JP2023003112A - 対基板作業機、及びアンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の可動部の干渉を迅速に検出できる対基板作業機、及びアンプを提供すること。
【解決手段】対基板作業機は、第1アンプ及び第2アンプを備える。第1及び第2可動部は、第1及び第2移動方向に沿って移動し、基板に対する作業を実行する。第1アンプは、第1位置情報を第1エンコーダから取得する。第2アンプは、第1アンプと通信回線で接続され通信回線を介して第1位置情報に係わる提供情報を第1アンプから取得し、提供情報に基づいて第1及び第2移動方向における第1可動部の第1停止位置を取得する。第2アンプは、第2エンコーダから取得した第2位置情報に基づいて第1及び第2移動方向における第2可動部の第2停止位置を推定し、第1及び第2停止位置に基づいて第1及び第2可動部の干渉を検出する。
【選択図】図3
【解決手段】対基板作業機は、第1アンプ及び第2アンプを備える。第1及び第2可動部は、第1及び第2移動方向に沿って移動し、基板に対する作業を実行する。第1アンプは、第1位置情報を第1エンコーダから取得する。第2アンプは、第1アンプと通信回線で接続され通信回線を介して第1位置情報に係わる提供情報を第1アンプから取得し、提供情報に基づいて第1及び第2移動方向における第1可動部の第1停止位置を取得する。第2アンプは、第2エンコーダから取得した第2位置情報に基づいて第1及び第2移動方向における第2可動部の第2停止位置を推定し、第1及び第2停止位置に基づいて第1及び第2可動部の干渉を検出する。
【選択図】図3
Description
本願は、モータによって移動する複数の可動部の干渉を検出する技術に関するものである。
下記特許文献には、作業端を複数の作業軸に沿って駆動させる多関節ロボットについて記載されている。この多関節ロボットでは、作業端の一関節を回転させた場合に、他の関節も回転してしまう運動干渉の発生を抑制している。
ところで、対基板作業機のように、複数のモータを駆動源として備え、その複数のモータで複数の可動部を移動させる場合、複数の可動部の干渉が発生する虞がある。さらに、各可動部の作業効率を高めるために可動部の移動速度を早くすると、干渉の検出に必要な処理時間に比べて可動部の移動速度が相対的に速くなり、複数の可動部の干渉が発生し易くなる。このため、複数の可動部の干渉をより迅速に検出できる技術が必要となる。
本願は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、複数の可動部の干渉を迅速に検出できる対基板作業機、及びアンプを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本明細書は、第1モータと、前記第1モータの動力に基づいて第1移動方向及び第2移動方向に沿って移動し、基板に対する作業を実行する第1可動部と、第2モータと、前記第2モータの動力に基づいて前記第1移動方向及び前記第2移動方向に沿って移動し、前記基板に対する作業を実行する第2可動部と、前記第1可動部の前記第1移動方向及び前記第2移動方向における位置情報である第1位置情報を出力する第1エンコーダと、前記第2可動部の前記第1移動方向及び前記第2移動方向における位置情報である第2位置情報を出力する第2エンコーダと、前記第1位置情報を前記第1エンコーダから取得し、前記第1モータへ供給する電力を制御する第1アンプと、前記第2モータへ供給する電力を制御し、前記第1アンプと通信回線で接続され前記通信回線を介して前記第1位置情報に係わる提供情報を前記第1アンプから取得し、前記提供情報に基づいて前記第1移動方向及び前記第2移動方向における前記第1可動部の停止位置である第1停止位置を取得し、前記第2エンコーダから取得した前記第2位置情報に基づいて前記第1移動方向及び前記第2移動方向における前記第2可動部の停止位置である第2停止位置を推定し、前記第1停止位置及び前記第2停止位置に基づいて前記第1可動部及び前記第2可動部の干渉を検出する第2アンプと、を備える対基板作業機を開示する。
また、本開示の内容は、対基板作業機としての実施に限らず、例えば、第1及び第2可動部、第1及び第2モータ、第1及び第2エンコーダ、第1アンプを備える装置に設けられたアンプとして実施しても有益である。
また、本開示の内容は、対基板作業機としての実施に限らず、例えば、第1及び第2可動部、第1及び第2モータ、第1及び第2エンコーダ、第1アンプを備える装置に設けられたアンプとして実施しても有益である。
本開示の対基板作業機、アンプによれば、第2アンプは、第2モータへ供給する電力を制御し、第2可動部を移動させつつ、通信回線を介して第1アンプから提供情報を取得し、提供情報から第1可動部の第1停止位置を取得する。また、第2アンプは、第2エンコーダから取得した第2位置情報に基づいて第2可動部の第2停止位置を推定する。そして、第2アンプは、第1停止位置と、推定した第2停止位置とに基づいて、第1及び第2可動部の干渉を検出する。これにより、第2アンプが、第1可動部の第1アンプから提供情報を直接取得し、且つ、第2停止位置を推定することで、第1及び第2可動部の干渉を検出できる。第1アンプを制御する制御装置等から第2アンプが提供情報を取得するような構成に比べて、第1アンプから第2アンプへ提供情報を送信するのに経由する処理装置を減らすことができる。また、第2アンプは、自装置で第2停止位置を推定することで、他の装置から第2停止位置を取得する処理が不要となる。その結果、干渉の検出に係る処理時間を短縮でき、複数の可動部の干渉を迅速に検出できる。
以下、本願の対基板作業機を具体化した一実施形態である部品装着作業機10について、図を参照しつつ詳しく説明する。図1は、本実施形態の部品装着作業機10の平面図を示している。図2は、部品装着作業機10のブロック図を示している。部品装着作業機10は、回路基板12に対して電子部品13,14の装着作業を実行する装置である。図1及び図2に示すように、部品装着作業機10は、基板搬送装置20と、移動装置22と、第1装着ヘッド26と、第2装着ヘッド27と、第1供給装置28と、第2供給装置29等を備えている。
また、部品装着作業機10は、第1制御基板40と、第2制御基板41を備えている。第1制御基板40は、第1CPU43、外部IF(インタフェースの略)45,46,50、第1コントローラ47、メモリ48を備えている(図2参照)。第1CPU43、外部IF45,46,50、第1コントローラ47、メモリ48は、バス49を介して互いに通信可能に接続されている。また、第2制御基板41は、第2CPU53、外部IF56、第2コントローラ57、メモリ58を備えている。第2CPU53、外部IF56、第2コントローラ57、メモリ58は、バス59を介して互いに通信可能に接続されている。メモリ48,58は、例えば、RAM、ROM等の記憶装置である。第1制御基板40は、メモリ48に記憶された制御プログラム48Aを第1CPU43で実行することで、基板搬送装置20、移動装置22の第1移動装置22A、第1装着ヘッド26、第1供給装置28を制御する。同様に、第2制御基板41は、メモリ58に記憶された制御プログラム58Aを第2CPU53で実行することで、移動装置22の第2移動装置22B、第2装着ヘッド27、第2供給装置29を制御する。
以下の説明では、制御プログラム48Aを実行する第1CPU43のことを、単に「第1CPU43」と記載する場合がある。例えば、「第1CPU43が第1コントローラ47を制御する」との記載は、「第1CPU43が制御プログラム48Aを実行することで第1コントローラ47を制御する」ということを意味する。第2CPU53についても同様である。
基板搬送装置20は、第1制御基板40の制御に基づいて、生産ラインにおける上流の装置から搬入した回路基板12を所定の作業位置で固定的に保持する。基板搬送装置20は、作業位置において第1及び第2装着ヘッド26,27による回路基板12に対する電子部品13,14の装着作業が終了すると、回路基板12を下流の装置へ搬出する。尚、以下の説明では、図1に示すように、基板搬送装置20が回路基板12を搬送する搬送方向をX軸方向、搬送される回路基板12の平面と平行でX軸方向に垂直な方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向の両方に垂直な方向をZ軸方向と称して説明する。
基板搬送装置20は、部品装着作業機10のベース16の上面に配設されている。基板搬送装置20は、例えば、Y軸方向に沿った一対のコンベア20A,20Bを備えている。コンベア20A,20Bは、Y軸方向において所定の間隔を間に設けて配置されており、X軸方向に沿った搬送路21を構成している。コンベア20A,20Bは、サーボモータ(図示略)の駆動に基づいてコンベアベルトを回転させ、コンベアベルトによって搬送路21に沿って搬送方向へ回路基板12を搬送する。第1制御基板40の第1コントローラ47は、駆動回路61を介して基板搬送装置20に接続されている。駆動回路61は、基板搬送装置20が備えるサーボモータを制御するアンプ等を備えている。第1CPU43は、第1コントローラ47を制御し、駆動回路61を介して基板搬送装置20のサーボモータ等を制御する。
また、第1制御基板40の外部IF45は、部品装着作業機10が備えるタッチパネル63に接続されている。タッチパネル63は、例えば、部品装着作業機10の外壁に配設されており、第1制御基板40の制御に基づいて表示内容を変更する。また、タッチパネル63は、ユーザからの操作入力に応じた信号を第1制御基板40へ出力する。特に、本実施形態の部品装着作業機10は、後述するように、第1及び第2装着ヘッド26,27の干渉を検出すると、警告をタッチパネル63に表示する。また、外部IF46は、第2制御基板41の外部IF56と接続されている。第1制御基板40は、外部IF46,56を介して第2制御基板41と通信可能となっている。
また、移動装置22は、第1移動装置22Aと、第2移動装置22Bを備えている。第1移動装置22Aは、第1装着ヘッド26をX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の任意の位置に移動させる装置である。同様に、第2移動装置22Bは、第2装着ヘッド27をX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の任意の位置に移動させる装置である。第2移動装置22Bは、第1移動装置22Aと同様の構成となっている。このため、以下の説明では、主に第1移動装置22Aについて説明し、第2移動装置22Bについての説明を適宜省略する。
