JP2023037117A - 二次電池用制御装置、二次電池システムおよび二次電池の容量回復方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】二次電池の容量を適切に回復できるようにする。【解決手段】複数の電池セル10を有する二次電池510用の制御装置であって、動作モードとして第1の動作モードMnまたは第2の動作モードMrのうち何れかを選択する動作モード選択部420と、前記動作モード選択部420が前記第1の動作モードMnを選択した場合、複数の前記電池セル10のうち何れかの端子電圧が第1の電圧未満になると前記二次電池510の放電を停止させる第1の放電制御部410と、前記動作モード選択部420が前記第2の動作モードMrを選択した場合、複数の前記電池セル10のうち所定の劣化条件を満たすものの端子電圧が前記第1の電圧Vlow未満になり、かつ、他の前記電池セル10の端子電圧が前記第1の電圧Vlow以上になるように、前記二次電池510に放電電流を印加する第2の放電制御部412と、を二次電池用制御装置500に設けた。【選択図】図7

Description

本発明は、二次電池用制御装置、二次電池システムおよび二次電池の容量回復方法に関する。
本技術分野の背景技術として、下記特許文献1の要約には、「ECU960は、PCU920を制御することによって、組電池10の容量を回復させる容量回復制御を実行する。容量回復制御は、放電モードと、容量回復モードとを含む。放電モードでは、ECU960は、組電池10を所定の過放電領域まで放電させる。容量回復モードでは、ECU960は、過放電領域において、放電停止によるリチウムイオン二次電池の電圧上昇と、放電電流を振動させつつリチウムイオン二次電池を放電させるパルス放電とを繰り返し実行する。」と記載されている。
また、下記特許文献2の明細書、段落0080には、「以上説明したように、本発明によって、二次電池の内部における正極全体の充放電カーブと負極全体の充放電カーブの状況を非破壊で知ることができる。これにより、非破壊で電池劣化の要因を特定でき、高精度な寿命判定が可能になる。さらに、本発明によれば、再現計算の結果を応用することによって、劣化電池の適切な使用範囲を高精度で判断したり、充放電反応種の減少量を非破壊で取得したりすることも可能である。」と記載されている。これら文献の記述は本願明細書の一部として包含される。
特開2019-106333号公報 特許第4884404号公報
ところで、上述した技術において、一層適切に二次電池の容量を回復したいという要望がある。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、二次電池の容量を適切に回復できる二次電池用制御装置、二次電池システムおよび二次電池の容量回復方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明の二次電池用制御装置は、複数の電池セルを有する二次電池用の制御装置であって、動作モードとして第1の動作モードまたは第2の動作モードのうち何れかを選択する動作モード選択部と、前記動作モード選択部が前記第1の動作モードを選択した場合、複数の前記電池セルのうち何れかの端子電圧が第1の電圧未満になると前記二次電池の放電を停止させる第1の放電制御部と、前記動作モード選択部が前記第2の動作モードを選択した場合、複数の前記電池セルのうち所定の劣化条件を満たすものの端子電圧が前記第1の電圧未満になり、かつ、他の前記電池セルの端子電圧が前記第1の電圧以上になるように、前記二次電池に放電電流を印加する第2の放電制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、二次電池の容量を適切に回復できる。
二極式の電池セルの模式的な断面図である。 蓄電要素の模式的な側面図である。 電池モジュールの構成を示す模式的なブロック図である。 電池パックの構成を示す模式的なブロック図である。 制御装置の例を概念的に示すブロック図である。 制御部に含まれるコンピュータのブロック図である。 制御部の機能を示すブロック図である。 電池セルの放電特性を示す図である。 第1実施例および比較例の容量回復率および正極利用率変化量を示す図である。 第2実施例および比較例の容量回復率および正極利用率変化量を示す図である。 第3実施例および比較例の容量回復率および正極利用率変化量を示す図である。
[実施形態の概要]
リチウムイオン電池は、非水電解質二次電池の一つであり、エネルギー密度が高いため、携帯機器のバッテリーや、近年では電気自動車のバッテリーとしても用いられている。但し、リチウムイオン電池は、使用に伴い劣化し、電池容量が減少することが知られている。
リチウムイオン電池では、正極の活物質としてリチウム金属酸化物、負極の活物質として黒鉛などの炭素材が用いられるのが一般的である。リチウムイオン電池の正極および負極は、微小な活物質粒子群にバインダや導電剤等を加えてスラリー化した後、金属箔に塗布して形成する。
リチウムイオン電池の内部では、充電時には正極の活物質から放出されたリチウムイオンが負極の活物質に吸蔵され、放電時には負極の活物質に吸蔵されたリチウムイオンが放出され正極の活物質に吸蔵される。このように、リチウムイオンが電極間を移動することで外部回路の電極間に電流が流れる。
このようなリチウムイオン電池では、
(1)正極活物質の電気的な孤立、
(2)負極活物質の電気的な孤立、および
(3)電極間を往来するリチウムイオンの固定化
によって容量が減少する。
上記(3)の要因は、電解液の分解を伴ってリチウムイオンが被膜として負極表面に固体化されたり、負極内にリチウムイオンが拘束されることによって生じる。このうち、負極内にリチウムイオンが拘束されることによる容量減少分については、電気化学的処理により回復させることが可能である。例えば、負極の電位を通常の使用範囲よりも引き上げることで負極に拘束されたリチウムイオンが解放され、容量が回復する。これは電池を過放電することに相当し、電池の使用電圧範囲により規定される電池の充電率(State Of Charge:SOC)を0%より引き下げることを意味する。
しかしながら、劣化が深刻でない二次電池を過放電することは、正負極の材料劣化や電解液の分解を促進する恐れがあり、むしろ二次電池の劣化を加速する恐れがある。二次電池パックがひとつのセルにより構成される場合は、そのセルの劣化状態に合わせて過放電条件を設定することができる。しかし、二次電池パックが複数のセルを直列あるいは並列に接続することにより構成される場合は、劣化の程度が異なるセルが混在するため、過放電条件によっては劣化が深刻でないセルの劣化を加速してしまう恐れがある。なお、セルとは二次電池パックの最小構成単位であり、正極、負極、電解質を備える二次電池を意味する。
