JP2023090000A - ヒューズ、及びヒューズの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】溶断部に耐久性を持たせたヒューズ、及び当該ヒューズの製造方法を提供する。【解決手段】溶断部120を備えたヒューズエレメント100と、当該溶断部120を収容するケーシング200とを備えたヒューズ500であって、溶断部120は、当該溶断部120に固着された固体状消弧材140により覆われており、固体状消弧材140とケーシング200の間の収容空間220は、粒状消弧材510により充填されていることを特徴とする。【選択図】図5
Description
本願発明は、主に自動車用電気回路等に用いられるヒューズに関し、特に、ケーシング内に、溶断部を備えたヒューズエレメントを収容するヒューズ、及びヒューズの製造方法に関する。
従来から、ヒューズは、自動車等に搭載されている電気回路や、電気回路に接続されている各種電装品を保護するために用いられてきた。詳しくは、電気回路中に意図しない過電流が流れた場合に、ヒューズに内蔵されたヒューズエレメントの溶断部が過電流による発熱により溶断して、各種電装品に過度な電流が流れないように保護している。
そして、このヒューズは用途に応じて様々な種類があり、例えば、高電圧用のヒューズは、溶断部を備えたヒューズエレメントと、当該溶断部を収容するケーシングを備えたヒューズであって、ケーシング内に粒状の消弧材が封入されている。また、溶断部は、幅が狭くなったヒューズエレメントの一部に複数の小孔をあけて形成するなど、発熱して溶断しやすい構造となっている。そのため、溶断部は、ヒューズエレメントの他の部分と比較して構造的に弱く、ヒューズの製造時や利用時において意図しない外力が加わると、溶断部が破損する可能性があり、耐久性に問題に生じる場合がある。さらに、通電時の溶断部は高温になり易く、熱伸縮による金属疲労が生じ易くなり、ヒューズの早期溶断の可能性が生じる。
そこで、本願発明は、溶断部に耐久性を持たせたヒューズ、及び当該ヒューズの製造方法を提供する。
本願発明のヒューズは、溶断部を備えたヒューズエレメントと、当該溶断部を収容するケーシングとを備えたヒューズであって、前記溶断部は、当該溶断部に固着された固体状消弧材により覆われており、前記固体状消弧材と前記ケーシングの間の収容空間は、粒状消弧材により充填されていることを特徴とする。
上記特徴によれば、固体状消弧材によって、溶断部が補強されているので、想定外の外力が加わっても、溶断部が曲がったり破損することがなく、耐久性が向上している。また、溶断部の熱伸縮が低減されているので、溶断部が高温になっても、熱伸縮し難くなるため、耐久性が向上し、ヒューズの早期溶断を防いでいる。さらに、ケーシングの収容空間において、溶断部が固体状消弧材と粒状消弧材によって二層構造で覆われているので、溶断部から発生した金属ガスを、固体状消弧材の外側の粒状消弧材へと拡散させて逃すことが出来る。そのため、溶断部の周囲近辺に金属ガスが高密度で溜まることがなく、リーク電流が流れて絶縁性が悪化することを防止できるのである。
さらに、本願発明のヒューズは、前記固体状消弧材は、前記粒状消弧材と同じ材料を固化して構成されていることを特徴とする。
上記特徴によれば、ヒューズの設計及び製造が容易で、ヒューズの製造コストも下げることが出来る。
さらに、本願発明のヒューズの製造方法は、溶断部を備えたヒューズエレメントと、当該溶断部を収容するケーシングとを備えたヒューズの製造方法であって、固体状消弧材を、前記ヒューズエレメントの溶断部を覆うように当該溶断部に固着し、前記固体状消弧材が固着された前記ヒューズエレメントを、前記ケーシング内に収容し、前記ケーシング内に前記ヒューズエレメントが収容された状態で、前記ケーシング内に粒状消弧材を充填することを特徴とする。
上記特徴によれば、固体状消弧材の固着工程によって、ケーシングやヒューズの他の部分に悪影響が及ぶことを防止でき、ヒューズの製造が容易となる。
さらに、本願発明のヒューズの製造方法は、前記固体状消弧材は、前記粒状消弧材と同じ材料を固化して構成されていることを特徴とする。
上記特徴によれば、ヒューズの設計及び製造が容易で、ヒューズの製造コストも下げることが出来る。
上記のように、本願発明のヒューズ及び当該ヒューズの製造方法によれば、溶断部に耐久性を持たせている。
