JP2023085141A - リチウム二次電池用正極活物質、リチウム二次電池用正極及びリチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池用正極活物質、リチウム二次電池用正極及びリチウム二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】サイクル維持率の高いリチウム二次電池を得ることができるリチウム二次電池用正極活物質の提供。【解決手段】層状構造を有するリチウム二次電池用正極活物質であって、前記リチウム二次電池用正極活物質のアスペクト比である第1平均アスペクト比が0.755以上1.000以下であり、前記リチウム二次電池用正極活物質の平均包絡度が0.983以上1.000以下である、リチウム二次電池用正極活物質。【選択図】なし

Description

本発明は、リチウム二次電池用正極活物質、リチウム二次電池用正極及びリチウム二次電池に関する。
リチウム二次電池用正極活物質は、複数の一次粒子が凝集した二次粒子の集合体である。リチウム二次電池の充放電時、リチウム二次電池用正極活物質の表面からリチウムイオンの脱離反応及び挿入反応が生じる。従って、リチウム二次電池用正極活物質の表面の形状は、リチウム二次電池の性能に影響を与える。
例えば、特許文献1は、リチウム二次電池用正極活物質の二次粒子形状を制御することにより、非水電解質(電解液)に対する濡れ性を改善し、高い放電負荷特性を達成することを開示している。具体的には、二次粒子の二次元の像の面積に対する、二次元の像の凸部の頂点を結ぶ最短包絡線で囲まれた領域の面積である形状係数の平均値が1を超え、2未満とすることを開示している。
JP-A-2004-362781
リチウム二次電池用正極活物質の二次粒子の形状を別の側面から制御することで、リチウム二次電池の性能をさらに改善する余地がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、二次粒子の形状を制御することにより、リチウム二次電池用正極活物質の安定性を向上させ、サイクル維持率の高いリチウム二次電池を得ることができるリチウム二次電池用正極活物質、及びこれを用いたリチウム二次電池用正極及びリチウム二次電池を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を有する。
[1]層状構造を有するリチウム二次電池用正極活物質であって、前記リチウム二次電池用正極活物質の平均アスペクト比である第1平均アスペクト比が0.755以上1.000以下であり、前記リチウム二次電池用正極活物質の平均包絡度が0.983以上1.000以下である、リチウム二次電池用正極活物質。
[2]前記リチウム二次電池用正極活物質の平均円形度が0.910以上1.000以下である、[1]に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
[3]前記第1平均アスペクト比が0.755以上0.999以下である、[1]又は[2]に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
[4]前記リチウム二次電池用正極活物質の平均粒子径より小さい粒子径をもつ粒子のアスペクト比である第2平均アスペクト比が、前記第1平均アスペクト比よりも0.003以上大きい、[3]に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
[5]前記第1平均アスペクト比が、前記平均粒子径以上の粒子径をもつ粒子のアスペクト比である第3平均アスペクト比よりも0.004以上大きい、[4]に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
[6]式(A)で表される、[1]~[5]の何れか1つに記載のリチウム二次電池用正極活物質。
Li[Li(Ni(1-y-z)Co1-x]O ・・・(A)
(式A中、Xは、Mn、Cu、Ti、Mg、Al、W、Mo、Nb、Zn、Sn、Zr、Ga、B、Si、S及びPからなる群より選択される1種以上の元素であり、-0.1≦x≦0.2、0≦y≦0.4、0≦z≦0.5及びy+z<1を満たす。)
[7][1]~[6]の何れか1つに記載のリチウム二次電池用正極活物質を含有するリチウム二次電池用正極。
[8][7]に記載のリチウム二次電池用正極を有するリチウム二次電池。
本発明によれば、サイクル維持率の高いリチウム二次電池を得ることができるリチウム二次電池用正極活物質、及びこれを用いたリチウム二次電池用正極及びリチウム二次電池を提供することができる。
リチウム二次電池の一例を示す概略構成図である。 本実施形態の全固体リチウム二次電池の全体構成を示す模式図である。
以下、本発明の一態様におけるリチウム二次電池用正極活物質について説明する。以下の複数の実施形態では、好ましい例や条件を共有してもよい。また、本明細書において、各用語を以下に定義する。
本願明細書において、金属複合化合物(Metal Composite Compound)を以下「MCC」と称し、リチウム二次電池用正極活物質(Cathode Active Material for lithium secondary batteries)を以下「CAM」と称する。
「Ni」とは、ニッケル金属ではなく、ニッケル原子を指す。「Co」及び「Li」等も同様に、それぞれコバルト原子及びリチウム原子等を指す。
数値範囲を例えば「1-10μm」又は「1~10μm」と記載した場合、1μmから10μmまでの範囲を意味し、下限値である1μmと上限値である10μmを含む数値範囲を意味する。
「CAMの組成分析」は、以下の方法で実施される。例えば、CAMを塩酸に溶解させた後、誘導結合プラズマ発光分析装置(例えば、エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製、SPS3000)を用いて行うことができる。
「サイクル維持率」とは、特定の条件下でリチウム二次電池の充放電を所定の回数繰り返すサイクル試験を行った後の、リチウム二次電池の初期放電容量に対する、充放電を繰り返した後のリチウム二次電池の放電容量の割合を意味する。
本明細書においては、以下に示す条件で充放電サイクルを50回繰り返す試験を行って測定した値をサイクル維持率とする。
試験温度:25℃
充電最大電圧4.3V、充電電流0.5CA、定電流定電圧充電
放電最小電圧2.5V、放電電流1CA、定電流放電
1サイクル目の放電容量を初期放電容量とし、50サイクル目の放電容量をサイクル初期容量で割った値を算出し、この値をサイクル維持率(%)とする。
<リチウム二次電池用正極活物質>
本実施形態のCAMは、層状構造を有するリチウム二次電池用正極活物質であって、CAMの平均アスペクト比である第1平均アスペクト比が0.755以上1.000以下であり、リチウム二次電池用正極活物質の平均包絡度が0.983以上1.000以下である。
本実施形態におけるCAMは、複数の粒子の集合体である。言い換えれば、CAMは、粉末状である。複数の粒子の集合体は、二次粒子のみを含んでいてもよく、一次粒子と二次粒子の混合物であってもよい。
「一次粒子」とは、走査型電子顕微鏡などを用いて5000倍以上20000倍以下の視野にて観察した際に、外観上に粒界が存在しない粒子を意味する。
「二次粒子」とは、前記一次粒子が凝集している粒子である。即ち、二次粒子は、一次粒子の凝集体である。
CAMのアスペクト比とは、CAMの平面画像において測定される長軸に対する短軸の比である。アスペクト比が小さいほど、CAMは扁平な形状であり、アスペクト比が1に近づくほどCAMの形状は真球に近くなると判断できる。CAMの平均アスペクト比は、測定対象粒子、具体的には200個以上のCAMのアスペクト比を測定し、平均値を算出した値である。以降、CAMの平均アスペクト比を「第1平均アスペクト比」と記載することがある。
CAMの包絡度とは、CAMの平面画像において測定される周囲長に対する包絡線長の比である。包絡度が小さいほどCAMは凹凸量の大きい形状であり、包絡度が1に近づくほどCAMの頂点間の凹凸量が少ない形状である。CAMの平均包絡度は、測定対象粒子、具体的には200個以上のCAMの包絡度を測定及び算出し、平均値を算出した値である。
CAMの円形度は、CAMの平面画像において測定される4π×(面積)/(周囲長)で表される値である。円形度が小さいほど、CAMは扁平な形状であり、円形度が1に近づくほど二次粒子は真球に近くなる。CAMの平均円形度は、測定対象粒子、具体的には200個以上のCAMの円形度を測定及び算出し、平均値を算出した値である。
CAMの平均粒子径は、CAMの平面画像において撮像された粒子の面積と同じ面積を持つ円の直径で表される値である。CAMの平均粒子径は、測定対象粒子、具体的には200個以上のCAMの直径を測定及び算出し、平均値を算出した値である。