上述した特許文献1の内容を応用した技術によれば、リチウムイオン二次電池の容量を短時間で効果的に回復可能な容量回復方法を提供できると考えられる。すなわち、リチウムイオン二次電池を過放電領域まで放電させた後、放電停止による電圧上昇と、放電電流を振動させながら放電させるパルス放電とを繰り返し実行できると考えられる。その結果、容量回復に要する時間の短時間化を実現することができると考えられる。
しかしながら、上述したような過放電領域におけるパルス放電によって電池の容量を回復する方法には、改善の余地がある。例えば、直列あるいは並列接続された複数のセルからリチウムイオン二次電池パックが構成される場合、一様にパルス放電を印加(通流)してしまうと、劣化の程度が深刻でないセルの劣化を促進してしまう可能性がある。
そこで、後述する実施形態は、複数のセルが接続された二次電池パックにおいて、劣化が大きいセルの容量を選択的に回復させることによって、上述した問題を解決するものである。
[電池セルの構造]
まず、図1および図2を参照して、実施形態に適用可能な二極式の電池セルの構造例について説明する。
図1は、二極式の電池セル10の模式的な断面図である。
図1において、電池セル10は、リチウムイオン電池のセルであり、蓄電要素1と、正極端子2と、負極端子3と、外装材6とを備えている。セパレータ5は、蓄電要素1に含まれている。外装材6は、ラミネートフィルム、もしくは、それに類する素材を用いて構成されている。なお、電池セル10の形状は図1のような角型に限定されるものではなく、図示は省略するが円筒型であってもよい。
図2は、蓄電要素1の模式的な側面図である。
図2に示すように、蓄電要素1においては、セパレータ5を介して複数の正極12と複数の負極13とが交互に積層されている。図1に示した蓄電要素1は、これら正極12および負極13が重なって見える領域に対応する。なお、蓄電要素1の構造は図2のような積層型に限定されるものではない。すなわち、図示は省略するが、正極12および負極13を、セパレータ5を挟んで対向するように重ねた後、捲回することによって作製する捲回型であってもよい。また、蓄電要素1は、さらに電解液(図示せず)を含んでおり、電解液は、正極12、負極13、セパレータ5等の微孔に含侵されている。セパレータ5としては、例えば、ポリプロピレンを適用することができる。但し、セパレータ5としては、ポリプロピレン以外にも、ポリエチレンなどのポリオレフィン製の微孔性フィルムや不織布などを適用することもできる。
正極12および負極13は、それぞれ、適切な金属の集電箔に適切な電極活物質、導電剤、結着剤等の混合体を塗布して作製されたものである。正極12および負極13の集電箔には、金属のタブが接続されている。タブ部分だけが外装材6の外部に露出するように外装材6を封止する。これにより、タブが図1の正極端子2および負極端子3となる。以下、正極12および負極13の電位を正極電位Epおよび負極電位Enと呼ぶ。また、両者の差、すなわち「Ep-En」が、正極端子2および負極端子3の間の電圧であり、これをセル電圧Vと呼ぶ。
正極12の集電箔には、厚さが10~100μmのアルミニウム箔、厚さが10~100μm、孔径0.1~10mmのアルミニウム製穿孔箔、エキスパンドメタル、発泡金属板などが用いられる。また、集電箔の材質も、アルミニウムの他に、ステンレス鋼、チタンなども適用可能である。本実施形態では、材質、形状、製造方法などに制限されることなく、任意の集電体を使用することができる。
正極12の電極活物質は、反応種を内部に含むものが望ましい。リチウムイオン電池の反応種は、リチウムイオンである。この場合、正極12の電極活物質は、リチウムイオンを可逆的に挿入脱離可能なリチウム含有化合物を含んでいる。正極12の電極活物質の種類は特に制限されないが、例えば、コバルト酸リチウム、マンガン置換コバルト酸リチウム、マンガン酸リチウム、ニッケル酸リチウム、オリビン型リン酸鉄リチウムなどのリン酸遷移金属リチウム、LiwNixCoyMnz2(ここで、w、x、y、zは0または正の値)が挙げられる。正極12の電極活物質として、上記の材料が一種単独または二種以上含まれていてもよい。
負極13の集電箔には、厚さが10~100μmの銅箔、厚さが10~100μm、孔径0.1~10mmの銅製穿孔箔、エキスパンドメタル、発泡金属板などが用いられる。また、集電箔の材質も銅の他に、ステンレス鋼、チタンなども適用可能である。本実施形態では、材質、形状、製造方法などに制限されることなく、任意の集電体を使用することができる。
負極13の電極活物質は、リチウムイオンを可逆的に挿入脱離可能な物質を含んでいる。負極13の電極活物質の種類は特に制限されないが、例えば、天然黒鉛、天然黒鉛に乾式のCVD法もしくは湿式のスプレー法によって被膜を形成した複合炭素質材料、エポキシやフェノール等の樹脂材料もしくは石油や石炭から得られるピッチ系材料を原料として焼成により製造される人造黒鉛、シリコン(Si)、シリコンを混合した黒鉛、難黒鉛化炭素材、チタン酸リチウムLi4Ti512、ニオブチタン系酸化物TiNb27などを適用することができる。負極活物質として上記の材料が一種単独または二種以上含まれていてもよい。
蓄電要素1には、電解液が含侵されている。電解液は特に制限されないが、リチウムイオン電池の場合、例えばエチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルプロピルカーボネート(MPC)、エチルプロピルカーボネート(EPC)等の非プロトン性有機系溶媒を適用できる。
また、電解液は、これらの2種以上の混合有機化合物の溶媒に、六フッ化リン酸リチウム、四フッ化ホウ酸リチウム、過塩素酸リチウム、ヨウ化リチウム、塩化リチウム、臭化リチウム、LiB[OCOCF34、LiB[OCOCF2CF34、LiPF4(CF32、LiN(SO2CF32、LiN(SO2CF2CF32等のリチウム塩、あるいはこれらの2種以上の混合リチウム塩を溶解したものであってもよい。
また、電解液の代わりに固体電解質を用いてもよい。固体電解質は特に制限されないが、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリメタクリル酸メチル、ポリヘキサフルオロプロピレン、ポリエチレンオキサイド等のイオン伝導性ポリマーが挙げられる。これらの固体高分子電解質を用いた場合、セパレータ5を省略できる。
[実施形態の構成]
図3は、本実施形態に適用される電池モジュール(基本電池ユニット)100の構成を示す模式的なブロック図である。
図3において、電池モジュール100は、直列接続された3個の電池セル10-1,10-2,10-3と、3個の電圧センサ16と、バランシング回路20と、を備えている。3個の電池セル10-1~10-3は、それぞれ図1に示した電池セル10に等しいものであり、以下、電池セル10-1~10-3を「電池セル10」と総称することがある。また、3個の電圧センサ16は、これら電池セル10-1~10-3のセル電圧V1,V2,V3(端子電圧)の計測結果を出力する。
