JP2023054977A - 木造遮音床 - Google Patents

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祐 會田
Yu Aida
充隆 岡▲崎▼
Mitsutaka Okazaki
徹 林
Toru Hayashi
有二 高瀬
Yuji Takase
浩三 吉田
Kozo Yoshida
拓也 奥本
Takuya Okumoto
大祐 冨永
Daisuke Tominaga
祐亮 小林
Yusuke Kobayashi
裕希 室
Hiroki Muro
清輝 森
Kiyoteru Mori
年男 齋藤
Toshio Saito
泰伸 勝山
Yasunobu Katsuyama
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Abstract

【課題】木造建築に適した加工性の良い木質系であって、小梁の長手方向に対する直交方向の剛性比を高めて重量床衝撃音遮断性能を向上させることができ、かつ全高の増加を抑制することができる木造遮音床を提供する。【解決手段】建築物の上下階の間に位置する構造床50Bを有する。構造床は、複数の小梁10、複数の下面交差板12、及び単一又は複数の上面交差板14を有する。複数の小梁10は、両端が建築物の躯体に固定され、その長手方向に水平に延び、その幅方向に互いに第1間隔P1を隔てて平行に位置する。複数の下面交差板12は、両端が建築物の躯体に固定され、幅方向に水平に延び、中間部が複数の小梁の下面に固定され、長手方向に互いに第2間隔P2を隔てて平行に位置する。上面交差板14は、両端が建築物の躯体に固定され、中間部が複数の小梁の上面に固定され、複数の下面交差板に対向して水平に位置する。【選択図】図5

Description

本発明は、重量床衝撃音を低減するための木造遮音床に関する。
近年、木造住宅建築物等の建築物の床構造として、JIS A 1418による重量床衝撃音遮断性能及び軽量床衝撃音遮断性能を満たす木造遮音床が要望されている。
「重量床衝撃音」は、子どもが飛び跳ねたり、椅子を動かしたときなどに、「ドスン」「ガタン」と大きく下の階に伝わる鈍くて低い音を意味する。また、「軽量床衝撃音」は、スプーンなどを床に落として「コツン」といったり、スリッパで歩いて「パタパタ」するように、比較的軽めで高音域の音を意味する。
このうち、軽量床衝撃音は床材表面の素材(例えばカーペット)により比較的容易に低減することができる。一方、重量床衝撃音は床材表面の素材のみでは低減が困難である。
そこで、重量床衝撃音を低減するために、例えば特許文献1が開示されている。
特許文献1の「床構造」は、床小梁が一定の間隔を置いて配設され、その床小梁の上に床小梁と直交方向に床根太が一定の間隔を置いて配設され、この床根太の上に床パネルが載置されている。
この床構造において、床パネルを厚さ15mmのパーティクルボードで形成し、床根太を幅38mm,高さ51mmの木製根太で形成すると共に352mmのピッチで配設する。また、床小梁を幅75mm,高さ175mm以上,厚さ2.3mmの鋼製小梁で形成すると共に750mmのピッチで配設する。これにより、床全体の単位幅当たりの曲げ剛性を3.45×10[N・m/m]以上にし、かつ、床全体での面密度を26.94[kg/m]以上にすることを提案している。
また、非特許文献1は、異方性スラブの振動特性に関する参考文献である。
特開平9-88299号公報
渡辺 大助,井上 勝夫,鈴木 俊男,「異方性スラブの振動特性に関する基礎的検討」,日本建築学会環境系論文集,2012,77巻,680号,p.761-769
しかし、特許文献1の「床構造」には、以下の問題点があった。
(1)床小梁(以下、「小梁」)として鋼製小梁を用いるので、木製の小梁と比較して、重量が大きいため、人力によるハンドリングが難しく、現場の寸法に合わせての加工が困難であり、作業効率が悪い。
