JP2023080982A - 二重容器成形用プリフォームおよび二重容器 - Google Patents

二重容器成形用プリフォームおよび二重容器 Download PDF

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Shinichi Tabata
裕介 石井
Yusuke Ishii
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Abstract

【課題】二重容器における内容器と外容器との間への外気の気道を確保容易なプリフォームおよび二重容器を提供する。【解決手段】内プリフォームP2と、外プリフォームP1と、内プリフォームP2と外プリフォームP1との間に配置された熱可塑性樹脂製のプレート材30と、を備え、外気導入孔17は、二重容器の口部となる部分に設けられ、プレート材30は、外気導入孔17に対してプリフォームPの周方向に並び、プレート材30は、外プリフォームP1のうち、二重容器の口部と肩部との境界となる部分P1c、および、内プリフォームP2のうち、二重容器の口部と肩部との境界となる部分P2cをそれぞれ、プリフォームPの軸方向に跨ぎ、プレート材30は、内プリフォームP2の外周面を構成する熱可塑性合成樹脂材料および外プリフォームP1の内周面を構成する熱可塑性合成樹脂材料のうちの少なくとも一方との相溶性が低い熱可塑性合成樹脂材料である。【選択図】図2

Description

本発明は、二重容器成形用プリフォームおよび二重容器に関する。
二重容器として、収容される内容物の減少に伴い減容変形する内容器と、内容器が内装される外容器と、を備える構成が知られている。二重容器の口部には、内容物の減少に伴い、内容器と外容器との間に外気を導入する外気導入孔が設けられている。
前記二重容器は、例えば、個別に成形された内容器用プリフォームと外容器用プリフォームとを組み付けた二重容器成形用プリフォームをブロー成形することで成形される。この方法により成形された二重容器では、内容器と外容器とが貼り付いてしまい、外気導入孔から導入されるべき空気が、内容器と外容器との間に供給されない場合がある。例えば、前述のブロー成形時に、成形時における加熱温度の差や、材料の融点の差などを原因として、内容器および外容器の一方が他方に対して延びて膨らみ、外気導入孔や、外気導入孔に繋がる気道が塞がれるおそれもある。この対策として、下記特許文献1に記載のようにプリフォームの口部の所定領域を熱結晶化(白化)させる方法が知られている。
特開2019-119476号公報
しかしながら、前記従来の方法では、熱結晶化の程度や範囲の管理が煩雑となる。また、熱結晶化を必須とすると、熱結晶化ができない樹脂への適用ができない。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、熱結晶化とは異なる方策を利用し、場合によっては熱結晶化を併用した上で、二重容器における内容器と外容器との間への外気の気道を確保容易なプリフォームおよび二重容器を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るプリフォームは、収容される内容物の減少に伴い減容変形する内容器と、前記内容器が内装される外容器と、を備えるとともに、前記内容物の減少に伴い、前記内容器と前記外容器との間に外気を導入する外気導入孔が設けられた二重容器を成形するためのプリフォームであって、前記内容器を成形するための有底筒状の内プリフォームと、前記外容器を成形するための有底筒状の外プリフォームと、前記内プリフォームと前記外プリフォームとの間に配置された熱可塑性樹脂製のプレート材と、を備え、前記外気導入孔は、前記二重容器の口部となる部分に設けられ、前記プレート材は、前記外気導入孔に対して前記プリフォームの周方向に並び、前記プレート材は、前記外プリフォームのうち、前記二重容器の口部と肩部との境界となる部分、および、前記内プリフォームのうち、前記二重容器の口部と肩部との境界となる部分をそれぞれ、前記プリフォームの軸方向に跨ぎ、前記プレート材は、前記内プリフォームの外周面を構成する熱可塑性合成樹脂材料および前記外プリフォームの内周面を構成する熱可塑性合成樹脂材料のうちの少なくとも一方との相溶性が低い熱可塑性合成樹脂材料である。
