JP2023023086A - 杭打機 - Google Patents

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【課題】リーダへの脱着作業が容易かつ安全に行えるステーブラケットを備えた杭打機を提供する。【解決手段】リーダ18とバックステー28とをベースマシンの前方で地組みした後に倒伏状態から立て起こして立設する杭打機において、リーダ18の背面部に、左右一対のバックステー28を倒伏状態で保持する着脱可能に設けられたステーブラケット36は、長手方向の中間部にリーダ取付部37を備えたバー38と、バー38の両端部にそれぞれ設けられたステー保持部39と、バー38を長手方向に3等分した領域C1,C2,C3のうちのリーダ取付部37を含む領域C2に設けられ、リーダ取付部37の有無でステーブラケット36を2つの分割体BL,BRとして互いに分離可能に連結する連結部40とを有し、バー38には、ステーブラケット36の連結状態とその解除状態とで変動する重心に応じた複数の吊り部41,42,43が設けらる。【選択図】図5

Description

本発明は、杭打機に関し、詳しくは、ベースマシンの前部に立設したリーダを支持する左右一対のバックステーを備えた三点支持式の杭打機に関する。
三点支持式の杭打機では、リーダやバックステーは、ベースマシンの前方に載置して地組みした後、リーダの先端側に架け渡されたペンダントロープと起伏ロープとでベースマシンに立設される。こうした長尺重量物を組み立てる際に、下部端末が自由状態にあるバックステーは、起立させていく途中で地面を滑って動くことから、無理な力が作用すれば破損や耐久性の低下を招くおそれがある。そこで、こうした組立上の問題から、リーダの背面にバックステーを保持するためのステーブラケットを備えた杭打機が開発され、運用に至っている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002-227202号公報
上述のステーブラケットは、リーダとバックステーとによる三点支持が確立した後は無用となるので、杭打ち作業に支障をきたす前にリーダから取り外す必要がある。しかしながら、リーダの起立状態ではクレーンが寄り付きづらく、その上、リーダの背面を通る各種ウインチロープが邪魔な存在となり、ステーブラケットの脱着作業を困難なものにしていた。
また、地組みされたリーダに上述のステーブラケットを取り付ける際、リーダの上空にはペンダントロープと起伏ロープが張られた状態であり、特にステーブラケット取付位置の上空にはミドルシーブが位置するため、クレーンによってステーブラケットを吊り込むことが困難であった。
そこで本発明は、リーダへの脱着作業が容易かつ安全に行えるステーブラケットを備えた杭打機を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の杭打機は、ベースマシンの前部に起伏可能に設けられるリーダと、該リーダを後方から支持する左右一対のバックステーとを備え、前記リーダと前記バックステーとを前記ベースマシンの前方で地組みした後に倒伏状態から立て起こして立設する杭打機において、前記リーダの背面部には、前記左右一対のバックステーを前記倒伏状態で保持する着脱可能なステーブラケットが設けられ、前記ステーブラケットは、長手方向の中間部にリーダ取付部を備えたバーと、該バーの両端部にそれぞれ設けられたステー保持部と、前記バーを長手方向に3等分した領域のうちの前記リーダ取付部を含む領域に設けられ、該リーダ取付部の有無で前記ステーブラケットを2つの分割体として互いに分離可能に連結する連結部とを有し、前記バーには、前記ステーブラケットの連結状態とその解除状態とで変動する重心に応じた複数の吊り部が設けられていることを特徴としている。
また、前記複数の吊り部は、連結状態にある前記ステーブラケットを吊るための全体吊り部と、前記分割体を単体で吊るための個別吊り部とからなり、前記個別吊り部は、互いの吊り方向同士が垂直をなして設けられている地組み用個別吊り部と脱着用個別吊り部とからなることを特徴としている。
