JP2023054541A - 防虫工法、防虫構造及び建築物 - Google Patents
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Abstract
【課題】白蟻が水切り部材に接近することを抑制する。【解決手段】防蟻構造100は、立設された基礎110と、基礎110から外側に張り出すように基礎110の上に載置された防蟻シート125と、防蟻シート125を挟むように基礎110の上部に載置された土台113と、土台113に固定された水切り部材124とを備え、基礎110から張り出している防蟻シート125の第1の端部125aは、水切り部材124に固定されず、かつ基礎110の第1の側面110aから離間していることを特徴とする。【選択図】図1
Description
本発明は、防虫シートを用いる防虫工法、防虫構造及び建築物に関する。
防蟻シートを用いる防蟻工法として、例えば、特許文献1には、防蟻シート材の一側辺部をコンクリート布基礎の壁面から側方に突出させた状態で、防蟻シート材を設置する方法が記載されている。このコンクリート布基礎は床下地盤面上に敷設され、当該コンクリート布基礎の上方に土台が載置される。そして、防蟻シート材は、土台とコンクリート布基礎の間に配設される。
しかし、特許文献1に記載の方法では、段階的に形成された蟻道が積み重なり、地面から水切り部材(水切り板)に至る蟻道が形成されるおそれがある。この場合には、水切り部材を越えて、又は水切り部材と土台との間の隙間を経由して、土台に至る蟻道が形成されてしまう。そして、特許文献1に記載の方法では、これを防止することが困難である。
上記課題を解決するため、本発明の一例としての防虫構造は、立設された基礎と、前記基礎から外側に張り出すように前記基礎の上に載置された防虫シートと、前記防虫シートを挟むように前記基礎の上部に載置された土台と、前記土台に固定された水切り部材とを備え、前記基礎から張り出している前記防虫シートの第1の端部は、前記水切り部材に固定されず、かつ前記基礎の第1の側面から離間していることを特徴とする。
また、本発明の他の例としての防虫工法は、立設された基礎から外側に張り出すように前記基礎の上に防虫シートを載置することと、前記防虫シートを挟むように前記基礎の上部に土台を載置することと、前記基礎から張り出している前記防虫シートの第1の端部が水切り部材に固定されず、かつ前記基礎の第1の側面から離間するように、前記土台に前記水切り部材を固定することとを含むことを特徴とする。
本発明によれば、防虫シートの第1の端部が水切り部材に固定されず、かつ基礎の第1の側面から離間している。そのため、白蟻が水切り部材に接近することを抑制できる。これにより、水切り部材を越えて、又は水切り部材と土台との間の隙間を経由して、土台に至る蟻道が形成されてしまうことを防止できる。
本発明のさらなる特徴は、添付図面を参照して例示的に示した以下の実施形態の説明から明らかになる。
以下、本発明を実施するための例示的な実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施形態で説明する寸法、材料、形状及び構成要素の相対的な位置等は任意であり、本発明が適用される装置の構成又は様々な条件に応じて変更できる。また、特別な記載がない限り、本発明の範囲は、以下に具体的に記載された実施形態に限定されるものではない。なお、以下の説明において、端部は、部材の中央から両縁のいずれかに近い部分であり、必ずしも部材の最外縁を含むものではない。
図1は、実施形態に係る防蟻工法(防虫工法)によって造られる防蟻構造100(防虫構造)を有する建築物の概略断面図を示している。図2は、実施形態に係る防蟻工法によって造られる防蟻構造100の変形例を有する建築物の概略断面図を示している。図3は実施形態の防蟻構造100の施工工程を示す概略図である。この防蟻構造100の基礎110の下方には、防虫シートである複数の防蟻シート(不図示)が、互いの端部が重ね合されるように、転圧された地面、砕石又はコンクリートの上に敷かれている。複数の防蟻シートの重ね合せ部分は、粘着面を有する防蟻シート(以下、防蟻テープともいう)によって貼り合わされている。そして、敷かれている防蟻シートの上に土及び/又はコンクリートを載せ、その後に組み上げられた型枠内にコンクリートを流し込んでベタ基礎が造られている。この型枠は、コンクリートが硬化した後に脱型される。
