JP6925647B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関する。
下記特許文献1には、ポイント数によって期待値を示唆する遊技機が開示されている。
特開2016−073869号公報
ポイント数が単純に増加していくのみでは面白みに欠けるところがある。
本発明が解決しようとする課題は、趣向性の高い演出を実行することが可能な遊技機を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる遊技機は、対象の当否判定結果が当たりとなる蓋然性を、一連の演出において示された演出要素の数によって示唆する特定演出を実行可能な遊技機であって、一つの演出要素として示される可能性があるものとして、第一要素および第二要素が設定されており、一つの演出要素として前記第二要素が示された場合、開始から結末に至るまでの間に複数の演出要素が新たに示される演出要素増加演出が発生する可能性があるように設定されていることを特徴とする。
上記本発明にかかる遊技機の特定演出は、演出要素の数によって当たりとなる蓋然性を示唆する。そして、演出要素としては第一要素および第二要素が設定されており、第二要素が示された場合には、それにより複数の演出要素が新たに示される可能性がある。したがって、遊技者は、より多くの演出要素が示されることを願うだけでなく、新たに示される演出要素が第二要素となることを願うという、趣向性の高い遊技性を実現することが可能である。
一つの演出要素として前記第一要素が示された場合よりも、前記第二要素が示された場合の方が、対象の当否判定結果が当たりとなる蓋然性が高くなるように設定されているとよい。
このように、第二要素自体の価値が第一要素よりも高いものとすることで、第二要素が示されたときの遊技者の喜びをさらに高めることが可能である。
一つの演出要素として前記第二要素が示された場合であって、前記演出要素増加演出が発生しなかった場合、対象の当否判定結果が報知されるまでの間に、前記演出要素増加演出とは異なる一または複数種の好機演出のうちのいずれかが発生するように設定されているとよい。
演出要素増加演出が発生しなかった場合には、それとは別の好機演出が発生するようにすることで、第二要素が示されたときには、その後どのような好機演出が発生するかということに遊技者が注目する遊技性とすることが可能である。
前記演出要素増加演出において、新たに示される演出要素が前記第二要素となる場合があるとよい。
このような構成とすることで、演出要素増加演出後、新たな演出要素増加演出が発生し得る遊技性とすることが可能である。
本発明にかかる遊技機は、趣向性の高い演出を実行することが可能である。
本実施形態にかかる遊技機の正面図である。 (a)は表示装置(表示領域)に表示された保留表示および識別図柄(群)を示した図であり、(b)は保留表示の種類を示した図である。 (a)は識別図柄の種類を示した図であり、(b)は特殊図柄を示した図である。 通常カードとレアカードの種類を示した図である。 カード演出の基本的態様を示した図である。 識別図柄発端契機によるカードの取得が発生する演出例(擬似連続演出の例)を示した図であって、二番目に特殊図柄が擬似停止する例を示した図(その一)である。 識別図柄発端契機によるカードの取得が発生する演出例(擬似連続演出の例)を示した図であって、二番目に特殊図柄が擬似停止する例を示した図(その二;図6の続き)である。 識別図柄発端契機によるカードの取得が発生する演出例(擬似連続演出の例)を示した図であって、三番目に特殊図柄が擬似停止する例を示した図(その一)である。 識別図柄発端契機によるカードの取得が発生する演出例(擬似連続演出の例)を示した図であって、三番目に特殊図柄が擬似停止する例を示した図(その二;図8の続き)である。 その他の契機によるカードの取得が発生する演出例を示した図であって、リーチ状態の成立前にカード取得が発生した例を示した図(その一)である。 その他の契機によるカードの取得が発生する演出例を示した図であって、リーチ状態の成立前にカード取得が発生した例を示した図(その二;図10の続き)である。 その他の契機によるカードの取得が発生する演出例を示した図であって、リーチ状態の成立後にカード取得が発生した例を示した図(その一)である。 その他の契機によるカードの取得が発生する演出例を示した図であって、リーチ状態の成立後にカード取得が発生した例を示した図(その二;図12の続き)である。 カード増加演出の例を示した図(その一)である。 カード増加演出の例を示した図(その二;図14の続き)である。 カード増加演出の例を示した図(その三;図15の続き)である。 図柄変化演出の例を示した図である。 該当保留変化演出の例を示した図である。 保留変化演出の例を示した図である。 突発演出の例を示した図である。 挿入画像の一覧図である。 挿入演出の例を示した図(その一)である。 挿入演出の例を示した図(その二;図22の続き)である。 挿入変化演出の例を示した図(その一)である。 挿入変化演出の例を示した図(その二;図24の続き)である。 逆転演出の例を示した図(その一)である。 逆転演出の例を示した図(その二;図26の続き)である。 特殊演出を説明するための図である。 カード種類変化演出の例を示した図である。 (a)は副要素部が通常態様である識別図柄を示した図であり、(b)は副要素部が特別態様である識別図柄を示した図である。 図柄態様変化演出の例を示した図である。
以下、本発明にかかる遊技機1の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、図1を参照して遊技機1の全体構成について簡単に説明する。
遊技機1は遊技盤90を備える。遊技盤90は、ほぼ正方形の合板により成形されており、発射装置908(発射ハンドル)の操作によって発射された遊技球を遊技領域902に案内する通路を構成するガイドレール903が略円弧形状となるように設けられている。
遊技領域902には、表示装置91、始動入賞口904、大入賞口906、アウト口などが設けられている。かかる表示装置91の表示領域911は、遊技盤90に形成された開口901を通じて視認可能となる領域である。なお、表示領域911の形状等は適宜変更可能である(開口901の形状や大きさ、表示装置91自体の形状や大きさを変更することで表示領域911の形状等を変更することができる)。
また、遊技領域902には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての遊技釘が複数設けられている。遊技領域902を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。
このような遊技機1では、発射装置908を操作することにより遊技領域902に向けて遊技球を発射する。遊技領域902を流下する遊技球が、始動入賞口904や大入賞口906等の入賞口に入賞すると、所定の数の賞球が払出装置により払い出される。
なお、遊技機1の枠体、遊技球を貯留する下皿や上皿など、本発明に関係のない遊技機1の構成要素は説明を省略する。これらについては公知の遊技機と同様の構造のものが適用できる。
大当たりの抽選は、図示されない主制御基板に構築された回路である当否判定手段が始動入賞口904への遊技球の入賞を契機として実行する(このような始動入賞口は複数設けられていてもよい)。具体的には、始動入賞口904への遊技球の入賞を契機として乱数源から数値(以下、当否判定情報と称することもある)が取得され、当該数値が予め定められた大当たりの数値と同じである場合には大当たりとなり、異なる場合にははずれとなる。本実施形態では、当該数値が取得された順に当否判定結果の報知が開始される(いわゆる変動が開始される)こととなるが、ある数値が取得されたときに、それより前に取得された数値に基づく当否判定結果が報知されている際には、当該ある数値に基づく当否判定結果が開始されるまで、図示されない制御基板に設けられた記憶手段に記憶される。未だ当否判定の報知が開始されていない数値(以下単に保留(保留情報)と称することもある)の最大の記憶数(最大保留数)は適宜設定することができる。本実施形態における記憶手段が記憶できる最大保留数は、一種の始動入賞口904につき四つである。記憶手段に記憶されている保留情報は、保留表示20として表示領域911に表示される(図2(a)参照)。なお、本実施形態では、当否判定の報知が開始される時点で、取得された数値が大当たりとなる数値か否かが判断されることとなるが、数値が取得されたときに当否判定を行い、当否判定結果自体を記憶させておく構成としてもよい(この場合には当否判定結果自体が、当否判定情報に相当することとなる)。また、取得された数値は、当否判定結果を報知する演出の具体的な内容を決定するための数値としても利用される。
