程度に短縮)されるとともに可変始動入賞装置28の開放時間が延長(例えば非作動時で0.3秒程度→2.5秒程度に延長)され、さらに開放回数が増加(例えば、非作動時で1回→2回に増加)するため、遊技球の発射が長時間(普通図柄の作動記憶が全て途絶えて可変始動入賞装置28が作動を停止する程度の時間)にわたって途切れない限り、第2特別図柄の変動を優先しても、その作動記憶が途切れにくくなっている(いわゆる電チューサポート)。ただし、第1特別図柄や第2特別図柄について優先順位を設けることなく、これらを入賞発生順に当り判定(変動)することとしてもよい。なお、ステップS36は、例えば「時間短縮機能作動中」を判定するステップS36aと「大当り中」を判定するステップS36bの2つに分割してもよい。
ステップS37:時間短縮機能が非作動の場合(ステップS36:No)、主制御CPU72は第1特別図柄に関して取得時演出判定処理を実行する。この処理は、先のステップS32〜S34でそれぞれ取得した第1特別図柄の大当り決定乱数及び大当り図柄乱数に基づいて、事前(変動開始前)に内部抽選の結果を判定し、それによって演出内容を判定(いわゆる「先読み」)するためのものである。なお、具体的な処理の内容については別のフローチャートを参照しながらさらに後述する。
ステップS38:取得時演出判定処理から復帰すると、次に主制御CPU72は、第1特別図柄に関して特図先判定演出コマンドの上位バイト分(例えば「B8H」)をセットする。この上位バイトデータは、コマンド種別が「第1特別図柄に関する特図先判定演出用」であることを記述したものである。なお、特図先判定演出コマンドの下位バイト分は、先の取得時演出判定処理(ステップS37)においてセットされているので、ここでは下位バイトに上位バイトを合成することで例えば1ワード長のコマンドが生成されることになる。
ステップS38a:次に主制御CPU72は、第1特別図柄に関して作動記憶数増加時演出コマンドをセットする。具体的には、コマンドの種別を表す上位バイトの先行値(例えば「BBH」)に対し、増加後の作動記憶数(例えば「01H」〜「04H」)を下位バイトに付加した1ワード長の演出コマンドを生成する。このとき下位バイトについては、デフォルトで第2の位を「0」とすることにより、その値が「作動記憶数の増加による結果(変化情報)」であることを表している。つまり、下位バイトが「01H」であれば、それは前回までの作動記憶数「00H」から1つ増加した結果、今回の作動記憶数が「01H」となったことを表している。同様に、下位バイトが「02H」〜「04H」であれば、それは前回までの作動記憶数「01H」〜「03H」からそれぞれ1つ増加した結果、今回の作動記憶数が「02H」〜「04H」となったことを表している。なお、上記の先行値「BBH」は、今回の演出コマンドが第1特別図柄についての作動記憶数コマンドであることを表す値である。
ステップS39:そして主制御CPU72は、第1特別図柄に関して演出コマンド出力設定処理を実行する。この処理は、先のステップS38で生成した特図先判定演出コマンドや、ステップS38aで生成した作動記憶数増加時演出コマンド、始動口入賞音制御コマンドを演出制御装置124に対して送信するためのものである(記憶数通知手段)。
以上の手順を終えるか、もしくは第1特別図柄作動記憶数が4に達していた場合(ステップS30:No)、主制御CPU72はスイッチ入力イベント処理(図10)に復帰する。
〔第2特別図柄記憶更新処理〕
次に図12は、第2特別図柄記憶更新処理(図10中のステップS16)の手順例を示すフローチャートである。以下、第2特別図柄記憶更新処理の手順について順を追って説明する。
ステップS40:主制御CPU72は、第2特別図柄作動記憶数カウンタの値を参照し、作動記憶数が最大値未満であるか否かを確認する。第2特別図柄作動記憶数カウンタについても上記と同様に、RAM76の乱数記憶領域に記憶されている大当り決定乱数や大当り図柄乱数等の個数(組数)を表すものである。このとき第2特別図柄作動記憶数カウンタの値が最大値(例えば4とする)に達していれば(No)、主制御CPU72はスイッチ入力イベント処理(図10)に復帰する。一方、未だ第2特別図柄作動記憶数カウンタの値が最大値未満であれば(Yes)、主制御CPU72は次のステップS41以降に進む。
ステップS41:主制御CPU72は、第2特別図柄作動記憶数を1つ加算(第2特別図柄作動記憶数カウンタの値をインクリメント)する。先のステップS31(図11)と同様に、ここで加算されたカウンタの値に基づき、表示出力管理処理(図9中のステップS210)で第2特別図柄作動記憶ランプ35aの点灯状態が制御されることになる。
ステップS42:そして主制御CPU72は、サンプリング回路77を通じて乱数発生器75から第2特別図柄に対応する大当り決定乱数値を取得する(第2抽選要素の取得、抽選要素取得手段)。乱数値を取得する手法は、先に説明したステップS32(図11)と同様である。
ステップS43:次に主制御CPU72は、RAM76の大当り図柄乱数カウンタ領域から第2特別図柄に対応する大当り図柄乱数値を取得する。乱数値を取得する方法は、先に説明したステップS33(図11)と同様である。
ステップS44:また、主制御CPU72は、RAM76の変動用乱数カウンタ領域から、第2特別図柄の変動条件に関するリーチ判定乱数及び変動パターン決定乱数を順番に取得する(変動パターン決定要素取得手段)。これら乱数値の取得もまた、先に説明したステップS34(図11)と同様に行われる。
ステップS45:主制御CPU72は、セーブした大当り決定乱数、大当り図柄乱数、リーチ判定乱数及び変動パターン決定乱数をともに第2特別図柄に対応する乱数記憶領域に転送し、これら乱数を領域内の空きセクションにセットで記憶させる(記憶手段)。記憶の手法は、先に説明したステップS35(図11)と同様である。
ステップS45a:次に主制御CPU72は、現在の遊技管理状態(内部状態)が大当り中であるか否かを確認する。そして大当り中以外であれば(No)、主制御CPU72は次以降のステップS46,S47を実行する。逆に大当り中であれば(Yes)、主制御CPU72はステップS46,S47をスキップしてステップS48に進む。本実施形態においてこの判断を行っているのは、大当り中は先読みによる演出を行わないためである。
ステップS46:大当り中以外である場合(ステップS45a:No)、次に主制御CPU72は、第2特別図柄に関して取得時演出判定処理を実行する。この処理は、先のステップS42〜S44でそれぞれ取得した第2特別図柄の大当り決定乱数及び大当り図柄乱数に基づいて、事前(変動開始前)に内部抽選の結果を判定し、それによって演出内容を判定するためのものである。ここで、先のステップS45aで大当り中か否かだけを判定し、時間短縮機能の作動状態を判定していないのは、上記のように本実施形態では、大当り中以外の遊技において第1特別図柄よりも第2特別図柄を優先して変動させるため、大当り中以外は時間短縮機能の作動状態に関わらず、第2特別図柄については事前に内部抽選の結果を判定し、その結果を先読み演出に利用できるからである。なお、具体的な処理の内容は後述する。
ステップS47:取得時演出判定処理から復帰すると、次に主制御CPU72は特図先判定演出コマンドの上位バイト分(例えば「B9H」)をセットする。この上位バイトデータは、コマンド種別が「第2特別図柄に関する特図先判定演出用」であることを記述したものである。ここでも同様に、特図先判定演出コマンドの下位バイト分は、先の取得時演出判定処理(ステップS46)においてセットされているので、ここでは下位バイトに上位バイトを合成することで例えば1ワード長のコマンドが生成されることになる。
ステップS48:次に主制御CPU72は、第2特別図柄に関して作動記憶数増加時演出コマンドをセットする。ここでは、コマンドの種別を表す上位バイトの先行値(例えば「BCH」)に対し、増加後の作動記憶数(例えば「01H」〜「04H」)を下位バイトに付加した1ワード長の演出コマンドを生成する。第2特別図柄についても同様に、デフォルトで下位バイトの第2の位を「0」とすることにより、その値が「作動記憶数の増加による結果(変化情報)」であることを表すことができる。なお、先行値「BCH」は、今回の演出コマンドが第2特別図柄についての作動記憶数コマンドであることを表す値である。
ステップS49:そして主制御CPU72は、第2特別図柄に関して演出コマンド出力設定処理を実行する。これにより、第2特別図柄に関して特図先判定演出コマンドや作動記憶数増加時演出コマンド、始動口入賞音制御コマンド等を演出制御装置124に対して送信する準備が行われる(記憶数通知手段)。また、以上の手順を終えると、主制御CPU72はスイッチ入力イベント処理(図10)に復帰する。
〔取得時演出判定処理〕
図13は、取得時演出判定処理の手順例を示すフローチャートである。主制御CPU72は、先の第1特別図柄記憶更新処理及び第2特別図柄記憶更新処理(図11中のステップS37,図12中のステップS46)においてこの取得時演出判定処理を実行する(先判定実行手段)。上記のように、この処理は第1特別図柄(上始動入賞口26への入賞時)、第2特別図柄(可変始動入賞装置28への入賞時)のそれぞれについて実行される。したがって以下の説明は、第1特別図柄に関する処理に該当する場合と、第2特別図柄に関する処理に該当する場合とがある。以下、各手順に沿って処理の内容を説明する。
ステップS50:主制御CPU72は、特図先判定演出コマンド(先判定情報)の下位バイト分(例えば「00H」)をセットする。なお、ここでセットしたバイトデータはコマンドの標準値(はずれ時)を表すものとなる。
ステップS52:次に主制御CPU72は、先判定用乱数値として大当り決定乱数をロードする。ここでロードする乱数は、先の第1特別図柄記憶更新処理(図11中のステップS35)又は第2特別図柄記憶更新処理(図12中のステップS45)でRAM76に記憶されているものである。
ステップS54:そして主制御CPU72は、ロードした乱数が当り値の範囲外(ここでは下限値以下)であるか否かを判定する(抽選結果先判定手段、先判定手段)。具体的には、主制御CPU72は比較値(下限値)をAレジスタにセットし、この比較値からロードした乱数値を減算する。なお、比較値(下限値)は、パチンコ機1における内部抽選の当選確率に応じて予め規定されている。次に主制御CPU72は、例えばフラグレジスタの値から演算結果が0又は正の値であるか否かを判別する。その結果、ロードした乱数が当り値の範囲外であれば(Yes)、主制御CPU72はステップS80に進む。
ステップS80:次に主制御CPU72は、はずれ時変動パターン情報事前判定処理を実行する(変動パターン先判定手段、先判定手段)。この処理では、主制御CPU72は、はずれ時の変動時間について上述した変動パターン先判定コマンドを生成する。ここで生成される変動パターン先判定コマンドには、特に「時間短縮機能」の作動時における変動時間(又は変動パターン番号)に関する事前の判定情報が反映される。例えば、現在の状態が「時間短縮機能」の作動時であれば、主制御CPU72はロードしたリーチ判定乱数に基づいて、変動時間が「はずれリーチ変動(非短縮変動時間)」に対応するものであるか否かを判断する。その結果、変動時間が「はずれリーチ変動(非短縮変動時間)」に対応するものである場合、主制御CPU72は「時短中非短縮変動時間」に対応する変動パターン先判定コマンドを生成する。なお、リーチ変動の場合はさらに、リーチモード乱数から「リーチグループ(リーチの種類)」をも判断し、その結果から変動パターン先判定コマンドを生成することとしてもよい。一方、変動時間が「はずれリーチ変動(非短縮変動時間)」に対応するものでない場合、主制御CPU72は「時短中短縮変動時間」に対応する変動パターン先判定コマンドを生成する。あるいは、現在の状態が「時間短縮機能」の非作動時(低確率状態)であれば、主制御CPU72はロードしたリーチ判定乱数に基づいて、変動時間が「通常はずれリーチ変動」に対応するものであるか否かを判断する。その結果、変動時間が「通常はずれリーチ変動」に対応するものである場合、主制御CPU72は「通常はずれリーチ変動時間」に対応する変動パターン先判定コマンドを生成する。一方、変動時間が「通常はずれリーチ変動」に対応するものでない場合、主制御CPU72は「通常はずれ変動時間」に対応する変動パターン先判定コマンドを生成する。また、ここで生成された変動パターン先判定コマンドは、上記のように演出コマンド出力設定処理(ステップS39,S49)で送信バッファにセットされる。なお、この処理において、主制御CPU72は、小当り時の変動パターンについて、上述したはずれ時の処理と同様に変動パターン先判定コマンドを生成してもよい。
以上の手順を実行すると、主制御CPU72は取得時演出判定処理を終了し、呼び出し元の第1特別図柄記憶更新処理(図11)又は第2特別図柄記憶更新処理(図12)に復帰する。一方、先のステップS54の判断において、ロードした乱数が当り値の範囲外でなく、範囲内であれば(ステップS54:No)、主制御CPU72は次にステップS56に進む。
ステップS56:主制御CPU72は、先判定結果による確率状態予定フラグがセットされているか否かを確認する。先判定結果による確率状態予定フラグは、未だ変動は開始されていないが、これまで記憶されている大当り決定乱数の中に当選値がある場合にセットされるものである。具体的には、これまでに記憶されている大当り決定乱数に当選値があった場合、これと組になる大当り図柄乱数が「確変図柄」に該当するものであれば、確率状態予定フラグに例えば「A0H」がセットされる。この値は、この大当り決定乱数よりも後に取得された大当り決定乱数の事前判定(先読み判定)に際して、高確率状態になることを予定として設定するためのフラグ値を表すものである。一方、これまでに記憶されている大当り決定乱数に当選値があった場合であって、これと組になる大当り図柄乱数が「非確変(通常)図柄」に該当するものであれば、確率状態予定フラグに例えば「01H」がセットされる。この値は、この大当り決定乱数よりも後に取得された大当り決定乱数の事前判定(先読み判定)に際して、通常(低)確率状態になることを予定として設定するためのフラグ値を表すものである。なお、これまでに記憶されている大当り決定乱数に当選値が未だ存在しなければ、フラグ値はリセット(00H)されている。また、確率状態予定フラグの値は、例えばRAM76のフラグ領域に格納されている。なお、ここでは「確率状態予定フラグ」を用いて厳密に事前の当り判定を行う例を挙げているが、単純に現在の確率状態に基づいて事前の当り判定を行う場合、このステップS56と以降のステップS58,ステップS60,ステップS62,ステップS76等を省略してもよい。
主制御CPU72は、未だ確率状態予定フラグがセットされていなければ(ステップS56:No)、次にステップS66を実行する。
ステップS66:この場合、主制御CPU72は次に低確率時(通常時)用比較値をAレジスタにセットする。なお、低確率時用比較値もまた、パチンコ機1における低確率時の当選確率に応じて予め規定されている。
ステップS68:次に主制御CPU72は、「現在の確率状態フラグ」をロードする。この確率状態フラグは、現在の内部状態が高確率(確変中)であるか否かを表すものであり、RAM76のフラグ領域内に記憶されているものである。現在の確率状態が高確率(確変中)であれば、状態フラグとして値「01H」がセットされており、低確率(通常中)であれば、状態フラグの値はリセットされている(「00H」)。
ステップS70:そして主制御CPU72は、ロードした現在の特別図柄確率状態フラグが高確率を表すものでない(≠01H)か否かを確認し、その結果、高確率を表すものであれば(No)、次にステップS64を実行する。
ステップS64:主制御CPU72は、高確率時用比較値をセットする。これにより、先のステップS66でセットされた低確率時用比較値が書き換えられることになる。なお、高確率時用比較値は、パチンコ機1における高確率時の当選確率に応じて予め規定されている。
このように、先判定結果による確率状態予定フラグが未だセットされていない場合であって、現在の内部状態が高確率の場合は、比較値を高確率時用に書き換えた上で次のステップS72を実行することになる。これに対し、先のステップS70で現在の確率状態フラグが高確率を表すものでないことを確認した場合(Yes)、主制御CPU72はステップS64をスキップして次のステップS72を実行する。
ステップS72:主制御CPU72は、先のステップS52でロードした乱数が当り値の範囲外であるか否かを判定する(抽選結果先判定手段、先判定手段)。すなわち、主制御CPU72は状態別でセットした比較値から大当り決定乱数値を減算する。そして主制御CPU72は、同様にフラグレジスタの値から演算結果が負の値(<0)であるか否かを判別し、その結果、ロードした乱数が当り値の範囲外であれば(Yes)、主制御CPU72は上記のはずれ時変動パターン情報事前判定処理(ステップS80)を実行する。これに対し、ロードした乱数が当り値の範囲外でなく、範囲内であれば(No)、主制御CPU72は次にステップS74に進む。
ステップS74:主制御CPU72は、大当り図柄種別判定処理を実行する。この処理は、大当り決定乱数と組になっている大当り図柄乱数に基づいて、そのときの大当り種別(当選種類)を判定するためのものである。例えば、主制御CPU72は先の第1特別図柄記憶更新処理(図11中のステップS35)又は第2特別図柄記憶更新処理(図12中のステップS45)で記憶した図柄別の大当り図柄乱数をロードすると、上記のステップS54と同様に比較値を用いた演算を実行し、その結果から大当り種別として「非確変(通常)図柄」又は「確変図柄」のいずれに該当するかを判別する。主制御CPU72は、このときの判別結果を特別図柄先判定値として記憶し、次のステップS76に進む。
ステップS76:そして主制御CPU72は、先判定結果による確率状態予定フラグの値をセットする。具体的には、先のステップS74で記憶した特別図柄先判定値が「非確変(通常)図柄」を表す場合、主制御CPU72は確率状態予定フラグに値「01H」をセットする。一方、特別図柄先判定値が「確変図柄」を表す場合、主制御CPU72は確率状態予定フラグに値「A0H」をセットする。これにより、次回以降の処理ではステップS56において「フラグセット済み」と判定されることになる。
ステップS78:主制御CPU72は、特図先判定演出コマンドの下位バイトとして、先のステップS74で記憶した特別図柄先判定値をセットする。特別図柄先判定値は、例えば「非確変(通常)図柄」に該当する場合は「01H」がセットされ、「確変図柄」に該当する場合は「A0H」がセットされる。いずれにしても、ここで下位バイト分のデータをセットすることにより、先のステップS50でセットした標準の下位バイトデータ「00H」が書き換えられることになる。
ステップS79:次に主制御CPU72は、大当り時変動パターン情報事前判定処理を実行する(変動パターン先判定手段)。この処理では、主制御CPU72は大当り時の変動時間について、上述した変動パターン先判定コマンドを生成する。ここで生成される変動パターン先判定コマンドには、例えば大当り時のリーチ変動時間(又は変動パターン番号)に関する事前の判定情報が反映される。また、ここで生成された変動パターン先判定コマンドは、上記のように演出コマンド出力設定処理(ステップS39,S49)で送信バッファにセットされる。
以上は、先判定結果による確率状態予定フラグがセットされる前(内部初当り前)における手順である。これに対し、先のステップS76を経て確率状態予定フラグがセットされた場合、以下の手順が実行される。ただし、上記のように現在の確率状態だけで事前の当り判定を行う場合、以下のステップS56,ステップS58,ステップS60,ステップS62、及びステップS76を実行する必要はない。
ステップS56:主制御CPU72は、既に確率状態予定フラグに値がセットされていることを確認すると(Yes)、次にステップS58を実行する。
ステップS58:主制御CPU72は、先ず低確率時(通常時)用比較値をAレジスタにセットする。
ステップS60:次に主制御CPU72は、「確率状態予定フラグ」をロードする。確率状態予定フラグは、上記のように直前の先判定結果に基づきそれ以降の先判定において確率状態を予定的に設定するためのものであり、RAM76のフラグ領域内に記憶されているものである。直前の先判定結果に基づく確率状態が高確率(確変)に移行する予定であれば、上記のように確率状態予定フラグの値として「A0H」がセットされており、逆に直前の先判定結果に基づく確率状態が低確率(通常)に戻る予定であれば、確率状態予定フラグの値として「01H」がセットされている。
ステップS62:そして主制御CPU72は、ロードした確率状態予定フラグが高確率の予定を表すものでない(≠01H)か否かを確認し、その結果、高確率の予定を表すものであれば(No)、次にステップS64を実行し、高確率時用比較値をセットする。
このように、先判定結果による確率状態予定フラグが既にセットされており、その値が高確率を予定するものである場合は、比較値を高確率時用に書き換えた上で次のステップS72以降を実行することになる。これに対し、先のステップS62で確率状態予定フラグが高確率の予定を表すものでなく、通常(低)確率の予定を表すものであることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72はステップS64をスキップして次のステップS72以降を実行する。これにより本実施形態では、先判定結果に基づくその後の内部状態の変化(通常確率状態→高確率状態、高確率状態→通常確率状態)を考慮した上で、事前の大当り判定を行うことができる。
以上の手順を終えると、主制御CPU72は第1特別図柄記憶更新処理(図11)又は第2特別図柄記憶更新処理(図12)に復帰する。
〔特別図柄遊技処理〕
次に、割込管理処理(図9)の中で実行される特別図柄遊技処理の詳細について説明する。図14は、特別図柄遊技処理の構成例を示すフローチャートである。特別図柄遊技処理は、実行選択処理(ステップS1000)、特別図柄変動前処理(ステップS2000)、特別図柄変動中処理(ステップS3000)、特別図柄停止表示中処理(ステップS4000)、可変入賞装置管理処理(ステップS5000)のサブルーチン(プログラムモジュール)群を含む構成である。ここでは先ず、各処理に沿って特別図柄遊技処理の基本的な流れを説明する。
ステップS1000:実行選択処理において、主制御CPU72は次に実行するべき処理(ステップS2000〜ステップS5000のいずれか)のジャンプ先を「ジャンプテーブル」から選択する。例えば、主制御CPU72は次に実行するべき処理のプログラムアドレスをジャンプ先のアドレスとし、また、戻り先のアドレスとして特別図柄遊技処理の末尾をスタックポインタにセットする。
いずれの処理を次のジャンプ先として選択するかは、これまでに行われた処理の進行状況(特別図柄遊技管理ステータス)によって異なる。例えば、未だ特別図柄が変動表示を開始していない状況であれば(特別図柄遊技管理ステータス:00H)、主制御CPU72は次のジャンプ先として特別図柄変動前処理(ステップS2000)を選択する。一方、既に特別図柄変動前処理が完了していれば(特別図柄遊技管理ステータス:01H)、主制御CPU72は次のジャンプ先として特別図柄変動中処理(ステップS3000)を選択し、特別図柄変動中処理まで完了していれば(特別図柄遊技管理ステータス:02H)、次のジャンプ先として特別図柄停止表示中処理(ステップS4000)を選択するといった具合である。なお、本実施形態ではジャンプ先のアドレスを「ジャンプテーブル」で指定して処理を選択しているが、このような選択手法とは別に、「プロセスフラグ」や「処理選択フラグ」等を用いてCPUが次に実行するべき処理を選択している公知のプログラミング例もある。このようなプログラミング例では、CPUが一通り各処理をCALLし、その先頭ステップで一々フラグを参照して条件分岐(継続/リターン)することになるが、本実施形態の選択手法では、主制御CPU72が各処理を一々呼び出す手間は不要である。
ステップS2000:特別図柄変動前処理では、主制御CPU72は特別図柄の変動表示を開始するための条件を整える作業を行う。なお、具体的な処理の内容は、別のフローチャートを用いて後述する。
ステップS3000:特別図柄変動中処理では、主制御CPU72は変動タイマをカウントしつつ、第1特別図柄表示装置34又は第2特別図柄表示装置35の駆動制御を行う。具体的には、7セグメントLEDの各セグメント及びドット(0番〜7番)に対してON又はOFFの駆動信号(1バイトデータ)を出力する。駆動信号のパターンは時間の経過に伴って変化し、それによって特別図柄の変動表示が行われる。
ステップS4000:特別図柄停止表示中処理では、主制御CPU72は第1特別図柄表示装置34又は第2特別図柄表示装置35の駆動制御を行う。ここでも同様に、7セグメントLEDの各セグメント及びドットに対してON又はOFFの駆動信号を出力するが、駆動信号のパターンは一定であり、これにより特別図柄の停止表示が行われる。
ステップS5000:可変入賞装置管理処理は、先の特別図柄停止表示中処理において当りの態様(非当選以外の態様)で特別図柄が停止表示された場合に選択される。例えば、特別図柄が16ラウンド大当りの態様で停止表示されると、それまでの通常状態から大当り遊技状態(遊技者にとって有利な特別遊技状態)に移行する契機が発生する。大当り遊技中は、先の実行選択処理(ステップS1000)においてジャンプ先が可変入賞装置管理処理にセットされ、特別図柄の変動表示は行われない。可変入賞装置管理処理においては、第1大入賞口ソレノイド90が一定時間(例えば29秒間又は10個の入球をカウントするまで、もしくは0.1秒間開放するまで)、予め設定された連続作動回数(例えば4回、10回、16回)にわたって励磁され、これにより第1可変入賞装置30が決まったパターンで開閉動作する(第1特別電動役物の連続作動)。また、第2可変入賞装置31については、第2大入賞口ソレノイド97が一定時間(例えば29秒間又は10個の入球をカウントするまで)、予め設定された作動回数(例えば16回)にわたって励磁され、これにより第2可変入賞装置31が決まったパターンで開閉動作する(第2特別電動役物の作動)。この間に第1可変入賞装置30や第2可変入賞装置31に対して遊技球を集中的に入球させることで、遊技者には、まとまって多くの賞球を獲得する機会が与えられる(特別遊技実行手段)。なお、このように大当り時に第1可変入賞装置30や第2可変入賞装置31が開閉動作することを「ラウンド」と称し、連続作動回数が全部で16回あれば、これを「16ラウンド」と総称することがある。
本実施形態では、大当りの種類として16ラウンド大当りだけでなく、その他に複数種類の10ラウンド大当り、4ラウンド大当りが設けられている。また、16ラウンド大当りや10ラウンド大当り、4ラウンド大当りについては、その中に複数の当選種類(当選図柄)が設けられている。そして、第2可変入賞装置31は、16ラウンド大当りに含まれる「16ラウンド確変7」の大当りの場合に作動し、第1可変入賞装置30は、その他の大当りの場合に作動する。
また、主制御CPU72は可変入賞装置管理処理において大入賞口開放パターン(ラウンド数と1ラウンドごとの開閉動作の回数、開放時間等)を設定すると、1ラウンド分の第1可変入賞装置30や第2可変入賞装置31の開閉動作を終了させるごとにラウンド数カウンタの値を1インクリメントする。ラウンド数カウンタの値は、例えば初期値を0としてRAM76のカウント領域に記憶されている。また、主制御CPU72は、ラウンド数カウンタの値を表すラウンド数コマンドを生成する。ラウンド数コマンドは、演出制御出力処理(図9中のステップS212)において演出制御装置124に送信される。ラウンド数カウンタの値が設定した連続作動回数に達すると、主制御CPU72はそのラウンド限りで大当り遊技(大役)を終了する。
そして、大当り遊技を終了すると、主制御CPU72は遊技状態フラグ(確率変動機能作動フラグ、時間短縮機能作動フラグ)に基づいて大当り遊技終了後の状態(高確率状態、時間短縮状態)を変化させる。「高確率状態」では確率変動機能が作動し、内部抽選での当選確率が通常よりも例えば10倍程度に高くなる(特定遊技状態移行手段、高確率状態移行手段、高確率状態設定手段、確率状態設定手段)。また、「時間短縮状態」では時間短縮機能が作動し、上記のように普通図柄の作動抽選が高確率になり、普通図柄の変動時間が短縮されるとともに可変始動入賞装置28の開放時間が延長されて開放回数が増加する(いわゆる電チューサポートが行われる)。なお、「高確率状態」及び「時間短縮状態」については、制御上でいずれか一方だけに移行する場合もあれば、これら両方に合わせて移行する場合もある。
〔複数の当選種類〕
本実施形態では、複数の当選種類として以下のものが用意されている。
4ラウンド大当りは、以下の3種類である。
(1)「4ラウンド通常大当り1」
(2)「4ラウンド通常大当り2」
(3)「4ラウンド確変大当り」
10ラウンド大当りは、以下の10種類である。
(4)「10ラウンド通常大当り1」
(5)「10ラウンド通常大当り2」
(6)「10ラウンド通常大当り3」
(7)「10ラウンド確変大当り1」
(8)「10ラウンド確変大当り2」
(9)「10ラウンド確変大当り3」
(10)「10ラウンド確変大当り4」
(11)「10ラウンド確変大当り5」
(12)「10ラウンド確変大当り6」
(13)「10ラウンド確変大当り7」
16ラウンド大当りは、以下の7種類である。
(14)「16ラウンド確変大当り1」
(15)「16ラウンド確変大当り2」
(16)「16ラウンド確変大当り3」
(17)「16ラウンド確変大当り4」
(18)「16ラウンド確変大当り5」
(19)「16ラウンド確変大当り6」
(20)「16ラウンド確変大当り7」
上記の当選種類は、当選時に停止表示される第1特別図柄又は第2特別図柄の種類に対応している。例えば、「4ラウンド通常大当り1」は「4ラウンド通常図柄1」の大当りに対応し、「4ラウンド通常大当り2」は「4ラウンド通常図柄2」の大当りに対応し、「4ラウンド確変大当り」は「4ラウンド確変図柄」の大当りに対応する。なお、10ラウンド大当りや16ラウンド大当りについても同様の対応関係となる。このため以下では、「当選種類」のことを「当選図柄」として適宜呼称するものとする。
〔4ラウンド通常図柄1,2〕
先の特別図柄停止表示中処理において、特別図柄が「4ラウンド通常図柄1」又は「4ラウンド通常図柄2」の態様で停止表示されると、それまでの通常状態から短期間の大当り遊技状態に移行する契機が発生する。ただし、4ラウンドの大当り遊技は、10ラウンドの大当り遊技や16ラウンドの大当り遊技に比較して極端に短時間内で終了するため、大入賞口への入賞はほとんど発生することがない。したがって、「4ラウンド通常図柄1」又は「4ラウンド通常図柄2」の大当り遊技は、実質的な出玉(賞球)を遊技者に付与することなく短期間内で終了する。そして、当選種類が「4ラウンド通常図柄1」又は「4ラウンド通常図柄2」に該当していた場合、大当り遊技の終了後には、「時間短縮機能」は作動されるが「確率変動機能」は作動されない。その結果として、大当り前の状態が「高確率状態」であれば「低確率状態」に移行され、大当り前の状態が「低確率状態」であれば、その「低確率状態」が維持される。このため、「4ラウンド通常図柄1」又は「4ラウンド通常図柄2」は、「高確率状態」を終了させる意義を有している。なお、「4ラウンド通常図柄1」と「4ラウンド通常図柄2」との相違点は、付与される時短回数が異なる点である(50回又は100回)。
〔4ラウンド確変図柄〕
先の特別図柄停止表示中処理において、特別図柄が「4ラウンド確変図柄」の態様で停止表示されると、それまでの通常状態から短期間の大当り遊技状態に移行する契機が発生する。ただし、4ラウンドの大当り遊技は、10ラウンドの大当り遊技や16ラウンドの大当り遊技に比較して極端に短時間内で終了するため、大入賞口への入賞はほとんど発生することがない。したがって「4ラウンド確変図柄」の大当り遊技は、実質的な出玉(賞球)を遊技者に付与することなく短期間内で終了する。その代わり、当選種類が「4ラウンド確変図柄」に該当していた場合、大当り遊技の終了後に例えば「確率変動機能」及び「時間短縮機能」を作動させることで、その結果として「高確率時間短縮状態」に移行する特典が遊技者に付与される。このような「4ラウンド確変図柄」については、4ラウンドの短期間の大当り遊技が実行されたことにより、低確率状態に移行したと見せかけて、高確率状態を維持することができる大当りとなる。
〔10ラウンド通常図柄1,2,3〕
上記の特別図柄停止表示中処理において、特別図柄が「10ラウンド通常図柄1」、「10ラウンド通常図柄2」又は「10ラウンド通常図柄3」の態様で停止表示されると、それまでの通常状態から大当り遊技状態に移行する契機が発生する(特別遊技実行手段)。この場合、1ラウンド目から充分に長い時間(例えば最長で29.0秒の開放時間)をかけて大入賞口の開放が1回ずつ行われ、これが所定のラウンドまで継続する。いずれのラウンドまで長期間開放が継続するかについては当選図柄の種類による。具体的には、「10ラウンド通常図柄1」の場合は4ラウンド目まで継続し、「10ラウンド通常図柄2」の場合は6ラウンド目まで継続し、「10ラウンド通常図柄3」の場合は8ラウンド目まで継続する。そして残りのラウンドに関しては、極端に短い開放時間で終了する(高速開放)。このため、「10ラウンド通常図柄1」、「10ラウンド通常図柄2」又は「10ラウンド通常図柄3」の大当り遊技は、それぞれ4ラウンド分、6ラウンド分又は8ラウンド分の出玉(賞球)を遊技者に付与するものとなる。なお、大入賞口は、1ラウンド内に規定回数(例えば10回=遊技球10個)の入賞が発生すると、最長の開放時間の経過を待たずに閉止される。この場合、「確率変動機能」は作動されないため、「高確率状態」に移行する特典は遊技者に付与されない。また、非時間短縮状態からの当選時には「時間短縮機能」も作動されないため、「時間短縮状態」に移行する特典が遊技者に付与されることもない。ただし、時間短縮状態からの当選時には「時間短縮機能」が作動される。
〔10ラウンド確変図柄1,2,3〕
上記の特別図柄停止表示中処理において、特別図柄が「10ラウンド確変図柄1」、「10ラウンド確変図柄2」又は「10ラウンド確変図柄3」の態様で停止表示されると、それまでの通常状態から大当り遊技状態に移行する契機が発生する(特別遊技実行手段)。この場合、1ラウンド目から充分に長い時間(例えば最長で29.0秒の開放時間)をかけて大入賞口の開放が1回ずつ行われ、これが所定のラウンドまで継続する。いずれのラウンドまで長期間開放が継続するかについては当選図柄の種類による。具体的には、「10ラウンド確変図柄1」の場合は4ラウンド目まで継続し、「10ラウンド確変図柄2」の場合は6ラウンド目まで継続し、「10ラウンド確変図柄3」の場合は8ラウンド目まで継続する。そして残りのラウンドに関しては、極端に短い開放時間で終了する(高速開放)。このため、「10ラウンド確変図柄1」、「10ラウンド確変図柄2」又は「10ラウンド確変図柄3」の大当り遊技は、それぞれ4ラウンド分、6ラウンド分又は8ラウンド分の出玉(賞球)を遊技者に付与するものとなる。なお、大入賞口は、1ラウンド内に規定回数(例えば10回=遊技球10個)の入賞が発生すると、最長の開放時間の経過を待たずに閉止される。この場合、「確率変動機能」が作動されるため、「高確率状態」に移行する特典が遊技者に付与される。また、非時間短縮状態からの当選時には「時間短縮機能」が作動されないため、「時間短縮状態」に移行する特典が遊技者に付与されることはない。これにより遊技状態はいわゆる潜伏確変状態となる。ただし、時間短縮状態からの当選時には「時間短縮機能」が作動される。
〔10ラウンド確変図柄4,5,6,7〕
上記の特別図柄停止表示中処理において、特別図柄が「10ラウンド確変図柄4」、「10ラウンド確変図柄5」、「10ラウンド確変図柄6」又は「10ラウンド確変図柄7」の態様で停止表示されると、それまでの通常状態から大当り遊技状態に移行する契機が発生する(特別遊技実行手段)。この場合、1ラウンド目から充分に長い時間(例えば最長で29.0秒の開放時間)をかけて大入賞口の開放が1回ずつ行われ、これが所定のラウンドまで継続する。いずれのラウンドまで長期間開放が継続するかについては当選図柄の種類による。具体的には、「10ラウンド確変図柄4」の場合は4ラウンド目まで継続し、「10ラウンド確変図柄5」の場合は6ラウンド目まで継続し、「10ラウンド確変図柄6」の場合は8ラウンド目まで継続し、「10ラウンド確変図柄7」の場合は最終の10ラウンド目まで継続する。そして10ラウンド目まで長期開放が継続しない場合の残りのラウンドに関しては、極端に短い開放時間で終了する(高速開放)。このため、「10ラウンド確変図柄4」、「10ラウンド確変図柄5」、「10ラウンド確変図柄6」又は「10ラウンド確変図柄7」の大当り遊技は、それぞれ4ラウンド分、6ラウンド分、8ラウンド分又は10ラウンド分の出玉(賞球)を遊技者に付与するものとなる。なお、大入賞口は、1ラウンド内に規定回数(例えば10回=遊技球10個)の入賞が発生すると、最長の開放時間の経過を待たずに閉止される。この場合、「確率変動機能」及び「時間短縮機能」が作動されるため、「高確率時間短縮状態」に移行する特典が遊技者に付与される。
〔16ラウンド確変図柄1,3〕
上記の特別図柄停止表示中処理において、特別図柄が「16ラウンド確変図柄1」又は「16ラウンド確変図柄3」の態様で停止表示されると、それまでの通常状態から大当り遊技状態に移行する契機が発生する(特別遊技実行手段)。この場合、1ラウンド目から充分に長い時間(例えば最長で29.0秒の開放時間)をかけて大入賞口の開放が1回ずつ行われ、これが所定のラウンドまで継続する。いずれのラウンドまで長期間開放が継続するかについては当選図柄の種類による。具体的には、「16ラウンド確変図柄1」の場合は6ラウンド目まで継続し、「16ラウンド確変図柄3」の場合は8ラウンド目まで継続する。そして残りのラウンドに関しては、極端に短い開放時間で終了する(高速開放)。このため、「16ラウンド確変図柄1」又は「16ラウンド確変図柄3」の大当り遊技は、それぞれ6ラウンド分又は8ラウンド分の出玉(賞球)を遊技者に付与するものとなる。なお、大入賞口は、1ラウンド内に規定回数(例えば10回=遊技球10個)の入賞が発生すると、最長の開放時間の経過を待たずに閉止される。この場合、「確率変動機能」が作動されるため、「高確率状態」に移行する特典が遊技者に付与される。また、非時間短縮状態からの当選時には「時間短縮機能」が作動されないため、「時間短縮状態」に移行する特典が遊技者に付与されることはない。これにより遊技状態はいわゆる潜伏確変状態となる。ただし、時間短縮状態からの当選時には「時間短縮機能」が作動される。
〔16ラウンド確変図柄2,4,5,6,7〕
上記の特別図柄停止表示中処理において、特別図柄が「16ラウンド確変図柄2」、「16ラウンド確変図柄4」、「16ラウンド確変図柄5」、「16ラウンド確変図柄6」又は「16ラウンド確変図柄7」の態様で停止表示されると、それまでの通常状態から大当り遊技状態に移行する契機が発生する(特別遊技実行手段)。この場合、1ラウンド目から充分に長い時間(例えば最長で29.0秒の開放時間)をかけて大入賞口の開放が1回ずつ行われ、これが所定のラウンドまで継続する。いずれのラウンドまで長期間開放が継続するかについては当選図柄の種類による。具体的には、「16ラウンド確変図柄2」の場合は6ラウンド目まで継続し、「16ラウンド確変図柄4」の場合は8ラウンド目まで継続し、「16ラウンド確変図柄5」の場合は10ラウンド目まで継続し、「16ラウンド確変図柄6」の場合は10ラウンド目まで継続し、「16ラウンド確変図柄7」の場合は最終の16ラウンド目まで継続する。そして16ラウンド目まで長期開放が継続しない場合の残りのラウンドに関しては、極端に短い開放時間で終了する(高速開放)。このため、「16ラウンド確変図柄2」、「16ラウンド確変図柄4」、「16ラウンド確変図柄5」、「16ラウンド確変図柄6」又は「16ラウンド確変図柄7」の大当り遊技は、それぞれ8ラウンド分、10ラウンド分又は16ラウンド分の出玉(賞球)を遊技者に付与するものとなる。なお、大入賞口は、1ラウンド内に規定回数(例えば10回=遊技球10個)の入賞が発生すると、最長の開放時間の経過を待たずに閉止される。この場合、「確率変動機能」及び「時間短縮機能」が作動されるため、「高確率時間短縮状態」に移行する特典が遊技者に付与される。なお、本実施形態では、「16ラウンド確変7」に該当した場合は第2可変入賞装置31が作動し、それ以外の当選図柄に該当した場合は第1可変入賞装置30が作動する。
