JP2020120773A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】興趣を向上させる。【解決手段】遊技機は、表示画面727で示すように左図柄709L、中図柄709C、右図柄709を高速変動させ、その後、左図柄709Lを仮停止させて、表示画面730では、仮停止した左図柄709Lの数字(識別子)と重畳する部分に、演出表示722としてプッシュボタンの画像が表示され、表示画面731では、演出表示722として、プッシュボタンを押下する様子を示す画像と、「押せ!!」というメッセージを表示し、特図変動表示ゲームにおいてプッシュボタンを用いる演出(プッシュボタンを押下する演出)が実行中であることを明示する。【選択図】図92

Description

本発明は、遊技機に関する。
事前に実行する予定の演出内容を予告する遊技機がある。
特開2004−159760号公報
予告した演出内容が実行されるまでの間における遊技者の興趣を十分に高めることがで
きなかった。
1つの側面では、本発明は、遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供するこ
とを目的とする。
上記目的を達成するために、以下に示すような、遊技機が提供される。遊技機は、表示
手段と、操作手段と、制御手段とを備える。表示手段は、ゲームを表示する。操作手段は
所定操作を受け付け可能である。制御手段は、ゲームにおいて識別情報を変動表示させ、
識別情報を変動表示させた後に操作手段による操作を伴う操作演出を表示手段に表示させ
る場合に、識別情報と対応する位置に操作手段を示す表示態様を表示した後、操作演出を
実行するように制御する。
1態様によれば、遊技機において、遊技の興趣を向上できる。
第1の実施形態の遊技機の一例を示す斜視図である。 第1の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図である。 第1の実施形態の遊技機の制御システムの一例を示すブロック図である。 第1の実施形態の演出制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 第1の実施形態の一括表示装置の一例を示す図である。 第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その3)である。 第1の実施形態のタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の出力処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の入賞口スイッチ/状態監視処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の確率設定値変更処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の確率設定値確認処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の遊技制御装置のメモリマップの一例を示す図である。 第1の実施形態の払出コマンド送信処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の入賞数カウンタ領域の構造例を示す図である。 第1の実施形態の始動口スイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態のハード乱数取得処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図始動口1スイッチ処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図始動口2スイッチ処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図保留情報判定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図1ゲーム処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図2ゲーム処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図1普段処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図2普段処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図1変動開始処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態の特図1変動開始処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態の特図2変動開始処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態の特図2変動開始処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態の変動開始情報設定処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態の変動開始情報設定処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態の高確率変動回数更新処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図1変動中処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態の特図1変動中処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態の特図2変動中処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態の特図2変動中処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態の特図1表示中処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図2表示中処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図1表示中処理移行設定処理2のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図2表示中処理移行設定処理2のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図1表示中処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態の特図1表示中処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態の特図1表示中処理のフローチャートを示す図(その3)である。 第1の実施形態の特図2表示中処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態の特図2表示中処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態の特図2表示中処理のフローチャートを示す図(その3)である。 第1の実施形態の外部情報編集処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態の外部情報編集処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態の演出制御装置におけるメイン処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の演出制御装置における受信コマンドチェック処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の演出制御装置における受信コマンド解析処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の情報開示機能の概要の一例を示す図である。 第1の実施形態の情報開示処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の設定画面の一例を示す図である。 第1の実施形態の収集処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の収集データの一例を示す図である。 第1の実施形態の集計処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の集計データの一例を示す図である。 第1の実施形態の集計データにおける最低情報量確保の一例を示す図である。 第1の実施形態の出力情報編集処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態のゲーム中開示処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の情報開示画面の一例を示す図(その1)である。 第1の実施形態の情報開示画面の一例を示す図(その2)である。 第1の実施形態の設定示唆態様の一例を示す図である。 第1の実施形態の非ゲーム中開示処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の変形例のゲーム中開示処理のフローチャートを示す図である。 第2の実施形態の変動表示シーケンスの一例を示す図である。 第2の実施形態の変動表示の演出制御単位の一例を示す図である。 第2の実施形態の前半変動における演出制御単位の制御プログラムと参照テーブル群の組合せの一例を示す図である。 第2の実施形態のサブ演出における演出制御単位の制御プログラムと参照テーブル群の組合せの一例を示す図である。 第2の実施形態の前半変動実行制御における制御プログラムと参照テーブル群の組合せの一例を示す図である。 第2の実施形態の前半変動における制御プログラムとテーブル選択パターンの一例を示す図である。 第2の実施形態のサブ演出における制御プログラムとテーブル選択パターンの一例を示す図である。 第2の実施形態のテーブルデータの一例を示す図である。 第2の実施形態の前半演出振分処理のフローチャートを示す図である。 第2の実施形態の通常ハズレ処理のフローチャートを示す図である。 第2の実施形態のPB背景チェンジ処理のフローチャートを示す図である。 第2の実施形態の開発過程で修正された前半変動における制御プログラムとテーブル選択パターンの一例を示す図(その1)である。 第2の実施形態の開発過程で修正された前半変動における制御プログラムとテーブル選択パターンの一例を示す図(その2)である。 第3の実施形態の遊技機の遊技盤の一例を示す正面図(その1)である。 第3の実施形態の遊技機の遊技盤の一例を示す正面図(その2)である。 第3の実施形態における表示装置が表示する表示画面の一例を示す図(その1)である。 第3の実施形態における荷物から出現するアイテムとその内容との関係の一例を示す図である。 第3の実施形態における宝箱から出現するアイテムとその内容との関係の一例を示す図である。 第3の実施形態における表示装置が表示する表示画面の一例を示す図(その2)である。 第3の実施形態における表示装置が表示する表示画面の一例を示す図(その3)である。 第3の実施形態における表示装置が表示する表示画面の一例を示す図(その4)である。 第3の実施形態におけるプッシュボタンを用いる疑似連演出においてプッシュボタンを押下した場合と、押下しなかった場合におこなわれる演出内容の一例を示す図である。 第3の実施形態における荷物設定処理のフローチャートを示す図である。 第3の実施形態の変形例1における表示装置が表示する表示画面の一例を示す図(その1)である。 第3の実施形態の変形例1における表示装置が表示する表示画面の一例を示す図(その2)である。 第3の実施形態の変形例2における表示装置が表示する表示画面の一例を示す図である。 第3の実施形態の変形例3における演出の流れを示すタイミングチャートである。 第3の実施形態の変形例3における表示装置が表示する表示画面の一例を示す図(その1)である。 第3の実施形態の変形例3における表示装置が表示する表示画面の一例を示す図(その2)である。 第3の実施形態の変形例3における表示装置が表示する表示画面の一例を示す図(その3)である。 第3の実施形態の変形例4における装飾図柄の一例を示す図である。 第3の実施形態の変形例4における遊技状態において使用される図柄を示す図である。 第3の実施形態の変形例4における特図1変動表示ゲームで「777」を導出する場合と特図2変動表示ゲームで「777」を導出する場合の比較を示す図である。 第3の実施形態の変形例4における表示装置が表示する表示画面の一例を示す図(その1)である。 第3の実施形態の変形例4における表示装置が表示する表示画面の一例を示す図(その2)である。 第3の実施形態の変形例5における遊技状態において使用される図柄を示す図である。 第3の実施形態の変形例5における2つの大当りの比較を示す図である。 第3の実施形態の変形例6の変動表示ゲームにおける装飾図柄の図柄態様の推移を示す図である。
以下、図面を参照して実施形態を詳細に説明する。
[第1の実施形態]
まず、第1の実施形態を図面にもとづいて説明する。図1は、第1の実施形態の遊技機
の一例を示す斜視図である。
第1の実施形態の遊技機10は、前面枠12を備え、該前面枠12は、外枠(支持枠)
11に開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は、前面枠12の表
側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)12には
、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠(透明部材保
持枠)15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の左右には、内部にランプやLED等を内蔵し装飾や演出、および
異常発生時の報知(たとえば、払出異常が発生した場合はランプやLED等を異常報知色
(たとえば、赤色)で点灯(点滅)させる)のために発光する枠装飾装置18や、音響(
たとえば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、
前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。また、異常発生
時はスピーカ19a,19bから音声で異常内容が報知されるようになっている。なお、
ガラス枠15の所定部位に払出異常報知用のランプを設けるようにしてもよい。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿(貯留
皿)21、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が
流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する
下皿(受皿)23および打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿2
1の上縁部には、遊技者が各種オプションの設定をおこなうオプション設定部25が設け
られている。このオプション設定部25の上面の周囲には複数の選択ボタンスイッチ25
aが設けられ、オプション設定部25の上面の中央には決定ボタンスイッチ25bが設け
られている。なお、オプション設定部25は、遊技者が演出態様を設定する演出設定部と
して機能する。この場合、選択ボタンスイッチ25aは、演出態様を選択する演出ボタン
スイッチとして機能し、決定ボタンスイッチ25bは、演出態様を決定する決定ボタンス
イッチとして機能する。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12やガラス枠15を
開放したり施錠したりする鍵を挿入するための鍵穴26が設けられている。
なお、選択ボタンスイッチ25aが演出ボタンスイッチとして機能する場合、遊技機1
0は、選択ボタンスイッチ25aと決定ボタンスイッチ25bとから受け付けた遊技者の
操作にもとづいて、遊技者の操作を介入させた演出をおこなうことができる。たとえば、
遊技者の操作を介入させた演出は、表示装置(変動表示装置)41(図2参照)における
変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)における演出があり、遊技機10は、表示装
置41に表示するキャラクタを動作させたり、表示装置41に表示される飾り特図変動表
示ゲームにおける識別情報を停止させたりすることができる。
また、オプション設定部25の右方には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける
場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出さ
せるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図
示省略)等が設けられている。この第1の実施形態の遊技機10においては、遊技者が上
記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技
球を遊技盤30前面の遊技領域32(図2参照)に向かって発射する。また、遊技者が選
択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25bを操作することによって、たと
えば、スピーカ19a,19bから放射される音量を設定したり、遊技盤30の明るさを
設定したりすることができる。
次に、遊技盤30について図2を用いて説明する。図2は、第1の実施形態の遊技盤の
一例を示す正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成さ
れている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース3
3およびガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示
装置(変動表示装置)41を備えたセンターケース(遊技演出構成体)40が配置されて
いる。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の
前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース40は表示装置
41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出し、周囲の遊技領
域32から遊技球が飛び込みにくくなるように形成されている。
表示装置41は、たとえば、LCD(液晶表示器)、CRT(Cathode Ray Tube:ブラ
ウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域
(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラ
クタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表
示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示
)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームがおこなわれる。また
、表示画面には、遊技の進行にもとづく演出のための画像(たとえば、大当り表示画像、
ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
また、センターケース40の上部には、動作することによって遊技の演出をおこなう盤
演出装置44が備えられている。この盤演出装置44は、図2に示す状態から表示装置4
1の中央へ向けて動作可能となっている。
遊技領域32におけるセンターケース40の側方右側には、普図変動表示ゲームの開始
条件を与える普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲ
ート34に入賞した遊技球(普図始動ゲート34を通過する遊技球)は、ゲートスイッチ
34a(図3参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方左側には、二つの一般入賞口3
5が配置され、センターケース40の下方右側であって後述する特別変動入賞装置38の
右部には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した遊
技球は、入賞口スイッチ35a(図3参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方には、第1特図変動表示ゲーム
(特図1変動表示ゲーム)の開始条件を与える第1始動入賞口(始動入賞領域)をなす始
動入賞口36(始動口1)が設けられている。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動
口1スイッチ36a(図3参照)により検出される。
また、始動入賞口36の下方には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト
口30aが設けられている。
また、普図始動ゲート34よりも下方位置であって、センターケース40の右部には、
第1特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の開始条件を与える普通変動入賞装置
37(第1始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。普通変動入賞装置37(始動
口1)は、上端側が右方に倒れる方向に回動することで開放して遊技球が流入し易い状態
に変換可能な可動部材37bを備えており、この可動部材37bは、常時はほぼ鉛直とな
って遊技球が流入できない閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。
そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置と
しての普電ソレノイド37c(図3参照)によって上端側が右方に倒れるように回動して
普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化
させられるようになっている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口1スイ
ッチ37a(図3参照)により検出される。なお、普通変動入賞装置37が閉状態でも入
賞できるようにし、閉状態では開状態よりは入賞しにくいものとしても良い。普通変動入
賞装置37は普通電動役物(普電)に相当する。
普通変動入賞装置37の右方には、遊技球が流下可能な流下路91が形成され、普通変
動入賞装置37に入賞しなかった遊技球は流下路91を通って下方へ流下する。この流下
路91の下部には始動入賞口92が設けられ、またこの流下路91の下方には誘導部93
が設けられている。誘導部93は上面94が左方へ下る傾斜面とされており、始動入賞口
92に入賞せずに下方へ流下する遊技球を上面94で受け止め、後述する特別変動入賞装
置38が存在する左方へ誘導するようになっている。
始動入賞口92は、第2特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の開始条件を与
える第2始動入賞口(始動入賞領域)であり、この始動入賞口92(始動口2)に入賞し
た遊技球は、始動口2スイッチ92a(図3参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の右下には、特図変動表示ゲームの結
果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装
置(大入賞口)38が配設されている。特別変動入賞装置38は、開閉部材(開閉扉)3
8cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって開閉部材3
8cが大入賞口を閉じた閉状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開閉部材38cが
退避して遊技領域32を流下する遊技球を受け入れ可能な開状態(遊技者にとって有利な
状態)に変換する。すなわち特別変動入賞装置38は、駆動装置としての大入賞口ソレノ
イド38b(図3参照)により駆動される開閉部材38cによって開閉される大入賞口(
大入賞口)を備え、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームの結果による大当り
遊技状態(第1特別遊技状態)中や、特図2変動表示ゲームの結果による小当り遊技状態
(第2特別遊技状態)中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより
大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与する
ようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技
球を検出する検出手段としての大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)38a(図3参照
)が配設されている。
なお、特別変動入賞装置38は、大入賞口スイッチ38aが複数個(たとえば2個)配
設されてもよい。また、特別変動入賞装置38は、1個に限らず、2個設けられるもので
あってもよく、大入賞口スイッチ38aは、大入賞口が複数個あるときには、それぞれに
1個又は2個程度、全体としてx個(図3参照)設けられるものであってもよい。
また、センターケース40の左側側部には、ワープ口(ワープ入口)39aが設けられ
ている。ワープ口39aからワープ流路に流入した遊技球は、センターケース40内のス
テージ上を転動し、その一部がワープ出口39bに案内される。ワープ出口39bは、始
動入賞口36の直上に位置し、ワープ出口39bに案内された遊技球は、始動入賞口36
に入賞しやすくなる。
第1の実施形態の遊技機10においては、遊技球が流下する遊技領域32のうち、セン
ターケース40の左方の領域が左側遊技領域とされ、センターケース40の右方の領域が
右側遊技領域とされている。そして、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を
発射(いわゆる左打ち)することで始動入賞口36や一般入賞口35(特別変動入賞装置
38の右部にある一般入賞口35を除く)への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊
技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37、
特別変動入賞装置38などへの入賞を狙うことができるようになっている。
また、遊技領域32の外側(ここでは遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲーム
をなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームおよび普図始動ゲート34への
入賞をトリガとする普図変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50
が設けられている。
一括表示装置50は、LED等で構成されたラウンド表示部51と、特図1保留表示部
52と、特図1図柄表示部53と、特図2図柄表示部54と、普図図柄表示部55と、普
図保留表示部56と状態表示部57とを備える(図5参照)。一括表示装置50の詳細は
、後述する。
次に、遊技機の制御システムについて図3を用いて説明する。図3は、第1の実施形態
の遊技機の制御システムの一例を示すブロック図である。
遊技機10は、遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制
御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイ
コンと称する)111を有するCPU(Central Processing Unit)部110と、入力ポ
ートを有する入力部120と、出力ポートやドライバ等を有する出力部130と、CPU
部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140等からなる。
CPU部110は、アミューズメントチップ(IC(Integrated Circuit))と呼ばれ
る遊技用マイコン111と、水晶振動子のような発振子を備え、遊技用マイコン111の
動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(
水晶発振器)113等を有する。遊技制御装置100および該遊技制御装置100によっ
て駆動されるソレノイドやモータ等の電子部品は、電源装置400で生成されたDC(Di
rect Current)32V、DC12V、DC5V等所定のレベルの直流電圧が供給されて動
作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC(
Alternating Current)−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V、DC5V
等のより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータ等を有する通常電源部4
10と、遊技用マイコン111の内部のRAM(Random Access Memory)に対して停電時
に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置
100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号等の制御信号を生成し
て出力する制御信号生成部430等を備える。
第1の実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されている
が、バックアップ電源部420および制御信号生成部430は、別個の基板上または遊技
制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30
および遊技制御装置100は、機種変更の際に交換の対象となるので、第1の実施形態の
ように、電源装置400または主基板とは別の基板にバックアップ電源部420および制
御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることが
できる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成
することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(
特に内蔵RAM)に供給され、停電中または電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保
持されるようになっている。制御信号生成部430は、たとえば通常電源部410で生成
された32Vの電圧を監視してそれがたとえば17V以下に下がると停電発生を検出して
停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源
投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。このR
AM初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これにもとづ
き遊技用マイコン111内のRAM111Cおよび払出制御装置200内のRAMに記憶
されている情報を強制的に初期化する処理がおこなわれる。特に限定されるわけではない
が、初期化スイッチ信号は、電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン1
11が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット
信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
また、遊技制御装置100には設定値変更スイッチ126と設定キースイッチ127が
設けられている。設定値変更スイッチ126は、たとえばプッシュスイッチであって、押
下操作を検出する。設定キースイッチ127は、設定キーを挿入してON状態とOFF状
態とを切り替え可能にする。遊技制御装置100は、遊技性能に関する設定を変更可能で
あって、停電中または電源遮断後もRAMに記憶された設定が保持されるようになってい
る。たとえば、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームおよび特図2変動表示ゲー
ムの当り確率を6段階の設定に応じて変更可能にしている。
遊技制御装置100は、設定キースイッチ127がON状態かつRAM初期化スイッチ
112がON状態での電源投入で、遊技機10の設定変更をおこなうことができる設定変
更モードに制御状態を遷移する。たとえば、遊技制御装置100は、設定変更モードにお
いて設定内容を確率設定値表示装置136に表示しながら設定値変更スイッチ126の押
下操作検出により設定1から設定6までをサイクリックに変更可能にする。確率設定値表
示装置136は、設定値を表示可能な表示装置であり、たとえば1桁の7セグメントLE
Dであって基板上に実装される。
また、遊技制御装置100は、設定キースイッチ127がON状態かつRAM初期化ス
イッチ112がOFF状態での電源投入で、遊技機10の設定確認をおこなうことができ
る設定確認モードに制御状態を遷移する。たとえば、遊技制御装置100は、設定確認モ
ードにおいて設定内容を確率設定値表示装置136に表示する。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A
、読出し専用のROM(Read Only Memory)111Bおよび随時読出し書込み可能なRA
M111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数
の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作
業領域あるいは各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111BまたはR
AM111Cとして、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)のよう
な電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、たとえば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リー
チ状態の発生の有無等を規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パター
ンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている
変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、および変動パターン乱数3をCPU111A
が参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブル
には、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当り
となる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパ
ターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決
定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)
、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル
(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここで、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装
置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果があらかじめ定め
られた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊
技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない
段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示
状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行
して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条
件からはずれていない表示態様をいう。そして、たとえば、特別結果態様が揃った状態を
維持しながら複数の変動表示領域による変動表示をおこなう状態(いわゆる全回転リーチ
)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示
結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表
示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結
果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、たとえば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動
表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別
情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するもので
ある場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(たとえば
、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべ
ての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうちいずれか二つの変
動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(たとえば、同一の識別情報となっ
た状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つ
の変動表示領域を変動表示するようにしてもよい。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可
能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペ
シャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3
リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、「リーチ
なし」<「ノーマルリーチ」<「スペシャル1リーチ」<「スペシャル2リーチ」<「ス
ペシャル3リーチ」<「プレミアリーチ」の順に高くなるようになっている。また、この
リーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当り
となる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表
示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変
動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が
発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装
置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したり、ソレノイド
や表示装置の駆動信号を生成し出力して遊技機10全体の制御をおこなう。また、図示し
ないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの当りを判定するための大当り乱
数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パター
ン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を
決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数
等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)
にもとづいてCPU111Aに対する所定周期(たとえば、4m秒(ms))のタイマ割
込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレ
ータを備えている。
また、CPU111Aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111B
に記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテー
ブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(当り
(大当りまたは小当り)またははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲーム
の確率状態(通常確率状態または高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装
置37の動作状態(時短動作状態)、始動記憶数等にもとづいて、複数の変動パターンテ
ーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CP
U111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数
の変動パターンテーブルのうち、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り
分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフ
ェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従っ
て、遊技機10に設けられた払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させる
ための制御をおこなう。また、払出制御装置200は、遊技機10に付設される球貸機の
カードユニットからの貸球要求信号にもとづいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、
貸球を払い出させるための制御をおこなう。
遊技用マイコン111の入力部120には、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36
a、普通変動入賞装置37内の始動口1スイッチ37a、始動入賞口92内の始動口2ス
イッチ92a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、
特別変動入賞装置38の大入賞口スイッチ38aに接続され、これらのスイッチから供給
されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−
5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられて
いる。この近接I/F121には、遊技機10に対する電波の発射を検出する盤電波セン
サ62の検出信号も入力される。また近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vと
されることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサやス
イッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような
異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
なお、入賞口スイッチ35aについて説明すると、図3では入賞口スイッチ35aが1
個のブロックで示されているが、実際には複数(N個)の入賞口スイッチ35a(本実施
形態では3個)が遊技盤30に設けられており、それぞれの信号が異なる信号線で近接I
/F121に入力されている。また、図3では大入賞口スイッチ38aが1個のブロック
で示されているが、実際には複数(X個)の大入賞口スイッチ38a(本実施形態では3
個)が遊技盤30に設けられている。そして、これら複数の大入賞口スイッチ38aが、
それぞれ異なる信号線で接続されるか、あるいは、たとえばスイッチと遊技制御装置10
0(主基板)の間に存在する図示省略した中継基板上でワイヤードオア(wired OR)とい
う方式で遊技制御装置100に接続されている。盤電波センサ62や後述する磁気センサ
61も、異なる複数の信号線で接続されてもよいし、同様にワイヤードオアという方式で
遊技制御装置100に接続されていてもよい。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123または第3入力ポート124へ供給
されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F
121の出力のうち、始動口1スイッチ36a,37a、始動口2スイッチ92a、ゲー
トスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、および大入賞口スイッチ38aの検出信号は
、第2入力ポート123へ入力される。なお、特図1の始動口スイッチである始動口1ス
イッチ36a,37aの信号の出力(近接I/F121からの出力)については、図3で
は1本の信号線で示しているが、実際には2本ある。
また、近接I/F121の出力のうち、盤電波センサ62の検出信号およびセンサやス
イッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号は、第3入力ポート124に入力さ
れる。また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検
出用の磁気センサ61の検出信号、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開
放検出スイッチ63の検出信号、遊技機10の前面枠(本体枠)12等に設けられた本体
枠開放検出スイッチ64の検出信号、設定値変更スイッチ126の検出信号、設定キース
イッチ127の検出信号、RAM初期化スイッチ112の検出信号が入力されるようにな
っている。
また、近接I/F121の出力のうち、第2入力ポート123への出力は、遊技制御装
置100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになって
いる。さらに、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36a,37aと始動
口2スイッチ92aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111へ
入力されるように構成されている。
上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル
変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動
作に必要なたとえば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになってい
る。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポー
ト123に割り当てられているアドレスをデコードすることによって図示省略したイネー
ブル信号CE(Chip Enable)をアサート(有効レベルに変化)することによって、読み
出すことができる。第3入力ポート124や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、払出制御装置200からの枠電波不正信号(前面枠12に設
けられた枠電波センサが電波を検出することにもとづき出力される信号)、払出ビジー信
号(払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号)、払出異常ステ
ータス信号(払出異常を示すステータス信号)、シュート球切れスイッチ信号(払出し前
の遊技球の不足を示す信号)、オーバーフロースイッチ信号(下皿23に遊技球が所定量
以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号)、タッ
チスイッチ信号(操作部24に設けられたタッチスイッチの入力にもとづく信号)、アウ
ト球検出スイッチ信号(アウト球を検出したときに出力される信号)を取り込んでデータ
バス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられて
いる。
なお、アウト球検出スイッチ信号は、アウトセンサ(図示せず)が遊技機10のアウト
球を1個検出するごとにアウトセンサから出力される信号である。たとえば、アウト球検
出スイッチ信号は、遊技機10から遊技球(アウト球)を排出する排出口(図示せず)と
アウト口30aとの間に排出流路(図示せず)に設けられる。アウト球検出スイッチ信号
は、所定の稼働(たとえば、アウト球が60,000個)当たりの遊技性能(たとえば、
ベース)の算出に用いられ、算出した遊技性能は状態表示装置135に表示される。なお
、アウト球検出スイッチ信号は、演出制御装置300に入力されるものであってもよい。
その場合、アウト球検出スイッチ信号は、遊技演出や客待ち画面表示への切替トリガとな
る稼働状態の判定等に用いられるものであってもよい。たとえば、状態表示装置135は
、4桁の7セグメントLEDであって、10進数または16進数により遊技性能を表示す
ることができる。
また、遊技機10は、振動を検出する振動センサスイッチを設け、この振動センサスイ
ッチの検出信号が第1入力ポート122あるいは第3入力ポート124に入力されるよう
にしてもよい。
また、遊技制御装置100には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号等
の信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられ
ており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有す
る。電源装置400からの停電監視信号や、RAM初期化スイッチ112からの初期化ス
イッチ信号は、一旦、第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技
用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号
として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の
数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RESETは、
遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部
130の各ポートに供給される。また、リセット信号RESETは、出力部130を介さ
ずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70の
ポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、
リセット信号RESETは、中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成される
ようにしてもよい。なお、リセット信号RESETは、入力部120の第1乃至第3入力
ポート122,123,124には供給されない。リセット信号RESETが入る直前に
遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータは、システム
の誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RESETが入る直前
に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイ
コン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路および
遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッフ
ァ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300および払出制御
装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、遊技制御装置100から演
出制御装置300および払出制御装置200へのシリアル通信は、演出制御装置300側
から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試
験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号
等を中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。このバ
ッファ133は、遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技
制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、近接I/F121から出力され
る始動口スイッチ等加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに
中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサ61や盤電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給で
きない検出信号は、一旦、遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号または情報に加
工されて、たとえば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデ
ータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
なお、中継基板70には、上記バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験
装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝
達するコネクタ等が設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン11
1から出力されるチップイネーブル信号CE(図示省略)も供給され、このチップイネー
ブル信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっ
ている。
また、出力部130には、データバス140に接続され、特別変動入賞装置38(大入
賞口)の開閉部材38cを開閉させる大入賞口ソレノイド38bの開閉データ、普通変動
入賞装置37の可動部材37bを開閉させる普電ソレノイド37cの開閉データ、および
状態表示装置135の表示データを出力するための第1出力ポート134aが設けられて
いる。また、出力部130には、確率設定値表示装置136の表示データを出力するため
の第2出力ポート134bが設けられている。また、出力部130には、一括表示装置5
0に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/
オフデータを出力するための第3出力ポート134c、一括表示装置50のLEDのカソ
ード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポー
ト134dが設けられている。
また、出力部130には、大当り情報等遊技機10に関する情報を外部情報端子板71
へ出力するための第5出力ポート134eが設けられている。外部情報端子板71には、
フォトリレーが備えられ、たとえば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場
内部管理装置(ホールコンピュータ)等)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を
フォトリレーを介して外部装置に供給することができるようになっている。なお、外部装
置に供給する情報の一部は、第4出力ポート134dから出力される。また、第5出力ポ
ート134eからは、シュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可
信号も出力される。
さらに、出力部130には、第1出力ポート134aから出力される大入賞口ソレノイ
ド38b、普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し
出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート134cから出力される一
括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライ
バ138b、第4出力ポート134dから出力される一括表示装置50の電流引き込み側
のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート1
34eや第4出力ポート134dから管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外
部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138d、第1出力ポート134aから出力さ
れる状態表示装置135の表示データ信号を受けて状態表示装置135の駆動信号を生成
し出力する第5ドライバ138eが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにする
ため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置
50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デ
ジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引
き抜くためのものであるため、電源電圧は12Vまたは5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード
端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よ
りセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択された
LEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第
4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給
される。なお、バッファ133や第1出力ポート134a、第1ドライバ138a等は、
遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設け
るようにしてもよい。また、状態表示装置135、あるいは第5ドライバ138eと状態
表示装置135は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、外
部基板(図示せず)側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置490へ各遊技機の識別コードやプログラ
ム等の情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139
は、遊技用マイコン111が検査装置490との間でシリアル通信によってデータの送受
信をおこなえるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、
通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子
を利用しておこなわれるため、第1乃至第3入力ポート122,123,124のような
ポートは設けられていない。
次に、演出制御装置300の構成について図4を用いて説明する。図4は、第1の実施
形態の演出制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC
)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマン
ドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理をおこなうグラフィック
プロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効
果音等をスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI31
4を備えている。
主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したP
ROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるPROM321、作業領域を提供
するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM(
Ferroelectric RAM)323、現在の日時(年月日や曜日、時刻等)を示す情報を生成す
る計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制
御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAM311aが設けられている。ま
た、主制御用マイコン311には、WDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続
されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンド(演出コ
マンド)を解析し、演出内容を決定してVDP312へ出力映像の内容を指示したり、音
源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、
演出時間の管理等の処理を実行したりする。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理する
ためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312には、キャラクタ画像や
映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラ
クタ等の画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM326
が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パ
ラレル方式でデータの送受信がおこなわれるように構成されている。パラレル方式でデー
タを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信すること
ができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や
遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYN
C、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312
から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割
込み信号INT0〜nおよび主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ち
の状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAIT等も入力される。
演出制御装置300には、LVDS(Low Voltage Differential Signaling:小振幅信
号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けら
れている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSY
NCおよび垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成
された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には、音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。
主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接
続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは、割込み信号I
NTが入力されるようになっている。演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられ
た上スピーカ19aおよび前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディ
オパワーアンプ等からなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成
された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19aおよび下スピーカ19bから出
力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受
信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンド
I/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特
図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御
指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111
はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動
作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられ
ているLED(発光ダイオード)などを有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LE
D制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠
装飾装置(たとえば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊
技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(たとえば表示
装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演
出可動体制御回路334が設けられている。ランプやモータおよびソレノイド等を駆動制
御するこれらの制御回路332〜334は、アドレス/データバス340を介して主制御
用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15にモータ(たとえば演出用の装
置を動作させるモータ)等の駆動源を備えた枠演出装置を設け、この枠演出装置を駆動制
御する枠演出可動体制御回路を備えていてもよい。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられたオプション設定部25の
選択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25bと、盤演出装置44内のモー
タの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状
態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能や、演出制御装置300
に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信
号を入力する機能を有するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300
やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モ
ータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モー
タやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5
Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するよう
に構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vまたは1.2Vの
ような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5VにもとづいてDC3.3V
やDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられ
る。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マ
イコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン
311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314
およびアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータ等を駆動制御する制
御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする
。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され
、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされ
ている。また、演出制御装置300を構成する回路基板は、サブ制御基板(サブ基板とも
いう)に相当する。
次に、これらの制御回路においておこなわれる遊技制御について説明する。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート3
4に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力にもとづき、普図の
当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動
表示ゲームの当りはずれを判定する処理をおこなう。そして、一括表示装置50の普図図
柄表示部55に、識別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変
動表示ゲームを表示する処理をおこなう。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は
、普図図柄表示部55に第1当り停止図柄〜第3当り停止図柄の各々に対応した特別の結
果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の
可動部材37bを所定時間(たとえば、0.5秒間または1.7秒間)上述のように開放
する制御をおこなう。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材37b)の
変換制御をおこなう変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれ
の場合は、普図図柄表示部55にはずれの結果態様を表示する制御をおこなう。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aと普通変動入賞装置37に
備えられた始動口1スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力にもとづき始動入賞(
始動記憶)を記憶し、この始動記憶にもとづき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用
乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲ
ームの当りはずれを判定する処理をおこなう。また、始動入賞口92に備えられた始動口
2スイッチ92aからの遊技球の検出信号の入力にもとづき始動記憶を記憶し、この始動
記憶にもとづき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111
Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処
理をおこなう。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第
2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド、演出コマンド)を
、演出制御装置300に出力する。そして、一括表示装置50の特図1図柄表示部53や
特図2図柄表示部54に、識別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示す
る特図変動表示ゲームを表示する処理をおこなう。すなわち、遊技制御装置100が、遊
技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37、
始動入賞口92)への入賞にもとづき変動表示ゲームの進行制御をおこなう遊技制御手段
をなす。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号にもとづき、表示
装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理をおこ
なう。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号にもとづき
、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御
する処理等をおこなう。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に
関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が大当り
や小当りの場合は、特図1図柄表示部53や特図2図柄表示部54に特別結果態様や小当
り結果態様を表示するとともに、特別遊技状態や小当り遊技状態を発生させる処理(すな
わち、特別遊技や小当り遊技を実行する処理)をおこなう。第1特図変動表示ゲームや第
2特図変動表示ゲームの結果が大当りとなったことによる特別遊技状態を発生させる処理
においては、CPU111Aは、たとえば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入
賞装置38の開閉部材38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御
をおこなう。この特別遊技状態でCPU111Aは、たとえば大入賞口に所定個数(たと
えば、9個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間が経過する
かのいずれかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを
所定ラウンド回数継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)をおこなう。また、第1特
図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)あるいは第2特図変動表示ゲーム(特図2変
動表示ゲーム)の結果が小当りとなったことによる小当り遊技状態を発生させる処理にお
いては、CPU111Aは、たとえば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装
置38の開閉部材38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御をお
こなう。
なお、これら小当り遊技状態で行われる大入賞口の開閉動作パターン(開閉動作態様)
は、たとえば200m秒だけ開閉部材を開状態に維持する動作を1500m秒間隔で4回
行うといったものである。このように、遊技制御装置100は、停止結果態様が特別結果
態様となった場合に、大入賞口を開閉する制御をおこなう大入賞口開閉制御手段をなす。
またCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、一括表示装置50
の特図1図柄表示部53や特図2図柄表示部54にはずれの結果態様を表示する制御をお
こなう。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様にもとづき、特別遊技状
態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。この高確率状態は、
特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。
また、第1特図変動表示ゲームおよび第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲ
ームの結果態様にもとづき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲームおよび第2特
図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様にもとづき、特別遊技状
態の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態、普図高確率状態)を発生可能と
なっている。この時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図
確率)を通常確率(普図低確率状態)である0よりも高い高確率(普図高確率状態)とす
ることが可能である。これにより、普通変動入賞装置37が普図低確率状態である場合よ
りも、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放時間が多くなるように制御するように
なっている。ここで、本実施形態における普通変動入賞装置37は、通常遊技状態におい
ては可動部材37bを開放しないように普図確率が「0」に設定されている。
また、時短状態において、普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)は、たとえ
ば、500m秒となり、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間は、たとえば
、600m秒となり、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開
放される場合に、第1当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(たとえば、
500m秒×1回)、第2当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(たとえ
ば、1700m秒×2回)、第3当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(
たとえば、1700m秒×3回)となるように設定することが可能である。
なお、普図変動表示ゲームおよび普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御をお
こなうよう適宜普図変動表示ゲームの実行時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放
時間を設定してもよく、たとえば、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実
行時間(普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制
御することが可能である(たとえば、10000m秒が1000m秒)。また、時短状態
においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間よりも短
い第2停止時間となるように制御することが可能である(たとえば、1604m秒が70
4m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動
入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)を通常状態(普図低確率状
態)の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御することが可能である(た
とえば、100m秒が1352m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲーム
の1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開
放回数(たとえば、2回)よりも多い回数(たとえば、4回)の第2開放回数に設定する
ことが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確
率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(普図低確率状態、たとえば、1/
251)よりも高い高確率(普図高確率状態、たとえば、250/251)とすることが
可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普
図確率のいずれか一つまたは複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状
態変換する時間を通常よりも延長するようにする。また、変化させるものが異なる複数種
類の時短状態を設定することも可能である。また、当りとなった場合に第1開放態様と第
2開放態様のいずれかを選択するようにしてもよい。この場合、第1開放態様と第2開放
態様の選択確率を異ならせてもよい。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して
発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させること
も可能である。また時短状態は、普電サポート状態(普電サポート中、或いは電サポ中)
と称することもできる。
次に、一括表示装置の構成について図5を用いて説明する。図5は、第1の実施形態の
一括表示装置の一例を示す図である。一括表示装置50は、7セグメントLED_d1と
7セグメントLED_d2、およびLED_d3からLED_d18までの16個のLE
Dを備える。一括表示装置50は、7セグメントLED_d1と7セグメントLED_d
2、およびLED_d3からLED_d18の点灯態様により各種状態表示をおこなう。
一括表示装置50は、7セグメントLED_d1と7セグメントLED_d2、および
LED_d3からLED_d18に各種状態表示機能を振り分けることで、ラウンド表示
部51と、特図1保留表示部52と、特図1図柄表示部53と、特図2図柄表示部54と
、普図図柄表示部55と、普図保留表示部56と、状態表示部57と、特図2保留表示部
58とを備える。ラウンド表示部51は、LED_d3からLED_d6の4個のLED
の点灯態様により、特図ゲームにおけるラウンド数を表示する。特図1保留表示部52は
、LED_d11とLED_d12の2個のLEDの点灯態様により、特図1ゲームにお
ける保留数を表示する。特図1図柄表示部53は、7セグメントLED_d1の8個のL
ED(7個のセグメントLEDと1個のドットLED)の点灯態様により、特図1ゲーム
における図柄を表示する。特図2図柄表示部54は、7セグメントLED_d2の8個の
LED(7個のセグメントLEDと1個のドットLED)の点灯態様により、特図2ゲー
ムにおける図柄を表示する。普図図柄表示部55は、LED_d8、LED_d10、お
よびLED_d18の3個のLEDの点灯態様により、普図ゲームにおける図柄を表示す
る。普図保留表示部56は、LED_d15とLED_d16の2個のLEDの点灯態様
により、普図ゲームにおける保留数を表示する。状態表示部57は、LED_d7、LE
D_d9、およびLED_d17の3個のLEDの点灯態様により、特図ゲームにおける
遊技状態を表示する。特図2保留表示部58は、LED_d13とLED_d14の2個
のLEDの点灯態様により、特図2ゲームにおける保留数を表示する。
以下、このような遊技をおこなう遊技機の制御について説明する。まず、遊技制御装置
100の遊技用マイコン111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコ
ン111による制御処理は、主に図6から図8に示すメイン処理と、所定時間周期(たと
えば4m秒)でおこなわれる図9に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
まず、メイン処理について説明する。図6は、第1の実施形態のメイン処理のフローチ
ャートを示す図(その1)である。図7は、第1の実施形態のメイン処理のフローチャー
トを示す図(その2)である。図8は、第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを
示す図(その3)である。メイン処理は、遊技制御部(CPU111A)が実行する処理
である。
メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図6
から図8に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)をおこなってから
、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタック
ポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS2)をおこなう。次に、レジ
スタバンク0を指定し(ステップS3)、所定のレジスタ(たとえばDレジスタ)にRA
M先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップS4)。第1の実施形態の場合、
RAM111Cのアドレスの範囲は、0000h〜01FFhで、上位としては00hか
01hをとる。ステップS4ではRAM111Cのアドレスの範囲のうち先頭側にある0
0hをセットする。
次に、発射停止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップS5)
。発射許可信号は、遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射停
止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようにな
っている。
その後、入力ポート3(第3入力ポート124)の状態を読み込み(ステップS6)、
電源投入ディレイタイマを設定する処理をおこなう(ステップS7)。この処理では、所
定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示にし
たがい種々の制御をおこなう従制御手段(たとえば、払出制御装置200や演出制御装置
300)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機時間(たとえば3秒)が設定
される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御
装置(たとえば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを
従制御装置へ送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができ
る。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置
100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の
起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAM領域が保持するデータの正当性判定(
チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域またはレ
ジスタ等)を用いておこなわれる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェック
データを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時
の制御が複雑になることを防止することができる。
なお、第3入力ポート124には、初期化スイッチ信号が入力されるようになっており
、待機時間の開始前に第3入力ポート124の状態を読み込むことで、RAM初期化スイ
ッチ112の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後にRAM初期化スイ
ッチ112の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってからRAM初期化ス
イッチ112を操作したり、電源投入から待機時間の経過までRAM初期化スイッチ11
2を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで
、このような煩わしい操作をおこなわなくても電源投入後すぐに操作をおこなうことで検
出されるようになり、電源投入時におこなった初期化の操作が受け付けられないような事
態を防止できる。
また、第3入力ポート124には、設定値変更スイッチ126の検出信号、設定キース
イッチ127の検出信号が入力されるようになっており、待機時間の開始前に第3入力ポ
ート124の状態を読み込むことで、設定値変更スイッチ126および設定キースイッチ
127の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後に設定値変更スイッチ1
26および設定キースイッチ127の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待
ってから設定値変更スイッチ126および設定キースイッチ127を操作したり、電源投
入から待機時間の経過まで設定値変更スイッチ126および設定キースイッチ127を操
作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、この
ような煩わしい操作をおこなわなくても電源投入後すぐに操作をおこなうことで検出され
るようになり、電源投入時におこなった設定変更操作あるいは設定確認操作が受け付けら
れないような事態を防止できる。
次に、電源投入ディレイタイマ(たとえば、約3秒)を設定する処理(ステップS7)
をおこなった後、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理(ス
テップS8からS12)をおこなう。まず、電源装置400から入力されている停電監視
信号をポートおよびデータバスを介して読み込んでチェックする回数(たとえば2回)を
設定し(ステップS8)、停電監視信号がオンであるか否かの判定をおこなう(ステップ
S9)。
停電監視信号がオンである場合(ステップS9;Y)は、ステップS8で設定したチェ
ック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか否かを判定する(ステップS10)
。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS1
0;N)は、停電監視信号がオンであるか否かの判定(ステップS9)に戻される。また
、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS10;Y)、
すなわち、停電が発生していると判定した場合は、遊技機10の電源が遮断されるのを待
つ。このように、所定期間にわたり停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと
判定することで、ノイズ等により停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における
不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電
監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせてい
る期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に
適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAM111Cへのアクセス
が許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、
ここでの停電発生時にはバックアップの処理等はおこなう必要がない。このため、待機時
間中に停電が発生してもRAM111Cのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を
軽減することができる。
一方、停電監視信号がオンでない場合(ステップS9;N)、すなわち、停電が発生し
ていない場合には、電源投入ディレイタイマを「−1」更新し(ステップS11)、タイ
マの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS12)。タイマの値が0でない場合
(ステップS12;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合は、停電監視信号の
チェック回数を設定する処理(ステップS8)に戻される。また、タイマの値が「0」で
ある場合(ステップS12;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合、RAM111C
やEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(Read Write Memory)のアクセス許可を
し(ステップS13)、全出力ポートにオフデータを出力(出力がない状態に設定)する
(ステップS14)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111にあらかじめ搭載されているポートで、
この第1の実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を
設定し(ステップS15)、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェッ
クデータ1(たとえば5Ah)であるか否かを判定する(ステップS16)。
そして、停電検査領域1の値が正常であれば(ステップS16;Y)、RWM内の停電
検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2(たとえばA5h)であるか否か
を判定し(ステップS17)、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップS17;Y
)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップS1
8)をおこなう。
なお、チェックサム算出処理では、遊技制御用ワーク領域のデータと状態表示用ワーク
領域のデータを合算したものをチェックサムとして算出してもよいし、遊技制御用ワーク
領域のデータと状態表示用ワーク領域のデータからそれぞれ別々にチェックサムを算出し
てもよいし、遊技制御用ワーク領域のデータだけからチェックサムを算出してもよい。遊
技制御用ワーク領域とは、RWM内の記憶領域のうち遊技制御用に使用される作業領域で
ある。状態表示用ワーク領域とは、RWM内の記憶領域のうち状態表示用に使用される作
業領域である。
次に、ステップS18で算出したチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するか
否かを判定(ステップS19)し、チェックサムが一致する場合(ステップS19;Y)
は、RAMクリア時の先頭アドレスとしてRAMクリア先頭アドレス2を設定する(ステ
ップS20)。RAMクリア先頭アドレス2は、確率設定値をクリア対象外とするアドレ
スである。
次に、第3入力ポート124の状態から確率設定値を変更中であるか否かを判定する(
ステップS21)。確率設定値を変更中である場合(ステップS21;Y)は、ステップ
S50(図8参照)に進み、確率設定値を変更中でない場合(ステップS21;N)は、
ステップS22に進む。
次に、第3入力ポート124の状態から本体枠(前面枠)12が開放状態であるか否か
を判定する(ステップS22)。本体枠12が開放状態である場合(ステップS22;Y
)は、ステップS23に進み、本体枠12が開放状態でない場合(ステップS22;N)
は、ステップS24に進む。
次に、第3入力ポート124の状態から設定キースイッチ127がON状態であるか否
かを判定する(ステップS23)。設定キースイッチ127がON状態である場合(ステ
ップS23;Y)は、ステップS50に進み、設定キースイッチ127がON状態でない
場合(ステップS23;N)は、ステップS24に進む。
次に、第3入力ポート124の状態から設定値変更スイッチ126がON状態であるか
否かを判定する(ステップS24)。設定値変更スイッチ126がON状態である場合(
ステップS24;Y)は、ステップS56に進み、設定値変更スイッチ126がON状態
でない場合(ステップS24;N)は、ステップS25に進む。
次に、第3入力ポート124の状態からRAM初期化スイッチ112がON状態である
か否かを判定する(ステップS25)。RAM初期化スイッチ112がON状態である場
合(ステップS25;Y)は、ステップS59に進み、RAM初期化スイッチ112がO
N状態でない場合(ステップS25;N)は、ステップS26(図7)に進み、停電から
正常に復旧した場合の処理をおこなう。
なお、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでない(ステップS16;Nまた
はステップS17;N)と判定された場合や、チェックサムが正常でない(ステップS1
9;N)と判定された場合は、ステップS46へ移行して設定変更によるRAMクリアを
案内する。
次に、ステップS26へ移行した場合には、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値を
セーブし(ステップS26)、特図ステータス(後述する特図ステータス領域にセットさ
れているデータが示す状態)を参照して特図ゲームが高確率中であるか否かを判定する(
ステップS27)。そして、特図ゲームが高確率中である場合(ステップS27;Y)に
はステップS28に進み、特図ゲームが高確率中でない場合(ステップS27;N)には
ステップS30に進む。
特図ゲームが高確率中である場合、高確率報知フラグ領域にオン情報をセーブし(ステ
ップS28)、高確率報知LEDのオンデータをセグメント領域にセーブする(ステップ
S29)。
次に、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制御
装置300)へ送信し(ステップS30)、ステップS31へ進む。
ここで、ステップS26で初期化すべき領域とは、停電検査領域、チェックサム領域お
よびエラー不正監視に係る領域である。なお、ステップS26では、払出制御装置200
がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である払出ビジー信号の状態を記憶するビ
ジー信号ステータス領域もクリアされ、払出ビジー信号の状態を確定していないことを示
す不定状態とされる。同様にタッチスイッチ信号の状態を記憶するタッチスイッチ信号状
態監視領域もクリアされ、タッチスイッチ信号の状態を確定していないことを示す不定状
態とされる。
また第1の実施形態の場合、ステップS30では、機種指定コマンド、特図1保留数コ
マンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、確率設定値情報コマンド、画面指定
のコマンド等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに
加えて、演出回数情報や高確率回数情報を送信する。なお、画面指定のコマンドとは、特
図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの制御状態がいずれも普段処理中(変動中、
大当り中(第1特別遊技状態)、小当り中(第2特別遊技状態)のうちの何れでもない状
態)である場合には、客待ちデモ画面の表示を指令するコマンドであり、それ以外である
場合には復旧画面の表示を指令するコマンドである。
ステップS31では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込
み信号および乱数更新トリガ信号(CTC(Counter/Timer Circuit))を発生するCT
C回路を起動する処理をおこなう。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロ
ックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発
振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号にもとづいてCPU1
11Aに対して所定周期(たとえば、4m秒)のタイマ割込み信号および乱数生成回路へ
供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS31のCTC起動処理の後、乱数生成回路を起動設定する処理をおこな
う(ステップS32)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可
レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定等がCPU111
Aによっておこなわれる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(
ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定もおこなわれる。ビット転置パターン
とは、抽出した乱数のビット配置(ビット転置前の配置)を、あらかじめ定められた順で
入れ替えて異なるビット配置(ビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定
めるパターンである。このビット転置パターンにしたがい乱数のビットを入れ替えること
で、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。な
お、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであってもよいし、あらかじめ用
意された複数のパターンから選択するようにしてもよい。また、ユーザが任意に設定でき
るようにしてもよい。
その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)
の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(第1の実施形態の場合、大当り図柄初期値乱数
、小当り図柄初期値乱数、当り初期値乱数、当り図柄初期値乱数)の初期値(スタート値
)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS33)、割込みを許可する(ス
テップS34)。
ここで、「大当り図柄初期値乱数」は、特図の大当り停止図柄を決定する乱数(大当り
図柄乱数)の初期値となる乱数、「小当り図柄初期値乱数」は、特図の小当り停止図柄を
決定する乱数(小当り図柄乱数)の初期値となる乱数のことである。また、「当り初期値
乱数」は、普図変動ゲームの当りを決定する乱数(当り乱数)の初期値となる乱数、「当
り図柄初期値乱数」は、普図変動ゲームの当り図柄を決定する乱数(当り図柄乱数)の初
期値となる乱数のことである。なお、小当り図柄乱数は、小当りのない機種では存在せず
、当り図柄初期値乱数も機種により存在しない場合がある。
また、第1の実施形態で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投
入ごとにソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種
初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則
性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理
(ステップS35)をおこなう。この初期値乱数更新処理は、各初期値乱数をたとえばそ
れぞれ「+1」更新(インクリメント)する処理である。このように、メイン処理の中で
時間が許す限り初期値乱数を更新し続けることによって、乱数のランダム性を高めること
ができるようにしている。
なお、特に限定されるわけではないが、第1の実施形態においては、大当り乱数、大当
り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数は乱数生成回路において生成され
る乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数は、CPUの動作
クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新されるいわゆる「高速カウンタ」で
あり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数はプログラムの処理単
位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CT
C0)とは別のCTC(CTC2))をもとにして更新される「低速カウンタ」である。
また、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数においては、乱数が一
巡するごとに各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更するい
わゆる「初期値変更方式」を採用している。なお、上記各乱数は、「+1」または「−1
」によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内のすべての値が重複なくバラバ
ラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新さ
れる乱数であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数はハードウ
ェアおよびソフトウェアで更新される乱数である。
ステップS35の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監
視信号をポートおよびデータバスを介して読み込んでチェックする回数(たとえば2回)
を設定し(ステップS36)、停電監視信号がオンであるかの判定をおこなう(ステップ
S37)。停電監視信号がオンでない場合(ステップS37;N)、初期値乱数更新処理
(ステップS35)に戻される。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数
更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返しおこなう。初期値乱数更新
処理(ステップS35)の前に割込みを許可する(ステップS34)ことによって、初期
値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようにな
り、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫され
るのを回避することができる。
なお、上記ステップS35での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込
み処理の中においても初期値乱数更新処理をおこなう方法もあり、そのような方法を採用
した場合には、両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で
初期値乱数更新処理をおこなう場合には、割込みを禁止してから更新して割込みを解除す
る必要があるが、第1の実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理
はせず、メイン処理内のみにした場合には、初期値乱数更新処理の前に割込みを解除して
も何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
停電監視信号がオンである場合(ステップS37;Y)、ステップS36で設定したチ
ェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか否かを判定する(ステップS38
)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS
38;N)には、停電監視信号がオンであるか否かの判定(ステップS37)に戻される
。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS38;
Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合、一旦、割込みを禁止する処理(ス
テップS39)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップS40)をおこな
う。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS41
)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS42)。
さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップ
S43)、算出したチェックサムをチェックサム領域にセーブする処理(ステップS44
)をおこなった後、RAMへのアクセスを禁止する処理(ステップS45)をおこなって
から、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータ
をセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前に
RWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判
定することができる。
次に、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでない(ステップS16;Nまた
はステップS17;N)と判定された場合や、チェックサムが正常でない(ステップS1
9;N)と判定された場合に、ステップS46以降でおこなう設定変更によるRAMクリ
アの案内について説明する。
設定変更によるRAMクリアの案内をおこなう場合は、RAMクリア時の先頭アドレス
としてRAMクリア先頭アドレス1を設定する(ステップS46)。RAMクリア先頭ア
ドレス1については、遊技制御用領域の先頭アドレスである。RAMクリア先頭アドレス
1は、遊技制御用作業領域のすべてと遊技制御用スタック領域をクリア対象として指定す
るアドレスである。
次に、第3入力ポート124の状態から本体枠(前面枠)12が開放状態であるか否か
を判定する(ステップS47)。本体枠12が開放状態である場合(ステップS47;Y
)は、ステップS48に進み、本体枠12が開放状態でない場合(ステップS47;N)
は、ステップS49に進む。
次に、第3入力ポート124の状態から設定キースイッチ127がON状態であるか否
かを判定する(ステップS48)。設定キースイッチ127がON状態である場合(ステ
ップS48;Y)は、ステップS50に進み、設定キースイッチ127がON状態でない
場合(ステップS48;N)は、ステップS49に進む。
ステップS49では、設定変更指示のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)
に送信することで、演出制御装置300を介して設定変更によるRAMクリアの案内をお
こなう。たとえば、遊技機10は、表示装置41による案内表示や、スピーカ19a,1
9bによる案内音(音声を含む)出力により設定変更によるRAMクリアの案内をおこな
う。
遊技機10は、設定変更によるRAMクリアの案内をおこなった後、停電検査領域にチ
ェックデータをセーブすることなくRAMへのアクセスを禁止する処理(ステップS45
)をおこなってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。これにより、遊技機10は、
データ異常時の初期化に先立ち設定変更を促すことで、管理者が意図しないタイミングで
設定値が初期化されることを防止することができる。
次に、確率設定値を変更中と判定された場合(ステップS21;Y)や、設定キースイ
ッチ127がON状態であると判定された場合(ステップS23;Y、ステップS48;
Y)に、ステップS50以降でおこなう確率設定値変更に関する処理について説明する。
確率設定値変更に関する処理では、RWM(たとえばRAM111C)の記憶領域(ア
クセス禁止領域を含まない領域)のうちのクリア対象領域(遊技制御用ワーク領域)のデ
ータをゼロクリアして(ステップS50)、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値
をセーブする(ステップS51)。なお、ステップS51でセーブする初期値には、設定
値変更の開始後にセキュリティ信号を出力するための情報(たとえば、タイマ値)を含む
。セキュリティ信号は、所定時間だけ出力されるものであってもよいし、設定値の変更中
において出力され続けるものであってもよい。
さらに、確率設定値変更中フラグをセットする(ステップS52)。確率設定値変更中
フラグは、セットされている状態において確率設定値変更中であることを示し、リセット
されている状態において確率設定値変更中でないことを示す。
さらに、確率設定値に対応する確率設定値表示データを確率設定値表示データ領域にセ
ーブし(ステップS53)、確率設定値領域の値をロードして作業用確率設定値領域にセ
ーブする(ステップS54)。
さらに、確率設定変更中のコマンド(たとえば、(確率設定)変更中コマンド)を演出