CAMの第1平均アスペクト比、平均包絡度、平均円形度及び平均粒子径、並びにCAM中の粒子の平均アスペクト比(後述の第2平均アスペクト比及び第3平均アスペクト比)は、静的自動画像分析装置(例えば、モフォロギ4、マルバーン・パナリティカル社)により測定することができる。
具体的には、以下の方法により測定することができる。200個以上のCAMの粒子を分析装置供給部に導入し、プレパラートに吹き付けて固定する。固定した粒子を光学顕微鏡により観察し、画像を取得する。取得した画像を解析し、CAMの第1平均アスペクト比、平均包絡度、及び平均円形度、並びに後述の第2平均アスペクト比及び第3平均アスペクト比を算出する。
本実施形態のCAMの第1平均アスペクト比は、0.755-1.000であり、0.755-0.999であることが好ましく、0.760-0.998であることがより好ましい。第1平均アスペクト比が0.755-1.000であると、二次粒子が球に近い形状であるといえる。その結果、CAMの充填密度を高めることができ、リチウム二次電池のサイクル維持率が向上する。
CAMの平均粒子径より小さい粒子径をもつ粒子の平均アスペクト比が、第1平均アスペクト比よりも0.003以上大きいことが好ましく、0.004以上大きいことがより好ましく、0.005以上大きいことがさらに好ましい。以降、CAMの平均粒子径より小さい粒子径をもつ粒子の平均アスペクト比を、「第2平均アスペクト比」と記載することがある。第2平均アスペクト比が、第1平均アスペクト比よりも0.002以上大きいと、CAMの平均粒子径より小さい粒子径をもつ粒子がより真球に近い形状であるといえる。その結果、CAMの充填密度を挙げることができ、リチウム二次電池のサイクル維持率が向上する。
第1平均アスペクト比が、CAMの平均粒子径以上の粒子径をもつ粒子の平均アスペクト比よりも0.004以上大きいことが好ましく、0.005以上大きいことがより好ましく、0.006以上大きいことがさらに好ましい。以降、CAMの平均粒子径以上の粒子径をもつ粒子の平均アスペクト比を、「第3平均アスペクト比」と記載することがある。第1平均アスペクト比が、第3平均アスペクト比よりも0.004以上大きいと、CAMの平均粒子径以上の粒子径をもつ粒子が比較的扁平した形状であるといえる。扁平した形状である粒子同士の間を、より球形に近く粒子径の小さい粒子により埋めることができ、CAMの充填密度を挙げることができる。その結果、リチウム二次電池のサイクル維持率が向上する。
CAMの平均粒子径は、4-16μmであることが好ましく、4.5-15μmであることがより好ましく、5-14μmであることがさらに好ましい。CAMの平均粒子径が4-16μmであると、サイクル維持率が向上する。
CAMの平均包絡度は、0.983-1.000であり、0.983-0.995であることが好ましく、0.983-0.990であることがより好ましい。平均包絡度は、0.983-1.000であると、CAM中の二次粒子はその頂点間の凹凸量の小さい形状であるといえる。その結果、リチウム二次電池のサイクル維持率が向上する。
CAMの平均円形度は、0.910-1.000であり、0.915-0.980であることが好ましく、0.920-0.950であることがより好ましい。平均円形度が0.910-1.000であると、CAM中の二次粒子が球に近い形状であるといえる。その結果、CAMの充填密度を挙げることができ、リチウム二次電池のサイクル維持率が向上する。
本実施形態のCAMは、粒度分布にある程度の幅があることが好ましい。二次粒子の粒度分布に幅があると、CAMを層状に形成した場合において粒子径の大きい二次粒子間を粒子径の小さい二次粒子が埋めることができ、CAMの充填密度を挙げることができる。その結果、リチウム二次電池のサイクル維持率が向上する。
粒度分布の幅は、例えば(D100-D)により表される。粒度分布の幅は、10-60μmであることが好ましい。CAMの粒度分布は、上述の静的自動画像分析装置により測定することができる。具体的には、静的自動画像分析装置(例えば、モフォロギ4、マルバーン・パナリティカル社)を用い、取得した画像の解析により算出することができる。D100は、測定対象のCAMのうち最も大きい粒子径を意味し、Dは、測定対象のCAMのうち測定アーティファクトを除いた最も小さい粒子径を意味する。
CAMは、式(A)で表されるLiMOを含む。
Li[Li(Ni(1-y-z)Co1-x]O ・・・(A)
(式(A)中、Xは、Mn、Cu、Ti、Mg、Al、W、Mo、Nb、Zn、Sn、Zr、Ga、B、Si、S及びPからなる群より選択される1種以上の元素であり、-0.1≦x≦0.2、0≦y≦0.4、0≦z≦0.5、及びy+z<1を満たす。)
サイクル維持率が高いリチウム二次電池を得る観点から、xは、-0.1以上であり、-0.05以上であることがより好ましく、0を超えることがさらに好ましい。また、初回クーロン効率がより高いリチウム二次電池を得る観点から、xは、0.2以下であり、0.15以下であることが好ましく、0.10以下であることがより好ましい。
xの上限値と下限値は、任意に組み合わせることができる。組み合わせとしては、例えば、xが-0.1~0.2、0を超え0.2以下、-0.05~0.15、0を超え0.10以下等であることが挙げられる。
電池の内部抵抗が低いリチウム二次電池を得る観点から、yは、0以上であり、0を超えることが好ましく、0.005以上であることがより好ましく、0.05以上であることがさら好ましい。yは、0.4以下であり、0.35以下であることが好ましく、0.33以下であることがより好ましく、0.30以下であることがさらに好ましい。
yの上限値と下限値は、任意に組み合わせることができる。組み合わせとしては、例えば、yが0~0.4、0を超え0.35以下、0.005~0.35、0.05~0.30等であることが挙げられる。
サイクル維持率が高いリチウム二次電池を得る観点から、zは、0以上であり、0.01以上であることが好ましく、0.02以上であることがより好ましく、0.1以上であることがさらに好ましい。また、zは、0.5以下であり、0.45以下であることが好ましく、0.40以下であることがより好ましく、0.35以下であることがさらに好ましい。
zの上限値と下限値は、任意に組み合わせることができる。zは、0~0.5であり、0.01~0.45であることが好ましく、0.02~0.40であることがより好ましく、0.05~0.35であることがさらに好ましい。
サイクル維持率が高いリチウム二次電池を得る観点から、y+zは、0を超え、0.01以上であることが好ましく、0.02以上であることがより好ましい。熱的安定性が高いリチウム二次電池を得る観点から、y+zは、1未満であり、0.9以下であることが好ましく、0.75以下であることがより好ましく、0.7以下であることがさらに好ましく、0.3以下が特に好ましい。
y+zの上限値と下限値は、任意に組み合わせることができる。y+zは、0を超え0.9以下であることが好ましく、0.01~0.75であることがより好ましく、0.02~0.7であることがさらに好ましく、0.02~0.3が特に好ましい。
サイクル維持率が高いリチウム二次電池を得る観点から、Mは、Ti、Mg、Al、W、B、Nb及びZrからなる群より選択される1種以上の金属であることが好ましく、Al、W、B、Nb及びZrからなる群より選択される1種以上の金属であることがより好ましい。
CAMの結晶構造は、層状構造であり、六方晶型の結晶構造又は単斜晶型の結晶構造であることがより好ましい。CAMの結晶構造は、粉末X線回折法(XRD)により確認することができる。
六方晶型の結晶構造は、P3、P3、P3、R3、P-3、R-3、P312、P321、P312、P321、P312、P321、R32、P3m1、P31m、P3c1、P31c、R3m、R3c、P-31m、P-31c、P-3m1、P-3c1、R-3m、R-3c、P6、P6、P6、P6、P6、P6、P-6、P6/m、P6/m、P622、P622、P622、P622、P622、P622、P6mm、P6cc、P6cm、P6mc、P-6m2、P-6c2、P-62m、P-62c、P6/mmm、P6/mcc、P6/mcm、及びP6/mmcからなる群から選ばれるいずれか一つの空間群に帰属される。
また、単斜晶型の結晶構造は、P2、P2、C2、Pm、Pc、Cm、Cc、P2/m、P2/m、C2/m、P2/c、P2/c、及びC2/cからなる群から選ばれるいずれか一つの空間群に帰属される。
これらのうち、放電容量が高いリチウム二次電池を得るため、結晶構造は、空間群R-3mに帰属される六方晶型の結晶構造、又はC2/mに帰属される単斜晶型の結晶構造であることが特に好ましい。
<CAMの製造方法>
次にCAMの製造方法について説明する。CAMの製造方法は、MCCの製造、MCCとリチウム化合物との混合、MCCとリチウム化合物との混合物の一次焼成、一次焼成により得られた反応物の二次焼成を少なくとも含んでいる。
