JP2023009970A - 包装容器 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023009970000001
【課題】合成樹脂の使用量の低減と、異物の残存防止性とを両立できる包装容器を提供すること。
【解決手段】本発明の包装容器1は、合成樹脂からなる樹脂部材と、紙層50とセルロース系フィルム層51とが積層した積層体5とを具備している。積層体5は、セルロース系フィルム層51が粘着剤53を介して樹脂部材に剥離可能に接合されている。積層体5は、例えば包装容器1が具備するキャップ3等の樹脂部材に剥離可能に接合されている。粘着剤53の接着力は、10N/25mm以上であることが好ましい。
【選択図】図3

Description

本発明は、包装容器に関する。
環境負荷の低減の観点から、合成樹脂からなるシート部材と、紙層からなるシート部材とを用いて形成された包装容器が提案されている。例えば特許文献1には、繊維構造物からなる紙層とプラスチックフィルム層とが貼り合わされた積層体からなり、該紙層が部分的に存在せず該プラスチックフィルム層のみによって形成された透明もしくは半透明な窓部が設けられた、紙パウチ包装体が開示されている。
また、店頭における商品の視認性を高め、販促効果を得る観点から、外面にラベルが接合された包装容器が知られている。当該ラベルとして、紙層を構成部材として含むものが提案されている。例えば、特許文献2には、紙層の表面にインキやニスによる印刷層を有し、該紙層の裏面に、浸透補強塗工層をしみ込ませて形成された感熱接着層を有し、層間剥離強度が剥離強度よりも大きい、紙製ラベルが開示されている。
特許文献3には、紙基材と感熱接着層が剥離層を介して積層されており、該感熱接着層面が容器表面の接着面を形成し、該容器表面から少なくとも該紙基材が剥離可能である、ラベルが開示されている。
特開2004-115118号公報 特開2007-206306号公報 特開2011-013395号公報
紙層を含む包装容器やラベルは、紙層を用いることで合成樹脂の使用量を低減できるとともに、該紙層に印刷を施すことによって、合成樹脂からなる構成部材にインクが付着することを防ぐことができる。その結果、合成樹脂にインクが混入しないので、該合成樹脂の高いリサイクル性が期待できる。これと同様に、リサイクル性を高める観点から、合成樹脂からなる構成部材には接着剤等の合成樹脂以外の異物が付着しないことが望ましい。しかしながら、紙層と、合成樹脂からなる構成部材との分離が不十分であると、紙層が層間剥離する、いわゆる「紙剥け」が生じることがある。この場合、合成樹脂からなる構成部材に、紙層の一部や該紙層を接着させる接着剤が異物として残存してしまうので、合成樹脂のリサイクル性が低下する虞がある。特許文献2及び3は、紙層を含むラベルの剥離性について検討しているが、合成樹脂の使用量の低減と、合成樹脂からなる構成部材への異物の残存防止性とを両立する点が不十分であった。特許文献1も同様に、これら両立が不十分であった。
本発明は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る、包装容器を提供することに関する。
本発明は、包装容器に関する。
前記包装容器は、合成樹脂からなる樹脂部材と、紙層とセルロース系フィルム層とが積層した積層体とを具備していることが好ましい。
前記積層体は、前記セルロース系フィルム層が粘着剤を介して前記樹脂部材に剥離可能に接合されていることが好ましい。
本発明の包装容器によれば、合成樹脂の使用量の低減と、樹脂部材への異物の残存防止性とを両立できる。
図1は、本発明に係る包装容器の一実施形態を示す斜視図である。 図2は、図1に示す容器本体(容器からラベルを除去した状態)を示す斜視図である。 図3(a)は、図1に示すラベルがキャップに接合された状態を示す断面図であり、図3(b)は、該ラベルを該キャップから剥離した状態を示す断面図である。 図4は、本発明に係るセルロース系フィルム層を具備しないラベルをキャップから剥離した状態を示す断面図である。 図5は、本発明に係る包装容器の別の実施形態を示す斜視図である。 図6は、本発明に係る包装容器のさらに別の実施形態を示す図であって、一方の側壁側から視た正面図である。 図7は、図6に示す包装容器を底部から視た斜視図である。 図8は、本発明に係る包装容器のさらに別の実施形態を示す図であって、一方の側壁側から視た正面図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1~3には、本発明の包装容器の一実施形態が示されている。
本実施形態の包装容器1(以下、単に「容器1」ともいう。)は、図1に示すように、容器本体10と、該容器本体10に接合されたラベル19とを有している。このラベル19は容器本体10が具備するキャップ3に接合されている。
本実施形態の容器本体10は、図1及び図2に示すように、スパウト付パウチ容器であり、可撓性のシートから形成されている。斯かる容器本体10は、内容物の収容空間を有し、該内容物を外部に注出可能になされている。具体的には、容器本体10は、前記収容空間を形成する胴部15と、内容物を吐出させる注出部2と、該注出部2に装着されるキャップ3とを備えている。胴部15は、相対する一対の側壁11a,11bと、該側壁11a,11bの一方端側及び他方端側の両端側において、該側壁どうしを連結する襠部13,14とを有している。これら2つの襠部13,14のうち、一方の襠部13に注出部2が設けられている。以下、注出部2が設けられた方の襠部13を「天面部13」ともいい、注出部2が設けられていない方の襠部14を「底部14」ともいう。
