JP6587805B2 - 建築物の基礎構造 - Google Patents

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Description

本発明は、建築物の基礎構造に関し、特に、建築物を支持する枠状の外周基礎で囲まれる上記建築物の床下部分に土間コンクリートが敷設される建築物の基礎構造に関する。
家屋等の建築物の基礎構造に関し、特許文献1は、建築物を支持する枠状の外周基礎と、上記外周基礎で囲まれる上記建築物の床下部分の地盤上に敷設される土間コンクリートと、上記土間コンクリートと地盤との間に敷設される防蟻シートと、上記外周基礎の内側面と上記土間コンクリートの上面とが交差する内角部に配置される防蟻剤とを備えるものを開示する。
これによれば、床下部分の地盤の表面が防蟻シートで覆われるので、土中に住むシロアリが上方に這い上がって建築物に侵入することが抑制される。また、仮にシロアリが防蟻シートを突破し、外周基礎と土間コンクリートとの当接部に生じる隙間を這い上がっても、その上方には防蟻剤が配置されるので、やはりシロアリが建築物に侵入することが抑制される。その結果、建築物の木質部分がシロアリに食われる被害(食害)が防止される。
特開2014−43764号公報(特に図12)
ところで、防蟻シートはシロアリを忌避する防蟻機能を具備する比較的高価な防蟻薬剤を含有するため、防蟻シートを用いる建築物の基礎構造はコスト高になりがちである。
そこで、本発明は、コストダウンを図りつつ十分な防蟻効果が発揮される建築物の基礎構造の提供を目的とする。
上記課題を解決するためのものとして、本発明は、建築物を支持する枠状の外周基礎と、当該外周基礎で囲まれる上記建築物の床下部分の地盤上に、当該外周基礎の内側面に周縁部が当接するように敷設される土間コンクリートとを備える建築物の基礎構造であって、上記土間コンクリートと地盤との間に敷設される防蟻薬剤を含有しない所定のシート部材と、上記外周基礎の内側面と上記土間コンクリートの周縁部の上面との交差部に配置される防蟻剤と、上記外周基礎を内外方向に貫通する横配管部と、上記横配管部の上記外周基礎より内方側の部分が露出するように上記土間コンクリートの周縁部に設けられる切り欠き部と、上記シート部材のうち少なくとも上記切り欠き部により露出する部分の上に重ねて配置される防蟻シートとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、土間コンクリートと地盤との間に防蟻シートではなく防蟻薬剤を含有しない所定のシート部材(例えば防湿シート等)が敷設される。このシート部材自体は防蟻機能を具備しないが、土中に住むシロアリが上方に這い上がるためにはこのシート部材を突破する必要がある。また、シート部材を突破してもその上は土間コンクリートであり、シロアリはコンクリートを食い破ることができないので、シロアリが土間コンクリートの上に出るためには外周基礎と土間コンクリートとの当接部に生じる隙間を通る必要がある。しかし、上記隙間の上方は防蟻剤で覆われるので、シロアリが建築物に侵入することが困難となる。つまり、防蟻シートに代えて防蟻薬剤を含有しないシート部材を用いても、防蟻シートを用いる場合と遜色ない結果が得られ、十分な防蟻効果が発揮される。しかも、高価な防蟻薬剤を含有しないシート部材が用いられるから、基礎構造のコストダウンが図られる。その際、シート部材は建築物の床下部分の広い範囲で敷設されるので、上記コストダウンは大幅なものとなる。
ここで、建築物の基礎構造では、例えば上下水道等の配管が外周基礎を内外方向に貫通する場合がある(横配管部)。本発明においても、このような横配管部が設けられるとともに、当該横配管部における外周基礎より内方側の部分との干渉等を避けるために土間コンクリートの周縁部が部分的に切り欠かれる。この場合、土間コンクリートが存在しない当該切り欠き部においては、土間コンクリートの下に敷設されるシート部材が露出し、このシート部材の露出部分は、土中に住むシロアリの建築物への侵入経路となり得る。これに対し、本発明では、少なくとも上記シート部材の露出部分が防蟻シートで覆われるので、上記露出部分を介してシロアリが土中から上方に這い上がることが抑制される。しかも、その際、防蟻シートは必要最小限の範囲(シート部材の露出部分のみ)で配置されるから、コストアップも抑えられる。
本発明においては、上記土間コンクリート及びシート部材を上下方向に貫通する縦配管部と、上記縦配管部の外周面に密着するように上記縦配管部の周囲の所定の範囲で上記シート部材の上に重ねて配置される防蟻シートとをさらに備えることが好ましい。
例えば上下水道等の配管が床下部分で土間コンクリート及びシート部材を上下方向に貫通する場合がある(縦配管部)。そのような場合、上記縦配管部の外周面と土間コンクリートとの間に生じる隙間は、土中に住むシロアリの建築物への侵入経路となり得る。これに対し、上記構成によれば、上記隙間が防蟻シートで覆われるので、上記隙間を通ってシロアリが土中から土間コンクリートの上に這い出すことが抑制される。しかも、その際、防蟻シートは必要最小限の範囲(縦配管部の周囲の所定範囲のみ)で配置されるから、コストアップも抑えられる。