布基礎の場合には、基礎110を造った後で、建築物の床下となる領域に複数の防蟻シートを敷き、それぞれの防蟻シートを防蟻テープで貼り合わしてもよい。この場合、防蟻シートは、防蟻接着剤及び/又は防蟻テープによって、基礎110に固着される。この防蟻接着剤は、例えば、アクリル系接着材からなり、白蟻忌避成分を有するピレスロイド系の薬剤(一例としてビフェントリン)を含有している。
防蟻シートは、例えば、EVA樹脂(エチレンビニルアセテート樹脂)からなる基材中に、白蟻忌避成分を有するピレスロイド系の薬剤(一例としてビフェントリン)が含有された可撓性シートである。この防蟻シートは、例えば、0.18mmの膜厚を有しており、防湿性を有している。また、防蟻テープは、アクリル系接着剤からなる接着面を有しており、例えば、白蟻忌避成分を有するピレスロイド系の薬剤(一例としてビフェントリン)が、基材中に含有された可撓性シートである。代替的に、防蟻シート、防蟻テープ及び防蟻接着剤には、有機リン系の薬剤を含有していてもよい。
白蟻忌避成分を有する薬剤の代わりに、接触毒又は食毒の殺虫成分を有する薬剤が混入された防蟻シートも採用可能である。ただし、接触毒の殺虫効果を有する防蟻シートは、白蟻の死骸の上に蟻道が積み重ねられてしまうおそれがある。また、食毒の殺虫効果を有する防蟻シートは、防蟻シートが食い破られるおそれがある。この点、忌避効果を有する防蟻シートは、これらのおそれがないため、接触毒又は食毒の殺虫効果を有する防蟻シートよりも好ましい。さらに、白蟻が通過できないサイズの小穴が形成された金属メッシュも採用可能である。ただし、忌避効果を有する防蟻シートは、白蟻の接近を抑制することができるため金属メッシュよりも好ましい。
図1の防蟻構造100は、地面GLから立設された、建築物の下部となるコンクリート製の基礎110と、基礎110の上に載置された土台113とを備えている。この基礎110の下部は、一点鎖線で図示する地面GLに埋まった状態である。土台113は、例えば、薬剤が注入された木材(注入材)又は薬剤が塗布された木材である。基礎110と土台113との間には気密パッキン114が載置されており、土台113はアンカーボルト111によって基礎110に固定されている。代替的に、土台113は、基礎110の上に載置された第1防蟻シート125(ターミダンシート、防虫シート)の上に直接載置してもよい。説明の便宜上、図1においてはアンカーボルト111を点線で示している。
基礎110の外側(屋外側)には、基礎ガード112が塗布されている。一方、基礎110の内側(屋内側)には、略L字状の断面形状を有するように組み合わされた断熱材115が配置されている。この断熱材115は、例えば、押出法ポリスチレンフォーム断熱材である。また、基礎110と断熱材115との間、例えば基礎110の内側角部には、防蟻用シーリング材116が充填されている。この防蟻用シーリング材116は、例えば、防蟻成分を有する薬剤としてチアメトキサムが混入されたシリコーン系シーリング材である。さらに、断熱材115の地面GLの近傍の端面には、防蟻フォーム117aが塗布されており、硬化した防蟻フォーム117aが当該端面を覆っている。この防蟻フォーム117aは、例えば、防蟻成分を有する薬剤としてペパーミントオイルが混入されたポリウレタンフォームである。
土台113の上には、構造用合板118が載置されており、土台113の上方には所定間隔で複数の通気胴縁119が配置されている。この通気胴縁119は、例えば、薬剤が注入された木材(注入材)又は薬剤が塗布される木材である。通気胴縁119の内側であって、柱及び間柱(不図示)の外側表面には透湿防水シート120がつづり針(タッカー)によって固定されている。そして、透湿防水シート120の内側には硬質ウレタンフォーム121(断熱材)が塗布されている。また、通気胴縁119の下端には、隣り合う通気胴縁119同士の間に跨るように、防虫網122が取り付けられている。この防虫網122は、例えば、複数の通気開口が形成された鋼板である。また、通気胴縁119の外側には、外壁材123が取り付けられている。
また、防蟻構造100は、土台113に対して固定された水切り部材124と、第1防蟻シート125を備えている。この水切り部材124は、例えば、アルミ押出材から形成されており、釘又はネジによって土台113に固定されている。第1防蟻シート125は、基礎110から外側に張り出すように基礎110の上に載置されている。そして、土台113は、第1防蟻シート125を挟むように基礎110の上部に載置されている。
すなわち、基礎110から外側に張り出している第1防蟻シート125の第1の端部125aは、水切り部材124に固定されず、かつ基礎110の外側の面である第1の側面110aから離間するように、第1防蟻シート125は、基礎110と土台113に挟まれている。そして、第1防蟻シート125の第1の端部125aは、地面GLに向かって垂れ下がっている。