(2)小梁を支持する外枠(中梁又は大梁)が木製の建物(例えば木造建築)の場合、鋼製小梁との熱膨張率が異なるため、強固な結合が難しく、隙間や緩みが生じやすい。
(3)従来の軸組工法では、小梁架構は一方向のみであり、小梁直交方向の剛性が弱い。そのため、重量床衝撃音遮断性能を向上させるためには、小梁直交方向の剛性を大幅に高める必要がある。
(4)特許文献1の「床構造」の鋼製小梁を木製小梁に置き換えた場合、床全体での面密度を高める(例えば、26.94[kg/m]以上にする)には、床小梁と床根太の両方を大型化する必要が生じ、床構造の全高が過大となる。
本発明は、上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の第1の目的は、木造建築に適した加工性の良い木質系であって、小梁の長手方向に対する直交方向の剛性比を高めて重量床衝撃音遮断性能を向上させることができ、かつ全高の増加を抑制することができる木造遮音床を提供することにある。
また、第2の目的は、二重床と吊天井を設けることができ、かつ全高の増加を抑制することができる木造遮音床を提供することにある。
本発明によれば、建築物の上下階の間に位置する構造床を有し、
前記構造床は、両端が前記建築物の躯体に固定され、その長手方向に水平に延び、その幅方向に互いに第1間隔を隔てて平行に位置する複数の小梁と、
両端が前記躯体に固定され、前記幅方向に水平に延び、中間部が複数の前記小梁の下面に固定され、前記長手方向に互いに第2間隔を隔てて平行に位置する複数の下面交差板と、
両端が前記躯体に固定され、中間部が複数の前記小梁の上面に固定され、複数の前記下面交差板に対向して水平に位置する単一又は複数の上面交差板と、有する、木造遮音床が提供される。
上記本発明の構成によれば、上面交差板と下面交差板が小梁の上面と下面に固定され小梁の幅方向に水平に延びるので、小梁の高さに比較して上面交差板と下面交差板の板厚が小さくても、下面交差板と上面交差板からなる合成梁の曲げ剛性を大きくできる。
従って、木造建築に適した加工性の良い木質系であっても、小梁の長手方向に対する直交方向の曲げ剛性比を高めて重量床衝撃音遮断性能を向上させることができ、かつ全高の増加を抑制することができる。
曲げ剛性の弱軸/強軸比率の改善による効果の試算結果である。 参考例の木造遮音床の説明図である。 本発明の第1実施形態を示す木造遮音床の説明図である。 本発明の第2実施形態を示す木造遮音床の説明図である。 本発明の第3実施形態を示す木造遮音床の側面断面図である。 梁の断面形状と断面二次モーメントとの関係を示す一般式である。
以下、本発明の好ましい実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
(木造軸組床 梁直交床上根太による効果の試算)
1.目的
梁直交床上根太による床衝撃音低減効果について、床振動の基本性能である基本インピーダンス(無限大板における加振力Fと加振点応答速度Vの比)を指標とした効果試算を行った。
「基本インピーダンスZ」とは、無限大の板における加振力Fと、加振点における床の応答速度Vとの比(Z=F/V)を意味する。
2.検討方法
重量床衝撃音遮断性能と関連付けられる、床の基本インピーダンスZを算出し検討する。
軸組床の基本インピーダンスZ[kg/s]の算出には、非特許文献1に示された異方性スラブの以下計算式を応用する。
Z=8((B1・B2)0.5・M)0.5・・・(1)
ここで、B1:強軸方向曲げ剛性[Nm]、B2:弱軸方向曲げ剛性[Nm]、M:面密度[kg/m]である。
また、基本インピーダンスレベルLz[dB]は下式で算出した。
Lz=20log10Z・・・(2)
図1は、曲げ剛性の弱軸/強軸比率の改善による効果の試算結果である。