本発明においては、上記切り欠き部に位置する外周基礎の内側面と上記横配管部の外周面との交差部に配置される防蟻剤をさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、横配管部の外周面と外周基礎との間に生じる隙間が防蟻剤で覆われるので、上記隙間を通ってシロアリが外周基礎の外方から内方に(つまり床下部分に)侵入することが抑制される。しかも、その際、防蟻剤は必要最小限の範囲(外周基礎の内側面と横配管部の外周面との交差部のみ)で配置されるから、コストアップも抑えられる。
本発明においては、上記切り欠き部に位置する外周基礎の内側面と上記シート部材及び防蟻シートの周縁部との当接部に配置される防蟻剤をさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、切り欠き部において、外周基礎の内側面とシート部材及び防蟻シートの周縁部との当接部に生じる隙間が防蟻剤で覆われるので、上記隙間を通ってシロアリが土中から上方に這い上がることが抑制される。しかも、その際、防蟻剤は必要最小限の範囲(切り欠き部の範囲のみ)で配置されるから、コストアップも抑えられる。
本発明においては、上記土間コンクリートは、配筋が埋め込まれた補強土間コンクリートであることが好ましい。
この構成によれば、土間コンクリートにクラック(ひび割れ)が入ることが防止され、
したがってシロアリが土間コンクリートのクラックを通って土間コンクリートの上に出る虞もないため、防蟻上より優れた結果が得られる。
また、本発明は、建築物を支持する枠状の外周基礎と、当該外周基礎で囲まれる上記建築物の床下部分の地盤上に、当該外周基礎の内側面に周縁部が当接するように敷設される土間コンクリートとを備える建築物の基礎構造であって、上記土間コンクリートと地盤との間に敷設される防蟻薬剤を含有しない所定のシート部材と、上記外周基礎の内側面と上記土間コンクリートの周縁部の上面との交差部に配置される防蟻剤と、上記土間コンクリート及びシート部材を上下方向に貫通する縦配管部と、上記縦配管部の外周面に密着するように上記縦配管部の周囲の所定の範囲で上記シート部材の上に重ねて配置される防蟻シートと、上記縦配管部のうち上記土間コンクリートを貫通する部分の外周面と当該土間コンクリートの上面から上方に突出する部分の外周面を覆う断熱材とを備え、上記防蟻シートは、上記縦配管部の外周面に沿って立ち上がる部分を有し、かつ当該立ち上がり部が上記縦配管部の外周面と上記断熱材との間に挟み込まれるように配置されることを特徴とする。
本発明によれば、コストダウンを図りつつ十分な防蟻効果が発揮される建築物の基礎構造が提供される。
本発明の第1の実施形態に係る建築物の基礎構造を示す断面図である。 上記基礎構造の施工方法を説明するための斜視図(その1)である。 同、斜視図(その2)である。 同、斜視図(その3)である。 同、斜視図(その4)である。 同、斜視図(その5)である。 上記第1実施形態の変形例を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る建築物の基礎構造を示す断面図である。 上記基礎構造の施工方法を説明するための斜視図(その1)である。 同、斜視図(その2)である。 同、斜視図(その3)である。
以下、図面に基き、本発明の実施形態を説明する。
<第1の実施形態>
(1)全体構成
図1は、本発明の第1の実施形態に係る建築物の基礎構造Kを示す断面図である。図示するように、家屋である建築物Tの床下部分Uにコンクリート材からなる外周基礎1が打設される。外周基礎1は建築物Tの平面形状に対応するように平面視で枠状に形成される。建築物Tは外周基礎1により下から支持される。建築物Tの床部に木製の角材からなる土台Taが設けられる。土台Taが外周基礎1の上面にアンカーボルト13(図2参照)を介して固定される。
外周基礎1の下端部にフーチング2が一体に形成される。フーチング2は地盤Eに埋設される状態で外周基礎1の外方(図1において左方)及び内方(同、右方)に水平に張り出す。外周基礎1とフーチング2とにより縦断面形状が逆T字状の布基礎が形成される。地盤Eはフーチング2の上方に所定の厚みで転圧される。
外周基礎1により囲まれる建築物Tの床下部分Uの地盤Eの上にコンクリート材からなる土間コンクリート5が敷設される。土間コンクリート5は水平方向に拡がる板状に形成される。床下部分Uの地盤Eの上面が土間コンクリート5により覆われる。土間コンクリート5の周縁部が外周基礎1の床下部分U側の側面、つまり内側面1aに当接する。外周基礎1と土間コンクリート5との当接部に符号Bを付す。