いずれにしても、当選図柄が上記の「4ラウンド確変図柄」、「10ラウンド確変図柄1」〜「10ラウンド確変図柄7」、「16ラウンド確変図柄1」〜「16ラウンド確変図柄7」のいずれかに該当すると、大当り遊技終了後に内部状態を「高確率状態」に移行させる特典が遊技者に付与される。また、「高確率状態」において内部抽選に当選し、そのときの当選図柄が「4ラウンド確変図柄」、「10ラウンド確変図柄1」〜「10ラウンド確変図柄7」、「16ラウンド確変図柄1」〜「16ラウンド確変図柄7」のいずれかに該当すると、その大当り遊技終了後も「高確率状態」が継続(再開)される。一方、「高確率状態」で内部抽選に当選し、上記の「4ラウンド通常図柄1」、「4ラウンド通常図柄2」、「10ラウンド通常図柄1」〜「10ラウンド通常図柄3」のいずれかに該当すると、大当り遊技終了後に内部状態は通常確率状態(低確率状態)に復帰する。また、通常確率状態で内部抽選に当選し、「4ラウンド通常図柄1」、「4ラウンド通常図柄2」、「10ラウンド通常図柄1」〜「10ラウンド通常図柄3」のいずれかに該当すると、大当り遊技終了後も内部状態は通常確率状態に維持される。
〔小当り〕
また、本実施形態では、非当選以外の当選種類として小当りが設けられている。小当りに当選すると、大当り遊技とは別に小当りの遊技が行われて第1可変入賞装置30が開閉動作する。すなわち、先の特別図柄停止表示中処理において、第1特別図柄又は第2特別図柄が小当りの態様で停止表示されると、通常確率状態又は高確率状態の中で小当りの遊技(第1可変入賞装置30が作動する遊技)が実行される。このような小当りの遊技では第1可変入賞装置30が所定回数(例えば2回)だけ開閉動作するものの、大入賞口への入賞はほとんど発生しない。また、小当りの遊技が終了しても、「確率変動機能」が作動することはなく、「時間短縮機能」が作動することもないので、「高確率状態」や「時間短縮状態」へ移行する特典は付与されない(そのための前提条件とはならない。)。また、「高確率状態」で小当りに当選しても、その小当りの遊技終了後に「高確率状態」が終了することはないし、「時間短縮状態」で小当りに当選しても、その小当りの遊技終了後に「時間短縮状態」が終了することもない(上限回数に達した場合を除く。)。なお、本実施形態では、小当りを設定する遊技仕様としているが、小当りを設定しない遊技仕様としてもよい。
〔特別図柄変動前処理〕
図15は、特別図柄変動前処理の手順例を示すフローチャートである。以下、各手順に沿って説明する。
ステップS2100:先ず主制御CPU72は、第1特別図柄作動記憶数又は第2特別図柄作動記憶数が残存しているか(0より大であるか)否かを確認する。この確認は、RAM76に記憶されている作動記憶数カウンタの値を参照して行うことができる。第1特別図柄及び第2特別図柄の両方の作動記憶数が0であった場合(No)、主制御CPU72はステップS2500のデモ設定処理を実行する。
ステップS2500:この処理では、主制御CPU72はデモ演出用コマンドを生成する。デモ演出用コマンドは、上記の演出制御出力処理(図9中のステップS212)において演出制御装置124に出力される。デモ設定処理を実行すると、主制御CPU72は特別図柄遊技処理に復帰する。なお、復帰時は、上記のように末尾アドレスに復帰する(以降も同様)。
これに対し、第1特別図柄又は第2特別図柄のいずれかの作動記憶数カウンタの値が0より大きければ(Yes)、主制御CPU72は次にステップS2200を実行する。
ステップS2200:主制御CPU72は、特別図柄記憶エリアシフト処理を実行する。この処理では、主制御CPU72はRAM76の乱数記憶領域に記憶されている抽選用乱数(大当り決定乱数、大当り図柄乱数)のうち、第2特別図柄に対応する方を優先的に読み出す。このとき2つ以上のセクションに乱数が記憶されていれば、主制御CPU72は先頭のセクションから順に乱数を読み出して消去(消費)した後、残った乱数を1つずつ前のセクションに移動(シフト)させる。読み出した乱数は、例えば別の一時記憶領域に保存される。第2特別図柄に対応する乱数が記憶されていない場合、主制御CPU72は第1特別図柄に対応する乱数を読み出して一時記憶領域に保存する。一時記憶領域に保存された各乱数は、次の大当り判定処理で内部抽選に使用される。その結果、本実施形態では第1特別図柄よりも第2特別図柄の変動表示が優先的に行われることになる。なお、このような特別図柄別の優先順位を設けることなく、単純に記憶された順番で乱数が読み出されるプログラムであってもよい。また、この処理において、主制御CPU72はRAM76に記憶されている作動記憶数カウンタ(第1特別図柄又は第2特別図柄のうち、乱数のシフトを行った方)の値を1つ減算し、減算後の値を「変動開始時作動記憶数」に設定する。これにより、上記の表示出力管理処理(図9中のステップS210)の中で第1特別図柄作動記憶ランプ34a又は第2特別図柄作動記憶ランプ35aによる記憶数の表示態様が変化(1減少)する。ここまでの手順を終えると、主制御CPU72は次にステップS2300を実行する。
ステップS2300:主制御CPU72は、大当り判定処理(内部抽選)を実行する。この処理では、主制御CPU72は、先ず大当り値の範囲を設定し、この範囲内に読み出した乱数値が含まれるか否かを判断する(抽選実行手段)。このとき設定される大当り値の範囲は、通常確率状態と高確率状態(確率変動機能作動時)とで異なり、高確率状態では通常確率状態よりも大当り値の範囲が約10倍程度に拡大される。そして、このとき読み出した乱数値が大当り値の範囲内に含まれていれば、主制御CPU72は大当りフラグ(01H)をセットし、次にステップS2400に進む。
上記の大当りフラグをセットしない場合、主制御CPU72は同じ大当り判定処理において、次に小当り値の範囲を設定し、この範囲内に読み出した乱数値が含まれるか否かを判断する(抽選実行手段)。ここでいう「小当り」は、非当選(はずれ)以外であるが、「大当り」とは異なる性質のものである。すなわち、「大当り」は上記の「高確率状態」や「時間短縮状態」に移行させる契機(遊技の節目)を発生させるものであるが、「小当り」はそのような契機を発生しない。ただし「小当り」は、「大当り」と同様に第1可変入賞装置30を作動させる条件を満たすものとして位置付けられている。なお、このとき設定される小当り値の範囲は、通常確率状態と高確率状態(確率変動機能作動時)とで異なっていてもよいし、同じでもよい。いずれにしても、読み出した乱数値が小当り値の範囲内に含まれていれば、主制御CPU72は小当りフラグをセットし、次にステップS2400に進む。このように、本実施形態では非当選以外に該当する当り範囲として、大当り値と小当り値の範囲が予めプログラム上で規定されているが、予め状態別の大当り判定テーブル、小当り判定テーブルをそれぞれROM74に書き込んでおき、これを読み出して乱数値と対比しながら大当り判定を行ってもよい。
ステップS2400:主制御CPU72は、先の大当り判定処理で大当りフラグに値(01H)がセットされたか否かを判断する。大当りフラグに値(01H)がセットされていなければ(No)、主制御CPU72は次にステップS2402を実行する。
ステップS2402:主制御CPU72は、先の大当り判定処理で小当りフラグに値(01H)がセットされたか否かを判断する。小当りフラグに値(01H)がセットされていなければ(No)、主制御CPU72は次にステップS2404を実行する。なお、主制御CPU72は大当りフラグと小当りフラグとを別々に用意せずに、共通当りフラグの値によって大当り(例えば01Hを設定)又は小当り(例えば0AHを設定)を判別してもよい。
ステップS2404:主制御CPU72は、はずれ時停止図柄決定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は、第1特別図柄表示装置34又は第2特別図柄表示装置35によるはずれ時の停止図柄番号データをセットする。また、主制御CPU72は、演出制御装置124に送信するための停止図柄コマンド及び抽選結果コマンド(はずれ時)を生成する。これらコマンドは、演出制御出力処理(図9中のステップS212)において演出制御装置124に送信される。
なお、本実施形態では、第1特別図柄表示装置34や第2特別図柄表示装置35に7セグメントLEDを用いているため、例えば、はずれ時の停止図柄の表示態様を1つのセグメント(中央のバー「−」)の点灯表示だけにしておき、停止図柄番号データを1つの値(例えば64H)に固定することができる。この場合、プログラム上で使用する記憶容量を削減し、主制御CPU72の処理負荷を軽減して処理速度を向上することができる。
ステップS2405:次に主制御CPU72は、はずれ時変動パターン決定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は、特別図柄について、はずれ時の変動パターン番号を決定する(変動パターン選択手段)。変動パターン番号は、特別図柄の変動表示の種類(パターン)を区別したり、変動表示にかかる変動時間に対応したりするものである。はずれ時の変動時間は、上記の「時間短縮状態」であるか否かによって異なってくるため、この処理において主制御CPU72は、遊技状態フラグをロードし、現在の状態が「時間短縮状態」であるか否かを確認する。「時間短縮状態」であれば、基本的にリーチ変動を行う場合を除き、はずれ時の変動時間は短縮された時間(例えば、2.0秒程度)に設定される(短縮時変動時間決定手段)。また、「時間短縮状態」でなくとも、リーチ変動を行う場合を除き、はずれ時の変動時間は例えばステップS2200で設定した「変動表示開始時作動記憶数(0個〜3個)」に基づいて短縮される場合がある(例えば、変動表示開始時作動記憶数0個→12.5秒程度、変動表示開始時作動記憶数1個→8秒程度、変動表示開始時作動記憶数2個→5秒程度、変動表示開始時作動記憶数3個→2.5秒程度)。なお、はずれ時の図柄の停止表示時間は変動パターンに関わらず一定(例えば0.5秒程度)である。主制御CPU72は、決定した変動時間(はずれ時)の値を変動タイマにセットするとともに、はずれ時の停止表示時間の値を停止図柄表示タイマにセットする。
本実施形態では、内部抽選の結果、非当選に該当した場合、演出上で例えば「リーチ演出」を発生させてはずれとしたり、「リーチ演出」を発生させずにはずれとしたりする制御を行うこととしている。そして、「はずれ時変動パターン選択テーブル」には、予め複数種類の演出、例えば「非リーチ演出」、「リーチ演出」に対応した変動パターンが規定されており、非当選に該当した場合は、その中からいずれかの変動パターンが選択されることになる。なお、リーチ演出には、ノーマルリーチ演出、ロングリーチ演出、スーパーリーチ演出等といった様々なリーチ演出が含まれる。
〔はずれ時変動パターン選択テーブルの例〕
図16は、はずれ時変動パターン選択テーブル(非時間短縮状態・記憶数=0)の一例を示す図である。
この選択テーブルは、低確率又は高確率の非時間短縮状態でのはずれ時(非当選に該当した場合)に使用するテーブルである(変動パターン規定手段)。また、この選択テーブルは、各特別図柄の抽選要素の変動表示開始時作動記憶数が「0個」の場合に用いられるテーブルである。
この選択テーブルは、例えばその先頭アドレスから順番に「比較値」、「変動パターン番号」をそれぞれ1バイトずつセットにして記憶する構造である。「比較値」には、例えば14個の段階的に異なる値「101」,「201」,「211」,「221」,「231」,「235」,「241」,「243」,「245」,「247」,「249」,「251」,「253」,「255(FFH)」が設けられており、それぞれの「比較値」に対して「変動パターン番号」の「1」〜「14」が割り当てられている。
変動パターン番号「1」〜「3」は、リーチ演出が行われずに、はずれとなる変動パターンに対応しており、変動パターン番号「4」,「5」は、再変動予告演出後にリーチ演出が行われずに、はずれとなる変動パターンに対応している。
また、変動パターン番号「6」〜「8」は、失敗強調演出後にリーチ演出が行われずに、はずれとなる変動パターンに対応しており、変動パターン番号「9」〜「10」は、リーチ演出後にはずれとなる変動パターンに対応している。
さらに、変動パターン番号「11」〜「13」は、再変動予告演出後にリーチ演出が行われてはずれとなる変動パターンに対応しており、変動パターン番号「14」は、成功強調演出を伴う再変動予告演出後にリーチ演出が行われてはずれとなる変動パターンに対応している。なお、再変動予告演出や強調演出の詳細は後述する。
ここで、本テーブルの変動時間は、以下のように設定されている。
非リーチ変動パターン「1」〜「3」:変動時間13秒
再変動予告演出後非リーチ変動パターン「4」:変動時間18秒
再変動予告演出後非リーチ変動パターン「5」:変動時間30秒
失敗強調演出後非リーチ変動パターン「6」:変動時間15秒
失敗強調演出後非リーチ変動パターン「7」:変動時間17秒
失敗強調演出後非リーチ変動パターン「8」:変動時間19秒
リーチ演出を伴う変動パターンの変動時間は以下の通りである。
リーチ後はずれ変動パターン「9」:変動時間20秒
リーチ後はずれ変動パターン「10」:変動時間40秒
再変動予告演出後リーチ後はずれ変動パターン「11」:変動時間60秒
再変動予告演出後リーチ後はずれ変動パターン「12」:変動時間72秒
再変動予告演出後リーチ後はずれ変動パターン「13」:変動時間84秒
成功強調演出を伴う再変動予告演出後リーチ後はずれ変動パターン「14」:変動時間120秒
ここで、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンでは、設定される変動時間の長さが大きく異なっている。すなわち、「非リーチ変動パターン」は基本的に短い変動時間(例えば作動記憶数に応じて3.0秒〜13.0秒程度)に対応するものであるのに対し、「リーチ変動パターン」はそれよりも長い変動時間(例えば15秒以上)に対応するものである。
そして、主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値を、上記の変動パターン選択テーブル中の「比較値」と順番に比較していき、乱数値が比較値以下であれば、その比較値に対応する変動パターン番号を選択する(変動パターン決定手段)。例えば、そのときの変動パターン決定乱数値が「190」であったとすると、最初の比較値「101」と比較すると、乱数値が比較値を超えているため、主制御CPU72は次の比較値「201」と乱数値を比較する。この場合、乱数値が比較値以下であるため、主制御CPU72は対応する変動パターン番号として「2」を選択する。
図17は、はずれ時変動パターン選択テーブル(非時間短縮状態・記憶数=1)の一例を示す図である。
この選択テーブルは、低確率又は高確率の非時間短縮状態でのはずれ時(非当選に該当した場合)に使用するテーブルである(変動パターン規定手段)。また、この選択テーブルは、各特別図柄の抽選要素の変動表示開始時作動記憶数が「1個」の場合に用いられるテーブルである。
この選択テーブルは、例えばその先頭アドレスから順番に「比較値」、「変動パターン番号」をそれぞれ1バイトずつセットにして記憶する構造である。「比較値」には、例えば14個の段階的に異なる値「101」,「201」,「211」,「221」,「231」,「235」,「241」,「243」,「245」,「247」,「249」,「251」,「253」,「255(FFH)」が設けられており、それぞれの「比較値」に対して「変動パターン番号」の「101」〜「103」,「4」〜「14」が割り当てられている。
変動パターン番号「101」〜「103」は、リーチ演出が行われずに、はずれとなる変動パターンに対応しており、その変動時間は非リーチ変動パターン「101」,「102」が8秒であり、非リーチ変動パターン「103」が13秒である。なお、変動パターン番号「4」以降は、先に説明した変動パターンと同様である。
そして、主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値を、上記の変動パターン選択テーブル中の「比較値」と順番に比較していき、乱数値が比較値以下であれば、その比較値に対応する変動パターン番号を選択する(変動パターン決定手段)。例えば、そのときの変動パターン決定乱数値が「190」であったとすると、最初の比較値「101」と比較すると、乱数値が比較値を超えているため、主制御CPU72は次の比較値「201」と乱数値を比較する。この場合、乱数値が比較値以下であるため、主制御CPU72は対応する変動パターン番号として「102」を選択する。
図18は、はずれ時変動パターン選択テーブル(非時間短縮状態・記憶数=2)の一例を示す図である。
この選択テーブルは、低確率又は高確率の非時間短縮状態でのはずれ時(非当選に該当した場合)に使用するテーブルである(変動パターン規定手段)。また、この選択テーブルは、各特別図柄の抽選要素の変動表示開始時作動記憶数が「2個」の場合に用いられるテーブルである。
この選択テーブルは、例えばその先頭アドレスから順番に「比較値」、「変動パターン番号」をそれぞれ1バイトずつセットにして記憶する構造である。「比較値」には、例えば14個の段階的に異なる値「101」,「201」,「211」,「221」,「231」,「235」,「241」,「243」,「245」,「247」,「249」,「251」,「253」,「255(FFH)」が設けられており、それぞれの「比較値」に対して「変動パターン番号」の「201」〜「203」,「4」〜「14」が割り当てられている。
変動パターン番号「201」〜「203」は、リーチ演出が行われずに、はずれとなる変動パターンに対応しており、その変動時間は5秒である。なお、変動パターン番号「4」以降は、先に説明した変動パターンと同様である。
そして、主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値を、上記の変動パターン選択テーブル中の「比較値」と順番に比較していき、乱数値が比較値以下であれば、その比較値に対応する変動パターン番号を選択する(変動パターン決定手段)。例えば、そのときの変動パターン決定乱数値が「190」であったとすると、最初の比較値「101」と比較すると、乱数値が比較値を超えているため、主制御CPU72は次の比較値「201」と乱数値を比較する。この場合、乱数値が比較値以下であるため、主制御CPU72は対応する変動パターン番号として「202」を選択する。
図19は、はずれ時変動パターン選択テーブル(非時間短縮状態・記憶数=3)の一例を示す図である。
この選択テーブルは、低確率又は高確率の非時間短縮状態でのはずれ時(非当選に該当した場合)に使用するテーブルである(変動パターン規定手段)。また、この選択テーブルは、各特別図柄の抽選要素の変動表示開始時作動記憶数が「3個」の場合に用いられるテーブルである。
この選択テーブルは、例えばその先頭アドレスから順番に「比較値」、「変動パターン番号」をそれぞれ1バイトずつセットにして記憶する構造である。「比較値」には、例えば14個の段階的に異なる値「101」,「201」,「211」,「221」,「231」,「235」,「241」,「243」,「245」,「247」,「249」,「251」,「253」,「255(FFH)」が設けられており、それぞれの「比較値」に対して「変動パターン番号」の「301」〜「303」,「4」〜「14」が割り当てられている。
変動パターン番号「301」〜「303」は、リーチ演出が行われずに、はずれとなる変動パターンに対応しており、その変動時間は2秒である。なお、変動パターン番号「4」以降は、先に説明した変動パターンと同様である。
そして、主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値を、上記の変動パターン選択テーブル中の「比較値」と順番に比較していき、乱数値が比較値以下であれば、その比較値に対応する変動パターン番号を選択する(変動パターン決定手段)。例えば、そのときの変動パターン決定乱数値が「190」であったとすると、最初の比較値「101」と比較すると、乱数値が比較値を超えているため、主制御CPU72は次の比較値「201」と乱数値を比較する。この場合、乱数値が比較値以下であるため、主制御CPU72は対応する変動パターン番号として「302」を選択する。
図20は、はずれ時変動パターン選択テーブル(高確率時間短縮状態)の一例を示す図である。
この選択テーブルは、高確率時間短縮状態でのはずれ時(非当選に該当した場合)に使用するテーブルである(変動パターン規定手段)。また、この選択テーブルは、例えばその先頭アドレスから順番に「比較値」、「変動パターン番号」をそれぞれ1バイトずつセットにして記憶する構造である。「比較値」には、例えば8つの段階的に異なる値「101」,「201」,「211」,「221」,「231」,「241」,「251」,「255(FFH)」が設けられており、それぞれの「比較値」に対して「変動パターン番号」の「21」〜「28」が割り当てられている。
変動パターン番号「21」〜「28」は、いずれもリーチ演出が行われずに、はずれとなる変動パターンに対応している。ただし、変動パターン番号「21」〜「28」は、時間短縮変動での非リーチ変動となるため、通常状態の変動時間として短縮した変動時間(例えば、2.0秒程度)が設定されている。なお、高確率時間短縮状態でのはずれ時については、すべての変動パターンを非リーチ変動パターンとせずに、リーチ後はずれ変動パターンを設定してもよい。
主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値を、上記の変動パターン選択テーブル中の「比較値」と順番に比較していき、乱数値が比較値以下であれば、その比較値に対応する変動パターン番号を選択する(変動パターン決定手段)。例えば、そのときの変動パターン決定乱数値が「190」であったとすると、最初の比較値「101」と比較すると、乱数値が比較値を超えているため、主制御CPU72は次の比較値「201」と乱数値を比較する。この場合、乱数値が比較値以下であるため、主制御CPU72は対応する変動パターン番号として「22」を選択する。
図21は、はずれ時変動パターン選択テーブル(高確率時間短縮状態・特殊区間)の一例を示す図である。
この選択テーブルは、高確率時間短縮状態の特殊区間で、非当選に該当した場合に使用するテーブルである(変動パターン規定手段)。なお、特殊区間とは、「16ラウンド確変図柄7」に該当した場合の大当り遊技後に第2特別図柄が4回変動するまでの区間である。
ここで、高確率時間短縮状態の特殊区間でのはずれ時の変動パターンは、高速変動を実現するため、すべて同一の変動パターン(変動時間は例えば2秒程度)を設定しており、この選択テーブルでは、予め定められた1つの変動パターン(非リーチ変動パターン29)を選択するテーブル構成としている。
したがって、主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値がいずれの値であっても、変動パターン番号として「29」を選択する。なお、非リーチ変動パターン29は、変動時間が固定された変動パターンであり、記憶数によって変動時間が短縮されることはない。
図22は、はずれ時変動パターン選択テーブル(低確率時間短縮状態)の一例を示す図である。
この選択テーブルは、低確率時間短縮状態でのはずれ時(非当選に該当した場合)に使用するテーブルである(変動パターン規定手段)。また、この選択テーブルは、例えばその先頭アドレスから順番に「比較値」、「変動パターン番号」をそれぞれ1バイトずつセットにして記憶する構造である。「比較値」には、例えば8つの段階的に異なる値「101」,「201」,「211」,「221」,「231」,「241」,「251」,「255(FFH)」が設けられており、それぞれの「比較値」に対して「変動パターン番号」の「31」〜「38」が割り当てられている。
変動パターン番号「31」〜「35」は、リーチ演出が行われずに、はずれとなる変動パターンに対応しており、変動パターン番号「36」〜「38」は、リーチ演出後にはずれとなる変動パターンに対応している。ただし、変動パターン番号「31」〜「35」は、時間短縮変動での非リーチ変動となるため、通常状態の変動時間として短縮した変動時間(例えば、2.0秒程度)が設定されている。
主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値を、上記の変動パターン選択テーブル中の「比較値」と順番に比較していき、乱数値が比較値以下であれば、その比較値に対応する変動パターン番号を選択する(変動パターン決定手段)。例えば、そのときの変動パターン決定乱数値が「190」であったとすると、最初の比較値「101」と比較すると、乱数値が比較値を超えているため、主制御CPU72は次の比較値「201」と乱数値を比較する。この場合、乱数値が比較値以下であるため、主制御CPU72は対応する変動パターン番号として「32」を選択する。
〔図15:特別図柄変動前処理を参照〕
以上のステップS2404,ステップS2405は、大当り判定結果がはずれ時(非当選以外の場合)の制御手順であるが、判定結果が大当り(ステップS2400:Yes)又は小当り(ステップS2402:Yes)の場合、主制御CPU72は以下の手順を実行する。先ず、大当りの場合について説明する。
ステップS2410:主制御CPU72は、大当り時停止図柄決定処理を実行する(当選種類決定手段)。この処理では、主制御CPU72は大当り図柄乱数に基づき、特別図柄別(第1特別図柄又は第2特別図柄)に今回の当選図柄の種類(大当り時停止図柄番号)を決定する。大当り図柄乱数値と当選図柄の種類との関係は、予め特別図柄判定データテーブルで規定されている(当選種類規定手段)。このため主制御CPU72は、大当り時停止図柄決定処理において大当り時停止図柄選択テーブルを参照し、その記憶内容から大当り図柄乱数に基づいて当選図柄の種類を決定することができる。
〔大当り時の当選図柄〕
本実施形態では大当り時に選択的に決定される当選図柄として、大きく分けて20種類が用意されている。20種類の内訳は、「4ラウンド通常図柄1」、「4ラウンド通常図柄2」、「4ラウンド確変図柄」、「10ラウンド通常図柄1」〜「10ラウンド通常図柄3」、「10ラウンド確変図柄1」〜「10ラウンド確変図柄7」、「16ラウンド確変図柄1」〜「16ラウンド確変図柄7」である。なお、20種類の当選図柄の各当選図柄は、さらに複数の当選図柄を含んでいてもよい。例えば「4ラウンド通常図柄1」であれば、「4ラウンド通常図柄1a」、「4ラウンド通常図柄1b」、「4ラウンド通常図柄1c」、・・・といった具合である。
また、本実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とでは、それぞれに対応する内部抽選の大当り時に選択される当選図柄の選択比率が異なっている。このため主制御CPU72は、今回の大当りの結果が第1特別図柄に対応するものであるか、第2特別図柄に対応するものであるかによって選択する当選図柄を区別している。
〔第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブル〕
図23は、第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルの構成列を示す図である。主制御CPU72は、今回の大当りの結果が第1特別図柄に対応する場合、図23に示される第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブル(当選種類規定手段)を参照して当選図柄の種類を決定する。
第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブル中、左カラムには当選図柄別の振分値が示されており、各振分値「14」,「8」,「3」等は分母を100とした場合の割合に相当する。また、左から2番目のカラムには、各振分値に対応する「4ラウンド通常図柄1」、「4ラウンド通常図柄2」、「4ラウンド確変図柄」等が示されている。すなわち、第1特別図柄に対応する大当り時には、「10ラウンド通常図柄1」が選択される割合は100分の14(=14%)であり、「10ラウンド通常図柄2」が選択される割合は100分の8(=8%)である。「10ラウンド通常図柄3」が選択される割合は100分の3(=3%)であり、「10ラウンド確変図柄1」が選択される割合は100分の7(=7%)である。「10ラウンド確変図柄2」が選択される割合は100分の6(=6%)であり、「10ラウンド確変図柄3」が選択される割合は100分の3(=3%)である。「10ラウンド確変図柄4」が選択される割合は100分の7(=7%)であり、「10ラウンド確変図柄5」が選択される割合は100分の14(=14%)である。「10ラウンド確変図柄6」が選択される割合は100分の12(=12%)であり、「10ラウンド確変図柄7」が選択される割合は100分の3(=3%)である。「16ラウンド確変図柄1」が選択される割合は100分の7(=7%)であり、「16ラウンド確変図柄2」が選択される割合は100分の7(=7%)である。「16ラウンド確変図柄3」が選択される割合は100分の2(=2%)であり、「16ラウンド確変図柄4」が選択される割合は100分の4(=4%)である。「16ラウンド確変図柄5」が選択される割合は100分の1(=1%)であり、「16ラウンド確変図柄6」が選択される割合は100分の2(=2%)である。各振分値の大きさは、大当り図柄乱数を用いた当選図柄別の選択比率に相当する。したがって、全体として第1特別図柄についての確変図柄の選択比率は75%である。ただし、第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルには、「4ラウンド通常図柄1」、「4ラウンド通常図柄2」、「4ラウンド確変図柄」、「16ラウンド確変図柄7」についての振分値は設定されていない。
いずれにしても、今回の大当りの結果が第1特別図柄に対応する場合、主制御CPU72は大当り図柄乱数に基づいて選択抽選を行い、第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルに示される選択比率で当選図柄を選択的に決定する。また、第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルには、左から3番目のカラムに示されるように当選時の停止図柄コマンドとして例えば2バイトのコマンドデータが規定されている。停止図柄コマンドは、例えばMODE値−EVENT値の組み合わせで記述されており、このうち上位バイトのMODE値「B1H」は、今回の当選図柄が第1特別図柄の大当り時に選択されたものであることを表している。また、下位バイトのEVENT値「04H」〜「13H」は、それぞれ選択テーブル中で対応する当選図柄の種類を表している。このため例えば、今回の大当りの結果が第1特別図柄に対応するものであり、当選図柄として「10ラウンド通常図柄1」が選択された場合、当選時の停止図柄コマンドは「B1H04H」で記述されることになる。
以上のように、主制御CPU72は第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルから当選図柄を選択すると、そのときの停止図柄コマンドを生成する。生成した停止図柄コマンドは、例えば上記の演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。また、主制御CPU72は、選択した当選図柄に基づいて第1特別図柄についての大当り時停止図柄番号を決定する。
〔時短回数〕
第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルの右カラムには、大当り遊技の終了後に付与される時短回数(限度回数)の値が示されている。時短回数の具体的な値は、以下の通りである。
時間短縮機能が作動していない状態(非時短中)にて、「10ラウンド通常図柄1」〜「10ラウンド通常図柄3」、「10ラウンド確変図柄1」〜「10ラウンド確変図柄3」、「16ラウンド確変図柄1」、「16ラウンド確変図柄3」のいずれかに該当した場合、時短回数は0回付与される。なお、時短回数が0回付与されるとは、時間短縮機能が作動されないことを意味している。
時間短縮機能が作動している状態(高確率時間短縮状態又は低確率時間短縮状態)にて、「10ラウンド通常図柄1」〜「10ラウンド通常図柄3」のいずれかに該当した場合、時短回数は100回付与される。
時間短縮機能が作動している状態(高確率時間短縮状態又は低確率時間短縮状態)にて、「10ラウンド確変図柄1」〜「10ラウンド確変図柄3」、「16ラウンド確変図柄1」、「16ラウンド確変図柄3」のいずれかに該当した場合、時短回数は10000回付与される。
時間短縮機能の作動の有無に関わらず、「10ラウンド確変図柄4」〜「10ラウンド確変図柄7」、「16ラウンド確変図柄2」、「16ラウンド確変図柄4」〜「16ラウンド確変図柄6」のいずれかに該当した場合、時短回数は10000回付与される。
〔第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブル〕
図24は、第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルの構成列を示す図である。主制御CPU72は、今回の大当りの結果が第2特別図柄に対応する場合、図24に示される第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブル(当選種類規定手段)を参照して当選図柄の種類を決定する。
第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルにおいても、その左カラムには当選図柄別の振分値が示されており、各振分値「17」,「8」,「2」,「23」,「50」は分母を100とした場合の割合に相当する。同様に左から2番目のカラムには、各振分値に対応する「4ラウンド通常図柄1」、「4ラウンド通常図柄2」、「4ラウンド確変図柄」、「10ラウンド確変図柄7」、「16ラウンド確変図柄7」が示されている。すなわち、第2特別図柄に対応する大当り時においては、「4ラウンド通常図柄1」が選択される割合は100分の17(=17%)であり、「4ラウンド通常図柄2」が選択される割合は100分の8(=8%)である。また、「4ラウンド確変図柄」が選択される割合は100分の2(=2%)であり、「10ラウンド確変図柄7」が選択される割合は100分の23(=23%)である。さらに、「16ラウンド確変図柄7」が選択される割合は100分の50(=50%)である。したがって第2特別図柄についても、全体として確変図柄の選択比率は75%である。
今回の大当りの結果が第2特別図柄に対応する場合、主制御CPU72は大当り図柄乱数に基づいて選択抽選を行い、第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルに示される選択比率で当選図柄を選択的に決定する。同様に第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルにも、その左から3番目のカラムに示されるように当選時の停止図柄コマンドとして例えば2バイトのコマンドデータが規定されている。ここでも停止図柄コマンドは、上記のMODE値−EVENT値の組み合わせで記述されており、このうち上位バイトのMODE値「B2H」は、今回の当選図柄が第2特別図柄の大当り時に選択されたものであることを表している。また、下位バイトのEVENT値「01H」,「02H」,「03H」,「0DH」,「14H」は、それぞれ選択テーブル中で対応する当選図柄の種類を表している。このため例えば、今回の大当りの結果が第2特別図柄に対応するものであり、当選図柄として「16ラウンド確変図柄7」が選択された場合、停止図柄コマンドは「B2H14H」で記述されることになる。
以上のように、主制御CPU72は第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルから当選図柄を選択すると、そのときの停止図柄コマンドを生成する。生成した停止図柄コマンドは、例えば上記の演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。また、主制御CPU72は、選択した当選図柄に基づいて第2特別図柄についての大当り時停止図柄番号を決定する。
〔時短回数〕
第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルの右カラムには、大当り遊技の終了後に付与される時短回数の値が示されている。時短回数の具体的な値は、以下の通りである。
時間短縮機能が作動していない状態(非時短中)又は低確率時間短縮状態(低確時短中)にて、「4ラウンド通常図柄1」に該当した場合、時短回数は100回付与される。
高確率時間短縮状態(高確時短中)にて、「4ラウンド通常図柄1」に該当した場合、時短回数は50回付与される。
時間短縮機能の作動の有無に関わらず、「4ラウンド通常図柄2」に該当した場合、時短回数は100回付与される。
時間短縮機能の作動の有無に関わらず、「4ラウンド確変図柄」、「10ラウンド確変図柄7」、「16ラウンド確変図柄7」のいずれかに該当した場合、時短回数は10000回付与される。
なお、上記のように第1特別図柄と第2特別図柄とで、当選図柄の選択比率が異なっているのは、例えば以下の理由による。すなわち、「高確率状態」や「時間短縮状態」に移行した場合、通常時(時間短縮機能の非作動時)に比較して高頻度で可変始動入賞装置28が作動するため、第2特別図柄についての作動記憶が途切れにくくなっている。そして、本実施形態では第1特別図柄よりも第2特別図柄についての記憶が優先して消費されることから、第2特別図柄について「10ラウンド確変大当り7」や「16ラウンド確変大当り7」の選択比率を高めておけば、特に「高確率状態」及び「時間短縮状態」で「10ラウンド確変大当り7」や「16ラウンド確変大当り7」に当選しやすくなるため、それだけ遊技者の利益を高めることができるという利点がある。
〔図15:特別図柄変動前処理を参照〕
ステップS2412:次に主制御CPU72は、大当り時変動パターン決定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は先のステップS2200でシフトした変動パターン決定乱数に基づいて第1特別図柄又は第2特別図柄の変動パターン(変動時間と停止表示時間)を決定する。また、主制御CPU72は、決定した変動時間の値を変動タイマにセットするとともに、停止表示時間の値を停止図柄表示タイマにセットする。一般的に大当りリーチ変動の場合、はずれ時よりも長い変動時間が決定される。
本実施形態では、内部抽選の結果、16ラウンド大当りや10ラウンド大当りに該当した場合、演出上で例えば「リーチ演出」を発生させて大当りとする制御を行うこととしている。そして、「大当り当選時変動パターン選択テーブル」には、複数種類の「リーチ演出」に対応した変動パターンが規定されており、16ラウンド大当りや10ラウンド大当りに該当した場合は、その中からいずれかの変動パターンが選択されることになる。なお、リーチ演出には、ノーマルリーチ演出、ロングリーチ演出、スーパーリーチ演出等といった様々なリーチ演出が含まれる。また、時間短縮機能が作動している状態での当選時には、長い変動時間を有する変動パターンを選択せずに、短い変動時間を有する変動パターン(リーチ演出を行わない変動パターン)を選択してもよい。この場合、内部状態別や特別図柄別の変動パターン選択テーブルを用意する必要がある。この点については、はずれ時の変動パターン選択テーブルについても同様である。
〔大当り時変動パターン選択テーブルの例〕
図25は、大当り時変動パターン選択テーブル(非時間短縮状態)の一例を示す図である。
この選択テーブルは、非時間短縮状態で、16ラウンド大当りや10ラウンド大当りに当選した場合に使用するテーブルである(変動パターン規定手段)。また、この選択テーブルは、例えばその先頭アドレスから順番に「比較値」、「変動パターン番号」をそれぞれ1バイトずつセットにして記憶する構造である。「比較値」には、例えば8つの段階的に異なる値「101」,「201」,「211」,「221」,「231」,「241」,「251」,「255(FFH)」が設けられており、それぞれの「比較値」に対して「変動パターン番号」の「13」〜「20」が割り当てられている。
変動パターン番号「13」〜「20」は、いずれもリーチ演出が行われて当りとなる変動パターンに対応している。このうち、変動パターン番号「16」〜「19」は、再変動予告演出後にリーチ演出が行われて当りとなる変動パターンに対応しており、いわゆる擬似1変動パターンから擬似4変動パターンに対応させることができる。なお、「擬似4変動パターン」とは、1回の特別図柄の変動中に演出図柄があたかも4回変動したかのような演出を行う変動パターンである。また、変動パターン番号「20」は、成功強調演出を伴う再変動予告演出後にリーチ演出が行われて当りとなる変動パターンに対応しており、いわゆる擬似3変動パターンの変動時間に対応させることができる。なお、「擬似3変動パターン」とは、1回の特別図柄の変動中に演出図柄があたかも3回変動したかのような演出を行う変動パターンである。