制御基板に送信(演出制御装置300)に送信することで、確率設定変更中であることを
演出制御装置300に通知する(ステップS55)。ステップS55までの確率設定値変
更に関する処理を実行するとステップS31に移行する。
次に、設定値変更スイッチ126がON状態である場合(ステップS24;Y)に、ス
テップS56以降でおこなうRAM初期化に関する処理について説明する。RAM初期化
に関する処理では、RAMクリア時の先頭アドレスとしてRAMクリア先頭アドレス2を
設定する(ステップS56)。なお、RAMクリア先頭アドレス2は、確率設定値領域を
クリア対象外とするアドレスである。
さらに、RWM(たとえばRAM111C)の記憶領域(アクセス禁止領域を含まない
領域)のうちのクリア対象領域(遊技制御用ワーク領域)のデータをゼロクリアして(ス
テップS57)、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップS
58)。
さらに、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信して
(ステップS59)、ステップS31へ進む。第1の実施形態の場合、ステップS59で
は、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマン
ド、確率設定値情報コマンド、RAM初期化のコマンド(客待ちデモ画面を表示させると
ともに、所定時間(たとえば30秒間)光と音でRAM初期化の報知をおこなわせるため
のコマンド)等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンド
に加えて、演出回数情報や高確率回数情報を送信する。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主
制御手段からの指示にしたがい種々の制御をおこなう従制御手段(払出制御装置200、
演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時におい
て、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設
定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監
視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電
の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御
装置100)は、所定期間にわたり停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと
判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、
外部からの操作が可能な初期化操作部(RAM初期化スイッチ112)と、初期化操作部
が操作されたことにもとづきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段
(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化操作部の操作状態を待機時間の開始前に
読み込むようにしていることとなる。
なお、第1の実施形態の遊技制御装置100は、データ異常時の初期化の処理(第1初
期化処理)と、初期化操作時の初期化の処理(第2初期化処理)とを区別して実行する機
能(第1初期化手段、第2初期化手段)を有するため、状況に応じた最適かつ無駄のない
初期化の処理が実現できる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、
外部からの操作が可能な設定操作部(設定値変更スイッチ126、設定キースイッチ12
7)と、設定操作部が操作されたことにもとづきRAM111Cに記憶された設定値を変
更する設定変更手段(遊技制御装置100)とを備えることで設定変更を可能にするとと
もに、設定表示部(確率設定値表示装置136)を備えることで設定(設定値)を確認可
能にしている。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへの
アクセスを許可するようにしていることとなる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、遊技制御装置100のタイマ割込み処理について説明する。図9は、第1の実施
形態のタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。このタイマ割込み処理は、上
述のメイン処理において、割込み許可が出てから割込みが禁止されるまでの間(ステップ
S34からS39)に生じる割込み処理である。タイマ割込み処理は、CPU111Aが
実行する処理である。
タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイ
マ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111に
おいて、タイマ割込みが発生すると、自動的に割込み禁止状態になって、タイマ割込み処
理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、レジスタバンク1を指定する(ステップS6
1)。レジスタバンク1に切り替えたことで、所定のレジスタ(たとえば、メイン処理で
使っているレジスタ)に保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理をおこなっ
たのと同等になる。次に、所定のレジスタ(たとえばDレジスタ)にRAM先頭アドレス
の上位アドレスをセットする(ステップS62)。ステップS62では、メイン処理にお
けるステップS4と同じ処理をおこなっているが、レジスタバンクが異なる。次に、各種
センサやスイッチからの入力や、信号の取り込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み
込む入力処理(ステップS63)をおこなう。それから、各種処理でセットされた出力デ
ータにもとづき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド38b、普電ソレノイド37c)等の
アクチュエータの駆動制御等をおこなうための出力処理(ステップS64)をおこなう。
なお、メイン処理におけるステップS5で発射停止の信号を出力すると、この出力処理が
おこなわれることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状
態とされる。この発射許可信号は、払出制御装置を経由して発射制御装置に出力される。
その際、信号の加工等はおこなわれない。また、当該発射許可信号は、遊技制御装置10
0から見た発射許可の状態を示す第1の信号であり、払出制御装置200から見た発射許
可の状態を示す第2の信号(発射許可信号)も払出制御装置200内で生成され、発射制
御装置に出力される。つまり、2つの発射許可信号が発射制御装置に出力されており、両
者がともに発射許可となっている場合に、遊技球が発射可能な状態となるよう構成されて
いる。
次に、乱数更新処理1(ステップS65)、乱数更新処理2(ステップS66)をおこ
なう。ここで、乱数更新処理1は、初期値乱数更新処理の対象となっている大当り図柄乱
数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数の初期値(スタート値)を更新するための
処理である。また、乱数更新処理2は、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パ
ターンを決定するための変動パターン乱数を更新する処理である。なお、乱数更新処理1
、あるいは乱数更新処理1に加えて乱数更新処理2は、設定変更中の乱数更新を停止や更
新周期の変更をおこなうようにしてもよい。
その後、始動口1スイッチ36a,37a、始動口2スイッチ92a、普図のゲートス
イッチ34a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38aから正常な信号の入力が
あるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないか等)をおこ
なう入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS67)をおこなう。また、始動口1スイ
ッチ36a,37aおよび始動口2スイッチ92aの入賞を監視する始動口スイッチ監視
処理(ステップS68)をおこなう。なお、始動口スイッチ監視処理では、第1始動入賞
口をなす始動入賞口36または普通変動入賞装置37、あるいは第2始動入賞口をなす始
動入賞口92に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数等)の抽出をおこない、特
図変動表示ゲームの開始前の段階で当該入賞にもとづく遊技結果を事前に判定する遊技結
果事前判定をおこなう。
次に、ステップS69では、確率設定値の変更に関する確率設定値変更処理をおこなう
。ステップS70では、確率設定値変更中フラグを参照し、確率設定値変更中であるか否
かを判定し、確率設定値変更中である場合(ステップS70;Y)にステップS75に進
み、確率設定値変更中でない場合(ステップS70;N)にステップS71に進む。ステ
ップS71では、確率設定値確認モード中フラグを参照し、確率設定値確認モード中であ
るか否かを判定し、確率設定値確認モード中である場合(ステップS71;Y)にステッ
プS75に進み、確率設定値確認モード中でない場合(ステップS71;N)にステップ
S72に進む。なお、確率設定値確認モード中フラグは、後述する確率設定値確認処理に
おいてセットまたはリセットされるフラグである。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力す
る払出コマンド送信処理(ステップS72)、特図1変動表示ゲームに関する処理をおこ
なう特図1ゲーム処理(ステップS73a)、特図2変動表示ゲームに関する処理をおこ
なう特図2ゲーム処理(ステップS73b)、普図変動表示ゲームに関する処理をおこな
う普図ゲーム処理(ステップS74)をおこなう。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表
示するセグメントLED(たとえば、一括表示装置50の特図1図柄表示部53等のLE
D)を所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS75
)、磁気センサ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理をおこなう
磁石不正監視処理(ステップS76)、盤電波センサ62からの検出信号をチェックして
異常がないか判定する処理をおこなう盤電波不正監視処理(ステップS77)をおこなう
。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処
理(ステップS78)、状態表示のための状態表示編集出力処理(ステップS79)をお
こなって、タイマ割込み処理を終了する。
ここで、第1の実施形態では、割込み禁止状態を復元する処理(すなわち、割込みを許
可する処理)や、レジスタバンクの指定を復元する処理(すなわち、レジスタバンク0を
指定する処理)は、割込みリターンの際(タイマ割込み処理の終了時)に自動的におこな
われる。なお、使用するCPUによっては、割込み禁止状態を復元する処理やレジスタバ
ンクの指定を復元する処理の実行を命令する必要がある遊技機もある。
〔出力処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における出力処理(ステップS64)の詳細について図
10を用いて説明する。図10は、第1の実施形態の出力処理のフローチャートを示す図
である。この出力処理では、まず、一括表示装置50のセグメントのデータを出力するセ
グメント出力ポート(第3出力ポート134c)にオフデータを出力(リセット)する(
ステップS81)。次に、普電ソレノイド37cや大入賞口ソレノイド38bのデータを
出力するソレノイド出力ポート(第1出力ポート134a)に出力するデータを合成して
出力する(ステップS82)。
そして、一括表示装置50のデジット線を順次スキャンするためのデジットカウンタの
値を「0」〜「3」の範囲で「+1」更新し(ステップS83)、デジットカウンタの値
に対応するLEDのデジット線の出力データを取得する(ステップS84)。ここで、一
括表示装置50のLED_d1からLED_d18をダイナミック点灯させる例として、
ラウンド表示、特図1保留表示、特図1図柄表示、特図2図柄表示、普図図柄表示、普図
保留表示、および状態表示(時短状態や高確率状態等の遊技状態表示)がある。
次に、取得したデータと外部情報データを合成し(ステップS85)、合成したデータ
をデジット出力用および外部情報出力用のデジット・外部情報出力ポート(第4出力ポー
ト134d)に出力する(ステップS86)。ステップS85で合成される外部情報は、
「扉・枠開放」および「セキュリティ信号」である。
その後、デジットカウンタの値に対応するRWM内のセグメント領域からセグメント線
の出力データをロードし(ステップS87)、ロードしたデータをセグメント出力用のセ
グメント出力ポート(第3出力ポート134c)に出力する(ステップS88)。
続いて、外部情報端子板71へ出力する外部情報の各種出力データをロードして合成す
る(ステップS89)。ここで合成する外部情報としては、「大当り信号1」、「大当り
信号2」、「大当り信号3」、「大当り信号4」、「図柄確定回数信号」、「始動口信号
」、「メイン賞球信号」等である。次に、合成したデータと発射許可の出力データを合成
し(ステップS90)、合成したデータを外部情報出力用および発射許可信号出力用の外
部情報・発射許可信号出力ポート(第5出力ポート134e)に出力する(ステップS9
1)。
次に、確率設定値表示のオフ出力データを設定する。すなわち、確率設定値表示装置1
36の確率設定値表示データを出力する確率設定値表示出力ポート(第2出力ポート13
4b)にオフデータを出力(リセット)する(ステップS92)。
次に、確率設定値表示許可フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS9
3)。確率設定値表示許可フラグがセットされている場合(ステップS93;Y)にステ
ップS94に進み、確率設定値表示許可フラグがセットされていない場合(ステップS9
3;N)にステップS95に進む。
確率設定値表示許可フラグがセットされている場合、RWM内の設定値表示データ領域
から確率設定値に対応する確率設定値表示データをロード(ステップS94)する。
ステップS95では、確率設定値表示データを確率設定値表示出力ポート(第2出力ポ
ート134b)に出力する。
次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート1に
出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート1へ合成した
データを出力する(ステップS96)。その後、試射試験装置への試験信号を出力する中
継基板70上の試験信号出力ポート2に出力するデータをロードして合成し、中継基板7
0上の試験信号出力ポート2へ合成したデータを出力する(ステップS97)。
次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート3に
出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート3へ合成した
データを出力する(ステップS98)。さらに、試射試験装置の試験信号を出力する中継
基板70上の試験信号出力ポート4に出力するデータをロードして合成し、中継基板70
上の試験信号出力ポート4へ合成したデータを出力する(ステップS99)。そして、試
射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート5に出力するデ
ータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート5へ合成したデータを出
力(ステップS9a)する。
次に、確率設定値の試験信号出力データをロードする(ステップS9b)。なお、試験
信号出力データは、RWM内の設定値表示データ領域から確率設定値に対応する確率設定
値表示データ(たとえば、7セグメントデータ)をロードするものであるが、確率設定値
を確認可能であれば、確率設定値(たとえば、1から6の数値)や、その他の形式のデー
タであってもよい。
次に、第3入力ポート124の状態から設定キースイッチ127がON状態であるか否
かを判定する(ステップS9c)。設定キースイッチ127がON状態である場合(ステ
ップS9c;Y)は、ステップS9dに進み、設定キースイッチ127がON状態でない
場合(ステップS9c;N)は、ステップS9eに進む。
設定キースイッチ127がON状態である場合、ロードした確率設定値の試験信号出力
データと、設定キースイッチオン情報とを合成する(ステップS9d)。
ステップS9eでは、合成したデータを中継基板70上の試験信号出力ポート6へ出力
し、出力処理を終了する。
〔入賞口スイッチ/状態監視処理〕
次に、タイマ割込み処理(図9参照)における入賞口スイッチ/状態監視処理(ステッ
プS67)について説明する。図11は、第1の実施形態の入賞口スイッチ/状態監視処
理のフローチャートを示す図である。この入賞口スイッチ/状態監視処理では、まず、確
率設定値変更中フラグを参照し、確率設定値変更中であるか否かを判定する(ステップS
101)。確率設定値変更中である場合(ステップS101;Y)にステップS109に
進み、確率設定値変更中でない場合(ステップS101;N)にステップS102に進む
。ステップS102では、確率設定値確認モード中フラグを参照し、確率設定値確認モー
ド中であるか否かを判定し、確率設定値確認モード中である場合(ステップS102;Y
)にステップS109に進み、確率設定値確認モード中でない場合(ステップS102;
N)にステップS103に進む。
次に、大入賞口(特別変動入賞装置38)内の大入賞口スイッチ38a(カウントスイ
ッチ)に対応する入賞口監視テーブル1(たとえば、カウントスイッチからの検出信号が
入力されるポートの番号や該信号のポート内でのビット位置等を示すデータが格納されて
いる)を準備する(ステップS103)。次に、大入賞口が開いていないにもかかわらず
大入賞口に入賞する不正(不正な入賞)がないか監視するとともに正常な入賞を検出する
不正&入賞監視処理(ステップS104)を実行する。
その後、普電内の入賞口スイッチ(始動口1スイッチ37a)の入賞口監視テーブルを
準備し(ステップS105)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出す
る不正&入賞監視処理(ステップS106)を実行する。
次に、不正監視処理が不要な入賞口スイッチ、つまり常時入賞可能な入賞口スイッチ(
ここでは始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ92a、一般入賞口35の入賞口ス
イッチ35a)の入賞口監視テーブルを準備し(ステップS107)、入賞数を更新する
入賞数カウンタ更新処理(ステップS108)をおこなう。
次に、遊技機10のエラー状態を監視すべき複数のスイッチおよび信号のうちいずれの
スイッチまたは信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するための状態スキャンカ
ウンタの値を「0」から「3」の範囲で更新する(ステップS109)。その後、状態ス
キャンカウンタの値に応じて、スイッチのコネクタ抜け等の発生により出力されるスイッ
チ異常1エラー、払出制御装置200からのシュート球切れエラー、オーバーフロースイ
ッチからのオーバーフローエラーおよび払出異常エラーのいずれかにもとづくエラーの監
視を対象として設定するための遊技機状態監視テーブル1を準備する(ステップS110
)。そして、エラーが発生しているか否かを判定する遊技機状態チェック処理(ステップ
S111)をおこなう。
次に、状態スキャンカウンタの値に応じて、ガラス枠開放、本体枠開放、枠電波不正お
よびタッチスイッチのいずれかにもとづくエラーの監視を対象として設定するための遊技
機状態監視テーブル2を準備する(ステップS112)。そして、エラーが発生している
か否かを判定する遊技機状態チェック処理(ステップS113)をおこなう。
次に、状態スキャンカウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS114)
、状態スキャンカウンタの値が「0」でない場合(ステップS114;N)は、入賞口ス
イッチ/状態監視処理を終了する。この場合は、次に参照する遊技機状態監視テーブル3
に遊技機状態の監視対象がない場合である。また、状態スキャンカウンタの値が「0」で
ある場合(ステップS114;Y)、状態スキャンカウンタの値に応じて、スイッチのコ
ネクタ抜け等の発生により出力されるスイッチ異常2エラーにもとづく遊技機状態の監視
を対象として設定するための遊技機状態監視テーブル3を準備する(ステップS115)
。そして、エラーが発生しているか否かを判定する遊技機状態チェック処理(ステップS
116)をおこない、払出ビジー信号チェック処理(ステップS117)をおこない、入
賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。なお、払出ビジー信号チェック処理は、毎回お
こなわれるのではなく、4回に1回実行されるようにしてあり、残りの3回がパスされる
ので、16ms周期の監視となっている。
〔確率設定値変更処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における確率設定値変更処理(ステップS69)の詳細
について説明する。図12は、第1の実施形態の確率設定値変更処理のフローチャートを
示す図である。
まず、確率設定値変更中フラグを参照し、確率設定値変更中であるか否かを判定する(
ステップS121)。確率設定値変更中である場合(ステップS121;Y)にステップ
S123に進み、確率設定値変更中でない場合(ステップS121;N)にステップS1
22に進み、確率設定値確認処理(ステップS122)を実行してから確率設定値変更処
理を終了する。なお、確率設定値確認処理の詳細については、図13を用いて後で説明す
る。
確率設定値変更中である場合、確率設定値消灯タイマを更新する。具体的には、確率設
定値消灯タイマの値を参照し、確率設定値消灯タイマの値が「0」でない場合に「1」デ
クリメントして確率設定値消灯タイマの値を更新する(ステップS123)。
次に、確率設定値消灯タイマの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS124)
、確率設定値消灯タイマの値が「0」である場合(ステップS124;Y)にステップS
125に進み、確率設定値消灯タイマの値が「0」でない場合(ステップS124;N)
にステップS126に進む。
次に、確率設定値変更済みフラグを参照して確率設定値変更済みか否かを判定し(ステ
ップS126)、確率設定値変更済みである場合にステップS127に進み、確率設定値
変更済みでない場合にステップS133に進む。なお、確率設定値変更済みフラグは、確
率設定値の変更(確率設定値の確定操作)があった場合にセットされるフラグである。
確率設定値変更済みである場合(ステップS126;Y)、第3入力ポート124の状
態から設定キースイッチ127がOFF状態であるか否かを判定する(ステップS127
)。設定キースイッチ127がOFF状態である場合(ステップS127;Y)は、ステ
ップS128以降で確率設定値変更後のRAM初期化に関する処理をおこない、設定キー
スイッチ127がOFF状態でない場合(ステップS127;N)は、確率設定値変更処
理を終了する。
次に、設定キースイッチ127がOFF状態である場合(ステップS127;Y)に、
ステップS128以降でおこなうRAM初期化に関する処理について説明する。RAM初
期化に関する処理では、RAMクリア時の先頭アドレスとしてRAMクリア先頭アドレス
3を設定する(ステップS128)。なお、RAMクリア先頭アドレス3は、確率設定値
領域と変動パターン用乱数領域(乱数更新処理2で更新する乱数)と初期値乱数領域をク
リア対象外とするアドレスである。これにより、遊技機10は、設定変更中の乱数攪拌を
有効に利用することができる。なお、RAMクリア先頭アドレス3は、確率設定値領域を
クリア対象外とし、変動パターン用乱数領域と初期値乱数領域をクリア対象に含めるアド
レスとしてもよい。
次に、クリア対象のRAM領域をゼロクリアし(ステップS129)、初期化すべき領
域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップS130)。なお、ステップS13
0でセーブする初期値には、セキュリティ信号を出力するための情報(たとえば、タイマ
値)を含む。セキュリティ信号は、所定時間だけ出力されるものであってもよいし、設定
値の変更中において出力され続けるものであってもよい。
次に、確率設定値に対応する確率設定値表示データを確率設定値表示データ領域にセー
ブする(ステップS131)。なお、設定変更にかかわる情報(たとえば、確率設定値表
示データ等)をRAMクリアの対象に含むことによって、確率設定値変更後の確率設定値
と確率設定値変更前の設定変更にかかわる情報との齟齬防止が図られる。
さらに、確率設定変更終了のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信し
て(ステップS132)、メイン処理のステップS34(図7参照)へ進む。第1の実施
形態の場合、ステップS132では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2
保留数コマンド、確率情報コマンド、確率設定値情報コマンド、確率設定変更終了のコマ
ンド(客待ちデモ画面を表示させるとともに、所定時間(たとえば30秒間)光と音でR
AM初期化の報知をおこなわせるためのコマンド)等の複数のコマンドを送信する。また
、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報や高確率回数情報を送信す
る。なお、確率設定変更終了のコマンドは、確率設定変更終了の報知に加えて、あるいは
確率設定変更終了の報知に代えてRAMクリア報知を兼ねるものであってもよい。また、
ステップS132では、確率設定変更終了のコマンドに加えて、あるいは確率設定変更終
了のコマンドに代えて、RAM初期化コマンドを送信するものであってもよい。
確率設定値変更済みでない場合(ステップS126;N)、ステップS133以降の処
理をおこなう。ステップS133では、設定値変更スイッチ126からの入力があるか否
かを判定する(ステップS133)。設定値変更スイッチ126からの入力がある場合は
、ステップS134に進み、設定値変更スイッチ126からの入力がない場合(ステップ
S133;N)は、ステップS137に進む。
設定値変更スイッチ126からの入力がある場合(ステップS133;Y)、作業用確
率設定値領域の値(作業用確率設定値)を「1」インクリメントして、「0」から「5」
の範囲でサイクリックに更新する(ステップS134)。なお、作業用確率設定値は、「
0」から「5」の6段階としたがこれに限らず、確率設定値に対応した値であれば、3段
階や10段階等であってもよい。また、作業用確率設定値は、確率設定値に1対1に対応
するが、確率設定値に対して1対多の対応関係を有するようにしてもよい。たとえば、確
率設定値が「0」から「2」の3段階であるとき、作業用確率設定値を「0」から「5」
の6段階とし、確率設定値「0」、「1」、「2」のそれぞれに作業用確率設定値「0,
1」、「2,3」、「4,5」を対応させるものであってもよい。
次に、作業用確率設定値に対応する確率設定値表示データを確率設定値表示データ領域
にセーブし(ステップS135)、確率設定値消灯タイマ領域に初期値(たとえば、10
0ms)をセーブする(ステップS136)。確率設定値消灯タイマ領域は、確率設定値
表示装置136にブランク表示を設けるための領域である。これにより、確率設定値表示
装置136は、設定値変更操作(設定値変更スイッチ126からの入力)があるごとにブ
ランク表示をおこなうことができる。
次に、ステップS137では、設定値変更の確定操作の有無を判定する。たとえば、設
定値変更の確定操作は、タッチスイッチ信号とすることができる。なお、設定値変更の確
定操作は、タッチスイッチ信号と異なる入力を用いるようにしてもよいし、別途設ける専
用の操作スイッチから入力信号を用いるようにしてもよいし、2以上のスイッチからの入
力信号組合せ等を用いるようにしてもよい。設定値変更の確定操作がある場合は、ステッ
プS138に進み、設定値変更の確定操作がない場合(ステップS137;N)は、確率
設定値変更処理を終了する。
設定値変更の確定操作がある場合(ステップS137;Y)、作業用確率設定値領域の
値をロードし、確率設定値領域にセーブし(ステップS138)、確率設定値に対応する
確率設定値表示データを確率設定値表示データ領域にセーブし(ステップS139)、確
率設定値変更済みフラグをセットする(ステップS140)。
さらに、確率設定値変更のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信して
(ステップS141)、確率設定値変更処理を終了する。第1の実施形態の場合、ステッ
プS141では、確率設定値変更のコマンド(客待ちデモ画面を表示させるとともに、所
定時間(たとえば30秒間)光と音で確率設定値変更の報知をおこなわせるためのコマン
ド)に加えて、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率
情報コマンド、確率設定値情報コマンド等の複数のコマンドを送信するようにしてもよい
。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報や高確率回数情報を
送信するようにしてもよい。
〔確率設定値確認処理〕
次に、前述の確率設定値変更処理における確率設定値確認処理(ステップS122)の
詳細について説明する。図13は、第1の実施形態の確率設定値確認処理のフローチャー
トを示す図である。
ステップS151では、確率設定値確認モード中フラグを参照し、確率設定値確認モー
ド中であるか否かを判定し、確率設定値確認モード中である場合(ステップS151;Y
)にステップS159に進み、確率設定値確認モード中でない場合にステップS152に
進む。
確率設定値確認モード中でない場合(ステップS151;N)、確率設定値表示許可フ
ラグをクリアし(ステップS152)、遊技中であるか否かを判定し(ステップS153
)、遊技中でない場合にステップS154に進み、遊技中である場合(ステップS153
;Y)に確率設定値確認処理を終了する。なお、遊技中とは、遊技者が遊技中である蓋然
性が高い遊技状態をいい、たとえば特図変動中、普図変動中、特図当り中、普図当り中等
がある。また、遊技中とは、特図1保留数や特図2保留数がある遊技状態を含むものであ
ってもよい。
遊技中でない場合(ステップS153;N)、第3入力ポート124の状態から設定キ
ースイッチ127がON状態であるか否かを判定する(ステップS154)。設定キース
イッチ127がON状態である場合は、ステップS155に進み、設定キースイッチ12
7がON状態でない場合(ステップS154;N)は、確率設定値確認処理を終了する。
設定キースイッチ127がON状態である場合(ステップS154;Y)、確率設定値
確認モード中フラグをセットし(ステップS155)、確率設定値表示許可フラグをセッ
トし(ステップS156)、セキュリティ信号制御タイマ領域に初期値をセーブする(ス
テップS157)。セキュリティ信号制御タイマ領域に初期値をセーブすることで、セキ
ュリティ信号が初期値として設定された確率設定値表示時間だけ出力される。なお、セキ
ュリティ信号は、初期値として設定された確率設定値表示時間に限らず、確率設定値確認
モード中の間、継続して出力されるものであってもよい。
さらに、確率設定値確認のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信して
(ステップS158)、確率設定値確認処理を終了する。第1の実施形態の場合、ステッ
プS158では、確率設定値確認のコマンド(客待ちデモ画面を表示させるとともに、所
定時間(たとえば30秒間)光と音で確率設定値確認の報知をおこなわせるためのコマン
ド)に加えて、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率
情報コマンド、確率設定値情報コマンド等の複数のコマンドを送信するようにしてもよい
。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報や高確率回数情報を
送信するようにしてもよい。
確率設定値確認モード中である場合(ステップS151;Y)、第3入力ポート124
の状態から設定キースイッチ127がON状態であるか否かを判定する(ステップS15
9)。設定キースイッチ127がON状態でない場合は、ステップS160に進み、設定
キースイッチ127がON状態である場合(ステップS159;Y)は、確率設定値確認
処理を終了する。
設定キースイッチ127がON状態でない場合(ステップS159;N)、確率設定値
確認モード中フラグをクリアし(ステップS160)、確率設定値表示許可フラグをクリ
アする(ステップS161)。
さらに、確率設定値確認終了のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信
して(ステップS162)、確率設定値確認処理を終了する。第1の実施形態の場合、ス
テップS162では、確率設定値確認終了のコマンド(客待ちデモ画面を表示させるとと
もに、所定時間(たとえば30秒間)光と音で確率設定値確認の報知をおこなわせるため
のコマンド)に加えて、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマン
ド、確率情報コマンド、確率設定値情報コマンド等の複数のコマンドを送信するようにし
てもよい。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報や高確率回
数情報を送信するようにしてもよい。
次に、RAM111Cのメモリマップについて図14を用いて説明する。図14は、第
1の実施形態の遊技制御装置のメモリマップの一例を示す図である。メモリマップ111
Mは、RAM111Cのメモリマップである。RAM111Cは、メモリの先頭から順に
、遊技制御用ワークエリア、遊技制御用スタックエリア、状態表示用ワークエリア、状態
表示用スタックエリアを設定する。また、RAM111Cは、遊技制御用スタックエリア
と状態表示用ワークエリアの間に16バイト以上の未使用領域を設定することにより、遊
技制御用スタックエリアと状態表示用ワークエリアとを明確に分離する。また、RAM1
11Cは、状態表示用スタックエリアの後に未使用領域を設定するが、当該未使用領域を
設けずにメモリの最後尾を含むようにして状態表示用スタックエリアを設定するものであ
ってもよい。また、RAM111Cは、遊技制御用ワークエリアと遊技制御用スタックエ
リアとの間や、状態表示用ワークエリアと状態表示用スタックエリアとの間に未使用領域
を設定するようにしてもよい。
遊技制御用ワークエリアは、先頭に確率設定値領域を配置することから、RAMクリア
先頭アドレス1は、遊技制御用作業領域のすべて(遊技制御用ワークエリア)と遊技制御
用スタック領域をクリア対象とする。また、RAMクリア先頭アドレス2は、確率設定値
領域を除く遊技制御用ワークエリアと遊技制御用スタック領域をクリア対象とする。また
、RAMクリア先頭アドレス3は、確率設定値領域と変動パターン乱数領域と初期値乱数
領域を除く遊技制御用ワークエリアと遊技制御用スタック領域をクリア対象とする。また
、RAMクリア先頭アドレス1、RAMクリア先頭アドレス2、およびRAMクリア先頭
アドレス3のいずれも、停電検査領域1から停電検査領域2までの領域と、チェックサム
領域をクリア対象とする。
〔払出コマンド送信処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における払出コマンド送信処理(ステップS72)の詳
細について説明する。図15は、第1の実施形態の払出コマンド送信処理のフローチャー
トを示す図である。また図16は、第1の実施形態の入賞数カウンタ領域の構造例を示す
図である。
まず、入賞数カウンタ領域の一例について説明すると、入賞数カウンタ領域1は、たと
えば図16に示すように、3個賞球カウンタ、10個賞球カウンタ、及び14個賞球カウ
ンタからなり、各々の入賞数カウンタは65535入賞まで記憶可能になっている。次に
、入賞数カウンタ領域2は、たとえば図16に示すように、3個賞球カウンタ、10個賞
球カウンタ、及び14個賞球カウンタからなり、各々の入賞数カウンタは255入賞まで
記憶可能になっている。これら入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックでは、入賞数
カウンタ領域のアドレスを後述するステップS202等で更新することにより、上述した
カウンタを上から(3個賞球カウンタから)順にチェックしていく。
次に、図15において、左列はメイン賞球信号の出力回数を更新する(増やす)処理で
あり、右列は払出コマンドを送信する処理である。
払出コマンド送信処理では、まず、図16で説明したように賞球数別(たとえば、3個
賞球、10個賞球、14個賞球)に設けられた複数の入賞数カウンタ領域2のカウンタの
うち、チェック対象とされたカウンタに「0」でないカウント数があるか否かを判定する
(ステップS201)。そして、カウント数がない場合(ステップS201;N)、チェ
ック対象となる入賞数カウンタ領域2のアドレスを更新し(ステップS202)、入賞数
カウンタ領域2のすべてのカウンタのカウント数のチェックが終了したか否かを判定する
(ステップS203)。
ステップS201で、カウント数がある(ステップS201;Y)と判定された場合、
対象の入賞数カウンタ領域2のカウンタのカウント数を減算(「−1」更新)し(ステッ
プS204)、入賞数カウンタ領域2のアドレスに対応する払出数(たとえば、上述した
3個、10個、14個のうちの何れか)を取得する(ステップS205)。次に、賞球残
数領域の値と払出数を加算し(ステップS206)、加算結果を賞球残数領域にセーブし
(ステップS207)、加算結果から10を減算し(ステップS208)、その減算結果
が「0」以上かを判定する(ステップS209)。ステップS209で、減算結果が「0
」以上(ステップS209;Y)と判定された場合、メイン賞球信号出力回数を「+1」
更新し(ステップS210)、減算結果を賞球残数領域にセーブする(ステップS211
)。
なお、後述する外部情報編集処理におけるメイン賞球信号編集処理では、上記ステップ
S210で更新されるメイン賞球信号出力回数にもとづいてメイン賞球信号を出力する処
理が行われる。ここで、賞球信号(メイン賞球信号)としては、主基板(遊技制御装置1
00)からは10個払出予定ごとに1パルスが出力され、払出基板(払出制御装置200
)からは10個払出ごとに1パルスが出力される。
次に、ステップS203の判定で、すべてのチェックが終了した(ステップS203;
Y)と判定、または、ステップS209の判定で、減算結果が「0」以上でない(ステッ
プS209;N)と判定された場合、払出コマンド送信タイマの値が「0」でなければ払
出コマンド送信タイマの値を「−1」更新する(ステップS212)。この払出コマンド
送信処理が最初のタイマ割込み処理であれば、この払出コマンド送信処理の最後のステッ
プS221で設定される初期値が設定されていないので、払出コマンド送信タイマの値は
「0」であるから、減算はおこなわれないことになる。
次に、払出コマンド送信タイマの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS213
)、払出コマンド送信タイマの値が「0」である(ステップS213;Y)と判定された
場合、払出ビジー信号がビジー中か否かを判定する(ステップS214)。なお、払出ビ
ジー信号がビジー中か否かは、ポートの状態の参照ではなく、払出ビジー信号フラグの参
照により判定している。ここで、払出ビジー信号がオン(ビジー中)となる条件としては
、「払出動作中」、「球貸し動作中」、「シュート球切れエラー中」、「オーバーフロー
エラー中」、「枠電波不正発生中」、「払出球検出スイッチの異常中(払い出された球を
監視するスイッチ)」、「払出不足エラー中」、「払出過剰エラー中」、「払出制御基板
のメモリ内に払い出すべき賞球数のカウント(未払い出しの賞球数=獲得遊技球数残)が
あるとき(=0でないとき)」等である。
次に、払出ビジー信号がビジー中でない(ステップS214;N)場合、入賞数カウン
タ領域1の対象のカウンタにカウントありか否かを判定し(ステップS215)、入賞数
カウンタ領域1の対象のカウンタにカウントがなければ(ステップS215;N)、チェ
ックする入賞数カウンタ領域1のアドレスを更新し(ステップS216)、全領域のチェ
ックが終了したか否かを判定する(ステップS217)。全領域のチェックが終了してい
ない(ステップS217;N)場合、ステップS215に戻される。
ステップS215において、入賞数カウンタ領域1の対象のカウンタにカウントがある
(ステップS215;Y)場合、対象の入賞数カウンタを「−1」更新し(ステップS2
18)、入賞数カウンタ領域1のアドレスに対応する払出数コマンドを取得し(ステップ
S219)、取得したコマンドを払出用シリアル送信バッファに書き込む(ステップS2
20)。そして、払出コマンド送信タイマ領域に初期値(たとえば、200ms)をセー
ブする(ステップS221)。
ステップS213において、払出コマンド送信タイマの値が「0」でない(ステップS
213;N)と判定された場合、ステップS214において、払出ビジー信号がビジー中
である(ステップS214;Y)と判定された場合、ステップS217において、全領域
のチェックが終了している(ステップS217;Y)と判定された場合、または、ステッ
プS221の処理が終了した場合に、この払出コマンド送信処理を終了する。
なお、上記ステップS213、S214の判定結果によってはステップS215以降を
実行しないで処理を終了する構成であることから分かるように、払出コマンドは、タイマ
割込みごとに送信するのではなく、所定時間経過してから送っている。また、払出コマン
ドの送信は、払出制御基板側が賞球を払い出せる状態であることも条件である。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における始動口スイッチ監視処理(ステップS68)の
詳細について図17を用いて説明する。図17は、第1の実施形態の始動口スイッチ監視
処理のフローチャートを示す図である。
始動口スイッチ監視処理では、まず、始動口1(始動入賞口36、普通変動入賞装置3
7)の入賞監視テーブルを準備し(ステップA101)、ハード乱数取得処理(ステップ
A102)をおこなって、始動口1への入賞があるか否かを判定する(ステップA103
)。
ステップA103にて、始動口1への入賞がないと判定した場合(ステップA103;
N)には、ステップA109の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、ステップA103にて、始動口1への入賞があると判定した場合(ステップA1
03;Y)には、遊技状態が右打ちすべき所定状態(たとえば、普電サポート状態、大当
り中など)であるか否かを判定する(ステップA104)。
ステップA104にて、右打ちすべき所定状態でないと判定した場合(ステップA10
4;N)には、ステップA107の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、ステップA104にて、右打ちすべき所定状態であると判定した場合(ステップ
A104;Y)には、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出コ
マンド設定処理(ステップA106)をおこなう。すなわち、第1の実施形態の遊技機1
0の場合、普電サポート状態を除いて始動口1へは左打ちでないとほとんど入賞せず、右
打ちすべき所定状態で始動口1に入賞があった場合、右打ちすべき所定状態であるのに左
打ちされたと推定できるので、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信して
、右打ちするよう指示する報知(警告)を演出制御装置300によっておこなうよう構成
されている。
次いで、始動口1による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA10
7)、特図始動口1スイッチ処理(ステップA108)をおこなう。
次に、始動口2(始動入賞口92)の入賞監視テーブルを準備し(ステップA109)
、ハード乱数取得処理(ステップA110)をおこなって、始動口2への入賞があるか否
かを判定する(ステップA111)。
ステップA111にて、始動口2への入賞がないと判定した場合(ステップA111;
N)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップA111にて、始動口2への入賞があると判定した場合(ステップA1
11;Y)には、遊技状態が普電サポート状態(時短状態)となっているか否かを判定し
(ステップA112)、普電サポート状態でない(ステップA112;N)と判定すると
、大当り中であるか否かを判定する(ステップA113)。また、ステップA113にて
、大当り中でない(ステップA113;N)と判定すると、特図変動表示ゲームが普電サ
ポート最終変動中であるか否かを判定する(ステップA114)。
ステップA114にて、普電サポート最終変動中でない(ステップA114;N)と判
定すると、左打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA115)、演出コマンド設定
処理(ステップA116)をおこなう。すなわち、普電サポート状態、大当り中、普電サ
ポート最終変動中のいずれでもなければ、左打ちすべきなので、左打ち指示報知コマンド
を演出制御装置300に送信する処理をおこなう。
そして、ステップA112にて普電サポート状態である(ステップA112;Y)と判
定した場合、ステップA113にて大当り中である(ステップA113;Y)と判定した
場合、ステップA114にて普電サポート最終変動中である(ステップA114;Y)と
判定した場合、ステップA116の処理が終了した場合には、ステップA117に移行す
る。
ステップA117に移行すると、始動口2による保留の情報を設定するテーブルを準備
した後(ステップA117)、特図始動口2スイッチ処理(ステップA118)をおこな
って、始動口スイッチ監視処理を終了する。
なお、上記ステップA111にて始動口2への入賞があると判定した場合には、たとえ
ばステップA112を実行する前に、普電不正(普通変動入賞装置37が閉状態であるに
もかかわらず普通変動入賞装置37への入賞が検出される不正)があったか判定するステ
ップを設け、この普電不正発生中であると判定した場合は、ステップA112以降を実行
しないで始動口スイッチ監視処理を終了する構成とし、普電不正があった場合には第2始
動記憶(特図2の始動記憶)をそれ以上発生させないようにしてもよい。
〔ハード乱数取得処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理におけるハード乱数取得処理(ステップA102
、A110)の詳細について図18を用いて説明する。図18は、第1の実施形態のハー
ド乱数取得処理のフローチャートを示す図である。
ハード乱数取得処理では、まず、始動口1(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)
および始動口2(始動入賞口92)のうち、監視対象の始動口の入賞なし情報を設定して
(ステップA121)、始動口1スイッチ36a,37aおよび始動口2スイッチ92a
のうち、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップA122)
。そして、監視対象の始動口スイッチに入力がない場合(ステップA122;N)は、ハ
ード乱数取得処理を終了する。一方、監視対象の始動口スイッチに入力がある場合(ステ
ップA122;Y)は、乱数ラッチレジスタステータスを読み込み(ステップA123)
、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがあるか否かを判定する(ステップA124
)。
対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがない場合(ステップA124;N)、すな
わち乱数が抽出されていない場合は、ハード乱数取得処理を終了する。また、対象の乱数
ラッチレジスタにラッチデータがある場合(ステップA124;Y)は、監視対象のハー
ド乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA125
)。そして、始動口1および始動口2のうち、監視対象の始動口の入賞あり情報を設定し
て(ステップA126)、ハード乱数取得処理を終了する。
〔特図始動口1スイッチ処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口1スイッチ処理(ステップA
108)の詳細について図19を用いて説明する。図19は、第1の実施形態の特図始動
口1スイッチ処理のフローチャートを示す図である。
特図始動口1スイッチ処理は、監視対象である始動口1スイッチ36a,37aの入力
(監視対象である特図1の始動入賞)があった場合に、おこなわれる処理である。
特図始動口1スイッチ処理では、まず、監視対象の始動口1スイッチ36a,37aへ
の入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始
動口信号1出力回数をロードし(ステップA131)、ロードした値を「+1」更新して
(ステップA132)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(ステップA1
33)。出力回数がオーバーフローしない場合(ステップA133;N)は、更新後の値
をRWMの始動口信号1出力回数領域にセーブして(ステップA134)、ステップA1
35の処理に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA133;
Y)は、ステップA134をパスしてステップA135の処理に移行する。第1の実施形
態では、始動口信号1出力回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することがで
きる。そして、ロードした値が「255」である場合には「+1」更新されると更新後の
値は「0」になり、出力回数がオーバーフローすると判定するよう構成されている。
次に、監視対象の始動口1スイッチ36a,37aに対応する更新対象の特図1保留数
(特図1の始動記憶数)が上限値未満(たとえば4個未満)であるか否かを判定する(ス
テップA135)。更新対象の特図1保留数が上限値未満でない場合(ステップA135
;N)は、特図始動口1スイッチ処理を終了する。更新対象の特図1保留数が上限値未満
である場合(ステップA135;Y)は、変動情報の設定用(たとえば先読み変動パター
ンの振り分け用)に使う特図1情報設定フラグをセットして(ステップA136)、更新
対象の特図1保留数を「+1」更新する(ステップA137)。
続けて、特図1保留数に対応する乱数格納領域(特図1用の乱数格納領域)のアドレス
を算出して(ステップA138)、ステップA125にて準備した大当り乱数をRWMの
大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA139)。次に、特図1の大当り図柄乱数
を抽出し、準備して(ステップA140)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブす
る(ステップA141)。
次いで、特図1の小当り図柄乱数を抽出し、準備して、RWMの小当り図柄乱数格納領
域にセーブし(ステップA142)、変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、および
変動パターン乱数3を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブして(ステッ
プA143)、特図保留情報判定処理(ステップA144)をおこなう。その後、監視対
象の特図1保留数に対応する飾り特図1保留数コマンドを準備し(ステップA145)、
演出コマンド設定処理(ステップA146)をおこなって、特図始動口1スイッチ処理を
終了する。
ここで、遊技制御装置100の遊技用マイコン111のRAM111Cは、始動入賞口
36や普通変動入賞装置37の始動入賞領域への遊技球の流入にもとづき、所定の乱数を
抽出し特図変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動
入賞記憶手段をなす。また、始動入賞記憶手段(RAM111C)は、始動口1(始動入
賞口36、普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞にもとづき抽出した各種の乱数値を
、所定数を上限に第1始動記憶として記憶する。
〔特図始動口2スイッチ処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口2スイッチ処理(ステップA
118)の詳細について図20を用いて説明する。図20は、第1の実施形態の特図始動
口2スイッチ処理のフローチャートを示す図である。
特図始動口2スイッチ処理は、監視対象である始動口2スイッチ92aの入力(監視対
象である特図2の始動入賞)があった場合に、おこなわれる処理である。
特図始動口2スイッチ処理では、まず、始動口2スイッチ92aへの入賞の回数に関す
る情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号2出力回数
をロードし(ステップA151)、ロードした値を「+1」更新して(ステップA152
)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(ステップA153)。出力回数が
オーバーフローしない場合(ステップA153;N)は、更新後の値をRWMの始動口信
号2出力回数領域にセーブして(ステップA154)、ステップA155の処理に移行す
る。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA153;Y)は、ステップA
154をパスしてステップA155の処理に移行する。第1の実施形態では、始動口信号
2出力回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロー
ドした値が「255」である場合には「+1」更新されると更新後の値は「0」になり、
出力回数がオーバーフローすると判定するよう構成されている。
次に、監視対象の始動口2スイッチ92aに対応する更新対象の特図2保留(始動記憶
)数が上限値未満(たとえば4個未満)であるか否かを判定する(ステップA155)。
更新対象の特図2保留数が上限値未満でない場合(ステップA155;N)は、特図始動
口2スイッチ処理を終了する。更新対象の特図2保留数が上限値未満である場合(ステッ
プA155;Y)は、変動情報の設定用(たとえば先読み変動パターンの振り分け用)に
使う特図2情報設定フラグをセットして(ステップA156)、更新対象の特図2保留数
を「+1」更新する(ステップA157)。
続けて、特図2保留数に対応する乱数格納領域(特図2用の乱数格納領域)のアドレス
を算出して(ステップA158)、ステップA125にて準備した大当り乱数をRWMの
大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA159)。次に、特図2の大当り図柄乱数
を抽出し、準備して(ステップA160)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブす
る(ステップA161)。
次いで、特図2の小当り図柄乱数を抽出し、準備して、RWMの小当り図柄乱数格納領
域にセーブし(ステップA162)、変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、および
変動パターン乱数3を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブして(ステッ
プA163)、特図保留情報判定処理(ステップA164)をおこなう。その後、監視対
象の特図2保留数に対応する飾り特図2保留数コマンドを準備し(ステップA165)、
演出コマンド設定処理(ステップA166)をおこなって、特図始動口2スイッチ処理を
終了する。
ここで、遊技制御装置100の遊技用マイコン111のRAM111Cは、始動入賞口
92の始動入賞領域への遊技球の流入にもとづき、所定の乱数を抽出し特図変動表示ゲー
ムの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動入賞記憶手段をなす。ま
た、始動入賞記憶手段(RAM111C)は、始動口2(始動入賞口92)への遊技球の
入賞にもとづき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の特図始動口1スイッチ処理及び特図始動口2スイッチ処理における特図保
留情報判定処理(ステップA144、ステップA164)の詳細について図21を用いて
説明する。図21は、第1の実施形態の特図保留情報判定処理のフローチャートを示す図
である。
特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの開始タイ
ミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定をおこなう先読み処理である
