JP2023057269A - 包装容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】自立可能な可撓性の包装容器としての機能を維持し且つ遮光性も優れ、さらに、収容物を使い切った後にはシート材を構成しているフィルム層どうしを容易に分離することが可能な包装容器を提供する。【解決手段】紙層を含むかあるいは所定の樹脂フィルム層である外側フィルム層と、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂素材により構成された内側樹脂フィルム層と、これらを接合している易剥離性の接合層と、を有し、外側フィルム層または接合層の所定の位置に遮光層が含まれる積層フィルムのシート材が、外側フィルム層が容器外部側に配置されるように折り畳まれ、前面構成シート部と後面構成シート部との対向する内面側の側縁部どうしが接合されて側部シール部が形成され、収容領域を包囲するように製袋されており、側部シール部の下部側にはスカート部が形成され、少なくとも収容領域に収容物が収容されて底面を下側にして載置面に設置された状態で自立可能である包装容器。【選択図】図1

Description

本発明は、包装容器に関する。
環境問題などを背景として、プラスチック成形容器よりも樹脂原料の使用量が少なく、且つ収容物が収容された状態で自立可能である可撓性の包装容器が開発されている。この包装容器は、プラスチック成形容器よりも樹脂原料の使用量が少ないためプラスチック資源使用量や廃棄物量の削減が可能であり、収容物の収容前にはかさばらないような大きさに縮小することができるため輸送や保管などがし易く、収容物が収容された状態で自立可能であるため店頭などにおいて自立させて陳列することができ、さらに収容物を使い切った後には小さく押しつぶすことができるため廃棄物の体積も削減が可能である。
例えば特許文献1には、二つ折りした底部材を、折り部を上にして表裏のフィルムの下端に挟み込み、周縁部をシールした自立性包装袋であって、底部材に内容物収納部とは別の独立充填室が設けられている、自立性が確保された自立性包装袋が開示されている。
特開2015-000726号公報
このような自立可能である可撓性の包装容器は、通常、樹脂フィルム層を含む複数のフィルム層が積層された積層フィルムのシート材を用いて形成されている。そして、この積層フィルムのシート材は、可撓性だけでなく、印刷適性や剛性など包装容器としたときに求められる特性が多岐にわたるため、積層されている複数のフィルム層の一部に、他のフィルム層を構成する材料とは種類が異なる異種材料により構成されたフィルム層を含むもの(例えば、紙層と樹脂フィルム層とを含むものなど)が多い。また、樹脂フィルム層により構成されたシート材であっても、同様の理由から、種類が異なる樹脂素材により構成された複数の樹脂フィルム層を含むものが多い。さらに、収容物の使用後にこのシート材から異種材料または種類が異なる樹脂素材により構成された複数のフィルム層どうしを容易に分離できるようにして、品質の良いリサイクル材料を得られるようにする試みもなされている。
そして、紙層を含むシート材により形成された包装容器は、紙層を容器外部側に配置することによって包装容器に紙材の質感(紙材の素材感)を付与することができるため、樹脂フィルム層により構成されたシート材から形成された包装容器との差別化ができるという利点もある。しかしながら、このような紙層を含むシート材は収容物に対する遮光性が十分でない場合が多く、この遮光性を高める目的で紙層の表面(表側)にベタ刷り印刷などを施すと、紙材の質感が損なわれてしまうという課題がある。さらに、このベタ刷り印刷などを施すことによって、他の印刷に使用可能な色彩数が制限されたり、印刷工程がより複雑となったりしてしまうという課題もある。
また、樹脂フィルム層により構成されたシート材は、収容物に対する遮光性がかなり低いため、このシート材から得られるリサイクル材料の品質低下抑制も考慮して、通常、リサイクルする際に分離して除去される樹脂フィルム層のいずれかの表面に全面ベタ刷り印刷(白ベタ印刷など)を1層以上施すことなどが必要である。しかしながら、これも同様に、他の印刷に使用可能な色彩数が制限されたり、印刷工程がより複雑となったりしてしまうという課題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、自立可能な可撓性の包装容器としての機能を維持し且つ遮光性も優れ、さらに、収容物を使い切った後にはシート材を構成しているフィルム層どうしを容易に分離することが可能な包装容器、および容器詰め品に関する。
本発明は、シート材が製袋されて形成された、前面、後面、および底面を有する包装容器であって、このシート材は、外側フィルム層と、外側フィルム層よりも包装容器において容器内部側に配置される内側樹脂フィルム層と、外側フィルム層と内側樹脂フィルム層との間に配置され、外側フィルム層と内側樹脂フィルム層とを接合している接合層と、を有する積層フィルムであり、外側フィルム層が、紙材により構成された紙層を含み、内側樹脂フィルム層が、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂素材により構成されており、接合層が、外側フィルム層と内側樹脂フィルム層とを接合可能な接合性能を有し、且つ物理的または化学的な処理によって外側フィルム層を内側樹脂フィルム層から剥離させることが可能な易剥離性を有する材料により構成されており、外側フィルム層における紙層の容器内部側に隣り合うように、あるいは接合層に、遮光材料により構成された遮光層が含まれ、さらにシート材は、前面を構成する前面構成シート部と、後面を構成する後面構成シート部と、底面を構成する底面構成シート部と、を含み、このシート材が、外側フィルム層が包装容器において容器外部側に配置されるように折り畳まれ、前面構成シート部と後面構成シート部との対向する内面側の側縁部どうしが接合されて側部シール部が形成され、シート材が収容物を収容する収容領域を包囲するように製袋され、さらに、側部シール部の下部側には、前面構成シート部の一部および底面構成シート部の一部により構成された前側下部スカートシートと、後面構成シート部の一部および底面構成シート部の一部により構成された後側下部スカートシートと、が配置されているとともに、前側下部スカートシートと後側下部スカートシートとの側縁部どうしが接合されたスカートシール部が形成され、且つ、スカートシール部を介して前側下部スカートシートと後側下部スカートシートとが一繋がりになったスカート部が形成されており、少なくとも収容領域に収容物が収容されて底面を下側にして載置面に設置された状態で自立可能である包装容器に関する。
また、本発明は、同様にシート材が製袋されて形成された、前面、後面、および底面を有する包装容器であって、このシート材は、外側フィルム層と、外側フィルム層よりも包装容器において容器内部側に配置される内側樹脂フィルム層と、外側フィルム層と内側樹脂フィルム層との間に配置され、外側フィルム層と内側樹脂フィルム層とを接合している接合層と、を有する積層フィルムであり、外側フィルム層が、ポリエステル系樹脂またはポリアミド系樹脂を含む樹脂素材により構成された樹脂フィルム層であり、内側樹脂フィルム層が、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂素材により構成されており、接合層が、支持層および易剥離層を含む複数の樹脂層が積層されて構成されたイージーピール樹脂層であり、且つ、易剥離層は包装容器において接合層の最も容器内部側に配置され、この接合層における易剥離層の容器外部側には遮光材料により構成された遮光層が含まれており、このようなシート材が上記の包装容器と同じ構成となるように製袋されて形成された包装容器にも関する。
本発明によれば、自立可能な可撓性の包装容器としての機能を維持しつつ遮光性も優れており、さらに、シート材を構成している外側フィルム層と内側樹脂フィルム層とを容易に分離することが可能な包装容器、および容器詰め品を提供することができる。
本発明の実施形態に係る包装容器(第1-1実施形態または第2-1実施形態)の斜視図である。 本発明の実施形態に係る包装容器(第1-1実施形態または第2-1実施形態の変形例)の斜視図である。 本発明の実施形態に係る包装容器(第1-2実施形態または第2-2実施形態)の斜視図である。 図1の包装容器を形成しているシート材を展開した展開図である。 本発明の実施形態に係る包装容器(第1-1実施形態)を形成しているシート材(第1実施形態)についての部分断面図である。 本発明の実施形態に係る包装容器(第1-1実施形態)を形成しているシート材(第1実施形態の変形例)についての部分断面図である。 本発明の実施形態に係る包装容器(第1-1実施形態)を形成しているシート材(第1実施形態の別の変形例)についての部分断面図である。 本発明の実施形態に係る包装容器(第1-1実施形態)を形成しているシート材(第1実施形態のさらに別の変形例)についての部分断面図である。 本発明の実施形態に係る包装容器(第1-1実施形態)を形成しているシート材(第1実施形態のさらに別の変形例)についての部分断面図である。 本発明の実施形態に係る包装容器(第2-1実施形態)を形成しているシート材(第2実施形態)の部分断面図である。 本発明の実施形態に係る包装容器(第1-1実施形態または第2-1実施形態の別の変形例)の上部付近を拡大した斜視図である。 本発明の実施形態に係る包装容器(第1-1実施形態または第2-1実施形態のさらに別の変形例)の上部付近を拡大した斜視図である。 本発明の実施形態に係る包装容器(第1-2実施形態)を形成しているシート材(第1実施形態のさらに別の変形例)についての部分断面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。また、一部の図面については、便宜上、符号を付していない(省略している)箇所がある。さらに、図面に示された各部材の寸法比率は、発明の理解を容易にするために、実際の寸法比率とは異なる場合がある。
〔全体構成〕
まず、図1から図4を用いて本発明に係る包装容器および容器詰め品の実施形態の全体構成について説明する。
本発明に係る包装容器は、シート材が製袋されて形成された可撓性の包装容器であって、以下の実施形態を包含するものである。
本実施形態に係る包装容器100は、シート材200が製袋されて形成された、前面、後面、および底面を有するものである。このシート材200は、外側フィルム層11と、外側フィルム層11よりも包装容器100において容器内部側に配置される内側樹脂フィルム層21と、外側フィルム層11と内側樹脂フィルム層21との間に配置され、外側フィルム層11と内側樹脂フィルム層21とを接合している接合層31と、を有する積層フィルムである。そして、外側フィルム層11が、紙材により構成された紙層11aを含み、内側樹脂フィルム層21が、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂素材により構成されており、接合層31が、外側フィルム層11と内側樹脂フィルム層21とを接合可能な接合性能を有し、且つ物理的または化学的な処理によって外側フィルム層11を内側樹脂フィルム層21から剥離させることが可能な易剥離性を有する材料により構成されており、外側フィルム層11における紙層11aの容器内部側に隣り合うように、あるいは接合層31に、遮光材料により構成された遮光層43が含まれている。さらに、このシート材200は、前面を構成する前面構成シート部203と、後面を構成する後面構成シート部205と、底面を構成する底面構成シート部204と、を含み、このシート材200が、外側フィルム層11が包装容器100において容器外部側に配置されるように折り畳まれ、前面構成シート部203と後面構成シート部205との対向する内面側の側縁部どうしが接合されて側部シール部101が形成され、シート材200が収容物を収容する収容領域61を包囲するように製袋されている。また、側部シール部101の下部側には、前面構成シート部203の一部および底面構成シート部204の一部により構成された前側下部スカートシート110と、後面構成シート部205の一部および底面構成シート部204の一部により構成された後側下部スカートシート112と、が配置されているとともに、前側下部スカートシート110と後側下部スカートシート112との側縁部どうしが接合されたスカートシール部114が形成され、且つ、このスカートシール部114を介して前側下部スカートシート110と後側下部スカートシート112とが一繋がりになったスカート部108が形成されて、包装容器100が形成されている。さらに、この包装容器100は、少なくとも収容領域61に収容物が収容されて底面を下側にして載置面に設置された状態で自立可能である。つまり、少なくとも収容領域61に収容物が収容された状態で、底面を下側にして自立可能な剛性を有する。