さらに、前記連結部は、前記2つの分割体の互いの一部同士を重ね合わせてなる連結重合部と、該連結重合部を貫通して前記リーダと平行な向きに配置される連結ピンとを備えていることを特徴としている。
加えて、前記リーダ取付部は、前記リーダの背面部に固着される取付基部と、該取付基部と前記バーとの互いの一部同士を重ね合わせてなる取付重合部と、該取付重合部を貫通して前記リーダと水平直交向きに配置される取付ピンとを備え、前記取付基部には、前記バーを面接触状態で支持する座面が設けられていることを特徴としている。
本発明の杭打機によれば、リーダの背面部に着脱可能なステーブラケットが、リーダ取付部の有無で2分割するための連結部を有しているので、リーダ取付部が曲げ荷重に対する脆弱部になることはなく、望ましい形でバックステーの支持機能を発揮することができる。しかも、連結部をバーの長手方向3等分した領域のうちのリーダ取付部を含む中間領域に設けているので、各分割体それぞれの重心に応じた吊り部を使用すれば、リーダの背面を通る各種ロープとの干渉を避けた吊り動作が可能となり、ステーブラケットの脱着作業を片方ずつ順に安全に行うことができる。
また、分割体を単体で吊るための個別吊り部が、互いの吊り方向同士を垂直にして設けた地組み用個別吊り部と脱着用個別吊り部とからなるので、リーダの倒伏状態と起立状態とのいずれの状態においてもステーブラケットの脱着作業を安全に行なうことができる。
さらに、連結部が各分割体の一部同士からなる連結重合部と、該連結重合部を貫通して配置される連結ピンとを備えているので、迅速性の求められる作業現場に適した簡便なピン式連結構造が得られ、ステーブラケットの連結やその解除を円滑に行うことができる。とりわけ、連結ピンをリーダと平行な向きに配置しているので、リーダを立て起こした状態にて、上下に重なる連結重合部を利用できることから、インチングによる吊り動作においてピン孔の同軸性が容易に得られ、連結ピンを抜き差しする作業が容易かつ安全なものとなる。
加えて、リーダ取付部がリーダと水平直交向きの取付ピンを配するピン式連結構造と、リーダの背面部に固着される取付基部とを備え、該取付基部に設けた座面との面接触によってバーを支持する構成にしているので、バックステーの重量を受け持つ際に取付ピンへの負荷を低減することが可能となり、取付ピンの小型・軽量化、ひいてはピン式連結構造としてのリーダ取付部の小型化を達成することができる。とりわけ、座面にバーを載置するだけの簡単な吊り動作でピン孔の位置合わせが行えることから、ステーブラケットを取り付ける際の安全や作業効率にも資するものである。
本発明の一形態例を示す杭打機のリーダとバックステーとを地組みして倒伏状態とした側面図である。 同じく平面図である。 同じく要部側面図である。 同じく要部平面図である。 図3のV-V断面図である。 同じくステーブラケットの脱着作業における一方側の分割体を取り外す作業の説明図である。 同じく一方側脱着用個別吊り部を使用した吊り動作の説明図である。 同じくステーブラケットの脱着作業における他方側の分割体を取り外す作業の説明図である。 同じく他方側脱着用個別吊り部を使用した吊り動作の説明図である。 同じく組立状態の杭打機の側面図である。
図1乃至図10は、本発明の杭打機の一形態例を示すものである。杭打機11は、図10に示すように、クローラを備えた下部走行体12上に上部旋回体13を旋回可能に設けることでベースマシン14が形成されている。上部旋回体13には、機体フレーム上の中央部に起伏ウインチや主巻ウインチ、補巻ウインチを含む各種ウインチ装置を搭載するウインチ搭載部(図6などを参照)15と、右側部にオペレータが搭乗する運転室16と、左側部にエンジンや油圧ポンプなどを搭載する動力部17とが設けられている。
上部旋回体13の前部には、リーダ18及びフロントジャッキ19,19が取り付けられるリーダブラケット20が設けられている。また、上部旋回体13の後部上方には起伏可能なガントリ21が設けられ、上部旋回体13の後端部には、カウンタウエイト22が搭載されるとともに、該カウンタウエイト22を搭載するフレームの両側にリヤジャッキ23,23及びステー取付部24,24が設けられている。