主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値を、上記の変動パターン選択テーブル中の「比較値」と順番に比較していき、乱数値が比較値以下であれば、その比較値に対応する変動パターン番号を選択する(変動パターン決定手段)。例えば、そのときの変動パターン決定乱数値が「190」であったとすると、最初の比較値「101」と比較すると、乱数値が比較値を超えているため、主制御CPU72は次の比較値「201」と乱数値を比較する。この場合、乱数値が比較値以下であるため、主制御CPU72は対応する変動パターン番号として「14」を選択する。
図26は、大当り時変動パターン選択テーブル(高確率時間短縮状態)の一例を示す図である。
この選択テーブルは、高確率時間短縮状態で、16ラウンド大当りや10ラウンド大当り、4ラウンド大当りに当選した場合に使用するテーブルである(変動パターン規定手段)。また、この選択テーブルは、例えばその先頭アドレスから順番に「比較値」、「変動パターン番号」をそれぞれ1バイトずつセットにして記憶する構造である。「比較値」には、例えば8つの段階的に異なる値「101」,「201」,「211」,「221」,「231」,「241」,「251」,「255(FFH)」が設けられており、それぞれの「比較値」に対して「変動パターン番号」の「33」〜「40」が割り当てられている。
変動パターン番号「33」〜「40」は、いずれもリーチ演出が行われて当りとなる変動パターンに対応している。すなわち、変動パターン番号「33」〜「40」が選択された場合は、リーチ演出が行われるため、比較的長い変動時間(例えば15秒以上)で大当りとなる。
主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値を、上記の変動パターン選択テーブル中の「比較値」と順番に比較していき、乱数値が比較値以下であれば、その比較値に対応する変動パターン番号を選択する(変動パターン決定手段)。例えば、そのときの変動パターン決定乱数値が「190」であったとすると、最初の比較値「101」と比較すると、乱数値が比較値を超えているため、主制御CPU72は次の比較値「201」と乱数値を比較する。この場合、乱数値が比較値以下であるため、主制御CPU72は対応する変動パターン番号として「34」を選択する。
図27は、大当り時変動パターン選択テーブル(高確率時間短縮状態・特殊区間)の一例を示す図である。
この選択テーブルは、高確率時間短縮状態の特殊区間で、大当りに当選した場合に使用するテーブルである(変動パターン規定手段)。なお、特殊区間とは、上述したように「16ラウンド確変図柄7」に該当した場合の大当り遊技後に第2特別図柄が4回変動するまでの区間である。
ここで、高確率時間短縮状態の特殊区間での当選時の変動パターンは、突発的な大当り用の演出尺を確保するため、すべて同一の変動パターン(変動時間は例えば2.0秒程度)を設定しており、この選択テーブルでは、予め定められた1つの変動パターン(非リーチ当り変動パターン41)を選択するテーブル構成としている。
したがって、主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値がいずれの値であっても、変動パターン番号として「41」を選択する。なお、非リーチ当り変動パターン41は、変動時間が固定された変動パターンであり、記憶数によって変動時間が短縮されることはない。
図28は、大当り時変動パターン選択テーブル(低確率時間短縮状態)の一例を示す図である。
この選択テーブルは、低確率時間短縮状態で、16ラウンド大当りや10ラウンド大当り、4ラウンド大当りに当選した場合に使用するテーブルである(変動パターン規定手段)。また、この選択テーブルは、例えばその先頭アドレスから順番に「比較値」、「変動パターン番号」をそれぞれ1バイトずつセットにして記憶する構造である。「比較値」には、例えば8つの段階的に異なる値「101」,「201」,「211」,「221」,「231」,「241」,「251」,「255(FFH)」が設けられており、それぞれの「比較値」に対して「変動パターン番号」の「53」〜「60」が割り当てられている。
変動パターン番号「53」〜「60」は、いずれもリーチ演出が行われて当りとなる変動パターンに対応している。すなわち、変動パターン番号「53」〜「60」が選択された場合は、リーチ演出が行われるため、比較的長い変動時間(例えば15秒以上)で大当りとなる。
主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値を、上記の変動パターン選択テーブル中の「比較値」と順番に比較していき、乱数値が比較値以下であれば、その比較値に対応する変動パターン番号を選択する(変動パターン決定手段)。例えば、そのときの変動パターン決定乱数値が「190」であったとすると、最初の比較値「101」と比較すると、乱数値が比較値を超えているため、主制御CPU72は次の比較値「201」と乱数値を比較する。この場合、乱数値が比較値以下であるため、主制御CPU72は対応する変動パターン番号として「54」を選択する。
〔図15:特別図柄変動前処理を参照〕
ステップS2414:次に主制御CPU72は、大当り時その他設定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は先のステップS2410で決定した当選図柄の種類(大当り時停止図柄番号)が「4ラウンド確変図柄」、「10ラウンド確変図柄1」〜「10ラウンド確変図柄7」、「16ラウンド確変図柄1」〜「16ラウンド確変図柄7」のいずれかである場合、遊技状態フラグとして確率変動機能作動フラグの値(01H)をRAM76のフラグ領域にセットする(高確率状態移行手段、確率変動機能作動手段)。また、主制御CPU72は、先のステップS2410で決定した当選図柄の種類が「4ラウンド通常図柄1」、「4ラウンド通常図柄2」、「10ラウンド通常図柄1」〜「10ラウンド通常図柄3」のいずれかである場合、遊技状態フラグとして確率変動機能作動フラグの値をリセットする(低確率状態設定手段、低確率状態移行手段、確率状態設定手段)。
また、主制御CPU72は、先のステップS2410で決定した当選図柄の種類(大当り時停止図柄番号)が「4ラウンド通常図柄1」、「4ラウンド通常図柄2」、「4ラウンド確変図柄」、「10ラウンド通常図柄1」〜「10ラウンド通常図柄3」、「10ラウンド確変図柄1」〜「10ラウンド確変図柄7」、「16ラウンド確変図柄1」〜「16ラウンド確変図柄7」のいずれであっても、主制御CPU72は遊技状態フラグとして時間短縮機能作動フラグの値(01H)をRAM76のフラグ領域にセットする(時間短縮状態移行手段、時間短縮機能作動手段)。ただし、「10ラウンド通常図柄1」〜「10ラウンド通常図柄3」、「10ラウンド確変図柄1」〜「10ラウンド確変図柄3」については時間短縮状態からの当選時に限る。
また、ステップS2414の処理において、主制御CPU72は大当り時停止図柄番号に基づいて第1特別図柄表示装置34又は第2特別図柄表示装置35による停止図柄(大当り図柄)の表示態様を決定する。合わせて主制御CPU72は、上記の停止図柄コマンド(大当り時)とともに抽選結果コマンド(大当り時)を生成する。これら停止図柄コマンド及び抽選結果コマンドもまた、演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。
次に、小当り時の処理について説明する。
ステップS2407:主制御CPU72は、小当り時停止図柄決定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は大当り図柄乱数に基づき、小当り時の当選図柄の種類(小当り時停止図柄番号)を決定する。ここでも同様に、大当り図柄乱数値と小当り時の当選図柄の種類との関係が予め小当り時特別図柄選択テーブルで規定されている(当選種類規定手段)。なお、本実施形態では、主制御CPU72の負荷を軽減するために大当り図柄乱数を用いて小当り時の当選図柄を決定しているが、別途専用の乱数を用いてもよい。
〔小当り時の当選図柄〕
本実施形態では、小当り時の当選図柄は「2回開放小当り図柄」の1種類だけである。ただし、これ以外に例えば「1回開放小当り図柄」や「3回開放小当り図柄」等の別の種類が用意されていてもよい。上記のように内部抽選の結果としての「小当り」は、その後の状態が「高確率状態」や「時間短縮状態」に変化する契機とはならないため、この種のパチンコ機で必須となる「2ラウンド(2回開放)以上」の規定にとらわれることなく、「1回開放小当り図柄」を設けることができる。
ステップS2408:次に主制御CPU72は、小当り時変動パターン決定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は先のステップS2200でシフトした変動パターン決定乱数に基づいて第1特別図柄又は第2特別図柄の変動パターン(変動時間と停止表示時間)を決定する(変動パターン選択手段)。また、主制御CPU72は、決定した変動時間の値を変動タイマにセットし、停止表示時間の値を停止図柄表示タイマにセットする。なお、本実施形態では小当りの場合にリーチ変動パターンを選択することもできるし、はずれ通常変動時と同等の変動パターンを選択することもできる。
ステップS2409:次に主制御CPU72は、小当り時その他設定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は小当り時停止図柄番号に基づき、第1特別図柄表示装置34又は第2特別図柄表示装置35による停止図柄(小当り図柄)の表示態様を決定する。合わせて主制御CPU72は、演出制御装置124に送信する停止図柄コマンド及び抽選結果コマンド(小当り時)を生成する。これら停止図柄コマンド及び抽選結果コマンドもまた、演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。
ステップS2415:次に主制御CPU72は、特別図柄変動開始処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は変動パターン番号(はずれ時/当り時)に基づいて変動パターンデータを選択する。合わせて主制御CPU72は、RAM76のフラグ領域に特別図柄の変動開始フラグをセットする。そして主制御CPU72は、演出制御装置124に送信する変動開始コマンドを生成する。この変動開始コマンドもまた、上記の演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。以上の手順を終えると、主制御CPU72は特別図柄変動中処理(ステップS3000)を次のジャンプ先に設定し、特別図柄遊技処理に復帰する。
〔図14:特別図柄変動中処理,特別図柄停止表示中処理〕
特別図柄変動中処理では、上記のように主制御CPU72は変動タイマの値をレジスタからタイマカウンタにロードし、その後、時間の経過(クロックパルスのカウント数又は割込カウンタの値)に応じてタイマカウンタの値をデクリメントする。そして主制御CPU72は、タイマカウンタの値を参照しつつ、その値が0になるまで上記のように特別図柄の変動表示を制御する。そして、タイマカウンタの値が0になると、主制御CPU72は特別図柄停止表示中処理(ステップS4000)を次のジャンプ先に設定する。
また、特別図柄停止表示中処理では、主制御CPU72は停止図柄決定処理(図15中のステップS2404,ステップS2407,ステップS2410)で決定した停止図柄に基づいて特別図柄の停止表示を制御する。また、主制御CPU72は、演出制御装置124に送信する図柄停止コマンドを生成する。図柄停止コマンドは、上記の演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。特別図柄停止表示中処理の中で停止図柄を所定時間にわたり表示させると、主制御CPU72は図柄変動中フラグを消去する。
〔特別図柄記憶エリアシフト処理〕
図29は、上記の特別図柄記憶エリアシフト処理の手順例を示すフローチャートである。先の特別図柄変動前処理において、第1特別図柄又は第2特別図柄に対応する作動記憶カウンタの値が「0」より大であった場合(図15中のステップS2100:Yes)、主制御CPU72はこの特別図柄記憶エリアシフト処理を実行する。以下、各手順に沿って説明する。
ステップS2210:主制御CPU72は、優先して消費する方の第2特別図柄に対応する作動記憶カウンタの値が「0」であるか否かを確認する。このとき、第2特別図柄に対応する作動記憶カウンタの値が「1」以上であれば(No)、主制御CPU72は次にステップS2212に進む。
ステップS2212:主制御CPU72は、記憶エリアをシフトする対象の特別図柄として第2特別図柄を指定する。この指定は、例えば対象図柄指定値として「02H」をセットすることで行われる。
ステップS2214:一方、第2特別図柄に対応する作動記憶カウンタの値が「0」であった場合(ステップS2210:Yes)、主制御CPU72は記憶エリアをシフトする対象の特別図柄として第1特別図柄を指定する。この場合の指定は、例えば対象図柄指定値として「01H」をセットすることで行われる。
ステップS2216:上記のステップS2212又はステップS2214のいずれかで指定した対象の特別図柄について、主制御CPU72はRAM76の乱数記憶領域をシフトする。なお、具体的な処理の内容については、先の特別図柄変動前処理において既に述べたとおりである。
ステップS2218:次いで主制御CPU72は、対象の特別図柄について作動記憶カウンタの値を減算する。例えば、今回の記憶エリアをシフトする対象が第2特別図柄であれば、主制御CPU72は第2特別図柄に対応する作動記憶カウンタの値を減算(−1)する。
ステップS2220:そして主制御CPU72は、減算後の作動記憶カウンタの値から「変動開始時作動記憶数」を設定する。なお、ここでは第1特別図柄と第2特別図柄の両方について、作動記憶カウンタの値を加算した上で「変動開始時作動記憶数」を設定してもよい。
ステップS2222:また、主制御CPU72は、今回の記憶エリアをシフトする対象の特別図柄が第2特別図柄であるか否かを確認する。
ステップS2224:対象が第2特別図柄であった場合(ステップS2222:Yes)、主制御CPU72は第2特別図柄に関して作動記憶数減少時演出コマンドをセットする。ここでセットされる演出コマンドもまた、1ワード長のコマンドとして生成されるが、その構成は上述した「作動記憶数増加時演出コマンド」と対照的である。すなわち、作動記憶数減少時演出コマンドは、コマンド種別を表す上位バイトの先行値(例えば「BCH」)に対して、減少後の作動記憶数を表す下位バイトの値(例えば「00H」〜「03H」)を付加するとともに、下位バイトの値については、「消費に伴う作動記憶数の減少」を意味する加算値(例えば「10H」)をさらに付加(論理和)したものである。したがって下位バイトについては、加算値「10H」を論理和することでその第2の位が「1」となり、この値によって「作動記憶数の減少による結果(変化情報)」であることを表したものとなる。つまり、コマンドの下位バイトが「13H」であれば、それは前回までの作動記憶数「4」(コマンド表記は「14H」)が1つ減少した結果、今回の作動記憶数が「3」(コマンド表記は「13H」)となったことを表している。同様に、下位バイトが「12H」〜「10H」であれば、それは前回までの作動記憶数「3」〜「1」(コマンド表記は「13H」〜「11H」)がそれぞれ1つ減少した結果、今回の作動記憶数が「2」〜「0」(コマンド表記は「12H」〜「10H」)となったことを表している。なお、上記の先行値「BCH」は、今回の演出コマンドが第2特別図柄についての作動記憶数コマンドであることを表す値である。
ステップS2226:なお、今回の対象が第1特別図柄であった場合(ステップS2222:No)、主制御CPU72は第1特別図柄に関して作動記憶数減少時演出コマンドをセットする。この場合のコマンドは、先行値が第1特別図柄についての作動記憶数コマンドであることを表す値(例えば「BBH」)となる以外は上記と同じである。
ステップS2228:そして主制御CPU72は、演出コマンド出力処理を実行する。この処理は、先のステップS2224又はステップS2226でセットした作動記憶数減少時演出コマンドを演出制御装置124に対して送信するためのものである(記憶数通知手段)。
以上の手順を終えると、主制御CPU72は特別図柄変動前処理(図15)に復帰する。
〔特別図柄停止表示中処理〕
次に図30は、特別図柄停止表示中処理の手順例を示すフローチャートである。以下、各手順に沿って説明する。
ステップS4100:主制御CPU72は、停止図柄表示タイマの値を減算(割込周期分だけデクリメント)する。
ステップS4200:そして主制御CPU72は、今回減算した停止図柄表示タイマの値に基づき、停止表示時間が終了したか否かを判断する。具体的には、停止図柄表示タイマの値が0以下でなければ、主制御CPU72は未だ停止表示時間が終了していないと判断する(No)。この場合、主制御CPU72は特別図柄遊技処理に復帰し、次の割込周期においても実行選択処理(図14中のステップS1000)からジャンプして特別図柄停止表示中処理を繰り返し実行する。
これに対し、停止図柄表示タイマの値が0以下であれば、主制御CPU72は停止表示時間が終了したと判断する(Yes)。この場合、主制御CPU72は次にステップS4250を実行する。
ステップS4250:主制御CPU72は、図柄停止コマンド及び停止表示時間終了コマンドを生成する。図柄停止コマンド及び停止表示時間終了コマンドは、上記の演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。また、主制御CPU72は、ここで図柄変動中フラグを消去する。なお、「停止表示時間終了コマンド」とは、特別図柄の停止表示時間が終了(経過)したことを示すコマンドである。
ステップS4300:ここで主制御CPU72は、大当りフラグの値(01H)がセットされているか否かを確認する。大当りフラグの値(01H)がセットされている場合(Yes)、主制御CPU72は次にステップS4350を実行する。
〔当選時〕
ステップS4350:主制御CPU72は、ジャンプテーブルのジャンプ先を「可変入賞装置管理処理」に設定する。なお、主制御CPU72は、本処理にて各種機能を非作動に設定する処理を実行する。具体的には、確率変動機能を非作動とし、時間短縮機能を非作動とする。これにより、特別遊技(大役)が開始される前には、低確率非時間短縮状態に移行されることになる。
ステップS4400:そして主制御CPU72は、制御上の内部状態フラグとして「大役開始(大当り遊技中)」をセットする。また、主制御CPU72は、大当り図柄の種類に応じて連続作動回数ステータスの値をセットする。例えば、大当り図柄の種類が「16ラウンド大当り」である場合、連続作動回数ステータスには「16ラウンド」に対応する値がセットされる。また、大当り図柄の種類が「10ラウンド大当り」である場合、連続作動回数ステータスには「10ラウンド」を表す値がセットされる。さらに、大当り図柄の種類が「4ラウンド大当り」である場合、連続作動回数ステータスには「4ラウンド」を表す値がセットされる。また、主制御CPU72は、大当り中を表す状態コマンドを生成する。大当り中を表す状態コマンドは、上記の演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。
ステップS4500:そして主制御CPU72は、連続作動回数コマンドを生成する。連続作動回数コマンドは、先の大当り時停止図柄決定処理(図15中のステップS2410)で決定された大当り図柄の種類(停止図柄番号)に基づいて生成することができる。例えば、大当り図柄の種類が「16ラウンド図柄」であれば、連続作動回数コマンドは「16ラウンド」を表す値として生成される。また、「10ラウンド図柄」の場合、連続作動回数コマンドは「10ラウンド」を表す値として生成される。さらに、「4ラウンド図柄」の場合、連続作動回数コマンドは「4ラウンド」を表す値として生成される。生成された連続作動回数コマンドは、上記の演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。
大当り時に以上の手順を終えると、主制御CPU72は特別図柄遊技処理に復帰する。
〔非当選時〕
これに対し、大当り時以外の場合は以下の手順が実行される。
すなわち主制御CPU72は、ステップS4300において大当りフラグの値(01H)がセットされていないと判断した場合(No)、次にステップS4600を実行する。
ステップS4600:主制御CPU72は、次に小当りフラグの値(01H)がセットされているか否かを確認する。そして小当りフラグの値(01H)もセットされておらず、単純にはずれである場合(No)、主制御CPU72は次にステップS4602を実行する。
ステップS4602:主制御CPU72は、ジャンプテーブルのジャンプ先アドレスとして特別図柄変動前処理のアドレスをセットする。
ステップS4605:これに対し、小当りフラグの値(01H)がセットされていた場合(ステップS4600:Yes)、主制御CPU72はジャンプテーブルのジャンプ先アドレスとして可変入賞装置管理処理のアドレスをセットする。
ステップS4606:そして主制御CPU72は、制御上の内部状態フラグとして「小当り開始(小当り中)」をセットする。また、合わせて主制御CPU72は、小当り中を表す状態コマンドを生成する。小当り中を表す状態コマンドは、上記の演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。
ステップS4610:次に主制御CPU72は、回数切りカウンタの値をロードする。「回数切りカウンタ」は、「高確率状態」や「時間短縮状態」においてそれぞれのカウンタ値がRAM76の確変カウント領域、時短カウント領域にセットされている。なお、ここでは「回数切り」としているが、「高確率状態」の場合の回数切りカウンタの値は、極端に膨大な値(例えば10000回以上)に設定することができる。このような膨大な値を設定することで、実質的に次回の当選が得られるまで「高確率状態」が継続することを確率的に保証することができる。なお、「高確率状態」ではなく単独の「時間短縮状態」だけである場合、回数切りカウンタは標準的な数値(例えば50回又は100回等)に設定される。
ステップS4620:主制御CPU72は、ロードしたカウンタ値が0であるか否かを確認する。このとき、既に回数切りカウンタ値が0であれば(Yes)、主制御CPU72は特別図柄遊技処理に復帰する。一方、回数切りカウンタ値が0でなかった場合(No)、回数切りカウンタ値コマンドを生成してから、主制御CPU72は次にステップS4630を実行する。
ステップS4630:主制御CPU72は、回数切りカウンタ値をデクリメント(1減算)する。
ステップS4640:そして主制御CPU72は、その減算結果が0でないか否かを判断する。減算の結果、回数切りカウンタの値が0でなかった場合(Yes)、主制御CPU72は特別図柄遊技処理に復帰する。これに対し、回数切りカウンタの値が0になった場合(No)、主制御CPU72はステップS4650に進む。
ステップS4650:ここで主制御CPU72は、回数切り機能作動時のフラグをリセットする。リセットされるのは、確率変動機能作動フラグ又は時間短縮機能作動フラグであるが、上記のように「高確率状態」で回数切りカウンタの値が0になることは実質的にはないため、実用上でリセットされるのは時間短縮機能作動フラグである。これにより、特別図柄の停止表示を経て時間短縮状態が終了する。以上の手順を終えると、特別図柄遊技処理に復帰する。
〔表示出力管理処理〕
次に図31は、割込管理処理の中で実行される表示出力管理処理(図9中のステップS210)の構成例を示すフローチャートである。表示出力管理処理は、特別図柄表示設定処理(ステップS1200)、普通図柄表示設定処理(ステップS1210)、状態表示設定処理(ステップS1220)、作動記憶表示設定処理(ステップS1230)、連続作動回数表示設定処理(ステップS1240)のサブルーチン群を含む構成である。
このうち特別図柄表示設定処理(ステップS1200)と普通図柄表示設定処理(ステップS1210)、作動記憶表示設定処理(ステップS1230)、については、既に述べたように第1特別図柄表示装置34、第2特別図柄表示装置35、普通図柄表示装置33、普通図柄作動記憶ランプ33a、第1特別図柄作動記憶ランプ34a及び第2特別図柄作動記憶数表示ランプ35aの各LEDに対して印加する駆動信号を生成及び出力する処理である。
状態表示設定処理(ステップS1220)及び連続作動回数表示設定処理(ステップS1240)については、遊技状態表示装置38の各LEDに対して印加する駆動信号を生成及び出力する処理である。先ず状態表示設定処理では、主制御CPU72は、確率変動機能作動フラグ又は時間短縮機能作動フラグの値に応じてそれぞれ確率変動状態表示ランプ38c、時短状態表示ランプ38dの点灯を制御する。例えば、パチンコ機1の電源投入時において確率変動機能作動フラグに値(01H)がセットされていれば、主制御CPU72は確率変動状態表示ランプ38cに対応するLEDに対して点灯信号を出力する。なお、確率変動状態表示ランプ38cは、特別図柄に関する大当り遊技が開始されるまで、もしくは、特別図柄の変動表示が規定回数行われた後に確率変動機能がOFFにされるまで点灯しつづけ、その後非表示に(消灯)切り替えられる。一方、時間短縮機能作動フラグに値(01H)がセットされていれば、特に電源投入時であるか否かに関わらず、主制御CPU72は時短状態表示ランプ38dに対応するLEDに対して点灯信号を出力する。
また、主制御CPU72は、連続作動回数表示設定処理において大当り種別表示ランプ38c,38d,38eの点灯を制御する。具体的には、主制御CPU72は上記の連続作動回数コマンドの値に基づき、大当り種別表示ランプ38c,38d,38eのいずれかに対する点灯信号を出力する。このとき点灯信号を出力する対象となるのは、連続作動回数コマンドで指定された大当り図柄に対応するいずれかの表示ランプ38c,38d,38eである。例えば、連続作動回数ステータスの値が「16ラウンド」を指定するものであれば、主制御CPU72は「16ラウンド(16R)」を表すランプ38cに対して点灯信号を出力する。また、連続作動回数ステータスの値が「10ラウンド」を指定するものであれば、主制御CPU72は「10ラウンド(10R)」を表すランプ38dに対して点灯信号を出力する。さらに、連続作動回数ステータスの値が「4ラウンド」を指定するものであれば、主制御CPU72は「4ラウンド(4R)」を表すランプ38eに対して点灯信号を出力する。
また、状態表示設定処理(ステップS1220)においては、主制御CPU72は、遊技状態表示装置38の発射位置指定表示ランプ38eに対する制御も行う。例えば、主制御CPU72は、「16ラウンド確変7」に該当した場合の特別遊技の実行中に、発射位置指定表示ランプ38eに対応するLEDに対して点灯信号を出力する。
〔可変入賞装置管理処理〕
次に、可変入賞装置管理処理の詳細について説明する。図32は、可変入賞装置管理処理の構成例を示すフローチャートである。可変入賞装置管理処理は、遊技プロセス選択処理(ステップS5100)、大入賞口開放パターン設定処理(ステップS5200)、大入賞口開閉動作処理(ステップS5300)、大入賞口閉鎖処理(ステップS5400)、終了処理(ステップS5500)のサブルーチン群を含む構成である。
ステップS5100:遊技プロセス選択処理において、主制御CPU72は次に実行するべき処理(ステップS5200〜ステップS5500のいずれか)のジャンプ先を選択する。すなわち主制御CPU72は、ジャンプテーブルから次に実行するべき処理のプログラムアドレスをジャンプ先のアドレスとして選択し、また、戻り先のアドレスとして可変入賞装置管理処理の末尾をスタックポインタにセットする。いずれの処理を次のジャンプ先として選択するかは、これまでに行われた処理の進行状況によって異なる。例えば、未だ第1可変入賞装置30又は第2可変入賞装置31の作動(開閉動作)を開始していない状況であれば、主制御CPU72は次のジャンプ先として大入賞口開放パターン設定処理(ステップS5200)を選択する。一方、既に大入賞口開放パターン設定処理が完了していれば、主制御CPU72は次のジャンプ先として大入賞口開閉動作処理(ステップS5300)を選択し、大入賞口開閉動作処理まで完了していれば、次のジャンプ先として大入賞口閉鎖処理(ステップS5400)を選択する。また、設定された連続作動回数(ラウンド数)にわたって大入賞口開閉動作処理及び大入賞口閉鎖処理が繰り返し実行されると、主制御CPU72は次のジャンプ先として終了処理(ステップS5500)を選択する。以下、それぞれの処理についてさらに詳しく説明する。
〔大入賞口開放パターン設定処理〕
図33は、大入賞口開放パターン設定処理の手順例を示すフローチャートである。この処理は、大当り時又は小当り時にそれぞれ第1可変入賞装置30や第2可変入賞装置31を開閉動作する回数や各開放の時間等の条件を設定するためのものである。以下、各手順に沿って説明する。
ステップS5202:主制御CPU72は、現在の遊技状態が大役中、つまりRAM76のフラグ領域に大当りフラグの値(01H)がセットされているか否かを確認する。大当りフラグの値がセットされていれば(Yes)、主制御CPU72は次にステップS5204に進む。一方、大当りフラグの値がセットされていなければ(No)、主制御CPU72はステップS5212に進む。なお、この手順は小当りフラグの値を参照する内容に書き換えてもよい(ただしYes/Noの論理は逆となる。)。
〔大当り時の手順〕
先ず、大当り時の手順は以下となる。
ステップS5204:主制御CPU72は、図柄別開放パターン設定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は今回の該当する当選図柄に応じて大入賞口の開放パターン(ラウンドごとの開放回数及び各開放の時間)やラウンド間のインターバル時間、1ラウンド中のカウント数(最大入賞回数)を設定する。なお、当選図柄別の開放パターンについては、先の特別図柄遊技処理(図14)において〔複数の当選種類〕の項目で説明した通りである。また、ラウンド間のインターバル時間は、例えば「4ラウンド図柄」、「10ラウンド図柄」及び「16ラウンド図柄」については数秒(例えば1秒〜2.5秒)程度に設定されるものとする。なお、1ラウンド中のカウント数(最大入賞回数)は全ての当選図柄について例えば10個であるが、極端な短時間(0.1秒程度)の開放中に入賞が発生することはほとんどない(不能ではないが極めて困難である)。
ステップS5206:主制御CPU72は、先の大当り時停止図柄決定処理(図15中のステップS2410)で選択した大当り時当選図柄に基づき、今回の大当り遊技における実行ラウンド数を設定する。具体的には、当選図柄として大分類の「16ラウンド図柄」を選択していれば、主制御CPU72は実行ラウンド数を16回に設定する。また、当選図柄として「10ラウンド図柄」を選択していれば、主制御CPU72は実行ラウンド数を10回に設定する。さらに、当選図柄として「4ラウンド図柄」を選択していれば、主制御CPU72は実行ラウンド数を4回に設定する。ここで設定した実行ラウンド数は、プログラム上で対応する値(4回なら「3」、10回なら「9」、16回なら「15」)として、例えばRAM76のバッファ領域に格納される。
ステップS5208:次に主制御CPU72は、先のステップS5204で設定した大入賞口開放パターンに基づき、大当り時開放タイマを設定する。ここで設定したタイマの値は、第1可変入賞装置30や第2可変入賞装置31を作動する際の1回あたりの開放時間となる。なお、大当り時開放タイマの値として29.0秒程度が設定されていれば、その開放時間は1回の開放中に大入賞口への入賞が容易に発生する充分な時間(例えば発射制御基板セット174により遊技球が10個以上発射される時間、好ましくは6秒以上)となる。一方、大当り開放タイマの値として0.1秒が設定されていれば、その開放時間は1回の開放中に大入賞口への入賞が不能ではなくとも、ほとんど発生しない(困難となる)短時間(例えば1秒より短い時間、好ましくは発射制御基板セット174による遊技球の発射間隔よりも短い時間)となる。
ステップS5210:そして主制御CPU72は、先のステップS5204で設定した大入賞口開放パターンに基づき、大当り時インターバルタイマを設定する。ここで設定したタイマの値は、大当り中のラウンド間での待機時間となる。
ステップS5220:以上の手順を終えると、主制御CPU72は次のジャンプ先を大入賞口開閉動作処理に設定し、可変入賞装置管理処理に復帰する。
〔小当り時の手順〕
ステップS5212:一方、小当りの場合(ステップS5202:No)、主制御CPU72は、「小当り時開放パターン」を設定する。本実施形態の場合、「小当り時開放パターン」については、例えば1回目と2回目とでそれぞれ「0.1秒開放」の開放パターンが設定される。なお、「小当り」については「ラウンド」という概念がないことから、「開放パターン」についても「1回目の開放」、「2回目の開放」といった表記となる。
ステップS5214:主制御CPU72は、先のステップS5212で設定した大入賞口開放パターンに基づき、大入賞口の開放回数を例えば2回に設定する。ここで設定した開放回数は、例えばRAM76のバッファ領域に格納される。
ステップS5216:次に主制御CPU72は、小当り時開放タイマを設定する。ここで設定したタイマの値は、第1可変入賞装置30を作動する際の1回あたりの開放時間となる。なお、本実施形態では、上記のように小当り時開放タイマの値として0.1秒が設定されており、このような開放時間は1回の開放中に大入賞口への入賞がほとんど発生しない(困難となる)短時間(例えば1秒より短い時間、好ましくは発射装置ユニットによる遊技球の発射間隔よりも短い時間)となる。
ステップS5218:主制御CPU72は、小当り時インターバルタイマを設定する。ここで設定したタイマの値は、小当り時に第1可変入賞装置30を複数回にわたり開閉動作させる際の1回ごとの待機時間となるが、このタイマ値は例えば2秒程度に設定される。
ステップS5220:小当り時に以上の手順を終えると、主制御CPU72は次のジャンプ先を大入賞口開閉動作処理に設定し、可変入賞装置管理処理に復帰する。そして主制御CPU72は、次に大入賞口開閉動作処理を実行する。
〔大入賞口開閉動作処理〕
図34は、大入賞口開閉動作処理の手順例を示すフローチャートである。この処理は主に、第1可変入賞装置30や第2可変入賞装置31の開閉動作を制御するためのものである。以下、手順に沿って説明する。
ステップS5302:主制御CPU72は、第1可変入賞装置30又は第2可変入賞装置31の大入賞口を開放させる。具体的には、第1可変入賞装置30を作動させる場合は第1大入賞口ソレノイド90に対して印加する駆動信号を出力し、第2可変入賞装置31を作動させる場合は第2大入賞口ソレノイド97に対して印加する駆動信号を出力する。これにより、第1可変入賞装置30又は第2可変入賞装置31が作動して閉止状態から開放状態に移行する。
ステップS5304:次に主制御CPU72は、開放タイマカウントダウン処理を実行する。この処理では、先の大入賞口開放パターン設定処理(図33中のステップS5208又はステップS5216)で設定した開放タイマのカウントダウンを実行する。
ステップS5306:続いて主制御CPU72は、開放時間が終了したか否かを確認する。具体的には、カウントダウン処理後の開放タイマの値が0以下であるか否かを確認し、未だ開放タイマの値が0以下になっていなければ(No)、主制御CPU72は次にステップS5308を実行する。
ステップS5308:主制御CPU72は、入賞球数カウント処理を実行する。この処理では、開放時間内に第1可変入賞装置30又は第2可変入賞装置31(開放中の大入賞口)に入賞した遊技球の個数をカウントする。具体的には、主制御CPU72は開放時間内に第1カウントスイッチ84又は第2カウントスイッチ85から入力された入賞検出信号に基づいて、カウント数の値をインクリメントする。
ステップS5310:次に主制御CPU72は、現在のカウント数が所定数(10個)未満であるか否かを確認する。この所定数は、上記のように開放1回(大当り中の1ラウンド、小当り時の1回)あたりに許容する入賞球数の上限(賞球数の上限)を定めたものである。未だカウント数が所定数に達していなければ(Yes)、主制御CPU72は可変入賞装置管理処理に復帰する。そして、次に可変入賞装置管理処理を実行すると、現段階ではジャンプ先が大入賞口開閉動作処理に設定されているので、主制御CPU72は上記のステップS5302〜ステップS5310の手順を繰り返し実行する。
上記のステップS5306で開放時間が終了したと判断するか(Yes)、もしくはステップS5310でカウント数が所定数に達したことを確認すると(No)、主制御CPU72は次にステップS5312を実行する。なお、小当り時の開放は、開放タイマの値が短時間に設定されているので、通常、主制御CPU72はステップS5310でカウント数が所定数に達したことを確認するより先に、ステップS5306で開放時間が終了したと判断する場合がほとんどである。
ステップS5312:主制御CPU72は、大入賞口を閉止させる。具体的には、第1大入賞口ソレノイド90又は第2大入賞口ソレノイド97に印加していた駆動信号の出力を停止する。これにより、第1可変入賞装置30又は第2可変入賞装置31が開放状態から閉止状態に復帰する。
ステップS5314:次に主制御CPU72は、インターバル待機処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は上記の大入賞口開放パターン設定処理(図33中のステップS5210又はステップS5218)で設定したインターバルタイマのカウントダウンを実行する。そして、インターバルタイマの値が0以下になると、次に主制御CPU72はステップS5316に進む。
ステップS5316:主制御CPU72は、大役中(大当り遊技中)であるか否かを確認する。現在の遊技が大役中であれば(Yes)、主制御CPU72は次にステップS5318を実行する。これに対し、現在の遊技が小当りであれば(No)、主制御CPU72は次にステップS5322に進む。
ステップS5318:主制御CPU72は、開放回数カウンタの値をインクリメントする。なお、開放回数カウンタの値は、例えば初期値を0としてRAM76のカウント領域に記憶されている。
ステップS5320:主制御CPU72は、インクリメント後の開放回数カウンタの値が現ラウンド内で設定した回数に達しているか否かを確認する。ここで、「現ラウンド内で設定した回数」を判断しているのは、例えば「大当り中の1ラウンド内で第1可変入賞装置30又は第2可変入賞装置31を複数回にわたり開放動作させる」という開放パターンに対応するためである。なお、本実施形態では、特にこのような開放パターンを採用していないので、「現ラウンド内で設定した回数」は、各ラウンドで1回ずつに設定されている。したがって、通常は1回の開閉動作でカウンタ値が設定した回数に達するため(Yes)、主制御CPU72は次にステップS5322に進むことになる。
なお、上記のように1ラウンド内で複数回の開閉動作を繰り返すパターンを採用した場合、1回の開放終了時に未だカウンタ値が設定した回数に達していないことになる(No)。この場合、主制御CPU72は可変入賞装置管理処理に復帰すると、現段階ではジャンプ先が大入賞口開閉動作処理に設定されているので、上記のステップS5302〜ステップS5320までの手順を繰り返し実行する。その結果、ステップS5318で開放回数カウンタのインクリメントが進み、そして、カウンタ値が設定した回数に達すると(Yes)、主制御CPU72は次にステップS5322に進むことになる。
ステップS5322:主制御CPU72は次のジャンプ先を大入賞口閉鎖処理に設定し、可変入賞装置管理処理に復帰する。そして、次に可変入賞装置管理処理を実行すると、主制御CPU72は次に大入賞口閉鎖処理を実行する。
〔大入賞口閉鎖処理〕
図35は、大入賞口閉鎖処理の手順例を示すフローチャートである。この大入賞口閉鎖処理は、第1可変入賞装置30や第2可変入賞装置31の作動を継続したり、その作動を終了したりするためのものである。以下、手順に沿って説明する。
ステップS5401:先ず主制御CPU72は、現在の遊技が大役(大当り遊技)中であるか否かを確認し、大役中であれば(Yes)、主制御CPU72は次にステップS5402を実行する。
ステップS5402:主制御CPU72は、上記のラウンド数カウンタをインクリメントする。これにより、例えば1ラウンド目が終了し、2ラウンド目に向かう段階でラウンド数カウンタの値は「1」となっている。
ステップS5404:主制御CPU72は、インクリメント後のラウンド数カウンタの値が設定した実行ラウンド数に達しているか否かを確認する。具体的には、主制御CPU72はインクリメント後のラウンド数カウンタの値(1〜15)を参照し、その値が設定した実行ラウンド数(1減算後の1〜15)未満であれば(No)、次にステップS5405を実行する。
ステップS5405:主制御CPU72は、現在のラウンド数カウンタの値からラウンド数コマンドを生成する。このコマンドは、上記のように演出制御出力処理において演出制御装置124に送信されるものである。演出制御装置124は、受信したラウンド数コマンドに基づいて現在のラウンド数を確認することができる。