土間コンクリート5と地盤Eとの間に例えばEVA樹脂(エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂)やポリエチレンやポリプロピレン等からなり、かつ防蟻薬剤を含有しない防湿シート7が敷設される。防湿シート7は土間コンクリート5よりも広い範囲を覆うように敷設される。そのため、防湿シート7の周縁部が土間コンクリート5の外側まではみ出し、外周基礎1の内側面1aに沿って所定の長さだけ立ち上がり、上記当接部Bに挟み込まれる。防湿シート7は本発明の「防蟻薬剤を含有しない所定のシート部材」に相当する。
上記当接部Bの上方に外周基礎1の内側面1aと土間コンクリート5の周縁部の上面5aとが交差する交差部Cが位置する。交差部Cにある程度の柔軟性及び保形性を有し、防蟻薬剤を含有する防蟻ペースト9が断面三角形状に塗布される。そのため、上記当接部Bに隙間が生じても、その隙間の上方はある程度の柔軟性を有する防蟻ペースト9で覆われる。防蟻ペースト9は本発明の「防蟻剤」に相当する。
例えば上下水道等の配管10がフーチング2より上方で地盤Eに埋設される状態で外周基礎1を外方から内方に貫通し、外周基礎1の内側面1aから内方に突出した後、フーチング2より内方側で上方に曲折し、床下部分Uで土間コンクリート5及び防湿シート7を下方から上方に貫通し、土間コンクリート5の上面5aから上方に突出する。
配管10が土間コンクリート5及び防湿シート7を上下方向に貫通する縦配管部10Yにおいて、縦配管部10Yの周囲の所定の範囲で矩形状の防蟻シート8(図4参照)が防湿シート7の上に重ねて敷設される。防蟻シート8は例えばポリエチレンやポリプロピレンやEVA樹脂等からなり、防蟻薬剤を含有する。防蟻シート8の中央部に縦配管部10Yの径よりも小さい径の円孔8aが形成され、縦配管部10Yは上記円孔8aを挿通する。そのため、円孔8aの周縁部が縦配管部10Yの外周面10aに沿って所定の長さだけ立ち上がり、縦配管部10Yの外周面10aに密着する。防蟻シート8の外側の周縁部はテープ部材11により防湿シート7に固定される(図5参照)。
また、上記交差部Cにおける防蟻ペースト9に類似して、縦配管部10Yの外周面10aと土間コンクリート5の上面5aとが交差する交差部に、ある程度の柔軟性及び保形性を有し、防蟻薬剤を含有する防蟻ペースト39が断面三角形状に塗布される。そのため、上記縦配管部10Yの外周面10aと土間コンクリート5との間に隙間が生じても、その隙間の上方はある程度の柔軟性を有する防蟻ペースト39で覆われる。なお、この縦配管部10Yの外周面10aの防蟻ペースト39は省略することができる。
本実施形態において、防蟻薬剤としては、シロアリを忌避する防蟻機能を具備するものであれば特に限定されない。例えば、ピレスロイド様薬剤(シラフルオフェン、エトフェンプロックス等)、ピレスロイド系薬剤(シフルトリン、ビフェントリン、サイパーメストン、デルタメスリン、パーメスリン、ペルメスリン、アレスリン、トラロメスリン等)、カーバメイト系薬剤(プロボクスル、フェノブカルブ、セビン等)、クロルニコチル系薬剤(イミダクロプリド、アセタプリド、クロチアニシン等)、ニトロガニリン系薬剤(ジノテフラン等)、有機リン系殺虫剤(ホキシム、テトラクロクピンホス、フェニトロチオン、プロベタンホス等)、ピラゾール系薬剤(フィブロニル等)、クロルフェノール系薬剤(4−ブロモ−2,5−ジクロルフェノール(BDCP)等)、フェニルピロール系薬剤(クロルフェナビル等)、フィプロニル系薬剤(フィプロニル、エチプロール等)の他、ヒバ油、ウコン、カプリン酸、ヤシ油、パーム油等が使用可能である。これらのうちの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(2)施工方法
次に、図2〜図6を参照して上記建築物の基礎構造Kの施工方法を説明する。なお、図2〜図6において、符号14は外周基礎1とは別に床下部分Uの地盤Eの上に立設される四角柱状の独立基礎である。
図2及び図3に示すように、配管10の縦配管部10Yが床下部分Uの地盤Eの上面から上方に突出する状態で、外周基礎1及びフーチング2を地盤Eに打設した後、床下部分Uの地盤Eの上面を覆うように防湿シート7を敷設する。その際、帯状の防湿シート7をロールから繰り出しながら敷設し、防湿シート7が外周基礎1の内側面1aに沿って所定の長さだけ立ち上がるように敷設し、隣接する防湿シート7同士が所定の重ね代だけ重なり合うように敷設する。また、防湿シート7の立ち上がり際を釘部材12で地盤Eに固定し(図2中の部分拡大図参照)、重ね代を所定の間隔で釘部材12で地盤Eに固定し(図3参照)、重ね代の立ち上がり際を釘部材12で地盤Eに固定する(図3中の部分拡大図参照)。また、重ね代を所定の間隔でテープ部材11で接続し(図3参照)、重ね代の立ち上がり際から立ち上がり部までをテープ部材11で接続する(図3中の部分拡大図参照)。