(1)MCCの製造
MCCは、金属複合水酸化物、金属複合酸化物、及びこれらの混合物のいずれであってもよい。金属複合水酸化物及び金属複合酸化物は、一例として下記式(A’)で表されるモル比率で、Ni、Co及びXを含む。
Ni:Co:X=(1-y-z):y:z (A’)
(式(A’)中、Xは、Mn、Cu、Ti、Mg、Al、W、Mo、Nb、Zn、Sn、Zr、Ga、B、Si、S及びPからなる群より選択される1種以上の元素であり、0≦y≦0.4、0≦z≦0.5、及びy+z<1を満たす。)
以下、Ni、Co及びAlを含むMCCの製造方法を一例として説明する。まず、Ni、Co及びAlを含む金属複合水酸化物を調製する。金属複合水酸化物は、通常公知のバッチ式共沈殿法又は連続式共沈殿法により製造することが可能である。
具体的には、JP-A-2002-201028に記載された連続式共沈殿法により、ニッケル塩溶液、コバルト塩溶液、アルミニウム塩溶液及び錯化剤を反応させ、Ni(1-y-z)CoAl(OH)で表される金属複合水酸化物を製造する。
ニッケル塩溶液の溶質であるニッケル塩としては、特に限定されないが、例えば硫酸ニッケル、硝酸ニッケル、塩化ニッケル及び酢酸ニッケルのうちの少なくとも1種を使用することができる。
コバルト塩溶液の溶質であるコバルト塩としては、例えば硫酸コバルト、硝酸コバルト、塩化コバルト及び酢酸コバルトのうちの少なくとも1種を使用することができる。
アルミニウム塩溶液の溶質であるアルミニウム塩としては、例えば硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム及び酢酸アルミニウムのうちの少なくとも1種を使用することができる。
以上の金属塩は、上記、Ni(1-y-z)CoAl(OH)の組成比に対応する割合で用いられる。すなわち、上記金属塩を含む混合溶液中におけるNi、Co及びAlのモル比が、式(A’)の(1-y-z):y:zと対応するように各金属塩の量を規定する。また、溶媒として水が使用される。
錯化剤としては、水溶液中で、ニッケルイオン、コバルトイオン及びアルミニウムイオンと錯体を形成可能なものであり、例えばアンモニウムイオン供給体(水酸化アンモニウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、炭酸アンモニウム、又は弗化アンモニウム等)、ヒドラジン、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸及びウラシル二酢酸及びグリシンが挙げられる。
金属複合水酸化物の製造工程において、錯化剤は、用いられてもよく、用いられなくてもよい。錯化剤が用いられる場合、ニッケル塩溶液、コバルト塩溶液、アルミニウム塩溶液及び錯化剤を含む混合液に含まれる錯化剤の量は、例えば金属塩(ニッケル塩、コバルト塩及びアルミニウム塩)のモル数の合計に対するモル比が0より大きく2.0以下である。
共沈殿法に際しては、ニッケル塩溶液、コバルト塩溶液、アルミニウム塩溶液、及び錯化剤を含む混合液のpH値を調整するため、混合液のpHがアルカリ性から中性になる前に、混合液にアルカリ金属水酸化物を添加する。アルカリ金属水酸化物とは、例えば水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムである。
なお、本明細書におけるpHの値は、混合液の温度が40℃の時に測定された値であると定義する。混合液のpHは、反応槽からサンプリングした混合液の温度が、40℃になったときに測定する。サンプリングした混合液が40℃未満である場合には、混合液を40℃まで加温してpHを測定する。サンプリングした混合液が40℃を超える場合には、混合液を40℃まで冷却してpHを測定する。
上記ニッケル塩溶液、コバルト塩溶液、及びアルミニウム塩溶液のほか、錯化剤を反応槽に連続して供給すると、Ni、Co及びAlが反応し、Ni(1-y-z)CoAl(OH)が生成する。
反応に際しては、反応槽の温度を、例えば20-80℃、好ましくは30-70℃の範囲内で制御する。
また、反応に際しては、反応槽内のpH値を、例えば9-13の範囲内で制御する。
反応槽内で形成された反応沈殿物を攪拌しながら中和する。反応沈殿物の中和の時間は、例えば1-20時間である。
連続式共沈殿法で用いる反応槽は、形成された反応沈殿物を分離するためオーバーフローさせるタイプの反応槽を用いることができる。
バッチ式共沈殿法により金属複合水酸化物を製造する場合、反応槽としては、オーバーフローパイプを備えない反応槽、及びオーバーフローパイプに連結された濃縮槽を備え、オーバーフローした反応沈殿物を濃縮槽で濃縮し、再び反応槽へ循環させる機構を有する装置等が挙げられる。
各種気体、例えば、窒素、アルゴン又は二酸化炭素等の不活性ガス、空気又は酸素等の酸化性ガス、又はそれらの混合ガスを反応槽内に供給してもよい。
反応槽に供給する金属塩の濃度、攪拌速度、反応温度、反応pHおよび反応中和時間等を適宜制御することにより、最終的に得られるCAMの平均粒子径を制御することができる。
以上の反応後、中和された反応沈殿物を単離する。単離には、例えば反応沈殿物を含むスラリー(つまり、共沈物スラリー)を遠心分離や吸引ろ過などで脱水する方法が用いられる。
単離された反応沈殿物を洗浄、脱水、乾燥及び篩別し、Ni、Co及びAlを含む金属複合水酸化物が得られる。
反応沈殿物の洗浄は、水又はアルカリ性洗浄液で行うことが好ましい。本実施形態においては、アルカリ性洗浄液で洗浄することが好ましく、水酸化ナトリウム水溶液で洗浄することがより好ましい。また、硫黄元素を含有する洗浄液を用いて洗浄してもよい。硫黄元素を含有する洗浄液としては、KやNaの硫酸塩水溶液等が挙げられる。
MCCが金属複合酸化物である場合、金属複合水酸化物を加熱して金属複合酸化物を製造する。具体的には、金属複合水酸化物を400-700℃で加熱する。必要ならば複数の加熱工程を実施してもよい。本明細書における加熱温度とは、加熱装置の設定温度を意味する。複数の加熱工程を有する場合、各加熱工程のうち、最高保持温度で加熱した際の温度を意味する。
加熱温度は、400-700℃であることが好ましく、450-680℃であることがより好ましい。加熱温度が400-700℃であると、金属複合水酸化物が十分に酸化される。加熱温度が400℃未満であると、金属複合水酸化物が十分に酸化されないおそれがある。加熱温度が700℃を超えると、金属複合水酸化物が過剰に酸化されるおそれがある。
前記加熱温度で保持する時間は、0.1-20時間が挙げられ、0.5-10時間が好ましい。前記加熱温度までの昇温速度は、例えば、50-400℃/時間である。また、加熱雰囲気としては、大気、酸素、窒素、アルゴン又はこれらの混合ガスを用いることができる。
加熱装置内は、適度な酸素含有雰囲気であってもよい。酸素含有雰囲気は、不活性ガスと酸化性ガスとの混合ガス雰囲気であってもよく、不活性ガス雰囲気下で酸化剤を存在させた状態であってもよい。加熱装置内が適度な酸素含有雰囲気であることにより、金属複合水酸化物に含まれる遷移金属が適度に酸化され、金属複合酸化物の形態を制御しやすくなる。
酸素含有雰囲気中の酸素や酸化剤は、遷移金属を酸化させるために十分な酸素原子が存在すればよい。
酸素含有雰囲気が不活性ガスと酸化性ガスとの混合ガス雰囲気である場合、加熱装置内の雰囲気の制御は、加熱装置内に酸化性ガスを通気させる又は混合液に酸化性ガスをバブリングするなどの方法で行うことができる。
酸化剤として、過酸化水素などの過酸化物、過マンガン酸塩などの過酸化物塩、過塩素酸塩、次亜塩素酸塩、硝酸、ハロゲン又はオゾンなどを使用できる。
(2)MCCとリチウム化合物との混合
本工程は、リチウム化合物とMCCとを混合し、混合物を得る工程である。
前記MCCを乾燥させた後、リチウム化合物と混合する。MCCの乾燥後に、適宜分級を行ってもよい。
本実施形態に用いるリチウム化合物は、炭酸リチウム、硝酸リチウム、酢酸リチウム、水酸化リチウム、酸化リチウム、塩化リチウム及びフッ化リチウムの少なくとも何れか一つを使用することができる。これらの中では、水酸化リチウム及び炭酸リチウムのいずれか一方又はその混合物が好ましい。また、水酸化リチウムが炭酸リチウムを含む場合には、水酸化リチウム中の炭酸リチウムの含有量は、5質量%以下であることが好ましい。
リチウム化合物とMCCとを、最終目的物の組成比を勘案して混合し、混合物を得る。具体的には、リチウム化合物とMCCは、上記組成式(A)の組成比に対応する割合で混合する。MCCに含まれる金属原子の合計量1に対するLiの量(モル比)は、1.00以上が好ましく、1.02以上がより好ましく、1.05以上がさらに好ましい。リチウム化合物とMCCの混合物を、後に説明するように焼成することによって、焼成物が得られる。
(3)混合物の一次焼成