ステップS5406:主制御CPU72は、次のジャンプ先を大入賞口開閉動作処理に設定する。
ステップS5408:そして主制御CPU72は、入賞球数カウンタをリセットし、可変入賞装置管理処理に復帰する。
主制御CPU72が次に可変入賞装置管理処理を実行すると、遊技プロセス選択処理(図32中のステップS5100)で主制御CPU72は次のジャンプ先である大入賞口開閉動作処理を実行する。そして、大入賞口開閉動作処理の実行後は大入賞口閉鎖処理の実行を経て、主制御CPU72は再び大入賞口閉鎖処理を実行し、上記のステップS5402〜ステップS5408を繰り返し実行する。これにより、実際のラウンド数が設定した実行ラウンド数(4回、10回又は16回)に達するまでの間、第1可変入賞装置30又は第2可変入賞装置31の開閉動作が連続して実行される。
実際のラウンド数が設定した実行ラウンド数に達した場合(ステップS5404:Yes)、主制御CPU72は次にステップS5410を実行する。
ステップS5410,ステップS5412:この場合、主制御CPU72はラウンド数カウンタをリセット(=0)すると、次のジャンプ先を終了処理に設定する。
ステップS5408:そして主制御CPU72は、入賞球数カウンタをリセットし、可変入賞装置管理処理に復帰する。これにより、次に主制御CPU72が可変入賞装置管理処理を実行すると、今度は終了処理が選択されることになる。
〔小当り時〕
これに対し、小当りの場合は以下の手順となる(特例作動実行手段)。
ステップS5411:主制御CPU72は現在の遊技が大役中でないことを確認すると(ステップS5401:No)、開放回数カウンタの値をインクリメントする。
ステップS5413:次に主制御CPU72は、インクリメント後の開放回数カウンタの値が設定した開放回数に達したか否かを確認する。開放回数は、先の大入賞口開放パターン設定処理(図33中のステップS5214)で設定したものである。未だ開放回数カウンタの値が設定した開放回数に達していなければ(No)、主制御CPU72はステップS5416を実行する。
ステップS5416:主制御CPU72は、次のジャンプ先を大入賞口開閉動作処理に設定する。
ステップS5408:そして主制御CPU72は、入賞球数カウンタをリセットし、可変入賞装置管理処理に復帰する。
主制御CPU72が次に可変入賞装置管理処理を実行すると、遊技プロセス選択処理(図32中のステップS5100)で主制御CPU72は次のジャンプ先である大入賞口開閉動作処理を実行する。そして、大入賞口開閉動作処理の実行後は大入賞口閉鎖処理の実行を経て、主制御CPU72は再び大入賞口閉鎖処理を実行し、上記のステップS5401〜ステップS5413(No)を経てステップS5416、ステップS5408を繰り返し実行する。これにより、実際の開放回数が設定した開放回数(2回)に達するまでの間、第1可変入賞装置30の開閉動作が繰り返し実行される。
小当り時の実際の開放回数が設定した開放回数に達した場合(ステップS5413:Yes)、主制御CPU72は次にステップS5414を実行する。
ステップS5414,ステップS5412:この場合、主制御CPU72は開放回数カウンタをリセット(=0)すると、次のジャンプ先を終了処理に設定する。
ステップS5408:そして主制御CPU72は、入賞球数カウンタをリセットし、可変入賞装置管理処理に復帰する。これにより、次に主制御CPU72が可変入賞装置管理処理を実行すると、今度は終了処理が選択されることになる。
〔終了処理〕
図36は、終了処理の手順例を示すフローチャートである。この終了処理は、第1可変入賞装置30及び第2可変入賞装置31の作動を終了する際の条件を整えるためのものである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS5502:主制御CPU72は、大当りフラグの値(01H)がセットされているか否かを確認し、大当りフラグの値がセットされていれば(Yes)、主制御CPU72は次にステップS5503を実行する。
ステップS5503,ステップS5504:この場合、主制御CPU72は大当りフラグをリセット(00H)する。これにより、主制御CPU72の制御処理上で大当り遊技状態は終了する。また、主制御CPU72は、ここで内部状態フラグから「大当り中」を消去し、制御処理上で内部状態としての大役終了を宣言する。なお、主制御CPU72は連続作動回数ステータスの値をリセットする。
ステップS5506:次に主制御CPU72は、確率変動機能作動フラグの値(01H)がセットされているか否かを確認する。このフラグは、先の特別図柄変動前処理中の大当り時その他設定処理(図15中のステップS2414)でセットされるものである。
ステップS5508:確率変動機能作動フラグの値がセットされている場合(ステップS5506:Yes)、主制御CPU72は確率変動回数(例えば10000回程度)を設定する。設定した確率変動回数の値は、例えばRAM76の確変カウンタ領域に格納されて上記の回数切りカウンタ値となる。ここで設定した確率変動回数は、これ以降の遊技で特別図柄の変動(内部抽選)を高確率状態で行う上限回数となる。ただし、上記のように10000回程度の膨大な回数を設定した場合、そこまで非当選が続くことは確率的にほとんどないので(高確率時の当選確率が例えば20分の1〜39分の1程度)、実質的には次回の当選まで高確率状態が続くことになる。これとは逆に、高確率状態に実質的な上限を設ける場合、確率変動回数は現実的な回数(例えば70回程度)に設定される(いわゆる回数切り確変)。なお、確率変動機能作動フラグの値がセットされていなければ(ステップS5506:No)、主制御CPU72はステップS5508を実行しない。
ステップS5510:次に主制御CPU72は、時間短縮機能作動フラグの値(01H)がセットされているか否かを確認する。このフラグもまた、先の特別図柄変動前処理中の大当り時その他設定処理(図15中のステップS2414)でセットされるものである。
ステップS5512:そして、時間短縮機能作動フラグの値がセットされている場合(ステップS5510:Yes)、主制御CPU72は時間短縮回数(例えば50回、100回又は10000回)を設定する。設定した時間短縮回数の値は、上記のようにRAM76の時短カウント領域に格納される。ここで設定した時間短縮回数は、これ以降の遊技で特別図柄の変動時間を短縮化する上限回数となる。なお、時間短縮機能作動フラグの値がセットされていなければ(ステップS5510:No)、主制御CPU72はステップS5512を実行しない。
ステップS5514:そして主制御CPU72は、各種のフラグに基づいて状態指定コマンドを生成する。具体的には、大当りフラグのリセット又は大役終了に伴い、遊技状態として「通常中」を表す状態指定コマンドを生成する。また、高確率状態機能作動フラグがセットされていれば、内部状態として「高確率中」を表す状態指定コマンドを生成し、時間短縮機能作動フラグがセットされていれば、内部状態として「時間短縮中」を表す状態指定コマンドを生成する。これら状態指定コマンドは、演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。
ここまでの手順は大当りの場合であるが、小当りの場合(ステップS5502:No)は以下の手順が実行される。
ステップS5520,ステップS5522:小当りの場合、主制御CPU72は小当りフラグの値をリセット(00H)し、また、内部状態フラグから「小当り中」を消去する。なお、小当りの場合、特に内部的な条件装置は作動しないため、このような手順は単にフラグの消去を目的としたものである。
ステップS5516:いずれにしても、以上の手順を経ると主制御CPU72は次のジャンプ先を大入賞口開放パターン設定処理に設定する。
ステップS5518:そして主制御CPU72は、特別図柄遊技処理の中の実行選択処理(図14中のステップS1000)でのジャンプ先を特別図柄変動前処理に設定する。以上の手順を終えると、主制御CPU72は可変入賞装置管理処理に復帰する。
〔ゲームフロー〕
図37は、パチンコ機1において展開されるゲームフローについて説明する図である。
パチンコ機1で遊技を開始する場合、〔F1〕通常モードから遊技が開始される。「通常モード」は、特別図柄の当選確率は「低確率状態」であり、かつ、「非時間短縮状態」である。〔F1〕通常モードは、非時間短縮状態であるため、上始動入賞口26に遊技球を入球させることにより、第1特別図柄が変動を開始して遊技が進行していく。
〔F1〕通常モードにて、〔F2〕「16ラウンド確変図柄6」の大当りに当選すると、〔F3〕16ラウンド実質10ラウンド大当り遊技(スペシャルボーナス)が実行され、〔F4〕花火モードに移行される。〔F4〕「花火モード」は、所定の極大回数(10000回の変動回数)にわたって継続されるモードとなり、次の大当りが確率的に保証されている。
また、〔F1〕通常モードにて、〔F5〕「10ラウンド通常図柄1,2,3」、「10ラウンド確変図柄1〜7」、「16ラウンド確変1〜5」の大当りに当選すると、〔F6〕10ラウンド実質4ラウンド大当り遊技や16ラウンド実質8ラウンド大当り遊技等(打上げチャレンジボーナス)が実行される。
ここで、「10ラウンド確変図柄4〜6」、「16ラウンド確変図柄2,4,5」の大当りに該当している場合、〔F6〕打上げチャレンジボーナスにて成功演出が実行されるため、〔F4〕花火モードに移行する。
一方、「10ラウンド通常図柄1,2,3」、「10ラウンド確変図柄1〜3」、「16ラウンド確変図柄1,3」の大当りに該当している場合、〔F6〕打上げチャレンジボーナスにて失敗演出が実行されるため、〔F7〕忍耐モードに移行する。忍耐モードは低確率非時間短縮状態、又は、高確率非時間短縮状態である。
〔F7〕忍耐モードに移行した場合、特別図柄の当選確率が高確率状態である場合は、忍耐モードに滞在し続ける。一方、特別図柄の当選確率が低確率状態である場合は、〔F8〕所定のモード移行条件が成立したことを契機として、〔F1〕通常モードに移行する。なお、所定のモード移行条件は、特定の演出が実行されたことを条件とすることもできるし、所定の変動回数の経過を条件とすることもできる。
〔F4〕花火モードにて、〔F9〕「16ラウンド確変図柄7」の大当りに当選すると、〔F10〕16ラウンド大当り遊技(花火道ボーナス)が実行され、再び〔F4〕花火モードに移行される。
〔F4〕花火モードにて、〔F11〕「10ラウンド確変図柄7」の大当りに当選すると、〔F12〕10ラウンド大当り遊技(祭りボーナス)が実行され、再び〔F4〕花火モードに移行される。
〔F4〕花火モードにて、〔F13〕「4ラウンド通常図柄1,2」、「4ラウンド確変図柄」の大当りに当選すると、4ラウンド大当り遊技が実行され、〔F14〕海岸モードに移行される。海岸モードは、低確率時間短縮状態、又は、高確率時間短縮状態である。
低確率時間短縮状態である場合、当選の結果が得られずに〔F15〕特別図柄が50回又は100回変動すると、〔F1〕通常モードに移行する。
高確率時間短縮状態である場合、当選の結果が得られずに〔F15〕特別図柄が100回変動すると、〔F4〕花火モードに移行する。
なお、以上のゲームフローに関しては、代表的なゲームフローの一例を示したものであり遊技の流れをすべて網羅しているものではない。
〔忍耐モードのゲームフロー〕
図38は、忍耐モードにおいて展開されるゲームフローについて説明する図である。
低確率非時間短縮状態にて「10ラウンド通常図柄1,2,3」、「10ラウンド確変図柄1〜3」、「16ラウンド確変図柄1,3」の大当りに該当すると、忍耐モードに突入する。
忍耐モードには、「梅ステージ」、「竹ステージ」、「松ステージ」、「三姉妹ステージ」といった4つのステージが用意されており、「梅ステージ」が最下位のステージであり、「三姉妹ステージ」が最上位のステージである。そして上位のステージに移行するほど高確率状態の期待度が高まり、最上位の「三姉妹ステージ」は高確率状態が確定するステージとなっている。また、「三姉妹ステージ」以外の各ステージでは、カード取得演出が実行され、その演出にてカードを3枚集めると、上位のステージに移行するか否かの成果確認演出が実行される。
最初に忍耐モードに突入した場合、まずは〔F20〕忍耐モードの梅ステージから遊技が開始される。忍耐モードの梅ステージでは、梅の木の画像を有する背景画像が用いられており、忍耐モードの中でも梅ステージに滞在しているということを印象付けている。
〔F20〕忍耐モードの梅ステージにて、〔F21〕カードを3枚集めると、〔F22〕成果確認演出が実行される。
〔F22〕成果確認演出にて成功の結果が得られた場合、〔F23〕忍耐モードの竹ステージに移行する。忍耐モードの竹ステージでは、竹の木の画像を有する背景画像が用いられており、忍耐モードの中でも竹ステージに滞在しているということを印象付けている。
一方、〔F22〕成果確認演出にて失敗の結果が得られた場合、〔F24〕通常モードに移行する。
〔F23〕忍耐モードの竹ステージにて、〔F25〕カードを3枚集めると、〔F26〕成果確認演出が実行される。
〔F26〕成果確認演出にて成功の結果が得られた場合、〔F27〕忍耐モードの松ステージに移行する。忍耐モードの松ステージでは、松の木の画像を有する背景画像が用いられており、忍耐モードの中でも松ステージに滞在しているということを印象付けている。
一方、〔F26〕成果確認演出にて失敗の結果が得られた場合、〔F24〕通常モードに移行する。
〔F27〕忍耐モードの松ステージにて、〔F28〕カードを3枚集めると、〔F29〕成果確認演出が実行される。
〔F29〕成果確認演出にて成功の結果が得られた場合、〔F30〕忍耐モードの三姉妹ステージに移行する。忍耐モードの三姉妹ステージでは、三人の女性キャラクターが表示された背景画像が用いられており、忍耐モードの中でも三姉妹ステージに滞在しているということを印象付けている。
一方、〔F29〕成果確認演出にて失敗の結果が得られた場合、〔F24〕通常モードに移行する。
〔記憶内連荘時のゲームフロー〕
図39は、記憶内連荘時に展開されるゲームフローについて説明する図である。
〔F40〕高確率時間短縮状態である花火モードにて、〔F41〕「16ラウンド確変図柄7」の大当りに当選すると、〔F42〕16ラウンド大当り遊技(花火道ボーナス)が実行される。
この状態で再び「16ラウンド確変図柄7」の大当りに当選して〔F43〕記憶内連荘が発生すると、〔F44〕16ラウンド大当り遊技(超花火道ボーナス)が実行される。なお、超花火道ボーナスは、〔F42〕16ラウンド大当り遊技と〔F44〕16ラウンド大当り遊技とに跨って実行される。
この状態で再び「16ラウンド確変図柄7」の大当りに当選して〔F45〕記憶内連荘が発生すると、〔F44〕16ラウンド大当り遊技(超超花火道ボーナス)が実行される。なお、超超花火道ボーナスは、〔F44〕16ラウンド大当り遊技と〔F46〕16ラウンド大当り遊技とに跨って実行される。
この状態で再び「16ラウンド確変図柄7」の大当りに当選して〔F47〕記憶内連荘が発生すると、〔F48〕16ラウンド大当り遊技(超超超花火道ボーナス)が実行される。なお、超超超花火道ボーナスは、〔F46〕16ラウンド大当り遊技と〔F48〕16ラウンド大当り遊技とに跨って実行される。
この状態で再び「16ラウンド確変図柄7」の大当りに当選して〔F49〕記憶内連荘が発生すると、〔F50〕16ラウンド大当り遊技(犬ちゃん花火道ボーナス)が実行される。なお、犬ちゃん花火道ボーナスは、〔F48〕16ラウンド大当り遊技と〔F50〕16ラウンド大当り遊技とに跨って実行される。また、これ以上の記憶内連荘が発生した場合は、犬ちゃん花火道ボーナスが継続する。
〔演出画像の例〕
次に、パチンコ機1において実際に液晶表示器42に表示される演出画像について、いくつかの例を挙げて説明する。以上のように、パチンコ機1において大当りの内部抽選が行われると、主制御CPU72による制御の下で変動パターン(変動時間)を決定し、第1特別図柄や第2特別図柄による変動表示が行われる(図柄表示手段)。ただし、上記のように第1特別図柄や第2特別図柄そのものは7セグメントLEDによる点灯・点滅表示であるため、見た目上の訴求力に乏しい。そこでパチンコ機1では、上記のように演出図柄を用いた変動表示演出が行われている。
演出図柄には、例えば左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄の3つが含まれており、これらは液晶表示器42の画面上で左・中・右に並んで表示される(図1参照)。各演出図柄は、例えば数字の「1」〜「9」とともにキャラクターが付された絵札をデザインしたものとなっている。ここで、左演出図柄、中演出図柄、及び右演出図柄は、いずれも数字が「9」〜「1」の降順に並んだ図柄列を構成している。このような図柄列は、画面上の左領域・中領域・右領域でそれぞれ縦方向に流れる(スクロールする)ようにして変動表示される。
図40は、特別図柄の変動表示及び停止表示に対応させた演出画像の例を示す連続図である。なお、ここでは非当選(はずれ)時の特別図柄の変動について、演出図柄を用いて行われる変動表示演出と停止表示演出(結果表示演出)の一例を表している。この変動表示演出は、特別図柄(ここでは第1特別図柄とするが、第2特別図柄でもよい。)が変動表示を開始してから、停止表示(確定停止を含む)するまでの間に行われる一連の演出に該当する。また、停止表示演出は、特別図柄が停止表示されたことと、そのときの内部抽選の結果を演出図柄の組み合わせとして表す演出である。ここでは先ず、制御処理の具体的な内容を説明する前に、本実施形態で採用されている変動1回ごとの変動表示演出と停止表示演出の基本的な流れについて説明する。
〔変動表示前〕
図40中(A):例えば、第1特別図柄が変動を開始する前の状態(デモ演出中でない状態)で、液晶表示器42の画面内には3本の演出図柄の列が大きく表示されている。このとき第1特別図柄又は第2特別図柄の停止表示に合わせて、演出図柄も停止表示された状態にある。
また、液晶表示器42の画面下部には、第1特別図柄及び第2特別図柄それぞれの作動記憶数を表すマーカ(図中に参照符号M1,M2を付す)が表示されるものとなっている。これらマーカM1,M2は、それぞれの表示個数が対応する第1特別図柄、第2特別図柄の作動記憶数(第1特別図柄作動記憶ランプ34a、第2特別図柄作動記憶ランプ35aの表示数)を表しており、遊技中の作動記憶数の変化に連動して表示個数も増減する。また、マーカM1,M2は、視覚的な判別を容易にするため第1特別図柄に対応するマーカM1が例えば円(○)の図形で表示され、第2特別図柄に対応するマーカM2が例えばハートの図形で表示されている。なお、図40中(A)の例では、マーカM1が4つとも点灯表示されることで第1特別図柄の作動記憶数が4個であることを表し、マーカM2が全て非表示(破線で示す)になることで第2特別図柄の作動記憶数が0個であることを表している(記憶数表示演出実行手段)。
また、演出図柄の変動表示中、例えば液晶表示器42の画面下部には第4図柄(図中に参照符号Z1,Z2を付す)が表示されている。この第4図柄Z1,Z2は、上記の左・中・右演出図柄に続く「第4の演出図柄」であり、演出図柄の変動表示中はこれに同期して変動表示されている。なお、第4図柄Z1,Z2は、単純なマーク(例えば「□」の図形)に色彩を付しただけのものであり、例えばその表示色を変化させることで変動表示を表現することができる。第4図柄Z1は、第1特別図柄に対応しており、第4図柄Z2は、第2特別図柄に対応している。
また、第4図柄Z1,Z2については、はずれに対応する態様(例えば白表示色)で停止表示されている。これは、停止表示演出が正しく行われており、パチンコ機1が正常に動作しているということを客観的に明らかにするためのものである。したがって、「はずれ」ではなく、実際に内部抽選の結果が「10ラウンド大当り」や「16ラウンド大当り」であれば、それらに対応する態様(例えば青表示色や赤表示色等)で第4図柄Z1,Z2は停止表示される。
〔変動表示演出開始〕
図40中(B):例えば第1特別図柄の変動開始に同期して、液晶表示器42の表示画面上で3本の図柄列がスクロール変動することで変動表示演出が開始される(図柄演出実行手段)。すなわち、第1特別図柄の変動開始に同期して、液晶表示器42の表示画面内で左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄の列が縦方向にスクロールする(流れる)ようにして変動表示演出が開始される。なお、図中、演出図柄の変動表示は単に下向きの矢印で示されている。また、変動表示中、個々の演出図柄が透けた状態で表示(透過表示)されることにより、このとき表示画面内には演出図柄の背景となる画像(背景画像)が視認しやすい状態で表示されている。
この場合の背景画像は、例えば浴衣を着こなした女性キャラクターが長椅子に腰掛け、夕涼みでもするかのようにリラックスしている風景を表現したものである。このような背景画像は、演出上での滞在モードが例えば「通常モード」であることを表現している。本実施形態において「通常モード」は、上記の変動時間短縮機能が非作動であり、また、確率変動機能も非作動である通常状態に対応するものとする。この他にも演出上で各種のモードが設けられており、モードごとに風景や情景の異なる背景画像が用意されている(状態表示演出実行手段)。これらモードの違いは、内部的な「時間短縮状態」に対応するものであったり、「高確率状態」に対応するものであったりする。なお、内部状態別に対応するモードについてはさらに後述する。ここでは特に図示していないが、この後、例えば表示画面内にキャラクターやアイテム等の画像を表示させることで、予告演出が行われる態様であってもよい。
また、演出図柄の変動表示中、液晶表示器42の画面下部では第4図柄Z1が変動表示されており、第4図柄Z1は、その表示色を変化させることで変動表示を表現している。
〔左図柄停止〕
図40中(C):例えば、ある程度の時間(変動時間の半分程度)が経過すると、最初に左演出図柄が変動を停止する。この例では、画面の中段位置に数字の「8」を表す演出図柄が停止したことを表している。なお、ここでは背景画像の図示を省略している(これ以降も同様)。
〔作動記憶数減少時の演出例〕
ここで、先の図40中(B)に示されているように、変動開始に伴って第1特別図柄の作動記憶数が1個分減少するため、それに連動してマーカM1の表示個数が1個分減少されている。例えば、それまでに作動記憶数が4個あったとすると、マーカM1において最も以前(古い)の記憶数表示が1個だけ非表示となり、内部抽選によって消費される演出が合わせて行われる。これにより、第1特別図柄に関して作動記憶数が減少したことを演出上でも遊技者に教示することができる。
そして、図40中(C)の例においては、記憶順で先頭にあった作動記憶が消費されて残りが3個になったため、画面上に残った3つのマーカM1がそれぞれ1個分ずつ一方向(ここでは左方向)へずれていく演出が行われている。これにより、作動記憶数の変化の前後関係を正確に演出上で表現するとともに、遊技者に対して「作動記憶が消費されて1つ減った」ということを直感的に分かりやすく教示することができる。
〔右演出図柄停止〕
図40中(D):左演出図柄に続いて、その後に右演出図柄が変動を停止する。この例では、画面の中段位置に数字の「3」を表す演出図柄が停止したことを表している。この時点で既にリーチ状態が発生しないことは確定しているので、今回の変動が非リーチ(通常)変動であるということが見た目上でほとんど明らかとなっている。なお、ここではすべりパターン等によるリーチ変動を除くものとする。「すべりパターン」とは、例えば一旦は数字の「7」を表す演出図柄が停止した後、図柄列が1図柄分すべって数字の「8」を表す演出図柄が停止し、それによってリーチに発展するというものである。あるいは、一旦は数字の「9」を表す演出図柄が停止した後、図柄列が逆向きに1図柄分すべって数字の「8」を表す演出図柄が停止し、それによってリーチに発展するパターンもある。また、その他にも例えば「5」等の全くかけ離れた数字を表す演出図柄が一旦停止した後、画面上にキャラクターが出現して右演出図柄列を再変動させると、数字の「8」を表す演出図柄が停止してリーチに発展するといったパターンもある。
〔停止表示演出〕
図40中(E):第1特別図柄の停止表示に同期して、最後の中演出図柄が停止する。今回の内部抽選の結果が非当選であって、第1特別図柄が非当選(はずれ)の態様で停止表示される場合、演出図柄も同様に非当選(はずれ)の態様で停止表示演出が行われる。すなわち、図示の例では、画面の中段位置に数字の「1」を表す演出図柄が停止したことを表しており、この場合、演出図柄の組み合わせは「8」−「1」−「3」のはずれ目であるため、今回の変動は通常の「はずれ」に該当したことが演出上で表現されている。このとき、第4図柄Z1は、はずれに対応する態様(例えば白表示色)で停止表示される。
以上は、1回の変動ごとに演出図柄を用いて行われる変動表示演出と停止表示演出(非当選時)の一例である。このような演出を通じて、遊技者に当選に対する期待感を抱かせるとともに、最終的に内部抽選の結果を演出上で明確に教示することができる。
また、上記の例は非当選時についてのものであるが、大当り(当選)時には変動表示演出中にリーチ演出が実行された後、停止表示演出において演出図柄が大当りの態様で停止表示される。このとき演出図柄の停止表示態様は、基本的には主制御CPU72によって内部的に選択された当選図柄(第1特別図柄表示装置34又は第2特別図柄表示装置35の停止表示態様)に対応させて選択される。
〔大当り時の演出例〕
図41は、非時間短縮状態にて「10ラウンド通常図柄1,2,3」、「10ラウンド確変図柄1〜7」、「16ラウンド確変1〜5」のいずれかの当選図柄に該当した場合の大当り(当選)時に実行されるリーチ演出の流れを示す連続図である。ここではリーチ演出の他に、変動表示演出や停止表示演出及び予告演出が含まれるものとする。その他にも、変動表示演出中に実行される予告演出(リーチ発生前予告演出、リーチ発生後予告演出)の一例を説明する。
以下のリーチ演出は、例えば第1特別図柄表示装置34において大当り時の変動パターンによる変動表示が行われた後、第1特別図柄が「10ラウンド通常図柄1,2,3」、「10ラウンド確変図柄1〜7」、「16ラウンド確変1〜5」のいずれかの態様(例えば7セグメントLEDの「己」,「ヨ」,「口」,「巳」,「F」,「E」,「L」,「Γ」等)で停止表示されるまでに実行される(リーチ演出実行手段)。なお、図41中、各演出図柄を数字のみに簡略化して示している。また、上記のマーカM1,M2及び第4図柄Z1,Z2については、ここでの図示を省略している。以下、演出の流れに沿って説明する。
〔変動表示演出〕
図41中(A):例えば、第1特別図柄の変動開始に略同期して、液晶表示器42の画面上で左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄の列が縦方向(例えば上から下)にスクロールするようにして変動表示演出が開始される。
〔リーチ発生前予告演出(1段階目)〕
図41中(B):次に、変動表示演出の比較的初期において、キャラクターの絵柄画像(絵札)を用いた1段階目のリーチ発生前予告演出が行われる。このリーチ発生前予告演出は、予め定められた順序にしたがって1段階から複数段階(例えば2〜5段階)まで、段階的に態様の変化が進行していく予告演出である。このリーチ発生前予告演出で用いられる絵柄画像は、画面上で変動表示されている演出図柄の手前に位置し、例えば画面の左端からひょっこりと出現するようにして表示される(その他の出現の態様でもよい。)。なお、ここでいう「リーチ発生前予告」とは、いずれかの演出図柄が停止表示される前にリーチの可能性や大当りの可能性を予告するという意味である。このような「リーチ発生前予告演出」を実行することで、遊技者に対して「リーチに発展するかも知れない=大当りの可能性が高まる」という期待感を抱かせる効果が得られる。
〔リーチ発生前予告演出(2段階目)〕
図41中(C):リーチ発生前予告演出の1段階目の態様が実行された後、続いてリーチ発生前予告演出の態様の変化が2段階目に進行する。ここでは2段階目のリーチ発生前予告演出として、先とは違うキャラクターの絵柄画像を用いた演出が行われている。具体的には、画面の右端から別の絵柄画像が追加で出現し、先に表示されていた絵柄画像の前面に重なって表示される。また、このとき表示される絵柄画像は、先に表示されていた絵柄画像よりもサイズが大きい。そして、絵柄画像で表現されたキャラクターが台詞(例えば「リーチになるよ」等)を発するという、音響出力による演出もあわせて行われる。
このような2つ目の絵柄画像を用いたリーチ発生前予告演出(2段階目)は、先の図41中(B)で行われたリーチ発生前予告演出(1段階目)からさらに一歩進んだ発展型である。このように発展していく「リーチ発生前予告演出」の態様を称して、一般的に「ステップアップ予告」等と表現することがある。ここではリーチ発生前予告演出で2段階目の絵柄画像が出現する例を挙げているが、3段階目、4段階目、5段階目の絵柄画像が次々と出現して表示される演出態様であってもよい。また、例えば3段階目、4段階目、5段階目の絵柄画像が次々と出現して表示されるごとに、そのサイズが拡大されるものとしてもよい。なお、この段階でも演出図柄の変動表示は継続されている。いずれにしても、リーチ発生前予告演出の態様の変化をより多くの段階まで進行させることにより、今回の変動で大当りになる可能性(期待度)が高いことを遊技者に示唆することができる(例えば、5段階目まで進行すると最大の期待度を示唆する等。)。
〔左演出図柄の停止〕
図41中(D):変動表示演出の中期にさしかかり、やがて左演出図柄の変動表示が停止される。なお、この時点で画面の左側位置に数字の「5」を表す演出図柄が停止している。
〔リーチ状態の発生〕
図41中(E):そして左演出図柄に続き、例えば右演出図柄の変動表示が停止される。この時点で、画面の右側位置に数字の「5」を表す演出図柄が停止していることから、「5」−「変動中」−「5」のリーチ状態が発生している。そして画面上には、リーチ状態となる1本のラインを強調する画像が合わせて表示される。また、合わせて「リーチ!」等の音声を出力する演出が行われる。さらに、この場合は数字の「5」が揃えば確率変動大当りの期待度が高くなる(確変確定ではない)ことから、単なる抽選の当否だけでなく、「確変期待度が高いか、単なるはずれか」という多様な緊張感を遊技者に抱かせることができる。
リーチ状態の発生後、当選時のリーチ演出が実行される(ただし、この時点では未だ当選の結果は表出されていない。)。リーチ演出では、テンパイした数字(ここでは「5」)に対応する演出図柄だけが画面上に表示され、それ以外は表示されなくなる。なお、このとき演出図柄が画面の四隅にそれぞれ縮小された状態で表示される場合もある。
〔リーチ発生後予告演出(1回目)〕
図41中(F):リーチ状態が発生して暫くすると、例えば「ハート」の図形を表す画像が群をなして画面上を斜めに過ぎっていくリーチ発生後予告演出(1回目)が行われる。この場合、突然、画面上に「ハート群」の画像が流れていくように表示されるため、これによって遊技者に対する視覚的な訴求力を高めることができる。このような視覚的に賑やかなリーチ予告発生後予告演出を実行することで、遊技者に対してさらに大きな期待感を抱かせる効果が得られる。
〔リーチ演出の進行〕
図41中(G):1回目のリーチ発生後予告演出に続いて、例えば数字の「2」〜「6」を表す画像が画面上で立体的な列を構成した状態で表示され、列の先頭(手前)から「2」、「3」、「4」・・・という順番に画面から数字の画像が消去されていく演出が行われる。このような演出もまた、数字の「5」が最後まで消去されずに残ると「大当り」であることを遊技者に示唆(暗示)したり、想起させたりする目的で行われる。また、数字の「4」まで消去されて「5」が画面手前に残ると「大当り」であり、そして数字の「5」も消去されてしまうと「はずれ」であることを意味する。なお、はずれの場合、数字の「5」が消去された後の画面上に例えば数字の「6」が表示される。したがって、この間、数字の「2」、「3」、「4」と順番に画像が消去されていくに連れて、遊技者の緊張感や期待感も高まっていくことになる。そして、実際に画面上で数字の「4」まで消去され、数字の「5」が画面上に残った状態で演出が進行すると、「大当り」の可能性が高まるため、そこで遊技者の緊張感も一気に高まる。
〔リーチ発生後予告演出(2回目)〕
図41中(H):リーチ演出が終盤に近付いたところで、突然、画面上にキャラクターの画像が大写しに割って入るようにして表示され、そのキャラクターが何らかの台詞を発するという内容(又は、無言で微笑むという内容でもよい)のリーチ発生後予告演出(2回目)が行われる。この時点で例えばリーチ演出の内容は、「数字の「5」が消去されずに残れば、そのまま「5」−「5」−「5」の大当りの可能性が高まる」という展開である。したがって、このタイミングで大きくキャラクターの画像を出現させることにより、遊技者に対して「大当りになるかもしれない」という期待感を抱かせる効果が得られる。
〔停止表示演出〕
図41中(I):例えば第1特別図柄の停止表示に略同期して、最後の中演出図柄が停止する。この例では、内部的には当選図柄が「10ラウンド通常図柄1,2,3」、「10ラウンド確変図柄1〜7」、「16ラウンド確変1〜5」のいずれかに該当しているが、当選図柄の種類を非開示としつつ、演出上で例えば「5」を表す演出図柄を画面の中央に停止表示させることにより、今回は「通常大当り又は確変大当りのどちらか(確変確定ではない大当り)」に該当したことを遊技者に教示する演出が行われている。
図41中(J):そして、例えば第1特別図柄の確定停止表示に略同期して、演出図柄としての停止表示演出についても確定停止表示が行われる。演出図柄の停止表示演出は、例えば左・中・右演出図柄をそれぞれ初期の大きさに復元した状態で行われる。このような停止表示演出を行うことで、最終的な当選種類が演出上で確定したことを遊技者に対して教示することができる。逆に言えば、演出上で不明確な停止表示演出を行うことにより、「確変大当りであるか、それとも通常(非確変)大当りであるか」を遊技者に対して非開示としておくことができる。
なお、「10ラウンド通常図柄1,2,3」、「10ラウンド確変図柄1〜7」、「16ラウンド確変1〜5」の場合は、大当り遊技終了後も当選種類を非開示とするが、「16ラウンド確変図柄6」の場合は、以下の演出手法を採用することができる。すなわち、内部的に「16ラウンド確変図柄6」に該当した場合、ひとまず偶数の演出図柄を停止表示させておき、再度の変動(例えば再抽選演出)によって「3」の演出図柄を停止表示させて「確変」に昇格させたり、あるいは停止表示演出では偶数の演出図柄を停止表示させておき、大当り遊技中の演出で「確変」に昇格させたりする演出が行われる。
また、内部抽選の結果が非当選であれば、今回の変動対象である第1特別図柄がはずれ図柄で停止表示されるため、演出図柄も同様にはずれの態様で停止表示演出が行われる。この場合、画面の中央には「5」以外の数字「4」や「6」を表示することで、残念ながら今回の変動では大当りにならなかったことを知らせる演出が行われる。なお、このような演出は「はずれリーチ演出」として実行されるものである。
〔大役中演出〕
図42〜図45は、「10ラウンド通常図柄1,2,3」、「10ラウンド確変図柄1〜7」、「16ラウンド確変1〜5」のいずれかに該当した場合の大当り遊技中に実行される大役中演出の例を部分的に示す連続図である。
〔1ラウンド開始時〕
図42中(A):大当り遊技の1ラウンド目が開始されると、例えば画面内に「大当りラウンド」の文字情報が表示されるとともに、「打上げチャレンジボーナス」といった文字情報が表示される。また、画面の中央領域には、打上げチャレンジボーナスに対応した固有の演出画像(例えば女性キャラクター)が表示される。さらに、画面の右下隅位置には、今回の当選図柄に対応した演出図柄(ここでは数字の「5」)が表示されている。このように、大当り遊技中も引き続き当選図柄(いわゆる「残し目」)を表示しておくことで、遊技者に対して「5の演出図柄で当選した」という情報を引き続き教示することができる。
〔仮の最終ラウンド〕
図42中(B):この後、大当り遊技が順調に進行し、仮の最終のラウンドに移行する。ここで、仮の最終ラウンドとは、実質的に出球を獲得することができる最後のラウンドに対応し、例えば10ラウンド実質4ラウンドの大当りであれば、仮の最終ラウンドは4ラウンドであり、16ラウンド実質10ラウンドの大当りであれば、仮の最終ラウンドは10ラウンドである。なお、残りのラウンド消化(高速開放)は、以下の打上げチャレンジ演出の実行中に行われる。
そして、画面内には「ファイナル」の文字情報が表示されるとともに、大当り遊技中に固有の演出画像が表示されている。このように「ファイナル」の文字情報を表示することにより、遊技者に対して仮の最終ラウンドに到達したということを伝達することができる。また、画面の右下隅位置には、上記の「残し目」としての演出図柄(数字の「5」)が継続して表示されている。
〔打上げチャレンジ演出〕
図42中(C):仮の最終ラウンドが終了すると、この後は打上げチャレンジ演出が実行される。打上げチャレンジ演出は、高確率時間短縮状態の花火モードに移行するか、非時間短縮状態である忍耐モードに移行するかを決定するための演出である。図示の例では、中央に表示された女性キャラクターが「花火の打上げに成功すると」という台詞を発する演出が実行されている。
図43中(D):そして、画面右側に表示された女性キャラクターが「花火モードに突入するよ」という台詞を発する演出が実行されている。このような演出を実行することにより、遊技者に対しては「花火の打上げに成功すると花火モードに突入する」という期待感を与えることができる。
図43中(E):このような説明演出に続けて、画面上に花火を発射するための打上げ筒が大きく表示される。そして、その打上げ筒の周囲には、花火の発射を実行する女性キャラクターと、打上げ筒に接続された点火ボタンとが表示されている。
図43中(F):次に、打上げ筒に接続された点火ボタンが大きく表示され、女性キャラクターがその点火ボタンを押下する演出が実行される。
図44中(G):そうすると、花火玉に火が着火し、打上げ筒から勢いよく花火玉が発射される演出が実行される。
図44中(H):打上げ筒から放出された花火玉は、下方に軌跡を残しながら、上空に向かって進んでいく。
図44中(I):そして、全体の背景画像が小さく表示されることにより、街の風景が画面下部に出現し、花火玉が夜空に高く上昇していく演出が実行される。
図45中(J):花火玉の上昇が頂点まで達すると、画面中央に「演出切替ボタン」の画像が突発的に表示される。このように、「演出切替ボタン」の画像を画面の中央部分に表示することにより、遊技者の注目を引き付けるとともに、遊技者の緊張感をより一層向上させることができる。
〔成功演出〕
図45中(K):「10ラウンド確変図柄4〜6」、「16ラウンド確変図柄2,4,5」の大当りに該当している場合、成功演出が実行される。具体的には、演出切替ボタン45の押下を契機として、夜空に放出された花火が無事に燃焼して、花火の打上げに成功する演出が実行される。また、画面の下部には打上げの成功を祝福する「Congraturation」の文字情報が表示されている。
〔大役終了時〕
図45中(L):大当り遊技が終了するタイミングにおいて、この後に移行する内部状態を教示する内容の大役終了演出が実行される。図示の例では、画面内に「花火モード突入!」という文字情報が表示されている。このような大役終了演出を実行することにより、大当り遊技終了後の特典として、高確率時間短縮状態である花火モードに移行することを遊技者に教示することができる。
〔失敗演出〕
図45中(M):一方、「10ラウンド通常図柄1,2,3」、「10ラウンド確変図柄1〜3」、「16ラウンド確変図柄1,3」の大当りに該当している場合、失敗演出が実行される。具体的には、遊技者が演出切替ボタン45の押下を実行しても、夜空に放出された花火が燃焼することはなく、花火の打上げに失敗する演出が実行される。また、画面の下部には打上げに失敗に対応させて「失敗・・・」の文字情報が表示されている。
〔大役終了時〕
図45中(N):大当り遊技が終了するタイミングにおいて、この後に移行する内部状態を教示する内容の大役終了演出が実行される。図示の例では、画面内に「忍耐モード突入!」という文字情報が表示されている。このような大役終了演出を実行することにより、大当り遊技終了後の特典として、低確率又は高確率の非時間短縮状態である忍耐モードに移行することを遊技者に教示することができる。
〔花火モードの演出例〕
図46は、花火モードの演出例を示す連続図である。この花火モードは、例えば非時間短縮状態にて「10ラウンド確変図柄4〜6」、「16ラウンド確変図柄2,4,5」の大当りに該当した場合の大役遊技後に移行されるモードであり、「高確率状態」かつ「時間短縮状態」に該当する。以下、演出の流れについて順を追って説明する。