特図保留情報判定処理では、まず、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態(高確
率中)であるか否かを判定する(ステップA172)。ステップA172にて、高確率中
であると判定した場合(ステップA172;Y)には、特図保留情報判定処理を終了する
一方、ステップA172にて、高確率中でないと判定した場合(ステップA172;N
)には、大当り中であるか否かを判定する(ステップA173)。ステップA173にて
、大当り中であると判定した場合(ステップA173;Y)には、特図保留情報判定処理
を終了する。
一方、ステップA173にて、大当り中でないと判定した場合(ステップA173;N
)には、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定
する大当り判定処理(ステップA174)をおこなう。
その後、大当り判定処理の判定結果が大当りであるか否かを判定する(ステップA17
5)。そして、判定結果が大当りである場合(ステップA175;Y)は、対象の始動口
スイッチ(いいかえると、特図種別;特図1か特図2かの種別)に対応する大当り図柄乱
数チェックテーブルを設定し(ステップA176)、ステップA140またはA160に
て準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA177)、ス
テップA184の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、判定結果が大当りでない場合(ステップA175;N)は、大当り乱数値が小当
り判定値と一致するか否かにより小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステッ
プA179)をおこなう。その後、小当り判定処理の判定結果が小当りであるか否かを判
定する(ステップA180)。そして、判定結果が小当りでない場合(ステップA180
;N)は、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップA183)、ステップA184の
処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、判定結果が小当りである場合(ステップA180;Y)には、小当り図柄乱数チ
ェックテーブルを設定し、ステップA142またはA162にて準備した小当り図柄乱数
に対応する小当りの停止図柄情報を設定し(ステップA182)、ステップA184の処
理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
そして、ステップA184に移行すると、ステップA177、ステップA182、ある
いはステップA183のいずれかで取得又は設定された停止図柄情報に対応する先読み停
止図柄コマンドを準備し(ステップA184)、演出コマンド設定処理(ステップA18
5)をおこなう。次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定
する特図情報設定処理(ステップA186)をおこない、特図変動表示ゲームの変動態様
を設定する変動パターン設定処理(ステップA187)をおこなう。
その後、特図変動表示ゲームの変動態様における前半変動パターン(リーチアクション
開始までの変動パターン)を示す前半変動番号および後半変動パターン(リーチアクショ
ン開始以降の変動パターン)を示す後半変動番号に対応する先読み変動パターンコマンド
を準備して(ステップA188)、演出コマンド設定処理(ステップA189)をおこな
い、特図保留情報判定処理を終了する。
なお、ステップA186における特図情報設定処理、ステップA187における変動パ
ターン設定処理は、特図普段処理(後述する特図1普段処理または特図2普段処理)で特
図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。すなわち、特図保留情報判定
処理がステップA144で実行される場合には、特図種別は特図1であるため、ステップ
A186およびA187の処理は後述する特図1情報設定処理および特図1変動パターン
設定処理とそれぞれ同じであり、特図保留情報判定処理がステップA164で実行される
場合には、特図種別は特図2であるため、ステップA186およびA187の処理は後述
する特図2情報設定処理および特図2変動パターン設定処理とそれぞれ同じである。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの結果を含む
先読み停止図柄コマンドと、当該始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームでの変動パター
ンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信され
る。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類
)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの開始
タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41
に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させる等して、その特図変動表示ゲームの開始
タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動入賞記憶手段(RAM111C)に始動記憶と
して記憶される乱数を、当該始動記憶にもとづく変動表示ゲームの実行前に判定する(た
とえば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して
記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけでは
なく、当該始動記憶にもとづく変動表示ゲームがおこなわれる前であればいつでもよい。
〔特図1ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図1ゲーム処理(ステップS73a)の詳細
について図22を用いて説明する。図22は、第1の実施形態の特図1ゲーム処理のフロ
ーチャートを示す図である。
特図1ゲーム処理では、大入賞口スイッチ38aの入力の監視と、特図1変動表示ゲー
ムに関する処理全体の制御、特図1(特図1変動表示ゲームで変動表示される識別情報)
の表示の設定をおこなう。特図1ゲーム処理では、まず、特図2の大当り中又は小当り中
(特図2変動表示ゲームの結果による大当り遊技状態又は小当り遊技状態)であるか否か
を判定する(ステップA1)。特図2の大当り中又は小当り中でない場合(ステップA1
;N)には、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)をおこなう。この大入賞口スイ
ッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられた大入賞口スイッチ38aでの遊
技球の検出を監視する処理をおこなう。
一方、特図2の大当り中又は小当り中であると判定された場合(ステップA1;Y)と
、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)が終了した場合には、ステップA3に移行
し、特図1ゲーム処理タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップA3)。な
お、特図1ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、特図1ゲーム
処理タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップA4)。特図1ゲーム処理タ
イマの値が「0」である場合(ステップA4;Y)、すなわちタイムアップしたまたはす
でにタイムアップしていた場合は、特図1ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるた
めに参照する特図1ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA5)
、当該テーブルを用いて特図1ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得す
る(ステップA6)。そして、特図1ゲーム処理番号に応じてサブルーチンコールをおこ
なう(ステップA7)。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図1変動表示ゲームの
変動開始を監視し、特図1変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図1変動
中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図1普段処理(ステップA8)
をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図1の停止表示時間の
設定や、特図1表示中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図1変動中
処理(ステップA9)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図1変動表示ゲームの
遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各
大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/
インターバル中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図1表示中処理(
ステップA10)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設
定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこな
うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA11)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラ
ウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディ
ングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理をおこなうために必要な情報を設定
する処理等をおこなう大入賞口開放中処理(ステップA12)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラ
ウンドでなければファンファーレ/インターバル中処理をおこなうために必要な情報の設
定等をおこなう一方で最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための
時間を設定する処理や、特図1大当り終了処理をおこなうために必要な情報の設定等をお
こなう大入賞口残存球処理(ステップA13)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図1普段処理をおこな
うために必要な情報の設定等をおこなう特図1大当り終了処理(ステップA14)をおこ
なう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の所
定の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当り
中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当りファンファーレ中処理(ス
テップA15)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「8」の場合は、小当り中動作移行処理や
小当り終了画面のコマンドの設定や小当り残存球処理をおこなうために必要な情報の設定
等をおこなう小当り中処理(ステップA16)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「9」の場合は、特図1小当り終了処理を
おこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当り残存球処理(ステップA17)をお
こなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図1普段処理をおこ
なうために必要な情報の設定等をおこなう特図1小当り終了処理(ステップA18)をお
こなう。
その後、特図1図柄表示部53の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステッ
プA19)、特図1図柄表示部53に係る図柄変動制御処理(ステップA20)をおこな
い、特図ゲーム処理を終了する。一方、ステップA4にて、特図1ゲーム処理タイマの値
が「0」でない場合(ステップA4;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、ス
テップA19の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
なお、小当りは条件装置の作動を伴わない結果態様であり、大当りとは条件装置の作動
を伴う特別結果である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄
の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、たとえば大当り状態
が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置38を連続して作動させるための特定
のフラグがセットされる(役物連続作動装置が作動される)ことを意味する。条件装置が
作動しないとは、たとえば小当り抽選に当選したような場合のように前述のフラグはセッ
トされないことを意味する。なお、「条件装置」は上記のようなソフトウェア的にオンオ
フされるフラグのようなソフトウェア手段であってもよいし、電気的にオンオフされるス
イッチのようなハードウェア手段であってもよい。また、「条件装置」は、その作動が電
動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般
的に使用されている用語であり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用
している。
〔特図2ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図2ゲーム処理(ステップS73b)の詳細
について図23を用いて説明する。図23は、第1の実施形態の特図2ゲーム処理のフロ
ーチャートを示す図である。
特図2ゲーム処理では、大入賞口スイッチ38aの入力の監視と、特図2変動表示ゲー
ムに関する処理全体の制御、特図2(特図2変動表示ゲームで変動表示される識別情報)
の表示の設定をおこなう。特図2ゲーム処理では、まず、特図1の大当り中又は小当り中
(特図1変動表示ゲームの結果による大当り遊技状態又は小当り遊技状態)であるか否か
を判定する(ステップA31)。特図1の大当り中又は小当り中でない場合(ステップA
31;N)には、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA32)をおこなう。この大入賞
口スイッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられた大入賞口スイッチ38a
での遊技球の検出を監視する処理をおこなう。
次に、特図1の大当り中又は小当り中であると判定された場合(ステップA31;Y)
と、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA32)が終了した場合には、ステップA33
に移行し、特図2ゲーム処理タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップA3
3)。なお、特図2ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、特図
2ゲーム処理タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップA34)。特図2ゲ
ーム処理タイマの値が「0」である場合(ステップA34;Y)、すなわちタイムアップ
したまたはすでにタイムアップしていた場合は、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数
が「0」であるか否か判定する(ステップA35)。特図2ゲーム処理タイマの繰り返し
回数が「0」でない場合(ステップA35;N)には、特図2ゲーム処理タイマの繰り返
し回数を「−1」更新し(ステップA36)、RWMにおいて特図2ゲーム処理タイマの
値を記憶する領域である特図2ゲーム処理タイマ領域に長変動用タイマ値(たとえば、6
0000m秒)をセーブし(ステップA37)、ステップA59に移行する。
一方、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が「0」である場合(ステップA35;
Y)には、特図2ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図2ゲー
ムシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA38)、当該テーブルを用い
て特図2ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップA39)
。そして、特図2ゲーム処理番号に応じてサブルーチンコールをおこなう(ステップA4
7)。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図2変動表示ゲーム
の変動開始を監視し、特図2変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図2変
動中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図2普段処理(ステップA4
8)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図2の停止表示時間
の設定や、特図2表示中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図2変動
中処理(ステップA49)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図2変動表示ゲーム
の遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、
各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ
/インターバル中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図2表示中処理
(ステップA50)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の
設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこ
なうファンファーレ/インターバル中処理(ステップA51)をおこなう。
ステップA47にて、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラ
ウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディ
ングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理をおこなうために必要な情報を設定
する処理等をおこなう大入賞口開放中処理(ステップA52)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終
ラウンドでなければファンファーレ/インターバル中処理をおこなうために必要な情報の
設定等をおこなう一方で最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるため
の時間を設定する処理や、特図2大当り終了処理をおこなうために必要な情報の設定等を
おこなう大入賞口残存球処理(ステップA53)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図2普段処理をおこ
なうために必要な情報の設定等をおこなう特図2大当り終了処理(ステップA54)をお
こなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の
所定の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当
り中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当りファンファーレ中処理(
ステップA55)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「8」の場合は、小当り中動作移行処理
や小当り終了画面のコマンドの設定や小当り残存球処理をおこなうために必要な情報の設
定等をおこなう小当り中処理(ステップA56)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「9」の場合は、特図2小当り終了処理
をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当り残存球処理(ステップA57)を
おこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図2普段処理をお
こなうために必要な情報の設定等をおこなう特図2小当り終了処理(ステップA58)を
おこなう。
その後、特図2図柄表示部54の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステッ
プA59)、特図2図柄表示部54に係る図柄変動制御処理(ステップA60)をおこな
い、特図ゲーム処理を終了する。一方、ステップA34にて、特図2ゲーム処理タイマの
値が「0」でない場合(ステップA34;N)、すなわちタイムアップしていない場合や
、ステップA37の処理を終了した場合は、ステップA59の処理に移行して、それ以降
の処理をおこなう。
〔特図1普段処理〕
次に、上述の特図1ゲーム処理における特図1普段処理(ステップA8)の詳細につい
て図24を用いて説明する。図24は、第1の実施形態の特図1普段処理のフローチャー
トを示す図である。
特図1普段処理では、まず、特図1が変動開始可能か否か(すなわち特図1変動表示ゲ
ームを開始可能か否か)を判定する(ステップA251)。この判定では、遊技状態が、
特図2の当り(大当りまたは小当り)の変動終了(特図2表示中処理の開始)から当り動
作(大当り遊技状態または小当り遊技状態)の終了までの期間の状態である場合、つまり
特図2が当たっているときには、特図1は変動開始可能でないと判定し、前記期間でない
場合には特図1は変動開始可能と判定する。
そして、特図1が変動開始可能と判定した場合(ステップA251;Y)には、左打ち
指示報知済みか否か(すなわち左打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信し、
その後右打ち指示報知コマンドを送信していない状態か否か)を判定する(ステップA2
52)。なお、ステップA252では、左打ち指示報知フラグがセットされていると、左
打ち指示報知済みであると判定し、左打ち指示報知フラグがセットされていないと、左打
ち指示報知済みでないと判定する構成でもよい。
左打ち指示報知済みでない場合(ステップA252;N)には、左打ち指示報知コマン
ドを準備し(ステップA253)、演出コマンド設定処理(ステップA254)をおこな
い、左打ち指示報知フラグをセットする(ステップA255)。
左打ち指示報知済みである場合(ステップA252;Y)と、ステップA255を終了
した場合には、ステップA256に移行し、特図1保留数(第1始動記憶数)が「0」で
あるか否かを判定する(ステップA256)。そして、特図1保留数が「0」でない(ス
テップA256;N)と判定すると、現在の特図変動表示ゲームの確率状態に対応する変
動開始確率情報コマンドを準備し(ステップA257)、演出コマンド設定処理(ステッ
プA258)をおこない、特図1変動開始処理(ステップA259)をおこない、特図1
保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA260)、演出コマンド
設定処理(ステップA261)をおこない、RWMにおける特図ステータス領域に特図1
変動中(特図1変動表示ゲームを実行中)を示す情報をセット(情報加算)し(ステップ
A262)、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率中か否か判定する(ステップA26
3)。
なお、特図ステータス領域は、特図1変動中(特図1変動表示ゲームを実行中)を示す
情報と、特図2変動中(特図2変動表示ゲームを実行中)を示す情報を、それぞれ独立に
記憶する領域であり、この特図ステータス領域にセットされている情報が示す状態が特図
ステータスである。ステップA262を実行した場合、特図ステータスは、「特図1変動
中」と「特図1変動中+特図2変動中」のうちのいずれかの状態になる。
また、特図1変動開始処理(ステップA259)では、特図1変動中処理に係る処理番
号である「1」を特図1ゲーム処理番号領域にセーブする処理(後述するステップA31
8、A319)、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブする処理(後述する
ステップA322)、特図1ゲーム処理タイマの値として変動時間が設定される処理(後
述するステップA307、A497)などが行われる。
そして、高確率中でない場合(ステップA263;N)には、高確率最終変動中である
か否か判定し(ステップA264)、高確率最終変動中でない場合(ステップA264;
N)には、特図1変動チェックフラグをセットする(ステップA265)。なお、高確率
最終変動中であるか否かの判定は、後述する高確率最終変動フラグによりおこなう。すな
わち、高確率最終変動フラグがセットされていれば高確率最終変動中であると判定する。
そして、ステップA265が終了した場合と、高確率中であると判定された場合(ステ
ップA263;Y)と、高確率最終変動中であると判定された場合(ステップA264;
Y)は、特図1変動中処理移行設定処理(ステップA266)をおこない、特図1普段処
理を終了する。
一方、特図1が変動開始可能でないと判定した場合(ステップA251;N)と、ステ
ップA256にて、特図1保留数が「0」である場合(ステップA256;Y)は、処理
番号として「0」を設定し(ステップA267)、RWMにおいて特図1ゲーム処理番号
を記憶する領域である特図1ゲーム処理番号領域に当該処理番号すなわち「0」をセーブ
し(ステップA268)、特図1普段処理を終了する。
このように本実施形態では、ステップA251の判定結果が肯定的になる状態であり、
特図1保留数が「0」でない場合には、特図1変動開始処理(ステップA259)等が実
行され、特図2が変動中(特図2変動表示ゲーム実行中)であったとしても、特図1変動
表示ゲームが開始される。つまり、遊技制御装置100が、第1始動記憶手段(遊技制御
装置100)に第1始動記憶がある場合には、当該第1始動記憶にもとづく変動表示ゲー
ムを、第2始動記憶にもとづく変動表示ゲームと同時に実行可能な制御手段をなす。
〔特図2普段処理〕
次に、上述の特図2ゲーム処理における特図2普段処理(ステップA48)の詳細につ
いて図25を用いて説明する。図25は、第1の実施形態の特図2普段処理のフローチャ
ートを示す図である。
特図2普段処理では、まず、特図2が変動開始可能か否か(すなわち特図2変動表示ゲ
ームを開始可能か否か)を判定する(ステップA271)。この判定では、遊技状態が、
特図1の当り(大当りまたは小当り)の変動終了(特図1表示中処理の開始)から当り動
作(大当り遊技状態または小当り遊技状態)の終了までの期間の状態である場合、つまり
特図1が当たっているときには、特図2は変動開始可能でないと判定し、前記期間でない
場合には特図2は変動開始可能と判定する。
そして、特図2が変動開始可能と判定した場合(ステップA271;Y)には、特図2
保留数(第2始動記憶数)が「0」であるか否かを判定する(ステップA272)。そし
て、特図2保留数が「0」でない(ステップA272;N)と判定すると、現在の特図変
動表示ゲームの確率状態に対応する変動開始確率情報コマンドを準備し(ステップA27
3)、演出コマンド設定処理(ステップA274)をおこない、特図2変動開始処理(ス
テップA275)をおこない、RWMにおける特図ステータス領域に特図2変動中(特図
2変動表示ゲームを実行中)を示す情報をセット(情報加算)し(ステップA276)、
特図変動表示ゲームの確率状態が高確率中か否か判定する(ステップA277)。
ここで、特図ステータス領域にセットされた情報が示す状態(すなわち特図ステータス
)は、ステップA276を実行した場合、「特図2変動中」と「特図1変動中+特図2変
動中」のうちのいずれかの状態になる。
また、特図2変動開始処理(ステップA275)では、特図2変動中処理に係る処理番
号である「1」を特図2ゲーム処理番号領域にセーブする処理(後述するステップA34
8、A349)、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブする処理(後述する
ステップA352)、特図2ゲーム処理タイマの値として変動時間が設定される処理(後
述するステップA337、A497)などが行われる。
なお、たとえばステップA275を実行した後、特図2保留数に対応する飾り特図保留
数コマンドを準備し、次いで演出コマンド設定処理を実行し、その後ステップA276に
移行する構成(すなわち、特図2についても、普段処理において飾り特図保留数コマンド
を演出制御装置300に送信する構成)としてもよい。
そして、高確率中でない場合(ステップA277;N)には、高確率最終変動中である
か否か判定し(ステップA278)、高確率最終変動中でない場合(ステップA278;
N)には、特図2変動チェックフラグをセットする(ステップA279)。
そして、ステップA279が終了した場合と、高確率中であると判定された場合(ステ
ップA277;Y)と、高確率最終変動中であると判定された場合(ステップA278;
Y)は、特図2変動中処理移行設定処理(ステップA280)をおこない、特図2普段処
理を終了する。
一方、特図2保留数が「0」である場合(ステップA272;Y)は、特図1保留数が
「0」であるか否かを判定し(ステップA281)、特図1保留数が「0」である(ステ
ップA281;Y)と判定すると、特図1が変動中(特図1変動表示ゲーム実行中)であ
るか否か判定する(ステップA282)。そして、特図1が変動中でない場合(ステップ
A282;N)は、客待ちデモが開始済みであるか否かを判定し(ステップA283)、
客待ちデモが開始済みでない場合(ステップA283;N)は、客待ちデモフラグ領域に
客待ちデモ中フラグをセットする(ステップA284)。続けて、現在の確率状態に対応
する客待ちデモコマンドを準備して(ステップA285)、演出コマンド設定処理(ステ
ップA286)をおこなう。なお、演出コマンド設定処理を行うと準備されたコマンド(
ここでは、客待ちデモコマンド)が演出制御装置300に送信される。
そして、ステップA286が終了した場合と、特図2が変動開始可能でないと判定した
場合(ステップA271;N)と、特図1保留数が「0」でない場合(ステップA281
;N)と、特図1が変動中である場合(ステップA282;Y)と、客待ちデモが開始済
みである場合(ステップA283;Y)には、処理番号として「0」を設定し(ステップ
A287)、RWMにおいて特図2ゲーム処理番号を記憶する領域である特図2ゲーム処
理番号領域に当該処理番号すなわち「0」をセーブし(ステップA288)、特図2普段
処理を終了する。
このように本実施形態では、ステップA271の判定結果が肯定的になる状態であり、
特図2保留数が「0」でない場合には、特図2変動開始処理(ステップA275)等が実
行され、特図1が変動中(特図1変動表示ゲーム実行中)であったとしても、特図2変動
表示ゲームが開始される。つまり、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段(遊技制御
装置100)に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶にもとづく変動表示ゲー
ムを、第1始動記憶にもとづく変動表示ゲームと同時に実行可能な制御手段をなす。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図1普段処理における特図1変動開始処理(ステップA259)の詳細
について図26、図27を用いて説明する。図26は、第1の実施形態の特図1変動開始
処理のフローチャートを示す図(その1)である。図27は、第1の実施形態の特図1変
動開始処理のフローチャートを示す図(その2)である。
特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の開始時に
おこなう処理である。特図1変動開始処理では、まず、実行する特図変動表示ゲームの種
別(ここでは特図1)を示す特図1情報設定フラグをセットし(ステップA301)、第
1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情
報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA302)をおこなう。
次に、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA
303)をおこなった後、特図1の変動パターンを設定するためのパラメータである特図
1情報を設定する特図1情報設定処理(ステップA304)をおこない、第1特図変動表
示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテ
ーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA305)。そ
の後、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する特図1変
動パターン設定処理(ステップA306)をおこない、特図変動表示ゲームの変動開始の
情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA307)をおこない、特図変動表示ゲ
ームの確率状態が高確率中か否か判定する(ステップA308)。
そして、高確率中でない場合(ステップA308;N)には、高確率最終変動中である
か否か判定し(ステップA309)、高確率最終変動中でない場合(ステップA309;
N)には、特図2が変動中(特図2変動表示ゲーム実行中)であるか否か判定する(ステ
ップA310)。特図2が変動中である場合(ステップA310;Y)は、特図2ゲーム
処理タイマの繰り返し回数が「0」であるか否か判定する(ステップA311)。特図2
ゲーム処理タイマの繰り返し回数が「0」でない場合(ステップA311;N)には、特
図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数がたとえば「4」以上であるか判定し(ステップA
312)、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数がたとえば「4」以上でない場合(ス
テップA312;N)、特図2の残り変動時間を算出する(ステップA313)。
なお、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数は、特図2ゲーム処理タイマが2バイト
範囲内で足りる時間値(たとえば60000m秒など)の状態のときには、後述するステ
ップA337の変動開始情報設定処理において「0」に設定されている(たとえば、後述
のステップA500を参照)。
また、特図2の変動時間(特図2変動表示ゲームの実行時間)は、特図2ゲーム処理タ
イマの値(特図2ゲーム処理タイマ領域の値)から計算できる。具体的には、ステップA
313では、前述のステップA37でセーブする長変動用タイマ値(たとえば60000
m秒)に特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数を乗じた結果に、その時点の特図2ゲー
ム処理タイマ領域の値を加算することで、特図2の残り変動時間を算出できる。
また、長変動用タイマ値がたとえば60000m秒(=60秒)である場合、特図2ゲ
ーム処理タイマの繰り返し回数の値が4以上であるということは、特図2の残り変動時間
は、240秒(=4×60秒)以上であり、特図1の最長変動時間より長いことになり、
その場合、後述するステップA315、ステップA316を実行する必要がないので、そ
れを判定するためにステップA312が設けられている。したがって、ステップA312
における「4」という数値は、特図1の最長変動時間より特図2の残り変動時間が長いか
否かを、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数により事前判定するための数値の一例に
すぎない。
次に、ステップA313が終了した場合と、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が
「0」である場合(ステップA311;Y)には、ステップA314へ移行し、これから
開始しようとする特図1の変動時間(たとえばステップA306で設定された変動時間)
が、現在変動中の特図2の残り変動時間(ステップA313の算出結果、または、特図2
ゲーム処理タイマの繰り返し回数がゼロの場合は特図2ゲーム処理タイマの値で決まる時
間)よりも短いか否か判定する(ステップA314)。
そして、特図1の変動時間が特図2の残り変動時間よりも短くない場合(ステップA3
14;N)は、特図1の変動時間の方が長いことを通知するコマンドを準備し(ステップ
A315)、演出コマンド設定処理(ステップA316)をおこなう。
次に、高確率中である場合(ステップA308;Y)、高確率最終変動中である場合(
ステップA309;Y)、特図2が変動中でない場合(ステップA310;N)、特図2
ゲーム処理タイマの繰り返し回数がたとえば「4」以上である場合(ステップA312;
Y)、特図1の変動時間が特図2の残り変動時間よりも短い場合(ステップA314;Y
)、および、ステップA316が終了した場合は、ステップA317(図27)へ移行す
る。
ステップA317へ移行すると、高確率変動回数更新処理(ステップA317)をおこ
ない、処理番号として「1」を設定し(ステップA318)、RWMにおいて特図1ゲー
ム処理番号を記憶する領域である特図1ゲーム処理番号領域に当該処理番号すなわち「1
」をセーブし(ステップA319)、RWMにおいて客待ちデモ中フラグをセットする領
域である客待ちデモフラグ領域をクリアする(ステップA320)。その後、特図1変動
開始に関する信号(特別図柄1変動中信号をオン)を試験信号出力データ領域にセーブし
(ステップA321)、RWMの特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(
ステップA322)、RWMの特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1図柄
表示部53の点滅の周期のタイマ)の初期値(たとえば100ms)をセーブし(ステッ
プA323)、RWMの特図1変動中図柄番号領域に初期値(たとえばブランク図柄に対
応する「0」)をセーブし(ステップA324)、特図1変動開始処理を終了する。なお
、ステップA324で特図1変動中図柄番号領域に「0」をセーブするのは、ブランク図
柄から特図1の変動表示をスタートするためである。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図2普段処理における特図2変動開始処理(ステップA275)の詳細
について図28、図29を用いて説明する。図28は、第1の実施形態の特図2変動開始
処理のフローチャートを示す図(その1)である。図29は、第1の実施形態の特図2変
動開始処理のフローチャートを示す図(その2)である。
特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の開始時に
おこなう処理である。特図2変動開始処理では、まず、実行する特図変動表示ゲームの種
別(ここでは特図2)を示す特図2情報設定フラグをセットし(ステップA331)、第
2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情
報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA332)をおこなう。
次に、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA
333)をおこなった後、特図2の変動パターンを設定するためのパラメータである特図
2情報を設定する特図2情報設定処理(ステップA334)をおこない、第2特図変動表
示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテ
ーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA335)。そ
の後、第2特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する特図2変
動パターン設定処理(ステップA336)をおこない、特図変動表示ゲームの変動開始の
情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA337)をおこない、特図変動表示ゲ
ームの確率状態が高確率中か否か判定する(ステップA338)。
そして、高確率中でない場合(ステップA338;N)には、高確率最終変動中である
か否か判定し(ステップA339)、高確率最終変動中でない場合(ステップA339;
N)には、特図1が変動中(特図1変動表示ゲーム実行中)であるか否か判定する(ステ
ップA340)。特図1が変動中である場合(ステップA340;Y)は、特図1の残り
変動時間を算出する(ステップA343)。なお、特図1の残り変動時間は、特図1ゲー
ム処理タイマの値(特図1ゲーム処理タイマ領域の値)から計算できる。
次に、ステップA343が終了した場合には、ステップA344へ移行し、これから開
始しようとする特図2の変動時間(たとえばステップA336で設定された変動時間)が
、現在変動中の特図1の残り変動時間(ステップA343の算出結果)よりも短いか否か
判定する(ステップA344)。
そして、特図2の変動時間が特図1の残り変動時間よりも短くない場合(ステップA3
44;N)は、特図2の変動時間の方が長いことを通知するコマンドを準備し(ステップ
A345)、演出コマンド設定処理(ステップA346)をおこなう。
次に、高確率中である場合(ステップA338;Y)、高確率最終変動中である場合(
ステップA339;Y)、特図1が変動中でない場合(ステップA340;N)、特図2
の変動時間が特図1の残り変動時間よりも短い場合(ステップA344;Y)、および、
ステップA346が終了した場合は、ステップA347(図29)へ移行する。
ステップA347へ移行すると、高確率変動回数更新処理(ステップA347)をおこ
ない、処理番号として「1」を設定し(ステップA348)、RWMにおいて特図2ゲー
ム処理番号を記憶する領域である特図2ゲーム処理番号領域に当該処理番号すなわち「1
」をセーブし(ステップA349)、RWMにおいて客待ちデモ中フラグをセットする領
域である客待ちデモフラグ領域をクリアする(ステップA350)。その後、特図2変動
開始に関する信号(特別図柄2変動中信号をオン)を試験信号出力データ領域にセーブし
(ステップA351)、RWMの特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(
ステップA352)、RWMの特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2図柄
表示部54の点滅の周期のタイマ)の初期値(たとえば100ms)をセーブし(ステッ
プA353)、RWMの特図2変動中図柄番号領域に初期値(たとえばブランク図柄に対
応する「0」)をセーブし(ステップA354)、特図2変動開始処理を終了する。なお
、ステップA354で特図2変動中図柄番号領域に「0」をセーブするのは、ブランク図
柄から特図2の変動表示をスタートするためである。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理および特図2変動開始処理における変動開始情報設定
処理(ステップA307、A337)の詳細について図30、図31を用いて説明する。
図30は、第1の実施形態の変動開始情報設定処理のフローチャートを示す図(その1)
である。図31は、第1の実施形態の変動開始情報設定処理のフローチャートを示す図(
その2)である。
変動開始情報設定処理では、まず、対象の変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、
および変動パターン乱数3の乱数格納領域の情報をクリアする。すなわち、特図1の情報
設定中か否か判定し(ステップA491)、特図1の情報設定中である場合(ステップA
491;Y)には、特図1の変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、および変動パタ
ーン乱数3の乱数格納領域(保留球1用)の情報(保留球1用)をクリアする(ステップ
A491a)。また、特図1の情報設定中でない場合(ステップA491;N)には、特
図2の変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、および変動パターン乱数3の乱数格納
領域の情報をクリアする(ステップA491b)。
次に、前半変動時間値テーブルを設定し(ステップA492)、前半変動番号に対応す
る前半変動時間値を取得する(ステップA493)。さらに、後半変動時間値テーブルを
設定し(ステップA494)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(ステ
ップA495)。
そして、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(ステップA496)、加算値を対
象の特図ゲーム処理タイマ領域(すなわち、特図1の情報設定中には特図1ゲーム処理タ
イマ領域、特図2の情報設定中には特図2ゲーム処理タイマ領域)にセーブする(ステッ
プA497)。
次に、特図1の情報設定中か否か判定し(ステップA498)、特図1の情報設定中で
ない場合(ステップA498;N)、特図2の長変動開始か否か判定し(ステップA49
9)、特図2の長変動開始でない場合(ステップA499;N)には、特図2ゲーム処理
タイマの繰り返し回数領域(RWMにおいて特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数を記
憶する領域)に「0」をセーブする(ステップA500)。
一方、特図2の長変動開始である場合(ステップA499;Y)には、特図2ゲーム処
理タイマの繰り返し回数領域に「9」をセーブする(ステップA501)。そして、特図
1の情報設定中である場合(ステップA498;Y)、ステップA500、A501の処
理が終了した場合には、ステップA502へ移行する。
なお、2バイトの特図ゲーム処理タイマでは足らない時間の変動をさせるため、特図2
の長変動には繰り返し回数(特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数)が設定される。ま
た、ステップA496の加算結果としてたとえば60000msがステップA497で特
図2ゲーム処理タイマ領域に設定され、ステップA501で繰り返し回数として「9」が
セーブされた場合、タイマ割込み処理(前述のステップA33)で特図2ゲーム処理タイ
マの値が減算されてゆき、タイムアップした時に特図ゲーム処理タイマの繰り返し回数が
前述のステップA36で1減算され、さらに前述のステップA37で特図2ゲーム処理タ
イマ領域に60000msがセットされる。このためこの場合、結果として特図2の全変
動時間は、この実施形態では60000ms×10で10分の変動時間になる。実際には
、4msのタイマ割込みなので、2バイトでは約262秒まで設定できるが、理解しやす
さのため60秒の掛け算で表せる場合を例に挙げて説明している。
次に、ステップA502へ移行すると、前半変動番号に対応する変動コマンドのデータ
(MODE)を準備し(ステップA502)、後半変動番号に対応する変動コマンドのデータ
(ACTION)を準備して(ステップA503)、演出コマンド設定処理をおこなう(ステッ
プA504)。
なお、詳細説明は省略するが、演出コマンド設定処理では、演出用シリアル送信バッフ
ァが満杯でない限り、準備されたコマンドデータ(MODEとACTION)が演出用シリアル送信
バッファに書き込まれる。これにより、遊技制御装置100におけるCPU111Aのシ
リアル通信機能を用いてシリアル通信により、準備されたコマンドデータよりなる演出コ
マンドが遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される。他のステップでコー
ルされて演出コマンド設定処理が実行される場合も同様である。また、本フローチャート
の場合、コマンドは演出コマンドのように、「MODE」、「ACTION」といった2バイト構成
で送信しているが、それ以上のバイト構成にしてもよい。それらの場合、複数バイト構成
に対応したフローチャートにすればよい。
次に、ステップA504を終了すると、特図1の情報設定中か否か判定し(ステップA
505)、特図1の情報設定中である場合(ステップA505;Y)には、特図1保留数
を「−1」更新して(ステップA506)、特図1の乱数格納領域のアドレスを設定して
当該アドレスの乱数格納領域をシフトし(ステップA507)、シフト後の空き領域の情
報をクリアして(ステップA508)、変動開始情報設定処理を終了する。
一方、特図1の情報設定中でない場合(ステップA505;N)には、特図2保留数を
「−1」更新して(ステップA506a)、特図2の乱数格納領域のアドレスを設定して
当該アドレスの乱数格納領域をシフトし(ステップA507a)、シフト後の空き領域の
情報をクリアして(ステップA508a)、変動開始情報設定処理を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、
遊技制御装置100が、始動記憶手段(RAM111C)に記憶された各種の乱数値の判
定をおこなう判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報にもと
づいて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動
パターン決定手段をなす。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は、前述した演出コマンド設
定処理によって演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、特図変動表示
ゲームの開始に関する情報の受信にもとづき、決定された変動パターンに応じて飾り特図
変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設定し、飾り特図変動表示ゲームを実行する。これ
らの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数)に関する情
報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンド、特図
変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンド(変動パターンコマンド
などと称する場合もある)などが挙げられ、たとえば本実施形態のフローチャートで示さ
れるような所定の順番で各演出コマンドが演出制御装置300に送信される。
〔高確率変動回数更新処理〕
次に、特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における高確率変動回数更新処理(
ステップA317、A347)の詳細について図32を用いて説明する。図32は、第1
の実施形態の高確率変動回数更新処理のフローチャートを示す図である。
高確率変動回数更新処理では、まず、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率中である
か否かを判定し(ステップA551)、特図高確率中でない場合(ステップA551;N
)には、高確率変動回数更新処理を終了する。
なお、特図1と特図2の特図変動表示ゲームの種別のうちの一方が大当り遊技状態であ
る場合は、他方の変動表示ゲームの当り確率は必ず低確率に制御するが、一方が小当りの
場合は他方が高確率中である可能性がある。
高確率中である場合(ステップA551;Y)には、高確率状態とする特図変動表示ゲ
ームの実行回数を管理する高確率変動回数を「−1」更新し(ステップA552)、高確
率変動回数が「0」であるか否かを判定する(ステップA553)。
高確率変動回数が「0」でない場合(ステップA553;N)には、高確率変動回数更
新処理を終了する。高確率変動回数が「0」である場合(ステップA553;Y)には、
高確率終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA555)。
なお、高確率終了に関する信号は、大当り2信号をオフにする信号である。
そして、高確率&時短(高確率&時短なし、または高確率&時短あり)の終了に関する
信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA556)。なお、高確率&時短
の終了に関する信号は、特別図柄1高確率状態信号をオフにする信号と、特別図柄2高確
率状態信号をオフにする信号と、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、
特別図柄2変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、普通図柄1高確率状態信号をオフ
にする信号を含む。また、特図高確率中でも、普図は確率状態しか変化しないので、普通
図柄1変動時間短縮状態信号および普通電動役物1開放延長状態信号は常時オフされてい
る。
そして、遊技状態表示番号領域に低確率中の番号をセーブし(ステップA557)、特
図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブし(ステップA559
)、変動開始する図柄(特図1または特図2)に対応する高確率最終変動フラグをセット
し(ステップA560)、高確率変動回数更新処理を終了する。
なお、高確率最終変動フラグは、高確率最終変動である特図変動表示ゲームの種別(特
図1か特図2か)を判定できる情報を含む。また、高確率最終変動では変動開始時点で内
部確率が低確率となってしまうので、今は低確率中であっても高確率中に開始した変動で
あることを示すための情報が、この高確率最終変動フラグである。このように本実施形態
の場合、高確率最終変動では、対象の特図の確率状態(遊技制御装置100における設定
状態)を変動開始時点で低確率に戻す構成である。これにより、高確率状態での最終回と
なる特図変動中に遊技球が始動口に入賞したときに、この始動入賞に対する当り判定が高
確率で判定されてしまうという不具合が防止できる。
〔特図1変動中処理〕
次に、上述の特図1ゲーム処理における特図1変動中処理(ステップA9)の詳細につ
いて図33、図34を用いて説明する。図33は、第1の実施形態の特図1変動中処理の
フローチャートを示す図(その1)である。図34は、第1の実施形態の特図1変動中処
理のフローチャートを示す図(その2)である。
特図1変動中処理では、まず、図柄確定回数出力回数を「+1」更新し(ステップA5
71)、飾り特図1コマンド領域からコマンド(特図1についての停止図柄の情報を含む
飾り特図1コマンド)をロードし、準備し(ステップA572)、演出コマンド設定処理
(ステップA573)をおこなう。
次に、飾り特図1停止コマンド(特図1についての図柄停止コマンド)を準備し(ステ
ップA574)、演出コマンド設定処理(ステップA575)をおこない、高確率最終変
動フラグの状態により高確率の最終変動か否かを判定する(ステップA576)。そして
、高確率最終変動でない場合(ステップA576;N)は、特図1停止図柄設定処理で停
止図柄パターン領域にセーブされている停止図柄パターンに対応する表示時間を今回の特
図1変動表示ゲームの停止表示時間として設定し(ステップA577)、高確率最終変動
である場合(ステップA576;Y)には、高確率最終変動時の表示時間を今回の特図1
変動表示ゲームの停止表示時間として設定し(ステップA578)、ステップA579へ
移行する。ここで、ステップA577、A578で設定された停止表示時間は、たとえば
ステップA579の直前に設けられた図示省略したステップにおいて特図1ゲーム処理タ
イマ領域にセーブされる。
なお、特図1の表示時間の一例を挙げると、第1の実施形態の場合、停止図柄パターン
がはずれ図柄パターンである場合には表示時間として600msを設定し、停止図柄パタ
ーンが大当り図柄パターンである場合には表示時間として2000msを設定し、停止図
柄パターンが小当り図柄パターンである場合には表示時間として136msを設定する。
また、高確率最終変動の表示時間は7000msを設定する。