第1移動装置22Aは、Xスライド機構65、Yスライド機構66、Zスライド機構67を備えている。Xスライド機構65は、X軸リニアモータ81及びX軸リニアスケール82を備えている(図2参照)。Yスライド機構66は、Y軸リニアモータ83及びY軸リニアスケール84を備えている。Zスライド機構67は、Z軸リニアモータ85及びZ軸リニアスケール86を備えている。
同様に、第2移動装置22Bは、Xスライド機構69、Yスライド機構70、Zスライド機構71を備えている。Xスライド機構69は、X軸リニアモータ91及びX軸リニアスケール92を備えている。Yスライド機構70は、Y軸リニアモータ93及びY軸リニアスケール94を備えている。Zスライド機構71は、Z軸リニアモータ95及びZ軸リニアスケール96を備えている。
第1移動装置22AのYスライド機構66は、Y軸方向に沿った一対のガイドレールを有している。Yスライド機構66の一対のガイドレールの各々は、ベース16の上方において互いに平行且つY軸方向に沿って延びている。Yスライド機構66の一対のガイドレールの各々は、第2移動装置22BのYスライド機構70が有する一対のガイドレールの各々と接続されている。
また、Yスライド機構66のY軸リニアモータ83は、例えば、ムービングコイル方式のリニアモータであり、固定子(図示略)及びY軸スライダ83A(可動子)の組み合わせを2組(一対)備えている。一対(各組)の固定子の各々は、一対のガイドレールの各々に設けられ、Y軸方向に沿ったレールと、レールに配置された複数の永久磁石をそれぞれ有している。一対のY軸スライダ83Aの各々は、一対の固定子のそれぞれのレールに沿って移動可能に設けられ、固定子の永久磁石と対向する位置にコイルが設けられている。Y軸リニアモータ83は、第1アンプ101を介して第1コントローラ47に接続されている。第1コントローラ47は、第1CPU43の制御に基づいて第1アンプ101を制御し、Y軸リニアモータ83の一対のY軸スライダ83A(コイル)に供給する電力を制御し、一対のY軸スライダ83Aの位置を変更する。
また、Y軸リニアスケール84は、第1アンプ101に接続され、Y軸スライダ83AのY軸方向における位置に応じた位置情報を第1アンプ101へ出力する。Y軸リニアスケール84は、例えば、固定子に設けられた非検出部と、Y軸スライダ83Aに設けられた検出部を有し、Y軸方向におけるY軸スライダ83Aの位置を位置情報として第1アンプ101へ出力する。Y軸リニアスケール84が位置情報を検出する方法は、特に限定されないが、例えば、光学方式や電磁誘導方式の検出方法を採用できる。
第1コントローラ47は、第1CPU43の制御に基づいて第1アンプ101を介してY軸リニアモータ83の位置、即ち、Y軸リニアモータ83の一対のY軸スライダ83Aの位置を変更する。Xスライド機構65は、X軸方向に沿って延びているガイドレールを有している。Xスライド機構65のガイドレールは、X軸方向における両端の各々を、一対のY軸スライダ83Aの各々に保持されている。これにより、Xスライド機構65は、Yスライド機構66のY軸リニアモータ83の駆動に応じてY軸方向の任意の位置へ移動する。
また、Xスライド機構65のX軸リニアモータ81は、例えば、Y軸リニアモータ83と同様に、固定子及びX軸スライダ81A(可動子)を有し、ガイドレール(X軸方向)に沿ってX軸スライダ81Aを移動させる。X軸リニアモータ81は、第1アンプ101に接続されており、第1アンプ101によってX軸スライダ81Aへ供給する電力を制御され、X軸方向におけるX軸スライダ81Aの位置を変更される。また、X軸リニアスケール82は、第1アンプ101に接続され、X軸方向におけるX軸スライダ81Aの位置情報を第1アンプ101に出力する。
X軸スライダ81Aには、Zスライド機構67が取り付けられている。従って、Zスライド機構67は、Xスライド機構65及びYスライド機構66の駆動に応じてX軸方向及びY軸方向の任意の位置へ移動可能となっている。Zスライド機構67のZ軸リニアモータ85は、例えば、Y軸リニアモータ83と同様に、固定子及びZ軸スライダ85Aを有し、ガイドレール(Z軸方向)に沿ってZ軸スライダ85Aを移動させる。Z軸リニアモータ85は、第1アンプ101に接続されており、第1アンプ101によってZ軸スライダ85Aへ供給する電力を制御され、Z軸方向におけるZ軸スライダ85Aの位置を変更される。また、Z軸リニアスケール86は、第1アンプ101に接続され、Z軸方向におけるZ軸スライダ85Aの位置情報を第1アンプ101に出力する。従って、第1アンプ101は、X軸リニアモータ81、Y軸リニアモータ83、及びZ軸リニアモータ85を制御する多軸アンプである。第1アンプ101は、各軸方向のリニアスケールから位置情報を取得し、各軸方向のリニアモータを制御する。
また、第1装着ヘッド26は、Z軸スライダ85Aに対して着脱可能に構成されている。これにより、ユーザは、第1装着ヘッド26をZ軸スライダ85Aから取り外すことで、種類の異なる第1装着ヘッド26に変更することができる。また、第1装着ヘッド26は、Xスライド機構65及びYスライド機構66の駆動に応じてX軸方向及びY軸方向の任意の位置へ移動する。また、第1装着ヘッド26は、Zスライド機構67の駆動に応じて、Z軸方向の任意の位置へ移動する。
同様に、第2移動装置22Bは、第2制御基板41の制御に基づいて、X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向の任意の位置へ第2装着ヘッド27を移動させる。詳細については省略するが、第2制御基板41の第2コントローラ57は、第2アンプ102を介してY軸リニアモータ93及びY軸リニアスケール94に接続され、Y軸リニアモータ93のY軸スライダ93Aの位置を変更する。また、第2コントローラ57は、第2アンプ102を介してX軸リニアモータ91及びX軸リニアスケール92に接続され、X軸リニアモータ91のX軸スライダ91Aの位置を変更する。また、第2コントローラ57は、第2アンプ102を介してZ軸リニアモータ95及びZ軸リニアスケール96に接続され、Z軸リニアモータ95のZ軸スライダ95Aの位置を変更する。これにより、第2装着ヘッド27は、X、Y、Z軸方向の任意の位置へ移動可能となっている。また、第2装着ヘッド27は、Z軸スライダ95Aに対して着脱可能に構成されている。
また、第1装着ヘッド26には、電子部品13を吸着保持する複数の吸着ノズルが着脱可能に設けられている。また、第1装着ヘッド26は、正負圧供給装置111を備えている。複数の吸着ノズルは、正負圧供給装置111に接続されており、正負圧供給装置111から負圧が供給されることで電子部品13を吸着保持し、正負圧供給装置111から正圧が供給されることで保持した電子部品13を離脱する。正負圧供給装置111は、Z軸スライダ85Aに設けられたコネクタを介して駆動回路112に接続される。駆動回路112は、第1コントローラ47に接続されている。正負圧供給装置111は、正圧又は負圧の供給動作を第1制御基板40によって制御される。これにより、第1制御基板40は、第1装着ヘッド26の吸着ノズルによる吸着動作を制御することができる。
同様に、第2装着ヘッド27は、正負圧供給装置121を備え、複数の吸着ノズルの吸着動作を制御可能となっている。正負圧供給装置121は、駆動回路122を介して第2コントローラ57に接続されている。これにより、第2制御基板41は、第2装着ヘッド27の吸着ノズルによる吸着動作を制御することができる。
また、第1装着ヘッド26は、ヘッドモータ113を備えている。ヘッドモータ113は、第1装着ヘッド26に設けられた各種の装置を駆動する駆動源として機能するモータである。具体的には、例えば、第1装着ヘッド26には、複数の吸着ノズルの各々を着脱可能に保持するノズルホルダが設けられている。ヘッドモータ113は、例えば、ノズルホルダ全体を回転(公転)させるR軸モータ、複数の吸着ノズルを個々に回転(自転)させるQ軸モータ、あるいは複数の吸着ノズルを個別に昇降させる昇降用モータである。ヘッドモータ113は、Z軸スライダ85Aに設けられたコネクタを介してヘッド用アンプ114に接続される。ヘッド用アンプ114は、第1コントローラ47に接続されている。これにより、第1制御基板40は、第1装着ヘッド26の複数の吸着ノズルを回転や昇降等させることができる。
同様に、第2装着ヘッド27には、複数の吸着ノズルを回転等させるヘッドモータ123が設けられている。ヘッドモータ123は、ヘッド用アンプ124を介して第2コントローラ57に接続されている。これにより、第2制御基板41は、第2装着ヘッド27の複数の吸着ノズルを回転や昇降等させることができる。
また、第1及び第2供給装置28,29の各々は、Y軸方向におけるベース16の両側部の各々に配置されている。第1供給装置28は、Y軸方向において基板搬送装置20の搬送路21を間に挟んで第2供給装置29の反対側となる位置に配置されている。第1供給装置28は、駆動回路115を介して第1コントローラ47に接続され、第1コントローラ47によって供給動作を制御される。また、第2供給装置29は、駆動回路125を介して第2コントローラ57に接続され、第2コントローラ57によって供給動作を制御される。第1供給装置28には、複数のテープフィーダ130が着脱可能に設けられ、第2供給装置29の各々は、複数のテープフィーダ132が着脱可能に設けられている。複数のテープフィーダ130の各々は、電子部品13がテーピング化されたテープ化部品を巻回させた状態で収容している。複数のテープフィーダ132の各々は、電子部品14がテーピング化されたテープ化部品を巻回させた状態で収容している。テープフィーダ130,132の各々は、テープ化部品を送り出し、供給位置(図1で電子部品13,14を示す位置)にて電子部品13、14の各々を供給する。第1装着ヘッド26は、複数のテープフィーダ130の各々の供給位置において電子部品13を吸着保持する。同様に、第2装着ヘッド27は、複数のテープフィーダ132の各々の供給位置において電子部品14を吸着保持する。