MCCとリチウム化合物との混合物は、一次焼成され、反応物が形成される。本実施形態において一次焼成とは、後述の二次焼成における焼成温度(焼成工程が複数の焼成段階を有する場合は、最も低い温度で実施される焼成段階における焼成温度)よりも低い温度で焼成することである。一次焼成は、複数回行ってもよい。
一次焼成時に用いる焼成装置は、流動式焼成炉を用いて行われる。流動式焼成炉としては、ロータリーキルン又は流動層焼成炉を用いてもよい。流動式焼成炉においては、被焼成物(本実施形態においては、MCCとリチウム化合物との混合物)が撹拌されながら焼成される。そのため、被焼成物に等方向に力が加わり、最終的に生成されるCAMの第1~第3平均アスペクト比、平均包絡度及び平均円形度を上述の範囲に制御しやすい。
例えば、焼成炉としてロータリーキルンを用いる場合、焼成炉である回転筒の内径は、50-2000mmであることが好ましく、60-1900mmであることがより好ましい。回転筒の容積は、例えば0.002-100mであることが好ましく、0.003-99mであることがより好ましい。
ここで、回転筒の内径に応じて、回転筒の回転速度や焼成温度を適切に設定することが好ましい。例えば、回転筒の内径が50-2000mmである場合、回転筒の回転速度は、0.5-5rpmであることが好ましく、0.51-4.9rpmであることがより好ましく、0.52-4.8rpmであることがさらに好ましい。また、一次焼成の温度は、400℃以上700℃以下であることが好ましく、410-700℃であることが好ましく、420-700℃であることがより好ましい。一次焼成温度が400℃以上であると、MCCとリチウム化合物との反応が促進される。また、一次焼成温度が700℃以下であると、最終的に生成されるCAMの第1~第3平均アスペクト比、平均包絡度及び平均円形度を上述の範囲に制御しやすい。
本明細書における焼成温度とは、焼成炉内雰囲気の温度を意味し、かつ焼成工程での保持温度の最高温度(以下、最高保持温度と呼ぶことがある)である。複数の加熱工程を有する焼成工程の場合、焼成温度とは、各加熱工程のうち、最高保持温度で加熱した際の温度を意味する。焼成温度の上記上限値と下限値は任意に組み合わせることができる。
一次焼成における保持時間は、0.01-50時間が好ましい。一次焼成における保持時間が0.01時間以上であると、MCCとリチウム化合物との混合物全体の反応が進行する。焼成における保持時間が50時間以下であると、リチウムの揮発が生じ難く、電池性能が向上する。
一次焼成の焼成雰囲気は、所望の組成に応じて大気、酸素、窒素、アルゴン又はこれらの混合ガスを選択することができる。焼成雰囲気が酸素含有雰囲気である場合、焼成雰囲気における酸素濃度は、21-100体積%であることが好ましく、25-100体積%であることがより好ましい。
一次焼成により得られた反応物は、結合している二次粒子同士を分離する程度に解砕されてもよい。
反応物の解砕は、例えばピンミル及びディスクミル等による解砕が挙げられる。ピンミルによる反応物の解砕条件としては、例えば、回転数が300-20000rpmとなるようにピンミルを運転することが挙げられる。ディスクミルによる反応物の解砕条件としては、例えば、回転数が12-1200rpmとなるようにディスクミルを運転することが挙げられる。反応物をこのような条件で解砕することによって、CAMの第1~第3平均アスペクト比、平均包絡度及び平均円形度を上述の範囲に制御しやすい。
(5)反応物の二次焼成
解砕された反応物は、二次焼成される。二次焼成は上述の流動式焼成炉を用いて行われる。焼成炉としてロータリーキルンを用いる場合、焼成炉である回転筒の内径は、50-2000mmであることが好ましく、60-1900mmであることがより好ましい。二次焼成の焼成雰囲気として、所望の組成に応じて大気、酸素、窒素、アルゴン又はこれらの混合ガス等が用いられる。焼成雰囲気が酸素含有雰囲気である場合、焼成雰囲気における酸素濃度は、21-100体積%であることが好ましく、25-100体積%であることがより好ましい。
二次焼成は、焼成温度が異なる複数の焼成段階を有していてもよい。例えば、第1の焼成段階と、第1の焼成段階よりも高温で焼成する第2の焼成段階をそれぞれ独立に行ってもよい。さらに焼成温度及び焼成時間が異なる焼成段階を有していてもよい。
一次焼成と同様に、回転筒の内径に応じて、回転筒の回転速度や焼成温度を適切に設定することが好ましい。例えば、回転筒の内径が50-250mmである場合、回転筒の回転速度は、0.5-5rpmであることが好ましく、0.51-4.9rpmであることがより好ましく、0.52-4.8rpmであることがさらに好ましい。また、二次焼成の温度は、700℃を超え750℃以下であることが好ましく、710-750℃であることがより好ましい。二次焼成温度が700℃超であると、強固な結晶構造を有するCAMを得ることができる。また、二次焼成温度が750℃以下であると、最終的に生成されるCAMの第1~第3平均アスペクト比、平均包絡度及び平均円形度を上述の範囲に制御しやすい。
回転筒の内径が250-2000mmである場合、回転筒の回転速度は、0.5-5rpmであることが好ましく、0.51-4.9rpmであることがより好ましく、0.52-4.8rpmであることがさらに好ましい。また、二次焼成の温度は、700℃超1000℃以下であることが好ましく、700℃超990℃以下であることがより好ましい。二次焼成温度が700℃超であると、強固な結晶構造を有するCAMを得ることができる。また、焼成温度が1000℃以下であると、最終的に生成されるCAMの第1~第3平均アスペクト比、平均包絡度、平均円形度が上述の範囲に制御されやすい。また、CAMに含まれる二次粒子表面のリチウムイオンの揮発を低減できる。
焼成における保持時間は、1-50時間が好ましい。焼成における保持時間が1時間以上であると、結晶が十分に発達し、電池性能が向上する。焼成における保持時間が50時間以下であると、リチウムイオンの揮発が生じ難く、電池性能が向上する。
MCCとリチウム化合物との反応物は、不活性溶融剤の存在下で焼成されてもよい。不活性溶融剤は、焼成物に残留してもよいし、焼成後に後述するように洗浄液で洗浄すること等により除去されてもよい。不活性溶融剤としては、例えばWO2019/177032A1に記載のものを使用することができる。
以上のようにMCCとリチウム化合物との反応物を焼成することにより、CAMが得られる。
(4)その他の工程
二次焼成を行った後、CAMを解砕してもよい。CAMの解砕は、例えばピンミル及びディスクミル等による解砕が挙げられる。ピンミルによる反応物の解砕条件としては、例えば、回転数が300-20000rpmとなるようにピンミルを運転することが挙げられる。ディスクミルによる反応物の解砕条件としては、例えば、回転数が12-1200rpmとなるようにピンミルを運転することが挙げられる。二次焼成後のCAMをこのような条件で解砕することによって、CAMの第1~第3平均アスペクト比、平均包絡度及び平均円形度を上述の範囲に制御しやすい。
二次焼成を行った後、CAMを洗浄して残留する未反応のリチウム化合物及び不活性溶融剤を除去してもよい。洗浄には、純水やアルカリ性洗浄液を用いることができる。アルカリ性洗浄液としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム及び炭酸アンモニウムからなる群より選ばれる1種以上の無水物並びにその水和物の水溶液を挙げることができる。また、アルカリ性洗浄液として、アンモニア水を使用することもできる。
洗浄液の温度は、15℃以下が好ましく、10℃以下がより好ましく、8℃以下がさらに好ましい。洗浄液が凍結しない範囲で洗浄液の温度を上記範囲に制御することで、洗浄時にCAMの結晶構造中から洗浄液中へのリチウムイオンの過度な溶出が抑制できる。
洗浄液とCAMとを接触させる方法としては、各洗浄液の中に、CAMを投入して撹拌する方法が挙げられる。また、各洗浄液をシャワー水として、CAMにかける方法でもよい。さらに、洗浄液中に、CAMを投入して撹拌した後、各洗浄液からCAMを分離し、次いで、各洗浄液をシャワー水として、分離後のCAMにかける方法でもよい。
洗浄において、洗浄液とCAMを適正な時間の範囲で接触させることが好ましい。洗浄における「適正な時間」とは、CAMの表面に残留する未反応のリチウム化合物及び不活性溶融剤を除去しつつ、CAMの各粒子を分散させる程度の時間を指す。洗浄時間は、CAMの凝集状態に応じて調整することが好ましい。例えば、予備実験を行って適切な洗浄時間を設定してもよい。洗浄時間は、例えば5分間-1時間の範囲が特に好ましい。
洗浄液とCAMとの混合物(以下、スラリーと記載することがある)に対するCAMの割合は、10-60質量%であることが好ましく、20-50質量%であることがより好ましく、30-50質量%以下であることがさらに好ましい。CAMの割合が10-60質量%であると、未反応のリチウム化合物及び不活性溶融剤を除去することができる。
