JP2022510884A - ホスファゼン及びシリコーン/アクリレート耐衝撃性改質剤を含有するSiCoPCブレンド - Google Patents

ホスファゼン及びシリコーン/アクリレート耐衝撃性改質剤を含有するSiCoPCブレンド Download PDF

Info

Publication number
JP2022510884A
JP2022510884A JP2021529736A JP2021529736A JP2022510884A JP 2022510884 A JP2022510884 A JP 2022510884A JP 2021529736 A JP2021529736 A JP 2021529736A JP 2021529736 A JP2021529736 A JP 2021529736A JP 2022510884 A JP2022510884 A JP 2022510884A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
component
substituted
alkyl
composition according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021529736A
Other languages
English (en)
Inventor
トーマス エッケル
アレクサンダー マイヤー
Original Assignee
コベストロ・インテレクチュアル・プロパティ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング・アンド・コー・カーゲー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by コベストロ・インテレクチュアル・プロパティ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング・アンド・コー・カーゲー filed Critical コベストロ・インテレクチュアル・プロパティ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング・アンド・コー・カーゲー
Publication of JP2022510884A publication Critical patent/JP2022510884A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L69/00Compositions of polycarbonates; Compositions of derivatives of polycarbonates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/34Silicon-containing compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/49Phosphorus-containing compounds
    • C08K5/5399Phosphorus bound to nitrogen
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L51/00Compositions of graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L51/08Compositions of graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers grafted on to macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving unsaturated carbon-to-carbon bonds
    • C08L51/085Compositions of graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers grafted on to macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving unsaturated carbon-to-carbon bonds on to polysiloxanes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L69/00Compositions of polycarbonates; Compositions of derivatives of polycarbonates
    • C08L69/005Polyester-carbonates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L83/00Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon only; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L83/10Block- or graft-copolymers containing polysiloxane sequences
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L2203/00Applications
    • C08L2203/30Applications used for thermoforming
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L2205/00Polymer mixtures characterised by other features
    • C08L2205/03Polymer mixtures characterised by other features containing three or more polymers in a blend