この図に、条件1に対して曲げ剛性の弱軸/強軸比率を上げていった際の基本インピーダンスレベル改善量の変化を示す。曲げ剛性の弱軸/強軸比率を3%以上にすることで5dB以上の改善が図れることがわかる。また、比率を20%程度まで上げることで10dB近い改善が得られる。
以上の結果から、曲げ剛性の弱軸/強軸比率を高めることで、基本インピーダンスレベルを改善できることがわかる。
図2は、参考例1の木造遮音床の説明図である。
図2(A)は、その側面断面図である。
この図において、参考例1の木造遮音床は、建築物(図示せず)の上下階の間に位置する構造床(以下、参考構造床1)を有する。
参考構造床1は、複数の参考小梁2、複数の参考補強材4、及び参考上面床6を有する。
複数の参考小梁2は、建築物の躯体に両端が固定され水平に延びる。
複数の参考補強材4は、参考小梁2に直交して水平に延び、両端が参考小梁2に固定されている。
参考上面床6は、参考小梁2の上面に固定されている。
この例で参考小梁2は、幅15cm、高さ33cmの木材である。また、複数の参考小梁2の芯間距離は、45.5cmに設定されている。
参考補強材4は、幅10.5cm、高さ10.5cmの木材であり、複数の参考補強材4の芯間距離は、隣接する参考小梁2の芯間距離と同一に設定されている。
参考上面床6は、厚さ6.7cmの木質材料(例えば、合板、石膏ボード等)である。
上述した参考構造床1に二重床、二重天井を組み合わせたものの重量床衝撃音レベルは、実質的にL-45の基準曲線を下回っており、重量床衝撃音に対するLH-45の基準を満たしていることが確認されている。
図2(B)は、参考小梁2の上面に参考上面床6が強固(一体的)に固定されている場合の、1本の参考小梁2と参考上面床6からなるX方向合成梁の曲げ剛性に寄与する断面形状図(以下、「等価断面図」と呼ぶ)である。この場合、参考上面床6の両端は、対称面であり、その全幅は、参考小梁2の芯間距離である。
また、図2(C)は、図2(A)のC-C断面図であり、参考補強材4の上面に参考上面床6が強固(一体的)に固定されている場合の、1本の参考補強材4と参考上面床6からなるY方向合成梁の曲げ剛性に寄与する等価断面図である。この場合、参考上面床6の全幅は、参考補強材4の芯間距離である。
梁の曲げ剛性EIは、梁材の縦弾性係数Eと断面二次モーメントIの積である。なお、本願において、木造遮音床を構成する梁材は木材又は木質材料である。従って、梁材の縦弾性係数Eは実質的に同一であるので、断面二次モーメントIの比較で、曲げ剛性EIを比較することができる。
図6は、梁の断面形状と断面二次モーメントIとの関係を示す一般式である。
この図において、(A)は矩形断面、(B)はT字断面、(C)はニの字断面、(E)は変形ニの字断面である。以下、それぞれの断面二次モーメントIをIA,IB,IC,IDと呼ぶ。また必要な場合、それぞれに添え字を付して区別する。
図6(B)の式から、図2(B)の断面二次モーメントIB1は約1.20×10-3(単位幅当り約0.0026m/m)であり、図2(C)の断面二次モーメントIB2は約0.8×10-4(単位幅当り約0.0002m/m)である。
従って、X方向合成梁の曲げ剛性(「強軸曲げ剛性」)に対するY方向合成梁の曲げ剛性(「弱軸曲げ剛性」)の比率(以下、「曲げ剛性の弱軸/強軸比率R」)は、約7%に過ぎないことがわかる。
なお、図2において、複数の参考補強材4は連続しておらず、それぞれの両端が隣接する参考小梁2の側面に固定されている。そのため、参考補強材4に作用する曲げモーメント(又は引張応力)を接続面で円滑に伝達することは困難であり、曲げ剛性の弱軸/強軸比率Rは、実際にはさらに低いと考えられる。
図3は、本発明の第1実施形態を示す木造遮音床100の説明図であり、(A)は側面断面図である。
木造遮音床100は、建築物(図示せず)の上下階の間に位置する構造床50を有する。