リーダ18は、リーダブラケット20に対して前後左右方向に揺動可能に軸支されるリーダ基部材18aの上部に、複数のリーダ部材18bを連結した円筒形状を有し、中間部にはステーホルダ25が設けられている。ステーホルダ25の後部には、起伏ウインチからの起伏ロープ26がペンダントロープ27を介して連結されるとともに、ステー取付部24,24に立設される左右一対のバックステー28,28の先端が連結されている。
起伏ロープ26は、起伏ウインチから上方に立ち上がってガントリ21の上端に設けられたガイドシーブを経てミドルシーブブロックMBの複数のシーブとガントリ21の上端に設けられたガントリシーブブロックGBの複数のシーブとに複数回巻回されており、起伏ウインチを作動させることにより、起伏ロープ26、ミドルシーブブロックMB及びペンダントロープ27を介してリーダ18を起伏できるように形成されている。
バックステー28は、先端ステー部材28aと、複数本の中間ステー部材28bと、ステーシリンダ(油圧シリンダ)29とを連結した円筒形状を有し、リーダ18を後方から支持した状態で、ステーシリンダ29,29の伸縮動作によってリーダ18を前後方向あるいは左右方向(車幅方向)に傾き調整することが可能になっている。
リーダブラケット20の上面には、主巻ウインチからの主巻ロープ30をガイドする主巻ガイドシーブ31と、補巻ウインチからの補巻ロープ32をガイドする補巻ガイドシーブ33とが設けられている。各ロープ30,32は、主巻ガイドシーブ31及び補巻ガイドシーブ33で立ち上がってリーダ18の背面を通り、ステーホルダ25に設けられた中間ガイドシーブ34と、リーダ18の上端に設けられたトップシーブ35とを介してリーダ18の前部にそれぞれ垂下され、主巻ロープ30の先端はリーダ18の前面に沿って昇降可能なオーガ(図示せず)に、補巻ロープ32の先端は下部ガイド(図示せず)にそれぞれ取り付けられている。
このように形成された杭打機11を組み立てて使用する際には、リーダ18やバックステー28は、ベースマシン14の前方に載置して地組みされ、バックステー28については、先端ステー部材28aをステーホルダ25に連結した仮組立の状態で、下端のステーシリンダ29が自由状態に置かれる。ここで、倒伏状態にあるリーダ18とバックステー28とを一体で起立させ、あるいは、その逆に起立状態から倒伏させていくと、ステーシリンダ29が地面を滑って動き、破損や耐久性の低下を招くおそれがある。また、相伴クレーンにてリーダ18を補助吊りする場合、ステーシリンダ29の下端が接地していると杭打機本体は走行できないため、リーダ起伏角度に合わせて相伴クレーンを移動させる必要があり、広い組立スペースを必要とする。
こうした組立上の問題から、杭打機11には、図1及び図2に示すように、リーダ18の背面、すなわち、倒伏状態で鉛直上向きの面に、組立治具として着脱可能なステーブラケット36が設けられ、これがリーダ18との取付位置を支点に天秤棒のような役割となって、略水平(図1)かつ平面視略A字状(図2)の左右対称形状をなす安定したステー保持状態が作られる。これにより、リーダ18の起こし動作に従うバックステー28の下端が一定の地上高を確保できるようになっている。
ところで、ステーブラケット36は、リーダ18とバックステー28,28とによる三点支持が確立した後は、高さ10m程の高所に置き去り状態となるので、杭打ち作業に支障をきたす前にリーダ18から取り外す必要がある。しかしながら、リーダ18の起立状態ではクレーンが寄り付きづらく、その上、図10からも見てとれるように、リーダ18の背面を通る各種ロープ30,32などが邪魔な存在となり、高所におけるステーブラケット36の脱着作業を一層困難なものにしている。また、リーダ地組み状態においては、図1からも見てとれるように、リーダ18の上空には起伏ロープ26とペンダントロープ27が張られており、特に、後述する取付基部49の上空にはミドルシーブブロックMBが位置しており、これらがクレーンによるステーブラケット36の脱着作業を困難にしている。そこで、ステーブラケット36には、こうした脱着作業を容易かつ安全に行える分割構造が備わっている。