本実施形態の容器本体10は、底部14を水平面に設置させることで、自立可能である。斯かる自立状態において、容器本体10の高さ方向Zは、鉛直方向と一致する。すなわち、容器本体10の底部14が下方になり、前記高さ方向Zにおける該底部14の反対側(例えば注出部2側)が上方になる。以下、特に断らない限り、図1及び図2に示す実施形態の容器本体10(容器1)の説明は、自立状態における容器本体10(容器1)の説明とする。
本実施形態の容器本体10は、側壁11a,11bに対し左右方向となる幅方向Xと、該幅方向Xに直交する奥行方向Yとを有している。以下、説明の便宜上、一対の側壁11a,11bの一方を「前側壁11a」,他方を「後側壁11b」ともいう。
容器本体10における一対の側壁11a,11bは、奥行方向Yにおいて対向配置されており、天面部13及び底部14は、高さ方向Zにおいて対向配置されている(図1及び図2参照)。
本実施形態の胴部15が備える一対の側壁11a,11b及び2つの襠部13,14それぞれは、可撓性のシート31a,31b,33,34によって形成されている。当該シート31a,31b,33,34は合成樹脂からなる層(以下、「合成樹脂層」ともいう。)により形成されている。胴部15は、その内部に内容物の収容空間を有する。斯かる収容空間は、合成樹脂層からなるシート31a,31b,33,34によって形成されている。
胴部15を構成する各部11a,11b,13,14の接合状態について、図2を参照しながら説明する。
一対の側壁11a,11bそれぞれは側壁形成シート31a,31bにより形成されている。天面部13は、天面部形成シート33により形成されている。天面部形成シート33は、胴部15の上端部であって一対の側壁11a,11bの間に固定されている。より詳細には、奥行方向Yにおいて天面部形成シート33を、前側壁11a側の前半分と、後側壁11b側の後半分とに二等分したとき、前側壁11aを形成する側壁形成シート31aの上縁部と、天面部形成シート33の前半分の周縁部とが、前側上部シール部t1により接合されている。また、後側壁11bを形成する側壁形成シート31bの上縁部と、天面部形成シート33の後半分の周縁部とが、後側上部シール部t2により接合されている。すなわち、前側上部シール部t1及び後側上部シール部t2それぞれは、天面部形成シート33と、側壁11a,11bを形成する側壁形成シート31a,31bとを接合している。
図2において胴部15は、幅方向Xの両端部において、前側壁11aを形成する側壁形成シート31aの両側縁部と、後側壁11bを形成する側壁形成シート31bの両側縁とが接合された一対のサイドシール部16,16を有している。この一対のサイドシール部16,16は、前側上部シール部t1及び後側上部シール部t2の下端から下方に延びて形成されており、一対の側壁形成シート31a,31bにおける合成樹脂層どうしを接合している。これにより、胴部15の筒状部分が形成されている。
図2において底部14は、底部形成シート34により形成されている。底部形成シート34は、胴部15の下端部であって一対の側壁11a,11bの間に固定されている。より詳細には、奥行方向Yにおいて底部形成シート34を、前側壁11a側の前半分と、後側壁11b側の後半分とに二等分したとき、前側壁11aを形成する側壁形成シート31aの下縁部と、底部形成シート34の前半分の周縁部とが、前側下部シール部t3により接合されている。また、後側壁11bを形成する側壁形成シート31bの下縁部と、底部形成シート34の後半分の周縁部とが、後側下部シール部t4により接合されている。すなわち、前側下部シール部t3及び後側下部シール部t4それぞれは、底部形成シート34と、側壁11a,11bを形成する側壁形成シート31a,31bとを接合している。
胴部15は、このように、一対の側壁形成シート31a,31b、天面部形成シート33、底部形成シート34の各部が接合されることによって袋状に形成されており、内部に、内容物の収容空間を有している。
本実施形態の胴部15において、前側下部シール部t3及び後側下部シール部t4それぞれは、サイドシール部16よりも下方に位置している。これら前側下部シール部t3及び後側下部シール部t4の側縁部どうしは接合されており、これにより環状のスカート部Sが形成されている。スカート部Sは、底部14の周縁から下方(高さ方向Zの外方)に突出している。これによりスカート部Sは、底部14周縁から垂下した筒状の周壁部分をなしており、該スカート部Sが載置面に配されることで、容器本体10の自立状態をより安定化できる。
図2に示すように、天面部13は、幅方向Xにおける中央部がその両側に位置する側部よりも上方に位置しており、該側部は傾斜した部分となっている。斯かる中央部に、注出部2が形成されている。
容器本体10は、胴部15(天面部13)から突出した注出部2と、該注出部2に装着されるキャップ3とを有している。注出部2は、注出部形成部材20により構成されている。斯かる注出部形成部材20は、図2に示すように、筒状部21とフランジ部23とを備えており、該筒状部21が、板状のフランジ部23に立設されている。注出部形成部材20は、フランジ部23において筒状部21が設けられている側の面が胴部15の天面部13の内面と接するように固定されており、筒状部21が天面部13を貫通し、該天面部13から突出した状態で固定されている。筒状部21は、その内部を貫通する注出路を有しており、該注出路の上端に開口部22を有している。筒状部21は、その外周面に複数の螺条が形成されている。