図4に示すように、防湿シート7を地盤Eの上に敷き詰めた後、縦配管部10Yが防湿シート7を貫通する部分において、所定の大きさの矩形状の防蟻シート8を防湿シート7の上に重ねて敷設する。その際、防蟻シート8の円孔8aに縦配管部10Yを挿通させるが、円孔8aの径が縦配管部10Yの径よりも小さいから、図1に示すように、円孔8aの周縁部が縦配管部10Yの外周面10aに沿って所定の長さだけ立ち上がり、縦配管部10Yの外周面10aに密着する(図5参照)。
なお、図4に示すように、縦配管部10Yが防湿シート7を貫通する部分においては、防湿シート7に予め縦配管部10Yを貫通させるための円形の開口を形成する(図1参照)。同様に、独立基礎14が防湿シート7を貫通する部分においては、防湿シート7に予め独立基礎14を貫通させるための四角形の開口を形成する(図4参照)。その場合、四角形の開口を独立基礎14の平断面形状よりも若干小さめに形成し、四角形の開口の周縁部が独立基礎14の外周面に沿って所定の長さだけ立ち上がり、独立基礎14の外周面に密着するようにする。
図5に示すように、矩形状の防蟻シート8を防湿シート7の上に重ねて敷設した後、防蟻シート8の外側の周縁部をテープ部材11で防湿シート7に固定する。防湿シート7を敷き詰めた床下部分Uにおいて地盤Eが見える隙間や防湿シート7の破れ等がないことを確認した後、外周基礎1で囲まれる床下部分Uに土間コンクリート5を形成するための生コンクリートZを所定の厚みだけ流し込み、養生させる。これにより、土間コンクリート5が床下部分Uに敷設され、土間コンクリート5と地盤Eとの間に防湿シート7が挟み込まれる(図1参照)。外周基礎1の内側面1aに沿う防湿シート7の周縁部の立ち上がり部が外周基礎1と土間コンクリート5との当接部Bに挟み込まれ、縦配管部10Yの外周面10aに沿う防蟻シート8の円孔8aの周縁部の立ち上がり部、及び独立基礎14の外周面に沿う防湿シート7の四角形の開口の周縁部の立ち上がり部が土間コンクリート5に埋め込まれる。
図6に示すように、土間コンクリート5を敷設した後、外周基礎1と土間コンクリート5との当接部Bの上方に位置する外周基礎1の内側面1aと土間コンクリート5の周縁部の上面5aとの交差部Cに防蟻ペースト9を塗布する。その際、上記当接部Bに生じる隙間を充填するように防蟻ペースト9を塗布する。同様に、独立基礎14の外周面と土間コンクリート5の上面5aとの交差部にも防蟻ペースト9’を塗布する。その際、独立基礎14の外周面と土間コンクリート5との間に生じる隙間を充填するように防蟻ペースト9’を塗布する。また、同様に、配管10の縦配管部10Yの外周面10aと土間コンクリート5の上面5aとの交差部にも防蟻ペースト39を塗布する。その際、縦配管部10Yの外周面10aと土間コンクリート5との間に生じる隙間を充填するように防蟻ペースト39を塗布する。
以上により本実施形態に係る建築物の基礎構造Kが施工される。施工された基礎構造Kにおいては、土中に住むシロアリの建築物Tへの侵入経路となり得る外周基礎1と土間コンクリート5との当接部Bに生じる隙間が防蟻ペースト9で覆われ、縦配管部10Yの外周面10aと土間コンクリート5との間に生じる隙間が防蟻シート8及び防蟻ペースト39で覆われ、独立基礎14の外周面と土間コンクリート5との間に生じる隙間が防蟻ペースト9’で覆われる。
(3)作用効果等
以上説明したように、上記第1実施形態では、建築物Tを支持する枠状の外周基礎1と、当該外周基礎1で囲まれる上記建築物Tの床下部分Uの地盤Eの上に、当該外周基礎1の内側面1aに周縁部が当接するように敷設される土間コンクリート5とを備える建築物の基礎構造Kにおいて、次のような特徴的な構成を採用した。
すなわち、上記基礎構造Kは、上記土間コンクリート5と地盤Eとの間に敷設される防蟻薬剤を含有しない防湿シート7と、上記外周基礎1の内側面1aと上記土間コンクリート5の周縁部の上面5aとの交差部Cに塗布される防蟻ペースト9とを備える。
このような第1実施形態の構成によれば、コストダウンを図りつつ十分な防蟻効果が発揮される建築物の基礎構造Kが提供される。つまり、土間コンクリート5と地盤Eとの間に防蟻シートではなく防蟻薬剤を含有しない防湿シート7が敷設され、この防湿シート7自体は防蟻機能を具備しないが、土中に住むシロアリが上方に這い上がるためにはこの防湿シート7を突破する必要がある。また、防湿シート7を突破してもその上は土間コンクリート5であり、シロアリはコンクリートを食い破ることができないので、シロアリが土間コンクリート5の上に出るためには外周基礎1と土間コンクリート5との当接部Bに生じる隙間を通る必要がある。しかし、上記隙間の上方は防蟻ペースト9で覆われるので、シロアリが建築物Tに侵入することが困難となる。つまり、防蟻シートに代えて防蟻薬剤を含有しない防湿シート7を用いても、防蟻シートを用いる場合と遜色ない結果が得られ、十分な防蟻効果が発揮される。しかも、高価な防蟻薬剤を含有しない防湿シート7が用いられるから、基礎構造Kのコストダウンが図られる。その際、防湿シート7は建築物Tの床下部分Uの広い範囲で敷設されるので、上記コストダウンは大幅なものとなる。