以下においては、この実施形態の包装容器100の形成に用いられているシート材200の実施形態を「第1実施形態」あるいは「第1実施形態のシート材200」とも言う。
また、本実施形態に係る包装容器100には以下の実施形態も含まれる。具体的には、この実施形態もシート材200が製袋されて形成された、前面、後面、および底面を有する包装容器100である。このシート材200も、外側フィルム層11と、外側フィルム層11よりも包装容器100において容器内部側に配置される内側樹脂フィルム層21と、外側フィルム層11と内側樹脂フィルム層21との間に配置され、外側フィルム層11と内側樹脂フィルム層21とを接合している接合層31と、を有する積層フィルムである。そして、外側フィルム層11が、ポリエステル系樹脂またはポリアミド系樹脂を含む樹脂素材により構成された樹脂フィルム層であり、内側樹脂フィルム層21が、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂素材により構成されており、接合層31が、支持層31aおよび易剥離層31bを含む複数の樹脂層が積層されて構成されたイージーピール樹脂層であり、且つ、易剥離層31bは包装容器100において接合層31の最も容器内部側に配置され、この接合層31における易剥離層31bの容器外部側には遮光材料により構成された遮光層43が含まれている。さらに、このシート材200は、同様に、前面を構成する前面構成シート部203と、後面を構成する後面構成シート部205と、底面を構成する底面構成シート部204と、を含み、このシート材200が、外側フィルム層11が包装容器100において容器外部側に配置されるように折り畳まれ、前面構成シート部203と後面構成シート部205との対向する内面側の側縁部どうしが接合されて側部シール部101が形成され、シート材200が収容物を収容する収容領域61を包囲するように製袋されている。また、側部シール部101の下部側には、前面構成シート部203の一部および底面構成シート部204の一部により構成された前側下部スカートシート110と、後面構成シート部205の一部および底面構成シート部204の一部により構成された後側下部スカートシート112と、が配置されているとともに、前側下部スカートシート110と後側下部スカートシート112との側縁部どうしが接合されたスカートシール部114が形成され、且つ、このスカートシール部114を介して前側下部スカートシート110と後側下部スカートシート112とが一繋がりになったスカート部108が形成されて、包装容器100が形成されている。さらに、これも同様に、この包装容器100は、少なくとも収容領域61に収容物が収容されて底面を下側にして載置面に設置された状態で自立可能である。
以下においては、この実施形態の包装容器100の形成に用いられているシート材200の実施形態を「第2実施形態」あるいは「第2実施形態のシート材200」とも言う。
例えば、本実施形態に係る包装容器100は、図1から図3に示すような、上記のいずれかのシート材200が少なくとも包装容器100の前面、後面、および底面を構成するように折り畳まれ、このシート材200の前面構成シート部203と後面構成シート部205とが対向する内面側の側縁部どうしで接合されて側部シール部101が形成され、さらに、側部シール部101の下部側にスカート部108が形成され且つシート材200の底面構成シート部204を含む領域がマチ構造となった底マチ部103が設けられ、袋状となったものが例示される。シート材200どうしの接合(シール部の形成など)には、ヒートシール、超音波シール、接合剤(接着剤等)などを用いることができるが、内側樹脂フィルム層21のリサイクル性向上などの観点から、シート材200の内側樹脂フィルム層21がヒートシール性を有する樹脂素材により構成され、上記接合がこの内側樹脂フィルム層21どうしのヒートシールによってなされたものであるのが好ましい。ヒートシール条件は、内側樹脂フィルム層21を構成する樹脂素材の特性などによって設定が可能であるが、例えば110℃以上230℃以下のシール温度、0.1MPa以上1.0MPa以下のシール圧力、0.1秒以上10秒以下のシール時間などが条件として例示される。そして底マチ部103は、収容物を収容前などにおいては折り畳んで包装容器100の収容領域61を縮小させることができ、且つ、収容物が収容領域61に収容されたときに包装容器100に厚みを与えるように広がることが可能な構造を有する。
ここで、図1に示す実施形態の包装容器100を形成しているシート材200の展開図の例を図4に示す。本実施形態に係る包装容器100は、例えば、図4のシート材200の前面構成シート部203が前面、後面構成シート部205が後面、底面構成シート部204が底面を構成するようにして、外側フィルム層11を容器外部側として折り畳まれ、この前面構成シート部203と後面構成シート部205との対向する内面側の側縁部どうしが接合されて側部シール部101が形成されて袋状となり、さらに、前面構成シート部203の一部および底面構成シート部204の一部の領域、ならびに後面構成シート部205の一部および底面構成シート部204の一部の領域であるスカートシート構成領域208がそれぞれ折り畳まれてこの領域内で接合されて前側下部スカートシート110と後側下部スカートシート112とが構成され、これらの側縁部どうしが接合されてスカートシール部114(側部シール部101の下部)が形成されて、このスカートシール部114を介して前側下部スカートシート110と後側下部スカートシート112とが一繋がりになったスカート部108が形成されることにより得られる。また、底面構成シート部204のスカートシート構成領域208には、スカートシール部114の形成において内側樹脂フィルム層21どうしで接合できるようにするために、例えば図4に示すような、シート材200の周縁から内部側に向かって切り欠きされた部分(切り欠き部)が備わると好適である。
なお、この図1から図3に示す包装容器100の実施形態(第1-1実施形態、第2-1実施形態、第1-2実施形態、および第2-2実施形態)のより詳細な構成については後述する。また、本実施形態に係る包装容器100は、上記のような構成において、スカート部108を有さない構成、つまりスカート部108が形成されていない構成であっても構わない。
さらに、本実施形態に係る包装容器100には、収容物を収容および排出が可能な開口部107が設けられるが、この開口部107は、例えば図1または図3に示すような、繰り返し開閉可能な口栓構造を有する構成(スパウト)であっても良い。この口栓構造は、キャップやポンプ付きキャップなどにより封止することができるネジ山が設けられていても良い。そして、この開口部107は、リサイクル性を高める観点から、内側樹脂フィルム層21と同様にポリオレフィン系樹脂を含む樹脂素材により構成されたものであるか、または内側樹脂フィルム層21などから容易に分離が可能な構成であるのが好ましい。
あるいは、本実施形態に係る包装容器100は、例えば図2に示すような、その開口部107が収容領域61におけるシート材200(内側樹脂フィルム層21どうし)の非接合部分であり、この非接合部分から収容物を収容し、ヒートシールなどによってこの非接合部分が接合されて密封された構成であって、収容物の排出時には密封されている開口部107の一部が切除される構成あっても良く、包装容器100の形態などに応じて適宜選択が可能である。
そして、このような本実施形態に係る包装容器100を使用して、収容領域61に収容物が収容された容器詰め品を得ることができる。この容器詰め品に収容された収容物を使用する場合には、開口部107からこの収容物をスクイズやポンピング等によって排出して使用する。包装容器100に収容する収容物の種類は、特に限定されないが、例えば、シャンプー、リンス、コンディショナー、ボディーソープ、洗顔料、洗剤、漂白剤、柔軟剤、飲料、食品、エンジンオイルなどが挙げられる。
また、この収容物は、液体(ペースト状のものを含む)であっても良いし、固体(例えば、粒状のもの(顆粒状のものを含む)、あるいは粉状のものなど)であっても良い。
収容物が液体である場合には、その粘度は、例えば30℃において1mPa・s以上であることが好ましく、そして、12万mPa・s以下であることが好ましく、6万mPa・s以下であることがより好ましい(いずれもB型粘度計(例えば東機産業社製ビスコメーターTV-10またはビスコメーターTVB-10など)により測定)。
〔シート材の層構成〕
次に、本発明に係る包装容器を形成するシート材の実施形態(第1実施形態および第2実施形態)の層構成について、図5から図10、および図13を用いて詳細に説明する。
本実施形態に係る包装容器100を形成するシート材200は、少なくとも外側フィルム層11、内側樹脂フィルム層21、および接合層31を有する。そして、図5から図10、および図13に示すように、包装容器100の容器外部側から順に、外側フィルム層11、接合層31、内側樹脂フィルム層21が配置された層構成であり、外側フィルム層11と内側樹脂フィルム層21とは接合層31により接合されている。つまり、シート材200の製袋時においては、これらの層は積層されて一体となった積層フィルムとなっている。なお、シート材200の一部に、上記した層のいずれか1つまたは2つが形成されていない領域を有していても良い。
以下に、第1実施形態のシート材200および第2実施形態のシート材200の層構成について、順に具体的に説明する。
<第1実施形態>
第1実施形態のシート材200における外側フィルム層11は、紙材により構成された紙層11a(ペーパーフィルム層)を少なくとも含む(例えば図5から図9、および図13)。なお、この紙層11aは単層であっても良く、あるいは紙材の層が複数積層された構成であっても良い。この紙層11aは、紙材の特性(視覚や触覚による紙材の質感、印刷適性など)を有するため、外側フィルム層11にこの紙材の特性を付与することができる。そして、外側フィルム層11に含まれる紙層11aが一定の厚さ(例えば坪量30g/m2以上、さらには坪量50g/m2以上)を有すると、包装容器100の自立性がより高まる。また、シート材200の製造時などにおけるハンドリング性向上の観点から、この紙層11aは坪量200g/m2以下であるのが好ましく、坪量180g/m2以下であるのがより好ましく、坪量150g/m2以下であるのがさらに好ましい。
紙層11aを構成する紙材としては、例えば、クラフト紙、上質紙、模造紙、グラシン紙、パーチメント紙、合成紙、白板紙、マニラボール、ミルクカートン原紙、カップ原紙、アイボリー紙、クレープ紙などが挙げられる。そして、その原料としては、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)あるいは針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)に代表される針葉樹由来のパルプや広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)に代表される広葉樹由来のパルプ等の木材パルプ、綿パルプや麻パルプ等の非木材パルプ、キュプラやレーヨン等の再生セルロース繊維などが挙げられる。耐久性の観点から、この紙層11aは、NBKPまたはNUKPを原料として用いた紙材により構成されたものであるのが好ましく、特に、これらのうち繊維長が比較的長いもの(例えば繊維長が0.5mm以上であるNBKPまたはNUKP)を原料として用いた紙材により構成されたものであるのがより好ましい。
さらに、外側フィルム層11における紙層11aの容器外部側には、耐水性、耐摩擦性、防黴性、耐光性(特に紫外線耐性)などの機能を有する機能層11bとしてニスやセルロースナノファイバー(CNF)等がコーティングされたコーティング層などが形成されていても良い。しかしながら、この機能層11bは、紙層11aが有する紙材の質感を損なわない厚さおよび材質のコーティング層等であるのが好ましい。そして、内側樹脂フィルム層21から得られるリサイクル材料の品質向上という観点から、この外側フィルム層11に、製品に関する表示や図柄などの印刷が施された印刷層41が形成されているのが好ましい。例えば、図5から図9、および図13に示すように、外側フィルム層11が、紙層11aの容器外部側の表面に印刷層41が形成され、さらにこの印刷層41の容器外部側の表面に機能層11b(ニスコーティング層など)が形成されている実施形態などであって良い。しかしながら、本実施形態に係る包装容器100が、シート材200の容器外部側に配置され容器本体を覆っているカバー材(シュリンクフィルム、巻ラベル、ストレッチフィルムなど)をさらに備え、このカバー材が製品に関する表示や図柄などの印刷が施された印刷層41を含む実施形態であっても構わない。そして、リサイクル性向上という観点から、このカバー材は包装容器100の容器本体から取り外し可能であるように装着されている実施形態であるのが好ましい。なお、この印刷層41を含むカバー材を備える実施形態においても、外側フィルム層11における紙層11aの容器外部側に上記のような機能層11bが形成されていても良い。