また、本実施形態では、当否判定結果を報知する演出が実行されている(既に当否判定結果を報知する演出が開始されている)ものであって、当否判定結果の報知が完了していない当否判定情報(本実施形態では、既に当否判定がなされた当否判定結果そのものである)の存在を示す該当保留表示201が表示される(図2(a)参照)。
保留表示20および該当保留表示201の態様として、当否判定結果が大当たりとなる蓋然性(いわゆる大当たり期待度。以下単に期待度ということもある)が異なる複数種の態様が設定されている(図2(b)参照)。本実施形態では、期待度の低いものから順に、通常態様20n、第一特殊態様21s、第二特殊態様22s、第三特殊態様23sが設定されている(図2(b)参照)。本実施形態では、各態様の差は、保留表示20の色で差別化されている。ただし、各態様の差をどのように設定するかや、態様の種類の数等は適宜変更可能である。
なお、本実施形態では、保留表示20と該当保留表示201の基本的な態様(上述した各態様)を同じとしているが、保留表示20と該当保留表示201の基本的な態様を異ならせてもよい。例えば、通常態様20nと各特殊態様を区別するための「色」は維持されるものとするが、その基本的な態様は保留表示20と該当保留表示201で異なる、といった設定としてもよい。
また、本実施形態のように、保留表示20と該当保留表示201の基本的な態様を同じとする場合には、保留表示20と該当保留表示201が容易に区別できるようにするとよい。本実施形態では、該当保留表示201に付随する補助的な画像を表示することで、各表示が保留表示20であるか該当保留表示201であるかを区別することができるようにしている。具体的には、該当保留表示201の下側に該当保留表示201を支持するような画像(以下、台座210aと称する)を表示して(図2(a)参照)、当該台座210a上に表示される画像が該当保留表示201であること(保留表示20でなないこと)を示すようにしている。このように、保留表示20および該当保留表示201の少なくともいずれか一方に付随する補助的な画像を表示することで、各表示を区別することができるようにしてもよい。また、これとは異なる手法としては、保留表示20と該当保留表示201との間の隙間(スペース)を、保留表示20同士の間の隙間(スペース)よりも大きくすることで、各表示が保留表示20であるか該当保留表示201であるかが容易に区別できるように設定することが考えられる。
本実施形態では、公知の遊技機と同様に、表示装置91の表示領域911に表示される識別図柄10(図2(a)参照)の組み合わせによって当否判定結果を遊技者に報知する。具体的には、複数種の識別図柄10含む識別図柄群10g(左識別図柄群10gL、中識別図柄群10gC、右識別図柄群10gR)が変動を開始し、最終的に各識別図柄群10gから一の識別図柄10が選択されて停止する。大当たりに当選している場合には各識別図柄群10gから選択されて停止した識別図柄10の組み合わせは所定の組み合わせ(本実施形態では同じ識別図柄10の三つ揃い)となる。はずれである場合にはそれ以外(大当たりとなる組み合わせ以外)の組み合わせとなる。本実施形態では、基本的には、左識別図柄群10gL、右識別図柄群10gR、中識別図柄群10gCの順で変動が停止する。
本実施形態では、複数種の識別図柄10として、「1」から「7」の数字を含む図柄が設定されている(図3(a)参照)。各識別図柄10にはそれぞれ異なるキャラクタが組み合わされている。具体的には、「1」の図柄にはキャラクタA、「2」の図柄にはキャラクタB、「3」の図柄にはキャラクタC、「4」の図柄にはキャラクタD、「5」の図柄にはキャラクタE、「6」の図柄にはキャラクタF、「7」の図柄にはキャラクタGが組み合わされている。
「1」〜「7」の識別図柄10を、遊技者にとっての価値に応じて区分けすると第一種識別図柄10A、第二種識別図柄10B、第三種識別図柄10Cに区分けされる(図3(a)参照)。「遊技者にとっての価値」とは、大当たりを示す組み合わせ(同じ図柄の三つ揃い)として採用された場合における当該大当たりの価値をいう。本実施形態では、第一種識別図柄10Aとして「2」「4」「6」の図柄が、第二種識別図柄10Bとして「1」「3」「5」の図柄が、第三種識別図柄10Cとして「7」の図柄が設定されている。
遊技者は、基本的には識別図柄10の「数字」の部分によって当否判定結果を判別することになる。つまり、識別図柄10の「数字」の部分は、当否判定結果を判別するための主要素部101であるといえ、「キャラクタ」の部分は「数字」の部分に付随する部分であって、装飾性向上や、演出(後述する図柄態様変化演出等)に用いられることによる遊技性向上を図るための副要素部102であるということができる。
本実施形態では、大当たりとして、大当たり遊技終了後の当否抽選確率が低確率状態となる通常大当たりと、高確率状態(いわゆる確率変動状態)となる確変大当たりが設定されている。また、大当たり遊技中に獲得することができる遊技球(いわゆる出玉)の期待値が異なる(いわゆるラウンド数が大きいほど獲得できる遊技球の期待値が大きい)大当たりとして、10ラウンド大当たりと15ラウンド大当たりが設定されている。第一種識別図柄10Aを用いて大当たりであることが報知された場合(第一種識別図柄10Aの三つ揃いが示された場合)には10ラウンド通常大当たりとなる。第二種識別図柄10Bを用いて大当たりであることが報知された場合(第二種識別図柄10Bの三つ揃いが示された場合)には10ラウンド確変大当たりとなる。第三種識別図柄10Cを用いて大当たりであることが報知された場合(第三種識別図柄10Cの三つ揃いが示された場合)には15ラウンド確変大当たりとなる。なお、かかる設定はあくまで基本的な設定である。同じ識別図柄10の三つ揃いが表示される大当たりの報知後、いわゆる昇格演出(公知であるため説明を省略する)が発生することがある設定としてもよい。例えば、第一種識別図柄10Aによって10ラウンド通常大当たりであると見せかけ、その後昇格演出が発生することによって10ラウンド確変大当たりや15ラウンド確変大当たりであることが報知されることがある設定としてもよい。
大当たり遊技後に移行する遊技状態(当否抽選確率の高低)および大当たり遊技中に獲得することができる遊技球の期待値を考慮すれば、遊技者にとっての価値は第一種識別図柄10Aが最も低く、第三種識別図柄10Cが最も高いということになる。このように、本実施形態における複数種の識別図柄10は、遊技者にとっての価値(大当たりとなったときの価値)を示す価値要素を含むものである。本実施形態では、当該価値要素を色調によって示している。具体的には、第一種識別図柄10Aは「青」(図面においては無地としている)、第二種識別図柄10Bは「赤」(図面においては同一方向の斜線のみを含むハッチングで表現している)、第三種識別図柄10Cは「金」(図面においてはクロスハッチングで表現している)をベースにした色調とされている。したがって、遊技者は、当該色調によって各図柄の価値を把握することが可能である。
なお、価値要素の設定手法は「色調」に限られない。各図柄の外形や大きさ等により、当該価値要素が区別できるように設定されていてもよい。また、公知の一般的なぱちんこ遊技機においては、「偶数」よりも「奇数」の方が高価値である、「7」の価値が最も高い、といった設定であることはよく知られていることであるから、当該数字等の意味そのものにより各図柄の価値要素を示すものとする設定としてもよい。