第1防蟻シート125には、アンカーボルト111が挿通する複数の穴が形成されており、第1防蟻シート125は、基礎110の上に直接載置されている。そして、第1防蟻シート125の上に気密パッキン114を介して土台113が載置されるため、第1防蟻シート125は土台113の重量によって基礎110の上に固定される。さらに、接着面を有する第1防蟻シート125を用いることによって、第1防蟻シート125を基礎110に固着してもよい。又は、第1防蟻シート125を、防蟻用接着剤又は防蟻テープによって基礎110に固着してもよい。
また、第1防蟻シート125の第2の端部125bは、基礎110から内側に張り出していてもよい。そして、第2の端部125bは、基礎110の内側の面である第2の側面110bから離間して地面GLに向かって垂れ下がっている。さらに、例えば図1に示すように、基礎110の第2の側面110bに断熱材115が配置されている場合、第2の端部125bは、断熱材115の側面115bから離間して地面GLに向かって垂れ下がるようになっている。また、例えば図2に示すように、断熱材115の地面GLの近傍の端面に防蟻フォーム117a、土台113の近傍の端面に防蟻フォーム117bがそれぞれ塗布されて、硬化した防蟻フォーム117aが当該二つの端面を覆うような施工もある。このような場合、第2の端部125bは、断熱材115と防蟻フォーム117bの間に挟まれており、外部に露出しないので地面GLに向かって垂れ下がらない構成としてもよい。
以上の構成により、第1防蟻シート125の基礎110から張り出した第1の端部125aは、水切り部材124に固定されずに地面GLに向かって垂れ下がっている。そのため、白蟻が水切り部材124に到達することをより確実に防止できる。また、第1防蟻シート125の第2の端部125bは、地面GLに向かって垂れ下がっているので、基礎110の内側へ侵入した白蟻が土台113や他の木材に到達することを確実に防止できる。更に、基礎110の内側に断熱材115と防蟻フォーム117bが施工されている場合、第1防蟻シート125の第2の端部125bは露出しないが、防蟻フォーム117bにより白蟻の到達をより確実に防止できる。
図3を参照すると、水切り部材124の上端部の外側表面には、透湿防水シート120の下端部が、接着面を有する第2防蟻シート126(防蟻テープ)によって固着されている。この第2防蟻シート126によって、水切り部材124と透湿防水シート120との間には、隙間が存在しない。そのため、白蟻が基礎110に隣接する立木等から水切り部材124に到達した場合であっても、水切り部材124から土台113に白蟻が移動することを防止できる。
[防蟻工法]
続いて、図3及び図4を参照して防蟻工法について説明する。図4は実施形態の防蟻工法のフローチャートである。
続いて、図3及び図4を参照して防蟻工法について説明する。図4は実施形態の防蟻工法のフローチャートである。
実施形態の防蟻工法では、まず地面GLに立設するように基礎110を設置する(S101)。そして、基礎110の上に土台113を固定するために、基礎110の所定位置に複数のアンカーボルト111を打ち込む。又は、基礎110の所定位置に複数のアンカーボルト111が埋め込まれた状態の基礎110を準備してもよい。次に、第1防蟻シート125のアンカーボルト111に対応する位置に、アンカーボルト111を挿通するための開口を形成する(S102)。この開口は、例えば、カッターナイフを用いて形成することができ、スリット、円、又は略U字状の切り欠きによって構成できる。
続いて、第1防蟻シート125の開口にアンカーボルト111が挿通されるように、第1防蟻シート125を基礎110の上に載置する(S103)。このとき、第1防蟻シート125の第1の端部125aが基礎110の外側に1~10cm、より好ましくは1~5cm張り出すように、第1防蟻シート125は、立設された基礎110の全面に載置される。すなわち、基礎110の外側に延在している第1の端部125aの長さは、1~10cmに設定されている。当該長さは、水切り部材124よりも下方に突出しないように、すなわち外部から視認されないように設定されることがさらに好ましい。また、第1防蟻シート125の第2の側面110bが基礎110の内側に1~10cm、より好ましくは1~5cm張り出すように、基礎110の上に載置する。