プリフォームおいて「相溶性が低い」とは、二重容器用プリフォームを延伸可能な温度に加熱し、二軸延伸ブロー成形することで形成された二重容器において、プレート材と内容器および外容器の少なくとも一方とが離間可能(密着や疑似接着を含む)に積層されることを意味する。相溶性が低い熱可塑性合成樹脂材料の組み合わせとして、例えば、ポリエチレンテレフタレートとポリプロピレンとの組み合わせがある。上記した「相溶性が低い」ことを、非相溶性と表現することもある。非相溶性の程度によって、プレート材と、内容器や外容器と、の接合強度(剥離強度)を適宜調整することができる。
プレート材が、外気導入孔に対してプリフォームの周方向に並んでいる。よって、外気導入孔に連通する部分において、外プリフォームの内面と内プリフォームの内面と、の間を、プレート材の厚みに相当する距離、離すことができる。これにより、ブロー成形時に、内プリフォームや外プリフォームが膨張しても、外気導入孔や、外気導入孔に繋がる気道が塞がれ難く、気道が確保され易くなる。
ここで本願発明者は、内プリフォームや外プリフォームが膨張する場合において、二重容器における口部と肩部との境界において気道が詰まり易いことを見出した。
そこでプレート材が、外プリフォームのうち、二重容器の口部と肩部との境界となる部分、および、内プリフォームのうち、二重容器の口部と肩部との境界となる部分をそれぞれ、プリフォームの軸方向に跨いている。よって、二重容器における口部と肩部との境界となる部分において気道を確保し易くなり、効果が顕著に奏功される。
さらにプレート材は、内プリフォームの外周面を構成する熱可塑性合成樹脂材料および外プリフォームの内周面を構成する熱可塑性合成樹脂材料のうちの少なくとも一方との相溶性が低い熱可塑性合成樹脂材料である。よって、プレート材が内容器および外容器のうちの少なくとも一方に対して剥離し易くなっている。これにより、剥離時に生じる気道も確保し易くすることができる。
前記プレート材は、前記外気導入孔に対して前記周方向の両側に配置されていてもよい。
プレート材が、外気導入孔に対して周方向の両側に配置されている。これにより、外気導入孔に連通する部分において、外プリフォームの内面と内プリフォームの内面と、の間を、プレート材の厚みに相当する距離、確実に離すことができる。よって、気道が一層確保され易い。
前記内プリフォームの外周面または前記外プリフォームの内周面に、前記外気導入孔に連通する外気導入用の流路が設けられ、前記流路は、(1)前記内プリフォームの外周面または前記外プリフォームの内周面に設けられた溝であり、または、(2)前記内プリフォームの外周面または前記外プリフォームの内周面に設けられた突起によって画成され、前記プレート材と、前記内プリフォームの外周面および前記外プリフォームの内周面のうちの前記流路が設けられたプリフォームと、の相溶性が低くてもよい。
本発明の一態様に係る二重容器は、収容される内容物の減少に伴い減容変形する内容器と、前記内容器が内装される外容器と、を備えるとともに、前記内容物の減少に伴い、前記内容器と前記外容器との間に外気を導入する外気導入孔が設けられ、口部、肩部、胴部および底部を備えた二重容器であって、前記外気導入孔は、前記二重容器の前記口部に設けられ、前記内容器と前記外容器との間には、前記外気導入孔から前記肩部に亘る範囲に熱可塑性樹脂製のプレート材が配置されており、前記プレート材は、前記内容器の外周面を構成する熱可塑性合成樹脂材料および前記外容器の内周面を構成する熱可塑性合成樹脂材料のうちの少なくとも一方との相溶性が低い。
二重容器において「相溶性が低い」とは、プレート材と内容器および外容器の少なくとも一方とが離間可能(密着や疑似接着を含む)に積層されることを意味する。
本発明によれば、熱結晶化とは異なる方策を利用し、場合によっては熱結晶化を併用した上で、二重容器における内容器と外容器との間への外気の気道を確保可能なプリフォームおよび二重容器を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るプリフォームを用いて成形された二重容器の側面図であって、一部断面を含む図である。 図1に示す二重容器を成形するために用いられるプリフォームの半断面図である。 本発明の変形例に係るプリフォームの半断面図である。