また、ある識別図柄10の価値要素が変化し得る設定としてもよい。例えば、「2」の識別図柄10の色調が青から赤に変化しうる(「2」の第一種識別図柄10Aが第二種識別図柄10Bに変化しうる)設定としてもよい。
本実施形態では、識別図柄10とは異なる特殊図柄11が設定されている(図3(b)参照)。特殊図柄11は、キャラクタS(識別図柄10が含むキャラクタA〜Gとは異なるキャラクタ)を含む図柄である。当該特殊図柄11は、当否判定結果を報知する図柄として用いられるものではないが、複数種の識別図柄10とともに(識別図柄群に含まれ)変動表示される等、後述するカード演出の発生時に表示される場合がある。ただし、当該特殊図柄11によって(例えば、特殊図柄11の三つ揃いが表示されることによって)大当たりが報知されることがある設定とすることを否定するわけではない。
本実施形態にかかる遊技機1では、図示されない演出制御用の基板(サブ制御基板)に構築された回路である演出実行手段により、遊技の趣向性を向上させるための種々の演出が実行(制御)される。以下、本実施形態にかかる遊技機1が実行可能な演出について詳細に説明する。
1)カード演出
本実施形態にかかる遊技機1は、カード演出が実行可能である。以下、当該カード演出について詳細に説明する。
1−1)カード演出の基本構成
カード演出は、キャラクタのカード(表示領域911に画像として表示される演出上のカード)を取得していく演出である(図5参照)。当該カードとしては、各識別図柄10が含むキャラクタA〜Gのカードが設定されている。また、各キャラクタのカードとして、通常カード30とレアカード31が設定されている。つまり、キャラクタAの通常カード30とレアカード31、キャラクタBの通常カード30とレアカード31・・・といったように、各キャラクタのそれぞれについて通常カード30とレアカード31が設定されている(図4参照)。通常カード30とレアカード31の態様の差の設定手法は、両者を区別することができるものでどのようなものであってもよい。例えば、色調を異ならせることにより、両者を区別することができるようにすることが考えられる。なお、各図においては、通常カード30を単線の枠囲みで、レアカード31を二重線の枠囲みで示す。また、以下の説明においては、キャラクタAの通常カード30を通常カードA、キャラクタAのレアカード31をレアカードA、といったように、通常カード30、レアカード31の後にキャラクタを示すアルファベットを付して各カードを区別して示す。
カード演出は、基本的には、ある当否判定結果(以下、対象の当否判定結果と称することもある)を報知する一連の演出において、取得したカード(表示されるカード)の数が多くなればなるほど、対象の当否判定結果が大当たりとなる蓋然性(期待度)が高くなるというものである。また、取得したカードが通常カード30である場合よりもレアカード31である場合の方が、対象の当否判定結果が大当たりとなる蓋然性(期待度)が高くなるというものである。したがって、遊技者は、カードの獲得枚数が増加することを願うとともに、獲得されるカードがレアカード31となることを願う演出となる。表示されるカードを、カード演出を構成する「要素画像」と捉えれば、カード演出は要素画像の数によって期待度を示唆するものであるといえる。また、要素画像には、表示されたときの期待度が異なるもの(通常カード30・レアカード31)が設定されているといえる。
かかるカード演出においては、同じキャラクタのカードが複数取得されることがないように設定されている。例えば、通常カードAが複数取得されることはないし、通常カードAとレアカードAの両方が取得されることはない。キャラクタAについて取得される可能性があるカードは、通常カードAとレアカードAを含めて一つのみである。したがって、本実施形態における最大のカード獲得枚数は7枚である。ただし、あるキャラクタについての通常カード30が当該キャラクタについてのレアカード31に変化する可能性はある(後述するカード種類変化演出等参照)。つまり、獲得したカードとして表示されるのは、ある時点において一種のキャラクタにつき一つのみである。通常カードを取得する演出を第一演出とし、レアカードを取得する演出を第二演出とすれば、第一演出および第二演出の種類はキャラクタの数分設定されているということになる。また、同じ種類のキャラクタを用いた第一演出と第二演出は、当該キャラクタを用いているという点において同じ演出要素を含むということになる。
なお、未だ取得されていないカードに対応するキャラクタが分かるようにされていてもよい。例えば、未だ取得されていないカード(キャラクタ)を、既に取得されカードよりも不明瞭な態様(例えば半透明な画像)で示すことにより、どのキャラクタに対応するカードが取得されていない状況なのかを遊技者が容易に理解できるようにしてもよい。
本実施形態におけるカード演出は、いわゆるステップアップ演出と捉えることもできる。つまり、本実施形態では、獲得できる最大のカード枚数が7枚であるため、最大のステップ数が7段階であるステップアップ演出と捉えることができる。そして、各段階を構成する演出要素として、通常要素である通常カード30と、当該通常要素よりも遊技者に有利な特別要素であるレアカード31が設定されているものとみなすことができる。つまり、どの段階まで進行するか(できるだけステップアップの段階が多くなって欲しいと願う)ということだけでなく、各段階を構成する演出要素にも注目させる(ステップアップが発生するのであれば、レアカード31(特別要素)によるステップアップが発生して欲しいと願う)ステップアップ演出であるということもできる。
1−2)カード取得契機
カードが取得される契機としては、大まかに、識別図柄発端契機とその他の契機に区分けされる。
1−2−1)識別図柄発端契機
識別図柄発端契機は、いわゆる擬似連続演出発生によるものである。擬似連続演出それ自体は公知であるため詳細な説明を省略するが、擬似連続演出は変動する識別図柄10(各識別図柄群から選択された一の識別図柄10)が擬似的に停止し、再び変動を開始する単位演出を一または複数回繰り返すものである。当該単位演出の発生回数により、対象の当否判定結果が大当たりとなる蓋然性が示唆されることとなる。なお、擬似的に停止(以下、擬似停止と称することもある)とは、完全には停止していないが遊技者に停止しているかのようにみせる停止態様をいう。例えば、識別図柄10がわずかに揺れているような態様をいう。
このように単位演出の発生時には識別図柄10が擬似的に停止することになる。当該擬似停止時の組み合わせを「擬似停止組み合わせ」とすると、かかる擬似停止組み合わせを構成する識別図柄10のうちの少なくとも一部に対応するキャラクタのカードが取得されることになる。「擬似停止組み合わせ」は、単位演出の発生(変動の再開)を示すものであるともいえるため、単位演出の発生時に、当該単位演出の発生を示すのに利用された識別図柄10が含むキャラクタに対応するカードが取得されることになる。
本実施形態における擬似停止組み合わせには、上述した特殊図柄11が含まれる。具体的には、組み合わせを構成する三つの図柄のうちの一つが特殊図柄11とされ、その他の二つが識別図柄10とされる。三つの図柄は、表示領域911の左側・中央側・右側(以下、単に左、中、右と称する)のいずれかに表示されることになるが、本実施形態における擬似停止組み合わせにおいて特殊図柄11は右または中に表示される(図6(b)、図8(b)参照)。