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

本発明は、以下の成分:A)42重量%~80重量%の芳香族ポリカーボネート及び芳香族ポリエステルカーボネートからなる群より選択される少なくとも1種のポリマーと、B)2重量%~38重量%の少なくとも1つのポリシロキサン-ポリカーボネートブロック共縮合物と、C)1重量%~15重量%の少なくとも1つのゴム変性グラフトポリマーであって、C.1)上記グラフトポリマーCに対して5重量%~95重量%の少なくとも1つのビニルモノマーでできたシェル及びC.2)上記グラフトポリマーCに対して95重量%~5重量%のシリコーン-アクリレート複合ゴムでできたグラフト基材を有する、ゴム変性グラフトポリマーと、D)2重量%~10重量%の少なくとも1つのホスファゼンと、E)0重量%~10重量%の少なくとも1つの添加剤とを含有する又はこれらのみからなる、熱可塑性成形コンパウンドを製造する組成物に関する。さらに、本発明は、成形コンパウンド自体、成形品の製造のための組成物又は成形コンパウンドの使用、及び成形品自体に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、熱可塑性成形コンパウンドを製造するためのポリカーボネート及びポリシロキサン-ポリカーボネートブロック共縮合物(以下、SiCoPC又はシロキサン含有ブロック共縮合物とも呼ばれる)を基礎とする組成物、成形コンパウンド自体、成形品を製造するための上記組成物又は上記成形コンパウンドの使用、並びに成形品自体に関する。
他の熱可塑性プラスチックとのブレンドを含むポリカーボネート組成物は長い間知られている。この組成物中の成分及びそれらの割合を変えることにより、該組成物のコンパウンディングによって得られる成形コンパウンド及び該成形コンパウンドから製造される成形品の熱的特性、レオロジー特性、及び機械的特性を広範囲にわたる特定の要求に適合させることが可能となる。
さらに、多数の特許出願では、これらはゴム変性グラフトポリマーを使用することにより、靭性特性に関して改善され得ることが述べられている。リン含有難燃剤の使用により非常に良好な難燃性が達成され得ることも知られている。
しかしながら、例えばリン酸エステル等の幾つかの難燃剤は、靭性を低下させ、可塑化作用を有するため、これらを使用することにより耐熱性も損なわれる。したがって、代替的にホスファゼンが難燃剤として使用され得る。ホスファゼンはリン酸エステルよりも費用効果が低く、溶融流動性を低下させるものの、良好な耐熱性とともに一般的に同様に許容可能な靭性特性の達成を可能にする。
ポリシロキサン-ポリカーボネートブロック共縮合物は、一部の例では、例えば低温衝撃強度/低温ノッチ衝撃強度、耐薬品性及び野外耐候性並びに劣化特質及び耐燃性等の重要な特性に関して、従来のポリカーボネート(例えば、ビスフェノールAベースのホモポリカーボネート)に対して利点を示すことが知られている。
これらのポリシロキサン-ポリカーボネートブロック共縮合物は、単独で又はホモポリカーボネートと一緒に、耐衝撃性改質剤及び難燃剤と組み合わせても使用することができる。
特許文献1は、ポリカーボネート、ポリカーボネート-シロキサンコポリマー、耐衝撃性改質剤、及び難燃剤を含有する難燃化された熱可塑性組成物を開示している。耐衝撃性改質剤は、好ましくは、ブチルアクリレートベースのゴムを基礎とし、ビスフェノールAジホスフェート(BDP)が難燃剤として挙げられている。この組成物は、良好な難燃性とともに衝撃強度及び流動性等の良好な物理的特性を特徴とする。
特許文献2は、ポリカーボネート-シロキサンコポリマー、無機充填剤、及びリン酸エステルベースの難燃剤を含有するポリカーボネート組成物を開示している。この組成物は、薄肉での良好な難燃性及び良好な機械的特性を特徴とする。
特許文献3は、ポリカーボネート、ポリカーボネート-シロキサンコポリマー、耐衝撃性改質剤、及びホスファゼンを含有する難燃化組成物を開示している。記載される耐衝撃性改質剤には、例えば、MBS、ABS、シリコーン/アクリレートベースの改質剤、ASA及びAESが含まれる。難燃剤としてホスファゼンを使用すると、良好な耐熱性とともに良好な靭性及び難燃性が達成される。
特許文献4は、ポリカーボネート、ポリカーボネート-シロキサンコポリマー、補強剤、リン系難燃剤、及び任意に耐衝撃性改質剤を含有する難燃性ポリマー組成物を開示している。適切な難燃剤は、リン酸エステル及びホスファゼンである。この組成物は、良好な剛性及び靭性とともに良好な加工性、外観、及び薄肉での難燃性を特徴とする。
特許文献5は、少なくとも1つのポリカーボネート、少なくとも1つの耐衝撃性改質剤、少なくとも1つの無機充填剤、及び少なくとも1つの難燃剤を含有する熱可塑性組成物を開示している。この組成物は、材料に剛性、靭性、流動性、難燃性、及び耐熱性に関する高い要求が課される物品に使用され得る。
特許文献6は、ポリカーボネート、ポリカーボネート-ポリオルガノシロキサンコポリマー、及びホスファゼンを含有する透明な熱可塑性成形コンパウンドを開示している。この成形コンパウンドは、ドリップ防止剤を含有せず、良好な靭性、流動性、及び難燃性を特徴とする。
特許文献7は、ポリカーボネートと、シリコーンゴム、シリコーン-アクリレートゴム及びアクリレートゴムから選択されるグラフト基材を有するゴム変性グラフトポリマーと、ホスファゼンとを含有する組成物を開示している。この組成物は、良好な耐熱性、難燃性、ノッチ衝撃強度、及び耐薬品性を実現する。
しかしながら、一部の用途では、開示された成形コンパウンド及び該成形コンパウンドから製造された成形品は、機械的特性、加水分解安定性、及び耐薬品性のバランスの点でまだ十分ではない。
さらに、ポリシロキサン-ポリカーボネートブロック共縮合物もグラフトポリマーも成形品の表面品質に悪影響を与える可能性がある。さらに、ポリシロキサン-ポリカーボネートブロック共縮合物は、例えばビスフェノールAベースのホモポリカーボネートよりも製造に費用がかかる。
米国特許出願公開第2007/0149722号 欧州特許第1713863号 米国特許出願公開第2013/0317143号 国際公開第2015/065611号 国際公開第2015/022676号 特開2015-034191号 国際公開第2014/086800号
したがって、上述の特性に関して改善された全体的なプロファイルを提供する熱可塑性成形コンパウンドを製造するための難燃化組成物を製造することが望まれている。成形コンパウンドは、良好な表面特性を有する成形品に加工可能であることが好ましい。
特に、成形品は、低温での良好なノッチ衝撃強度、良好な多軸靭性、すなわち、貫通試験における多軸靭性、高い剛性(引張弾性率)、加水分解により誘発される分子量低下及び薬品の影響に対する安定性、並びに好ましくは重大な表面欠陥のない高光沢を示すことが望まれている。
目下、驚くべきことに、以下の成分:
A)42重量%~80重量%、好ましくは45重量%~75重量%、特に好ましくは50重量%~70重量%の芳香族ポリカーボネート及び芳香族ポリエステルカーボネートからなる群より選択される少なくとも1種のポリマーと、
B)2重量%~38重量%、好ましくは5重量%~35重量%、特に好ましくは15重量%~35重量%の少なくとも1つのポリシロキサン-ポリカーボネートブロック共縮合物と、
C)1重量%~15重量%、好ましくは4重量%~12重量%、特に好ましくは5重量%~11重量%の少なくとも1つのゴム変性グラフトポリマーであって、
C.1)上記グラフトポリマーCに対して5重量%~95重量%、好ましくは7重量%~50重量%、特に好ましくは10重量%~30重量%の少なくとも1つのビニルモノマーのシェル、及び、
C.2)上記グラフトポリマーCに対して95重量%~5重量%、好ましくは93重量%~50重量%、特に好ましくは90重量%~70重量%のシリコーン-アクリレート複合ゴムのグラフト基材、
を含む、ゴム変性グラフトポリマーと、
D)2重量%~10重量%、好ましくは3重量%~8重量%、特に好ましくは4重量%~8重量%の少なくとも1つのホスファゼンと、
E)0重量%~10重量%、好ましくは0.1重量%~7重量%、特に好ましくは0.2重量%~5重量%の少なくとも1つの添加剤と、
を含有する又はこれらのみからなる、熱可塑性成形コンパウンドを製造するための組成物によって、有利な特性が示されることが見出された。
好ましい実施の形態では、上記組成物は、少なくとも90重量%、より好ましくは少なくとも95重量%、特に好ましくは100重量%が成分A、成分B、成分C、成分D、及び成分Eのみからなる。
成分A
本発明の文脈におけるポリカーボネートには、ホモポリカーボネートだけでなく、コポリカーボネート及び/又はポリエステルカーボネートも含まれ、ポリカーボネートは、既知のように線状又は分岐状であり得る。本発明によれば、ポリカーボネートの混合物を使用することも可能である。
芳香族ポリカーボネート及びポリエステルカーボネートの重量平均分子量Mは、GPC(ビスフェノールAベースのポリカーボネートを標準として使用する塩化メチレン中でのゲル浸透クロマトグラフィー)によって測定される、15000g/mol~40000g/molの範囲、好ましくは20000g/mol~35000g/molの範囲、より好ましくは23000g/mol~33000g/molの範囲である。
本発明により使用されるポリカーボネート中のカーボネート基の最大80mol%、好ましくは20mol%~50mol%の部分を、芳香族ジカルボン酸エステル基によって置き換えることができる。炭酸からの酸基と芳香族ジカルボン酸からの酸基との両方を分子鎖へと組み込むこの種のポリカーボネートは、芳香族ポリエステルカーボネートと呼称される。本発明の文脈において、芳香族ポリエステルカーボネートは、熱可塑性芳香族ポリカーボネートという総称によって包含される。
ポリカーボネートは、既知のように、ジフェノール、炭酸誘導体、任意に連鎖停止剤、及び任意に分岐剤から製造され、ポリエステルカーボネートは、炭酸誘導体の一部を芳香族ジカルボン酸又はジカルボン酸の誘導体によって、芳香族ポリカーボネート中のカーボネート構造単位が芳香族ジカルボン酸エステル構造単位によって置き換えられるべき程度に応じた度合いで置き換えることによって製造される。
ポリカーボネートの製造に適したジヒドロキシアリール化合物は、式(1):
HO-Z-OH (1)
(式中、Zは、6個~30個の炭素原子を有し、1つ以上の芳香族環を含み得て、置換されていてもよく、かつ架橋要素として脂肪族基又は環状脂肪族基又はアルキルアリール又はヘテロ原子を有し得る芳香族基である)の化合物である。
式(1)中のZが式(2):
Figure 2022510884000001
(式中、
及びRは、互いに独立して、H、C~C18-アルキル、C~C18-アルコキシ、Cl若しくはBr等のハロゲン、又はそれぞれの場合に任意に置換されたアリール若しくはアラルキル、好ましくはH又はC~C12-アルキル、特に好ましくはH又はC~C-アルキル、非常に特に好ましくはH又はメチルを表し、かつ、
Xは、単結合、-SO-、-CO-、-O-、-S-、C~C-アルキレン、C~C-アルキリデン、又はC~C-アルキル、好ましくはメチル若しくはエチルによって置換されていてもよいC~C-シクロアルキリデンを表し、或いはヘテロ原子を含む更なる芳香族環に任意に縮合されていてもよいC~C12-アリーレンを表す)の基である場合が好ましい。
Xが単結合、C~C-アルキレン、C~C-アルキリデン、C~C-シクロアルキリデン、-O-、-SO-、-CO-、-S-、-SO-、又は式(2a):
Figure 2022510884000002
の基を表す場合が好ましい。
ジヒドロキシアリール化合物(ジフェノール)の例は、ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシジフェニル、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン、ビス(ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、ビス(ヒドロキシフェニル)アリール、ビス(ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホキシド、1,1’-ビス(ヒドロキシフェニル)ジイソプロピルベンゼン、並びにこれらの環アルキル化化合物及び環ハロゲン化化合物である。
本発明による使用のためのポリカーボネートを製造するのに適したジフェノールは、例えば、ヒドロキノン、レゾルシノール、ジヒドロキシジフェニル、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン、ビス(ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、ビス(ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホキシド、α,α’-ビス(ヒドロキシフェニル)ジイソプロピルベンゼン、並びにこれらのアルキル化化合物、環アルキル化化合物、及び環ハロゲン化化合物である。
好ましいジフェノールは、4,4’-ジヒドロキシジフェニル、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルプロパン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フェニルエタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,4-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルブタン、1,3-ビス[2-(4-ヒドロキシフェニル)-2-プロピル]ベンゼン(ビスフェノールM)、2,2-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)メタン、2,2-ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)スルホン、2,4-ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルブタン、1,3-ビス[2-(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)-2-プロピル]ベンゼン、及び1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン(ビスフェノールTMC)である。
特に好ましいジフェノールは、4,4’-ジヒドロキシジフェニル、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フェニルエタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、及び1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン(ビスフェノールTMC)である。
最も好ましいのは、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)である。
これらの適切なジフェノール及び他の適切なジフェノールは、例として、米国特許第2999835号、米国特許第3148172号、米国特許第2991273号、米国特許第3271367号、米国特許第4982014号、及び米国特許第2999846号、独国特許出願公開第1570703号、独国特許出願公開第2063050号、独国特許出願公開第2036052号、独国特許出願公開第2211956号、及び独国特許出願公開第3832396号、仏国公開特許第1561518号、モノグラフ「H. Schnell, Chemistry and Physics of Polycarbonates, Interscience Publishers, New York 1964, p. 28ff and p. 102ff」及び「D.G. Legrand, J.T. Bendler, Handbook of Polycarbonate Science and Technology, Marcel Dekker New York 2000, p. 72ff」に記載されている。
ホモポリカーボネートの場合には、1つだけのジフェノールが使用され、コポリカーボネートの場合には、2つ以上のジフェノールが使用される。使用されるジフェノールは、合成に添加されるあらゆる他の化学物質及び助剤と同様に、それら自体の合成、取り扱い、及び貯蔵に由来する汚染物質で汚染されていてもよい。しかしながら、可能な限り高純度の原材料を使用することが望ましい。
分子量調節に必要とされる単官能性連鎖停止剤、例えばフェノール又はアルキルフェノール、特にフェノール、p-tert-ブチルフェノール、イソオクチルフェノール、クミルフェノール、それらのクロロ炭酸エステル若しくはモノカルボン酸のアシル塩化物、又はこれらの連鎖停止剤の混合物は、ビスフェノキシド(複数の場合もある)と一緒に反応に供給されるか、或いはホスゲン若しくはクロロ炭酸末端基が反応混合物中に依然として存在するならば、又はアシル塩化物及びクロロ炭酸エステルが連鎖停止剤である場合には得られるポリマーの十分なフェノール末端基が利用可能である限りは、合成の任意の所望の時点で添加される。しかしながら、連鎖停止剤(複数の場合もある)が、ホスゲン化の後にホスゲンがもはや存在しないが触媒がまだ添加されていない位置若しくは時点で添加される場合、又は触媒の前に若しくは触媒と一緒に若しくは触媒と並行して添加される場合が好ましい。
使用される分岐剤又は分岐剤混合物は、合成に同様に添加されるが、典型的には連鎖停止剤の前に添加される。典型的に使用される化合物は、トリスフェノール、クアテルフェノール(quaterphenols)、又はトリカルボン酸若しくはテトラカルボン酸のアシル塩化物、或いはポリフェノールの混合物若しくはアシル塩化物の混合物である。