また、本実施形態では、上記基礎構造Kは、上記土間コンクリート5及び防湿シート7を上下方向に貫通する縦配管部10Yと、上記縦配管部10Yの外周面10aに密着するように上記縦配管部10Yの周囲の所定の範囲で上記防湿シート7の上に重ねて敷設される防蟻シート8とをさらに備える。
このような構成によれば、例えば上下水道等の配管10が床下部分Uで土間コンクリート5及び防湿シート7を上下方向に貫通する場合に上記縦配管部10Yの外周面10aと土間コンクリート5との間に生じる隙間が防蟻シート8で覆われるので、上記隙間(土中に住むシロアリの建築物Tへの侵入経路)を通ってシロアリが土中から土間コンクリート5の上に這い出すことが抑制される。しかも、その際、防蟻シート8は縦配管部10Yの周囲の所定範囲のみという必要最小限の範囲で敷設されるから、コストアップも抑えられる。
また、本実施形態では、上記基礎構造Kは、上記縦配管部10Yの外周面10aと上記土間コンクリート5の上面5aとの交差部に塗布される防蟻ペースト39をさらに備える。
このような構成によれば、上記縦配管部10Yの外周面10aと土間コンクリート5との間に生じる隙間が防蟻ペースト39で覆われるので、上記隙間(土中に住むシロアリの建築物Tへの侵入経路)を通ってシロアリが土中から土間コンクリート5の上に這い出すことが抑制される。しかも、その際、防蟻ペースト39は縦配管部10Yの外周面10aと土間コンクリート5の上面5aとの交差部のみという必要最小限の範囲で塗布されるから、コストアップも抑えられる。
また、本実施形態では、上記基礎構造Kは、上記土間コンクリート5及び防湿シート7を上下方向に貫通する独立基礎14と、上記独立基礎14の外周面と上記土間コンクリート5の上面5aとの交差部に塗布される防蟻ペースト9’とをさらに備える。
このような構成によれば、独立基礎14が床下部分Uで土間コンクリート5及び防湿シート7を上下方向に貫通する場合に上記独立基礎14の外周面と土間コンクリート5との間に生じる隙間が防蟻ペースト9’で覆われるので、上記隙間(土中に住むシロアリの建築物Tへの侵入経路)を通ってシロアリが土中から土間コンクリート5の上に這い出すことが抑制される。しかも、その際、防蟻ペースト9’は独立基礎14の外周面と土間コンクリート5の上面5aとの交差部のみという必要最小限の範囲で塗布されるから、コストアップも抑えられる。
図7に第1実施形態の変形例を示す。この変形例では、図1と比較して明らかなように、配管10の縦配管部10Yが地盤Eから上方に延び、防湿シート7及び土間コンクリート5を貫通し、土間コンクリート5の上面5aから上方に突出する部分において、縦配管部10Yの外周面10aに円筒状の断熱材21が密着して設けられる。断熱材21は例えば発泡ポリスチレンや発泡ウレタン等の断熱性に優れる樹脂材料からなる。これにより、縦配管部10Yの中を流れる温湯の温度低下が抑制される。この変形例の施工方法では、防蟻シート8を防湿シート7の上に重ねて敷設し、防蟻シート8をテープ部材11で防湿シート7に固定した後又は固定する前に断熱材21を縦配管部10Yに被せ、その際、縦配管部10Yの外周面10aに沿う防蟻シート8の円孔8aの周縁部の立ち上がり部を縦配管部10Yの外周面10aと断熱材21の内周面との間に挟み込み、その後、図5に示すように、生コンクリートZを流し込む。この変形例の作用効果では、縦配管部10Yの外周面10aと断熱材21の内周面との間に生じる隙間が防蟻シート8で覆われるので、上記隙間を通ってシロアリが土中から土間コンクリート5の上に這い出すことが抑制される。
なお、この第1の実施形態において、土間コンクリート5は、次の第2の実施形態のように、配筋17が埋め込まれた補強土間コンクリートであってもよい。これにより、土間コンクリート5にクラックが入ることが防止され、防蟻上より優れた結果が得られる。
<第2の実施形態>
(1)全体構成
図8は、本発明の第2の実施形態に係る建築物の基礎構造Kを示す断面図である。第1実施形態と同じ又は類似の構成要素には同じ符号を用い、その詳細な説明は省略し、主として第2実施形態の特徴部分を中心に説明する。
この第2実施形態では、図1と比較して明らかなように、フーチング2のうち外周基礎1の内方(図8において右方)に水平に張り出す部分2a(便宜上「内側フーチング2a」という)の上方には地盤Eが転圧されず、外周基礎1の内側面1aに当接する土間コンクリート5の周縁部が直接積載される。
床下部分Uの地盤Eは高さが平坦ではなく内側フーチング2aに近づくほど高さが低くなる傾斜部Eaを有する。傾斜部Eaの最も低い部分(すなわち内側フーチング2aとの連接部分)の高さは内側フーチング2aの上面と同じ高さである。