図3(A)の構造床50(以下、構造床50A)は、複数の小梁10、複数の下面交差板12、及び単一の上面交差板14を有する。
構造床50は、例えば、幅3m、長さ4m、面積12mであるが、本発明はこの寸法又は面積に限定されないことは無論である。
本発明の構造床50は、木材又は木質材料からなる。
「木材」とは、一本の原木から角材や板を直接必要な寸法に切り出した無垢材を意味する。また、「木質材料」とは、原料の木材を大小のエレメント(構成要素)に分解し、再構成した材料を意味する。集成材、構造用合板、パーティクルボード、などは木質材料である。
図3(B)は、小梁10の上面に単一の上面交差板14が強固(一体的)に固定されている場合の、1本の小梁10と上面交差板14からなるX方向合成梁16Aの曲げ剛性に寄与する等価断面図である。この場合、上面交差板14の両端は、対称面であり、その全幅は、小梁10の芯間距離P1(以下、「第1間隔P1」)である。
また、図3(C)は、図3(A)のC-C断面図であり、上面交差板14と下面交差板12が小梁10により第1間隔P1のピッチで強固に連結されている。従って、図3(C)は、上下1対の上面交差板14と下面交差板12からなるY方向合成梁16Bの曲げ剛性に寄与する等価断面図である。
複数の小梁10は、両端が建築物の躯体に固定され、その長手方向に水平に延び、その幅方向に互いに第1間隔P1を隔てて平行に位置する。建築物は、木造建築物であることが好ましいが、コンクリート建築物であってもよい。躯体は、木造建築物の水平梁(中梁又は大梁)であることが好ましい。
以下、「長手方向」とは小梁10の長さ方向であり、必要な場合「X方向」と略称する。また、「幅方向」とは小梁10の幅方向であり、必要な場合「Y方向」と略称する。X方向とY方向は同一の水平面内において互いに直交する。
複数の下面交差板12は、両端が建築物の躯体に固定され、幅方向(Y方向)に水平に延び、中間部が複数の小梁10の下面に固定され、長手方向(X方向)に互いに第2間隔P2を隔てて平行に位置する。
単一の上面交差板14は、両端が建築物の躯体に固定され、中間部が複数の小梁10の上面に固定され、複数の下面交差板12に対向して水平に位置する。
この例で小梁10は、参考小梁2と同じ幅15cm、高さ33cmの木材である。また、複数の小梁10の芯間距離P1は、参考小梁2と同じ45.5cmに設定されている。
下面交差板12は、幅b1、厚さS1の木質の狭幅板であり、複数の下面交差板12の芯間距離P2(以下、「第2間隔P2」)は、隣接する小梁10(及び参考小梁2)の芯間距離P1と同一に設定されている。
上面交差板14は、複数の小梁10の上面を隙間なく覆う厚さSの単一の平面板14Aである。なお、単一の平面板14Aは、小梁10の上面に強固に固定されている限り、継ぎ目部分があってもよい。
厚さSが参考小梁2と同じ6.7cm、下面交差板12の幅b1が小梁10と同じ15cmの場合、図6(B)の式から、図3(B)のX方向合成梁16Aの断面二次モーメントIB2は約1.20×10-3である。この場合、単位幅当りの断面二次モーメントIB2は、約0.0026m/mである。
また、図6(D)の式から、厚さS1が3.2cmの場合、図3(C)のY方向合成梁16Bの断面二次モーメントID2は約0.6×10-3(単位幅当り約0.0013m/m)である。
従って、曲げ剛性の弱軸/強軸比率Rが、50%以上(この例で約51%まで)上昇することがわかる。
また、下面交差板12の幅b1を小梁10の2倍の30cm、厚さS1を4cmとし、その他を同一とすると、図6(D)の式から、X方向合成梁16Aの断面二次モーメントID2は約1.28×10-3(単位幅当り約0.0028m/m)となる。この場合、曲げ剛性の弱軸/強軸比率Rを、さらに約106%まで高めることができる。