分岐剤として有用な3つ以上のフェノール性水酸基を有する化合物の幾つかは、例えば、フロログルシノール、4,6-ジメチル-2,4,6-トリ-(4-ヒドロキシフェニル)ヘプト-2-エン、4,6-ジメチル-2,4,6-トリ(4-ヒドロキシフェニル)ヘプタン、1,3,5-トリス(4-ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1,1-トリ(4-ヒドロキシフェニル)エタン、トリス(4-ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2-ビス[4,4-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキシル]プロパン、2,4-ビス(4-ヒドロキシフェニルイソプロピル)フェノール、テトラ(4-ヒドロキシフェニル)メタンである。
他の三官能性化合物は、2,4-ジヒドロキシ安息香酸、トリメシン酸、シアヌル酸クロリド、及び3,3-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)-2-オキソ-2,3-ジヒドロインドールである。
好ましい分岐剤は、3,3-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)-2-オキソ-2,3-ジヒドロインドール及び1,1,1-トリ(4-ヒドロキシフェニル)エタンである。
使用される任意の分岐剤の量は、同様にそれぞれの場合に使用されるジフェノールのモル数に対して0.05mol%~2mol%である。
分岐剤は、ジフェノール及び連鎖停止剤と一緒にアルカリ性水相中に初充填しても、又ホスゲン化の前に有機溶剤中に溶解させて添加してもよい。
ポリカーボネートを製造するこれらの全ての措置は、当業者によく知られている。
ポリエステルカーボネートを製造するのに適した芳香族ジカルボン酸は、例えば、オルトフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、tert-ブチルイソフタル酸、3,3’-ジフェニルジカルボン酸、4,4’-ジフェニルジカルボン酸、4,4-ベンゾフェノンジカルボン酸、3,4’-ベンゾフェノンジカルボン酸、4,4’-ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’-ジフェニルスルホンジカルボン酸、2,2-ビス(4-カルボキシフェニル)プロパン、トリメチル-3-フェニルインダン-4,5’-ジカルボン酸である。
芳香族ジカルボン酸の中で、テレフタル酸及び/又はイソフタル酸を使用することが特に好ましい。
ジカルボン酸の誘導体には、ハロゲン化ジカルボニル及びジアルキルジカルボキシレート、特に、ジカルボニルクロリド及びジメチルジカルボキシレートが含まれる。
カーボネート基は、本質的に化学量論的にも定量的にも芳香族ジカルボン酸エステル基によって置き換えられるため、反応物同士のモル比は最終的なポリエステルカーボネートにも反映される。芳香族ジカルボン酸エステル基は、ランダムに又はブロック状に組み込まれ得る。
本発明により使用されるポリエステルカーボネートを含むポリカーボネートの好ましい製造様式は、既知の界面法及び既知の溶融エステル交換法である(例えば、国際公開第2004/063249号、国際公開第2001/05866号、国際公開第2000/105867号、米国特許第5,340,905号、米国特許第5,097,002号、米国特許第5,717,057号を参照)。
前者の場合、使用される酸誘導体は、好ましくはホスゲン及び任意にジカルボニル二塩化物であり、後者の場合、好ましくはジフェニルカーボネート及び任意にジカルボン酸ジエステルである。ポリカーボネート製造又はポリエステルカーボネート製造のための触媒、溶剤、後処理、反応条件等は、両方の場合において十分よく記載され、知られている。
成分Aとして最も好ましく使用されるのは、ビスフェノールAベースの芳香族ポリカーボネートである。
成分B
ポリシロキサン-ポリカーボネートブロック共縮合物は、以下の構造単位:
Figure 2022510884000003
(式中、Rは、二価の置換又は非置換の芳香族基、二価の線状又は環状の脂肪族基である、或いは構造単位(3)は、Rが二価の置換若しくは非置換の芳香族基である又はRが二価の線状若しくは環状の脂肪族基であり、以下に挙げられる式(5)の使用されるジフェノールの重量%での合計に対して、芳香族のR基の割合が60重量%~100重量%であり、脂肪族基の割合が0重量%~40重量%である単位の混合物である)及び構造単位(4):
Figure 2022510884000004
(式中、Rは、それぞれ独立して、線状若しくは分岐状の脂肪族基、好ましくはC~C12アルキル、特に好ましくはC~Cアルキル、特にメチル、又は置換若しくは非置換の芳香族基、好ましくはフェニルである)を含むブロック共縮合物である。
非常に特に好ましい構造単位(4)は、ジメチルシロキサン単位、又はジフェニルシロキサン単位、メチル/フェニルシロキサン単位、又はジメチルシロキサン単位及びジフェニルシロキサン単位の混合物である。
成分Bは、好ましくは2重量%~20重量%、好ましくは3重量%~10重量%の式(4)の構造単位を含み、これは以下ではシロキサンブロックとも呼ばれる。
構造単位(3)において、Rは、好ましくは、式(5):
HO-Z-OH (5)
(式中、Zは、1つ以上の芳香族環を含み得て、置換されていてもよく、かつ架橋要素として脂肪族基又はアルキルアリール又はヘテロ原子を有し得る、6個~30個の炭素原子を有する芳香族基である)に相当するジヒドロキシアリール化合物から誘導される。
式(5)中のZが式(5a):
Figure 2022510884000005
(式中、
R6及びR7は、互いに独立して、H、C~C18-アルキル、C~C18-アルコキシ、Cl若しくはBr等のハロゲン、又はそれぞれの場合に任意に置換されたアリール若しくはアラルキルを表し、好ましくは互いに独立してH又はC~C12-アルキル、特に好ましくはH又はC~C-アルキルを表し、非常に特に好ましくは互いに独立してH又はメチルを表し、かつ、
Xは、-CO-、-O-、-S-、C~C-アルキレン、C~C-アルキリデン、C~C10-シクロアルキリデン、又はヘテロ原子を含む更なる芳香族環に任意に縮合されていてもよいC~C12-アリーレンを表す)の基である場合が好ましい。
XがC~C-アルキレン、C~C-アルキリデン、C~C-シクロヘキシリデン、-O-、-SO-、-CO-、-S-、-SO-、特に好ましくはイソプロピリデン、3,3,5-トリメチルシクロヘキシリデン又は酸素、特にイソプロピリデンを表す場合が好ましい。
本発明によるSiCoPCの製造に適した式(5)のジフェノールの例には、ヒドロキノン、レゾルシノール、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン、ビス(ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホキシド、α,α’-ビス(ヒドロキシフェニル)ジイソプロピルベンゼン、並びに更にはこれらのアルキル化化合物、環アルキル化化合物、及び環ハロゲン化化合物が含まれる。
より好ましい式(5)のジフェノールは、4,4’-ジヒドロキシジフェニル、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルプロパン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フェニルエタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,4-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルブタン、1,3-ビス[2-(4-ヒドロキシフェニル)-2-プロピル]ベンゼン(ビスフェノールM)、2,2-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)メタン、2,2-ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)スルホン、2,4-ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルブタン、1,3-ビス[2-(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)-2-プロピル]ベンゼン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、及び1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサンである。
特に好ましい式(5)のジフェノールは、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン(BPA)、ヒドロキノン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、及び2,2-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパンである。
これらの適切なジフェノール及び更なる適切なジフェノールは市販されており、例えば「H. Schnell, Chemistry and Physics of Polycarbonates, Interscience Publishers, New York 1964, p. 28 ff; p. 102 ff」及び「D. G. Legrand, J. T. Bendler, Handbook of Polycarbonate Science and Technology, Marcel Dekker New York 2000, p. 72 ff.」に記載されている。
一実施の形態では、シロキサンブロックは、以下の構造(6):
Figure 2022510884000006
(式中、
は、上記定義の通りであり、
nは、それぞれの場合にH-NMR分光法によって決定される、10~400、好ましくは10~100、特に好ましくは15~50の平均数を表し、
kは、0又は1を表す)を有し得る。
は、それぞれ独立して、以下の構造要素(7):
Figure 2022510884000007
(式中、
は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン及び/又はC~C10、好ましくはC~Cの線状又は分岐状の、非置換又は一置換ないし四置換されたアルキル基又はアルコキシ基であり、ここで、これらのアルキル基及びアルコキシ基は、好ましくは非置換であり、Rは、特に好ましくは水素であり、
eは、0又は2~12、好ましくは2~6の自然数であり、eが0である場合にkは1である)又は式(8):
Figure 2022510884000008
(式中、R6、R7及びXは、式(5a)について上記で定義した通りである)の構造要素を含む。
例として、かつ好ましくは、シロキサンブロックは、構造:
Figure 2022510884000009
(式中、式(9)及び式(10)におけるaは、それぞれの場合にH-NMR分光法によって決定される、10~400、好ましくは10~100、特に好ましくは15~50の平均数を表す)を含み得る。
本明細書に示される全てのシロキサンブロック及び成分B全体のH-NMR分光法は、重水素化塩素化溶剤、好ましくは重水素化クロロホルム又は重水素化ジクロロメタン中で実施され得る。適切な信号をそれぞれの場合に積分して比較する。
例えば、構造9及び構造10では、0ppmから0.5ppmの間の化学シフトのSiCHプロトンの積分と、約2.6ppmの化学シフトでの隣接CHの積分とを使用することによって、aが決定される。
更なる実施の形態では、上述のシロキサンブロックを、テレフタル酸又はイソフタル酸を介して1回以上連結させて、以下の例示的な構造要素:
Figure 2022510884000010
(式中、
pは、0又は1を表し、
、R、n及びkは、構造要素(6)について上記で定義した通りである)を得ることができる。
ポリカーボネートとの反応又は式(5)若しくは式(5a)から誘導されたジフェノールとともにホスゲン若しくはジアリールカーボネートとの反応のための対応するシロキサンブロックは、それぞれ末端フェノール性OH基を有する。すなわち、
Figure 2022510884000011
(式中、R、R、n、k及びpは、構造要素(11)について上記で定義した通りである)。
シロキサンブロックが式(12):
Figure 2022510884000012
のヒドロキシアリール末端の(ポリ)シロキサンである場合が特に好ましい。
一般式(12)において、Rは、水素、又はC~C-アルキル、C~C-アルコキシ、好ましくは、水素、又はメチル、メチルオキシ、特に好ましくは水素を表す。
及びRは、互いに独立して、アリール、好ましくはフェニル、C~Cアルキル、好ましくはメチル、特にメチルを表す。
Yは、単結合、-CO-、-O-、C~C-アルキレン、C~C-アルキリデン、又はC~C-アルキルによって一置換若しくは多置換されていてもよいC~C-シクロアルキリデン基、好ましくは、単結合、-O-、イソプロピリデン、又はC~C-アルキルによって一置換若しくは多置換されていてもよいC~C-シクロアルキリデン基、特にイソプロピリデンを表す。
Vは、酸素、C~Cアルキレン、又はC~C-アルキリデン、好ましくは、単結合、酸素、Cアルキレン、特に、酸素又はイソプロピリデンを表す。
Wは、単結合、S、C~C-アルキレン又はC~C-アルキリデン、好ましくは単結合、Cアルキレン又はイソプロピリデンを表し、ここで、qが1を表す場合にWは単結合ではない。
p及びqはそれぞれ、互いに独立して0又は1を表す。
oは、それぞれの場合にH-NMR分光法によって決定される、10~400、好ましくは10~100、特に好ましくは15~50の繰返単位の平均数を表す。
oは、例えば、ブロックの2つの末端シロキサン単位、つまりO-Si(CHの積分(約0.2ppmの化学シフト)に対する中央のSi-CHプロトンの積分(約0.1ppmの化学シフト)を使用して決定される。
mは、それぞれの場合にH-NMR分光法によって決定される、1~10、好ましくは1~6、特に好ましくは1.5~5の繰返単位の平均数を表す。
非常に特に好ましいのは、式(13)及び式(14):
Figure 2022510884000013
(式中、
R1は、水素、Cl、Br、C~C-アルキル、好ましくは水素又はメチル、特に好ましくは水素を表し、
R2は、互いに独立して、アリール又はアルキル、好ましくはメチルを表し、
Xは、単結合、-SO-、-CO-、-O-、-S-、C~C-アルキレン、C~C-アルキリデン、又はヘテロ原子を含む更なる芳香族環に任意に縮合されていてもよいC~C12-アリーレンを表し、
Xは、好ましくは、単結合、C~C-アルキレン、C~C-アルキリデン、C~C12-シクロアルキリデン、-O-、-SO-、-CO-、-S-、-SO-、特に好ましくは単結合、イソプロピリデン、C~C12シクロアルキリデン又は酸素、非常に特に好ましくはイソプロピリデンを表し、
nは、それぞれの場合にH-NMR分光法によって決定される、10~400、好ましくは10~100、特に好ましくは10~50の平均数を表し、かつ、
mは、それぞれの場合にH-NMR分光法によって決定される、1~10、好ましくは1~6、特に好ましくは1.5~5の平均数を表す)のシロキサンである。
構造11、構造13、及び構造14におけるnの決定は、oについて上記した方法に従って行われる。
mの決定には、末端のフェニル基、例えば、末端のビスフェノールA由来の単位でのプロトンの積分、及び中央のフェニル基、例えば、中央のビスフェノールA由来の単位でのプロトンの積分が使用される。
特に良好な熱安定性及び色安定性を示すため、式14のシロキサンが最も好ましい。
シロキサン成分、すなわちシロキサンブロックの重量平均分子量Mは、ゲル浸透クロマトグラフィーによってBPA(ビスフェノールA)ポリカーボネート標準を使用して測定される、好ましくは3000g/mol~20000g/mol、特に好ましくは3500g/mol~15000g/molである。
式(12)~式(14)のシロキサンの製造は、例えば、独国特許出願公開第3334782号及び独国特許出願公開第19710081号に記載されている。
式(12)、式(13)、又は式(14)のシロキサン成分は、それぞれの場合に成分A)及び成分B)に対して、0.5重量%~50重量%、好ましくは1重量%~40重量%、特に好ましくは2重量%~20重量%、非常に特に好ましくは2.5重量%~10重量%の量で使用される。
シロキサンブロックの製造は原則として知られており、これらは、例えば、米国特許出願公開第20130267665号に記載される方法によって製造され得る。
ポリシロキサン-ポリカーボネートブロック共縮合物は、通常、ホスゲンを用いた界面法によってモノマーから工業的に製造される。ジフェノールカーボネートを使用する溶融エステル交換法によるこれらのポリシロキサン-ポリカーボネートブロック共縮合物の製造も知られている。
界面法によるポリシロキサン-ポリカーボネートブロック共縮合物の製造は文献から知られており、例えば、米国特許出願公開第3189662号、米国特許出願公開第3419634号、独国特許出願公開第334782号、及び欧州特許第0122535号に記載されている。
ビスフェノール、ジアリールカーボネート、シラノール末端のポリシロキサン、及び触媒からの溶融エステル交換法によるポリシロキサン-ポリカーボネートブロック共縮合物の製造は、米国特許第5227449号に記載されている。
ポリシロキサン-ポリカーボネートブロック共縮合物を製造する反応性押出法も記載されている。これは、例えば、米国特許第5414054号及び米国特許第5821321号において公開されている。
本発明によるポリシロキサン-ポリカーボネートブロック共縮合物は、好ましくは溶融エステル交換法において、より好ましくは反応性押出法において製造される。反応性押出法は、好ましくは、押出機又は高粘度反応器において溶融物中で以下の成分:
a)式(3)の少なくとも1つのポリマー含有構造単位、好ましくは芳香族ポリカーボネート、