図46中(A):例えば、大当り遊技終了後から1回目の変動表示が行われることで、「花火モード」の状態で演出図柄の変動表示が行われている。花火モードの背景画像は、遊技者に対して花火のモチーフを深く印象付けるために、「夜空に花火が打ち上げられる情景」とともに「女性キャラクターが花火を観賞している様子」が表現された背景画像となっている。また、液晶表示器42の画面下部では第4図柄Z1が変動表示されている。
図46中(B):そして、大当り遊技終了後から1回目の変動(非当選時)が終了したことにより、すべての演出図柄が停止表示されている(「3」−「1」−「7」)。また、第4図柄Z1は、非当選の態様(例えば白色表示色)で停止表示されている。
図46中(C):次回の変動が開始されると、大当り遊技終了後から2回目の変動表示が行われる。そして、この「花火モード」は、次の大当りに当選するまで継続される(実際には10000回の変動のみであるが、花火モードがそれ以上継続する確率は確率的に極めて低い確率である)。なお、図示の例では、第1特別図柄の変動表示に伴う演出図柄の変動表示を示しているが、時間短縮状態では、可変始動入賞装置28の作動が高頻度で行われるため、遊技球の打ち出しを停止しない限り、大当り遊技終了後から2回目以降の変動表示は、第2特別図柄の変動表示に伴う演出図柄の変動表示が行われることが多い。
〔忍耐モードの演出例〕
図47は、忍耐モードの演出例を示す連続図である。なお、忍耐モードは、例えば非時間短縮状態にて「10ラウンド通常図柄1,2,3」、「10ラウンド確変図柄1〜3」、「16ラウンド確変図柄1,3」に該当した場合の大当り遊技後に移行されるモードである。「10ラウンド通常図柄1,2,3」に該当して忍耐モードに移行された場合は低確率非時間短縮状態となり、「10ラウンド確変図柄1〜3」、「16ラウンド確変図柄1,3」に該当して忍耐モードに移行された場合は高確率非時間短縮状態(いわゆる潜伏確変状態)となる。また、忍耐モードに突入すると、最初は忍耐モードの梅ステージに突入する。以下、演出の流れについて順を追って説明する。
図47中(A):例えば、大当り遊技終了後から1回目の変動表示が行われることで、「忍耐モード」の状態で演出図柄の変動表示が行われている。忍耐モードの背景画像は、忍耐や修行、特訓といった情景を深く印象付けるために、空手着を着用した女性キャラクターが表示されている。また、液晶表示器42の画面下部では第4図柄Z1が変動表示されている。
図47中(B):そして、大当り遊技終了後から1回目の変動(非当選時)が終了したことにより、すべての演出図柄が停止表示されている(「1」−「8」−「4」)。また、第4図柄Z1は、非当選の態様(例えば白色表示色)で停止表示されている。
図47中(C):次回の変動が開始されると、大当り遊技終了後から2回目の変動表示が行われる。この忍耐モードは、所定のモード移行条件が成立するまで継続するモードとなる。なお、本実施形態では、所定のモード移行条件は、後述する成果確認演出にて失敗の結果が得られたことを条件としている。そして、忍耐モードが終了すると、「通常モード」に移行する。
〔カード取得演出の演出例〕
図48〜図55は、忍耐モードで実行されるカード取得演出の演出例を部分的に示す連続図である。ここで、カード取得演出とは、忍耐モード演出の実行中に、後述する成果確認演出の実行に必要なカード(演出実行要素)を取得するための演出である。以下、演出の流れについて順を追って説明する。
図48中(A):例えば、大当り遊技終了後から1回目の変動表示が行われることで、「忍耐モード(梅ステージ)」の状態で演出図柄の変動表示が行われている。ここでの変動は、第1特別図柄の変動開始時の記憶数が「3」の状態からのはずれ非リーチ変動であるため、2秒の変動時間が選択されている。また、液晶表示器42の画面下部では第4図柄Z1が変動表示されている。
ここで、図示の例では、大当り遊技の終了時点で遊技者により遊技球の打ち出しが停止されているものとする。このため、これ以降は大当り遊技の実行中に蓄積された抽選要素の記憶が消費される状態となり、新たに抽選要素の記憶が増加しないものとする。
図48中(B):そして、大当り遊技終了後から1回目の変動(非当選時)が終了したことにより、すべての演出図柄が停止表示されている(「2」−「1」−「3」)。また、第4図柄Z1は、非当選の態様(例えば白色表示色)で停止表示されている。
図48中(C):大当り遊技終了後から2回目の変動表示が行われることで、「忍耐モード(梅ステージ)」の状態で演出図柄の変動表示が行われている。ここでの変動は、第1特別図柄の変動開始時の記憶数が「2」の状態からのはずれ非リーチ変動であるため、5秒の変動時間が選択されている。また、液晶表示器42の画面下部では第4図柄Z1が変動表示されている。
〔段階進行予告演出(1段階目)〕
図48中(D):次に、変動表示演出の実行中において、女性キャラクターの絵柄画像(参照符号SU1)を用いた1段階目の段階進行予告演出(リーチ発生前予告演出)が行われる。この段階進行予告演出は、予め定められた順序にしたがって1段階から複数段階(例えば2〜5段階)まで、段階的に態様の変化が進行していく予告演出である。この段階進行予告演出で用いられる絵柄画像は、液晶画面の隅位置に突然出現する態様により表示される。なお、ここでいう「段階進行予告演出」は、演出の進行具合に応じて、演出図柄が当選の態様で停止表示される可能性があることを示唆する内容の予告演出である。
図49中(E):そして、大当り遊技終了後から2回目の変動(非当選時)が終了したことにより、すべての演出図柄が停止表示されている(「3」−「1」−「7」)。また、第4図柄Z1は、非当選の態様(例えば白色表示色)で停止表示されている。
図49中(F):大当り遊技終了後から3回目の変動表示が行われることで、「忍耐モード(梅ステージ)」の状態で演出図柄の変動表示が行われている。ここでの変動は、第1特別図柄の変動開始時の記憶数が「1」の状態からのはずれ非リーチ変動であるため、8秒の変動時間が選択されている。また、液晶表示器42の画面下部では第4図柄Z1が変動表示されている。
〔段階進行予告演出(1段階目)〕
図49中(G):次に、変動表示演出の実行中において、女性キャラクターの絵柄画像(参照符号SU1)を用いた1段階目の段階進行予告演出(リーチ発生前予告演出)が行われる。
〔段階進行予告演出(2段階目)〕
図49中(H):1段階目の段階進行予告演出に続けて、2段階目の段階進行予告演出が実行される。図示の例では、画面の右下位置から別の女性キャラクターSU2が追加で出現し、先に表示されていた女性キャラクターSU1とともに画面上に表示されている。
〔段階進行予告演出(3段階目)〕
図50中(I):2段階目の段階進行予告演出に続けて、3段階目の段階進行予告演出が実行される。図示の例では、画面の左上位置から3番目の女性キャラクターSU3が追加で出現し、先に表示されていた女性キャラクターSU1,SU2とともに画面上に表示されている。また、この時点では、画面の中段位置に数字の「1」を表す左演出図柄が停止表示されている。
〔右演出図柄の停止〕
図50中(J):左演出図柄に続いて、右演出図柄が停止表示される。図示の例では、画面の中段位置に数字の「3」を表す右演出図柄が停止表示されている。
図50中(K):そして、大当り遊技終了後から3回目の変動(非当選時)が終了したことにより、すべての演出図柄が停止表示されている(「1」−「9」−「3」)。また、第4図柄Z1は、非当選の態様(例えば白色表示色)で停止表示されている。
図50中(L):大当り遊技終了後から4回目の変動表示が行われることで、「忍耐モード(梅ステージ)」の状態で演出図柄の変動表示が行われている。ここでの変動は、第1特別図柄の変動開始時の記憶数が「0」の状態からのはずれ非リーチ変動であるため、13秒の変動時間が選択されている。また、液晶表示器42の画面下部では第4図柄Z1が変動表示されている。
〔カード取得演出〕
図51中(M):忍耐モードにて13秒の変動時間を有する非リーチ変動が選択された場合、カード取得演出が実行される。図示の例では、裏返しになったカードの画像が画面の左端から出現し、表示画面の中央付近に大きく表示されている。
〔カード反転演出〕
図51中(N):そして、裏返しになったカードの角部分の一部がめくり上がる演出が実行される。これにより、遊技者に対してはカードの表面にはどのような内容が表示されているのかという期待感を与えることができる。
〔カード表面表示演出〕
図51中(O):裏返しになったカードが完全にひっくり返ると、カードの表面の表示内容が明確となる。図示の例では、カードの内容は、その中央部分に技を繰り出す女性の姿が表示され、その下端部に星が1つ表示されたものとなっている。
〔カード取得強調演出〕
図51中(P):そして、カードの取得後にはカード取得強調演出が実行される。図示の例では、画面の右下位置から女性キャラクターが出現し、「カード取得!」という台詞を発する演出が実行される。これにより、遊技者に対して何かしらのカードを獲得したということを強調して伝達することができる。また、この時点では、画面の中段位置に数字の「5」を表す左演出図柄が停止表示されている。
〔取得カード縮小表示演出〕
図52中(Q):カードを取得すると、そのカードのサイズが縮小され、縮小したカードが画面の左上に移動する取得カード縮小表示演出が実行される。画面の左上に移動した小さなカードは、今回の変動が終了した後も引き続き表示され続けることになる。これにより、遊技者に対しては、取得したカードがストックされているかのような印象を与えることができる。
図52中(R):そして、大当り遊技終了後から4回目の変動(非当選時)が終了したことにより、すべての演出図柄が停止表示されている(「5」−「1」−「2」)。また、第4図柄Z1は、非当選の態様(例えば白色表示色)で停止表示されている。
ここまでは、遊技者は遊技球の打ち出しを停止していたが、今回の変動にて蓄積されていた抽選要素の記憶が全てなくなったため、遊技球を2,3球打ち出し、そのうちの1球が上始動入賞口26に入球したものとする。
図52中(S):そうすると、大当り遊技終了後から5回目の変動表示が行われることで、「忍耐モード(梅ステージ)」の状態で演出図柄の変動表示が行われる。ここでの変動は、第1特別図柄の変動開始時の記憶数が「0」の状態からのはずれ非リーチ変動であるため、13秒の変動時間が選択されている。また、液晶表示器42の画面下部では第4図柄Z1が変動表示されている。
〔カード取得演出〕
図52中(T):忍耐モードにて13秒の変動時間を有する非リーチ変動が選択された場合、カード取得演出が実行される。図示の例では、裏返しになったカードの画像が画面の左端から出現し、表示画面の中央付近に大きく表示されている。
〔カード反転演出〕
図53中(U):そして、裏返しになったカードの角部分の一部がめくり上がる演出が実行される。これにより、遊技者に対してはカードの表面にはどのような内容が表示されているのかという期待感を与えることができる。
〔カード表面表示演出〕
図53中(V):裏返しになったカードが完全にひっくり返ると、カードの表面の表示内容が明確となる。図示の例では、カードの内容は、その中央部分に技を繰り出す女性の姿が表示され、その下端部に星が3つ表示されたものとなっている。
〔カード取得強調演出〕
図53中(W):そして、カードの取得後にはカード取得強調演出が実行される。図示の例では、画面の右下位置から女性キャラクターが出現し、「カード取得!」という台詞を発する演出が実行される。これにより、遊技者に対して何かしらのカードを獲得したということを強調して伝達することができる。また、この時点では、画面の中段位置に数字の「7」を表す左演出図柄が停止表示されている。
〔取得カード縮小表示演出〕
図53中(X):カードを取得すると、そのカードのサイズが縮小され、縮小したカードが画面の左上に移動する取得カード縮小表示演出が実行される。この場合、すでに1枚カードを取得しているため、取得しているカードの横に並べて新たに取得したカードが表示される。これにより、遊技者に対しては、取得したカードが何枚もストックされているかのような印象を与えることができる。なお、取得したカードはその後3枚までストックされる。
図54中(Y):そして、大当り遊技終了後から5回目の変動(非当選時)が終了したことにより、すべての演出図柄が停止表示されている(「7」−「3」−「9」)。また、第4図柄Z1は、非当選の態様(例えば白色表示色)で停止表示されている。
そしてまた遊技者は、この時点で遊技球を2,3球打ち出し、そのうちの1球が上始動入賞口26に入球したものとする。
図54中(Z):そうすると、大当り遊技終了後から6回目の変動表示が行われることで、「忍耐モード(梅ステージ)」の状態で演出図柄の変動表示が行われる。ここでの変動は、第1特別図柄の変動開始時の記憶数が「0」の状態からの変動であるが、20秒の変動時間を有するリーチ後はずれ変動パターンが選択されたものとする。また、液晶表示器42の画面下部では第4図柄Z1が変動表示されている。
〔段階進行予告演出(1段階目)〕
図54中(a):次に、変動表示演出の実行中において、女性キャラクターの絵柄画像(参照符号SU1)を用いた1段階目の段階進行予告演出(リーチ発生前予告演出)が行われる。
〔段階進行予告演出(2段階目)〕
図54中(b):1段階目の段階進行予告演出に続けて、2段階目の段階進行予告演出が実行される。図示の例では、画面の右下位置から別の女性キャラクターSU2が追加で出現し、先に表示されていた女性キャラクターSU1とともに画面上に表示されている。
〔段階進行予告演出(3段階目)〕
図55中(c):2段階目の段階進行予告演出に続けて、3段階目の段階進行予告演出が実行される。図示の例では、画面の左上位置から3番目の女性キャラクターSU3が追加で出現し、先に表示されていた女性キャラクターSU1,SU2とともに画面上に表示されている。また、この時点では、画面の中段位置に数字の「8」を表す左演出図柄が停止表示されている。
〔段階進行予告演出(4段階目)〕
図55中(d):3段階目の段階進行予告演出に続けて、4段階目の段階進行予告演出が実行される。図示の例では、画面の右上位置から4番目の女性キャラクターSU4が追加で出現し、先に表示されていた女性キャラクターSU1〜SU3とともに画面上に表示されている。
〔リーチ状態の発生〕
また、左演出図柄に続いて、その後に右演出図柄が停止表示される。この時点では、画面の中段位置に数字の「8」を表す右演出図柄が停止表示されている。右演出図柄が停止表示されることにより、画面上に横一線状(1本のライン上)に数字の「8」−「変動中」−「8」のリーチ状態が発生している。そして画面上には、リーチ状態となる1本のラインを強調する画像が合わせて表示される。
〔リーチ演出〕
図55中(e):リーチ状態が発生した後は、リーチ演出が実行される。図示の例ではノーマルリーチ演出が実行されており、中演出図柄が左右に揺れながらゆっくりとスクロールする演出が実行される。
図55中(f):そして、大当り遊技終了後から6回目の変動(非当選時)が終了したことにより、すべての演出図柄が停止表示されている(「8」−「7」−「8」)。また、第4図柄Z1は、非当選の態様(例えば白色表示色)で停止表示されている。
このように、本実施形態では、規定の変動時間(13秒)を有する変動パターンが選択された場合に限ってカード取得演出が実行される。ここで、図柄の変動時間は、基本的には抽選要素の記憶数が少ないと長く設定されるものであるが、長い変動時間といっても「非リーチはずれ変動パターン」に対応するものや、「リーチ後はずれ変動パターン」に対応するもの、「リーチ後当り変動パターン」に対応するもの等といったように様々な変動パターンがある。
そして、本実施形態では、長い変動時間を有する変動パターンの中でも、規定の変動時間(例えば13秒)を有する変動パターンが選択された場合に限定してカード取得演出を実行することにしている。すなわち、本実施形態では、ある程度長い変動時間を有する変動パターンが選択されたからといって、闇雲にカード取得演出を実行するのではなく、規定の変動時間(例えば13秒)を有する変動パターンが選択された場合に限ってカード取得演出を実行することにしている。
この点、規定の変動時間(例えば13秒)よりも長い変動時間を有する変動パターンが選択された場合、それは単なるはずれ変動ではなく、リーチ演出を伴うはずれ変動か、もしくはリーチ演出を伴う当り変動である可能性がある。そして、そのような場合には、リーチ演出等に伴う各種演出を実行することが多く、当該変動に対する期待度を示すものではないカード取得演出を実行してしまっては、遊技者に対して今回の変動とはあまり関係のない演出が実行されたという感覚を与えかねない。
そこで、本実施形態では、所定時間以上の変動時間を有する変動パターンが選択された場合に、無理やりカード取得演出を行うのではなく、他の演出の邪魔をせずに無理なくカード取得演出を実行することができる場合に限ってカード取得演出を実行することにより、他の演出との調和を図りながらカード取得演出を円滑に実行することができる。
〔カードの詳細〕
図56は、カード取得演出にて取得することができるカードの詳細について説明するための図である。
本実施形態では、カード取得演出にて取得することができるカードとして5種類のカードC1〜C5が用意されている(図56中(A)〜図56中(E))。
〔技情報〕
各カードの中央部分には、技情報W1〜W5が表示されている。技情報は、そのカードにより発動される技を体現した女性キャラクターの画像と、技の名称とにより構成されている。例えば、カードC1の技情報W1は、「パンチ」という文字情報と、実際にパンチの動作を行う女性キャラクターの画像とにより構成されている。このため、カードC1を取得した遊技者に対しては、女性キャラクターによりパンチの技が繰り出されるといった期待感を与えることができる。
これと同様に、カードC2の技情報W2は「チョップ」という文字情報と、チョップの動作を行う女性キャラクターの画像とにより構成されており、カードC3の技情報W3は「キック」という文字情報と、キックの動作を行う女性キャラクターの画像とにより構成されている。
また、カードC4の技情報W4は「カウンター」という文字情報と、カウンターの動作(例えばカウンターパンチ)を行う女性キャラクターの画像とにより構成されており、カードC5の技情報W5は「バランス」という文字情報と、バランスを取っている女性キャラクターの画像とにより構成されている。
〔強弱情報〕
また、各カードの下端部には、後述する成果確認演出にて1段階上のステージに移行する可能性の高低を示す強弱情報L1〜L5が表示されている。本実施形態において、強弱情報は、星の数によるステージアップ期待度を示す情報であり、星の数が多いほどステージアップ期待度が高くなる。具体的には、カードC1の強弱情報L1は、星の数が「1」であるため、ステージアップ期待度が低い。そして、強弱情報L2から強弱情報L4に関しては、星の数が「2」から「4」と増えていくため、ステージアップ期待度が次第に高くなっている。また、カードC5の強弱情報L5は星の数が「5」であるため、ステージアップ期待度が最も高くなっている。なお、カードC5についてはステージアップが確定するカードとしてもよい。
そして、忍耐モード演出中にカード取得演出が実行された場合、内部状態に応じて上記の5枚のカードのうちからいずれか1つのカードが表示される。そして、カードを3枚集めると、後述する成果確認演出が実行される。
なお、このようなカードの構成要素となる各種画像データは、例えば予め演出表示制御装置144(VDP152)の画像ROM154に記憶されている。
〔成果確認演出の演出例〕
図57〜図59は、忍耐モードで実行される成果確認演出の演出例を部分的に示す連続図である。ここで、成果確認演出とは、忍耐モード演出の実行中にカードを3枚取得した場合、背景画像を変化させて高確率状態が設定された可能性が1段階高くなるステージに移行させるか、高確率状態が設定された可能性がないステージ(通常モード)に移行させるかのジャッジを行う演出である。以下、演出の流れについて順を追って説明する。
図57中(A):例えば、「忍耐モード(梅ステージ)」の状態で演出図柄の変動表示が行われている。ここでの変動は、第1特別図柄の変動開始時の記憶数が「0」の状態からのはずれ非リーチ変動であるため、13秒の変動時間が選択されているものとする。
また、図示の例では、忍耐モード演出の実行中にカードが既に3枚取得されているため、画面左上に取得済みのカードが3枚表示されている。なお、液晶表示器42の画面下部では第4図柄Z1が変動表示されている。
〔成果確認演出〕
図57中(B):カードが既に3枚取得されている状態で、13秒の変動時間を有する非リーチ変動が選択された場合、成果確認演出が実行される。具体的には、仙人のキャラクターが表示され、「忍耐の成果を試すのじゃ」という台詞を発する演出が実行される。
また、この時点からは、成果確認演出を画面一杯に表示させるため、演出図柄は、画面の右上隅位置で縮小した状態で変動表示演出が実行される(「変動中」−「変動中」−「変動中」)。
〔取得カード拡大表示演出〕
図57中(C):そして、既に取得されている3枚のカードが画面中央に拡大して表示される演出が実行される。これにより、遊技者に対してはどのようなカードを過去に取得したのかということを再認識させることができる。
〔カード選択演出〕
図58中(D):そして、拡大された3枚のカードの前を女性キャラクターが歩き回り、3枚のカードの中から1枚のカードを選択する演出が実行される。図示の例では、女性キャラクターが中央のカードの前で停止し、中央のカードがさらに拡大して表示されている。これにより、女性キャラクターが中央のカードを選択したということを遊技者に伝達することができる。なお、中央のカードは、星が3つの「キック」のカードである。
〔技実行演出〕
図58中(E):カード選択演出が終了すると、滞在ステージに応じた成果確認演出が実行される。ここでは、梅ステージに滞在しているため、梅の文字が付された巨大な水晶玉が画面左側に登場する演出が実行される。なお、竹ステージに滞在していれば竹の文字が付された巨大な水晶玉が登場し、松ステージに滞在していれば松の文字が付された巨大な水晶玉が登場する。
図58中(F):そして、女性キャラクターが選択されたカードの技を実行する演出が実行される。今回は、「キック」のカードが選択されているため、女性キャラクターが巨大な水晶玉に対してキックの技を繰り出す演出が実行される。
図59中(G):女性キャラクターが技を繰り出すと、それによって巨大な水晶玉にヒビが入る演出が実行される。そして、巨大な水晶玉が割れるとステージアップとなり、巨大な水晶玉が割れないと通常モードに移行することになる。
〔ステージアップ演出〕
図59中(H):内部状態が高確率状態である場合、又は内部状態が低確率状態であるが所定のステージアップ抽選に当選している場合、巨大な水晶玉が割れる演出が実行される。
〔移行先ステージ教示演出〕
図59中(I):成果確認演出にて成功の結果が得られると、移行先ステージ教示演出が実行される。今回は、忍耐モードの梅ステージに滞在しているため、次のステージである竹ステージに突入することを教示する演出が実行される。図示の例では、「忍耐モード竹ステージ突入!」の文字情報が表示されている。これにより、遊技者に対しては高確率状態の期待が高まる竹ステージに突入したという期待感を与えることができる。また、特別図柄の変動(非当選時)が終了したことにより、すべての演出図柄が停止表示されており(「2」−「1」−「8」)、第4図柄Z1は、非当選の態様(例えば白色表示色)で停止表示されている。なお、忍耐モードの竹ステージに滞在していれば、忍耐モードの松ステージに移行する演出が実行され、忍耐モードの松ステージに滞在していれば、忍耐モードの三姉妹ステージに移行する演出が実行される。
また、本実施形態では、成果確認演出にて用いられなかった残りの2枚のカードは、破棄されることになっている。これにより、成果確認演出の後にはまた最初からカードを取得することができ、カードを取得する楽しみを遊技者に対して充分に満喫させることができる。
図59中(J):一方、内部状態が低確率状態であり、所定のステージアップ抽選に当選していない場合、巨大な水晶玉が割れない演出(ヒビ割れが元に戻る演出)が実行される。
〔移行先ステージ教示演出〕
図59中(K):成果確認演出にて失敗の結果が得られると、移行先ステージ教示演出が実行される。図示の例では、「忍耐モード終了」の文字情報が表示されており、遊技者に対しては忍耐モードが終了したということを明確に伝達することができる。なお、忍耐モードが終了すると、低確率状態が確定している通常モードに移行するため、遊技者に対しては新たな遊技意欲を与えることができる。また、特別図柄の変動(非当選時)が終了したことにより、すべての演出図柄が停止表示されており(「2」−「1」−「8」)、第4図柄Z1は、非当選の態様(例えば白色表示色)で停止表示されている。
〔大役中演出〕
図60は、「16ラウンド確変図柄6」に該当した場合の大当り遊技中に実行される大役中演出の例を部分的に示す連続図である。この大役中演出は、非時間短縮状態において上記のリーチ演出を経て演出図柄が「3」−「3」−「3」の3つ揃いの組み合わせで停止表示された場合に実行される。なお、「16ラウンド確変図柄6」の大当りは、16ラウンド実質10ラウンドの大当りに対応する。
〔1ラウンド〕
図60中(A):大当り遊技の1ラウンド目が開始されると、「大当り中」という遊技の進行状況に対応した内容の大役中演出が実行される。大役中演出では、例えば画面内に「ROUND1」のラウンド数に対応する文字情報が表示される。また、画面の右下隅位置には、今回の当選図柄に対応した演出図柄(ここでは数字の「3」)が表示されている。このように、大当り遊技中も引き続き当選図柄(いわゆる「残し目」)を表示しておくことで、遊技者に対して「3の演出図柄で当選した」という情報を引き続き教示することができる。また、表示画面の左下側の領域には、「スペシャルボーナス」の文字が表示されている。このため、今回の大当りは、通常の大当りとは異なる特別な大当りであるということを遊技者に伝達することができる。
〔10ラウンド〕
図60中(B):この後、大当り遊技が順調に進行し、最終の10ラウンドに移行すると、画面内には「ROUND10」のラウンド数に対応する文字情報が表示されるとともに、大当り遊技中に固有の演出画像が表示されている。また、画面の右下隅位置には、上記の「残し目」としての演出図柄(数字の「3」)が引き続き表示されている。
〔大役終了時〕
図60中(C):大当り遊技が終了するタイミングにおいて、この後に移行する内部状態を教示する内容の大役終了演出が実行される。この例では、例えば画面内に「花火モード突入!」という文字情報が表示されている。このような大役終了演出を実行することにより、大当り遊技終了後の特典として、高確率時間短縮状態である花火モードに移行することを遊技者に教示することができる。
このように、非時間短縮状態にて「16ラウンド確変図柄6」に該当した場合、遊技者は「打上げチャレンジ演出」が実行されることによる緊張感を味わうことはできないが、「打上げチャレンジ演出」が実行されないということは、高確率時間短縮状態である花火モードに移行することを意味しているため、遊技者はその時点で安心して次の大当りを目指すことができる。
図61〜図64は、花火モードでの当選時の演出例を示す連続図である。
以下の演出例は、4ラウンド大当り(「4ラウンド通常図柄1,2」又は「4ラウンド確変図柄」)に該当している場合、10ラウンド大当り(「10ラウンド確変図柄7」)に該当している場合、16ラウンド大当り(「16ラウンド確変図柄7」)に該当している場合の演出例について説明する。以下、演出の流れについて順を追って説明する。
図61中(A):「花火モード」の状態で演出図柄の変動表示が行われている。図示の例では、「夜空に花火が打ち上げられる情景」とともに「女性キャラクターが花火を観賞している様子」が表現された背景画像が表示されている。また、液晶表示器42の画面右上には、第1特別図柄に対応する第4図柄Z1と、第2特別図柄に対応する第4図柄Z2表示されており、ここでは、第4図柄Z2が変動表示されている。
図61中(B):例えば女性キャラクターが「勝負よ!!」という台詞を発する演出が実行される。このような演出を実行することにより、遊技者に対して「これから何かしらの勝負が始まる」という印象を与えることができる。また、この時点からは、味方キャラクターと敵キャラクターとを対戦させる演出を画面一杯に表示させるため、演出図柄は、画面の左上隅位置で縮小した状態で変動表示演出が実行される(「2」−「変動中」−「変動中」)。
図61中(C):例えば画面の左側にパンダのキャラクター(敵キャラクター)が出現し、画面の右側に女性キャラクター(味方キャラクター)が出現し、画面の中央に「VS」の文字の画像が出現する演出が行われる。これにより、遊技者に対してこれからバトルリーチ演出が開始されるということを教示することができる。なお、画面の左上で変動表示されている演出図柄では、リーチ状態が発生している(「2」−「変動中」−「2」)。
図62中(D):そして、この後はバトルリーチ演出が具体的に進行する。図示の例では、パンダのキャラクターが女性キャラクターに向かっていく演出が行われる。そして、女性キャラクターが驚いて逃げ出し、画面の右側へ消え去っていく演出が行われる。
図62中(E):今度は女性キャラクターが太鼓(武器)を取り出し、その太鼓から炎(オーラ)が出現する演出が行われている。この演出例では、太鼓を用いて敵キャラクターと戦う演出が実行されているが、例えばうちわを用いて敵キャラクターと戦う演出を実行することもできる。このように、対戦に用いる武器を変更することにより、大当りの期待度を変化させることができる。
図62中(F):そして、女性キャラクターが、パンダのキャラクターの方向に太鼓を向ける演出が実行される。
図63中(G):これに続けて、太鼓から波動が発射される演出が実行される。この状態でパンダのキャラクターを倒すことができれば当りとなる。
〔4ラウンド大当り当選時〕
図63中(H):今回の特別図柄の変動が4ラウンド大当り(「4ラウンド通常図柄1,2」又は「4ラウンド確変図柄」)に該当している場合、パンダのキャラクターが太鼓から発射された波動を上手くかわす演出が実行される。
図63中(I):「敗北・・」の文字とともに、パンダのキャラクターが大きく表示され、女性キャラクターが小さく表示されると、4ラウンド大当り(「4ラウンド通常図柄1,2」又は「4ラウンド確変図柄」)であることが遊技者に伝達される。そして、画面の左上隅位置では、演出図柄を縮小した状態で演出図柄が停止表示されている(「2」−「3」−「2」)。
図63中(J):この場合、特別図柄の停止表示に同期して、演出図柄としての停止表示演出が行われる。演出図柄の停止表示演出は、例えば左・中・右演出図柄をそれぞれ初期の大きさに復元した状態で行われる。また、第4図柄Z2については、実際に4ラウンド大当り(「4ラウンド通常図柄1,2」又は「4ラウンド確変図柄」)に対応する態様(例えば水色表示色や桃色表示色等)で停止表示される。
〔花火モード終了演出〕
そして、画面の下部には、「花火モード終了・・」の文字情報が表示され、これにて花火モードが終了することが遊技者に伝達される。そして、4ラウンド分の高速開放は、花火モード終了演出の最中に実行される。この花火モード終了演出が終了した後には、低確率又は高確率の時間短縮状態である海岸モードに突入する。
〔10ラウンド大当り又は16ラウンド大当り当選時〕
図63中(K):一方、今回の特別図柄の変動が10ラウンド大当り又は16ラウンド大当りに該当している場合、パンダのキャラクターに波動がぶつかり、それにより爆発が生じてパンダのキャラクターが遠くへ飛ばされていく演出が実行される。
図63中(L):「勝利!!」の文字とともに、女性キャラクターが大きく表示され、パンダのキャラクターが小さく表示されると、大当り(当選)であることが遊技者に伝達される。また、画面の左上隅位置では、演出図柄を縮小した状態で停止表示演出が実行されている(「2」−「2」−「2」)。ただし、三つ揃いしたすべての演出図柄は、左右に揺れて表示されており、演出図柄の変動は完全には停止していない。
図63中(M):そして、演出図柄は、左・中・右の演出図柄がそれぞれ初期の大きさに復元した状態に戻される。ただし、三つ揃いしたすべての演出図柄は、左右に揺れて表示されており、演出図柄の変動は完全には停止していない。このとき、特別図柄は変動中の状態であり、第4図柄Z2も変動中の状態である。
〔昇格チャンス演出〕
図64中(N):演出図柄が三つ揃いした場合、そこで大当りということは確定しているが、大当り遊技にて得られる利益(出球)の大小を左右する(ラウンド数を決定する)昇格チャンス演出が実行される。
図示の例では、画面に上部に「昇格チャンス」の文字情報が表示されている。これにより、遊技者に対しては、これから昇格チャンス演出が開始され、「2の演出図柄」から「7の演出図柄」に昇格するかもしれないといった期待感を与えることができる。
図64中(O):三つ揃いした演出図柄が徐々に小さく表示されるとともに、三つ揃いした演出図柄が回転しながら画面上奥側に吸い込まれていく演出が実行される。
図64中(P):そして、3つの演出図柄がほとんど視認できなくなるほど小さくなり、その時点で、表示画面の下部に演出切替ボタン45の画像が表示され、演出切替ボタン45の押下を遊技者に対して促す演出が行われる。
〔昇格チャンス失敗演出〕
図64中(Q):昇格チャンス演出に失敗する場合、すなわち、10ラウンド大当り(「10ラウンド確変図柄7」)に該当している場合には、昇格チャンス失敗演出が実行される。この場合、演出切替ボタン45の押下を契機として演出図柄が奥側から手前側に飛び出してくる演出が実行され、3つの演出図柄のすべてを表示しきれない程に演出図柄が拡大して表示されるが、この場合は演出図柄の数字は変更されない(「2」のまま)。
図64中(R):特別図柄の停止表示に略同期して、演出図柄についても停止表示演出が行われる。演出図柄の停止表示演出は、揺れを伴わないで演出図柄を完全に停止させた状態で行われる。また、第4図柄Z2については、実際に10ラウンド大当り(「10ラウンド確変図柄7」)に対応する態様(例えば緑色表示色等)で停止表示される。そして、この後は10ラウンド大当りとなる祭りボーナスに突入し、画面上では大役中演出が実行される。
〔昇格チャンス成功演出〕
図64中(S):一方、昇格チャンス演出に成功する場合、すなわち、16ラウンド大当り(「16ラウンド確変図柄7」)に該当している場合には、昇格チャンス成功演出が実行される。この場合、演出切替ボタン45の押下を契機として演出図柄が奥側から手前側に飛び出してくる演出が実行され、3つの演出図柄のすべてを表示しきれない程に演出図柄が拡大して表示され、演出図柄の数字は「2」から「7」に変更される。
図64中(T):特別図柄の停止表示に略同期して、演出図柄についても停止表示演出が行われる。演出図柄の停止表示演出は、揺れを伴わないで演出図柄を完全に停止させた状態で行われる。また、第4図柄Z2については、実際に16ラウンド大当り(「16ラウンド確変図柄7」)に対応する態様(例えば橙色表示色等)で停止表示される。そして、この後は16ラウンド大当りとなる花火道ボーナスに突入し、画面上では大役中演出が実行される。
〔大役中演出〕
図65は、時間短縮状態にて「10ラウンド確変図柄7」に該当した場合の大当り遊技中に実行される大役中演出の例を部分的に示す連続図である。この大役中演出は、例えば上記の昇格チャンス演出にて失敗演出が実行された場合に実行される。
〔1ラウンド〕
図65中(A):大当り遊技の1ラウンド目が開始されると、「大当り中」という遊技の進行状況に対応した内容の大役中演出が実行される。大役中演出では、例えば画面内に「ROUND1」のラウンド数に対応する文字情報が表示される。また、画面の右下隅位置には、今回の当選図柄に対応した演出図柄(ここでは数字の「2」)が表示されている。このように、大当り遊技中も引き続き当選図柄(いわゆる「残し目」)を表示しておくことで、遊技者に対して「2の演出図柄で当選した」という情報を引き続き教示することができる。また、表示画面の左下側の領域には、「祭りボーナス」の文字が表示され、画面の周囲には「うちわ」や「太鼓」といった祭りに関する画像が表示されている。このような演出により、今回の大当りは、昇格チャンス演出にて失敗演出が実行されたものの、ある程度の出球は確保することができる大当りであるということを遊技者に伝達することができる。
〔10ラウンド〕
図65中(B):この後、大当り遊技が順調に進行し、最終の10ラウンドに移行すると、画面内には「ROUND10」のラウンド数に対応する文字情報が表示されるとともに、大当り遊技中に固有の演出画像が表示されている。また、画面の右下隅位置には、上記の「残し目」としての演出図柄(数字の「2」)が引き続き表示されている。
〔大役終了時〕
図65中(C):大当り遊技が終了するタイミングにおいて、この後に移行する内部状態を教示する内容の大役終了演出が実行される。この例では、例えば画面内に「花火モード突入!」という文字情報が表示されている。このような大役終了演出を実行することにより、大当り遊技終了後の特典として「花火モード」に移行することを遊技者に教示することができる。
〔大役中演出〕
図66は、時間短縮状態にて「16ラウンド確変図柄7」に該当した場合の大当り遊技中に実行される大役中演出の例を部分的に示す連続図である。この大役中演出は、例えば上記の昇格チャンス演出にて成功演出が実行された場合に実行される。
〔1ラウンド〕
図66中(A):大当り遊技の1ラウンド目が開始されると、「大当り中」という遊技の進行状況に対応した内容の大役中演出が実行される。大役中演出では、例えば画面内に「ROUND1」のラウンド数に対応する文字情報が表示される。また、画面の右下隅位置には、今回の当選図柄に対応した演出図柄(ここでは数字の「7」)が表示されている。このように、大当り遊技中も引き続き当選図柄(いわゆる「残し目」)を表示しておくことで、遊技者に対して「7の演出図柄で当選した」という情報を引き続き教示することができる。また、表示画面の左下側の領域には、「花火道ボーナス」の文字が表示され、画面の周囲には和のモチーフを強調するために「桜」や「掛け軸」、「一輪挿し」の画像が表示される。このような演出により、今回の大当りは、最大の出球を確保することができる大当りであるということを遊技者に伝達することができる。
また、液晶表示器42の画面右上部分には、「右打ち」の文字情報とともに遊技領域8a内の右側部分を指示する矢印記号が表示される。本実施形態では、非時間短縮状態や時間短縮状態では左打ちを実行して遊技を進めることになるが、「16ラウンド確変図柄7」に該当した場合は、第2可変入賞装置31が作動するため、このような発射位置指定演出を実行している。そして、このような演出を実行することにより、遊技者に対して「右打ち」を促し、第2可変入賞装置31の開放動作に伴う入賞が発生することを意識させることができる。
〔16ラウンド〕
図66中(B):この後、大当り遊技が順調に進行し、最終の16ラウンドに移行すると、画面内には「ROUND16」のラウンド数に対応する文字情報が表示されるとともに、大当り遊技中に固有の演出画像が表示されている。また、画面の右下隅位置には、上記の「残し目」としての演出図柄(数字の「7」)が引き続き表示されている。
〔大役終了時〕
図66中(C):大当り遊技が終了するタイミングにおいて、この後に移行する内部状態を教示する内容の大役終了演出が実行される。この例では、例えば画面内に「花火モード突入!」という文字情報が表示されている。このような大役終了演出を実行することにより、大当り遊技終了後の特典として「花火モード」に移行することを遊技者に教示することができる。
〔記憶内連荘演出〕
図67〜図70は、記憶内連荘演出の演出例を部分的に示す連続図である。
本実施形態では、記憶内連荘演出は「16ラウンド確変図柄7」に該当し、さらにそのときの第2特別図柄の記憶内に「16ラウンド確変図柄7」の大当りに該当する抽選要素が存在している場合に実行され得る演出となる。以下、演出の流れについて順を追って説明する。
〔1ラウンド〕
図67中(A):1回目の16ラウンド大当り遊技の1ラウンド目が開始されると、「大当り中」という遊技の進行状況に対応した内容の大役中演出が実行される。大役中演出では、例えば画面内に「ROUND1」のラウンド数に対応する文字情報が表示される。
〔カウント演出〕
また、演出用表示装置200では、大当り遊技中に普通入賞口24に入球した遊技球の個数をカウントするカウント演出が実行される。図示の例では、16ラウンド大当り遊技の1ラウンド目が開始されたばかりであるため、カウント表示は「00」となっている。
〔3ラウンド〕
図67中(B):この後、大当り遊技が順調に進行し、3ラウンドに移行すると、画面内には「ROUND3」のラウンド数に対応する文字情報が表示されるとともに、大当り遊技中に固有の演出画像が表示されている。
〔カウント演出〕
また、演出用表示装置200では、大当り遊技中に普通入賞口24に入球した遊技球の個数をカウントするカウント演出が実行される。図示の例では、16ラウンド大当り遊技の3ラウンド目まで到達しているため、カウント表示は「09」となっており、これまでに9個の遊技球が普通入賞口24に入球したことが表現されている。
〔5ラウンド〕