100 ヒューズエレメント
120 溶断部
140 固体状消弧材
200 ケーシング
220 収容空間
500 ヒューズ
510 粒状消弧材
120 溶断部
140 固体状消弧材
200 ケーシング
220 収容空間
500 ヒューズ
510 粒状消弧材
以下に、本願発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下で説明する実施形態におけるヒューズの各部材の形状や材質等は、一例を示すものであって、これらに限定されるものではない。なお、本明細書に記載されている「上下方向」とは、ヒューズエレメントの長尺方向に対して直角方向のことである。
図1には、本願発明に係るヒューズに用いられるヒューズエレメント100を示す。なお、図1(a)は、ヒューズエレメント100の全体斜視図、図1(b)は、ヒューズエレメント100の平面図、図1(c)は、ヒューズエレメント100の側面図である。
図1に示すヒューズエレメント100は、既存の部品であり、一枚の薄板状の金属板から成形され、一対の端子部110と、当該端子部110の間に位置する溶断部120と、端子部110と溶断部120とを接続する連結部130とからなる。この溶断部120は、幅が狭くなったヒューズエレメント100の一部に、複数の小孔121をあけて、更に幅を狭くした狭隘部122からなる。そして、溶断部120は、電気回路等に意図しない過電流が流れた際に、狭隘部122が発熱して溶断し、過電流遮断するものである。
なお、ヒューズエレメント100は、図1に示すような形状に限定されず、溶断部120を備えているのであれば、任意の形状であってもよい。また、溶断部120は、図1に示すような狭隘部122から構成されることに限定されず、電気回路等に意図しない過電流が流れた際に、発熱して溶断できるのであれば、任意の形状であってもよい。
そして、既存のヒューズエレメント100の溶断部120は、意図しない過電流が流れた際に、発熱して溶断するように、ヒューズエレメント100の他の部分よりも幅が狭く形成されており、溶断部120は、ヒューズエレメント100の他の部分よりも構造的に弱くなっている。そのため、後述するように、ヒューズの製造時や、ヒーズエレメント100が組み込まれたヒューズを対象物に搭載して利用した際に、ヒューズエレメント100に想定外の外力が加わると、溶断部120が曲がったり破損して、耐久性に問題が生じる場合がある。さらに、通電時のヒューズエレメント100は高温になり易く、熱伸縮による金属疲労が生じて、溶断部120が早期溶断する場合がある。
そこで、本願発明では、図2に示すように、ヒューズエレメント100の溶断部120の周囲に、固体状消弧材140を固着させている。なお、図2(a)は、ヒューズエレメント100の全体斜視図、図2(b)は、ヒューズエレメント100の平面図、図2(c)は、ヒューズエレメント100の側面図である。
この固体状消弧材140は、後述するように、ケーシング内に充填される粒状の消弧材と同じ材料で出来ている。具体的には、図1に示すヒューズエレメント100の溶断部120の周囲に粒状の消弧材を集めて溶断部120を覆った状態で約80度~120度まで加熱することで、粒状の消弧材が溶けて一体化して溶断部120に溶着し、その後冷えて固化する。すると、固化した消弧材によって、溶断部120の周囲を覆って固定された固体状消弧材140が形成されるのである。そして、固体状消弧材140によって、溶断部120全体は補強されているので、想定外の外力が加わっても、溶断部120が曲がったり破損することがなく、耐久性が向上するのである。また、溶断部120が補強されているので、熱伸縮による金属疲労が軽減され、耐久性が向上し、ヒューズの早期溶断を防ぐことが出来る。さらに、固体状消弧材140を後述する粒状消弧材510と同じ材料で構成することで、ヒューズ500の設計及び製造が容易で、ヒューズ500の製造コストも下げることが出来る。