以下、図1および図2を参照し、本発明の一実施形態について説明する。まず、本発明の一実施形態に係るプリフォームから成形される二重容器について説明する。
二重容器1は、図1に示されるように、収容される内容物の減少に伴い減容変形する内容器12、および内容器12が内装された外容器11を備えている。外容器11の内面に、内容器12の外面が離間可能に設けられている。
内容器12および外容器11の材質は合成樹脂材料とされ、互いに同材質でも構わないし異材質でも構わない。合成樹脂材料の一例としては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、ナイロン(ポリアミド)、およびEVOH(エチレン-ビニルアルコール共重合体)等が挙げられる。
二重容器1は、口部13、肩部15、胴部16および底部14を備えている。口部13、肩部15、胴部16および底部14は、共通軸と同軸にこの順に配設されている。
以下、この共通軸をボトル軸Oといい、ボトル軸Oに沿う二重容器1の口部13側を上側、二重容器1の底部14側を下側という。ボトル軸O方向から見て、ボトル軸Oに交差する方向を径方向といい、ボトル軸O回りに周回する方向を周方向という。
二重容器1の口部13は、内容器12の口部と外容器11の口部とが積層されることで構成され、二重容器1の肩部15は、内容器12の肩部と外容器11の肩部とが積層されることで構成され、二重容器1の胴部16は、内容器12の胴部と外容器11の胴部とが積層されることで構成され、二重容器1の底部14は、内容器12の底部と外容器11の底部とが積層されることで構成されている。
以下の説明において、特に断りのない限り、内容器12および外容器11の双方が同様の形態となっているものとする。
二重容器1の口部13は、肩部15の上端部から上方に向けて延びる円筒状に形成されている。
内容器12の口部の上端部に、径方向の外側に向けて突出し、周方向の全長にわたって連続して延びるフランジ部が形成されている。フランジ部は、外容器11の口部の上端開口縁に載置されている。
外容器11の口部の外周面に、図示されないキャップの周壁部がアンダーカット嵌合される係止突部18と、図示されないキャップの周壁部の下端部が外嵌される被シール突部19と、が上方から下方に向けてこの順に形成されている。係止突部18および被シール突部19は、外容器11の口部から径方向の外側に向けて突出し、周方向の全長にわたって連続して延びている。被シール突部19の外周面と、図示されないキャップの周壁部の下端部の内周面と、の間は、気密にシールされる。なお図示されないキャップは、外容器11の口部に螺着されてもよい。
外容器11の口部に、内容物の減少に伴い、内容器12との間に外気を導入する外気導入孔17が形成されている。外気導入孔17は、係止突部18より上方に位置している。
肩部15は、口部13の下端部から下方に向かうに従い、径方向の外側に向けて延びている。
胴部16の下部は、ボトル軸O方向に真直ぐ延びている。胴部16のうち、下部より上方に位置する部分は、ボトル軸O方向に沿って外側から内側に向かうに従い、径方向の内側に向けて延びるくびれ部21となっている。くびれ部21のうち、ボトル軸O方向の中央部に位置し、かつ最も径方向の内側に位置する部分に、周方向の全長にわたって連続して延びる周溝21aが形成されている。
外容器11のうちの少なくとも胴部が、スクイズ変形(弾性変形)可能とされ、外容器11のスクイズ変形に伴って内容器12がしぼみ変形する。図示の例では、外容器11の肩部もスクイズ変形可能となっている。なお、外容器11を、実質的にスクイズ変形不能な剛体として、二重容器1を、ポンプ等を用いて内容物を吐出する吐出容器に適用してもよい。また本実施形態では、外容器11および内容器12はいずれも単層構造であるが、積層構造であってもよい。
そして本実施形態では、二重容器1は、熱可塑性樹脂製のプレート材30を更に備えている。プレート材30は、内容器12と外容器11との間に配置されている。二重容器1のうち、プレート材30が配置された部分は、内容器12、プレート材30、外容器11が積層された三重構造となっている。プレート材30は、外気導入孔17に対して周方向に並んで配置されている。プレート材30は、外気導入孔17に対して周方向の両側に配置されている。例えば、プレート材30と外気導入孔17との周方向の距離は、外気導入孔17の周方向の大きさよりも小さくてもよい。プレート材30は、周方向に延びる板状である。プレート材30は、上面視においてC字状である。