CAMの洗浄後、CAMを熱処理することが好ましい。熱処理する温度や方法は特に限定されないが、充電容量の低下を防止できる観点から、150℃以上であることが好ましく、175℃以上であることがより好ましく、200℃以上であることがさらに好ましい。また、特に制限はないが、リチウムイオンの揮発を防止でき、本実施形態の組成を有するCAMが得られる観点から、1000℃以下であることが好ましく、950℃以下であることがより好ましい。
リチウムイオンの揮発量は、熱処理温度により制御することができる。
熱処理温度の上限値と下限値は任意に組み合わせることができる。例えば、熱処理温度は、150-1000℃であることが好ましく、175-950℃であることがより好ましく、200-950℃であることがさらに好ましい。
熱処理中の雰囲気は、酸素雰囲気、不活性雰囲気、減圧雰囲気又は真空雰囲気が挙げられる。洗浄後の熱処理を上記雰囲気で行うことで、熱処理中にCAMと雰囲気中の水分又は二酸化炭素との反応が抑制され、不純物の少ないCAMが得られる。
<リチウム二次電池>
次いで、本実施形態のCAMを用いる場合の好適なリチウム二次電池の構成を説明する。
リチウム二次電池に本実施形態のCAMを適用する場合、CAMとして本実施形態のCAM以外のCAMを含んでいてもよい。例えば、CAMの総質量(100質量%)に対する本実施形態のCAMの含有割合は、70質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましい。
さらに、本実施形態のCAMを用いる場合に好適なリチウム二次電池用正極(以下、正極と称することがある。)について説明する。
さらに、正極の用途として好適なリチウム二次電池について説明する。
本実施形態のCAMを用いる場合の好適なリチウム二次電池の一例は、正極及び負極、正極と負極との間に挟持されるセパレータ、正極と負極との間に配置される電解液を有する。
リチウム二次電池の一例は、正極及び負極、正極と負極との間に挟持されるセパレータ、正極と負極との間に配置される電解液を有する。
図2は、リチウム二次電池の一例を示す模式図である。本実施形態の円筒型のリチウム二次電池10は、次のようにして製造する。
まず、図2に示すように、帯状を呈する一対のセパレータ1、一端に正極リード21を有する帯状の正極2、及び一端に負極リード31を有する帯状の負極3を、セパレータ1、正極2、セパレータ1、負極3の順に積層し、巻回することにより電極群4とする。
次いで、電池缶5に電極群4及び不図示のインシュレーターを収容した後、缶底を封止し、電極群4に電解液6を含浸させ、正極2と負極3との間に電解質を配置する。さらに、電池缶5の上部をトップインシュレーター7及び封口体8で封止することで、リチウム二次電池10を製造することができる。
電極群4の形状としては、例えば、電極群4を巻回の軸に対して垂直方向に切断したときの断面形状が、円、楕円、長方形又は角を丸めた長方形となるような柱状の形状を挙げることができる。
また、このような電極群4を有するリチウム二次電池の形状としては、国際電気標準会議(IEC)が定めた電池に対する規格であるIEC60086、又はJIS C 8500で定められる形状を採用することができる。例えば、円筒型又は角型などの形状を挙げることができる。
さらに、リチウム二次電池は、上記巻回型の構成に限らず、正極、セパレータ、負極、セパレータの積層構造を繰り返し重ねた積層型の構成であってもよい。積層型のリチウム二次電池としては、いわゆるコイン型電池、ボタン型電池、又はペーパー型(又はシート型)電池を例示することができる。
以下、各構成について順に説明する。
(正極)
正極は、まずCAM、導電材及びバインダーを含む正極合剤を調製し、正極合剤を正極集電体に担持させることで製造することができる。
(導電材)
正極が有する導電材としては、炭素材料を用いることができる。炭素材料として黒鉛粉末、カーボンブラック(例えばアセチレンブラック)及び繊維状炭素材料などを挙げることができる。
正極合剤中の導電材の割合は、CAM100質量部に対して5-20質量部であると好ましい。
(バインダー)
正極が有するバインダーとしては、熱可塑性樹脂を用いることができる。この熱可塑性樹脂としては、ポリイミド樹脂;ポリフッ化ビニリデン(以下、PVdFということがある。)、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素樹脂;ポリエチレン及びポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、WO2019/098384A1またはUS2020/0274158A1に記載の樹脂を挙げることができる。
(正極集電体)
正極が有する正極集電体としては、Al、Ni又はステンレスなどの金属材料を形成材料とする帯状の部材を用いることができる。
正極集電体に正極合剤を担持させる方法としては、有機溶媒を用いて正極合剤をペースト化し、得られる正極合剤のペーストを正極集電体の少なくとも一面側に塗布して乾燥させ、電極プレス工程を行って固着する方法が挙げられる。
正極合剤をペースト化する場合、用いることができる有機溶媒としては、N-メチル-2-ピロリドン(以下、NMPということがある。)が挙げられる。
正極合剤のペーストを正極集電体へ塗布する方法としては、例えば、スリットダイ塗工法、スクリーン塗工法、カーテン塗工法、ナイフ塗工法、グラビア塗工法及び静電スプレー法が挙げられる。
以上に挙げられた方法により、正極を製造することができる。
(負極)
リチウム二次電池が有する負極は、正極よりも低い電位でリチウムイオンのドープかつ脱ドープが可能であればよく、負極活物質を含む負極合剤が負極集電体に担持されてなる電極、及び負極活物質単独からなる電極を挙げることができる。
(負極活物質)
負極が有する負極活物質としては、炭素材料、カルコゲン化合物(酸化物又は硫化物など)、窒化物、金属又は合金で、正極よりも低い電位でリチウムイオンのドープかつ脱ドープが可能な材料が挙げられる。
負極活物質として使用可能な炭素材料としては、天然黒鉛又は人造黒鉛などの黒鉛、コークス類、カーボンブラック、炭素繊維及び有機高分子化合物焼成体を挙げることができる。
負極活物質として使用可能な酸化物としては、SiO及びSiOなど式SiO(ここで、xは正の実数)で表されるケイ素の酸化物;SnO及びSnOなど式SnO(ここで、xは正の実数)で表されるスズの酸化物;LiTi12及びLiVOなどのリチウムとチタンとを含有する金属複合酸化物;を挙げることができる。
また、負極活物質として使用可能な金属としては、リチウム金属、シリコン金属及びスズ金属などを挙げることができる。負極活物質として使用可能な材料として、WO2019/098384A1またはUS2020/0274158A1に記載の材料を用いてもよい。
これらの金属や合金は、例えば箔状に加工された後、主に単独で電極として用いられる。
上記負極活物質の中では、充電時に未充電状態から満充電状態にかけて負極の電位がほとんど変化しない(電位平坦性がよい)、平均放電電位が低い及び繰り返し充放電させたときの容量維持率が高い(サイクル特性がよい)などの理由から、天然黒鉛又は人造黒鉛などの黒鉛を主成分とする炭素材料が好ましく用いられる。炭素材料の形状としては、例えば天然黒鉛のような薄片状、メソカーボンマイクロビーズのような球状、黒鉛化炭素繊維のような繊維状、又は微粉末の凝集体などのいずれでもよい。
前記の負極合剤は、必要に応じて、バインダーを含有してもよい。バインダーとしては、熱可塑性樹脂を挙げることができ、具体的には、PVdF、熱可塑性ポリイミド、カルボキシメチルセルロース(以下、CMCと記載することがある)、スチレンブタジエンゴム(以下、SBRと記載することがある)、ポリエチレン及びポリプロピレンを挙げることができる。
(負極集電体)
負極が有する負極集電体としては、Cu、Ni又はステンレスなどの金属材料を形成材料とする帯状の部材を挙げることができる。
このような負極集電体に負極合剤を担持させる方法としては、正極の場合と同様に、加圧成型による方法、溶媒などを用いてペースト化し負極集電体上に塗布又は乾燥後プレスし圧着する方法が挙げられる。
(セパレータ)
リチウム二次電池が有するセパレータとしては、例えば、ポリエチレン及びポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂又は含窒素芳香族重合体などの材質からなる、多孔質膜、不織布又は織布などの形態を有する材料を用いることができる。また、これらの材質を2種以上用いてセパレータを形成してもよいし、これらの材料を積層してセパレータを形成してもよい。また、JP-A-2000-030686又はUS20090111025A1に記載のセパレータを用いてもよい。