この固体状消弧材140は、溶断部120の周囲に局所的に設けられており、溶断部120と端子部110との間の連結部130や、端子部110には設けられていない。また、固体状消弧材140は、溶断部120の上面、下面、右側面、及び左側面を覆う、つまり溶断部120の周囲全面を覆っているが、これに限定されず、溶断部120を補強できるのであれば、溶断部120の上面又は下面のみ覆うなど、溶断部120の任意の部分を覆ってもよい。また、固体状消弧材140は、溶断部120に固着できる固体状の消弧材であって、後述する粒状消弧材510よりも密度が高い部材となっている。また、固体状消弧材140は、二酸化ケイ素からなる、粒径が約150μm~225μm(マイクロメートル)の粒状の消弧材とケイ酸ナトリウムを、加熱して固化させて形成しているが、これに限定されず、固体状消弧材140は、溶断部120に固着できて消弧作用を備える固体状の材料であれば、任意の素材を用いて任意の方法により形成できる。
次に、図3及び図4を参照して、本願発明のヒューズの製造方法について説明する。なお、図3(a)は、ヒューズエレメント100を収容するケーシング200の全体斜視図、図3(b)は、ケーシング200に収容したヒューズエレメント100の端子部110に保持端子300を取り付ける状態の全体斜視図、図4(a)は、ケーシング200の両端にキャップ400を取り付ける状態の全体斜視図、図4(b)は、完成した本願発明のヒューズ500の全体斜視図である。
図3(a)に示すように、ヒューズエレメント100を収容するケーシング200は、既存の部品であり、両端に開口部210と、内部にヒューズエレメント100の溶断部120を収容できる収容空間220とを備えた筒型形状をしている。なお、ケーシング200は、セラミックや合成樹脂等の絶縁性の様々な材質で製造できる。また、ケーシング200は、円筒形状に限定されず、ヒューズエレメント100の溶断部120を収容でき、後述する粒状消弧材を充填する収容空間を備えているのであれば、任意の形状であってもよい。
そして、図3(b)に示すように、ケーシング200の一方の開口部210からヒューズエレメント100の端子部110を挿入し、ヒューズエレメント100の溶断部120がケーシング200の収容空間220の略中央に配置されるように、ヒューズエレメント100をケーシング200内に収容する。この収容された状態で、ヒューズエレメント100の端子部110は、ケーシング200の開口部210から外側へ突出している。次に、ヒューズエレメント100がケーシング200内に収容された状態を保持するために、ヒューズエレメント100の端子部110に保持端子300を取り付ける。
この保持端子300は、既存の部品であり、銅やその合金等の導電性金属からなり、挟部310と、当該挟部310から立ち上がる当接部320とを備える。挟部310は、端子部110に密着できるように平坦面となっており、端子部110の上下から挟み込むように重ねられて、溶接等によって固定される。また、当接部320は、ケーシング200の開口部210の縁部に当接するように構成されている。そのため、図4(a)に示すように、ヒューズエレメント100の両側の端子部110に取り付けられた保持端子300の当接部320が、ケーシング200の開口部210に当接するので、ヒューズエレメント100はケーシング200内に収容された状態を保持できるのである。なお、ヒューズエレメント100は保持端子300によってケーシング200内に収容された状態を保持しているが、これに限定されず、ヒューズエレメント100がケーシング200内に収容された状態を保持できるのであれば、保持端子300以外にも任意の構成を採用してもよい。
次に、図4(a)に示すように、ケーシング200の開口部210を塞ぐように、キャップ400を取り付ける。キャップ400は、既存の部品であり、内部が空洞の円筒形状をしており、端面410には直線状の貫通孔420と、小さな円形の貫通孔430が設けられている。なお、キャップ400は、金属や樹脂等の様々な材質で製造でき、ケーシング200の開口部210を塞ぐことが出来るのであれば、任意の形状を採用できる。
そして、ヒューズエレメント100の端子部110及び保持端子300の挟部310が重なった部分を、キャップ400の貫通孔420に挿通させて、キャップ400の端面410の裏面が保持端子300の当接部320に接触するまで、キャップ400を嵌め込んでいく。すると、ケーシング200の開口部210がキャップ400で塞がれた状態となる。次に、キャップ400の貫通孔430からケーシング200の収容空間220内に、粒状消弧材510を流し込んで充填する。そして、粒状消弧材510を収容空間220内に充填した後、貫通孔430を樹脂等で埋めれば、粒状消弧材510がケーシング200の収容空間220内に封入された状態となる。なお、粒状消弧材510は、二酸化ケイ素からなる、粒径が約150μm~225μmの粒状の消弧材となっている。