床下部分Uの地盤E、傾斜部Ea、及び内側フーチング2aの上面に亘って防湿シート7が敷設される。防湿シート7の周縁部7aが外周基礎1の内側面1aに沿って所定の長さだけ立ち上がり、この立ち上がり部において防湿シート7の周縁部7aと外周基礎1の内側面1aとが相互に当接する(この当接部に符号Lを付す)。
防湿シート7の上に土間コンクリート5が敷設される。土間コンクリート5は上記傾斜部Eaにより内側フーチング2aに近づくほど厚みが増し、内側フーチング2aの上方の周縁部において最も厚くなる。土間コンクリート5に配筋17が埋め込まれる。すなわち、土間コンクリート5は補強土間コンクリートである。詳しくは図示しないが、配筋17は、一般に、格子状に組まれたものが用いられる。配筋17により土間コンクリート5にクラック(ひび割れ)が入るのを防止するクラック防止効果が得られる。
外周基礎1の内側面1aと土間コンクリート5の上面5aとが交差する交差部Cに防蟻ペースト9が塗布される。
例えば上下水道等の第2配管20がフーチング2のうち外周基礎1の外方(図8において左方)に水平に張り出す部分(外側フーチング)より上方で地盤Eに埋設される状態で外周基礎1を外方から内方に貫通し、外周基礎1の内側面1aから内方に突出した後、内側フーチング2aの直上方で上方に曲折する。
第2配管20が外周基礎1を内外方向に貫通する横配管部20Xに対応して、土間コンクリート5の周縁部にピット5P(本発明の「切り欠き部」に相当する)が形成される。このピット5Pは、主として、横配管部20Xの内方側部分20bと土間コンクリート5との干渉(例えば横配管部20Xの内方側部分20bの周囲のスペースは狭小なため生コンクリートZが流れ難く入り難い)等を避けるために形成される。
上記ピット5Pにより、横配管部20Xの外周基礎1より内方側の部分20bが露出する。また、土間コンクリート5の下に敷設される防湿シート7が露出する。防湿シート7のうち少なくとも上記ピット5Pにより露出する部分の上に防蟻シート18が重ねて敷設される。防湿シート7と同様、防蟻シート18の周縁部18aが外周基礎1の内側面1aに沿って所定の長さだけ立ち上がり、この立ち上がり部において防蟻シート18の周縁部18aと外周基礎1の内側面1aとが防湿シート7を間に挟んだ状態で相互に当接する(この当接部に符号Lを付す)。
防蟻シート18は防湿シート7の露出部分だけでなく、上記傾斜部Ea及び地盤Eに対応する部分においても防湿シート7の上に重ねて敷設される。上記ピット5Pを超える部分においては、防蟻シート18は地盤E及び傾斜部Eaと土間コンクリート5との間に挟み込まれ、防蟻シート18の周縁部はテープ部材11により防湿シート7に固定される(図9参照)。
上記ピット5Pに位置する外周基礎1の内側面1aと横配管部20Xの外周面20aとの交差部C’(言い換えると横配管部20Xが貫通する外周基礎1の内方の開口部)に防蟻ペースト19が塗布される。
上記ピット5Pに位置する外周基礎1の内側面1aと防湿シート7の周縁部7a及び防蟻シート18の周縁部18aとの当接部Lに防蟻ペースト29が塗布される。
上記ピット5Pに位置するピット5Pの側壁と防蟻シート18との境界部に防蟻ペースト49が塗布される(図11参照)。なお、この境界部の防蟻ペースト49は省略することができる。
外周基礎1を貫通する横配管部20Xの外周面20aと外周基礎1との間の隙間にモルタル15が充填される。横配管部20Xが貫通する外周基礎1の外方の開口部にシーリング剤16が塗布される。なお、シーリング剤に代えて、外周基礎1の内方の開口部(言い換えると上記交差部C’)と同様、防蟻ペーストを塗布してもよい。
(2)施工方法
次に、図9〜図11を参照して第2実施形態に係る建築物の基礎構造Kの施工方法を説明する。
図9は、外周基礎1及びフーチング2を地盤Eに打設した状態を示す。第2配管20の横配管部20Xが外周基礎1を内外方向に貫通している。例えば、紙製のパイプ部材(図示せず)を水平に設置して外周基礎1を打設する。パイプ部材を除去した後、形成された貫通孔に横配管部20Xを通し、横配管部20Xの外周面20aと外周基礎1との間の隙間にモルタル15を充填する。
地盤E、傾斜部Ea、及び内側フーチング2aの上面に亘って防湿シート7を敷設する。その際、防湿シート7の周縁部7aを外周基礎1の内側面1aに沿って所定の長さだけ立ち上げる。
横配管部20Xが外周基礎1を貫通する部分に対応して、所定の大きさの矩形状の防蟻シート18を防湿シート7の上に重ねて敷設する。その際、防湿シート7と同様、防蟻シート18の周縁部18aを外周基礎1の内側面1aに沿って所定の長さだけ立ち上げる。
外周基礎1の内側面1aに沿って立ち上げた上記周縁部18a以外の防蟻シート18の他の周縁部をテープ部材11で防湿シート7に固定する。
横配管部20Xが外周基礎1を貫通する部分の周囲において、外周基礎1の内側面1aと上記テープ部材11とで囲まれる範囲よりも小さい範囲を型枠(図示せず)で囲い、その状態で、土間コンクリート5を形成するための生コンクリートを流し込み、養生させる。