さらに、この例では、下面交差板12が小梁10で分断されず連続している。また、上面交差板14と下面交差板12が小梁10により芯間距離P1のピッチで強固に連結されている。従って、上面交差板14と下面交差板12の座屈を防止して、それぞれに作用する圧縮応力及び引張応力を円滑に伝達することができる。
図4は、本発明の第2実施形態を示す木造遮音床100の説明図であり、(A)は側面断面図である。
図4(A)の構造床50B(以下、構造床50B)は、複数の小梁10、複数の下面交差板12、及び複数の上面交差板14を有する。
この例で、上面交差板14は、複数の下面交差板12に対向して位置する複数の狭幅板14Bである。
その他の構成は、第1実施形態と同様である。
図4(B)は、1本の小梁10の曲げ剛性に寄与する等価断面図である。この場合、上面交差板14が複数の狭幅板14Bであり、その間にX方向の隙間が生じる。そのため、上面交差板14は、X方向の曲げ剛性に寄与しない。
図4(C)は、図4(A)のC-C断面図であり、上面交差板14と下面交差板12が小梁10により芯間距離P1のピッチで強固に連結されているので、上下1対の上面交差板14と下面交差板12からなるY方向合成梁16Bの等価断面図である。
図6(A)の式から、図4(B)の断面二次モーメントIA3は約4.49×10-4(単位幅当り約0.00099m/m)である。
また、図6(D)の式から、b=b1=15cm、s=6.7cm、s1=3.2cmの場合、図4(C)の断面二次モーメントID3は約4.72×10-4(単位幅当り約0.00104m/m)である。
従って、第1実施形態に対して部材量および床重量を削減しつつ、曲げ剛性の弱軸/強軸比率Rを約105%とし、各方向の曲げ剛性の配分をほぼ均等にできる。
図5は、本発明の第3実施形態を示す木造遮音床100の側面断面図である。
この例において、木造遮音床100は、第2実施形態の構造床50Bの他に、二重床20と吊天井30を有する。
二重床20は、構造床50Bの上面に支持され水平に延びる。
吊天井30は、建築物の躯体から単独に吊下げられ水平に延びる。
図5において、二重床20は、構造床50Bに支持された複数の支持脚22とその上に支持された床材24とを有する。支持脚22は、例えば、防振ゴム、金属ボルト、パネル受けの組合せからなる。
支持脚22は、この例で小梁10の上面に固定され、二重床20の下面を支持している。この構成により、上面交差板14の影響を受けずに二重床20と構造床50Bの間隔を狭く設定することができる。
なお、この構成は必須でなく、支持脚22を上面交差板14の上面に固定してもよい。
上述した構成により、二重床20で発生する軽量床衝撃音及び重量床衝撃音を低減することができる。
図5において、吊天井30は、複数の吊用梁32、複数の吊金物34、及び、天井板36を有する。
複数の吊用梁32は、それぞれ建築物の躯体(例えば大梁)に両端が固定され、小梁10、下面交差板12、及び上面交差板14の間をこれらから離れて水平に延びる。
複数の吊金物34は、吊用梁32の長さ方向に沿って間隔を隔てて複数設置され、その上端が吊用梁32に固定され、下端が天井板36に固定されている。また、吊金物34の中間部は、下面交差板12の長さ方向の隙間に位置する。
天井板36は、その上面が吊金物34に固定され水平に延びる。
上述した構成により、吊天井30は、構造床50Bに直接連結せず、建築物の躯体から独立して単独に吊下げられるので、上部で発生する軽量床衝撃音及び重量床衝撃音を遮断することができる。
また、二重床~二重天井の懐空間を一体化することで、空気バネによる共振周波数を大きく下げることができ、これにより、共振周波数を下げ、遮音性能を向上させることができる。
(曲げ剛性の弱軸/強軸比率)
長手方向に対する幅方向の曲げ剛性の弱軸/強軸比率は、上述した本発明の実施形態から、参考構造床1の7%より高い10%以上に設定することが好ましい。
また、図1の試算結果から弱軸/強軸比率を50%まで上げれば、10dBを超える基本インピーダンスレベルの改善効果が得られるので、曲げ剛性の弱軸/強軸比率は、10%以上、50%以下であることが好ましい。