特殊図柄11が右に表示された場合、左に表示された識別図柄10が含むキャラクタのカードが取得される(図6および図7参照)。特殊図柄11が中に表示された場合、左および右に表示された識別図柄10が含むキャラクタのカードが取得される(図8および図9参照)。つまり、擬似停止組み合わせを構成する特殊図柄11の位置に応じて、一つのカードが取得されるか二つのカードが取得されるかが異なる。カード演出を特定演出とし、当該特定演出時に表示されるカードを演出画像とすれば、特殊図柄11とともに擬似停止した識別図柄10の少なくとも一部に対応する演出画像が表示されるということになる。上述したように、本実施形態では、左、右、中の順で識別図柄群の変動が停止(擬似停止)するように設定されているのであるから、特殊図柄11よりも先に擬似停止していた識別図柄10が含むキャラクタに対応するカードが取得されるという設定であるともいえる。遊技者にとってはより多くのカードが取得された方が好ましいということに照らせば、特殊図柄11が中に表示された方が遊技者の利益が大きいということがいえる。このように、識別図柄発端契機では、一つのカードのみ取得される場合(図6(b)および図7(a)参照)もあれば、一度に二つのカードが取得される場合(図8(b)および図9(a)参照)もあるものであって、それが識別図柄10の停止順に関係するという面白みのある設定としている。一度に三つ以上のカードが取得される可能性があるようにしてもよい。
なお、本実施形態では、既にあるキャラクタのカードが取得されている場合、当該取得済みのカードに対応するキャラクタを含む識別図柄10が擬似停止することはないように設定されている。したがって、擬似連続演出の一部としてある識別図柄10が擬似停止したときには、当該識別図柄10に対応するカードが必ず取得される。
特殊図柄11は、擬似連続演出の発生やカード取得の可能性を示唆するものであり、通常時には表示されない。特殊図柄11の表示が開始されるタイミングは種々設定することができる。例えば、対象の当否判定結果を報知する演出が開始されることを契機として各識別図柄群の変動が開始されることになるが、当該変動開始時に中識別図柄群10gCまたは右識別図柄群10gRのいずれかに含まれる複数種の識別図柄10とともに特殊図柄11を変動させることが考えられる。
この場合、中識別図柄群10gCまたは右識別図柄群10gRに含まれる特殊図柄11が擬似停止する結末(成功結末)となった場合には単位演出が発生し、擬似停止しない結末(失敗結末)となった場合には単位演出が発生しない構成とするとよい。つまり、識別図柄群に含まれる特殊図柄11の擬似停止が成功するか否かが、単位演出の発生の有無(本実施形態ではカード取得の有無でもある)とリンクする設定とすることが考えられる。
ここで、特殊図柄11が右識別図柄群10gRに含まれるように変動表示された場合と、特殊図柄11が中識別図柄群10gCに含まれるように変動表示された場合とでは、特殊図柄11が擬似停止する蓋然性、すなわち成功結末となる蓋然性が異なるように設定されている。成功結末となる確率は適宜設定することができる。本実施形態では、右識別図柄群10gRに特殊図柄11が含まれるように変動表示された場合には、100%未満の確率で成功結末となるように設定されている一方、中識別図柄群10gCに特殊図柄11が含まれるように変動表示された場合には、100%の確率で成功結末となるように設定されている。つまり、中識別図柄群10gCに特殊図柄11が含まれる態様となった場合には、単位演出が発生することが確定する。単位演出の発生はカード取得にもつながるものであるから、カード取得(本実施形態では二つのカード取得)が発生することが確定するということでもある。
なお、各識別図柄群の変動が開始された時点においては特殊図柄11が表示されないが、途中で(擬似停止するより前に)特殊図柄11が表示されることがある構成としてもよい。また、擬似停止直前で特殊図柄11が表示されることがある構成としてもよい。つまり、特殊図柄11が表示される可能性があるタイミングとして、変動開始時以外のタイミングが設定されていてもよい。
また、擬似連続演出とは異なる連続演出である先読み連続演出と絡めたカード取得が発生する構成としてもよい。先読み連続演出それ自体は公知であるため詳細な説明を省略するが、先読み連続演出は変動する識別図柄10(各識別図柄群から選択された一の識別図柄10)が停止し、再び変動を開始する単位演出を一または複数回繰り返すものである。つまり、先読み連続演出の対象となる当否判定結果よりも先に当否判定結果の報知が完了するもの(先の当否判定結果)を利用した演出である。先の当否判定結果を示す識別図柄10の組み合わせ(はずれであることを示す識別図柄10の組み合わせ)を「先読み組み合わせ」とすれば、上記「擬似停止組み合わせ」を「先読み組み合わせ」に置き換えて同様の技術思想を適用することができる。遊技者は、「先読み組み合わせ」を構成する図柄に特殊図柄11が含まれていることにより、先読み演出が発生していることを把握することが可能となる。
このように、「識別図柄発端契機」とは、擬似連続演出や先読み連続演出といった連続演出を構成する単位演出が発生することを契機としてカードが取得されるというものである。「識別図柄発端契機」によってカードが取得される場合、新たなカードが取得されることによる期待度上昇だけでなく、連続演出を構成する単位演出の発生による期待度上昇も示されるということになる。
なお、「識別図柄発端契機」によってカードが取得される場合、そのカードが通常カード30となるかレアカード31となるかは、その都度対象の当否判定結果を踏まえた抽選により決定される(対象の当否判定結果が大当たりである場合にレアカード31が出現しやすくなるような抽選態様である)。レアカード31が取得される蓋然性が高い、またはレアカード31が取得されることが確定する演出態様等が設定された構成としてもよい。例えば、特殊図柄11が表示される位置(左・中・右)に応じて、取得されるカードがレアカード31になる蓋然性が異なるといった設定としてもよい。
1−2−2)その他の契機
「識別図柄発端契機」以外の契機としては種々設定することができる。突発的にカードの取得が発生する(いきなりカードが取得される)ようにしてもよいし、カードを取得するか否かの演出が発生するようにしてもよい。本実施形態では、表示領域911の外縁近傍でカードを取得するか否かのサブ演出が実行され、当該演出の結末が成功結末(遊技者に有利な結末)となった場合にカードの取得が発生する(図10および図11/図12および図13参照)。サブ演出の具体的な態様はどのようなものであってもよい。複数種のサブ演出が設定されていてもよい。
サブ演出を契機としたカード取得が発生する場合、当該サブ演出の発生タイミングに応じて、取得されるカードが通常カード30となるかレアカード31となるかが決まるように設定されている。具体的には、所定の事象が発生するよりも前にサブ演出の成功結末が発生した場合には、それを契機として取得されるカードは通常カード30となる(図10および図11参照)。一方、所定の事象が発生するよりも後にサブ演出の成功結末が発生した場合には、それを契機として取得されるカードはレアカード31となる(図12および図13参照)。つまり、サブ演出が発生するタイミングが、所定の事象よりも前か後であるかが、カードの種類を決定づける要因となるように設定されている。
このように、本実施形態では、サブ演出という特定演出を契機としてカード取得という作用演出が発生することになるが、当該作用演出は所定の事象の発生の有無に応じて、通常カード30の取得という第一作用演出になるか、レアカード31の取得という第二作用演出になるかが決まる。第一作用演出と第二作用演出は、「カード(の取得)」という共通する演出要素を含むものである。
「所定の事象」は対象の当否判定結果を報知する一連の演出において発生する可能性がある事象であればどのようなものであってもよい。必ず発生する事象であってもよいし、発生しないこともある事象であってもよい。本実施形態では、公知の「リーチ状態」が成立すること(図12(a)参照)が、所定の事象の発生として設定されている。リーチ状態は、複数の識別図柄群の一部から選択されて識別図柄10が停止または擬似停止したとき、未だ大当たりとなる可能性が残っている状態をいう。本実施形態では、先に停止する左識別図柄群10gLおよび右識別図柄群10gRから選択されて停止または擬似停止した識別図柄10が同じ図柄である状態をいう。リーチ状態が成立するか否かは、当否判定結果が大当たりとなるか否かという点において大きな分岐点であるということができ、遊技者が注目する事項の一つである。よって、当該「リーチ状態の成立」というものを、取得されるカードの種類がどのようなものとなるかの分岐点とすることで、分かりやすい演出態様とすることが可能である。