b)好ましくは式9、式10、式11a、式12、式13、式14のいずれかによる少なくとも1つのヒドロキシルアリール末端の(ポリ)シロキサンを、
c)任意に、例えば触媒等の少なくとも1つの添加剤を使用して、
混合及び反応させることを含む。
押出機又は溶融反応器は、一軸スクリュー型反応器、二軸スクリュー型反応器、又は多軸スクリュー型反応器、例えば、遊星ローラー押出機又はリング押出機であり得る。大容量ニーダー反応器も関係し得る。
上記方法は、単一の装置、例えば二軸スクリュー型押出機でも、又は2段階で、すなわち反応器の組み合わせにおいても実施され得る。反応器の組み合わせは、好ましくは、二軸スクリュー押出機等の予備反応器及び高粘度反応器のみからなる。
上記方法は、好ましくは、280℃~400℃、好ましくは290℃~380℃、より好ましくは300℃~350℃の温度、及び0.001mbar~50mbar、好ましくは0.005mbar~40mbar、特に好ましくは0.02mbar~30mbar、非常に特に好ましくは0.03mbar~5mbarの圧力にて、好ましくは触媒の存在下で実施される。
成分C
成分Cは、ゴム変性グラフトポリマーを含む。これらのグラフトポリマーは、
C.1 成分Cに対して5重量%~95重量%、好ましくは7重量%~50重量%、特に好ましくは10重量%~30重量%の少なくとも1つのビニルモノマーを、
C.2 成分Cに対して95重量%~5重量%、好ましくは93重量%~50重量%、特に好ましくは90重量%~70重量%のシリコーン-アクリレート複合ゴムを基礎とする1つ以上のゴム状グラフト基材上に、
含む。
ポリマー鎖の形成にビニルモノマーが使用され、これらはグラフト基材C.2に化学的に結合される。
グラフト基材は、10℃未満、好ましくは0℃未満、特に好ましくは-20℃未満のガラス転移温度を有する。
ガラス転移温度は、規格DIN EN 61006による動的示差熱量測定(DSC)によって10K/分の昇温速度で測定され、Tは中点温度として定義される(接線法)。
グラフト基材C.2は一般に、0.05μm~10μm、好ましくは0.1μm~5μm、特に好ましくは0.2μm~1μmの中央値粒子サイズ(d50)を有する。
中央値粒子サイズd50は、それぞれの場合に、粒子の50重量%がそれを上回り、粒子の50重量%がそれを下回る直径である。中央値粒子サイズd50は、超遠心分離によって測定され得る(W. Scholtan, H. Lange, Kolloid, Z. and Z. Polymere [polymers] 250 (1972), 782-1796)。
モノマーC.1は、好ましくは、
C.1.1 C.1に対して50重量部~99重量部、好ましくは60重量部~80重量部、特に70重量部~80重量部のビニル芳香族化合物及び/又は環置換されたビニル芳香族化合物(例えば、スチレン、α-メチルスチレン、p-メチルスチレン、p-クロロスチレン)及び/又は(C~C)-アルキルメタクリレート、例えばメチルメタクリレート、エチルメタクリレートと、
C.1.2 C.1に対して1重量部~50重量部、好ましくは20重量部~40重量部、特に20重量部~30重量部のシアン化ビニル(不飽和ニトリル、例えばアクリロニトリル及びメタクリロニトリル)及び/又は(C~C)-アルキル(メタ)アクリレート、例えばメチルメタクリレート、n-ブチルアクリレート、tert-ブチルアクリレート、及び/又は不飽和カルボン酸の誘導体(例えば、無水物及びイミド)、例えば無水マレイン酸及びN-フェニルマレイミドと、
の混合物である。
好ましいモノマーC.1.1は、モノマーのスチレン、α-メチルスチレン及びメチルメタクリレートのうちの少なくとも1つから選択され、好ましいモノマーC.1.2は、モノマーのアクリロニトリル、無水マレイン酸及びメチルメタクリレートのうちの少なくとも1つから選択される。特に好ましいモノマーは、C.1.1のスチレン及びC.1.2のアクリロニトリル又はC.1.1=C.1.2のメチルメタクリレートである。
グラフトコポリマーCは、フリーラジカル重合によって、例えば、乳化重合、懸濁重合、溶液重合又は塊状重合によって、好ましくは乳化重合又は塊状重合によって、特に乳化重合によって製造される。
グラフト基材C.2のゲル含有量は、トルエン中の不溶性含分として測定されて、それぞれC.2に対して、少なくとも30重量%、好ましくは少なくとも40重量%、特に少なくとも60重量%である。
グラフト基材C.2のゲル含有量は、適切な溶剤中で25℃にて、これらの溶剤中での不溶性含分として測定される(M. Hoffmann, H. Kroemer, R. Kuhn, Polymeranalytik I und II, Georg Thieme-Verlag, Stuttgart 1977)。
よく知られているように、グラフトモノマーは、グラフト反応においてグラフト基材上に必ずしも完全にグラフトされるとは限らないので、グラフトポリマーCは、本発明によればグラフトモノマーのグラフト基材の存在下での(共)重合によって得られ、後処理中に一緒に得られる生成物も含むと理解されるべきである。したがって、これらの生成物は、グラフトモノマーの遊離(コ)ポリマー、すなわち、ゴムに化学的に結合されていない(コ)ポリマーも含み得る。
シリコーン-アクリレート複合ゴム又は異なるシリコーン-アクリレート複合ゴムの混合物がグラフト基材C.2として使用される。これらのシリコーン-アクリレート複合ゴムは、好ましくは、5重量%~95重量%、好ましくは20重量%~80重量%、特に好ましくは25重量%~50重量%のシリコーンゴム含分C.2.1及び95重量%~5重量%、好ましくは80重量%~20重量%、特に好ましくは75重量%~50重量%のポリアルキル(メタ)アクリレートゴム含分C.2.2を含有するグラフト活性部位を有する複合ゴムであり、挙げられた2つのゴム成分は互いに浸透し合って複合ゴムとなっているため本質的に分離不可能である。
シリコーンゴム及びポリアルキル(メタ)アクリレートゴムの特に好ましい割合により、良好な機械的特性、構成部品の良好な表面、及び加水分解による分子量低下及び薬品の影響に対する良好な耐性の特に有利な組み合わせがもたらされる。
シリコーン-アクリレート複合ゴムは知られており、例えば、米国特許第5,807,914号、欧州特許第430134号、及び米国特許第4888388号に記載されている。
C.2のシリコーン-アクリレート複合ゴムの適切なシリコーンゴム成分C.2.1は、グラフト活性部位を有するシリコーンゴムであり、その製造方法は、例えば、米国特許第2891920号、米国特許第3294725号、独国特許出願公開第3631540号、欧州特許第249964号、欧州特許第430134号、及び米国特許第4888388号に記載されている。
C.2.1によるシリコーンゴムは、好ましくは、シロキサンモノマー単位、架橋剤又は分岐剤(IV)、及び任意にグラフト剤(V)を使用する乳化重合によって製造される。
好ましく使用されるシロキサンモノマー単位の例には、ジメチルシロキサン、又は少なくとも3員環、好ましくは3員環~6員環の環状オルガノシロキサン、例えば、好ましくは、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、トリメチルトリフェニルシクロトリシロキサン、テトラメチルテトラフェニルシクロテトラシロキサン、オクタフェニルシクロテトラシロキサンが含まれる。
有機シロキサンモノマーは、単独で又は2つ以上のモノマーを含む混合物の形で使用され得る。
好ましくは使用される架橋剤又は分岐剤(IV)は、3つ又は4つ、特に好ましくは4つの官能性を有するシランベースの架橋剤である。好ましい例には、トリメトキシメチルシラン、トリエトキシフェニルシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ-n-プロポキシシラン、及びテトラブトキシシランが含まれる。架橋剤は、単独で又は2つ以上の混合物で使用され得る。特に好ましいのは、テトラエトキシシランである。
グラフト剤(V)の例には、β-メタクリロイルオキシエチルジメトキシメチルシラン、γ-メタクリロイルオキシプロピルメトキシジメチルシラン、γ-メタクリロイルオキシプロピルジメトキシメチルシラン、γ-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリロイルオキシプロピルエトキシジエチルシラン、γ-メタクリロイルオキシプロピルジエトキシメチルシラン、δ-メタクリロイルオキシブチルジエトキシメチルシラン、又はこれらの混合物が含まれる。
シリコーンゴムの総重量に対して0重量%~20重量%のグラフト剤を使用することが好ましい。
シリコーンゴムは、例えば、米国特許第2891920号及び米国特許第3294725号に記載される乳化重合によって製造され得る。
シリコーン-アクリレート複合ゴムの適切なポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成分C.2.2は、アルキルメタクリレート及び/又はアルキルアクリレート、架橋剤(VI)、及びグラフト剤(VII)から製造され得る。好ましいアルキルメタクリレート及び/又はアルキルアクリレートの例には、C~C-アルキルエステル、例えば、メチルエステル、エチルエステル、n-ブチルエステル、t-ブチルエステル、n-プロピルエステル、n-ヘキシルエステル、n-オクチルエステル、n-ラウリルエステル、及び2-エチルヘキシルエステル、ハロアルキルエステル、好ましくはクロロエチルアクリレート等のハロC~C-アルキルエステル、及びこれらのモノマーの混合物が含まれる。特に好ましくは、n-ブチルアクリレートである。
シリコーン-アクリレートゴムのポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成分に使用可能な架橋剤(VI)には、2つ以上の重合可能な二重結合を有するモノマーが含まれる。架橋モノマーの好ましい例は、3個~8個の炭素原子を有する不飽和モノカルボン酸と3個~12個の炭素原子を有する不飽和一価アルコール又は2個~4個のOH基及び2個~20個の炭素原子を有する飽和ポリオールとのエステル、例えば、エチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、1,3-ブチレングリコールジメタクリレート、及び1,4-ブチレングリコールジメタクリレートである。架橋剤は、単独で又は少なくとも2つの架橋剤の混合物で使用され得る。
好ましいグラフト剤(VII)の例には、アリルメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、又はそれらの混合物が含まれる。架橋剤(VI)として、アリルメタクリレートも使用され得る。グラフト剤は、単独で又は少なくとも2つのグラフト剤の混合物で使用され得る。
架橋剤(VI)及びグラフト剤(VII)の量は、シリコーン-アクリレートゴムのポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成分の総重量に対して0.1重量%~20重量%である。
シリコーン-アクリレート複合ゴムは、最初にC.2.1のシリコーンゴムを水性ラテックスの形で製造することによって製造される。次いで、このラテックスに、使用されるアルキルメタクリレート及び/又はアルキルアクリレート、架橋剤(VI)、及びグラフト剤(VII)を添加して、重合を行う。
挙げられるシリコーン-アクリレート複合グラフトゴムは、モノマーC.1をゴム基材C.2にグラフトすることによって製造される。
これは、例えば、欧州特許第249964号、欧州特許第430134号、及び米国特許第4888388号に記載される重合方法を使用して実施され得る。
成分Cとして挙げられるシリコーン-アクリレート複合グラフトゴムは市販されている。例としては、三菱レイヨン株式会社のMetablen(商標)SX005、Metablen(商標)S-2001、及びMetablen(商標)S-2030が含まれる。
成分D
成分Dとして、ホスファゼン又は種々のホスファゼンの混合物が使用される。ホスファゼンは、式(15a)及び式(15b):
Figure 2022510884000014
(式中、
Rは、それぞれの場合に同一又は異なり、
アミン基、
それぞれの場合に任意にハロゲン化された、好ましくはフッ素ハロゲン化された、より好ましくはモノハロゲン化されたC~C-アルキル、好ましくはメチル、エチル、プロピル若しくはブチル、
~C-アルコキシ、好ましくはメトキシ、エトキシ、プロポキシ若しくはブトキシ、
それぞれの場合に任意にアルキル置換された、好ましくはC~C-アルキル置換された、及び/又はハロゲン置換された、好ましくは塩素置換及び/又は臭素置換されたC~C-シクロアルキル、
それぞれの場合に任意にアルキル置換された、好ましくはC~C-アルキル置換された、及び/又はハロゲン置換された、好ましくは塩素置換、臭素置換、及び/又はヒドロキシル置換されたC~C20-アリールオキシ、好ましくはフェノキシ、ナフチルオキシ、
それぞれの場合に任意にアルキル置換された、好ましくはC~C-アルキル置換された、及び/又はハロゲン置換された、好ましくは塩素置換及び/又は臭素置換されたC~C12-アラルキル、好ましくはフェニル-C~C-アルキル、又は、
ハロゲン基、好ましくは塩素若しくはフッ素、又は、
OH基、
を表し、
kは、0又は1~15の数、好ましくは1~10の数である)の化合物である。
例えば反応が不完全な出発物質から、式(15a)又は式(15b)のホスファゼンがリンでハロゲン置換されている場合に、リンでハロゲン置換されたこのホスファゼンの割合は、好ましくは1000ppm未満、より好ましくは500ppm未満である。
更に好ましい実施の形態では、同一のRを有するホスファゼンのみが使用される。
式(15b)の環状ホスファゼンが好ましく、プロポキシホスファゼン、フェノキシホスファゼン、メチルフェノキシホスファゼン、アミノホスファゼン及びフルオロアルキルホスファゼン、並びに更に以下の構造:
Figure 2022510884000015
を有するホスファゼンがより好ましい。
前掲の化合物では、k=1、2又は3である。
60mol%~98mol%、より好ましくは65mol%~85mol%のk=1であるオリゴマー(C1)の割合を有する、式(16):
Figure 2022510884000016
による環状フェノキシホスファゼン(全てのR=フェノキシ)が非常に特に好ましい。
成分Cは、成分Cに対して、65mol%~85mol%の三量体の割合(k=1)、10mol%~20mol%の四量体の割合(k=2)、5mol%~20mol%のより高次のオリゴマーのホスファゼンの割合(k=3、4、5、6及び7)、及び0mol%~2mol%のk≧8のホスファゼンオリゴマーの割合を有するフェノキシホスファゼンであることが好ましい。
ホスファゼン及びその製造は、例えば、欧州特許出願公開第728811号、独国特許出願公開第1961668号、及び国際公開第97/40092号に記載されている。
コンパウンディング後であっても31P NMRによって、それぞれのブレンド試料中のホスファゼンのオリゴマーの組成を検出及び定量化することができる(化学シフト;三量体のδ:6.5ppm~10.0ppm;四量体のδ:-10ppm~-13.5ppm;より高次のオリゴマーのδ:-16.5ppm~-25.0ppm)。
成分E
上記組成物は、成分Eとして、好ましくは、ドリップ防止剤、難燃性相乗剤、潤滑剤及び離型剤(例えば、ペンタエリスリトールテトラステアレート)、核形成剤、帯電防止剤、導電性添加剤、安定剤(例えば、加水分解安定剤、熱劣化安定剤、及びUV安定剤、並びに更にはエステル交換防止剤及び酸/塩基クエンチャー)、流動促進剤、相溶化剤、成分Cとは異なる更なる耐衝撃性改質剤(コア-シェル構造を有する又は有しない)、更なるポリマー成分(例えば、機能的なブレンド相手)、充填剤及び補強剤(例えば、タルク、ガラス繊維、炭素繊維)並びに染料及び顔料(例えば、二酸化チタン又は酸化鉄)からなる群より選択される1種以上の更なる添加剤を含み得る。
使用可能なドリップ防止剤には、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又はPTFE含有組成物、例えば、スチレン含有又はメチルメタクリレート含有のポリマー又はコポリマーを含む、粉末の形態の又は、例えば成分Bとの凝固混合物の形態のPTFEのマスターバッチが含まれる。
好ましい実施の形態では、上記組成物は、潤滑剤及び離型剤、安定剤、流動促進剤、ドリップ防止剤、発煙防止剤、並びに染料及び顔料からなる群より選択される少なくとも1種のポリマー添加剤を含有する。
好ましい実施の形態では、上記組成物は、離型剤としてペンタエリスリトールテトラステアレートを含有する。
好ましい実施の形態では、上記組成物は、安定剤として、立体障害フェノール、有機亜リン酸エステル、硫黄ベースの補助安定剤、並びに有機ブレンステッド酸及び無機ブレンステッド酸からなる群より選択される少なくとも1種の代表物を含有する。
特に好ましい実施の形態では、上記組成物は、安定剤として、オクタデシル3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネートとトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイトとの組み合わせを含有する。
成分E)が、それぞれの場合に成分A)~成分E)の合計に対して、0.05重量%~2.0重量%のドリップ防止剤、0.05重量%~2.0重量%の離型剤、及び0.05重量%~2.0重量%の安定剤を含有する場合が好ましい。
成形コンパウンド及び成形品の製造
本発明による組成物を使用して、熱可塑性成形コンパウンドを製造することができる。
本発明による熱可塑性成形コンパウンドは、例えば、組成物のそれぞれの成分を混合し、これらの成分を、好ましくは200℃~320℃、特に好ましくは240℃~300℃の温度で、例えば内部混錬機、押出機、及び二軸スクリュー型システム等の慣用の装置中で既知のようにして溶融コンパウンディング及び溶融押出することによって製造され得る。