(電解液)
リチウム二次電池が有する電解液は、電解質及び有機溶媒を含有する。
電解液に含まれる電解質としては、LiClO及びLiPFなどのリチウム塩が挙げられ、これらの2種以上の混合物を使用してもよい。
また前記電解液に含まれる有機溶媒としては、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネートなどのカーボネート類を用いることができる。
有機溶媒としては、これらのうちの2種以上を混合して用いることが好ましい。中でもカーボネート類を含む混合溶媒が好ましく、環状カーボネートと非環状カーボネートとの混合溶媒及び環状カーボネートとエーテル類との混合溶媒がさらに好ましい。
また、電解液としては、得られるリチウム二次電池の安全性が高まるため、LiPFなどのフッ素を含むリチウム塩及びフッ素置換基を有する有機溶媒を含む電解液を用いることが好ましい。電解液に含まれる電解質および有機溶媒として、WO2019/098384A1またはUS2020/0274158A1に記載の電解質および有機溶媒を用いてもよい。
<全固体リチウム二次電池>
次いで、全固体リチウム二次電池の構成を説明しながら、本発明の一態様に係るCAMを用いた正極、及びこの正極を有する全固体リチウム二次電池について説明する。
図3は、本実施形態の全固体リチウム二次電池の一例を示す模式図である。図3に示す全固体リチウム二次電池1000は、正極110と、負極120と、固体電解質層130とを有する積層体100と、積層体100を収容する外装体200と、を有する。また、全固体リチウム二次電池1000は、集電体の両側にCAMと負極活物質とを配置したバイポーラ構造であってもよい。バイポーラ構造の具体例として、例えば、JP-A-2004-95400に記載される構造が挙げられる。各部材を構成する材料については、後述する。
積層体100は、正極集電体112に接続される外部端子113と、負極集電体122に接続される外部端子123と、を有していてもよい。その他、全固体リチウム二次電池1000は、正極110と負極120との間にセパレータを有していてもよい。
全固体リチウム二次電池1000は、さらに積層体100と外装体200とを絶縁する不図示のインシュレーター及び外装体200の開口部200aを封止する不図示の封止体を有する。
外装体200は、アルミニウム、ステンレス鋼又はニッケルメッキ鋼などの耐食性の高い金属材料を成形した容器を用いることができる。また、外装体200として、少なくとも一方の面に耐食加工を施したラミネートフィルムを袋状に加工した容器を用いることもできる。
全固体リチウム二次電池1000の形状としては、例えば、コイン型、ボタン型、ペーパー型(またはシート型)、円筒型、角型、又はラミネート型(パウチ型)などの形状を挙げることができる。
全固体リチウム二次電池1000は、一例として積層体100を1つ有する形態が図示されているが、本実施形態はこれに限らない。全固体リチウム二次電池1000は、積層体100を単位セルとし、外装体200の内部に複数の単位セル(積層体100)を封じた構成であってもよい。
以下、各構成について順に説明する。
(正極)
本実施形態の正極110は、CAM層111と正極集電体112とを有している。
CAM層111は、上述した本発明の一態様であるLiMO及び固体電解質を含む。また、CAM層111は、導電材及びバインダーを含んでいてもよい。
(固体電解質)
本実施形態のCAM層111に含まれる固体電解質としては、リチウムイオン伝導性を有し、公知の全固体リチウム二次電池に用いられる固体電解質を採用することができる。このような固体電解質としては、無機電解質及び有機電解質を挙げることができる。無機電解質としては、酸化物系固体電解質、硫化物系固体電解質及び水素化物系固体電解質を挙げることができる。有機電解質としては、ポリマー系固体電解質を挙げることができる。各電解質としては、WO2020/208872A1、US2016/02335
10A1、US2012/0251871A1、US2018/0159169A1に記
載の化合物が挙げられ、例えば、以下の化合物が挙げられる。
(酸化物系固体電解質)
酸化物系固体電解質としては、例えば、ペロブスカイト型酸化物、NASICON型酸化物、LISICON型酸化物及びガーネット型酸化物などが挙げられる。各酸化物の具
体例は、WO2020/208872A1、US2016/0233510A1、US2
020/0259213A1に記載の化合物が挙げられ、例えば、以下の化合物が挙げられる。
ペロブスカイト型酸化物としては、LiLa1-aTiO(0<a<1)などのLi-La-Ti系酸化物、LiLa1-bTaO(0<b<1)などのLi-La-Ta系酸化物及びLiLa1-cNbO(0<c<1)などのLi-La-Nb系酸化物などが挙げられる。
NASICON型酸化物としては、Li1+dAlTi2-d(PO(0≦d≦1)などが挙げられる。NASICON型酸化物とは、Li (式中、Mは、B、Al、Ga、In、C、Si、Ge、Sn、Sb及びSeからなる群から選ばれる1種以上の元素である。Mは、Ti、Zr、Ge、In、Ga、Sn及びAlからなる群から選ばれる1種以上の元素である。m、n、o、p及びqは、任意の正数である。)で表される酸化物である。
LISICON型酸化物としては、Li-Li(Mは、Si、Ge、及びTiからなる群から選ばれる1種以上の元素である。Mは、P、As及びVからなる群から選ばれる1種以上の元素である。)で表される酸化物などが挙げられる。
ガーネット型酸化物としては、LiLaZr12(LLZともいう)などのLi-La-Zr系酸化物などが挙げられる。
酸化物系固体電解質は、結晶性材料であってもよく、非晶質材料であってもよい。
(硫化物系固体電解質)
硫化物系固体電解質としては、LiS-P系化合物、LiS-SiS系化合物、LiS-GeS系化合物、LiS-B系化合物、LiI-SiS-P系化合物、LiI-LiS-P系化合物、LiI-LiPO-P系化合物及びLi10GeP12系化合物などを挙げることができる。
なお、本明細書において、硫化物系固体電解質を指す「系化合物」という表現は、「系化合物」の前に記載した「LiS」「P」などの原料を主として含む固体電解質の総称として用いる。例えば、LiS-P系化合物には、LiSとPとを主として含み、さらに他の原料を含む固体電解質が含まれる。LiS-P系化合物に含まれるLiSの割合は、例えばLiS-P系化合物全体に対して50~90質量%である。LiS-P系化合物に含まれるPの割合は、例えばLiS-P系化合物全体に対して10~50質量%である。また、LiS-P系化合物に含まれる他の原料の割合は、例えばLiS-P系化合物全体に対して0~30質量%である。また、LiS-P系化合物には、LiSとPとの混合比を異ならせた固体電解質も含まれる。
LiS-P系化合物としては、LiS-P、LiS-P-LiI、LiS-P-LiCl、LiS-P-LiBr、LiS-P-LiI-LiBr、LiS-P-LiO、LiS-P-LiO-LiI及びLiS-P-Z(m、nは正の数である。Zは、Ge、ZnまたはGaである。)などを挙げることができる。
LiS-SiS系化合物としては、LiS-SiS、LiS-SiS-LiI、LiS-SiS-LiBr、LiS-SiS-LiCl、LiS-SiS-B-LiI、LiS-SiS-P-LiI、LiS-SiS-P-LiCl、LiS-SiS-LiPO、LiS-SiS-LiSO及びLiS-SiS-LiMO(x、yは正の数である。Mは、P、Si、Ge、B、Al、Ga又はInである。)などを挙げることができる。
LiS-GeS系化合物としては、LiS-GeS及びLiS-GeS-Pなどを挙げることができる。
硫化物系固体電解質は、結晶性材料であってもよく、非晶質材料であってもよい。
(水素化物系固体電解質)
水素化物系固体電解質材料としては、LiBH、LiBH-3KI、LiBH-PI、LiBH-P、LiBH-LiNH、3LiBH-LiI、LiNH、LiAlH、Li(NHI、LiNH、LiGd(BHCl、Li(BH)(NH)、Li(NH)I及びLi(BH)(NHなどを挙げることができる。
(ポリマー系固体電解質)
ポリマー系固体電解質として、例えばポリエチレンオキサイド系の高分子化合物及びポリオルガノシロキサン鎖及びポリオキシアルキレン鎖からなる群から選ばれる1種以上を含む高分子化合物などの有機系高分子電解質を挙げることができる。また、高分子化合物に非水電解液を保持させた、いわゆるゲルタイプのものを用いることもできる。
固体電解質は、発明の効果を損なわない範囲において、2種以上を併用することができる。
(導電材及びバインダー)
CAM層111が有する導電材としては、上述の(導電材)で説明した材料を用いることができる。また、正極合剤中の導電材の割合についても同様に上述の(導電材)で説明した割合を適用することができる。また、正極が有するバインダーとしては、上述の(バインダー)で説明した材料を用いることができる。