次に、ステップA579(図34)へ移行すると、大当りフラグ1設定処理で判定され
て設定された情報にもとづいて今回の(現在実行中の)特図1変動表示ゲームがはずれか
否か判定し(ステップA579)、はずれの場合(ステップA579;Y)はステップA
594へ移行し、はずれでない場合(ステップA579;N)は、現在特図2も変動中(
特図2変動表示ゲーム実行中)であるか否か判定する(ステップA580)。
なお、特図2が変動中か否かの判定は、特図2ゲーム処理番号領域の情報、特図ステー
タス領域の情報、あるいは特図2変動制御フラグ領域の情報のうちのいずれかによってお
こなうことができる。すなわち、特図2ゲーム処理番号領域に「1」がセーブされていれ
ば変動中と判定する構成でもよいし、特図ステータス領域に特図2変動中がセットされて
いれば変動中と判定する構成でもよいし、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグがセ
ーブされていれば変動中と判定する構成でもよいし、これら条件の組み合わせで判定する
構成でもよい。
そして、特図2も変動中である場合(ステップA580;Y)は、特図2表示中処理を
実行中であるか否か判定し(ステップA581)、特図2表示中処理を実行中でない場合
(ステップA581;N)には、図柄確定回数出力回数を「+1」更新する(ステップA
582)。
次に、ステップA582を終了した場合と、特図2表示中処理を実行中である場合(ス
テップA581;Y)は、今回の特図1の表示時間(ステップA577等で設定された時
間)にたとえば4msを加算した結果を特図2の表示時間として設定し(ステップA58
3)、当該特図2の表示時間を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA5
84)。このステップA583、A584の処理により、特図2がすでに停止表示を開始
していた場合には、特図2の表示時間が再設定されることになる。この再設定により、特
図2の表示時間は基本的に延長されるが、場合によっては短縮される場合もある。
その後、飾り特図2コマンド領域からコマンド(特図2についての停止図柄の情報を含
む飾り特図2コマンド)をロードし、準備し(ステップA585)、演出コマンド設定処
理(ステップA586)をおこなう。次に、飾り特図2停止コマンド(特図2についての
図柄停止コマンド)を準備し(ステップA587)、演出コマンド設定処理(ステップA
588)をおこない、特図2表示中処理移行設定処理2(ステップA589)をおこなう
なお、以上説明したステップA579乃至A589の処理によれば、これから飾り図柄
を停止表示する今回の特図1変動表示ゲームが当り(大当りまたは小当り)である場合に
は、同時に変動中の特図2の変動表示を強制的に終了させることになる。
次に、ステップA589を終了した場合と、特図2が変動中でない場合(ステップA5
80;N)は、飾り特図1コマンド領域からコマンドをロードし、当り図柄コマンド領域
にセーブし(ステップA590)、今回の特図1変動表示ゲームが小当りか否か判定する
(ステップA591)。
そして、大当りであって小当りでない場合(ステップA591;N)は、特図1変動終
了後の大当り遊技を制御するために、特図1ラウンド数上限値情報領域から情報(特図1
ラウンド数上限値を決める特図1ラウンド数上限値情報)をロードし、ラウンド数上限値
情報領域にセーブし(ステップA592)、特図1大入賞口開放情報領域から情報をロー
ドし、大入賞口開放情報領域にセーブする(ステップA593)。
次に、今回の特図1変動表示ゲームがはずれの場合(ステップA579;Y)と、今回
の特図1変動表示ゲームが小当りである場合(ステップA591;Y)と、ステップA5
93を終了した場合は、ステップA594へ移行する。ステップA594へ移行すると、
特図1停止図柄退避領域から情報(停止図柄番号)をロードし、特図1停止図柄領域にセ
ーブし(ステップA594)、特図1表示中処理移行設定処理1(ステップA595)を
おこなって、特図1変動中処理を終了する。なお、特図1停止図柄退避領域には、特図1
停止図柄設定処理において所定の停止図柄番号がセーブされている。
このように、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様を表示する停止時
間を設定する停止時間設定手段をなす。また遊技制御装置100が、第1始動記憶にもと
づく変動表示ゲームが特別結果(当り)となる場合には、同時に実行中の第2始動記憶に
もとづく変動表示ゲームを終了させる手段をなす。
〔特図2変動中処理〕
次に、上述の特図2ゲーム処理における特図2変動中処理(ステップA49)の詳細に
ついて図35、図36を用いて説明する。図35は、第1の実施形態の特図2変動中処理
のフローチャートを示す図(その1)である。図36は、第1の実施形態の特図2変動中
処理のフローチャートを示す図(その2)である。
特図2変動中処理では、まず、図柄確定回数出力回数を「+1」更新し(ステップA6
01)、飾り特図2コマンド領域からコマンド(特図2についての停止図柄の情報を含む
飾り特図2コマンド)をロードし、準備し(ステップA602)、演出コマンド設定処理
(ステップA603)をおこなう。
次に、飾り特図2停止コマンド(特図2についての図柄停止コマンド)を準備し(ステ
ップA604)、演出コマンド設定処理(ステップA605)をおこない、高確率最終変
動フラグの状態により高確率の最終変動か否かを判定する(ステップA606)。そして
、高確率最終変動でない場合(ステップA606;N)は、特図2停止図柄設定処理で停
止図柄パターン領域にセーブされている停止図柄パターンに対応する表示時間を今回の特
図2変動表示ゲームの停止表示時間として設定し(ステップA607)、高確率最終変動
である場合(ステップA606;Y)には、高確率最終変動時の表示時間を今回の特図2
変動表示ゲームの停止表示時間として設定し(ステップA608)、ステップA609へ
移行する。ここで、ステップA607、A608で設定された停止表示時間は、たとえば
ステップA609の直前に設けられた図示省略したステップにおいて特図2ゲーム処理タ
イマ領域にセーブされる。
なお、特図2の表示時間の一例を挙げると、第1の実施形態の場合、停止図柄パターン
がはずれ図柄パターンである場合には表示時間として600msを設定し、停止図柄パタ
ーンが大当り図柄パターンである場合にも表示時間として600msを設定し、停止図柄
パターンが小当り図柄パターンである場合にも表示時間として600msを設定する。ま
た、高確率最終変動の表示時間は7000msを設定する。なお、第1の実施形態の場合
、停止図柄パターンがはずれ図柄パターン、大当り図柄パターン、および小当り図柄パタ
ーンで同じ表示時間を設定するが、それぞれ異なる表示時間を設定する態様であってもよ
い。
次に、ステップA609(図36)へ移行すると、大当りフラグ2設定処理で判定され
て設定された情報にもとづいて今回の(現在実行中の)特図2変動表示ゲームがはずれか
否か判定し(ステップA609)、はずれの場合(ステップA609;Y)はステップA
624へ移行し、はずれでない場合(ステップA609;N)は、現在特図1も変動中(
特図2変動表示ゲーム実行中)であるか否か判定する(ステップA610)。
なお、特図1が変動中か否かの判定は、特図1ゲーム処理番号領域の情報、特図ステー
タス領域の情報、あるいは特図1変動制御フラグ領域の情報のうちのいずれかによってお
こなうことができる。すなわち、特図1ゲーム処理番号領域に「1」がセーブされていれ
ば変動中と判定する構成でもよいし、特図ステータス領域に特図1変動中がセットされて
いれば変動中と判定する構成でもよいし、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグがセ
ーブされていれば変動中と判定する構成でもよいし、これら条件の組み合わせで判定する
構成でもよい。
そして、特図1も変動中である場合(ステップA610;Y)は、特図1表示中処理を
実行中であるか否か判定し(ステップA611)、特図1表示中処理を実行中でない場合
(ステップA611;N)には、図柄確定回数出力回数を「+1」更新する(ステップA
612)。
次に、ステップA612を終了した場合と、特図1表示中処理を実行中である場合(ス
テップA611;Y)は、今回の特図2の表示時間(ステップA607等で設定された時
間)にたとえば4msを加算した結果を特図1の表示時間として設定し(ステップA61
3)、当該特図1の表示時間を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA6
14)。このステップA613、A614の処理により、特図1がすでに停止表示を開始
していた場合には、特図1の表示時間が再設定されることになる。この再設定により、特
図1の表示時間は基本的に延長されるが、場合によっては短縮される場合もある。
その後、飾り特図1コマンド領域からコマンド(特図1についての停止図柄の情報を含
む飾り特図1コマンド)をロードし、準備し(ステップA615)、演出コマンド設定処
理(ステップA616)をおこなう。次に、飾り特図1停止コマンド(特図1についての
図柄停止コマンド)を準備し(ステップA617)、演出コマンド設定処理(ステップA
618)をおこない、特図1表示中処理移行設定処理2(ステップA619)をおこなう
なお、以上説明したステップA609乃至A619の処理によれば、これから飾り図柄
を停止表示する今回の特図2変動表示ゲームが当り(大当りまたは小当り)である場合に
は、同時に変動中の特図1の変動表示を強制的に終了させることになる。
次に、ステップA619を終了した場合と、特図1が変動中でない場合(ステップA6
10;N)は、飾り特図2コマンド領域からコマンドをロードし、当り図柄コマンド領域
にセーブし(ステップA620)、今回の特図2変動表示ゲームが小当りか否か判定する
(ステップA621)。
そして、大当りであって小当りでない場合(ステップA621;N)は、特図2変動終
了後の大当り遊技を制御するために、特図2ラウンド数上限値情報領域から情報(特図2
ラウンド数上限値を決める特図2ラウンド数上限値情報)をロードし、ラウンド数上限値
情報領域にセーブし(ステップA622)、特図2大入賞口開放情報領域から情報をロー
ドし、大入賞口開放情報領域にセーブする(ステップA623)。
次に、今回の特図2変動表示ゲームがはずれの場合(ステップA609;Y)と、今回
の特図2変動表示ゲームが小当りである場合(ステップA621;Y)と、ステップA6
23を終了した場合は、ステップA624へ移行する。ステップA624へ移行すると、
特図2停止図柄退避領域から情報(停止図柄番号)をロードし、特図2停止図柄領域にセ
ーブし(ステップA624)、特図2表示中処理移行設定処理1(ステップA625)を
おこなって、特図2変動中処理を終了する。なお、特図2停止図柄退避領域には、特図2
停止図柄設定処理において所定の停止図柄番号がセーブされている。
このように、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様を表示する停止時
間を設定する停止時間設定手段をなす。また遊技制御装置100が、第2始動記憶にもと
づく変動表示ゲームが特別結果(当り)となる場合には、同時に実行中の第1始動記憶に
もとづく変動表示ゲームを終了させる手段をなす。
〔特図1表示中処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図1変動中処理における特図1表示中処理移行設定処理1(ステップA
595)の詳細について図37を用いて説明する。図37は、第1の実施形態の特図1表
示中処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。
特図1表示中処理移行設定処理1では、まず、特図1表示中処理に係る処理番号である
「2」を処理番号として設定し(ステップA631)、特図1ゲーム処理番号領域に当該
処理番号すなわち「2」をセーブする(ステップA632)。
次に、特図1変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップ
A633)。なお、特図1変動終了に関する信号は、特別図柄1変動中信号をオフにする
信号である。
その後、特図1図柄表示部53における特図1変動表示ゲームの制御用の情報として、
特図1図柄表示部53での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセー
ブし(ステップA634)、特図1表示中処理移行設定処理1を終了する。
〔特図2表示中処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図2変動中処理における特図2表示中処理移行設定処理1(ステップA
625)の詳細について図38を用いて説明する。図38は、第1の実施形態の特図2表
示中処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。
特図2表示中処理移行設定処理1では、まず、特図2表示中処理に係る処理番号である
「2」を処理番号として設定し(ステップA641)、特図2ゲーム処理番号領域に当該
処理番号すなわち「2」をセーブする(ステップA642)。
次に、特図2変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップ
A643)。なお、特図2変動終了に関する信号は、特別図柄2変動中信号をオフにする
信号である。
その後、特図2図柄表示部54における特図2変動表示ゲームの制御用の情報として、
特図2図柄表示部54での変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセー
ブし(ステップA644)、特図2表示中処理移行設定処理1を終了する。
〔特図1表示中処理移行設定処理2〕
次に、上述の特図2変動中処理における特図1表示中処理移行設定処理2(ステップA
619)の詳細について図39を用いて説明する。図39は、第1の実施形態の特図1表
示中処理移行設定処理2のフローチャートを示す図である。なお、この特図1表示中処理
移行設定処理2は、変動を開始した特図2変動表示ゲームが当りである場合に、同時に変
動していた特図1変動表示ゲームを強制的にはずれで終了させるための処理である。すな
わち、他方の図柄が当たったことで、強制的に停止させられるときの情報設定のための処
理である。
特図1表示中処理移行設定処理2では、まず、特図1表示中処理に係る処理番号である
「2」を処理番号として設定し(ステップA651)、特図1ゲーム処理番号領域に当該
処理番号すなわち「2」をセーブする(ステップA652)。
次に、特図1変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップ
A653)。なお、特図1変動終了に関する信号は、特別図柄1変動中信号をオフにする
信号である。
その後、特図1図柄表示部53における特図1変動表示ゲームの制御用の情報として、
特図1図柄表示部53での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセー
ブし(ステップA654)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域(RWMに
おける停止図柄パターンを記憶する領域)にセーブする(ステップA655)。なお、こ
の停止図柄パターン領域には、実行中の特図1変動表示ゲームについて、通常すでに、特
図1停止図柄設定処理において所定の停止図柄パターン(抽出された乱数によっては当り
の停止図柄パターンである場合もある)がセーブされているが、ここでは、セーブされて
いる停止図柄パターンが当りであった場合でも、強制的にはずれ停止図柄パターンに書き
かえる。本ルーチンの以降のステップA656〜661でも、同様に、一旦正規のステッ
プで設定されたデータがある場合でも、はずれでの強制終了のために、クリアしたり、設
定し直したりしている。
次に、特図1ラウンド数上限値情報領域(RWMにおける特図1ラウンド数上限値情報
を記憶する領域)をクリアし(ステップA656)、特図1大入賞口開放情報領域(RW
Mにおける特図1大入賞口開放情報を記憶する領域)をクリアし(ステップA657)、
小当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブし(ステップA658)。大当りフラグ1領域
にはずれ情報をセーブする(ステップA659)。ここで、小当りフラグ1領域や大当り
フラグ1領域は、特図1についての小当りフラグ領域や大当りフラグ領域であって、特図
1変動表示ゲームが小当りか否かの情報あるいは大当りか否かの情報をそれぞれ記憶する
RWMの領域であり、正規には大当りフラグ1設定処理において情報が設定されており、
その情報がここで設定し直しされる。
次に、特図1停止図柄退避領域をクリアし(ステップA660)、特図1停止図柄領域
にはずれ停止図柄番号をセーブし(ステップA661)、特図1表示中処理移行設定処理
2を終了する。
〔特図2表示中処理移行設定処理2〕
次に、上述の特図1変動中処理における特図2表示中処理移行設定処理2(ステップA
589)の詳細について図40を用いて説明する。図40は、第1の実施形態の特図2表
示中処理移行設定処理2のフローチャートを示す図である。なお、この特図2表示中処理
移行設定処理2は、変動を開始した特図1変動表示ゲームが当りである場合に、同時に変
動していた特図2変動表示ゲームを強制的にはずれで終了させるための処理である。すな
わち、他方の図柄が当たったことで、強制的に停止させられるときの情報設定のための処
理である。
特図2表示中処理移行設定処理2では、まず、特図2表示中処理に係る処理番号である
「2」を処理番号として設定し(ステップA671)、特図2ゲーム処理番号領域に当該
処理番号すなわち「2」をセーブする(ステップA672)。
次に、特図2変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップ
A673)。なお、特図2変動終了に関する信号は、特別図柄2変動中信号をオフにする
信号である。
その後、特図2図柄表示部54における特図2変動表示ゲームの制御用の情報として、
特図2図柄表示部54での変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセー
ブし(ステップA674)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域(RWMに
おける停止図柄パターンを記憶する領域)にセーブする(ステップA675)。なお、こ
の停止図柄パターン領域には、実行中の特図2変動表示ゲームについて、通常すでに、特
図2停止図柄設定処理において所定の停止図柄パターン(抽出された乱数によっては当り
の停止図柄パターンである場合もある)がセーブされているが、ここでは、セーブされて
いる停止図柄パターンが当りであった場合でも、強制的にはずれ停止図柄パターンに書き
かえる。本ルーチンの以降のステップA676〜681でも、同様に、一旦正規のステッ
プで設定されたデータがある場合でも、はずれでの強制終了のために、クリアしたり、設
定し直したりしている。
次に、特図2ラウンド数上限値情報領域(RWMにおける特図2ラウンド数上限値情報
を記憶する領域)をクリアし(ステップA676)、特図2大入賞口開放情報領域(RW
Mにおける特図2大入賞口開放情報を記憶する領域)をクリアし(ステップA677)、
小当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブし(ステップA678)。大当りフラグ2領域
にはずれ情報をセーブする(ステップA679)。ここで、小当りフラグ2領域や大当り
フラグ2領域は、特図2についての小当りフラグ領域や大当りフラグ領域であって、特図
2変動表示ゲームが小当りか否かの情報あるいは大当りか否かの情報をそれぞれ記憶する
RWMの領域であり、正規には大当りフラグ2設定処理において情報が設定されており、
その情報がここで設定し直しされる。
次に、特図2停止図柄退避領域をクリアし(ステップA680)、特図2停止図柄領域
にはずれ停止図柄番号をセーブし(ステップA681)、特図2表示中処理移行設定処理
2を終了する。
〔特図1表示中処理〕
次に、上述の特図1ゲーム処理における特図1表示中処理(ステップA10)の詳細に
ついて図41、42、43を用いて説明する。図41は、第1の実施形態の特図1表示中
処理のフローチャートを示す図(その1)である。図42は、第1の実施形態の特図1表
示中処理のフローチャートを示す図(その2)である。図43は、第1の実施形態の特図
1表示中処理のフローチャートを示す図(その3)である。
特図1表示中処理では、まず、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理に
て設定された小当りフラグ1をロードして(ステップA701)、RWMの小当りフラグ
1領域の情報をクリアする(ステップA702)。
次いで、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフ
ラグ1をロードして(ステップA703)、RWMの大当りフラグ1領域の情報をクリア
する(ステップA704)。そして、ロードされた大当りフラグ1が大当りであるか否か
を判定して(ステップA705)、大当りである(ステップA705;Y)と判定すると
、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する信号をRWMの試験
信号出力データ領域にセーブし(ステップA706)、特図2異常変動解除コマンドを準
備し(ステップA707)、演出コマンド設定処理(ステップA708)をおこない、ラ
ウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA709)。なお、特図1大当りの開始に
関する信号は、条件装置作動中信号をオンにする信号と、役物連続作動装置作動中信号を
オンにする信号と、特別図柄1当り信号をオンにする信号を含む。
次に、ラウンド数上限値テーブルを設定した(ステップA709)後、ラウンド数上限
値情報に対応するラウンド数上限値(第1の実施形態の場合、たとえば「16」または「
4」、その他、たとえば「8」や「2」があってもよい)を取得し、RWMのラウンド数
上限値領域にセーブする(ステップA710)。続けて、ラウンド数上限値情報に対応す
るラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする
(ステップA711)。
次に、停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドをRWMの当り図柄コマンド領域
からロードし、準備して(ステップA712)、演出コマンド設定処理(ステップA71
3)をおこなう。続けて、特図1停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番
号または停止図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA
714)、演出コマンド設定処理(ステップA715)をおこなう。
次に、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結
果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ス
テップA716)。第1の実施形態の場合、ステップA716において、大入賞口開放情
報と確率の状態に対応する信号として、大当り2信号と大当り3信号をセーブする。なお
、それぞれのオン/オフは大入賞口開放情報と確率の状態とで決まる。たとえば、大当り
2信号は、2R突確以外の大当りであればオン、高確率中の2R突確大当りであればオン
、低確率中の2R突確大当りであればオフとなる。また、大当り3信号は、2R突確以外
の大当りであればオン、高確率中の2R突確大当りであればオフ、低確率中の2R突確大
当りであればオンとなる。
その後、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間(たとえば5000m
s、4700ms、7700ms、または300ms)を設定して(ステップA717)
、設定した大当りファンファーレ時間を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステ
ップA718)。
大入賞口不正入賞数領域の情報をクリアし(ステップA720)、大入賞口不正監視期
間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブし(ステップA721)、ステップA72
4へ移行する。
ステップA724へ移行すると、処理番号として3を設定し(ステップA724)、特
図1ゲーム処理番号領域に処理番号すなわち「3」をセーブし(ステップA725)、フ
ァンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップA726)をおこない、特図
1表示中処理を終了する。
一方、ステップA705にて、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA705
;N)は、ロードした小当りフラグ1が小当りであるか否かを判定し(ステップA727
)、小当りフラグ1が小当りであると判定した場合(ステップA727;Y)、高確率最
終変動中であるか否か判定する(ステップA728)。
そして、ステップA728にて、高確率最終変動中であると判定した場合(ステップA
728;Y)には、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結果となる確
率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステッ
プA729)、演出コマンド設定処理(ステップA730)をおこなう。続いて、停電復
旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領
域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップA731)、右打ち指示報知フラ
グをクリアする(ステップA732)。なお、ステップA732は、高確率状態において
右打ち指示報知がなされる態様を想定し、高確率最終変動と判定されて高確率状態が終了
した状態であるので右打ち指示報知フラグをクリアする構成を例示している。しかし、本
実施形態が高確率状態において右打ち指示報知をしない態様である場合には、ステップA
732は削除した構成(あるいは、高確率状態で左打ち指示報知をしてステップA732
では左打ち指示報知フラグをクリアする構成)とする態様もあり得る。
次に、ステップA732を終了した場合と、高確率最終変動中でない場合(ステップA
728;N)には、当り図柄コマンド領域からコマンドをロードし、準備し(ステップA
733)、演出コマンド設定処理(ステップA734)をおこなう。続けて、特図1停止
図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番号または停止図柄パターン)に対応す
る小当りファンファーレコマンドを準備して(ステップA735)、演出コマンド設定処
理(ステップA736)をおこない、遊技状態が左打ちすべき所定状態(たとえば、普電
サポート状態でも大当り中でも特別モード中でもない状態)であるか否かを判定する(ス
テップA737)。
ステップA737にて、左打ちすべき所定状態であると判定した場合(ステップA73
7;Y)には、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステッ
プA738)。なお、左打ち指示に関する信号は、たとえば、発射位置指定信号1をオフ
にする信号である。次に、右打ち中の表示LEDを消灯させるため、遊技状態表示番号2
領域に左打ち状態中の番号をセーブして(ステップA739)、ステップA743に移行
する。
一方、左打ちすべき所定状態であると判定しなかった場合(ステップA737;N)に
は、右打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA740
)。なお、右打ち指示に関する信号は、たとえば、発射位置指定信号1をオンにする信号
である。次に、右打ち中の表示LEDを点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打
ち状態中の番号をセーブして(ステップA741)、ステップA743に移行する。
ステップA743に移行すると、大入賞口不正入賞数領域の情報をクリアし(ステップ
A743)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブし(ステ
ップA744)、ステップA747へ移行する。
ステップA747へ移行すると、特図1小当りファンファーレ中処理移行設定処理(ス
テップA747)をおこない、特図1表示中処理を終了する。なお、特図1小当りファン
ファーレ中処理移行設定処理では、特図1ゲーム処理番号領域に処理番号として「7」を
セーブする処理、特図1ゲーム処理タイマ領域に小当りファンファーレ時間(たとえば4
m秒)をセーブする処理などをおこなう。
一方、ステップA727にて、小当りフラグ1が小当りでないと判定した場合(ステッ
プA727;N)には、高確率最終変動中であるか否か判定する(ステップA748)。
そして、ステップA748にて、高確率最終変動中であると判定した場合(ステップA
748;Y)には、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結果となる確
率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステッ
プA749)、演出コマンド設定処理(ステップA750)をおこなう。続いて、停電復
旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領
域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップA751)、右打ち指示報知フラ
グをクリアし(ステップA752)、特図2変動表示ゲームが当り中(大当り中または小
当り中)であるか否か判定する(ステップA753)。なお、ステップA752は、前述
のステップA732と同様に、高確率状態において右打ち指示報知がなされる態様を想定
した一例にすぎない。
次に、特図2変動表示ゲームが当り中でないと判定した場合(ステップA753;N)
には、左打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1をオフ)を試験信号出力データ領域
にセーブし(ステップA754)、右打ち中の表示LEDを消灯させるため、遊技状態表
示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブする(ステップA755)。なお、本実施形
態は、特図2変動表示ゲームが当り中(大当り中または小当り中)である場合は、その際
に開放される大入賞口(特別変動入賞装置38)をねらって右打ちをすべき状態となるた
め、特図2が当り中である場合(ステップA753;Y)には、ステップA754、A7
55をパスしてステップA756へ移行する。また、ステップA755が終了した場合も
、ステップA756へ移行する。
そして、ステップA756へ移行すると、RWMにおける特図ステータス領域の特図1
変動中(特図1変動表示ゲームを実行中)を示す情報をクリア(情報減算)し(ステップ
A756)、特図1ゲーム処理番号領域に特図1普段処理に係る処理番号すなわち「0」
をセーブし(ステップA757)、特図1表示中処理を終了する。なお、ステップA75
6を実行した場合、特図ステータスは、特図2のみ変動中の状態か、特図1も特図2も変
動中でない状態のうちのいずれかの状態になる。
〔特図2表示中処理〕
次に、上述の特図2ゲーム処理における特図2表示中処理(ステップA50)の詳細に
ついて図44、45、46を用いて説明する。図44は、第1の実施形態の特図2表示中
処理のフローチャートを示す図(その1)である。図45は、第1の実施形態の特図2表
示中処理のフローチャートを示す図(その2)である。図46は、第1の実施形態の特図
2表示中処理のフローチャートを示す図(その3)である。
特図2表示中処理では、まず、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理に
て設定された小当りフラグ2をロードして(ステップA761)、RWMの小当りフラグ
2領域の情報をクリアする(ステップA762)。
次いで、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフ
ラグ2をロードして(ステップA763)、RWMの大当りフラグ2領域の情報をクリア
する(ステップA764)。そして、ロードされた大当りフラグ2が大当りであるか否か
を判定して(ステップA765)、大当りである(ステップA765;Y)と判定すると
、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する信号をRWMの試験
信号出力データ領域にセーブし(ステップA766)、特図2異常変動解除コマンドを準
備し(ステップA767)、演出コマンド設定処理(ステップA768)をおこない、ラ
ウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA769)。なお、特図2大当りの開始に
関する信号は、条件装置作動中信号をオンにする信号と、役物連続作動装置作動中信号を
オンにする信号と、特別図柄2当り信号をオンにする信号を含む。
次に、ラウンド数上限値テーブルを設定した(ステップA769)後、ラウンド数上限
値情報に対応するラウンド数上限値(第1の実施形態の場合、たとえば「16」または「
4」、その他、たとえば「8」や「2」があってもよい)を取得し、RWMのラウンド数
上限値領域にセーブする(ステップA770)。続けて、ラウンド数上限値情報に対応す
るラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする
(ステップA771)。
次に、停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドをRWMの当り特図コマンド領域
からロードし、準備して(ステップA772)、演出コマンド設定処理(ステップA77
3)をおこなう。続けて、特図2停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番
号または停止図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA
774)、演出コマンド設定処理(ステップA775)をおこなう。
次に、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結
果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ス
テップA776)。第1の実施形態の場合、ステップA776において、大入賞口開放情
報と確率の状態に対応する信号として、大当り2信号と大当り3信号をセーブする。なお
、それぞれのオン/オフは大入賞口開放情報と確率の状態とで決まる。たとえば、大当り
2信号は、2R突確以外の大当りであればオン、高確率中の2R突確大当りであればオン
、低確率中の2R突確大当りであればオフとなる。また、大当り3信号は、2R突確以外
の大当りであればオン、高確率中の2R突確大当りであればオフ、低確率中の2R突確大
当りであればオンとなる。
その後、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間(たとえば5000m
s、4700ms、7700ms、または300ms)を設定して(ステップA777)
、設定した大当りファンファーレ時間を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステ
ップA778)。
大入賞口不正入賞数領域の情報をクリアし(ステップA780)、大入賞口不正監視期
間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブし(ステップA781)、ステップA78
4へ移行する。
ステップA784へ移行すると、処理番号として3を設定し(ステップA784)、特
図2ゲーム処理番号領域に処理番号すなわち「3」をセーブし(ステップA785)、フ
ァンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップA786)をおこない、特図
2表示中処理を終了する。
一方、ステップA765にて、大当りフラグ2が大当りでない場合(ステップA765
;N)は、ロードした小当りフラグ2が小当りであるか否かを判定し(ステップA787
)、小当りフラグ2が小当りであると判定した場合(ステップA787;Y)、高確率最
終変動中であるか否か判定する(ステップA788)。
そして、ステップA788にて、高確率最終変動中であると判定した場合(ステップA
788;Y)には、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結果となる確
率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステッ
プA789)、演出コマンド設定処理(ステップA790)をおこなう。続いて、停電復
旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領
域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップA791)、右打ち指示報知フラ
グをクリアする(ステップA792)。なお、ステップA792は、高確率状態において
右打ち指示報知がなされる態様を想定し、高確率最終変動と判定されて高確率状態が終了
した状態であるので右打ち指示報知フラグをクリアする構成を例示している。しかし、本
実施形態が高確率状態において右打ち指示報知をしない態様である場合には、ステップA
792は削除した構成(あるいは、高確率状態で左打ち指示報知をしてステップA792
では左打ち指示報知フラグをクリアする構成)とする態様もあり得る。
次に、ステップA792を終了した場合と、高確率最終変動中でない場合(ステップA
788;N)には、当り図柄コマンド領域からコマンドをロードし、準備し(ステップA
793)、演出コマンド設定処理(ステップA794)をおこなう。続けて、特図2停止
図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番号または停止図柄パターン)に対応す
る小当りファンファーレコマンドを準備して(ステップA795)、演出コマンド設定処
理(ステップA796)をおこない、遊技状態が左打ちすべき所定状態(たとえば、普電
サポート状態でも大当り中でも特別モード中でもない状態)であるか否かを判定する(ス
テップA797)。
ステップA797にて、左打ちすべき所定状態であると判定した場合(ステップA79
7;Y)には、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステッ
プA798)。なお、左打ち指示に関する信号は、たとえば、発射位置指定信号1をオフ
にする信号である。次に、右打ち中の表示LEDを消灯させるため、遊技状態表示番号2
領域に左打ち状態中の番号をセーブして(ステップA799)、ステップA803に移行
する。
ステップA803に移行すると、大入賞口不正入賞数領域の情報をクリアし(ステップ
A803)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブし(ステ
ップA804)、ステップA807へ移行する。
ステップA807へ移行すると、特図2小当りファンファーレ中処理移行設定処理(ス
テップA807)をおこない、特図2表示中処理を終了する。なお、特図2小当りファン
ファーレ中処理移行設定処理では、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号として「7」を
セーブする処理、特図2ゲーム処理タイマ領域に小当りファンファーレ時間(たとえば4
m秒)をセーブする処理などをおこなう。
一方、ステップA787にて、小当りフラグ2が小当りでないと判定した場合(ステッ
プA787;N)には、高確率最終変動中であるか否か判定する(ステップA808)。
そして、ステップA808にて、高確率最終変動中であると判定した場合(ステップA
808;Y)には、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結果となる確
率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステッ
プA809)、演出コマンド設定処理(ステップA810)をおこなう。続いて、停電復
旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領
域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップA811)、右打ち指示報知フラ
グをクリアし(ステップA812)、特図1変動表示ゲームが大当り中か否か判定する(
ステップA813)。なお、ステップA812は、前述のステップA792と同様に、高
確率状態において右打ち指示報知がなされる態様を想定した一例にすぎない。
次に、特図1変動表示ゲームが大当り中でないと判定した場合(ステップA813;N
)には、左打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1をオフ)を試験信号出力データ領
域にセーブし(ステップA814)、右打ち中の表示LEDを消灯させるため、遊技状態
表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブする(ステップA815)。なお、本実施
形態は、特図1変動表示ゲームが大当り中である場合は、その際に開放される大入賞口(
特別変動入賞装置38)をねらって右打ちをすべき状態となるため、特図1が大当り中で
ある場合(ステップA813;Y)には、ステップA814、A815をパスしてステッ
プA816へ移行する。また本実施形態は、特図1が大当り中でない場合(ステップA8
13;N)(特図1が小当り中である場合も含む)には、ステップA814、A815を
実行後にステップA816へ移行する。ただし、このような右打ち左打ちに関する処理内
容は、遊技機の盤面構成やゲーム性によって変わるものであり、一例にすぎない。またこ
こで、ステップA815が終了した場合も、ステップA816へ移行する。
そして、ステップA816へ移行すると、RWMにおける特図ステータス領域の特図2
変動中(特図2変動表示ゲームを実行中)を示す情報をクリア(情報減算)し(ステップ
A816)、特図2ゲーム処理番号領域に特図2普段処理に係る処理番号すなわち「0」
をセーブし(ステップA817)、特図2表示中処理を終了する。なお、ステップA81
6を実行した場合、特図ステータスは、特図1のみ変動中の状態か、特図1も特図2も変
動中でない状態のうちのいずれかの状態になる。
〔外部情報編集処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における外部情報編集処理(ステップS78)の詳細に
ついて図47と図48を用いて説明する。図47は、第1の実施形態の外部情報編集処理
のフローチャートを示す図(その1)である。図48は、第1の実施形態の外部情報編集
処理のフローチャートを示す図(その2)である。
外部情報編集処理では、払出コマンド送信処理(ステップS72)、入賞口スイッチ/
状態監視処理(ステップS67)、磁石不正監視処理(ステップS76)および盤電波不
正監視処理(ステップS77)での監視結果にもとづいて、情報収集端末や遊技場内部管
理装置等の外部装置や試射試験装置に出力する情報を作成して出力バッファにセットする
処理等をおこなう。
外部情報編集処理では、まず、エラー状態やセキュリティ状態に応じて情報を設定する
処理をおこなう。エラー状態やセキュリティ状態に応じて情報を設定する処理では、ガラ
ス枠開放エラーの発生中(ステップC71;Y)、本体枠開放エラーの発生中(ステップ
C72;Y)である場合に、扉・枠開放信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセ
ーブし(ステップC73)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領
域にセーブする(ステップC74)。すなわち、ガラス枠開放エラーと本体枠開放エラー
の発生が、外部情報および試験信号として出力される。
一方、ガラス枠開放エラーと本体枠開放エラーのいずれのエラーも発生していない場合
(ステップC71からC72;N)は、扉・枠開放信号のオフデータを外部情報出力デー
タ領域にセーブし(ステップC75)、セキュリティ信号のオフデータを外部情報出力デ
ータ領域にセーブする(ステップC76)。
次に、初期化スイッチの操作等によりRAMに記憶されたデータの初期化がおこなわれ
た時から所定時間(たとえば256ms)を計時するセキュリティ信号制御タイマが「0
」でなければ「−1」更新する(ステップC77)。なお、セキュリティ信号制御タイマ
の最小値は「0」に設定されている。そして、セキュリティ信号制御タイマの値が「0」
であるか否かを判定する(ステップC78)。
セキュリティ信号制御タイマの値が「0」でない場合(ステップC78;N)、すなわ
ちタイムアップしていない場合は、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ
領域にセーブ(ステップC79)する。一方、セキュリティ信号制御タイマの値が「0」
の場合(ステップC78;Y)、すなわちタイムアップしている場合は、ステップC79
の処理がパスされる。すなわち、前述したメイン処理においてRAMに記憶されたデータ
の初期化がおこなわれてセキュリティ信号制御タイマに初期値(たとえば256ms)が
セーブされたときから、セキュリティ信号制御タイマがタイムアップするまでの間、セキ
ュリティ信号のオンデータが外部情報として出力される。
次に、磁石不正発生中(ステップC80;Y)、盤電波不正発生中(ステップC81;
Y)、枠電波不正発生中(ステップC82;Y)、大入賞口不正発生中(ステップC83
;Y)、または特図2異常変動発生中(ステップC84;Y)である場合にセキュリティ
信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップC85)、遊技機エラ
ー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(ステップC86)。な
お、普電不正発生中の場合も、同様に、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力デ
ータ領域にセーブし(ステップC85)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号
出力データ領域にセーブする(ステップC86)構成としてもよい。
一方、磁石不正、盤電波不正、枠電波不正、普電不正、大入賞口不正、または特図2異
常変動のいずれも発生していない場合(ステップC80からC84;N)は、スイッチ異
常1またはスイッチ異常2のスイッチ異常発生中であるか否か判定し(ステップC87)
、いずれのスイッチ異常も発生中でない場合(ステップC87;N)には、遊技機エラー
状態信号のオフデータを試験信号出力データ領域にセーブする(ステップC88)。
そして、いずれかのスイッチ異常が発生中である場合(ステップC87;Y)には、遊
技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(ステップC8
6)。ここで、特図2異常変動やスイッチ異常などは、タイマ割込み処理における入賞口
スイッチ/状態監視処理で監視される異常である。
次に、ステップC86またはC88を終了した後、外部情報編集処理では、始動口1(
特図1の始動入賞口である始動入賞口36、普通変動入賞装置37)の入賞信号(始動口
1信号)を編集する始動口1信号編集処理(ステップC89)をおこない、始動口2(特
図2の始動入賞口である始動入賞口92)の入賞信号(始動口2信号)を編集する始動口
2信号編集処理(ステップC90)をおこなう。続いて、払出予定の賞球数に関するメイ
ン賞球信号を編集するメイン賞球信号編集処理(ステップC91)をおこない、図柄確定
回数出力回数(図柄確定回数信号出力回数)にもとづいて図柄確定回数信号を編集する図
柄確定回数信号編集処理(ステップC92)をおこない、外部情報編集処理を終了する。
〔メイン処理〕
次に、演出制御装置300のメイン処理を図49を用いて説明する。図49は、第1の
実施形態の演出制御装置におけるメイン処理のフローチャートを示す図である。
メイン処理は、パチンコ機1の電源供給が開始された時点で演出制御装置300の制御
部(CPU311)によって実行される処理である。
[ステップD11]制御部は、割込みを禁止する。
[ステップD12]制御部は、CPU311の初期設定をおこなう。
[ステップD13]制御部は、VDP312の初期設定をおこなう。
[ステップD14]制御部は、割込みを許可する。
[ステップD15]制御部は、表示用データ生成を許可する。すなわち、制御部は、V
DP312内の表示回路(図示省略)がVDP312内のVRAM(図示省略)へアクセ
スをおこない、表示データを生成することを許可する。
[ステップD16]制御部は、乱数シードを設定する。これは、たとえばsrand関
数を用いて擬似乱数の発生系列を設定する処理である。ここで、制御部は、srand関
数に与える引数として0(ゼロ)等の固定値を使用してもよいし、遊技機ごとに異なるよ
うにCPU等のID値等を基に作成した値を使用してもよい。
[ステップD17]制御部は、演出制御装置300のRWM(たとえばRAM322)
における初期化すべき領域(たとえば、演出用フラグ領域(当該演出制御装置300の制
御処理において後述する各種のフラグとして使う記憶領域))に電源投入時の初期値をセ
ーブする。
[ステップD18]制御部は、WDT(ウォッチドッグ・タイマ)をクリアする。
[ステップD19]制御部は、演出ボタン入力処理を実行する。演出ボタン入力処理は
、演出ボタン(選択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25b)が有効時に
操作された場合の編集をおこなう処理である。なお、演出ボタンは高速でオンオフしない
ので、制御部は、演出ボタンの入力を感知する処理を演出ボタン入力処理内でおこなって
もよいし、図示していない短周期のタイマ割込み内でおこなってもよい。
[ステップD20]制御部は、ホール・遊技者設定モード処理を実行する。ホール・遊
技者設定モード処理は、LEDや表示装置41の輝度、音量等の変更可能範囲の設定や、
遊技者によるLEDや表示装置41の輝度、音量の変更等の操作を受け付ける処理である
[ステップD21]制御部は、乱数更新処理を実行する。乱数更新処理は、たとえばr
and関数を用いてメイン処理の制御周期ごとに少なくとも1回の擬似乱数の更新をおこ
なう処理である。rand関数は、再計算がおこなわれる度に指定の生成系列にもとづい
て乱数を生成するので、制御部は、rand関数を実行するだけで乱数を得ることができ
る。なお、主基板(遊技制御装置100)のように「1」ずつインクリメントするカウン
タを乱数として用いてもよい。
[ステップD22]制御部は、受信コマンドチェック処理を実行する。受信コマンドチ
ェック処理については、後で図50を用いて説明する。
[ステップD23]制御部は、演出表示編集処理を実行する。演出表示編集処理は、V
DP312に表示装置41での描画内容を指示するための各種コマンドとそのパラメータ
の設定をおこなう処理である。たとえば、制御部は、演出表示編集処理においてコマンド
をテーブル状に設定する。
[ステップD24]制御部は、描画コマンド準備終了設定を実行する。描画コマンド準
備終了設定は、演出表示編集処理で設定されるVDP312へのすべてのコマンドの準備
が終了したことを設定する処理である。
[ステップD25]制御部は、フレーム切替タイミングであるか否かを判定し、フレー
ム切替タイミングであればステップD26に進み、フレーム切替タイミングでなければフ
レーム切替タイミングを待つ。ここで、フレーム切替タイミングは、Vブランク割込み(
Vシンク割込みともいう)の周期(たとえば1/60秒)を基に作成された処理周期(た
とえば1/30秒≒33.333ms)に相当する時間的間隔で到来するタイミングであ
る。なお、Vブランク割込みは、VDP312によって描画のための画面全体の1回の走
査が終了する度に発生する。このVブランク割込みの発生周期は、前述したように、たと
えば1/60秒である。本実施例の場合、同じ描画が2回繰り返されてVブランク割込み
が2回発生するとフレーム切替がおこなわれ、フレーム切替タイミングの周期は、Vブラ
ンク割込みの周期(たとえば1/60秒)の2倍(たとえば1/30秒≒33.33ms
)になる。但し、この態様に限られず、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能で
あり、たとえば、1/30秒以上の周期でフレーム切替(画像の更新)をおこなってもよ
いし、1/30秒未満の周期でフレーム切替をおこなってもよい。
フレーム切替タイミングの判定処理によって、これより後の処理(ステップD26乃至
ステップD30、およびその後のステップD18乃至ステップD24)は、このフレーム
切替タイミングで上記処理周期ごとに実行される。なお、演出内容と同期する必要のある
時間管理は、このフレーム単位(即ち、上記処理周期単位)でおこなわれる。上記処理周
期が、1/30秒の場合、たとえば3フレームでは100msになる。このことは、主基
板(遊技制御装置)がタイマ割込み周期の4ms単位で時間値管理しているのと同様であ
る。
[ステップD26]制御部は、ステップD23で設定したコマンドにしたがいVDP3
12に画面描画を指示する。たとえば、制御部は、テーブル状に設定したコマンドを順次
送信して、VDP312に画面描画を指示する。
[ステップD27]制御部は、サウンド制御処理を実行する。サウンド制御処理は、ス
ピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の音量制御に関する処理であ
る。
[ステップD28]制御部は、装飾制御処理を実行する。装飾制御処理は、盤装飾装置
46や枠装飾装置18等の各種LED等を制御する処理である。
[ステップD29]制御部は、可動体制御処理を実行する。可動体制御処理は、各種モ
ータやSOL(ソレノイド)を含む可動体(たとえば、盤演出装置44)を制御する処理
である。
[ステップD30]制御部は、発射情報制御処理を実行する。発射情報制御処理は、発
射状態フラグにもとづいて、発射関連情報を設定するとともに、特図回転状態(所定金額
分(即ち所定貸球数分)の遊技あたりの特図変動回数)に応じた演出のモード補正をおこ
なう処理である。
[ステップD31]制御部は、情報開示処理を実行する。情報開示処理は、遊技者に対
して遊技性能に関する性能情報を開示する処理である。
制御部は、ステップD31を実行した後にステップD18に戻り、以降、ステップD1
8乃至ステップD31の処理を繰り返し実行する。即ち、ステップD18乃至ステップD
31は、演出制御装置300の起動後に上記処理周期で繰り返し実行されるループ処理(
場合によりメインループ処理という)を構成している。
なお、制御部は、画面の演出に合わせるためメインループ処理内でステップD27乃至
ステップD29の処理を実行しているが、これら制御処理で生成または設定された信号や
データ(特に各種LEDやモータを駆動制御する信号等)を実際にポートに出力する処理
は、図示していない短周期のタイマ割込み内でおこなわれる。ただし、各種デバイスの制
御に特化したICを使用している場合は、シリアル通信等で指示するだけで、タイマ割込
みで信号等の出力をおこなわない場合もある。
〔受信コマンドチェック処理〕
次に、受信コマンドチェック処理について図50を用いて説明する。図50は、第1の
実施形態の演出制御装置における受信コマンドチェック処理のフローチャートを示す図で
ある。受信コマンドチェック処理は、メイン処理のステップD22で制御部によって実行
される処理である。
なお、受信コマンド(演出コマンド)は、MODEのデータ(1バイト)とACTIO
Nのデータ(1バイト)とを含む構成となっており、遊技制御装置(主基板)100から
演出制御装置300に演出コマンドが順次送信される。以下では、コマンドを構成するこ
のようなデータを、コマンドのデータあるいはコマンドデータという。
また、主基板からのコマンド受信の処理は、図示省略した「コマンド受信割込み処理」
によっておこなわれる。即ち、本例のシリアル通信では、ハード的に(CPU自身の機能
により)自動で送受信がおこなわれ、コマンドを受信完了すると割込み(コマンド受信割
込み)が発生して知らせてくれるので、あとはシリアル受信バッファから取り出すだけで
よいが、上記「コマンド受信割込み処理」では、コマンド受信割込みがあるごとに、シリ
アル受信バッファからコマンドをロードし、ロードしたコマンドデータに異常がないかチ
ェックした上で、当該コマンドデータ(MODEとACTIONのデータ)をコマンドバ
ッファに格納し、格納した分だけコマンド受信カウンタの値を「1」だけ増やす更新をお
こなう。なお、制御処理の説明において、単に「格納する」というときは、後の制御処理
に使用するために所定の記憶領域に読出し可能に記憶保存することを意味する(以下同様
)。また、コマンドバッファは、たとえばリングバッファである。このコマンドバッファ
は、たとえばCPU311のRAM311a(あるいはRAM322)内の記憶領域によ
って構成される。コマンドバッファの容量は、システム制御周期(前述の処理周期;たと
えば1/30秒)で主基板から送信される可能性のあるコマンド数以上になっていればよ
い。
[ステップD41]制御部は、コマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロー
ドする。なお、コマンド受信カウンタは、RWM(RAM322またはRAM311a)
に設定される。コマンド受信カウンタは、ステップD43において原則として「0」クリ