また、この外側フィルム層11は、紙層11aに加えて、さらに樹脂素材により構成された樹脂フィルム層(外側樹脂フィルム層11c)を含む構成であると好適である。例えば、図6から図9、および図13に示すような、外側樹脂フィルム層11cが外側フィルム層11における紙層11aの容器内部側に配置されている実施形態であるのがより好ましい。この構成により、外側フィルム層11を内側樹脂フィルム層21から剥離させて分離する際に紙層11aの一部が内側樹脂フィルム層21に剥がれ残る紙剥けがより発生し難くなるからである。また、シート材200の製造時において外側フィルム層11がより切れにくくなり、ハンドリング性がより高まる。なお、この外側樹脂フィルム層11cが、ポリオレフィン系樹脂またはポリエステル系樹脂により構成されているとさらに好適であり、ポリオレフィン系樹脂により構成された層と、ポリエステル系樹脂により構成された層と、の積層構造であっても良い。なお、ポリオレフィン系樹脂およびポリエステル系樹脂としては、いずれも後述する内側樹脂フィルム層21の説明において例示されるものと同じものが使用できる。
そして、この外側フィルム層11は、資源使用量削減やシート材200の薄肉化などの観点から、外側フィルム層11が上記した紙層11aおよび外側樹脂フィルム層11c以外の基材層(外側フィルム層11の基材となる層)を含まない実施形態であるのが好適である。つまり、外側フィルム層11の基材層が紙層11aにより構成されているか、あるいは紙層11aおよび外側樹脂フィルム層11cにより構成されているのが好適である。なお、これらの構成においても、上記したような機能層11bや印刷層41、後述する遮光印刷層45aなどの基材層以外の層(コーティング層など)は含まれていて良い。また、上記した外側樹脂フィルム層11cが紙層11aの容器内部側に隣り合うように配置されている場合には、この容器内部側の外側樹脂フィルム層11cに後述する着色樹脂フィルム層11c-2または発泡樹脂フィルム層11c-3が含まれていても良い。なお、外側フィルム層11の全体厚さは、限定されるものではないが、200μm以下であるのが好ましく、150μm以下であるのがより好ましく、100μm以下であるのがさらに好ましい。そして、その下限は40μm以上であって良く、60μm以上であって良く、80μm以上であって良い。
第1実施形態のシート材200における内側樹脂フィルム層21は、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂素材により構成された樹脂フィルム層であり、単層であっても良く、あるいは図5から図9、および図13に示すような内側樹脂フィルム層21の基材となる複数の樹脂フィルム層(基材層)が積層された実施形態であっても良い。そして、この複数の樹脂フィルム層が積層された実施形態である場合、そのうち少なくとも1つの層がポリオレフィン系樹脂を含む樹脂素材により構成されていれば良いが、内側樹脂フィルム層21から得られるリサイクル材料の品質向上という観点から、この内側樹脂フィルム層21はポリオレフィン系樹脂の単一種で構成されているのが好ましい。ここで、「ポリオレフィン系樹脂の単一種で構成」とは、内側樹脂フィルム層21を構成している樹脂素材が全てポリオレフィン系樹脂に分類される(単一種である)ことを意味する。つまり内側樹脂フィルム層21がモノマテリアルであることを意味する。したがって、内側樹脂フィルム層21が複数の樹脂フィルム層が積層された実施形態である場合、それらの樹脂フィルム層がいずれもポリオレフィン系樹脂により構成されていることを意味するが、例えばポリエチレン系樹脂により構成された層とポリプロピレン系樹脂により構成された層との積層などの、いずれもポリオレフィン系樹脂に分類されるが化合物としては異なる樹脂素材が併用される実施形態を除外するものではない。なお、内側樹脂フィルム層21の表面や積層間にはコーティング層をさらに含んでも良いが、内側樹脂フィルム層21として上記したポリオレフィン系樹脂を含む樹脂素材以外の素材を実質的に含まない構成であることが好適であり、ポリオレフィン系樹脂以外の素材を実質的に含まない構成であることがより好適である。ここで、「実質的に含まない」とは、質量割合として1%未満であることを意味し、0.5%未満であることが好ましく、0%であることが最も好ましい。以下においても同様である。
そして、この内側樹脂フィルム層21を構成する樹脂素材に含まれるポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂などが挙げられる。ポリエチレン系樹脂には、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(ULDPE)、これらのいずれかを延伸した一軸延伸ポリエチレン(OPE)、二軸延伸ポリエチレン(BOPE)、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)などが包含される。また、サトウキビの廃糖蜜などから製造されたバイオエタノールを脱水、重合することにより得られるバイオポリエチレン(BioPE)や、ポリエチレン系樹脂により構成されたフィルムや容器を洗浄、溶融して得られた再生ポリエチレンなどのポリエチレン系リサイクル樹脂も包含される。そして、これらを2種以上混合して使用しても良い。特に、内側樹脂フィルム層21がポリエチレン系樹脂(ポリエチレン系樹脂の単一種)により構成されたものであると、複数の樹脂フィルム層が積層された実施形態であっても積層間の接合をヒートシールにより容易に行うことができ、ラミネート接合を行うシーラント層を形成する必要がないため好適である。しかしながら、内側樹脂フィルム層21には、例えばポリエステル系樹脂などのポリオレフィン系樹脂以外の樹脂素材が一部含まれていても良い。このポリエステル系樹脂には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、非晶性ポリエチレンテレフタレート(非晶性PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)などが包含される。そして、前述したような紙層11aを含む外側フィルム層11とこのような内側樹脂フィルム層21とを備える第1実施形態のシート材200とすることによって、この内側樹脂フィルム層21がポリオレフィン系樹脂を含む樹脂素材により構成されたものでありながら、得られる包装容器100としては、紙材の特性が付与されており且つ所定の剛性を有するものとなる。
さらに、この内側樹脂フィルム層21は、ガスバリア性を有するポリオレフィン系樹脂、より好ましくはエチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)により構成されたガスバリア層21bを少なくとも含むのが好適である。内側樹脂フィルム層21から得られるリサイクル材料の品質を低下させずに、この内側樹脂フィルム層21に包囲された収容領域61に収容された収容物の香気成分(揮発成分)等が外部に抜けることなどを抑制することができるからである。特に、図5から図9、および図13に示すように、内側樹脂フィルム層21が、ガスバリア層21bがポリオレフィン系樹脂により構成された基材層21aに挟まれて積層された実施形態であるのが好適である。
そして、このガスバリア層21bのガスバリア性は、限定されるものではないが、23℃65%RHにおいて100mL/m2・day・atm以下(MOCON社製 OX-TRAN2/21MLにより、JIS K7126に準拠した方法によって測定)であるのが好ましく、50mL/m2・day・atm以下であるのがより好ましく、10mL/m2・day・atm以下であるのがさらに好ましい。
内側樹脂フィルム層21の厚さは、限定されるものではないが、200μm以下であるのが好ましく、150μm以下であるのがより好ましく、120μm以下であるのがさらに好ましく、110μm以下であるのがさらに好ましく、100μm以下であるのがさらに好ましい。また、下限は、40μm以上であって良く、60μm以上であって良く、80μm以上であって良い。そして、内側樹脂フィルム層21に含まれる基材層21aの厚さは合計で20μm以上100μm以下であって良く、内側樹脂フィルム層21にガスバリア層21bが含まれる場合には、このガスバリア層21bの厚さは合計で5μm以上20μm以下であって良い。
第1実施形態のシート材200における接合層31は、外側フィルム層11と内側樹脂フィルム層21とを接合可能な接合性能(シート材として一体となって機能させることが可能な接合性能)を有し、且つ、物理的または化学的な処理によって外側フィルム層11を内側樹脂フィルム層21から剥離させることが可能な易剥離性を有する材料により構成され、外側フィルム層11と内側樹脂フィルム層21との間に配置されて、外側フィルム層11と内側樹脂フィルム層21とを接合している層である。そして、この接合層31は、外側フィルム層11と内側樹脂フィルム層21とが対向する領域の少なくとも一部に形成されていれば良いが、外側フィルム層11と内側樹脂フィルム層21とが対向する領域の50%以上、さらには60%以上、さらには70%以上に形成されていても良い。そして、この接合層31の形成領域うち少なくとも一部で外側フィルム層11と内側樹脂フィルム層21とが接合されていれば良い。
なお、この「易剥離性」は、物理的または化学的な処理(物理的な力の負荷、水や有機溶媒などとの接触、加熱など)によって外側フィルム層11を内側樹脂フィルム層21から剥離させることが可能な構成であれば限定されないが、例えば、イージーピール樹脂などの物理的な力の負荷により剥離させることが可能な易剥離性を有する材料により構成された接合層31の剥離強度(この接合層31により接合された外側フィルム層11と内側樹脂フィルム層21とを剥離させた際の剥離強度)としては、JIS K 6854-3:1999に準拠したT型剥離接着強さ試験方法による測定値で10N/15mm以下であるのが好ましく、7N/15mm以下であるのがより好ましい。ここで、この構成には、外側フィルム層11を内側フィルム層21から剥離させたときに、内側フィルム層21に外側フィルム層11の一部がわずかに残存する場合(内側樹脂フィルム層21への外側フィルム層11の残存が、包装容器100における外側フィルム層11の全質量の例えば10質量%未満、さらには5質量%未満となるように剥離させることが可能な構成など)も包含されるが、特に、この接合層31は、物理的または化学的な処理によって外側フィルム層11を内側樹脂フィルム層21に実質的に残存させないように剥離させることが可能な構成であるとより好ましい。これによって、接合されていた外側フィルム層11が実質的に残存していない内側樹脂フィルム層21を容易に取得することができ、この内側樹脂フィルム層21を水平リサイクルすることによって品質の良い包装容器のリサイクル材料(リサイクル樹脂)とすることができるからである。そして、この接合層31の構成としては、例えば、外側フィルム層11との接着側の方が内側樹脂フィルム層21との接着側よりも接着強度が強い構成や、外側フィルム層11との接着側の接着強度および内側樹脂フィルム層21との接着側の接着強度が接合層31自体の破壊強度よりも強い構成などが例示される。また、水、温水、または熱による処理によってその粘着力を低下あるいは消失させることが可能な水溶性樹脂により構成された水溶性樹脂層や、イージーピール樹脂により構成されたイージーピール樹脂層なども例示される。
なお、水溶性樹脂の例としては、水溶性ポリエステル樹脂、水溶性ポリアミド樹脂、水溶性ポリイミド樹脂、水溶性アクリル樹脂、水溶性ポリウレタン樹脂、水溶性ポリアリルアミン樹脂、水溶性フェノール樹脂、水溶性エポキシ樹脂、水溶性フェノキシ樹脂、水溶性尿素樹脂、水溶性メラミン樹脂、およびポリビニルアルコール樹脂、ならびにこれらの樹脂の変性物などが挙げられる。そして、これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。特に、この水溶性樹脂は、ポリビニルアルコール(PVA)または水溶性のエチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)であるのがより好ましい。