容器本体10におけるキャップ3は、その内周面に複数の螺条が形成されており、筒状部21に脱着自在に螺合可能である。キャップ3は、注出部2に装着された状態において開口部22を閉鎖している。
容器1は、樹脂部材と、該樹脂部材に接合された積層体5とを具備している。本実施形態の容器1では、胴部15、注出部2、及びキャップ3が、合成樹脂からなる樹脂部材である。樹脂部材であるキャップ3には、ラベル19が接合されている。斯かるラベル19は、商品の販促に用いられるアイキャッチラベルであり、商品の特長や使用方法等の商品情報が表示されている。ラベル19や後述する容器本体10の外面に積層体5を用いる場合、該積層体5の紙層50に印刷が施されることが好ましい。これにより、樹脂部材へのインクの混入が抑制されるので、後述する樹脂部材のリサイクル性を向上できる。
本実施形態のラベル19は、紙層50とセルロース系フィルム層51とが積層した積層体5からなる(図3参照)。後述する実施例で示すように、積層体5がセルロース系フィルム層51を備えることは、樹脂部材と積層体5との接合状態の維持や、積層体5の強度維持に有効である。
積層体5において、セルロース系フィルム層51の全域が樹脂部材と接合されていてもよく、該セルロース系フィルム層51の一部が樹脂部材と接合されていてもよい。図3に示すラベル19は、セルロース系フィルム層51側の面の一部のみが樹脂部材に接合され、該ラベル19の樹脂部材に接合されていない部分が、樹脂部材における該ラベル19との接合部分から突出している。これに代えて、セルロース系フィルム層51側の面の全域が樹脂部材に接合されていてもよい。
後述するように、積層体5が接合された樹脂部材は、容器1を構成する任意の構成部材とすることができる。同様に、積層体5も、容器1を構成する任意の構成部材とすることができる。
本実施形態の積層体5からなるラベル19は、セルロース系フィルム層51が粘着剤53を介して樹脂部材であるキャップ3に剥離可能に接合されている〔図3(a)参照)。樹脂部材と積層体5とは、積層体5を樹脂部材に実質的に残存させないように剥離可能な程度に接合されていることが好ましい。斯かる構成をより確実に具備させる観点から、粘着剤53として、加熱粘着剤やイージーオープン樹脂等を用いることが好ましい。
加熱粘着剤としては、アクリル系2液架橋型粘着剤等が挙げられる。アクリル系2液架橋型粘着剤としては、例えば商品名「BPS6458」(トーヨーケム株式会社製)、商品名「BPS6017」(トーヨーケム株式会社製)等が好ましい。
イージーオープン樹脂は、ヒートシール等によって接合することができるシーラント樹脂層を形成可能な樹脂であって、さらに、この接合力を上回る物理的な力によってシーラント樹脂層で剥離させることが可能な樹脂である。イージーオープン樹脂には、シーラント樹脂層の接合界面で剥離する形態を有する界面剥離タイプ、接合界面付近で凝集破壊(素材自身の破壊)を伴いながら剥離する凝集剥離タイプ、及び多層フィルムで構成されたシーラント樹脂層の層間が剥離する層間剥離タイプ等がある。
樹脂部材がポリオレフィン系樹脂の単一種で構成されている場合、積層体5の一部(例えば紙層50)や粘着剤53の剥がれ残りの発生をより抑制する観点から、界面剥離タイプ又は凝集剥離タイプを使用することが好ましい。なかでも、コスト面及び接合の安定性から凝集剥離タイプを使用するのがより好ましい。樹脂部材がポリエチレン系樹脂の単一種で構成されている場合、凝集剥離タイプとして、ポリエチレン系樹脂と他の種類の樹脂による二元系であり、剥離後に樹脂部材に残る粘着剤53の剥がれ残りがポリエチレン系樹脂のみであるようなイージーオープン樹脂を用いることがより好ましい。
剥離性を維持しつつ、湿気による積層体5の強度低下を防止する観点から、粘着剤53としては、アクリル系樹脂粘着剤を用いることが好ましい。アクリル系樹脂粘着剤としては、例えば、リンテック株式会社製のPW、KV11、MHR等が挙げられる。
本実施形態の積層体5は、紙層50とセルロース系フィルム層51とが積層した積層構造を有している。積層体5と樹脂部材との接合状態において、セルロース系フィルム層51と、粘着剤53からなる層とが直接積層しており、紙層50と粘着剤53とが直接接触していない。これにより、紙層50の強度が高められるとともに、積層体5を樹脂部材から剥離する際に、積層体5における紙層50の層間剥離が効果的に抑制される。すなわち、紙剥けが生じ難く、積層体5を良好に剥離できる〔図3(b)参照〕。その結果、樹脂部材にとって異物となる紙の残存を防止できるので、該樹脂部材のリサイクル性を高めることができる。しかも積層体5では、粘着剤53と直接接触する層としてセルロース系フィルム層51を採用しているので、容器全体としての合成樹脂の使用量を低減できる。このように本実施形態の容器1は、合成樹脂の使用量の低減と、樹脂部材への異物の残存防止性とを両立できる。
一方、紙層50単体に直接粘着剤53を塗工して樹脂部材に接合させると、該紙層50を剥離したときに、紙層50が層間剥離し易い(図4参照)。この場合、樹脂部材に紙層50の破片50´とこれに接着した粘着剤53´とが樹脂部材に残存するので、該樹脂部材のリサイクル性が損なわれる。
紙層50の強度をより向上させて、紙剥けや樹脂部材からの積層体5の脱落をより抑制する観点から、積層体5においてセルロース系フィルム層51が、紙層50の何れか一方又は双方の面に積層していることが好ましい。