なお、本実施形態では、サブ演出の「結末」(成功結末)が発生する時点が、所定の事象の発生よりも前か後かに応じてカードの種類が決まる構成であるが、サブ演出の「開始」時点が、所定の事象の発生よりも前か後かに応じてカードの種類が決まる
構成としてもよい。
また、本実施形態と逆の設定、すなわち、所定の事象の発生よりも前であればレアカード31、後であれば通常カード30となる設定としてもよい。ただし、所定の事象として設定されるものが、期待度の上昇を示す事象であれば(リーチ状態の成立は、期待度の上昇を示す事象であるといえる)、本実施形態と同様の設定とすることが好ましい。所定の事象の発生によって期待度が上昇したことが示されている後に発生するカードは、それに合わせて期待度がより高いレアカード31とする方が自然な演出の流れであり、遊技者に分かりやすい設定であるといえる。
また、所定の事象の発生よりも前にサブ演出の成功結末が発生する場合であっても、レアカード31が取得される可能性がある設定としてもよい。同様に、所定の事象の発生よりも後にサブ演出の成功結末が発生する場合であっても、通常カード30が取得される可能性がある設定としてもよい。つまり、サブ演出の成功結末の発生が所定の事象の発生よりも前であれば通常カード30が発生しやすく、サブ演出の成功結末の発生が所定の事象の発生よりも後であればレアカード31が発生しやすい設定(所定の事象の発生前後に応じて取得されるカードの種類が一義的に定まるものではない設定)としてもよい。
なお、本実施形態では、カードが取得されるその他の契機として、詳細を後述するカード増加演出で取得する契機も設定されている。
連続演出を第一特定演出、カード演出を第二特定演出とすれば、第一特定演出は識別図柄10の停止または擬似停止後の再変動という「第一単位演出」の発生回数により期待度を示す演出であるといえ、カード演出はカードの取得という「第二単位演出」の発生回数により期待度を示す演出であるといえる。そして、第一単位演出の発生は必ず第二単位演出の発生につながるものであるといえる一方、第二単位演出は第一単位演出が発生しないときであっても発生する(本実施形態ではサブ演出を契機として第二単位演出が発生する)ものであるといえる。第一単位演出の発生に伴う第二単位演出は、複数のカード(示唆画像)が表示されることがあるという点において、第一単位演出が発生せずに発生する第二単位演出と異なる(一回のサブ演出を契機として表示されるカード(示唆画像)は必ず一つである)ものであるといえる。
1−3)レアカードの作用
レアカード31は、通常カード30が取得された場合に比して、対象の当否判定結果が大当たりとなる蓋然性が高まったことを示唆するものである。加えて、レアカード31が取得された場合、通常カード30の取得では生じない以下に示すような作用(演出効果)をもたらす。
1−3−1)カード増加演出発生作用
レアカード31が取得された場合(レアカード31が取得されるという特定演出が発生した場合)、カード増加演出(図14〜図16参照)が発生することがある。カード増加演出は、演出を通じて(演出の開始から結末に至るまでの間)に、複数のカードを取得することができる演出である。本実施形態では、「カード乱舞」という名称のカード増加演出が発生する(図14(b)参照)。基本的には一つずつ増加していくカードが、本演出が発生することで一度に複数増加する可能性があるという点で遊技者にとって喜ばしい演出であるといえる。カード演出を特定演出とし、当該演出において期待度を表すために示されるカードを演出要素(通常カード30を第一要素、レアカード31を第二要素)とすれば、第二要素が示されたときには、複数の演出要素が新たに示される「演出要素増加演出」が発生する可能性があるということになる。本実施形態では、カード増加演出が発生した時点で、新たに複数のカードを獲得(二つ以上のカードを獲得)することが確定するが、新たに獲得するカードが一つである可能性もある設定としてもよい。
カード増加演出の具体的な態様はどのようなものであってもよい。本実施形態では、遊技機1に設けられた操作手段92(本実施形態では押しボタンであるが、遊技者が操作可能なものであればその具体的な構成等は適宜変更可能である。遊技者の手等を検出するセンサを設け、遊技者の手等がセンサに検出されることを操作手段の操作とみなす構成であってもよい)を所定の態様で操作すること(長押しや連打)が遊技者に促され(図15(a)参照)、当該操作に応じてカードが次第に取得されていく(図15(b)、図16(a)参照)。対象の当否判定結果が大当たりであるかはずれであるかに応じた演出態様の決定抽選により、増加するカードの数は予め決まっている。したがって、遊技者が操作手段92の操作が有効となる操作有効時間内に操作手段92の操作を十分に行ったとしても、決められた数以上のカードは取得されない。なお、操作手段92の操作が十分に行われなかった場合であっても、最終的には(操作有効時間の経過後には)、予め決められた数のカードが増加することを示す結末が示される。
カード増加演出において新たに獲得されるカードは、通常カード30となる可能性もあれば(図15(b)参照)、レアカード31になる可能性もある(図16(a)参照)。つまり、新たにレアカード31が獲得される可能性もある。新たにレアカード31が獲得された場合には、当該レアカード31が獲得されたということに基づき、再びカード増加演出が発生することもある。つまり、カード増加演出におけるレアカード31の獲得が、再度のカード増加演出を招く可能性がある。
また、レアカード31を獲得したにも拘わらずカード増加演出が発生しない場合は、後述する好機演出のいずれかが必ず発生するように設定されている。カード増加演出は、好機演出のうちの一つであると捉えることもできる。詳細を後述するように、レアカード31の獲得は、少なくとも一回の好機演出の発生を確定させるものである。よって、レアカード31が獲得されたときに、好機演出としてカード増加演出が発生しない場合には、カード増加演出とは別の好機演出のいずれかが発生することになる。
1−3−2)好機演出発生作用
レアカード31の取得により、その後の好機演出の発生が示唆される。具体的には、レアカード31が取得された場合(レアカード31が取得されるという特定演出が発生した場合)、対象の当否判定結果を報知する一連の演出において、対象の当否判定結果の報知が完了するまでに一または複数種の好機演出のうちの少なくとも一つが必ず発生するように構成されている。レアカード31が複数獲得された場合には、それと同数の好機演出が必ず発生するように設定されている。
好機演出は、その発生により、対象の当否判定結果が大当たりとなる蓋然性が高まったことが示唆されるものである。好機演出の種類については後述する。なお、本実施形態における好機演出は、レアカード31が取得されない場合であっても発生する可能性があるものである。このように、レアカード31の取得がその後の好機演出の発生を約束するものとすれば、レアカード31の発生によってその後どのような好機演出が発生するかということについて遊技者に期待をもたせる演出態様とすることができる。
好機演出としては、上述したカード増加演出以外に、以下のようなものが考えられる。ただし、以下で説明する演出の全てが好機演出として設定されていなければならないわけではない。一部の演出のみ好機演出として設定された構成としてもよい。また、以下で説明する演出以外の演出が好機演出として設定された構成としてもよい。
・図柄変化演出(図17参照)
当否判定結果を示すために停止または擬似停止した識別図柄10が、当該停止または擬似停止した識別図柄10が有する価値要素よりも高価値の価値要素を有する識別図柄10に変化するものである。上述したように、本実施形態では、第一種識別図柄10A(最も低価値)、第二種識別図柄10B、第三種識別図柄10C(最も高価値)に区分けされているところ、図柄変化演出は、一旦停止または擬似停止した第一種識別図柄10Aが第二種識別図柄10Bや第三種識別図柄10Cに変化する、第二種識別図柄10Bが第三種識別図柄10Cに変化するというものである。