さらに、接合層31は、紙、不織布、樹脂(ポリエステル系樹脂など)等により構成された層の両方の表面にいずれも粘着剤が塗布された構成であっても良い。この塗布は全面(略全面)であっても良く、あるいはパターン塗工であっても良い。そして、このような構成の場合、この粘着剤が塗布された層の両面に外側フィルム層11と内側樹脂フィルム層21とがそれぞれ接着される。粘着剤としては、上記した水溶性樹脂などを使用することができる。なお、この「略全面」とは、層の表面の95%以上を意味し、98%以上であるのが好ましい。以下においても同様である。
ここで、ポリビニルアルコール(PVA)は、ビニルアルコールの重合体を分子骨格として含むポリマーであり、ポリ酢酸ビニルをケン化する方法などにより得ることができるものである。そして、このポリビニルアルコールは、側鎖に水酸基および酢酸基以外の官能基を有するものであっても良い。また、その重合度は、上記した性能を有するものであれば限定されないが、例えば500~3000程度が例示される。ポリ酢酸ビニルをケン化して得られたポリビニルアルコールの場合、ケン化度も、上記した性能を有するものであれば限定されないが、80mol%以上であるのが好ましく、例えば85~95mol%程度がより好ましい例として示される。
また、水溶性のエチレンビニルアルコール共重合体(水溶性EVOH)は、ビニルアルコールとエチレンとの共重合体を分子骨格として含むポリマーであり、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体をケン化する方法などにより得ることができるものである。そして、この水溶性のエチレンビニルアルコール共重合体も、側鎖に水酸基および酢酸基以外の官能基を有するものであっても良く、その重合度やケン化度も、前述したポリビニルアルコールと同様の値であって良い。また、そのエチレン含有率も、上記した性能を有するものであれば限定されないが、例えば20~40mol%程度が例示される。
さらに、イージーピール樹脂により構成されたイージーピール樹脂層は、外側フィルム層11または内側樹脂フィルム層21の少なくとも一方とヒートシールによる熱融着が可能であり且つ外側フィルム層11と内側樹脂フィルム層21とを接合することができるシーラント樹脂層であって、さらに、この接合力を上回る物理的な力によって外側フィルム層11を接合層31において剥離させて分離することが可能な易剥離性を有する易剥離層31bと、層加工時やシート材200の作製時などにおいてこの易剥離層31bを支持する機能を有する支持層31aと、を含む複数の樹脂層が積層されて構成されたものである。なお、この易剥離層31bが、包装容器100において接合層31の最も容器内部側に配置された実施形態であると、内側樹脂フィルム層21から得られるリサイクル材料の品質向上という観点からより好適である。イージーピール樹脂層には、シーラント樹脂層の接合界面で剥離する界面剥離タイプ、接合界面付近で凝集破壊(素材自身の破壊)を伴いながら剥離する凝集剥離タイプ、および多層フィルムで構成されたシーラント樹脂層の層間が剥離する層間剥離タイプなどがあるが、内側樹脂フィルム層21がポリオレフィン系樹脂の単一種で構成されている場合などでは、内側樹脂フィルム層21の側に接合層31からの異種材料の剥がれ残りが発生することをできるだけ抑制するため、界面剥離タイプまたは凝集剥離タイプを使用することが好ましい。なかでも、コスト面から凝集剥離タイプを使用するのがより好ましい。また、凝集剥離タイプとしては、内側樹脂フィルム層21がポリエチレン系樹脂の単一種で構成されている場合、ポリエチレン系樹脂と他の種類の樹脂による二元系であり、剥離後に内側樹脂フィルム層21に残る剥がれ残りがポリエチレン系樹脂のみであるようなイージーピール樹脂層であるのがより好ましい。
そして、この第1実施形態のシート材200では、外側フィルム層11における紙層11aの容器内部側に隣り合うように、あるいは接合層31に、遮光材料により構成された遮光層43が含まれる。ここで、この「紙層11aの容器内部側に隣り合うように」とは、紙層11aの容器内部側の表面と直接接合(ヒートシール等によるラミネート接合だけでなくこの表面へのコーティング層、印刷層、または蒸着層の形成なども含む)されて配置されているか、あるいは紙層11aの容器内部側の表面と接合剤を介してラミネート接合されて配置されていることを意味する。このような構成のシート材200であることにより、自立可能であり且つ遮光性も優れた包装容器100を形成することができ、また容器外部側において紙材の質感を維持することができる。そして、収容物を使い切った後には、シート材200の外側フィルム層11と内側樹脂フィルム層21とを容易に分離することができる。
例えば、図5や図6に示すように、遮光層43が外側フィルム層11における紙層11aの容器内部側の表面に形成された遮光印刷層45aまたは金属蒸着層45bであると好ましい。図5に示す実施形態では、紙層11aにおける容器内部側の表面に遮光層43(遮光印刷層45aまたは金属蒸着層45b)が形成され、接合層31により外側フィルム層11の遮光層43と内側樹脂フィルム層21とが接合されている。図6に示す実施形態では、紙層11aにおける容器内部側の表面に遮光層43(遮光印刷層45aまたは金属蒸着層45b)が形成され、さらにこの遮光層43の容器内部側に外側樹脂フィルム層11cが配置されて接合され、接合層31により外側フィルム層11の外側樹脂フィルム層11cと内側樹脂フィルム層21とが接合されている。特に、遮光印刷層45aは、紙層11aの容器外部側の印刷層41やドライラミネート接合などにおいて紙層11aまたは外側樹脂フィルム層11cに施される位置合わせマークの印刷と同工程で形成が可能であるため、形成がし易い。図5や図6に示される実施形態では、紙層11aに対して、印刷層41や位置合わせマークと遮光印刷層45aとを同工程で形成することが可能である。さらに、図6に示される実施形態では、外側樹脂フィルム層11cに対して、位置合わせマークと遮光印刷層45aとを同工程で形成することも可能である。また、この遮光印刷層45aは、印刷層41とともに脱墨技術により紙層11aから一工程で除去可能であるため、分離した外側フィルム層11に含まれる紙層11aの紙材(再生紙等)へのリサイクルもし易い。そして、後述する着色樹脂フィルム層11c-2や発泡樹脂フィルム層11c-3とは異なり、この遮光印刷層45aまたは金属蒸着層45bは、外側フィルム層11が樹脂フィルム層を含まない構成であっても遮光層43として採用可能である。また、この遮光印刷層45aまたは金属蒸着層45bは部分印刷や部分蒸着がし易いことも特徴であり、例えば後述する容器本体領域63などに部分的に形成することも容易である。なお、遮光印刷層45aとしては、白色インクや遮光性ニスなどの可視光線や紫外線を遮光可能な材料を含むインクまたは塗料により構成されたコーティング層(例えば略全面にベタ刷り印刷されたコーティング層)などが例示される。金属蒸着層45bとしてはアルミ蒸着層などが例示される。
また、図7に示すような、遮光層43が、外側フィルム層11における紙層11aの容器内部側に隣り合うように配置された、着色成分により着色された着色樹脂により構成された着色樹脂フィルム層11c-2あるいは発泡ポリエチレンテレフタレートまたは発泡ポリエチレンにより構成された発泡樹脂フィルム層11c-3であっても好ましい。遮光性がより高まり、コストも低く抑えられるからである。また、この実施形態では、金属蒸着層45bで懸念される折り曲げ等によるクラック発生などの、経時変化による遮光性低下の懸念が極めて少ない。なお、この着色樹脂フィルム層11c-2および発泡樹脂フィルム層11c-3は、外側樹脂フィルム層11cに含まれる一態様である。図7に示す実施形態では、紙層11aの容器内部側に隣り合うように着色樹脂フィルム層11c-2または発泡樹脂フィルム層11c-3が配置されて接合(ラミネート接合)され、接合層31により外側フィルム層11の着色樹脂フィルム層11c-2または発泡樹脂フィルム層11c-3と内側樹脂フィルム層21とが接合されている。なお、上記した着色成分としては、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、カーボンブラックなどが例示され、酸化チタンは樹脂原料を乳白色に着色し易いためより好ましく、カーボンブラックは樹脂原料を灰色に着色し易いためより好ましい。また、白色マスターバッチや灰色マスターバッチ等を樹脂原料に添加することにより着色樹脂を作製することもでき、この着色樹脂により着色樹脂フィルム層11c-2を構成することができる。特に、白色マスターバッチにより着色された白色PETを着色樹脂フィルム層11c-2に用いると、遮光性という観点から非常に好ましい。一方、発泡樹脂フィルム層11c-3は、構成する樹脂素材を着色する必要がないため、コスト面などでより利点がある。そして、この着色樹脂フィルム層11c-2と発泡樹脂フィルム層11c-3とを併用した実施形態としても良く、また、必要であれば、前述した遮光印刷層45aまたは金属蒸着層45bとこの着色樹脂フィルム層11c-2または発泡樹脂フィルム層11c-3とを併用した実施形態としても構わない。
さらに、この第1実施形態のシート材200では、接合層31が前述したような支持層31aおよび易剥離層31bを含む複数の樹脂層が積層されて構成されたイージーピール樹脂層であり、且つ、この易剥離層31bは包装容器100において接合層31の最も容器内部側に配置され、接合層31における易剥離層31bの容器外部側に遮光層43が配置されている実施形態であっても好ましい。外側フィルム層11に遮光印刷を施す必要がないため、外側フィルム層11への印刷に使用可能な色彩数がより多くなり、また内側樹脂フィルム層21から得られるリサイクル材料の品質も高められるからである。なお、この遮光層43は、接合層31において易剥離層31bの容器外部側に配置されていれば、易剥離層31bに隣り合うように配置されていなくても構わない。例えば、図8や図13に示すような、接合層31における支持層31aの容器外部側の表面に遮光層43として遮光印刷層45aが形成された実施形態であっても良く、あるいは図9に示すような、接合層31における支持層31aが着色樹脂フィルム層31a-2(着色支持層)または発泡樹脂フィルム層31a-3(発泡支持層)であり、これが遮光層43となっている実施形態であっても良い。また、図示していないが、接合層31であるイージーピール樹脂層が支持層31aおよび易剥離層31bに加えてさらに樹脂層を含み(例えば支持層31aと易剥離層31bとの間に配置された樹脂層や、支持層31aの容器外部側に配置された樹脂層など)、この樹脂層が着色樹脂フィルム層または発泡樹脂フィルム層であっても構わない。また、必要であれば、前述した外側フィルム層11の遮光層43と、上記した接合層31の遮光層43とを併用した実施形態としても構わない。
さらには、この第1実施形態において接合層31に含まれる遮光層43が上記以外の構成であっても構わない。例えば、接合層31が、遮光層43である着色樹脂フィルム層または発泡樹脂フィルム層の両側に水溶性樹脂層が配置されて外側フィルム層11と内側樹脂フィルム層21とを接合している構成などであっても良い。
なお、このような構成の遮光層43は、遮光材料により構成された層の単層構造であっても良く、あるいは、遮光材料により構成された層が2層以上積層された(相互に積層された)複層構造であっても良いが、遮光層43がこの複層構造であると、遮光性がより高まるため好ましい。特に、この複層構造において、2層以上の遮光材料により構成された層に、互いに異なる遮光材料により構成された層が含まれる構成(例えば着色樹脂フィルム層と発泡樹脂フィルム層とを含む複層構造、酸化チタンにより着色された乳白色の着色樹脂フィルム層とカーボンブラックにより着色された灰色の着色樹脂フィルム層とを含む複層構造など)であると、遮光性がさらに高まるため好適である。
<第2実施形態>
第2実施形態のシート材200における外側フィルム層11は、ポリエステル系樹脂またはポリアミド系樹脂を含む樹脂素材により構成された樹脂フィルム層(外側樹脂フィルム層11c)である。つまり、外側フィルム層11は、その基材層が樹脂フィルム層(外側樹脂フィルム層11c)により構成されている(例えば図10)。なお、この外側樹脂フィルム層11cはポリエステル系樹脂またはポリアミド系樹脂により構成された単層であっても良く、あるいはポリエステル系樹脂またはポリアミド系樹脂により構成された層を含む複数の層が積層された構成であっても良い。そして、この外側フィルム層11が、ポリエステル系樹脂またはポリアミド系樹脂により構成された樹脂フィルム層であり、且つポリエステル系樹脂およびポリアミド系樹脂以外の樹脂素材を実質的に含まない構成であるのがより好適である。これにより、外側フィルム層11に、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂素材により構成された内側樹脂フィルム層21とは異なる特性を付与することができる。例えば、内側樹脂フィルム層21がポリエチレン系樹脂の単一種で構成されている場合、外側フィルム層11にこの内側樹脂フィルム層21とは異なる特性(蒸着適性、印刷適性、耐熱性、剛性、耐摩耗性など)を付与することができる。ポリエステル系樹脂としては、前述した第1実施形態のシート材200で例示したものと同じものが使用できるが、特に、PETにより構成された外側樹脂フィルム層11cは包装容器100の剛性や耐摩耗性などをより高め易いことから好適である。そして、この場合、ペットボトル(使用済みペットボトル)を原料としたリサイクルPETを用いることもできる。また、ポリアミド系樹脂としては、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン46、ナイロン66などが例示される。