バランシング回路20は、3個のスイッチ22と、これらにそれぞれ直列接続された3個の抵抗器24と、を備えている。各スイッチ22と各抵抗器24との直列回路は、電池セル10-1~10-3に対して、それぞれ並列に接続されている。電池モジュール100は、セル電圧V1~V3の計測結果を制御装置500に出力する。
また、各スイッチ22は、制御装置500から供給される制御信号SD1,SD2,SD3に基づいて、オン/オフ状態が制御される。制御装置500は、セル電圧V1~V3の計測結果に基づいて、セル電圧V1~V3の差が小さくなるように、制御信号SD1,SD2,SD3を出力し、これによって電圧の高い電池セル10を放電させる。
以下の説明において、「電池セル」は単に「セル」と称することがあり、「電池モジュール」は単に「モジュール」と称することがある。図3に示した例では、1個の電池モジュール100は3個の電池セル10を含むが、1個の電池モジュール100に含ませる電池セル10の数は1個以上の任意の数でよい。
また、図3に示した例では、説明の簡略化のため、バランシング回路20として、スイッチ22と抵抗器24とを含むパッシブ型のものを示した。しかし、バランシング回路20は、アクティブ型のバランシング回路(図示せず)を採用してもよい。すなわち、セル電圧の高いセルの電荷によって、セル電圧の低いセルを充電するバランシング回路を採用してもよい。
図4は、本実施形態に適用される電池パック510の構成を示す模式的なブロック図である。
図4において、電池パック510は、正極端子502と、負極端子503と、3個の電池モジュール100-1,100-2,100-3と、3個のスイッチ110と、を備えている。電池モジュール100-1~100-3は、それぞれ図3に示した電池モジュール100に等しいものである。そこで、電池モジュール100-1~100-3を「電池モジュール100」と総称することがある。
各スイッチ110は、制御装置500から供給されたコマンドに基づいて、オン/オフ状態が設定される。仮に、全てのスイッチ110がオン状態になると、電池モジュール100-1~100-3は、電池パック510の正極端子502と負極端子503との間で並列接続される。3個の電池モジュール100-1~100-3に各3個含まれる電池セル10を、電池セル10-11,10-12,10-13,10-21,10-22,10-23,10-31,10-32,10-33と呼ぶ。
電池パック510は、これら電池セルのセル電圧V11,V12,V13,V21,V22,V23,V31,V32,V33(端子電圧)の計測結果を、制御装置500に通知する。また、上述したように、制御装置500は、複数のスイッチ110のオン/オフ状態を制御する。これにより、制御装置500は、各モジュール100の劣化の程度によって電流の流れを制御することができる。
但し、スイッチ110は必須の構成ではなく、省略が可能である。すなわち、正極端子502と負極端子503との間に電池モジュール100-1~100-3を並列接続してもよい。スイッチ110を省略することで、そのコストを低減することができ、スイッチ110のオン抵抗による電力損失も低減することができる。なお、図示の例では、電池パック510が3個の電池モジュール100-1~100-3を備えているが、電池パック510に含まれる電池モジュール100の数は特に限定されるものではない。例えば、電池パック510が、1つのモジュール100のみを備えるものであってもよい。また、電池パック510は、各電池モジュール100-1~100-3の電圧および電流を計測する電圧センサおよび電流センサを備えていてもよいし、電池パック510の内部温度を計測するための温度計を備えていてもよい。
図5は、第1実施形態による二次電池システムSYの構成を示すブロック図である。
図5において、二次電池システムSYは、電池パック510(二次電池)と、制御装置500(二次電池用制御装置)と、を備えている。電池パック510は、正極端子502および負極端子503を介して制御装置500に接続されている。
制御装置500は、電流計551と、電圧計552と、可変抵抗553と、電力変換器554と、スイッチ560,562,564と、制御部570と、を備えている。電力変換器554は、電池パック510が放電した直流電力を交流電力に変換して電力系統610に供給する。また、電力変換器554は、電力系統610から供給された交流電力を直流電力に変換して電池パック510を充電する。電池パック510におけるセル電圧V11~V33(図4参照)等の計測結果は、制御部570に供給される。さらに、制御部570には、電流計551および電圧計552の計測結果も供給される。これら計測結果は、電池パック510に流れる充放電電流の電流値および電池電圧Evである。
制御部570は、これら入力された各種データに基づいて、スイッチ560,562,564、可変抵抗553および電力変換器554に制御信号を出力する。また、制御部570は、外部のディスプレイ600に各種画像データを出力する。なお、制御装置500の構成は、図5のものに限定されるわけではなく、電池パック510からの入力信号に基づいて電池パック510への入力電流を制御できる様々な回路構成を採用することができる。
図6は、制御部570に含まれるコンピュータ900のブロック図である。
図6において、コンピュータ900は、CPU901と、RAM902と、ROM903と、HDD904と、通信I/F(インタフェース)905と、入出力I/F906と、メディアI/F907とを備える。通信I/F905は、外部の通信回路915に接続される。入出力I/F906は、入出力装置916に接続される。メディアI/F907は、記録媒体917からデータを読み書きする。ROM903には、CPUによって実行される制御プログラム、各種データ等が格納されている。CPU901は、RAM902に読み込んだアプリケーションプログラムを実行することにより、各種機能を実現する。
図7は、制御部570の機能を示すブロック図であり、図中の各ブロックは、アプリケーションプログラム等によって実現される機能を示している。
すなわち、制御部570は、電池状態取得部400と、電池状態判定部401と、記憶部403と、電池状態演算部404と、タイマ部405と、通常運転制御部410(第1の放電制御部)と、容量回復制御部412(第2の放電制御部)と、動作モード選択部420と、を備えている。
動作モード選択部420は、制御装置500の動作モードとして、通常モードMn(第1の動作モード)または容量回復モードMr(第2の動作モード)のうち何れかを選択する。動作モードは、ユーザのマニュアル操作によって選択してもよく、電池パック510の状態に応じて選択してもよい。通常モードMnは、電池パック510に対して通常の充放電を行わせる動作モードである。一方、容量回復モードMrは、電池セル10-11~10-33(図4参照)の一部または全てに対して容量回復制御を行う動作モードである。