以上により、図4(b)に示すように、本願発明のヒューズ500が完成する。この本願発明のヒューズ500では、固体状消弧材140によって、溶断部120が補強されているので、ヒューズ500の製造時に、想定外の外力が加わっても、溶断部120が曲がったり破損することがなく、耐久性が向上している。また、後述するように、ヒューズ500が自動車等に搭載されて利用されている時に、想定外の外力(強い振動や衝撃等)が加わっても、溶断部120が曲がったり破損することがなく、耐久性が向上しているのである。さらに、ヒューズ500に通電した時に、溶断部120が熱伸縮による金属疲労が軽減され、耐久性が向上し、ヒューズの早期溶断を防ぐことが出来る。
次に、図5には、完成した状態のヒューズ500の内部の様子を示す。なお、図5(a)及び(b)は、図4(b)に示すA-A断面図である。
図5(a)に示すように、完成したヒューズ500では、ケーシング200の収容空間220にヒューズエレメント100の連結部130と溶断部120が収容され、ヒューズエレメント100の端子部110はケーシング200の側方から外側へ突出している。また、ヒューズエレメント100の溶断部120に固着した固体状消弧材140も、ケーシング200の収容空間220内に収容されている。そして、収容空間220内には粒状消弧材510が充填されているので、充填された粒状消弧材510は固体状消弧材140の外側を覆うようになっている。このように、ヒューズエレメント100の溶断部120は固体状消弧材140により覆われ、その固体状消弧材140とケーシング200との間の収容空間220は粒状消弧材510で充填されているので、溶断部120は固体状消弧材140と粒状消弧材510によって二層構造で覆われることになる。
このヒューズ500は、自動車等の対象物に搭載され、端子部110を各種電装品に接続された接続端子と接続する。そして、電気回路中に意図しない過電流が流れた場合に、ヒューズ500に内蔵されたヒューズエレメント100の溶断部120が過電流による発熱により溶断して、各種電装品に過度な電流が流れないように保護している。そして、溶断部120が発熱して溶断した際に、溶断部120から発生したアークは、固体状消弧材140によって効果的に消弧され、また、固体状消弧材140の外側を覆う粒状消弧材510によってもアークは効果的に消弧され、各種電装品を十分に保護することができる。
また、溶断部120が発熱して溶断すると、溶融した溶断部120から気化した金属ガスXが発生する。そして、溶断部120から発生した高い圧力の金属ガスXは、固体状消弧材140を通過して(固体状消弧材140の一部を突き破るようにして通過して)、固体状消弧材140の外側へ放出され、粒状消弧材510へと拡散していく。なお、溶断部120全体が固体状消弧材140によって覆われておらず、溶断部120の一部のみが固体状消弧材140によって覆われている場合は、金属ガスXの一部は固体状消弧材140によって覆われていない箇所から粒状消弧材510へと拡散していく。また、固体状消弧材140は固体状であるため、充填された粒状の粒状消弧材510よりも密度が高い。言い換えると、充填された粒状消弧材510は、固体状消弧材140よりも密度が低い。そのため、金属ガスXは、固体状消弧材140よりも粒状消弧材510内の方が拡散し易い。
ところで、もし仮に、ケーシング200の収容空間220全てを固体状消弧材140で充填した場合は、溶断部120の外側の収容空間220全体は、固体状消弧材140で埋められて、高密度の固体状消弧材140で圧縮されたような状態となる。そのため、溶断部120から発生した金属ガスXは、固体状消弧材140によって閉じ込められて逃げ場が無くなり、溶断部120から離れるように拡散できず、溶断部120の周囲近辺に金属ガスXが高密度で留まることになる。そして、ヒューズエレメント100の溶断部120を構成する材料は、銅や亜鉛合金等の導電性金属なので、この材料がガス化して拡散した金属ガスXは、銅や亜鉛合金等の導電性金属の粒子となる。すると、溶断部120の周囲近辺に高密度で存在する金属ガスXによって、リーク電流が流れてしまい、端子部110間の導通が継続して、各種電装品を十分に保護することが出来なくなってしまうのである。