本実施形態の積層体5では、紙層50の一方の面にのみセルロース系フィルム層51が積層している。この場合、紙層50は、セルロース系フィルム層51とは反対側の面に、ニス等が塗工されたり、印刷が施されたりしてもよい。また、積層体5は、紙層50の両面にセルロース系フィルム層51が積層していてもよい。
積層体5の剥離性及び接合力をより両立させる観点から、粘着剤53の接着力は、好ましくは8N/25mm以上、より好ましくは15N/25mm以上であり、また好ましくは30N/25mm以下、より好ましくは25N/25mm以下であり、また好ましくは8N/25mm以上30N/25mm以下、より好ましくは15N/25mm以上25N/25mm以下である。
接着力は以下の方法により測定される。
幅25mm×長さ150mmのグロス紙からなるシート片(坪量90g/m)を用意し、該シート片の一方の面に粘着剤53を厚みが2~15μmとなるように塗工する。次いで、粘着剤53を塗工した面が接着面となるように、シート片をステンレス板(SUS板)の表面に貼着させ、2kgのローラを1往復させ圧着させる。圧着後、24時間静置し、シート片の一端から25mmの部分をSUS板から剥がす。この剥がした部分のSUS板を引張試験機(例えばオリエンテック社製、テンシロン)の一方のチャックに固定し、シート片の前記一端を他方のチャックに固定する。次いで、引張速度300mm/minで、シート片を180°に折り返すようにSUS板から引き剥がし、引張強度を測定する。測定環境は23℃50%RHとする。以上の測定を3回繰り返し、引張距離が100mmとなった時点の測定値の平均を、粘着剤53の接着力とする。
積層体5における紙層50は、単層構造を有していてもよく、複数の層が積層された積層構造を有していてもよい。
紙の使用量の低減と積層体5の強度とをより両立させる観点から、積層体5における紙層50の坪量は、好ましくは45g/m以上、より好ましくは80g/m以上であり、また好ましくは150g/m以下、より好ましくは110g/m以下であり、また好ましくは45g/m以上150g/m以下、より好ましくは80g/m以上110g/m以下である。紙層50が積層構造を有する場合、複数の層の合計坪量が上述した範囲であることが好ましい。
紙層50の形成材料は、紙材として使用可能なものを特に制限なく用いることができる。例えば、クラフト紙、上質紙、模造紙、グラシン紙、パーチメント紙、合成紙、白板紙、マニラボール、ミルクカートン原紙、カップ原紙、アイボリー紙などが挙げられる。そして、その原料としては、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)あるいは針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)に代表される針葉樹由来のパルプや広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)に代表される広葉樹由来のパルプ等の木材パルプ、綿パルプや麻パルプ等の非木材パルプ、キュプラやレーヨン等の再生セルロース繊維などが挙げられる。
耐久性の観点から、この紙層50は、NBKP又はNUKPを原料として用いた紙材により構成されたものであるのが好ましく、特に、これらのうち繊維長が比較的長いもの(例えば繊維長が0.5mm以上であるNBKPまたはNUKP)を原料として用いた紙材により構成されたものであるのがより好ましい。
上記と同様の観点から、紙層50におけるNBKPの含有量は、好ましくは50質量%以上である。
積層体5におけるセルロース系フィルム層51は、セルロース系フィルムからなる。セルロース系フィルムとしては、トリアセチルセルロースフィルム、ジアセチルセルロースフィルム、セルロースアセテートプロピオネートフィルム、セルロースジアセテートフィルム、セルロースアセテートブチレートフィルム、セロファン等が挙げられる。紙剥けをより抑制する観点から、セルロース系フィルム層51は、セルファンからなることが好ましい。また、これらセルロース系フィルムは、両面がアクリル系樹脂やビニル系樹脂、ポリ塩化ビニルデン系樹脂等の防湿樹脂でコーティングされていてもよく、されていなくともよい。
セルロース系フィルム層51は、単層構造を有していてもよく、複数のセルロース系フィルムが積層した積層構造を有していてもよい。セルロース系フィルム層51が複数のセルロース系フィルムを積層してなる場合、該セルロース系フィルム層51は、同じ種類のセルロース系フィルムが積層されていてもよく、異なる種類のセルロース系フィルムが積層されていてもよい。
積層体5の剥離性をより向上させる観点から、積層体5におけるセルロース系フィルム層51の厚みW1〔図3(a)参照〕は、好ましくは10μm以上、より好ましくは20μm以上であり、また好ましくは100μm以下、より好ましくは60μm以下であり、また好ましくは10μm以上100μm以下、より好ましくは20μm以上60μm以下である。セルロース系フィルム層51が、複数のセルロース系フィルムが積層した積層構造を有する場合、セルロース系フィルム層51の厚みW1は、複数のセルロース系フィルムの合計の厚みとする。
セルロース系フィルム層51の厚みW1は、マイクロメータを用いて測定できる。