部品装着作業機10は、上記した構成によって、基板搬送装置20により搬送される回路基板12に対して電子部品13、14の装着作業を実行する。具体的には、基板搬送装置20は、上流の装置から搬入した回路基板12を作業位置で固定して保持する。第1及び第2供給装置28,29は、第1制御基板40及び第2制御基板41のそれぞれの制御に基づいて、供給位置において電子部品13、14を供給する。第1制御基板40は、第1移動装置22Aを制御して第1装着ヘッド26を移動・昇降等させ、テープフィーダ130から電子部品13を吸着保持させ回路基板12に装着させる。同様に、第2制御基板41は、第2移動装置22Bを制御して第2装着ヘッド27を移動・昇降等させ、テープフィーダ132から電子部品14を吸着保持させ回路基板12に装着させる。第1制御基板40は、第1及び第2装着ヘッド26,27による装着作業が完了すると、基板搬送装置20を制御して回路基板12を下流の装置へ搬出する。
尚、上記した部品装着作業機10の構成は、一例である。例えば、部品装着作業機10は、回路基板12を上方から撮影するマークカメラをZ軸スライダ85A,95Aに備えても良い。また、部品装着作業機10は、第1及び第2装着ヘッド26,27に吸着保持された電子部品13,14を下方から撮影するパーツカメラをベース16に備えても良い。また、部品装着作業機10は、3つ以上の装着ヘッドを備える構成でも良い。
また、図2に示すように、例えば、第1制御基板40は、外部IF50を介して管理PC11に接続されている。外部IF50は、例えば、LANインタフェースである。管理PC11は、例えば、部品装着作業機10を含む生産ラインの複数の対基板作業機を統括的に管理する装置である。例えば、第1制御基板40は、生産ラインで生産する回路基板12の種類を変更するのに合わせて、生産する回路基板12に応じた制御プログラム48A,58Aを管理PC11から外部IF50を介して取得する。ここでいう生産する回路基板12に応じた制御プログラム48A,58Aとは、生産する回路基板12に実装する電子部品13,14の種類、実装する位置等を示すプログラム(所謂、レシピ)である。第2制御基板41は、生産する回路基板12に応じた制御プログラム58Aを、外部IF46,56を介して第1制御基板40から取得する。第1及び第2制御基板40,41の各々は、制御プログラム48A,58Aに基づいて第1及び第2装着ヘッド26,27をそれぞれ制御し、装着作業を実行する。
尚、第2制御基板41は、第1制御基板40を介さずに管理PC11と直接接続され、管理PC11から制御プログラム58Aを取得する構成でも良い。また、制御プログラム48A,58Aには、レシピのプログラムの他に、部品装着作業機10の各装置を制御するプログラムが含まれている。第1及び第2制御基板40,41の各々は、部品装着作業機10の初期設定時やシステムの更新時に管理PC11から、上記した各装置を制御するプログラムを適宜取得する。また、本願において取得とは、受信側から送信側へデータの送信を要求して受信する処理だけでなく、送信を要求せずに受信する処理を含む概念である。従って、第1制御基板40が管理PC11に要求することなく、管理PC11から第1制御基板40へ制御プログラム48A,58Aを送信することも第1制御基板40が取得すると記載する。以下の説明においても同様である。
(推定停止位置について)
ここで、上記したように、部品装着作業機10は、第1及び第2装着ヘッド26,27を用いて回路基板12に対する電子部品13,14の装着作業を実行する。第1及び第2制御基板40,41の各々は、例えば、外部IF46,56を通じて装着作業の開始タイミングを合わせた後、第1及び第2装着ヘッド26,27を独立して制御して装着作業を実行する。制御プログラム48A,58Aには、第1及び第2装着ヘッド26,27が干渉しないように電子部品13,14を装着する順番や装着する位置が設定されている。このため、正常に動作していれば、第1及び第2装着ヘッド26,27が装着作業中に接触や衝突(以下、接触等と記載する場合がある)する可能性は極めて低い。
ここで、上記したように、部品装着作業機10は、第1及び第2装着ヘッド26,27を用いて回路基板12に対する電子部品13,14の装着作業を実行する。第1及び第2制御基板40,41の各々は、例えば、外部IF46,56を通じて装着作業の開始タイミングを合わせた後、第1及び第2装着ヘッド26,27を独立して制御して装着作業を実行する。制御プログラム48A,58Aには、第1及び第2装着ヘッド26,27が干渉しないように電子部品13,14を装着する順番や装着する位置が設定されている。このため、正常に動作していれば、第1及び第2装着ヘッド26,27が装着作業中に接触や衝突(以下、接触等と記載する場合がある)する可能性は極めて低い。
しかしながら、予期せぬ事態等の発生によって、第1及び第2装着ヘッド26,27が接触等する虞がある。ここでいう予期せぬ事態等とは、例えば、吸着ミスである。第1及び第2装着ヘッド26,27は、テープフィーダ130,132の供給ミスで電子部品13,14を吸着できない状態が発生しパーツカメラによって吸着ミスが検出されると、電子部品13,14の再取得を実行する。あるいは、第1及び第2装着ヘッド26,27は、吸着する姿勢等によっては電子部品13,14を落下させ吸着ミスを起こす可能性もある。このような場合、第1及び第2装着ヘッド26,27がリカバリ動作によって予定とは異なる経路や位置へ移動し、互いに接触等する可能性がある。
あるいは、第1及び第2制御基板40,41は、通信エラーの検出、異常電流の検出等によって、第1及び第2装着ヘッド26,27を緊急停止する可能性がある。このような場合にも、第1及び第2装着ヘッド26,27が予定とは異なる位置で停止し、互いに接触等する可能性がある。そこで、第1及び第2装着ヘッド26,27の接触等する可能性を検出する必要がある。本願では、このような複数の装着ヘッドの接触や衝突が発生する可能性を干渉という。従って、干渉の検出とは、例えば、第1及び第2装着ヘッド26,27が接触や衝突する可能性を検出することをいう。
また、第1及び第2装着ヘッド26,27の移動速度を高めると装着作業の時間を短縮でき、引いては、回路基板12の1枚当たりの生産時間を短縮できる。しかしながら、第1及び第2装着ヘッド26,27の移動速度を高めると、互いに接近する速度も速くなる。このため、上記した予期せぬ事態等が発生した場合に、干渉をより迅速に検出する必要がある。
本実施形態の第2アンプ102は、第1アンプ101と通信を実行し干渉を検出する。詳述すると、図3は、第1及び第2アンプ101,102の接続構成を示すブロック図である。尚、図3は、図面が煩雑となるのを防ぐため、Z軸リニアモータ85,95等の図示を省略している。図3に示すように、例えば、第1制御基板40の第1CPU43は、装着作業において制御プログラム48Aに基づいて第1装着ヘッド26の次の移動先の位置(以下、移動先位置という)を決定すると、移動先位置のXY座標を第1コントローラ47に出力する。
ここでいうXY座標とは、X軸方向及びY軸方向における位置を示す値である。例えば、第1及び第2CPU43,53は、部品装着作業機10のベース16上において所定の基準位置を原点としたXY座標を設定し、共通の原点からのXY座標を用いて第1及び第2装着ヘッド26,27の位置を管理・処理する。尚、第1及び第2CPU43,53は、互いに異なる位置を原点とするXY座標で第1及び第2装着ヘッド26,27のそれぞれを制御しても良い。
第1コントローラ47は、第1CPU43から取得した移動先位置と、第1装着ヘッド26の現在位置に基づいてX軸リニアモータ81やY軸リニアモータ83を動作させる目標トルクを決定する。第1コントローラ47は、決定した目標トルクを第1アンプ101へ出力する。第1アンプ101は、第1コントローラ47から取得した目標トルクに基づいてX軸リニアモータ81やY軸リニアモータ83へ供給する電力を変更する。具体的には、例えば、第1アンプ101は、X軸スライダ81Aのコイルに流す電流の値や周期等を変更し、X軸スライダ81Aを目標トルクで移動させる。また、第1アンプ101は、Y軸スライダ83Aのコイルに流す電流の値等を変更し、Y軸スライダ83Aを目標トルクで移動させる。第1アンプ101は、X軸リニアスケール82からX軸方向の位置情報としてスケール値ex1を取得し、Y軸リニアスケール84からY軸方向の位置情報としてスケール値ey1を取得する。スケール値ex1,ey1は、X軸リニアスケール82及びY軸リニアスケール84の各々の検出部で読み取ったX軸方向やY軸方向の位置(XY座標)を示す値である。
第1アンプ101は、所定の周期毎にスケール値ex1,ey1を取得する。この周期は、第1アンプ101やX軸リニアスケール82等の製品の仕様や、第1アンプ101とX軸リニアスケール82等との間の通信プロトコルで規定される時間であり、例えば、62.5μsである。第1アンプ101は、スケール値ex1,ey1に基づいて出力する電流を変更し、第1装着ヘッド26の移動速度や加速度等を変更する。第1アンプ101は、スケール値ex1,ey1に基づく供給電流のフィードバック制御を実行し、第1装着ヘッド26の移動速度を目標トルクに応じた速度に一致させる。
また、第1コントローラ47は、第1アンプ101を介してスケール値ex1,ey1を取得し、取得したスケール値ex1,ey1、即ち、第1装着ヘッド26のXY座標に応じて目標トルクを変更する。これにより、第1コントローラ47は、第1装着ヘッド26を所望の移動先位置に移動させることができる。第1コントローラ47は、第1CPU43から取得した移動先位置まで第1装着ヘッド26が移動したことをスケール値ex1,ey1に基づいて検出すると、移動完了通知を第1CPU43へ通知する。第1CPU43は、制御プログラム48Aに基づいて第1装着ヘッド26の次の移動先位置等を決定し第1コントローラ47に対する指示を実行する。尚、上記した第1装着ヘッド26の位置に応じた目標トルクの変更を、第1コントローラ47以外の装置、例えば、第1アンプ101が実行しても良い。