ステーブラケット36は、図3乃至図5に示すように、長手方向の中間部(中央)にリーダ取付部37を備えたバー38と、該バー38の両端部にそれぞれ設けられたステー保持部39,39と、バー38を長手方向に3等分した領域C1,C2,C3のうちのリーダ取付部37を含む中間領域C2に設けられ(図5)、該リーダ取付部37の有無でステーブラケット36を2つの分割体BL,BRとして互いに分離可能に連結する連結部40とを有している。
バー38は、断面一様なH鋼からなり、リーダ取付部37のある中央部、すなわち、全長の略1/2の位置に重心を備え、内側部には複数の補強板38aが溶接されている(図3)。平坦状のフランジ下面は、地面や荷台に対して安定した座りを確保し、リーダ18に組み付ける際には取付面38bとしての機能を担っている。
バー38のフランジ上面及び補強板38aには、ステーブラケット36の連結状態とその解除状態とで変動する重心に応じた複数の吊り部が設けられている。これらの吊り部は、クレーンの吊り操作で対象物を2点吊りするためのもので、連結状態にあるステーブラケット36を吊るための全体吊り部41と、分割体BL,BRを単体で吊るための個別吊り部、すなわち、リーダ取付部37の無い一方の分割体BLを吊るための一方側個別吊り部42と、リーダ取付部37の有る他方の分割体BRを吊るための他方側個別吊り部43とからなる。
各吊り部41,42,43は、フランジ上面に設けられた吊り耳(板片)及び補強板38aのそれぞれに丸孔を備えており、この丸孔に吊り具を介して吊りロープ44が係止される。ここで、全体吊り部41は運搬時のためだけに用意すれば足りるが、一方で、個別吊り部42,43は地組み時だけでなくリーダ起立時(脱着)においても必要なため、バー38のフランジ上下面が鉛直に向いた状態で吊れる地組み用個別吊り部42a,43aを設ける他に、フランジ上下面が真横に向いた状態で吊れる脱着用個別吊り部42b,43bを設ける対応がなされている。具体的には、地組み用個別吊り部42a,43aと脱着用個別吊り部42b,43bとは、互いの吊り方向(吊り点にかかる張力の合成張力の方向)同士が垂直をなし、これらのうち、地組み用個別吊り部42a,43aは、バー38の長手方向の略同一線上に全体吊り部41と並んで設けられている。
これにより、リーダ倒伏状態にてステーブラケット36をリーダ18へ脱着する際には、図示は省略するが、地組み用個別吊り部42a,43aを特定し、これに吊りロープを係止して各分割体BL,BRごとに単体で吊り操作がなされる。一方、リーダ起立状態にてステーブラケット36を脱着する際には、フランジ上下面が鉛直から真横に向いた状態で行なわれることから、図7及び図9などに示すように、脱着用個別吊り部42b,43bを特定し、これに吊りロープ44を係止して各分割体BL,BRごとに単体で吊り操作がなされる。こうして、ステーブラケット36は、地組み時及びリーダ起立時のいずれにおいても最適な吊り部42,43が用いられ、吊り点同士の中間下方位置に対象物の重心を設けた安定姿勢で吊される。
ステー保持部39は、互いに対向配置された一対のブラケット45,45をバー38のフランジ上面に設けている。各ブラケット45,45の大きさや配置間隔などは、バックステー28の外径に対応して設定され、一方の分割体BLに設けたブラケット45は、地組み用個別吊り部42aとの間で部材の共通化が図られている(図5)。こうしたブラケット形状により、リーダ18の起伏動作に伴うバックステー28の揺動が規制され、安定したステー保持状態が得られる。また、各ブラケット45,45の上端部間には、バックステー28を閉じ込める安全ロープ46が設けられており、保持手段としての安全性をさらに高めている。
連結部40は、分割体BL,BRそれぞれの分割端に設けた二股部47a,47b同士を入れ子状に重ね合わせてなる連結重合部47と、二股部47a,47bに設けたピン孔を貫通してリーダ18と平行な向きに配置される2本の連結ピン48,48とを備えている。各連結ピン48は、図5からも見てとれるように、バー38のフランジ下面よりも上方に設定した上下2つのピン孔にそれぞれ挿通されている。
リーダ取付部37は、リーダ18の背面部に固着される取付基部49と、該取付基部49に設けた一対の取付腕50a,50aをバー38に設けた一対の二股部50b,50bに差し込み重ね合わせてなる取付重合部50と、取付腕50a及び二股部50bのそれぞれに設けたピン孔を貫通してリーダ18と水平直交向き(リーダ18の延在方向に直交し、かつ、地面に対して平行(水平)な向き)に配置される2本の取付ピン51,51とを備えている。