アされるので、1フレーム(1/30秒間)の間(前述の処理周期の1周期分の時間)に
受信したコマンド数を記憶する。
[ステップD42]制御部は、コマンド受信数が「0(ゼロ)」でないか否かを判定し
、コマンド受信数が「0」でなければステップD43に進み、コマンド受信数が「0」で
あれば受信コマンドチェック処理を終了する。なお本願では、上記ステップD41のよう
に、制御処理においてデータを「ロードする」とは、RAM(本例の演出制御装置300
ではRAM322またはRAM311a)からデータを取り出すことを意味する。
[ステップD43]制御部は、コマンド受信カウンタ領域の内容(即ち、コマンド受信
カウンタの値)をコマンド受信数分減算する。
なお、A:コマンド受信カウンタの値、B:コマンド受信数とすると、ステップD41
の実行直後で「A=B」である。そして、ステップD43の実行直後では「A=A−B=
0」となるのが通常の動きだが、本例の態様では、演出制御装置300は遊技制御装置(
主基板)100からのコマンド受信割込みを割込み禁止にせず最優先にしているので、ス
テップD41の処理からステップD43の処理までの間にAの値が増えている可能性があ
る。よって、ステップD43の処理を「A←0」(即ち、コマンド受信カウンタの値をゼ
ロとする処理)としてしまうとコマンドのカウントがずれてしまうので、ステップD43
では「A−B」という減算処理をおこなっている。但し、本実施例のように主基板からの
コマンドの送受信にシリアル通信を使用した場合は、割込み禁止にしてステップD41の
処理からステップD153までの処理の間にAの値が増えることがないようして、ステッ
プD43の処理内容を「A←0」としてもよい。
[ステップD44]制御部は、受信コマンドバッファ(コマンドバッファに相当、以下
単にコマンドバッファという場合もある)の内容(即ち、コマンドバッファの読出用ポイ
ンタに対応するアドレスに記憶されているコマンドデータ)をコマンド領域(場合により
、コマンド格納領域という)にコピーする。コマンド領域は、たとえばRAM322また
はRAM311a内の記憶領域にあって、いわゆるFIFO形式(先入れ先出し形式)の
バッファである。
[ステップD45]制御部は、コマンドバッファのデータを読み出したので、コマンド
バッファの読出用ポインタであるコマンド読出インデックスの値を、たとえば「0」乃至
「31」の範囲で「1」だけ増やす更新をおこなう。なお、ここでの「0」乃至「31」
の範囲は、コマンドバッファの容量(たとえば、「32」)に対応している。
[ステップD46]制御部は、コマンド受信数分のコマンドをコピー完了したか否か(
即ち、コマンド受信数分だけステップD44およびステップD45を繰り返し実行したか
否か)を判定する。制御部は、コマンド受信数分のコマンドをコピー完了した場合にステ
ップD47に進み、コピー完了していない場合にステップD44に進む。
[ステップD47]制御部は、コマンド領域の内容(コマンド領域の未だ読み出されて
いないデータのうちで一番先に格納されたデータ、即ち、次に読み出すべきデータ)をロ
ード(即ち、読み出し)する。
[ステップD48]制御部は、受信コマンド解析処理を実行する。受信コマンド解析処
理は、ロードしたコマンド(以下、今回のコマンドという)のデータを解析する処理であ
る。受信コマンド解析処理については、図46を用いて後で説明する。
[ステップD49]制御部は、コマンド領域のアドレス(次に読み出すべきデータのア
ドレス)を更新する。
[ステップD50]制御部は、コマンド受信数分のコマンドを解析完了したか否か(即
ち、コマンド受信数分だけステップD47乃至ステップD49を繰り返し実行したか否か
)を判定する。制御部は、コマンド受信数分のコマンドを解析完了していない場合にステ
ップD47に進み、解析完了した場合に受信コマンドチェック処理を終了する。
〔受信コマンド解析処理〕
次に、受信コマンド解析処理について図51を用いて説明する。図51は、第1の実施
形態の演出制御装置における受信コマンド解析処理のフローチャートを示す図である。受
信コマンド解析処理は、受信コマンドチェック処理のステップD48で制御部によって実
行される処理である。
[ステップD51]制御部は、受信コマンドチェック処理のステップD47においてロ
ードした今回のコマンドのデータのうちの上位バイトをMODEに、下位バイトをACT
にそれぞれ分離して記憶する。なお、特図の変動パターンを指令する変動系のコマンドの
場合、MODEとして記憶される上位バイトのデータは前半変動パターンを指令し、AC
Tとして記憶される下位バイトのデータは後半変動パターンを指令するものである。
[ステップD52]制御部は、ステップD51で分離されたMODEの値が正常範囲に
あるか否かを判定する。制御部は、MODEの値が正常範囲にある場合にステップD53
に進み、MODEの値が正常範囲にない場合に受信コマンド解析処理を終了する。なお、
MODEの値は定義されずに使用されていない値もあり、このような使用されていない値
である場合には、ステップD52の判定で正常範囲でないと判定される。
[ステップD53]制御部は、ステップD51で分離されたACTの値が正常範囲にあ
るか否かを判定する。制御部は、ACTの値が正常範囲にある場合にステップD54に進
み、ACTの値が正常範囲にない場合に受信コマンド解析処理を終了する。
また、上記ステップD53における、ステップD51で分離されたACTの値が正常範
囲か否かの判定は、たとえば次のようにおこなう。即ち、MODEごとに有効なACTの
値は異なり、このACTの有効値の上限〜下限は所定のACTIONチェックテーブル(
図示省略)に定義されており、ステップD53ではこの上限〜下限の範囲内に分離された
ACTの値が収まっているかをチェックし、収まっていれば正常範囲と判定する(この時
点では後述する歯抜けチェックが出来ていない)。
[ステップD54]制御部は、分離されたMODEの値に対する分離されたACTの値
が正しい組み合わせであるか否かを判定する。制御部は、ACTの値が正しい組み合わせ
である場合にステップD55に進み、正しい組み合わせでない場合に受信コマンド解析処
理を終了する。ACTの値が正しい組み合わせであるか否かの判定は、たとえば一致チェ
ックテーブルを使っておこなうことができる。一致チェックテーブルは、MODEの値に
対して有効なすべてのACTの値(ACTIONの値)が先頭アドレスから順に登録され
たものであり、MODEの値ごとに設けられている。そして、MODEの値に対応するこ
の一致チェックテーブルの中に、分離されたACTの値が有れば正しい組み合わせである
と判定でき、一致チェックテーブルの中に分離されたACTの値が無ければ正しい組み合
わせでないと判定できる。
なお、ACTの値が正しい組み合わせであるか否かの判定は、MODEに対して正常な
ACTの組み合わせになっているか否かの歯抜けチェックを含めて実行している。1つの
MODEに対し、有効なACTは複数あるがそれらの値が連続しているとは限らない(即
ち、不連続に存在していない値、歯抜けになっている値がある)ので、コマンドが有効値
であるかを比較確認している。そして、一致チェックテーブル中には有効値のみ定義され
ているので、それらの何れかと一致するかを1つ1つ比較確認している。
[ステップD55]制御部は、MODEのデータが変動系コマンド範囲内にあるか否か
を判定する。制御部は、MODEの値が変動系コマンド範囲内にある場合に変動系コマン
ド処理(詳細省略)を実行し(ステップD56)、MODEのデータが変動系コマンド範
囲内にない場合にステップD57に進む。
ここで、MODEのデータとは、ステップD51で分離されて記憶されたMODEのデ
ータである(後述のステップD57等でも同様)。また、変動系コマンド(変動コマンド
あるいは変動パターンコマンドという場合もある)は、特図の変動パターンを指令するコ
マンドであり、この変動コマンドのデータがとり得る範囲が変動系コマンド範囲である。
[ステップD57]制御部は、MODEのデータが大当り系コマンド範囲内にあるか否
かを判定する。制御部は、MODEのデータが大当り系コマンド範囲内にある場合に大当
り系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD58)、MODEのデータが大当り
系コマンド範囲内にない場合にステップD59に進む。大当り系コマンドは、大当り中演
出に関する動作(ファンファーレ画面やラウンド画面の表示等)を指令するコマンドであ
り、この大当り系コマンドのデータがとり得る範囲が大当り系コマンド範囲である。
[ステップD59]制御部は、MODEのデータが図柄系コマンド範囲内にあるか否か
を判定する。制御部は、MODEの値が図柄系コマンド範囲内にある場合に図柄系コマン
ド処理(詳細省略)を実行し(ステップD60)、MODEのデータが図柄系コマンド範
囲内にない場合にステップD61に進む。図柄系コマンド(図柄コマンド、あるいは飾り
特図コマンドという場合もある)は、特図の図柄に関する情報(たとえば、特図の停止図
柄を何にするか等)を指令するコマンドであり、この図柄コマンドのデータがとり得る範
囲が図柄系コマンド範囲である。
[ステップD61]制御部は、MODEのデータが単発系コマンド範囲内にあるか否か
を判定する。制御部は、MODEの値が単発系コマンド範囲内にある場合に単発系コマン
ド処理(詳細省略)を実行し(ステップD62)、MODEのデータが単発系コマンド範
囲内にない場合にステップD63に進む。なお、図柄コマンドと変動系コマンドのように
組み合わせで意味をなすコマンドと違い、単独で成立するコマンドを単発系コマンドとい
う。単発系コマンド(単発コマンドという場合もある)には、客待ちデモコマンド、保留
数コマンド、図柄停止コマンド、確率情報系コマンド、エラー/不正系コマンド、機種指
定コマンド等がある。この単発コマンドのデータがとり得る範囲が単発系コマンド範囲で
ある。
[ステップD63]制御部は、MODEのデータが先読み図柄系コマンド範囲内にある
か否かを判定する。制御部は、MODEのデータが先読み図柄系コマンド範囲内にある場
合に先読み図柄系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD64)、MODEのデ
ータが先読み図柄系コマンド範囲内にない場合にステップD65に進む。
[ステップD65]制御部は、MODEのデータが先読み変動系コマンド範囲内にある
か否かを判定する。制御部は、MODEのデータが先読み変動系コマンド範囲内にある場
合に先読み変動系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD66)、MODEのデ
ータが先読み変動系コマンド範囲内にない場合に受信コマンド解析処理を終了する。
なお、先読み図柄系コマンドおよび先読み変動系コマンドは、先読み演出のためのコマ
ンドである。また、ステップD56、D58、D60、D62、D64、D66のいずれ
かの処理が終了すると、受信コマンド解析処理を終了する。
ここで、先読み演出(先読み予告、あるいは先読み予告演出ともいう)とは、特図の変
動表示ゲームが未実行の始動入賞記憶(始動入賞記憶の保留、あるいは単に保留という)
に対応する変動表示ゲームがその後実行された時に大当りになるか否か(あるいはどんな
変動パターンになるか)を、所定の信頼度で遊技者に事前報知すべく、始動入賞記憶の保
留表示等を通常と異なる態様でおこなう等の演出である。そして、先読み系コマンド(先
読み変動系コマンド、および先読み図柄系コマンド)は、先読み演出の対象となる始動入
賞記憶の保留に対応する変動パターンや停止図柄を事前に知らせるコマンドであり、始動
入賞時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。なお、先読みでない
通常の変動系コマンドや図柄系コマンドは、変動表示開始時に遊技制御装置100から演
出制御装置300に送信される。
次に、射幸性を過度に煽ることなしに設定情報を感得可能にする情報開示機能について
図52から図67を用いて説明する。まず、情報開示機能の概要について図52を用いて
説明する。図52は、第1の実施形態の情報開示機能の概要の一例を示す図である。
遊技制御装置100は、設定値変更スイッチ(設定値変更SW)126を備え、遊技性
能の設定値を変更可能にしている。設定値は、「0」から「5」まであり、特図ゲームの
当り確率を6段階で変更可能にしている。また、遊技制御装置100は、確率設定値表示
装置136を備え、設定値変更スイッチ126を用いて設定された設定値を「0」から「
5」の数値表示により確認可能にしている。
遊技制御装置100は、設定値変更スイッチ126と確率設定値表示装置136を遊技
制御基板上に備え、遊技制御装置100は、遊技機10の前面枠12の裏面側に備えられ
ることから、遊技中の遊技者によって観察される機会は事実上ない。また、遊技制御装置
100は、演出制御装置300に各種コマンドを送信するが、設定値に関する情報を各種
コマンドに含めて演出制御装置300に送信することをしない。これにより、遊技機10
は、遊技制御装置100以外で設定値を確認可能な機会をなくし、設定値漏洩の抑止を図
る。
演出制御装置300は、設定値に関する情報を含むコマンドを遊技制御装置100から
受信することはないが、設定値にしたがった遊技進行に伴う各種コマンドを受信する。演
出制御装置300は、受信した各種コマンドにもとづいて遊技履歴をFeRAM323に
格納する。FeRAM323は、不揮発性の記憶部であることから、電源断によっても失
うことなく所定期間の遊技履歴を蓄積できる。演出制御装置300は、蓄積した遊技履歴
から遊技性能を算出する。
演出制御装置300は、プッシュボタン25を備える。なお、プッシュボタン25は、
操作入力を受け付け可能な操作部であって、図4を用いて説明した選択ボタンスイッチ2
5aと決定ボタンスイッチ25bを含む。ここで、図4を用いて説明した選択ボタンスイ
ッチ25aと決定ボタンスイッチ25bについてあらためて説明する。選択ボタンスイッ
チ25aと決定ボタンスイッチ25bとは、タッチセンサの検出信号とプッシュボタンS
Wの検出信号との組み合わせにより検出される信号である。たとえば、選択操作に対応す
るタッチ操作をタッチセンサが検出し、かつオプション設定部25の押下操作をプッシュ
ボタンSWが検出した状態が、選択ボタンスイッチ25aのON状態に相当する。また、
決定操作に対応するタッチ操作をタッチセンサが検出し、かつオプション設定部25の押
下操作をプッシュボタンSWが検出した状態が、決定ボタンスイッチ25bのON状態に
相当する。以下、オプション設定部25をプッシュボタンあるいはPB(Push Button)
と称する。演出制御装置300は、プッシュボタン25による操作入力によって、遊技者
に遊技機10の遊技性能に関する性能情報の表示内容を選択させたり、性能情報の報知機
会を選択させたりすることができる。
演出制御装置300は、算出した性能情報を、デフォルトの表示内容あるいは選択され
た表示内容で表示装置41に表示することができる。また、演出制御装置300は、算出
した性能情報を、デフォルトの報知機会あるいは選択された報知機会で表示装置41に表
示することができる。なお、表示装置41は、報知手段の一形態であり、演出制御装置3
00は、その他の演出手段(たとえば、スピーカ19a,19bや枠装飾装置18、盤装
飾装置46、盤演出装置44、その他のサブ表示装置、LED等)を報知手段として用い
ることができる。
これにより、演出制御装置300は、遊技機10の稼働にしたがった実績値として性能
情報を開示することができ、その結果として設定情報を感得可能にする。また、演出制御
装置300は、設定値に関する情報を直接的に遊技者に開示しないことから射幸性を過度
に煽ることがない。また、演出制御装置300は、遊技制御装置100から設定値に関す
る情報を受信していないことから外部に対して演出制御装置300が設定値を漏洩させる
こともない。このようにして、遊技機10は、射幸性を過度に煽ることなしに設定情報を
感得可能にする。
次に、演出制御装置300が実行する情報開示処理について図53を用いて説明する。
図53は、第1の実施形態の情報開示処理のフローチャートを示す図である。情報開示処
理は、演出制御装置300が遊技制御装置100から設定値に関する情報を取得すること
なしに設定値に応じた遊技性能を開示する処理である。情報開示処理は、演出制御装置3
00の制御部(CPU311)によっておこなわれる処理である。情報開示処理は、メイ
ン処理のステップD31(図49参照)で制御部によって実行される処理である。
[ステップD71]制御部は、設定処理を実行する。設定処理は、遊技者(管理者等で
あってもよい)操作を受け付けて開示内容を設定する処理である。設定処理については、
後で図54および図55を用いて説明する。
[ステップD72]制御部は、収集処理を実行する。収集処理は、遊技履歴を収集する
処理である。収集処理については、後で図56および図57を用いて説明する。
[ステップD73]制御部は、集計処理を実行する。集計処理は、収集した遊技履歴か
ら遊技性能を算出(集計)する処理である。集計処理については、後で図58から図60
を用いて説明する。
[ステップD74]制御部は、出力情報編集処理を実行する。出力情報編集処理は、算
出した遊技性能の出力態様を編集する処理である。出力情報編集処理については、後で図
61を用いて説明する。
[ステップD75]制御部は、ゲーム中開示処理を実行する。ゲーム中開示処理は、編
集した出力態様でゲーム(特図ゲーム)中に遊技性能を開示する処理である。ゲーム中開
示処理については、後で図62を用いて説明する。
[ステップD76]制御部は、非ゲーム中開示処理を実行し、非ゲーム中開示処理の実
行後に情報開示処理を終了する。非ゲーム中開示処理は、編集した出力態様でゲーム(特
図ゲーム)中以外に遊技性能を開示する処理である。非ゲーム中開示処理については、後
で図66を用いて説明する。
次に、設定処理について図54を用いて説明する。図54は、第1の実施形態の設定処
理のフローチャートを示す図である。設定処理は、遊技者操作を受け付けて開示内容を設
定する処理である。設定処理は、演出制御装置300の制御部(CPU311)によって
おこなわれる処理である。設定処理は、情報開示処理のステップD71で制御部によって
実行される処理である。
[ステップD81]制御部は、設定受付タイミングであるか否かを判定する。設定受付
タイミングは、設定操作を受け付け可能なタイミングとしてあらかじめ設定されるタイミ
ングであって、たとえば遊技進行に影響を及ぼさないタイミングとして客待ち状態が設定
される。制御部は、設定受付タイミングである場合にステップD82に進み、設定受付タ
イミングでない場合に設定処理を終了する。
[ステップD82]制御部は、表示装置41に設定画面を表示させる。これにより、遊
技機10は、表示内容にしたがった設定操作を遊技者に案内することができる。
[ステップD83]制御部は、設定操作にしたがい集計期間を設定する。集計期間は、
履歴を収集している期間(履歴収集期間)のうちの集計対象となる期間である。制御部は
、履歴収集期間のすべてを集計期間とするか、あるいは履歴収集期間の一部を集計期間と
するかを選択可能にして集計期間を設定する。また、制御部は、履歴収集期間の一部を集
計期間とする場合において、始期と終期、あるいは始期と終期のいずれかと期間の大きさ
を設定可能にする。これにより、制御部は、遊技者が所望する期間を集計期間とすること
ができる。
[ステップD84]制御部は、設定操作にしたがい出力情報を設定する。出力情報は、
算出した性能情報のうちから出力対象とする性能情報である。制御部は、算出した性能情
報のすべてを出力対象とするか、あるいは算出した性能情報の一部を出力対象とするかを
選択可能にして出力情報を設定する。これにより、制御部は、遊技者が所望する性能情報
を出力対象とすることができる。
[ステップD85]制御部は、設定操作にしたがいフィルタを設定する。フィルタは、
算出した性能情報を遊技状態にしたがいフィルタリングする。制御部は、算出した性能情
報について遊技状態のすべてを出力対象とするか、あるいは算出した性能情報について特
定の遊技状態を出力対象とするかを選択可能にしてフィルタを設定する。これにより、制
御部は、遊技者が所望する遊技状態における性能情報を出力対象とすることができる。
[ステップD86]制御部は、遊技者に設定内容の確認を求め、遊技者が設定内容を確
認した場合にステップD87に進み、遊技者が設定内容を確認しない(たとえば、キャン
セルする)場合に設定処理を終了する。
[ステップD87]制御部は、設定操作により受け付けた内容で設定を更新し、設定処
理を終了する。なお、制御部は、更新した設定内容に有効期間(たとえば、3時間)を設
定し、有効期間経過後にデフォルト設定に復帰するようにしてもよい。また、制御部は、
更新した設定内容にデフォルト設定復帰条件(たとえば、客待ち状態への遷移)を設定し
、条件成立後にデフォルト設定に復帰するようにしてもよい。
次に、設定処理中の表示装置41における表示画面について図55を用いて説明する。
図55は、第1の実施形態の設定画面の一例を示す図である。
図55(1)に示す表示画面350は、ステップD82で表示する表示画面である。表
示画面350は、設定画面のタイトルと設定操作の案内とを表示内容に含む。たとえば、
表示画面350は、設定画面のタイトルとして「設定推測アシスト」を表示し、設定操作
の案内としてプッシュボタン25を用いた操作案内を表示する。
図55(2)に示す表示画面351は、ステップD83で表示する表示画面である。表
示画面351は、集計期間設定中の表示画面であり、集計期間設定中のタイトルと選択肢
とを表示内容に含む。たとえば、表示画面351は、集計期間設定中のタイトルとして「
集計期間設定」を表示し、集計期間設定中の選択肢として「1.全期間」、「2.変動期
間 イベント」、「3.変動期間 タイマ」、および「4.変動期間 ユーザ設定」を表
示する。また、表示画面351は、集計期間設定中の選択肢のうち選択中の選択肢を他の
選択肢と区別可能にして表示する。たとえば、表示画面351は、選択肢「4.変動期間
ユーザ設定」に下線を付して選択中であることを示す。
なお、選択肢「1.全期間」は、蓄積している履歴情報のうちの全期間を集計対象とす
る選択肢である。選択肢「2.変動期間 イベント」は、蓄積している履歴情報のうちの
所定のイベントトリガを始期および終期、あるいは始期または終期とする選択肢である。
選択肢「3.変動期間 タイマ」は、蓄積している履歴情報のうちの所定のタイマトリガ
を始期および終期、あるいは始期または終期とする選択肢である。選択肢「4.変動期間
ユーザ設定」は、蓄積している履歴情報のうちの始期と終期、または始期と終期のうち
の1つ(他方はデフォルト)をユーザが設定する選択肢である。
図55(3)に示す表示画面352は、集計期間設定中の選択肢として「4.変動期間
ユーザ設定」を選択したときの表示画面である。表示画面352は、選択肢「4.変動
期間 ユーザ設定」におけるオプション設定中の表示画面であり、選択肢「4.変動期間
ユーザ設定」におけるオプション設定中のタイトルとオプション設定内容とを表示内容
に含む。たとえば、表示画面352は、オプション設定中のタイトルとして「変動期間
ユーザ設定」を表示し、オプション設定内容として蓄積している履歴情報のうちから選択
した集計範囲(図示ハッチングで示す「ここから」から「ここまで」の範囲)を表示する
図55(4)に示す表示画面353は、ステップD84で表示する表示画面である。表
示画面353は、出力情報設定中の表示画面であり、出力情報設定中のタイトルと選択肢
とを表示内容に含む。たとえば、表示画面353は、出力情報設定中のタイトルとして「
出力情報設定」を表示し、出力情報設定中の選択肢として「1.当り確率」、「2.対応
設定値」を表示する。また、表示画面353は、出力情報設定中の選択肢のうち選択中の
選択肢を他の選択肢と区別可能にして表示する。たとえば、表示画面353は、選択肢「
1.当り確率」に下線を付して選択中であることを示す。なお、出力情報設定中の選択は
、排他的に選択肢を選択するものであってもよいし、2以上の選択肢を同時に選択可能に
するものであってもよい。
なお、選択肢「1.当り確率」は、特図ゲームにおける当り確率(特図ゲーム1、特図
ゲーム2の合成確率、またはそれぞれの確率)を出力情報とする選択肢である。選択肢「
2.対応設定値」は、当り確率に対応する設定値(推定値)を出力情報とする選択肢であ
る。
図55(5)に示す表示画面354は、ステップD85で表示する表示画面である。表
示画面354は、フィルタ設定中の表示画面であり、フィルタ設定中のタイトルと選択肢
とを表示内容に含む。たとえば、表示画面354は、フィルタ設定中のタイトルとして「
フィルタ設定」を表示し、フィルタ設定中の選択肢として「1.全モード」、「2.モー
ドA」、「3.モードB」、「4.モードC」、「5.低確率」、「6.高確率」、「7
.電サポ」、および「8.非電サポ」を表示する。また、表示画面354は、フィルタ設
定中の選択肢のうち選択中の選択肢を他の選択肢と区別可能にして表示する。たとえば、
表示画面354は、選択肢「6.高確率」に下線を付して選択中であることを示す。
なお、選択肢「1.全モード」は、特図ゲームにおける演出モード(あるいは確率状態
)のうちのすべてを出力情報の対象とする選択肢である。選択肢「2.モードA」、「3
.モードB」、「4.モードC」は、特図ゲームにおける演出モードのうち対応する演出
モードを出力情報の対象とする選択肢である。選択肢「5.低確率」は、特図ゲームの確
率状態のうち低確率状態を出力情報の対象とする選択肢である。選択肢「6.高確率」は
、特図ゲームの確率状態のうち高確率状態を出力情報の対象とする選択肢である。選択肢
「7.電サポ」は、特図ゲームの普電サポート状態のうち普電サポートがある状態(電サ
ポ)を出力情報の対象とする選択肢である。選択肢「8.非電サポ」は、特図ゲームの普
電サポート状態のうち普電サポートがない状態(非電サポ)を出力情報の対象とする選択
肢である。
図55(6)に示す表示画面355は、ステップD86で表示する表示画面である。表
示画面355は、設定内容確認の表示画面であり、設定内容確認中のタイトルと設定内容
確認の選択肢とを表示内容に含む。たとえば、表示画面355は、設定内容確認中のタイ
トルとして「設定内容確認」を表示し、設定内容確認中の選択肢として「OK」と「キャ
ンセル」とを表示する。
これにより、遊技機10は、遊技者が所望する情報を開示することができる。
次に、収集処理について図56を用いて説明する。図56は、第1の実施形態の収集処
理のフローチャートを示す図である。収集処理は、遊技履歴を収集する処理である。収集
処理は、演出制御装置300の制御部(CPU311)によっておこなわれる処理である
。収集処理は、情報開示処理のステップD72で制御部によって実行される処理である。
[ステップD91]制御部は、遊技履歴のリセット指示があったか否かを判定する。遊
技履歴のリセット指示は、管理者によって入力されることが望ましく、たとえば、遊技制
御装置100のRAM初期化スイッチ112の操作入力である。制御部は、遊技履歴のリ
セット指示があった場合にステップD92に進み、遊技履歴のリセット指示がない場合に
ステップD95に進む。
[ステップD92]制御部は、遊技履歴の格納領域(遊技履歴格納領域)をクリアする
。たとえば、制御部は、FeRAM323に格納する遊技履歴をゼロクリアする。
[ステップD93]制御部は、遊技履歴のダミーデータを生成する。ダミーデータは、
遊技履歴が少ない時に設計値から大きく外れた遊技性能が算出されないようにするデータ
であり、たとえばすべての設定値の平均的な遊技性能にもとづいて生成される。なお、ダ
ミーデータは、あらかじめ用意されるものであってもよい。
[ステップD94]制御部は、生成したダミーデータを遊技履歴格納領域に格納する。
[ステップD95]制御部は、遊技履歴の収集対象となる情報を含むコマンド(対象コ
マンド)を受信したか否かを判定する。制御部は、対象コマンドを受信した場合にステッ
プD96に進み、対象コマンドを受信しない場合に収集処理を終了する。
[ステップD96]制御部は、対象コマンドを受信したときのイベント情報を取得する

[ステップD97]制御部は、対象コマンドを受信したときの遊技状態を取得する。取
得対象となる遊技状態は、出力情報の対象のフィルタリングに用いる遊技状態であり、た
とえば演出モードの種別、特図ゲームの確率状態、特図ゲームの普電サポート状態等があ
る。
[ステップD98]制御部は、遊技履歴の収集対象となる情報と、対象コマンドを受信
したときの遊技状態とを関連付けて遊技履歴として遊技履歴格納領域に格納する。なお、
遊技履歴格納領域は、たとえばリングバッファになっていて、古いデータを新しいデータ
で上書きすることで所定期間について最新の遊技履歴を格納可能にする。これにより、遊
技機10は、ダミーデータを含めて所定期間の遊技履歴を蓄積可能にする。また、遊技機
10は、ダミーデータを遊技履歴で置き換えることで稼働実態に対応する遊技履歴を蓄積
することができる。
次に、遊技履歴格納領域に格納された遊技履歴について図57を用いて説明する。図5
7は、第1の実施形態の収集データの一例を示す図である。
制御部は、対象コマンドから検出する特図ゲームの1回の図柄変動と特図ゲームの1回
の当りとをそれぞれ1回のイベントとして遊技履歴の格納対象とする。制御部は、イベン
トごとにイベントID(ID)を付与するとともにイベント種別(種別)、イベント発生
時刻(時刻)を記録する。また、制御部は、イベントごとにイベント発生の特図ゲームの
確率状態(確率変動)、特図ゲームの普電サポート状態(電サポ)、演出モードの種別(
演出モード)を記録する。
たとえば、ID「xxx111」の遊技履歴は、種別「変動(図柄変動)」、時刻「t
xxx111」であり、イベント発生時の遊技状態が確率変動「高(高確率)」、電サポ
「あり(普電サポート状態)」、演出モード「A」であることを示す。また、ID「xx
x211」の遊技履歴は、種別「変動」、時刻「txxx211」であり、イベント発生
時の遊技状態が確率変動「低(低確率)」、電サポ「あり」、演出モード「A」であるこ
とを示す。また、ID「xxx311」の遊技履歴は、種別「変動」、時刻「txxx3
11」であり、イベント発生時の遊技状態が確率変動「低」、電サポ「なし(非普電サポ
ート状態)」、演出モード「B」であることを示す。また、ID「xxx701」の遊技
履歴は、種別「当り(大当り)」、時刻「txxx701」であり、イベント発生時の遊
技状態が確率変動「−(未定義)」、電サポ「−」、演出モード「−」であることを示す
。なお、種別「当り」のイベントについて、イベント発生時の遊技状態を未定義としても
制御部は、直前の種別「変動」のイベント発生時の遊技状態を参照することで当り発生の
契機となった変動表示の遊技状態を特定することができる。
次に、集計処理について図58を用いて説明する。図58は、第1の実施形態の集計処
理のフローチャートを示す図である。集計処理は、収集した遊技履歴から遊技性能を算出
する処理である。集計処理は、演出制御装置300の制御部(CPU311)によってお
こなわれる処理である。集計処理は、情報開示処理のステップD73で制御部によって実
行される処理である。
[ステップD101]制御部は、集計タイミングであるか否かを判定する。制御部は、
演出制御装置300の処理資源に余裕があるときを集計タイミングとする。たとえば、制
御部は、遊技中でない状態(客待ち状態等)や、遊技中にあっては図柄変動後の図柄停止
時間を集計タイミングとする。制御部は、集計タイミングである場合にステップD102
に進み、集計タイミングでない場合に集計処理を終了する。
[ステップD102]制御部は、設定にしたがった集計期間を取得する。
[ステップD103]制御部は、遊技履歴格納領域に格納された遊技履歴のうち集計期
間内の遊技履歴を遊技状態別に集計する。
[ステップD104]制御部は、集計結果(集計データ)を出力情報格納領域(FeR
AM323)に格納して集計処理を終了する。
次に、出力情報格納領域に格納された集計データについて図59を用いて説明する。図
59は、第1の実施形態の集計データの一例を示す図である。図59に示すユーザ設定期
間集計データは、遊技履歴格納領域に格納された遊技履歴のうちユーザ設定された集計期
間内の遊技履歴を集計した集計データである。
ユーザ設定期間集計データは、遊技状態別の当り確率と対応設定値とを含む。ユーザ設
定期間集計データにおいて個別に集計する遊技状態は、「低確率中、−(普電サポート状
態を問わない)、「低確率中、電サポあり」、「低確率中、電サポなし」、「高確率中、
−」、「高確率中、電サポあり」、「高確率中、電サポなし」がある。また、ユーザ設定
期間集計データにおいて個別に集計する演出モードは、「全モード」、「モードA」、「
モードB」、「モードC」がある。たとえば、遊技状態「低確率中、−」は、当り確率「
1/210」、対応設定値「3」を集計結果とする。なお、対応設定値は、設定値の推定
値であり、当り確率「1/210」に近い遊技性能(当り確率)を有する設定値を選択し
て集計結果とする。
このように、遊技機10は、遊技状態に応じた集計をおこなうことができる。また、遊
技機10は、遊技状態別に集計をおこなうことでデータ数が十分にないときであっても遊
技状態によっては十分に信頼できる集計をおこなうことができる。たとえば、遊技機10
は、低確率中において当り回数のデータ数が十分に得られていない場合であっても、高確
率中において当り回数のデータ数が十分に得られている場合がある。また、遊技機10は
、複数の遊技状態、あるいは複数の演出モードごとに集計をおこなうので、集計結果の真
偽にかかわらず遊技者が信じる集計結果を提供可能にする。たとえば、遊技機10は、演
出モード「モードA」が遊技機性能を正しく反映した集計結果であると信じる遊技者に対
して高い満足度を与えることができる。なお、こうした遊技者の錯誤は、データ蓄積とと
もに真値に収斂していく過程で正され、遊技機10は、真値への収斂過程を新たな興趣と
して遊技者に提供可能にする。
なお、ユーザ設定期間集計データについて説明したが、これ以外の集計期間の集計デー
タについても同様とすることができる。また、遊技機10は、1つの集計期間の集計デー
タを集計するときに他の集計期間の集計データについても並行して集計するようにしても
よいし、処理資源の節約のために1つの集計期間の集計データを集計するときに他の集計
期間の集計データを集計しないようにしてもよい。
なお、あまりに見当違いな集計結果は、遊技者を混乱させることとなるため、遊技機1
0は、集計データについて最低情報量を設定できる。次に、集計データの最低情報量確保
について図60を用いて説明する。図60は、第1の実施形態の集計データにおける最低
情報量確保の一例を示す図である。
当日履歴情報を集計データとするときに、最低情報量を確保している集計データを図6
0(1)に示す。当日履歴情報は、最低情報量を超えているのでそのすべてを集計データ
とする。なお、最低情報量は、あらかじめ設定する閾値である。
次に、当日履歴情報を集計データとするときに、最低情報量を確保していない集計デー
タを図60(2)に示す。当日履歴情報は、最低情報量を超えていないので不足分をダミ
ーデータで補充する。補充するダミーデータの量は、当日履歴情報の増大により減少させ
ることができる。
もう一例、当日履歴情報を集計データとするときに、最低情報量を確保していない集計
データを図60(3)に示す。当日履歴情報は、最低情報量を超えていないので不足分を
前日履歴情報で補充する。補充する前日履歴情報の量は、当日履歴情報の増大により減少
させることができる。
これにより、遊技機10は、集計データについて最低情報量を確保することができ、見
当違いな集計結果を遊技者に提示する危険を抑制することができる。
次に、出力情報編集処理について図61を用いて説明する。図61は、第1の実施形態
の出力情報編集処理のフローチャートを示す図である。出力情報編集処理は、算出した遊
技性能の出力態様を編集する処理である。出力情報編集処理は、演出制御装置300の制
御部(CPU311)によっておこなわれる処理である。出力情報編集処理は、情報開示
処理のステップD74で制御部によって実行される処理である。
[ステップD111]制御部は、集計処理の集計結果を取得する。
[ステップD112]制御部は、設定処理で設定された設定内容を取得する。
[ステップD113]制御部は、設定内容にしたがい集計結果のうちから出力内容(出
力態様)を決定する。
[ステップD114]制御部は、設定内容または遊技状態にしたがい出力内容の出力タ
イミングを決定して出力情報編集処理を終了する。たとえば、制御部は、遊技中か否か、
遊技中であれば変動中か否か、当り中か否かによって、いずれのタイミングで出力内容を
出力するか決定する。より具体的には、制御部は、遊技中でない場合に速やかな出力タイ
ミングを決定できる。また、制御部は、遊技中であれば、あらかじめ設定する出力条件の
成立を待った出力タイミングを決定できる。あらかじめ設定する出力条件は、遊技演出の
との整合や、遊技進行への影響を考慮したものとなる。たとえば、制御部は、変動表示中
であれば、出力内容に差し替えることができる演出(たとえばキャラクタのセリフ演出等
)、あるいは出力内容との重複が許される演出(たとえばカットイン演出等)の発生タイ
ミングを出力タイミングとして決定できる。また、制御部は、当り中であれば、出力内容
に差し替えることができる演出(たとえばインターバル演出等)、あるいは出力内容との
重複が許される演出(たとえばエンディング演出等)の発生タイミングを出力タイミング
として決定できる。
次に、ゲーム中開示処理について図62を用いて説明する。図62は、第1の実施形態
のゲーム中開示処理のフローチャートを示す図である。ゲーム中開示処理は、編集した出
力態様でゲーム(特図ゲーム)中に遊技性能を開示する処理である。ゲーム中開示処理は
、演出制御装置300の制御部(CPU311)によっておこなわれる処理である。ゲー
ム中開示処理は、情報開示処理のステップD75で制御部によって実行される処理である
[ステップD121]制御部は、出力情報編集処理のステップD114で決定した出力
タイミングにもとづいて情報開示可能タイミングであるか否かを判定する。制御部は、情
報開示可能タイミングである場合にステップD122に進み、情報開示可能タイミングで
ない場合にゲーム中開示処理を終了する。
[ステップD122]制御部は、情報開示の抽選に当選したか否かを判定する。制御部
は、情報開示の抽選に当選した場合にステップD123以降に進み情報開示をおこなう。
一方、制御部は、情報開示の抽選に当選しない場合に情報開示をおこなうことなくゲーム
中開示処理を終了する。
このように、制御部は、情報開示可能タイミングであっても必ずしも情報開示をおこな
うわけではなく、抽選に当選した場合に限り情報開示をおこなう。なお、制御部は、ゲー
ム中の開示可能タイミング(たとえば、変動表示ゲームにおけるリーチ演出中)では「1
未満」の抽選確率で情報開示をおこなうことでゲーム中の頻回な情報開示を抑制する。ま
た、制御部は、非ゲーム中の開示可能タイミング(たとえば、客待ち中)では「1」の抽
選確率で情報開示をおこなうことで遊技者の開示要求に応える。
[ステップD123]制御部は、出力情報編集処理のステップD113で決定した出力
内容を取得する。
[ステップD124]制御部は、出力内容にしたがった演出パターンを選択する。たと
えば、制御部は、あらかじめ用意する1以上の選択可能な演出パターン(たとえば、カッ
トインやキャラクタのセリフ等)のうちから1つを選択する。
[ステップD125]制御部は、選択した演出パターンを報知手段によって出力可能に
してセットしてゲーム中開示処理を終了する。
次に、遊技機10の情報開示演出について図63と図64を用いて説明する。図63は
、第1の実施形態の情報開示画面の一例を示す図(その1)である。図64は、第1の実
施形態の情報開示画面の一例を示す図(その2)である。
図63(1)に示す表示画面500は、図柄停止中の表示画面であり、変動表示ゲーム
における変動開始前に図柄を停止表示する。表示画面500は、大図柄群501と、小図
柄群502と、特図1保留数表示503と、特図2保留数表示504と、保留表示505
と、保留消化表示506とを表示する。
大図柄群501は、興趣向上を目的として遊技演出を担当する。そのため、大図柄群5
01は、表示装置41の略中央部に変動表示領域を設定して大きく表示される。大図柄群
501は、左図柄と中図柄と右図柄とを含む。
表示画面500では、左図柄は、図柄が「3」で停止していることを示し、中図柄は、
図柄が「5」で停止していることを示し、右図柄は、図柄が「7」で停止していることを
示す。すなわち、表示画面500では大図柄群501は、特図変動表示ゲームが停止状態
(図柄停止中)であることを示す。
小図柄群502は、遊技者の遊技状態把握の容易性向上を目的として変動表示状態の報
知を担当する。そのため、小図柄群502は、大図柄群501による表示演出を邪魔せず
視認性を確保するように表示装置41の周縁部に小さく表示される。小図柄群502は、
左図柄と中図柄と右図柄とを含む。表示画面500では、小図柄群502を構成する左図
柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが停止状態であることを示
す。
一般に、大図柄群501は、小図柄群502と比較して、大きく表示され、表示位置の
自由度が高く、またその表示態様が大きく変化可能である。反対に、小図柄群502は、
大図柄群501と比較して、小さく表示され、表示位置の自由度が低い(たとえば位置固
定)。
特図1保留数表示503は、特図1ゲームの保留記憶数を表示する。表示画面500で
は、特図1保留数表示503は、特図1ゲームの保留記憶数が「4」であることを示す。
特図2保留数表示504は、特図2ゲームの保留記憶数を表示する。表示画面500では
、特図2保留数表示504は、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。保
留表示505が表示する保留記憶数は、特図1保留数表示503が表示する保留記憶数と
特図2保留数表示504が表示する保留記憶数の和に相当する。
たとえば、表示画面500に示すように特図1保留数表示503が「4」を表示し、特
図2保留数表示504が「0」を表示するとき、保留表示505は、4つの保留記憶表示
により保留記憶数が「4」であることを示す。
保留表示505は、その表示態様(保留表示505に表示した保留記憶表示)により、
特図変動表示ゲームの保留記憶数を明示するとともに、保留記憶ごとのゲーム結果に対す
る期待度を報知できる。
保留消化表示506は、その表示態様により、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあ
るか否かを示すとともにゲーム結果に対する期待度を報知できる。表示画面500では保
留消化表示506は、枠内をブランク(空白)にして、特図変動表示ゲームが停止状態で
あることを示す。この後、遊技機10は、変動表示を開始する。
図63(2)に示す表示画面510は、変動表示開始した後の表示画面である。表示画
面510は、表示画面500の後の画面であって、変動表示中(三図柄変動中)の画面を
示す。表示画面510では、大図柄群501の左図柄と中図柄と右図柄とは、変動してお
り、特図変動表示ゲームが変動表示中であることを示す。また、表示画面510では、小
図柄群502の左図柄と中図柄と右図柄とは、変動しており、特図変動表示ゲームが変動
表示中であることを示す。
表示画面510では、特図1保留数表示503は、特図1ゲームの保留記憶数が「3」
であることを示し、特図2保留数表示504は、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であ
ることを示し、保留表示505は、特図変動表示ゲームの保留記憶数が「3」であること
を示す。また、表示画面510では、保留消化表示506は、消化中の保留記憶表示を表
示し、特図変動表示ゲームが変動表示中であることを示す。
図63(3)に示す表示画面511は、変動表示開始後のリーチ演出発生時の表示画面
である。表示画面511は、表示画面510の後の画面であって、左右図柄が「3」を表
示するリーチ変動中の画面を示す。遊技機10は、リーチ変動中の所定の演出発生で遊技
履歴から算出した情報を開示可能にする。
図63(4)に示す表示画面512は、リーチ演出中のカットイン演出の表示画面であ
る。表示画面512は、表示画面511の後の画面であって、左右図柄が「3」を表示す
るリーチ変動中の画面を示す。遊技機10は、リーチ演出中の当該変動表示についてカッ
トイン表示513(カットイン演出)で所定の期待度を演出する。カットイン表示513
は、ロケットのようなキャラクタ514や背景により所定の期待度を演出する。また、カ
ットイン表示513は、開示情報515を表示する。たとえば、開示情報515は、遊技
者が設定した集計期間、遊技状態における当り確率として「1/200」を含む。これに
より、遊技機10は、遊技中の遊技演出と協調しながら情報開示をおこなうことができる
なお、遊技機10は、リーチ演出中のカットイン演出において開示情報515を表示内
容に含むとしたが、これに限らずキャラクタ演出中や発展演出中、仮停止中、再変動中等
、その他変動表示中で、あるいは図柄停止中であってもよい。
図64(1)に示す表示画面516は、当り中のインターバル演出の表示画面である。
表示画面516は、当り種別表示517と遊技案内518とラウンド表示519と開示情
報520を表示内容に含む。当り種別表示517は、演出上の当り名称(たとえば「Xボ
ーナス」)を示す。遊技案内518は、遊技者に打方向が右側遊技領域であることを案内
する。ラウンド表示519は、ラウンドに対応してシンボル(たとえば星形表示)を表示
し、現在のラウンド数と最終ラウンド数とを示す。開示情報520は、遊技者が設定した
集計期間、遊技状態における当り確率として「1/210」を含む。これにより、遊技機
10は、当り中の遊技演出と協調しながら情報開示をおこなうことができる。
なお、遊技機10は、当り中のインターバル演出において開示情報520を表示内容に
含むとしたが、これに限らずファンファーレ中やラウンド中、エンディング中等であって
もよい。
図64(2)に示す表示画面521は、普電サポート(電サポ)中の表示画面である。
表示画面521は、遊技状態表示522と遊技案内518と開示情報523を表示内容に
含む。遊技状態表示522は、遊技状態名称(たとえば「電サポ」)を示す。なお、遊技
状態表示522は、遊技演出名称(たとえば「モードA」)を表示するようにしてもよい
。開示情報523は、遊技者が設定した集計期間、遊技状態における当り確率として「1
/21」と、開示情報に関連してキャラクタを表示する。たとえば、トラのようなキャラ
クタは、当り確率「1/21」に相当する設定(たとえば設定「2」)を示唆する。
なお、遊技機10は、遊技者の設定に加えて、あるいは遊技者の設定に代えて遊技状態
に限定した情報開示をおこなうようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、表示画面5
21は、開示情報523として普電サポート(電サポ)中における当り確率を表示するよ
うにしてもよい。同様に、遊技機10は、表示画面521は、開示情報523として高確
率中(潜伏確変を含む)や、高確率中(潜伏確変を除く)、その他の遊技状態における当
り確率を表示するようにしてもよい。
また、表示画面521では、特図1保留数表示503は、特図1ゲームの保留記憶数が
「0」であることを示し、特図2保留数表示504は、特図2ゲームの保留記憶数が「4
」であることを示す。なお、表示画面521では、開示情報523の視認性を優先して保
留表示505と保留消化表示506とを非表示とするが表示するようにしてもよい。
図64(3)に示す表示画面524は、普電サポート(電サポ)中の表示画面(別例)
である。表示画面524は、遊技状態表示522と遊技案内518と開示情報525を表
示内容に含む。遊技状態表示522は、遊技状態名称(たとえば「電サポ」)を示す。な
お、開示情報525は、遊技者が設定した集計期間、遊技状態における当り確率として「
1/18」と、開示情報に関連してキャラクタを表示する。たとえば、男の子のようなキ
ャラクタは、当り確率「1/18」に相当する設定(たとえば設定「4」)を示唆する。
図64(4)に示す表示画面526は、客待ち中の表示画面である。表示画面526は
、開示情報527と操作案内528を表示内容に含む。開示情報527は、遊技者が設定
した遊技演出名称(遊技状態名称でもよい)として「モードA」を表示し、遊技演出「モ
ードA」における当り確率「1/170」を表示し、当り確率「1/170」に相当する
設定として設定「5」)を表示する。操作案内528は、操作部に相当するプッシュボタ
ン25と、操作案内を表示する。なお、遊技機10は、客待ち中の情報開示について、受
け付けた操作にしたがい集計期間、集計内容、表示内容を随時更新可能にしてもよい。
なお、遊技機10は、当り確率の設定示唆をキャラクタに加えて、あるいはキャラクタ
に代えて背景表示によってもおこなうことができる。次に、背景表示による当り確率の設
定示唆について図65を用いて説明する。図65は、第1の実施形態の設定示唆態様の一
例を示す図である。
情報開示中の背景表示は、示唆する設定値に応じて複数種類の表示態様がある。推定設
定値「0」は、白色(無地淡色で図示)の表示態様で背景を表示する。推定設定値「1」
は、青色(斜線ハッチングで図示)の表示態様で背景を表示する。推定設定値「2」は、
緑色(交差ハッチングで図示)の表示態様で背景を表示する。推定設定値「3」は、赤色
(無地濃色で図示)の表示態様で背景を表示する。推定設定値「4」は、花弁柄の表示態
様で背景を表示する。推定設定値「5」は、虹色の表示態様で背景を表示する。
これにより、制御部は、所定の演出表示の背景色で推定設定値を示唆することができる
。たとえば、制御部は、図63(4)に示した表示画面512でリーチ演出中のカットイ
ン演出の背景表示を無地濃色とすることで推定設定値「3」を示唆することができる。な
お、制御部は、演出表示の背景色に限らずその他の表示箇所にて推定設定値を示唆するよ
うにしてもよい。また、制御部は、色彩や模様に限らず、その他の表示態様によって推定
設定値を示唆するようにしてもよい。
次に、非ゲーム中開示処理について図66を用いて説明する。図66は、第1の実施形
態の非ゲーム中開示処理のフローチャートを示す図である。非ゲーム中開示処理は、編集
した出力態様でゲーム(特図ゲーム)中以外に遊技性能を開示する処理である。非ゲーム
中開示処理は、演出制御装置300の制御部(CPU311)によっておこなわれる処理
である。非ゲーム中開示処理は、情報開示処理のステップD76で制御部によって実行さ
れる処理である。
[ステップD131]制御部は、非ゲーム中の開示要求操作があるか否かを判定する。
たとえば、制御部は、客待ち中のプッシュボタン25からの所定の操作入力を非ゲーム中
の開示要求操作と判定する。制御部は、非ゲーム中の開示要求操作がある場合にステップ
D132に進み、非ゲーム中の開示要求操作がない場合に非ゲーム中開示処理を終了する
[ステップD132]制御部は、集計期間、遊技状態、表示内容等の開示内容選択操作
を受け付ける。
[ステップD133]制御部は、遊技者が選択した集計期間、遊技状態における集計デ
ータの情報開示をおこなう。たとえば、制御部は、表示装置41によって情報開示をおこ
なう。
[ステップD134]制御部は、情報開示を終了するか否かを判定する。制御部は、客
待ち中のプッシュボタン25からの所定の操作入力を情報開示終了操作と判定する。また
、制御部は、ゲーム開始を情報開示終了操作と判定する。制御部は、情報開示を終了しな
い場合にステップD132に進み、情報開示を継続する。一方、制御部は、情報開示を終
了する場合に非ゲーム中開示処理を終了する。
これにより、遊技機10は、非ゲーム中においても遊技者に対して所望の集計データを
開示することができる。
次に、変形例のゲーム中開示処理について図67を用いて説明する。図67は、第1の
実施形態の変形例のゲーム中開示処理のフローチャートを示す図である。変形例の遊技機
10は、ゲーム中の遊技者操作の受付を伴う演出(たとえば、プッシュボタン演出)時に
情報開示をおこなう。変形例のゲーム中開示処理は、演出制御装置300の制御部(CP
U311)によっておこなわれる処理である。変形例のゲーム中開示処理は、情報開示処
理のステップD75で制御部によって実行される処理である。
[ステップD141]制御部は、遊技者操作の受付を伴う演出の受付時間中に遊技者操
作の受付があったか否かを判定する。制御部は、遊技者操作の受付がない場合にステップ
D142に進み、遊技者操作の受付があった場合にステップD143に進む。
[ステップD142]遊技者操作の受付がない場合に、制御部は、遊技者操作の受付が
なかった場合の遊技演出パターン(非受付演出パターン)を選択する。制御部は、選択し
た非受付演出パターンをセットしてゲーム中開示処理を終了する。このように、遊技機1
0は、遊技者操作を受け付けなかった場合に遊技者に情報開示機会を与えない。これによ
り、遊技機10は、遊技者に対してゲーム参加を促すことができる。
[ステップD143]遊技者操作の受付があった場合に、制御部は、情報開示をおこな
うか否かを抽選する。制御部は、情報開示をおこなう抽選に落選した場合にステップD1
44に進み、情報開示をおこなう抽選に当選した場合にステップD145に進む。
[ステップD144]情報開示をおこなう抽選に落選した場合に、制御部は、遊技者操
作の受付があった場合の遊技演出パターンであって情報開示を伴わない遊技演出パターン
(受付演出パターン)を選択する。制御部は、選択した受付演出パターンをセットしてゲ
ーム中開示処理を終了する。このように、遊技機10は、遊技者操作を受け付けた場合で
あっても遊技者に情報開示機会を与えない場合を用意する。これにより、遊技機10は、
情報開示に対する特典としての価値を高めて遊技者に対してゲーム参加を促すことができ
る。
[ステップD145]情報開示をおこなう抽選に当選した場合に、制御部は、出力情報
編集処理のステップD113で決定した出力内容を取得する。
[ステップD146]制御部は、遊技者操作の受付があった場合の遊技演出パターンで
あって出力内容にしたがった演出パターン(情報開示を伴う遊技演出パターン(開示演出
パターン))を選択する。制御部は、選択した開示演出パターンをセットしてゲーム中開
示処理を終了する。このように、遊技機10は、遊技者操作を受け付けた場合であっても
希少性を演出しながら遊技者に情報開示機会を与える。これにより、遊技機10は、情報
開示に対する特典としての価値を高めて遊技者に対してゲーム参加を促すことができる。
なお、遊技機10は、設定変更により遊技性能が変わり得る。また、遊技機10は、設
定変更に電源投入を伴うため、十分なデータ量を確保できるのであれば電源投入を跨がな
い範囲の履歴情報単位でデータを集計することが望ましい。また、遊技機10は、電源投
入の前後の履歴情報を比較して設定変更の有無を推定し、電源投入を跨いだ履歴情報であ
っても設定変更がないと推定した場合には電源投入を跨がない範囲の履歴情報とみなすよ
うにしてもよい。
また、遊技機10は、当り確率や推定設定値を報知可能としたが、他の性能情報を報知
対象としてもよい。たとえば、遊技機10は、確率変動突入率、電サポ突入率、確率変動
や電サポ中の連続当り回数、獲得賞球数、ベース等を報知対象としてもよい。
なお、遊技機10における設定は、以下のようにしておこなうことで不正防止対策を図
るようにしてもよい。
(1)遊技制御装置100は、設定変更時に遊技用マイコン111内のRAM111C
および払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理を
実行する。これにより、遊技機10は、異なる設定値に跨って遊技制御をおこなうことを
防止する。
(2)遊技制御装置100は、設定変更時および設定確認時に外部情報端子板71から
セキュリティ信号を出力する。これにより、遊技機10は、設定変更あるいは設定確認が
あったことを外部接続機器(たとえば、ホールコンピュータや、呼出ランプ等の情報開示
機器)に対して通知することができる。セキュリティ信号を入力した外部接続機器は、設
定変更あるいは設定確認があったことを報知手段(ランプや音(音声を含む)等)により
報知することができる。なお、遊技制御装置100は、設定変更と設定確認とで共通のセ
キュリティ信号を出力してもよいし、設定変更と設定確認とを区別可能なセキュリティ信
号を出力してもよい。
(3)遊技制御装置100は、基板ボックスに収容されて前面枠12の裏面側に取り付
けられる。遊技制御装置100は、所要の操作部(RAM初期化スイッチ112、設定値
変更スイッチ126、設定キースイッチ127)、各種コネクタ等が外部に臨む以外、封
止された基板ボックスによって保護される。これにより、設定変更あるいは設定確認の移
行契機となる主媒体(遊技用マイコン111等)は、封止された基板ボックスによって保
護される。また、遊技制御装置100は、設定キースイッチ127を外部に臨ませて、設
定キースイッチ127以外の所要の操作部(RAM初期化スイッチ112、設定値変更ス
イッチ126)を封止された基板ボックスによって保護するものであってもよい。
(4)遊技制御装置100は、設定変更あるいは設定確認の移行契機となる主媒体(遊
技用マイコン111等)へのアクセスに設定キースイッチ127の操作を必須とすること
で、設定キーを有しない第三者の主媒体へのアクセスを排除する。なお、遊技制御装置1
00は、設定キースイッチ127の操作によって、所要の操作部(RAM初期化スイッチ
112、設定値変更スイッチ126)へのアクセスを可能にする構成としてもよい。たと
えば、遊技制御装置100は、設定キースイッチ127の操作によってRAM初期化スイ
ッチ112、設定値変更スイッチ126への物理的操作を可能にする構成(たとえば、操
作窓の開閉)としてもよいし、設定キースイッチ127の操作によってRAM初期化スイ
ッチ112、設定値変更スイッチ126への操作を電気的にあるいは論理的に有効化する
構成としてもよいし、これらの組合せによる構成としてもよい。
(5)遊技制御装置100は、所要の操作部(RAM初期化スイッチ112、設定値変
更スイッチ126、設定キースイッチ127)、所要の情報表示部(状態表示装置135
、確率設定値表示装置136)を遊技用マイコン111によって制御する。なお、遊技制
御装置100は、エラー解除に用いるエラー解除スイッチや、遊技開始契機を与える遊技
開始スイッチを備えるようにしてもよく、エラー解除スイッチや遊技開始スイッチもまた
遊技用マイコン111によって制御するようにしてもよい。
(6)遊技制御装置100は、RAM初期化スイッチ112と設定キースイッチ127
の入力状態の組合せから4つの電源投入状態を決定する。遊技制御装置100は、RAM