第1防蟻シート125は、アンカーボルト111が第1防蟻シート125の開口に挿通されることによって、基礎110に対して位置決めされる。2枚の第1防蟻シート125が隣り合う領域においては、隣り合う第1防蟻シート125の端部は、重ね代が形成されるように重ね合される。そして、隣り合う第1防蟻シート125が、防蟻テープによって固着される。これにより、隣り合う第1防蟻シート125同士の間に隙間が形成されることを防止できる。
次に、第1防蟻シート125の上に気密パッキン114を載置する(S104)。このとき、アンカーボルト111を挿通させるための開口が予め形成されている気密パッキン114を用いることができる。代替的に、アンカーボルト111を挿通させるための開口を、載置時に気密パッキン114に形成してもよい。その後、気密パッキン114を介して、第1防蟻シート125の上に土台113を載置して(S105)、アンカーボルト111によって固定する。代替的に、第1防蟻シート125の上に土台113を直接載置してもよい。
その後、土台113の上に所定間隔で柱及び間柱を立設する。続いて、土台113の外側表面に釘又はネジによって水切り部材124を固定する(S106)。第1防蟻シート125の第1の端部125aは、水切り部材124に接触することなく、また固定されず、基礎110の第1の側面110aから離間するようになっており、第1防蟻シート125が基礎110から外側に張り出した状態となっている。同様に、第2の端部125bは、他の部材に接触することなく、また固定されず、基礎110の第2の側面110bから離間するようになっており、第1防蟻シート125が基礎110から内側に張り出した状態となっている。または、第2の端部125bを断熱材115と防蟻フォーム117bで挟持して、第2の端部125bが露出しないようにしてもよい。
続いて、柱及び間柱の外側表面にタッカーによって透湿防水シート120を固定する(S107)。このとき、透湿防水シート120の下端部を、第2防蟻シート126(防蟻テープ)によって水切り部材124の上端部の外側表面に固定する(S108)。これにより、実施形態に係る建築物の防蟻構造100を造ることができる。防蟻構造100の完成後は、透湿防水シート120の外側において、柱及び間柱に釘又はネジによって通気胴縁119を固定する。そして、通気胴縁119の下端部に釘又はネジによって防虫網122を固定する。その後、通気胴縁119に金具によって外壁材123を固定する。
以上説明した実施形態によれば、第1防蟻シート125の第1の端部125aが基礎110の第1の側面110aから離間すると共に、水切り部材124に接触及び固定することなく地面GLに向かって垂れ下がっている。また、土台113と基礎110との間に、第1防蟻シート125が載置される。これにより、白蟻が水切り部材124に接近することを抑制できる。そのため、水切り部材124を越えて、又は水切り部材124と土台113との間の隙間を経由して、土台113に至る蟻道が形成されてしまうことを防止できる。また、第1防蟻シート125の第1の端部125aが基礎110から張り出しているので、基礎110の外側に基礎ガード112を塗布する際に、塗布作業を第1防蟻シート125が邪魔をすることもない。
さらに、施工中に第1防蟻シート125に折り目が生じた場合、又は第1防蟻シート125に異物(例えば基礎ガード112)が付着した場合であっても、第1防蟻シート125が撓んで基礎110に近接することを防止できる。さらに、白蟻忌避成分によって白蟻が水切り部材124へ到達することを抑制できる。そのため、水切り部材124と土台113との間に隙間が生じている場合であっても、白蟻が土台113に侵入することを防止できる。
また、実施形態においては、第1防蟻シート125によって白蟻だけでなく、黒蟻、ゴキブリ等の害虫の侵入も抑制される。
第1防蟻シート125は、気密パッキン114を介して基礎110の上に載置することもできる。ただし、気密パッキン114が撓むことによって、気密パッキン114と第1防蟻シート125との間に隙間が生じる可能性がある。そのため、第1防蟻シート125は、基礎110の上に直接載置することがより好ましい。また、基礎110が外層(例えば、断熱材層又はモルタル層)を有する場合には、第1防蟻シート125は、当該外層の外側に1~10cm張り出すように載置される。
以上、実施形態を参照して本発明について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明に反しない範囲で変更された発明、及び本発明と均等な発明も本発明に含まれる。また、実施形態及び以下の変形形態は、本発明に反しない範囲で適宜組み合わせることができる。