また、図3からも見てとれるように、取付基部49には、バー38の取付面(フランジ下面)38bと面接触して、この状態で荷重を支持するための座面49aが設けられている。取付ピン51は、座面49aよりも上方、かつ、リーダ18の先端側(図3の左側)に設定した幅方向(図3の紙面方向)に同軸で延びる2つのピン孔にそれぞれ挿通されている。こうしたピン式連結構造により、地組み用個別吊り部43aを用いた地組み時には、バー38の取付面38bを座面49aに当接するだけでピン孔の上下位置が定まり、その後は、吊りロープ44に張力を与えながら水平方向のずれをなくすことで孔位置が一致し、取付ピン51を挿通できる状態となる。
このように形成された杭打機11を建設工事現場で使用する場合、寸法や重量といった輸送制限をクリアするために、リーダ18やバックステー28、ステーブラケット36などを部品単位に分解してベースマシン14と別々に輸送し、現場でこれらを組み立てて使用する運用がなされている。
現場に杭打機11が搬入されると、まず、リーダ18とバックステー28とをベースマシン14の前方で地組みする。具体的には、上部旋回体13の前部にリーダ基部材18aを載置した状態とし、リーダ基部材18aを起点に、支持台52で支持した複数のリーダ部材18bを順に連結していき、頂部にトップシーブ35を取り付ける(図1)。バックステー28は、リーダ18の両側部の地面に載置した先端ステー部材28aと、複数本の中間ステー部材28bと、ステーシリンダ29とを棒状に連結する。
次いで、ステーブラケット36をリーダ18に取り付ける。この場合、まず分割体BRの地組み用個別吊り部43aを特定し、これらを使用した吊り動作と取付ピン51を使用したピン結合とによって分割体BRをリーダ18の背面部に取り付ける。次いで、分割体BLの地組み用個別吊り部42aを特定し、これらを使用した吊り動作と連結ピン48を使用したピン結合とによって分割体BLを分割体BRに連結する。こうして、リーダ18の背面に、ステーブラケット36が連結された状態で設けられる。
次いで、バックステー28を吊り上げ、その中間部をステーブラケット36のステー保持部39にて保持した状態で、先端ステー部材28aをステーホルダ25に連結する。こうして、図2に示すような、略A字状をなす安定したステー保持状態が作られる。その後、上部旋回体13にガントリ21を立設し、図1に示すように、ステーホルダ25に対し、一端が起伏ロープ26に連結されたペンダントロープ27の他端を連結する。これにより、リーダ18及びバックステー28,28の起こし動作が可能な状態(倒伏状態)となる。なお、リーダ18の背面を通る各種ロープ30,32の取り回しなどは、従来と同様の方法でなされる。
次いで、クレーンの補助吊りと連携しながら起伏ロープ26でリーダ18を鉛直方向に起立させるとともに、一体でバックステー28,28を立ち上げ、ステーシリンダ29,29をステー取付部24,24に取り付ける。この場合、起こし動作において、ステーブラケット36にはバックステー28,28の荷重が作用しているが、こうした荷重はリーダ18の起伏角が大きくなるにつれて取り除かれる。そして、ステーブラケット36からバックステー28,28が離れた後、負荷状態を脱し、最終的には2本の取付ピン51のみを介してリーダ18の背面にぶら下がった状態となる。こうして、図10に示すように、ベースマシン14に立設したリーダ18とバックステー28,28とで三点支持が確立される。
以下では、ステーブラケット36の取外し作業について、図6乃至図9を参照しながら説明する。ここで、吊りロープ44などの取扱いや連結部40の解除は、高所作業になることから、例えば、昇降可能な作業台を備えた高所作業車(図示せず)を配置して、作業用の足場が確保される。