積層体5は、紙層50の一方又は双方の面にセルロース系フィルム層51を積層し、ドライラミネーション加工または粘着剤によって両層50,51間を接合することにより得られる。得られた積層体5は、セルロース系フィルム層51に粘着剤53が塗工されて、樹脂部材に接合される。
本実施形態の容器本体10は樹脂部材を含んで構成されている。胴部15は、前述したように、合成樹脂層からなるシート部材31a,31b,33,34により構成されている。合成樹脂層の形成材料は、単層又は多層の公知の合成樹脂フィルムを用いることができる。リサイクル性をより向上する観点から、合成樹脂層は、単一種類の合成樹脂からなる単層又は多層の合成樹脂フィルムであることが好ましい。合成樹脂フィルムの構成樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂等の公知の構成樹脂が挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂としては、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(ULDPE)、これらの何れかを延伸した一軸延伸ポリエチレン(OPE)、二軸延伸ポリエチレン(BOPE)、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)等のポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン、ホモポリプロピレン、ランダムコポリマーポリプロピレン等のポリプロピレン系樹脂等が挙げられる。リサイクル性をより向上させる観点から、これらの中でもポリエチレン系樹脂が好ましい。
ポリエステル系樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、非晶性ポリエチレンテレフタレート(非晶性PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)等が挙げられる。
リサイクル性をより向上させる観点から、合成樹脂層は、単一種類の合成樹脂からなることが好ましく、単一種類のポリオレフィンからなることがより好ましい。例えば、合成樹脂層が、複数の層が積層された積層構造を有する場合、それらの各層を構成する全ての構成樹脂が何れもポリオレフィン系樹脂であることがより好ましい。
上記と同様の観点から、合成樹脂層は、ポリオレフィン系樹脂以外の構成樹脂を実質的に含まないことが好ましい。「実質的に含まない」とは、質量割合として1%未満であることを意味し、0.5%未満であることが好ましく、0%であることが最も好ましい。
例えば合成樹脂層が単一種類のポリエチレン系樹脂で構成されていると、複数の層が積層された積層構造を有していたとしても、層間の接合をヒートシールにより容易に行うことができ、ラミネート接合を行うシーラント樹脂層を形成する必要がない点で好ましい。
注出部形成部材20の形成材料には、合成樹脂を用いることができる。斯かる合成樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリブテン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂、ナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ乳酸等が挙げられる。
注出部形成部材20における筒状部21とフランジ部23とは、合成樹脂の射出成形等により一体成形されていることが好ましい。
本実施形態の容器1は、例えば、被詰め替え容器に内容物を再充填又は補充するための詰め替え容器として好ましく用いられる。被詰め替え容器としては、例えば、注出ノズル付のキャップを備えた注出容器等が挙げられる。
また、容器1に収容される内容物は、液体でも粉体でもよい。内容物が液体である場合、その粘度は、例えば30℃において1mPa・s以上であることが好ましく、そして、12万mPa・s以下であることが好ましく、6万mPa・s以下であることがより好ましい。粘度は、B型粘度計(例えば東機産業社製ビスコメーターTV-10やビスコメーターTVB-10等)により測定される。
容器1に収容される内容物は、特に限定されないが、例えばシャンプー、ヘアコンディショナー、ヘアリンス等の液状のヘアケア剤、ボディソープやハンドソープ等の液体石鹸、衣類や食器用の液体洗剤、柔軟剤や漂白剤、バストイレや床洗浄用の液体洗浄剤、液状の化粧品、液状の飲料、食品、医薬品、エンジンオイル等が挙げられる。
上述した実施形態の容器1は、容器本体10におけるキャップ3に積層体5からなるラベル19が接合されていたが、本発明の容器は、図1~図3に示す形態に限定されず、他の形態であってもよい。以下に、本発明に係る容器の別の実施形態について説明する。以下では、別の実施形態について、図1~図3に示す実施形態と異なる構成部分を主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない構成部分は、図1~図3に示す実施形態についての説明が適宜適用される。
図5に、本発明の容器の別の実施形態が示されている。図5に示す容器1aは、胴部15における一対の側壁11a,11bの表面が、積層体5からなる外面シート18により形成されている。具体的には、合成樹脂層からなり且つ側壁11a,11bの内面を形成する側壁形成シート31a,31bに、外面シート18が接合されている。すなわち、側壁形成シート31a,31bが樹脂部材であり、該樹脂部材に外面シート18が接合されている。このように、積層体5が接合される樹脂部材は、胴部15であってもよく、より詳細には側壁11a,11bであってもよい。また、容器本体10を構成するシート部材が、積層体5であってもよい。本実施形態の場合、側壁11a,11bが、合成樹脂層(側壁形成シート31a,31b)と、該合成樹脂層を覆う外面シート18とが積層された積層構造を有している。