本出願の文脈では、上記方法は一般的に、コンパウンディングと呼称される。
したがって、「成形コンパウンド」という用語は、組成物の成分を溶融コンパウンディング及び溶融押出した場合に得られる生成物を意味すると理解されるべきである。
組成物の個々の成分の混合は、既知のようにして、連続的に又は同時に、約20℃(室温)又はより高い温度で実施され得る。すなわち、例えば成分の一部を、押出機の主供給口を介して添加することができ、残りの成分を引き続き付属の押出機を介してコンパウンディング過程に供給することができる。
本発明はまた、本発明による成形コンパウンドを製造する方法、及び成形品を製造するための成形コンパウンドの使用を提供する。
本発明による成形コンパウンドを使用して、あらゆる種類の成形品を製造することができる。成形品は、例えば、射出成形法、押出法、及びブロー成形法によって製造され得る。更なる加工の形態は、事前に製造されたシート又はフィルムからの深絞りによる成形品の製造である。本発明による成形コンパウンドは、押出法、ブロー成形法、及び深絞り法による加工のために特に適している。
組成物の成分を、射出成形機又は押出装置へと直接的に計量供給して、成形品へと加工することもできる。
本発明による組成物及び成形コンパウンドから製造可能なそのような成形品の例は、例えば、ジュースプレス、コーヒーマシン、ミキサー等の家電用品、モニター、フラットスクリーン、ノートブック、プリンター、コピー機等の事務機器、シート、配管、電気設備ダクト、窓、ドア、及びその他の建築分野用の異形材(内装及び屋外用途)並びに更にはスイッチ、プラグ及びソケット等の電気部品及び電子部品、及び商用車、特に自動車分野のための部材のための、あらゆる種類のフィルム、異形材、ハウジング部材である。本発明による組成物及び成形コンパウンドは、以下の成形品又は成形体を製造するのにも適している:船舶、航空機、バス及び他のモータービークル、モータービークル用の車体部品、小型変圧器を含む電気機器のハウジング、情報の処理及び送信用の機器のためのハウジング、医療機器のためのハウジング及び外装、マッサージ機器及びそのハウジング、子供用のおもちゃの乗り物、シート状の壁面要素、安全機器のためのハウジング、断熱輸送コンテナ、衛生設備及び浴室設備のための成形部材、換気口用の保護グリル、並びに園芸機器用のハウジング。
本発明の更なる実施形態1~実施形態23を、以下に記載する。
1. 以下の成分:
A)42重量%~80重量%の芳香族ポリカーボネート及び芳香族ポリエステルカーボネートからなる群より選択される少なくとも1種のポリマーと、
B)2重量%~38重量%の少なくとも1つのポリシロキサン-ポリカーボネートブロック共縮合物と、
C)1重量%~15重量%の少なくとも1つのゴム変性グラフトポリマーであって、
C.1)グラフトポリマーCに対して5重量%~95重量%の少なくとも1つのビニルモノマーから構成されるシェル、及び、
C.2)グラフトポリマーCに対して95重量%~5重量%のシリコーン-アクリレート複合ゴムから構成されるグラフト基材、
を含む、ゴム変性グラフトポリマーと、
D)2重量%~10重量%の少なくとも1つのホスファゼンと、
E)0重量%~10重量%の少なくとも1つの添加剤と、
を含有する又はこれらのみからなる、熱可塑性成形コンパウンドを製造するための組成物。
2. グラフト基材C.2は、20重量%~80重量%のシリコーンゴム及び80重量%~20重量%のポリアルキル(メタ)アクリレートゴムを含有することを特徴とする、実施形態1による組成物。
3. グラフト基材C.2は、25重量%~50重量%のシリコーンゴム及び75重量%~50重量%のポリアルキル(メタ)アクリレートゴムを含有することを特徴とする、実施形態2による組成物。
4. 成分Bは、以下の構造9、構造10、及び構造12:
Figure 2022510884000017
(式中、式(9)及び式(10)におけるaは、それぞれの場合にH-NMR分光法によって決定される、10~400、好ましくは10~100、特に好ましくは15~50の平均数を表す)、
Figure 2022510884000018
(式中、
は、水素又はC~Cアルキル、好ましくは水素又はメチルを表し、
及びRは、互いに独立して、C~Cアルキル、好ましくはメチルを表し、
Yは、単結合、-CO-、-O-、C~C-アルキレン、C~C-アルキリデン、又はC~C-アルキルによって一置換若しくは多置換されていてもよいC~C-シクロアルキリデン基、好ましくは単結合、-O-、イソプロピリデン、又はC~C-アルキルによって一置換若しくは多置換されていてもよいC~C-シクロアルキリデン基を表し、
Vは、酸素、C~Cアルキレン、又はC~C-アルキリデン、好ましくは単結合、酸素、又はCアルキレン、特に酸素又はイソプロピリデンを表し、
Wは、単結合、S、C~C-アルキレン又はC~C-アルキリデン、好ましくは単結合、Cアルキレン又はイソプロピリデンを表し、ここで、qが1を表す場合にWは単結合ではなく、
p及びqはそれぞれ、互いに独立して0又は1を表し、
oは、それぞれの場合にH-NMR分光法によって決定される、10~400、好ましくは10~100の繰返単位の平均数を表し、かつ、
mは、それぞれの場合にH-NMR分光法によって決定される、1~6、好ましくは2~5の繰返単位の平均数を表す)の少なくとも1つから誘導されるシロキサンブロックを含むことを特徴とする、前述の実施形態のいずれかによる組成物。
5. 成分Bは、以下の構造:
Figure 2022510884000019
(式中、
R1は、水素、Cl、Br、C~C-アルキル、好ましくは水素又はメチルを表し、
R2は、独立して、アリール又はアルキル、好ましくはメチルを表し、
Xは、単結合、C~C-アルキレン、C~C-アルキリデン、C~C12-シクロアルキリデン、-O-、-SO-、-CO-、-S-、-SO-、好ましくは単結合、イソプロピリデン、C~C12シクロアルキリデン又は酸素、非常に特に好ましくはイソプロピリデンを表し、
nは、H-NMR分光法によって決定される、10から150の間の数であり、
mは、H-NMR分光法によって決定される、1~10の数である)から誘導されるシロキサンブロックを含むことを特徴とする、実施形態1又は2による組成物。
6. Xは、イソプロピリデンを表す、実施形態5による組成物。
7. 成分Bは、2重量%~20重量%の割合のシロキサンブロックを含むことを特徴とする、前述の実施形態のいずれかによる組成物。
8. 成分Bは、3重量%~10重量%の割合のシロキサンブロックを含むことを特徴とする、前述の実施形態のいずれかによる組成物。
9. 成分B中のシロキサン成分の分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィーによってBPA(ビスフェノールA)ポリカーボネート標準を使用して測定される、3000g/mol~20000g/molであることを特徴とする、前述の実施形態のいずれかによる組成物。
10. 成分B中のシロキサン成分の分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィーによってBPA(ビスフェノールA)ポリカーボネート標準を使用して測定される、3500g/mol~15000g/molであることを特徴とする、前述の実施形態のいずれかによる組成物。
11. 成分C.1としてメチルメタクリレートが使用されることを特徴とする、前述の実施形態のいずれかによる組成物。
12. 成分Aは、塩化メチレン中でのゲル浸透クロマトグラフィーによってビスフェノールAベースのポリカーボネートを標準として使用して測定される、23000g/mol~33000g/molの重量平均分子量Mを有することを特徴とする、前述の実施形態のいずれかによる組成物。
13. 成分Aとして、ビスフェノールAベースの芳香族ポリカーボネートを使用することを特徴とする、前述の実施形態のいずれかによる組成物。
14. 成分Dは、式(15b):
Figure 2022510884000020
(式中、
kは、1又は1~10の整数を表し、
ここで、三量体の含有量(k=1)は、成分Cに対して60mol%~98mol%であり、かつ、
Rは、それぞれの場合に同一又は異なり、アミン基、それぞれの場合に任意にハロゲン化された、好ましくはフッ素ハロゲン化されたC~C-アルキル、好ましくはメチル、エチル、プロピル若しくはブチル、C~C-アルコキシ、好ましくはメトキシ、エトキシ、プロポキシ若しくはブトキシ、それぞれの場合に任意にアルキル置換された、好ましくはC~C-アルキル置換された、及び/又はハロゲン置換された、好ましくは塩素置換及び/又は臭素置換されたC~C-シクロアルキル、それぞれの場合に任意にアルキル置換された、好ましくはC~C-アルキル置換された、及び/又はハロゲン置換された、好ましくは塩素置換、臭素置換、及び/又はヒドロキシル置換されたC~C20-アリールオキシ、好ましくはフェノキシ、ナフチルオキシ、それぞれの場合に任意にアルキル置換された、好ましくはC~C-アルキル置換された、及び/又はハロゲン置換された、好ましくは塩素置換及び/又は臭素置換されたC~C12-アラルキル、好ましくはフェニル-C~C-アルキル、又はハロゲン基、好ましくは塩素、又はOH基を表す)の環状ホスファゼンであることを特徴とする、前述の実施形態のいずれかによる組成物。
15. 成分Dは、R=フェノキシである環状ホスファゼンであることを特徴とする、実施形態15による組成物。
16. それぞれの場合に成分Dに対して、65mol%~85mol%の三量体の割合(k=1)、10mol%~20mol%の四量体の割合(k=2)、5mol%~15mol%のより高次のオリゴマーのホスファゼンの割合(k=3、4、5、6及び7)、及び0mol%~1mol%のk≧8のホスファゼンオリゴマーの割合を有することを特徴とする、実施形態14及び15のいずれかによる組成物。
17. 成分Eは、タルクを含有することを特徴とする、前述の実施形態のいずれかによる組成物。
18.
45重量%~75重量%の成分Aと、
5重量%~35重量%の成分Bと、
4重量%~12重量%の成分Cと、
3重量%~9重量%の成分Dと、
0.1重量%~8重量%の成分Eと、
を含有する、前述の実施形態のいずれかによる組成物。
19.
50重量%~70重量%の成分Aと、
15重量%~35重量%の成分Bと、
5重量%~11重量%の成分Cと、
4重量%~8重量%の成分Dと、
0.2重量%~5重量%の成分Eと、
を含有する、前述の実施形態のいずれかによる組成物。
20. 成分A、成分B、成分C、成分D、及び成分Eのみからなる、前述の実施形態のいずれかによる組成物。
21. 成形品の製造のための、前述の実施形態1~20のいずれかによる組成物の使用。
22. 前述の実施形態1~20のいずれかによる組成物から製造された成形コンパウンド。
23. 前述の実施形態1~20のいずれかによる組成物、又は実施形態22による成形コンパウンドから得ることができる成形品。
成分A:
26500g/molの重量平均分子量M(塩化メチレン中でのGPCによってビスフェノールAベースのポリカーボネートを標準として使用して測定)を有するビスフェノールAベースの線状ポリカーボネート
成分B:
約4のMVR(300℃、1.2kgで測定;ISO 1133)及び約5重量%のシロキサンブロック含有量を有する、ビスフェノールA及び構造(13):
Figure 2022510884000021
(式中、n=30及びm=3~4、R1=H、R2=メチル)のシロキサンブロックから構成されるポリシロキサン-ポリカーボネートブロック共縮合物
成分C-1
グラフト基材としての86重量%のシリコーン-アクリレート複合ゴム上の14重量%のメチルメタクリレートから構成されるグラフトポリマーであって、シリコーン-アクリレート複合ゴムが36重量%のシリコーンゴム及び64重量%のポリアルキル(メタ)アクリレートゴムを含有し、2つの挙げられるゴム成分は互いに浸透し合って複合ゴムとなっているため本質的に分離不可能である、グラフトポリマー
成分C-2
グラフト基材としての83重量%のシリコーン-アクリレート複合ゴム上の17重量%のメチルメタクリレートから構成されるグラフトポリマーであって、シリコーン-アクリレート複合ゴムが11重量%のシリコーンゴム及び89重量%のポリアルキル(メタ)アクリレートゴムを含有し、2つの挙げられるゴム成分は互いに浸透し合って複合ゴムとなっているため本質的に分離不可能である、グラフトポリマー
成分C-3
グラフト基材としての89重量%のシリコーン-アクリレート複合ゴム上の11重量%のメチルメタクリレートの反応により生成されるグラフトポリマーであって、シリコーン-アクリレート複合ゴムが92重量%のシリコーンゴム及び8重量%のポリアルキル(メタ)アクリレートゴムを含有し、2つの挙げられるゴム成分は互いに浸透し合って複合ゴムとなっているため本質的に分離不可能である、グラフトポリマー
成分C-4
15重量%のメチルメタクリレートのシェルが85重量%のポリブタジエン-スチレンゴム基材上にグラフトされているMBS型のグラフトポリマー(EXL 2650A、Dow Chemical社)
成分D:
70mol%のk=1のオリゴマーの割合、18mol%のk=2のオリゴマーの割合、及び12mol%のk>3のオリゴマーの割合を有する式(16):
Figure 2022510884000022
のフェノキシホスファゼン
成分E-1:
99%のタルク含有量、0.4%の酸化鉄含有量、0.4%の酸化アルミニウム含有量、6.0%の強熱減量、9.55のpH(EN ISO 787-9:1995による)、0.65μmのD50(沈降分析)、13.5m/gのBET表面積を有する圧縮タルク(タイプ:HTPultra5c、製造業者:Imifabi社)
成分E-2:
Cycolac INP449:SANコポリマーマトリックス中に含まれる50重量%のPTFEから構成されるSabic社製のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)調製物
成分E-3:
Irganox B 900(80%のIrgafos(商標)168(トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト)及び20%のIrganox(商標)1076(2,6-ジ-tert-ブチル-4-(オクタデカンオキシカルボニルエチル)フェノール)の混合物)(BASF社(ルートヴィヒスハーフェン、ドイツ))
成分E-4:
ペンタエリスリトールテトラステアレート(離型剤)
成分E-5:
Black Pearls(商標)800(Cabot Corp.社、ベルギー):カーボンブラック顔料
本発明による成形コンパウンドの製造及び試験
上記成分を、Werner & Pfleiderer社製のZSK-25二軸スクリュー押出機において260℃の溶融温度で混合した。Arburg社の270E射出成形機において260℃の溶融温度及び80℃の金型温度で成形品を製造した。
耐加水分解性の尺度として使用されるのは、造粒物を95℃及び100%の相対湿度で7日間貯蔵する間の260℃でのMVR(ISO 1133、2012年版に従う、5kgの負荷の適用)のパーセンテージ変化である。
弾性率は、ISO 527(1996年版)に従って室温で測定される。
IZODノッチ衝撃強度を、ISO 180/U(2013年版)に従って80mm×10mm×4mmの寸法を有する試験バーで-20℃にて測定した。
多軸応力下での材料の延性の尺度として、ISO 6603-2(2002年版)による貫通試験における最大力が使用される。これは、60mm×60mm×2mmの寸法を有する試験片で23℃にて実施される。
難燃性は、UL94Vに従って127mm×12.7mm×1.5mmの寸法のストリップで評価される。
耐薬品性の尺度として、室温での菜種油中での応力亀裂(ESC)抵抗性を使用した。溶融温度260℃で射出成形された80mm×10mm×4mmの寸法の試験片を、張付け型(clamping template)により2.4%の外繊維ひずみに供し、液体中に完全に浸漬させて、環境応力亀裂によって誘発される破壊破損に必要とされる時間を測定する。この試験方法はISO 22088(2006年版)を基礎としている。
表面品質を評価するために、60mm×40mm×2mmの寸法を有するシート試料を290℃の射出成形温度で製造し、その後に目視検査する。射出成形品の光沢のある均質な表面は「$」で示され、小さなマークがある場合は「」で示される。シートが艶消しである場合に、これは相応して注記される。
表1~表3の全ての成形コンパウンドは、1.5mmで少なくともV1のUL94V評点を達成する。
Figure 2022510884000023
Figure 2022510884000024
Figure 2022510884000025
Figure 2022510884000026
表1~表4からの例により、本発明による組成物及び成形品が、良好な低温ノッチ衝撃強度、貫通試験における高い最大力(すなわち、良好な多軸靭性)、高い剛性、加水分解により誘発される分子量低下に対する良好な安定性(低いMVRの増加)及び高い耐薬品性の良好なバランスを示すことが分かる。
成分Bを含まないと(比較1)、ノッチ衝撃強度及び耐薬品性はより不良となる。
成分Bの割合が過度に高いと、表面品質が幾らか低下する場合があり(表2)、貫通試験における靭性及び剛性と同様に、耐加水分解性が低下する。
靭性及び耐薬品性の点での成分Bの使用の利点が最も顕著であって、剛性及び貫通試験における靭性がまだ大幅に低下していない20重量%及び30重量%の成分Bを含む実施例の組成物が特に有利である。
成分C-1の使用も同様に好ましい。このグラフトポリマーは、特に良好な耐薬品性、低温での良好なノッチ衝撃強度及び熱により誘発される分子量低下に対する高い安定性、並びに良好な成形品表面をもたらす(表3)。
表4のデータは、最終的に、本発明によるグラフトポリマーが、MBSグラフトポリマーと比較して、全体的に有利な特性プロファイルの達成を可能にすることを示している。特に、本発明によるグラフトポリマーの使用によって、MBSよりも加水分解安定性及び耐薬品性が改善される一方で、調査された他の特性は同様のレベルである。