さらに、この第2実施形態のシート材200でも、外側樹脂フィルム11cの容器外部側には、耐水性、耐摩擦性、防黴性、耐光性などの機能を有する機能層11bとしてニスやセルロースナノファイバー(CNF)等がコーティングされたコーティング層などが形成されていても良い。また、これも同様に、この外側樹脂フィルム11cの容器外部側には、製品に関する表示や図柄などの印刷が施された印刷層41も形成されていて良い。例えば、図10に示すように、外側フィルム層11が、外側樹脂フィルム11cの容器外部側の表面に印刷層41が形成され、さらにこの印刷層41の容器外部側の表面に機能層11b(ニスコーティング層など)が形成されている実施形態などであって良い。
そして、この第2実施形態のシート材200における外側フィルム層11は、上記したような樹脂フィルム層であり、つまり外側樹脂フィルム層11c以外の基材層を含まない構成である。したがって、この第2実施形態のシート材200においては、外側フィルム層11には紙材により構成された紙層や金属材料により構成された金属フィルム層は含まれない。しかしながら、この第2実施形態においても、上記したような機能層11bや印刷層41などの基材層以外の層(コーティング層など)は外側フィルム層11に含まれていて良い。また、外側フィルム層11の全体厚さは、限定されるものではないが、200μm以下であるのが好ましく、150μm以下であるのがより好ましく、100μm以下であるのがさらに好ましい。そして、その下限は40μm以上であって良く、60μm以上であって良く、80μm以上であって良い。
第2実施形態のシート材200における内側樹脂フィルム層21は、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂素材により構成された樹脂フィルム層であり、前述した第1実施形態のシート材200における内側樹脂フィルム層21と同様の構成を採用できる。また、その厚さなども、前述した第1実施形態のシート材200における内側樹脂フィルム層21と同様であって良い。
第2実施形態のシート材200における接合層31は、支持層および易剥離層を含む複数の樹脂層が積層されて構成されたイージーピール樹脂層である。このイージーピール樹脂層は、外側フィルム層11または内側樹脂フィルム層21の少なくとも一方とヒートシールによる熱融着が可能であり且つ外側フィルム層11と内側樹脂フィルム層21とを接合することができるシーラント樹脂層であって、さらに、この接合力を上回る物理的な力によって外側フィルム層11を接合層31において剥離させて分離することが可能な易剥離性を有する易剥離層31bと、フィルム層加工時やシート材200の作製時などにおいてこの易剥離層31bを支持する機能を有する支持層31aと、を少なくとも含む。そして、この第2実施形態における接合層31のイージーピール樹脂層は、易剥離層31bが包装容器100において接合層31の最も容器内部側に配置された構成である。このイージーピール樹脂層も、前述した第1実施形態のシート材200における接合層31に採用可能なイージーピール樹脂層と同様に、界面剥離タイプまたは凝集剥離タイプを使用することが好ましく、凝集剥離タイプを使用するのがより好ましい。凝集剥離タイプとしては、内側樹脂フィルム層21がポリエチレン系樹脂の単一種で構成されている場合、ポリエチレン系樹脂と他の種類の樹脂による二元系であり、剥離後に内側樹脂フィルム層21に残る剥がれ残りがポリエチレン系樹脂のみであるようなイージーピール樹脂層であるのがより好ましい。
さらに、この第2実施形態のシート材200では、上記した接合層31における易剥離層31aの容器外部側に、遮光材料により構成された遮光層43が含まれている。つまり、接合層31(イージーピール樹脂層)において、易剥離層31aの容器外部側に遮光層43が配置されている。このような接合層31に遮光層43が含まれるシート材200であることにより、シート材200が分離可能であり且つ遮光性も優れた包装容器100を容易に形成することができるだけでなく、外側フィルム層11に遮光印刷を施す必要がないため、外側フィルム層11への印刷に使用可能な色彩数が多くなり、包装容器100の表面に多彩な印刷を施し易くなる。そして、収容物を使い切った後には、シート材200の外側フィルム層11と内側樹脂フィルム層21とを分離することができ、この内側樹脂フィルム層21から得られるリサイクル材料の品質も高く維持できる。
例えば、遮光層43が、接合層31における支持層31aの表面、より好ましくは支持層31aの容器外部側の表面に形成された遮光印刷層45aであると好適である。遮光印刷層45aは、ドライラミネート接合などにおけるイージーピール樹脂層(例えば支持層31aの表面)の位置合わせマークと同工程で形成が可能であるため、容易に形成し易く且つ工程の簡略化が可能である。なお、イージーピール樹脂層には比較的柔らかい材料が用いられる場合が多く、このような柔らかい材料により構成されたフィルム層への印刷では印刷ズレが問題となることがあるが、この遮光印刷層45aは遮光性を確保するためのものであるため、イージーピール樹脂層への印刷であっても印刷ズレを考慮する必要はほとんどない。また、この遮光印刷層45aは、前述した第1実施形態と同様に部分印刷を行うことも可能である。なお、この遮光印刷層45aとしては、前述した第1実施形態のシート材200において示したものと同様のものが使用できる。
また、図10に示すような、遮光層43が、接合層31における易剥離層31bの容器外部側に配置された、着色成分により着色された着色樹脂により構成された着色樹脂フィルム層あるいは発泡ポリエチレンテレフタレートまたは発泡ポリエチレンにより構成された発泡樹脂フィルム層である実施形態であっても好ましい。これも遮光性がより高まり、コストも低く抑えられるからである。また、金属蒸着層45bで懸念されるクラック発生などの、経時変化による遮光性低下の懸念も極めて少ない。なお、上記した着色成分や、発泡ポリエチレンテレフタレート、発泡ポリエチレンとしては、前述した第1実施形態のシート材200において示したものと同様のものが使用できる。そして、これらは、図10に示す実施形態のように、接合層31であるイージーピール樹脂層における支持層31a(着色支持層31a-2、発泡支持層31a-3)ともなり得るが、前述した第1実施形態と同様に、接合層31であるイージーピール樹脂層が支持層31aおよび易剥離層31bに加えてさらに樹脂層を含み、この樹脂層が着色樹脂フィルム層または発泡樹脂フィルム層であっても構わない。つまり、この着色樹脂フィルム層または発泡樹脂フィルム層は、接合層31において易剥離層31bの容器外部側に配置されていれば、易剥離層31bに隣り合うように配置されていなくても構わない。そして、この着色樹脂フィルム層と発泡樹脂フィルム層とを併用した実施形態としても良く、また、必要であれば、前述した遮光印刷層45aとこの着色樹脂フィルム層または発泡樹脂フィルム層(例えば着色支持層31a-2または発泡支持層31a-3)とを併用した実施形態としても構わない。
そして、この第2実施形態のシート材200における遮光層43も、第1実施形態のシート材200と同様に、遮光材料により構成された層の単層構造であっても良く、あるいは、遮光材料により構成された層が2層以上積層された複層構造であっても良いが、第1実施形態と同様に、遮光層43が複層構造であるとより好適である。
以上のような構成である第1実施形態および第2実施形態のシート材200の全体の厚さは、限定されるものではないが、いずれも好ましくは80μm以上、より好ましくは100μm以上であり、また、いずれも好ましくは400μm以下、より好ましくは300μm以下、さらに好ましくは250μm以下、さらに好ましくは200μm以下である。シート材200がこのような厚さであっても、このようなシート材200により形成された本実施形態に係る包装容器100は把持感および自立性がいずれも高いものとなる。さらに、接合層31が前述したような構成であるため収容物を使い切った後などにおいて外側フィルム層11と内側樹脂フィルム層21との分離が非常に容易である。
そして、このようなシート材200は、例えば次のような方法により作製することができる。まず、紙層11aまたは外側樹脂フィルム層11cを用いて外側フィルム層11を形成する。そして、この外側フィルム層11と、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂素材により構成された内側樹脂フィルム層21と、を上記のような接合層31によって接合し、シート材200とする。
また、本実施形態に係る包装容器100は、例えば次のような方法により作製することができる。まず、上記のようにして作製されたシート材200を、前面構成シート部203と、後面構成シート部205と、底面構成シート部204と、を含む領域で、外側フィルム層11が容器外部側に配置されるようにして(上記の3つの層のうち外側フィルム層11が最も容器外部側に配置されるようにして)包装容器100の形状に折り畳んで、その周縁部の少なくとも一部をヒートシールなどによって接合して側部シール部101などを形成しながらシート材200が収容領域61を包囲するように製袋し、カットする。そして、側部シール部101の下部側に、前述したような構成の前側下部スカートシート110および後側下部スカートシート112を形成し、この前側下部スカートシート110と後側下部スカートシート112との側縁部どうしをヒートシールなどによって接合してスカートシール部114を形成して前述したような構成のスカート部108を形成し、さらに必要であれば開口部107であるスパウトなどを設け、不要な部分を切除することによって本実施形態に係る包装容器100とする。
〔包装容器の実施形態〕
次に、上記のようなシート材により形成された本発明に係る包装容器の実施形態について説明する。
まず、本発明に係る包装容器の第1-1実施形態および第2-1実施形態について、図1、図2、および図5から図12を用いて詳細に説明する。
本実施形態に係る包装容器100の第1-1実施形態および第2-1実施形態は、例えば図1に示すような構成である。具体的には、前述したような第1実施形態または第2実施形態のシート材200が折り畳まれ、前面構成シート部203と後面構成シート部205との対向する内面側の側縁部どうし(対向する内側樹脂フィルム層21の側縁部どうし)が接合されて側部シール部101が形成され、さらに前面構成シート部203と天面構成シート部206との内面側の周縁部どうしが接合され、シート材200の内側樹脂フィルム層21が収容物を収容する収容領域61を包囲するように製袋されて形成された、前面、後面、底面、および天面を有する包装容器100である。そして、側部シール部101の下部側に前述したスカート部108が形成されて、シート材200の底面構成シート部204を含む領域がマチ構造となった底マチ部103が設けられている。また、包装容器100の天面側には、シート材200の天面構成シート部206を含む領域がマチ構造となった天マチ部104が設けられている。さらに、この天マチ部104には、収容物を収容および排出可能であり且つ繰り返し開閉可能な口栓構造を有する開口部107(スパウト)が備わる。なお、第1実施形態のシート材200により形成されているこのような構成の包装容器100が第1-1実施形態の包装容器100(単に第1-1実施形態とも言う)であり、第2実施形態のシート材200により形成されているこのような構成の包装容器100が第2-1実施形態の包装容器100(単に第2-1実施形態とも言う)である。