まず、図6及び図7に示すように、複数の吊り部41,42,43のうち、リーダ取付部37の無い一方の分割体BLを吊るための一方側脱着用個別吊り部42bを特定し、該一方側脱着用個別吊り部42bを使用した吊り動作と連結状態の解除動作とによって、一方の分割体BLを他方の分割体BRから分離する。この場合、吊り点となる分割体BLの重心は、長手方向の中間に位置しているので、クレーン作業や高所作業をリーダ18から離れた位置で行うことができる。
連結部40の解除は、連結重合部47に挿通されている2本の連結ピン48を鉛直上方にそれぞれ引き抜くことで行なわれる。こうした作業では、吊りロープ44に張力が与えられると、分割体BLの微小な傾きが解消され、上下に重なる連結重合部47において連結ピン48を拘束する力が小さくなるので、ピン孔との間の摩擦を抑えて連結ピン48を引き抜くことができる。
分割体BLを取り外した後は、足場(作業台)をリーダ18の反対側に移動させ、図8及び図9に示すように、複数の吊り部41,43のうち、他方の分割体BRを吊るための他方側脱着用個別吊り部43bを特定し、該他方側脱着用個別吊り部43bを使用した吊り動作によって、他方の分割体BRをリーダ18の背面部から取り外す。この場合、吊り点となる分割体BRの重心は、リーダ取付部37の有る分だけ、長手方向の中間に対して若干、リーダ取付部37側に寄って位置しているが、それでもクレーン作業や高所作業の障害になる程のものではない。
リーダ取付部37の解除は、取付重合部50に挿通されている2本の取付ピン51を水平方向にそれぞれ引き抜くことで行なわれる。こうした作業でも、先の作業と同様に、吊りロープ44に張力が与えられると、片持ち状をなす分割体BRの微小な傾きが解消され、リーダ幅方向に重なる取付重合部50において取付ピン51を拘束する力が小さくなるので、ピン孔との間の摩擦を抑えて取付ピン51を引き抜くことができる。
分割体BRを取り外した後は、リーダ18の前面に装着したオーガに主巻ロープ30が取り付けられる。こうして、完成した杭打機11は、動力部17から必要となる動力が、例えば、主巻ウインチを作動させる圧油が得られ、オーガの昇降を含む各種動作によって杭打ち機能を発揮できる状態となる。また、施工を終えて現場から杭打機11を搬出する際には、ステーブラケット36は、上述と逆の手順でリーダ18に取り付けられ、リーダ18を倒伏する際のバックステー28,28の保持に使用される。
このように、本発明の杭打機11によれば、リーダ18の背面部に着脱可能なステーブラケット36が、リーダ取付部37の有無で2分割するための連結部40を有しているので、リーダ取付部37が曲げ荷重に対する脆弱部になることはなく、望ましい形でバックステー28の支持機能を発揮することができる。しかも、連結部40をバー38の長手方向3等分した領域C1,C2,C3のうちのリーダ取付部37を含む中間領域C2に設けているので、各分割体BL,BRそれぞれの重心に応じた吊り部42,43を使用すれば、リーダ18の背面を通る各種ロープ30,32との干渉を避けた吊り動作が可能となり、ステーブラケット36の脱着作業を片方ずつ順に安全に行うことができる。
また、分割体BL,BRを単体で吊るための個別吊り部42,43が、互いの吊り方向同士を垂直にして設けた地組み用個別吊り部42a,43aと脱着用個別吊り部42b,43bとからなるので、リーダ18の倒伏状態と起立状態とのいずれの状態においてもステーブラケット36の脱着作業を安全に行なうことができる。
さらに、連結部40が各分割体BL,BRの一部同士からなる連結重合部47と、該連結重合部47を貫通して配置される連結ピン48とを備えているので、迅速性の求められる作業現場に適した簡便なピン式連結構造が得られ、ステーブラケット36の連結やその解除を円滑に行うことができる。とりわけ、連結ピン48をリーダ18と平行な向きに配置しているので、リーダ18を立て起こした状態にて、上下に重なる連結重合部47を利用できることから、インチングによる吊り動作においてピン孔の同軸性が容易に得られ、連結ピン48を抜き差しする作業が容易かつ安全なものとなる。