Claims (15)

  1. 以下の成分:
    A)42重量%~80重量%の芳香族ポリカーボネート及び芳香族ポリエステルカーボネートからなる群より選択される少なくとも1種のポリマーと、
    B)2重量%~38重量%の少なくとも1つのポリシロキサン-ポリカーボネートブロック共縮合物と、
    C)1重量%~15重量%の少なくとも1つのゴム変性グラフトポリマーであって、
    C.1)前記グラフトポリマーCに対して5重量%~95重量%の少なくとも1つのビニルモノマーから構成されるシェル、及び、
    C.2)前記グラフトポリマーCに対して95重量%~5重量%のシリコーン-アクリレート複合ゴムから構成されるグラフト基材、
    を含む、ゴム変性グラフトポリマーと、
    D)2重量%~10重量%の少なくとも1つのホスファゼンと、
    E)0重量%~10重量%の少なくとも1つの添加剤と、
    を含有する又はこれらのみからなる、熱可塑性成形コンパウンドを製造するための組成物。
  2. 前記グラフト基材C.2は、20重量%~80重量%のシリコーンゴム及び80重量%~20重量%のポリアルキル(メタ)アクリレートゴムを含有することを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記成分Bは、以下の構造9、構造10、及び構造12:
    Figure 2022510884000027
    (式中、式(9)及び式(10)におけるaは、それぞれの場合にH-NMR分光法によって決定される、10~400、好ましくは10~100、特に好ましくは15~50の平均数を表す)、
    Figure 2022510884000028
    (式中、
    は、水素又はC~Cアルキル、好ましくは水素又はメチルを表し、
    及びRは、互いに独立して、C~Cアルキル、好ましくはメチルを表し、
    Yは、単結合、-CO-、-O-、C~C-アルキレン、C~C-アルキリデン、又はC~C-アルキルによって一置換若しくは多置換されていてもよいC~C-シクロアルキリデン基、好ましくは単結合、-O-、イソプロピリデン、又はC~C-アルキルによって一置換若しくは多置換されていてもよいC~C-シクロアルキリデン基を表し、
    Vは、酸素、C~Cアルキレン、又はC~C-アルキリデン、好ましくは単結合、酸素、又はCアルキレン、特に酸素又はイソプロピリデンを表し、
    Wは、単結合、S、C~C-アルキレン又はC~C-アルキリデン、好ましくは単結合、Cアルキレン又はイソプロピリデンを表し、ここで、qが1を表す場合にWは単結合ではなく、
    p及びqはそれぞれ、互いに独立して0又は1を表し、
    oは、それぞれの場合にH-NMR分光法によって決定される、10~400、好ましくは10~100の繰返単位の平均数を表し、かつ、
    mは、それぞれの場合にH-NMR分光法によって決定される、1~6、好ましくは2~5の繰返単位の平均数を表す)の少なくとも1つから誘導されるシロキサンブロックを含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記成分Bは、以下の構造:
    Figure 2022510884000029
    (式中、
    R1は、水素、Cl、Br、C~C-アルキル、好ましくは水素又はメチルを表し、
    R2は、独立して、アリール又はアルキル、好ましくはメチルを表し、
    Xは、単結合、C~C-アルキレン、C~C-アルキリデン、C~C12-シクロアルキリデン、-O-、-SO-、-CO-、-S-、-SO-、好ましくは単結合、イソプロピリデン、C~C12シクロアルキリデン又は酸素、非常に特に好ましくはイソプロピリデンを表し、
    nは、H-NMR分光法によって決定される、10から150の間の数であり、
    mは、H-NMR分光法によって決定される、1~10の数である)から誘導されるシロキサンブロックを含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。
  5. 前記成分Bは、2重量%~20重量%の割合のシロキサンブロックを含むことを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 成分C.1としてメチルメタクリレートが使用されることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 成分Dは、式(15b):
    Figure 2022510884000030
    (式中、
    kは、1又は1~10の整数を表し、
    ここで、三量体の含有量(k=1)は、成分Cに対して60mol%~98mol%であり、かつ、
    Rは、それぞれの場合に同一又は異なり、アミン基、それぞれの場合に任意にハロゲン化された、好ましくはフッ素ハロゲン化されたC~C-アルキル、好ましくはメチル、エチル、プロピル若しくはブチル、C~C-アルコキシ、好ましくはメトキシ、エトキシ、プロポキシ若しくはブトキシ、それぞれの場合に任意にアルキル置換された、好ましくはC~C-アルキル置換された、及び/又はハロゲン置換された、好ましくは塩素置換及び/又は臭素置換されたC~C-シクロアルキル、それぞれの場合に任意にアルキル置換された、好ましくはC~C-アルキル置換された、及び/又はハロゲン置換された、好ましくは塩素置換、臭素置換、及び/又はヒドロキシル置換されたC~C20-アリールオキシ、好ましくはフェノキシ、ナフチルオキシ、それぞれの場合に任意にアルキル置換された、好ましくはC~C-アルキル置換された、及び/又はハロゲン置換された、好ましくは塩素置換及び/又は臭素置換されたC~C12-アラルキル、好ましくはフェニル-C~C-アルキル、又はハロゲン基、好ましくは塩素、又はOH基を表す)の環状ホスファゼンであることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 成分Dは、R=フェノキシである環状ホスファゼンであることを特徴とする、請求項7に記載の組成物。
  9. それぞれの場合に成分Dに対して、65mol%~85mol%の三量体の割合(k=1)、10mol%~20mol%の四量体の割合(k=2)、5mol%~15mol%のより高次のオリゴマーのホスファゼンの割合(k=3、4、5、6及び7)、及び0mol%~1mol%のk≧8のホスファゼンオリゴマーの割合を有することを特徴とする、請求項7又は8に記載の組成物。
  10. 前記成分Eは、タルクを含有することを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 50重量%~70重量%の前記成分Aと、
    15重量%~35重量%の前記成分Bと、
    5重量%~11重量%の前記成分Cと、
    4重量%~8重量%の前記成分Dと、
    0.2重量%~5重量%の前記成分Eと、
    を含有する、請求項1~10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 成分A、成分B、成分C、成分D、及び成分Eのみからなる、請求項1~11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 成形コンパウンドの製造のための、請求項1~12のいずれか一項に記載の組成物の使用。
  14. 請求項1~12のいずれか一項に記載の組成物から製造された成形コンパウンド。
  15. 請求項1~12のいずれか一項に記載の組成物、又は請求項14に記載の成形コンパウンドから得ることができる成形品。
JP2021529736A 2018-11-29 2019-11-04 ホスファゼン及びシリコーン/アクリレート耐衝撃性改質剤を含有するSiCoPCブレンド Pending JP2022510884A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP18209203 2018-11-29
EP18209203.1 2018-11-29
PCT/EP2019/080067 WO2020108922A1 (de) 2018-11-29 2019-11-04 Sicopc blend enthaltend phosphazen und silikon/acrylat schlagzähmodifikator