そして、この第1-1実施形態および第2-1実施形態では、包装容器100の前面および後面において、前面構成シート部203および後面構成シート部205の少なくとも一部の領域が、側部シール部101に挟まれた領域である胴部106を形成している。なお、これらの実施形態においては、包装容器100の収容領域61に収容物が収容されたときに、この胴部106がシート材200の厚み方向に膨らむような構成となっている。つまり、この胴部106と、底マチ部103と、天マチ部104とによって、収容物の収容前においては包装容器100をかさばらないように縮小することができ、少なくとも収容物が収容された状態では底面を下側にして自立可能となり、さらに収容物を使い切った後には包装容器100を小さく押しつぶすことができるようになっている。
また、この第1-1実施形態および第2-1実施形態では、変形例として、図2に示すような構成であっても良い。具体的には、この変形例は少なくとも、図1の構成とは天面および天マチ部104を有さない点、ならびに、開口部107に繰り返し開閉可能な口栓構造を有さない点が異なり、前面構成シート部203と後面構成シート部205との対向する内面側の上縁部どうしも接合されている。そして、収容領域61におけるシート材200の非接合部分から収容物を収容後に、この非接合部分が接合されて密封される。そして、収容物の使用時には、この密封された部分を切り取って開口する。つまり、この非接合部分または切り取った部分が開口部107となる。なお、この変形例においても、包装容器100の胴部106と、底マチ部103とによって、収容物の収容前においては包装容器100をかさばらないように縮小することができ、少なくとも収容物が収容された状態では底面を下側にして自立可能となり、さらに収容物を使い切った後には包装容器100を小さく押しつぶすことができるようになっている。
ここで、この第1-1実施形態および第2-1実施形態においては、収容物に対する高い遮光性を保つという観点から、包装容器100を形成するシート材200において、前述したような遮光層43が少なくとも収容領域61を包囲している容器本体領域63の全面に備わる構成、つまり、少なくとも容器本体領域63の全面に遮光層43を含む構成であるのが好ましい。例えば、遮光層43が遮光印刷層45aである場合には、少なくとも容器本体領域63の全面にこの遮光印刷層45aがベタ刷り印刷されている実施形態であるのが好ましい。ここで、「容器本体領域63」とは、例えば胴部106や、底マチ部103の一部、天マチ部104の一部などの、包装容器100において収容領域61を包囲しているシート材200の領域、つまりシート材200における収容領域61と対向している面(収容物を取り囲む面)により構成される領域である。したがって、例えば側部シール部101やスカート部108を形成しているシート材200の領域などの、収容物を取り囲んでいない面により構成される領域を含む意味ではない。また、この「全面」も略全面の意味である。
さらに、この第1-1実施形態および第2-1実施形態においては、包装容器100を形成しているシート材200の少なくとも一部、特に外側フィルム層11を含む領域の少なくとも一部に、外側フィルム層11を内側樹脂フィルム層21から剥離するための起点となる剥離誘導部201が1以上備わる構成であるとより好適である。収容物を使い切った後の包装容器100から、この剥離誘導部201を起点として外側フィルム層11を容易に剥離させることができるからである。
なお、剥離誘導部201は、外側フィルム層11を剥離する起点となり得るような構成であれば良いが、この「起点」とは、必ずしも最初に剥離が開始する構成でなくても良く、外側フィルム層11の全体が剥離するまでにおける前半段階において剥離させることができ、外側フィルム層11の全体の剥離を誘導できる構成であれば良い。つまり、この実施形態では、剥離誘導部201よりも早く外側フィルム層11の剥離が開始する領域が含まれていても良い。
そして、この剥離誘導部201としては、例えば図11に示すような、シート材200の周縁部の少なくとも一部(図11では包装容器100の上部側におけるシート材200の周縁部どうしが接合されて形成されたシール部)において、シート材200の周縁から内側に向かって一部が切り込みあるいは切り欠きされているノッチ部201aが1箇所以上、より好ましくは2箇所以上形成されている(例えば、いずれも5mm以上の間隔をあけて2箇所以上、より好ましくは5~20mmの間隔をあけて2箇所のノッチ部201aが形成されている)実施形態が例示される。なお、図11では、シート材200の外側フィルム層11にノッチ部201aが形成され、内側樹脂フィルム層21は切り欠きされていない実施形態を示しているが、このノッチ部201aは、外側フィルム層11だけでなく内側樹脂フィルム層21を含むシート材200全体が同様に切り込みあるいは切り欠きされている実施形態であっても良い。このようなノッチ部201aの付近では、例えば包装容器100を形成している第1実施形態のシート材200の接合層31が水溶性樹脂により構成されている場合などにおいて、その粘着力を温水などの処理によって低下させ易く、外側フィルム層11がより剥離し易い構成となっている。
さらに、この剥離誘導部201は、図11に示すような、上記したノッチ部201aと連続するようにして、外側フィルム層11の一部に外側フィルム層11を破断することが可能な(例えば外側フィルム層11を貫通する深さを有する)複数の連続した小穴であるミシン目201bをさらに有する実施形態であっても良い。このような実施形態であると、上記のような場合などにおいて温水などの処理によってミシン目201b付近も接合層31の粘着力を低下させ易くなり、また外側フィルム層11をノッチ部201aからミシン目201bに沿って容易に破断することができ、外側フィルム層11を内側樹脂フィルム層21から分離することがより容易となる。そして、このノッチ部201aまたはミシン目201bは、シート材200が外側フィルム層11の容器外部側にさらにフィルム層が積層された実施形態である場合には、この容器外部側のフィルム層にも同様に形成されていても良い。また、剥離誘導部201は、このようなノッチ部201aやミシン目201b以外にも、接合層31の接合力が他の領域よりも弱くなるように調整された領域などであっても良い。
あるいは、この剥離誘導部201は、図12に示すような、シート材200の周縁部の少なくとも一部において、外側フィルム層11の少なくとも一部が内側樹脂フィルム層21よりも延出している延出部201cであっても好適である。この延出部201cが外側フィルム層11の剥離時に摘みとなり、この延出部201cを摘んで物理的な力などによって引き剥がす方法等により外側フィルム層11を容易に剥離させることができるからである。なお、この延出部201cは、シート材200において、同じ形状の外側フィルム層11と内側樹脂フィルム層21との積層、接合時における位置ズレにより形成されるものではなく、外側フィルム層11が内側樹脂フィルム層21とは別形状の部位を有し、外側フィルム層11におけるこの別形状の部位により形成されるものである。
また、剥離誘導部201は、上記したノッチ部201a、ミシン目201b、またはこの延出部201cのいずれかを複数備える構成としても良く、これらの2以上を組み合わせた構成としても良い。そして、この延出部201cも、シート材200が外側フィルム層11の容器外部側にさらにフィルム層が積層された構成である場合には、この容器外部側のフィルム層にも同様に形成されていても良い。
特に、包装容器100の上部側に口栓構造を有する開口部107(スパウト)が備わり、この包装容器100の上部側におけるシート材200の周縁部の少なくとも一部に上記の延出部201cを有する実施形態であるとさらに好ましい。例えば、包装容器100の上部側においてシート材200の周縁部どうしが接合されて形成されたシール部(天面構成シート部206と前面構成シート部203との内面側の周縁部どうしが接合されて形成されたシール部など)の少なくとも一部や、開口部107の周縁を包囲しているシート材200の周縁部の少なくとも一部に延出部201cを有する実施形態であると好適である。外側フィルム層11を剥離させて分離する際に、スパウトを把持部とすることによって包装容器100を確実に把持でき、さらに、把持した包装容器100の上部側の延出部201cから物理的な力などにより外側フィルム層11を容易に剥離させることができるため、外側フィルム層11の分離工程のオートメーション化がし易いからである。ここでいう「包装容器100の上部側」とは、包装容器100の底面を下側にして載置面に設置し自立させた状態において、この自立している包装容器100を高さ方向の長さにおいて3等分して3つの領域に分けたときに、最も上側に位置する領域である。
例えば、図12に示す実施形態では、包装容器100の上部側において天面構成シート部206の周縁部と接合される前面構成シート部203の周縁部の一部に、外側フィルム層11が方形状に延出した延出部201cが形成されている。また、開口部107の周縁を包囲しているシート材200の周縁部の少なくとも一部に同様の延出部201cが備わる実施形態であっても良い。あるいは、天マチ部104は有さないがスパウトを有する実施形態(例えば、天面を有さず、前面構成シート部203と後面構成シート部205との内面側の上縁部どうしが接合されて形成されたシール部の一部にスパウトが設けられている実施形態など)においては、互いに接合される後面構成シート部205の上縁部または前面構成シート部203の上縁部に、上記の延出部201cが形成されていても良い。
そして、この延出部201cは、外側フィルム層11の周縁部が内側樹脂フィルム層21の周縁から外側に突き出ている実施形態だけでなく、例えば、シート材200において内側樹脂フィルム層21の周縁部の一部に外側フィルム層11の周縁よりも切欠された部分が形成され、この切欠部分では、結果的に外側フィルム層11の周縁部が延出しているような実施形態であっても良い。この場合においても、上記した切欠部分では外側フィルム層11が内側樹脂フィルム層21とは別形状の部位となり、延出部201cは、外側フィルム層11における内側樹脂フィルム層21とは別形状の部位により形成されていることとなる。
また、この延出部201cは、外側フィルム層11が前述したような紙層11aおよび外側樹脂フィルム層11cを含む場合、紙層11aだけまたは外側樹脂フィルム層11cだけが延出している実施形態であっても良く、あるいは、紙層11aおよび外側樹脂フィルム層11cがいずれも延出している実施形態であっても良いが、外側フィルム層11の剥離容易性という観点から、紙層11aおよび外側樹脂フィルム層11cがいずれも延出している実施形態であるとより好ましい。
さらに、この第1-1実施形態および第2-1実施形態においては、ヒートシールによりシート材200が接合された領域(特に側部シール部101)における外側フィルム層11と内側樹脂フィルム層21とを接合している接合層31の剥離強度が、これ以外の領域における接合層31の剥離強度よりも大きい構成であると好ましい。この接合層31の剥離強度がより小さい領域から剥離がし易くなるからである。
例えば、ヒートシールにより形成された側部シール部101の外側フィルム層11と内側樹脂フィルム層21との接合はヒートシールの圧着によって非常に強固となり、これ以外の領域より接合層31の剥離強度が大きくなりやすい。また、ヒートシールによりシート材200が接合された領域以外の領域(例えば胴部106など)では外側フィルム層11と内側樹脂フィルム層21とが非接合であっても良い。このヒートシール条件は、シート材200を構成する材料の特性などによって設定が可能であるが、前述した条件などが好ましい例として示される。
次に、本発明に係る包装容器の第1-2実施形態および第2-2実施形態について、図3および図13を用いて詳細に説明する。
本実施形態に係る包装容器100の第1-2実施形態および第2-2実施形態は、例えば図3に示すような構成である。具体的には、これも前述したような第1実施形態または第2実施形態のシート材200が折り畳まれ、前面構成シート部203と後面構成シート部205との対向する内面側の側縁部どうしが接合されて側部シール部101が形成され、さらに前面構成シート部203と天面構成シート部206との内面側の周縁部どうしが接合されて、シート材200の内側樹脂フィルム層21が収容物を収容する収容領域61を包囲するように製袋されて形成された、前面、後面、底面、および天面を有する包装容器100である。そして、この実施形態においても、側部シール部101の下部側に前述したスカート部108が形成されて、シート材200の底面構成シート部204を含む領域がマチ構造となった底マチ部103が設けられ、また、包装容器100の天面側には、シート材200の天面構成シート部206を含む領域がマチ構造となった天マチ部104が設けられ、さらに、包装容器100の前面および後面において、前面構成シート部203および後面構成シート部205の少なくとも一部の領域が、側部シール部101に挟まれた領域である胴部106を形成している。また、天マチ部104には、収容物を収容および排出可能であり且つ繰り返し開閉可能な口栓構造を有する開口部107(スパウト)が備わる。