当該図柄変化演出が発生するタイミングは「リーチ状態」の成立以後に設定されている。より具体的には、「リーチ状態」の成立後に発生する可能性がある演出であって、当該演出の発生により大当たりとなる蓋然性が高まったことが示されるいわゆる「スーパーリーチ演出」の発生以後に設定されている。つまり、リーチ状態を構築するために停止または擬似停止した識別図柄10(本実施形態では、左の識別図柄と右の識別図柄)が第一種識別図柄10Aまたは第二種識別図柄10Bである場合に、当該識別図柄10がより高価値の価値要素を有する図柄に変化する。したがって、当該図柄変化演出は、大当たりとなったときに遊技者が得る利益が高くなることを示す(高まったように示す)演出であるといえる。複数種のスーパーリーチ演出が設定されていてもよい。また、複数種のスーパーリーチ演出のうちの一部においてのみ、図柄変化演出が発生する可能性がある設定としてもよい。
なお、本実施形態では、スーパーリーチ演出が発生した後は、リーチ状態を構成する識別図柄10の「数字」の部分のみが表示されるようにしている。識別図柄10の価値は、各図柄の「数字」の部分が示すものであるため、「キャラクタ」の部分の表示を排除しても問題はない。したがって、図柄の態様の変化は「数字」の部分の変化として発生することになる。ただし、スーパーリーチ演出が発生した後も「数字+キャラクタ」で表示し、図柄の態様が変化する際は、両方の部分が変化する構成としてもよい。
また、本実施形態では、「2」の識別図柄10が「3」や「7」に変化するといったように、図柄の形態(外形)が変化する構成であるが、「2」の図柄の色調である「青」(通常時の色調)が「赤」や「金」に変化することで、識別図柄10の価値が高まったことを示す演出態様としてもよい。つまり、価値要素のみが変化する演出態様としてもよい。
また、図柄変化演出が発生した場合、変化後の図柄は必ず最も価値の高い図柄となる設定としてもよい。つまり、図柄変化演出が発生した場合、変化前の図柄が第一種識別図柄10Aであるか第二種識別図柄10Bであるかに拘わらず、変化後の図柄は必ず第三種識別図柄10Cとなる設定としてもよい。このようにすれば、図柄変化演出の価値を高めることが可能である。
また、図柄変化演出が発生した場合、変化の大きさは一段階に限定される設定としてもよい。つまり、図柄変化演出が発生した場合、変化前の図柄が第一種識別図柄10Aであるときには変化後の図柄は必ず第二種識別図柄10Bとなり、変化前の図柄が第二種識別図柄10Bであるときには変化後の図柄は必ず第三種識別図柄10Cとなる設定としてもよい。このようにすれば、複数回の図柄変化演出の発生に期待させるといった演出形態を構築することが可能である。
・該当保留変化演出(図18参照)
該当保留表示201の態様が、より期待度の高い態様に変化するものである。つまり、対象の当否判定結果が大当たりとなる蓋然性が高まったことを示す演出である。上述したように、本実施形態における該当保留表示201の態様は、通常態様20nと三種類の特殊態様(第一特殊態様21s〜第三特殊態様23s)を含む。該当保留変化演出の発生により、現状の態様よりも遊技者にとって好ましいより期待度の高い態様に変化する。複数段階の期待度向上となる態様変化(例えば、第一特殊態様21sから第三特殊態様23sへの変化)が発生することがあってもよい。
なお、本実施形態では、好機演出として発生する該当保留変化演出は、該当保留表示201の態様を必ず変化させるものである。つまり、該当保留表示201の態様が変化しない結末となる(態様が変化するかもしれないという「煽り」のみで終了するもの)は好機演出として設定されていない。ただし、該当保留表示201の態様が変化しない結末となる演出が、好機演出とは別に発生することがある設定としてもよい。
・保留変化演出(図19参照)
保留表示20の態様が、より期待度の高い態様に変化するものである。上述したように、本実施形態における保留表示20の態様は、通常態様20nと三種類の特殊態様(第一特殊態様21s〜第三特殊態様23s)を含む。保留変化演出の発生により、現状の態様よりも遊技者にとって好ましいより期待度の高い態様に変化する。複数段階の態様変化(例えば、第一特殊態様21sから第三特殊態様23sへの変化)が発生することがあってもよい。
保留変化演出は、「保留表示20」の態様を変化させるものであるから、対象の当否判定結果が大当たりとなる蓋然性が高まったことを示すものではない。対象の当否判定結果よりも後に報知される当否判定結果が大当たりとなる蓋然性が高まったことを示すものである。つまり、カード演出は、対象の当否判定結果を報知する一連の演出の一部として実行されるものであるにも拘わらず、レアカード31の取得を契機として発生する好機演出としての保留変化演出が、対象の当否判定結果の報知が完了された後、当否判定結果を報知する演出が開始されるものの期待度を示唆するという点において、上記当該保留変化演出とは大きく異なるといえる。
なお、本実施形態では、好機演出として発生する保留変化演出は、保留表示20の態様を必ず変化させるものである。つまり、保留表示20の態様が変化しない結末となる(態様が変化するかもしれないという「煽り」のみで終了するもの)は好機演出として設定されていない。ただし、保留表示20の態様が変化しない結末となる演出が、好機演出とは別に発生することがある設定としてもよい。
・突発演出(図20参照)
所定のタイミングで発生する可能性がある演出である。具体的には、当該所定のタイミングで発生することもあれば、発生しないこともある演出であって、発生した場合には対象の当否判定結果が大当たりとなる期待度が高まったことが示される。この種の突発演出としては、いわゆるスーパーリーチ演出中の特定のタイミングで、当該演出の画像(映像)に重ねるようにしてキャラクタ等の画像(挿入画像40)を差し込むカットイン演出等が例示できる。スーパーリーチ演出の期待度は、挿入画像40の有無で異なることになる。
当該突発演出が発生する可能性があるタイミングを把握している遊技者であれば、レアカード31が取得された場合、当該タイミングにおける突発演出の発生を期待することになる。
なお、特定のタイミングにて発生する突発演出の種類は複数種設定されていてもよい。例えば、突発演出として演出態様が異なる第一突発演出と第二突発演出が設定されているものとする。レアカード31が取得されたことを契機とする好機演出として当該特定のタイミングで第一突発演出が発生することもあれば、第二突発演出が発生することがある設定としてもよい。各突発演出には期待度の差が設定されていてもよい。このような構成とすれば、特定のタイミングにて突発演出が発生することだけでなく、発生する突発演出の種類にも注目させる構成とすることができる。
・挿入演出(図22および図23参照)
所定のタイミングで発生する演出である。上記突発演出は、あるタイミングにて発生する可能性がある(発生しない可能性もある)ものであるのに対し、挿入演出はあるタイミングにて必ず発生するものであるという点において異なる。この種の挿入演出としては、いわゆるスーパーリーチ演出中の特定のタイミングで、当該演出の画像(映像)に重ねるようにして所定の画像(挿入画像40)を差し込むカットイン演出等が例示できる。また、遊技者に押しボタン等の操作手段92の操作を促し(図22(b)参照)、当該操作が検出されたことを契機として挿入画像40を表示する(図23参照)演出等が例示できる。つまり、自動的に発生する演出であってもよいし、遊技者の行為に起因して発生する演出であってもよい。遊技者の行為に起因して発生する演出とする場合には、遊技者が当該行為をなすタイミングはその都度変化するため、挿入演出が発生するタイミングは厳密には毎回同じではないということになる。
挿入演出として発生し得る演出態様としては、複数種の態様が設定される。本実施形態では、挿入演出発生時に挿入される画像として、第一挿入画像41、第二挿入画像42、第三挿入画像43の三つの態様が設定されている(図21参照)。各画像は、発生したときにおける期待度が異なるものである。本実施形態では、第一挿入画像41が最も低く、第三挿入画像43が最も高く設定されている。なお、各画像の態様の差は遊技者が区別することができるものであればどのようなものであってもよい。例えば、各演出として表示される画像の色調に差が設定される。