同様に、第2制御基板41の第2CPU53は、第2コントローラ57へ移動先位置のXY座標を出力して第2装着ヘッド27の移動動作を制御する。詳細については省略するが、第2コントローラ57は、第2CPU53から取得した移動先位置のXY座標に基づいて第2アンプ102へ出力する目標トルクを変更する。第2アンプ102は、目標トルクに応じてX軸リニアモータ91及びY軸リニアモータ93に対するフィードバック制御を実行しつつ、X軸リニアスケール92のスケール値ex2と、Y軸リニアスケール94のスケール値ey2を第2コントローラ57に出力する。第1コントローラ47は、第2アンプ102を介してスケール値ex2,ey2を取得し、取得したスケール値ex2,ey2、即ち、第2装着ヘッド27のXY座標に応じて目標トルクを変更する。これにより、第2コントローラ57は、第2装着ヘッド27を所望の移動先位置に移動させることができる。
また、第1及び第2CPU43,53の各々は、上記した装着作業の制御中において、予期せぬ事態等が発生した場合に、第1及び第2装着ヘッド26,27のリカバリ動作や緊急停止を実行する。第1及び第2CPU43,53は、例えば、移動先位置の変更を第1及び第2コントローラ47,57に通知して、第1及び第2装着ヘッド26,27の停止や移動先の変更を実行する。あるいは、第1及び第2コントローラ47,57が何らかの異常を検出して目標トルクを変更する可能性がある。このような予期せぬ事態等に応じた制御を実行すると、第1及び第2装着ヘッド26,27が予定とは異なる位置へ移動したり、予定とは異なる位置で停止したりする。
第1アンプ101は、X軸リニアモータ81やY軸リニアモータ83に対する制御を実行しつつ、スケール値ex1,ey1に基づいて第1装着ヘッド26のX軸方向及びY軸方向における停止位置を推定する。第1アンプ101は、推定した推定停止位置を提供情報PIとして第2アンプ102へ出力する。
上記したように、第1アンプ101は、所定の周期ごとにX軸リニアスケール82からX軸方向におけるX軸スライダ81Aの位置をスケール値ex1として取得する。この場合、X軸方向について考えると、任意の時間tにX軸リニアスケール82から取得したスケール値をex1(t)、1周期前に取得したスケール値をex1(t-1)、取得する周期をTとした場合、時間tにおいて第1装着ヘッド26(X軸スライダ81A)がX軸方向に移動する速度Vx1(t)は、次式で表わされる。
Vx1(t)=(ex1(t)-ex1(t-1))*T ・・・(式1)
式(1)は、X軸方向の位置の変位量に、その変位量だけ移動するのに掛かった時間(スケール値ex1を取得する間隔)を乗算することで移動速度を算出している。
Vx1(t)=(ex1(t)-ex1(t-1))*T ・・・(式1)
式(1)は、X軸方向の位置の変位量に、その変位量だけ移動するのに掛かった時間(スケール値ex1を取得する間隔)を乗算することで移動速度を算出している。
また、任意の時間tに取得したスケール値をex1(t)、時間tにおける移動速度をVx1(t)、干渉を検出した際に第1装着ヘッド26(X軸スライダ81A)を減速させる減速度をAx1とした場合、時間tから減速度Ax1で減速を開始して停止する推定停止位置Px1(t)は、次式で表わされる。
Px1(t)=ex1(t)+Vx1(t)*Vx1(t)/2Ax1 ・・・(式2)
ex1(t)は、第1装着ヘッド26の時間tにおけるX軸方向の位置となる。Vx1(t)*Vx1(t)/2Ax1は、速度Vx1(t)でX軸方向に移動している状態から減速度Ax1で減速した場合に、停止するまでに移動する距離となる。減速度Ax1の値は、例えば、予め第1コントローラ47によって第1アンプ101に設定される。
Px1(t)=ex1(t)+Vx1(t)*Vx1(t)/2Ax1 ・・・(式2)
ex1(t)は、第1装着ヘッド26の時間tにおけるX軸方向の位置となる。Vx1(t)*Vx1(t)/2Ax1は、速度Vx1(t)でX軸方向に移動している状態から減速度Ax1で減速した場合に、停止するまでに移動する距離となる。減速度Ax1の値は、例えば、予め第1コントローラ47によって第1アンプ101に設定される。
尚、第1コントローラ47は、第1装着ヘッド26の種類に応じて減速度Ax1を変更しても良い。また、減速度Ax1は第1アンプ101が決定しても良い。例えば、第1アンプ101は、減速を開始する際の目標トルクに応じて減速度Ax1を変更しても良い。また、詳細については、後述するが、第1アンプ101は、上記した推定停止位置Px1について、X軸スライダ81Aの位置(スケール値ex1)を第1装着ヘッド26の位置(後述する中心位置)に補正する処理を実行しても良い(図4参照)。
第1アンプ101は、上記した式(1)(2)を用いてX軸方向における第1装着ヘッド26の推定停止位置Px1を演算する。また、第1アンプ101は、Y軸方向においても、上記した式(1)(2)と同様の式を用いて推定停止位置Py1を演算する。第1アンプ101は、例えば、所定の周期ごとY軸リニアスケール84からスケール値ey1を取得し、取得したスケール値ey1からY軸方向に移動する第1装着ヘッド26の速度Vy1(t)を演算する。第1アンプ101は、時間tにおけるスケール値ey1(t)、速度Vy1(t)、減速度Ay1に基づいて、Y軸方向における第1装着ヘッド26の推定停止位置Py1を演算する(式(1)(2)参照)。
また、第1アンプ101は、ネットワークIF135を備えている。ネットワークIF135は、第2アンプ102のネットワークIF137に接続されている。ネットワークIF135,137は、例えば、LANインタフェースであり、LANケーブル139を介して互いに接続されている。第1アンプ101は、演算した推定停止位置Px1,Py1を提供情報PIとしてLANケーブル139を介して第2アンプ102へ送信する。第1アンプ101は、例えば、スケール値ex1,ey1を取得するごとに、即ち、スケール値ex1,ey1を取得する周期ごとに推定停止位置Px1,Py1を演算し、提供情報PIを第2アンプ102へ送信する。提供情報PIを送信する通信方式は、例えば、TCP/IPプロトコルを用いた所定のパケット通信を採用することができる。LANケーブル139を用いた通信回線は、本願の通信回線の一例である。
尚、本願の通信回線は、LANケーブル139を用いたTCP/IP通信に限らない。例えば、UART通信などの他の通信方式を用いた通信回線でも良い。また、第1アンプ101は、提供情報PIを送信するための通信回線を、他のデータの通信回線と共用しても良い。例えば、第1アンプ101がスケール値ex1,ey1の通信において、産業用ネットワーク(例えば、MECHATROLINK(登録商標)-III)を用いて第1コントローラ47やX軸リニアスケール82等と通信を実行する場合、その産業用ネットワークに第2アンプ102を接続しても良い。そして、第1アンプ101は、産業用ネットワークを介して提供情報PIを第2アンプ102へ送信しても良い。また、提供情報PIを送信する通信回線は、有線回線に限らず、無線回線でも良い。
また、第2アンプ102は、第1アンプ101と同様に、第2装着ヘッド27の推定停止位置Px2,Py2を演算する。詳細については省略するが、第2アンプ102は、第2装着ヘッド27の位置を変更させつつ、X軸リニアスケール92から取得したスケール値ex2に基づいてX軸方向における第2装着ヘッド27の推定停止位置Px2を演算する。また、第2アンプ102は、Y軸リニアスケール94から取得したスケール値ey2に基づいてY軸方向における第2装着ヘッド27の推定停止位置Py2を演算する。第2アンプ102は、例えば、第1アンプ101と同様に、スケール値ex2,ey2を取得する周期ごとに推定停止位置Px2,Py2を推定する。そして、第2アンプ102は、LANケーブル139を介して第1アンプ101から取得した推定停止位置Px1,Py1と、自装置で推定した推定停止位置Px2,Py2に基づいて第1及び第2装着ヘッド26,27の干渉を検出する。第2アンプ102は、推定停止位置Px1,Py1を取得し、推定停止位置Px2,Py2を推定するごとに、即ち、スケール値ex1等の制御周期ごとに干渉を判断する。尚、第2アンプ102は、上記したリカバリ動作や異常停止など予期せぬ事態等が発生した場合のみ、干渉を判断しても良い。
尚、推定停止位置Px1,Py1を推定する処理を、第1アンプ101以外の装置、例えば、第2アンプ102が実行しても良い。例えば、第1アンプ101は、推定停止位置Px1,Py1を推定せずに、スケール値ex1,ey1を提供情報PIとして第2アンプ102に送信しても良い。そして、第2アンプ102が、第1アンプ101から取得したスケール値ex1,ey1と、第1アンプ101からスケール値ex1,ey1を取得する周期に基づいてVxt1(t)等を演算し、推定停止位置Px1,Py1を推定しても良い。即ち、第2アンプ102が、推定停止位置Px1,Py1及び推定停止位置Px2,Py2の両方を推定して干渉を検出しても良い。この場合、減速度Ax1,Ay1の情報を第2アンプ102に設定しても良い。
あるいは、第1アンプ101が、現在のスケール値ex1,ey1、速度Vx1,Vy2、減速度Ax1,Ay1の情報を第2アンプ102に送信しても良い。即ち、第1アンプ101が、上記した式(1)の演算までを実行し、演算した速度Vx1,Vy2をスケール値ex1等と併せて第2アンプ102へ送信し推定停止位置Px1,Py1を推定させても良い。また、干渉の検出を第1アンプ101が実行しても良い。また、第1アンプ101と第2アンプ102の両方が干渉の検出を実行しても良い。
(干渉の判断処理について)
次に、第2アンプ102による干渉の検出について説明する。図4は、装着作業中における第1及び第2装着ヘッド26,27の状態を模式的に示している。例えば、図4に示すように、第1及び第2装着ヘッド26,27は、Z軸方向の平面視においてX軸方向及びY軸方向に所定の幅をもった略矩形の形状をなしている。以下の説明では、XY座標における第1装着ヘッド26の中央となる位置を中心位置O1とする。また、XY座標における第2装着ヘッド27の中央となる位置を中心位置O2とする。
次に、第2アンプ102による干渉の検出について説明する。図4は、装着作業中における第1及び第2装着ヘッド26,27の状態を模式的に示している。例えば、図4に示すように、第1及び第2装着ヘッド26,27は、Z軸方向の平面視においてX軸方向及びY軸方向に所定の幅をもった略矩形の形状をなしている。以下の説明では、XY座標における第1装着ヘッド26の中央となる位置を中心位置O1とする。また、XY座標における第2装着ヘッド27の中央となる位置を中心位置O2とする。