電池状態取得部400は、図5に示した電池パック510、電流計551、電圧計552等からの計測信号を受信し、検出された電圧値や電流値などの計測値を電池状態判定部401に出力する。タイマ部405は、電池パック510の充電時間や放電時間等、各種時間情報を取得する。
記憶部403は、各種情報を記憶し、記憶している情報を、必要に応じて電池状態判定部401、電池状態演算部404等に供給する。記憶される情報には、以下のものを含む。
・セル電圧Vと電池セル10の充電率(または電気量)との対応表。
・電池セル10の初期容量。
・電池状態判定部401から入力された情報。
電池状態判定部401は、電池状態取得部400から入力された各種計測値と、タイマ部405から供給された時間情報と、に基づいて、電池パック510の各種状態を取得する。取得される状態の中には、電池パック510内の各電池セル10の電気量が含まれる。また、電池状態判定部401は、現在時刻に対応付けて、電池電圧Evと、セル電圧V11~V33とを記憶部403に記憶させる。これにより、記憶部403は、電池電圧Evおよびセル電圧V11~V33の時系列情報を記憶する。
電池状態判定部401は、電池状態演算部404から入力される各種判定値と、記憶部403から入力される各種対照値とを比較する。そして、電池状態判定部401は、電池パック510の状態を判定し、その結果を通常運転制御部410および容量回復制御部412に出力する。
電池状態演算部404は、取得された計測値や初期値を適宜修正して、電池状態を判定するための物理量を演算し、電池状態判定部401に出力する。具体的には、記憶部403に記憶された電池電圧と電池充電率との対応表と、電池状態判定部401から入力された電池電圧とから電池充電率を算出し、電池状態判定部401に出力する。また、電池電圧と記憶部403に記憶された電池の初期容量から放電パルスの電流値および印加時間を算出し、電池状態判定部401に出力する。
なお、電池充電率の算出方法はここに示す方法に限定されるものではなく、任意の手法により算出することができる。
また、制御部570の構成は図7に示すものに限定されるものではなく、電池パック510の状態を判定し、電池パック510に対して特定の放電電流を特定の時間だけ印加することができ、また電池を開回路状態に保持できる構成であればよい。
[実施形態の動作]
〈動作モードの選択〉
図7において、動作モード選択部420は、ユーザの操作に基づいて、制御装置500の動作モードとして、通常モードMnまたは容量回復モードMrのうち何れかを選択する。また、動作モード選択部420は、ユーザの操作によらず、電池状態判定部401の判定結果に基づいて自動的に動作モードを選択することができる。すなわち、電池状態判定部401が「容量回復制御が必要」と判定すると容量回復モードMrを選択し、それ以外の場合は通常モードMnを選択することができる。電池状態判定部401は、電池パック510の使用履歴や、現時点における電池パック510のSOC等に基づいて、容量回復制御の要否を判定するとよい。
〈通常モードMn〉
動作モードとして通常モードMnが選択されると、通常運転制御部410は、電力変換器554を介して、電池パック510と電力系統610(図5参照)との間で電力を入出力させる。すなわち、通常運転制御部410は、電池パック510を放電させる場合には、電力変換器554に対して、放電された直流電力を交流電力に変換させ、電力系統610に供給させる。また、通常運転制御部410は、電池パック510を充電させる場合には、電力変換器554に対して、電力系統610から供給された交流電力を直流電力に変換させ、電池パック510に供給させる。
また、通常運転制御部410は、通常モードMnにおいては、何れのセル電圧V11~V33も、所定の下限電圧Vlowになることを抑制するように、電池パック510の放電電流を制御する。また、何れかのセル電圧V11~V33が下限電圧Vlow未満になると、スイッチ560(図5参照)をオフ状態に設定し、電池パック510の放電を強制的に終了させる。なお、下限電圧Vlowは、記憶部403に記憶されている。
〈容量回復モードMr〉
容量回復モードMrにおいて、容量回復制御部412は、容量回復制御を実行する。容量回復制御の進行中は、容量回復制御を実行中である旨をディスプレイ600に表示してユーザに注意喚起を促すとよい。容量回復制御の内容は、特に限定されないが、例えば電池パック510に大電流による放電パルスを印加した後、電池パック510を一定期間休止させることが挙げられる。
すなわち、容量回復制御部412は、セル電圧V(図1参照)の瞬間的な降下と、その後の緩和により低下したセル容量を回復させる。その際、セル電圧Vを上述した下限電圧Vlowよりも降下させることで、より大きな回復効果が得られる。そのため、セル電圧VがVlowを下回ることで電池システムが緊急停止することを防ぐため、容量回復制御においてはセルの下限電圧をVlowよりも低く設定する。放電パルスの印加と休止は、1回ずつ実行してもよいし、繰り返し実行してもよい。
(電圧条件に基づく制御)
ところで、図3、図4に示したように、電池パック510が、複数の電池セル10を直列接続した電池モジュール100を含む場合、当該電池モジュール100において、放電電流は各電池セル10に一様に印加される。そのため、容量回復制御により電池パック510に大電流の放電パルスが印加されると、容量の低下が小さい電池セル10、すなわち劣化の程度が小さい電池セル10についてもセル電圧Vが引き下げられる。これにより、劣化の程度が小さい電池セル10に対して、むしろ劣化を促進させてしまう恐れがある。
本実施形態の容量回復制御部412は、このような事態を避けるため、劣化度が大きい電池セル10のセル電圧Vが下限電圧Vlowを下回り、かつ、劣化度が小さい電池セル10のセル電圧Vは下限電圧Vlow以上になるように、放電パルスの電流値を制御する。換言すれば、容量回復制御部412は、複数の電池セル10のうち、劣化の大きい電池セル10の電圧が、通常使用時の電池セル10の放電終止電圧(Vlow)未満となるように、かつ、他の電池セル10の端子電圧が、放電終止電圧(Vlow)以上となるように、二次電池(510)に放電電流を印加する工程(第2工程)を実行する。一般に、劣化が大きい電池セル10は、他の電池セル10よりも放電容量が小さく、かつ内部抵抗が大きいため、同じ放電電流値を印加しても電圧降下が大きくなる。
そのため、劣化度が大きい電池セル10のセル電圧VをVxとし、劣化度が小さい電池セル10のセル電圧VをVyとすると、下式(1)を満たすような放電電流値と放電時間の組み合わせが存在する。

x<Vlow<Vy …式(1)

本実施形態の容量回復制御部412は、式(1)の条件を満たすようにパルス放電の電流値および印加時間を制御する。