図67中(C):この後、大当り遊技が順調に進行し、5ラウンドに移行すると、画面内には「ROUND5」のラウンド数に対応する文字情報が表示されるとともに、大当り遊技中に固有の演出画像が表示されている。
〔カウント演出〕
また、演出用表示装置200では、大当り遊技中に普通入賞口24に入球した遊技球の個数をカウントするカウント演出が実行される。図示の例では、16ラウンド大当り遊技の5ラウンド目まで到達しているため、カウント表示は「11」となっており、これまでに11個の遊技球が普通入賞口24に入球したことが表現されている。
〔第1チャンスランプ点灯演出〕
そして、カウント表示が実行契機回数である「11」に到達したことを契機として第1チャンスランプ点灯演出が実行される。第1チャンスランプ点灯演出は、第1チャンスランプ300に内蔵されているLEDを点灯することにより実行される。ここで、第1チャンスランプ300が点灯するということは、「10ラウンド確変図柄7」又は「16ラウンド確変図柄7」での記憶内連荘が確定すること意味している。
〔ブラックアウト演出〕
図68中(D):そして、「16ラウンド確変図柄7」での記憶内連荘が確定している場合、第1チャンスランプ300が点灯してから所定時間(10秒程度)が経過すると、液晶画面の電源が落ちたかのようなブラックアウト演出が実行される。なお、ブラックアウト演出が実行された後は、ラウンド数に対応する文字情報の表示は消去される。
〔カウント演出〕
また、演出用表示装置200では、大当り遊技中に普通入賞口24に入球した遊技球の個数をカウントするカウント演出が実行される。図示の例では、カウント表示は「13」となっており、これまでに13個の遊技球が普通入賞口24に入球したことが表現されている。
〔当選結果事前教示演出〕
図68中(E):そして、画面内には「超花火道」という文字情報が表示され、「16ラウンド確変図柄7」での記憶内連荘が確定していることが遊技者に教示される。
〔第2チャンスランプ点灯演出〕
またこの時点で第2チャンスランプ点灯演出が実行される。第2チャンスランプ点灯演出は、第2チャンスランプ400に内蔵されているLEDを点灯することにより実行される。ここで、第2チャンスランプ400が点灯するということは、「16ラウンド確変図柄7」での記憶内連荘が確定すること意味している。
〔特殊大役中演出(特殊特別遊技演出)の開始〕
図68中(F):そして、この時点からは、2回目の「16ラウンド確変図柄7」での16ラウンド大当り遊技が終了するまで特殊大役中演出が実行されることになる。図示の例では、超花火道ボーナスに固有の女性キャラクターが登場し、その周囲では詩が流れていく演出が実行される。具体的には、両手を合わせて祈りをささげている情景ともに、「この花火道恐れることなかれ・・」という文字情報が表示される演出が実行されている。なお、特殊大役中演出が開始されると、第1チャンスランプ300及び第2チャンスランプ400は消灯状態となる。
図69中(G):特殊大役中演出は引き続き継続して実行されている。図示の例では、「打上げれば」という文字情報が表示される演出が実行されている。
〔カウント演出〕
また、演出用表示装置200では、大当り遊技中に普通入賞口24に入球した遊技球の個数をカウントするカウント演出が実行される。図示の例では、カウント表示は「50」となっており、これまでに50個の遊技球が普通入賞口24に入球したことが表現されている。そして、この時点で1回目の16ラウンド大当りが終了している。ただし、大当りの終了演出は実行されず、特殊大役中演出が引き続き継続して実行される。
図69中(H):1回目の大当りが「16ラウンド確変図柄7」に該当していた場合、大当り遊技終了後1回目の非当選変動は極端に短い変動時間に設定されているため、すべての演出図柄は即座に停止表示される(「1」−「2」−「4」)。
また、特殊大役中演出は引き続き継続して実行されている。図示の例では、「その一発が道となり」という文字情報が表示される演出が実行されている。さらに、今まで画面の右上に表示されていた「右打ち」の文字情報は、大当り遊技が終了したため消去される。
図69中(I):1回目の大当りが「16ラウンド確変図柄7」に該当していた場合、大当り遊技終了後2回目の非当選変動は極端に短い変動時間に設定されているため、すべての演出図柄は即座に停止表示される(「2」−「5」−「6」)。
また、特殊大役中演出は引き続き継続して実行されている。図示の例では、「その百発が新たな道となる。」という文字情報が表示される演出が実行されている。
図70中(J):ここで、大当り遊技終了後3回目に再び「16ラウンド確変図柄7」の大当りに該当したものとする。この場合、今回の変動は当選の変動であるが「16ラウンド確変図柄7」の大当りを経由した場合の大当り遊技終了後3回目の当選変動は極端に短い変動時間に設定されているため、すべての演出図柄は即座に停止表示される(「7」−「7」−「7」)。
また、特殊大役中演出は引き続き継続して実行されている。図示の例では、「迷わず点火せよ」という文字情報が表示される演出が実行されている。
図70中(K):そして、ここからは、2回目の16ラウンド大当り遊技が開始される。また、特殊大役中演出は引き続き継続して実行されている。図示の例では、「点火すればわかるよ」という文字情報が表示される演出が実行されている。また、画面の右上では「右打ち」の文字情報の表示が再開される。
〔カウント演出〕
また、演出用表示装置200では、大当り遊技中に普通入賞口24に入球した遊技球の個数をカウントするカウント演出が実行される。図示の例では、カウント表示は「54」となっており、これまでに54個の遊技球が普通入賞口24に入球したことが表現されている。
〔16ラウンド〕
図70中(K):この後、大当り遊技が順調に進行し、2回目の16ラウンド大当り遊技の最終の16ラウンドに移行すると、画面内には「最終ラウンド」の字情報が表示されるとともに、今まで眼を閉じていた女性キャラクターが開眼する演出が実行される。これにより、遊技者は2回目の16ラウンド大当り遊技が終了したということを知ることができる。
〔カウント演出〕
また、演出用表示装置200では、大当り遊技中に普通入賞口24に入球した遊技球の個数をカウントするカウント演出が実行される。図示の例では、カウント表示は「87」となっており、2回の16ラウンド大当り遊技を通じて87個の遊技球が普通入賞口24に入球したことが表現されている。
このように、本演出例では、演出用表示装置200でのカウント数が実行契機回数に到達することが超花火道ボーナス演出を実行するための前提となっているため、遊技者に対しては演出用表示装置200でのカウント数を増加させるという目標を与えることができ、大当り遊技中に新たな遊技性を発揮することができる。
〔記憶内連荘演出〕
図71〜図74は、記憶内連荘演出の他の演出例を部分的に示す連続図である。
先に説明した記憶内連荘演出は、演出用表示装置200にてカウントアップ演出を実行し、カウントの数値が特定の値に達した場合に当選結果事前教示演出を実行する例で説明したが、本演出例では、演出用表示装置200にて擬似的な抽選を行い、その抽選で当選した場合に当選結果事前教示演出を実行する演出例である。以下、演出の流れについて順を追って説明する。
〔1ラウンド〕
図71中(A):1回目の16ラウンド大当り遊技の1ラウンド目が開始されると、「大当り中」という遊技の進行状況に対応した内容の大役中演出が実行される。大役中演出では、例えば画面内に「ROUND1」のラウンド数に対応する文字情報が表示される。
〔変動表示演出〕
また、演出用表示装置200では、大当り遊技中に普通入賞口24に遊技球が入球するたびに演出用の図柄の変動表示演出が実行される。図示の例では、16ラウンド大当り遊技の1ラウンド目が開始されたばかりであるため、普通入賞口24に対して1つも遊技球が入球していない。このため、演出用の図柄は、はずれを示す表示態様(中央のバー「−」の点灯表示)にて停止表示されている。
〔3ラウンド〕
図71中(B):この後、大当り遊技が順調に進行し、3ラウンドに移行すると、画面内には「ROUND3」のラウンド数に対応する文字情報が表示されるとともに、大当り遊技中に固有の演出画像が表示されている。ここで、普通入賞口24に対して遊技球が入球したものとする。
〔変動表示演出〕
図71中(C):遊技球が普通入賞口24に入球すると、演出用の図柄の変動表示演出が実行される。図示の例では、演出用表示装置200の7セグメントLEDにより、小さな丸印を上下に移動させる演出が実行されている。
〔変動表示演出の継続〕
図72中(D):変動表示演出は、所定の変動時間(例えば5秒程度)にわたって継続される。
〔変動表示演出の終了〕
図72中(E):所定の変動時間が終了すると、変動表示演出が終了となる。図示の例では、演出用の図柄が、はずれを示す表示態様(中央のバー「−」の点灯表示)にて停止表示されている。
〔5ラウンド〕
図72中(F):この後、大当り遊技が順調に進行し、5ラウンドに移行すると、画面内には「ROUND5」のラウンド数に対応する文字情報が表示されるとともに、大当り遊技中に固有の演出画像が表示されている。ここで、普通入賞口24に対して遊技球が入球したものとする。
〔変動表示演出〕
図73中(G):遊技球が普通入賞口24に入球すると、演出用の図柄の変動表示演出が実行される。図示の例では、演出用表示装置200の7セグメントLEDにより、小さな丸印を上下に移動させる演出が実行されている。
〔変動表示演出の継続〕
図73中(H):変動表示演出は、所定の変動時間(例えば5秒程度)にわたって継続される。そして、演出用の図柄の変動は当選に該当しているものとする。
〔第1チャンスランプ点灯演出〕
そうすると、演出用の図柄の変動中に第1チャンスランプ点灯演出が実行される。第1チャンスランプ点灯演出は、第1チャンスランプ300に内蔵されているLEDを点灯することにより実行される。ここで、第1チャンスランプ300が点灯するということは、「10ラウンド確変図柄7」又は「16ラウンド確変図柄7」での記憶内連荘が確定すること意味している。
〔変動表示演出の終了〕
図73中(I):所定の変動時間が終了すると、変動表示演出が終了となる。図示の例では、演出用の図柄が、当りを示す表示態様(「77」)の点灯表示)にて停止表示されている。
〔第2チャンスランプ点灯演出〕
また、この時点で第2チャンスランプ点灯演出が実行される。第2チャンスランプ点灯演出は、第2チャンスランプ400に内蔵されているLEDを点灯することにより実行される。ここで、第2チャンスランプ400が点灯するということは、「16ラウンド確変図柄7」での記憶内連荘が確定すること意味している。
〔ブラックアウト演出〕
図74中(J):そして、「16ラウンド確変図柄7」での記憶内連荘が確定している場合、第2チャンスランプ400が点灯してから所定時間(10秒程度)が経過すると、液晶画面の電源が落ちたかのようなブラックアウト演出が実行される。なお、ブラックアウト演出が実行された後は、ラウンド数に対応する文字情報の表示は消去される。
〔当選結果事前教示演出〕
図74中(K):そして、画面内には「超花火道」という文字情報が表示され、「16ラウンド確変図柄7」での記憶内連荘が確定していることが遊技者に教示される。
〔特殊大役中演出の開始〕
図74中(L):そして、この時点からは、2回目の「16ラウンド確変図柄7」での16ラウンド大当り遊技が終了するまで特殊大役中演出が実行されることになる。図示の例では、超花火道ボーナスに固有の女性キャラクターが登場し、その周囲では詩が流れていく演出が実行される。具体的には、両手を合わせて祈りをささげている情景ともに、「この花火道恐れることなかれ・・」という文字情報が表示される演出が実行されている。なお、特殊大役中演出が開始されると、第1チャンスランプ300及び第2チャンスランプ400は消灯状態となる。そしてこれ以降は、上述した超花火道ボーナスが実行される。
このように、本演出例によれば、演出用表示装置200にて演出用の図柄を変動表示させることにより、大当り遊技中に擬似的な抽選演出を実行することができる。このため、遊技者に対してはあたかもその擬似的な抽選演出にて記憶内連荘が発生したかのような感覚を与えることができる。
また、本演出例では、遊技球の入球が検出されるたびに演出用の図柄が演出用表示装置200にて変動表示されるので、毎回の入球時に記憶内連荘を発生させるチャンスが到来するかのような感覚を与えることができ、普通入賞口24に遊技球を入球させようとする意欲を向上させることができる。
〔海岸モードの演出例〕
図75は、海岸モードの演出例を示す連続図である。この海岸モードは、例えば上記の花火モードにて敗北演出が実行された際に移行されるモードであり、低確率時間短縮状態又は高確率時間短縮状態である。以下、演出の流れについて順を追って説明する。
図75中(A):例えば、4ラウンド大当り遊技の終了後、1回目の変動表示が行われることで、「海岸モード」の状態で演出図柄の変動表示が行われている。海岸モードの背景画像は、海岸モードのコンセプトである癒しの印象を表現するために、「砂浜」や「海」、「山」等の画像をモチーフとした背景画像となっている。また、液晶表示器42の画面下部では第4図柄Z2が変動表示されている。
図75中(B):そして、今回の変動(非当選時)が終了したことにより、すべての演出図柄が停止表示されている(「1」−「1」−「5」)。また、第4図柄Z2は、非当選の態様(例えば白色表示色)で停止表示されている。
図75中(C):そして、次回の変動が開始される。この海岸モードは、低確率時間短縮状態である場合、当選の結果が得られずに特別図柄が50回又は100回変動すると終了して通常モードに移行する。一方、高確率時間短縮状態である場合、当選の結果が得られずに特別図柄が100回変動すると海岸モードが終了して花火モードに移行する。
〔再変動予告演出の演出例〕
図76〜図80は、再変動予告演出の演出例を部分的に示す連続図である。
ここで、再変動予告演出とは、演出図柄を用いた変動表示演出の実行中に演出図柄が当選の態様で停止表示される可能性があることを示唆する内容の予告演出であり、演出図柄を非当選の態様で仮停止させた後、すべての演出図柄を再変動させる演出である。
〔変動表示演出開始(擬似連続演出1回目)〕
図76中(A):特別図柄の変動開始に略同期して、液晶表示器42の画面上で左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄の列が縦方向にスクロールするようにして変動表示演出が開始される。
〔左演出図柄停止〕
図76中(B):画面の中段位置に数字の「5」を表す左演出図柄が停止する。
〔右演出図柄停止〕
図76中(C):画面の中段位置に数字の「2」を表す右演出図柄が停止する。
〔右演出図柄滑り演出〕
図76中(D):一旦停止した右演出図柄が滑る演出が実行され、右演出図柄が再び変動を開始する。
〔右演出図柄停止〕
図77中(E):滑り演出を経て、画面の中段位置に数字の「6」を表す右演出図柄が停止する。
〔再変動予告演出専用図柄登場〕
図77中(F):左演出図柄及び右演出図柄が停止した状態で、画面の上部から再変動予告演出専用図柄(青色リプレイ図柄)がゆっくり落下してくる演出が実行される。再変動予告演出専用図柄の中央部分には、「Replay」の文字情報が表示されているため、遊技者に対してはもう一度演出図柄が変動するかもしれないという期待感を与えることができる。
〔再変動予告演出専用図柄停止〕
図77中(G):画面の上部からゆっくり落下してきた再変動予告演出専用図柄が、左演出図柄と右演出図柄との間に停止される演出が実行される。再変動予告演出専用図柄が中央位置に停止することにより、再変動予告演出が開始される。
〔仮停止(1回目)〕
図77中(H):中央位置に停止された再変動予告演出専用図柄の画像が消滅し、画面下部には「NEXT」の文字情報が表示される。ここで、演出図柄は非当選の態様で仮停止されている。演出図柄の配列は、左演出図柄の数字に対して1を加算した数字を含む中演出図柄及び右演出図柄が停止するチャンス目(「5」−「6」−「6」)となっている。ただし、各演出図柄は、左右に揺れて表示されており、演出図柄の変動は完全には停止していない。
〔再変動予告演出(擬似連続演出2回目)〕
図78中(I):その後、仮停止している演出図柄を再変動させる再変動予告演出が実行される。この再変動予告演出は、演出図柄の再変動予告演出が実行される回数に応じて(再変動した回数に応じて)大当りの期待度が高まる演出である。なお、演出図柄を仮停止させて再変動させている間は、特別図柄は変動中の状態である。
〔左演出図柄停止〕
図78中(J):画面の中段位置に数字の「5」を表す左演出図柄が停止する。
〔右演出図柄停止〕
図78中(K):画面の中段位置に数字の「4」を表す右演出図柄が停止する。
〔右演出図柄滑り演出〕
図78中(L):一旦停止した右演出図柄が滑る演出が実行され、右演出図柄が再び変動を開始する。
〔右演出図柄停止〕
図79中(M):滑り演出を経て、画面の中段位置に数字の「6」を表す右演出図柄が停止する。
〔再変動予告演出専用図柄登場〕
図79中(N):左演出図柄及び右演出図柄が停止した状態で、画面の上部から再変動予告演出専用図柄がゆっくり落下してくる演出が実行される。
〔再変動予告演出専用図柄停止〕
図79中(O):画面の上部からゆっくり落下してきた再変動予告演出専用図柄が、左演出図柄と右演出図柄との間に停止される演出が実行される。再変動予告演出専用図柄が中央位置に停止することにより、再変動予告演出が開始されることになる。
〔仮停止(2回目)〕
図79中(P):中央位置に停止された再変動予告演出専用図柄の画像が消滅し、画面下部には「NEXT」の文字情報が表示される。ここで、演出図柄は非当選の態様で仮停止されている。演出図柄の配列は、左演出図柄の数字に対して1を加算した数字を含む中演出図柄及び右演出図柄が停止するチャンス目(「5」−「6」−「6」)となっている。ただし、各演出図柄は、左右に揺れて表示されており、演出図柄の変動は完全には停止していない。
〔再変動予告演出(擬似連続演出3回目)〕
図80中(Q):その後、仮停止している演出図柄を再変動させる再変動予告演出が実行される。
〔左演出図柄停止〕
図80中(R):画面の中段位置に数字の「5」を表す左演出図柄が停止する。
〔リーチ状態の発生〕
図80中(S):左演出図柄に続いて、その後に右演出図柄が停止表示される。この時点では、画面の中段位置に数字の「5」を表す右演出図柄が停止表示されている。右演出図柄が停止表示されることにより、画面上に横一線状(1本のライン上)に数字の「5」−「変動中」−「5」のリーチ状態が発生している。そして画面上には、リーチ状態となる1本のラインを強調する画像が合わせて表示される。
〔リーチ発生後予告演出〕
図80中(T):リーチ状態が発生して暫くすると、例えば猫のキャラクターを表す画像が群をなして画面上を右から左に通過していくリーチ発生後予告演出(群予告演出)が行われる。このようなリーチ発生後予告演出を実行することで、遊技者に対してさらに大きな期待感を抱かせる効果が得られる。
そして、これ以降は上述したリーチ演出が実行されて大当りかはずれになるという演出が実行される。
〔強調演出を伴う再変動予告演出の演出例〕
図81〜図86は、強調演出を伴う再変動予告演出の演出例を部分的に示す連続図である。ここで、強調演出とは、再変動予告演出の実行中に、1つの演出図柄を仮停止させた状態で、仮停止している演出図柄に仮停止した演出図柄と同一の観念を生じる特殊演出図柄を重ねて表示することにより、再変動予告演出が開始されることを強調する演出である。
〔変動表示演出開始(擬似連続演出1回目)〕
図81中(A):特別図柄の変動開始に略同期して、液晶表示器42の画面上で左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄の列が縦方向にスクロールするようにして変動表示演出が開始される。
〔左演出図柄停止〕
図81中(B):画面の中段位置に数字の「1」を表す左演出図柄が仮停止する。
〔特殊左演出図柄登場〕
図81中(C):画面の手前側から拡大された特殊左演出図柄が登場する演出が実行される。
〔特殊左演出図柄停止〕
図81中(D):仮停止している「1」の左演出図柄に、「1」の特殊左演出図柄が重ねて表示される。ここで、特殊左演出図柄は、通常の「1」の数字画像とは文字書体が異なり大きさが大きい「1」の数字画像と、1本の指を掲げた女性キャラクターの画像によって構成されている。このように、左演出図柄と特殊左演出図柄とは、異なる文字書体や異なる大きさの数字であるが、同一である数字の「1」を有しているため、遊技者に対しては同一の観念を生じさせることができる。
〔中演出図柄停止〕
図82中(E):「1」の左演出図柄に「1」の特殊左演出図柄が重ねて表示されると、その次は画面の中段位置に数字の「2」を表す中演出図柄が仮停止する。
〔特殊中演出図柄登場〕
図82中(F):画面の手前側から拡大された特殊中演出図柄が登場する演出が実行される。
〔特殊中演出図柄停止〕
図82中(G):仮停止している「2」の中演出図柄に、「2」の特殊中演出図柄が重ねて表示される。ここで、特殊中演出図柄は、通常の「2」の数字画像と文字書体が異なり大きさが大きい「2」の数字画像と、2本の指を掲げた女性キャラクターの画像によって構成されている。このように、中演出図柄と特殊中演出図柄とは、異なる文字書体や異なる大きさの数字であるが、同一である数字の「2」を有しているため、遊技者に対しては同一の観念を生じさせることができる。
〔右演出図柄停止〕
図82中(H):「2」の中演出図柄に「2」の特殊中演出図柄が重ねて表示されると、その次は画面の中段位置に数字の「3」を表す右演出図柄が仮停止する。
〔特殊右演出図柄登場〕
図83中(I):画面の手前側から拡大された特殊右演出図柄が登場する演出が実行される。
〔特殊右演出図柄停止〕
図83中(J):仮停止している「3」の右演出図柄に、「3」の特殊右演出図柄が重ねて表示される。ここで、特殊右演出図柄は、通常の「3」の数字画像と文字書体が異なり大きさが大きい「3」の数字画像と、3本の指を掲げた女性キャラクターの画像によって構成されている。このように、右演出図柄と特殊右演出図柄とは、異なる文字書体や異なる大きさの数字であるが、同一である数字の「3」を有しているため、遊技者に対しては同一の観念を生じさせることができる。
〔操作要求演出〕
図83中(K):左・中・右の3つの特殊演出図柄が停止されると、3つの特殊演出図柄に重ねて「演出切替ボタン」の画像が表示される(操作要求演出実行手段)。このように、「演出切替ボタン」の画像を画面の中央部分に表示することにより、遊技者の注目を引き付けることができる。
図83中(L):強調演出を伴う再変動予告演出が開始される場合、演出切替ボタン45の押下を契機として、特別再変動予告演出専用図柄(特別柄模様リプレイ図柄)が、左演出図柄と右演出図柄との間に停止される演出が実行される(成功の結果の出力)。特別再変動予告演出専用図柄の中央部分には、「Replay」の文字情報が表示されており、かつ、その周囲には特別な柄模様(虎柄)が付されているため、遊技者に対しては大当りに対する期待度が高いということを示唆することができる。
〔仮停止(1回目)〕
図84中(M):中央位置に停止された特別再変動予告演出専用図柄の画像が消滅し、画面下部には「NEXT」の文字情報が表示される(成功の結果の出力)。ここで、演出図柄は非当選の態様で仮停止されている。演出図柄の配列は、左演出図柄の数字に対して1を加算した数字を含む中演出図柄と、中演出図柄の数字に対して1を加算した数字を含む右演出図柄が停止する順目(「1」−「2」−「3」)となっている(仮停止配列決定手段)。ただし、各演出図柄は、左右に揺れて表示されており、演出図柄の変動は完全には停止していない。
このように、本実施形態では、所定の観念を生じさせる順目という配列により演出図柄を仮停止させているため、演出図柄の仮停止態様に意味を持たせることができ、強調演出による強調のみならず、仮停止態様による強調を付加することができ、これから再変動予告演出が開始されるということをより強調して遊技者に対して伝達することができる。
また、本実施形態によれば、強調演出を伴って再変動予告演出を実行する場合の停止順序を、強調演出を伴わずに再変動予告演出を実行する場合の停止順序と異ならせているため(「左演出図柄→右演出図柄→中演出図柄」)、強調演出を伴って再変動予告演出を実行する場合には通常とは異なる感覚を遊技者に与えることができ、強調演出の強調作用を増加させることができる。
さらに、本実施形態では、強調演出を実行する場合、仮停止されている演出図柄に特殊演出図柄を重ねて表示しているため、仮停止されている演出図柄は、特殊演出図柄によって隠されている状態となる。このため、重なっている特殊演出図柄を取り除くと、その下の演出図柄が自然と現れることになり、特殊演出図柄を消去するだけの簡単な制御で再び演出図柄を出現させることができ、その後の演出図柄による変動表示演出に円滑に移行させることができる。
〔再変動予告演出(擬似連続演出2回目)〕
図84中(N):その後、仮停止している演出図柄を再変動させる再変動予告演出が実行される(再変動予告演出開始手段)。この再変動予告演出は、演出図柄の再変動予告演出が実行される回数に応じて(再変動した回数に応じて)大当りの期待度が高まる演出であるが、強調演出を伴って再変動予告演出が実行された場合、擬似連続演出は3回目まで継続することになる。なお、演出図柄を仮停止させて再変動させている間は、特別図柄は変動中の状態である。
〔左演出図柄停止〕
図84中(O):画面の中段位置に数字の「1」を表す左演出図柄が停止する。
〔右演出図柄停止〕
図84中(P):画面の中段位置に数字の「5」を表す右演出図柄が停止する。
〔右演出図柄滑り演出〕
図84中(Q):一旦停止した右演出図柄が滑る演出が実行され、右演出図柄が再び変動を開始する。
〔右演出図柄停止〕
図85中(R):滑り演出を経て、画面の中段位置に数字の「2」を表す右演出図柄が停止する。
〔特別再変動予告演出専用図柄登場〕
図85中(S):左演出図柄及び右演出図柄が停止した状態で、画面の上部から特別再変動予告演出専用図柄がゆっくり落下してくる演出が実行される。このように、再び特別再変動予告演出専用図柄を登場させることにより、依然として今回の変動は大当りの期待度が高いということを表現することができる。
〔特別再変動予告演出専用図柄停止〕
図85中(T):画面の上部からゆっくり落下してきた特別再変動予告演出専用図柄が、左演出図柄と右演出図柄との間に停止される演出が実行される。特別再変動予告演出専用図柄が中央位置に停止することにより、再変動予告演出が継続することになる。
〔仮停止(2回目)〕
図86中(U):中央位置に停止された特別再変動予告演出専用図柄の画像が消滅し、画面下部には「NEXT」の文字情報が表示される。ここで、演出図柄は非当選の態様で仮停止されている。演出図柄の配列は、左演出図柄の数字に対して1を加算した数字を含む中演出図柄及び右演出図柄が停止するチャンス目(「1」−「2」−「2」)となっている。ただし、各演出図柄は、左右に揺れて表示されており、演出図柄の変動は完全には停止していない。
このように、本実施形態によれば、1回目の再変動予告演出に限定して強調演出を実行するため、再変動予告演出への突入段階では、再変動予告演出に突入するということを遊技者に対して強く意識させることができる一方、ひとたび再変動予告演出に突入した後は強調演出を伴わずに再変動予告演出を実行することで、その後の再変動予告演出を円滑に進行させることができる。
〔再変動予告演出(擬似連続演出3回目)〕
図86中(V):その後、仮停止している演出図柄を再変動させる再変動予告演出が実行される。
〔左演出図柄停止〕
図86中(W):画面の中段位置に数字の「3」を表す左演出図柄が停止する。
〔リーチ状態の発生〕
図86中(X):左演出図柄に続いて、その後に右演出図柄が停止表示される。この時点では、画面の中段位置に数字の「3」を表す右演出図柄が停止表示されている。右演出図柄が停止表示されることにより、画面上に横一線状(1本のライン上)に数字の「3」−「変動中」−「3」のリーチ状態が発生している。そして画面上には、リーチ状態となる1本のラインを強調する画像が合わせて表示される。
そして、これ以降は上述したリーチ演出が実行されて大当りかはずれになるという演出が実行される。
このように、本実施形態では、仮停止している演出図柄に特殊演出図柄を重ねて表示することにより、再変動予告演出が開始されることを強調する強調演出が実行されるため、強調演出が実行された段階で、遊技者に対してはこれから再変動予告演出が開始されるかもしれないということを明確に伝達することができる。
また、強調演出が実行されると、再変動予告演出が開始される可能性が生じるため、遊技者は、再変動予告演出が開始される可能性があるということを明確に認識した上で、その後の演出の内容を見守ることができる。
さらに、本実施形態では、全ての演出図柄に対して順番に特殊演出図柄を重ねて表示することにより強調演出が実行されるため、強調演出を3段階(3ステップ)に分割することができる。この場合、左演出図柄に特殊左演出図柄が重ねて表示されると、3ステップあるうちの1つ目のステップが成功したことになり、中演出図柄に特殊中演出図柄が重ねて表示されると、3ステップあるうちの2つ目のステップが成功したことになり、右演出図柄に特殊右演出図柄が重ねて表示されると、3ステップの全てのステップが成功したことになる。このため、本実施形態では、強調演出に含まれる3つの段階をすべてクリアしなければ、再変動予告演出が開始されないという遊技性を発揮することができ、再変動予告演出の開始条件を困難なものとして、強調演出の演出の幅を広げることができる。
また、本実施形態では、全ての演出図柄に対して順番に特殊演出図柄が重ねて表示され、さらにその後のボタン押下演出に成功しなければ、再変動予告演出が開始されないという遊技性を発揮することができるので、再変動予告演出の開始条件をさらに困難なものとして、強調演出を伴う再変動予告演出の演出の価値を高めることができる。
その上、本実施形態では、強調演出を経て再変動予告演出が開始された場合、再変動予告演出の実行回数が確定するため(擬似3確定)、再変動予告演出が1回で終了するのではないかという不安を払拭することができ、遊技者はその後の遊技の展開を安心して見守ることができる。
また、本実施形態では、特殊演出図柄を大きい数字画像と女性キャラクターの指文字による画像とで構成しているため、特殊演出図柄を直感的に分かりやすい図柄構成としつつ、種類の異なる2種類の画像によって特殊演出図柄の強調効果を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、演出図柄と特殊演出図柄との関係は、同一の数字を有しているが表示態様が異なるという関係となるため、数字の共通化により演出図柄と特殊演出図柄とが同系統の図柄であるということを遊技者に認識させることができ、特殊演出図柄の役割の明確化を図りつつ、直感的に分かりやすい強調演出を実行することができる。
〔強調演出の成功例及び失敗例〕
図87及び図88は、強調演出の成功例及び失敗例のバリエーションを示す連続図である。なお、強調演出の成功例は、先に説明した通りであるが、失敗例と合わせて簡単に説明する。
〔変動表示演出開始(擬似連続演出1回目)〕
図87中(A):特別図柄の変動開始に略同期して、液晶表示器42の画面上で左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄の列が縦方向にスクロールするようにして変動表示演出が開始される。
〔左演出図柄停止〕
図87中(B):画面の中段位置に数字の「1」を表す左演出図柄が仮停止する。
〔特殊左演出図柄停止〕
図87中(C):仮停止している「1」の左演出図柄に、「1」の特殊左演出図柄が重ねて表示される。
〔中演出図柄停止(成功強調演出)〕
図87中(D):強調演出に成功する場合、「1」の左演出図柄に「1」の特殊左演出図柄が重ねて表示されると、その次は画面の中段位置に数字の「2」を表す中演出図柄が仮停止する。
〔特殊中演出図柄停止(成功強調演出)〕
図87中(E):仮停止している「2」の中演出図柄に、「2」の特殊中演出図柄が重ねて表示される。
〔中演出図柄停止(失敗強調演出)〕
図87中(F):一方、強調演出に失敗する場合、「1」の左演出図柄に「1」の特殊左演出図柄が重ねて表示され、その次は画面の中段位置に数字の「2」を表す中演出図柄が通りすぎて、数字の「3」を表す中演出図柄が停止する。
〔右演出図柄停止(失敗強調演出)〕
図87中(G):そして、特別図柄の停止表示に略同期して、「1」−「3」−「4」のはずれ目で演出図柄が停止する。
〔右演出図柄停止(成功強調演出)〕
図88中(H):強調演出に成功する場合、「2」の中演出図柄に「2」の特殊中演出図柄が重ねて表示されると、その次は画面の中段位置に数字の「3」を表す右演出図柄が仮停止する。
〔特殊中演出図柄停止(成功強調演出)〕
図88中(I):仮停止している「3」の右演出図柄に、「3」の特殊右演出図柄が重ねて表示される。
〔右演出図柄停止(失敗強調演出)〕
図88中(J):一方、強調演出に失敗する場合、「2」の中演出図柄に「2」の特殊中演出図柄が重ねて表示され、その次は画面の中段位置に数字の「3」を表す右演出図柄が通りすぎて、数字の「4」を表す右演出図柄が停止する。
〔右演出図柄停止(失敗強調演出)〕
図88中(K):そして、特別図柄の停止表示に略同期して、「1」−「2」−「4」のはずれ目で演出図柄が停止する。
図88中(L):左・中・右の3つの特殊演出図柄が停止されると、3つの特殊演出図柄に重ねて「演出切替ボタン」の画像が表示される。
図88中(M):強調演出を伴う再変動予告演出が開始される場合、演出切替ボタン45の押下を契機として、特別再変動予告演出専用図柄が、左演出図柄と右演出図柄との間に停止される演出が実行される(成功強調演出)。
〔仮停止(1回目)〕
図88中(N):中央位置に停止された特別再変動予告演出専用図柄の画像が消滅し、画面下部には「NEXT」の文字情報が表示される。
そして、これ以降は、擬似連続演出が3回継続し、その後はリーチ演出が実行される。
図88中(O):強調演出を伴う再変動予告演出が開始されない場合、遊技者が演出切替ボタン45を押下しても、特別再変動予告演出専用図柄は表示されない。そして、特別図柄の停止表示に略同期して、「1」−「2」−「3」のはずれ目で演出図柄が停止する(失敗強調演出)。
次に、以上の演出を具体的に実現するための制御手法の例について説明する。上述した変動表示演出やリーチ演出、リーチ発生前予告演出、記憶数表示演出、大役中演出、再変動予告演出、強調演出等は、いずれも以下の制御処理を通じて制御されている。
〔演出制御処理〕
図89は、演出制御CPU126により実行される演出制御処理の手順例を示すフローチャートである。この演出制御処理は、例えば図示しないリセットスタート(メイン)処理とは別にタイマ割込処理(割込管理処理)の中で実行される。演出制御CPU126は、リセットスタート処理の実行中に所定の割込周期(例えば数十μs〜数ms周期)でタイマ割込を発生させ、タイマ割込処理を実行する。
演出制御処理は、コマンド受信処理(ステップS400)、作動記憶演出管理処理(ステップS401)、演出図柄管理処理(ステップS402)、表示出力処理(ステップS404)、ランプ駆動処理(ステップS406)、音響駆動処理(ステップS408)、演出乱数更新処理(ステップS410)及びその他の処理(ステップS412)のサブルーチン群を含む構成である。以下、各処理に沿って演出制御処理の基本的な流れを説明する。
ステップS400:コマンド受信処理において、演出制御CPU126は主制御CPU72から送信される演出用のコマンドを受信する。また、演出制御CPU126は受信したコマンドを解析し、それらを種類別にRAM130のコマンドバッファ領域に保存する。なお、主制御CPU72から送信される演出用のコマンドには、例えば特図先判定演出コマンド、(特別図柄)作動記憶数増加時演出コマンド、(特別図柄)作動記憶数減少時演出コマンド、始動口入賞音制御コマンド、デモ演出用コマンド、抽選結果コマンド、変動パターンコマンド、変動開始コマンド、停止図柄コマンド、図柄停止時コマンド、状態指定コマンド、ラウンド数コマンド、エラー通知コマンド、大当り終了演出コマンド、回数切りカウンタ値コマンド、変動パターン先判定コマンド、停止表示時間終了コマンド、右普通入賞口入球コマンド等がある。
ステップS401:作動記憶演出管理処理では、演出制御CPU126は上述した記憶数表示演出や、マーカM1,M2を用いた先読み予告演出の実行を制御する。なお、作動記憶演出管理処理の内容については、別の図面を参照しながらさらに後述する。
ステップS402:演出図柄管理処理では、演出制御CPU126は演出図柄を用いた変動表示演出や停止表示演出の内容を制御したり、第1可変入賞装置30又は第2可変入賞装置31の開閉動作時の演出内容を制御したりする。また、この処理において、演出制御CPU126は各種予告演出(リーチ発生前予告演出、リーチ発生後予告演出等)の演出パターンを選択する。なお、演出図柄管理処理の内容については、別の図面を参照しながらさらに後述する。
ステップS404:表示出力処理では、演出制御CPU126は演出表示制御装置144(表示制御CPU146)に対して演出内容の基本的な制御情報(例えば、第1特別図柄及び第2特別図柄それぞれの作動記憶数、作動記憶演出パターン番号、先読み予告演出パターン番号、変動演出パターン番号、変動時予告演出番号、背景パターン番号等)を指示する。これにより、演出表示制御装置144(表示制御CPU146及びVDP152)は指示された演出内容に基づいて液晶表示器42による表示動作を制御する(演出実行手段)。
ステップS406:ランプ駆動処理では、演出制御CPU126はランプ駆動回路132に対して制御信号を出力する。これを受けてランプ駆動回路132は、制御信号に基づいて各種ランプ46〜52や盤面ランプ53等を駆動(点灯又は消灯、点滅、輝度階調変化等)する。
ステップS408:次の音響駆動処理では、演出制御CPU126は音響駆動回路134に対して演出内容(例えば変動表示演出中やリーチ演出中、モード移行演出中、大当り演出中のBGM、音声データ等)を指示する。これにより、スピーカ54,55,56から演出内容に応じた音が出力される。
ステップS410:演出乱数更新処理では、演出制御CPU126はRAM130のカウンタ領域において各種の演出乱数を更新する。演出乱数には、例えば予告選択に用いられる乱数や通常の背景チェンジ抽選(演出抽選)に用いられる乱数等がある。
ステップS412:その他の処理では、例えば演出制御CPU126は可動体40gの駆動用ICに対して制御信号を出力する。可動体40gは可動体モータ57を駆動源として動作し、液晶表示器42による画像の表示と同期して、又は単独で演出を行う。
以上の演出制御処理を通じて、演出制御CPU126はパチンコ機1における演出内容を統括的に制御することができる。次に、演出制御処理の中で実行される作動記憶演出管理処理の内容について説明する。
〔作動記憶演出管理処理〕
図90は、作動記憶演出管理処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って内容を説明する。
ステップS700:先ず演出制御CPU126は、主制御CPU72から作動記憶数増加時演出コマンドを受信したか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、作動記憶数増加時演出コマンドが保存されているか否かを確認する。作動記憶数増加時演出コマンドが保存されていることを確認した場合(ステップS700:Yes)、演出制御CPU126はステップS702を実行する。なお、作動記憶数増加時演出コマンドが保存されていることを確認できない場合(ステップS700:No)、演出制御CPU126はステップS702を実行しない。
ステップS702:演出制御CPU126は、作動記憶数増加時演出選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は、第1特別図柄及び第2特別図柄に対応したマーカM1,M2を表示させる演出を選択する。
ステップS704:演出制御CPU126は、主制御CPU72から作動記憶数減少時演出コマンドを受信したか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、作動記憶数減少時演出コマンドが保存されているか否かを確認する。作動記憶数減少時演出コマンドが保存されていることを確認した場合(ステップS704:Yes)、演出制御CPU126はステップS706を実行する。なお、作動記憶数減少時演出コマンドが保存されていることを確認できない場合(ステップS704:No)、演出制御CPU126はステップS706を実行しない。
ステップS706:演出制御CPU126は、作動記憶数減少時演出選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は、第1特別図柄及び第2特別図柄に対応したマーカM1,M2をスライドさせる演出を選択する。
以上の手順を終えると、演出制御CPU126は、演出制御処理(図89)に復帰する。
〔演出図柄管理処理〕