初期化スイッチ112がON、設定キースイッチ127がONのとき、設定値を変更可能
な設定変更状態とし、RAM初期化スイッチ112がOFF、設定キースイッチ127が
ONのとき、設定値を確認可能な設定確認状態とし、RAM初期化スイッチ112がON
、設定キースイッチ127がOFFのとき、遊技用マイコン111内のRAM111Cお
よび払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化するRAMク
リア(RWMクリア)状態とし、RAM初期化スイッチ112がOFF、設定キースイッ
チ127がOFFのとき、電源投入があった停電復旧(復電)状態とする。
(7)遊技機10は、設定変更状態において、以下のようなステップで設定変更をおこ
なうことができる。電源OFFの状態で設定キースイッチ127がOFF状態で設定キー
を挿入する(ステップ1)。設定キーを操作(たとえば、回す)し、設定キースイッチ1
27をON状態に切り替える(ステップ2)。RAM初期化スイッチ112を押下操作(
ON)しながら電源を投入(電源スイッチON)することにより、設定変更状態となる(
ステップ3)。設定変更状態において、設定値変更スイッチ126の押下操作1回ごとに
設定値を変更する(ステップ4)。設定キーを操作(たとえば、回す)し、設定キースイ
ッチ127をOFF状態に切り替えることで設定値を確定し、設定変更状態を終了する(
ステップ5)。
このとき、報知手段(たとえば、表示装置41による表示、スピーカ19a,19bに
よる音(音声)、枠装飾装置18や盤装飾装置46による発光)により、ステップ3,4
で設定変更を報知し、ステップ5でRAMクリアを報知する。また、外部情報出力手段(
たとえば、外部情報端子板71)は、ステップ3,4でセキュリティ信号を出力し、ステ
ップ5でセキュリティ信号の出力を停止する。なお、遊技制御装置100は、ステップ5
におけるRAMクリア報知に先立ち、ステップ3でRAMクリアを実行する。すなわち、
遊技制御装置100は、RAMクリア報知よりも設定変更報知を優先することで、設定値
変更報知を迅速におこない不正防止対策としての効果向上を図っている。また、確率設定
値表示装置136は、ステップ1,2で消灯し、ステップ3,4で設定値を表示し、ステ
ップ5で消灯する。また、状態表示装置135は、ステップ1〜4で消灯し、ステップ5
でベース値を表示する。なお、遊技機10は、状態表示装置135と確率設定値表示装置
136とを一体にして設けてもよく、たとえば、状態表示装置135が確率設定値表示装
置136を兼ねるようにしてもよい。その場合、状態表示装置135は、ステップ1,2
で消灯し、ステップ3,4で設定値を表示し、ステップ5でベース値を表示する。なお、
遊技制御装置100の遊技状態は、ステップ3,4で遊技開始前であり、ステップ5で遊
技開始し、以降遊技中となる。
(8)遊技機10は、設定確認状態において、以下のようなステップで設定確認をおこ
なうことができる。電源OFFの状態で設定キースイッチ127がOFF状態で設定キー
を挿入する(ステップ1)。設定キーを操作(たとえば、回す)し、設定キースイッチ1
27をON状態に切り替える(ステップ2)。RAM初期化スイッチ112を押下操作す
ることなく(OFF)電源を投入(電源スイッチON)することにより、設定確認状態と
なる(ステップ3)。設定キーを操作(たとえば、回す)し、設定キースイッチ127を
OFF状態に切り替えることで設定確認状態を終了する(ステップ4)。
このとき、報知手段(たとえば、表示装置41による表示、スピーカ19a,19bに
よる音(音声)、枠装飾装置18や盤装飾装置46による発光)により、ステップ3で設
定確認を報知する。また、外部情報出力手段(たとえば、外部情報端子板71)は、ステ
ップ3でセキュリティ信号を出力し、ステップ4でセキュリティ信号の出力を停止する。
また、確率設定値表示装置136は、ステップ1,2で消灯し、ステップ3で設定値を表
示し、ステップ4で消灯する。また、状態表示装置135は、ステップ1〜3で消灯し、
ステップ4でベース値を表示する。なお、遊技機10は、状態表示装置135と確率設定
値表示装置136とを一体にして設けてもよく、たとえば、状態表示装置135が確率設
定値表示装置136を兼ねるようにしてもよい。その場合、状態表示装置135は、ステ
ップ1,2で消灯し、ステップ3で設定値を表示し、ステップ4でベース値を表示する。
なお、遊技制御装置100の遊技状態は、ステップ3で遊技開始前であり、ステップ4で
遊技開始し、以降遊技中となる。
なお、遊技機10は、設定変更や設定確認を電源投入時の遊技開始前に限っておこなえ
るようにしている。これにより、遊技機10は、遊技中の設定変更や設定確認を排除し、
遊技中の動作保証を容易にしている。
上述した第1の実施形態(変形例含む)の遊技機10は、一側面において以下のような
特徴を有する。
(1)遊技機10は、遊技に関する設定を複数種類の中から選択可能にして遊技制御を
おこなう主制御装置(遊技制御装置100)と、主制御装置の指令にもとづいて演出制御
をおこなう従制御装置(演出制御装置300)とを備える。従制御装置は、指令にもとづ
いて遊技履歴を生成し、遊技履歴から所定の遊技状態における遊技性能を算出し、所定の
報知契機で遊技性能を報知する制御部(CPU311)を備える。
(2)(1)の制御部は、設定値にしたがった遊技進行に伴う指令にもとづいて遊技履
歴を生成する。
(3)(1)の制御部は、遊技者(または管理者等)の操作を受け付けて報知内容(開
示内容)を設定する。
(4)(1)の制御部は、ゲーム(特図ゲーム)中に遊技性能を報知(開示)する。
(5)(1)の制御部は、ゲーム(特図ゲーム)中以外(たとえば客待ち中)に遊技性
能を報知(開示)する。
(6)(1)の制御部は、履歴を収集している期間(履歴収集期間)のうちの集計対象
となる期間(集計期間)を設定可能にする。
(7)(1)の制御部は、集計データについて最低情報量を設定し、最低情報量の不足
分をダミーデータで補充する。
(8)(1)の制御部は、集計データについて最低情報量を設定し、最低情報量の不足
分を過去の履歴情報(たとえば前日履歴情報、あるいは前日以前であっても類似する集計
データを有する履歴情報等)で補充する。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態の遊技機10について説明する。従来、演出制御装置300にお
ける演出制御処理について異なる入力パラメータ(コマンド)であっても同じテーブルデ
ータを用いる等、同じ処理であれば1つの制御プログラムを共用していた。しかしながら
、開発過程において一部の入力パラメータ(コマンド)の処理だけ修正したい場合に、開
発負担が大きくなる傾向にある。そこで、第2の実施形態の遊技機10は、同じテーブル
データを用いる等、同じ処理であっても、入力パラメータ(コマンド)が異なる場合にそ
れぞれの制御プログラムを用意するようにした。これにより、遊技機10は、開発過程に
おいて一部の入力パラメータ(コマンド)の処理だけ修正したい場合に、修正範囲を当該
入力パラメータの処理だけ修正すればよく、プログラムの開発負担を軽減できる。
まず、第2の実施形態の特図ゲーム(特図1ゲーム、特図2ゲーム)の代表的な変動表
示シーケンスについて図68を用いて説明する。図68は、第2の実施形態の変動表示シ
ーケンスの一例を示す図である。
図示する変動表示シーケンスは、変動開始タイミングt0から変動停止タイミングt3
までの時間T00を変動表示時間(仮停止時間を含み、図柄停止時間を除く)とする。こ
の変動表示シーケンスは、変動開始タイミングt0からタイミングt1までの時間T01
を前半変動とし、タイミングt1からタイミングt2まで時間T02を後半変動とし、タ
イミングt2から変動停止タイミングt3までの時間T03を仮停止とする。
演出制御装置300は、遊技制御装置100から変動開始コマンドを受信して図柄変動
を開始(変動開始)し、停止コマンドを受信して図柄変動を停止(変動停止)する。変動
開始コマンドは、1つのコマンドでもよいし、2以上のコマンドからなるコマンドセット
(たとえば、停止図柄コマンド、変動パターンコマンド、保留コマンド等)であってもよ
い。
演出制御装置300は、変動開始コマンドを受信して前半変動と後半変動、仮停止ごと
に演出制御内容を決定する。なお、後半変動は、仮停止を含むものであってもよい。した
がって、演出制御装置300は、1つの演出制御プログラムによって前半変動の演出制御
内容を決定し、別の演出制御プログラムによって後半変動の演出制御内容を決定する。ま
た、変動表示シーケンスは、前半変動と後半変動、仮停止を基本シーケンスとしたとき、
基本シーケンス中にサブシーケンスとして1以上のサブ演出を含むことができる。
たとえば、演出制御装置300は、変動開始タイミングt0からタイミングt1までの
前半変動のうちに、時間T04のサブ演出と時間T05のサブ演出を選択的に含めること
ができる。
なお、演出制御装置300は、前半変動開始までに、すべての演出制御内容の決定(抽
選)をおこない、決定した演出制御内容にしたがい変動中の演出制御をおこなうものであ
るが、変動中の演出制御の進行に合わせて随時に演出制御内容の決定(抽選)をおこなう
ものであってもよい。
次に、変動表示における演出制御内容を決定する演出制御プログラム単位の演出振分に
ついて図69を用いて説明する。図69は、第2の実施形態の変動表示の演出制御単位の
一例を示す図である。
図69(1)の表は、演出制御プログラム単位の前半変動と後半変動の組合せを示す。
前半変動「短縮ハズレ」、「通常ハズレ」、「ステップアップハズレ」、および「疑似連
ハズレ」は、対となる後半変動がない。すなわち、前半変動「短縮ハズレ」、「通常ハズ
レ」、「ステップアップハズレ」、および「疑似連ハズレ」は、後半変動をパスして仮停
止する。
一方、前半変動「通常リーチ」、「ステップアップリーチ」、および「疑似連リーチ」
は、後半変動「ステップアップ振分」と対となる。後半変動「ステップアップ振分」は、
詳細を省くが2以上の振分パターンを有する。
演出制御装置300は、前半変動「短縮ハズレ」、「通常ハズレ」、「通常リーチ」、
「ステップアップハズレ」、「ステップアップリーチ」、「疑似連ハズレ」、および「疑
似連リーチ」のそれぞれに対応する演出制御プログラムを用意する。また、演出制御装置
300は、後半変動「ステップアップ振分」の振分パターンごとに対応する演出制御プロ
グラムを用意する。
図69(2)の表は、サブ演出の一覧を示す。サブ演出は、「PB(プッシュボタン)
予告」、「PB背景チェンジ」がある。演出制御装置300は、サブ演出ごとに対応する
演出制御プログラムを用意する。
なお、演出制御プログラムは、1つの入力パラメータ(コマンド)に対応して1つの演
出制御プログラムが設けられるものであってもよいし、2以上の入力パラメータ(コマン
ド)に対応して1つの演出制御プログラムが設けられるものであってもよい。また、演出
制御プログラムは、制御単位が独立していればよく、独立したプログラムに限らず1つの
プログラム中のサブルーチン等であってもよい。
次に、前半変動における演出制御プログラムと参照テーブル群について図70を用いて
説明する。図70は、第2の実施形態の前半変動における演出制御単位の制御プログラム
と参照テーブル群の組合せの一例を示す図である。
演出制御装置300は、参照テーブル群(テーブルセット)「テーブルセットMA」を
参照しながら前半変動プログラム(演出制御プログラム)「プログラムMP1」を実行す
ることによって、前半変動「短縮ハズレ」の演出制御内容を決定する。
また、演出制御装置300は、参照テーブル群「テーブルセットMB」を参照しながら
前半変動プログラム「プログラムMP2」を実行することによって、前半変動「通常ハズ
レ」の演出制御内容を決定する。
また、演出制御装置300は、参照テーブル群「テーブルセットMB」を参照しながら
前半変動プログラム「プログラムMP3」を実行することによって、前半変動「通常リー
チ」の演出制御内容を決定する。
また、演出制御装置300は、参照テーブル群「テーブルセットMC」を参照しながら
前半変動プログラム「プログラムMP4」を実行することによって、前半変動「ステップ
アップハズレ」の演出制御内容を決定する。
また、演出制御装置300は、参照テーブル群「テーブルセットMC」を参照しながら
前半変動プログラム「プログラムMP5」を実行することによって、前半変動「ステップ
アップリーチ」の演出制御内容を決定する。
また、演出制御装置300は、参照テーブル群「テーブルセットMD」を参照しながら
前半変動プログラム「プログラムMP6」を実行することによって、前半変動「疑似連ハ
ズレ」の演出制御内容を決定する。
また、演出制御装置300は、参照テーブル群「テーブルセットMD」を参照しながら
前半変動プログラム「プログラムMP7」を実行することによって、前半変動「疑似連リ
ーチ」の演出制御内容を決定する。
このように、演出制御装置300は、前半変動ごとに演出制御プログラムを用意する。
また、演出制御装置300は、前半変動ごとにテーブルセットを用意する。なお、テーブ
ルセットは、演出制御プログラムごとに用意されるもの(たとえば、テーブルセット「テ
ーブルセットMA」)であってもよいし、2以上の演出制御プログラムで共用されるもの
(たとえば、テーブルセット「テーブルセットMB」)であってもよい。
次に、サブ演出における演出制御プログラムと参照テーブル群について図71を用いて
説明する。図71は、第2の実施形態のサブ演出における演出制御単位の制御プログラム
と参照テーブル群の組合せの一例を示す図である。
演出制御装置300は、参照テーブル群(テーブルセット)「テーブルセットSA」を
参照しながらサブ演出プログラム(演出制御プログラム)「プログラムSP1」を実行す
ることによって、サブ演出「PB予告」の演出制御内容を決定する。
また、演出制御装置300は、参照テーブル群「テーブルセットSB」を参照しながら
サブ演出プログラム「プログラムSP2」を実行することによって、サブ演出「PB背景
チェンジ」の演出制御内容を決定する。
このように、演出制御装置300は、サブ演出ごとに演出制御プログラムを用意する。
また、演出制御装置300は、サブ演出ごとにテーブルセットを用意する。なお、テーブ
ルセットは、演出制御プログラムごとに用意されるもの(たとえば、テーブルセット「テ
ーブルセットSA」)であってもよいし、2以上の演出制御プログラムで共用されるもの
であってもよい。
なお、前半変動とサブ演出について演出制御単位の制御プログラムと参照テーブル群の
組合せを説明したが、後半変動についても同様である。以下についても、前半変動とサブ
演出について説明し、同様となる後半変動についての説明を省略する。
次に、前半変動の演出制御内容決定過程において実行される演出制御プログラムと参照
されるテーブルセットとを、図72を用いて説明する。図72は、第2の実施形態の前半
変動実行制御における制御プログラムと参照テーブル群の組合せの一例を示す図である。
演出制御装置300は、通常ハズレに関する変動開始コマンドを受信したとき、参照テ
ーブル群「テーブルセットMB」を参照しながら前半変動プログラム「プログラムMP2
」を実行することによって、変動開始タイミングt0からタイミングt1までの前半変動
「通常ハズレ」の演出制御内容を決定する。
また、演出制御装置300は、通常リーチに関する変動開始コマンドを受信したとき、
参照テーブル群「テーブルセットMB」を参照しながら前半変動プログラム「プログラム
MP3」を実行することによって、変動開始タイミングt0からタイミングt1までの前
半変動「通常リーチ」の演出制御内容を決定する。
なお、前半変動プログラム「プログラムMP2」と「プログラムMP3」は別々に用意
されるが、参照する参照テーブル群が同一(参照テーブル群「テーブルセットMB」)で
あり、制御内容を同じにするプログラムである。
また、前半変動プログラム「プログラムMP2」と「プログラムMP3」は、それぞれ
前半変動中にサブ演出「PB予告」、「PB背景チェンジ」を実行可能にしている。たと
えば、演出制御装置300は、前半変動プログラム「プログラムMP2」または「プログ
ラムMP3」の実行中に、サブ演出「PB予告」の実行判定をおこなう。演出制御装置3
00は、サブ演出「PB予告」を実行するとしたときに、参照テーブル群「テーブルセッ
トSA」を参照しながらサブ演出プログラム「プログラムSP1」を実行することによっ
て、時間T04のサブ演出「PB予告」の演出制御内容を決定する。また、演出制御装置
300は、前半変動プログラム「プログラムMP2」または「プログラムMP3」の実行
中に、サブ演出「PB背景チェンジ」の実行判定をおこなう。演出制御装置300は、サ
ブ演出「PB背景チェンジ」を実行するとしたときに、参照テーブル群「テーブルセット
SB」を参照しながらサブ演出プログラム「プログラムSP2」を実行することによって
、時間T04のサブ演出「PB予告」の演出制御内容を決定する。
次に、演出制御装置300が前半変動プログラム「プログラムMP2」,「プログラム
MP3」の実行中に参照するテーブルセット「テーブルセットMB」について図73を用
いて説明する。図73は、第2の実施形態の前半変動における制御プログラムとテーブル
選択パターンの一例を示す図である。
テーブルセット「テーブルセットMB」は、テーブル「テーブルMB1」、テーブル「
テーブルMB2」、テーブル「テーブルMB3」、テーブル「テーブルMB4」、および
テーブル「テーブルMB5」を含む。
各テーブルは、データテーブルであって、入力パラメータ(コマンド)ごとに選択可能
な演出パターンと、その選択確率(抽選確率)とを含む。たとえば、テーブル「テーブル
MB1」は、演出パターン「パターン11」、「パターン12」、「パターン13」、お
よび「パターン14」を含む。また、テーブル「テーブルMB2」は、演出パターン「パ
ターン21」、および「パターン22」を含む。また、テーブル「テーブルMB3」は、
演出パターン「パターン31」、および「パターン32」を含む。また、テーブル「テー
ブルMB4」は、演出パターン「パターン41」、および「パターン42」を含む。また
、テーブル「テーブルMB5」は、演出パターン「パターン51」、および「パターン5
2」を含む。なお、各テーブルに含まれる演出パターンは、ただ1つであってもよいし、
2つ以上であってもよい。
なお、図中の各テーブルを結ぶ実線は、前半変動プログラム「プログラムMP2」,「
プログラムMP3」の制御シーケンスを示す。たとえば、前半変動プログラム「プログラ
ムMP2」,「プログラムMP3」は、最初にテーブル「テーブルMB1」を参照し、テ
ーブル「テーブルMB1」が規定する演出パターンを選択する制御シーケンスを有する。
前半変動プログラム「プログラムMP2」,「プログラムMP3」は、テーブル「テーブ
ルMB1」において演出パターン「パターン11」を選択した場合、テーブル「テーブル
MB2」を参照し、テーブル「テーブルMB2」が規定する演出パターンを選択する制御
シーケンスを有する。また、前半変動プログラム「プログラムMP2」,「プログラムM
P3」は、テーブル「テーブルMB1」において演出パターン「パターン12」を選択し
た場合、テーブル「テーブルMB3」を参照し、テーブル「テーブルMB3」が規定する
演出パターンを選択する制御シーケンスを有する。また、前半変動プログラム「プログラ
ムMP2」,「プログラムMP3」は、テーブル「テーブルMB1」において演出パター
ン「パターン13」、または「パターン14」を選択した場合、サブ演出「PB予告」の
演出制御内容を決定するサブ演出プログラム「プログラムSP1」を実行(サブシーケン
スの実行)する制御シーケンスを有する。
そして、前半変動プログラム「プログラムMP2」,「プログラムMP3」は、テーブ
ル「テーブルMB2」において演出パターン「パターン21」を選択した場合、前半変動
を終了して後半変動「後半A」に接続する制御シーケンスを有する。また、前半変動プロ
グラム「プログラムMP2」,「プログラムMP3」は、テーブル「テーブルMB2」に
おいて演出パターン「パターン22」を選択した場合、テーブル「テーブルMB4」を参
照し、テーブル「テーブルMB4」が規定する演出パターンを選択する制御シーケンスを
有する。
そして、前半変動プログラム「プログラムMP2」,「プログラムMP3」は、テーブ
ル「テーブルMB3」において演出パターン「パターン31」を選択した場合、前半変動
を終了して後半変動「後半A」に接続する制御シーケンスを有する。また、前半変動プロ
グラム「プログラムMP2」,「プログラムMP3」は、テーブル「テーブルMB3」に
おいて演出パターン「パターン32」を選択した場合、前半変動を終了して後半変動「後
半B」に接続する制御シーケンスを有する。
そして、前半変動プログラム「プログラムMP2」,「プログラムMP3」は、テーブ
ル「テーブルMB4」において演出パターン「パターン41」、または「パターン42」
を選択した場合、前半変動を終了して後半変動「後半A」に接続する制御シーケンスを有
する。
そして、前半変動プログラム「プログラムMP2」,「プログラムMP3」は、サブ演
出プログラム「プログラムSP1」を実行後に、テーブル「テーブルMB5」を参照し、
テーブル「テーブルMB5」が規定する演出パターンを選択する制御シーケンスを有する
そして、前半変動プログラム「プログラムMP2」,「プログラムMP3」は、テーブ
ル「テーブルMB5」において演出パターン「パターン51」を選択した場合、サブ演出
「PB背景チェンジ」の演出制御内容を決定するサブ演出プログラム「プログラムSP2
」を実行(サブシーケンスの実行)する制御シーケンスを有する。また、前半変動プログ
ラム「プログラムMP2」,「プログラムMP3」は、テーブル「テーブルMB5」にお
いて演出パターン「パターン52」を選択した場合、前半変動を終了して後半変動「後半
C」に接続する制御シーケンスを有する。
そして、前半変動プログラム「プログラムMP2」,「プログラムMP3」は、サブ演
出プログラム「プログラムSP2」を実行後に、前半変動を終了して後半変動「後半C」
に接続する制御シーケンスを有する。
このようにして、演出制御装置300は、前半変動の演出内容を決定することができる

次に、演出制御装置300がサブ演出プログラム「プログラムSP1」の実行中に参照
するテーブルセット「テーブルセットSA」と、サブ演出プログラム「プログラムSP2
」の実行中に参照するテーブルセット「テーブルセットSB」とについて図74を用いて
説明する。図74は、第2の実施形態のサブ演出における制御プログラムとテーブル選択
パターンの一例を示す図である。
図74(1)は、演出制御装置300がサブ演出プログラム「プログラムSP1」の実
行中に参照するテーブルセット「テーブルセットSA」を示す。テーブルセット「テーブ
ルセットSA」は、テーブル「テーブルSA1」を含む。テーブル「テーブルSA1」は
、演出パターン「パターン61」、「パターン62」、「パターン63」、および「パタ
ーン64」を含む。
なお、図中のテーブルを結ぶ実線は、サブ演出プログラム「プログラムSP1」の制御
シーケンスを示す。たとえば、サブ演出プログラム「プログラムSP1」は、テーブル「
テーブルSA1」を参照し、テーブル「テーブルSA1」が規定する演出パターンを選択
する制御シーケンスを有する。
サブ演出プログラム「プログラムSP1」は、テーブル「テーブルSA1」において演
出パターン「パターン61」、「パターン62」、「パターン63」、および「パターン
64」のいずれを選択した場合であっても呼出元(実行元)のプログラム(たとえば、前
半変動プログラム「プログラムMP2」)に復帰する制御シーケンスを有する。
なお、演出パターン「パターン61」(交差ハッチングで示す)は、演出の整合性に注
意を要する特定演出であって、たとえば当確演出である。当確演出は、当りを導出する変
動表示だけで選択可能であり、当りを導出しない変動表示で選択される場合があってはな
らない。
サブ演出プログラム「プログラムSP1」やテーブルセット「テーブルセットSA」(
テーブル「テーブルSA1」)は、制御対象にこのような特定演出を含むため、整合性に
注意を要する制御箇所として前半変動プログラム「プログラムMP2」,「プログラムM
P3」から切り離されている。すなわち、演出制御装置300は、前半変動プログラム「
プログラムMP2」,「プログラムMP3」やテーブルセット「テーブルセットMB」か
ら注意を要する制御箇所を切り離したため、前半変動プログラム「プログラムMP2」,
「プログラムMP3」やテーブルセット「テーブルセットMB」の変更に対する自由度を
確保しながら全体としての整合性を担保する。
図74(2)は、演出制御装置300がサブ演出プログラム「プログラムSP2」の実
行中に参照するテーブルセット「テーブルセットSB」を示す。テーブルセット「テーブ
ルセットSB」は、テーブル「テーブルSB1」、および「テーブルSB2」を含む。テ
ーブル「テーブルSB1」は、演出パターン「パターン71」、および「パターン72」
を含む。テーブル「テーブルSB2」は、演出パターン「パターン81」、および「パタ
ーン82」を含む。
なお、図中のテーブルを結ぶ実線は、サブ演出プログラム「プログラムSP2」の制御
シーケンスを示す。たとえば、サブ演出プログラム「プログラムSP2」は、最初にテー
ブル「テーブルSB1」を参照し、テーブル「テーブルSB1」が規定する演出パターン
を選択する制御シーケンスを有する。
そして、サブ演出プログラム「プログラムSP2」は、テーブル「テーブルSB1」に
おいて演出パターン「パターン71」を選択した場合、テーブル「テーブルSB2」を参
照し、テーブル「テーブルSB2」が規定する演出パターンを選択する制御シーケンスを
有する。また、サブ演出プログラム「プログラムSP2」は、テーブル「テーブルSB1
」において演出パターン「パターン72」を選択した場合、呼出元(実行元)のプログラ
ム(たとえば、前半変動プログラム「プログラムMP2」)に復帰する制御シーケンスを
有する。
そして、サブ演出プログラム「プログラムSP2」は、テーブル「テーブルSB2」に
おいて演出パターン「パターン81」、および「パターン82」のいずれを選択した場合
であっても呼出元(実行元)のプログラム(たとえば、前半変動プログラム「プログラム
MP2」)に復帰する制御シーケンスを有する。
なお、演出パターン「パターン71」、および「パターン81」(交差ハッチングで示
す)は、演出の整合性に注意を要する特定演出であって、たとえば当確演出である。当確
演出は、当りを導出する変動表示だけで選択可能であり、当りを導出しない変動表示で選
択される場合があってはならない。
サブ演出プログラム「プログラムSP2」やテーブルセット「テーブルセットSB」(
テーブル「テーブルSB1」、「テーブルSB2」)は、制御対象にこのような特定演出
を含むため、整合性に注意を要する制御箇所として前半変動プログラム「プログラムMP
2」,「プログラムMP3」から切り離されている。すなわち、演出制御装置300は、
前半変動プログラム「プログラムMP2」,「プログラムMP3」やテーブルセット「テ
ーブルセットMB」から注意を要する制御箇所を切り離したため、前半変動プログラム「
プログラムMP2」,「プログラムMP3」やテーブルセット「テーブルセットMB」の
変更に対する自由度を確保しながら全体としての整合性を担保する。
次に、テーブルデータについて図75を用いて説明する。図75は、第2の実施形態の
テーブルデータの一例を示す図である。
図75(1)に、テーブル「テーブルMB1」のテーブルデータを示す。テーブル「テ
ーブルMB1」は、入力パラメータ(コマンド)ごとに選択可能な演出パターンと、その
選択確率(抽選確率)とを含む。たとえば、テーブル「テーブルMB1」は、選択可能な
演出パターンとして演出パターン「パターン11」、「パターン12」、「パターン13
」、および「パターン14」を含む。テーブル「テーブルMB1」は、コマンドAを入力
パラメータとしたとき、すなわち変動開始コマンドがコマンドAであるとき、演出パター
ン「パターン11」の選択確率が「A11%」であり、演出パターン「パターン12」の
選択確率が「A12%」であり、演出パターン「パターン13」の選択確率が「A13%
」であり、演出パターン「パターン14」の選択確率が「A14%」であることを示す。
このとき、すべての演出パターンの選択確率の総和は、「100%」である。コマンドB
、あるいはコマンドDが入力パラメータであるときも同様である。
なお、テーブル「テーブルMB1」は、コマンドCを入力パラメータとしたとき、演出
パターン「パターン11」、「パターン12」、「パターン13」、および「パターン1
4」のいずれも選択されないことを示す。言い換えれば、テーブル「テーブルMB1」は
、コマンドCを入力パラメータとしないことを示す。
図75(2)に、テーブル「テーブルSB1」のテーブルデータを示す。テーブル「テ
ーブルSB1」は、入力パラメータ(コマンド)ごとに選択可能な演出パターンと、その
選択確率(抽選確率)とを含む。たとえば、テーブル「テーブルSB1」は、選択可能な
演出パターンとして演出パターン「パターン71」、および「パターン72」を含む。テ
ーブル「テーブルSB1」は、コマンドAを入力パラメータとしたとき、すなわち変動開
始コマンドがコマンドAであるとき、演出パターン「パターン71」の選択確率が「A7
1%」であり、演出パターン「パターン72」の選択確率が「A72%」であることを示
す。このとき、すべての演出パターンの選択確率の総和は、「100%」である。コマン
ドB、あるいはコマンドDが入力パラメータであるときも同様である。
なお、テーブル「テーブルSB1」は、コマンドCを入力パラメータとしたとき、演出
パターン「パターン71」、および「パターン72」のいずれも選択されないことを示す
。言い換えれば、テーブル「テーブルSB1」は、コマンドCを入力パラメータとしない
ことを示す。
また、テーブル「テーブルSB1」は、パターン「パターン71」を特定演出としてい
る。テーブル「テーブルSB1」は、パターン「パターン71」を含む。そのため、テー
ブル「テーブルSB1」は、パターン「パターン71」に関する変更があっても演出の整
合性に注意を要する範囲をテーブル「テーブルSB1」の範囲に閉じることができる。
なお、代表してテーブル「テーブルMB1」、「テーブルSB1」を説明したが、その
他のテーブルについても同様とすることができる。
次に、前半演出振分処理について図76を用いて説明する。図76は、第2の実施形態
の前半演出振分処理のフローチャートを示す図である。前半演出振分処理は、入力パラメ
ータ(コマンド)ごとに実行対象となる前半変動プログラムを振り分ける処理である。前
半演出振分処理は、演出制御装置300の制御部(CPU311)によっておこなわれる
処理である。前半演出振分処理は、受信コマンド解析処理のステップD56で制御部によ
って実行される処理である。
[ステップD151]制御部は、入力パラメータとなるコマンド(変動開始コマンド)
を取得する。
[ステップD152]制御部は、取得したコマンドに対応するステップに分岐(前半演
出振分)する。
[ステップD153]制御部は、取得したコマンドが前半変動「短縮ハズレ」に対応す
るコマンドである場合に、短縮ハズレ処理を実行する。短縮ハズレ処理は、参照テーブル
群「テーブルセットMA」を参照しながら前半変動プログラム「プログラムMP1」を実
行する処理である。制御部は、短縮ハズレ処理の実行後に前半演出振分処理を終了する。
[ステップD154]制御部は、取得したコマンドが前半変動「通常ハズレ」に対応す
るコマンドである場合に、通常ハズレ処理を実行する。通常ハズレ処理は、参照テーブル
群「テーブルセットMB」を参照しながら前半変動プログラム「プログラムMP2」を実
行する処理である。制御部は、通常ハズレ処理の実行後に前半演出振分処理を終了する。
[ステップD155]制御部は、取得したコマンドが前半変動「通常リーチ」に対応す
るコマンドである場合に、通常リーチ処理を実行する。通常リーチ処理は、参照テーブル
群「テーブルセットMB」を参照しながら前半変動プログラム「プログラムMP3」を実
行する処理である。制御部は、通常リーチ処理の実行後に前半演出振分処理を終了する。
[ステップD156]制御部は、取得したコマンドが前半変動「ステップアップハズレ
」に対応するコマンドである場合に、ステップアップハズレ処理を実行する。ステップア
ップハズレ処理は、参照テーブル群「テーブルセットMC」を参照しながら前半変動プロ
グラム「プログラムMP4」を実行する処理である。制御部は、ステップアップハズレ処
理の実行後に前半演出振分処理を終了する。
[ステップD157]制御部は、取得したコマンドが前半変動「ステップアップリーチ
」に対応するコマンドである場合に、ステップアップリーチ処理を実行する。ステップア
ップリーチ処理は、参照テーブル群「テーブルセットMC」を参照しながら前半変動プロ
グラム「プログラムMP5」を実行する処理である。制御部は、ステップアップリーチ処
理の実行後に前半演出振分処理を終了する。
[ステップD158]制御部は、取得したコマンドが前半変動「疑似連ハズレ」に対応
するコマンドである場合に、疑似連ハズレ処理を実行する。疑似連ハズレ処理は、参照テ
ーブル群「テーブルセットMD」を参照しながら前半変動プログラム「プログラムMP6
」を実行する処理である。制御部は、疑似連ハズレ処理の実行後に前半演出振分処理を終
了する。
[ステップD159]制御部は、取得したコマンドが前半変動「疑似連リーチ」に対応
するコマンドである場合に、疑似連リーチ処理を実行する。疑似連リーチ処理は、参照テ
ーブル群「テーブルセットMD」を参照しながら前半変動プログラム「プログラムMP7
」を実行する処理である。制御部は、疑似連リーチ処理の実行後に前半演出振分処理を終
了する。
次に、短縮ハズレ処理、通常ハズレ処理、通常リーチ処理、ステップアップハズレ処理
、ステップアップリーチ処理、疑似連ハズレ処理、および疑似連リーチ処理を代表して、
通常ハズレ処理を、図77を用いて説明する。図77は、第2の実施形態の通常ハズレ処
理のフローチャートを示す図である。
通常ハズレ処理は、参照テーブル群「テーブルセットMB」を参照しながら前半変動プ
ログラム「プログラムMP2」を実行する処理である。通常ハズレ処理は、演出制御装置
300の制御部(CPU311)によっておこなわれる処理である。通常ハズレ処理は、
前半演出振分処理のステップD154で制御部によって実行される処理である。
[ステップD161]制御部は、テーブルセット(参照テーブル群「テーブルセットM
B」)を取得する。
[ステップD162]制御部は、先頭シーケンスをセットする。
[ステップD163]制御部は、セットされたシーケンスに対応するテーブルを選択す
る。
[ステップD164]制御部は、選択したテーブルを参照して、抽選により演出パター
ンを選択してセットする。
[ステップD165]制御部は、現在のシーケンスが末尾シーケンスか否かを判定する
。制御部は、現在のシーケンスが末尾シーケンスでなければステップD166に進み、末
尾シーケンスであれば通常ハズレ処理を終了する。
[ステップD166]制御部は、シーケンスを更新する。
[ステップD167]制御部は、更新したシーケンスが次のテーブル選択を指定する場
合にステップD163に進み、更新したシーケンスがサブ演出の実行を指定する場合にス
テップD168に進む。
[ステップD168]制御部は、更新したシーケンスにしたがいサブ演出を振り分ける
。制御部は、更新したシーケンスにしたがうサブ演出がPB予告である場合にステップD
169に進み、PB背景チェンジである場合にステップD170に進む。
[ステップD169]制御部は、PB予告処理を実行する。PB予告処理は、参照テー
ブル群「テーブルセットSA」を参照しながらサブ演出プログラム「プログラムSP1」
を実行する処理である。制御部は、PB予告処理の実行後にステップD165に進む。
[ステップD170]制御部は、PB背景チェンジ処理を実行する。PB背景チェンジ
処理は、参照テーブル群「テーブルセットSB」を参照しながらサブ演出プログラム「プ
ログラムSP2」を実行する処理である。制御部は、PB背景チェンジ処理の実行後にス
テップD165に進む。
次に、PB予告処理、およびPB背景チェンジ処理を代表して、PB背景チェンジ処理
を、図78を用いて説明する。図78は、第2の実施形態のPB背景チェンジ処理のフロ
ーチャートを示す図である。
PB背景チェンジ処理は、参照テーブル群「テーブルセットSB」を参照しながらサブ
演出プログラム「プログラムSP2」を実行する処理である。PB背景チェンジ処理は、
演出制御装置300の制御部(CPU311)によっておこなわれる処理である。PB背
景チェンジ処理は、演出制御プログラムの実行中(たとえば、通常ハズレ処理のステップ
D170)に制御部によって実行される処理である。
[ステップD171]制御部は、テーブルセット(参照テーブル群「テーブルセットS
A」)を取得する。
[ステップD172]制御部は、先頭シーケンスをセットする。
[ステップD173]制御部は、セットされたシーケンスに対応するテーブルを選択す
る。
[ステップD174]制御部は、選択したテーブルを参照して、抽選により演出パター
ンを選択してセットする。
[ステップD175]制御部は、現在のシーケンスが末尾シーケンスか否かを判定する
。制御部は、現在のシーケンスが末尾シーケンスでなければステップD176に進み、末
尾シーケンスであればPB背景チェンジ処理を終了する。
[ステップD176]制御部は、シーケンスを更新してステップD173に進む。
遊技機10は、このような演出制御プログラムによって演出制御装置300のプログラ
ムの開発負担を軽減する。
たとえば、前半変動「通常ハズレ」と前半変動「通常リーチ」は、同様の演出制御をお
こないながらも、前半変動「通常ハズレ」は前半変動プログラム「プログラムMP2」を
実行する処理で実現し、前半変動「通常リーチ」は前半変動プログラム「プログラムMP
3」を実行する処理で実現している。すなわち、前半変動「通常ハズレ」と前半変動「通
常リーチ」は、同様の演出制御を異なるプログラムで実現している。
ここで、開発過程において前半変動「通常リーチ」の演出制御内容を変更した場合につ
いて図79と図80を用いて説明する。図79は、第2の実施形態の開発過程で修正され
た前半変動における制御プログラムとテーブル選択パターンの一例を示す図(その1)で
ある。図80は、第2の実施形態の開発過程で修正された前半変動における制御プログラ
ムとテーブル選択パターンの一例を示す図(その2)である。
開発過程において前半変動「通常リーチ」は、参照するテーブル群を参照テーブル群「
テーブルセットMBa」に差し替える。これにより、参照テーブル群「テーブルセットM
B」を参照する前半変動は、前半変動「通常ハズレ」だけとなる。
また、開発過程において前半変動「通常リーチ」は、前半変動プログラム「プログラム
MP3」から前半変動プログラム「プログラムMP3a」への変更は、前半変動「通常ハ
ズレ」に対して何ら影響を与えない。
なお、参照テーブル群「テーブルセットMBa」は、テーブル「テーブルMB4」をテ
ーブル「テーブルMB9」に差し替えている。また、前半変動プログラム「プログラムM
P3a」は、テーブル「テーブルMB9」の前後で3か所、テーブル「テーブルMB9」
から離れた位置(テーブル「テーブルMB3」の後)の1か所の合計4か所で分岐を差し
替えている。
このような開発過程における前半変動「通常リーチ」の制御内容の変更は、前半変動「
通常ハズレ」と前半変動「通常リーチ」とでプログラムを共用していた場合に前半変動「
通常ハズレ」にも及んでしまう。しかしながら、遊技機10は、前半変動「通常ハズレ」
と前半変動「通常リーチ」とでプログラムを共用していないので制御内容の変更の影響範
囲を切り分けることができる。
なお、遊技機10は、前半変動プログラムと参照テーブル群の両方を変更しているが、
いずれか一方を変更するものであってもよい。
また、前半変動「通常リーチ」は、その制御範囲にPB予告処理、およびPB背景チェ
ンジ処理を含むが、PB予告処理、およびPB背景チェンジ処理は、処理内容がそれぞれ
のサブ演出プログラムに委ねられて前半変動プログラムから独立している。したがって、
PB予告処理、およびPB背景チェンジ処理は、前半変動プログラムやその参照テーブル
群の変更の影響を受けない。
上述した第2の実施形態(変形例含む)の遊技機10は、一側面において以下のような
特徴を有する。
(1)遊技機10は、遊技制御をおこなう主制御装置(遊技制御装置100)と、主制
御装置の指令にもとづいて演出制御をおこなう従制御装置(演出制御装置300)とを備
える。従制御装置は、演出の振分を規定するテーブルデータを記憶する記憶部と、指令の
うち第1の指令(たとえば、通常ハズレに対応する変動開始コマンド)にもとづくテーブ
ルデータ(参照テーブル群「テーブルセットMB」、参照テーブル群「テーブルセットS
A」、参照テーブル群「テーブルセットSB」)からの演出振分を第1プログラム(たと
えば、前半変動「通常ハズレ」の前半変動プログラム「プログラムMP2」)の実行によ
り制御する第1制御(通常ハズレ処理)と、指令のうち第2の指令(たとえば、通常リー
チに対応する変動開始コマンド)にもとづくテーブルデータからの演出振分を第1プログ
ラムと異なる第2プログラム(たとえば、前半変動「通常リーチ」の前半変動プログラム
「プログラムMP3」)の実行により制御する第2制御(通常リーチ処理)とを実行可能
な制御部(CPU311)と、を含む。
(2)(1)のテーブルデータは、特定演出を含まない第1テーブルデータ(参照テーブ
ル群「テーブルセットMB」)と、特定演出を含む第2テーブルデータ(参照テーブル群
「テーブルセットSA」、参照テーブル群「テーブルセットSB」)とを含み、制御部は
、第1プログラムの実行により第1の指令にもとづいて第1テーブルデータからの演出を
振り分ける第1制御を実行し、第2プログラムの実行により第2の指令にもとづいて第1
テーブルデータからの演出を振り分ける第2制御を実行し、第1プログラムおよび第2プ
ログラムと異なる第3プログラム(たとえば、サブ変動「PB予告」のサブ演出プログラ
ム「プログラムSP1」)の実行により第1の指令または第2の指令にもとづいて第2テ
ーブルデータからの演出を振り分ける第3制御(PB予告処理)を実行する。
[第3の実施形態]
まず、第3の実施形態の遊技機10の遊技盤の構成について図81、図82を用いて説
明する。図81は、第3の実施形態の遊技機の遊技盤の一例を示す正面図(その1)であ
る。図82は、第3の実施形態の遊技機の遊技盤の一例を示す正面図(その2)である。
図81における遊技盤700は、可動役物が格納された状態を示し、図82における遊
技盤700は、格納された可動役物が視認可能に現出している状態を示す。
図81、図82に示すように遊技盤700は、ほぼ中央にセンターケース40が設けら
れている。センターケース40の内部には、表示装置41と、第2表示装置701と、点
灯部702a〜702cと、ロゴ表示部703と、第1盤演出装置704と、第2盤演出
装置705L,705Rと、第3盤演出装置706と、第4盤演出装置707とが設けら
れている。
第2表示装置701は、表示によって遊技に関する情報(たとえば、遊技の演出等)を
報知する。遊技盤700においては、第2表示装置701は、六角形の形状であり、文字
等の所定情報を表示する表示部が中央部分に形成され、表示部を囲うように枠部が形成さ
れている。枠部は、複数の点灯色で点灯可能に構成(たとえば、LEDで構成)されてい
る。
点灯部702a〜702cは、点灯状態によって遊技に関する情報(遊技の進行状況等
)を報知する。遊技盤700においては、点灯部702aは「1」を表示し、点灯部70
2bは「2」を表示し、点灯部702cは「3」を表示する。遊技機10は、たとえば、
点灯部702aを点灯状態とし点灯部702bおよび点灯部702cを消灯状態とするこ
とで進行状況が第1段階であることを報知し、点灯部702aおよび点灯部702bを点
灯状態とし点灯部702cを消灯状態とすることで進行状況が第2段階であることを報知
し、点灯部702a〜702cを点灯状態とすることで進行状況が第3段階(たとえば、
演出が開始される直前であること)を報知する。
なお、点灯部702a〜702cは、たとえば、可動可能(たとえば、回転や揺動可能
)に構成されていてもよい。この場合には、遊技機10は、消灯から点灯に切替える際に
点灯部702a〜702cを可動させることで、点灯状態(点灯/消灯)が変化したこと
をより容易に把握可能にできる。
ロゴ表示部703は、遊技機10の商品名(製品名、ブランド等)を表示する複数の文
字(複数の構成部)で構成されている。ロゴ表示部703の各構成部は、複数の点灯色で
点灯可能に構成(たとえば、LEDで構成)されており、ロゴ表示部703は、点灯状態
によって遊技に関する情報(遊技の進行状況等)を報知する。
遊技盤700においては、ロゴ表示部703は、「A」「B」「C」「D」「E」「F
」「G」の7つの構成部(文字)からなり、構成部ごとに点灯色を制御可能に構成されて
いる。
たとえば、ロゴ表示部703は、演出開始時にはすべての構成部を消灯状態とし、演出
が進行するごとに点灯状態の構成部を増加させ、演出終了タイミングに合わせてすべての
構成部を点灯状態とすることで、遊技の進行状況(演出の進行状況)を報知する。なお、
ロゴ表示部703は、演出開始時にはすべての構成部を消灯状態とし、演出が進行するご
とに点灯状態の構成部を増加させ、大当りの場合にのみすべての構成部を点灯状態とする
ことで、遊技の進行状況(演出の進行状況)を報知してもよい。
第1盤演出装置704は、動作することによって遊技の演出をおこなう。遊技盤700
においては、第1盤演出装置704は、瓢箪のような形状である。第1盤演出装置704
は、表示装置41の左側に設けられ、図81に示すように上部を表示装置41に向かって
傾かせ、上部が表示装置41の前面側に重畳する位置まで動作可能となっている。
第2盤演出装置705L,705Rは、動作することによって遊技の演出をおこなう。
遊技盤700においては、第2盤演出装置705Lは、通常時(非動作時)には表示装置
41の左上側の表示装置41と重畳しない位置に配置(たとえば、視認できないように収
納)され、動作時には図82に示すように表示装置41の左上に現出し、表示装置41の
左上から表示装置41の前面側を表示装置41の中央に向かって延出するよう動作可能と
なっている。また、第2盤演出装置705Rは、通常時(非動作時)には表示装置41の
右上側の表示装置41と重畳しない位置に配置(たとえば、視認できないように収納)さ
れ、動作時には図82に示すように表示装置41の右上に現出し、表示装置41の右上か
ら表示装置41の前面側を表示装置41の中央に向かって延出するよう動作可能となって
いる。
第3盤演出装置706は、動作することによって遊技の演出をおこなう。遊技盤700
においては、第3盤演出装置706は、通常時(非動作時)には第2表示装置701の背
面側に配置(収納)され、動作時には図82に示すように表示装置41の上に現出し、表
示装置41の上から表示装置41の前面側を表示装置41の中央に向かって動作可能とな
っている。
なお、遊技盤700においては、第2盤演出装置705L,705Rおよび第3盤演出
装置706は、中央部に動作した状態で互いに結合し、3つの盤演出装置が一体となって
所定形状を形成可能に構成されている。
第4盤演出装置707は、動作することによって遊技の演出をおこなう。第4盤演出装
置707は、遊技機10の演出に関連するキャラクタの形状である。遊技盤700におい
ては、第4盤演出装置707は、通常時(非可動時)には表示装置41の左下側の表示装
置41と重畳しない位置に配置(たとえば、視認できないように収納)され、動作時には
図82に示すように表示装置41の下部の前面側に現出し、表示装置41の下部の前面側
を左右に動作可能となっている。なお、第4盤演出装置707は、キャラクタが保持する
武器を動作可能となっていてもよいし、左右方向への動作に加えて上下方向への動作や、
キャラクタを傾ける動作が可能となっていてもよい。
以上が第3の実施形態における遊技機10の遊技盤700の一例である。次に第3の実
施形態の表示装置41における表示画面の構成について図83を用いて説明する。図83
は、第3の実施形態における表示装置が表示する表示画面の一例を示す図(その1)であ
る。
表示画面708は、2組の飾り図柄(大図柄群709、小図柄群710)と、特図1保
留数表示711と、特図2保留数表示712と、保留表示713と、保留消化表示714
と、保留消化台座表示715と、予告表示716とを表示内容に含む。
2組の飾り図柄は、第1飾り図柄として大図柄群709と、第2飾り図柄として小図柄
群710とがある。大図柄群709は、興趣向上を目的として遊技演出を担当する。その
ため、大図柄群709は、表示装置41の略中央部に大きく表示される。大図柄群709
は、左図柄709Lと中図柄709Cと右図柄709Rとを含む。左図柄709Lと中図
柄709Cと右図柄709Rは、いずれも対応する特図変動表示ゲームが図柄変動状態で
あることを示す。
一般に、大図柄群709は、左図柄709L、右図柄709R、中図柄709Cの順に
変動を開始し、左図柄709L、右図柄709R、中図柄709Cの順に停止(仮停止を
含む)する。そのため、大図柄群709は、多くの場合において、左図柄709Lと右図
柄709Rとでリーチ態様を形成し、中図柄709Cの停止を待って当り態様を形成可能
にする。
小図柄群710は、遊技者の遊技状態把握の容易性向上を目的として変動表示状態の報
知を担当する。そのため、小図柄群710は、大図柄群709による表示演出を邪魔せず
視認性を確保するように表示装置41の周縁部に小さく表示される。小図柄群710は、
左図柄と中図柄と右図柄とを含む。表示画面708の小図柄群710における左図柄と中
図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが図柄変動状態であることを示す
特図1保留数表示711は、特図1ゲームの保留記憶数(始動記憶数)を表示する。特
図2保留数表示712は、特図2ゲームの保留記憶数を表示する。保留表示713は、そ
の表示態様により、特図変動表示ゲームの保留記憶数を明示するとともに、保留記憶ごと
のゲーム結果に対する信頼度(期待度)を報知できる。保留記憶は、特図変動表示ゲーム
の実行権利を示す。たとえば、保留表示713は、各保留記憶に対応する保留記憶表示(
保留記憶を表示した保留記憶表示)の表示態様(キャラクタ)を変化させること(たとえ
ば、信頼度が高い場合に汎用キャラクタから専用キャラクタに変化させること)によって
ゲーム結果に対する信頼度を報知する。なお、保留表示713は、保留記憶表示の表示態
様の変化に替えて、動作態様(たとえば、通常時にはキャラクタを徒歩の態様とし、信頼
度が高い場合にキャラクタを駆け足の態様にすること)によってゲーム結果に対する信頼
度を報知してもよい。
保留消化表示714は、その表示態様により、特図変動表示ゲームの変動状態を示すと
ともにゲーム結果に対する信頼度を報知できる。図83においては、保留消化表示714
は特図変動表示ゲームが図柄変動中であることを示す。たとえば、保留消化表示714は
、保留記憶に対応する保留記憶表示の表示態様(キャラクタ)を変化させること(たとえ
ば、信頼度が高い場合に汎用キャラクタから専用キャラクタに変化させること)によって
ゲーム結果に対する信頼度を報知する。なお、保留消化表示714は、保留記憶表示の表
示態様の変化に替えて、動作態様(たとえば、通常時にはキャラクタを徒歩の態様とし、
信頼度が高い場合にキャラクタを駆け足の態様にすること)によってゲーム結果に対する
信頼度を報知してもよい。
保留消化台座表示715は、保留消化表示714が表示される位置を明示する。保留消
化台座表示715は、キャラクタ表示と、台座表示とを含む。キャラクタ表示は、遊技機
10がおこなう演出のモチーフであるキャラクタを表示する。図83においては、キャラ
クタ表示は、虎のようなキャラクタを表示する。台座表示は、消化中の保留記憶に対応す
る保留記憶表示(キャラクタ)とキャラクタ表示が表示するキャラクタとが位置する足場
を表示する。
予告表示716は、待機中の保留記憶または消化中の保留記憶でおこなわれる演出(付
与される特典)を予告報知する。予告表示716は、宝箱と瓢箪を表示しており、待機中
の保留記憶または消化中の保留記憶の消化時に、表示するアイテム(シンボル)に対応す
る演出(図83においては、宝箱のような態様のアイテムに対応する演出および瓢箪のよ
うな態様のアイテムに対応する演出)がおこなわれることを報知する。予告表示716は
、アイテムがストックされていない状態においては非表示状態となる。
予告表示716に表示されるアイテムは、荷物を持った態様で表示された保留記憶(荷
物を持ったキャラクタの態様の保留記憶表示)の消化開始時に荷物が開封されることで追
加される。なお、荷物は、所定のタイミングで出現する。なお、荷物は、保留表示713
に保留記憶表示を表示し始めるタイミング(表示開始時)から出現させてもよいし、途中
から出現させるようにしてもよい。
次に、荷物から出現するアイテムと、おこなわれる演出(付与される特典)との関係に
ついて図84を用いて説明する。図84は、第3の実施形態における荷物から出現するア
イテムとその内容との関係の一例を示す図である。
荷物の中から出現するアイテムは、パターンP1〜P5まである。パターンP1のアイ
テムは、ドクロのような態様をしたアイテム(シンボル)である。パターンP1のアイテ
ムは、ガセ(当該荷物を開封する演出が失敗(煽り演出))であることを明示する。荷物
からパターンP1のアイテムが出現した場合には、予告表示716には、アイテムがスト
ック(追加)されない。
パターンP2のアイテムは、ハートのような態様をしたアイテムである。パターンP2
のアイテムは、消化中の保留記憶または待機中の保留記憶のいずれかにおいて演出PT(
ポイント)を獲得する演出PT獲得演出がおこなわれることを明示する。たとえば、遊技
機10においては、演出PTを所定の値まで蓄積することで演出の実行権利を獲得できる
。荷物からパターンP2のアイテムが出現した場合には、予告表示716には、ハートの
ような態様をしたアイテムがストックされる。
パターンP3のアイテムは、瓢箪のような態様をしたアイテムである。パターンP3の
アイテムは、消化中の保留記憶または待機中の保留記憶のいずれかにおいて演出PT獲得
演出がおこなわれることを明示する。荷物からパターンP3のアイテムが出現した場合に
は、予告表示716には、瓢箪のような態様をしたアイテムがストックされる。
パターンP4のアイテムは、プッシュボタン(PB)を示す態様をしたアイテム(プッ
シュボタンの態様のアイテム)である。パターンP4のアイテムは、消化中の保留記憶ま
たは待機中の保留記憶のいずれかにおいてプッシュボタンを用いる(プッシュボタンの操
作を伴う)疑似連演出(1回の変動表示ゲームにおいて仮停止後に再変動をおこなう等し
て、あたかも複数回の変動表示ゲームがおこなわれているように想起させる演出)がおこ
なわれることを明示する。荷物からパターンP4のアイテムが出現した場合には、予告表
示716には、プッシュボタンを示す態様をしたアイテムがストックされる。なお、プッ
シュボタンを示す態様のアイテムにもとづいて実行されるプッシュボタンを用いる疑似連
演出は、当該アイテムと無関係におこなわれるプッシュボタンを用いる演出とは異なる専
用の演出であってもよい。
パターンP5のアイテムは、宝箱のような態様をしたアイテムである。パターンP5の
アイテムは、消化中の保留記憶または待機中の保留記憶のいずれかにおいて宝箱の開封演
出(宝箱が開封され中からアイテムが出現する演出)がおこなわれることを明示する。荷
物からパターンP5のアイテムが出現した場合には、予告表示716には、宝箱のような
態様をしたアイテムがストックされる。
次に、宝箱から出現するアイテムについて図85を用いて説明する。図85は、第3の
実施形態における宝箱から出現するアイテムとその内容との関係の一例を示す図である。
宝箱の開封演出において宝箱の中から出現するアイテムは、パターンP10〜P14ま
である。パターンP10のアイテムは、ドクロのような態様をしたアイテムである。パタ
ーンP10のアイテムは、ガセである(宝箱開封演出から発展しない)ことを明示する。
保留記憶の消化中(特図変動表示ゲーム実行中)に宝箱からパターンP10のアイテムが
出現した場合には、当該宝箱の開封演出が終了した後に、当該出現したアイテムに関連し
た演出がおこなわれない。
パターンP11のアイテムは、ハートのような態様をしたアイテムである。パターンP
11のアイテムは、演出PT獲得演出に発展することを明示する。保留記憶の消化中(特
図変動表示ゲーム実行中)に宝箱からパターンP11のアイテムが出現した場合には、当
該宝箱の開封演出を終了した後、当該特図変動表示ゲーム内で演出PT獲得演出がおこな
われる。
パターンP12のアイテムは、瓢箪のような態様をしたアイテムである。パターンP1
2のアイテムは、演出PT獲得演出に発展することを明示する。保留記憶の消化中(特図
変動表示ゲーム実行中)に宝箱からパターンP12のアイテムが出現した場合には、当該
宝箱の開封演出を終了した後、当該特図変動表示ゲーム内で演出PT獲得演出がおこなわ
れる。
パターンP13のアイテムは、継続の文字を表示する態様のアイテムである。パターン
P13のアイテムは、疑似連演出に発展することを明示する。保留記憶の消化中(特図変
動表示ゲーム実行中)に宝箱からパターンP13のアイテムが出現した場合には、当該宝
箱の開封演出を終了した後、当該特図変動表示ゲーム内で疑似連演出がおこなわれる。
パターンP14のアイテムは、激熱の文字を表示する態様のアイテムである。パターン
P14のアイテムは、信頼度の高い(たとえば、60%)ことを明示する。保留記憶の消
化中(特図変動表示ゲーム実行中)に宝箱からパターンP14のアイテムが出現した場合
には、当該宝箱の開封演出を終了した後、当該特図変動表示ゲーム内で信頼度の高い演出
がおこなわれる。
次に遊技機10が実行する変動表示ゲームの演出の一例について図86〜図88を用い
て説明する。図86は、第3の実施形態における表示装置が表示する表示画面の一例を示
す図(その2)である。図87は、第3の実施形態における表示装置が表示する表示画面
の一例を示す図(その3)である。図88は、第3の実施形態における表示装置が表示す
る表示画面の一例を示す図(その4)である。
図86(1)に示す表示画面717は、図柄変動停止中(変動表示ゲーム停止中)の表
示画面であって、予告表示716にストックされているアイテムがない状態を示す。
表示画面717では、予告表示716にストックされているアイテムがないため、予告
表示716が非表示状態となっている。また、表示画面717では、図柄変動停止中であ
るため、保留消化表示714に保留記憶表示が表示されていない状態となっている。また
、表示画面717は、荷物を持った態様の保留記憶表示が保留表示713内の1番目(先