プレート材30は、口部13から肩部15にわたって配置されている。プレート材30の上端は、口部13に位置している。本実施形態では、外気導入孔17の上端とプレート材30の上端とが一致している。プレート材30の上端は、口部13の上端に位置していてもよく、口部13の上端よりも下方に位置していてもよい。なおプレート材30は、少なくとも一部が外気導入孔17と重なる高さであることが好ましく、外気導入孔17の上端以上の高さまで配置することがより好ましい。ただしプレート材30が、外気導入孔17と完全に重ならない高さ(ボトル軸O方向の位置)であってもよい。言い換えると、プレート材30と外気導入孔17とは、ボトル軸O方向に直交する横断面では必ずしも並んでいなくてもよい。プレート材30の下端は、肩部15に位置している。プレート材30の下端は、肩部15の下端に位置していてもよく、肩部15の下端よりも上方に位置していてもよい。プレート材30は、口部13と肩部15との境界20(以下、単に境界20とも言う)をボトル軸O方向に跨っている。なおプレート材30を熱可塑性樹脂とすることで、後述する外プリフォームP1および外プリフォームP1とともにプレート材30を延伸することができる。
プレート材30と、内容器12の外周面を構成する熱可塑性合成樹脂材料および外容器11の内周面を構成する熱可塑性合成樹脂材料のうちの少なくとも一方との相溶性が低い。例えば、内容器12がPPで外容器11がPETである場合、プレート材30としてPETを採用することができる。さらに例えば、内容器12および外容器11がいずれもPETである場合、プレート材30としてPPを採用することができる。
なお二重容器1において「相溶性が低い」とは、プレート材30と内容器12および外容器11の少なくとも一方とが離間可能(密着や疑似接着を含む)に積層されることを意味する。相溶性が低い熱可塑性合成樹脂材料の組み合わせとして、例えば、ポリエチレンテレフタレートとポリプロピレンとの組み合わせがある。上記した「相溶性が低い」ことを、非相溶性と表現することもある。非相溶性の程度によって、プレート材30と、内容器12や外容器11と、の接合強度(剥離強度)を適宜調整することができる。さらに、プレート材30と剥離剤とを併用してもよい。例えば、内容器12および外容器11が同一材料である場合、少なくともプレート材30が配置されていない部分(一例として、プレート材30より下方の領域)において剥離剤を塗布し、内容器12と外容器11との接合強度(剥離強度)を調整してもよい。
また、内容器12が積層構造である場合、「内容器12の外周面を構成する熱可塑性合成樹脂材料」は、内容器12における最外層の熱可塑性合成樹脂材料である。さらに、外容器11が積層構造である場合、「外容器11の内周面を構成する熱可塑性合成樹脂材料」は、外容器11における最内層の熱可塑性合成樹脂材料である。
上記二重容器1は、図2に示すような二重容器成形用のプリフォームPから成形される。
プリフォームPは、有底筒状の外プリフォームP1と、有底筒状の内プリフォームP2と、前述のプレート材30と、を備えている。内プリフォームP2は、内容器12を成形するためのプリフォームである。外プリフォームP1は、外容器11を成形するためのプリフォームである。プレート材30は、内プリフォームP2と外プリフォームP1との間に配置される。
二重容器1は、外プリフォームP1内に内プリフォームP2を嵌合し、かつ、外プリフォームP1と内プリフォームP2との間にプレート材30を挟んだ状態で、プリフォームPをブロー成形することで形成されている。なおプレート材30は、内プリフォームP2や外プリフォームP1と予め一体的に成形されていてもよく、内プリフォームP2や外プリフォームP1とは別に形成された上で内プリフォームP2や外プリフォームP1に組み込まれてもよい。
ここで、外プリフォームP1のうち、二重容器1の口部13となる部分を、外口部P1aといい、肩部15となる部分を外肩部P1bといい、境界20となる部分を外境界P1cという。内プリフォームP2のうち、二重容器1の口部13となる部分を、内口部P2aといい、肩部15となる部分を内肩部P2bといい、境界20となる部分を内境界P2cという。外肩部P1bおよび内肩部P2bは、外口部P1aや内口部P2aに比べて、ブロー成形時に大きく延伸する。なお、外口部P1aや内口部P2aは、原則的に延伸されない。