また、重量床衝撃音発生時の振動方向を同等にするためには、長手方向と幅方向の曲げ剛性は同等であることが好ましく、この観点から、曲げ剛性の弱軸/強軸比率は、50%以上、100%以下であることが好ましい。
さらに、幅方向の曲げ剛性を長手方向の曲げ剛性より大きく設定してもよく、この観点から、上述の定義の曲げ剛性の弱軸/強軸比率は、100%以上であってもよい。
上述した本発明の実施形態によれば、上面交差板14と下面交差板12が小梁10の上面と下面に固定され小梁10の幅方向に水平に延びる。これにより、小梁10の高さに比較して上面交差板14と下面交差板12の板厚が小さくても、下面交差板12と上面交差板14からなる合成梁(Y方向合成梁16B)の曲げ剛性を大きくできる。
従って、木造建築に適した加工性の良い木質系であっても、小梁10の長手方向に対する直交方向の曲げ剛性の弱軸/強軸比率Rを高めて重量床衝撃音遮断性能を向上させることができ、かつ全高の増加を抑制することができる。
なお、本発明の範囲は上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
E 弾性係数、Z 基本インピーダンス、
I,IA,IB,IC,ID 断面二次モーメント、
P1 芯間距離(第1間隔)、P2 芯間距離(第2間隔)、
R 曲げ剛性の弱軸/強軸比率、1 参考構造床、
2 参考小梁、4 参考補強材、6 参考上面床、10 小梁、
12 下面交差板、14 上面交差板、14A 平面板、14B 狭幅板、
16A X方向合成梁、16B Y方向合成梁、20 二重床、22 支持脚、
30 吊天井、32 吊用梁、34 吊金物、36 天井板、
50,50A,50B 構造床、100 木造遮音床

Claims (6)

  1. 建築物の上下階の間に位置する構造床を有し、
    前記構造床は、両端が前記建築物の躯体に固定され、その長手方向に水平に延び、その幅方向に互いに第1間隔を隔てて平行に位置する複数の小梁と、
    両端が前記躯体に固定され、前記幅方向に水平に延び、中間部が複数の前記小梁の下面に固定され、前記長手方向に互いに第2間隔を隔てて平行に位置する複数の下面交差板と、
    両端が前記躯体に固定され、中間部が複数の前記小梁の上面に固定され、複数の前記下面交差板に対向して水平に位置する単一又は複数の上面交差板と、有する、木造遮音床。
  2. 前記上面交差板は、複数の前記小梁を隙間なく覆う単一の平面板である、請求項1に記載の木造遮音床。
  3. 前記上面交差板は、複数の前記下面交差板に対向して位置する複数の狭幅板である、請求項1に記載の木造遮音床。
  4. 前記小梁、前記下面交差板、及び前記上面交差板は、木材又は木質材料からなり、
    前記長手方向に対する前記幅方向の曲げ剛性の弱軸/強軸比率が、10%以上に設定されている、請求項1に記載の木造遮音床。
  5. 前記躯体から単独に吊下げられ水平に延びる吊天井を備え、
    前記吊天井は、複数の吊用梁、複数の吊金物、及び、天井板を有し、
    複数の前記吊用梁は、前記躯体に両端が固定され、前記小梁、前記下面交差板、及び前記上面交差板の間をこれらから離れて水平に延び、
    複数の前記吊金物は、前記吊用梁の長さ方向に沿って間隔を隔てて複数設置され、その上端が前記吊用梁に固定され、下端が前記天井板に固定されおり、
    前記天井板は、その上面が前記吊金物に固定され水平に延び、
    前記吊金物の中間部は、前記下面交差板の前記長さ方向の隙間に位置する、請求項1に記載の木造遮音床。
  6. さらに、前記構造床の上面に支持され水平に延びる二重床、を備える請求項1に記載の木造遮音床。

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