また、中心位置O1からX軸方向に沿った第1装着ヘッド26の端部までの距離をX軸ヘッド幅Hx1とする。X軸ヘッド幅Hx1は、例えば、中心位置O1から第1装着ヘッド26の外周面(端部)までのX軸方向に沿った距離である。尚、上記したX軸ヘッド幅Hx1の定義は、一例である。例えば、X軸ヘッド幅Hx1は、X軸方向において最も外側に飛び出した第1装着ヘッド26の端部と、中心位置O1を通りY軸方向と平行な直線との距離でも良い。同様に、中心位置O1からY軸方向に沿った第1装着ヘッド26の端部までの距離をY軸ヘッド幅Hy1とする。中心位置O2からX軸方向に沿った第2装着ヘッド27の端部までの距離をX軸ヘッド幅Hx2とする。中心位置O2からY軸方向に沿った第2装着ヘッド27の端部までの距離をY軸ヘッド幅Hy2とする。
また、上記した推定停止位置Px1,Py1は、停止位置における第1装着ヘッド26の中心位置O1のXY座標となる。同様に、推定停止位置Px2,Py2は、停止位置における第2装着ヘッド27の中心位置O2のXY座標となる。ここで、推定停止位置Px1,Py1は、上記したようにX軸スライダ81Aの位置(スケール値ex1)やY軸スライダ83A(スケール値ey1)に基づいて第1装着ヘッド26の停止位置を推定しているため、実際の第1装着ヘッド26の中心位置O1との間に構造上の誤差が生じる可能性がある。例えば、図4に示すように、X軸リニアスケール82及びY軸リニアスケール84から読み取ったスケール値ex1,ey1が示す位置が中心位置O1’となり、第1装着ヘッド26の実際の中心位置O1と位置が異なる可能性がある。このような場合に、第1アンプ101は、推定停止位置Px1,Py1の補正を実行しても良い。具体的には、例えば、予めベンダー側で中心位置O1’と中心位置O1の誤差を測定しておき、補正値を第1アンプ101に設定しても良い。
尚、推定停止位置Px1,Py1の補正処理は、第1アンプ101が実行しても良く、第2アンプ102が実行しても良い。例えば、Y軸スライダ83Aと第1装着ヘッド26の取り付け位置の違いから、Y軸リニアスケール84のスケール値ey1と、実際の中心位置O1のY座標に誤差が発生する場合、第1アンプ101は、予め設定された補正値でスケール値ey1を中心位置O1に補正する。第1アンプ101は、推定停止位置Px1を演算するごとに補正処理を実行しても良い。あるいは、X軸リニアスケール82やY軸リニアスケール84の検出部の読み取り処理において、スケール値ex1,ey1の補正処理を実行しても良い。即ち、X軸リニアスケール82等が、補正後のスケール値ex1,ex1を第1アンプ101へ出力しても良い。他のスケール値ey1,ex2,ey2についても同様である。また、中心位置O1の補正は実行せずに、後述する中心位置O1に基づく干渉の判断を行う式(3)(4)の係数等を補正しても良い。
そして、第2アンプ102は、下記の2つの式(3)(4)の両方が成り立つ場合に、第1及び第2装着ヘッド26,27の干渉が発生すると判断する、即ち、干渉を検出する。
|Px1-Px2|<Hx1+Hx2+αx ・・・・(3)
|Py1-Py2|<Hy1+Hy2+αy ・・・・(4)
式(3)の|Px1-Px2|は、図4に示すように、X軸方向における中心位置O1,O2間の距離の絶対値、即ち、第1及び第2装着ヘッド26,27間の距離である。式(4)の|Py1-Py2|は、Y軸方向における中心位置O1,O2間の距離の絶対値、即ち、第1及び第2装着ヘッド26,27間の距離である。
|Px1-Px2|<Hx1+Hx2+αx ・・・・(3)
|Py1-Py2|<Hy1+Hy2+αy ・・・・(4)
式(3)の|Px1-Px2|は、図4に示すように、X軸方向における中心位置O1,O2間の距離の絶対値、即ち、第1及び第2装着ヘッド26,27間の距離である。式(4)の|Py1-Py2|は、Y軸方向における中心位置O1,O2間の距離の絶対値、即ち、第1及び第2装着ヘッド26,27間の距離である。
例えば、図5は、中心位置O1,O2のY座標(推定停止位置Py1,Py2)が同一座標である場合の第1及び第2装着ヘッド26,27を図示している。図5に示す状態からY座標を同一としたまま第1及び第2装着ヘッド26,27がX軸方向へ移動した場合、X軸方向における2つの中心位置O1,O2の距離|Px1-Px2|が、2つのX軸ヘッド幅Hx1,Hx2の合計値まで短くなると第1及び第2装着ヘッド26,27が接触する。
同様に、図6は、中心位置O1,O2のX座標(推定停止位置Px1,Px2)が同一座標である場合の第1及び第2装着ヘッド26,27を図示している。図6に示す状態からX座標を同一としたまま第1及び第2装着ヘッド26,27がY軸方向へ移動した場合、Y軸方向における2つの中心位置O1,O2の距離(Py1-Py2)が、2つのY軸ヘッド幅Hy1,Hy2の合計値まで短くなると第1及び第2装着ヘッド26,27が接触する。
|Px1-Px2| < Hx1+Hx2 且つ |Py1-Py2| < Hy1+Hy2となると第1及び第2装着ヘッド26,27は、接触等する。換言すれば、|Px1-Px2|>Hx1+Hx2 又は |Py1-Py2|>Hy1+Hy2の一方が成立すれば、理想的には接触や衝突が発生しない。しかしながら、ヘッドの取り付け位置の誤差やヘッドの加速や減速制御の誤差などによって接触等する可能性がある。上記式(3)のαxと式(4)のαyは、例えば、取り付け位置の誤差や加速・減速制御の誤差によって第1及び第2装着ヘッド26,27の接触が起こらないように補正するための補正値である。従って、補正値αx,αyは、上記した誤差などに基づいて設定することができる。第2アンプ102は、第1アンプ101から取得した推定停止位置Px1,Py1と、自装置で推定した推定停止位置Px2,Py2に基づいて上記した式(3)(4)を演算し、式(3)(4)の両方が成立した場合に、干渉を検出したと判断する。
上記したように、第2アンプ102は、X軸ヘッド幅Hx1,Hx2、Y軸ヘッド幅Hy1,Hy2、補正値αx,αyを閾値として用いて、推定停止位置Px1,Py1,Px2,Py2間の距離を判断し干渉を検出する。第1及び第2装着ヘッド26,27の大きさや形状は、第1及び第2装着ヘッド26,27の種類に応じて異なる。このため、X軸ヘッド幅Hx1,Hx2、Y軸ヘッド幅Hy1,Hy2は、第1及び第2装着ヘッド26,27の種類に応じて変更される値である。
本実施形態の第2CPU53は、第1及び第2装着ヘッド26,27の交換に応じてX軸ヘッド幅Hx1,Hx2、Y軸ヘッド幅Hy1,Hy2を設定する。詳述すると、上記したように、第1装着ヘッド26は、Z軸スライダ85A(Zスライド機構67)に対して着脱可能に構成されている。同様に、第2装着ヘッド27は、Z軸スライダ95A(Zスライド機構71)に対して着脱可能に構成されている。例えば、第1装着ヘッド26が交換された場合、第1CPU43は、交換後の第1装着ヘッド26の種類を検出し、検出した第1装着ヘッド26の種類の情報を、外部IF46,56を介して第2CPU53へ送信する。第2CPU53は、第1CPU43から取得した第1装着ヘッド26の種類に応じてX軸ヘッド幅Hx1及びY軸ヘッド幅Hy1を第2アンプ102に設定する。また、例えば、第2装着ヘッド27が交換された場合、第2CPU53は、交換後の第2装着ヘッド27の種類を検出する。第2CPU53は、第2装着ヘッド27の種類に応じてX軸ヘッド幅Hx2及びY軸ヘッド幅Hy2を第2アンプ102に設定する。
第1及び第2装着ヘッド26,27の種類を検出する方法は、特に限定されないが、例えば、第1CPU43は、Z軸スライダ85Aを介して交換後の第1装着ヘッド26からヘッドの種類の情報として、ヘッドを識別する識別情報を読み出しても良い。同様に、第2CPU53は、Z軸スライダ95Aを介して交換後の第2装着ヘッド27から識別情報を読み出しても良い。あるいは、第1CPU43が、タッチパネル63を介してユーザから第1及び第2装着ヘッド26,27の種類の情報を受け付けても良い。この場合、第1CPU43は、受け付けた情報を、外部IF46,56を介して第2CPU53へ送信する。
また、例えば、第2制御基板41のメモリ58には、第1装着ヘッド26の種類を示す識別情報と、X軸ヘッド幅Hx1、Y軸ヘッド幅Hy1の情報を対応付けたデータが記憶されている。また、メモリ58には、第2装着ヘッド27の識別情報と、X軸ヘッド幅Hx2、Y軸ヘッド幅Hy2の情報を対応付けたデータが記憶されている。そして、第2CPU53は、検出したヘッドの識別情報と、メモリ58のデータに基づいて、X軸ヘッド幅Hx1等を決定し第2アンプ102に設定する。これにより、第1及び第2装着ヘッド26,27のうち、少なくとも一方が交換された場合に、交換後の第1及び第2装着ヘッド26,27の大きさに合ったX軸ヘッド幅Hx1等の閾値を第2アンプ102に設定できる。その結果、第1及び第2装着ヘッド26,27の干渉をより精度良く検出することができる。
尚、第2アンプ102は、X軸ヘッド幅Hx1等の閾値として第1及び第2装着ヘッド26,27の種類に係らず、同一の固定値を用いても良い。また、第2アンプ102は、X軸ヘッド幅Hx1等の他に、補正値αx,αyについても第1及び第2装着ヘッド26,27の種類に応じて変更しても良い。例えば、第1及び第2装着ヘッド26,27の重さの増加などによって停止位置の誤差が大きくなる場合、補正値αx,αyをより大きい値に変更しても良い。
また、第2アンプ102は、式(3)(4)の閾値の変更に加えて、あるいは替えて、式そのものを設定しても良い。上記したように、第1及び第2制御基板40,41の各々は、外部IF50を介して管理PC11に接続され、制御プログラム48A,58Aの全体をダウンロード、又は一部を更新する。例えば、第1及び第2制御基板40,41の各々は、生産工場に部品装着作業機10を設置して初期設定を行なう際に管理PC11から制御プログラム48A,58Aを新規にダウンロードする。あるいは、第1及び第2制御基板40,41の各々は、プログラムの更新等に応じて管理PC11からダウンロードしたデータに基づいて制御プログラム48A,58Aの各々を更新する。この際、第1及び第2制御基板40,41の各々は、部品装着作業機10の種類に応じた制御プログラム48A,58Aを管理PC11から取得する。そして、第2制御基板41は、制御プログラム48A,58Aの少なくとも一方を部品装着作業機10が取得した場合に、取得した制御プログラム48A,58Aに基づいて干渉を判断する式(上記した(3)(4)など、干渉判断式という)を設定しても良い。