型枠を除去することにより、図10に示すように、横配管部20Xが外周基礎1を貫通する部分に対応して、土間コンクリート5の周縁部にピット5Pが形成される。
図11に示すように、外周基礎1の内側面1aと土間コンクリート5の上面5aとの交差部Cに防蟻ペースト9を塗布する。同様に、ピット5Pに位置する外周基礎1の内側面1aと横配管部20Xの外周面20aとの交差部C’に防蟻ペースト19を塗布する。その際、横配管部20Xの外周面20aと外周基礎1との間に生じる隙間を充填するように防蟻ペースト19を塗布する。同様に、ピット5Pに位置する外周基礎1の内側面1aと防湿シート7の周縁部7a及び防蟻シート18の周縁部18aとの当接部Lに防蟻ペースト29を塗布する。その際、外周基礎1の内側面1aと防湿シート7の周縁部7a及び防蟻シート18の周縁部18aとの当接部Lに生じる隙間を充填するように防蟻ペースト29を塗布する。また、同様に、ピット5Pに位置するピット5Pの側壁と防蟻シート18との境界部に防蟻ペースト49を塗布する。その際、ピット5Pの側壁と防蟻シート18の上面との間に生じる隙間を充填するように防蟻ペースト49を塗布する。
以上により本実施形態に係る建築物の基礎構造Kが施工される。施工された基礎構造Kにおいては、土中に住むシロアリの建築物Tへの侵入経路となり得る外周基礎1と土間コンクリート5との当接部Bに生じる隙間が防蟻ペースト9で覆われ、ピット5P形成による防湿シート7の露出部分が防蟻シート18で覆われ、横配管部20Xの外周面20aと外周基礎1との間に生じる隙間が防蟻ペースト19で覆われ、外周基礎1の内側面1aと防湿シート7の周縁部7a及び防蟻シート18の周縁部18aとの当接部Lに生じる隙間が防蟻ペースト29で覆われ、ピット5Pの側壁と防蟻シート18の上面との間に生じる隙間が防蟻ペースト49で覆われる。
(3)作用効果等
以上説明したように、上記第2実施形態では、上記基礎構造Kは、上記外周基礎1を内外方向に貫通する横配管部20Xと、上記横配管部20Xの上記外周基礎1より内方側の部分20bが露出するように上記土間コンクリート5の周縁部に設けられるピット5Pと、上記防湿シート7のうち少なくとも上記ピット5Pにより露出する部分の上に重ねて敷設される防蟻シート18とをさらに備える。
このような第2実施形態の構成によれば、例えば上下水道等の第2配管20が外周基礎1を内外方向に貫通する場合に形成されるピット5Pにより生じる防湿シート7の露出部分が防蟻シート18で覆われるので、上記露出部分を介してシロアリが土中から上方に這い上がることが抑制される。しかも、その際、防蟻シート18は防湿シート7の露出部分のみという必要最小限の範囲で敷設されるから、コストアップも抑えられる。
また、本実施形態では、上記基礎構造Kは、上記ピット5Pに位置する外周基礎1の内側面1aと上記横配管部20Xの外周面20aとの交差部C’に塗布される防蟻ペースト19をさらに備える。
このような構成によれば、横配管部20Xの外周面20aと外周基礎1との間に生じる隙間が防蟻ペースト19で覆われるので、上記隙間を通ってシロアリが外周基礎1の外方から内方に(つまり床下部分Uに)侵入することが抑制される。しかも、その際、防蟻ペースト19は外周基礎1の内側面1aと横配管部20Xの外周面20aとの交差部C’のみという必要最小限の範囲で塗布されるから、コストアップも抑えられる。
また、本実施形態では、上記基礎構造Kは、上記ピット5Pに位置する外周基礎1の内側面1aと上記防湿シート7及び防蟻シート18の周縁部7a,18aとの当接部Lに塗布される防蟻ペースト29をさらに備える。
このような構成によれば、ピット5Pにおいて、外周基礎1の内側面1aと防湿シート7の周縁部7a及び防蟻シート18の周縁部18aとの当接部Lに生じる隙間が防蟻ペースト29で覆われるので、上記隙間を通ってシロアリが土中から上方に這い上がることが抑制される。しかも、その際、防蟻ペースト29はピット5Pの範囲のみという必要最小限の範囲で塗布されるから、コストアップも抑えられる。
また、本実施形態では、上記基礎構造Kは、上記ピット5Pに位置するピット5Pの側壁と防蟻シート18との境界部に塗布される防蟻ペースト49をさらに備える。
このような構成によれば、ピット5Pにおいて、ピット5Pの側壁と防蟻シート18の上面との間に生じる隙間が防蟻ペースト49で覆われるので、上記隙間を通ってシロアリが土中から上方に這い上がることが抑制される。しかも、その際、防蟻ペースト49はピット5Pの範囲のみという必要最小限の範囲で塗布されるから、コストアップも抑えられる。
また、本実施形態では、上記土間コンクリート5は、配筋17が埋め込まれた補強土間コンクリートである。
このような構成によれば、土間コンクリート5にクラックが入ることが防止され、したがってシロアリが土間コンクリート5のクラックを通って土間コンクリート5の上に出る虞もないため、防蟻上より優れた結果が得られる。