(正極集電体)
正極110が有する正極集電体112としては、上述の(正極集電体)で説明した材料を用いることができる。
正極集電体112にCAM層111を担持させる方法としては、正極集電体112上でCAM層111を加圧成型する方法が挙げられる。加圧成型には、冷間プレスや熱間プレスを用いることができる。
また、有機溶媒を用いてCAM、固体電解質、導電材及びバインダーの混合物をペースト化して正極合剤とし、得られる正極合剤を正極集電体112の少なくとも一面上に塗布して乾燥させ、プレスし固着することで、正極集電体112にCAM層111を担持させてもよい。
また、有機溶媒を用いてCAM、固体電解質及び導電材の混合物をペースト化して正極合剤とし、得られる正極合剤を正極集電体112の少なくとも一面上に塗布して乾燥させ、焼結することで、正極集電体112にCAM層111を担持させてもよい。
正極合剤に用いることができる有機溶媒としては、上述の(正極集電体)で説明した正極合剤をペースト化する場合に用いることができる有機溶媒と同じものを用いることができる。
正極合剤を正極集電体112へ塗布する方法としては、上述の(正極集電体)で説明した方法が挙げられる。
以上に挙げられた方法により、正極110を製造することができる。正極110に用いる具体的な材料の組み合わせとしては、本実施形態に記載のCAMと表1~表3に記載する組み合わせが挙げられる。
Figure 2023085141000001
Figure 2023085141000002
Figure 2023085141000003
(負極)
負極120は、負極活物質層121と負極集電体122とを有している。負極活物質層121は、負極活物質を含む。また、負極活物質層121は、固体電解質及び導電材を含んでいてもよい。負極活物質、負極集電体、固体電解質、導電材及びバインダーは、上述したものを用いることができる。
負極集電体122に負極活物質層121を担持させる方法としては、正極110の場合と同様に、加圧成型による方法、負極活物質を含むペースト状の負極合剤を負極集電体122上に塗布、乾燥後プレスし圧着する方法、及び負極活物質を含むペースト状の負極合剤を負極集電体122上に塗布、乾燥後、焼結する方法が挙げられる。
(固体電解質層)
固体電解質層130は、上述の固体電解質を有している。
固体電解質層130は、上述の正極110が有するCAM層111の表面に、無機物の固体電解質をスパッタリング法により堆積させることで形成することができる。
また、固体電解質層130は、上述の正極110が有するCAM層111の表面に、固体電解質を含むペースト状の合剤を塗布し、乾燥させることで形成することができる。乾燥後、プレス成型し、さらに冷間等方圧加圧法(CIP)により加圧して固体電解質層130を形成してもよい。
積層体100は、上述のように正極110上に設けられた固体電解質層130に対し、公知の方法を用いて、固体電解質層130の表面に負極活物質層121が接するように負極120を積層させることで製造することができる。
以上のような構成のリチウム二次電池において、上述した本実施形態により製造されるCAMを用いているため、リチウム二次電池のサイクル維持率を向上させることができる。
また、以上のような構成の正極は、上述した構成のCAMを有するため、リチウム二次電池のサイクル維持率を向上させることができる。
さらに、以上のような構成のリチウム二次電池は、上述した正極を有するため、サイクル維持率の高い二次電池となる。
もう一つの側面として、本発明は以下の態様を包含する。
[1]層状構造を有するリチウム二次電池用正極活物質であって、前記リチウム二次電池用正極活物質の平均アスペクト比である第1平均アスペクト比が0.760-0.998以下であり、前記リチウム二次電池用正極活物質の平均包絡度が0.983-0.998以下である、リチウム二次電池用正極活物質。
[2]前記リチウム二次電池用正極活物質の平均円形度が0.915-0.998以下である、[1]に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
[3]前記リチウム二次電池用正極活物質の平均粒子径より小さい粒子径をもつ粒子のアスペクト比である第2平均アスペクト比が、前記第1平均アスペクト比よりも0.003以上大きい、[1]又は[2]に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
[4]前記第1平均アスペクト比が、前記平均粒子径以上の粒子径をもつ粒子のアスペクト比である第3平均アスペクト比よりも0.004以上大きい、[3]に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
[5]式(A)で表される、[1]~[4]の何れか一項に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
Li[Li(Ni(1-y-z)Co1-x]O ・・・(A)
(式A中、Xは、Mn、Cu、Ti、Mg、Al、W、Mo、Nb、Zn、Sn、Zr、Ga、B、Si、S及びPからなる群より選択される1種以上の元素であり、0<x≦0.10、0.05≦y≦0.30、0.05≦z≦0.35及びy+z<1を満たす。)
[6][1]~[5]の何れか一項に記載のリチウム二次電池用正極活物質を含有するリチウム二次電池用正極。
[7][6]に記載のリチウム二次電池用正極を有するリチウム二次電池。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。
<組成分析>
後述の方法で製造されるCAMの組成分析は、上述の「CAMの組成分析」の方法により行った。
<静的自動画像分析>
CAMの第1~第3平均アスペクト比、平均包絡度、平均円形度、平均粒子径及び粒度分布は、静的自動画像分析装置(モフォロギ4、マルバーン・パナリティカル社)により、上述の方法にて測定した。
<リチウム二次電池用正極の作製>
後述する製造方法で得られるCAMと導電材(アセチレンブラック)とバインダー(PVdF)とを、CAM:導電材:バインダー=92:5:3(質量比)の組成となるように加えて混練することにより、ペースト状の正極合剤を調製した。正極合剤の調製時には、NMPを有機溶媒として用いた。
得られた正極合剤を、集電体となる厚さ40μmのAl箔に塗布して150℃で8時間真空乾燥を行い、リチウム二次電池用正極を得た。このリチウム二次電池用正極の電極面積は1.65cmとした。
<リチウム二次電池(コイン型ハーフセル)の作製>
以下の操作を、アルゴン雰囲気のグローブボックス内で行った。
<リチウム二次電池用正極の作製>で作製したリチウム二次電池用正極を、コイン型電池R2032用のパーツ(宝泉株式会社製)の下蓋にアルミ箔面を下に向けて置き、その上に積層フィルムセパレータ(ポリエチレン製多孔質フィルムの上に、耐熱多孔層を積層した厚さが16μmの積層体)を置いた。ここに電解液を300μl注入した。電解液は、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとエチルメチルカーボネートの16:10:74(体積比)混合液に、LiPF6を1.3mol/Lとなるように溶解し、炭酸ビニレンを1.0%溶解させたものを用いた。
次に、負極として金属リチウムを用いて、前記負極を積層フィルムセパレータの上側に置き、ガスケットを介して上蓋をし、かしめ機でかしめてリチウム二次電池(コイン型ハーフセルR2032。以下、「コイン型ハーフセル」と称することがある。)を作製した。
<サイクル維持率>
上述の方法で作成されたリチウム二次電池について、上述の「サイクル維持率」の測定方法に記載の方法で測定した。
(実施例1)
攪拌器及びオーバーフローパイプを備えた反応槽内に水を入れた後、水酸化ナトリウム水溶液を添加し、液温を50℃に保持した。
硫酸ニッケル水溶液と硫酸コバルト水溶液と硫酸アルミニウム水溶液とを、NiとCoとAlとのモル比が0.88:0.09:0.03となるように混合して、混合原料液を調製した。
次に、反応槽内に、攪拌下、この混合原料溶液と硫酸アンモニウム水溶液を錯化剤として連続的に添加した。反応槽内の溶液のpHが11.6(測定温度:40℃)になるよう水酸化ナトリウム水溶液を適時滴下し、反応沈殿物1を得た。
反応沈殿物1を洗浄した後、脱水、乾燥及び篩別し、Ni、Co及びAlを含む金属複合水酸化物1が得られた。
金属複合水酸化物1を大気雰囲気中650℃で5時間保持して加熱し、室温まで冷却して金属複合酸化物1を得た。
金属複合酸化物1に含まれるNi、Co及びAlの合計量1に対するLiの量(モル比)が1.10となるように水酸化リチウムを秤量した。金属複合酸化物1と水酸化リチウムを乳鉢により混合して混合物1を得た。