図91は、演出図柄管理処理の手順例を示すフローチャートである。演出図柄管理処理は、実行選択処理(ステップS500)、演出図柄変動前処理(ステップS502)、演出図柄変動中処理(ステップS504)、演出図柄停止表示中処理(ステップS506)及び可変入賞装置作動時処理(ステップS508)のサブルーチン群を含む構成である。以下、各処理に沿って演出図柄管理処理の基本的な流れを説明する。
ステップS500:実行選択処理において、演出制御CPU126は次に実行するべき処理(ステップS502〜ステップS508のいずれか)のジャンプ先を選択する。例えば、演出制御CPU126は次に実行するべき処理のプログラムアドレスをジャンプ先のアドレスとし、また、戻り先のアドレスとして演出図柄管理処理の末尾を「ジャンプテーブル」にセットする。いずれの処理を次のジャンプ先として選択するかは、これまでに行われた処理の進行状況によって異なる。例えば、未だ変動表示演出を開始していない状況であれば、演出制御CPU126は次のジャンプ先として演出図柄変動前処理(ステップS502)を選択する。一方、既に演出図柄変動前処理が完了していれば、演出制御CPU126は次のジャンプ先として演出図柄変動中処理(ステップS504)を選択し、演出図柄変動中処理まで完了していれば、次のジャンプ先として演出図柄停止表示中処理(ステップS506)を選択する。また、可変入賞装置作動時処理(ステップS508)は、主制御CPU72において可変入賞装置管理処理(図14中のステップS5000)が選択された場合にのみジャンプ先として選択される。この場合、ステップS502〜ステップS506は実行されない。
ステップS502:演出図柄変動前処理では、演出制御CPU126は演出図柄を用いた変動表示演出を開始するための条件を整える作業を行う。また、この処理において、演出制御CPU126は各種の条件(抽選結果、当選種類、変動パターン等)に応じてリーチ演出の内容を選択したり、予告演出についての演出パターン(先読み予告演出パターン以外のリーチ発生前予告パターン、リーチ発生後予告パターン等)を選択する。その他にも演出制御CPU126は、パチンコ機1がいわゆる客待ち状態である場合のデモ演出の制御も行う。なお、具体的な処理の内容は、別のフローチャートを用いて後述する。
ステップS504:演出図柄変動中処理では、演出制御CPU126は必要に応じて演出表示制御装置144(表示制御CPU146)に指示する制御情報を生成する。例えば、演出図柄を用いた変動表示演出を実行中に演出切替ボタン45を用いた演出を行う場合、遊技者による演出ボタンの操作の有無を演出制御CPU126が監視するとともに、その結果に応じた演出内容(ボタン演出)の制御情報を表示制御CPU146に対して指示する。
ステップS506:演出図柄停止表示中処理では、演出制御CPU126は内部抽選の結果に応じた態様で演出図柄や動画像を用いた停止表示演出の内容を制御する。すなわち、演出制御CPU126は演出表示制御装置144(表示制御CPU146)に対して変動表示演出の終了と停止表示演出の実行を指示する。これを受けて演出表示制御装置144(表示制御CPU146)は、実際に液晶表示器42の表示画面内でそれまで実行していた変動表示演出を終了させ、停止表示演出を実行する。これにより、特別図柄の停止表示に略同期して停止表示演出が実行され、遊技者に対して内部抽選の結果を演出的に教示(開示、告知、報知等)することができる(図柄演出実行手段)。ただし本実施形態において、小当り時には、はずれと同様か近似した態様で停止表示演出を実行する。
ステップS508:可変入賞装置作動時処理では、演出制御CPU126は小当り中又は大当り中の演出内容を制御する。この処理において、演出制御CPU126は各種の条件(例えば当選種類)に応じて大役中演出の内容を選択する。例えば16ラウンド大当りの場合、演出制御CPU126は液晶表示器42に表示する演出内容として、16ラウンドの大役中演出パターンを選択し、これを演出表示制御装置144(表示制御CPU146)に対して指示する。これにより、液晶表示器42の表示画面では大役中演出の画像が表示されるとともに、ラウンドの進行に伴って演出内容が変化していくことになる。なお、具体的な処理の内容は、別のフローチャートを用いて後述する。
〔演出図柄変動前処理〕
図92は、上記の演出図柄変動前処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS600:演出制御CPU126は、主制御CPU72からデモ演出用コマンドを受信したか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、デモ演出用コマンドが保存されているか否かを確認する。その結果、デモ演出用コマンドが保存されていることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS602を実行する。
ステップS602:演出制御CPU126は、デモ選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126はデモ演出パターンを選択する。デモ演出パターンは、パチンコ機1がいわゆる客待ち状態であることを表す演出の内容を規定したものである。
以上の手順を終えると、演出制御CPU126は演出図柄管理処理の末尾のアドレスに復帰する。そして演出制御CPU126はそのまま演出制御処理に復帰し、続く表示出力処理(図89中のステップS404)、ランプ駆動処理(図89中のステップS406)においてデモ演出パターンに基づいてデモ演出の内容を制御する。
一方、ステップS600においてデモ演出用コマンドが保存されていないことを確認すると(No)、演出制御CPU126は次にステップS604を実行する。
ステップS604:演出制御CPU126は、今回の変動がはずれ(非当選)であるか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、非当選時の抽選結果コマンドが保存されているか否かを確認する。その結果、非当選時の抽選結果コマンドが保存されていることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS612を実行する。逆に、非当選時の抽選結果コマンドが保存されていないことを確認した場合(No)、演出制御CPU126はステップS606を実行する。なお、今回の変動がはずれか否かの確認は、抽選結果コマンドの他に変動パターンコマンドや停止図柄コマンドに基づいて行うことも可能である。すなわち、今回の変動パターンコマンドがはずれ通常変動又ははずれリーチ変動に該当していれば、今回の変動がはずれであると判定することができる。あるいは、今回の停止図柄コマンドが非当選の図柄を指定するものであれば、今回の変動がはずれであると判定することができる。
ステップS606:抽選結果コマンドが非当選(はずれ)以外であれば(ステップS604:No)、次に演出制御CPU126は、今回の変動が大当りであるか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、大当り時の抽選結果コマンドが保存されているか否かを確認する。その結果、大当り時の抽選結果コマンドが保存されていることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS610を実行する。逆に、大当り時の抽選結果コマンドが保存されていないことを確認した場合(No)、残るは小当り時の抽選結果コマンドだけであるので、この場合、演出制御CPU126はステップS608を実行する。なお、今回の変動が大当りであるか否かの確認もまた、変動パターンコマンドや停止図柄コマンドに基づいて行うことも可能である。すなわち、今回の変動パターンコマンドが大当り変動に該当していれば、今回の変動が大当りであると判定することができる。また、今回の停止図柄コマンドが大当り図柄に該当していれば、今回の変動が大当りであると判定することができる。
ステップS608:演出制御CPU126は、小当り時変動演出パターン選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は主制御CPU72から受信した変動パターンコマンド(例えば、「C0H00H」〜「D0H7FH」)に基づいて、そのときの演出パターン番号を決定する。演出パターン番号は、変動パターンコマンドに対応して予め用意されており、演出制御CPU126は図示しない演出パターン選択テーブルを参照して、そのときの変動パターンコマンドに対応した演出パターン番号を選択することができる。なお、演出パターン番号は、変動パターンコマンドと対になって用意されていてもよく、1つの変動パターンコマンドに対して複数のものが用意されていてもよい。
また、演出パターン番号を選択すると、演出制御CPU126は図示しない演出テーブルを参照し、そのときの変動演出パターン番号に対応する演出図柄の変動スケジュール(変動時間やリーチの種類とリーチ発生タイミング)、停止表示の態様等を決定する。なお、ここで決定される演出図柄の種類は、全て「小当り時の図柄の組み合わせ」に該当するものとなっている。
以上の手順は「小当り」に該当した場合であるが、10ラウンド大当り又は16ラウンド大当りに該当した場合、演出制御CPU126はステップS606で「大当り」であることを確認する(Yes)。この場合、演出制御CPU126はステップS610を実行する。
ステップS610:演出制御CPU126は、大当り時変動演出パターン選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は主制御CPU72から受信した変動パターンコマンド(例えば、「E0H00H」〜「F0H7FH」)に基づいて、そのときの演出パターン番号を決定する。なお、大当り時演出パターン選択処理の中では、さらに大当り時停止図柄別に処理を分岐させてもよい。また、具体的な処理の内容については、別のフローチャートを用いてさらに後述する。
また、非当選時の場合は以下の手順が実行される。すなわち、演出制御CPU126はステップS604ではずれであることを確認すると(Yes)、次にステップS612を実行する。
ステップS612:演出制御CPU126は、はずれ時変動演出パターン選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は主制御CPU72から受信した変動パターンコマンド(例えば、「A0H00H」〜「A6H7FH」)に基づいて、はずれ時の演出パターン番号を決定する。はずれ時の演出パターン番号は、「はずれ通常変動」や「時短はずれ変動」、「はずれリーチ変動」等に分類されており、さらに「はずれリーチ変動」には細かいリーチ変動パターンが規定されている。なお、演出制御CPU126がいずれの演出パターン番号を選択するかは、主制御CPU72から送信された変動パターンコマンドによって決まる。
はずれ時の演出パターン番号を選択すると、演出制御CPU126は図示しない演出テーブルを参照し、そのときの変動演出パターン番号に対応する演出図柄の変動スケジュール(変動時間やリーチ発生の有無、リーチ発生の場合はリーチ種類とリーチ発生タイミング)、停止表示の態様(例えば「7」−「2」−「4」等)を決定する。なお、具体的な処理の内容については、別のフローチャートを用いてさらに後述する。
以上のステップS608,ステップS610,ステップS612のいずれかの処理を実行すると、演出制御CPU126は次にステップS614を実行する。
ステップS614:演出制御CPU126は、予告選択処理を実行する(予告演出実行手段)。この処理では、演出制御CPU126は今回の変動表示演出中に実行するべき予告演出の内容を抽選によって選択する。予告演出の内容は、例えば内部抽選の結果(当選又は非当選)や現在の内部状態(通常状態、高確率状態、時間短縮状態)に基づいて決定される。上記のように予告演出は、変動表示演出中にリーチ状態が発生する可能性を遊技者に予告したり、最終的に大当りになる可能性があることを予告したりするものである。したがって、非当選時には予告演出の選択比率は低く設定されているが、当選時には遊技者の期待感を高めるため、予告演出の選択比率は比較的高く設定されている。ただし、カード取得演出や成果確認演出を実行する場合は、各種予告演出は実行しないことが好ましい。
ステップS616:演出制御CPU126は、モード演出管理処理を実行する。この処理において、演出制御CPU126は、滞在モードに応じた背景画像を選択する処理を実行する。なお、具体的な制御の内容については、さらに別のフローチャートを用いて後述する。
以上の手順を終えると、演出制御CPU126は演出図柄管理処理(末尾アドレス)に復帰する。これにより、その後の演出図柄変動中処理(図91中のステップS504)において、実際に選択された変動演出パターンに基づいて変動表示演出及び停止表示演出が実行されるとともに(演出実行手段)、各種予告演出パターンに基づいて予告演出が実行される。その他、ここで選択された背景(滞在)モードパターンに基づいて、各種の滞在モード演出が実行される(演出実行手段)。
〔大当り時変動演出パターン選択処理〕
図93は、上記の大当り時変動演出パターン選択処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS800:演出制御CPU126は、RAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、変動パターンコマンドをロードする。これにより、今回の変動がどのような種類の大当り変動パターンであるかを確認することができる。
ステップS802:演出制御CPU126は、ロードした変動パターンがリーチ後当り変動パターンであるか否かを確認する。
その結果、今回の変動パターンがリーチ後当り変動パターンであることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS806を実行し、今回の変動パターンがリーチ後当り変動パターンであることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS804を実行する。
ステップS804:演出制御CPU126は、ロードした変動パターンが再変動予告演出後リーチ後当り変動パターンであるか否かを確認する。
その結果、今回の変動パターンが再変動予告演出後リーチ後当り変動パターンであることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS808を実行し、今回の変動パターンが再変動予告演出後リーチ後当り変動パターンであることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS805を実行する。
ステップS805:演出制御CPU126は、ロードした変動パターンが非リーチ当り変動パターンであるか否かを確認する。
その結果、今回の変動パターンが非リーチ当り変動パターンであることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS812を実行し、今回の変動パターンが非リーチ当り変動パターンであることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS810を実行する。
ステップS806:演出制御CPU126は、リーチ後当り演出選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は主制御CPU72から受信した変動パターンコマンドに基づいて、そのときの演出パターン番号を決定する。ここで決定される演出図柄の種類は、上記の「大当りの組み合わせ」を構成するものとなる。この処理では、演出制御CPU126は、変動パターンの種類(変動時間の長短)に応じてノーマルリーチ演出やスーパーリーチ演出に対応する演出パターンを選択する。例えば、非時間短縮状態であれば図41に示す演出を選択する処理を実行し、時間短縮状態であれば図61〜図64に示す演出を選択する処理を実行する。
ステップS808:演出制御CPU126は、再変動予告演出後リーチ後当り演出選択処理を実行する(再変動予告演出実行手段)。この処理では、演出制御CPU126は主制御CPU72から受信した変動パターンコマンドに基づいて、そのときの演出パターン番号を決定する。ここで決定される演出図柄の種類は、上記の「大当りの組み合わせ」を構成するものとなる。この処理では、演出制御CPU126は、変動パターンの種類(変動時間の長短)に応じて再変動予告演出を実行した後にリーチ演出を実行する演出パターンを選択する。例えば、図76〜図80に示す演出を選択しつつ、最終的に当りとなる演出を選択する処理を実行する。
ステップS810:演出制御CPU126は、成功演出を伴う再変動予告演出後リーチ後当り演出選択処理を実行する(再変動予告演出実行手段、強調演出実行手段)。この処理では、演出制御CPU126は主制御CPU72から受信した変動パターンコマンドに基づいて、そのときの演出パターン番号を決定する。ここで決定される演出図柄の種類は、上記の「大当りの組み合わせ」を構成するものとなる。この処理では、演出制御CPU126は、成功演出を伴う再変動予告演出を実行した後にリーチ演出を実行する演出パターンを選択する。例えば、図81〜図86に示す演出を選択しつつ、最終的に当りとなる演出を選択する処理を実行する。
ステップS812:演出制御CPU126は、非リーチ当り演出選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は主制御CPU72から受信した変動パターンコマンドに基づいて、そのときの演出パターン番号を決定する。ここで決定される演出図柄の種類は、上記の「大当りの組み合わせ」を構成するものとなる。この処理では、演出制御CPU126は、リーチ演出を実行せずに突発的に当りとなる演出パターンを選択する。例えば、図70中(J)に示す演出図柄の当選時演出を選択する処理を実行する。
そして、ステップS806、ステップS808、ステップS810、又はステップS812のいずれかの処理を終えると、演出制御CPU126は、演出図柄変動前処理(図92)に復帰する。
〔はずれ時変動演出パターン選択処理〕
図94は、上記のはずれ時変動演出パターン選択処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS820:演出制御CPU126は、RAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、変動パターンコマンドをロードする。これにより、今回の変動がどのような種類のはずれ変動パターンであるかを確認することができる。
ステップS822:演出制御CPU126は、ロードした変動パターンが非リーチ変動パターンであるか否かを確認する。
その結果、今回の変動パターンが非リーチ変動パターンであることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS832を実行し、今回の変動パターンが非リーチ変動パターンであることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS824を実行する。
ステップS824:演出制御CPU126は、ロードした変動パターンが再変動予告演出後非リーチ変動パターンであるか否かを確認する。
その結果、今回の変動パターンが再変動予告演出後非リーチ変動パターンであることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS834を実行し、今回の変動パターンが再変動予告演出後非リーチ変動パターンであることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS826を実行する。
ステップS826:演出制御CPU126は、ロードした変動パターンが失敗強調演出後非リーチ変動パターンであるか否かを確認する。
その結果、今回の変動パターンが失敗強調演出後非リーチ変動パターンであることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS836を実行し、今回の変動パターンが失敗強調演出後非リーチ変動パターンであることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS828を実行する。
ステップS828:演出制御CPU126は、ロードした変動パターンがリーチ後はずれ変動パターンであるか否かを確認する。
その結果、今回の変動パターンがリーチ後はずれ変動パターンであることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS838を実行し、今回の変動パターンがリーチ後はずれ変動パターンであることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS830を実行する。
ステップS830:演出制御CPU126は、ロードした変動パターンが再変動予告演出後リーチ後はずれ変動パターンであるか否かを確認する。
その結果、今回の変動パターンが再変動予告演出後リーチ後はずれ変動パターンであることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS840を実行し、今回の変動パターンが再変動予告演出後リーチ後はずれ変動パターンであることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS842を実行する。
ステップS832:演出制御CPU126は、非リーチはずれ演出選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は主制御CPU72から受信した変動パターンコマンドに基づいて、はずれ時の演出パターン番号を決定する。なお、具体的な処理の内容については、別のフローチャートを用いてさらに後述する。
ステップS834:演出制御CPU126は、再変動予告演出後非リーチはずれ演出選択処理を実行する(再変動予告演出実行手段)。この処理では、演出制御CPU126は主制御CPU72から受信した変動パターンコマンドに基づいて、はずれ時の演出パターン番号を決定する。具体的には、演出制御CPU126は、再変動予告演出を実行するがリーチ演出を実行しないではずれとなる演出パターンを選択する。例えば、演出制御CPU126は、図76及び図77に示す演出を実行するが、再変動予告演出専用図柄が1度も中央位置に停止しない演出、又は再変動予告演出専用図柄が1回は中央位置に停止するがリーチ演出に発展しない演出を選択する処理を実行する。
ステップS836:演出制御CPU126は、失敗強調演出後非リーチはずれ演出選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は主制御CPU72から受信した変動パターンコマンドに基づいて、はずれ時の演出パターン番号を決定する。具体的には、演出制御CPU126は、再変動予告演出を実行するがリーチ演出を実行しないではずれとなる演出パターンを選択する。例えば、図87中(F),(G)や、図88中(J),(K),(O)に示す演出を選択する処理を実行する。
ステップS838:演出制御CPU126は、リーチ後はずれ演出選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は主制御CPU72から受信した変動パターンコマンドに基づいて、はずれ時の演出パターン番号を決定する。具体的には、演出制御CPU126は、リーチ演出を実行してはずれとなる演出パターンを選択する。例えば、図41に示すリーチ演出を選択しつつ、最終的にはずれとなる演出を選択する処理を実行する。
ステップS840:演出制御CPU126は、再変動予告演出後リーチ後はずれ演出選択処理を実行する(再変動予告演出実行手段)。この処理では、演出制御CPU126は主制御CPU72から受信した変動パターンコマンドに基づいて、はずれ時の演出パターン番号を決定する。具体的には、演出制御CPU126は、再変動予告演出を実行した後にリーチ演出を実行し、最終的にはずれとなる演出パターンを選択する。例えば、演出制御CPU126は、図76〜図80に示す演出を選択しつつ、最終的にはずれとなる演出を選択する処理を実行する。
ステップS842:演出制御CPU126は、成功強調演出を伴う再変動予告演出後リーチ後はずれ演出選択処理を実行する(変動予告演出実行手段、強調演出実行手段)。この処理では、演出制御CPU126は主制御CPU72から受信した変動パターンコマンドに基づいて、はずれ時の演出パターン番号を決定する。具体的には、演出制御CPU126は、成功強調演出を伴う再変動予告演出を実行した後にリーチ演出を実行し、最終的にはずれとなる演出パターンを選択する。例えば、演出制御CPU126は、図81〜図86に示す演出を選択しつつ、最終的に当りとなる演出を選択する処理を実行する。
そして、ステップS832からステップS842のいずれかの処理を終えると、演出制御CPU126は、演出図柄変動前処理(図92)に復帰する。
〔非リーチはずれ演出選択処理〕
図95は、上記の非リーチはずれ演出選択処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS710:演出制御CPU126は、今回の変動パターンが規定の変動時間を有する非リーチはずれ変動パターンであるか否かを確認する(開示条件設定手段、演出実行条件設定手段)。なお、規定の変動時間は例えば13秒とすることができる。
その結果、今回の変動パターンが規定の変動時間を有する非リーチはずれ変動パターンであることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS712を実行し、今回の変動パターンが規定の変動時間を有する非リーチはずれ変動パターンであることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS724を実行する。
このように、本実施形態では、規定の変動時間を有する非リーチはずれ変動パターンが選択された場合に限ってカード取得演出や成果確認演出を実行しているため、他の演出との調和を図りながらカード取得演出や成果確認演出を円滑に実行することができる。
ステップS712:演出制御CPU126は、モードステータスの値が「忍耐モード(松ステージ)」、「忍耐モード(竹ステージ)」、「忍耐モード(梅ステージ)」のいずれかの値を示しているか否かを確認する。ここで、「モードステータス」とは、各モード・ゾーン・ステージに対応する識別番号を保持する変数であり、モード移行等が行われるたびにその値が更新される。各モード・ゾーン・ステージには固有の識別番号が割り当てられており、モードステータスの値を参照すれば、現在いずれのモード等にて遊技が実行されているかを確認することができる。なお、モードステータスは、RAM130に記憶されており、モードステータスの初期値は、通常モード用の値が設定されている。
その結果、モードステータスの値が「忍耐モード(松ステージ)」、「忍耐モード(竹ステージ)」、「忍耐モード(梅ステージ)」のいずれかの値を示していることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS714を実行し、モードステータスの値が「忍耐モード(松ステージ)」、「忍耐モード(竹ステージ)」、「忍耐モード(梅ステージ)」のいずれかの値を示していることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS724を実行する。
ステップS714:演出制御CPU126は、カードカウンタの値が3未満であるか否かを確認する。ここで、「カードカウンタ」とは、忍耐モードにて取得されたカードの数を保持する変数であり、カード取得演出が実行されるたびにその値がインクリメントされる。このため、演出制御CPU126は、カードカウンタの値を参照すれば、現在何枚のカードが取得されているのかを確認することができる。なお、カードカウンタは、RAM130に記憶されており、カードカウンタの初期値は「0」に設定されている。
その結果、カードカウンタの値が3未満であることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS716を実行し、カードカウンタの値が3未満であることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS720を実行する。
ステップS716:演出制御CPU126は、カード取得演出選択処理を実行する(演出実行要素取得演出実行手段)。この処理において、演出制御CPU126はカード取得演出の内容を制御する。なお、具体的な処理の内容については、別のフローチャートを用いてさらに後述する。
ステップS718:演出制御CPU126は、カードカウンタをインクリメントする処理を実行する。具体的には、RAM130に記憶されているカードカウンタの値に1を加算する処理を実行する。
ステップS720:演出制御CPU126は、成果確認演出選択処理を実行する(判定演出実行手段)。この処理において、演出制御CPU126は成果確認演出(判定演出)の内容を制御する。なお、具体的な処理の内容については、別のフローチャートを用いてさらに後述する。
ステップS722:演出制御CPU126は、カードカウンタをリセットする処理を実行する。具体的には、RAM130に記憶されているカードカウンタの値に「0」をセットする処理を実行する。
ステップS724:演出制御CPU126は、通常非リーチはずれ演出選択処理を実行する。具体的には、演出制御CPU126は、リーチ演出を実行しないではずれとなる演出パターンを選択する。例えば、非時間短縮状態であれば図40に示す演出を選択する処理を実行し、時間短縮状態であれば図46や図75、図69中(H)(I)等に示す演出を選択する処理を実行する。
そして、上記ステップS718、ステップS722、又はステップS724の処理を終えると、演出制御CPU126ははずれ時変動演出パターン選択処理(図94)に復帰する。
〔カード取得演出選択処理〕
図96は、上記のカード取得演出選択処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS730:演出制御CPU126は、カード選択テーブルを参照してカード取得演出にて表示(出力)するカードの種類を決定する処理を実行する。なお、カード選択テーブルの詳細は後述する。
ステップS732:演出制御CPU126は、選択したカードの内容を記憶する処理を実行する。具体的には、先のステップS730で決定したカードの内容をRAM130に記憶する処理を実行する。なお、ここで記憶したカードの内容に基づいて、忍耐モード演出の実行中に、取得したカードが縮小して表示される。
ステップS734:演出制御CPU126は、カード取得演出設定処理を実行する。具体的には、先のステップS730で決定したカードによりカード取得演出を実行する演出パターンを設定する。これにより、例えば図51等に示す演出パターンが選択される処理が実行される。
そして、上記の処理を終えると、演出制御CPU126は非リーチはずれ演出選択処理(図95)に復帰する。
〔カード選択テーブル〕
図97は、カード選択テーブルの構成例を示す図である。
このテーブルは、カード取得演出選択処理(図96のステップS730)にてカードを選択する際に参照されるテーブルである。
図中の左カラムには、本実施形態にて用意されている第1カードC1〜第5カードC5が表示されている。なお、第1カードC1は図56中(A)に示すカードに対応しており、第2カードC2は図56中(B)に示すカードに対応しており、第3カードC3は図56中(C)に示すカードに対応している。また、第4カードC4は図56中(D)に示すカードに対応しており、第5カードC5は図56中(E)に示すカードに対応している。
また、図中の上段カラムには、内部状態として「低確率状態」及び「高確率状態」が表示されている。
そして、低確率状態において、「第1カードC1」が選択される割合は40%であり、「第2カードC2」が選択される割合は30%であり、「第3カードC3」が選択される割合は20%であり、「第4カードC4」が選択される割合は10%である。
このため、低確率状態では、ステージアップ期待度の高いカードは選択されにくい設定内容となっている。また、低確率状態では、ステージアップ期待度が最も高い「第5カードC5」は選択されない設定内容となっている。
一方、高確率状態においては、「第1カードC1」が選択される割合は10%であり、「第2カードC2」が選択される割合は15%であり、「第3カードC3」が選択される割合は20%であり、「第4カードC4」が選択される割合は25%であり、「第5カードC5」が選択される割合は30%である。
このため、高確率状態では、ステージアップ期待度の高いカードが選択されやすい設定内容となっている。また、高確率状態では、ステージアップ期待度が最も高い「第5カードC5」が30%の割合で選択される設定内容となっている。
このように、本実施形態によれば、カードを単純に3枚集めればよいという訳ではなく、どのような種類のカードを集めることができるかといった楽しみと、集めたカードがどのように用いられるかといった楽しみを遊技者に与えることができる。
また、本実施形態では、このような選択テーブルを用いることにより、低確率状態ではステージアップの期待度が比較的低いカードが選択され、高確率状態ではステージアップの期待度が比較的高いカードが選択されるため、カードを集めている段階においても、カードに含まれている強弱情報の相違(星の数の相違)によって内部状態を推測することができるという新たな遊技性を発揮することができる。
〔成果確認演出選択処理〕
図98は、上記の成果確認演出選択処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS740:演出制御CPU126は、カード選択処理を実行する。この処理を実行する段階では、既に3枚のカードが集まっているため、演出制御CPU126は3枚のカードの中からいずれか1枚のカードを選択する処理を実行する。カードの選択は、3枚のカードの中からランダムにカードを選択することもでき、内部状態やカードの強度に応じて選択率を変更して選択してもよい。なお、3枚のカードの内容は、先のカード内容記憶処理(図96中ステップS732)にてRAM130に記憶されている。
ステップS742:演出制御CPU126は、内部状態が高確率状態であるか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、状態指定コマンドを確認して内部状態が高確率状態であるか否かを確認する。
その結果、内部状態が高確率状態であることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS748を実行する。これに対して、内部状態が高確率状態であることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS744を実行する。
ステップS744:演出制御CPU126は、モードステータスの値が「忍耐モード(松ステージ)」の値を示しているか否かを確認する。この確認処理を実行している理由は、本実施形態では「忍耐モード(三姉妹ステージ)」を高確率が確定するステージとしているため、低確率状態では「忍耐モード(松ステージ)」から「忍耐モード(三姉妹ステージ)」にステージ移行させることができないからである。
その結果、モードステータスの値が「忍耐モード(松ステージ)」の値を示していることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS752を実行し、モードステータスの値が「忍耐モード(松ステージ)」の値を示していることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS746を実行する。
ステップS746:演出制御CPU126は、所定の乱数抽選(ステージアップ抽選)に当選しているか否かを確認する。具体的には、演出乱数を用いて所定の抽選(例えば2分の1で当選する抽選)を実行する。
その結果、所定の乱数抽選に当選していることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS748を実行する。一方、所定の乱数抽選に当選していることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS752を実行する。
ステップS748:演出制御CPU126は、選択カードによる成功演出パターンを選択する処理を実行する。具体的には、先のカード選択処理(ステップS740)にて選択したカードにより成功演出を実行する演出パターンを選択する。例えば、先のカード選択処理にて第3カードC3が選択された場合、図57,図58,図59中(G)(H)(I)に示す演出パターンを選択する処理を実行する。
ステップS750:演出制御CPU126は、モードステータス更新処理を実行する。具体的には、現在の滞在ステージが「忍耐モード(梅ステージ)」であればモードステータスの値を「忍耐モード(竹ステージ)」に更新する処理を実行し、現在の滞在ステージが「忍耐モード(竹ステージ)」であればモードステータスの値を「忍耐モード(松ステージ)」に更新する処理を実行し、現在の滞在ステージが「忍耐モード(松ステージ)」であればモードステータスの値を「忍耐モード(三姉妹ステージ)」に更新する処理を実行する。
ステップS752:演出制御CPU126は、選択カードによる失敗演出パターンを選択する処理を実行する。具体的には、先のカード選択処理(ステップS740)にて選択したカードにより失敗演出を実行する演出パターンを選択する。例えば、先のカード選択処理にて第3カードC3が選択された場合、図57,図58,図59中(G)(J)(K)に示す演出パターンを選択する処理を実行する。
ステップS754:演出制御CPU126は、モードステータス更新処理を実行する。具体的には、モードステータスの値を「通常モード」に更新する処理を実行する。これにより、忍耐モード演出が終了し通常モードでの演出に移行することになる。
そして、上記ステップS750又はステップS754の処理を終えると、演出制御CPU126は非リーチはずれ演出選択処理(図95)に復帰する。
〔モード演出管理処理〕
図99は、上記のモード演出管理処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS850:演出制御CPU126は、内部状態が時間短縮状態であるか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、状態指定コマンドを確認して内部状態が時間短縮状態であるか否かを確認する。
その結果、内部状態が時間短縮状態であることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS852を実行する。これに対して、内部状態が時間短縮状態であることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS858を実行する。
ステップS852:演出制御CPU126は、前回の当選図柄が「4ラウンド通常図柄1」又は「4ラウンド通常図柄2」のいずれかであるかを確認する。前回の当選図柄がいずれの図柄に該当していたかについての確認は、前回の当選時に当選図柄に関する情報をRAM130に記憶しておくことにより実現することができる。
その結果、前回の当選図柄が「4ラウンド通常図柄1」又は「4ラウンド通常図柄2」のいずれかであることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS852を実行する。これに対して、前回の当選図柄が「4ラウンド通常図柄1」又は「4ラウンド通常図柄2」のいずれかであることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS854を実行する。
ステップS854:演出制御CPU126は、前回の当選図柄が「4ラウンド確変図柄」であるかを確認する。
その結果、前回の当選図柄が「4ラウンド確変図柄」であることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS856を実行する。これに対して、前回の当選図柄が「4ラウンド確変図柄」であることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS862を実行する。
ステップS856:演出制御CPU126は、大当り遊技終了後の特別図柄の変動回数が100回以下であるか否かを確認する。変動回数の確認は、大当り遊技が終了した後の特別図柄の変動回数をRAM130でカウントしておくことにより実現することができる。
その結果、大当り遊技終了後の特別図柄の変動回数が100回以下であることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS860を実行する。これに対して、大当り遊技終了後の特別図柄の変動回数が100回以下であることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS862を実行する。