容器本体10が、積層体5からなる外面シート18を備えている場合、容器本体10はその外面の少なくとも一部が紙層50により形成されている。斯かる外面シート18は、胴部15における側壁11a,11bの内面を形成するシート31a,31bに接合されていてもよく、胴部15における襠部13,14の内面を形成するシート33,34に接合されていてもよい。
本実施形態の容器1aは、胴部15を形成するシートとして、合成樹脂層と積層体5(外面シート18)とを具備するので、容器1a全体の合成樹脂の使用量を低減できる。斯かる効果をより確実に奏させる観点から、合成樹脂層の厚みは、好ましくは40μm以上250μm以下、より好ましくは50μm以上150μm以下である。
本実施形態の容器1aは、側壁11a,11bの外面を形成する外面シート18(積層体5)を、該側壁11a,11bの内面を形成する側壁形成シート31a,31bから剥離可能である(図5参照)。これにより、樹脂部材である胴部15について、優れたリサイクル性が得られる。
図6及び図7に、本発明の容器のさらに別の実施形態が示されている。図6及び図7に示す容器1bの容器本体10bは、一対の側壁11c,11dと、該側壁11c,11dどうしを連結する襠部14bとを有している。本実施形態の容器1bは、容器1bの高さ方向Zにおける一端側のみに、この襠部14bを備えている。斯かる襠部14bは、該容器1bの底部となっている。すなわち、容器1bは天面部を有していない。
本実施形態の容器1bも、底部の周縁から下方に突出する筒状のスカート部Sを有しており(図7参照)、容器本体10の底部(襠部14b)を水平面に設置させることで、自立可能である(図6参照)。
本実施形態において、一対の側壁11c,11dは、上縁部側の角部に、側壁形成シートの一部からなる注出部2bを有しており、該一対の側壁11c,11dの両側縁部どうしと、該注出部2bを含む上縁部どうしが接合されている。
本実施形態の容器1bは、収容空間に内容物を収容した後、注出部2bにおける側壁形成シートどうしを接合することにより密封される。内容物を外部に取り出す(吐出させる)際は、注出部2bを切り取って開口し、該開口を介して内容物を吐出させる。
本実施形態の容器1bは、樹脂部材である注出部2bに、積層体5からなるラベル19が接合されている(図6及び図7参照)。
図8に、本発明の容器のさらに別の実施形態が示されている。図8に示す容器1cの容器本体10cは、一対の側壁11e,11f及び襠部13cが複数の層が積層した積層構造を有しており、これらの層間に形成された非接合領域12に充填材が封入されて形成される充填材封入部7を備えている。
非接合領域12に充填材が封入されると、前記積層構造の厚み方向に膨らんで充填材封入部7が他の部分よりも膨出する。これにより、容器1cの自立時の姿勢確保、及び剛性を向上できる。
本実施形態には、非接合領域12に充填材が封入されて膨らんだ形態だけでなく、充填材が封入される前あるいは充填材を除去した後の、充填材封入部7が膨らむ前の形態も包含される。
非接合領域12は、前記積層構造が有する層間に形成することができる。例えば、前記積層構造において、外面を形成する外層シート18aとこれの内面に積層される内層シート(図示せず)とを具備する場合、これらシート(層)の間に形成することができる。また外層シート18a及び内層シートの何れか一方又は双方が複数の層からなる場合、該外層シート18aにおける複数の層間及び内層シートにおける複数の層間の何れか一方又は双方に形成することもできる。斯かる外層シート18aに、積層体5からなる外面シート18がさらに接合されてもよい。
本実施形態の容器本体10cにおいて、非接合領域12の形状を画成するように、該領域12の周縁に沿って接合部16cが形成されている。斯かる接合部16cでは外層シート18aと内層シートとが接合されている。接合部16cは、ヒートシールを用いたパターン加熱、接着剤や糊殺し材のパターン塗工等により形成できる。
非接合領域12は、天面部13c及び両側壁11e,11fそれぞれに形成され、これらの非接合領域12が、天面部13cと前側壁11eとの間、及び天面部13cと後側壁11fとの間において連続している(図示せず)。すなわち、本実施形態において非接合領域12は、容器1cの前側壁11e、後側壁11f、及び天面部13の各周縁に沿って一繋がりとなるように形成されている。容器1cでは、非接合領域12と外部とを連通させる導入部等から、充填材が導入され、該非接合領域12が厚み方向に膨らんで、充填材封入部7が形成される。充填材の導入は、容器1cへの内容物の収容前あるいは収容された後に行われる。充填材封入部7の形成により、容器本体10c(胴部15)に剛性が付与される。また、容器本体10cの自立状態がより安定化するとともに、圧縮強度やスクイズバック性をより向上できる。前記導入部は、充填材を導入後に適宜の方法により封止され、必要に応じて切除される。
容器1cは、複数の独立した充填材封入部7を有していてもよい。また、天面部13、底部14及び側壁11e,11fの少なくとも1又は2以上が、充填材封入部7を有していてもよい。