電池状態演算部404は、電池セル10毎の劣化度の大小を判定する工程(劣化状態を評価する第1工程)を実行する。ここで、劣化度の大小を判定する基準は特に限定されないが、例えば電池パック510を所定の充電率で開回路状態にし、その際のセル電圧V11~V33に基づいて劣化度の大小を判定することができる。すなわち、計測したセル電圧V11~V33が所定値Vdg(図示せず)以下である場合に「劣化度が大きい」(換言すれば「所定の劣化条件」を満たす)と判定し、それ以外の場合は「劣化度が小さい」と判定することができる。この所定値Vdgは、予め決定しておいて記憶部403に記憶しておいてもよいし、各セル電圧V11~V33に基づいて電池状態演算部404が算出してもよい。以下の説明において、「劣化度が大きい電池セル10」を「劣化進行セル」と称することがある。
(バランシング回路20による部分放電制御)
図4に示したように、リチウムイオン二次電池等の電池モジュール100は、バランシング回路20を備えることが一般的である。
そこで、本実施形態の容量回復制御部412は、電池モジュール100に含まれる各電池セル10に対して一様に放電電流を印加する前にバランシング回路20を用いて、一部の電池セル10に対してのみ部分放電制御を行うことができる。これにより、式(1)に示した電圧条件を拡張することができる。
すなわち、制御部570に対して「部分放電制御を実行する」旨のユーザの指示が入力されると、容量回復制御部412は、放電パルスを印加する前に、劣化進行セルのスイッチ22を閉じることにより、劣化進行セルのみを選択して放電させ、これらの充電率を下げる。この部分放電制御が終了した後、容量回復制御部412はスイッチ22を開き、電池モジュール100の各電池セル10に対して一様に放電電流を印加する。
この部分放電制御を実行することにより、劣化進行セルのセル電圧Vを他のセル電圧Vよりも予め大きく下げることができるため、広い放電パルス条件で式(1)の電圧条件を満たすことができる。なお、部分放電制御は、図3に示したパッシブ型のバランシング回路20に限定されるものではなく、アクティブ型のバランシング回路(図示せず)においても同様に実現できる。
(スイッチ110による電池モジュールの選択)
図4に示したように、複数の電池モジュール100が並列接続され得る電池パック510の場合、電池パック510に大電流の放電パルスを印加したとしても、劣化進行セルに大電流が印加されるとは限らない。そこで、容量回復制御部412は、ユーザが所定の指示を行うと、モジュール100を、劣化進行セルを含むものと含まないものとに分類する。そして、容量回復制御部412は、劣化進行セルを含むモジュール100についてのみスイッチ110をオン状態にし、他のモジュール100についてはスイッチ110をオフ状態にする。これにより、劣化進行セルを含むモジュール100のみを選択して、放電パルスを印加することができる。
(正極劣化防止処理)
容量回復制御部412は、放電パルスの放電電流値および印加時間を、上述した式(1)の電圧条件のみならず、別の条件によっても制限することができる。
例えば、劣化進行セルにおいても、放電パルスの印加を繰り返すことで正極が過放電状態になり正極劣化が促進される恐れがある。これを防ぐために、放電パルスで印加する電気量を、正極が過放電にならないように制御することが好ましい。これは、以下に示す方法で実現される。
・ステップ#1:電池セル10の充放電曲線の取得
まず、電池セル10のプロトタイプに対して、セル電圧V、正極電位Epおよび負極電位En(図1参照)の充放電曲線、すなわち様々な放電量に対するV、EpおよびEnの特性を取得する。正極電位Epおよび負極電位Enを直接的に計測するためには電池セル10を破壊する必要があるため、電池パック510に適用されているものと同一型式の電池セル10をプロトタイプとして、その充放電曲線を取得する。
・ステップ#2:劣化進行セルのセル電圧Vの充放電曲線の取得
電池状態判定部401は、劣化進行セルについて、セル電圧Vと電流値の関係を記憶部403に記憶させる。電流値を積分すると充放電量が得られるため、これにより、電池状態演算部404は、各劣化進行セルのセル電圧Vの充放電曲線のデータを算出する。充放電曲線の電圧は、開回路電圧に近い値であることが望ましい。充放電曲線のデータを算出する際における通電方法は任意である。
例えば、微小かつ一定の電流で、劣化進行セルを満充電状態から全放電状態まで放電する方法、もしくは全放電状態から満充電状態まで充電する方法がある。また、劣化進行セルを一定の電流で一定時間放電した後、一定時間休止するサイクルを満充電状態から全放電状態まで繰り返す方法であってもよい。また、劣化進行セルを一定の電流で一定時間充電した後、一定時間休止するサイクルを全放電状態から満充電状態まで繰り返す方法であってもよい。このような方法により、充放電量と開回路電圧との関係についてのデータを取得することができる。
また、通常モードMnで運転中において劣化進行セルの電流波形および電圧波形を取得し、これらを統計的に処理し、もしくは等価回路に基づき回帰計算処理(再現計算処理)をして、開回路電圧を推定し、充放電量と開回路電圧との関係を推定する方法もある。なお、上述の充放電曲線のデータを算出する際における通電方法に関して、「満充電状態から全放電状態まで放電」および「全放電状態から満充電状態まで充電」と述べたが、通電方法は、必ずしもこれらの範囲で放電または充電するものに限定されるものではない。充放電の範囲は、広いほうが望ましく、100%の範囲で充放電するのが最も望ましいが、その後の工程が円滑に行えるならば、満充電状態から全放電状態までの50%以上の範囲で充放電してもよい。さらに、可能であれば、50%未満の範囲でもよい。
・ステップ#3:劣化進行セルの正極電位Epおよび負極電位Enの充放電曲線の取得
次に、電池状態演算部404は、記憶部403に予め記憶したプロトタイプの充放電曲線と、劣化進行セルのセル電圧Vの充放電曲線と、に基づいて、劣化進行セルの正極電位Epおよび負極電位Enの充放電曲線を回帰計算処理(再現計算処理)により構築する。
この回帰計算処理(再現計算処理)の内容は上述した特許文献2に記載されているが、以下、その概要を説明する。
まず、電池状態演算部404は、補正パラメータとして、正極活物質量mpと、負極活物質量mnと、正極の放電カーブの位置関係の指標Cpと、負極の放電カーブの位置関係の指標Cnと、を求め、記憶部403に記憶する。次に、電池状態演算部404は、正極12(図2参照)の放電量に正極活物質量mpを乗算し、負極13(図2参照)の放電量に正極活物質量mpを乗算し、正極12の基準質量および負極13の基準質量に基づいて、正極放電曲線および負極放電曲線の計算値を得る。
図8は、劣化進行セルに対して、計算によって得られた充放電曲線の一例を示す図である。