例えば、制御プログラム48A,58Aには、第1及び第2アンプ101,102の制御周期や処理能力に応じた干渉判断式が設定される。例えば、制御プログラム48A,58Aを提供するベンダーの担当者は、部品装着作業機10に搭載される第1及び第2アンプ101,102の制御周期や処理能力等に応じた干渉判断式のデータを、その部品装着作業機10用の制御プログラム48A,58Aに設定する。
例えば、上記した干渉判断式(3)(4)では、直線的な距離を用いて第1及び第2装着ヘッド26,27の干渉を判断した。これに対し、図7に示すように中心位置O1からの円の領域を設定して干渉を検出しても良い。この場合、中心位置O1を中心として半径R1の円の領域141を設定すると、領域141内の座標(x1,y2)は、下記の干渉判断式(5)で表される。
(x1-Px1)2+(y1-Py1)2<R12 ・・・(5)
そして、第2アンプ102は、例えば、第2装着ヘッド27の外周における任意の判定位置143の各々のXY座標が、式(5)を満たすか否かを判断しても良い。判定位置143は、第2装着ヘッド27の形状等に応じて設定される位置であり、第2装着ヘッド27がX軸方向及びY軸方向へ移動し第1装着ヘッド26の領域141内に進入する場合に、最初に進入する可能性が高い位置である。
(x1-Px1)2+(y1-Py1)2<R12 ・・・(5)
そして、第2アンプ102は、例えば、第2装着ヘッド27の外周における任意の判定位置143の各々のXY座標が、式(5)を満たすか否かを判断しても良い。判定位置143は、第2装着ヘッド27の形状等に応じて設定される位置であり、第2装着ヘッド27がX軸方向及びY軸方向へ移動し第1装着ヘッド26の領域141内に進入する場合に、最初に進入する可能性が高い位置である。
第2アンプ102は、複数の判定位置143の各々のXY座標を、例えば、中心位置O2に基づいて設定する。第2アンプ102は、複数の判定位置143のうち、少なくとも1つの判定位置143のXY座標が式(5)を満たす場合に、干渉の発生を検出する。このような判定方法では、判定位置143の増加に応じて計算量が増加する、即ち、処理負荷が増大する。一方で、第1及び第2装着ヘッド26,27の形状等によっては、上記した干渉判断式(3)(4)よりも干渉を検出する精度が向上する可能性がる。そこで、例えば、ベンダーの担当者は、第1及び第2アンプ101,102の制御周期が低い機種や処理能力が高い機種の部品装着作業機10について、干渉判断式(5)のデータを制御プログラム48A,58Aに設定する。このように、第1及び第2アンプ101,102の制御周期や処理能力等により適した干渉判断式を制御プログラム48A,58Aに設定しておくことで、干渉の検出精度を高めることができる。尚、第2制御基板41は、制御プログラム48A,58Aに基づいて干渉判断式を設定しなくとも良い。例えば、第2アンプ102は、予め製造時に設定された干渉判断式の変更を禁止する構成でも良い。
(干渉の検出した際の動作について)
第2アンプ102は、例えば、第1アンプ101から推定停止位置Px1,Py1を取得し、推定停止位置Px2,Py2を推定するごとに上記干渉判断式(3)(4)を用いて干渉を判断する。第2アンプ102は、第1及び第2装着ヘッド26,27の干渉を検出した場合、X軸リニアモータ91及びY軸リニアモータ93へ供給する電力を制御して第2装着ヘッド27の移動速度を減速させる減速トルクをX軸リニアモータ91及びY軸リニアモータ93に発生させる。
第2アンプ102は、例えば、第1アンプ101から推定停止位置Px1,Py1を取得し、推定停止位置Px2,Py2を推定するごとに上記干渉判断式(3)(4)を用いて干渉を判断する。第2アンプ102は、第1及び第2装着ヘッド26,27の干渉を検出した場合、X軸リニアモータ91及びY軸リニアモータ93へ供給する電力を制御して第2装着ヘッド27の移動速度を減速させる減速トルクをX軸リニアモータ91及びY軸リニアモータ93に発生させる。
ここで、X軸リニアモータ91及びY軸リニアモータ93は、可動子への電力供給を遮断することで、リニアモータの駆動力が喪失し、可動子が惰性で移動する状態となる。可動子は、負荷トルク(スライダの抵抗力など)によって減速し停止に至る。第2アンプ102は、例えば、このような惰性的なブレーキではなく、可動子へ供給する電流の電流値や周期等を変更し、可動子の磁極を変更等して固定子との間に減速トルクを発生させ、第2装着ヘッド27を能動的に減速させる。これにより、第1及び第2装着ヘッド26,27の接触等の発生を抑制できる。
尚、第2アンプ102は、干渉の検出に基づいてX軸リニアモータ91等を制御して減速トルクを発生させても良く、干渉の検出を第2コントローラ57に通知し第2コントローラ57の制御に基づいて減速トルクを発生させても良い。例えば、第2コントローラ57は、第2アンプ102から干渉の検出の通知を受けた場合、目標トルクを減速トルクが発生するトルク値に変更し、変更後のトルク値を第2アンプ102へ出力する。これにより、目標トルクの変更に応じて減速トルクを発生させることができる。また、第2アンプ102は、上記した能動的なブレーキ制御を実行せずに、可動子への電力の供給を停止する処理を実行しても良い。即ち、フリーラン状態(惰性で走行する状態)にして停止させても良い。また、第2アンプ102は、第2装着ヘッド27を停止させずに、第1装着ヘッド26と干渉しない退避位置、例えば、X軸方向においてテープフィーダ132に最も近い位置に第2装着ヘッド27を移動させても良い。また、第2アンプ102は、干渉を検出した際に第2装着ヘッド27が動いている場合のみ減速トルクを発生させる制御を実行し、第2装着ヘッド27が停止している場合はトルク制御を実行せず第2装着ヘッド27を停止させたままにしても良い。
また、第2アンプ102は、干渉を検出した場合、第1アンプ101、第2制御基板41、及びヘッド用アンプ124のうち、少なくとも一つに、干渉の検出を通知する。例えば、第1アンプ101は、第2アンプ102から干渉の通知を取得すると、上記した第2アンプ102のブレーキ制御と同様に、X軸リニアモータ81及びY軸リニアモータ83に減速トルクを発生させて第1装着ヘッド26を減速させる。これにより、第1及び第2装着ヘッド26,27の接触等の発生をより確実に抑制することができる。
尚、第1アンプ101は、自装置において干渉の検出を実行し、第1装着ヘッド26を減速させても良い。例えば、第1及び第2アンプ101,102は、推定停止位置Px1等の情報を交換しても良い。第1アンプ101から第2アンプ102へ推定停止位置Px1,Py1を提供情報PIとして送信する一方、第2アンプ102も、第1アンプ101へ推定停止位置Px2,Py2を送信しても良い。そして、第1及び第2アンプ101,102の各々が干渉の検出を実行し、第1及び第2装着ヘッド26,27の各々を停止させても良い。
また、第2制御基板41は、例えば、第2アンプ102から干渉の通知を取得すると、外部IF46,56を介して第1制御基板40へ干渉を通知する。第1制御基板40は、干渉の通知を第2制御基板41から取得すると、干渉の発生や第1及び第2装着ヘッド26,27を停止させたことを示すメッセージをタッチパネル63に表示する。これにより、干渉の発生をユーザに報知し、適切な対応を促すことができる。
また、上記したようにヘッドモータ123は、例えば、ノズルホルダを回転させるR軸モータ、吸着ノズルを回転させるQ軸モータ、吸着ノズルを昇降させる昇降用モータである。第2アンプ102は、例えば、第2コントローラ57を介して干渉の発生をヘッド用アンプ124へ通知する。ヘッド用アンプ124は、干渉の通知を取得すると、ヘッドモータ123を制御してノズルホルダや吸着ノズルの動作を停止させる。これにより、緊急停止にともなって吸着ノズルと他の部材(回路基板12上の電子部品など)が接触することを抑制できる。また、第1アンプ101は、第2アンプ102と同様に、ヘッド用アンプ114へ干渉の発生を通知して、ノズルホルダ等を停止させても良い。
また、上記したように、本実施形態の第1アンプ101は、X軸リニアスケール82及びY軸リニアモータ83から取得したスケール値ex1,ey1に基づいて推定停止位置Px1,Py1を推定する。第2アンプ102は、第1アンプ101が推定した推定停止位置Px1,Py1を提供情報PIとして第1アンプ101から取得する。これによれば、第1アンプ101側で推定停止位置Px1,Py1を推定してから第2アンプ102へ提供情報PIとして提供するため、干渉の検出における第2アンプ102の処理負荷を軽減できる。尚、上記したように、第1アンプ101が提供情報PIとしてスケール値ex1,ex1等を第2アンプ102へ送信し、第2アンプ102が、第1装着ヘッド26の推定停止位置Px1,Py1を推定しても良い。
また、部品装着作業機10は、第1及び第2制御基板40,41を備える。第1制御基板40は、第1アンプ101を介してX軸リニアスケール82等のスケール値ex1,ey1を取得し、取得したスケール値ex1,ex1に基づいて第1アンプ101を制御し第1装着ヘッド26を移動させる。また、第2制御基板41は、第2アンプ102を介してX軸リニアスケール92等からスケール値ex2,ey2を取得し、取得したスケール値ex2,ey2に基づいて第2アンプ102を制御し第2装着ヘッド27を移動させる。このような制御基板によってアンプを制御する構成において、本実施形態では、制御基板で干渉を判断・検出せずに、第2アンプ102で処理する。これにより、第1アンプ101や第2アンプ102でスケール値ex1等を取得した段階で推定停止位置Px1等を推定できる。第1アンプ101から第1コントローラ47等へスケール値ex1等を転送する時間を短縮して推定停止位置Px1等を推定できる。推定停止位置Px1等の推定をより迅速に開始できる。