また、本実施形態の充填材封入部7は、胴部15における各部11e,11f,13の周縁に沿って形成されているが、充填材封入部7は該周縁以外の部分に形成されていてもよい。
充填材封入部7の形成に用いられる充填材としては、流体(気体または液体)、固体(例えば粉粒体、樹脂ペレット等)又は半固体(例えば、発泡材等)を用いることができるが、容器1cの軽量化の観点から、気体を充填材として用いることが好ましい。
充填材として用いられる気体には、例えば、空気、窒素、酸素、不活性ガス(アルゴン、ヘリウム等)等が挙げられる。コスト等の観点から空気を用いるのが好ましい。
充填材封入部7の内圧は、特に限定されないが、容器1cの剛性をより確実に確保する観点から、ゲージ圧力換算で好ましくは10kPa以上、より好ましくは20kPa以上であり、また好ましくは500kPa以下、より好ましくは100kPa以下である。
上述した各実施形態における容器本体10,10a,10b,10cは、胴部15が可撓性のシート(例えば合成樹脂層)により形成されているので、内容物の排出後に、該胴部15を複数回折り曲げて折り畳んだり、押し潰すことが可能である。これにより、ゴミの保管場所の低減やゴミの減容が容易になる。
なお、図8に示す容器1cは、内容物を排出し切った後に、非接合領域12から充填材を除去し、容器1cの剛性を低下させてから、該容器1cを押し潰すことにより、コンパクトにすることができる。
本発明は、上述した実施形態に制限されず適宜変更可能である。また、上述した実施形態を組み合わせてもよい。
例えば、上述した実施形態の容器は自立可能なパウチ容器であったが、自立が不可能なものであってもよい。斯かる形態として、一対の側壁11a,11bどうしの端部であって、注出部2とは反対側の端部どうしが接合されたものが挙げられる。
また、図1~3に示す実施形態において、キャップ3は螺合により注出部2に装着されるものであったが、嵌着により装着されるものであってもよい。
また、本発明の容器は、キャップ3が装着される注出部2に代えて、容器本体10に着脱可能に装着されるポンプディスペンサーを備えていてもよい。
また、上述した実施形態において、ラベル19がキャップ3や注出部2に接合されていたが、ラベル19は胴部15の側壁や天面部に接合されていてもよい。
また、本発明の容器は、積層体5からなるラベル19と、積層体5を構成部材として含む胴部15とを備えていてもよい。
上述した実施形態の容器は、合成樹脂層(合成樹脂フィルム)からなるシート部材により形成された胴部15を具備していたが、本発明の容器は、容器本体10における胴部15がボトル容器であってもよい。ボトル容器は、熱可塑性の合成樹脂を用いて、ブロー成形したボトル形状を有するブロー成形体である。ボトル容器からなる胴部15は、例えば、筒状の周壁部と、該周壁部の下端部に設けられた底部と、該周壁部の上端部に設けられ、中央に開口が形成された環帯状の肩部と、該肩部の開口から上方に立設された注出部2とを備えており、これらの各部が一体成形されたものである。この場合、注出部2は、前記肩部から連続して立設された筒状部21からなる。胴部15がボトル容器である場合、ボトル形状を有するブロー成形体が樹脂部材である。斯かる樹脂部材(胴部15)に、積層体5からなるラベル19が接合されていてもよく、該胴部15の外面を覆うようにして積層体5からなる外面シート18が接合されていてもよい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
積層体5からなるラベル19を用意した。積層体5は、グロスコート紙(王子製紙株式会社製、商品名「OKトップコート+」、坪量84.9g/m)を紙層50とし、セロファン(フタムラ化学株式会社製、商品名「AZ-5」)をセルロース系フィルム層51とし、該紙層50の一方の面にセルロース系フィルム層51を積層することで作製した。セルロース系フィルム層51の厚みは20μmであった。得られた積層体5を80mm×80mmの正方形にカットし、これをラベル19とした。下記表1に、ラベル19における紙層50の坪量と、セルロース系フィルム層51の厚みを示す。紙層50の坪量は、小数点以下第1位を四捨五入して表1に示す。
〔実施例2及び3〕
実施例2では、セルロース系フィルム層51として、セロファン(フタムラ化学株式会社製、商品名「AZ-5」)を2枚重ねにして用いた点以外は、実施例1と同様の方法によりラベル19を作製した。斯かるセルロース系フィルム層51の厚みは40μmであった。
実施例3では、紙層50として、グロスコート紙(王子製紙株式会社製、商品名「OKトップコート+」、坪量104.7g/m)を用いた点以外は、実施例2と同様の方法によりラベル19を作製した。
〔比較例1及び2〕
比較例1では、実施例1の紙層50を、80mm×80mmの正方形にカットし、これをラベル19とした。
比較例2では、実施例1の紙層50における一方の面に、厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)を積層して、積層体を作製した。斯かる積層には、ドライラミネーターを用いた。この得られた積層体を、80mm×80mmの正方形にカットし、これをラベル19とした。
各実施例及び各比較例のラベル19を、図2に示すキャップ3に接合した。接合には、以下に示す粘着剤53それぞれを用いた。粘着剤i~iiiの接着力を下記表1に示す。接着力は前述した方法により測定した。
・粘着剤i:リンテック株式会社製、商品名PW
・粘着剤ii:リンテック株式会社製、商品名KV11