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022510884A true JP2022510884A (ja) 2022-01-28

Family

ID=64559564

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021529736A Pending JP2022510884A (ja) 2018-11-29 2019-11-04 ホスファゼン及びシリコーン/アクリレート耐衝撃性改質剤を含有するSiCoPCブレンド

Country Status (7)

Country Link
US (1) US11634578B2 (ja)
EP (1) EP3887449B1 (ja)
JP (1) JP2022510884A (ja)
KR (1) KR20210098974A (ja)
CN (1) CN113166531A (ja)
TW (1) TW202030259A (ja)
WO (1) WO2020108922A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111073248B (zh) * 2019-12-16 2021-12-03 上海长伟锦磁工程塑料有限公司 耐水解耐光照耐低温的无卤阻燃聚碳酸酯复合材料及制备方法
WO2022123431A1 (en) 2020-12-07 2022-06-16 Oti Lumionics Inc. Patterning a conductive deposited layer using a nucleation inhibiting coating and an underlying metallic coating
WO2023180227A1 (de) * 2022-03-25 2023-09-28 Covestro Deutschland Ag Polycarbonat-zusammensetzungen mit hohem cti
WO2023180228A1 (de) * 2022-03-25 2023-09-28 Covestro Deutschland Ag Polycarbonat-zusammensetzungen mit hohem cti