また、第2アンプ102は、第1及び第2制御基板40,41を介さずに、LANケーブル139を通じて提供情報PIを第1アンプ101から取得する。これによれば、第1アンプ101から第1コントローラ47や第1CPU43などの上位装置を介して提供情報PIを第2アンプ102へ送信する場合に比べて、提供情報PIをより迅速に第2アンプ102に提供できる。その結果、スケール値ex1等の取得から干渉の検出までの処理時間をより短縮できる。即ち、より迅速に干渉を検出できる。
また、部品装着作業機10は、基板搬送装置20、第1及び第2供給装置28,29を備えている。基板搬送装置20は、回路基板12を搬送路21に沿って搬送する。第2供給装置29は、Y軸方向において搬送路21を間に挟んで第1供給装置28とは反対側に配置されている。第1装着ヘッド26は、第1供給装置28から吸着した電子部品13を回路基板12に装着する。第2装着ヘッド27は、第2供給装置29から吸着した電子部品14を回路基板12に装着する。
これによれば、第1及び第2装着ヘッド26,27の各々を動作させ、回路基板12に対する装着作業を実行することで、1枚当たりの電子部品13,14の装着時間の短縮を図れる。このような複数の装着ヘッドを備える部品装着作業機10では、搬送路21を間に挟んで配置された第1及び第2装着ヘッド26,27が独立して作業を行う中で予期せぬ事態が発生し干渉が発生する虞がある。従って、このような複数の装着ヘッドを備える部品装着作業機10において、第2アンプ102による干渉の検出を実行することは極めて有効である。
因みに、部品装着作業機10は、対基板作業機の一例である。回路基板12は、基板の一例である。電子部品13は、第1電子部品の一例である。電子部品14は、第2電子部品の一例である。基板搬送装置20は、搬送装置の一例である。第1装着ヘッド26は、第1可動部の一例である。第2装着ヘッド27は、第2可動部の一例である。第1制御基板40は、第1制御装置の一例である。第2制御基板41は、第2制御装置の一例である。X軸リニアモータ81及びY軸リニアモータ83は、第1モータの一例である。X軸リニアモータ91及びY軸リニアモータ93は、第2モータの一例である。X軸リニアスケール82及びY軸リニアスケール84は、第1エンコーダの一例である。X軸リニアスケール92及びY軸リニアスケール94は、第2エンコーダの一例である。ヘッドモータ113,123は、第3モータの一例である。駆動回路115,125は、第3アンプの一例である。スケール値ex1,ey1は、第1位置情報の一例である。LANケーブル139の通信は、通信回線の一例である。スケール値ex2,ey2は、第2位置情報の一例である。推定停止位置Px1,Py1は、第1停止位置の一例である。推定停止位置Px2,Py2は、第2停止位置の一例である。X軸方向及びY軸方向は、第1移動方向及び第2移動方向の一例である。
以上、上記した本実施形態では、以下の効果を奏する。
本願の一態様である部品装着作業機10の第2アンプ102は、X軸リニアモータ91及びX軸リニアスケール92へ供給する電力を制御し、第2装着ヘッド27を移動させる。第2アンプ102は、第2装着ヘッド27を制御しつつ、LANケーブル139を介して提供情報PIを第1アンプ101から取得し、提供情報PIからX軸方向及びY軸方向における第1装着ヘッド26の推定停止位置Px1,Py1を取得する。また、第2アンプ102は、X軸リニアスケール92から取得したスケール値ex2と、Y軸リニアスケール94のスケール値ey2に基づいてX軸方向及びY軸方向における第2装着ヘッド27の推定停止位置Px2,Py2を推定する。そして、第2アンプ102は、推定停止位置Px1,Py1,Px2,Py2に基づいて第1及び第2装着ヘッド26,27の干渉を検出する。
本願の一態様である部品装着作業機10の第2アンプ102は、X軸リニアモータ91及びX軸リニアスケール92へ供給する電力を制御し、第2装着ヘッド27を移動させる。第2アンプ102は、第2装着ヘッド27を制御しつつ、LANケーブル139を介して提供情報PIを第1アンプ101から取得し、提供情報PIからX軸方向及びY軸方向における第1装着ヘッド26の推定停止位置Px1,Py1を取得する。また、第2アンプ102は、X軸リニアスケール92から取得したスケール値ex2と、Y軸リニアスケール94のスケール値ey2に基づいてX軸方向及びY軸方向における第2装着ヘッド27の推定停止位置Px2,Py2を推定する。そして、第2アンプ102は、推定停止位置Px1,Py1,Px2,Py2に基づいて第1及び第2装着ヘッド26,27の干渉を検出する。
これによれば、第2アンプ102は、X軸リニアモータ91等へ供給する電力を制御し、第2装着ヘッド27を移動させつつ、LANケーブル139を介して第1アンプ101から提供情報PIを取得し、提供情報PIから第1装着ヘッド26の推定停止位置Px1,Py1を取得する。第2アンプ102は、推定停止位置Px1,Py1と、自装置で推定した推定停止位置Px2,Py2に基づいて干渉を検出する。これにより、第2アンプ102が、第1装着ヘッド26の第1アンプ101から提供情報PIを直接取得し、且つ推定停止位置Px2,Py2を推定することで、互いに独立して移動する第1及び第2装着ヘッド26,27の干渉を検出できる。第1アンプ101を制御する第1制御基板40等から第2アンプ102が提供情報PIを取得するような構成に比べて、第1アンプ101から第2アンプ102へ提供情報PIを送信するのに経由する処理装置を減らすことができる。また、第2アンプ102は、自装置で推定停止位置Px2,Py1を推定することで、他の装置から推定停止位置Px2,Py1を取得する処理が不要となる。その結果、干渉の検出に係る処理時間を短縮でき、第1及び第2装着ヘッド26,27の干渉を迅速に検出できる。
また、本開示は、上記実施例に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することが可能である。
例えば、上記実施形態では、本願の第1及び第2アンプとして、X、Y、Z軸方向のリニアスケールを制御する多軸アンプ(第1及び第2アンプ101,102)を採用した。しかしながら、本願の第1及び第2アンプは、1つの軸方向だけを制御する構成でも良い。図8は、別例の第1アンプ101A,101B、第2アンプ102A,102Bの接続構成を示している。尚、図面が煩雑となるのを避けるため、Z軸リニアモータ85,95を制御するアンプ(Z軸アンプ)の図示を省略する。
例えば、上記実施形態では、本願の第1及び第2アンプとして、X、Y、Z軸方向のリニアスケールを制御する多軸アンプ(第1及び第2アンプ101,102)を採用した。しかしながら、本願の第1及び第2アンプは、1つの軸方向だけを制御する構成でも良い。図8は、別例の第1アンプ101A,101B、第2アンプ102A,102Bの接続構成を示している。尚、図面が煩雑となるのを避けるため、Z軸リニアモータ85,95を制御するアンプ(Z軸アンプ)の図示を省略する。
図8に示すように、第1アンプ101Aは、X軸リニアスケール82のスケール値ex1に基づいてX軸リニアモータ81を制御する。第1アンプ101Bは、Y軸リニアモータ83のスケール値ey1に基づいてY軸リニアスケール84を制御する。同様に、第2アンプ102Aは、X軸リニアモータ91を制御し、第2アンプ102Bは、Y軸リニアスケール94を制御する。即ち、図8に示す構成では、各軸方向のリニアモータ及びリニアスケールに対応してアンプがそれぞれ設けられている。
例えば、通信プロトコル等の違いによって、1つのアンプでは、X,Y,Z軸方向のスケール値を読み取れない場合、各アンプを独立した構成とする可能性がある。このような場合に、例えば、第1アンプ101Aが、推定停止位置Px1を推定し、第1アンプ101Bへ出力しても良い。第1アンプ101Bは、推定停止位置Py1を推定し、推定停止位置Px1,Py1をLANケーブル139を介して第2アンプ102Aへ送信する。即ち、Y軸の第1アンプ101Bが、X軸の第1アンプ101Aのデータを、別の第2装着ヘッド27の第2アンプ102Aへ転送しても良い。また、第2アンプ102Aは、推定停止位置Px2を推定し、推定停止位置Px1,Py1に加え、自装置で推定した推定停止位置Px2を、第2アンプ102Bへ送信する。そして、第2アンプ102Bは、全ての推定停止位置Px1,Py1,Px2,Py2に基づいて干渉を検出しても良い。尚、どのアンプからどのアンプへ推定停止位置を転送するかや、どのアンプで干渉を判断するかは、個々のアンプの処理能力に応じて決定しても良い。例えば、処理能力の低いアンプからより処理能力の高いアンプへ推定停止位置あるいはスケール値を転送し、最も処理能力の高いアンプで干渉を判断しても良い。このようなアンプを駆動軸ごとに独立した構成とした場合にも、アンプ間でデータを直接送受信することで、干渉の発生を迅速に検出できる。
また、上記実施形態では、本願の第1及び第2モータとして、X軸リニアモータ81等のリニアモータを採用したが、本願のモータは、リニアモータに限らない。例えば、本願の第1及び第2モータは、ロータとステータを備える回転式モータ(サーボモータなど)でも良い。
第1制御基板40と第2制御基板41とは、1つの基板で構成されても良い。
第2アンプ102は、LANケーブル139を介して提供情報PIを第1アンプ101から取得したが、これに限らない。例えば、第2アンプ102は、第1アンプ101、第1制御基板40、第2制御基板41を介して提供情報PIを取得しても良い。
第1制御基板40と第2制御基板41とは、1つの基板で構成されても良い。
第2アンプ102は、LANケーブル139を介して提供情報PIを第1アンプ101から取得したが、これに限らない。例えば、第2アンプ102は、第1アンプ101、第1制御基板40、第2制御基板41を介して提供情報PIを取得しても良い。
第2アンプ102は、干渉を検出した場合、第1アンプ101、第2制御基板41、及びヘッド用アンプ124のうち、少なくとも一つに、干渉の検出を通知したが、通知しなくとも良い。この場合、第2アンプ102は、例えば、第2装着ヘッド27の停止制御のみを実行しても良い。
また、部品装着作業機10は、3台以上の複数台の装着ヘッドを備える構成でも良い。この場合、任意の2つについて、上記したアンプによる干渉の検出を実行しても良い。