頭)に位置しており、次の保留記憶の消化を開始すると荷物からアイテムが出現すること
を明示している。
図86(2)に示す表示画面718は、表示画面717の後の表示画面であって、荷物
を持った態様で表示された保留記憶の消化を開始した状態(図柄変動を開始した状態)を
示す。表示画面718では、左図柄709L、中図柄709C、右図柄709Rが高速変
動している。表示画面718では、表示画面717における状態から各保留記憶表示が一
つスライドし、保留表示713の1番目に位置していた荷物を持った態様の保留記憶表示
が保留消化表示714に位置し、当該荷物を持った態様で表示された保留記憶に対応する
特図変動表示ゲームが開始されていることを示す。
図86(3)に示す表示画面719は、表示画面718の後の表示画面であって、荷物
を開封する開封演出が実行されている状態を示す。表示画面719は、保留消化表示71
4に表示された保留記憶表示の荷物からパターンP4(プッシュボタンの態様)のアイテ
ムが出現している状態であり、消化中の保留記憶または待機中の保留記憶のいずれかの特
図変動表示ゲームにおいてプッシュボタンを用いる疑似連演出がおこなわれることを明示
している。また、表示画面719では、保留消化台座表示715を構成するキャラクタか
ら「貢物感謝する!」というメッセージを表示することで、当該アイテムが遊技者にとっ
て有利なアイテムであることを明示している。
図87(1)に示す表示画面720は、表示画面719の後の表示画面であって、荷物
から出現したアイテムが新たに予告表示716にストックされた状態である。表示画面7
20では、ストック対象となるアイテムが出現したため予告表示716が表示状態となり
、表示状態となった予告表示716が荷物から出現したプッシュボタンの態様のアイテム
を表示している。そして、表示画面720では、荷物からアイテムが出現したことに伴い
、消化中の保留記憶を表示する保留記憶表示の態様を、荷物を持った態様から荷物を持っ
ていない態様に変更している。なお、遊技機10は、予告表示716内にある状態ではプ
ッシュボタンの押下による入力を無効とする(入力を受付けない)。
図87(2)に示す表示画面721は、表示画面720の後の表示画面であって、特図
変動表示ゲームにおいて予告表示716で予告しているプッシュボタンを用いる疑似連演
出と無関係に(独立して)おこなわれるプッシュボタンを用いる演出が発生している状態
を示す。
表示画面721は、演出表示722を表示内容に含む。演出表示722は、特図変動表
示ゲームで実行される演出を表示する。表示画面721においては、演出表示722は、
プッシュボタンを押下する様子を示す画像(プッシュボタンの操作を促す画像)と、「押
せ!!」というメッセージ(プッシュボタンの操作を促すメッセージ)と、残り時間を示
すタイマを表示し、特図変動表示ゲームにおいてプッシュボタンを用いる演出(プッシュ
ボタンを押下する演出)が実行中であることを明示する。表示画面721では、予告表示
716のストック状態(ストックしているアイテム)が、表示画面720における予告表
示716のストック状態(ストックしているアイテム)から変化していない。これにより
表示画面721は、演出表示722が予告表示716で予告している演出ではないこと、
すなわち、実行中のプッシュボタンを用いる演出が予告表示716にストックしたプッシ
ュボタンの態様のアイテムとは無関係であることを示している。
そして、遊技機10は、表示画面721を表示中(予告表示716でプッシュボタンの
アイテムを表示中に演出表示722でプッシュボタンを用いる演出を実行したとき)に遊
技者がプッシュボタンを押下(操作)した場合、演出表示722に対する操作(押下によ
る入力)のみ有効とする(演出表示722が表示したプッシュボタンを用いる演出を優先
する)。つまり、遊技機10は、予告表示716にストックしたプッシュボタンの態様の
アイテムについての押下による入力は無効とする。
このように遊技機10は、予告表示716内に表示された状態では押下による入力を無
効としているため、操作の混交を招かないので、予告表示716にプッシュボタンのアイ
テムを表示中において当該アイテムと無関係におこなわれるプッシュボタンを用いる演出
の実施を禁止するなどの制限を設ける必要がない。すなわち遊技機10は、予告実施中に
おいても演出の自由度を確保(自由度が下がることを抑止)でき、興趣を向上できる。
なお、遊技機10は、この場合には、予告表示716に表示したプッシュボタンの態様
のアイテムの表示態様を変化(たとえば、グレースケール)させ、押下による入力が無効
であることを明示してもよい。
図87(3)に示す表示画面723は、表示画面721の後の表示画面であって、特図
変動表示ゲームが終了し、図柄変動停止中になった状態を示す。
表示画面723では、表示画面721に実行中の特図変動表示ゲームにおいて予告表示
716にストックされていたアイテムが予告している演出がおこなわれず(ストックして
いるアイテムが消費されず)に特図変動表示ゲームが終了したため、予告表示716のス
トック状態が表示画面721と同様のストック状態となっている。
図88(1)に示す表示画面724は、表示画面723の後の表示画面であって、新た
な保留記憶の消化を開始した状態(変動開始した状態)を示す。表示画面724では、表
示画面723における状態から各保留記憶表示が一つスライドし、表示画面723におい
て保留表示713の1番目に位置していた保留記憶表示が保留消化表示714に位置し、
当該保留記憶表示に対応する特図変動表示ゲームが開始されている。
図88(2)に示す表示画面725は、表示画面724の後の表示画面であって、予告
表示716にストックされていたアイテム(プッシュボタンの態様のアイテム)に対応す
る演出が開始された状態を示す。
表示画面725では、予告表示716にストックされていたプッシュボタンの態様のア
イテムが、予告表示716内から画面中央に向かって拡大しながら移動している。これに
より、表示画面725は、これから開始される演出が当該プッシュボタンの態様のアイテ
ムが予告していた演出(プッシュボタンを用いる疑似連演出)であることを明示している
図88(3)に示す表示画面726は、表示画面725の後の表示画面であって、予告
表示716にストックされていたアイテム(プッシュボタンの態様のアイテム)に対応す
る演出を実行中の状態を示す。
表示画面726では、演出表示722として、プッシュボタンを押下する様子を示す画
像と、「押せ!!」というメッセージと、残り時間を示すタイマを表示し、特図変動表示
ゲームにおいてプッシュボタンを用いる演出(プッシュボタンを押下する演出)が実行中
であることを明示している。表示画面726では、予告表示716にストックされていた
アイテムが予告している演出を実行(ストックしているアイテムを消費)し、予告表示7
16にストックされているアイテムがなくなったことに伴い、予告表示716が非表示状
態となっている。
次に、予告表示716にストックされていたプッシュボタンの態様のアイテムにもとづ
いて実行されるプッシュボタンを用いる疑似連演出においてプッシュボタンの押下による
入力をした場合と、押下による入力をしなかった場合におこなわれる演出内容の一例につ
いて図89を用いて説明する。図89は、第3の実施形態におけるプッシュボタンを用い
る疑似連演出においてプッシュボタンを押下した場合と、押下しなかった場合におこなわ
れる演出内容の一例を示す図である。
たとえば、遊技機10は、図89(a)に示すように、プッシュボタンを用いる疑似連
演出においてプッシュボタンの押下による入力をしなかった場合(非押下である場合)に
は通常態様の疑似連(通常疑似連)を実行し、プッシュボタンを用いる演出においてプッ
シュボタンの押下による入力をした場合にはプッシュボタンを用いる疑似連演出専用に用
意された疑似連(専用疑似連)を実行する。すなわち、遊技機10は、プッシュボタンを
用いる疑似連演出において、プッシュボタンを疑似連の種類の選択に用いる。
または、遊技機10は、図89(b)に示すように、プッシュボタンを用いる疑似連演
出においてプッシュボタンの押下による入力をしなかった場合(非押下である場合)には
高速変動(表示画面720に示す変動)を継続し、プッシュボタンを用いる演出において
プッシュボタンの押下による入力をした場合には疑似連を実行する。すなわち、遊技機1
0は、プッシュボタンを用いる疑似連演出において、プッシュボタンを疑似連演出の実行
是非の選択に用いる。
次に保留記憶表示に出現させる荷物の設定処理について図90を用いて説明する。図9
0は、第3の実施形態における荷物設定処理のフローチャートを示す図である。
荷物設定処理は、演出制御装置300の制御部(CPU311)によって新たに保留記
憶が発生した場合、すなわち、保留記憶が新たに発生したことを示す入賞コマンドを受信
した場合におこなわれる処理である。荷物設定処理は、たとえば、メイン処理のステップ
D23で制御部によって実行される処理である。
[ステップD300]制御部は、入賞コマンドにもとづいて新たに発生した保留記憶で
実行される演出が予告の対象となる演出(予告として報知される演出を特図変動表示ゲー
ム内で実行する演出)であるか否かを判定する。制御部は、予告の対象となる演出を実行
すると判定した場合にステップD301に進み、予告の対象となる演出を実行しないと判
定した場合にステップD307に進む。
[ステップD301]制御部は、保留記憶の中に荷物を持った態様で表示される保留記
憶が存在するか否かを判定する。制御部は、荷物を持った態様で表示される保留記憶が存
在すると判定した場合にステップD302に進み、荷物を持ったキャラクタの態様で表示
される保留記憶が存在しないと判定した場合にステップD304に進む。
[ステップD302]制御部は、荷物を持った態様で表示される保留記憶の荷物の中身
を差替え可能であるか否かを判定する。たとえば、制御部は、荷物の中身としてパターン
P1が設定されている場合に差替え可能であると判定し、パターンP1以外が中身として
設定されている場合には差替え不可能であると判定する。なお、パターンごとに優先度を
設定しておき、差替え前のパターンの優先度と差替え後のパターンの優先度を比較して差
替え後のパターンの優先度が高い場合に差替え可能であると判定してもよい。
制御部は、荷物の中身を差替え可能であると判定した場合にステップD303に進み、
荷物の中身を差替え不可能であると判定した場合にステップD304に進む。
[ステップD303]制御部は、荷物の中身をパターンP1から、新たに発生した保留
記憶が実行する予告の対象となる演出に対応するアイテムのパターンに差替える。
[ステップD304]制御部は、いずれかの保留記憶(新たに発生した保留記憶または
待機中の保留記憶)に対応する保留記憶表示の表示態様として荷物をセット(保留記憶表
示の表示態様として荷物を持ったキャラクタをセット)する。
[ステップD305]制御部は、ステップD304においてセットした荷物の中身とし
て、新たに発生した保留記憶が実行する予告の対象となる演出に対応するアイテムのパタ
ーンをセットする。
[ステップD306]制御部は、新たに発生した保留記憶に対応する保留記憶表示の表
示態様として荷物がセット済みであるか否かを判定する。制御部は、新たに発生した保留
記憶に対応する保留記憶表示の表示態様として荷物がセット済みでないと判定した場合に
はステップD307に進み、新たに発生した保留記憶に対応する保留記憶表示の表示態様
として荷物がセット済みであると判定した場合には荷物設定処理を終了する。
[ステップD307]制御部は、ドクロ入りの荷物の発生タイミングであるか否かを判
定する。たとえば、制御部は、乱数を発生させて乱数が所定値を示した場合にドクロ入り
の荷物の発生タイミングであると判定する。
制御部は、ドクロ入りの荷物の発生タイミングであると判定した場合にステップD30
8に進み、ドクロ入りの荷物の発生タイミングでないと判定した場合に荷物設定処理を終
了する。
[ステップD308]制御部は、新たに発生した保留記憶に対応する保留記憶表示の表
示態様として荷物をセット(保留記憶表示の表示態様として荷物を持ったキャラクタをセ
ット)する。
[ステップD309]制御部は、ステップD304においてセットした荷物の中身とし
て、パターンP1またはパターンP5(ドクロ入りの宝箱)をセットし、荷物設定処理を
終了する。
以上が第3の実施形態である。このように予告表示716においてプッシュボタンを用
いる演出等が消化中の保留記憶または待機中の保留記憶のいずれかでおこなわれることを
事前に予告することで、遊技機10は、演出の進行を予測させ、期待感を維持・向上させ
ることができる。
遊技機10は、アイテムを出現させる保留記憶と、当該アイテムが予告する演出を実行
する保留記憶とを異なる保留記憶とし、アイテムが予告した演出が発生するタイミングを
遊技者が把握できないようにできる。これによれば、遊技機10は、予告した演出をおこ
なう保留記憶よりも前に消化される保留記憶の消化時においても、アイテムによって予告
した演出が発生するのではないかという期待感を与えることができる。すなわち、遊技機
10は、予告の対象でない演出についても、期待感を維持・向上させることができる。
さらには、遊技機10は、予告表示716によって、プッシュボタンを用いる演出等が
開始することを事前に予告することにより、演出の見落とし(操作忘れ)を防止し、興趣
を向上させることができる。
なお、遊技機10は、予告表示716内にあるプッシュボタンのアイテムについての押
下による入力は受付けないとして説明したがこれに限らない。遊技機10は、プッシュボ
タンを用いる疑似連演出と無関係におこなわれるプッシュボタンを用いる演出の実行中に
押下による入力を無効とすればよく、それ以外のタイミングに押下による入力がされた場
合には予約入力として疑似連演出開始前に入力を受け付けてもよい。これにより、遊技機
10は、押下し忘れによって演出を見逃すことを抑止できる。
[第3の実施形態の変形例1]
次に第3の実施形態の変形例1でおこなわれる演出について図91〜図92を用いて説
明する。図91は、第3の実施形態の変形例1における表示装置が表示する表示画面の一
例を示す図(その1)である。図92は、第3の実施形態の変形例1における表示装置が
表示する表示画面の一例を示す図(その2)である。
図91(1)に示す表示画面727は、図柄変動中(変動表示ゲーム実行中)の表示画
面を示す。表示画面727では、左図柄709L、中図柄709C、右図柄709Rが高
速変動している。
図91(2)に示す表示画面728は、表示画面727の後の表示画面であって、左図
柄709Lが仮停止する直前の状態を示す。表示画面728では、中図柄709C、右図
柄709Rが高速変動し、左図柄709Lが低速変動している。すなわち、表示画面72
8は、左図柄709Lを仮停止しようとしていることを明示している。
図91(3)に示す表示画面729は、表示画面728の後の表示画面であって、左図
柄709Lが仮停止した状態を示す。表示画面729では、中図柄709C、右図柄70
9Rが高速変動し、左図柄709Lが「5」で仮停止し図柄が揺動している。
図92(1)に示す表示画面730は、表示画面729の後の表示画面であって、左図
柄709Lに演出が発生している状態を示す。
表示画面730では、中図柄709C、右図柄709Rが高速変動している。また、表
示画面730では、仮停止した左図柄709Lの数字(識別子)と重畳する部分に、演出
表示722としてプッシュボタンの画像と演出の発生を示すエフェクトが表示されている
図92(2)に示す表示画面731は、表示画面730の後の表示画面であって、プッ
シュボタンを用いる演出が開始された状態を示す。
表示画面731では、演出表示722として、プッシュボタンを押下する様子を示す画
像と、「押せ!!」というメッセージと、残り時間を示すタイマを表示し、特図変動表示
ゲームにおいてプッシュボタンを用いる演出(プッシュボタンを押下する演出)が実行中
であることを明示している。
以上が第3の実施形態の変形例1でおこなわれる演出である。一般に変動表示ゲームに
おいて図柄を仮停止した場合、遊技者は仮停止した図面を視界に入れている(目視してい
る)。そのため、遊技機10は、仮停止した直後に、仮停止した図柄を構成する数字の前
面側にプッシュボタンの画像を表示して、プッシュボタンを用いる演出をおこなうことを
報知した後にプッシュボタンを用いる演出を開始することで、プッシュボタンを用いる演
出が開始することをより確実に遊技者に認識させることができる。これにより、遊技機1
0は、遊技者がプッシュボタンを用いる演出を見落とすことを防止し、興趣を向上させる
ことができる。
[第3の実施形態の変形例2]
第3の実施形態の変形例1においては、仮停止後に仮停止した図柄の数字の前面側にプ
ッシュボタンの画像を表示し(プッシュボタンを表示する図柄に変化させ)、プッシュボ
タンを用いる演出を開始した。第3の実施形態の変形例2では変動中の図柄を、プッシュ
ボタンを表示する図柄(たとえば、数字の前面側にプッシュボタンを重畳して配置した図
柄)に差替え、プッシュボタンを表示する図柄を仮停止させた後に、プッシュボタンを用
いる演出を開始する。
ここで第3の実施形態の変形例2でおこなわれる演出について図93を用いて説明する
。図93は、第3の実施形態の変形例2における表示装置が表示する表示画面の一例を示
す図である。
図93(1)に示す表示画面732は、表示画面728の後の表示画面であって、左図
柄709Lが仮停止する直前の状態を示す。表示画面732では、中図柄709C、右図
柄709Rが高速変動し、左図柄709Lが低速変動している。また、表示画面732で
は、図柄を構成する数字の前面側にプッシュボタンの画像を表示した左図柄709L(プ
ッシュボタンを表示する図柄に数字を差替えた左図柄709L)を仮停止しようとしてい
る(低速変動させている)。すなわち、表示画面732は、左図柄709Lが図柄を構成
する数字の前面側にプッシュボタンの画像を表示した状態で仮停止しようとしていること
を明示している。
図93(2)に示す表示画面733は、表示画面732の後の表示画面であって、左図
柄709Lが仮停止した状態を示す。表示画面733では、中図柄709C、右図柄70
9Rが高速変動し、左図柄709Lが図柄を構成する数字の前面側にプッシュボタンの画
像を表示した状態で仮停止し、揺動している。
図93(3)に示す表示画面734は、表示画面733の後の表示画面であって、プッ
シュボタンを用いる演出が開始された状態を示す。
表示画面734では、演出表示722として、プッシュボタンを押下する様子を示す画
像と、「押せ!!」というメッセージと、残り時間を示すタイマを表示し、特図変動表示
ゲームにおいてプッシュボタンを用いる演出(プッシュボタンを押下する演出)が実行中
であることを明示している。
以上が第3の実施形態の変形例2でおこなわれる演出である。一般に変動表示ゲームに
おいて、遊技者は仮停止する図面を視界に入れている(目視している)。そのため、遊技
機10は、仮停止する直前(低速変動状態)に、仮停止する図柄を構成する数字の前面側
にプッシュボタンの画像を表示し、図柄を構成する数字の前面側にプッシュボタンの画像
を表示した状態で仮停止させ、プッシュボタンを用いる演出をおこなうことを報知した後
にプッシュボタンを用いる演出を開始することで、プッシュボタンを用いる演出が開始す
ることをより確実に遊技者に認識させることができる。これにより、遊技機10は、遊技
者がプッシュボタンを用いる演出を見落とすことを防止し、興趣を向上させることができ
る。
[第3の実施形態の変形例3]
次に第3の実施形態の変形例3でおこなわれる演出について図94〜図97を用いて説
明する。図94は、第3の実施形態の変形例3における演出の流れを示すタイミングチャ
ートである。図95は、第3の実施形態の変形例3における表示装置が表示する表示画面
の一例を示す図(その1)である。図96は、第3の実施形態の変形例3における表示装
置が表示する表示画面の一例を示す図(その2)である。図97は、第3の実施形態の変
形例3における表示装置が表示する表示画面の一例を示す図(その3)である。
まず、演出の流れについて図94のタイミングチャートを用いて説明する。図94に示
すタイミングチャートは、遊技機10が実行する疑似連演出の一例であり、3回の疑似連
を実行する場合の演出の流れを示す。
遊技機10は、図94に示すようにタイミングt10にBGM(Back Ground Music)
として楽曲Aを用いてN回目の変動表示ゲームを開始する。そして遊技機10は、N回目
の変動表示ゲームを開始すると変動表示演出(疑似連1回目)を実行する。変動表示演出
(疑似連1回目)中における表示画面例について図95(1)の表示画面735、および
図95(2)の表示画面736を用いて説明する。
図95(1)に示す表示画面735は、変動表示演出(疑似連1回目)中の表示画面を
示す。表示画面735では、左図柄709L、中図柄709C、右図柄709Rが高速変
動している。そして、遊技機10は、表示画面735で実行中の変動表示演出に併せてB
GMを所定音量で流している。
図95(2)に示す表示画面736は、表示画面735の後の表示画面であって、変動
表示演出(疑似連1回目)中の表示画面を示す。表示画面736では、左図柄709Lが
「7」の図柄で仮停止しており、右図柄709Rが「7」の図柄で仮停止しようとしてお
り(低速変動しており)、中図柄709Cが高速変動している。すなわち、表示画面73
6はリーチ状態を導出しようとしている。そして、遊技機10は、表示画面736で実行
中の変動表示演出に併せてBGMを所定音量で流すとともに、第2盤演出装置705L,
705Rを動作させ、リーチ発生の期待感を煽り、興趣向上をはかっている。
遊技機10は、タイミングt11に変動表示演出(疑似連1回目)において二図柄仮停
止状態になると、疑似連を継続するか否かを遊技者に報知する演出(疑似連継続演出)を
開始する。このとき遊技機10は、楽曲Aを再生したまま音量を下げて消音(無音)とし
、疑似連継続演出に用いるSE(Sound Effect)を再生する。
なお、遊技機10は、疑似連継続演出においては、疑似連を継続する場合には疑似連を
継続する旨を遊技者に報知して三図柄を高速変動する状態(変動表示状態)に移行する。
一方、遊技機10は、疑似連を継続しない場合には疑似連を継続しない旨を報知して変動
表示ゲームの結果を導出する結果導出表示等に移行する。
二図柄仮停止(疑似連継続演出)中の画面表示例について図95(3)の表示画面73
7を用いて説明する。
図95(3)に示す表示画面737は、表示画面736の後の表示画面であって、二図
柄仮停止(疑似連継続演出)中の表示画面を示す。表示画面737では、左図柄709L
が「7」の図柄で仮停止しており、右図柄709Rが「6」の図柄で仮停止しており、中
図柄709Cが高速変動している。そして、遊技機10は、表示画面737で実行中の疑
似連継続演出に併せ、BGMを消音状態にし、BGMに替えてSEを流すことで、演出が
発生中であることを把握させ、期待感を与え、興趣向上をはかっている。
遊技機10は、タイミングt12に疑似連を継続することを報知すると変動表示演出(
2回目)を実行する。遊技機10は、SEの再生を停止し、消音とした楽曲A(BGM)
の音量を所定音量で流し始める(に戻す)。変動表示演出(疑似連2回目)中における表
示画面例について図96(1)の表示画面738、図96(2)の表示画面739、図9
6(3)の表示画面740を用いて説明する。
図96(1)に示す表示画面738は、表示画面737の後の表示画面であって、変動
表示演出(疑似連2回目)中の表示画面を示す。表示画面738では、演出表示722と
して、虎のようなキャラクタと、「勝負はこれからだ!」というメッセージを表示し、特
図変動表示ゲームの演出が継続すること(再変動が開始すること)を明示している。また
、遊技機10は、表示画面738で実行中の変動表示演出に併せて、第2盤演出装置70
5L,705Rを動作させ、演出に変化を与えることで、興趣向上をはかっている。そし
て、遊技機10は、表示画面737で再生していたSEを停止し、消音状態にしていたB
GMを所定音量で流している。
図96(2)に示す表示画面739は、表示画面738の後の表示画面であって、変動
表示演出(疑似連2回目)中の表示画面を示す。表示画面739では、左図柄709L、
中図柄709C、右図柄709Rが高速変動している。そして、遊技機10は、表示画面
739で実行中の変動表示演出に併せてBGMを所定音量で流している。
図96(3)に示す表示画面740は、表示画面739の後の表示画面であって、変動
表示演出(疑似連2回目)中の表示画面を示す。表示画面740では、左図柄709Lが
「7」の図柄で仮停止しており、右図柄709Rが「7」の図柄で仮停止しようとしてお
り(低速変動しており)、中図柄709Cが高速変動している。すなわち、表示画面74
0はリーチ状態を導出しようとしている。そして、遊技機10は、表示画面740で実行
中の変動表示演出に併せてBGMを所定音量で流すとともに、第2盤演出装置705L,
705Rを動作させ、リーチ発生の期待感を煽り、興趣向上をはかっている。
遊技機10は、タイミングt13に変動表示演出(疑似連2回目)において二図柄仮停
止状態になると、疑似連継続演出を開始する。このとき遊技機10は、楽曲A(BGM)
を再生したまま音量を下げて消音(無音)とし、疑似連継続演出に用いるSEを再生する
。二図柄仮停止(疑似連継続演出)中の画面表示例について図97(1)の表示画面74
1を用いて説明する。
図97(1)に示す表示画面741は、表示画面740の後の表示画面であって、二図
柄仮停止(疑似連継続演出)中の表示画面を示す。
表示画面741では、左図柄709Lが「7」の図柄で仮停止しており、右図柄709
Rが「6」の図柄で仮停止しており、中図柄709Cが高速変動している。そして、遊技
機10は、表示画面741で実行中の疑似連継続演出に併せ、BGMを消音状態にし、B
GMに替えてSEを流すことで、演出が発生中であることを把握させ、期待感を与え、興
趣向上をはかっている。
遊技機10は、タイミングt14に疑似連を継続することを報知すると変動表示演出(
3回目)を実行する。遊技機10は、SEの再生を停止し、消音とした楽曲A(BGM)
の音量を所定音量で流し始める(元に戻す)。変動表示演出(疑似連3回目)中における
表示画面例について図97(2)の表示画面742、図97(3)の表示画面743を用
いて説明する。
図97(2)に示す表示画面742は、表示画面741の後の表示画面であって、変動
表示演出(疑似連3回目)中の表示画面を示す。表示画面742では、演出表示722と
して、虎のようなキャラクタと、「次で決めてやる!」というメッセージを表示し、特図
変動表示ゲームの演出が継続すること(再変動が開始すること)を明示している。また、
遊技機10は、表示画面742で実行中の変動表示演出に併せて、第2盤演出装置705
L,705Rを動作させ、演出に変化を与えることで、興趣向上をはかっている。そして
、遊技機10は、表示画面741で再生していたSEを停止し、消音状態にしていたBG
Mを所定音量で流している。
図97(3)に示す表示画面743は、表示画面742の後の表示画面であって、変動
表示演出(疑似連2回目)中の表示画面を示す。表示画面743では、左図柄709L、
中図柄709C、右図柄709Rが高速変動している。そして、遊技機10は、表示画面
743で実行中の変動表示演出に併せてBGMを所定音量で流している。
遊技機10は、変動表示演出(3回目)をタイミングt15まで実行し、変動表示ゲー
ムの結果の導出(結果導出表示)をおこない、結果表示を所定時間おこなうとN回目の特
図変動表示ゲームを終了する。
以上が第3の実施形態の変形例3における演出の流れである。このように、遊技機10
は、SEを再生する際にSEとBGMとが混在しないようにする場合において、BGMを
停止状態とするのではなく、BGMを消音状態としている。その結果、遊技機10が、S
Eの再生を終了した後にBGMの音量を上げた場合、SEの再生時間分だけ経過した再生
位置からBGMが聞き取り可能となる。このようにSEの再生時間分だけ経過したい再生
位置からBGMを聞き取り可能にすることで、遊技機10は、BGMがぶつ切りに聞こえ
るのを防止し、遊技者が感じる違和感を抑止し、興趣を向上できる。
[第3の実施形態の変形例4]
次に第3の実施形態の変形例4について説明する。まず、はじめに第3の実施形態の変
形例4で用いる装飾図柄について図98を用いて説明する。図98は、第3の実施形態の
変形例4における装飾図柄の一例を示す図である。
遊技機10は、大図柄群709の各図柄に用いる装飾図柄として装飾図柄Aおよび装飾
図柄Bとを使用する。装飾図柄Aは、主として用いられる装飾図柄であり、装飾図柄Bは
、従として用いられる装飾図柄(特定の場合にのみ用いられる装飾図柄)である。より具
体的には、遊技機10において、装飾図柄Bは、特図2始動口への入賞によって発生した
特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)において大当りが導出される場合にのみ用
いられる図柄である。
装飾図柄Aは、図柄744,745,746,747,748,749,750を含む
。図柄744,745,746,747,748,749,750は、それぞれが異なる
表示態様により、他の図柄と区別可能になっている。
図柄744は、数字「1」により図柄としての識別性を有する数字要素(識別子)で構
成された数字「1」を表示する図柄である。図柄745は、数字「2」により図柄として
の識別性を有する数字要素で構成された数字「2」を表示する図柄である。図柄746は
、数字「3」により図柄としての識別性を有する数字要素で構成された数字「3」を表示
する図柄である。図柄747は、数字「4」により図柄としての識別性を有する数字要素
で構成された数字「4」を表示する図柄である。図柄748は、数字「5」により図柄と
しての識別性を有する数字要素で構成された数字「5」を表示する図柄である。図柄74
9は、数字「6」により図柄としての識別性を有する数字要素で構成された数字「6」を
表示する図柄である。図柄750は、数字「7」により図柄としての識別性を有する数字
要素で構成された数字「7」を表示する図柄である。
装飾図柄Bは、装飾図柄Aにおける数字要素と同様の識別力を有する図柄であり、たと
えば、装飾図柄Aにおける数字要素に装飾図柄Aよりも価値が高いことを示す文字要素(
価値変換識別子)を加えた形である(図柄750に文字要素を加えた形である)。つまり
、遊技機10では、装飾図柄B(図柄751)で導出される大当りは、装飾図柄A(図柄
750)で導出される大当りよりも相対的に価値が高いことを示す。
装飾図柄Bは、図柄751を含む。図柄751は、数字「7」により図柄としての識別
性を有する数字要素(識別子)と、文字「極」により数字「7」の数字要素のみからなる
図柄750よりも価値が高いことを示す文字要素とで構成された図柄である。
次に装飾図柄Aおよび装飾図柄Bがどのような遊技状態で使用されるか図99を用いて
説明する。図99は、第3の実施形態の変形例4における遊技状態において使用される図
柄を示す図である。
図99に示すように遊技機10は、特図1始動口への入賞によって発生した特図変動表
示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)と、特図2変動表示ゲームで使用される図柄が異なっ
ている。
遊技機10では、特図1変動表示ゲームの変動中および仮停止中において使用される図
柄は、装飾図柄Aで構成されている。つまり、遊技機10は、特図1変動表示ゲームにお
いては左図柄709L、右図柄709R、中図柄709Cにおいて図柄744,745,
746,747,748,749,750を順番に表示することで高速変動をおこない、
左図柄709L、右図柄709R、中図柄709Cに図柄744,745,746,74
7,748,749,750のいずれかを仮停止させ、仮停止状態を表示する。
遊技機10では、特図1変動表示ゲームの停止中において使用される図柄は、装飾図柄
Aで構成されている。つまり、遊技機10は、特図1変動表示ゲームにおいては左図柄7
09L、右図柄709R、中図柄709Cに図柄744,745,746,747,74
8,749,750のいずれかを停止させ、導出結果を表示する。
遊技機10では、特図2変動表示ゲームの変動中および仮停止中において使用される図
柄は、装飾図柄Aで構成されている。つまり、遊技機10は、特図2変動表示ゲームにお
いては左図柄709L、右図柄709R、中図柄709Cに図柄744,745,746
,747,748,749,750を順番に表示することで高速変動をおこない、左図柄
709L、右図柄709R、中図柄709Cに図柄744,745,746,747,7
48,749,750のいずれかを仮停止させ、仮停止状態を表示する。
遊技機10では、特図2変動表示ゲームの停止中において使用される図柄は、装飾図柄
Aおよび装飾図柄Bで構成されている。つまり、遊技機10は、特図2変動表示ゲームに
おいては左図柄709L、右図柄709R、中図柄709Cに図柄744,745,74
6,747,748,749,750,751のいずれかを停止させ、導出結果を表示す
る。
より具体的には、遊技機10は、特図2変動表示ゲームにおいて図柄751からなる大
当りを導出する場合、左図柄709L、右図柄709R、中図柄709Cに図柄744,
745,746,747,748,749,750を順番に表示することで高速変動をお
こない、左図柄709L、右図柄709R、中図柄709Cに図柄744,745,74
6,747,748,749,750のいずれかを仮停止させた後、左図柄709L、右
図柄709R、中図柄709Cに図柄751を停止させる。
一方で、遊技機10では、それ以外の場合(図柄751からなる大当りを導出しない場
合)、左図柄709L、右図柄709R、中図柄709Cに図柄744,745,746
,747,748,749,750を順番に表示することで高速変動をおこない、左図柄
709L、右図柄709R、中図柄709Cに図柄744,745,746,747,7
48,749,750のいずれかを仮停止させた後、左図柄709L、右図柄709R、
中図柄709Cに図柄744,745,746,747,748,749,750のいず
れかを停止させ、導出結果を表示する。
なお、以下、遊技機10では、特図2変動表示ゲームにおいては、図柄750からなる
大当りに替えて図柄751からなる大当りが導出されるものとする。すなわち、遊技機1
0では、特図2変動表示ゲームにおいて図柄750からなる大当りは発生しないものとす
る。
このように遊技機10は、変動中および停止中において装飾図柄A(文字要素のない図
柄)を使用し、特図2変動表示ゲームが図柄751を用いて大当りを導出する場合の停止
時にのみ装飾図柄B(文字要素が着いた図柄)を用いることで、図柄751からなる大当
りが特別な大当り(価値の高い大当り)であることを容易に把握可能にし、遊技に対する
理解度を高め、興趣の向上ができる。
また、遊技機10では、特図2変動表示ゲームにおいても変動中および停止中において
使用する装飾図柄Aを使用しているので、変動中および停止中において使用する映像等を
特図1変動表示ゲームにおける映像等と共用でき、容量等の増加や映像の準備に係る手間
の増加を抑止できる。
次に特図1変動表示ゲームで図柄750からなる大当りを導出する場合と、特図2変動
表示ゲームで図柄751からなる大当りを導出する場合それぞれについて図100を用い
て説明する。図100は、第3の実施形態の変形例4における特図1変動表示ゲームで「
777」を導出する場合と特図2変動表示ゲームで「777」を導出する場合の比較を示
す図である。
まず特図1変動表示ゲームで図柄750からなる大当りを導出する場合について説明す
る。遊技機10は、特図1変動表示ゲームにおいて一括表示装置が「●●●〇●〇〇●」
を導出した場合に図柄750からなる大当りを導出する。遊技機10は、図柄750から
なる大当りを導出した場合には、遊技者に対して特典として「4R」を付与する。遊技機
10は、左図柄709L、右図柄709R、および中図柄709Cに図柄750を仮停止
させた後、左図柄709L、右図柄709R、および中図柄709Cに図柄750を停止
させることで図柄750からなる大当りを導出する。
次に特図2変動表示ゲームで図柄751からなる大当りを導出する場合について説明す
る。遊技機10は、特図2変動表示ゲームにおいて一括表示装置が「●●●〇●〇〇●」
を導出した場合に図柄751からなる大当りを導出する。遊技機10は、図柄751から
なる大当りを導出した場合には、遊技者に対して特典として「16R」を付与(図柄75
0からなる「777」の大当りよりも高い価値を付与)する。遊技機10は、左図柄70
9L、右図柄709R、および中図柄709Cに図柄750を仮停止させた後、左図柄7
09L、右図柄709R、および中図柄709Cに仮停止させた図柄750を図柄751
に差替えることで図柄751からなる大当りを導出する。
このように、遊技機10では、同じ識別子を表示する図柄で異なる価値(ラウンド)を
付与する場合において、仮停止態様(結果導出過程)においては同じ態様の図柄を使用し
つつ、結果導出時にのみ同じ識別子を表示する異なる態様の図柄(図柄750、図柄75
1)を用いることで、それぞれの図柄からなる大当りの価値が異なることを容易に把握可
能にし、遊技に対する理解度を高め、興趣の向上ができる。
また、遊技機10では、実行中の変動表示ゲームの種類(特図1変動表示ゲームまたは
特図2変動表示ゲーム)に応じて数字が「7」である図柄からなる大当りの価値を変化さ
せているため、一括表示装置において異なる価値を付与する数字が「7」である図柄から
なる大当りの点灯パターン(「●●●〇●〇〇●」)を共通化できる。
次に、特図1変動表示ゲームで図柄750からなる大当りを導出する場合の演出の流れ
について図101を用いて説明する。図101は、第3の実施形態の変形例4における表
示装置が表示する表示画面の一例を示す図(その1)である。
図101(1)に示す表示画面752は、図柄変動停止中(変動表示ゲーム停止中)の
表示画面であって、特図1変動表示ゲームが開始される前の状態を示す。表示画面752
では、左図柄709Lが「7」、中図柄709Cが「3」、右図柄709Rが「7」で停
止している。表示画面752では、特図1保留数表示711が「3」を示し、特図2保留
数表示712が「0」を示し、特図1変動表示ゲームの始動契機となる保留記憶のみが存
在し、次の保留記憶の消化時に特図1変動表示ゲームがおこなわれることを明示する。
図101(2)に示す表示画面753は、表示画面752の後の表示画面であって、特
図1変動表示ゲームが開始された状態を示す。
表示画面753では、左図柄709L、中図柄709C、右図柄709Rが高速変動し
ている。表示画面753では、表示画面752において「3」を表示していた特図1保留
数表示711が「2」を表示しており、実行されている変動表示ゲームが特図1変動表示
ゲームであることを示している。
図101(3)に示す表示画面754は、表示画面753の後の表示画面であって、特
図1変動表示ゲームにおいて三図柄が仮停止した状態を示す。
表示画面754では、左図柄709Lが図柄750(「7」)、中図柄709Cが図柄
750(「7」)、右図柄709Rが図柄750(「7」)で仮停止しており、大当りを
導出する直前の状況を示している。
図101(4)に示す表示画面755は、表示画面754の後の表示画面であって、特
図1変動表示ゲームにおいて三図柄が停止した状態を示す。
表示画面755では、左図柄709Lが図柄750(「7」)、中図柄709Cが図柄
750(「7」)、右図柄709Rが図柄750(「7」)で停止しており、図柄750
からなる大当りが導出されている。
次に、特図2変動表示ゲームで図柄751からなる大当りを導出する場合の演出の流れ
について図102を用いて説明する。図102は、第3の実施形態の変形例4における表
示装置が表示する表示画面の一例を示す図(その2)である。
図102(1)に示す表示画面756は、図柄変動停止中(変動表示ゲーム停止中)の
表示画面であって、特図2変動表示ゲームが開始される前の状態を示す。表示画面756
では、左図柄709Lが「7」、中図柄709Cが「3」、右図柄709Rが「7」で停
止している。表示画面756では、特図1保留数表示711が「0」を示し、特図2保留
数表示712が「3」を示し、特図2変動表示ゲームの始動契機となる保留記憶のみが存
在し、次の保留記憶の消化時に特図2変動表示ゲームがおこなわれることを明示する。
図102(2)に示す表示画面757は、表示画面756の後の表示画面であって、特
図2変動表示ゲームが開始された状態を示す。
表示画面757では、左図柄709L、中図柄709C、右図柄709Rが高速変動し
ている。表示画面757では、表示画面756において「3」を表示していた特図2保留
数表示712が「2」を表示しており、実行されている変動表示ゲームが特図2変動表示
ゲームであることを示している。
図102(3)に示す表示画面758は、表示画面757の後の表示画面であって、特
図2変動表示ゲームにおいて三図柄が仮停止した状態を示す。
表示画面758では、左図柄709Lが図柄750(「7」)、中図柄709Cが図柄
750(「7」)、右図柄709Rが図柄750(「7」)で仮停止しており、大当りを
導出する直前の状況を示している。また、遊技機10は、表示画面758を表示中におい
て、第2盤演出装置705L,705Rを動作させ、演出に変化を与えることで、さらな
る変化が発生する期待感を煽り、興趣向上をはかっている。
図102(4)に示す表示画面759は、表示画面758の後の表示画面であって、特
図2変動表示ゲームにおいて三図柄が停止した状態を示す。
表示画面759では、左図柄709Lが図柄750から図柄751に差替えられ、中図
柄709Cが図柄750から図柄751に差替えられ、右図柄709Rが図柄750から
図柄751に差替えられた状態で停止しており、図柄751からなる大当りが導出されて
いる。
以上が第3の実施形態の変形例4である。なお、装飾図柄Bを、特図2始動口への入賞
によって発生した特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)において大当りを導出す
る場合にのみ用いられる図柄であるとしたがこれにかぎらない。たとえば、遊技機10は
、特図2変動表示ゲームがはずれを導出する場合における停止時においても装飾図柄A(
図柄750)に替えて装飾図柄B(図柄751)を使用するようにしてもよい。
なお、遊技機10では、特図2変動表示ゲームにおいては図柄750からなる大当りは
発生しないものとして説明したがこれに限らない。たとえば、遊技機10は、特図2変動
表示ゲームにおいては図柄751からなる大当りに加えて、図柄750からなる大当りも
導出可能に構成することもできる。
[第3の実施形態の変形例5]
次に第3の実施形態の変形例5について説明する。第3の実施形態の変形例4では、特
図1変動表示ゲームでは図柄750からなる価値の低い大当りを発生可能であり、特図2
変動表示ゲームでは図柄751からなる価値の高い大当りを発生可能である実施例を説明
した。第3の実施形態の変形例5では、特図1変動表示ゲームおよび特図2変動表示ゲー
ム内それぞれにおいて価値の低い図柄750からなる大当りと価値の高い図柄751から
なる大当りを発生可能である場合について説明する。
まず、特図1変動表示ゲームおよび特図2変動表示ゲームにおいて使用される図柄につ
いて説明する。図103は、第3の実施形態の変形例5における遊技状態において使用さ
れる図柄を示す図である。
図103に示すように遊技機10は、特図1変動表示ゲームと、特図2変動表示ゲーム
で同様の図柄が使用される。
遊技機10では、特図1変動表示ゲームおよび特図2変動表示ゲームの変動中および仮
停止中において使用される図柄は、装飾図柄Aで構成されている。つまり、遊技機10は
、特図1変動表示ゲームおよび特図2変動表示ゲームにおいては左図柄709L、右図柄
709R、中図柄709Cにおいて図柄744,745,746,747,748,74
9,750を順番に表示することで高速変動をおこない、左図柄709L、右図柄709
R、中図柄709Cに図柄744,745,746,747,748,749,750の
いずれかを仮停止させ、仮停止状態を表示する。
遊技機10では、特図1変動表示ゲームおよび特図2変動表示ゲームの停止中において
使用される図柄は、装飾図柄Aおよび装飾図柄Bで構成されている。つまり、遊技機10
は、特図2変動表示ゲームにおいては左図柄709L、右図柄709R、中図柄709C
に図柄744,745,746,747,748,749,750,751のいずれかを
停止させ、導出結果を表示する。
より具体的には、遊技機10は、図柄751からなる大当りを導出する場合、左図柄7
09L、右図柄709R、中図柄709Cに図柄744,745,746,747,74
8,749,750を順番に表示することで高速変動をおこない、左図柄709L、右図
柄709R、中図柄709Cに図柄744,745,746,747,748,749,
750のいずれかを仮停止させた後、左図柄709L、右図柄709R、中図柄709C
に図柄751を停止させる。
一方で、遊技機10では、それ以外の場合(図柄751からなる大当りを導出しない場合
)、左図柄709L、右図柄709R、中図柄709Cに図柄744,745,746,
747,748,749,750を順番に表示することで高速変動をおこない、左図柄7
09L、右図柄709R、中図柄709Cに図柄744,745,746,747,74
8,749,750のいずれかを仮停止させた後、左図柄709L、右図柄709R、中
図柄709Cに図柄744,745,746,747,748,749,750のいずれ
かを停止させ、導出結果を表示する。
次に図柄750からなる大当りを導出する場合と、図柄751からなる大当りを導出す
る場合それぞれについて図104を用いて説明する。図104は、第3の実施形態の変形
例5における2つの大当りの比較を示す図である。
まず特図1変動表示ゲームおよび特図2変動表示ゲームで導出される図柄750からな
る大当りについて説明する。遊技機10は、図柄750からなる大当りを導出した場合に
は、遊技者に対して特典として「4R」を付与する。遊技機10は、左図柄709L、右
図柄709R、および中図柄709Cに図柄750を仮停止させた後、左図柄709L、
右図柄709R、および中図柄709Cに図柄750を停止させることで図柄750から
なる大当りを導出する。
次に特図1変動表示ゲームおよび特図2変動表示ゲームで導出される図柄751からな
る大当りについて説明する。遊技機10は、図柄751からなる大当りを導出した場合に
は、遊技者に対して特典として「16R」を付与する。遊技機10は、左図柄709L、
右図柄709R、および中図柄709Cに図柄750を仮停止させた後、左図柄709L
、右図柄709R、および中図柄709Cに仮停止させた図柄750を図柄751に差替
えることで図柄751からなる大当りを導出する。
以上が第3の実施形態の変形例5である。このように、遊技機10は、特図1変動表示
ゲームおよび特図2変動表示ゲーム内それぞれにおいて図柄750が仮停止した状態(「
777」の大当りの確定が示唆された場合)から、価値の低い図柄750からなる大当り
と価値の高い図柄751からなる大当りを発生可能にすることで、映像の容量等の増加を
抑止しつつ、大当りのバリエーションを増加できる。また、遊技機10は、演出の最終段
階まで(仮停止後においても)遊技者の演出に対する関心を維持することができる。
また、遊技機10は、大当りを導出する場合の停止時にのみ装飾図柄B(文字要素が着
いた図柄)を用いることで、図柄751からなる大当りが特別な大当り(価値の高い大当
り)であることを容易に把握可能にし、遊技に対する理解度を高め、興趣の向上ができる
[第3の実施形態の変形例6]
次に第3の実施形態の変形例6について説明する。第3の実施形態の変形例4,5では
数字要素のみで構成された装飾図柄を変動時および仮停止時に用いる実施形態について説
明した。第3の実施形態の変形例6では、数字要素と、キャラクタ要素等を含む図柄を用
いる場合について説明する。図105は、第3の実施形態の変形例6の変動表示ゲームに
おける装飾図柄の図柄態様の推移を示す図である。なお、ここでは代表して「7」を表示
する図柄を用いて説明する。
図105に示すように遊技機10は、図柄停止時(変動開始前)においては、左図柄7
09L、中図柄709C、右図柄709Rとしてキャラ図柄760(装飾図柄C)を用い
る。装飾図柄Cは、キャラクタ(たとえば、数字「7」を表示する図柄においては虎のよ
うなキャラクタ)により図柄としての識別性を有するキャラクタ要素と、数字により図柄
としての識別性を有する数字要素とを含んで構成される図柄である。
遊技機10は、図柄の変動を開始すると左図柄709L、中図柄709C、右図柄70
9Rとして用いる図柄をキャラ図柄760(装飾図柄C)からキャラ図柄761(装飾図
柄D)に変更する。装飾図柄Dは、模様(たとえば、数字「7」を表示する図柄において
は虎のようなキャラクタの模様)により図柄としての識別性を有するベース(扇)と、数
字により図柄としての識別性を有する数字要素とを含んで構成される図柄である。
そして、遊技機10は、左図柄709L、中図柄709C、右図柄709Rとしてキャ
ラ図柄761(装飾図柄D)を用いて仮停止状態を表示した後、結果導出表示(停止状態
)においては導出される結果に応じて左図柄709L、中図柄709C、右図柄709R
として用いる図柄を装飾図柄Dから装飾図柄C、装飾図柄Aまたは装飾図柄Bに変更する
具体的には、遊技機10は、はずれを導出する場合に左図柄709L、中図柄709C
、右図柄709Rとして図柄を装飾図柄Dから装飾図柄Cに変更し、大当り(たとえば4
R)を導出する場合に左図柄709L、中図柄709C、右図柄709Rとして図柄を装
飾図柄Dから装飾図柄Aに変更し、価値の高い大当り(たとえば、16R)を導出する場
合に左図柄709L、中図柄709C、右図柄709Rとして図柄を装飾図柄Dから装飾
図柄Bに変更する。
これによれば、遊技機10は、大当りを導出する場合の停止時にのみ装飾図柄Aおよび
装飾図柄Bを用いているため、導出結果を停止図柄の図柄態様によって把握可能にし、遊
技に対する理解度を高め、興趣の向上ができる。
また、遊技機10は、キャラ図柄761(装飾図柄D)を大当り態様で仮停止した状態
(大当りの確定が示唆された場合)から、価値の低い図柄750からなる大当りと価値の
高い図柄751からなる大当りを発生可能にすることで、映像の容量等の増加を抑止しつ
つ、大当りのバリエーションを増加できる。また、遊技機10は、演出の最終段階まで(
仮停止後においても)遊技者の演出に対する関心を維持することができる。
上述した第3の実施形態(変形例1から変形例6を含む)の遊技機10は、一側面にお
いて以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、表示手段(表示装置41)と、操作手段(プッシュボタン25)
と、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。表示手段は、ゲ
ーム(変動表示ゲーム)を表示する。操作手段は、所定操作を受け付け可能である。制御
手段は、操作手段の操作を伴う第1操作演出(表示画面726の演出表示722)を予約
する予約演出(予告表示716にパターンP4のアイテムの表示)を実行中に第2操作演
出(表示画面721の演出表示722)を実行可能にして、予約演出と第2操作演出を実
行中に操作手段の操作を受付けた場合、第1操作演出と第2操作演出のうち第2操作演出
を優先して実行する。
(2)(1)の制御手段は、予約演出中であって、第2操作演出を実行中でないタイミ
ングで、操作手段の操作を受付けた場合、受付けた操作を第1操作演出開始後の操作とし
て予約する予約操作として受付ける。
(3)(1)の制御手段は、予約演出と第2操作演出を実行中に予約演出の態様を変化
させる。
(4)(1)の表示手段は、ゲームの実行権利を示す保留記憶を表示し、制御手段は、
保留記憶内に予約の対象である第1操作演出がおこなわれるゲームがあるとき、保留記憶
内のいずれかのゲーム内において第1操作演出がおこなわれることを予約演出によって表
示手段に表示させる(表示画面719)。
(5)(4)の制御手段は、第1操作演出がおこなわれるゲームを実行する保留記憶よ
りも先にゲームを実行する保留記憶を用いて予約演出をおこなう。
(6)(5)の制御手段は、予約演出では先にゲームを実行する保留記憶の表示態様を
変化させる(表示画面719)ことで保留記憶内のいずれかのゲーム内において第1操作
演出がおこなわれることを表示手段に表示させる。
(7)遊技機10は、表示手段(表示装置41)と、操作手段(プッシュボタン25)
と、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。表示手段は、ゲ
ーム(変動表示ゲーム)を表示する。操作手段は、所定操作を受け付け可能である。制御
手段は、ゲームにおいて識別情報(左図柄709L、中図柄709C、右図柄709R)
を変動表示させ、識別情報を変動表示させた後に操作手段による操作を伴う操作演出を表
示手段に表示させる場合に、識別情報と対応する位置に操作手段を示す表示態様を表示し
た後、操作演出を開始するように制御する。
(8)遊技機10は、表示手段(表示装置41)と、制御手段(遊技制御装置100、
演出制御装置300)と、を含む。表示手段は、ゲーム(変動表示ゲーム)を表示する。
制御手段は、ゲームにおいてBGMを流す場合にゲームにおいて効果音を出力する演出を
おこなうとき、効果音を出力中においてはBGMの音量を消音状態とし、効果音を出力し
終わった後にBGMの音量を消音状態から戻す制御をおこなう。
(9)遊技機10は、表示手段(表示装置41)と、制御手段(遊技制御装置100、
演出制御装置300)と、を含む。表示手段は、ゲーム(変動表示ゲーム)を表示する。
制御手段は、ゲームの結果導出過程(変動時・仮停止時)で第1の価値(4R大当り)に
対応する第1の識別情報(装飾図柄A)を変動表示し、ゲームの結果導出時(停止時)に
第1の識別情報(装飾図柄A)に第1の価値を第1の価値よりも大きい第2の価値(16
R大当り)に変換する変換識別子(文字要素)を付与して第2の価値に対応する第2の識
別情報(装飾図柄B)を停止表示する表示を表示手段に表示させる。
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、実
施形態の遊技機が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプロ
グラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現され
る。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録し
ておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記憶装置、
光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等がある。磁気記憶装置には、ハードディス
ク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ等がある。光ディスクに
は、DVD(Digital Versatile Disk)、DVD−RAM、CD(Compact Disk)−RO
M/RW(ReWritable)等がある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disk)
等がある。
プログラムを流通させる場合には、たとえば、そのプログラムが記録されたDVD、C
D−ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの
記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュ
ータにそのプログラムを転送することもできる。
プログラムを実行するコンピュータは、たとえば、可搬型記録媒体に記録されたプログ
ラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納す
る。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに
したがった処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラム
を読み取り、そのプログラムにしたがった処理を実行することもできる。また、コンピュ
ータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送され
るごとに、逐次、受け取ったプログラムにしたがった処理を実行することもできる。
また、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP(Digital Signal Processor)、A
SIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic De
vice)等の電子回路で実現することもできる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、開示した実施形態に示されるようなパチンコ
遊技機に限られるものではなく、たとえば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊
技機、雀球遊技機等の遊技球を使用するすべての遊技機、およびメダルを使用する遊技機
であるスロットマシンに適用可能である。
また、開示した実施形態はすべての点で例示されるものであって制限的なものではない
と考えられるべきである。また、上述の実施形態および変形例の各構成を組み合わせて適
用してもよい。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、
特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される
10 遊技機
41 表示装置
100 遊技制御装置
300 演出制御装置

Claims (1)

  1. ゲームを表示する表示手段と、
    所定操作を受け付け可能な操作手段と、
    前記ゲームにおいて識別情報を変動表示させ、該識別情報を変動表示させた後に前記操
    作手段による操作を伴う操作演出を前記表示手段に表示させる場合に、前記識別情報と対
    応する位置に前記操作手段を示す表示態様を表示した後、当該操作演出を実行するように
    制御する制御手段と、を備える遊技機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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