図8の横軸は、放電量Q[Ah]であり、その値「0」は満充電状態を現し、負値は過充電状態を表す。図8の左側の縦軸は、電位および電圧を表す。また、図8の右側の縦軸はリチウム電極基準の電位である。以下、リチウム電極基準の電位については、その単位を「V vs.Li/Li」として表記する。
正極電位Epおよび負極電位En(図1参照)の計算値を正極放電曲線計算値Epc(正極電位曲線)および負極放電曲線計算値Enc(負極電位曲線)と呼ぶ。また、両者の差(Epc-Enc)を電池放電曲線計算値Vcと呼ぶ。電池状態演算部404は、電池放電曲線計算値Vcが、実測したセル電圧Vの充放電曲線に近づくように(望ましくは両者が一致するように)補正パラメータであるmp,mn,Cp,Cnを調整する。そして、調整後の補正パラメータmp,mn,Cp,Cnに基づいて、正極放電曲線計算値Epcおよび負極放電曲線計算値Encを再度計算して更新する。
図8に示した正極放電曲線計算値Epc、負極放電曲線計算値Encおよび電池放電曲線計算値Vcは、このような再現計算処理によって取得したものの例である。図示の例は、正極と負極との容量ずれが生じている状態を示しており、負極放電曲線計算値Encの放電末端と電池放電曲線計算値Vcの放電末端とが一致している。
・ステップ#4:劣化進行セルの所定充電状態における充放電容量の算出
次に、電池状態演算部404は、正極放電曲線計算値Epcおよび負極放電曲線計算値Encに基づいて、劣化進行セルの所定充電状態における充放電容量を算出する。より具体的には、所定の正極電位Vp0(第1の電位)に対応する放電量Qp0(第1の放電量)と、所定の負極電位Vn0(第2の電位)に対応する放電量Qn0(第2の放電量)と、両者の差(Qp0-Qn0)と、を算出する。
ここで、負極電位Vn0は、負極放電曲線計算値Encの放電末端の電位であり、負極電位が急速に立ち上がる箇所に設定しておくとよい。図示の例では、負極電位Vn0は、0.4[V vs.Li/Li]に設定されている。また、正極電位Vp0は、正極放電曲線計算値Epcの放電末端よりも若干高い電位であり、正極電位が急速に低下する前の電位に設定しておくとよい。図示の例では、正極電位Vp0は、「0.6V vs.Li/Li」に設定されている。
ここで、劣化進行セルにおいてパルス放電の通電電気量が(Qp0-Qn0)を超過すると、正極が過放電領域まで放電されることになり、正極劣化が促進される恐れがある。
従って、容量回復制御部412は、最も劣化が大きい電池セル10の残存容量をQmとし、パルス放電による通電電気量をQrとした場合、

Qm<Qr<Qp0-Qn0 …式(2)

を満たすように、容量回復制御における通電電気量Qrを設定する。これにより、正極の材料劣化を抑制することができる。
[実施例]
〈第1実施例〉
以下、本実施形態の各種実施例および比較例について説明するが、まず、第1実施例について説明する。
本実施例においては、図3に示した電池モジュール100に対して充放電を繰り返し、電池セル10-1,10-2,10-3の容量を初期容量に対して、それぞれ80%、70%、80%まで低下させた。すなわち、電池セル10-2は劣化度が最大のセルになり、電池セル10-1,10-3は劣化度の小さいセルになった。
本実施例では、容量回復制御の前に、電池セル10-2のセル電圧V2が下限電圧Vlowに到達するまで、電池モジュール100を1Cの放電レートで放電した。すなわち、個別の電池セル10に対してバランシング回路20を用いた放電は行わなかった。このようにしてセル電圧V2を下限電圧Vlowに到達させた状態を「容量回復準備状態」と呼ぶ。なお、「1Cの放電レート」とは、電池容量を1時間で放電する電流密度を意味する。
上述の容量回復準備状態が成立した後、容量回復制御を実行した。本実施例の容量回復制御においては、容量回復準備状態の電池モジュール100に対して6Cの放電レートで10秒間の放電パルスを印加した後、開回路状態で15分間保持した。この容量回復制御により、セル電圧V1,V2,V3は、式(1)の電圧条件、すなわち「V2<Vlow<V1,V3」を満たす。
図9は、第1実施例および比較例における劣化進行セルの容量回復率および正極利用率変化量を示す図である。
ここで、容量回復率とは、回復した容量の初期容量に対する百分率である。また、正極利用率は前述の正極活物質量mpに対応し、初期状態でのmpを100%として規格化した値である。正極利用率の低下は、正極が劣化したことを意味する。
図示のように、第1実施例において、電池セル10-2の容量回復率は2.2%であった。また、電池セル10-1,10-2,10-3の正極利用率の変化量は、それぞれ-0.8%、0%および-0.5%であった。
次に、比較例#1および比較例#2について説明する。
比較例#1は、上述の容量回復準備状態において、15Cの放電レートで4秒間放電パルスを印加した後、開回路状態で15分間保持した例である。比較例#1においては、「V1,V2,V3<Vlow」となり、上述した式(1)の関係が成立しない。
図9に示すように、比較例#1において、電池セル10-2の容量回復率は2.8%であり、第1実施例よりも高い容量回復率が得られた。しかし、特に、電池セル10-1,10-3の正極利用率が大きく低下しており、さほど劣化が進行していなかった電池セル10-1,10-3の劣化を促進してしまうという問題が生じている。
次に、比較例#2は、上述の容量回復準備状態において、0.5Cの放電レートで120秒間放電パルスを印加した後、開回路状態で15分間保持した例である。比較例#2においては、「Vlow<V1,V2,V3」となり、上述した式(1)の関係が成立しない。
図示のように、比較例#2において、電池セル10-2の容量回復率は0.4%であり、第1実施例と比較して、容量回復率が低くなった。
以上のように、第1実施例によれば、正極利用率の低下を抑制しながら電池セル10-2の容量を効果的に回復できる。
〈第2実施例〉
次に、第2実施例について説明する。
本実施例においても、第1実施例と同様に、図3に示した電池モジュール100に対して充放電を繰り返し、電池セル10-1,10-2,10-3の容量を初期容量に対して、それぞれ80%、70%、80%まで低下させた。
次に、劣化進行セルである電池セル10-2に対して、バランシング回路20を用いて、部分放電制御を行った。すなわち、電池セル10-2に対応するスイッチ22を閉じて、電池セル10-2を下限電圧Vlowまで放電させた。
次に、電池モジュール100に対して、容量回復制御として、15Cの放電レートで4秒間放電パルスを印加した後、開回路状態で15分間保持した。本実施例では電池セル10-2のみを放電した後、容量回復制御しているため、この場合も式(1)の電圧条件、すなわち「V2<Vlow<V1,V3」を満たす。
図10は、第2実施例および比較例における劣化進行セルの容量回復率および正極利用率変化量を示す図である。