Family Cites Families (51)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE334782C (de) 1921-03-18 Jagenberg Werke Ag Ringspinnmaschine mit bremsbaren Laeufern
US2891920A (en) 1955-01-26 1959-06-23 Dow Corning Polymerization of organopolysiloxanes in aqueous emulsion
DE1007996B (de) 1955-03-26 1957-05-09 Bayer Ag Verfahren zur Herstellung thermoplastischer Kunststoffe
US2991273A (en) 1956-07-07 1961-07-04 Bayer Ag Process for manufacture of vacuum moulded parts of high molecular weight thermoplastic polycarbonates
US3148172A (en) 1956-07-19 1964-09-08 Gen Electric Polycarbonates of dihydroxyaryl ethers
US2999846A (en) 1956-11-30 1961-09-12 Schnell Hermann High molecular weight thermoplastic aromatic sulfoxy polycarbonates
US2999835A (en) 1959-01-02 1961-09-12 Gen Electric Resinous mixture comprising organo-polysiloxane and polymer of a carbonate of a dihydric phenol, and products containing same
US3189662A (en) 1961-01-23 1965-06-15 Gen Electric Organopolysiloxane-polycarbonate block copolymers
GB1024024A (en) 1963-04-08 1966-03-30 Dow Corning Improvements in or relating to polymerising or co-polymerising organosilicon compounds
GB1122003A (en) 1964-10-07 1968-07-31 Gen Electric Improvements in aromatic polycarbonates
US3419634A (en) 1966-01-03 1968-12-31 Gen Electric Organopolysiloxane polycarbonate block copolymers
NL152889B (nl) 1967-03-10 1977-04-15 Gen Electric Werkwijze ter bereiding van een lineair polycarbonaatcopolymeer, alsmede orienteerbare textielvezel van dit copolymeer.
DE2036052A1 (en) 1970-07-21 1972-01-27 Milchwirtschafthche Forschungs und Untersuchungs Gesellschaft mbH, 2100 Hamburg Working up of additives in fat and protein - contng foodstuffs
DE2063052A1 (de) 1970-12-22 1972-07-13 Bayer Verseifungsbeständige Polycarbonate
DE2063050C3 (de) 1970-12-22 1983-12-15 Bayer Ag, 5090 Leverkusen Verseifungsbeständige Polycarbonate, Verfahren zu deren Herstellung und deren Verwendung
DE2211956A1 (de) 1972-03-11 1973-10-25 Bayer Ag Verfahren zur herstellung verseifungsstabiler blockcopolycarbonate
DE3334782A1 (de) 1983-04-19 1984-10-25 Bayer Ag, 5090 Leverkusen Verfahren zur herstellung von polydiorganosiloxanen mit hydroxyaryloxy-endgruppen
CA1302602C (en) 1986-06-17 1992-06-02 Masafumi Hongo Polycarbonate resin composition
DE3631540A1 (de) 1986-09-17 1988-03-24 Bayer Ag Thermoplastische formmassen mit hoher alterungsbestaendigkeit und guter tieftemperaturzaehigkeit
US4888388A (en) 1987-09-21 1989-12-19 Mitsubishi Rayon Company Limited Polycarbonate resin composition
US5026817A (en) 1988-07-11 1991-06-25 Ge Plastics Japan, Ltd. Catalytic process for preparing polycarbonates from carbonic acid
DE3832396A1 (de) 1988-08-12 1990-02-15 Bayer Ag Dihydroxydiphenylcycloalkane, ihre herstellung und ihre verwendung zur herstellung von hochmolekularen polycarbonaten
NO170326C (no) 1988-08-12 1992-10-07 Bayer Ag Dihydroksydifenylcykloalkaner
DE69027976T2 (de) 1989-11-27 1997-03-06 Mitsubishi Rayon Co Hochschlagfeste Pfropfkopolymere und Harzzusammensetzungen
US5227449A (en) 1990-07-02 1993-07-13 Xerox Corporation Photoconductive imaging members with polycarbonate binders
DE4238123C2 (de) 1992-11-12 2000-03-09 Bayer Ag Verfahren zur Herstellung von thermoplastischen Polycarbonaten
US5414054A (en) 1994-06-01 1995-05-09 Miles Inc. Copolycarbonate having improved low-temperature impact strength
US5717057A (en) 1994-12-28 1998-02-10 General Electric Company Method of manufacturing polycarbonate
DE69629971T2 (de) 1995-02-27 2004-07-22 Mitsubishi Chemical Corp. Hammhemmende thermoplastische Harzzusammensetzung
US5807914A (en) 1995-07-05 1998-09-15 Mitsubishi Engineering-Plastics Corporation Glass fiber-reinforced polycarbonate resin composition
DE19615230A1 (de) 1996-04-18 1997-10-23 Basf Ag Flammgeschützte thermoplastische Formmassen
DE19710081A1 (de) 1997-03-12 1998-09-17 Bayer Ag Verfahren zur Herstellung von Polysiloxan-Polysiloxan-Polycarbonat-Blockcokondensaten
US5821321A (en) 1997-09-16 1998-10-13 Bayer Corporation Molding composition having improved impact strength
DE19933132A1 (de) 1999-07-19 2001-01-25 Bayer Ag Verfahren zur Herstellung von modifizierten Polycarbonaten
DE19933128A1 (de) 1999-07-19 2001-01-25 Bayer Ag Polycarbonat und dessen Formkörper
DE10300598A1 (de) 2003-01-10 2004-07-22 Bayer Ag Verfahren zur Herstellung von Polycarbonaten
US7232854B2 (en) 2004-02-03 2007-06-19 General Electric Company Polycarbonate compositions with thin-wall flame retardance
US20090023871A9 (en) 2004-08-05 2009-01-22 General Electric Company Flame retardant thermoplastic polycarbonate compositions, method of manufacture, and method of use thereof
BR112014025273B1 (pt) 2012-04-10 2020-12-22 Momentive Performance Materials Gmbh processos para preparar um polidialquilsiloxano hidroxiarilóxi-funcional linear e um copolímero de bloco de polidiorganosiloxano/poliorgano
US9018286B2 (en) 2012-05-24 2015-04-28 Sabic Global Technologies B.V. Flame retardant polycarbonate compositions, methods of manufacture thereof and articles comprising the same
CN104812825B (zh) * 2012-12-07 2020-01-17 科思创德国股份有限公司 防火的聚碳酸酯模塑料vi
US20140371360A1 (en) 2013-05-24 2014-12-18 Sabic Global Technologies B.V. Flame retardant polycarbonate compositions, methods of manufacture thereof and articles comprising the same
JP6577162B2 (ja) 2013-08-07 2019-09-18 帝人株式会社 透明難燃性熱可塑性樹脂組成物およびその成形品
EP3033393B1 (en) 2013-08-16 2018-08-15 SABIC Global Technologies B.V. High modulus and ultra-high ductility blended thermoplastic compositions
TWI649354B (zh) * 2013-10-08 2019-02-01 科思創德意志股份有限公司 聚矽氧烷-聚碳酸酯嵌段共縮合物
US9725594B2 (en) 2013-11-01 2017-08-08 Sabic Global Technologies B.V. Reinforced flame retardant polycarbonate composition and molded article comprising same
US9382418B2 (en) * 2014-02-28 2016-07-05 Samsung Sdi Co., Ltd. Flame retardant thermoplastic resin composition and molded article comprising the same
EP3209728B1 (en) * 2014-10-22 2018-10-31 SABIC Global Technologies B.V. Polycarbonate/polyester composition and article prepared therefrom
KR102454155B1 (ko) 2016-12-19 2022-10-14 코베스트로 도이칠란트 아게 상용화제를 사용한 실록산-함유 블록 코폴리카르보네이트의 제조
CN111742011B (zh) * 2017-12-18 2023-06-23 高新特殊工程塑料全球技术有限公司 具有改善的耐化学性的聚碳酸酯组合物、其形成的制品及制备方法
CN113366061B (zh) * 2018-12-10 2023-06-13 科思创知识产权两合公司 聚碳酸酯组合物

Also Published As

Publication number Publication date
US11634578B2 (en) 2023-04-25
TW202030259A (zh) 2020-08-16
CN113166531A (zh) 2021-07-23
WO2020108922A1 (de) 2020-06-04
EP3887449B1 (de) 2022-09-28
US20210403707A1 (en) 2021-12-30
KR20210098974A (ko) 2021-08-11
EP3887449A1 (de) 2021-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101851808B1 (ko) 우수한 기계적 특성 ⅱ을 갖는 내스크래치성 내충격성 폴리카르보네이트 성형 조성물
KR100957883B1 (ko) 난연성 폴리카르보네이트 성형 화합물
TWI466946B (zh) 阻燃的經衝擊性改質之聚碳酸酯組成物
KR101726455B1 (ko) 방염 충격 강도 개질된 폴리카르보네이트 조성물
KR101908170B1 (ko) 충격 인성, 유동성 및 내화학약품성이 우수한 난연성 pc/abs 조성물
JP2022510884A (ja) ホスファゼン及びシリコーン/アクリレート耐衝撃性改質剤を含有するSiCoPCブレンド
KR20150093753A (ko) 난연성 폴리카르보네이트 성형 물질 vi
TW200415198A (en) Impact-modified polycarbonate blends
JP4781260B2 (ja) 難燃性ポリカーボネートブレンド
KR100584072B1 (ko) 폴리카보네이트 및 그래프트 중합체를 포함하는 방염성성형 조성물
TWI516542B (zh) 抗靜電聚碳酸酯模塑組成物
US7144935B2 (en) Flame-resistant polycarbonate compositions containing phosphorus-silicon compounds
KR20150093752A (ko) 난연성 폴리카르보네이트 성형 물질 v
TW201406858A (zh) 具有良好之熱與化學抗性之pc/abs組成物
KR20200090827A (ko) 우수한 난연성 수준을 갖는 폴리카르보네이트 조성물
KR101703364B1 (ko) 충격 강도 개질된 폴리카르보네이트 조성물
KR20150093748A (ko) 난연성 폴리카르보네이트 성형 물질 iii
KR20150093746A (ko) 난연성 폴리카르보네이트 성형 물질 i
JP2020132841A (ja) ポリカーボネート樹脂組成物および成形品
KR101773637B1 (ko) 우수한 기계적 특성 i을 갖는 내스크래치성, 내충격성 폴리카르보네이트 성형 조성물
KR20200141040A (ko) 우수한 기계적 특성을 갖는 유리 섬유 강화된 열가소성 조성물
JP2020502343A (ja) 良好な機械特性を有する熱可塑性組成物
TW201922921A (zh) 具有低雙酚a含量之阻燃聚碳酸酯-丙烯酸酯橡膠組成物
US20230020300A1 (en) Flame-resistant polycarbonate-polyester blend
CN110099961B (zh) 具有好的机械性能的聚碳酸酯组合物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221102

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20231212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240319

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20240401