なお、この第2の実施形態では、防湿シート7の周縁部7a及び防蟻シート18の周縁部18aを外周基礎1の内側面1aに沿って所定の長さだけ立ち上げたが、必ずしも立ち上げなくても構わない。その場合、防湿シート7の周縁部7a及び防蟻シート18の周縁部18aが立ち上がることなく外周基礎1の内側面1aに当接し、その当接部に生じる隙間を充填するように上記当接部に防蟻ペースト29が塗布される。これにより、ピット5Pにおいて、コストアップを抑えつつ、上記隙間を通ってシロアリが土中から上方に這い上がることが抑制される。
また、上記各実施形態では、防蟻薬剤を含有しないシート部材として防湿シート7を用いたから、防湿シート7による床下部分Uの湿気低減作用が奏されることはいうまでもない。その結果、床下部分Uの結露やカビの発生、木質部分の傷みの進行等が抑えられる。もっとも、防湿シート7に代えて、例えば除草シートや防草シート等、他の防蟻薬剤を含有しないシート部材を用いても一向構わない。
上記各実施形態で記述された種々の数値や材質や形状等はあくまでも例示であり、それらに限定されないことはいうまでもない。
1 外周基礎
1a 内側面
5 土間コンクリート
5a 上面
5P ピット(切り欠き部)
7 防湿シート(防蟻薬剤を含有しないシート部材)
7a 周縁部
8,18 防蟻シート
9,9’,19,29,39,49 防蟻ペースト(防蟻剤)
10 配管
10a 外周面
10Y 縦配管部
18a 周縁部
20 第2配管
20a 外周面
20b 内方側部分
20X 横配管部
C,C’ 交差部
E 地盤
K 基礎構造
L 当接部
T 建築物(家屋)
U 床下部分

Claims (6)

  1. 建築物を支持する枠状の外周基礎と、当該外周基礎で囲まれる上記建築物の床下部分の地盤上に、当該外周基礎の内側面に周縁部が当接するように敷設される土間コンクリートとを備える建築物の基礎構造であって、
    上記土間コンクリートと地盤との間に敷設される防蟻薬剤を含有しない所定のシート部材と、
    上記外周基礎の内側面と上記土間コンクリートの周縁部の上面との交差部に配置される防蟻剤と、
    上記外周基礎を内外方向に貫通する横配管部と、
    上記横配管部の上記外周基礎より内方側の部分が露出するように上記土間コンクリートの周縁部に設けられる切り欠き部と、
    上記シート部材のうち少なくとも上記切り欠き部により露出する部分の上に重ねて配置される防蟻シートとを備えることを特徴とする建築物の基礎構造。
  2. 請求項1に記載の建築物の基礎構造において、
    上記土間コンクリート及びシート部材を上下方向に貫通する縦配管部と、
    上記縦配管部の外周面に密着するように上記縦配管部の周囲の所定の範囲で上記シート部材の上に重ねて配置される防蟻シートとをさらに備えることを特徴とする建築物の基礎構造。
  3. 請求項1又は2に記載の建築物の基礎構造において、
    上記切り欠き部に位置する外周基礎の内側面と上記横配管部の外周面との交差部に配置される防蟻剤をさらに備えることを特徴とする建築物の基礎構造。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の建築物の基礎構造において、
    上記切り欠き部に位置する外周基礎の内側面と上記シート部材及び防蟻シートの周縁部との当接部に配置される防蟻剤をさらに備えることを特徴とする建築物の基礎構造。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の建築物の基礎構造において、
    上記土間コンクリートは、配筋が埋め込まれた補強土間コンクリートであることを特徴
    とする建築物の基礎構造。
  6. 建築物を支持する枠状の外周基礎と、当該外周基礎で囲まれる上記建築物の床下部分の地盤上に、当該外周基礎の内側面に周縁部が当接するように敷設される土間コンクリートとを備える建築物の基礎構造であって、
    上記土間コンクリートと地盤との間に敷設される防蟻薬剤を含有しない所定のシート部材と、
    上記外周基礎の内側面と上記土間コンクリートの周縁部の上面との交差部に配置される防蟻剤と、
    上記土間コンクリート及びシート部材を上下方向に貫通する縦配管部と、
    上記縦配管部の外周面に密着するように上記縦配管部の周囲の所定の範囲で上記シート部材の上に重ねて配置される防蟻シートと、
    上記縦配管部のうち上記土間コンクリートを貫通する部分の外周面と当該土間コンクリートの上面から上方に突出する部分の外周面を覆う断熱材とを備え、
    上記防蟻シートは、上記縦配管部の外周面に沿って立ち上がる部分を有し、かつ当該立ち上がり部が上記縦配管部の外周面と上記断熱材との間に挟み込まれるように配置されることを特徴とする建築物の基礎構造。
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