また、本願における対基板作業機は、電子部品13,14を回路基板12に装着する部品装着作業機に限らない。例えば、本願の対基板作業機としては、複数のスキージユニットを可動部として備え、各可動部を動作させて回路基板に対してハンダを塗布するハンダ塗布装置でも良い。この場合、複数のスキージユニットのスキージの干渉を、上記した第2アンプ102と同様に、スキージユニットを動作させるアンプによって検出しても良い。
また、上記実施形態では、本願のアンプを備える装置として、電子部品13,14を回路基板12に装着する部品装着作業機10を採用したが、これに限らない。本願のアンプを備える装置としては、第1可動部と第2可動部の2つの可動部を備え、各可動部をモータの駆動によって可動させ、2つの可動部が干渉する虞がある様々な装置を採用できる。例えば、本願のアンプを備える装置しては、1組の多関節ロボット備えるシステム、タレットやワークを保持するチャックを2台以上の備える工作機械、2台以上のキャリアを移動させる搬送装置などを採用できる。即ち、本願のアンプを備える装置は、対基板作業機に限らない。
また、部品装着作業機10は、3台以上の複数台の装着ヘッドを備える構成でも良い。この場合、任意の2つについて、上記したアンプによる干渉の検出を実行しても良い。
また、本願における対基板作業機は、電子部品13,14を回路基板12に装着する部品装着作業機に限らない。例えば、本願の対基板作業機としては、複数のスキージユニットを可動部として備え、各可動部を動作させて回路基板に対してハンダを塗布するハンダ塗布装置でも良い。この場合、複数のスキージユニットのスキージの干渉を、上記した第2アンプ102と同様に、スキージユニットを動作させるアンプによって検出しても良い。
また、上記実施形態では、本願のアンプを備える装置として、電子部品13,14を回路基板12に装着する部品装着作業機10を採用したが、これに限らない。本願のアンプを備える装置としては、第1可動部と第2可動部の2つの可動部を備え、各可動部をモータの駆動によって可動させ、2つの可動部が干渉する虞がある様々な装置を採用できる。例えば、本願のアンプを備える装置しては、1組の多関節ロボット備えるシステム、タレットやワークを保持するチャックを2台以上の備える工作機械、2台以上のキャリアを移動させる搬送装置などを採用できる。即ち、本願のアンプを備える装置は、対基板作業機に限らない。
10 部品装着作業機(対基板作業機)、12 回路基板(基板)、13 電子部品(第1電子部品)、14 電子部品(第2電子部品)、20 基板搬送装置(搬送装置)、21 搬送路、26 第1装着ヘッド(第1可動部)、27 第2装着ヘッド(第2可動部)、29 第2供給装置、29 第2供給装置、40 第1制御基板(第1制御装置)、41 第2制御基板(第2制御装置)、81 X軸リニアモータ(第1モータ)、82 X軸リニアスケール(第1エンコーダ)、83 Y軸リニアモータ(第1モータ)、84 Y軸リニアスケール(第1エンコーダ)、91 X軸リニアモータ(第2モータ)、92 X軸リニアスケール(第2エンコーダ)、93 Y軸リニアモータ(第2モータ)、94 Y軸リニアスケール(第2エンコーダ)、101 第1アンプ、102 第2アンプ、113,123 ヘッドモータ(第3モータ)、115,125 駆動回路(第3アンプ)、139 LANケーブル(通信回線)、ex1,ey1 スケール値(第1位置情報)、ex2,ey2 スケール値(第2位置情報)、PI 提供情報、Px1,Py1 推定停止位置(第1停止位置)、Px2,Py2 推定停止位置(第2停止位置)。
Claims (10)
- 第1モータと、
前記第1モータの動力に基づいて第1移動方向及び第2移動方向に沿って移動し、基板に対する作業を実行する第1可動部と、
第2モータと、
前記第2モータの動力に基づいて前記第1移動方向及び前記第2移動方向に沿って移動し、前記基板に対する作業を実行する第2可動部と、
前記第1可動部の前記第1移動方向及び前記第2移動方向における位置情報である第1位置情報を出力する第1エンコーダと、
前記第2可動部の前記第1移動方向及び前記第2移動方向における位置情報である第2位置情報を出力する第2エンコーダと、
前記第1位置情報を前記第1エンコーダから取得し、前記第1モータへ供給する電力を制御する第1アンプと、
前記第2モータへ供給する電力を制御し、前記第1アンプと通信回線で接続され前記通信回線を介して前記第1位置情報に係わる提供情報を前記第1アンプから取得し、前記提供情報に基づいて前記第1移動方向及び前記第2移動方向における前記第1可動部の停止位置である第1停止位置を取得し、前記第2エンコーダから取得した前記第2位置情報に基づいて前記第1移動方向及び前記第2移動方向における前記第2可動部の停止位置である第2停止位置を推定し、前記第1停止位置及び前記第2停止位置に基づいて前記第1可動部及び前記第2可動部の干渉を検出する第2アンプと、
を備える対基板作業機。 - 前記第1アンプは、
前記第1エンコーダから取得した前記第1位置情報に基づいて前記第1可動部の前記第1停止位置を推定し、
前記第2アンプは、
前記第1アンプが推定した前記第1停止位置を前記提供情報として前記第1アンプから取得する、請求項1に記載の対基板作業機。 - 前記第1アンプを介して前記第1エンコーダから前記第1位置情報を取得し、取得した前記第1位置情報に基づいて前記第1アンプを制御し前記第1可動部を移動させる第1制御装置と、
前記第2アンプを介して前記第2エンコーダから前記第2位置情報を取得し、取得した前記第2位置情報に基づいて前記第2アンプを制御し前記第2可動部を移動させる第2制御装置と、
をさらに備える、請求項1又は請求項2に記載の対基板作業機。 - 前記第2アンプは、
前記第1制御装置及び前記第2制御装置を介さずに、前記通信回線を通じて前記提供情報を前記第1アンプから取得する、請求項3に記載の対基板作業機。 - 第3モータと、
前記第3モータの電力を制御する第3アンプと、
をさらに備え、
前記第2可動部は、
前記第3モータの動力に基づいて前記第1移動方向及び前記第2移動方向への移動とは異なる動作を実行し、
前記第2アンプは、
前記第1可動部及び前記第2可動部の干渉を検出した場合、前記第1アンプ、前記第2制御装置、及び前記第3アンプのうち、少なくとも一つに、干渉の検出を通知する、請求項3又は請求項4に記載の対基板作業機。 - 前記第2アンプは、
前記第1停止位置及び前記第2停止位置の値と、所定の計算式に基づいて前記第1可動部及び前記第2可動部の干渉を検出し、
前記第2制御装置は、
前記対基板作業機の種類に応じた制御プログラムを管理装置から取得し、取得した前記制御プログラムに基づいて前記第2アンプの前記計算式を設定する、請求項3から請求項5の何れか1項に記載の対基板作業機。 - 前記第2アンプは、
前記第1停止位置及び前記第2停止位置に基づく値と、所定の閾値に基づいて前記第1可動部及び前記第2可動部の干渉を検出し、
前記第2可動部は、
前記対基板作業機に対して着脱可能に設けられ、
前記第2制御装置は、
前記第2可動部が交換された後、交換後の前記第2可動部の種類に応じて前記第2アンプが用いる前記閾値を設定する、請求項3から請求項6の何れか1項に記載の対基板作業機。 - 前記第2アンプは、
前記第1停止位置及び前記第2停止位置に基づいて前記第1可動部及び前記第2可動部の干渉を検出した場合、前記第2モータへ供給する電力を制御して前記第2可動部の移動速度を減速させる減速トルクを前記第2モータに発生させる、請求項1から請求項7の何れか1項に記載の対基板作業機。 - 前記基板を搬送路に沿って搬送する搬送装置と、
第1電子部品を供給する第1供給装置と、
前記搬送路を間に挟んで前記第1供給装置とは反対側に配置され第2電子部品を供給する第2供給装置と、
をさらに備え、
前記第1可動部は、
前記第1供給装置から取得した前記第1電子部品を前記基板に装着し、
前記第2可動部は、
前記第2供給装置から取得した前記第2電子部品を前記基板に装着する、請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載の対基板作業機。 - 第1モータと、
前記第1モータの動力に基づいて第1移動方向及び第2移動方向に沿って移動する第1可動部と、
第2モータと、
前記第2モータの動力に基づいて前記第1移動方向及び前記第2移動方向に沿って移動する第2可動部と、
前記第1可動部の前記第1移動方向及び前記第2移動方向における位置情報である第1位置情報を出力する第1エンコーダと、
前記第2可動部の前記第1移動方向及び前記第2移動方向における位置情報である第2位置情報を出力する第2エンコーダと、
前記第1位置情報を前記第1エンコーダから取得し、前記第1モータへ供給する電力を制御する第1アンプと、
を備える装置に設けられるアンプであって、
前記アンプは、
前記第2モータへ供給する電力を制御し、前記第1アンプと通信回線で接続され前記通信回線を介して前記第1位置情報に係わる提供情報を前記第1アンプから取得し、前記提供情報に基づいて前記第1移動方向及び前記第2移動方向における前記第1可動部の停止位置である第1停止位置を取得し、前記第2エンコーダから取得した前記第2位置情報に基づいて前記第1移動方向及び前記第2移動方向における前記第2可動部の停止位置である第2停止位置を推定し、前記第1停止位置及び前記第2停止位置に基づいて前記第1可動部及び前記第2可動部の干渉を検出する、アンプ。
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---|---|---|---|
JP2021104087A JP2023003112A (ja) | 2021-06-23 | 2021-06-23 | 対基板作業機、及びアンプ |
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JP2021104087A Pending JP2023003112A (ja) | 2021-06-23 | 2021-06-23 | 対基板作業機、及びアンプ |
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2021
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