ステップS858:演出制御CPU126は、非時間短縮状態に対応する各種モード用の背景画像を選択する処理を実行する(ステージ演出実行手段)。具体的には、演出制御CPU126は、「通常モード」の背景画像(図40)や「忍耐モード」の背景画像(図47)を選択する処理を実行する。なお、具体的な制御の内容については、さらに別のフローチャートを用いて後述する。
ステップS860:演出制御CPU126は、海岸モード用の背景画像を選択する処理を実行する。具体的には、演出制御CPU126は、図75に示す背景画像を選択する処理を実行する。
ステップS862:演出制御CPU126は、花火モード用の背景画像を選択する処理を実行する。具体的には、演出制御CPU126は、図46に示す背景画像を選択する処理を実行する。
いずれにしても、上記ステップS858、ステップS860、又はステップS862の処理を終えると、演出制御CPU126は演出図柄変動前処理(図92)に復帰する。
〔各種モード用背景画像選択処理〕
図100は、上記の各種モード用背景画像選択処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS870:演出制御CPU126は、モードステータスの値が「通常モード」の値を示しているか否かを確認する。
その結果、モードステータスの値が「通常モード」の値を示していることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS878を実行し、モードステータスの値が「通常モード」の値を示していることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS872を実行する。
ステップS872:演出制御CPU126は、モードステータスの値が「忍耐モード(梅ステージ)」の値を示しているか否かを確認する。
その結果、モードステータスの値が「忍耐モード(梅ステージ)」の値を示していることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS880を実行し、モードステータスの値が「忍耐モード(梅ステージ)」の値を示していることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS874を実行する。
ステップS874:演出制御CPU126は、モードステータスの値が「忍耐モード(竹ステージ)」の値を示しているか否かを確認する。
その結果、モードステータスの値が「忍耐モード(竹ステージ)」の値を示していることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS882を実行し、モードステータスの値が「忍耐モード(竹ステージ)」の値を示していることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS876を実行する。
ステップS876:演出制御CPU126は、モードステータスの値が「忍耐モード(松ステージ)」の値を示しているか否かを確認する。
その結果、モードステータスの値が「忍耐モード(松ステージ)」の値を示していることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS884を実行し、モードステータスの値が「忍耐モード(松ステージ)」の値を示していることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS886を実行する。
ステップS878:演出制御CPU126は、通常モード用の背景画像(状態開示演出)を選択する処理を実行する(状態開示演出実行手段)。具体的には、演出制御CPU126は、図40中(B)に示す背景画像を選択する処理を実行する。
ステップS880:演出制御CPU126は、忍耐モードの梅ステージ用の背景画像(状態非開示演出)を選択する処理を実行する(状態非開示演出実行手段)。具体的には、演出制御CPU126は、図38中〔F20〕に示す背景画像を選択する処理を実行する。
ステップS882:演出制御CPU126は、忍耐モードの竹ステージ用の背景画像(状態非開示演出)を選択する処理を実行する(状態非開示演出実行手段)。具体的には、演出制御CPU126は、図38中〔F23〕に示す背景画像を選択する処理を実行する。
ステップS884:演出制御CPU126は、忍耐モードの松ステージ用の背景画像(状態非開示演出)を選択する処理を実行する(状態非開示演出実行手段)。具体的には、演出制御CPU126は、図38中〔F27〕に示す背景画像を選択する処理を実行する。
ステップS886:演出制御CPU126は、忍耐モードの三姉妹ステージ用の背景画像(状態開示演出)を選択する処理を実行する(状態開示演出実行手段)。具体的には、演出制御CPU126は、図38中〔F30〕に示す背景画像を選択する処理を実行する。
そして、上記のステップS878からステップS886のいずれかの処理を終えると、演出制御CPU126はモード演出管理処理(図99)に復帰する。
〔可変入賞装置作動時処理〕
図101は、可変入賞装置作動時処理の構成例を示すフローチャートである。可変入賞装置作動時処理は、実行選択処理(ステップS902)、可変入賞装置作動前処理(ステップS904)、可変入賞装置作動中処理(ステップS906)、可変入賞装置作動後処理(ステップS908)のサブルーチン(プログラムモジュール)群を含む構成である。ここでは先ず、各処理に沿って可変入賞装置作動時処理の基本的な流れを説明する。
ステップS902:実行選択処理において、演出制御CPU126は次に実行するべき処理(ステップS904〜ステップS908のいずれか)のジャンプ先を「ジャンプテーブル」から選択する。例えば、演出制御CPU126は次に実行するべき処理のプログラムアドレスをジャンプ先のアドレスとし、また戻り先のアドレスとして可変入賞装置作動時処理の末尾をスタックポインタにセットする。
いずれの処理を次のジャンプ先として選択するかは、これまでに行われた処理の進行状況によって異なる。例えば、未だ可変入賞装置作動前処理を開始していない状況であれば、演出制御CPU126は次のジャンプ先として可変入賞装置作動前処理(ステップS904)を選択する。また、既に可変入賞装置作動前処理が完了していれば、演出制御CPU126は次のジャンプ先として可変入賞装置作動中処理(ステップS906)を選択する。さらに、可変入賞装置作動中処理が完了していれば、演出制御CPU126は次のジャンプ先として可変入賞装置作動後処理(ステップS908)を選択する。
ステップS904:可変入賞装置作動前処理では、演出制御CPU126は大当り遊技中に実行する大役演出の内容を選択する処理を実行する。なお、具体的な処理の内容は、別のフローチャートを用いて後述する。
ステップS906:可変入賞装置作動中処理では、演出制御CPU126は必要に応じて演出表示制御装置144(表示制御CPU146)に指示する制御情報を生成する。例えば、大当り演出の実行中に演出切替ボタン45を用いた演出を行う場合、遊技者による演出ボタンの操作の有無を演出制御CPU126が監視するとともに、その結果に応じた演出内容(ボタン演出)の制御情報を表示制御CPU146に対して指示する。また、この可変入賞装置作動中処理では、大当り遊技中の遊技状況に応じて上述した記憶内連荘演出を実行するか否かの判定を行う。なお、具体的な処理の内容は、別のフローチャートを用いて後述する。
ステップS908:可変入賞装置作動後処理では、演出制御CPU126は、可変入賞装置の終了時間の間に移行先のモードを遊技者に対して伝達する演出を実行する。例えば、演出制御CPU126は、当選図柄や時間短縮状態の有無に応じて忍耐モード突入演出を実行したり、花火モード突入演出を実行したり、海岸モード突入演出を実行したりする。
〔可変入賞装置作動前処理〕
図102は、上記の可変入賞装置作動前処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS900:先ず演出制御CPU126は、今回の当選が「第1特別図柄」に基づくものであるか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスして、停止図柄コマンドを確認し今回の当選が「第1特別図柄」に基づくものであるか否かを確認する。
今回の当選が「第1特別図柄」に基づくものである場合(ステップS900:Yes)、演出制御CPU126はステップS910を実行する。
一方、今回の当選が「第1特別図柄」に基づくものでない場合(ステップS900:No)、すなわち、今回の当選が「第2特別図柄」に基づくものである場合、演出制御CPU126はステップS930を実行する。
ステップS910:演出制御CPU126は、第1特別図柄当選時処理を実行する。なお、具体的な制御の内容については、さらに別のフローチャートを用いて後述する。
ステップS930:演出制御CPU126は、第2特別図柄当選時処理を実行する。なお、具体的な制御の内容については、さらに別のフローチャートを用いて後述する。
以上の処理を終えると、演出制御CPU126は可変入賞装置作動時処理(図101)に復帰する。
〔第1特別図柄当選時処理〕
図103は、上記の第1特別図柄当選時処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS912:演出制御CPU126は、今回の当選図柄が「16ラウンド確変図柄6」に該当するか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスして、停止図柄コマンドを確認し当選図柄が「16ラウンド確変図柄6」に該当するか否かを確認する。
その結果、今回の当選図柄が「16ラウンド確変図柄6」に該当することを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS914を実行する。これに対して、今回の当選図柄が「16ラウンド確変図柄6」に該当することを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS916を実行する。
ステップS914:演出制御CPU126は、スペシャルボーナス演出選択処理を実行する。具体的には、演出制御CPU126は、図60に示す演出を選択する処理を実行する。
ステップS916:演出制御CPU126は、打上げチャレンジボーナス演出選択処理を実行する。具体的には、演出制御CPU126は、図42〜図44に示す演出を選択する処理を実行する。
ステップS918:次に演出制御CPU126は、今回の当選図柄が「10ラウンド確変図柄4〜6」、「16ラウンド確変2,4,5」のいずれかに該当するか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126は、RAM130のコマンドバッファ領域にアクセスして、停止図柄コマンドを確認し当選図柄が「10ラウンド確変図柄4〜6」、「16ラウンド確変2,4,5」のいずれかに該当するか否かを確認する。
その結果、今回の当選図柄が「10ラウンド確変図柄4〜6」、「16ラウンド確変2,4,5」のいずれかに該当することを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS920を実行する。これに対して、今回の当選図柄が「10ラウンド確変図柄4〜6」、「16ラウンド確変2,4,5」のいずれかに該当することを確認できない場合(No)、すなわち、今回の当選図柄が「10ラウンド通常図柄1,2,3」、「10ラウンド確変図柄1〜3」、「16ラウンド確変図柄1,3」のいずれかに該当することを確認した場合、演出制御CPU126はステップS922を実行する。
ステップS920:演出制御CPU126は、打上げ成功演出選択処理を実行する。具体的には、演出制御CPU126は、図45中(K)(L)に示す演出を選択する処理を実行する。
ステップS922:演出制御CPU126は、打上げ失敗演出選択処理を実行する。具体的には、演出制御CPU126は、図45中(M)(N)に示す演出を選択する処理を実行する。
ステップS924:演出制御CPU126は、モードステータスの値に「忍耐モード(梅ステージ)」に対応する値をセットする処理を実行する。これにより、忍耐モードの梅ステージにて変動表示演出が開始されることになる。
ステップS926:演出制御CPU126は、カードカウンタをリセットする処理を実行する。具体的には、RAM130に記憶されているカードカウンタの値に「0」をセットする処理を実行する。これにより、取得カードが「0枚」の状態で忍耐モードの梅ステージにて変動表示演出が開始されることになる。
そして、以上の処理を終えると、演出制御CPU126は可変入賞装置作動前処理(図102)に復帰する。
〔第2特別図柄当選時処理〕
図104は、上記の第2特別図柄当選時処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS932:演出制御CPU126は、今回の当選図柄が「16ラウンド確変図柄7」に該当するか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスして、停止図柄コマンドを確認し当選図柄が「16ラウンド確変図柄7」に該当するか否かを確認する。
その結果、今回の当選図柄が「16ラウンド確変図柄7」に該当することを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS936を実行する。これに対して、今回の当選図柄が「16ラウンド確変図柄7」に該当することを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS934を実行する。
ステップS934:演出制御CPU126は、今回の当選図柄が「10ラウンド確変図柄7」に該当するか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスして、停止図柄コマンドを確認し当選図柄が「10ラウンド確変図柄7」に該当するか否かを確認する。
その結果、今回の当選図柄が「10ラウンド確変図柄7」に該当することを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS938を実行する。これに対して、今回の当選図柄が「10ラウンド確変図柄7」に該当することを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS940を実行する。
ステップS936:演出制御CPU126は、花火道ボーナス演出選択処理を実行する。具体的には、演出制御CPU126は、図66に示す演出を選択する処理を実行する。
ステップS937:演出制御CPU126は、記憶内連荘判定処理を実行する(当選結果事前教示演出実行手段)。この処理において、演出制御CPU126は、記憶内連荘の条件を満たしているか否かの判定と、条件を満たしている場合には実行時の演出内容を決定する処理を実行する。なお、具体的な処理の内容については、別のフローチャートを用いてさらに後述する。
ステップS938:演出制御CPU126は、祭りボーナス演出選択処理を実行する。具体的には、演出制御CPU126は、図65に示す演出を選択する処理を実行する。
ステップS940:演出制御CPU126は、花火モード終了演出選択処理を実行する。具体的には、演出制御CPU126は、図63中(J)に示す演出を選択する処理を実行する。なお、非時間短縮状態での当選時には、花火モードは既に終了しているため、花火モード終了演出は特に行わずに無演出とすることができる。また、低確率時間短縮状態での当選時には、海岸モード突入演出や花火モード突入演出を実行することができる。
そして、以上の処理を終えると、演出制御CPU126は可変入賞装置作動前処理(図102)に復帰する。
〔記憶内連荘判定処理〕
図105は、上記の記憶内連荘判定処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS950:演出制御CPU126は、第2特別図柄の抽選要素の記憶内に当選の変動パターンが存在しているか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126は変動パターン先判定コマンドを確認することにより、当選の変動パターンが存在しているか否かを確認することができる。
その結果、第2特別図柄の抽選要素の記憶内に当選の変動パターンが存在していることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS952を実行する。一方、第2特別図柄の抽選要素の記憶内に当選の変動パターンが存在していることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126は第2特別図柄当選時処理(図104)に復帰する。
ステップS952:演出制御CPU126は、記憶内に存在している当選が「10ラウンド確変図柄7」又は「16ラウンド確変図柄7」の当選であるか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126は変動パターン先判定コマンドを確認することにより、当選図柄の種類を確認することができる。
その結果、記憶内に存在している当選が「10ラウンド確変図柄7」又は「16ラウンド確変図柄7」の当選であることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS954を実行する。一方、記憶内に存在している当選が「10ラウンド確変図柄7」又は「16ラウンド確変図柄7」の当選であることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126は第2特別図柄当選時処理(図104)に復帰する。
ステップS954:演出制御CPU126は、第1チャンスランプ点灯許可フラグをONにセットする。第1チャンスランプ点灯許可フラグはRAM130に記憶されており、第1チャンスランプ点灯許可フラグがONにセットされると、大当り遊技中に第1チャンスランプ300を点灯させることができる状態となる。なお、第1チャンスランプ点灯許可フラグは、第1チャンスランプ300が点灯された場合にリセットされる。
ステップS956:演出制御CPU126は、記憶内に存在している当選が「16ラウンド確変図柄7」の当選であるか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126は変動パターン先判定コマンドを確認することにより、当選図柄の種類を確認することができる。
その結果、記憶内に存在している当選が「16ラウンド確変図柄7」の当選であることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS958を実行する。一方、記憶内に存在している当選が「16ラウンド確変図柄7」の当選であることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126は第2特別図柄当選時処理(図104)に復帰する。
ステップS958:演出制御CPU126は、超花火道ボーナス実行許可フラグをONにセットする。超花火道ボーナス実行許可フラグはRAM130に記憶されており、超花火道ボーナス実行許可フラグがONにセットされると、大当り遊技中に超花火道ボーナスを実行したり、第2チャンスランプ400を点灯させたりすることができる状態となる。なお、超花火道ボーナス実行許可フラグは、超花火道ボーナス演出が実行された際にリセットされる。
ステップS959:演出制御CPU126は、実行契機回数抽選処理を実行する。この実行契機回数抽選処理において、記憶内連荘演出の実行契機に関する実行契機回数を抽選により事前に決定する。実行契機回数には複数の値(「1」「3」「7」「11」等)が用意されており、抽選によりいずれか1つの数値が選択される。
そして、以上の処理を終えると、演出制御CPU126は第2特別図柄当選時処理(図104)に復帰する。
〔可変入賞装置作動中処理(1)〕
図106は、上記の可変入賞装置作動中処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って説明する。なお、この可変入賞装置作動中処理(1)は、大当り遊技中に演出用表示装置200にてカウント演出を実行する場合のフローチャートである。
ステップS960:演出制御CPU126は、主制御CPU72から右普通入賞口入球コマンドを受信したか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、右普通入賞口入球コマンドが保存されているか否かを確認する。なお、この確認には、「16ラウンド確変図柄7に該当した場合の大当り遊技中であること」という限定を加えることができる。
その結果、右普通入賞口入球コマンドが保存されていることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS962を実行し、右普通入賞口入球コマンドが保存されていることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126は可変入賞装置作動時処理(図101)に復帰する。
ステップS962:演出制御CPU126は、演出用表示装置カウントアップ演出選択処理を実行する。具体的には、演出用表示装置200の7セグメントLEDを用いて普通入賞口24に対する入球数をカウントアップ表示する演出パターンを選択する処理を実行する。なお、演出制御CPU126は、合計の入球数をRAM130に記憶する。
ステップS964:演出制御CPU126は、合計入球回数と実行契機回数とが一致しているか否かを確認する。なお、実行契機回数は、記憶内連荘判定処理(図105)のステップS959にて決定されるものである。
その結果、合計入球回数と実行契機回数とが一致していることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS966を実行し、合計入球回数と実行契機回数とが一致していることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126は可変入賞装置作動時処理(図101)に復帰する。
ステップS966:演出制御CPU126は、第1チャンスランプ点灯演出選択処理を実行する(当選結果事前教示演出実行手段)。この処理において、演出制御CPU126は、第1チャンスランプ300を点灯する演出パターンを選択する処理を実行する。具体的には、図67中(C)に示す演出パターンを選択する。
ステップS968:演出制御CPU126は、超花火道ボーナス実行許可フラグがONにセットされているか否かを確認する。
その結果、超花火道ボーナス実行許可フラグがONにセットされていることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS970を実行し、超花火道ボーナス実行許可フラグがONにセットされていることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126は可変入賞装置作動時処理(図101)に復帰する。
ステップS970:演出制御CPU126は、第2チャンスランプ点灯演出選択処理を実行する(当選結果事前教示演出実行手段)。この処理において、演出制御CPU126は、第2チャンスランプ400を点灯する演出パターンを選択する処理を実行する。具体的には、図68中(E)に示す演出パターンを選択する。
ステップS972:演出制御CPU126は、超花火道ボーナス演出選択処理を実行する(当選結果事前教示演出実行手段、特殊特別遊技演出実行手段)。具体的には、図68等に示す演出パターンを選択する。なお、この超花火道ボーナス演出は、第2特別図柄の変動表示演出を間に挟んで次の16ラウンド大当り遊技が終了するまで継続して実行される。
そして、以上の処理を終えると、演出制御CPU126は可変入賞装置作動時処理(図101)に復帰する。
〔可変入賞装置作動中処理(2)〕
図107は、上記の可変入賞装置作動中処理の他の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って説明する。なお、この可変入賞装置作動中処理(2)は、大当り遊技中に演出用表示装置200にて擬似的な変動表示演出を実行する場合のフローチャートである。
ステップS980:演出制御CPU126は、主制御CPU72から右普通入賞口入球コマンドを受信したか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、右普通入賞口入球コマンドが保存されているか否かを確認する。なお、この確認には、「16ラウンド確変図柄7に該当した場合の大当り遊技中であること」という限定を加えることができる。
その結果、右普通入賞口入球コマンドが保存されていることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS982を実行し、右普通入賞口入球コマンドが保存されていることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126は可変入賞装置作動時処理(図101)に復帰する。
ステップS982:演出制御CPU126は、第1チャンスランプ点灯許可フラグがONにセットされているか否かを確認する。
その結果、第1チャンスランプ点灯許可フラグがONにセットされていることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS984を実行し、第1チャンスランプ点灯許可フラグがONにセットされていることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS988を実行する。
ステップS984:演出制御CPU126は、所定の乱数抽選を実行し、その乱数抽選に当選しているか否かを確認する。具体的には、演出乱数を用いて所定の抽選(例えば10分の1で当選する抽選)を実行する。
その結果、乱数抽選に当選していることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS986を実行する。一方、乱数抽選に当選していないことを確認した場合(No)、演出制御CPU126はステップS988を実行する。
ステップS986:演出制御CPU126は、当選変動演出選択処理を実行する。具体的には、演出用表示装置200にて演出用の図柄を変動表示させ、当りを示す表示態様にて演出用の図柄を停止表示させる演出パターンを選択する。当りを示す表示態様は、「10ラウンド確変図柄7」の場合は「33」とし、「16ラウンド確変図柄7」の場合は「77」とすることができる。
ステップS988:演出制御CPU126は、非当選変動演出選択処理を実行する。具体的には、演出用表示装置200にて演出用の図柄を変動表示させ、非当選を示す表示態様にて演出用の図柄を停止表示させる演出パターンを選択する。非当選を示す表示態様は、中央のバー「−」の点灯表示とすることができる。
ステップS990:演出制御CPU126は、第1チャンスランプ点灯演出選択処理を実行する(当選結果事前教示演出実行手段)。この処理において、演出制御CPU126は、第1チャンスランプ300を点灯する演出パターンを選択する処理を実行する。具体的には、図73中(H)に示す演出パターンを選択する。
ステップS992:演出制御CPU126は、超花火道ボーナス実行許可フラグがONにセットされているか否かを確認する。
その結果、超花火道ボーナス実行許可フラグがONにセットされていることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS994を実行し、超花火道ボーナス実行許可フラグがONにセットされていることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126は可変入賞装置作動時処理(図101)に復帰する。
ステップS994:演出制御CPU126は、第2チャンスランプ点灯演出選択処理を実行する(当選結果事前教示演出実行手段)。この処理において、演出制御CPU126は、第2チャンスランプ400を点灯する演出パターンを選択する処理を実行する。具体的には、図73中(I)に示す演出パターンを選択する。
ステップS996:演出制御CPU126は、超花火道ボーナス演出選択処理を実行する(当選結果事前教示演出実行手段、特殊特別遊技演出実行手段)。具体的には、図74等に示す演出パターンを選択する。
そして、以上の処理を終えると、演出制御CPU126は可変入賞装置作動時処理(図101)に復帰する。
図108及び図109は、忍耐モードでの変動時間と演出内容との関係を示す図である。ここで、図中左カラムには、大当り遊技後変動回数が示されており、左から2番目のカラムには変動開始時記憶数が示されている。また、図中左から3番目のカラムには特別図柄の変動時間(秒)が示されており、右カラムには特別図柄の変動中に実行される演出内容が示されている。
ここで、図108は、いわゆる止め打ちや単発打ちといった遊技者の技術介入を介在させた場合の対応関係を示しており(技術介入有り)、図109は、いわゆる止め打ちや単発打ちといった遊技者の技術介入を介在させない場合の対応関係を示している(技術介入無し)。
非時間短縮状態にて「10ラウンド通常図柄1,2,3」、「10ラウンド確変図柄1〜3」、「16ラウンド確変図柄1,3」の大当りに該当した場合、第1可変入賞装置30にて大当りラウンドを消化して忍耐モードに突入する。ここで、第1可変入賞装置30は左打ち領域に配置されているため、大当り遊技の実行中には、第1可変入賞装置30のみならず、上始動入賞口26にも遊技球が入球する。このため、本実施形態では、大当り遊技の終了時点では第1特別図柄の記憶が最大(4個)まで記憶されていることが多い。したがって、ここでは、大当り遊技の終了時点で第1特別図柄の記憶が最大まで記憶されている状況を例にして説明する。
図108の例では、大当り遊技の終了時点で遊技者は遊技球の打ち出しを停止しているものとする。このため、これ以降は大当り遊技の実行中に蓄積された抽選要素の記憶が消費される状態となり、新たに抽選要素の記憶が増加しないものとする。
大当り遊技後変動回数が「1」である場合、変動開始時記憶数は「3」となる。そして、この状態で非リーチはずれ変動パターンが選択されると、変動時間は「2.5秒」となり、通常の非リーチはずれ演出が実行される。
大当り遊技後変動回数が「2」である場合、変動開始時記憶数は「2」となる。そして、この状態で非リーチはずれ変動パターンが選択されると、変動時間は「5秒」となり、通常の非リーチはずれ演出が実行される。
大当り遊技後変動回数が「3」である場合、変動開始時記憶数は「1」となる。そして、この状態で非リーチはずれ変動パターンが選択されると、変動時間は「13秒」となる可能性があり、ここでは「13秒」の変動時間を有する非リーチはずれ変動パターンが選択されたものとする。この場合、演出内容としては、カード取得演出が実行され、遊技者としては1枚目のカードを獲得することができる。
大当り遊技後変動回数が「4」である場合、変動開始時記憶数は「0」となる。そして、この状態で非リーチはずれ変動パターンが選択されると、変動時間は「13秒」となる可能性があり、ここでは「13秒」の変動時間を有する非リーチはずれ変動パターンが選択されたものとする。この場合、演出内容としては、カード取得演出が実行され、遊技者としては2枚目のカードを獲得することができる。
ここまでは、遊技者は遊技球の打ち出しを停止していたが、今回の変動にて蓄積されていた抽選要素の記憶が全てなくなったため、遊技球を2,3球打ち出し、そのうちの1球が上始動入賞口26に入球したものとする。そして、上始動入賞口26に遊技球が入球したことを契機として第1特別図柄の変動が開始する。
大当り遊技後変動回数が「5」である場合、変動開始時記憶数は「0」となる。そして、この状態で非リーチはずれ変動パターンが選択されると、変動時間は「13秒」となる可能性があり、ここでは「13秒」の変動時間を有する非リーチはずれ変動パターンが選択されたものとする。この場合、演出内容としては、カード取得演出が実行され、遊技者としては3枚目のカードを獲得することができる。
ここで、遊技者が遊技球を2,3球打ち出し、そのうちの1球が上始動入賞口26に入球したものとする。そして、上始動入賞口26に遊技球が入球したことを契機として第1特別図柄の変動が開始する。
大当り遊技後変動回数が「6」である場合、変動開始時記憶数は「0」となる。そして、この状態で非リーチはずれ変動パターンが選択されると、変動時間は「13秒」となる可能性があり、ここでは「13秒」の変動時間を有する非リーチはずれ変動パターンが選択されたものとする。この場合、演出内容としては、成果確認演出(遊技状態確認演出)が実行され、遊技者に対しては遊戯状態を知る機会が与えられる。
一方、図109の例では、大当り遊技の終了時点で遊技者は遊技球の打ち出しを停止しておらず、遊技球の打ち出しを継続して行っているものとする。この場合、上始動入賞口26に頻繁に遊技球が入球するため、第1特別図柄の記憶もそのたびに蓄積されることになる。
大当り遊技後変動回数が「1」である場合、変動開始時記憶数は「3」となる。そして、この状態で非リーチはずれ変動パターンが選択されると、変動時間は「2.5秒」となり、通常の非リーチはずれ演出が実行される。
大当り遊技後変動回数が「2」である場合、変動開始時記憶数は「2」となる。そして、この状態で非リーチはずれ変動パターンが選択されると、変動時間は「5秒」となり、通常の非リーチはずれ演出が実行される。
ここで、上始動入賞口26に遊技球が2個入球したものとする。この場合、第1特別図柄の記憶が2つ蓄積され、記憶数は最大の4個となる。
大当り遊技後変動回数が「3」である場合、変動開始時記憶数は「3」となる。そして、この状態で非リーチはずれ変動パターンが選択されると、変動時間は「2.5秒」となり、通常の非リーチはずれ演出が実行される。
大当り遊技後変動回数が「4」である場合、変動開始時記憶数は「2」となる。そして、この状態で非リーチはずれ変動パターンが選択されると、変動時間は「5秒」となり、通常の非リーチはずれ演出が実行される。
大当り遊技後変動回数が「5」である場合、変動開始時記憶数は「1」となる。そして、この状態で非リーチはずれ変動パターンが選択されると、変動時間は「13秒」となる可能性があり、ここでは「13秒」の変動時間を有する非リーチはずれ変動パターンが選択されたものとする。この場合、演出内容としては、カード取得演出が実行され、遊技者としては1枚目のカードを獲得することができる。
ここで、上始動入賞口26に遊技球が2個入球したものとする。この場合、第1特別図柄の記憶が2つ蓄積され、記憶数は3個となる。
大当り遊技後変動回数が「6」である場合、変動開始時記憶数は「2」となる。そして、この状態で非リーチはずれ変動パターンが選択されると、変動時間は「5秒」となり、通常の非リーチはずれ演出が実行される。
ここで、上始動入賞口26に遊技球が1個入球したものとする。この場合、第1特別図柄の記憶が1つ蓄積され、記憶数は3個となる。
大当り遊技後変動回数が「7」である場合、変動開始時記憶数は「2」となる。そして、この状態で非リーチはずれ変動パターンが選択されると、変動時間は「5秒」となり、通常の非リーチはずれ演出が実行される。
大当り遊技後変動回数が「8」である場合、変動開始時記憶数は「1」となる。そして、この状態で非リーチはずれ変動パターンが選択されると、変動時間は「13秒」となる可能性があり、ここでは「13秒」の変動時間を有する非リーチはずれ変動パターンが選択されたものとする。この場合、演出内容としては、カード取得演出が実行され、遊技者としては2枚目のカードを獲得することができる。
ここで、上始動入賞口26に遊技球が3個入球したものとする。この場合、第1特別図柄の記憶が3つ蓄積され、記憶数は最大の4個となる。
大当り遊技後変動回数が「9」である場合、変動開始時記憶数は「3」となる。そして、この状態で非リーチはずれ変動パターンが選択されると、変動時間は「2.5秒」となり、通常の非リーチはずれ演出が実行される。
大当り遊技後変動回数が「10」である場合、変動開始時記憶数は「2」となる。そして、この状態で非リーチはずれ変動パターンが選択されると、変動時間は「5秒」となり、通常の非リーチはずれ演出が実行される。
大当り遊技後変動回数が「11」である場合、変動開始時記憶数は「1」となる。そして、この状態で非リーチはずれ変動パターンが選択されると、変動時間は「13秒」となる可能性があり、ここでは「13秒」の変動時間を有する非リーチはずれ変動パターンが選択されたものとする。この場合、演出内容としては、カード取得演出が実行され、遊技者としては3枚目のカードを獲得することができる。
ここで、上始動入賞口26に遊技球が2個入球したものとする。この場合、第1特別図柄の記憶が2つ蓄積され、記憶数は3個となる。
大当り遊技後変動回数が「12」である場合、変動開始時記憶数は「2」となる。そして、この状態で非リーチはずれ変動パターンが選択されると、変動時間は「5秒」となり、通常の非リーチはずれ演出が実行される。
ここで、上始動入賞口26に遊技球が1個入球したものとする。この場合、第1特別図柄の記憶が1つ蓄積され、記憶数は3個となる。
大当り遊技後変動回数が「13」である場合、変動開始時記憶数は「2」となる。そして、この状態で非リーチはずれ変動パターンが選択されると、変動時間は「5秒」となり、通常の非リーチはずれ演出が実行される。
大当り遊技後変動回数が「14」である場合、変動開始時記憶数は「1」となる。そして、この状態で非リーチはずれ変動パターンが選択されると、変動時間は「13秒」となる可能性があり、ここでは「13秒」の変動時間を有する非リーチはずれ変動パターンが選択されたものとする。この場合、演出内容としては、成果確認演出(遊技状態確認演出)が実行され、遊技者に対しては遊戯状態を知る機会が与えられる。
このように、いわゆる止め打ちや単発打ちといった遊技者の技術介入を介在させずに遊技球の打ち出しを継続した場合、図109に示すように、規定の変動時間を有する変動パターン(13秒変動)が選択されにくいため、カード取得演出や成果確認演出がなかなか実行されず、遊技状態を確認するまでに14変動かかることになる。
これに対して、いわゆる止め打ちや単発打ちといった遊技者の技術介入を介在させて、遊技球の打ち出しを調整した場合、図108に示すように、規定の変動時間を有する変動パターン(13秒変動)が選択されやすいため、遊技状態を確認するまでに6変動で済むことになる。
このように、本実施形態によれば、カード取得演出及び成果確認演出が長い変動時間(13秒)の選択時において出現しやすくなっているため、止め打ちをする等といった遊技者の技術介入により強制的に長い変動時間を選択させることができ、遊技球の投資を抑えながら早い段階で遊技状態を確認することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、16ラウンド確変図柄7の大当り遊技中にさらに16ラウンド確変図柄7の大当りに該当する抽選要素が存在している場合、少なくとも普通入賞口24に遊技球が入球したことを契機として記憶内連荘演出を実行するため、従来にない斬新な記憶内連荘の見せ方を実現することができる。
また、本実施形態によれば、普通入賞口24への入球を契機として、記憶内連荘演出が実行されることになるため、普通入賞口24の存在価値を上昇させることができ、さらなる斬新さを提供することができるとともに、大当り遊技中の飽きも抑制することができる。
本発明は上述した一実施形態に制約されることなく、種々に変形して実施することができる。一実施形態で挙げた演出の態様は例示であり、上述した演出の態様に限定されるものではない。
上述した実施形態では、カード取得演出や成果確認演出は、「13秒変動」の選択時に限定して実行する例で説明したが、それ以外の変動時間(例えば8秒)を有する変動パターンが選択された際に実行してもよい。この場合、所定時間(8秒)以上の変動時間であればカード取得演出や成果確認演出を実行し、所定時間(8秒)未満の変動時間であればカード取得演出や成果確認演出を実行しないこととすることができる。
上述した実施形態では、記憶内連荘演出を実行する場合、連続して実行される2つの16ラウンド大当り遊技に跨って超花火道ボーナス演出を実行する例で説明したが、このような連続演出を実行せずに普通入賞口24への入球を契機として所定のランプを点灯させたり、液晶画面上で特殊な演出を発生させたりすることにより、記憶内連荘が発生することを教示してもよい。
上述した実施形態では、記憶内連荘演出を実行する場合、演出用表示装置200にてカウント演出を実行したり、演出用表示装置200にて擬似的な変動表示演出を実行したりする例で説明したが、これらを組み合わせて実行してもよい。例えば、特定のカウント数に到達した場合に演出用表示装置200にて擬似的な変動表示演出を実行し、その変動表示演出で当選した場合に記憶内連荘演出を実行することにしてもよい。
その他の演出例であげた画像はあくまで一例であり、これらは適宜に変形することができる。また、パチンコ機1の構造や盤面構成、具体的な数値等は図示のものも含めて好ましい例示であり、これらを適宜に変形可能であることはいうまでもない。