図中の比較例#1は、図9に示したものと同一である。本実施例によれば、比較例#1よりも高い容量回復率を実現でき、かつ、正極利用率の低下も少なくなっている。このように、第2実施例によれば、正極利用率の低下を一層抑制しながら、より大きな容量回復率を実現できる。
〈第3実施例〉
次に、第3実施例について説明する。
本実施例においては、図4に示した電池パック510に対して充放電を繰り返し、電池モジュール100-1,100-2,100-3の容量を初期容量に対して、それぞれ80%、70%、80%まで低下させた。また、図4における9個の電池セル10-11~10-33のうち、電池セル10-22の容量のみが初期容量に対して70%まで低下し、他の8個の電池セル10の容量は初期容量に対して80%の容量を保持している。
本実施例においては、電池セル10-22に対するスイッチ22(図3参照)を閉じて電池セル10-22のみを下限電圧Vlowまで放電させる部分放電制御を行った。部分放電制御が完了すると、スイッチ110を全て閉じ、容量回復制御として、15Cの放電レートで4秒間放電パルスを印加し、開回路状態で15分間保持した。本実施例においては、スイッチ110が全て閉じられているため、制御装置500のみならず、電池モジュール100-1,100-3によっても電池モジュール100-2が充電される。従って、各電池セル10のセル電圧には、「V22,<V11,V12,V13,V31,V32,V33<V21,V23」の関係が成立する。従って、各電池モジュール100-1~100-3に流れる電流が不均一であったとしても、式(1)の電圧条件、すなわち「V22<Vlow<(その他のセルの電圧)」が充足される。
次に、比較例#3について説明する。
比較例#3においては、部分放電制御を行わず、電池モジュール100-1~100-3を、「容量回復準備状態」にした。すなわち、各電池モジュール100-1~100-3において、それぞれ含まれる電池セル10の最も低いセル電圧Vが下限電圧Vlowに一致するようにした。その後、スイッチ110を全て閉じ、容量回復制御として、15Cの放電レートで4秒間放電パルスを印加し、開回路状態で15分間保持した。
図11は、第3実施形態および比較例#3における劣化進行セルの容量回復率および正極利用率変化量を示す図である。なお、正極利用率変化量は、モジュール単位のものである。
同図に示すように、本実施形態によれば、比較例#3のものよりも大きい容量回復率を得ることができる。
[実施形態の効果]
以上のように上述した実施形態によれば、二次電池用制御装置(500)は、動作モードとして第1の動作モード(Mn)または第2の動作モード(Mr)のうち何れかを選択する動作モード選択部420と、動作モード選択部420が第1の動作モード(Mn)を選択した場合、二次電池(510)に含まれる複数の電池セル10のうち何れかの端子電圧(V1~V3,V11~V33)が第1の電圧(Vlow)未満になると二次電池(510)の放電を停止させる第1の放電制御部(410)と、動作モード選択部420が第2の動作モード(Mr)を選択した場合、複数の電池セル10のうち所定の劣化条件を満たすものの端子電圧が第1の電圧(Vlow)未満になり、かつ、他の電池セル10の端子電圧が第1の電圧(Vlow)以上になるように、二次電池(510)に放電電流を印加する第2の放電制御部(412)と、を備える。
また、上述の実施形態は、他の見地によれば、複数の電池セル10を備える二次電池(510)の容量回復方法であって、複数の電池セル10の各々の劣化状態を評価する第1工程と、複数の電池セル10のうち、劣化の大きい電池セル10の電圧が、通常使用時の電池セル10の放電終止電圧(Vlow)未満となるように、かつ、他の電池セル10の端子電圧が、放電終止電圧(Vlow)以上となるように、二次電池(510)に放電電流を印加する第2工程と、を含むことを特徴とする二次電池の容量回復方法である。
これにより、劣化条件を満たさない電池セル10の端子電圧を比較的高く保つことができ、これら劣化条件を満たさない電池セル10の劣化を抑制することにより、二次電池の容量を適切に回復できる。
また、第2の放電制御部(412)は、複数の電池セル10のうち、端子電圧が所定値(Vdg)以下または他の電池セルよりも低い電池セルの端子電圧が第1の電圧(Vlow)未満になり、かつ、他の電池セル10の端子電圧が第1の電圧(Vlow)以上になるように、二次電池(510)に放電電流を印加すると一層好ましい。また、第2の放電制御部(412)は、動作モード選択部420が第2の動作モード(Mr)を選択した場合、二次電池(510)に放電電流を印加する前に、劣化条件を満たす電池セル10を選択して放電させる部分放電機能をさらに備えると一層好ましい。
これにより、劣化条件を満たさない電池セル10の端子電圧を一層高く保つことができ、これらの劣化を一層抑制することができる。
また、二次電池(510)は、複数の電池セル10を含む基本電池ユニット(100)を備え、基本電池ユニット(100)は複数個並列接続されており、各々の基本電池ユニット(100)に対して電流を印加するか否かを切り替えるスイッチ110をさらに備え、第2の放電制御部(412)は、動作モード選択部420が第2の動作モード(Mr)を選択した場合、放電電流を印加する前に、劣化条件を満たす電池セル10を含む基本電池ユニット(100)に対応するスイッチ110をオン状態にし、他のスイッチ110をオフ状態にすると一層好ましい。
これにより、劣化条件を満たす電池セル10を含まない基本電池ユニット(100)に対して放電電流が印加されることを防止できる。従って、基本電池ユニット(100)に含まれる電池セル10の劣化を一層抑制することができる。
また、二次電池用制御装置(500)は、劣化条件を満たす電池セル10の充電曲線または放電曲線に基づいて正極電位曲線(Epc)と負極電位曲線(Enc)とを取得し、正極電位曲線(Epc)における所定の第1の電位(Vp0)に対応する第1の放電量(Qp0)と、負極電位曲線(Enc)における所定の第2の電位(Vn0)に対応する第2の放電量(Qn0)と、を取得する電池状態演算部404をさらに備え、第2の放電制御部(412)は、放電電流の通電電気量が、最も劣化が大きい電池セル10の残存容量Qmを超え、かつ、第1の放電量(Qp0)と第2の放電量(Qn0)との差分(Qp0-Qn0)未満になるように、劣化条件を満たす電池セル10に対する通電電気量Qrを決定すると一層好ましい。
これにより、正極電位曲線(Epc)および負極電位曲線(Enc)に基づいて、通電電気量Qrを決定することができ、劣化条件を満たす電池セル10の正極の材料劣化を抑制することができる。
[変形例]