外口部P1aには、外気導入孔17と、係止突部18と、被シール突部19と、が設けられている。
なお本実施形態では、外プリフォームP1および内プリフォームP2はいずれも単層構造であるが、積層構造であってもよい。
プレート材30は、外気導入孔17に対してプリフォームPの周方向に並ぶ。プレート材30は、外気導入孔17に対して周方向の両側に配置されている。例えば、プレート材30と外気導入孔17との周方向の距離は、外気導入孔17の周方向の大きさよりも小さくてもよい。プレート材30は、周方向に延びる板状である。プレート材30は、上面視においてC字状である。プレート材30は、プリフォームPのうち、二重容器1の口部13となる部分から肩部15となる部分にわたって配置されている。プレート材30は、外境界P1cおよび内境界P2cをそれぞれ、プリフォームPの軸方向に跨ぐ。
プレート材30は、内プリフォームP2の外周面を構成する熱可塑性合成樹脂材料および外プリフォームP1の内周面を構成する熱可塑性合成樹脂材料のうちの少なくとも一方との相溶性が低い熱可塑性合成樹脂材料である。内プリフォームP2は、内容器12と同材質である。外プリフォームP1は、外容器11と同材質である。
なおプリフォームPおいて「相溶性が低い」とは、二重容器用プリフォームPを延伸可能な温度に加熱し、二軸延伸ブロー成形することで形成された二重容器において、プレート材30と内容器12および外容器11の少なくとも一方とが離間可能(密着や疑似接着を含む)に積層されることを意味する。
また、内プリフォームP2が積層構造である場合、「内プリフォームP2の外周面を構成する熱可塑性合成樹脂材料」は、内プリフォームP2における最外層の熱可塑性合成樹脂材料である。さらに、外プリフォームP1が積層構造である場合、「外プリフォームP1の内周面を構成する熱可塑性合成樹脂材料」は、外プリフォームP1における最内層の熱可塑性合成樹脂材料である。
以上説明したように、本実施形態に係るプリフォームPによれば、プレート材30が、外気導入孔17に対してプリフォームPの周方向に並んでいる。よって、外気導入孔17に連通する部分において、外プリフォームP1と内プリフォームP2と、の間を、プレート材30の厚みに相当する距離、離すことができる。これにより、ブロー成形時に、内プリフォームP2や外プリフォームP1が膨張しても、外気導入孔17や、外気導入孔17に繋がる気道17aが塞がれ難く、気道17aが確保され易くなる。
ここで本願発明者は、内プリフォームP2や外プリフォームP1が膨張する場合において、二重容器1における口部13と肩部15との境界20において気道17aが詰まり易いことを見出した。
そこでプレート材30が、外境界P1cおよび内境界P2cをそれぞれ、プリフォームPの軸方向に跨いている。よって、二重容器1における口部13と肩部15との境界20となる部分において気道17aを確保し易くなり、効果が顕著に奏功される。
さらには、内プリフォームP2の外周面を構成する熱可塑性合成樹脂材料および外プリフォームP1の内周面を構成する熱可塑性合成樹脂材料のうちの少なくとも一方との相溶性が低い熱可塑性合成樹脂材料である。よって、プレート材30が内容器12および外容器11のうちの少なくとも一方に対して剥離し易くなっている。これにより、剥離時に生じる気道17aも確保し易くすることができる。
プレート材30が、外気導入孔17に対して周方向の両側に配置されている。これにより、外気導入孔17に連通する部分において、外プリフォームP1と内プリフォームP2と、の間を、プレート材30の厚みに相当する距離、確実に離すことができる。よって、気道17aが一層確保され易い。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
図3に示す変形例に係るプリフォームPAのように、内プリフォームP2の外周面または外プリフォームP1の内周面に、外気導入孔17に連通する外気導入用の気道17a(流路)が設けられていてもよい。図示の例では、気道17aは、外プリフォームP1の内周面に設けられた溝17bである。ただし気道17aは、内プリフォームP2の外周面または外プリフォームP1の内周面に設けられた突起によって画成されてもよい。なお図示の例では、溝17bが、外プリフォームP1に、周方向に等間隔に4つ配置されている。4つの溝17bのうち、径方向に対向する2つの溝17bに外気導入孔17が設けられている。一方、残りの2つの溝17bには外気導入孔17は設けられていない。