加えて、リーダ取付部37がリーダ18と水平直交向きの取付ピン51を配するピン式連結構造と、リーダ18の背面部に固着される取付基部49とを備え、該取付基部49に設けた座面49aとの面接触によってバー38を支持する構成にしているので、バックステー28の重量を受け持つ際に取付ピン51への負荷を低減することが可能となり、取付ピン51の小型・軽量化、ひいてはピン式連結構造としてのリーダ取付部37の小型化を達成することができる。とりわけ、座面49aにバー38を載置するだけの簡単な吊り動作でピン孔の位置合わせが行えることから、ステーブラケット36を取り付ける際の安全や作業効率にも資するものである。
なお、本発明は、前記形態例に限定されるものではなく、ステーブラケットは、H鋼の他にも、同種の軽量で強度に優れた梁材を用いて形成することができる。また、分割位置は、重心移動を考慮して長手方向の中間領域に設けてあればよく、分割体を吊るための作業に支障のない範囲で変更することができる。さらに、分割体同士の連結や、リーダへの脱着にはピン以外の結合手段、例えば、ボルト・ナットなどを用いて構成することができる。
11…杭打機、12…下部走行体、13…上部旋回体、14…ベースマシン、15…ウインチ搭載部、16…運転室、17…動力部、18…リーダ、18a…リーダ基部材、18b…リーダ部材、19…フロントジャッキ、20…リーダブラケット、21…ガントリ、22…カウンタウエイト、23…リヤジャッキ、24…ステー取付部、25…ステーホルダ、26…起伏ロープ、27…ペンダントロープ、28…バックステー、28a…先端ステー部材、28b…中間ステー部材、29…ステーシリンダ、30…主巻ロープ、31…主巻ガイドシーブ、32…補巻ロープ、33…補巻ガイドシーブ、34…中間ガイドシーブ、35…トップシーブ、36…ステーブラケット、37…リーダ取付部、38…バー、38a…補強板、38b…取付面、39…ステー保持部、40…連結部、41…全体吊り部、42,43…個別吊り部、42a,43a…地組み用個別吊り部、42b,43b…脱着用個別吊り部、44…吊りロープ、45…ブラケット、46…安全ロープ、47…連結重合部、47a,47b…二股部、48…連結ピン、49…取付基部、49a…座面、50…取付重合部、50a…取付腕、50b…二股部、51…取付ピン、52…支持台

Claims (4)

  1. ベースマシンの前部に起伏可能に設けられるリーダと、該リーダを後方から支持する左右一対のバックステーとを備え、前記リーダと前記バックステーとを前記ベースマシンの前方で地組みした後に倒伏状態から立て起こして立設する杭打機において、
    前記リーダの背面部には、前記左右一対のバックステーを前記倒伏状態で保持する着脱可能なステーブラケットが設けられ、
    前記ステーブラケットは、長手方向の中間部にリーダ取付部を備えたバーと、該バーの両端部にそれぞれ設けられたステー保持部と、前記バーを長手方向に3等分した領域のうちの前記リーダ取付部を含む領域に設けられ、該リーダ取付部の有無で前記ステーブラケットを2つの分割体として互いに分離可能に連結する連結部とを有し、
    前記バーには、前記ステーブラケットの連結状態とその解除状態とで変動する重心に応じた複数の吊り部が設けられていることを特徴とする杭打機。
  2. 前記複数の吊り部は、連結状態にある前記ステーブラケットを吊るための全体吊り部と、前記分割体を単体で吊るための個別吊り部とからなり、
    前記個別吊り部は、互いの吊り方向同士が垂直をなして設けられている地組み用個別吊り部と脱着用個別吊り部とからなることを特徴とする請求項1記載の杭打機。
  3. 前記連結部は、前記2つの分割体の互いの一部同士を重ね合わせてなる連結重合部と、該連結重合部を貫通して前記リーダと平行な向きに配置される連結ピンとを備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の杭打機。
  4. 前記リーダ取付部は、前記リーダの背面部に固着される取付基部と、該取付基部と前記バーとの互いの一部同士を重ね合わせてなる取付重合部と、該取付重合部を貫通して前記リーダと水平直交向きに配置される取付ピンとを備え、
    前記取付基部には、前記バーを面接触状態で支持する座面が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の杭打機。
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