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。上述した実施形態は本発明を理解しやすく説明するために例示したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、上記実施形態の構成に他の構成を追加してもよく、構成の一部について他の構成に置換をすることも可能である。また、図中に示した制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上で必要な全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。上記実施形態に対して可能な変形は、例えば以下のようなものである。
(1)上記実施形態における制御部570のハードウエアは一般的なコンピュータによって実現できるため、上述した各種処理を実行するプログラム等を記憶媒体に格納し、または伝送路を介して頒布してもよい。
(2)上述した各処理は、上記実施形態ではプログラムを用いたソフトウエア的な処理として説明したが、その一部または全部をASIC(Application Specific Integrated Circuit;特定用途向けIC)、あるいはFPGA(Field Programmable Gate Array)等を用いたハードウエア的な処理に置き換えてもよい。
(3)上記実施形態において実行される各種処理は、図示せぬネットワーク経由でサーバコンピュータが実行してもよく、上記実施形態において記憶される各種データも該サーバコンピュータに記憶させるようにしてもよい。
10 電池セル
100 電池モジュール(基本電池ユニット)
110 スイッチ
404 電池状態演算部
410 通常運転制御部(第1の放電制御部)
412 容量回復制御部(第2の放電制御部)
420 動作モード選択部
500 制御装置(二次電池用制御装置)
510 電池パック(二次電池)
Mn 通常モード(第1の動作モード)
Mr 容量回復モード(第2の動作モード)
Qm 残存容量
Qr 通電電気量
SY 二次電池システム
Enc 負極放電曲線計算値(負極電位曲線)
Epc 正極放電曲線計算値(正極電位曲線)
n0 放電量(第2の放電量)
p0 放電量(第1の放電量)
n0 負極電位(第2の電位)
p0 正極電位(第1の電位)
low 下限電圧(第1の電圧)
V1~V3,V11~V33 セル電圧(端子電圧)

Claims (9)

  1. 複数の電池セルを有する二次電池用の制御装置であって、
    動作モードとして第1の動作モードまたは第2の動作モードのうち何れかを選択する動作モード選択部と、
    前記動作モード選択部が前記第1の動作モードを選択した場合、複数の前記電池セルのうち何れかの端子電圧が第1の電圧未満になると前記二次電池の放電を停止させる第1の放電制御部と、
    前記動作モード選択部が前記第2の動作モードを選択した場合、複数の前記電池セルのうち所定の劣化条件を満たすものの端子電圧が前記第1の電圧未満になり、かつ、他の前記電池セルの端子電圧が前記第1の電圧以上になるように、前記二次電池に放電電流を印加する第2の放電制御部と、を備える
    ことを特徴とする二次電池用制御装置。
  2. 前記第2の放電制御部は、複数の前記電池セルのうち、端子電圧が所定値以下または他の電池セルよりも低い電池セルの端子電圧が前記第1の電圧未満になり、かつ、他の前記電池セルの端子電圧が前記第1の電圧以上になるように、前記二次電池に放電電流を印加する
    ことを特徴とする請求項1に記載の二次電池用制御装置。
  3. 前記第2の放電制御部は、
    前記動作モード選択部が前記第2の動作モードを選択した場合、前記二次電池に前記放電電流を印加する前に、前記劣化条件を満たす前記電池セルを選択的に放電させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の二次電池用制御装置。
  4. 前記二次電池は、複数の前記電池セルを含む基本電池ユニットを備え、前記基本電池ユニットは複数個並列接続されており、各々の前記基本電池ユニットに対して電流を印加するか否かを切り替えるスイッチをさらに備え、
    前記第2の放電制御部は、
    前記動作モード選択部が前記第2の動作モードを選択した場合、前記放電電流を印加する前に、前記劣化条件を満たす前記電池セルを含む前記基本電池ユニットに対応する前記スイッチをオン状態にし、他の前記スイッチをオフ状態にする
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の二次電池用制御装置。
  5. 前記劣化条件を満たす前記電池セルの充電曲線または放電曲線に基づいて正極電位曲線と負極電位曲線とを取得し、前記正極電位曲線における所定の第1の電位に対応する第1の放電量と、前記負極電位曲線における所定の第2の電位に対応する第2の放電量と、を取得する電池状態演算部をさらに備え、
    前記第2の放電制御部は、
    前記放電電流の通電電気量が、最も劣化が大きい前記電池セルの残存容量を超え、かつ、前記第1の放電量と前記第2の放電量との差分未満になるように、前記劣化条件を満たす前記電池セルに対する通電電気量を決定する
    ことを特徴とする請求項1ないし3の何れか一項に記載の二次電池用制御装置。
  6. 複数の電池セルを備える二次電池と、
    動作モードとして第1の動作モードまたは第2の動作モードのうち何れかを選択する動作モード選択部と、
    前記動作モード選択部が前記第1の動作モードを選択した場合、複数の前記電池セルのうち何れかの端子電圧が第1の電圧未満になると前記二次電池の放電を停止させる第1の放電制御部と、
    前記動作モード選択部が前記第2の動作モードを選択した場合、複数の前記電池セルのうち所定の劣化条件を満たすものの端子電圧が前記第1の電圧未満になり、かつ、他の前記電池セルの端子電圧が前記第1の電圧以上になるように、前記二次電池に放電電流を印加する第2の放電制御部と、を備える
    ことを特徴とする二次電池システム。
  7. 複数の電池セルを備える二次電池の容量回復方法であって、
    複数の前記電池セルの各々の劣化状態を評価する第1工程と、
    複数の前記電池セルのうち、劣化の大きい前記電池セルの電圧が、通常使用時の前記電池セルの放電終止電圧未満となるように、かつ、他の前記電池セルの端子電圧が、前記放電終止電圧以上となるように、前記二次電池に放電電流を印加する第2工程と、を含む
    ことを特徴とする二次電池の容量回復方法。
  8. 前記第1工程において、前記電池セル毎の劣化状態を端子電圧に基づいて評価する
    ことを特徴とする請求項7に記載の二次電池の容量回復方法。
  9. 前記第2工程において、前記二次電池に前記放電電流を印加する前に、劣化の大きい前記電池セルを選択的に放電させる
    ことを特徴とする請求項7または8に記載の二次電池の容量回復方法。
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