・粘着剤iii:リンテック株式会社製、商品名MHR
〔紙剥け評価〕
キャップ3にラベル19を接合して24時間静置した後、これをサンプルとした。次いで、3個のサンプルそれぞれについて、1名のパネラーが、キャップ3からラベル19を剥離する操作を行い、キャップ3にラベル19の一部が残存する紙剥けが生じた否かを確認した。全サンプルで紙剥けが生じなかった場合を、紙剥け「無」と評価し、1個でも紙剥けが生じた場合を紙剥け「有」と評価した。評価結果を下記表1に示す。
キャップ3にラベル19を接合して24時間静置した後、これをサンプルとした。斯かるサンプルを下記の条件(a)及び(b)で保存した。
条件(a):-5℃の環境下で、1週間保存した。
条件(b):40℃75%RHの環境下で、1週間保存した。
保存後、ラベルの脱落及びラベル反りについて以下の方法で評価を行った。
〔ラベル脱落評価〕
条件(a)で保存した3個のサンプル、及び条件(b)で保存した3個のサンプルそれぞれについて、キャップ3からラベル19が脱落したか否かを確認した。サンプルの斯かる保存と脱落の確認を行う工程を3回繰り返した。3回の各工程において全サンプルでラベル19の脱落が生じなかった場合を脱落「無」と評価し、1個でも脱落が生じた場合を脱落「有」と評価した。評価結果を下記表1に示す。
〔ラベル反り評価〕
条件(a)で保存した3個のサンプル、及び条件(b)で保存した3個のサンプルそれぞれについて、ラベル19の反りが発生したか否かを目視で確認した。具体的には、ラベル19が何れかの面側に反り返っているか否かを確認した。サンプルの斯かる保存とラベル反りの確認を行う工程を3回繰り返した。3回の各工程において全サンプルでラベル反りが生じなかった場合を、ラベル反り「無」と評価し、1個でもラベル反りが生じた場合をラベル反り「有」と評価した。評価結果を下記表1に示す。
〔ラベルにおける合成樹脂の使用率〕
各実施例及び各比較例のラベル19について、合成樹脂の使用率を求めた。当該使用率は、ラベルの全坪量に対する合成樹脂の坪量の比率(%)である。ラベルにおける合成樹脂の使用率を下記表1に示す。
Figure 2023009970000002
表1の結果から明らかなように、実施例1~3のラベル19は、粘着剤i~iiiの何れを用いても、キャップ3から剥離したときの紙剥けが生じず、積層体5であるラベル19を良好に剥離できた。すなわち、キャップ3(樹脂部材)に紙層50が異物として残存しないので、樹脂部材への異物の残存防止性が奏される。一方、比較例1のラベルは、接着力が高い粘着剤i及び粘着剤iiによる接合で紙剥けが生じた。
また、粘着剤i又は粘着剤iiを用いた場合、低温の保存条件(a)であっても高温多湿の保存条件(b)であっても、実施例1~3のラベル19は、キャップ3から脱落せず且つ反りも発生しなかった。実施例1~3と比較例1との対比より、キャップ3とラベル19との接合状態の維持や、ラベル19の剛性(強度)の維持に、セルロース系フィルム層51が有効であることが示された。
粘着剤i又は粘着剤iiを用いた場合、比較例2のラベルは、実施例1~3と同様に、紙剥けが生じず、キャップ3からの脱落や反りも発生しなかったが、実施例1~3に比して合成樹脂の使用率が高い結果となった。合成樹脂の使用率を低くすることは、CO排出量の削減の観点から好ましい。
以上の結果から、本発明の包装容器は、合成樹脂の使用量の低減と、樹脂部材への異物の残存防止性とを両立できることが示された。
1、1b、1c 包装容器
2 注出部
3 キャップ
5 積層体
7 充填材封入部
10,10a,10b,10c 容器本体
11a,11b 側壁
12 非接合領域
13 天面部
14 底部
15 胴部
16 サイドシール部
19 ラベル
20 注出部形成部材
21 筒状部
22 開口部
23 フランジ部
31a,31b 側壁形成シート
33 天面部形成シート
34 底部形成シート
51 セルロース系フィルム層
53 粘着剤
S スカート部
t1 前側上部シール部
t2 後側上部シール部
t3 前側下部シール部
t4 後側下部シール部
X 幅方向
Y 奥行方向
Z 高さ方向

Claims (7)

  1. 合成樹脂からなる樹脂部材と、紙層とセルロース系フィルム層とが積層した積層体とを具備しており、
    前記積層体は、前記セルロース系フィルム層が粘着剤を介して前記樹脂部材に剥離可能に接合されている、包装容器。
  2. 前記粘着剤の接着力が8N/25mm以上である、請求項1に記載の包装容器。
  3. 前記紙層の坪量が150g/m以下である、請求項1又は2に記載の包装容器。
  4. 前記セルロース系フィルム層の厚みが10μm以上である、請求項1~3の何れか1項に記載の包装容器。
  5. 前記セルロース系フィルム層が、前記紙層の何れか一方又は双方の面に積層している、請求項1~4の何れか1項に記載の包装容器。
  6. 内部に内容物の収容空間を有する容器本体を備えており、
    前記容器本体は、対向する一対の側壁と、該容器本体の高さ方向の一端側又は両端側それぞれに、該一対の側壁どうしを連結する襠部とを有する胴部を備えており、
    前記胴部は、前記襠部の周縁から該高さ方向の外方に突出するスカート部を有している、請求項1~5の何れか1項に記載の包装容器。
  7. 前記セルロース系フィルム層がセロファンからなる、請求項1~6の何れか1項に記載の包装容器。
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