しかしながら、本願発明のヒューズ500では、ケーシング200の収容空間220において、溶断部120が固体状消弧材140と粒状消弧材510によって二層構造で覆われているので、溶断部120から発生した金属ガスXを、固体状消弧材140の外側の粒状消弧材510へと拡散させて逃すことが出来るのである。そのため、溶断部120の周囲近辺に金属ガスXが高密度で溜まることがなく、リーク電流が流れて絶縁性が悪化することを防止できるのである。
また、従来技術において、ケーシング200の収容空間220全てを固体状消弧材140で充填したヒューズを製造する場合は、ヒューズエレメント100をケーシング200の収容空間220に収容した後、ケーシング200の両側の開口をキャップ等で塞ぎ、さらに、ケーシング200の収容空間220に粒状の消弧材を封入する。そして、ケーシング200全体を外部から、約80度~120度まで加熱して、収容空間220内部の粒状の消弧材を溶かし、溶断部120に溶着させ、その後冷やして固化させる。すると、固化した消弧材が、溶断部120の周囲を覆って固着して、収容空間220の内部全てを充填した固体状消弧材140が形成される。ただ、上記従来の方法では、ケーシング200全体を高温に加熱するため、ケーシング200の劣化やヒューズ500の一部が歪んだりするなど悪影響が生じ、ヒューズ500の製造が困難となる。
一方、本願発明のヒューズ500の製造工程によれば、図2に示したように、ヒューズエレメント100の溶断部120に固体状消弧材140を固着させた後に、従来と同様、図3及び図4に示したように、ヒューズエレメント100をケーシング200内部に収容してヒューズ500を組み立てていく。このように、固体状消弧材140の固着工程を、ヒューズ500の組み立て工程と分けて前工程に入れているので、固体状消弧材140の固着工程によって、ケーシング200やヒューズ500の他の部分に悪影響が及ぶことを防止でき、ヒューズ500の製造が容易となる。
また、本明細書では、ヒューズ500は、一枚のヒューズエレメント100を備える構造であったが、これに限定されることはなく、複数枚のヒューズエレメント100が一枚の金属板から形成されて電気的に一体となった構造や、複数枚のヒューズエレメント100が個別に形成され、その端子部を互いに連結した構造など適宜任意の構造を採用できる。
なお、本明細書では、ヒューズエレメント100の中央に複数の小孔を設けて、溶断部120を形成していたが、これに限定されることはなく、例えば、ヒューズエレメント100の中央の厚さを薄くして溶断部を形成するなど、適宜任意の構造を採用できる。
また、本願発明のヒューズ及びヒューズの製造方法は、上記の実施例に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲、実施形態の範囲で、種々の変形例、組み合わせが可能であり、これらの変形例、組み合わせもその権利範囲に含むものである。
Claims (4)
- 溶断部を備えたヒューズエレメントと、当該溶断部を収容するケーシングとを備えたヒューズであって、
前記溶断部は、当該溶断部に固着された固体状消弧材により覆われており、
前記固体状消弧材と前記ケーシングの間の収容空間は、粒状消弧材により充填されていることを特徴とするヒューズ。 - 前記固体状消弧材は、前記粒状消弧材と同じ材料を固化して構成されていることを特徴とする請求項1に記載のヒューズ。
- 溶断部を備えたヒューズエレメントと、当該溶断部を収容するケーシングとを備えたヒューズの製造方法であって、
固体状消弧材を、前記ヒューズエレメントの溶断部を覆うように当該溶断部に固着し、
前記固体状消弧材が固着された前記ヒューズエレメントを、前記ケーシング内に収容し、
前記ケーシング内に前記ヒューズエレメントが収容された状態で、前記ケーシング内に粒状消弧材を充填することを特徴とするヒューズの製造方法。 - 前記固体状消弧材は、前記粒状消弧材と同じ材料を固化して構成されていることを特徴とする請求項3に記載のヒューズの製造方法。
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