この場合、プレート材30と、内プリフォームP2の外周面および外プリフォームP1の内周面のうちの気道17aが設けられたプリフォームである外プリフォームP1の内周面と、の相溶性が低いことが好ましい。なお気道17a(溝17b)が、内プリフォームP2の外周面に設けられていてもよい。
プレート材30が、上面視においてC字状でなくてもよい。例えば、プレート材30が、外気導入孔17を周方向に挟んで2つ配置されていてもよい。プリフォームPや二重容器1において、プレート材30が、外気導入孔17に対して周方向の両側に配置されていなくてもよく、外気導入孔17に対して周方向の片側のみに配置されていてもよい。
外気導入孔17が外容器11に設けられていなくてもよい。例えば、外気導入孔17が、内容器12と外容器11との境界(隙間)とされていてもよい。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1 二重容器
11 外容器
12 内容器
13 口部
15 肩部
17 外気導入孔
20 境界
30 プレート材
P プリフォーム
P1 外プリフォーム
P2 内プリフォーム

Claims (4)

  1. 収容される内容物の減少に伴い減容変形する内容器と、前記内容器が内装される外容器と、を備えるとともに、前記内容物の減少に伴い、前記内容器と前記外容器との間に外気を導入する外気導入孔が設けられた二重容器を成形するためのプリフォームであって、
    前記内容器を成形するための有底筒状の内プリフォームと、
    前記外容器を成形するための有底筒状の外プリフォームと、
    前記内プリフォームと前記外プリフォームとの間に配置された熱可塑性樹脂製のプレート材と、を備え、
    前記外気導入孔は、前記二重容器の口部となる部分に設けられ、
    前記プレート材は、前記外気導入孔に対して前記プリフォームの周方向に並び、
    前記プレート材は、前記外プリフォームのうち、前記二重容器の口部と肩部との境界となる部分、および、前記内プリフォームのうち、前記二重容器の口部と肩部との境界となる部分をそれぞれ、前記プリフォームの軸方向に跨ぎ、
    前記プレート材は、前記内プリフォームの外周面を構成する熱可塑性合成樹脂材料および前記外プリフォームの内周面を構成する熱可塑性合成樹脂材料のうちの少なくとも一方との相溶性が低い熱可塑性合成樹脂材料である、プリフォーム。
  2. 前記プレート材は、前記外気導入孔に対して前記周方向の両側に配置されている、請求項1に記載のプリフォーム。
  3. 前記内プリフォームの外周面または前記外プリフォームの内周面に、前記外気導入孔に連通する外気導入用の流路が設けられ、
    前記流路は、(1)前記内プリフォームの外周面または前記外プリフォームの内周面に設けられた溝であり、または、(2)前記内プリフォームの外周面または前記外プリフォームの内周面に設けられた突起によって画成され、
    前記プレート材と、前記内プリフォームの外周面および前記外プリフォームの内周面のうちの前記流路が設けられたプリフォームと、の相溶性が低い、請求項1または2に記載のプリフォーム。
  4. 収容される内容物の減少に伴い減容変形する内容器と、前記内容器が内装される外容器と、を備えるとともに、前記内容物の減少に伴い、前記内容器と前記外容器との間に外気を導入する外気導入孔が設けられ、口部、肩部、胴部および底部を備えた二重容器であって、
    前記外気導入孔は、前記二重容器の前記口部に設けられ、
    前記内容器と前記外容器との間には、前記外気導入孔から前記肩部に亘る範囲に熱可塑性樹脂製のプレート材が配置されており、
    前記プレート材は、前記内容器の外周面を構成する熱可塑性合成樹脂材料および前記外容器の内周面を構成する熱可塑性合成樹脂材料のうちの少なくとも一方との相溶性が低い、二重容器。
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