なお、この実施形態でも、上記のような構成において、天面を有さず、天マチ部104が形成されていない構成であっても構わない。また、開口部107が繰り返し開閉可能な口栓構造を有さない構成であっても良い。
そして、この第1-2実施形態および第2-2実施形態ではいずれも、シート材200の内側樹脂フィルム層21が、第1内側樹脂フィルム層と、第1内側樹脂フィルム層よりも包装容器100の内部側に配置される第2内側樹脂フィルム層と、を含む。また、この第1内側樹脂フィルム層および第2内側樹脂フィルム層は、いずれもポリオレフィン系樹脂を含む樹脂素材により構成されている。なお、この第1内側樹脂フィルム層および第2内側樹脂フィルム層は、それぞれ単層であっても良く、あるいは図13のように、少なくとも一方が複数の樹脂フィルム層が積層された構成であっても良い。そして、この第1内側樹脂フィルム層および第2内側樹脂フィルム層は、これらから得られるリサイクル材料の品質向上という観点から、全体としてポリオレフィン系樹脂の単一種、より好ましくはポリエチレン系樹脂の単一種で構成されているのが好ましい。つまり、第1内側樹脂フィルム層および第2内側樹脂フィルム層を構成している樹脂素材が全てポリオレフィン系樹脂、より好ましくはポリエチレン系樹脂であるのが好ましい。さらに、第1内側樹脂フィルム層と第2内側樹脂フィルム層との間には、第1内側樹脂フィルム層と第2内側樹脂フィルム層とがフィルム接合している内側フィルム接合部と、充填材を封入可能であって、充填材が封入されたときに内側フィルム接合部よりもシート材200の厚み方向に膨らむ充填材封入部105と、を備える。
したがって、内側樹脂フィルム層21が上記した第1内側樹脂フィルム層および第2内側樹脂フィルム層を含む第1実施形態のシート材200により形成されている包装容器100が第1-2実施形態の包装容器100(単に第1-2実施形態とも言う)であり、内側樹脂フィルム層21が上記した第1内側樹脂フィルム層および第2内側樹脂フィルム層を含む第2実施形態のシート材200により形成されている包装容器100が第2-2実施形態の包装容器100(単に第2-2実施形態とも言う)である。
上記した内側フィルム接合部の形成は、前述したようなヒートシールや接合剤などにより行うことができ、また非接合部である充填材封入部105の形成は、ヒートシールにより内側フィルム接合部を形成する場合におけるパターン加熱や、接合剤により内側フィルム接合部を形成する場合における接合剤のパターン塗工や糊殺し材の使用などにより行うことができる。そして、この充填材封入部105は、充填材が封入されることにより、収容物の収容前などにおいても包装容器100に自立可能な剛性を付与することができる。なお、この第1-2実施形態および第2-2実施形態には、充填材封入部105に充填材が封入されて膨らんだ形態だけでなく、充填材が封入される前あるいは充填材を除去した後の、充填材封入部105が膨らんでいない形態も包含される。
充填材封入部105は、例えば図3に示すように、包装容器100の前面または後面(例えば胴部106)、天面などの周縁に沿って一繋がりとなるように形成される。そして、収容物の収容前あるいは収容物が収容された後において、この充填材封入部105に、例えば内側樹脂フィルム層21と一体として設けられ充填材封入部105と連通している非接合領域(第1内側樹脂フィルム層と第2内側樹脂フィルム層との間の非接合領域)がその外縁まで達している充填材導入部などから充填材が導入され、充填材封入部105が膨らむことにより、包装容器100に剛性が付与される。つまり、包装容器100に高い自立性だけでなく、圧縮強度、スクイズバック性なども付与される。また、上記した充填材導入部は、充填材を導入後に適宜の方法により封止され、必要に応じて切除される。
なお、この充填材封入部105は、一繋がりではなく、互いに独立して複数形成されていても良く、また、包装容器100の周縁以外にも形成可能であり、その数や形成領域は特段限定されない。そして、包装容器100に収容された収容物を使い切った後には、この充填材封入部105から充填材を除去することによって包装容器100は剛性を失うため、この包装容器100を容易に小さく押しつぶすことができる。
充填材封入部105に封入される充填材としては、流体(気体または液体)、固体(例えば粉粒体、樹脂ペレット等)または半固体(例えば、発泡材等)を用いることができるが、気体を充填材として用いることが好ましい。充填材として用いる気体としては、空気、窒素、酸素、不活性ガス(アルゴン、ヘリウムなど)などが例示され、コストなどの観点から空気を用いるのが好ましい。また、この充填材封入部105の内圧は、限定されるものではないが、第1-2実施形態および第2-2実施形態の包装容器100に十分な剛性を付与するという観点から、例えば、ゲージ圧力換算で10kPa以上であるのが好ましく、20kPa以上であるのがより好ましい。そして、500kPa以下であるのが好ましく、100kPa以下であるのがより好ましい。
そして、この第1-2実施形態および第2-2実施形態では、内側樹脂フィルム層21が第1内側樹脂フィルム層および第2内側樹脂フィルム層によって構成される場合においては、第2内側樹脂フィルム層の対向する内面側の周縁部の少なくとも一部どうしが接合されることによって製袋され、この第2内側樹脂フィルム層により収容物を収容する収容領域61が形成されるが、その変形例として、この内側樹脂フィルム層21が、第2内側樹脂フィルム層の容器内部側に、その周縁部が第1内側樹脂フィルム層および第2内側樹脂フィルム層よりもわずかに内側に配置され、さらにその内面側の周縁部の少なくとも一部どうしが接合されることによって製袋され、収容領域61を形成する内容器120となる第3内側樹脂フィルム層をさらに含む実施形態であっても良い(例えば図13)。そして、この第1内側樹脂フィルム層、第2内側樹脂フィルム層、および第3内側樹脂フィルム層を含む内側樹脂フィルム層21は、いずれもポリオレフィン系樹脂を含む樹脂素材により構成されているが、前述と同様の理由から、全体としてポリオレフィン系樹脂の単一種、より好ましくはポリエチレン系樹脂の単一種で構成されているのがより好ましい。なお、第3内側樹脂フィルム層は、第1内側樹脂フィルム層および第2内側樹脂フィルム層とは少なくとも部分的に非接合である。また、この第3内側樹脂フィルム層も、単層であっても良く、あるいは複数の樹脂フィルム層が積層された実施形態(例えば図13の第2内側樹脂フィルム層と同様に、ガスバリア層21bが2つの基材層21aに挟まれて積層された3層構造など)であっても良い。
そして、この変形例では、上記したように、第3内側樹脂フィルム層の内面側の周縁部の少なくとも一部どうしが接合されることによって製袋されて内容器120となり、この内容器120内に収容物を収容する収容領域61が形成されるため、この第3内側樹脂フィルム層に開口部107としてスパウトなどが接続されていても良い。また、第3内側樹脂フィルム層と第2内側樹脂フィルム層とは、全体にわたって非接合であるか、あるいは第3内側樹脂フィルム層と第2内側樹脂フィルム層との周縁部の一部が互いに接合された状態であることにより、収容物を使用する際にこの内容器120が容易に縮小して、収容物が最後まで排出されやすくなるとともに、包装容器100の剛性は第1内側樹脂フィルム層と第2内側樹脂フィルム層との間に形成された充填材封入部105によって収容物を使い切るまで保たれる。但し、第3内側樹脂フィルム層と第2内側樹脂フィルム層とが全体にわたって非接合である場合でも、内容器120となる第3内側樹脂フィルム層が第2内側樹脂フィルム層の内側に保持される構成であることが好ましい。
例えば、側部シール部101の少なくとも一部において、第2内側樹脂フィルム層の内面側に第3内側樹脂フィルム層が配置され、第3内側樹脂フィルム層が第2内側樹脂フィルム層に挟持されて側部シール部101が形成されている実施形態などであって良い。
そして、この第3内側樹脂フィルム層と第2内側樹脂フィルム層との間には、上記した縮小をし易くするために、内容器120と、この内容器120を被覆する第2内側樹脂フィルム層との間に外気を導入させる外気導入部を設けても良い。
さらに、この第1-2実施形態および第2-2実施形態においては、充填材封入部105に充填材としてガスを封入した場合などにおいて、内側樹脂フィルム層21の水平リサイクル等のし易さや接合性能などを維持しつつ、充填材封入部105内部のガスや収容物の香気成分(揮発成分)が外部に抜けることを抑制するために、少なくとも内側樹脂フィルム層21の第1内側樹脂フィルム層および第2内側樹脂フィルム層がガスバリア性を有するポリオレフィン系樹脂、より好ましくはエチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)により構成されたガスバリア層21bを含むのが好適である。例えば、図13のように、内側樹脂フィルム層21の第1内側樹脂フィルム層および第2内側樹脂フィルム層がいずれも、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)により構成されたガスバリア層21bがポリエチレン(LLDPEなど)により構成された基材層21aに挟まれて積層された構成であり、この第1内側樹脂フィルム層と第2内側樹脂フィルム層との一部が接合されて充填材封入部105を形成しているのが好適な実施形態として示される。そして、内側樹脂フィルム層21がこのようなガスバリア層を含む場合、図13のように、ガスバリア層21bが収容物と直接接触しないような層構成であるのがより好適である。収容物がガスバリア層21bに与える影響をより低減することができるからである。なお、図13において、内容器120を含まず、第2内側樹脂フィルム層の基材層21aにより収容領域61が形成されている実施形態であっても構わない。ここで、図13では、この実施形態のフィルム層構成をわかり易く示すために、便宜上、第1内側樹脂フィルム層と第2内側樹脂フィルム層とが接合されている内側フィルム接合部を離した状態として図示している。また、これも便宜上、第2内側樹脂フィルム層と第3内側樹脂フィルム層とを離した状態として図示しているが、これらは一部が接合されていても良い。
なお、前述した第1-1実施形態および第2-1実施形態においても、収容物の香気成分(揮発成分)が外部に抜けることなどを抑制するために、同様に、内側樹脂フィルム層21がガスバリア層21bを少なくとも含む構成となっていても良い。
そして、この第1-2実施形態および第2-2実施形態においても、前述した第1-1実施形態および第2-1実施形態と同様に、包装容器100を形成するシート材200において、遮光層43が少なくとも収容領域61を包囲している容器本体領域63の全面(略全面)に備わる構成であると好適である。
また、これも前述した第1-1実施形態および第2-1実施形態と同様に、この第1-2実施形態および第2-2実施形態においても、包装容器100を形成しているシート材200の少なくとも一部に、外側フィルム層11を内側樹脂フィルム層21から剥離する起点となる剥離誘導部201が備わる構成であるのが好ましい。そして、この剥離誘導部201は、前述した第1-1実施形態および第2-1実施形態(例えば図11など)と同様のノッチ部201aなどを有する構成であっても良いが、第2実施形態のシート材200により形成されたこれらの実施形態では、例えば図12などと同様の、シート材200の周縁部において、外側フィルム層11の少なくとも一部が内側樹脂フィルム層21よりも延出している延出部201cであるのがより好ましい。また、これらのいずれかを複数備える構成としても良く、例えばノッチ部201aと延出部201cとを組み合わせた構成としても良い。
さらに、これも前述した第1-1実施形態および第2-1実施形態と同様に、この第1-2実施形態および第2-2実施形態においても、包装容器100の上部側に口栓構造を有する開口部107(スパウト)が備わり、さらに包装容器100の上部側におけるシート材200の周縁部の少なくとも一部に剥離誘導部201である延出部201cを有する構成であるとさらに好ましい。
さらには、これも前述した第1-1実施形態および第2-1実施形態と同様に、この第1-2実施形態および第2-2実施形態においても、ヒートシールによりシート材200が接合された領域における外側フィルム層11と内側樹脂フィルム層21とを接合している接合層31の剥離強度が、これ以外の領域における接合層31の剥離強度よりも大きい構成であると好ましい。また、この第1-2実施形態および第2-2実施形態では、胴部106において、充填材封入部105の周縁部がヒートシールにより接合されており、この充填材封入部105の周縁部における接合層31の剥離強度が、胴部106の他の領域における接合層31の剥離強度よりも大きい構成であると、充填材封入部105の耐久性がより向上するため好ましい。