この混合物1を内径が300mmの回転筒を有するロータリーキルン(タナベ社製)に投入し、回転速度0.67rpm、焼成炉内の温度を690℃とし、酸素含有雰囲気下で2時間保持して加熱し、金属複合酸化物1と水酸化リチウムとの反応物1を得た。
得られた反応物1をディスクミル(増幸産業社製、MKCA6-2)を用い、1200rpmの条件で解砕後、ピンミル(ミルシステム社製、インパクトミル)を用い、7000rpmで解砕した。
解砕した反応物1を内径が300mmの回転筒を有するロータリーキルン(タナベ社製)に投入した。回転速度0.67rpm、焼成炉内の温度を770℃とし、酸素含有雰囲気下で2時間保持して反応物1を焼成し焼成物1を得た。
得られた焼成物1をディスクミル(増幸産業社製、MKCA6-2)を用い、1200rpmの条件で解砕した。
解砕した焼成物1と液温を5℃に調整した純水とを、全体量に対して焼成物重量の割合が30質量%になるように混合し作製したスラリーを20分間撹拌させて洗浄した後、脱水し、250℃で熱処理し、脱水後に残留する水分を乾燥することにより、CAM-1を得た。
CAM-1の組成分析を行ったところ、組成式(A)において、x=0.04、y=0.089、z=0.022であり、元素XはAlであった。
(実施例2)
実施例1に記載の方法で得られた混合物1を内径が100mmの回転筒を有するロータリーキルン(ノリタケTCF社製)に投入し、回転速度1.08rpm、焼成炉内の温度を680℃とし、酸素含有雰囲気下で2時間保持して加熱し、反応物2を得た。
得られた反応物2をディスクミル(増幸産業社製、MKCA6-2)を用い、1200rpmの条件で解砕後、ピンミル(ミルシステム社製、インパクトミル)を用い、20000rpmで解砕した。
解砕した反応物2を内径が100mmの回転筒を有するロータリーキルン(ノリタケTCF社製)に投入した。回転速度1.08rpm、焼成炉内の温度を720℃とし、酸素含有雰囲気下で2時間保持して反応物2を焼成し焼成物2を得た。
得られた焼成物2をディスクミル(増幸産業社製、MKCA6-2)を用い、1200rpmの条件で解砕した。
解砕した焼成物2を実施例1に記載の方法で洗浄、脱水及び熱処理し、CAM-2を得た。
CAM-2の組成分析を行ったところ、組成式(A)において、x=0.05、y=0.088、z=0.023であり、元素XはAlであった。
(比較例1)
実施例1に記載の方法で混合物1を得た。この混合物1をローラーハースキルン(ノリタケカンパニーリミテド社製)の焼成炉内で酸素含有雰囲気下、650℃、5時間保持して混合物1を焼成し、金属複合酸化物1と水酸化リチウムとの反応物C1を得た。
得られた反応物C1をディスクミル(増幸産業社製、MKCA6-2)を用い、1200rpmの条件で解砕した。
次いで、解砕した反応物C1をローラーハースキルン(ノリタケカンパニーリミテド社製)の焼成炉内で720℃、6時間保持して反応物C1を焼成し焼成物C1を得た。
得られた焼成物C1をディスクミル(増幸産業社製、MKCA6-2)を用い、1200rpmの条件で解砕した。
解砕した焼成物C1を実施例1に記載の方法で洗浄、脱水及び熱処理し、CAM-C1を得た。
CAM-C1の組成分析を行ったところ、組成式(A)において、x=0.04、y=0.089、z=0.022であり、元素XはAlであった。
(比較例2)
攪拌器及びオーバーフローパイプを備えた反応槽内に水を入れた後、水酸化ナトリウム水溶液を添加し、液温を50℃に保持した。
硫酸ニッケル水溶液と硫酸コバルト水溶液と硫酸アルミニウム水溶液とを、NiとCoとAlとのモル比が0.885:0.09:0.025となるように混合して、混合原料液を調製した。
次に、反応槽内に、攪拌下、この混合原料溶液と硫酸アンモニウム水溶液を錯化剤として連続的に添加した。反応槽内の溶液のpHが11.6(測定温度:40℃)になるよう水酸化ナトリウム水溶液を適時滴下し、反応沈殿物2を得た。
反応沈殿物2を洗浄した後、脱水、乾燥及び篩別し、Ni、Co及びAlを含む金属複合水酸化物C2が得られた。
金属複合水酸化物C2を大気雰囲気中650℃で5時間保持して加熱し、室温まで冷却して金属複合酸化物C2を得た。
金属複合酸化物C2に含まれるNi、Co及びAlの合計量1に対するLiの量(モル比)が1.10となるように水酸化リチウムを秤量した。金属複合酸化物C2と水酸化リチウムを乳鉢により混合して混合物C2を得た。
この混合物C2を用いた以外は、比較例1と同様の方法を実施して、CAM-C2を得た。
CAM-C2の組成分析を行ったところ、組成式(A)において、x=0.10、y=0.09、z=0.025であり、元素XはAlであった。
実施例1~2及び比較例1~2で得られたCAMは、全て層状構造を有していた。
実施例1~2及び比較例1~2のCAMの焼成条件、第1平均アスペクト比、平均包絡度、平均粒子径、粒度分布、第2平均アスペクト比-第1平均アスペクト比、第1平均アスペクト比-第3平均アスペクト比、平均円形度及び各CAMを使用したコイン型ハーフセルのサイクル維持率を表4に示す。
Figure 2023085141000004
実施例1~2の焼成工程では、ロータリーキルンを使用して一次焼成及び二次焼成を行った。さらに、回転筒の内径が300mmの場合は焼成条件を0.67rpmとし、回転筒の内径が100mmの場合は焼成条件を1.08rpmとなるよう調整した。このようなCAMは、第1平均アスペクト比が0.755-1.000以下であり、平均包絡度が0.983-1.000であった。さらに、CAM-1~CAM-2を用いたコイン型ハーフセルのサイクル維持率は、88%以上であった。
一方で、一次焼成及び二次焼成をローラーハースキルンで行った比較例1~2では、平均アスペクト比又は平均包絡度が上記範囲を満たしていなかった。これは、焼成において混合物が流動せず、二次粒子に等方的に力が加えられなかったためと考えられる。
以上のCAM-C1~CAM-C2を用いたコイン型ハーフセルのサイクル維持率は87.9%以下であった。
本発明によれば、サイクル維持率の高いリチウム二次電池を得ることができるリチウム二次電池用正極活物質、及びこれを用いたリチウム二次電池用正極及びリチウム二次電池を提供することができる。
1…セパレータ、2…正極、3…負極、4…電極群、5…電池缶、6…電解液、7…トップインシュレーター、8…封口体、10…リチウム二次電池、21…正極リード、31…負極リード、100…積層体、110…正極、111…CAM層、112…正極集電体、113…外部端子、120…負極、121…負極活物質層、122…負極集電体、123…外部端子、130…固体電解質層、200…外装体、200a…開口部、1000…全固体リチウム二次電池

Claims (8)

  1. 層状構造を有するリチウム二次電池用正極活物質であって、前記リチウム二次電池用正極活物質のアスペクト比である第1平均アスペクト比が0.755以上1.000以下であり、前記リチウム二次電池用正極活物質の平均包絡度が0.983以上1.000以下である、リチウム二次電池用正極活物質。
  2. 前記リチウム二次電池用正極活物質の平均円形度が0.910以上1.000以下である、請求項1に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
  3. 前記第1平均アスペクト比が0.755以上0.999以下である、請求項1又は2に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
  4. 前記リチウム二次電池用正極活物質の平均粒子径より小さい粒子径をもつ粒子のアスペクト比である第2平均アスペクト比が、前記第1平均アスペクト比よりも0.003以上大きい、請求項3に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
  5. 前記第1平均アスペクト比が、前記平均粒子径以上の粒子径をもつ粒子のアスペクト比である第3平均アスペクト比よりも0.004以上大きい、請求項4に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
  6. 式(A)で表される、請求項1~5の何れか1つに記載のリチウム二次電池用正極活物質。
    Li[Li(Ni(1-y-z)Co1-x]O ・・・(A)
    (式A中、Mは、Mn、Cu、Ti、Mg、Al、W、Mo、Nb、Zn、Sn、Zr、Ga、B、Si、S及びPからなる群より選択される1種以上の元素であり、-0.1≦x≦0.2、0≦y≦0.4、0≦z≦0.5、及びy+z<1を満たす。)
  7. 請求項1~6の何れか1つに記載のリチウム二次電池用正極活物質を含有するリチウム二次電池用正極。
  8. 請求項7に記載のリチウム二次電池用正極を有するリチウム二次電池。
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