例えば、変形形態として水切り部材124は、他の部材を介して土台113に間接的に固定してもよい。具体的に、水切り部材124は、外装下地、外壁材123及び横胴縁等の土台113の外側に配置された部材に固定してもよい。この場合であっても、水切り部材124は土台113に対して固定されており、壁内への水の侵入を防止できる。
100 防蟻構造(防虫構造)
110 基礎
110a 第1の側面
110b 第2の側面
113 土台
115 断熱材
115b 側面
124 水切り部材
125 防蟻シート(防虫シート)
125a 第1の端部
125b 第2の端部
110 基礎
110a 第1の側面
110b 第2の側面
113 土台
115 断熱材
115b 側面
124 水切り部材
125 防蟻シート(防虫シート)
125a 第1の端部
125b 第2の端部
Claims (11)
- 立設された基礎と、
前記基礎から外側に張り出すように前記基礎の上に載置された防虫シートと、
前記防虫シートを挟むように前記基礎の上部に載置された土台と、
前記土台に固定された水切り部材とを備え、
前記基礎から張り出している前記防虫シートの第1の端部は、前記水切り部材に固定されず、かつ前記基礎の第1の側面から離間していることを特徴とする、防虫構造。 - 前記防虫シートの第2の端部は、前記基礎から内側に張り出すと共に、前記基礎の第2の側面から離間していることを特徴とする、請求項1に記載の防虫構造。
- 前記第2の側面には、断熱材が配置されており、
前記防虫シートの前記第2の端部が前記断熱材の側面から離間していることを特徴とする、請求項2に記載の防虫構造。 - 前記第2の側面は、前記基礎の内側の面であることを特徴とする、請求項2又は3に記載の防虫構造。
- 前記第1の側面は、前記基礎の外側の面であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の防虫構造。
- 前記防虫シートは、接着面を有することを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の防虫構造。
- 前記防虫シートは、白蟻忌避成分を有する薬剤を含有していることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載の防虫構造。
- 請求項1から7のいずれか1項に記載の防虫構造を有する建築物。
- 防虫工法であって、
立設された基礎から外側に張り出すように前記基礎の上に防虫シートを載置することと、
前記防虫シートを挟むように前記基礎の上部に土台を載置することと、
前記基礎から張り出している前記防虫シートの第1の端部が水切り部材に固定されず、かつ前記基礎の第1の側面から離間するように、前記土台に前記水切り部材を固定することとを含む、防虫工法。 - 前記防虫シートは、前記防虫シートの第2の端部が前記基礎から内側に張り出すと共に、前記基礎の第2の側面から離間するように前記基礎の上に載置されることを更に含む、請求項9に記載の防虫工法。
- 前記第2の側面に断熱材を配置することと、
前記防虫シートの前記第2の端部が前記断熱材の側面から離間するように前記基礎の上に前記防虫シートが載置されることを更に含む、請求項10に記載の防虫工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021163457A JP2023054541A (ja) | 2021-10-04 | 2021-10-04 | 防虫工法、防虫構造及び建築物 |
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Publications (1)
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ID=85874251
Family Applications (1)
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JP2021163457A Pending JP2023054541A (ja) | 2021-10-04 | 2021-10-04 | 防虫工法、防虫構造及び建築物 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2023054541A (ja) |
-
2021
- 2021-10-04 JP JP2021163457A patent/JP2023054541A/ja active Pending
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