好機演出として挿入演出が発生する場合、当該挿入演出として挿入される画像は必ず第三挿入画像43となるように構成されている(図23参照)。つまり、最も期待度が高い態様の挿入演出が発生する。このような構成とすれば、遊技者は、レアカード31が取得された場合、挿入演出が発生するタイミングにて最も期待度が高い演出態様が発生することを期待することになる。
なお、本実施形態のように、好機演出として、最も期待度が高い態様の挿入演出が発生するようにすることは一例である。好機演出として、期待度が高い複数種の態様の挿入演出のうちのいずれかが発生するように(最も期待度が低い態様の挿入演出が発生しないように)設定されていてもよい。本実施形態に則していえば、最も期待度が低い第一挿入画像41を除いた第二挿入画像42および第三挿入画像43のうちのいずれかが表示されるように設定されていてもよい。
・挿入変化演出(図24および図25参照)
上記挿入演出の態様が変化する演出である。具体的には、複数種の態様のうちのいずれかの挿入演出が一旦実行された(図25(a)参照)後、それに代わるようにして当否判定結果が当たりとなる蓋然性の高い挿入演出が実行される(図25(b)参照)ものである。上述したように、挿入演出時に挿入される画像として第一挿入画像41、第二挿入画像42、第三挿入画像43の三つの態様が設定されているのであれば、第一挿入画像41が一旦表示された後、それに代わるようにして第二挿入画像42または第三挿入画像43が表示される態様、第二挿入画像42が一旦表示された後、それに代わるようにして第三挿入画像43が表示される態様が、挿入変化演出として実行されうることになる。このような構成とすれば、遊技者は、レアカード31が取得された場合、一旦実行された挿入演出の態様が、より期待度の高い態様に変化することを期待することになる。
なお、好機演出として挿入変化演出が実行される場合には、その変化態様が特定の態様に限定されるようにしてもよい。例えば、後に実行される挿入演出の態様は、先に実行される挿入演出の態様から一段階のみ向上する設定としてもよい。このように構成すれば、先に実行される挿入演出の態様も重要になるため、先に実行される挿入演出がどのようなものとなるかについても注目させる構成とすることができる。
・逆転演出(図26および図27参照)
当否判定結果を示す識別図柄10を当否判定結果がはずれであることを示す態様で擬似停止させた後(図26参照)、実際には当否判定結果が大当たりであったことを示す(図27参照)演出である。つまり、当否判定結果が大当たりとなる場合に、一旦ははずれであるとみせかけ、その後実際には大当たりであったことを遊技者に示す演出である。味方側キャラクタと敵側キャラクタが戦い大当たりとなる場合には味方側キャラクタが勝利するようなスーパーリーチ演出において、味方側キャラクタが敗北したかのように見せかけた(図26(a)参照)後、味方側キャラクタが復活して逆転勝利する(図27(a)参照)かのような一連の演出態様が例示できる。「はずれ」を一旦形式的に示すものであるため、途中で識別図柄10ははずれを示す組み合わせで擬似的に停止される(図26(b)参照)。その後、当該はずれ報知が見せかけであったかのような演出(図27(a)参照)を発生させた後、最終的には大当たりを示す組み合わせで識別図柄10を停止(確定的に停止)させる(図27(b)参照)ことになる。
このように好機演出の一つとして逆転演出が設定されていれば、特定演出が発生した場合に、最後まで(逆転演出が発生することがある時点まで)好機演出が発生しないときには逆転演出が発生して当否判定結果が当たりであることが報知されるということになる。つまり、逆転演出は、最後に発生しうる演出であり、発生したときには大当たりが確定するという遊技者にとって喜ばしいものであるから、特定演出が発生したときには途中で好機演出が発生しないことを遊技者が願うという趣向性の高い遊技性が構築される。
また、逆転演出は、所定の条件が成立した上で当否判定結果がはずれであることが報知された場合に限り、発生し得る設定としてもよい。例えば、リーチ状態の成立を経て当否判定結果がはずれであることが報知された場合に限り発生し得る設定とすることが考えられる。また、図26および図27に示した例のようにいわゆるスーパーリーチ演出を経て当否判定結果がはずれであることが報知された場合に限り発生し得る設定とすることが考えられる。
1−3−3)特殊演出発生作用
レアカード31が複数(本実施形態では二つ)取得された場合(図28(a)参照)に限り発生することがある特殊演出(図28(b)参照)が設定されている。レアカード31が取得される演出を特定演出とすれば、特殊演出は複数回の特定演出が発生した場合に限り発生する演出であるということができる。また、通常カード30が取得される演出を通常演出とすれば、キャラクタA〜Gの特定演出は、「キャラクタ」や「カード」という点においてキャラクタA〜Gの通常演出と共通する演出要素を含むものであるということができる。特殊演出は、いわゆるスーパーリーチ演出の一つとして設定されており、当該演出の結末によって対象の当否判定結果が示されるものである。つまり、対象の当否判定結果が大当たりである場合には遊技者にとって好ましい結末態様(はずれであるとみせかけ、大当たりであることが示されるような逆転結末を含む)となり、はずれである場合には遊技者にとって好ましくない結末態様となるものである。特殊演出の具体的な態様はどのようなものであってもよい。また、態様が異なる複数種の特殊演出が設定されていてもよい。
本実施形態にかかる遊技機1は、特殊演出以外にも、結末によって当否判定結果を示す一または複数種の演出(特殊演出とは異なるスーパーリーチ演出。以下、「別の演出」と称する)が実行可能である。特殊演出は、発生したときの期待度が、全ての別の演出よりも高いものとされる。つまり、特殊演出は、結末によって当否判定結果が示される演出のうちで、発生したときの期待度が最も高いものとされている。上述したように、一のレアカード31であっても好機演出が発生するのであるから、二つのレアカード31の取得によって発生する可能性がある特殊演出は遊技者にとって価値の高いものとすることが好ましい。
1−3−4)レアカードの取り扱い
1−3−1)および1−3−2)で述べたように、レアカード31の獲得は好機演出(カード増加演出を含む)のいずれかの発生を確定させるものであるが、本実施形態では、好機演出が発生しても、それを発生させる基となったレアカード31はそのまま残存するよう設定されている。特殊演出についても同様である。対象の当否判定結果を報知する一連の演出を通じて獲得するカードの枚数や、獲得したカードに含まれるレアカード31の数は、期待度を示唆するものであるため、それをそのまま残しておくことで当該期待度を分かりやすく遊技者に示すようにしている。つまり、レアカード31は「消化されない」設定としている。上記1−3−3)で説明したように、複数のレアカード31の取得が特殊演出の発生条件とされているが、好機演出発生の契機となったレアカード31がそのまま残るため、当該好機演出発生の契機となったレアカード31が別のレアカード31と組み合わされることにより特殊演出の契機となりうる設定としている。例えば、二つのレアカード31が取得された場合、各レアカード31の取得を契機とした好機演出が発生する(二つの好機演出が発生する)とともに、当該二つのレアカード31の取得を契機とした特殊演出が発生する可能性がある。
好機演出や特殊演出の発生時には、レアカード31の取得がこれらの演出の発生の契機となったことを示すような演出が実行されるとよい。例えば、演出発生の契機となったレアカード31を、通常とは異なる態様で表示する等した後好機演出や特殊演出が発生するような構成とする。例えば拡大表示したり、目立つように点灯させたりする。図14(b)等に示すように、本実施形態では契機となるレアカード31を点灯させている。また、図17(b)等に示すように、演出によっては契機となるレアカード31と発生する演出を結び付けるような画像(図17、図18、図19では、契機となるレアカード31と変化する識別図柄10、該当保留表示201、保留表示20を関連付けるような線状の画像を表示している。)を表示する。これにより、遊技者は、レアカード31が好機演出や特殊演出の発生の契機となっていることを把握することが容易になる。