〔包装容器の水平リサイクル方法〕
次に、本発明に係る包装容器の水平リサイクル方法(本発明に係る包装容器を包装容器の原料にリサイクルする方法)の実施形態について、詳細に説明する。
収容された収容物を使い切った本実施形態に係る包装容器100は、必要に応じて押しつぶされ、回収される。そして、回収された包装容器100は、シート材200の外側フィルム層11が剥離されて内側樹脂フィルム層21と分離される。
具体的には、回収した包装容器100の外側フィルム層11と内側樹脂フィルム層21とを物理的な力の負荷により剥離させて(引き剥がして)分離するか、あるいは、回収した包装容器100に水また温水が接合層31などに浸透するような処理、加熱処理等を行い、接合層31の接合力を低下あるいは消失させてから、外側フィルム層11を内側樹脂フィルム層21から剥離させて分離する。なお、前述したスパウトや剥離誘導部201(延出部201cなど)を有する包装容器100の場合には、スパウトを機械などにより把持し、延出部201cなどを利用して機械的に外側フィルム層11を分離しても良い。そして、得られた内側樹脂フィルム層21は、必要に応じて収容領域61を形成していた領域などの洗浄を行う。
次に、この得られた内側樹脂フィルム層21を用いて、リサイクル材料であるリサイクル樹脂(樹脂ペレット等)を形成する。例えば、この内側樹脂フィルム層21あるいはその細断物を溶融し、押出や圧偏などによって樹脂ペレットを形成することができる。
なお、例えば、新しい樹脂原料(バージン樹脂原料)を主原料として使用し、これに前述した内側樹脂フィルム層21の溶融物などを混合してリサイクル樹脂を形成しても良いが、本実施形態に係る包装容器100の水平リサイクル方法では、上記で得られた内側樹脂フィルム層21に遮光材料が含まれないため、この内側樹脂フィルム層21を主原料として使用しても品質が高いリサイクル材料を得ることができる。特に、ポリオレフィン系樹脂の単一種で構成された(モノマテリアルである)内側樹脂フィルム層21を主原料として用いた場合、より品質が高いリサイクル材料を得ることができるため非常に好適である。
ここで、この「主原料」とは、リサイクル樹脂形成原料中の割合が50質量%超であることを意味し、60質量%以上であっても良く、70質量%以上であっても良く、80質量%以上であっても良く、90質量%以上であっても良く、95質量%以上であっても良く、100質量%であっても良い。
そして、得られたリサイクル樹脂(樹脂ペレット等)を用いて、例えば本実施形態に係る包装容器100を形成するシート材200の少なくとも一部を形成することができる。なお、このリサイクル樹脂を用いて、シート材200の収容物と直接接しないフィルム層の少なくとも一部を形成する(例えば、図5から図10、図13の実施形態における内側樹脂フィルム層21の最も容器外部側に配置された基材層21aを構成する樹脂素材の少なくとも一部としてこのリサイクル樹脂を使用する、あるいはこの最も容器外部側に配置された基材層21aを積層構造として少なくともその一部の層をこのリサイクル樹脂により形成する等)のが好ましい。このようにして得られたリサイクルフィルム層を含むシート材200により構成された包装容器100は、収容物がこのリサイクルフィルム層に直接接しないため、リサイクルフィルム層中に不純物が少量含まれていたとしても、この不純物が収容物に移行し難く好適である。また、上記リサイクル樹脂を用いて、本実施形態に係る包装容器100とは別の包装容器の少なくとも一部を形成することもできる。
このようにして、収容された収容物を使い切った後の包装容器100を、包装容器100などの作製に用いる樹脂原料にリサイクルする、包装容器100の水平リサイクルシステムを構築することができる。
なお、この包装容器100の水平リサイクル方法の実施形態においては、前述した効果に影響を与えない範囲において、上記の工程以外の任意の工程を含んでいても良い。また、この包装容器100の水平リサイクル方法により得られた本実施形態に係る包装容器100についても、前述した効果に影響を与えない範囲において任意の構成を含んでいても良く、例えば外側フィルム層11の外部側(容器外部側)に樹脂フィルム層をさらに含む構成などであっても良い。そして、この容器外部側の樹脂フィルム層は、上記リサイクル樹脂を用いて形成されたものであっても良い。
さらに、第1実施形態のシート材200に含まれる紙層11aについて、再生紙にリサイクルを行っても良い。その場合、例えば、分離された紙層11aを含む外側フィルム層11に温水、薬品当を加え、粗く溶解させ、一定時間保持し、その後の工程でスクリーンセパレーターなどを用いて紙材以外の材料(樹脂材料など)を除去して、液状となったパルプ原料から気泡や薬剤などを用いた脱墨工程等によって印刷層41や遮光印刷層45aなどに使用されている印刷原料(染料、顔料等)を取り除き、さらに殺菌、漂白などを行い、得られたパルプを用いて再生紙を製造する方法などを採用することができる。
11 外側フィルム層
11a 紙層
11b 機能層
11c 外側樹脂フィルム層
11c-2 着色樹脂フィルム層
11c-3 発泡樹脂フィルム層
21 内側樹脂フィルム層
21a 基材層
21b ガスバリア層
31 接合層
31a 支持層
31a-2 着色樹脂フィルム層(着色支持層)
31a-3 発泡樹脂フィルム層(発泡支持層)
31b 易剥離層
41 印刷層
43 遮光層
45a 遮光印刷層
45b 金属蒸着層
100 包装容器
101 側部シール部
103 底マチ部
104 天マチ部
105 充填剤封入部
106 胴部
107 開口部
108 スカート部
110 前側下部スカートシート
112 後側下部スカートシート
114 スカートシール部
120 内容器
200 シート材
201 剥離誘導部
201a ノッチ部
201b ミシン目
201c 延出部
203 前面構成シート部
204 底面構成シート部
205 後面構成シート部
206 天面構成シート部
208 スカートシート構成領域

Claims (10)

  1. シート材が製袋されて形成された、前面、後面、および底面を有する包装容器であって、
    前記シート材は、外側フィルム層と、前記外側フィルム層よりも前記包装容器において容器内部側に配置される内側樹脂フィルム層と、前記外側フィルム層と前記内側樹脂フィルム層との間に配置され、前記外側フィルム層と前記内側樹脂フィルム層とを接合している接合層と、を有する積層フィルムであり、
    前記外側フィルム層が、紙材により構成された紙層を含み、
    前記内側樹脂フィルム層が、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂素材により構成されており、
    前記接合層が、前記外側フィルム層と前記内側樹脂フィルム層とを接合可能な接合性能を有し、且つ物理的または化学的な処理によって前記外側フィルム層を前記内側樹脂フィルム層から剥離させることが可能な易剥離性を有する材料により構成されており、
    前記外側フィルム層における前記紙層の容器内部側に隣り合うように、あるいは前記接合層に、遮光材料により構成された遮光層が含まれ、
    さらに前記シート材は、前記前面を構成する前面構成シート部と、前記後面を構成する後面構成シート部と、前記底面を構成する底面構成シート部と、を含み、
    前記シート材が、前記外側フィルム層が前記包装容器において容器外部側に配置されるように折り畳まれ、前記前面構成シート部と前記後面構成シート部との対向する内面側の側縁部どうしが接合されて側部シール部が形成され、前記シート材が収容物を収容する収容領域を包囲するように製袋され、
    さらに、前記側部シール部の下部側には、前記前面構成シート部の一部および前記底面構成シート部の一部により構成された前側下部スカートシートと、前記後面構成シート部の一部および前記底面構成シート部の一部により構成された後側下部スカートシートと、が配置されているとともに、前記前側下部スカートシートと前記後側下部スカートシートとの側縁部どうしが接合されたスカートシール部が形成され、且つ、前記スカートシール部を介して前記前側下部スカートシートと前記後側下部スカートシートとが一繋がりになったスカート部が形成されており、
    少なくとも前記収容領域に前記収容物が収容されて前記底面を下側にして載置面に設置された状態で自立可能である、
    包装容器。
  2. 前記遮光層が、前記外側フィルム層の前記紙層における容器内部側の表面に形成された遮光印刷層または金属蒸着層である、請求項1に記載の包装容器。
  3. 前記遮光層が、前記外側フィルム層における前記紙層の容器内部側に隣り合うように配置された、着色成分により着色された着色樹脂により構成された着色樹脂フィルム層あるいは発泡ポリエチレンテレフタレートまたは発泡ポリエチレンにより構成された発泡樹脂フィルム層である、請求項1または2に記載の包装容器。
  4. 前記接合層が、支持層および易剥離層を含む複数の樹脂層が積層されて構成されたイージーピール樹脂層であり、且つ、前記易剥離層は前記包装容器において前記接合層の最も容器内部側に配置され、前記接合層における前記易剥離層の容器外部側に前記遮光層が配置されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の包装容器。
  5. シート材が製袋されて形成された、前面、後面、および底面を有する包装容器であって、
    前記シート材は、外側フィルム層と、前記外側フィルム層よりも前記包装容器において容器内部側に配置される内側樹脂フィルム層と、前記外側フィルム層と前記内側樹脂フィルム層との間に配置され、前記外側フィルム層と前記内側樹脂フィルム層とを接合している接合層と、を有する積層フィルムであり、
    前記外側フィルム層が、ポリエステル系樹脂またはポリアミド系樹脂を含む樹脂素材により構成された樹脂フィルム層であり、
    前記内側樹脂フィルム層が、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂素材により構成されており、
    前記接合層が、支持層および易剥離層を含む複数の樹脂層が積層されて構成されたイージーピール樹脂層であり、且つ、前記易剥離層は前記包装容器において前記接合層の最も容器内部側に配置され、前記接合層における前記易剥離層の容器外部側には遮光材料により構成された遮光層が含まれており、
    さらに前記シート材は、前記前面を構成する前面構成シート部と、前記後面を構成する後面構成シート部と、前記底面を構成する底面構成シート部と、を含み、
    前記シート材が、前記外側フィルム層が前記包装容器において容器外部側に配置されるように折り畳まれ、前記前面構成シート部と前記後面構成シート部との対向する内面側の側縁部どうしが接合されて側部シール部が形成され、前記シート材が収容物を収容する収容領域を包囲するように製袋され、
    さらに、前記側部シール部の下部側には、前記前面構成シート部の一部および前記底面構成シート部の一部により構成された前側下部スカートシートと、前記後面構成シート部の一部および前記底面構成シート部の一部により構成された後側下部スカートシートと、が配置されているとともに、前記前側下部スカートシートと前記後側下部スカートシートとの側縁部どうしが接合されたスカートシール部が形成され、且つ、前記スカートシール部を介して前記前側下部スカートシートと前記後側下部スカートシートとが一繋がりになったスカート部が形成されており、
    少なくとも前記収容領域に前記収容物が収容されて前記底面を下側にして載置面に設置された状態で自立可能である、
    包装容器。
  6. 前記遮光層が、前記接合層における前記支持層の表面に形成された遮光印刷層である、請求項5に記載の包装容器。
  7. 前記遮光層が、前記接合層における前記易剥離層の容器外部側に配置された、着色成分により着色された着色樹脂により構成された着色樹脂フィルム層あるいは発泡ポリエチレンテレフタレートまたは発泡ポリエチレンにより構成された発泡樹脂フィルム層である、請求項5または6に記載の包装容器。
  8. 前記遮光層が、遮光材料により構成された層が2層以上積層された複層構造である、請求項1~7のいずれか1項に記載の包装容器。
  9. 前記遮光層が、少なくとも前記収容領域を包囲している容器本体領域の全面に備わる、請求項1~8のいずれか1項に記載の包装容器。
  10. 請求項1~9のいずれか1項に記載の包装容器と、前記包装容器の前記収容領域に収容された収容物と、を備える、容器詰め品。
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