ただし、本実施形態とは異なり、好機演出が発生したときに、それを発生させる基となったレアカード31が通常カード30に変化する(同じキャラクタの通常カード30に変化する)といった設定としてもよい。つまり、好機演出の発生を招くレアカード31が「消化された(使用された)」という観念を想起させるために、レアカード31が「消化された」結果、通常カード30に変化するといった設定としてもよい。このように構成すれば、レアカード31に基づく好機演出が既に発生したのかどうかを遊技者に分かりやすく示すことが可能である。また、好機演出の発生の基となったレアカード31が無くなる(通常カード30に変化せずに消える)設定としてもよい。このように、レアカード31が「消化される」設定とする場合には、好機演出の発生に使用されなかったレアカード31に限り、特殊演出の発生に使用される可能性がある。
例えば、三つのレアカード31が取得される場合、一つのレアカード31が一つの好機演出の発生の契機として使用されたのであれば、残り二つのレアカード31によって特殊演出が発生する可能性がある。しかし、二つ以上のレアカード31のそれぞれが好機演出の発生の契機として使用されたのであれば、特殊演出が発生する可能性はなくなるということになる。
また、例えば、一つのレアカード31が取得された場合には上記好機演出の発生が確定し、複数のレアカード31が取得された場合には特殊演出の発生が確定する設定としてもよい。つまり、獲得できるレアカード31が一つであるか複数であるかに応じて、好機演出が発生するか、特殊演出が発生するかが決まる設定としてもよい。
以下、上記実施形態にかかる遊技機1を変形、改良等した変形例について説明する。なお、以下で説明する変形例を組み合わせて適用した構成としてもよい。
○第一変形例(カード種類変化演出)
通常カード30が取得された後、当該カードがレアカード31に変化するカード種類変化演出が発生することがある構成とする。レアカード31の取得は有利な状況への移行であるといえるため、遊技者にとっては喜ばしい演出であるといえる。
ただし、カード種類変化演出は、ある通常カード30から同じキャラクタのレアカード31への変化しか発生しないように設定されている。つまり、ある通常カード30が、別のキャラクタのレアカード31に変化することはない。
カード種類変化演出の具体的な態様はどのようなものであってもよい。表示領域911に作用画像50が表示され、当該作用画像50が既に取得された通常カード30に作用し(図29(a)参照)、当該通常カード30がレアカード31に変化する(図29(b)参照)といった演出態様が例示できる。キャラクタ毎にカード種類変化演出の種類が決まっている構成とするとよい。上記実施形態に則していえば、キャラクタA〜Gのそれぞれに対応したカード種類変化演出が設定された(7種類のカード種類変化演出が設定された)構成であるとよい。このようにすれば、どのカードが変化するのかを分かりやすく示すことが可能になる。また、カード種類変化演出の種類に応じて、レアカード31への変化が発生する蓋然性(遊技者に有利な結末となる蓋然性)が異なる設定にしてもよい。ただし、カード種類変化演出が発生した場合にレアカード31への変化が確定するような設定とすることを否定するわけではない。
○第二変形例(図柄態様変化演出)
既に取得されたカードの種類を分かりやすくするため、既に取得されたカードに対応するキャラクタの識別図柄10の態様を変化させる図柄態様変化演出が発生する設定とする。具体的には、各識別図柄10のキャラクタ部分である副要素部102については、通常態様102aと特別態様102bが設定されており(図30参照)、既に取得されたカードに対応する識別図柄10については、そのキャラクタ部分を特別態様102bとする。一方、未だ獲得されていないカードに対応する識別図柄10については、そのキャラクタ部分は通常態様102aに維持される。カード演出を特定演出とし、当該特定演出時に表示されるカードを演出画像とすれば、表示される演出画像に対応する識別図柄10のみ態様を変化させるというものである。特に、本実施形態では、連続演出の発生と獲得されるカードの種類が関連付けられているため、既に取得されたカードの種類が、どの識別図柄10に対応するキャラクタであるかを示すことは重要である。
全くカードが取得されていない状態においては、全ての識別図柄10のキャラクタ部分は通常態様102aである(図31(a)参照)。その後、一部のキャラクタに対応するカードが取得された場合には、当該一部のキャラクタに対応する識別図柄10のキャラクタ部分のみ特別態様102bに変化することになる(図31(b)参照)。このように、各識別図柄群(リール)を構成する複数種の識別図柄10のうち、一部の識別図柄10(対象識別図柄)のみ態様が変化し、それ以外の識別図柄10については態様が維持された状態(変動開始時と同じ態様が維持された状態)が発生し得ることになる。
本例において、カードの取得を契機として変化する部分はキャラクタ部分(副要素部102)のみである。つまり、カードの取得を契機として数字の部分(主要素部101)は変化しない。このように数字の部分が維持されるようにすれば、当否判定結果やリーチ状態の成立の有無等が分かりづらくなってしまうことが抑制される。ただし、主要素部101を含めた全体の図柄の態様が変化する構成とすることを否定するわけではない。
図柄態様変化演出の発生タイミングは、カードが取得される(カードの画像が表示される)と同時またはその直後であることが好ましい。このようなタイミングで発生させることにより、どの識別図柄10に対応するキャラクタのカードが取得されたのかを分かりやすくすることが可能である。
○第三変形例
上記実施形態におけるカード演出において取得されるカードは、通常カード30とレアカード31の二種類であることを説明したが、三種類以上のカードが設定されていてもよい。例えば、上記実施形態におけるレアカード31は、取得すること自体が期待度を高めさせるものであるとともに、好機演出発生の契機となるものでもあることを説明したが、このようなレアカード31がもつ機能を分けて設定してもよい。つまり、取得されたときの期待度の高さが通常カード30に比して高い第一レアカードと、好機演出の発生の契機となる第二レアカードが設定された構成としてもよい。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
1 遊技機
10 識別図柄
10g(10gL、10gC、10gR) 識別図柄群
10A 第一種識別図柄
10B 第二種識別図柄
10C 第三種識別図柄
11 特殊図柄
101 主要素部
102 副要素部
102a 通常態様
102b 特別態様
20 保留表示
201 該当保留表示
20n 通常態様
21s 第一特殊態様
22s 第二特殊態様
23s 第三特殊態様
201a 台座
30 通常カード
31 レアカード
40 挿入画像
41 第一挿入画像
42 第二挿入画像
43 第三挿入画像
50 作用画像
91 表示装置
911 表示領域
92 操作手段

Claims (1)

  1. 当否判定結果を示す識別図柄が変動を開始してから当否判定結果を示す態様で停止するまでの報知演出中に特定演出が発生する場合がある遊技機であって、
    前記報知演出中にて前記特定演出が発生した場合、その後当該報知演出中に発生しうる演出として、
    一回の前記特定演出の発生が発生条件とされている第一演出と、
    N回(Nは二以上である)の前記特定演出の発生が発生条件とされている前記第一演出とは異なる第二演出と、
    が設定されており、
    前記報知演出中に前記特定演出がN回発生したとしても、前記第一演出が一回以上発生した場合には、当該報知演出中に前記第二演出が発生する可能性はないことを特徴とする遊技機。
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